JPH10151231A - ゴルフクラブヘッド及びその製造方法 - Google Patents
ゴルフクラブヘッド及びその製造方法Info
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- Physical Education & Sports Medicine (AREA)
- Golf Clubs (AREA)
- Pressure Welding/Diffusion-Bonding (AREA)
Abstract
(57)【要約】
【課題】 本発明は、ゴルフクラブとしての接合部強度
を改善すると共に、短時間加工が可能であり、かつ低重
心化と慣性モーメントを大きくすることで、振りやす
く、高弾で飛距離の出る安心して使用できるゴルフクラ
ブヘッド及びその製造方法を提供する。 【解決手段】 ヘッドの上段主要部を比重が５以下の低
比重金属で構成し、ソール部を含む下段部に前記低比重
金属と冶金的に接合した比重が７以上の高比重金属で構
成してなることを特徴とするアイアンゴルフクラブヘッ
ドである。
を改善すると共に、短時間加工が可能であり、かつ低重
心化と慣性モーメントを大きくすることで、振りやす
く、高弾で飛距離の出る安心して使用できるゴルフクラ
ブヘッド及びその製造方法を提供する。 【解決手段】 ヘッドの上段主要部を比重が５以下の低
比重金属で構成し、ソール部を含む下段部に前記低比重
金属と冶金的に接合した比重が７以上の高比重金属で構
成してなることを特徴とするアイアンゴルフクラブヘッ
ドである。
Description
【０００１】
【発明の属する技術分野】本発明はゴルフクラブヘッド
に関するものであり、特に異種金属で構成し、接合強度
が高く、かつ、低重心化、重心深度の深化及びスイート
スポットの拡大が可能なゴルフクラブヘッドに係るもの
である。
に関するものであり、特に異種金属で構成し、接合強度
が高く、かつ、低重心化、重心深度の深化及びスイート
スポットの拡大が可能なゴルフクラブヘッドに係るもの
である。
【０００２】
【従来の技術】従来より、チタン或いはチタン合金等の
低比重金属と、鋼或いはステンレス等の高比重金属を接
合した複合材料で作られたアイアンゴルフクラブはよく
知られている。低比重金属と高比重金属を接合した複合
材料製クラブヘッドは、総体的に質量が小さくできるた
め、 同一重量でヘッドサイズを大型にすることができる。 ソールからの重心位置を低くできる。 フェースからの重心深度を深くすることができる。 スイートスポットを大きくできる。 等の長所を有する設計が可能となる。
低比重金属と、鋼或いはステンレス等の高比重金属を接
合した複合材料で作られたアイアンゴルフクラブはよく
知られている。低比重金属と高比重金属を接合した複合
材料製クラブヘッドは、総体的に質量が小さくできるた
め、 同一重量でヘッドサイズを大型にすることができる。 ソールからの重心位置を低くできる。 フェースからの重心深度を深くすることができる。 スイートスポットを大きくできる。 等の長所を有する設計が可能となる。
【０００３】しかしながら、低比重金属と高比重金属の
多くは溶接のような溶融・融合接合が困難である。その
ために、クラブヘッドの一部に凹部を設け、異種金属片
を接着剤で接合する（特開平６−１６５８４３号公報）
とか、圧入等により機械的に嵌合して接合する（特開平
６−１８２００６号公報、特開平６−２４６０２１号公
報）とかの方法等が採られているが、このような方法に
は次のような問題点がある。
多くは溶接のような溶融・融合接合が困難である。その
ために、クラブヘッドの一部に凹部を設け、異種金属片
を接着剤で接合する（特開平６−１６５８４３号公報）
とか、圧入等により機械的に嵌合して接合する（特開平
６−１８２００６号公報、特開平６−２４６０２１号公
報）とかの方法等が採られているが、このような方法に
は次のような問題点がある。
【０００４】すなわち、接着剤で接合したものは、構
造的に低比重金属をフェース面にしか適用できないとい
う部位的制約があり、ある程度低重心化は可能であるが
充分とはいえない。接合強度が弱いため使用時のボー
ルとの衝撃力の繰り返しにより接合面が剥離することが
ある。接着後熱を加えると接合面が熱により剥離する
ため、接合後の熱加工が不可能である。また、ヘッド
を研磨加工する場合等の研磨熱でも接着剤の劣化がすす
むため、加工熱を抑えた慎重な加工が必要なため、短時
間加工が困難で、加工コストが高くなる。このためピ
ン等による複合固定を採用するものもあるが、複雑な加
工を要するために加工コストが高くなる。
造的に低比重金属をフェース面にしか適用できないとい
う部位的制約があり、ある程度低重心化は可能であるが
充分とはいえない。接合強度が弱いため使用時のボー
ルとの衝撃力の繰り返しにより接合面が剥離することが
ある。接着後熱を加えると接合面が熱により剥離する
ため、接合後の熱加工が不可能である。また、ヘッド
を研磨加工する場合等の研磨熱でも接着剤の劣化がすす
むため、加工熱を抑えた慎重な加工が必要なため、短時
間加工が困難で、加工コストが高くなる。このためピ
ン等による複合固定を採用するものもあるが、複雑な加
工を要するために加工コストが高くなる。
【０００５】また、圧入等により機械的嵌合接合により
成形したものは、クラブヘッド本体の材料とフェース
材料間の物理的特性の違い、すなわち熱膨張特性差によ
り、夏場の高温環境下では嵌合部が緩み、ガタが発生し
たり外れたりする虞がある。従って、使用可能な材料
組合せに制約がある。
成形したものは、クラブヘッド本体の材料とフェース
材料間の物理的特性の違い、すなわち熱膨張特性差によ
り、夏場の高温環境下では嵌合部が緩み、ガタが発生し
たり外れたりする虞がある。従って、使用可能な材料
組合せに制約がある。
【０００６】一方、爆発圧着により冶金的に接合した複
合材料を製造し、これを鍛造加工により成形する方法が
提案されている（特公平６−２６６３４号公報参照）。
このような爆発圧着等により複合材を製造し鍛造により
成形したものは、接着材や嵌合で接合したものの多くの
問題点を解決している。
合材料を製造し、これを鍛造加工により成形する方法が
提案されている（特公平６−２６６３４号公報参照）。
このような爆発圧着等により複合材を製造し鍛造により
成形したものは、接着材や嵌合で接合したものの多くの
問題点を解決している。
【０００７】しかし、鍛造により成形する場合も次のよ
うな問題がある。鍛造には熱間鍛造法と冷間鍛造法とが
あるが、熱間鍛造法においては加熱することにより接
合界面に炭素や窒素が拡散してきて接合境界面に炭・窒
化物が生成し、剥離強度が低下する。また、冷間鍛造
法では接合両金属の塑性変形能の違いから鍛造加工時接
合界面に加工歪みが掛かることとなり、激しい場合は加
工により界面剥離を起こしたりすることもあり、接合強
度が非常に不安定になる。すなわち、これらの方法を採
用した場合での接合強度は、低比重金属に純チタン、高
比重金属にステンレス鋼を採用した場合を例に取ると、
部分的に２５０N/mm2 程度の低い箇所が生じると、使用
時のボールとの衝撃力の繰り返しにより接続面が剥離す
るからである。更に、異種金属の鍛造は、熱間または
冷間の何れの方法でも一応の形状成形は可能であるが、
塑性変形能に違いがあるため重量配分の一定の成形は困
難なため、研磨加工でバランス調整を慎重に行う必要が
あり、加工に長時間を要し加工コストが高くなる。
うな問題がある。鍛造には熱間鍛造法と冷間鍛造法とが
あるが、熱間鍛造法においては加熱することにより接
合界面に炭素や窒素が拡散してきて接合境界面に炭・窒
化物が生成し、剥離強度が低下する。また、冷間鍛造
法では接合両金属の塑性変形能の違いから鍛造加工時接
合界面に加工歪みが掛かることとなり、激しい場合は加
工により界面剥離を起こしたりすることもあり、接合強
度が非常に不安定になる。すなわち、これらの方法を採
用した場合での接合強度は、低比重金属に純チタン、高
比重金属にステンレス鋼を採用した場合を例に取ると、
部分的に２５０N/mm2 程度の低い箇所が生じると、使用
時のボールとの衝撃力の繰り返しにより接続面が剥離す
るからである。更に、異種金属の鍛造は、熱間または
冷間の何れの方法でも一応の形状成形は可能であるが、
塑性変形能に違いがあるため重量配分の一定の成形は困
難なため、研磨加工でバランス調整を慎重に行う必要が
あり、加工に長時間を要し加工コストが高くなる。
【０００８】更に、低比重金属をフェースを含むヘッド
前面側に配置し、高比重金属をバックフェース側に配置
した異種金属接合により形成したクラブヘッドにより、
重心深度が深くスイートスポットの広いクラブとするこ
とができるが、重心を必要なだけ深くしようとすると、
クラブヘッドの厚みが厚くなりすぎ、クラブヘッドの重
量が過重となるという問題点もあった。
前面側に配置し、高比重金属をバックフェース側に配置
した異種金属接合により形成したクラブヘッドにより、
重心深度が深くスイートスポットの広いクラブとするこ
とができるが、重心を必要なだけ深くしようとすると、
クラブヘッドの厚みが厚くなりすぎ、クラブヘッドの重
量が過重となるという問題点もあった。
【０００９】
【発明が解決しようとする課題】上記したように、従来
の比重の異なる異種金属を複合して用いるゴルフクラブ
は、異種金属同士の溶接のような溶融・融合接合が困難
なため、接着剤や機械的嵌合によらざるを得なかった。
従って、この種の接合法では経時変化や環境変化により
接合面の剥離が懸念される。また、予め複合材化した異
種金属を使用し鍛造成形した場合も、鍛造成形過程で接
合面の剥離強度の低下をきたすこと等からみて異種金属
接合部の剥離強度が小さく、使用中に剥離を起こす虞が
ある等から安心して使用できるゴルフクラブとはいえな
い。更に、比重の異なる異種金属を複合したのみでは、
重心深度を必要なだけ深くすることができない。
の比重の異なる異種金属を複合して用いるゴルフクラブ
は、異種金属同士の溶接のような溶融・融合接合が困難
なため、接着剤や機械的嵌合によらざるを得なかった。
従って、この種の接合法では経時変化や環境変化により
接合面の剥離が懸念される。また、予め複合材化した異
種金属を使用し鍛造成形した場合も、鍛造成形過程で接
合面の剥離強度の低下をきたすこと等からみて異種金属
接合部の剥離強度が小さく、使用中に剥離を起こす虞が
ある等から安心して使用できるゴルフクラブとはいえな
い。更に、比重の異なる異種金属を複合したのみでは、
重心深度を必要なだけ深くすることができない。
【００１０】本発明はこのようなゴルフクラブとしての
接合部強度を改善すると共に、短時間加工が可能であ
り、かつ低重心化と重心深度の深度を実現し、慣性モー
メントを大きくすることで、振りやすく、高弾道で飛距
離が出、方向安定性のある安心して使用できるゴルフク
ラブヘッド及びその製造方法を提供することを目的とす
る。
接合部強度を改善すると共に、短時間加工が可能であ
り、かつ低重心化と重心深度の深度を実現し、慣性モー
メントを大きくすることで、振りやすく、高弾道で飛距
離が出、方向安定性のある安心して使用できるゴルフク
ラブヘッド及びその製造方法を提供することを目的とす
る。
【００１１】
【課題を解決するための手段】本発明は上記課題を解決
するものであって、まず第一に、比重が５以下の低比重
金属と、比重が７以上の高比重金属を予め冶金的に接合
させて異種金属複合素材を作製し、ヘッドの上段主要部
分が前記低比重金属、ソール部を含む下段部分が前記高
比重金属となるような材料選択と部材配置とした構成の
ゴルフクラブヘッドであり、かかるゴルフクラブは前記
複合素材を切削加工によって成形するものであり、異種
金属の冶金的接合特性を劣化させることなく高い接合強
度を持ち、使用感に優れ、かつ長期間使用に耐える特性
を付与することを可能とする。低比重金属に純チタン、
高比重金属にステンレス鋼を採用した場合を例にとる
と、接合強度はどの部分も安定的に３００N/mm2 以上と
いう高い接合強度を有する。
するものであって、まず第一に、比重が５以下の低比重
金属と、比重が７以上の高比重金属を予め冶金的に接合
させて異種金属複合素材を作製し、ヘッドの上段主要部
分が前記低比重金属、ソール部を含む下段部分が前記高
比重金属となるような材料選択と部材配置とした構成の
ゴルフクラブヘッドであり、かかるゴルフクラブは前記
複合素材を切削加工によって成形するものであり、異種
金属の冶金的接合特性を劣化させることなく高い接合強
度を持ち、使用感に優れ、かつ長期間使用に耐える特性
を付与することを可能とする。低比重金属に純チタン、
高比重金属にステンレス鋼を採用した場合を例にとる
と、接合強度はどの部分も安定的に３００N/mm2 以上と
いう高い接合強度を有する。
【００１２】次に、本発明は、ヘッドの上段部分及び中
段部分に低比重金属を、下段部分に高比重金属を用い、
かつ、中段部分と下段部分の金属を予め冶金的に接合し
た異種金属複合素材で構成し、上段部分と中段部分の低
比重金属とを溶接接合したゴルフクラブヘッドであり、
容易に製造でき、同じく異種金属の冶金的接合強度を劣
化させることなく高い接合強度を持ち、使用感に優れ、
かつ長期間使用に耐える特性を付与することを可能とす
る。
段部分に低比重金属を、下段部分に高比重金属を用い、
かつ、中段部分と下段部分の金属を予め冶金的に接合し
た異種金属複合素材で構成し、上段部分と中段部分の低
比重金属とを溶接接合したゴルフクラブヘッドであり、
容易に製造でき、同じく異種金属の冶金的接合強度を劣
化させることなく高い接合強度を持ち、使用感に優れ、
かつ長期間使用に耐える特性を付与することを可能とす
る。
【００１３】本発明は、更に、ヘッドのフェース部分に
低比重金属を、バックフェース部にフェース部と同じ低
比重金属と高比重金属とで予め冶金的に接合した異種金
属複合素材を使用し、フェース部の低比重金属と、バッ
クフェース部の複合素材の低比重金属部分とを溶接接合
して構成し、フェース部とバックフェース部との間に必
要に応じて空間を有しているゴルフクラブヘッドであ
り、容易に製造でき、同じく異種金属の冶金的接合強度
を劣化させることなく高い接合強度を持ち、更に重心深
度を十分に深くすることを可能にして使用感に優れ、か
つ長期間使用に耐える特性を付与することを可能とす
る。
低比重金属を、バックフェース部にフェース部と同じ低
比重金属と高比重金属とで予め冶金的に接合した異種金
属複合素材を使用し、フェース部の低比重金属と、バッ
クフェース部の複合素材の低比重金属部分とを溶接接合
して構成し、フェース部とバックフェース部との間に必
要に応じて空間を有しているゴルフクラブヘッドであ
り、容易に製造でき、同じく異種金属の冶金的接合強度
を劣化させることなく高い接合強度を持ち、更に重心深
度を十分に深くすることを可能にして使用感に優れ、か
つ長期間使用に耐える特性を付与することを可能とす
る。
【００１４】更に本発明は、低比重金属からなるヘッド
本体部分と、前記した異種金属複合素材から構成される
ヘッドのソール部からなり、ヘッド本体の低比重金属
と、ソール部の複合素材の低比重金属部分とを溶接接合
したゴルフクラブヘッドであり、容易に製造でき、同じ
く異種金属の冶金的接合強度を劣化させることなく高い
接合強度を持ち、更に低重心化を可能にして使用感に優
れ、かつ長期間使用に耐える特性を付与することを可能
とする。
本体部分と、前記した異種金属複合素材から構成される
ヘッドのソール部からなり、ヘッド本体の低比重金属
と、ソール部の複合素材の低比重金属部分とを溶接接合
したゴルフクラブヘッドであり、容易に製造でき、同じ
く異種金属の冶金的接合強度を劣化させることなく高い
接合強度を持ち、更に低重心化を可能にして使用感に優
れ、かつ長期間使用に耐える特性を付与することを可能
とする。
【００１５】すなわち本発明は以下の構成を要旨とす
る。 (1)ヘッドの上段主要部を比重が５以下の低比重金属と
すると共に、ソール部を含む下段部を前記低比重金属と
冶金的に接合した比重が７以上の高比重金属で構成せし
め、かつ切削加工してヘッドを形成してなることを特徴
とするゴルフクラブヘッドであり、(2)ヘッドの上段部
分及び中段部分が比重が５以下の低比重金属であり、ヘ
ッドの下段部分が比重が７以上の高比重金属からなり、
中段部分の低比重金属と下段部分の高比重金属とが予め
冶金的に接合された異種金属複合素材からなり、該上段
部分と該中段部分の低比重金属とを溶接接合してなるこ
とを特徴とするゴルフクラブヘッドであり、(3)フェー
ス部とバックフェース部を有するヘッドであって、フェ
ース部分を比重が５以下の低比重金属とし、バックフェ
ース部の全部または一部をフェース部と同じ低比重金属
と比重が７以上の高比重金属とを予め冶金的に接合した
異種金属複合素材で構成し、バックフェース部の外面側
には前記高比重金属を配置すると共に、フェース部の低
比重金属とバックフェース部複合素材の低比重金属部分
とを溶接接合してなること、必要に応じてフェース部の
低比重金属とバックフェース部の複合素材との間に空間
を形成することを特徴とするゴルフクラブヘッドであ
り、(4)ヘッド本体部分を比重が５以下の低比重金属と
し、ヘッドのソール部を、ヘッド本体部と同じ低比重金
属と比重が７以上の高比重金属とを予め冶金的に接合し
た異種金属複合素材で構成し、ヘッド本体の低比重金属
とソール部複合素材の低比重金属部分とを溶接接合して
なることを特徴とするゴルフクラブヘッドである。ま
た、(5)比重が５以下の低比重金属と、比重が７以上の
高比重金属を冶金的に接合して製造した複合素材を、ヘ
ッドの上段主要部が前記低比重金属となり、ソール部を
含む下段部が前記高比重金属となるように切削加工して
ヘッド形状に成形することを特徴とするアイアンゴルフ
クラブヘッドの製造方法である。
る。 (1)ヘッドの上段主要部を比重が５以下の低比重金属と
すると共に、ソール部を含む下段部を前記低比重金属と
冶金的に接合した比重が７以上の高比重金属で構成せし
め、かつ切削加工してヘッドを形成してなることを特徴
とするゴルフクラブヘッドであり、(2)ヘッドの上段部
分及び中段部分が比重が５以下の低比重金属であり、ヘ
ッドの下段部分が比重が７以上の高比重金属からなり、
中段部分の低比重金属と下段部分の高比重金属とが予め
冶金的に接合された異種金属複合素材からなり、該上段
部分と該中段部分の低比重金属とを溶接接合してなるこ
とを特徴とするゴルフクラブヘッドであり、(3)フェー
ス部とバックフェース部を有するヘッドであって、フェ
ース部分を比重が５以下の低比重金属とし、バックフェ
ース部の全部または一部をフェース部と同じ低比重金属
と比重が７以上の高比重金属とを予め冶金的に接合した
異種金属複合素材で構成し、バックフェース部の外面側
には前記高比重金属を配置すると共に、フェース部の低
比重金属とバックフェース部複合素材の低比重金属部分
とを溶接接合してなること、必要に応じてフェース部の
低比重金属とバックフェース部の複合素材との間に空間
を形成することを特徴とするゴルフクラブヘッドであ
り、(4)ヘッド本体部分を比重が５以下の低比重金属と
し、ヘッドのソール部を、ヘッド本体部と同じ低比重金
属と比重が７以上の高比重金属とを予め冶金的に接合し
た異種金属複合素材で構成し、ヘッド本体の低比重金属
とソール部複合素材の低比重金属部分とを溶接接合して
なることを特徴とするゴルフクラブヘッドである。ま
た、(5)比重が５以下の低比重金属と、比重が７以上の
高比重金属を冶金的に接合して製造した複合素材を、ヘ
ッドの上段主要部が前記低比重金属となり、ソール部を
含む下段部が前記高比重金属となるように切削加工して
ヘッド形状に成形することを特徴とするアイアンゴルフ
クラブヘッドの製造方法である。
【００１６】上記本発明において低比重金属とは、比重
が５以下のチタン、アルミニウム或いはこれらの合金の
少なくとも１種であり、更に、マグネシウム或いはこれ
らの合金の少なくとも１種を用いることもできる。特に
チタン或いはチタン合金は比強度が高く、すなわち軽量
で反発力が高いため飛距離を延ばすに好適な金属であ
る。
が５以下のチタン、アルミニウム或いはこれらの合金の
少なくとも１種であり、更に、マグネシウム或いはこれ
らの合金の少なくとも１種を用いることもできる。特に
チタン或いはチタン合金は比強度が高く、すなわち軽量
で反発力が高いため飛距離を延ばすに好適な金属であ
る。
【００１７】また、比重が７以上の高比重金属として
は、鋼、ステンレス鋼、銅のほか、ニッケル、コバル
ト、タンタル、モリブデン、タングステン、金、銀、白
金或いはそれらの合金の少なくとも１種を対象とする
が、特に、材料の入手容易性、加工性、価格の点から鋼
が、更に加えて耐食性に優れている点でステンレス鋼
が、更にまた低重心化を図るために比重の大きい銅、銅
合金、タンタル、タングステン或いはタングステン合金
を用いることが好ましい。
は、鋼、ステンレス鋼、銅のほか、ニッケル、コバル
ト、タンタル、モリブデン、タングステン、金、銀、白
金或いはそれらの合金の少なくとも１種を対象とする
が、特に、材料の入手容易性、加工性、価格の点から鋼
が、更に加えて耐食性に優れている点でステンレス鋼
が、更にまた低重心化を図るために比重の大きい銅、銅
合金、タンタル、タングステン或いはタングステン合金
を用いることが好ましい。
【００１８】上記低比重金属と高比重金属との異種金属
を冶金的接合して複合素材を形成する。異種金属の冶金
的接合には各種の方法があるが、例えばチタンとステン
レス鋼との接合を通常の溶融溶接法により実施すると、
両金属の接合界面に硬く脆い金属間化合物が生成するた
め、必要な継手性能を保持できない。また、抵抗溶接の
ように、拡散接合を主とした接合法であれば、上記異種
金属でも理論的には接合可能であるが、溶接時の加圧力
が小さいと充分な接合強度が得られず、すなわち一般の
抵抗溶接機レベルの加圧力では安定な継手部性能（接合
強度）が得られない。本発明の異種金属の冶金的接合は
固相接合で、かつ安定した接合法を対象にするものであ
り、これには爆発圧着法、及び熱間或いは冷間で行われ
る圧延法がある。
を冶金的接合して複合素材を形成する。異種金属の冶金
的接合には各種の方法があるが、例えばチタンとステン
レス鋼との接合を通常の溶融溶接法により実施すると、
両金属の接合界面に硬く脆い金属間化合物が生成するた
め、必要な継手性能を保持できない。また、抵抗溶接の
ように、拡散接合を主とした接合法であれば、上記異種
金属でも理論的には接合可能であるが、溶接時の加圧力
が小さいと充分な接合強度が得られず、すなわち一般の
抵抗溶接機レベルの加圧力では安定な継手部性能（接合
強度）が得られない。本発明の異種金属の冶金的接合は
固相接合で、かつ安定した接合法を対象にするものであ
り、これには爆発圧着法、及び熱間或いは冷間で行われ
る圧延法がある。
【００１９】爆発圧着法は、爆薬の爆発エネルギーによ
り金属同士を衝突させ、衝突時に発する高圧力により、
材料を加熱することなく冷間で瞬時に金属結合させ得る
接合方法である。特徴として、一般に接合界面に波模様
が形成され、その接合力は製造時に加熱されることによ
って接合された複合材料に比べて強固であり、冶金的接
合方法の中で最も優れている。
り金属同士を衝突させ、衝突時に発する高圧力により、
材料を加熱することなく冷間で瞬時に金属結合させ得る
接合方法である。特徴として、一般に接合界面に波模様
が形成され、その接合力は製造時に加熱されることによ
って接合された複合材料に比べて強固であり、冶金的接
合方法の中で最も優れている。
【００２０】また圧延法による接合は、爆発圧着法に次
いで接合部の安定性を有する方法であり、抵抗溶接と同
様な手法であるが、著しく大きな加圧力下で拡散接合さ
せるため高い継手部性能が確保できる。更には摩擦圧接
法や大きい圧下のもとに行う拡散接合法も採用できる。
いで接合部の安定性を有する方法であり、抵抗溶接と同
様な手法であるが、著しく大きな加圧力下で拡散接合さ
せるため高い継手部性能が確保できる。更には摩擦圧接
法や大きい圧下のもとに行う拡散接合法も採用できる。
【００２１】上記接合に際しては、異種金属間に中間層
を装入し、接合界面に炭素、窒素等が拡散し、界面での
炭化物または窒化物及び金属間化合物の生成を防止し、
接合強度を維持する方法等を採用してもよい。
を装入し、接合界面に炭素、窒素等が拡散し、界面での
炭化物または窒化物及び金属間化合物の生成を防止し、
接合強度を維持する方法等を採用してもよい。
【００２２】図１は複合素材５１の一例を示し、上段に
低比重金属１、下段に高比重金属２を配置し接合部３で
接合している。上段金属１と下段金属２の配分や体積率
は目的とするクラブ番手、ヘッド形状或いは設計質量に
応じて任意に設定することができる。限定するものでな
いが、図示の複合素材の寸法の一例を示せば、素材幅Ｗ
が５０〜６０mm、下段金属１の幅Ｈ：上段金属２の幅Ｌ
が凡そ１：３〜５程度とすることができる。
低比重金属１、下段に高比重金属２を配置し接合部３で
接合している。上段金属１と下段金属２の配分や体積率
は目的とするクラブ番手、ヘッド形状或いは設計質量に
応じて任意に設定することができる。限定するものでな
いが、図示の複合素材の寸法の一例を示せば、素材幅Ｗ
が５０〜６０mm、下段金属１の幅Ｈ：上段金属２の幅Ｌ
が凡そ１：３〜５程度とすることができる。
【００２３】複合素材５１は複合材の大板から切り出す
か、或いは直接複合ブロックに製造して素材とする。こ
の複合素材を更にヘッド形状に切削加工する。切削加工
それ自体は、公知の手段（例えばＮＣ旋盤）を用いて行
うことができ、上段側主要部が低比重金属に、ソール部
を含む下段部が高比重金属になるように中間クラブ形状
に加工する。この加工後、粗研磨による重量調整をする
と共に、ホーゼル部の切削或いは取付け加工した中間素
材を成形する。
か、或いは直接複合ブロックに製造して素材とする。こ
の複合素材を更にヘッド形状に切削加工する。切削加工
それ自体は、公知の手段（例えばＮＣ旋盤）を用いて行
うことができ、上段側主要部が低比重金属に、ソール部
を含む下段部が高比重金属になるように中間クラブ形状
に加工する。この加工後、粗研磨による重量調整をする
と共に、ホーゼル部の切削或いは取付け加工した中間素
材を成形する。
【００２４】図５に例示するように、ヘッドを３段に構
成することができる。すなわち、ヘッドの上段部分７及
び中段部分１を低比重金属とし、下段部分２を高比重金
属とし、中段部分１の低比重金属と下段部分２の高比重
金属とを冶金的に接合する異種金属複合部材で構成し、
上段部分７と中段部分１の低比重金属とを溶接接合す
る。低比重金属で構成される上段部分は、鋳造或いは鍛
造によって形状を容易に形成することができる。冶金的
に接合された低比重金属（中段部分）と高比重金属（下
段部分）からなる複合部材は、図５に示すように矩形に
近い形状の部材加工が可能であり、材料の無駄を省くこ
とができる。また、この複合部材は、ヘッドのソール部
の湾曲に合わせて軽いプレス曲げ変形を加えることがで
きる。大きな塑性加工を伴う熱間鍛造や冷間鍛造と異な
り、軽いプレス曲げであれば界面剥離による接合強度の
劣化も発生しない。上段部分と中段部分の間の溶接接合
は、同種金属同士の接合であり、全く欠陥のない接合を
容易に行うことができる。
成することができる。すなわち、ヘッドの上段部分７及
び中段部分１を低比重金属とし、下段部分２を高比重金
属とし、中段部分１の低比重金属と下段部分２の高比重
金属とを冶金的に接合する異種金属複合部材で構成し、
上段部分７と中段部分１の低比重金属とを溶接接合す
る。低比重金属で構成される上段部分は、鋳造或いは鍛
造によって形状を容易に形成することができる。冶金的
に接合された低比重金属（中段部分）と高比重金属（下
段部分）からなる複合部材は、図５に示すように矩形に
近い形状の部材加工が可能であり、材料の無駄を省くこ
とができる。また、この複合部材は、ヘッドのソール部
の湾曲に合わせて軽いプレス曲げ変形を加えることがで
きる。大きな塑性加工を伴う熱間鍛造や冷間鍛造と異な
り、軽いプレス曲げであれば界面剥離による接合強度の
劣化も発生しない。上段部分と中段部分の間の溶接接合
は、同種金属同士の接合であり、全く欠陥のない接合を
容易に行うことができる。
【００２５】図１２に例示するように、ヘッドのフェー
ス部分３５を低比重金属とし、ヘッドのバックフェース
部４０を低比重金属３２と高比重金属３３とが予め冶金
的に接合された異種金属複合素材とし、フェース部の低
比重金属３５と、バックフェース部複合素材の低比重金
属部分３２とを溶接接合３６する構成とすることもでき
る。また、フェース部の低比重金属３２とバックフェー
ス部４０の複合素材との間に空間を有する構成とするこ
とができる。
ス部分３５を低比重金属とし、ヘッドのバックフェース
部４０を低比重金属３２と高比重金属３３とが予め冶金
的に接合された異種金属複合素材とし、フェース部の低
比重金属３５と、バックフェース部複合素材の低比重金
属部分３２とを溶接接合３６する構成とすることもでき
る。また、フェース部の低比重金属３２とバックフェー
ス部４０の複合素材との間に空間を有する構成とするこ
とができる。
【００２６】低比重金属で構成されるフェース部分は、
鋳造或いは鍛造によってヘッド及び必要に応じてホーゼ
ル部３４を含んだ形状を容易に形成することができる。
冶金的に接合された低比重金属３２と高比重金属３３か
らなる複合部材は、フェース部の低比重金属３５との間
に空間を有するようにバックフェース側に配置され、高
比重金属部分３３がバックフェース部の外面側となる。
フェース部の低比重金属３５とバックフェース部複合部
材の低比重金属３２とは溶接接合３６されるが、同種金
属同士の接合であり、全く欠陥のない接合を容易に行う
ことができる。また、高比重金属３３がバックフェース
外面側に位置し、ヘッドの内部に空間を有するように構
成した結果、ヘッドの重心位置はフェース面から遠ざか
り、これまでにない重心深度の深いヘッドを構成するこ
とができる。また、図１４に示すように、ヘッドの内部
に空間を有しない構成とすることも可能であり、このよ
うな構成においても深い重心深度を持つクラブヘッドを
容易に製造することが可能となる。
鋳造或いは鍛造によってヘッド及び必要に応じてホーゼ
ル部３４を含んだ形状を容易に形成することができる。
冶金的に接合された低比重金属３２と高比重金属３３か
らなる複合部材は、フェース部の低比重金属３５との間
に空間を有するようにバックフェース側に配置され、高
比重金属部分３３がバックフェース部の外面側となる。
フェース部の低比重金属３５とバックフェース部複合部
材の低比重金属３２とは溶接接合３６されるが、同種金
属同士の接合であり、全く欠陥のない接合を容易に行う
ことができる。また、高比重金属３３がバックフェース
外面側に位置し、ヘッドの内部に空間を有するように構
成した結果、ヘッドの重心位置はフェース面から遠ざか
り、これまでにない重心深度の深いヘッドを構成するこ
とができる。また、図１４に示すように、ヘッドの内部
に空間を有しない構成とすることも可能であり、このよ
うな構成においても深い重心深度を持つクラブヘッドを
容易に製造することが可能となる。
【００２７】上記クラブヘッドは、アイアンクラブヘッ
ドとしてはもちろん、低重心、或いは深い重心深度の特
性を生かし、従来の「アイアンクラブ」の範疇に限定さ
れないアイアンクラブとウッドクラブの両方の特質を有
したクラブヘッドを形成することも可能である。
ドとしてはもちろん、低重心、或いは深い重心深度の特
性を生かし、従来の「アイアンクラブ」の範疇に限定さ
れないアイアンクラブとウッドクラブの両方の特質を有
したクラブヘッドを形成することも可能である。
【００２８】図２はホーゼル部４を上段低比重金属１に
接合部５で接合した中間素材５２のプロフィルの概要を
示す。ホーゼル部は前記したように上段低比重金属素材
を切削加工して成形した一体物であってもよいが、この
場合はホーゼル部の長さに応じて上段低比重金属素材の
厚み（幅Ｗ）を大きくする必要があり、また上段低比重
金属素材の切出し量も多くなる。従って、図２に示すよ
うに、ホーゼル部４を上段低比重金属１に接合部５で接
合することにより設置が容易になり、特に上段低比重金
属と同種金属を用いることにより溶接接合ができるため
工程が簡易になる。
接合部５で接合した中間素材５２のプロフィルの概要を
示す。ホーゼル部は前記したように上段低比重金属素材
を切削加工して成形した一体物であってもよいが、この
場合はホーゼル部の長さに応じて上段低比重金属素材の
厚み（幅Ｗ）を大きくする必要があり、また上段低比重
金属素材の切出し量も多くなる。従って、図２に示すよ
うに、ホーゼル部４を上段低比重金属１に接合部５で接
合することにより設置が容易になり、特に上段低比重金
属と同種金属を用いることにより溶接接合ができるため
工程が簡易になる。
【００２９】ホーゼル部４に上段低比重金属１と同種金
属を用いる場合には、更に次の態様に構成することがで
きる。すなわち、低比重金属からなる下部と、該下部低
比重金属と冶金的に結合する高比重金属からなる上部で
中間部材を構成し、前記下部低比重金属をヘッド上段の
低比重金属と接合し、上部高比重金属にはホーゼル上部
部分となる高比重金属を接合してホーゼル部を形成する
ようにしてもよい（図１０参照）。これにより、同種金
属の接合が可能となる。
属を用いる場合には、更に次の態様に構成することがで
きる。すなわち、低比重金属からなる下部と、該下部低
比重金属と冶金的に結合する高比重金属からなる上部で
中間部材を構成し、前記下部低比重金属をヘッド上段の
低比重金属と接合し、上部高比重金属にはホーゼル上部
部分となる高比重金属を接合してホーゼル部を形成する
ようにしてもよい（図１０参照）。これにより、同種金
属の接合が可能となる。
【００３０】一方、ホーゼル部全体を高比重金属とし、
ヘッドの高比重金属と同種金属接合構成にすることによ
り、慣性モーメントを高めることができる。この際、更
にトウ部にも高比重金属を配置しヘッドの高比重金属と
同種金属接合することにより、重心位置バランスがと
れ、慣性モーメントを更に高めることができると共に、
より振りやすく、高弾道で飛距離延びが得られ、かつ高
い接合強度を持ったクラブヘッドが得られる。
ヘッドの高比重金属と同種金属接合構成にすることによ
り、慣性モーメントを高めることができる。この際、更
にトウ部にも高比重金属を配置しヘッドの高比重金属と
同種金属接合することにより、重心位置バランスがと
れ、慣性モーメントを更に高めることができると共に、
より振りやすく、高弾道で飛距離延びが得られ、かつ高
い接合強度を持ったクラブヘッドが得られる。
【００３１】上述のように加工し、更に仕上げ研磨して
重量精密調整やバランス調整して図３の（ａ）図及び
（ｂ）図（フェース面から見た側面図，正面図）に示す
ような製品５３とする。
重量精密調整やバランス調整して図３の（ａ）図及び
（ｂ）図（フェース面から見た側面図，正面図）に示す
ような製品５３とする。
【００３２】
【発明の実施の形態】以下に本発明に包含される種々の
形態を図に示す実施例に基づいて詳細にで説明する。な
お、以下の実施例において本発明で製造した製品或いは
クラブヘッドにアイアン或いはアイアンクラブの呼称を
用いることがある。
形態を図に示す実施例に基づいて詳細にで説明する。な
お、以下の実施例において本発明で製造した製品或いは
クラブヘッドにアイアン或いはアイアンクラブの呼称を
用いることがある。
【００３３】
［実施例１］図１に示すように、低比重金属である純チ
タン１（ＴＰ３４０）と、高比重金属であるステンレス
鋼２（ＳＵＳ３１６Ｌ）とを爆発圧着法で圧着３し、複
合素材ブロック５１を製造した。この複合素材５１は全
幅（Ｗ）が５５mmであり、そのうち純チタン１の幅
（Ｌ）を４０mm、ステンレス鋼２の幅（Ｈ）を１５mmと
し、接合境界３で冶金的に接合している。この素材ブロ
ックを、純チタン１がヘッドの上段主要部となり、ステ
ンレス鋼２がソールを含む下段側となるように、図２に
示すように、アイアンクラブヘッドの中間形状５２に切
削加工した。ホーゼル取り付け位置に別に製造したチタ
ン棒４（ＴＰ３４０の外径１２mm棒）をＴＩＧ溶接によ
り接合５した後、研磨加工を行い、図３（ａ），（ｂ）
に示すような、重心位置がソール面より１３mmの最終製
品形状５３に仕上げた。その後ホーゼル４にシャフトを
取り付け、その上部にグリップを固定して、通常２番ア
イアンと呼ばれるキャビティータイプのロングアイアン
を作製した。製品ヘッド部におけるステンレス鋼と純チ
タン部との重量比率はほぼ１：６．５であった。
タン１（ＴＰ３４０）と、高比重金属であるステンレス
鋼２（ＳＵＳ３１６Ｌ）とを爆発圧着法で圧着３し、複
合素材ブロック５１を製造した。この複合素材５１は全
幅（Ｗ）が５５mmであり、そのうち純チタン１の幅
（Ｌ）を４０mm、ステンレス鋼２の幅（Ｈ）を１５mmと
し、接合境界３で冶金的に接合している。この素材ブロ
ックを、純チタン１がヘッドの上段主要部となり、ステ
ンレス鋼２がソールを含む下段側となるように、図２に
示すように、アイアンクラブヘッドの中間形状５２に切
削加工した。ホーゼル取り付け位置に別に製造したチタ
ン棒４（ＴＰ３４０の外径１２mm棒）をＴＩＧ溶接によ
り接合５した後、研磨加工を行い、図３（ａ），（ｂ）
に示すような、重心位置がソール面より１３mmの最終製
品形状５３に仕上げた。その後ホーゼル４にシャフトを
取り付け、その上部にグリップを固定して、通常２番ア
イアンと呼ばれるキャビティータイプのロングアイアン
を作製した。製品ヘッド部におけるステンレス鋼と純チ
タン部との重量比率はほぼ１：６．５であった。
【００３４】アイアンクラブ作製後、試験機によりヘッ
ドの重心点（スイートスポット）で、秒速４３ｍのヘッ
ドスピードで６０００回試打する耐久性試験と、ヘッド
の重心よりトウ側及びヒール側に各々１５mmずつ打球点
をずらし、秒速４３ｍで各１０００回試打するネック部
耐久性試験を行い、これに合格した。また、このクラブ
ヘッドをＪＩＳ Ｚ２３４３で規定する浸透探傷試験方
法、及びＪＩＳ Ｚ２３４４で規定する超音波探傷試験
方法の非破壊検査により異種金属接合界面の健全性を確
認したところ、欠陥は認められなかった。
ドの重心点（スイートスポット）で、秒速４３ｍのヘッ
ドスピードで６０００回試打する耐久性試験と、ヘッド
の重心よりトウ側及びヒール側に各々１５mmずつ打球点
をずらし、秒速４３ｍで各１０００回試打するネック部
耐久性試験を行い、これに合格した。また、このクラブ
ヘッドをＪＩＳ Ｚ２３４３で規定する浸透探傷試験方
法、及びＪＩＳ Ｚ２３４４で規定する超音波探傷試験
方法の非破壊検査により異種金属接合界面の健全性を確
認したところ、欠陥は認められなかった。
【００３５】本実施例で用いた異種金属接合部材を用
い、接合強度の測定を行った。本発明法においては異種
金属接合部材を切削加工後、比較例においては鍛造加工
後、異種金属の接合面の５箇所の測定点を選び、接合強
度を測定し、５点の内の最も低い値を接合強度とした。
このような測定を５例（No．１〜５）について行った。
測定方法は、ＪＩＳ Ｇ０６０１のせん断強さ試験の方
法に従った。結果を以下に示す。 測定結果（N/mm2 ） No．１ No．２ No．３ No．４ No．５ 本発明例 ３３２ ３６５ ３６４ ３８１ ３５０ 比較例 ２２７ ２８４ ２５９ ２３３ ２４１
い、接合強度の測定を行った。本発明法においては異種
金属接合部材を切削加工後、比較例においては鍛造加工
後、異種金属の接合面の５箇所の測定点を選び、接合強
度を測定し、５点の内の最も低い値を接合強度とした。
このような測定を５例（No．１〜５）について行った。
測定方法は、ＪＩＳ Ｇ０６０１のせん断強さ試験の方
法に従った。結果を以下に示す。 測定結果（N/mm2 ） No．１ No．２ No．３ No．４ No．５ 本発明例 ３３２ ３６５ ３６４ ３８１ ３５０ 比較例 ２２７ ２８４ ２５９ ２３３ ２４１
【００３６】［実施例２］図１と同様な複合素材ブロッ
ク５１を熱間圧延法により作製した。複合素材ブロック
の全幅は５５mmであり、そのうち純チタン１を４０mm、
ステンレス鋼２を１５mmとし、接合境界３では冶金的に
接合されている。この素材ブロックを純チタン１がヘッ
ド上段の主要部となり、ステンレス鋼２がソールを含む
下段側となるように配置し、図２に示すように、素材ブ
ロックから直接、アイアンクラブヘッドの中間形状に切
削加工し、ホーゼル取り付け位置に別に製造したチタン
棒４（直径１２mm）をＴＩＧ溶接により溶接後、研磨加
工を行い、図３に示すような重心位置がソール面より１
３mmの最終形状に仕上げた。その後シャフト及びグリッ
プを取り付け、通常２番アイアンと呼ばれるキャビティ
ータイプのロングアイアンを作製した。製品ヘッド部に
おけるステンレス鋼と純チタン部との重量比率は実施例
１と同様にした。
ク５１を熱間圧延法により作製した。複合素材ブロック
の全幅は５５mmであり、そのうち純チタン１を４０mm、
ステンレス鋼２を１５mmとし、接合境界３では冶金的に
接合されている。この素材ブロックを純チタン１がヘッ
ド上段の主要部となり、ステンレス鋼２がソールを含む
下段側となるように配置し、図２に示すように、素材ブ
ロックから直接、アイアンクラブヘッドの中間形状に切
削加工し、ホーゼル取り付け位置に別に製造したチタン
棒４（直径１２mm）をＴＩＧ溶接により溶接後、研磨加
工を行い、図３に示すような重心位置がソール面より１
３mmの最終形状に仕上げた。その後シャフト及びグリッ
プを取り付け、通常２番アイアンと呼ばれるキャビティ
ータイプのロングアイアンを作製した。製品ヘッド部に
おけるステンレス鋼と純チタン部との重量比率は実施例
１と同様にした。
【００３７】そのクラブを実施例１と同様に、試験機に
よりヘッドの重心点で秒速４３ｍのヘッドスピードで６
０００回試打する耐久性試験とヘッドの重心よりトウ側
及びヒール側に各々１５mm打球点をずらした秒速４３ｍ
で各１０００回試打するネック部耐久性試験を行い、こ
れに合格した。また、このクラブヘッドをＪＩＳ Ｚ２
３４３浸透探傷試験方法及びＪＩＳ Ｚ２３４４超音波
探傷試験方法の非破壊検査により異種金属接合界面の健
全性を確認したところ、欠陥は認められなかった。
よりヘッドの重心点で秒速４３ｍのヘッドスピードで６
０００回試打する耐久性試験とヘッドの重心よりトウ側
及びヒール側に各々１５mm打球点をずらした秒速４３ｍ
で各１０００回試打するネック部耐久性試験を行い、こ
れに合格した。また、このクラブヘッドをＪＩＳ Ｚ２
３４３浸透探傷試験方法及びＪＩＳ Ｚ２３４４超音波
探傷試験方法の非破壊検査により異種金属接合界面の健
全性を確認したところ、欠陥は認められなかった。
【００３８】［実施例３］接合面を凸状に湾曲加工した
純チタン（ＴＰ３４０）と、凹状に湾曲加工したステン
レス鋼（ＳＵＳ３１６Ｌ）とを爆発圧着法で接合して複
合素材ブロックを製造した。複合素材の全幅は５５mmで
あり、中央部の純チタン１を４０mm、ステンレス鋼２を
１５mmとして、接合境界で冶金的に接合されている。こ
の素材ブロックを、図４に示すように、純チタン１がヘ
ッドの上段主要部になり、ステンレス鋼２がソールを含
む下段側となるように配置し、素材ブロックから直接、
アイアンクラブヘッドの中間素材５２の形状に切削加工
した。ホーゼル取り付け位置に別に製造したチタン棒４
（ＴＰ３４０の外径１２mm棒）をＴＩＧ溶接により溶接
後、研磨加工を行い、実施例１と同様に、重心位置がソ
ール面より１３mmの最終形状に仕上げた。その後、ホー
ゼルにシャフトを取り付け、グリップを被せて通常２番
アイアンと呼ばれるキャビティータイプのロングアイア
ンを作製した。製品ヘッド部におけるステンレス鋼と純
チタン部との重量比率はほぼ１：６．４とした。
純チタン（ＴＰ３４０）と、凹状に湾曲加工したステン
レス鋼（ＳＵＳ３１６Ｌ）とを爆発圧着法で接合して複
合素材ブロックを製造した。複合素材の全幅は５５mmで
あり、中央部の純チタン１を４０mm、ステンレス鋼２を
１５mmとして、接合境界で冶金的に接合されている。こ
の素材ブロックを、図４に示すように、純チタン１がヘ
ッドの上段主要部になり、ステンレス鋼２がソールを含
む下段側となるように配置し、素材ブロックから直接、
アイアンクラブヘッドの中間素材５２の形状に切削加工
した。ホーゼル取り付け位置に別に製造したチタン棒４
（ＴＰ３４０の外径１２mm棒）をＴＩＧ溶接により溶接
後、研磨加工を行い、実施例１と同様に、重心位置がソ
ール面より１３mmの最終形状に仕上げた。その後、ホー
ゼルにシャフトを取り付け、グリップを被せて通常２番
アイアンと呼ばれるキャビティータイプのロングアイア
ンを作製した。製品ヘッド部におけるステンレス鋼と純
チタン部との重量比率はほぼ１：６．４とした。
【００３９】そのクラブを試験機によりヘッドの重心点
で秒速４３ｍのヘッドスピードで６０００回の試打をす
る耐久性試験と、ヘッドの重心よりトウ側及びヒール側
に各々１５mm打球点をずらして秒速４３ｍで各１０００
回試打するネック部耐久性試験を行い、これに合格し
た。また、このクラブヘッドをＪＩＳ Ｚ２３４３浸透
探傷試験方法及びＪＩＳ Ｚ２３４４超音波探傷試験方
法の非破壊検査により異種金属接合界面の健全性を確認
したところ、欠陥は認められなかった。
で秒速４３ｍのヘッドスピードで６０００回の試打をす
る耐久性試験と、ヘッドの重心よりトウ側及びヒール側
に各々１５mm打球点をずらして秒速４３ｍで各１０００
回試打するネック部耐久性試験を行い、これに合格し
た。また、このクラブヘッドをＪＩＳ Ｚ２３４３浸透
探傷試験方法及びＪＩＳ Ｚ２３４４超音波探傷試験方
法の非破壊検査により異種金属接合界面の健全性を確認
したところ、欠陥は認められなかった。
【００４０】［実施例４］爆発接合法により複合材の全
幅が２５mmで純チタン１が１０mm、ステンレス鋼２が１
５mmである素材ブロックを作製し、図５に示すように、
別に製作したホーゼル部７′と一体となった純チタン製
鋳造物製のフェース上部本体７を、複合材の純チタン１
とＴＩＧ溶接して同種金属接合８し、高比重金属である
ステンレス鋼１がソール側となるように、クラブヘッド
の形に加工した中間素材を成形した。更にこの中間素材
を研磨加工により最終形状に仕上げした。その後、シャ
フト及びグリップを取り付け、通常３番アイアンと呼ば
れるキャビティータイプのロングアイアンを作製した。
製品ヘッド部におけるステンレス鋼と純チタン部の重量
比率はほぼ１：６．６とした。
幅が２５mmで純チタン１が１０mm、ステンレス鋼２が１
５mmである素材ブロックを作製し、図５に示すように、
別に製作したホーゼル部７′と一体となった純チタン製
鋳造物製のフェース上部本体７を、複合材の純チタン１
とＴＩＧ溶接して同種金属接合８し、高比重金属である
ステンレス鋼１がソール側となるように、クラブヘッド
の形に加工した中間素材を成形した。更にこの中間素材
を研磨加工により最終形状に仕上げした。その後、シャ
フト及びグリップを取り付け、通常３番アイアンと呼ば
れるキャビティータイプのロングアイアンを作製した。
製品ヘッド部におけるステンレス鋼と純チタン部の重量
比率はほぼ１：６．６とした。
【００４１】そのクラブを試験機によりヘッドの重心点
で秒速４３ｍで６０００回の耐久性試験と、ヘッドの重
心よりトウ側及びヒール側に各々１５mm打球点をずらし
て秒速４３ｍで各１０００回のネック部耐久性試験を行
い、これに合格した。また、このクラブヘッドをＪＩＳ
Ｚ２３４３浸透探傷試験方法、及びＪＩＳ Ｚ２３４
４超音波探傷試験方法の非破壊検査により異種金属接合
界面の健全性を確認したところ欠陥は認められなかっ
た。本実施例で上記結果が得られたのは、フェース上部
本体７を複合材の純チタン１と溶接線部８で溶接する方
法をとっているが、フェース部本体７は５mmと薄く、か
つ、複合材のチタン１を１０mmと厚くしているので、低
入熱で溶接可能となり、溶接熱による接合部の接合強度
の低下がなかったためと考えられる。
で秒速４３ｍで６０００回の耐久性試験と、ヘッドの重
心よりトウ側及びヒール側に各々１５mm打球点をずらし
て秒速４３ｍで各１０００回のネック部耐久性試験を行
い、これに合格した。また、このクラブヘッドをＪＩＳ
Ｚ２３４３浸透探傷試験方法、及びＪＩＳ Ｚ２３４
４超音波探傷試験方法の非破壊検査により異種金属接合
界面の健全性を確認したところ欠陥は認められなかっ
た。本実施例で上記結果が得られたのは、フェース上部
本体７を複合材の純チタン１と溶接線部８で溶接する方
法をとっているが、フェース部本体７は５mmと薄く、か
つ、複合材のチタン１を１０mmと厚くしているので、低
入熱で溶接可能となり、溶接熱による接合部の接合強度
の低下がなかったためと考えられる。
【００４２】［実施例５］図６は中間素材（素材ブロッ
クは実施例１と同様な複合材の全幅が５５mmで、純チタ
ンが４０mm、ステンレス鋼が１５mmの爆発圧着材を使
用）を、その純チタン側１の片端を一部切欠き、製品形
状に粗切削加工後、切欠き部分に別に製造したステンレ
ス鋼棒（ホーゼル部）９を溶接線１０で複合材のステン
レス鋼２と同種溶接するとともに、複合材の純チタン側
１の片端切欠き部とホーゼル部ステンレス鋼棒９を銀系
のロー剤で接合１１した後、研磨により製品形状に仕上
げた。ホーゼル部にシャフト、更にグリップを取り付
け、ホーゼル部に高比重金属を配置して慣性モーメント
の高い、通常２番アイアンと呼ばれるキャビティータイ
プのロングアイアンを作製した。
クは実施例１と同様な複合材の全幅が５５mmで、純チタ
ンが４０mm、ステンレス鋼が１５mmの爆発圧着材を使
用）を、その純チタン側１の片端を一部切欠き、製品形
状に粗切削加工後、切欠き部分に別に製造したステンレ
ス鋼棒（ホーゼル部）９を溶接線１０で複合材のステン
レス鋼２と同種溶接するとともに、複合材の純チタン側
１の片端切欠き部とホーゼル部ステンレス鋼棒９を銀系
のロー剤で接合１１した後、研磨により製品形状に仕上
げた。ホーゼル部にシャフト、更にグリップを取り付
け、ホーゼル部に高比重金属を配置して慣性モーメント
の高い、通常２番アイアンと呼ばれるキャビティータイ
プのロングアイアンを作製した。
【００４３】そのクラブを試験機によりヘッドの重心点
で秒速４３ｍで６０００回の耐久性試験と、ヘッドの重
心よりトウ側及びヒール側に各々１５mm打球点をずらし
て秒速４３ｍで各１０００回のネック部耐久性試験を行
い、これに合格した。また、このクラブヘッドをＪＩＳ
Ｚ２３４３浸透探傷試験方法、及びＪＩＳ Ｚ２３４
４超音波探傷試験方法の非破壊検査により異種金属接合
界面の健全性を確認したところ、欠陥は認められなかっ
た。
で秒速４３ｍで６０００回の耐久性試験と、ヘッドの重
心よりトウ側及びヒール側に各々１５mm打球点をずらし
て秒速４３ｍで各１０００回のネック部耐久性試験を行
い、これに合格した。また、このクラブヘッドをＪＩＳ
Ｚ２３４３浸透探傷試験方法、及びＪＩＳ Ｚ２３４
４超音波探傷試験方法の非破壊検査により異種金属接合
界面の健全性を確認したところ、欠陥は認められなかっ
た。
【００４４】複合材の純チタン側１とホーゼル部ステン
レス鋼棒９はステンレス鋼棒９にチタン側１の厚みに相
当した凹状切り込み加工を施し、組み込み型とした上で
銀系のロー剤で接合１１すれば更に完全な接合がなされ
る。また、ソール側に高比重金属を配置することは実施
例１，２と同様である。
レス鋼棒９はステンレス鋼棒９にチタン側１の厚みに相
当した凹状切り込み加工を施し、組み込み型とした上で
銀系のロー剤で接合１１すれば更に完全な接合がなされ
る。また、ソール側に高比重金属を配置することは実施
例１，２と同様である。
【００４５】［実施例６］図７は実施例１と同様の複合
材の全巾が５５mmで、チタン１が４０mm、ステンレス鋼
２が１５mmの爆発圧着素材ブロックの純チタン１側の両
端を一部切欠き、製品形状に粗切削加工後、ホーゼル取
り付け側の切欠き部分にステンレス鋼棒９を、反対側の
トウ部位置の切欠き部分にステンレス鋼１２をそれぞれ
溶接線１３及び１４で複合材のステンレス鋼２と同種溶
接するとともに、複合材の純チタン１とホーゼル部ステ
ンレス鋼棒９を銀系のロー剤で接合１５した後、複合材
の純チタン１とトウ部ステンレス鋼板１２を銀系のロー
剤で接合１６し、切削研磨により製品形状に仕上げた。
ホーゼル部９にシャフトを取り付け、更にグリップを取
り付けて、ホーゼル部９及びトウ部１２に高比重金属を
配置してより高い慣性モーメントを有する、通常２番ア
イアンと呼ばれるキャビティータイプのロングアイアン
を作製した。
材の全巾が５５mmで、チタン１が４０mm、ステンレス鋼
２が１５mmの爆発圧着素材ブロックの純チタン１側の両
端を一部切欠き、製品形状に粗切削加工後、ホーゼル取
り付け側の切欠き部分にステンレス鋼棒９を、反対側の
トウ部位置の切欠き部分にステンレス鋼１２をそれぞれ
溶接線１３及び１４で複合材のステンレス鋼２と同種溶
接するとともに、複合材の純チタン１とホーゼル部ステ
ンレス鋼棒９を銀系のロー剤で接合１５した後、複合材
の純チタン１とトウ部ステンレス鋼板１２を銀系のロー
剤で接合１６し、切削研磨により製品形状に仕上げた。
ホーゼル部９にシャフトを取り付け、更にグリップを取
り付けて、ホーゼル部９及びトウ部１２に高比重金属を
配置してより高い慣性モーメントを有する、通常２番ア
イアンと呼ばれるキャビティータイプのロングアイアン
を作製した。
【００４６】そのクラブを試験機によりヘッドの重心点
で秒速４３ｍで６０００回の耐久性試験と、ヘッドの重
心よりトウ側及びヒール側に各々１５mm打球点をずらし
て秒速４３ｍで各１０００回のネック部耐久性試験を行
い、これに合格した。また、このクラブヘッドをＪＩＳ
Ｚ２３４３浸透探傷試験方法、及びＪＩＳ Ｚ２３４
４超音波探傷試験方法の非破壊検査により異種金属接合
界面の健全性を確認したところ、欠陥は認められなかっ
た。
で秒速４３ｍで６０００回の耐久性試験と、ヘッドの重
心よりトウ側及びヒール側に各々１５mm打球点をずらし
て秒速４３ｍで各１０００回のネック部耐久性試験を行
い、これに合格した。また、このクラブヘッドをＪＩＳ
Ｚ２３４３浸透探傷試験方法、及びＪＩＳ Ｚ２３４
４超音波探傷試験方法の非破壊検査により異種金属接合
界面の健全性を確認したところ、欠陥は認められなかっ
た。
【００４７】なお、図８は図７のＡ部の断面を示すもの
で、トウ部ステンレス鋼に凹状切り込み加工を施し、複
合材の純チタン１に形成した凸部を前記トウ部ステンレ
ス鋼の凹状切り込みに組み込んでロー接合することで接
合部強度を向上することができる。このような構成は、
本発明の他の接合部にも適用可能である。
で、トウ部ステンレス鋼に凹状切り込み加工を施し、複
合材の純チタン１に形成した凸部を前記トウ部ステンレ
ス鋼の凹状切り込みに組み込んでロー接合することで接
合部強度を向上することができる。このような構成は、
本発明の他の接合部にも適用可能である。
【００４８】［実施例７］図９の例は図７の改良であ
り、爆発圧着法で製造し複合材の純チタン１側に純チタ
ンよりなるフェース部上部板１７をＴＩＧ溶接で接合１
８した後、上記実施例と同様に製品形状に仕上げ、シャ
フト・グリップを取り付け、同様の特性評価したところ
フェース部上部板１７接合の有無によるゴルフクラブと
しての性能差は無く、何れも良好な結果であった。
り、爆発圧着法で製造し複合材の純チタン１側に純チタ
ンよりなるフェース部上部板１７をＴＩＧ溶接で接合１
８した後、上記実施例と同様に製品形状に仕上げ、シャ
フト・グリップを取り付け、同様の特性評価したところ
フェース部上部板１７接合の有無によるゴルフクラブと
しての性能差は無く、何れも良好な結果であった。
【００４９】［実施例８］図１０は素材ブロック（複合
材の全巾が５５mmで、チタンが４０mm、ステンレス鋼が
１５mmの爆発圧着材を使用）を製品形状（中間素材）に
粗切削した後、予め、別に製造した純チタン１９とステ
ンレス鋼２０とを爆着接合して形成した複合接合片２２
のチタン１９面が製品形状に粗切削した純チタン１の片
端（ホーゼル部）にくるように配置し、接合部２３位置
でＴＩＧ溶接し、更に、ステンレス鋼２０にステンレス
鋼棒４を接合部２４位置で溶接接合して慣性モーメント
を高めたクラブヘッドの例である。
材の全巾が５５mmで、チタンが４０mm、ステンレス鋼が
１５mmの爆発圧着材を使用）を製品形状（中間素材）に
粗切削した後、予め、別に製造した純チタン１９とステ
ンレス鋼２０とを爆着接合して形成した複合接合片２２
のチタン１９面が製品形状に粗切削した純チタン１の片
端（ホーゼル部）にくるように配置し、接合部２３位置
でＴＩＧ溶接し、更に、ステンレス鋼２０にステンレス
鋼棒４を接合部２４位置で溶接接合して慣性モーメント
を高めたクラブヘッドの例である。
【００５０】本法により通常３番アイアンと呼ばれるキ
ャビティータイプのロングアイアンヘッドを作製し、シ
ャフト・グリップを取り付け、そのクラブを試験機によ
りヘッドの重心点で秒速４３ｍで６０００回の耐久性試
験と、ヘッドの重心よりトウ側及びヒール側に各々１５
mm打球点をずらして秒速４３ｍで各１０００回のネック
部耐久性試験を行い、これに合格した。また、このクラ
ブヘッドをＪＩＳ Ｚ２３４３浸透探傷試験方法、及び
ＪＩＳ Ｚ２３４４超音波探傷試験方法の非破壊検査に
より異種金属接合界面の健全性を確認したところ、欠陥
は認められなかった。
ャビティータイプのロングアイアンヘッドを作製し、シ
ャフト・グリップを取り付け、そのクラブを試験機によ
りヘッドの重心点で秒速４３ｍで６０００回の耐久性試
験と、ヘッドの重心よりトウ側及びヒール側に各々１５
mm打球点をずらして秒速４３ｍで各１０００回のネック
部耐久性試験を行い、これに合格した。また、このクラ
ブヘッドをＪＩＳ Ｚ２３４３浸透探傷試験方法、及び
ＪＩＳ Ｚ２３４４超音波探傷試験方法の非破壊検査に
より異種金属接合界面の健全性を確認したところ、欠陥
は認められなかった。
【００５１】［実施例９］図１１は素材ブロック（複合
材の全巾が５５mmで、チタンが４０mm、ステンレス鋼が
１５mmの爆発圧着材を使用）をホーゼル部４（７，９）
を有する（或いは設けた）中間素材形状に切削した後、
ホーゼル取り付け部にドリルで直径８．５mmの孔を必要
深さ開け、予め製造したステンレス鋼棒２５を装入して
接着剤にて固定した後、研磨により製品形状に仕上げ
た。ステンレス鋼棒２５をシャフトに装入固定し、グリ
ップを取り付けて、通常２番と呼ばれるキャビティータ
イプのオーバーホーゼル構造のロングアイアンを製作し
た。
材の全巾が５５mmで、チタンが４０mm、ステンレス鋼が
１５mmの爆発圧着材を使用）をホーゼル部４（７，９）
を有する（或いは設けた）中間素材形状に切削した後、
ホーゼル取り付け部にドリルで直径８．５mmの孔を必要
深さ開け、予め製造したステンレス鋼棒２５を装入して
接着剤にて固定した後、研磨により製品形状に仕上げ
た。ステンレス鋼棒２５をシャフトに装入固定し、グリ
ップを取り付けて、通常２番と呼ばれるキャビティータ
イプのオーバーホーゼル構造のロングアイアンを製作し
た。
【００５２】そのクラブを試験機によりヘッドの重心点
で秒速４３ｍで６０００回の耐久性試験と、ヘッドの重
心よりトウ側及びヒール側に各々１５mm打球点をずらし
て秒速４３ｍで各１０００回のネック部耐久性試験を行
い、これに合格した。また、このクラブヘッドをＪＩＳ
Ｚ２３４３浸透探傷試験方法及びＪＩＳ Ｚ２３４４
超音波探傷試験方法の非破壊検査により異種金属接合界
面の健全性を確認したところ、欠陥は認められなかっ
た。
で秒速４３ｍで６０００回の耐久性試験と、ヘッドの重
心よりトウ側及びヒール側に各々１５mm打球点をずらし
て秒速４３ｍで各１０００回のネック部耐久性試験を行
い、これに合格した。また、このクラブヘッドをＪＩＳ
Ｚ２３４３浸透探傷試験方法及びＪＩＳ Ｚ２３４４
超音波探傷試験方法の非破壊検査により異種金属接合界
面の健全性を確認したところ、欠陥は認められなかっ
た。
【００５３】［実施例１０］図１２に示すように、爆発
接合法により複合材の全厚が６mmで純チタン３２の厚み
が４mm、ステンレス鋼３３の厚みが２mmである素材ブロ
ックをバックフェース部４０の形状に作成し、別に作成
したホーゼル部３４とフェースソール部が一体となった
純チタン製鋳造物製のフェース部本体３５を複合材との
間に空間を有するごとく配置し、複合材のチタン材３２
とフェース部とをＴＩＧ溶接で同種金属接合３６し、高
比重金属であるステンレス鋼３３がバックフェース部外
面側となるようにクラブヘッドの形に加工した中間素材
を成形した。更にこの中間素材を研磨加工により最終形
状に仕上げた。その後、シャフト及びグリップを取り付
け、通常４番アイアンと呼ばれるアイアンを作成した。
このクラブヘッドのフェース面から重心までの深さは７
mmであった。単一金属から製造したクラブヘッドのフェ
ース面から重心までの深さは２．５mmから３mm程度であ
ったから、このような従来のクラブでは実現できなかっ
た深い重心深度を実現することができた。これにより、
ボールの打点位置を重心の真上からずらせて打った場合
の打球の方向のずれを従来のアイアンクラブヘッドに比
較して少なくすることができた。
接合法により複合材の全厚が６mmで純チタン３２の厚み
が４mm、ステンレス鋼３３の厚みが２mmである素材ブロ
ックをバックフェース部４０の形状に作成し、別に作成
したホーゼル部３４とフェースソール部が一体となった
純チタン製鋳造物製のフェース部本体３５を複合材との
間に空間を有するごとく配置し、複合材のチタン材３２
とフェース部とをＴＩＧ溶接で同種金属接合３６し、高
比重金属であるステンレス鋼３３がバックフェース部外
面側となるようにクラブヘッドの形に加工した中間素材
を成形した。更にこの中間素材を研磨加工により最終形
状に仕上げた。その後、シャフト及びグリップを取り付
け、通常４番アイアンと呼ばれるアイアンを作成した。
このクラブヘッドのフェース面から重心までの深さは７
mmであった。単一金属から製造したクラブヘッドのフェ
ース面から重心までの深さは２．５mmから３mm程度であ
ったから、このような従来のクラブでは実現できなかっ
た深い重心深度を実現することができた。これにより、
ボールの打点位置を重心の真上からずらせて打った場合
の打球の方向のずれを従来のアイアンクラブヘッドに比
較して少なくすることができた。
【００５４】このクラブを試験機によりヘッドの重心点
で秒速４３ｍで６０００回の耐久性試験と、ヘッドの重
心よりトウ側及びヒール側に各々１５mm打球点をずらし
て秒速４３ｍで各１０００回のネック部耐久性試験を行
い、これに合格した。また、このクラブヘッドをＪＩＳ
Ｚ２３４２浸透探傷試験方法及びＪＩＳ Ｚ２３４４
超音波探傷試験方法の非破壊検査により異種金属接合界
面の健全性を確認したところ、欠陥は認められなかっ
た。
で秒速４３ｍで６０００回の耐久性試験と、ヘッドの重
心よりトウ側及びヒール側に各々１５mm打球点をずらし
て秒速４３ｍで各１０００回のネック部耐久性試験を行
い、これに合格した。また、このクラブヘッドをＪＩＳ
Ｚ２３４２浸透探傷試験方法及びＪＩＳ Ｚ２３４４
超音波探傷試験方法の非破壊検査により異種金属接合界
面の健全性を確認したところ、欠陥は認められなかっ
た。
【００５５】［実施例１１］実施例１０におけるバック
フェース部の上部の一部を、図１３に示すようにフェー
ス部３５とソール部と共に一体としてチタン鋳物で構成
し、バックフェース部４０のチタン３２とステンレス鋼
３３の複合材の部分を小さくし、その他は実施例１０と
同じ構成で通常４番アイアンと呼ばれるアイアンクラブ
ヘッドを作成した。実施例１０に比較して高比重金属の
占める部位がヘッドの下部に集中したため、実施例１０
のクラブと同様重心深度が深いと同時に重心位置を下げ
ることができた。
フェース部の上部の一部を、図１３に示すようにフェー
ス部３５とソール部と共に一体としてチタン鋳物で構成
し、バックフェース部４０のチタン３２とステンレス鋼
３３の複合材の部分を小さくし、その他は実施例１０と
同じ構成で通常４番アイアンと呼ばれるアイアンクラブ
ヘッドを作成した。実施例１０に比較して高比重金属の
占める部位がヘッドの下部に集中したため、実施例１０
のクラブと同様重心深度が深いと同時に重心位置を下げ
ることができた。
【００５６】［実施例１２］実施例１１において、図１
４に示すようにフェース部本体３５と複合材４０との間
に空間を有しない形状とし、その他は実施例１１と同じ
構成で通常９番アイアンと呼ばれるアイアンクラブヘッ
ドを作成した。フェース部と複合材との間に空間を有し
ない結果、重心深度は実施例１１に比較すると浅くなっ
たが、低比重金属と高比重金属との複合構造の効果とし
て、単一金属で形成したクラブヘッドと比較すると深い
重心深度を得ることができた。また、フェース部を低比
重の単一金属で形成し、バックフェース部に複合材を配
置し、両者を溶接接合構造とした結果、複合材に鍛造の
ような過酷な加工を加える必要がなく、また、ムクの複
合材から切削加工でクラブ形状を作り出す場合に比較
し、切削加工で低比重金属を削り取るための材料と加工
工程の無駄を省くことができた。
４に示すようにフェース部本体３５と複合材４０との間
に空間を有しない形状とし、その他は実施例１１と同じ
構成で通常９番アイアンと呼ばれるアイアンクラブヘッ
ドを作成した。フェース部と複合材との間に空間を有し
ない結果、重心深度は実施例１１に比較すると浅くなっ
たが、低比重金属と高比重金属との複合構造の効果とし
て、単一金属で形成したクラブヘッドと比較すると深い
重心深度を得ることができた。また、フェース部を低比
重の単一金属で形成し、バックフェース部に複合材を配
置し、両者を溶接接合構造とした結果、複合材に鍛造の
ような過酷な加工を加える必要がなく、また、ムクの複
合材から切削加工でクラブ形状を作り出す場合に比較
し、切削加工で低比重金属を削り取るための材料と加工
工程の無駄を省くことができた。
【００５７】［実施例１３］図１５に示すように、爆発
接合法により複合材の全厚が４mmで純チタン３７の厚み
が２mm、タングステン合金３８の厚みが２mmである素材
ブロックをソール面の形状に作成し、別に作成したホー
ゼル部３４とヘッド本体３５が一体となった純チタン製
鋳造物製のヘッド本体３９を、複合材の純チタン３７と
ＴＩＧ溶接して同種金属接合３６し、クラブヘッドの形
状に仕上げた。その後、シャフト及びグリップを取り付
け、通常４番アイアンと呼ばれるアイアンを作成した。
ソール部を複合金属で構成した結果、このクラブは重心
深度が深いという特徴と重心が低いという特徴を併せ持
つことができ、打球の方向安定性の改善が実現された。
接合法により複合材の全厚が４mmで純チタン３７の厚み
が２mm、タングステン合金３８の厚みが２mmである素材
ブロックをソール面の形状に作成し、別に作成したホー
ゼル部３４とヘッド本体３５が一体となった純チタン製
鋳造物製のヘッド本体３９を、複合材の純チタン３７と
ＴＩＧ溶接して同種金属接合３６し、クラブヘッドの形
状に仕上げた。その後、シャフト及びグリップを取り付
け、通常４番アイアンと呼ばれるアイアンを作成した。
ソール部を複合金属で構成した結果、このクラブは重心
深度が深いという特徴と重心が低いという特徴を併せ持
つことができ、打球の方向安定性の改善が実現された。
【００５８】このクラブを試験機によりヘッドの重心点
で秒速４３ｍで６０００回の耐久性試験と、ヘッドの重
心よりトウ側及びヒール側に各々１５mm打球点をずらし
て秒速４３ｍで各１０００回のネック部耐久性試験を行
い、これに合格した。また、このクラブヘッドをＪＩＳ
Ｚ２３４２浸透探傷試験方法及びＪＩＳ Ｚ２３４４
超音波探傷試験方法の非破壊検査により異種金属接合界
面の健全性を確認したところ、欠陥は認められなかっ
た。
で秒速４３ｍで６０００回の耐久性試験と、ヘッドの重
心よりトウ側及びヒール側に各々１５mm打球点をずらし
て秒速４３ｍで各１０００回のネック部耐久性試験を行
い、これに合格した。また、このクラブヘッドをＪＩＳ
Ｚ２３４２浸透探傷試験方法及びＪＩＳ Ｚ２３４４
超音波探傷試験方法の非破壊検査により異種金属接合界
面の健全性を確認したところ、欠陥は認められなかっ
た。
【００５９】
【発明の効果】以上述べたように、本発明によるゴルフ
クラブヘッドは予め高比重金属と低比重金属の複合材を
造り、ソール側に高比重金属をヘッドの主要部分に低比
重金属を配することにより低重心化とフェースの大型化
によりスイートスポットの拡大が可能となるとともに、
ホーゼル部に高比重金属を配すれば更に慣性モーメント
を高めることが可能になり、振り抜け性が良く、高い打
球が打ち易く、飛距離のでるクラブヘッドを提供でき
る。特に問題となる異種金属接合部の剥離強度劣化を主
たる加工が切削加工に限定することにより、或いはヘッ
ド主要部の形状を低比重金属で予め形成し、これと異種
金属複合部材の低比重金属とを溶接接合することによ
り、異種金属接合界面の酸・窒化物の生成を防止し、鍛
造等の塑性変形加工による歪みによる接合界面の剥離強
度低下及び物性の異なる金属の組合せから発生する塑性
変形能の相違が更に上乗せされる現象を防止できる。こ
れにより接合強度が強く、耐久性の高い、安定で量産性
の製造方法と使い易いゴルフクラブヘッドを提供でき
る。更に、フェース部の低比重金属部とバックフェース
部の低比重金属高比重金属複合部材との間に空間を設け
ることにより、重心深度を深くし、打球の方向安定性の
高いゴルフクラブヘッドを提供できる。
クラブヘッドは予め高比重金属と低比重金属の複合材を
造り、ソール側に高比重金属をヘッドの主要部分に低比
重金属を配することにより低重心化とフェースの大型化
によりスイートスポットの拡大が可能となるとともに、
ホーゼル部に高比重金属を配すれば更に慣性モーメント
を高めることが可能になり、振り抜け性が良く、高い打
球が打ち易く、飛距離のでるクラブヘッドを提供でき
る。特に問題となる異種金属接合部の剥離強度劣化を主
たる加工が切削加工に限定することにより、或いはヘッ
ド主要部の形状を低比重金属で予め形成し、これと異種
金属複合部材の低比重金属とを溶接接合することによ
り、異種金属接合界面の酸・窒化物の生成を防止し、鍛
造等の塑性変形加工による歪みによる接合界面の剥離強
度低下及び物性の異なる金属の組合せから発生する塑性
変形能の相違が更に上乗せされる現象を防止できる。こ
れにより接合強度が強く、耐久性の高い、安定で量産性
の製造方法と使い易いゴルフクラブヘッドを提供でき
る。更に、フェース部の低比重金属部とバックフェース
部の低比重金属高比重金属複合部材との間に空間を設け
ることにより、重心深度を深くし、打球の方向安定性の
高いゴルフクラブヘッドを提供できる。
【図１】本発明で使用する複合材の素材ブロックの構成
図例。
図例。
【図２】本発明の実施例１及び２でのアイアンクラブヘ
ッドの構成図。
ッドの構成図。
【図３】本発明成品の（ａ）はフェース面側面図、
（ｂ）は正面図。
（ｂ）は正面図。
【図４】本発明の実施例３でのアイアンクラブヘッドの
構成図。
構成図。
【図５】本発明の実施例４でのアイアンクラブヘッドの
構成図。
構成図。
【図６】本発明の実施例５でのアイアンクラブヘッドの
構成図。
構成図。
【図７】本発明の実施例６でのアイアンクラブヘッドの
構成図。
構成図。
【図８】図７Ａ部の拡大断面図。
【図９】本発明の実施例６でのアイアンクラブヘッドの
構成図。
構成図。
【図１０】本発明の実施例８でのアイアンクラブヘッド
の構成図。
の構成図。
【図１１】本発明の実施例９でのアイアンクラブヘッド
の構成図。
の構成図。
【図１２】本発明の実施例１０でのアイアンクラブヘッ
ドの（ａ）は正面図、（ｂ）はＡ−Ａ断面図。
ドの（ａ）は正面図、（ｂ）はＡ−Ａ断面図。
【図１３】本発明の実施例１１でのアイアンクラブヘッ
ドの（ａ）は正面図、（ｂ）はＢ−Ｂ断面図。
ドの（ａ）は正面図、（ｂ）はＢ−Ｂ断面図。
【図１４】本発明の実施例１２でのアイアンクラブヘッ
ドの（ａ）は正面図、（ｂ）はＣ−Ｃ断面図。
ドの（ａ）は正面図、（ｂ）はＣ−Ｃ断面図。
【図１５】本発明の実施例１３でのアイアンクラブヘッ
ドの（ａ）は正面図、（ｂ）はＤ−Ｄ断面図。
ドの（ａ）は正面図、（ｂ）はＤ−Ｄ断面図。
１ ：低比重金属 ２ ：高比重金属 ３ ：接合部 ４ ：ホーゼル部 ５ ：接合部 ６ ：キャビティ ７ ：フェース上部本体 ７′：ホーゼル部 ８ ：溶接（線） ９ ：ステンレス棒 １０ ：溶接線 １１ ：接合部（銀ロウ） １２ ：トウ部（ステンレス鋼） １３ ：溶接線 １４ ：溶接線 １５ ：接合部 １６ ：接合部 １７ ：フェース部上部板 １８ ：溶接接合部 １９ ：純チタン材 ２０ ：ステンレス鋼 ２１ ：接合部 ２２ ：複合接合片 ２３ ：接合部 ２４ ：接合部 ２５ ：ステンレス鋼棒 ３１ ：接合部 ３２ ：純チタン材 ３３ ：ステンレス鋼 ３４ ：ホーゼル部 ３５ ：フェース部 ３６ ：溶接接合部 ３７ ：純チタン板 ３８ ：タングステン合金板 ３９ ：ヘッド本体 ５１ ：複合部材 ５１ ：中間素材 ５２ ：最終成品形状
フロントページの続き (72)発明者 添田 精一 東京都千代田区大手町２−６−３ 新日本 製鐵株式会社内 (72)発明者 福田 正哉 東京都千代田区大手町２−６−３ 新日本 製鐵株式会社内 (72)発明者 地野 茂 東京都千代田区大手町２−６−３ 新日本 製鐵株式会社内 (72)発明者 竹林 隆光 東京都武蔵野市吉祥寺南町４−22−４ 株 式会社フォーティーン内 (72)発明者 宮沢 憲一 東京都千代田区有楽町１−１−２ 旭化成 工業株式会社内 (72)発明者 柿本 悦二 福岡県筑紫野市大字山家5447 旭化成工業 株式会社内
Claims (12)
- 【請求項１】 ヘッドの上段主要部を比重が５以下の低
比重金属とすると共に、ソール部を含む下段部を前記低
比重金属と冶金的に接合した比重が７以上の高比重金属
で構成せしめ、かつ切削加工してヘッドを形成してなる
ことを特徴とするゴルフクラブヘッド。 - 【請求項２】 ヘッドの上段部分及び中段部分が比重が
５以下の低比重金属であり、ヘッドの下段部分が比重が
７以上の高比重金属からなり、中段部分の低比重金属と
下段部分の高比重金属とが予め冶金的に接合された異種
金属複合素材からなり、該上段部分と該中段部分の低比
重金属とを溶接接合してなることを特徴とするゴルフク
ラブヘッド。 - 【請求項３】 ホーゼル部を比重７以上の高比重金属で
構成し、少なくとも下段の高比重金属に冶金的に接合し
ていることを特徴とする請求項１または２記載のゴルフ
クラブヘッド。 - 【請求項４】 トウ部を比重７以上の高比重金属で構成
し、少なくとも下段の高比重金属に冶金的に接合してい
ることを特徴とする請求項４記載のアイアンゴルフクラ
ブヘッド。 - 【請求項５】 ホーゼル部に、比重が５以下の低比重金
属からなる下部材と、該下部材と冶金的に結合した比重
が７以上の高比重金属からなる上部材とで構成した中間
部材を用い、前記下部材をヘッドの上段低比重金属と接
合し、かつ、前記上部材に高比重金属を接合してホーゼ
ル部を形成することを特徴とする請求項１または２記載
のゴルフクラブヘッド。 - 【請求項６】 フェース部とバックフェース部を有する
ヘッドであって、フェース部分を比重が５以下の低比重
金属とし、バックフェース部の全部または一部をフェー
ス部と同じ低比重金属と比重が７以上の高比重金属とを
予め冶金的に接合した異種金属複合素材で構成し、バッ
クフェース部の外面側には前記高比重金属を配置すると
共に、フェース部の低比重金属とバックフェース部複合
素材の低比重金属部分とを溶接接合してなることを特徴
とするゴルフクラブヘッド。 - 【請求項７】 フェース部の低比重金属とバックフェー
ス部の複合素材との間に空間を形成することを特徴とす
る請求項６記載のゴルフクラブヘッド。 - 【請求項８】 ヘッド本体部分を比重が５以下の低比重
金属とし、ヘッドのソール部を、ヘッド本体部と同じ低
比重金属と比重が７以上の高比重金属とを予め冶金的に
接合した異種金属複合素材で構成し、ヘッド本体の低比
重金属とソール部複合素材の低比重金属部分とを溶接接
合してなることを特徴とするゴルフクラブヘッド。 - 【請求項９】 低比重金属がチタン、アルミニウム、ま
たはこれらの合金の少なくとも１種からなることを特徴
とする請求項１乃至８の何れか１項に記載のゴルフクラ
ブヘッド。 - 【請求項１０】 高比重金属が７以上の比重を有する、
鋼、ステンレス鋼、銅、タンタル、タングステン、また
はこれらの合金の少なくとも１種または２種からなるこ
とを特徴とする請求項請求項１乃至８の何れか１項に記
載のゴルフクラブヘッド。 - 【請求項１１】 比重が５以下の低比重金属と、比重が
７以上の高比重金属を冶金的に接合して製造した複合素
材を、ヘッドの上段主要部が前記低比重金属となり、ソ
ール部を含む下段部が前記高比重金属となるように切削
加工してヘッド形状に成形することを特徴とするゴルフ
クラブヘッドの製造方法。 - 【請求項１２】 冶金的接合が爆発圧着法であることを
特徴とする請求項１１記載のゴルフクラブヘッドの製造
方法。
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