JPH10155823A - 骨補綴部材 - Google Patents
骨補綴部材Info
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- JPH10155823A JPH10155823A JP8318099A JP31809996A JPH10155823A JP H10155823 A JPH10155823 A JP H10155823A JP 8318099 A JP8318099 A JP 8318099A JP 31809996 A JP31809996 A JP 31809996A JP H10155823 A JPH10155823 A JP H10155823A
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- Japan
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- titanium
- porous
- porous body
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Abstract
(57)【要約】
【課題】高密度ポリエチレンの摩耗粉などの部材表面へ
の侵入を防止するとともに、ゆるみ等をおこらない、骨
補綴部材を提供する。 【解決手段】骨の凹部又は髄腔の入口縁部位に対応する
縁部位にチタン、チタン合金、コバルト・クロム合金な
どの生体為害性のない金属材料を肌荒面ＡＨ９を周状に
設けるとともに、任意の他部位に多数の孔を有する上記
金属材料の薄板を積層して３次元的に連通する多数の孔
を形成した多孔質体ＡＨ６，ＡＨ７を配した。
の侵入を防止するとともに、ゆるみ等をおこらない、骨
補綴部材を提供する。 【解決手段】骨の凹部又は髄腔の入口縁部位に対応する
縁部位にチタン、チタン合金、コバルト・クロム合金な
どの生体為害性のない金属材料を肌荒面ＡＨ９を周状に
設けるとともに、任意の他部位に多数の孔を有する上記
金属材料の薄板を積層して３次元的に連通する多数の孔
を形成した多孔質体ＡＨ６，ＡＨ７を配した。
Description
【０００１】
【発明の属する技術分野】本発明は、人体に適用する骨
補綴部材に関するものである。
補綴部材に関するものである。
【０００２】
【従来の技術】例えば、関節を置換する骨補綴部材であ
る人工股関節のステムはステンレス鋼、コバルトクロム
等合金などの金属からなり、大腿骨髄腔中に挿入し、ス
テムと骨との間にセメントを介在させて固定し、一方の
臼蓋側は骨頭球を受座するソケットを骨盤にセメントを
用いて固定するのが一般的である。
る人工股関節のステムはステンレス鋼、コバルトクロム
等合金などの金属からなり、大腿骨髄腔中に挿入し、ス
テムと骨との間にセメントを介在させて固定し、一方の
臼蓋側は骨頭球を受座するソケットを骨盤にセメントを
用いて固定するのが一般的である。
【０００３】特に大腿骨側においてはステムが長管骨中
に奥深く（長く）挿入されるが骨と金属のヤング率の相
違により荷重を受けた場合の変形量が大きく異なり、セ
メント−骨、セメント−金属ステム間での緩みに伴う沈
み込みが大きな問題となっており、人工股関節が骨から
離脱したり、部材間にガタが生ずるなどにより、関節機
能を喪失してしまうという結果を招いていた。
に奥深く（長く）挿入されるが骨と金属のヤング率の相
違により荷重を受けた場合の変形量が大きく異なり、セ
メント−骨、セメント−金属ステム間での緩みに伴う沈
み込みが大きな問題となっており、人工股関節が骨から
離脱したり、部材間にガタが生ずるなどにより、関節機
能を喪失してしまうという結果を招いていた。
【０００４】そこで、かかるセメント−骨、セメント−
金属ステム間の緩みを生じさせないために、多くの試み
がなされてきた。また、ステムの材質を従来のステンレ
ス鋼やコバルトクロム合金に代えて純チタンやチタン合
金などが用いられるようになり、より骨に近いヤング率
のものを用いて骨の撓みに追従しようとする試みも行わ
れているが、それだけでは完全に問題を解決するに至っ
ていない。
金属ステム間の緩みを生じさせないために、多くの試み
がなされてきた。また、ステムの材質を従来のステンレ
ス鋼やコバルトクロム合金に代えて純チタンやチタン合
金などが用いられるようになり、より骨に近いヤング率
のものを用いて骨の撓みに追従しようとする試みも行わ
れているが、それだけでは完全に問題を解決するに至っ
ていない。
【０００５】また、臼蓋ソケット、ステムなど補綴物の
外径を複雑な形状とした骨との間隙をできるだけ小さく
し、且つセメントを用いないでステムを固定しようとす
るデザイン的な改良の試みもなされている。
外径を複雑な形状とした骨との間隙をできるだけ小さく
し、且つセメントを用いないでステムを固定しようとす
るデザイン的な改良の試みもなされている。
【０００６】しかし、セメントを用いないで全体形状を
骨の形状に相似させることは生体には固体差があるため
極めて困難なことである。
骨の形状に相似させることは生体には固体差があるため
極めて困難なことである。
【０００７】そこで、最近の試みとして、例えば、米国
特許第４，５８９，８８３号明細書に記載されているよ
うに金属製のビーズや針金を金属製ステムの表面に焼き
付けたり、拡散結合させるなどして表面の多くの空孔内
へ骨の新生、増殖、進入させて骨にステムを強固に固定
することも行われている。
特許第４，５８９，８８３号明細書に記載されているよ
うに金属製のビーズや針金を金属製ステムの表面に焼き
付けたり、拡散結合させるなどして表面の多くの空孔内
へ骨の新生、増殖、進入させて骨にステムを強固に固定
することも行われている。
【０００８】
【従来技術の課題】ところが、上記先行技術ではビーズ
等が全周には形成されておらず、ビーズ等のない部分で
は骨との間に隙間が残り、ここからポリエチレンなどの
摩耗粉が骨髄腔内に進入してしまうこともあり、大きな
問題点となっている。
等が全周には形成されておらず、ビーズ等のない部分で
は骨との間に隙間が残り、ここからポリエチレンなどの
摩耗粉が骨髄腔内に進入してしまうこともあり、大きな
問題点となっている。
【０００９】
【課題を解決するための手段】上記従来技術の課題を解
決するために、本発明は、骨内又は骨の髄腔中に挿入固
定して骨を補綴する部材であって、チタンなどの生体為
害性のない金属材を所望形状に成し、該金属材の縁部位
に肌荒面を周状に形成するとともに、その他の部位に上
記金属材と同一材料より成る多孔質の薄板を積層して３
次元的に連通する多数の細孔を具備してなる骨補綴部材
を提供するものである。
決するために、本発明は、骨内又は骨の髄腔中に挿入固
定して骨を補綴する部材であって、チタンなどの生体為
害性のない金属材を所望形状に成し、該金属材の縁部位
に肌荒面を周状に形成するとともに、その他の部位に上
記金属材と同一材料より成る多孔質の薄板を積層して３
次元的に連通する多数の細孔を具備してなる骨補綴部材
を提供するものである。
【００１０】
【発明の実施の形態】以下、本発明の実施形態を図によ
って説明する。図１は骨補綴部材としての臼蓋殻ＡＨ１
と大腿骨ステムＡＨ２を含む人工股関節ＡＨを示し、こ
の人工股関節ＡＨは、ほぼ半球状をなし骨盤に形成した
凹所に嵌合固定される臼蓋殻本体ＡＨ１と棒状で大腿骨
髄腔内に挿入される大腿骨ステムＡＨ２と、該大腿骨Ａ
Ｈ２の一端から約４５°の角度で延びる棒状部材ＡＨ３
の先端に嵌着されるほぼ半球状のボール部材ＡＨ４及び
臼蓋本体ＡＨ１に嵌着せられて該ボール部材ＡＨ４とと
もに球関節を構成するベアリング部材ＡＨ５から構成さ
れる。
って説明する。図１は骨補綴部材としての臼蓋殻ＡＨ１
と大腿骨ステムＡＨ２を含む人工股関節ＡＨを示し、こ
の人工股関節ＡＨは、ほぼ半球状をなし骨盤に形成した
凹所に嵌合固定される臼蓋殻本体ＡＨ１と棒状で大腿骨
髄腔内に挿入される大腿骨ステムＡＨ２と、該大腿骨Ａ
Ｈ２の一端から約４５°の角度で延びる棒状部材ＡＨ３
の先端に嵌着されるほぼ半球状のボール部材ＡＨ４及び
臼蓋本体ＡＨ１に嵌着せられて該ボール部材ＡＨ４とと
もに球関節を構成するベアリング部材ＡＨ５から構成さ
れる。
【００１１】また、臼蓋に形成した凹所の周縁部位、大
腿骨の髄腔入口部位に対応する上記臼蓋殻本体ＡＨ１お
よび大腿骨ステムＡＨ２の表面には、後述の、溶射材料
にチタンワイヤーを用い、特殊なチャンバー内の不活性
ガス流中にてアーク溶射を行う、イナートガス・シール
ドアーク溶射法によってチタンを融着させた肌荒面ＡＨ
９を形成してあり、さらに、両部材の他部位には、エッ
チング等の方法により多数の孔を設けた生体為害性のな
いチタンなどの金属材料の薄板を積層固着して３次元的
に連通する多数の孔を形成した臼蓋多孔質体ＡＨ６と大
腿骨ステム多孔質体ＡＨ７が真空加熱により形設されて
いる。このうち、臼蓋多孔質体ＡＨ６は骨盤と直接接触
する領域の大部分に設置され、他方、大腿骨ステム多孔
質体ＡＨ７は大腿骨髄腔の転子間部領域のほぼ全体に形
成されている。なお、上記人工股関節ＡＨを構成する各
部材の構成材料は、ベアリング部材ＡＨ５が高分子材
料、ボール部材ＡＨ４がセラミック材料、臼蓋殻ＡＨ１
と大腿骨ステム多孔質体ＡＨ７はチタン合金製であり、
棒状部材ＡＨ３と大腿骨ステム多孔質体ＡＨ７は純チタ
ン製である。なお、上記臼蓋多孔質体ＡＨ６の表面、お
よび大腿骨ステム多孔質体ＡＨ７の表面と空孔内壁面に
は、生体親和性があり、骨の増生を誘引し骨と癒合する
アパタイトなどのリン酸カルシウム材料や、バイオガラ
ス材料などをコーティングすることが好ましい。
腿骨の髄腔入口部位に対応する上記臼蓋殻本体ＡＨ１お
よび大腿骨ステムＡＨ２の表面には、後述の、溶射材料
にチタンワイヤーを用い、特殊なチャンバー内の不活性
ガス流中にてアーク溶射を行う、イナートガス・シール
ドアーク溶射法によってチタンを融着させた肌荒面ＡＨ
９を形成してあり、さらに、両部材の他部位には、エッ
チング等の方法により多数の孔を設けた生体為害性のな
いチタンなどの金属材料の薄板を積層固着して３次元的
に連通する多数の孔を形成した臼蓋多孔質体ＡＨ６と大
腿骨ステム多孔質体ＡＨ７が真空加熱により形設されて
いる。このうち、臼蓋多孔質体ＡＨ６は骨盤と直接接触
する領域の大部分に設置され、他方、大腿骨ステム多孔
質体ＡＨ７は大腿骨髄腔の転子間部領域のほぼ全体に形
成されている。なお、上記人工股関節ＡＨを構成する各
部材の構成材料は、ベアリング部材ＡＨ５が高分子材
料、ボール部材ＡＨ４がセラミック材料、臼蓋殻ＡＨ１
と大腿骨ステム多孔質体ＡＨ７はチタン合金製であり、
棒状部材ＡＨ３と大腿骨ステム多孔質体ＡＨ７は純チタ
ン製である。なお、上記臼蓋多孔質体ＡＨ６の表面、お
よび大腿骨ステム多孔質体ＡＨ７の表面と空孔内壁面に
は、生体親和性があり、骨の増生を誘引し骨と癒合する
アパタイトなどのリン酸カルシウム材料や、バイオガラ
ス材料などをコーティングすることが好ましい。
【００１２】このように構成される人工股関節ＡＨの臼
蓋殻ＡＨ１と大腿骨ステムＡＨ２は、骨の凹部又は髄腔
の入口縁部位と機械的強度の大きい肌荒面ＡＨ９とが骨
とが周縁状にアンカリング結合し、もって骨の凹部又は
髄腔の入口縁部位がシーリングされ、さらに、骨と大き
な結合力が必要な部位で、薄板を積層する技術を応用す
ることにより孔形状を三次元的に制御して骨の増殖、侵
入を最大限に誘引する作用のある上記多孔質体（ＡＨ
７，ＡＨ６）と骨とが強固な結合を実現するので、高密
度ポリエチレンの摩耗粉などの部材表面への侵入を防止
するとともに、ゆるみ等がおこらず、長期間安定的に、
骨を補綴することができる。
蓋殻ＡＨ１と大腿骨ステムＡＨ２は、骨の凹部又は髄腔
の入口縁部位と機械的強度の大きい肌荒面ＡＨ９とが骨
とが周縁状にアンカリング結合し、もって骨の凹部又は
髄腔の入口縁部位がシーリングされ、さらに、骨と大き
な結合力が必要な部位で、薄板を積層する技術を応用す
ることにより孔形状を三次元的に制御して骨の増殖、侵
入を最大限に誘引する作用のある上記多孔質体（ＡＨ
７，ＡＨ６）と骨とが強固な結合を実現するので、高密
度ポリエチレンの摩耗粉などの部材表面への侵入を防止
するとともに、ゆるみ等がおこらず、長期間安定的に、
骨を補綴することができる。
【００１３】図２は、前記イナートガス・シールドアー
ク溶射法とそれに用いる装置を示す概略破断面図であ
り、底有円筒状のチャンバー内に上記大腿骨ステムＡＨ
２を回転自在に設置し、側部および溶射ガン側からアル
ゴンガスをチャンバー内に奔流せしめてアルゴン雰囲気
とし、溶射ガンを作動させて、その前に設置したチタン
ワイヤーからチタンを大腿骨ステムＡＨ２のターゲット
部分に溶射するというものであり、この装置を用いる利
点としては内部欠陥がほとんど存在せず且つ強度の大き
い良好な溶射膜を形成できることが挙げられる。なお、
上記肌荒面ＡＨ９の面粗さとしては、Ｒｍａｘ＝２００
〜６００μｍであることが好ましい。Ｒｍａｘ＝２００
μｍ未満の場合、骨との機械的アンカリングによる固定
力が若干弱くなるので、緩みなどにより隙間が生じてし
まう恐れがある。他方、Ｒｍａｘ＝６００μｍより大き
い場合、表面の強度が低下し、膜の剥離等が発生する恐
れがある。
ク溶射法とそれに用いる装置を示す概略破断面図であ
り、底有円筒状のチャンバー内に上記大腿骨ステムＡＨ
２を回転自在に設置し、側部および溶射ガン側からアル
ゴンガスをチャンバー内に奔流せしめてアルゴン雰囲気
とし、溶射ガンを作動させて、その前に設置したチタン
ワイヤーからチタンを大腿骨ステムＡＨ２のターゲット
部分に溶射するというものであり、この装置を用いる利
点としては内部欠陥がほとんど存在せず且つ強度の大き
い良好な溶射膜を形成できることが挙げられる。なお、
上記肌荒面ＡＨ９の面粗さとしては、Ｒｍａｘ＝２００
〜６００μｍであることが好ましい。Ｒｍａｘ＝２００
μｍ未満の場合、骨との機械的アンカリングによる固定
力が若干弱くなるので、緩みなどにより隙間が生じてし
まう恐れがある。他方、Ｒｍａｘ＝６００μｍより大き
い場合、表面の強度が低下し、膜の剥離等が発生する恐
れがある。
【００１４】次に、図３は臼蓋多孔質体ＡＨ６を構成す
る薄板ＡＨ６′の展開平面図であり、薄板ＡＨ７の厚み
は１００μm で、全周に幅１ｍｍの無孔縁ＡＨ８を備
え、その他の部分には有効孔径約３００μm の孔Ｈを多
数開孔してある。薄板ＡＨ６′は底辺と該底辺より長さ
の短い上辺を曲線で結んだ複数の概略二等辺三角形を底
辺の延長線上に並べた形状をしており各概略二等辺三角
形は互いに底辺で連続している。なお、薄板ＡＨ６′の
形状は、球体の表面を展開した図にほぼ等しい。
る薄板ＡＨ６′の展開平面図であり、薄板ＡＨ７の厚み
は１００μm で、全周に幅１ｍｍの無孔縁ＡＨ８を備
え、その他の部分には有効孔径約３００μm の孔Ｈを多
数開孔してある。薄板ＡＨ６′は底辺と該底辺より長さ
の短い上辺を曲線で結んだ複数の概略二等辺三角形を底
辺の延長線上に並べた形状をしており各概略二等辺三角
形は互いに底辺で連続している。なお、薄板ＡＨ６′の
形状は、球体の表面を展開した図にほぼ等しい。
【００１５】また、図４は多孔質体を装着していない母
材としての大腿骨ステムＡＨ２を示す側面図、図５は図
４のIII-III 線断面図であり、その断面は対称形であっ
て、ステム本体ＡＨ2 の周囲には、幅約１８ｍｍの平面
と、曲率半径がそれぞれ６ｍｍと２５ｍｍで幅が１０ｍ
ｍと１４ｍｍの曲面を有する凹部と、それらを仕切る堤
状突起ＡＨ１３からなる多孔質受け部ＡＨ１２が形成さ
れている。また、図６の平面図は、多孔質受け部ＡＨ１
２の平面部位に固定される多孔質体ＡＨ７を構成する薄
板ＡＨ７′を示しており、その厚みは１００μm で、全
周に無孔縁ＡＨ１３が約１ｍｍの幅で設けてあり、また
他の部分には有効孔３００μm の孔Ｈを多数開孔してあ
る。
材としての大腿骨ステムＡＨ２を示す側面図、図５は図
４のIII-III 線断面図であり、その断面は対称形であっ
て、ステム本体ＡＨ2 の周囲には、幅約１８ｍｍの平面
と、曲率半径がそれぞれ６ｍｍと２５ｍｍで幅が１０ｍ
ｍと１４ｍｍの曲面を有する凹部と、それらを仕切る堤
状突起ＡＨ１３からなる多孔質受け部ＡＨ１２が形成さ
れている。また、図６の平面図は、多孔質受け部ＡＨ１
２の平面部位に固定される多孔質体ＡＨ７を構成する薄
板ＡＨ７′を示しており、その厚みは１００μm で、全
周に無孔縁ＡＨ１３が約１ｍｍの幅で設けてあり、また
他の部分には有効孔３００μm の孔Ｈを多数開孔してあ
る。
【００１６】なお、前記多孔質体ＡＨ６，ＡＨ７は設置
箇所の凹部内に薄板を積層した状態で、専用の金型（不
図示）をあてがい、真空炉に入れ約９００℃の温度で部
材に固着した。
箇所の凹部内に薄板を積層した状態で、専用の金型（不
図示）をあてがい、真空炉に入れ約９００℃の温度で部
材に固着した。
【００１７】以上、本発明の実施形態を図により詳細に
説明したが、本発明は本実施形態に限定されるものでな
く、発明の目的を逸脱しない限り任意の構成とすること
ができるのは言うまでもない。
説明したが、本発明は本実施形態に限定されるものでな
く、発明の目的を逸脱しない限り任意の構成とすること
ができるのは言うまでもない。
【００１８】
【発明の効果】叙上のように、本発明の骨補綴部材によ
れば、チタンなどの生体為害性のない金属材を所望形状
に成し、該金属材の縁部位に肌荒面を周状に形成すると
ともに、その他の部位に上記金属材と同一材料より成る
多孔質の薄板を積層して３次元的に連通する多数の細孔
を具備するので、骨の凹部又は髄腔の入口縁部位と機械
的強度の大きい肌荒面とが骨とが周縁状にアンカリング
結合し、もって骨の凹部又は髄腔の入口縁部位がシーリ
ングされ、さらに、骨と大きな結合力が必要な部位で上
記多孔質体と骨とが強固な結合を実現するので、高密度
ポリエチレンの摩耗粉などの部材表面への侵入を防止す
るとともに、ゆるみ等がおこらず、長期間安定的に、骨
を補綴することができる。
れば、チタンなどの生体為害性のない金属材を所望形状
に成し、該金属材の縁部位に肌荒面を周状に形成すると
ともに、その他の部位に上記金属材と同一材料より成る
多孔質の薄板を積層して３次元的に連通する多数の細孔
を具備するので、骨の凹部又は髄腔の入口縁部位と機械
的強度の大きい肌荒面とが骨とが周縁状にアンカリング
結合し、もって骨の凹部又は髄腔の入口縁部位がシーリ
ングされ、さらに、骨と大きな結合力が必要な部位で上
記多孔質体と骨とが強固な結合を実現するので、高密度
ポリエチレンの摩耗粉などの部材表面への侵入を防止す
るとともに、ゆるみ等がおこらず、長期間安定的に、骨
を補綴することができる。
【図１】本発明実施形態としての人工股関節の側面図で
ある。
ある。
【図２】肌荒面を形成するのに用いられた溶射装置の概
略説明図である。
略説明図である。
【図３】図１の人工股関節の臼蓋殻に形成された多孔質
体を構成する薄板の展開平面図である。
体を構成する薄板の展開平面図である。
【図４】図１の人工股関節を構成する大腿骨ステムであ
って、多孔質体を装着していない母材としての大腿骨ス
テムを示す側面図である。
って、多孔質体を装着していない母材としての大腿骨ス
テムを示す側面図である。
【図５】図４のIII-III 線断面図である。
【図６】図１の人工股関節のステムに形成された多孔質
体を構成する薄板の平面図である。
体を構成する薄板の平面図である。
Ｈ 孔 ＡＨ１ 臼蓋殻本体 ＡＨ２ 大腿骨ステム ＡＨ３ 棒状部材 ＡＨ４ ボール部材 ＡＨ５ ベアリング部材 ＡＨ６ 臼蓋多孔質体 ＡＨ７ 大腿骨ステム多孔質体 ＡＨ６′、ＡＨ７′薄板 ＡＨ８、ＡＨ１３ 無孔縁 ＡＨ９ 肌荒面 ＡＨ１２ 多孔質受け部
Claims (2)
- 【請求項１】骨内又は骨の髄腔中に挿入固定して骨を補
綴する部材であって、チタンなどの生体為害性のない金
属材を所望形状に成し、該金属材の縁部位に肌荒面を周
状に形成するとともに、その他の部位に上記金属材と同
一材料より成る多孔質の薄板を積層して３次元的に連通
する多数の細孔を具備してなる骨補綴部材。 - 【請求項２】チタンなどの生体為害性のない金属材を不
活性ガス流中にてアーク溶射することにより上記肌荒面
を形成してなる請求項１の骨補綴部材。
Priority Applications (1)
| Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
|---|---|---|---|
| JP31809996A JP3652037B2 (ja) | 1996-11-28 | 1996-11-28 | 骨補綴部材 |
Applications Claiming Priority (1)
| Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
|---|---|---|---|
| JP31809996A JP3652037B2 (ja) | 1996-11-28 | 1996-11-28 | 骨補綴部材 |
Publications (2)
| Publication Number | Publication Date |
|---|---|
| JPH10155823A true JPH10155823A (ja) | 1998-06-16 |
| JP3652037B2 JP3652037B2 (ja) | 2005-05-25 |
Family
ID=18095484
Family Applications (1)
| Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
|---|---|---|---|
| JP31809996A Expired - Fee Related JP3652037B2 (ja) | 1996-11-28 | 1996-11-28 | 骨補綴部材 |
Country Status (1)
| Country | Link |
|---|---|
| JP (1) | JP3652037B2 (ja) |
Cited By (4)
| Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
|---|---|---|---|---|
| WO2007066669A1 (ja) * | 2005-12-05 | 2007-06-14 | Mitsubishi Materials Corporation | 医療用デバイスおよび医療用デバイスの表面改質方法 |
| US7281566B2 (en) | 2003-03-05 | 2007-10-16 | Ishikawajima-Harima Heavey Industries Co., Ltd. | Method for manufacturing mold |
| JP2016202902A (ja) * | 2015-04-21 | 2016-12-08 | 寶楠生技股▲分▼有限公司 | 緩衝部分を具有する大腿骨ステム |
| CN108452384A (zh) * | 2017-02-17 | 2018-08-28 | 重庆润泽医药有限公司 | 一种多孔材料 |
-
1996
- 1996-11-28 JP JP31809996A patent/JP3652037B2/ja not_active Expired - Fee Related
Cited By (7)
| Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
|---|---|---|---|---|
| US7281566B2 (en) | 2003-03-05 | 2007-10-16 | Ishikawajima-Harima Heavey Industries Co., Ltd. | Method for manufacturing mold |
| US7475717B2 (en) | 2003-03-05 | 2009-01-13 | Ishikawajima-Harima Heavy Industries Co., Ltd. | Mold |
| WO2007066669A1 (ja) * | 2005-12-05 | 2007-06-14 | Mitsubishi Materials Corporation | 医療用デバイスおよび医療用デバイスの表面改質方法 |
| US9138301B2 (en) | 2005-12-05 | 2015-09-22 | Mitsubishi Materials Corporation | Medical device and surface modification method for medical device |
| EP2982385A1 (en) | 2005-12-05 | 2016-02-10 | Mitsubishi Materials Corporation | Medical device |
| JP2016202902A (ja) * | 2015-04-21 | 2016-12-08 | 寶楠生技股▲分▼有限公司 | 緩衝部分を具有する大腿骨ステム |
| CN108452384A (zh) * | 2017-02-17 | 2018-08-28 | 重庆润泽医药有限公司 | 一种多孔材料 |
Also Published As
| Publication number | Publication date |
|---|---|
| JP3652037B2 (ja) | 2005-05-25 |
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