JPH10148670A - 速度測定装置および位置検出装置 - Google Patents

速度測定装置および位置検出装置

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JPH10148670A
JPH10148670A JP9237142A JP23714297A JPH10148670A JP H10148670 A JPH10148670 A JP H10148670A JP 9237142 A JP9237142 A JP 9237142A JP 23714297 A JP23714297 A JP 23714297A JP H10148670 A JPH10148670 A JP H10148670A
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JP
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frequency
wireless transceiver
frequency shift
data
frequency deviation
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JP9237142A
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均 ▲高▼井
Hitoshi Takai
Yoshio Urabe
嘉夫 浦部
Hidesato Yamazaki
秀聡 山▲崎▼
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Matsushita Electric Industrial Co Ltd
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 双方向データ通信が可能な無線送受信機にお
いて、ドップラー効果に基づく周波数ずれから、相対速
度測定あるいはそれに伴う位置検出を、より低い精度の
基準周波数を用いて、より高精度に行うことである。 【解決手段】 第1および第2の無線送受信機100お
よび101の周波数ずれ検出器104および108は、
送信周波数と受信周波数との周波数ずれを測定する。第
2の無線送受信機101の演算器109は、第1の無線
送受信機100から送信されてくる周波数ずれデータ
と、周波数ずれ検出器108が測定した周波数ずれデー
タとを加算することにより、両者の周波数基準の誤差を
相殺させ、両者の相対速度を求める。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、速度測定装置およ
び位置検出装置に関し、より特定的には、電磁波のドッ
プラー効果を用いて、2物体間の相対速度を非接触で測
定する速度測定装置、および、2物体の相対速度の変化
点から、いずれか一方から見た他方の位置を検出する位
置検出装置に関する。
【0002】
【従来の技術】移動体間、あるいは、地上の固定局と移
動体との間での、無線データ伝送の需要は大きく、デジ
タルセルラー、PHS(Personal Handy
phone System)や無線LAN(Local
Area Network)等種々のデジタル無線伝
送媒体が登場してきており、今後、色々なサービスが展
開されると期待される。かかるサービスの一部には、移
動体の移動速度を検出したり、位置検出を併せて行った
りすることが必要なものがある。このような無線データ
伝送と、位置検出や移動速度検出とを同時に行える技術
の需要は相当大きく、例えば、この範疇の技術を応用し
たサービスには、路上ビーコン等がある。
【0003】位置検出だけの用途には、到来信号の受信
強度を利用するものがあるが(例えば、「特開昭63−
93098」号公報,「路側ビーコン方式」等)、より
精度を要求するならば、さらには、移動速度も測定した
ければ、ドップラー効果を用いるのが一般的である。路
上ビーコンへの応用において、ドップラー効果を用いて
位置検出を行うと同時に、無線データ伝送も可能な装置
としては、例えば、「特開平4−13983」号公報に
「路上ビーコン位置検出装置」として開示されたものが
ある。以下、図面を用いて、この従来例について説明す
る。
【0004】図11は、従来の位置検出装置の全体構成
を示すブロック図である。図11において、位置検出装
置は、路側に固定される送信系と、車等の移動体に搭載
される受信系とを備える。送信系は、符号変換器100
1と、低域通過フィルタ1002と、搬送波発生器10
03と、乗算器1004と、π/2移相器1005と、
加算器1000と、送信高周波部1006と、送信アン
テナ1007とを含む。一方、受信系は、受信アンテナ
1008と、受信高周波部1009と、帯域通過フィル
タ1011と、狭帯域フィルタ1012と、乗算器10
10および1013と、π/2移相器1014と、低域
通過フィルタ1015と、位相比較器1016と、基準
発振器1017と、ループフィルタ1018と、分圧器
1019と、比較器1020と、電圧制御発振器102
1とを含む。
【0005】送信系において、送信データは、符号変換
器1001によって、まず、スプリットフェーズ符号
(以下、SP符号と略す)に変換される。乗算器100
4は、搬送波発生器1003が発生した搬送波をSP符
号で2相位相変調する。一方、同一の搬送波は、π/2
移相器1005で90度位相回転された後、加算器10
00によって、前述の被変調波に加算される。加算器1
000が出力する信号は、送信高周波部1006で増幅
された後、送信アンテナ1007から送信される。従っ
て、送信波は、SP符号で2相位相変調された被変調波
に、それと直交する搬送波を付加したものである。
【0006】受信系に到来した受信波は、受信高周波部
1009で増幅され、電圧制御発振器1021からの発
振信号を局部発振信号として、乗算器1010で混合低
域周波数変換され、中間周波数帯の信号として帯域通過
フィルタ1011で抽出される。SP符号で2相位相変
調された信号は、搬送波周波数付近にスペクトル成分を
有しないため、当該信号に付加された直交搬送波のみ
を、狭帯域フィルタ1012で容易に抽出することがで
きる。
【0007】データの復調は、π/2移相器1014で
位相調整した抽出搬送波と、中間周波数帯の信号とを乗
算器1013で掛け合わせ、低域フィルタ1015で検
波出力を得て行われる。一方、位置検出は、受信系の移
動に伴うドップラー効果によって生じる抽出搬送波の周
波数ずれを検出して行われる。具体的には、抽出搬送波
は、まず、受信系の静止時、つまり、ドップラー効果に
よる周波数ずれが無い時に周波数が一致する基準発振器
1017の出力信号と位相比較され、比較結果は、ルー
プフィルタ1018を介して、電圧制御発振器1021
の周波数を制御する。この構成は、いわゆるフェーズロ
ックループ(PLL)であり、ドップラー効果による周
波数ずれがあった場合、この周波数ずれを追跡し、結果
的には、抽出搬送波の周波数が、基準発振器1017の
出力信号の周波数に常に一致するように制御される。従
って、逆に、電圧制御発振器1021の制御電圧は、送
信系から到来した電波の周波数と、受信中心周波数(基
準発振器1017の出力信号の周波数)との周波数差を
表すことになる。
【0008】この周波数差は、送信系と受信系との基準
周波数の誤差に、ドップラー効果による周波数ずれを重
畳したものであるので、この制御電圧の変化を以て、位
置検出を行うことができる。具体的には、比較器102
0が、分圧器1019で作られた比較電圧と、この制御
電圧とを比較することによって、当該制御電圧の変化を
検出している。相対速度が無い、つまり、ドップラー効
果による周波数ずれが無い状態で両者の電圧が等しくな
るように調整しておけば、送信系と受信系との間に元来
存在した周波数誤差をキャンセルでき、車等に搭載され
た受信系が送信系の前を横切る前後で、ドップラー効果
による周波数ずれの正負が反転するので、比較器102
0の判定結果が反転し、正面を横切る時点を検出するこ
とができる。
【0009】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、以上の
従来例では、1組以上の送信系と受信系とが存在する場
合、それぞれの間の周波数誤差を比較電圧の調整でキャ
ンセルできないため、結局、各送信系および各受信系
は、ドップラー効果による周波数ずれの量に比して、十
分精度の高い周波数基準を必要とする欠点があった。特
に、搬送波周波数が低いか、移動速度が小さいか、位置
検出精度を向上させたい場合、あるいは、位置検出だけ
でなく移動速度自身のより精度の高い測定を行いたけれ
ば、各送信系および各受信系の有する周波数基準には、
特段に精度の高いものが必要となり、実現製作が難しく
なる欠点があった。
【0010】それゆえに、本発明の目的は、精度の高い
周波数基準を必要とせず、実現製作が容易な速度測定装
置および位置検出装置を提供することである。
【0011】
【課題を解決するための手段および発明の効果】第1の
発明は、電波を用いてデータを送信あるいは受信できる
第1および第2の無線送受信機において、第1の無線送
受信機は、第2の無線送受信機から送信されてくる信号
の周波数と、自身が送信する信号の周波数との周波数ず
れを検出する第1の周波数ずれ検出器と、第1の周波数
ずれ検出器の検出結果を、第1の周波数ずれデータとし
て送信制御を行う第1の通信制御器とを備え、第2の無
線送受信機は、第1の無線送受信機から送信されてくる
信号の周波数と、自身が送信する信号の周波数との周波
数ずれを検出する第2の周波数ずれ検出器と、第1の無
線送受信機から送られてくる第1の周波数ずれデータの
受信制御を行う第2の通信制御器と、第2の周波数ずれ
検出器の検出結果を第2の周波数ずれデータとして入力
し、さらに、第2の通信制御器を介して受け取った第1
の周波数ずれデータを入力して演算を行う演算器とを備
え、演算器は、入力した第1および第2の周波数ずれデ
ータに基づいて、第1の無線送受信機と第2の無線送受
信機との相対速度を計算出力することを特徴とする。
【0012】上述したように、第1の周波数ずれデータ
は、第2の無線送受信機から第1の無線送受信機に送信
されてくる信号の周波数と、第1の無線送受信機が送信
する信号の周波数との周波数ずれを表しており、第2の
周波数ずれデータは、第1の無線送受信機から第1の無
線送受信機に送信されてくる信号の周波数と、第2の無
線送受信機が送信する信号の周波数との周波数ずれを表
している。第1の発明では、演算器は、第1および第2
の周波数ずれデータに基づいて演算することにより、第
1の無線送受信機の周波数基準と、第2の無線送受信機
の周波数基準との相対誤差を相殺させる。そのため、第
1および第2の無線送受信機の周波数基準それぞれは、
高い精度を要求されない。これによって、相対速度を求
める機能を有する無線送受信機の実現製作が容易とな
り、なおかつ、計算出力される相対速度は精度の高いも
のとなる。
【0013】第2の発明は、電波を用いてデータを送信
あるいは受信できる第1、第2および第3の無線送受信
機において、第1の無線送受信機は、第2の無線送受信
機から送信されてくる信号の周波数と、自身が送信する
信号の周波数との周波数ずれを検出する第1の周波数ず
れ検出器と、第1の周波数ずれ検出器の検出結果を、第
1の周波数ずれデータとして送信制御を行う第1の通信
制御器とを備え、第2の無線送受信機は、第1の無線送
受信機から送信されてくる信号の周波数と、自身が送信
する信号の周波数との周波数ずれを検出する第2の周波
数ずれ検出器と、第2の周波数ずれ検出器の検出結果
を、第2の周波数ずれデータとして送信制御を行う第2
の通信制御器とを備え、第3の無線送受信機は、第1お
よび第2の無線送受信機から送られてくる第1および第
2の周波数ずれデータを入力として演算を行う演算器と
を備え、演算器は、入力した第1および第2の周波数ず
れデータに基づいて、第1の無線送受信機と、第2の無
線送受信機との相対速度を計算出力することを特徴とす
る。
【0014】第2の発明では、第3の無線送受信機が備
える演算器は、第1の発明において述べた演算器と同様
にして相対速度を計算出力するので、第1および第2の
無線送受信機の周波数基準それぞれは、高い精度を要求
されない。これによって、相対速度を求める機能を有す
る無線送受信機の実現製作が容易となり、なおかつ、計
算出力される相対速度は精度の高いものとなる。さら
に、第2の発明では、上述したように、第3の無線送受
信機が演算器を備えるので、第1および第2の無線送受
信機とは物理的に異なる位置で、両者の相対速度を得る
ことができる。これによって、例えば、第1および第2
の無線送受信機が多数組ある場合、第3の無線送受信機
において、当該組毎の相対速度を集中的に管理すること
が可能となる。
【0015】第3の発明は、第1の発明において、第1
および第2の無線送受信機は、同一周波数で送信と受信
とを切り替えて通信を行うことを特徴とする。
【0016】第3の発明では、第1および第2の無線送
受信機は、同一周波数で送信と受信とを切り替えて通信
を行うので、それぞれ、送信信号を基準にして受信信号
の周波数ずれを測定することができる。そのため、周波
数ずれ検出器は、製作上の調整作業を必要とせず、経年
変化に対しても強く、また、容易に所定の精度を維持す
ることができる。従って、無線送受信機の実現製作がさ
らに容易となる。
【0017】第4の発明は、第2の発明において、第
1、第2および第3の無線送受信機は、同一周波数で送
信と受信とを切り替えて通信を行うことを特徴とする。
【0018】第4の発明では、第1、第2および第3の
無線送受信機は、同一周波数で送信と受信とを切り替え
て通信を行うので、それぞれ、送信信号を基準にして受
信信号の周波数ずれを測定することができる。そのた
め、周波数ずれ検出器は、製作上の調整作業を必要とせ
ず、経年変化に対しても強く、また、容易に所定の精度
を維持することができる。従って、無線送受信機の実現
製作がさらに容易となる。
【0019】第5の発明は、第1〜4のいずれかの発明
において、演算器は、入力した第1および第2の周波数
ずれデータの和に基づいて、相対速度を計算出力するこ
とを特徴とする。
【0020】第5の発明によれば、演算器は、入力した
第1および第2の周波数ずれデータの和に基づいて、第
1の無線送受信機と第2の無線送受信機との相対速度を
計算出力する。これによって、第1および第2の無線送
受信機が有する周波数基準の相対誤差を相殺させること
ができる。
【0021】第6の発明は、第1〜4のいずれかの発明
において、演算器は、入力した第1および第2の周波数
ずれデータの加算値と、所定のしきい値とを比較し、加
算値としきい値とが交差する時点を以て、相対速度が所
定の相対速度に到達した時を検出することを特徴とす
る。
【0022】第1および第2の無線送受信機のいずれか
一方が、いずれか他方に近づいてくるとき、相対速度
は、いずれか一方から見た他方の相対的な移動方向と、
双方の見通し線とがなす角度の変化に応じて変化する。
特に、第1および第2の無線送受信機のいずれか一方
が、いずれか他方の前方を横切る直前と直後とでは、相
対速度の正負符号が反転する。第6の発明では、演算器
は、入力した第1および第2の周波数ずれデータの加算
値と所定のしきい値とに基づいて、相対速度が第1の値
から第2の値へと変化する時点を検出する。従って、演
算器は、所定のしきい値によって定められる位置を検出
することができ、これによって、無線送受信機は、相対
速度を求める機能のみならず、位置検出をも行うことが
できる。この位置検出を行うときも、相対速度を求める
ときと同様に、演算器は、第1および第2の周波数ずれ
データに基づいて位置検出を行うため、精度の高い位置
検出を行うことができる。
【0023】第7の発明は、第1〜4のいずれかの発明
において、演算器は、入力した第1および第2の周波数
ずれデータとを比較し、第1および第2の周波数ずれデ
ータの絶対値が共に等しく符号が逆になる時点を以て、
相対速度が有する正負符号の変化点を検出することを特
徴とする。
【0024】第1および第2の無線送受信機のいずれか
一方が、いずれか他方の前方を横切る直前と直後とで
は、相対速度の正負符号が反転する。第7の発明では、
演算器が、入力した第1および第2の周波数ずれデータ
の絶対値が共に等しく符号が逆になる時点を以て、相対
速度が有する正負符号が反転する時点を検出する。従っ
て、演算器は、第1および第2の無線送受信機のいずれ
か一方が、いずれか他方の前方を横切る時点を検出する
ことができ、これによって、無線送受信機は、相対速度
を求める機能のみならず、位置検出をも行うことができ
る。この位置検出を行うときも、相対速度を求めるとき
と同様に、演算器は、第1および第2の周波数ずれデー
タに基づいて位置検出を行うため、精度の高い位置検出
を行うことができる。
【0025】第8の発明は、第1〜7のいずれかの発明
において、第1および/または第2の無線送受信機が送
信する信号は、所定の変調方式による変調を受けてお
り、第1および/または第2の無線送受信機は、第2お
よび/または第1の周波数ずれ検出器が周波数ずれを検
出する時、無変調キャリアを送信することを特徴とす
る。
【0026】第9の発明は、第1〜7のいずれかの発明
において、第1および/または第2の無線送受信機が送
信する信号は、所定の変調方式による変調を受けてお
り、第1および/または第2の無線送受信機は、第2お
よび/または第1の周波数ずれ検出器が周波数ずれを検
出する時、所定のデータ列を送信することを特徴とす
る。
【0027】変調を受けた信号は、周波数変動を伴うこ
とがあるので、周波数ずれの検出には本来不向きであ
る。第8または第9の発明では、第1および/または第
2の無線送受信機は、第2および/または第1の周波数
ずれ検出器が周波数ずれを検出する時、無変調キャリア
または所定のデータ列を送信する。無変調キャリアは周
波数変動を有さない。また、所定のデータ列は、それが
構成するパタンによっては、周波数変動を有さないか、
有していても、周波数変動を小さくすることができる。
これによって、第2および/または第1の周波数ずれ検
出器は、正確に周波数ずれを検出することができる。
【0028】第10の発明は、第1〜9のいずれかの発
明において、第1および/または第2の無線送受信機が
送信する信号は、所定の符号点配置を有するディジタル
変調方式による変調を受けており、第1および/または
第2の周波数ずれ検出器は、入力した信号において、シ
ンボル長の整数倍に相当する所定の時間間隔における符
号点の位相回転量に基づいて、周波数ずれを検出するこ
とを特徴とする。
【0029】一部のディジタル変調方式については、そ
の被変調信号は、シンボル長ごとに、所定の符号点配置
(コンステレーション)を有する。この信号に周波数ず
れが生じると、符号点は所定の配置から位相回転する。
第10の発明では、第1および/または第2の周波数ず
れ検出器は、シンボル長の整数倍に相当する所定の時間
間隔における符号点の位相回転量に基づいて、周波数ず
れを検出する。そのため、第1および/または第2の周
波数ずれ検出器は、被変調信号から、すなわち、データ
通信を行っている最中に、周波数ずれを検出することが
できる。
【0030】第11の発明は、第1〜9のいずれかの発
明において、第1および/または第2の周波数ずれ検出
器は、周波数弁別器であって、周波数弁別器は、第2お
よび/または第1の無線送受信機から送信されてくる信
号の周波数と、第1および/または第2の無線送受信機
が送信する信号の周波数との周波数ずれを検出すること
を特徴とする。
【0031】第12の発明は、第1〜9のいずれかの発
明において、第1および/または第2の周波数ずれ検出
器は、カウンタ回路を含み、カウンタ回路は、第2およ
び/または第1の無線送受信機から送信されてくる信号
の周波数と、第1および/または第2の無線送受信機の
送信周波数とを計数し、第1および/または第2の周波
数ずれ検出器は、カウンタ回路の計数結果に基づいて、
周波数ずれを検出することを特徴とする。
【0032】周波数弁別器やカウンタ回路は、通信回路
として広く用いられている。第11および第12の発明
では、第1および/または第2の周波数ずれ検出器とし
て、周波数弁別器およびカウンタ回路を適用することに
より、相対速度を測定する機能のみ、あるいは、これと
位置検出を行う機能とを有する無線送受信機の実現製作
を容易にすることができる。さらに、第12の発明は、
デジタル化し易いので、安定かつ高精度な周波数ずれ検
出器を構成することができる。
【0033】第13の発明は、第10の発明において、
第1および/または第2の周波数ずれ検出器が入力した
信号は、遅延検波され、位相回転量は、遅延検波された
信号に基づいて求められることを特徴とする。
【0034】遅延検波は、ディジタル変調を受けた信号
の復調処理の1つである。第13の発明によれば、第1
および/または第2の周波数ずれ検出器が求める位相回
転量は、遅延検波された信号に基づいて求められ、求め
られた位相回転量から周波数ずれを検出する。すなわ
ち、第1および/または第2の無線送受信機は、データ
通信のために必要な復調機能を、周波数ずれを検出する
機能のためにも用いることとなる。これによって、相対
速度を測定する機能を有する無線送受信機のハード規模
を小型化し、さらに、製作コストを低減することができ
る。
【0035】第14の発明は、電波を用いてデータを送
信あるいは受信できる第1および第2の無線送受信機に
おいて、第1の無線送受信機は、第2の無線送受信機か
ら送信されてくる信号の周波数と、自身が送信する信号
の周波数との周波数ずれを検出する第1の周波数ずれ検
出器と、第1の周波数ずれ検出器の検出結果を、第1の
周波数ずれデータとして送信制御を行う第1の通信制御
器とを備え、第2の無線送受信機は、第1の無線送受信
機から送信されてくる信号の周波数と、自身が送信する
信号の周波数との周波数ずれを検出する第2の周波数ず
れ検出器と、第1の無線送受信機から送られてくる第1
の周波数ずれデータの受信制御を行う第2の通信制御器
と、第2の周波数ずれ検出器の検出結果を第2の周波数
ずれデータとして入力し、さらに、第2の通信制御器を
介して受け取った第1の周波数ずれデータを入力して演
算を行う演算器とを備え、演算器は、入力した第1およ
び第2の周波数ずれデータに基づいて、第1の無線送受
信機と第2の無線送受信機との相対速度の変化で以て位
置検出を行うことを特徴とする。
【0036】上述したように、第1の周波数ずれデータ
は、第2の無線送受信機から第1の無線送受信機に送信
されてくる信号の周波数と、第1の無線送受信機が送信
する信号の周波数との周波数ずれを表しており、第2の
周波数ずれデータは、第1の無線送受信機から第1の無
線送受信機に送信されてくる信号の周波数と、第2の無
線送受信機が送信する信号の周波数との周波数ずれを表
している。ところで、相対速度を有する2つの物体のう
ち、いずれか一方がいずれか他方の前方を横切る際に
は、当該相対速度の符号が反転し、大きく変化する。第
14の発明では、演算器は、第1および第2の周波数ず
れデータに基づいて演算することにより、第1の無線送
受信機の周波数基準と、第2の無線送受信機の周波数基
準との相対誤差を相殺させたうえで、相対速度の変化点
を検出する。そのため、第1および第2の無線送受信機
の周波数基準それぞれは、高い精度を要求されない。こ
れによって、相対速度の変化点を検出する機能、つま
り、第1および第2の無線送受信機のいずれか一方から
みたいずれか他方の位置を検出する機能を有する無線送
受信機の実現製作が容易となる。
【0037】第15の発明は、電波を用いてデータを送
信あるいは受信できる第1、第2および第3の無線送受
信機において、第1の無線送受信機は、第2の無線送受
信機から送信されてくる信号の周波数と、自身が送信す
る信号の周波数との周波数ずれを検出する第1の周波数
ずれ検出器と、第1の周波数ずれ検出器の検出結果を、
第1の周波数ずれデータとして送信制御を行う第1の通
信制御器とを備え、第2の無線送受信機は、第1の無線
送受信機から送信されてくる信号の周波数と、自身が送
信する信号の周波数との周波数ずれを検出する第2の周
波数ずれ検出器と、第2の周波数ずれ検出器の検出結果
を、第2の周波数ずれデータとして送信制御を行う第2
の通信制御器とを備え、第3の無線送受信機は、第1お
よび第2の無線送受信機から送られてくる第1および第
2の周波数ずれデータを入力として演算を行う演算器と
を備え、演算器は、入力した第1および第2の周波数ず
れデータに基づいて、第1および第2の無線送受信機の
相対速度の変化で以て位置検出を行うことを特徴とす
る。
【0038】第15の発明では、第3の無線送受信機が
備える演算器は、第14の発明において述べた演算器と
同様にして相対速度の変化点を検出するので、第1およ
び第2の無線送受信機の周波数基準それぞれは、高い精
度を要求されない。これによって、第1および第2の無
線送受信機のいずれか一方からみたいずれか他方の位置
を検出する機能を有する無線送受信機の実現製作が容易
となる。さらに、第15の発明では、上述したように、
第3の無線送受信機が演算器を備えるので、第1および
第2の無線送受信機とは物理的に異なる位置で、両者の
相対速度の変化点を得ることができる。これによって、
例えば、第1および第2の無線送受信機が多数組ある場
合、第3の無線送受信機において、当該組毎の相対速度
の変化点を集中的に管理することが可能となる。
【0039】第16の発明は、第14または15の発明
において、演算器は、入力した第1および第2の周波数
ずれデータの加算値と、所定のしきい値とを比較し、加
算値としきい値とが交差する時点を以て、相対速度が所
定の相対速度に到達した時を検出することを特徴とす
る。
【0040】第1および第2の無線送受信機のいずれか
一方が、いずれか他方に近づいてくるとき、相対速度
は、いずれかの移動方向と、双方の見通し線とがなす角
度の変化に応じて変化する。特に、第1および第2の無
線送受信機のいずれか一方が、いずれか他方の前方を横
切る直前と直後とでは、相対速度の正負符号が反転す
る。第16の発明では、演算器は、入力した第1および
第2の周波数ずれデータの加算値と所定のしきい値とに
基づいて、相対速度が第1の値から第2の値へと変化す
る時点を検出する。これによって、演算器は、所定のし
きい値によって定められる位置を検出することができ
る。
【0041】第17の発明は、第14または15の発明
において、演算器は、入力した第1および第2の周波数
ずれデータとを比較し、第1および第2の周波数ずれデ
ータの絶対値が共に等しく符号が逆になる時点を以て、
相対速度が有する正負符号の変化点を検出することを特
徴とする。
【0042】第1および第2の無線送受信機のいずれか
一方が、いずれか他方の前方を横切る直前と直後とで
は、相対速度の正負符号が反転する。第17の発明で
は、演算器が、入力した第1および第2の周波数ずれデ
ータの絶対値が共に等しく符号が逆になる時点を以て、
相対速度が有する正負符号が反転する時点を検出する。
従って、演算器は、第1および第2の無線送受信機のい
ずれか一方が、いずれか他方の前方を横切る時点を検出
することができ、これによって、無線送受信機は位置検
出を行うことができる。
【0043】
【発明の実施の形態】以下、本発明の実施の形態につい
て、図1から図10および数式(1)から(11)を用
いて説明する。 (実施の形態1)図1は、本発明の実施の形態1に係る
速度測定装置の全体構成を示すブロック図である。図1
において、速度測定装置は、第1および第2の無線送受
信機100および101を備える。第1および第2の無
線送受信機100および101は、無線モデム102お
よび106と、通信制御器103および107と、周波
数ずれ検出器104および108と、アンテナ105お
よび110とを含む。第2の無線送受信機101は、さ
らに演算器109を含む。以下、第1および第2の無線
送受信機100および101の動作について説明する。
【0044】通信制御器103あるいは107は、入力
された送信データに、所定の付加ビット(ランプビッ
ト、プリアンブル、ユニークワードやアドレス等のヘッ
ダー、誤り検出/訂正ビット等)を加えて、フレームを
構成し、無線モデム102あるいは106に受け渡す。
そして、通信制御器103あるいは107は、送信すべ
きフレームが整ったならば、無線モデム102あるいは
106に送信指示を与える。無線モデム102あるいは
106は、送信指示に応じて、受け取ったフレームを、
アンテナ105あるいは110を介して送信する。
【0045】また、アンテナ105あるいは110を介
して、無線モデム102あるいは106に受信信号が入
力され、復調ビット列が通信制御器103あるいは10
7に受け渡されたならば、送信側で加えられた付加ビッ
トを用いて、正しく受信された情報データを取り出し、
受信データとして出力する。
【0046】以上は、一般的な双方向通信が可能なデー
タ用無線送受信機の動作であるが、本実施の形態1にお
いては、さらに、第1の無線送受信機100の通信制御
器103は、周波数ずれ検出器104の検出結果(詳細
は後述する)を送信データとして無線モデム102、ア
ンテナ105を介して送信する。第2の無線送受信機1
01の通信制御器107は、アンテナ110、無線モデ
ム106を介して、この検出結果を受信し取り出して演
算器109に受け渡す機能を有する。従って、演算器1
09には、周波数ずれ検出器104および周波数ずれ検
出器108の両方の検出結果が受け渡される。演算器1
09は、受け取った2つの検出結果に基づいて、第1の
無線送受信機100と第2の無線送受信機101との相
対速度を計算出力する。以下、数式(1)から数式
(8)を用いて、本実施の形態1のさらに詳細な動作に
ついて説明する。
【0047】今、第1の無線送受信機100から送信さ
れる信号の周波数をf1 (被変調波の場合は、その搬送
波周波数)、同様に、第2の無線送受信機101から送
信される信号の周波数をf2 とし、双方の相対速度をv
(近づく方向を正とする。運動方向が異なる場合は、双
方の見通し線の方向の成分)、光速をcとすれば、
【0048】
【数1】 に定義するμを用いると、ドップラー効果によって、相
手側で観測される受信信号の周波数はそれぞれ、μf1
およびμf2 となる。なお、通常の移動速度では、v≪
cであるので、上式(1)は、次式(2)で近似して差
し支えない。
【0049】
【数2】 さて、図1において、周波数ずれ検出器104および1
08は、各々の送信周波数を基準に受信周波数のずれ
(差)を検出し出力する。今、それぞれのずれをΔ
21、Δf12 とすれば、 Δf21 = μf2 − f1 …(3) Δf12 = μf1 − f2 …(4) と表せる。本実施の形態1は、f1 とf2 とが同一周波
数であるような、時分割複信通信に適用するのが好まし
いが、このような場合であっても、実現上は、第1の無
線送受信機100と、第2の無線送受信機101とで共
通の基準発振器を持たすことは困難であるので、両者の
間に有限の周波数誤差を伴う。今、相対誤差をδとする
と、f2 は、 f2 = (1+δ)f1 …(5) と表せ、上式(5)を上式(3)および(4)に代入す
ると、測定される周波数ずれΔf21 、Δf12 は、 Δf21 =μ(f1 +δf1 )−f1 =(μ−1)f1 +μδf1 …(6) Δf12 =μf1 −(f1 +δf1 )=(μ−1)f1 −δf1…(7) となる。
【0050】図11に示した従来例では、このΔf21
よびΔf12の片方のみを測定して、移動速度あるいは位
置検出を行うため、上式(6)あるいは(7)の右辺に
おいて、第1項のドップラー効果による周波数ずれ成分
に比べて、第2項の周波数誤差成分は、無視できるぐら
いに小さい必要があった。つまり、v≪cではμ≒1で
あることを勘案するなら、μ−1に比べ、δは相当小さ
い必要があり、適用範囲が極めて狭まるか、実現が困難
であった。具体例として、相対速度vが10m/s(時
速36km)の場合、μ−1は、3×10-8程度の値と
なって、δは、少なくとも、10-8程度、つまり、0.0
1ppm以上の周波数精度が要求され、実現が著しく困
難である。
【0051】本実施の形態1では、このような問題を回
避するため、上式(6)および(7)で表されるΔf21
およびΔf12を測定し、周波数誤差の影響を低減する。
実際には、まず、両測定結果を加算する。つまり、 Δf≡Δf21+Δf12 =2(μ−1)f1 −(μ−1)δf1 …(8) として、新たにΔfを定義する。上式(8)の右辺第1
項は、周波数2f1 に対するドップラー効果の周波数ず
れ成分であり、第2項は、周波数誤差成分である。上式
(8)と前式(6)あるいは(7)とを比較すると、μ
−1が相対誤差δに乗せられて、周波数誤差の影響が著
しく低減されることが分かる。上述と同様の具体例で試
算すれば、相対速度vが10m/s(時速36km)の
場合、μ−1は、3×10-8程度の値であるが、μ−1
は第2項にも掛かっているため、従来例のような高精度
の周波数基準は必要なく、一般の水晶発振器(50pp
m程度)を用いても、第2項は第1項に比べて4桁以上
小さい値となって、全く問題なく実現可能である。
【0052】上式(8)を逆にμについて解き、前式
(2)を代入し、v≪cの条件から、c−vをcに近似
すると、結局、vについての次式(9)が得られる。
【0053】
【数3】 上式(9)から、周波数誤差(相対誤差δ)は、その半
分が相対速度測定結果に現れてくることが分かる。結
局、演算器109では、周波数ずれ検出器104および
108の検出結果Δf21およびΔf12を周波数ずれデー
タとして入力し、次式(10)の演算を実行する。
【0054】
【数4】 なお、上式(10)の計算において、係数c/2f1
は、演算結果を相対速度に比例する量として得るなら
ば、乗算される必要はなく、周波数ずれ検出器104あ
るいは108の検出結果Δf21およびΔf12を単に加算
したものを相対速度検出結果としても良い。
【0055】(実施の形態2)図2は、本発明の実施の
形態2に係る速度測定装置の全体構成を示すブロック図
である。図2において、速度測定装置は、第1、第2お
よび第3の無線送受信機200、201および211を
備える。第1および第2の無線送受信機200および2
01は、無線モデム202および206と、通信制御器
203および207と、周波数ずれ検出器204および
208と、アンテナ205および210とを含む。第3
の無線送受信機211は、無線モデム212と、通信制
御器213と、演算器209と、アンテナ214とを含
む。第1および第2の無線送受信機200および201
は、実施の形態1における第1の無線送受信機100と
同様のものである。実施の形態2が、上述した実施の形
態1と異なるのは、周波数ずれ検出器204および20
8で検出した周波数ずれデータを、第3の無線送受信機
211で受信し、相対速度の演算を行う点である。従っ
て、通信制御器213は、第1の無線送受信機200お
よび第2の無線送受信機201から送信され、アンテナ
214、無線モデム212を介して受信した周波数ずれ
データを取り出し、演算器209に受け渡す所が異な
る。演算器209の動作は、実施の形態1における演算
器109と同様であるため、その説明を省略する。
【0056】実施の形態2においては、第1の無線送受
信機200と第2の無線送受信機201との相対速度
を、物理的には別の第3の無線送受信機211が検出す
る。そのため、実施の形態2は、多数の被測定移動体が
あり、1箇所に相対速度の情報を集めて処理する場合に
適する。
【0057】(実施の形態3)図3は、図1に示す無線
モデム102あるいは106および周波数ずれ検出器1
04あるいは108、または、図2に示す無線モデム2
02あるいは206および周波数ずれ検出器204ある
いは208の好ましい構成を示すブロック図である。無
線モデム102、106、202または206は、図3
に示す無線モデム302に相当し、また、周波数ずれ検
出器104、108、204または208は、図3に示
す周波数ずれ検出器301に相当する。
【0058】図3において、無線モデム302は、アン
テナスイッチ303と、受信高周波部304と、送信高
周波部305と、原発振器306と、変調器307と、
復調器308とを有し、周波数ずれ検出器301は、周
波数弁別器309を有する。
【0059】原発振器306の出力信号を搬送波とし
て、通信制御器で所定のフレームに整えられた送信ビッ
ト列により、変調器307で変調が施される。変調方法
としては、種々のものが可能であり、例えば、周波数変
調(FSK)、位相変調(PSK)、振幅変調(AS
K)が一般的である。変調器307の出力である被変調
信号は、送信高周波部305で所定のレベルまで増幅さ
れて、アンテナスイッチ303を介して、アンテナへ送
られる。なお、アンテナスイッチ303は、変調器30
7に入力される送信ビット列に合わせて、通信制御器か
ら制御される。
【0060】一方、アンテナから送られてきた受信信号
は、受信高周波部304で周波数選択され、所定のレベ
ルまで増幅され、復調器308に受け渡され、復調ビッ
ト列が通信制御器に受け渡される。同時に、受信高周波
部304の出力は、周波数弁別器309にも供給され、
周波数弁別器309は、受信信号の周波数である受信高
周波部304の出力信号の周波数と、送信周波数である
原発振器306の信号周波数との差である、周波数ずれ
を検出し出力する。
【0061】周波数弁別器309は、代表的には、レシ
オ検波器、フォスターシーレ(Foster−seel
ey)回路やクワドラチャー(Quadrature)
検波器等から構成されるが、PLLを用いた検波器から
構成される方がより高感度で高安定にし易く、より好ま
しい。その場合、基準発振周波数を原発振器306から
直接、あるいは、それを分周したものから得れば(図3
では点線にて図示)、周波数ずれ検出誤差を低減でき、
さらに好ましい。
【0062】なお、送信高周波部305および受信高周
波部304は、内部に局部発振部と周波数変換部とを有
しており、送信高周波部305は、入力された信号を高
域周波数へ持ち上げ増幅し送信するようにしても良い
し、受信高周波部304は、受信信号を低域周波数に落
としてから、周波数選択し、増幅し、復調器308およ
び周波数弁別器309に供給するようにしても良い。こ
の場合、送信高周波部305と受信高周波部304と
は、共通の局部発振部を用いて周波数変換する方が、周
波数ずれの検出において、送受信周波数間の誤差が生じ
ず、好ましい。
【0063】また、周波数弁別器309は、変調された
信号であっても、周波数変動が搬送波周波数を中心に対
称に分布しており、さらにこれの時定数を大きくしてお
けば、平均動作をすることとなるので、当該変調された
信号と原発振器306の出力信号との周波数ずれを検出
することが可能となる。しかし、測定時のみ、測定に向
いた特定データ列を送信させるか、無変調の搬送波のみ
を送信させるのが好ましい。具体的には、通信制御部1
03、107、203あるいは207がそれぞれ、無線
モデム102、106、202あるいは206を制御し
て無変調の搬送波を送信させるか、上記特定データ列を
受け渡して送信させる。特定データ列としては、FSK
では、0と1との交番パタンや、0あるいは1の連続
が、差動符号化されたPSKでは、0の連続(結果とし
て、搬送波が送信される)、右回り左回り符号点の変化
の交番パタン、あるいは、ランダムパタン(原点を通過
する符号変化を除去することが好ましい)が、ASKで
は、1の連続(結果として、搬送波が送信される)等が
好ましい。
【0064】(実施の形態4)図4は、図1に示す無線
モデム102あるいは106と周波数ずれ検出器104
あるいは108との、または、図2に示す無線モデム2
02あるいは206と周波数ずれ検出器204あるいは
208との好ましい構成を示したブロック図である。無
線モデム102、106、202または206は、図4
に示す無線モデム402に相当し、また、周波数ずれ検
出器104、108、204または208は、図4に示
す周波数ずれ検出器401に相当する。
【0065】図4において、無線モデム402は、アン
テナスイッチ403と、受信高周波部404と、送信高
周波部405と、原発振器406と、変調器407と、
復調器408とを有し、周波数ずれ検出器401は、受
信カウンタ410と、送信カウンタ409と、ラッチ&
オフセット412とを有する。なお、図4に示す無線モ
デム402は、図3に示す無線モデム302と同様の構
成を有するので、その説明を省略する。
【0066】送信カウンタ409は、信号送信時におけ
る原発振器406の出力で駆動されており、所定カウン
ト数毎に出力を受信カウンタ410とラッチ&オフセッ
ト412とに供給する。受信カウンタ410は、受信高
周波部404の出力で駆動されており、送信カウンタ4
09の出力を入力すると、自身のカウント値をラッチ&
オフセット412に送り、カウント値をリセットし、カ
ウントを再開する。送信周波数と受信周波数が同一の場
合は、カウント値は、送信カウンタ409の所定カウン
ト数に一致するが、周波数ずれに応じて増減する。ラッ
チ&オフセット412は、受信カウンタ410のカウン
ト値を保持し、送信カウンタ409の所定カウント数を
差し引いて、周波数が一致した場合を0として、受信周
波数が高い場合を正、低い場合を負の値として出力す
る。これによって、周波数ずれの測定が行われる。オフ
セットの機能は、これに続く、通信制御器や、演算器の
中で実現するか、オフセットがあっても良い数値表現で
扱えば、省略しても良い。本実施の形態4は、実施の形
態3に比べ、周波数ずれ検出器をデジタル化し易く、さ
らに安定して動作し、かつ、精度も上げやすい利点を有
する。
【0067】なお、この場合も、送信高周波部405お
よび受信高周波部404は、内部に局部発振部と周波数
変換部とを有しており、送信高周波部405は、入力さ
れた信号を高域周波数へ持ち上げ増幅し送信するように
しても良いし、受信高周波部404は、受信信号を低域
周波数に落としてから、周波数選択し、増幅し、復調器
408および受信カウンタ410に供給すうようにして
も良い。この場合、送信高周波部405と受信高周波部
404とは、共通の局部発振部を用いて周波数変換する
方が、周波数ずれの検出において、送受信周波数間の誤
差が生じず、好ましい。
【0068】また、この場合も、周波数ずれ検出器40
1は、変調された信号であっても、周波数変動が搬送波
周波数を中心に対称に分布しておれば、受信カウンタ4
10のカウント区間で平均化をすることとなるので、支
障なく周波数ずれを検出できる。しかし、測定時のみ、
測定に向いた、特定データ列、あるいは、無変調の搬送
波のみを送信させるのが好ましい。具体的には、通信制
御部103、107、203あるいは207それぞれ
が、無線モデム102、106、202あるいは206
を制御して無変調の搬送波を送信させるか、上記特定デ
ータ列を受け渡して送信させる。特定データ列として
は、FSKでは、0と1の交番パタン、0あるいは1の
連続、差動符号化されたPSKでは、0の連続(結果と
して、搬送波が送信される)、右回り左回り符号点の変
化の交番パタン、あるいは、ランダムパタン(原点を通
過する符号変化を除去することが好ましい)、ASKで
は、1の連続(結果として、搬送波が送信される)等が
好ましい。
【0069】(実施の形態5)図5は、図1に示す無線
モデム102あるいは106と周波数ずれ検出器104
あるいは108との、または、図2に示す無線モデム2
02あるいは206と周波数ずれ検出器204あるいは
208との好ましい構成を示すブロック図である。無線
モデム102、106、202または206は、図5に
示す無線モデム502(点線で囲まれる部分を参照)に
相当し、また、周波数ずれ検出器104、108、20
4または208は、図5に示す周波数ずれ検出器501
(2点鎖線で囲まれる部分を参照)に相当する。
【0070】図5において、無線モデム502は、アン
テナスイッチ503と、受信高周波部504と、送信高
周波部505と、原発振器506と、変調器507と、
復調器501とを有しており、復調器501は周波数弁
別器508からなる。周波数ずれ検出器501は、この
復調器501を構成する周波数弁別器508からなる。
本実施の形態5が、前述した実施の形態3と異なるの
は、周波数ずれ検出器と復調器とが共通の周波数弁別器
508からなる点、および、変調方式がFSKに限定さ
れる点である。他の構成については、前述した実施の形
態3と同様であるため、その説明を省略する。
【0071】周波数弁別器508は、上述した実施の形
態3の周波数弁別器309と同様に、代表的にはレシオ
検波器等から構成されるが、PLLを用いた検波器から
構成される方がより高感度で高安定にし易く、より好ま
しい。その場合、基準発振周波数を原発振器506から
直接、あるいは、それからの出力を分周したものから得
れば(図5には点線にて図示)、周波数ずれ検出誤差を
低減でき、さらに好ましい。本実施の形態5は、周波数
ずれ検出器と復調器とを共通の周波数弁別器508で構
成しているので、ハード規模を縮小できる特徴を有す
る。
【0072】なお、この場合も、送信高周波部505お
よび受信高周波部504は、内部に局部発振部と周波数
変換部とを有しており、送信高周波部505は、入力さ
れた信号を高域周波数へ持ち上げ増幅し送信し、受信高
周波部504は、受信信号を低域周波数に落としてか
ら、周波数選択し、増幅し、周波数弁別器508に供給
しても良い。この場合、送信高周波部505と受信高周
波部504とは、共通の局部発振部を用いて周波数変換
する方が、周波数ずれの検出において、送受信周波数間
の誤差が生じず、好ましい。
【0073】また、周波数弁別器508は、変調された
信号であっても、周波数変動が搬送波周波数を中心に対
称に分布しておれば、当該周波数弁別器508の出力側
に平均動作をさせる回路を付加することにより、当該変
調された信号と原発振器306の出力信号との周波数ず
れを検出することが可能となる。しかし、測定時のみ、
測定に向いた、特定データ列を送信させるか、無変調の
搬送波のみを送信させるのが好ましい。具体的には、通
信制御部103、107、203あるいは207がそれ
ぞれ、無線モデム102、106、202あるいは20
6を制御して無変調の搬送波を送信させるか、上記特定
データ列を受け渡して送信させる。特定データ列として
は、0と1の交番パタン、0あるいは1の連続等が好ま
しい。
【0074】(実施の形態6)図6は、図1に示す無線
モデム102あるいは106と周波数ずれ検出器104
あるいは108との、または、図2に示す無線モデム2
02あるいは206と周波数ずれ検出器204あるいは
208との好ましい構成を示すブロック図である。無線
モデム102、106、204または206は、図6に
示す無線モデム602に相当し、また、周波数ずれ検出
器104、108、204または208は、図6に示す
周波数ずれ検出器601に相当する。図6において、無
線モデム602は、アンテナスイッチ603と、受信高
周波部604は、送信高周波部605と、原発振器60
6と、変調器607と、復調器608(2点鎖線で囲ま
れる部分)とを有しており、復調器608は、直交ミキ
サ609とベースバンド復調器610とからなる。周波
数ずれ検出器601は、符号点検出器611と、符号点
回転量計算器612とを有する。本実施の形態6が、前
述した実施の形態3と異なるのは、復調器が直交ミキサ
609とベースバンド復調器610とからなる点、およ
び、周波数ずれ検出器601が符号点検出器611と符
号点回転量計算器612とを有する点である。他の構成
については、前述した実施の形態3と同様であるため、
その説明を省略する。
【0075】直交ミキサ609は、受信高周波部604
からの入力と原発振器606からの信号とを乗算して準
同期検波を行い、受信信号のベースバンド信号(I軸信
号およびQ軸信号)を出力する。ベースバンド復調器6
10は、ベースバンドにて復調信号処理を行う。デジタ
ル信号処理によって復調処理を行うには、入力信号の周
波数帯をできるだけ落として入力するのが有利であり、
直交ミキサ609によって、ベースバンドまで信号周波
数を落とすのは、一般的である。
【0076】直交ミキサ609からのベースバンド信号
は、同時に、符号点検出器611に供給される。位相変
調に分類される変調方式(MSK: Minimum S
hift Keying等、位相特定の条件を有する周
波数変調方式を含む)では、シンボル毎のI軸Q軸上の
符号点は、所定の位置(コンステレーション)に存在す
る。しかし、もし、入力信号の搬送波周波数と、直交ミ
キサ609に入力される原発振器606の周波数とに差
があれば、この符号点は、シンボル毎に、右回り(前者
の周波数が高い場合)あるいは左回り(前者の周波数が
低い場合)に位相回転する。今、シンボル速度をfs
(symbol/s)、mシンボル(mは自然数)後の
符号点の位相回転量をθ(rad/symbol)とす
れば、周波数ずれΔfc は、 Δfc =(fs /m)×(θ/2π)…(11) で計算することができる。
【0077】ベースバンド復調器610で再生されたシ
ンボルクロックは、符号点検出器611および符号点回
転量計算器612に供給されており、符号点検出器61
1は、シンボル毎の符号点を取り込み保持し、符号点回
転量計算器612は、mシンボル後の符号点の位相回転
量θから、上式(11)によって、周波数ずれを算出し
出力する。
【0078】以上のように、本実施の形態6は、周波数
ずれを測定する際に、変調された信号のままで、測定が
可能であるという特徴を有する。しかし、測定時のみ、
測定に向いた特定データ列あるいは無変調の搬送波のみ
を送信させるのがさらに好ましい。なぜならば、コンス
テレーション(符号点の配置)上の相隣接する符号点の
位相間隔以上に、コンステレーションが周波数ずれによ
って位相回転する場合は測定が不可能となるからであ
る。特定データ列としては、コンステレーション上の相
隣接する符号点の位相間隔が空くように、符号点遷移を
拘束したデータ列(例えば、多相PSKにおいて、0度
と180度の符号点を交互に遷移するデータ列等)や、
同一の符号点から遷移しないデータ列(例えば、差動符
号化されたPSKでは0の連続。結果として、搬送波が
送信される)が好ましい。
【0079】なお、この場合も、送信高周波部605お
よび受信高周波部604は、内部に局部発振部と周波数
変換部とを有し、送信高周波部605は、入力された信
号を高域周波数へ持ち上げ増幅し送信するようにしても
良いし、受信高周波部604は、受信信号を低域周波数
に落としてから、周波数選択し、増幅し、直交ミキサ6
09に供給するようにしても良い。この場合、送信高周
波部605と受信高周波部604とは共通の局部発振部
を用いて周波数変換する方が、周波数ずれの検出におい
て、送受信周波数間の誤差が生じず、好ましい。
【0080】(実施の形態7)図7は、図6に示す復調
器608と周波数ずれ検出器601との好ましい構成を
示すブロック図である。復調器608は、図7に示す直
交ミキサ709およびベースバンド復調器710(2点
鎖線で囲まれる部分)によって構成される。また、周波
数ずれ検出器601は、図7に示す周波数ずれ検出器7
01(点線で囲まれる部分)に相当する。図7におい
て、直交ミキサ709と符号点回転量計算器708は、
実施の形態6に記述のものと同様であるため、その説明
を省略する。異なっているのは、ベースバンド復調器7
10と周波数ずれ検出器701との機能の一部が、遅延
器702、位相回転器703、複素乗算器704、クロ
ック再生器705、および低域通過フィルタ706で構
成される遅延検波部で構成されていることである。
【0081】遅延器702は、送信側で差動符号化した
時の所定のシンボル数だけ信号遅延をさせるもので、位
相回転器703で検波軸の位相を調整後、複素乗算器7
04で乗算を行うことにより、その出力の低域成分を低
域通過フィルタ706で取り出すことにより、直接、検
波出力が得られる。なお、2相以上の多相位相変調の場
合、複数の検波軸に合わせて、位相回転器703、複素
乗算器704、低域通過フィルタ706は複数系統必要
とするが、以降では簡単のために2相差動PSKの場合
を例に説明を進める。
【0082】低域通過フィルタ706の出力として得ら
れる検波出力は、クロック再生器705でシンボルクロ
ックを再生した後、併せて識別判定器707に受け渡さ
れ、復調ビット列として出力される。一方、検波出力と
シンボルクロックは、符号点回転量計算器708にも供
給される。符号点回転量計算器708は、実施の形態6
の符号点回転量計算器612と同様に、符号点の位相回
転量θから、前式(11)によって周波数ずれを算出し
出力する。本実施の形態7では、遅延検波部が、復調処
理および符号点検出の両機能を有しているため、ハード
規模を低減できる特徴を有する。
【0083】本実施の形態7もまた、実施の形態6と同
様に、変調された信号のままで、周波数ずれを測定する
ことが可能である。ただし、測定時のみ、測定に向いた
特定データ列あるいは無変調の搬送波のみを送信させる
ことはさらに好ましい。なぜならば、コンステレーショ
ン上の相隣接する符号点の位相間隔以上に、コンステレ
ーションが周波数ずれによって位相回転する場合は測定
が不可能となるからである。特定データ列としては、コ
ンステレーション上の相隣接する符号点の位相間隔が空
くように、符号点遷移を拘束したデータ列(例えば、多
相PSKにおいて、0度と180度の符号点を交互に遷
移するデータ列等)や、同一の符号点から遷移しないデ
ータ列(例えば、差動符号化されたPSKでは0の連続
等)が好ましい。
【0084】(実施の形態8)図8は、図1に示す演算
器109あるいは図2に示す演算器209の構成を示す
ブロック図である。この演算器109および209は、
図8に示す演算器801に相当する。図8において、演
算器801は、加算器802と、しきい値判定器803
とを有する。本実施の形態8は、相対速度を検出すると
いうよりは、相対速度の変化から、位置を検出すること
を最終目的とする。
【0085】一般に、相対速度を有する第1の無線送受
信機と第2の無線送受信機の一方が、他方の前方正面を
横切る時は、相対速度の値は、大きく変化し、正負符号
が反転する。加算器803は、入力した2つの周波数ず
れデータを加算、つまり、Δf21+Δf12を算出して出
力する。この加算器802の出力は、前述したように、
相対速度に比例するので、しきい値判定器803が、こ
の出力の値と、所定のしきい値とを大小比較することに
より、相対速度の変化点を検出することができ、これに
よって、第1の無線送受信機と第2の無線送受信機の一
方からみた他方の位置の検出を行うことができる。
【0086】図9は、図8に示す演算器801によって
行われる位置検出を説明するための図である。図9にお
いて、第1の無線送受信機100あるいは200は、第
2の無線送受信機101あるいは201からみて、直線
AB上を一定速度Vで移動し、当該第2の無線送受信機
に、近づき、前方正面(図中、矢印Cで示される位置)
を横切って、遠離っていくとする。このとき、第2の無
線送受信機101あるいは第3の無線送受信機211が
内部に含む演算器801が算出するΔf21+Δf12は、
相対速度v=Vcosαに比例することとなる。ここ
で、αは、第1の無線送受信機の移動方向、つまり、直
線ABと、双方の見通し線とがなす角である。図9に示
すような場合、Vcosαは、αが0〜πへと変化する
ので、+V〜−Vへと変化する。従って、演算器801
は、相対速度(v=Vcosα)が、所定のしきい値に
よって定められる相対速度に到達した時を検出すること
ができるので、第1の無線送受信機が第2の無線送受信
機の前方正面を横切る瞬間だけでなく、前方正面を横切
る直前(図中、矢印Dで示される位置)等を検出するこ
とができる。
【0087】以上のように、矢印Dで示される位置を検
出できると、第1の無線送受信機が第2の無線送受信機
の前方正面を横切る瞬間までに、時間余裕ができるた
め、当該時間余裕を利用して他の処理を行うこと等がで
き、位置検出装置の使い勝手が良くなる。ただし、上述
した移動速度Vが常時変化する場合、あるいは、多数の
被測定体があり、各被測定体が異なる移動速度Vで移動
している場合等は、上述した前方直前を横切る瞬間以外
の位置を検出しても、位置検出としての精度はあまり取
れないので、その応用範囲は限られる。
【0088】以上、説明したように、相対速度の変化で
以て、位置検出を行う時は、図8に示したように、加算
器802としきい値判定器803の簡易な構成のみで、
その目的を達成することができる。
【0089】なお、特に、加算器802の入力である周
波数ずれデータが零を中心にオフセットを持たぬ表現の
場合、しきい値判定器803は、符号のみの検出を行う
ことで、相対速度の正負符号反転時点を検出でき、一方
が他方の正面前方を横切る瞬間を検出することが、より
簡易な構成で実現できる。
【0090】(実施の形態9)図10は、図1に示す演
算器109あるいは図2に示す演算器209の構成を示
すブロック図である。この演算器109および209
は、図10に示す演算器904に相当する。図10にお
いて、演算器904は、符号反転器906と、比較器9
05とを有する。本実施の形態9に係る演算器904も
また、実施の形態8に係る演算器801と同様に、相対
速度の変化から位置を検出することを最終目的とする。
演算器904に入力する周波数ずれデータが零を中心に
オフセットを持たぬ表現の場合、符号反転器906が一
方の周波数ずれデータを符号反転し、比較器905が、
符号反転された周波数ずれデータと、他方の周波数ずれ
データとを比較する。これによって、相対速度が有する
正負符号の反転時点、つまり、一方が他方の前方正面を
横切る瞬間を検出することが、より簡易な構成で実現で
きる。
【0091】なお、上述した実施の形態8および9にお
いて、演算器804および904は、位置検出のみを行
っているが、この位置検出、および、実施の形態1〜7
において説明した移動速度検出の両機能を演算器に持た
せることは容易である。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の実施の形態1に係る速度測定装置の全
体構成を示すブロック図である。
【図2】本発明の実施の形態2に係る速度測定装置の全
体構成を示すブロック図である。
【図3】図1に示す無線モデム102あるいは106お
よび周波数ずれ検出器104あるいは108、または、
図2に示す無線モデム202あるいは206および周波
数ずれ検出器204あるいは208の好ましい構成を示
すブロック図である。
【図4】図1に示す無線モデム102あるいは106と
周波数ずれ検出器104あるいは108との、または、
図2に示す無線モデム202あるいは206と周波数ず
れ検出器204あるいは208との好ましい構成を示し
たブロック図である。
【図5】図1に示す無線モデム102あるいは106と
周波数ずれ検出器104あるいは108との、または、
図2に示す無線モデム202あるいは206と周波数ず
れ検出器204あるいは208との好ましい構成を示す
ブロック図である。
【図6】図1に示す無線モデム102あるいは106と
周波数ずれ検出器104あるいは108との、または、
図2に示す無線モデム202あるいは206と周波数ず
れ検出器204あるいは208との好ましい構成を示す
ブロック図である。
【図7】図6に示す復調器608と周波数ずれ検出器6
01との好ましい構成を示すブロック図である。
【図8】図1に示す演算器109あるいは図2に示す演
算器209の構成を示すブロック図である。
【図9】図8に示す演算器801によって行われる位置
検出を説明するための図である。
【図10】図1に示す演算器109あるいは図2に示す
演算器209の構成を示すブロック図である。
【図11】従来の速度測定装置の全体構成を示すブロッ
ク図である。
【符号の説明】
100,200…第1の無線送受信機 101,201…第2の無線送受信機 211…第3の無線送受信機 102,106,202,206,212,302,4
02,502,602…無線モデム 103,107,203,207,213…通信制御器 104,108,204,208,301,401,5
01,601,701…周波数ずれ検出器 105,110,205,210,214…アンテナ 109,209,801,904…演算器 303,403,503,603…アンテナスイッチ 304,404,504,604…受信高周波部 305,405,505,605…送信高周波部 306,406,506,606…原発振器 307,407,507,607…変調器 308,408,501,608…復調器 309,508…周波数弁別器 409…送信カウンタ 410…受信カウンタ 412…ラッチ&オフセット 609,709…直交ミキサ 610,710…ベースバンド復調器 611…符号点検出器 612,708…符号点回転量計算器 702…遅延器 703…位相回転器 704…複素乗算器 705…クロック再生器 706…低域通過フィルタ 707…識別判定器 802…加算器 803…しきい値判定器 905…比較器 906…符号反転器

Claims (17)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 電波を用いてデータを送信あるいは受信
    できる第1および第2の無線送受信機において、 前記第1の無線送受信機は、 前記第2の無線送受信機から送信されてくる信号の周波
    数と、自身が送信する信号の周波数との周波数ずれを検
    出する第1の周波数ずれ検出器と、 前記第1の周波数ずれ検出器の検出結果を、第1の周波
    数ずれデータとして送信制御を行う第1の通信制御器と
    を備え、 前記第2の無線送受信機は、 前記第1の無線送受信機から送信されてくる信号の周波
    数と、自身が送信する信号の周波数との周波数ずれを検
    出する第2の周波数ずれ検出器と、 前記第1の無線送受信機から送られてくる第1の周波数
    ずれデータの受信制御を行う第2の通信制御器と、 前記第2の周波数ずれ検出器の検出結果を第2の周波数
    ずれデータとして入力し、さらに、前記第2の通信制御
    器を介して受け取った第1の周波数ずれデータを入力し
    て演算を行う演算器とを備え、 前記演算器は、入力した第1および第2の周波数ずれデ
    ータに基づいて、第1の無線送受信機と第2の無線送受
    信機との相対速度を計算出力することを特徴とする、速
    度測定装置。
  2. 【請求項2】 電波を用いてデータを送信あるいは受信
    できる第1、第2および第3の無線送受信機において、 前記第1の無線送受信機は、 前記第2の無線送受信機から送信されてくる信号の周波
    数と、自身が送信する信号の周波数との周波数ずれを検
    出する第1の周波数ずれ検出器と、 前記第1の周波数ずれ検出器の検出結果を、第1の周波
    数ずれデータとして送信制御を行う第1の通信制御器と
    を備え、 前記第2の無線送受信機は、 前記第1の無線送受信機から送信されてくる信号の周波
    数と、自身が送信する信号の周波数との周波数ずれを検
    出する第2の周波数ずれ検出器と、 前記第2の周波数ずれ検出器の検出結果を、第2の周波
    数ずれデータとして送信制御を行う第2の通信制御器と
    を備え、 前記第3の無線送受信機は、 前記第1および第2の無線送受信機から送られてくる第
    1および第2の周波数ずれデータを入力として演算を行
    う演算器とを備え、 前記演算器は、入力した第1および第2の周波数ずれデ
    ータに基づいて、前記第1の無線送受信機と第2の無線
    送受信機との相対速度を計算出力することを特徴とす
    る、速度測定装置。
  3. 【請求項3】 前記第1および第2の無線送受信機は、
    同一周波数で送信と受信とを切り替えて通信を行うこと
    を特徴とする、請求項1に記載の速度測定装置。
  4. 【請求項4】 前記第1、第2および第3の無線送受信
    機は、同一周波数で送信と受信とを切り替えて通信を行
    うことを特徴とする、請求項2に記載の速度測定装置。
  5. 【請求項5】 前記演算器は、入力した第1および第2
    の周波数ずれデータの和に基づいて、前記相対速度を計
    算出力することを特徴とする、請求項1〜4のいずれか
    に記載の速度測定装置。
  6. 【請求項6】 前記演算器は、入力した第1および第2
    の周波数ずれデータの加算値と、所定のしきい値とを比
    較し、 前記加算値と前記しきい値とが交差する時点を以て、前
    記相対速度が所定の相対速度に到達した時を検出するこ
    とを特徴とする、請求項1〜4のいずれかに記載の速度
    測定装置。
  7. 【請求項7】 前記演算器は、入力した第1および第2
    の周波数ずれデータとを比較し、 前記第1および第2の周波数ずれデータの絶対値が共に
    等しく符号が逆になる時点を以て、前記相対速度が有す
    る正負符号の変化点を検出することを特徴とする、請求
    項1〜4のいずれかに記載の速度測定装置。
  8. 【請求項8】 前記第1および/または第2の無線送受
    信機が送信する信号は、所定の変調方式による変調を受
    けており、 前記第1および/または第2の無線送受信機は、前記第
    2および/または第1の周波数ずれ検出器が周波数ずれ
    を検出する時、無変調キャリアを送信することを特徴と
    する、請求項1〜7のいずれかに記載の速度測定装置。
  9. 【請求項9】 前記第1および/または第2の無線送受
    信機が送信する信号は、所定の変調方式による変調を受
    けており、 前記第1および/または第2の無線送受信機は、前記第
    2および/または第1の周波数ずれ検出器が周波数ずれ
    を検出する時、所定のデータ列を送信することを特徴と
    する、請求項1〜7のいずれかに記載の速度測定装置。
  10. 【請求項10】 前記第1および/または第2の無線送
    受信機が送信する信号は、所定の符号点配置を有するデ
    ィジタル変調方式による変調を受けており、 前記第1および/または第2の周波数ずれ検出器は、入
    力した前記信号において、シンボル長の整数倍に相当す
    る所定の時間間隔における符号点の位相回転量に基づい
    て、前記周波数ずれを検出することを特徴とする、請求
    項1〜9のいずれかに記載の速度測定装置。
  11. 【請求項11】 前記第1および/または第2の周波数
    ずれ検出器は、周波数弁別器であって、 前記周波数弁別器は、前記第2および/または第1の無
    線送受信機から送信されてくる信号の周波数と、前記第
    1および/または第2の無線送受信機が送信する信号の
    周波数との周波数ずれを検出することを特徴とする、請
    求項1〜9のいずれかに記載の速度測定装置。
  12. 【請求項12】 前記第1および/または第2の周波数
    ずれ検出器は、カウンタ回路を含み、 前記カウンタ回路は、前記第2および/または第1の無
    線送受信機から送信されてくる信号の周波数と、前記第
    1および/または第2の無線送受信機の送信周波数とを
    計数し、 前記第1および/または第2の周波数ずれ検出器は、前
    記カウンタ回路の計数結果に基づいて、周波数ずれを検
    出することを特徴とする、請求項1〜9のいずれかに記
    載の速度測定装置。
  13. 【請求項13】 前記第1および/または第2の周波数
    ずれ検出器が入力した前記信号は、遅延検波され、 前記位相回転量は、前記遅延検波された信号に基づいて
    求められることを特徴とする、請求項10に記載の速度
    測定装置。
  14. 【請求項14】 電波を用いてデータを送信あるいは受
    信できる第1および第2の無線送受信機において、 前記第1の無線送受信機は、 前記第2の無線送受信機から送信されてくる信号の周波
    数と、自身が送信する信号の周波数との周波数ずれを検
    出する第1の周波数ずれ検出器と、 前記第1の周波数ずれ検出器の検出結果を、第1の周波
    数ずれデータとして送信制御を行う第1の通信制御器と
    を備え、 前記第2の無線送受信機は、 前記第1の無線送受信機から送信されてくる信号の周波
    数と、自身が送信する信号の周波数との周波数ずれを検
    出する第2の周波数ずれ検出器と、 前記第1の無線送受信機から送られてくる第1の周波数
    ずれデータの受信制御を行う第2の通信制御器と、 前記第2の周波数ずれ検出器の検出結果を第2の周波数
    ずれデータとして入力し、さらに、前記第2の通信制御
    器を介して受け取った第1の周波数ずれデータを入力し
    て演算を行う演算器とを備え、 前記演算器は、入力した第1および第2の周波数ずれデ
    ータに基づいて、第1の無線送受信機と第2の無線送受
    信機との相対速度の変化で以て位置検出を行うことを特
    徴とする、位置検出装置。
  15. 【請求項15】 電波を用いてデータを送信あるいは受
    信できる第1、第2および第3の無線送受信機におい
    て、 前記第1の無線送受信機は、 前記第2の無線送受信機から送信されてくる信号の周波
    数と、自身が送信する信号の周波数との周波数ずれを検
    出する第1の周波数ずれ検出器と、 前記第1の周波数ずれ検出器の検出結果を、第1の周波
    数ずれデータとして送信制御を行う第1の通信制御器と
    を備え、 前記第2の無線送受信機は、 前記第1の無線送受信機から送信されてくる信号の周波
    数と、自身が送信する信号の周波数との周波数ずれを検
    出する第2の周波数ずれ検出器と、 前記第2の周波数ずれ検出器の検出結果を、第2の周波
    数ずれデータとして送信制御を行う第2の通信制御器と
    を備え、 前記第3の無線送受信機は、 前記第1および第2の無線送受信機から送られてくる第
    1および第2の周波数ずれデータを入力として演算を行
    う演算器とを備え、 前記演算器は、入力した第1および第2の周波数ずれデ
    ータに基づいて、前記第1の無線送受信機と第2の無線
    送受信機との相対速度の変化で以て位置検出を行うこと
    を特徴とする、位置検出装置。
  16. 【請求項16】 前記演算器は、入力した第1および第
    2の周波数ずれデータの加算値と、前記所定のしきい値
    とを比較し、 前記加算値と前記しきい値とが交差する時点を以て、前
    記相対速度が所定の相対速度に到達した時を検出するこ
    とを特徴とする、請求項14または15に記載の位置検
    出装置。
  17. 【請求項17】 前記演算器は、入力した第1および第
    2の周波数ずれデータとを比較し、 前記第1および第2の周波数ずれデータの絶対値が共に
    等しく符号が逆になる時点を以て、前記相対速度が有す
    る正負符号の変化点を検出することを特徴とする、請求
    項14または15に記載の位置検出装置。
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