JPH10147300A - 宇宙浮遊物の検出方法 - Google Patents

宇宙浮遊物の検出方法

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JPH10147300A
JPH10147300A JP8309365A JP30936596A JPH10147300A JP H10147300 A JPH10147300 A JP H10147300A JP 8309365 A JP8309365 A JP 8309365A JP 30936596 A JP30936596 A JP 30936596A JP H10147300 A JPH10147300 A JP H10147300A
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Japan
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data
satellite
command
artificial satellite
control station
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JP8309365A
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English (en)
Inventor
Ikuko Hirashima
郁子 平嶋
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Mitsubishi Electric Corp
Original Assignee
Mitsubishi Electric Corp
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 宇宙空間に浮遊する破片が宇宙開発と共に急
激に増え、ロケット、宇宙機との衝突が問題視され、上
記破片を検出し、その破片の実態、危険性を判断するこ
とが必要である。 【解決手段】 破片の存在する付近の軌道に複数投入し
た人工衛星と、地上には捜索電波を送信する送信設備と
コマンドおよびテレメトリを送受信する管制局を備え、
人工衛星においてはコマンドと散乱波の疑似ランダム雑
音符号の位相差から距離差データを求める回路を有し、
立体楕円方程式を解いて破片の位置データを算出すると
共に速度データを算出し、航法誘導および姿勢制御機
能、追尾用レーダにより破片へ接近し、破片の画像を取
得し、人工衛星から管制局に送信された取得画像および
データにより地上において破片の実態および危険性を判
断する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】この発明は宇宙空間に浮遊す
る宇宙浮遊物を検出する方法に関するものである。
【0002】
【従来の技術】宇宙空間に浮遊する破片等の浮遊物(以
下破片と称す。)を検出するには従来からレーダが用い
られた。破片には人工衛星に見られるようなトランスポ
ンダを搭載している訳ではないので、一次レーダを使用
しなければならない。図7は一次レーダの構成を示した
ものであり、図において1は破片、70は地上レーダ設
備、71は送信波、72は反射波である。
【0003】地上レーダ設備70は目標である破片1に
対し利得の高いアンテナビームを絞った電波71を照射
する。この電波71は破片1の有効断面積に比例した反
射波72を生じ、この反射波72を再び地上レーダ設備
70で受信する。
【0004】
【数1】
【0005】
【発明が解決しようとする課題】一次レーダの特性は上
記“数1”が適用される。破片1の存在領域が高度20
0km付近より高高度の所に存在するので、レーダの受
信電力はレーダ目標間距離Rの4乗に比例して減衰し、
微弱なものになる。これに対しては送信電力を増強する
こととアンテナの利得を大きくすることが必要になる
が、それを実現するためハードウェアを大型にするので
各種の問題点が発生する。例えば送信電力の増大は送信
装置の大型化を招くが、なかでもパルスを繰り返し送信
する方法は、破片1へ到達するまでの間に電波のビーム
が無効に拡がっていくため、電力効率が悪い。よって従
来の方式では200km以上離れた破片1の存在のみを
レーダにより検出するだけで、破片1の実像および物質
等について確認できず、破片1の粉砕も行うことはでき
ない。
【0006】この発明は、かかる課題を解決するために
なされたものであり、宇宙空間に浮遊する破片1の位置
を人工衛星を介在させることにより容易に検出し、人工
衛星の航法誘導機能により人工衛星を破片1に近づけた
後は、従来の地上レーダ設備70の方式によるレーダを
人工衛星に搭載して更に人工衛星を破片1に接近させな
がら正確な破片1の位置および速度を検出する。
【0007】また、至近距離まで接近することにより破
片の実像や材質、物質を解析するための画像を得る。
【0008】また、取得した画像データより破片の危険
性や粉砕の可能性を判断して破片を粉砕する方法を提供
するものである。
【0009】
【課題を解決するための手段】この発明に係わる宇宙浮
遊物の検出方法は、破片1が多く存在するとされる軌道
高度200km〜250kmの軌道に位置を変えて複数
人工衛星を投入し、これに受信装置を備え、地上に送信
設備及び管制局を備え、これらを組合せた送受信システ
ムを構成することにより送受を分離し、捜索電波に連続
波を容易に使うことができるようにして管制局より送信
したコマンド(直接波)と送信設備より破片1に照射し
て発生した散乱波の位相差を検出できるようにし、また
ほぼ同高度に人工衛星を位置させているため、人工衛星
の姿勢制御および航法誘導機能により、破片1に接近
し、更に人工衛星にレーダを搭載することにより破片1
の追尾およびより正確な位置と速度データを取得し、至
近距離まで宇宙浮遊物に接近するとともにより正確な位
置および速度を検出し、人工衛星に搭載したVTRカメ
ラにより宇宙浮遊物の画像を取得するに適した相対距離
と姿勢への制御を行い、至近距離からVTRカメラによ
る破片1の画像を取得し、これを地上に送信することに
よって、地上において破片1の実態を確認できるように
したものである。
【0010】また、この発明は人工衛星に光学センサを
搭載し、取得した画像を地上の管制局で受信し、地上に
おいて画像データに種々とアルゴリズム処理をかけるこ
とにより破片を構成する素材、物質を解析することが可
能となる。
【0011】この発明は、人工衛星に破片を粉砕するレ
ーザ装置を持たせることにより、人工衛星により取得さ
れた破片の位置、速度データとその時刻データおよびV
TRカメラの画像データを地上の管制局で受信し、地上
において破片のVTR画像を見ることにより破片の危険
性と粉砕の必要性を判断し、地上からの粉砕を実行する
コマンドを送信することで破片の粉砕が可能となる。
【0012】また、この発明は人工衛星に管制局より送
信されるコマンドと、送信設備より捜索電波が照射され
て発生する散乱波をそれぞれ受信する受信アンテナおよ
び受信機と、コマンドと散乱波の疑似ランダム雑音符号
の位相差を検出するための局部PN符号発生機、比較回
路、積分及び追尾回路、符号差検出回路を有すること
で、人工衛星において破片の位置データを算出するため
に必要なコマンドと散乱波の位相差に相当する距離差デ
ータを求めることが可能となる。
【0013】この発明は、人工衛星において、検出した
コマンドと散乱波の距離差データと、搭載ソフトウェア
により算出した送信設備、管制局、人工衛星のそれぞれ
の位置データをもとに送信設備と人工衛星の位置をそれ
ぞれ焦点とし、管制局から人工衛星までの距離に距離差
データを加算した距離データを送信設備−立体楕円の曲
面−人工衛星の距離とした立体楕円方程式をたて、コマ
ンドにより送信された捜索電波の照射角度により立体楕
円方程式を解くことによって、破片の位置データを算出
することが可能となる。
【0014】
【発明の実施の形態】
実施の形態1.この発明の基本構成を図1に示す。図中
1は破片、2は破片の存在する付近の軌道上に位置を変
えて複数投入した人工衛星のうち一つの人工衛星、3は
送信設備、4は管制局、5は送信設備3から送信する破
片1の捜索電波、6は破片1からの散乱波、7は管制局
4から人工衛星2へのコマンド、8は人工衛星2から管
制局4へのテレメトリ、9は破片追尾用レーダ、10は
VTRカメラ、11は光学センサ、12は破片粉砕用レ
ーザ装置、13はVTR表示装置、14は画像処理装置
である。
【0015】人工衛星2は破片1の観測に適した軌道に
投入する。送信設備3より破片1の捜索電波5を送信す
る。捜索電波5が破片1に照射されると、破片1の有効
断面積に応じた散乱波6をおこす。この散乱波6は人工
衛星2により受信される。送信設備3から送信する捜索
電波5の送信方向は高精度で設定可能である。送信設備
3より捜索電波5を送信すると同時に管制局4より人工
衛星2へコマンド7を送信し、捜索電波5とコマンド7
には測距情報となる疑似ランダム雑音符号に変調した連
続波を用いるため、疑似ランダム雑音符号の位相差より
求められるコマンド7と散乱波6の人工衛星2への到達
時間差に相当する距離差データを検出することができ
る。
【0016】人工衛星2の軌道は人工衛星2に搭載した
Global Positioning System
Receiver(以下GPSRと称す。)データ、
管制局4での軌道決定値による補正をもとに人工衛星2
の搭載ソフトウェアにおいて計算しており、時刻が判明
すれば破片1の位置を求めることができる。衛星の可視
時間帯に破片1の位置決定を数回行い、そのデータより
破片1の速度データも算出する。
【0017】また検出した破片1の位置、速度データと
人工衛星2の位置、速度データをもとに人工衛星2が航
法誘導機能により破片1に十分接近した上で、人工衛星
2に搭載した破片追尾用レーダ9を利用して追尾し、至
近距離まで破片1に接近するとともにより正確な破片1
の位置および速度を検出し、人工衛星に搭載したVTR
カメラ10により宇宙浮遊物の画像を取得するに適した
相対距離と姿勢への制御を行い、至近距離からVTRカ
メラ10により破片1の可視波長による実像画像を取得
し、取得した画像データおよび画像の縮尺比データ、画
像を取得した時刻およびその時刻における破片1の位置
・速度データ、人工衛星2との相対位置データを地上の
管制局4で受信し、管制局内のVTR表示装置13に宇
宙浮遊物の実像および受信データ表示し、地上において
宇宙浮遊物の実像を確認し、破片の形状および大きさか
ら破片が他の航行する宇宙機に衝突した場合の危険性を
判断し、また破片が宇宙機等の残骸であって推進燃料に
よる爆発の危険性があるかを実像から判断することによ
って、破片の粉砕の必要性までを判断することができ
る。
【0018】また、人工衛星2に数種の波長帯域を観測
する光学センサ11を搭載し、至近距離より破片1の画
像を取得し、取得した画像データを地上の管制局4で受
信し、種々のアルゴリズム処理ソフトウェアを載せた画
像処理設備14により、放射率、透過率を解析すること
によって、破片1を構成する物質、材質を解析すること
ができる。例えば、50〜75GHzの電波を破片に照
射した場合、金属の反射損失は0dB、ポリプロピレン
の反射損失は−9dB以下であり、また金属の透過損失
はなく、ポリプロピレンの透過損失は0.2〜1.6d
Bである。これらの数値と画像処理設備14で得られた
取得データを比較できる。これにより、破片1の材質を
測定でき、宇宙機の残骸か否かの実態を知ることがで
き、より詳細に破片1の危険性や粉砕の必要性を判断す
ることが可能である。
【0019】また、人工衛星2に破片粉砕用レーザ装置
12を持たせ、地上のVTR表示装置13において破片
1のVTR画像を見ることにより破片1の危険性と粉砕
の可能性を判断し、地上からの粉砕を実行するコマンド
を送信し、人工衛星2の相対位置・姿勢制御機能により
破片粉砕用レーザ装置12を適した距離から破片1に照
準を合わせ、照射することにより破片1の粉砕を可能と
した。
【0020】コマンド7の測距情報には疑似ランダム雑
音符号(以下PN符号と称す。)を用い、捜索電波5に
も同様にPN符号に変調された連続波を使用する。人工
衛星2が受信する測距情報となるコマンドのPN符号と
散乱波6のPN符号の関係を図2に示す。15は測距情
報となるコマンドのPN符号、16は測距情報となる散
乱波11のPN符号、17及び18はPN符号15、1
6の1ブロックを示す。19はコマンドと散乱波6の間
の伝播遅延時間である。
【0021】PN符号1ブロック17、18はi、j、
kのような疑似ランダム符号になっており、実際は図中
に示す0と1の一連の組合せにより成り立つ。0と1の
長さは、PN符号17の種類を選択することによって決
まる値であり、i、j、k…、aのどの文字長も同一
で、一つのブロックはこの文字を連続させ構成されてい
る。人工衛星2は相関器を備えており、コマンドのPN
符号15と散乱波のPN符号16の位相を読み取ること
ができる。この2つの位相差を比較すれば、コマンド1
5と散乱波16の伝播遅延時間19を検出することがで
きる。
【0022】人工衛星2と送信設備3の位置が判明して
いて、さらにコマンドのPN符号15と散乱波6のPN
符号16の伝播遅延時間19が判明しているので、図3
のようにこの関係を簡単な幾何モデルとして表現でき
る。図中20はx軸、21はy軸、22、23は楕円の
焦点AおよびB、24は楕円、25は楕円上の点と二つ
の焦点A22とB23を結ぶ線分、26は楕円上の一
点、27はA点から見た破片の方向、28は破片の位置
である。
【0023】人工衛星2の位置をB点23とし、送信設
備3の位置をA点22とすると、両者を貫く線分として
x軸20が定義できる。人工衛星2の搭載ソフトウェア
において、人工衛星2の位置はGPSRの位置・速度デ
ータ、管制局4における軌道決定による補正データをも
とに計算され、また送信設備3の位置も送信設備3の地
球固定座標系の位置データをもとに計算し、捜索電波5
を送信した時刻のAB間の距離は求められる。送信設備
3と破片1と人工衛星2を結ぶ経路の距離は、捜索電波
5を送信した時刻における管制局4から人工衛星2の距
離と、測距情報を含むコマンド7が人工衛星2に到達す
る時間と捜索電波5を経て散乱波6が人工衛星2に到達
する時間との差である伝播遅延時間19に相当する距離
の和より求めることができる。この二つの距離より次の
構図が作成できる。即ち、人工衛星2と送信設備3の距
離離れた焦点A22と焦点B23を焦点とし、楕円の一
点P’26が伝播遅延時間19に相当する距離と、管制
局4から人工衛星2の距離の和になるような楕円24を
描くことができる。2次元で考えれば、破片1はこの楕
円24上に存在することになる。実際3次元であるから
破片1は、楕円24をx軸20回りに回転した時できる
回転楕円体の表面上に存在することがわかる。
【0024】一方焦点A22は送信設備3を想定し、送
信設備3から破片1への捜索電波5の照射設定方位角と
仰角の二つの角度情報を得ている。したがって焦点A2
2より照射方向27に直線を描き、前に述べた回転楕円
体との交点を求めれば、破片の位置28がわかる。
【0025】図4に人工衛星2における距離差を検出す
る回路構成を示す。29は散乱波6の散乱波受信アンテ
ナ、30はコマンド7のコマンド受信アンテナ、31、
32は受信機、33、34は比較回路、35、36は局
部PN符号発生器、37、38は積分及び追尾回路、3
9は符号差検出回路である。
【0026】散乱波受信アンテナ29は散乱波6を受信
し、受信機31において受信した搬送波よりビデオ出力
を得る。この出力は送信設備3と管制局4が持っている
のと同じPN符号より構成される局部PN符号発生器3
5の出力と比較され、相関の強さが比較回路33で検出
され、符号のアクイジションの設定及び符号の追尾が積
分及び追尾回路37によって行われる。同様にコマンド
受信アンテナ30はコマンド7を受信し、受信機32、
比較回路34、積分及び追尾回路38、局部PN符号発
生器36により、前述の散乱波6と同様の処理を行う。
両方の符号について、アクイジションを達成した後の局
部PN符号発生器35、36は受信符号と常に同一の位
相を示すので、そのPN符号を符号差検出回路39に入
力することにより、コマンド7と散乱波6の間の位相
差、即ち距離差を検出することができる。
【0027】図5は破片1の位置検出アルゴリズムをま
とめたものである。40は検出時刻、41は散乱波とコ
マンドの距離差データ、42は管制局の位置データ、4
3は送信設備の位置データ、44はGPSRによる人工
衛星の位置データ、45は捜索電波の照射角度、46は
管制局と人工衛星の距離データ、47は送信設備と人工
衛星の距離データ、48は捜索電波5が破片1に当たり
散乱波6となって人工衛星2に到達した散乱経路の距離
データ、49は立体楕円方程式、50は破片の位置デー
タ、51は破片の速度データである。
【0028】破片1の位置データ50を検出するために
は、送信設備3と人工衛星2の距離データ47と、管制
局4と人工衛星2の距離データ46と、送信設備3から
照射された捜索電波5が破片1において散乱波6となて
人工衛星2まで到達した距離である散乱経路の距離デー
タ48、送信設備3における捜索電波5の照射角度45
が必要である。これら4データのうち前者3つは特定な
検出時刻40におけるデータとして人工衛星2の搭載ソ
フトウェアにより演算され、捜索電波5の照射角度45
は管制局4からのコマンド7として得られる。人工衛星
2の位置はGPSRによる人工衛星の位置データ44と
検出時刻40により軌道伝播計算で求められ、地球固定
座標系での管制局の位置データ42および送信設備の位
置データ43より検出時刻40における慣性座標系での
位置データを演算し、管制局4と人工衛星2の距離デー
タ46と送信設備3から人工衛星2の距離データ47が
得られる。散乱波6とコマンド7の距離差データ41と
管制局4と人工衛星2の距離データ46の和により、散
乱経路の距離データ48が求められる。送信設備3と人
工衛星2の距離データ47と捜索電波5が破片1に当た
り散乱波6となって人工衛星2に到達した散乱経路の距
離データ48により立体楕円方程式49が得られ、この
立体楕円方程式49と捜索電波5の照射角度45により
決まる直線との交点である破片1の位置データ50を得
ることができる。上記のように得られた検出時刻の異な
る破片1の位置データ50より破片1の速度データ51
も得ることができる。
【0029】図6は人工衛星2、送信設備3、管制局4
の送受信システムにより破片1の位置を検出した後、人
工衛星2の自律的航法誘導機能により破片1に接近した
後、人工衛星2の破片追尾用レーダ9をオンにして航法
誘導と姿勢制御を行い、人工衛星2のVTRカメラ10
および光学センサ11により破片1の画像を取得し、地
上の破片粉砕コマンドが送信された場合は粉砕に適した
破片1との相対位置および姿勢まで航法誘導と姿勢制御
を行い、破片粉砕用レーザ装置12を照射するまでの処
理の流れを示したものである。図において52は接近コ
マンド、53は搭載ソフトウェアにより計算されるある
時刻の人工衛星の位置速度データ、54は搭載ソフトウ
ェアにより行われる軌道制御のマヌーバ計算、55は人
工衛星が破片に接近するための第一接近航法誘導、56
は第一接近完了、57は破片追尾用レーダオン、58は
人工衛星の姿勢データ、59は破片追尾用レーダにより
検出された相対位置姿勢データ、60は破片の位置速度
データ、61は追尾画像取得モード航法誘導、62は追
尾画像取得モード姿勢制御、63は接近完了、64はV
TR画像取得、65は光学センサ画像取得、66は破片
粉砕コマンド、67は破片粉砕モード航法誘導、68は
破片粉砕モード姿勢制御、69は破片粉砕用レーザ照射
を示す。
【0030】破片の位置データ50および破片の速度デ
ータ51を検出した後、破片1の位置が人工衛星2から
簡単な制御で接近可能な位置であるか等を、破片の位置
データ50、破片の速度データ51および人工衛星の位
置速度データ53から、人工衛星の搭載ソフトウェアに
おいて軌道制御の時刻や方法を決定するマヌーバ計算5
4を行うことにより判断し、可能な場合は接近コマンド
52をオンにする。接近コマンド52がオンの場合、マ
ヌーバ計算54に従い、破片追尾用レーダ9を作動させ
るに十分な距離まで人工衛星2の自律的航法誘導機能が
働くのが第一接近航法誘導55であり、第一接近航法誘
導完了56を判定し、完了した場合は破片追尾用レーダ
オン57とする。破片追尾用レーダオン57となると、
破片追尾用レーダ9により検出された相対位置姿勢デー
タ59と人工衛星の位置速度データ53と人工衛星の姿
勢データ58より相対および慣性空間における破片の位
置速度データ60を算出し、追尾画像取得モード航法誘
導61および追尾画像取得モード姿勢制御62を行う。
追尾画像取得モード航法誘導61、追尾画像取得モード
姿勢制御62における接近完了63を判定するとVTR
画像取得64と光学センサ画像取得65がなされる。人
工衛星2より管制局4へ送信されたVTR画像を管制局
4内のVTR表示装置13に表示し、また同様に人工衛
星2より送信された光学センサ11による画像データを
管制局4内の画像処理装置14により処理および表示
し、地上において破片1の実像と構成する素材や物質お
よび画像を取得した方向から見た破片1の大きさを確認
することにより破片1の危険性や粉砕する必要性や可能
性を判断し、管制局4より破片粉砕コマンドオン66が
送信される。破片粉砕コマンドオン66が送信される
と、航法誘導および姿勢制御則が追尾画像取得モードか
ら粉砕モードに切り替わり、レーザを照射するのに適し
た相対位置へ航法誘導する粉砕モード航法誘導67とレ
ーザの照射軸を破片に向けるような粉砕モード姿勢制御
68が実行される。粉砕モード航法誘導67、粉砕モー
ド姿勢制御68における接近完了63を判断すると破片
粉砕用レーザ照射69が行われる。
【0031】
【発明の効果】この発明は、以下に記載されるような効
果を奏する。
【0032】宇宙空間に浮遊する破片が周回している付
近に人工衛星の軌道を設定し、測距情報を含むコマンド
を管制局から人工衛星へ、同様に捜索電波を送信設備か
ら破片へ送信することにより一方向の電波伝ぱん搬検出
の組合せによって破片の位置を求めるため、破片への双
方向の電波伝播による受信電力密度を表わすレーダ方程
式前記“数1”においてR4 の項が大きくなり無効に電
波が拡がてしまう軌道高度にておいても、破片の位置検
出が容易にできる。
【0033】さらに個々の破片の検出のみでなく、人工
衛星の航法誘導機能と破片追尾用レーダにより至近距離
まで接近できるため、VTRカメラや光学センサにより
画像を取得し、地上において取得した画像より破片の実
像や物質等を知り、破片の危険性や粉砕の可能性を判断
することが可能である。
【0034】さらに破片の危険性や粉砕の可能性を判断
し、レーザにより破片を粉砕することができる。
【0035】さらに人工衛星において、破片の位置デー
タを検出するために必要なコマンドと散乱波の位相差に
相当する距離差データを検出することができる。
【0036】さらに人工衛星の搭載ソフトウェアによっ
て、コマンドと散乱波の距離差データと送信設備、管制
局、人工衛星の位置データおよびコマンドにより得た捜
索電波の照射角度から立体楕円方程式を解くことで、破
片の位置データを算出できる。
【図面の簡単な説明】
【図1】 この発明の宇宙浮遊物の検出方法の基本構成
図である。
【図2】 コマンドと散乱波のPN符号の関係を示す図
である。
【図3】 送信設備と人工衛星と破片との幾何学モデル
を示す図である。
【図4】 人工衛星において距離差を検出する回路構成
を示す図である。
【図5】 破片位置検出アルゴリズムを示す図である。
【図6】 人工衛星の自律的航法誘導機能により破片に
接近し、更に破片追尾用レーダにより至近距離まで接近
し、破片の画像データを取得し、更に破片粉砕用レーザ
を照射するまでの処理の流れを示した図である。
【図7】 従来の一次レーダの構成を示す図である。
【符号の説明】
1 破片、2 人工衛星、3 送信設備、4 管制局、
5 捜索電波、6 散乱波、7 コマンド、8 テレメ
トリ、9 破片追尾用レーダ、10 VTRカメラ、1
1 光学センサ、12 破片粉砕用レーザ装置、13
VTR表示装置、14 画像処理装置、15 コマンド
のPN符号、16 散乱波のPN符号、17 PN符号
1ブロック、18 PN符号1ブロック、19 伝播遅
延時間、20 x軸、21 y軸、22 焦点A、23
焦点B、24 楕円、25 焦点を結ぶ線分、26
楕円の一点(P’)、27 破片の方向、28 楕円の
一点(P)、29 散乱波受信アンテナ、30 コマン
ド受信アンテナ、31 受信器、32 受信器 33
比較回路、34 比較回路、35 局部PN符号発生
器、36 局部PN符号発生器、37 積分及び追尾回
路、38 積分及び追尾回路、39 符号差検出回路、
40 検出時刻、41 距離差データ、42管制局の位
置データ、43 送信設備の位置データ、44 GPS
Rによる人工衛星の位置データ、45 捜索電波の照射
角度、46 管制局と人工衛星の距離データ、47 送
信設備と人工衛星の距離データ、48 散乱経路の距離
データ、49 立体楕円方程式、50 破片の位置デー
タ、51 破片の速度データ、52 接近コマンド、5
3 人工衛星の位置速度データ、54 マヌーバ計算、
55 第一接近航法誘導、56 第一接近完了、57
破片追尾用レーダオン、58 人工衛星の姿勢データ、
59 相対位置姿勢データ、60 破片の位置速度デー
タ、61 追尾画像取得モード航法誘導、62 追尾画
像取得モード姿勢制御、63 接近完了、64 VTR
画像取得、65 光学センサ画像取得、66 破片粉砕
コマンド、67 粉砕モード航法誘導、68 粉砕モー
ド姿勢制御、69 破片粉砕用レーザ照射、70 地上
レーダ設備、71 送信波、72反射波。

Claims (5)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 宇宙浮遊物が存在する付近の軌道上に位
    置を変えて複数の人工衛星を投入し、地表の管制局より
    可視な人工衛星へ測距情報となる疑似ランダム雑音符号
    に変調したコマンドを送信し、同時に地表の送信設備よ
    り測距情報となる疑似ランダム雑音符号に変調したコマ
    ンドとは別の周波数のビームを浮遊物を検出しようとす
    る方向に照射し、このビームに宇宙浮遊物が照射された
    時発生する宇宙浮遊物の持つ固有な電波の有効断面積に
    応じた散乱波を人工衛星により受信し、疑似ランダム雑
    音符号の位相差より求められる前記のコマンドと前記の
    散乱波の人工衛星への到達時間差に相当する距離差デー
    タを検出する工程、人工衛星に搭載したソフトウェアに
    より計算される人工衛星及び管制局の位置データと前述
    の距離差データを加算することにより求められる送信設
    備から照射したビームが宇宙浮遊物に散乱されて人工衛
    星まで到達した経路の距離データと、人工衛星と送信設
    備の位置データと、送信設備におけるビーム照射方向デ
    ータをもとに人工衛星にて演算することにより、ある時
    刻の宇宙浮遊物の位置を検出する工程、連続する位置デ
    ータより宇宙浮遊物の速度データを検出し、検出した宇
    宙浮遊物の位置・速度データをもとに人工衛星が航行誘
    導して宇宙浮遊物に十分接近した上で、人工衛星に搭載
    したレーダを利用して追尾し、至近距離まで宇宙浮遊物
    に接近するとともにより正確な位置および速度を検出す
    る工程、人工衛星に搭載したVTRカメラにより宇宙浮
    遊物の画像を取得するに適した相対距離と姿勢への制御
    を行い、至近距離からVTRカメラにより宇宙浮遊物の
    画像を取得し、取得した画像データおよび画像の縮尺比
    データ、画像を取得した時刻とその時刻における宇宙浮
    遊物の位置・速度データと人工衛星との相対位置データ
    を地上の管制局で受信し、管制局内の表示装置に宇宙浮
    遊物の実像および受信データ表示し、地上において宇宙
    浮遊物の実態を確認する工程とを有することを特徴とす
    る宇宙浮遊物の検出方法。
  2. 【請求項2】 至近距離より、人工衛星に搭載した光学
    センサにより宇宙浮遊物の画像を取得し、取得した画像
    データを地上の管制局で受信させ、管制局内の画像処理
    設備において受信画像を処理して宇宙浮遊物の素材、物
    質を解析することを特徴とした請求項第1項記載の宇宙
    浮遊物の検出方法。
  3. 【請求項3】 人工衛星により取得した宇宙浮遊物の位
    置、速度データとその時刻データおよびVTRカメラの
    画像データを地上の管制局で受信し、管制局において宇
    宙浮遊物の危険性と粉砕の必要性および粉砕の可能性を
    判断し、粉砕の判断をした場合に管制局より人工衛星へ
    粉砕実行コマンドが送信され、人工衛星が宇宙浮遊物と
    の相対位置および姿勢を制御し、宇宙浮遊物に粉砕用の
    レーザを照射して粉砕することを特徴とした請求項第1
    項記載の宇宙浮遊物検出方法。
  4. 【請求項4】 宇宙浮遊物が存在する付近に投入した人
    工衛星において、疑似ランダム雑音符号に変調された管
    制局より送信されるコマンド、および同時に送信設備よ
    り宇宙浮遊物へ照射された捜索電波より発生した散乱波
    をそれぞれの受信アンテナにより受信し、コマンド及び
    捜索電波のそれぞれの受信機により受信した搬送波より
    ビデオ出力を得る工程、コマンドより得られたビデオ出
    力は管制局が持っているのと同じ疑似ランダム雑音符号
    より構成される局部PN符号発生機の出力と上記ビデオ
    出力とを比較し、相関の強さを比較回路で検出し、符号
    のアクイジションの設定及び符号の追尾を積分及び追尾
    回路により行う工程、捜索電波より得られたビデオ出力
    を送信設備が持っているのと同じ疑似ランダム雑音符号
    より構成される局部PN符号発生機の出力と比較し、相
    関の強さを比較回路で検出し、符号のアクイジションの
    設定及び符号の追尾を積分及び追尾回路により行う工
    程、上記それぞれの比較回路の出力を疑似ランダム雑音
    符号差検出回路に入力することによりコマンドと散乱波
    の間の位相差に相当する距離差データを検出する工程と
    を有することを特徴とした請求項第1項記載の宇宙浮遊
    物の検出方法。
  5. 【請求項5】 宇宙浮遊物が存在する付近に投入した人
    工衛星において、送信設備より宇宙浮遊物に照射された
    捜索電波により発生した散乱波と管制局より同時に送信
    されたコマンドとの距離差データを検出し、人工衛星の
    搭載ソフトウェアによって検出時刻における管制局、送
    信設備の位置データを算出し、GPSRによるデータお
    よび搭載ソフトウェアの軌道伝播計算により検出時刻に
    おける人工衛星の位置データを計算し、送信設備と人工
    衛星の位置をそれぞれ焦点とし、管制局から人工衛星ま
    での距離に距離差データを加算した距離データを送信設
    備−立体楕円の曲面−人工衛星の距離とした立体楕円方
    程式をたて、コマンドにより得られた捜索電波の照射角
    度により立体楕円方程式を解いて破片の位置データを検
    出することを特徴とした請求項第1項記載の宇宙浮遊物
    の検出方法。
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Cited By (4)

* Cited by examiner, † Cited by third party
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JP2000162315A (ja) * 1998-11-26 2000-06-16 Mitsubishi Electric Corp レーダー装置
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