JPH10143400A - 制御用計算機システムの性能評価方法 - Google Patents

制御用計算機システムの性能評価方法

Info

Publication number
JPH10143400A
JPH10143400A JP8294266A JP29426696A JPH10143400A JP H10143400 A JPH10143400 A JP H10143400A JP 8294266 A JP8294266 A JP 8294266A JP 29426696 A JP29426696 A JP 29426696A JP H10143400 A JPH10143400 A JP H10143400A
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
performance
estimated
computer system
model
value
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Pending
Application number
JP8294266A
Other languages
English (en)
Inventor
Sakusuke Murakami
作介 村上
Kazuya Fukuda
和也 福田
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Fuji Electric Co Ltd
Fuji Facom Corp
Original Assignee
Fuji Electric Co Ltd
Fuji Facom Corp
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Fuji Electric Co Ltd, Fuji Facom Corp filed Critical Fuji Electric Co Ltd
Priority to JP8294266A priority Critical patent/JPH10143400A/ja
Publication of JPH10143400A publication Critical patent/JPH10143400A/ja
Pending legal-status Critical Current

Links

Landscapes

  • Debugging And Monitoring (AREA)
  • Test And Diagnosis Of Digital Computers (AREA)

Abstract

(57)【要約】 【課題】制御用計算機システムの各部の性能表を表すア
プリケーションモデル(APモデル)、OSモデル、ハ
ードウエアモデルを用いてシステムシミュレーションを
行い当該計算機システムの性能を評価する方法にて、A
Pモデルに用いる見積もり性能値を容易に得る。 【解決手段】対象の計算機システムの実動作から既存の
複数のタスク毎の資源の使用状況を示す性能測定値を性
能測定処理にて求め、手段03を介し平均見積もり性能
値を計算する(S1,S2,S4)。また別に手計算で
求めたタスクの予測起動回数と上記性能測定値から、手
段03’を介し最大見積もり性能値を計算する(S2,
S3,S5)。次に性能評価手段04を介しこの平均と
最大の見積もり性能値をAPモデルに入力して夫々の見
積もり性能値毎にシステムシミュレーションを行い、資
源(CPU及びディスク)の平均と最大(ワーストケー
ス想定用)の負荷率等の性能評価値を得る(S6)。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は電力系統制御、鉄鋼
圧延制御、上水道制御等のようなリアルタイムのプロセ
ス制御に用いる制御用計算機システムの性能予測をシミ
ュレーションにより行う制御用計算機システムの性能評
価方法に関し、さらに詳しくは制御用計算機システムの
生産のテスト段階でのチューニング作業において、ハー
ドウエア資源の変更・増設の要否、タスクのローディン
グ属性(例えば処理の優先順位、常駐/非常駐の区
分等)やメモリ使用量の変更の要否などを、計算機シス
テムのシミュレーションによる評価結果から定量的に判
定する方法、特にシミュレーションに用いる入力データ
を測定値と予測値を用いて容易に見積もり算出し得るよ
うにした制御用計算機システムの性能評価方法に関す
る。
【0002】なお以下各図において同一の符号は同一も
しくは相当部分を示す。
【0003】
【従来の技術】コンピュータシステムを導入する場合、
予めそのコンピュータの性能を評価しなくては目的の性
能を満足するか否かを判断することはできない。特に制
御用計算機システムにおいてはリアルタイムにデータ等
の処理と制御を行うので、目的の時間内で目的の処理が
終了しなくてはならず、その評価は重要である。
【0004】従来、このようなシステムデザインでは対
象業務に関する経験や、計算機の基本性能データよって
机上でハードウェアを選定し、性能を予測することが一
般的である。例えば目的のシステムを設計する場合、計
算機の基本性能データによってSE等が経験的にそのア
プリケーションの負荷量を予測し、目的とする計算機を
決定する。そして、ウォータフォール・モデルによって
ソフトの製造工程が逐次進められる。
【0005】このウォータフォール・モデルにおけるソ
フトウェアの開発においては、最初に要求されるシステ
ムを分析して仕様書を作成する。前述したコンピュータ
の選定はこの仕様書作成での処理業務の分析によってな
される。続いてアプリケーションプログラムの設計がな
され、プログラム設計仕様書が作成される。そして、そ
のプログラム設計仕様書をもとに、プログラマがプログ
ラムを制作する。そして、デバッグして完全に動作する
プログラムを作成すれば、コンピュータシステムの一台
の生産が終了する。
【0006】前述したウォータフォール・モデルによ
る、分析工程の後に行われる設計工程ではアプリケーシ
ョンの構造がほぼ明らかとなり、選定されたハードウェ
ア上で実現される性能を予め見積もることができる。し
かし、アプリケーションプログラムのデバッグまでを終
了する途中の段階において、例えば分析工程終了時には
未だアプリケーションの詳細の構造は明らかでない。こ
のため、どの程度の時間を制御処理に費やすかは決定さ
れておらず、例えば選定されたハードウェア上でこれか
ら開発するアプリケーションを運用した場合の性能を確
実に保証することはできない。
【0007】一方、計算機の性能構造によりリアルタイ
ムプロセス制御計算機システムに要求される機能が高度
化してきている。また、そのような需要も増大してい
る。これに伴い、要求される機能を満たすシステムを設
計する一方で、システムが所定の要求を満たすことを保
証しなければならない。しかし、前述のようにアプリケ
ーションの分析工程では精度良くそれらの性能を求める
ことができず、さらには設計工程においても計算機シス
テム内部の動作が複雑のため、システム運用時に予想さ
れる状況を机上で詳細に検討することは困難な場合が多
い。
【0008】このため、実際のテスト段階で要求性能が
得られず、ハードウェア構成やソフトウェア構成の見直
しが必要となり、工程の遅れやシステム開発コストの上
昇を招く場合がある。このような問題を解消する方法と
して、制御用計算機システムをモデル化してシステムシ
ミュレーション(この場合、当該計算機システムの実動
作を模擬する動作を、当該又は別の計算機システムを用
いて行うこと)を行い、制御用計算機システムの性能を
評価する方法が、本出願人の先願になる特開平6−27
4363号によって提案されている。 この先願発明に
おいては、この性能評価のために制御用計算機システム
をアプリケーション部、オペレーティングシステム(O
Sとも略記する)部、ハードウェア部に分割し、各部の
性能表で表されるアプリケーションモデル(APモデル
とも略記する)、オペレーティングシステムモデル(O
Sモデルとも略記する)、ハードウェアモデルを作る。
【0009】ここで、例えばアプリケーションモデルは
アプリケーションの機能を実現する複数のプロセス(タ
スクともいう)による資源(CPU,ディスクメモリ
等)の使用の時間分布と、並行優先処理およびスワッピ
ングのための属性と、一定周期の起動とで定義される。
また、OSモデルはプロセスの状態遷移を行う事象毎に
その処理量が定義されている。さらに、ハードウェアモ
デルは、前記プロセスを処理する能力、データを転送す
る能力、メモリ使用量で定義される。
【0010】これらのアプリケーションモデル、OSモ
デル、ハードウェアモデルはシステムの性能を評価する
ためのシステム性能モデルである。このシステム性能モ
デルを用いてシステムシミュレーションを行う。このシ
ミュレーションではOSが実行するアプリケーションの
実行単位(プロセス)の状態遷移処理のきっかけとなる
事象をいくつかに限定し、実行単位の並行優先処理を起
動する事象に係るものをシミュレートする。
【0011】このシミュレーションからシステム性能デ
ータである実行単位(プロセス)の動作状態や、CP
U,ディスクメモリ等の資源にかかる負荷を計算し、そ
れを評価する。次に図面を用いて前記先願発明の技術を
詳しく説明する。図11は先願発明における処理フロー
チャートの例である。図11の例では、エンドユーザの
注文等により処理を開始し、その目的のシステムがどの
程度のコンピュータで実現できるかを求める。
【0012】先ず、ステップS01で対象業務をアプリ
ケーションモデル、計算機をOSモデルとハードウェア
モデルに変換する。アプリケーションモデルは複数の機
能を実現するプロセスの集まりであり、このアプリケー
ションモデルを構成する個々のプロセス特性を図12に
示すプロセス特定モデルの定義図表で定義する。この定
義図表は属性とその単位/値とに項目が分かれ、属性は
機能名、プロセス(後述のタスクと同義)名、CPU使
用量、データ転送量、資源使用回数、実行レベル、常駐
/非常駐、メモリ上のプロセスサイズ、ディスク上のプ
ロセスサイズ、再起動間隔、再起動回数、起動関連より
なる。
【0013】機能名はその機能を発生させるための名
前、すなわち実行単位の処理機能がわかる日本語であ
る。プロセス名はいくつかの英数字よりなり、実行単位
の略称である。CPU使用量はこのプロセスを実行する
際にCPU自身が実行するステートメントの量である。
データ転送量はメモリ上へのデータの転送がこのプロセ
スを一回行うにあたり、何バイト使用するかを表すバイ
ト数である。すなわちプロセスのI/O処理の量であ
る。資源使用回数は、この場合このプロセスがI/O関
係を繰り返しアクセスする回数を表す。実行レベルはこ
のプロセスがどのOSレベルにおける、どのリアルタイ
ムのレベルで実行するかを表すものである。すなわち、
並行優先処理のためのレベルである。
【0014】常駐/非常駐はこのプロセスを実行する際
に主記憶に常駐しなくてはならないか、あるいは非常駐
であってもよいかを表す。メモリ上のプロセスサイズ並
びにディスク上のプロセスサイズは、夫々このプロセス
が必要とするメモリ上のサイズ並びにディスク上のサイ
ズ、すなわちロードイン前のプロセスのサイズをバイト
で表す。再起動間隔は一定間隔で再起動を行い、実際の
起動のタイミングの分布を模擬するものであり、例えば
このプロセスが何秒間に1回ずつ実行起動がかかるかを
表す。再起動回数はこれがアプリケーションプログラム
によって何回起動がかかるかを表す。また、起動関連と
してプロセス名が複数設けられている。これは、プロセ
ス間に起動の連鎖がある場合に指定するためのものであ
る。
【0015】図12の表は、要約するならば、(1)プ
ロセスによる資源の使用の時間分布(後述の資源使用状
況を示す見積もり性能値に対応)、(2)並行優先処理
およびスワッピングのための属性、(3)一定周期の起
動および起動関連を定義するデータより成る。プロセス
による資源の使用の時間分布はCPUの使用とデータ転
送の繰り返しで定義する。なお、プロセスの起動のタイ
ミングの分布については図13におけるプロセス起動モ
デル図表に従って定義し、起動時刻とプロセス名とによ
って表す。起動時刻はプロセスの最初の起動時刻を、プ
ロセス名は起動されるプロセスのプロセス名を表す。こ
れはある特定の時刻に起動するプロセスを指定すること
によって外部からのランダムな起動状況を定義するもの
である。
【0016】OSモデルはオペレーティングシステム
(OS)がプロセスの状態遷移を行う事象ごとの処理量
を定義するものであり、図14のOSモデル図表のよう
に、属性としての状態遷移事象と、これに対応する処理
量としてのステップ数とによって定義される。この属性
となる状態遷移事象には、プロセス生成、CPU占有開
始・終了、データ転送開始・終了、スワップイン終了、
スワップアウト終了、プロセス終了、がある。
【0017】ここでプロセス生成は起動,再起動による
実行待ち状態への状態遷移を、CPU占有開始・終了は
I/O待ち状態からプロセスがCPUを占有し実行状態
となるときの状態遷移及びその占有が終了してI/O待
ち状態となるときの状態遷移を、データ転送開始・終了
は実行待ち状態からデータ転送を開始する状態となると
きの状態遷移及びデータ転送を終わり実行待ち状態とな
るときの状態遷移を、スワップイン終了は、ロードイン
またはスワップインによってディスク上に書き出されて
いたプロセスのメモリへのロードが終了し、実行待ち状
態になるときの状態遷移を、スワップアウト終了は、ス
ワップアウトによってメモリ上のプロセスのディスクへ
の書き出しが終了し、次のスワップイン待ち状態になる
ときの状態遷移を夫々表す。
【0018】ハードウェアモデルは図15のハードウエ
ア・モデル図表に示すように、プロセスのCPU使用時
間、データ転送時間、及び後述のメモリ使用量を求める
ためのデータであり、CPUの処理速度と、データ転送
において使用される平均アクセス時間、転送速度、最大
処理量、最小アクセス回数と、ユーザ利用メモリの大き
さとで定義する。これらの前述した3個のモデルをシス
テム性能モデルと定義する。
【0019】図11に戻って続けて説明する。アプリケ
ーションモデルについては計算機制御の対象となる産業
分野別に典型モデルや事例モデルを作成する。これはス
テップS02におけるモデル記憶処理によってなされ
る。これらの典型モデルや事例モデル等のシステム性能
モデルの記憶は、現在検討を進めているシステムを構築
するためと、今後にデータベースとして使用するための
ものである。なお、このシステム性能モデルは図16の
APモデルの記憶の項目テーブル図表に示すように、業
務名、業務概要、プロセス特性モデル名、プロセス起動
モデル名によって記録される。なお、モデル記憶処理S
02によって記録されている典型モデル、または事例モ
デルから1つのシステム性能モデルを選択し、その性能
評価を行おうとする業務に合うように登録したデータが
修正される。
【0020】新たに入力したデータで前述したように1
つの性能モデルを選択し修正を行った後には、ステップ
S03でシミュレーション性能計算を行う。このステッ
プS03におけるシミュレーション性能計算処理ではシ
ステム性能モデルを入力して、計算機内部のプロセスの
動作を制御状態に従い事象駆動方式によってシミュレー
ションを行い、システム性能データを計算する。
【0021】図17は事象の状態遷移図である。状態と
しては起動待ちT1、実行待ちT2、実行中T3、ロー
ドイン待ちとスワップイン待ちT4、スワップアウト待
ちT5、I/O待ちT6がある。実行中T3状態におい
て、I/O待ちT6状態となった時には、I/O待ちT
6状態から実行待ちT2状態に移動する。また、実行待
ちT2状態においてスワップアウト待ちT5状態となっ
た時には、ロードイン待ちとスワップイン待ちT4状態
に移動し、その後、実行待ちT2状態に移る。また起動
待ちT1状態においても直接、実行待ちT2状態に移る
場合と、ロードイン待ちとスワップイン待ちT4状態を
経由して実行待ちT2状態に入る場合もある。
【0022】シミュレーション中は、このような各種の
状態T1〜T6の遷移に従い、起動待ちT1状態、並び
に実行待ちT2状態、ロードイン待ちとスワップイン待
ちT4状態、I/O待ちT6状態等の状態が1つの状態
に入るたびに、必要とする時間を次に記す(11)式か
ら(14)式によって計算する。例えば起動待ちT1状
態の待っている時間というのは実行時間には加算され
ず、起動待ちT1状態から実行待ちT2状態に入る時
に、また実行待ちT2状態から起動待ちT1状態に入る
ときに処理がなされ、特定の要した時間が加算される。
また、更には実行中はそれらの実行に対する時間が計算
される。
【0023】ここで、CPU使用時間AA〔μ秒〕は次
式(11)で求める。
【0024】
【数1】 AA=(CPU使用量)〔ステップ〕 /(CPUの処理速度)〔ステップ/μ秒〕 ・・・(11) また、データ転送時間〔μ秒〕BBは次式(12)で求
める。
【0025】
【数2】 BB0=(平均アクセス時間)〔μ秒〕×(データ転送量)〔バイト〕 /(最大処理量)〔バイト〕 ・・・(12a) BB=BB0+(データ転送量)〔バイト〕 /(転送速度)〔バイト/μ秒〕 ・・・(12) また、ローディング時間CC〔μ秒〕は次式(13)で
求める。
【0026】
【数3】 CC0=(平均アクセス時間)〔μ秒〕×(最小アクセス回数)〔回〕 ・・・(13a) CC1=CC0+(平均アクセス時間)〔μ秒〕 ×(ディスク上のプロセスサイズ)〔バイト〕 /(最大処理量)〔バイト〕 ・・・(13b) CC=CC1+(ディスク上のプロセスサイズ)〔バイト〕 /(転送速度)〔バイト/μ秒〕 ・・・(13) また、スワッピング時間DD〔μ秒〕は次式(14)で
求める。
【0027】
【数4】 DD0=(平均アクセス時間)〔μ秒〕×(最小アクセス回数)〔回〕 ・・・(14a) DD1=DD0+(平均アクセス時間)〔μ秒〕 ×(メモリ上のプロセスサイズ)〔バイト〕 /(最大処理量)〔バイト〕 ・・・(14b) DD=DD1+(メモリ上のプロセスサイズ)〔バイト〕 /(転送速度)〔バイト/μ秒〕 ・・・(14) ここで、最大処理量とは、一度のアクセスでディスク装
置からデータ転送されるデータの最大量であり、これを
越える場合は複数回のアクセスとなる。また平均アクセ
ス時間は目的のデータをディスク上で探す時間を表し、
後述の式(8b)に示すようにディスク装置の平均回転
待ち時間や平均シーク時間より求められる。
【0028】前記したメモリの使用量は、ある時点での
メモリ上にロードされているプロセスのメモリ使用量の
合計で、出力データの1つであるメモリの負荷推移のデ
ータの単位である。さらにメモリの使用量は、非常駐プ
ロセスのメモリ使用量で、一定量を越えるとスワッピン
グが発生する。これを模擬するためにメモリの使用量を
計算する。
【0029】ここで一定量とは、図15のユーザ利用メ
モリの大きさをM、図12のメモリ上のプロセス・サイ
ズをm(i)(但し、iはプロセスに付した番号で、プ
ロセスがn個あるときi=1,・・・n)、常駐/非常
駐をr(i)(但し、番号iのプロセスが常駐のときr
(i)=t,非常駐のときr(i)=f)とすると、次
式(15)で示される量である。
【0030】
【数5】 一定量=M−( n Σi=1 m(i)(r(i)=tのとき)) ・・・(15) メモリの使用量と一定量との値を、メモリの使用量に変
化があった場合に比較し、スワッピングの処理を行う。
【0031】以上により、後述の全ての時間と使用率を
求めることができる。図18は前述した事象駆動のシミ
ュレーションのフローチャートである。先ず事象のスケ
ジューリングをステップS011で行い、この処理によ
って最も速く発生する事象を求める。続いてシミュレー
ションの終了であるかをステップS012で検出し、シ
ミュレーションの継続が無いとき(N)には終了(EN
D)する。また、シミュレーションの継続があるとき
(Y)には、求めたスケジューリングにおける事象の状
態遷移の処理におけるおおよその時間によって時刻をス
テップS013で更新する。そして、プロセスの状態遷
移をステップS014で行う。同時にステップS014
ではシステム性能データをグラフの形や表の形式で出力
する。出力するデータは、CPUの総使用率(後述のC
PUの負荷率と同義)、ディスクの総使用率(後述のデ
ィスクの負荷率と同義)、CPUの負荷推移、ディスク
の負荷推移、メモリの負荷推移、プロセスの予定起動回
数、プロセスの総起動回数、プロセスのCPU,ディス
クの使用時間である。
【0032】続いてステップS015で、次の事象のス
ケジューリングを再度行い、どのような事象が発生する
かを求める。そして処理S012により再度実行する。
以上のような動作を繰り返し実行することによりシミュ
レーションを行い、図11におけるシステム性能データ
が求められ、ステップS04の表示処理で、開発担当者
等に性能の所見を出力する。この結果を用いて設計した
コンピュータシステムが目的の性能を発揮するかを判断
する。
【0033】
【発明が解決しようする課題】しかしながら、前記先願
発明の方法にも次のような問題がある。 1)シミュレーションの入力モデルのうち、特にアプリ
ケーションモデル(更にはこのモデルに用いるプロセス
別の資源の使用状況を示す見積もり性能値)の作成に
は、多様なケースを多数検討しなければならず時間がか
かる。このため、アプリケーションモデル作成の効率を
向上させるための効率的なモデル作成手順や見積もり計
算の機械化が要求されている。 2)アプリケーションモデルの見積もり(ワースト・ケ
ースも含む)は、以降のシミュレーションによって異な
っており、これといった計算方法やデータ構造は決まっ
ていない。特に生産者が電力,鉄鋼,水処理といった産
業分野ごとに計算機システムの性能評価を行う場合は、
個別に見積もり方式とデータ構造の設計が必要となる。
このため、産業分野ごとの業務システムの特徴や、分野
内の個別の業務システムの特徴を表現できるアプリケー
ションモデルの標準的な見積もり方式とデータ構造が要
求されている。 3)制御用計算機システムの性能測定値にバラツキがあ
る。このため、測定値のバラツキを反映できる、性能測
定値に基づいたワースト・ケースのアプリケーションモ
デルの見積もり方式が要求されている。
【0034】そこで本発明は各種産業向けの制御用計算
機システムの性能評価のためのシミュレーションにおけ
るアプリケーションモデルの作成を容易にし、さらに作
成効率を向上することができる制御用計算機システムの
性能評価方法を提供することを課題とする。
【0035】
【課題を解決するための手段】前記の課題を解決するた
めに請求項1の制御用計算機システムの性能評価方法
は、制御用計算機システムをアプリケーション部、オペ
レーティングシステム部、ハードウエア部に分割し、各
部の性能表を表すアプリケーションモデル、オペレーテ
ィングシステムモデル、ハードウエアモデルで前記制御
用計算機システムのシステム性能モデルを求め、該シス
テム性能モデルを用いてシステムシミュレーションを行
ってシステム性能データを求めて制御用計算機システム
の性能を評価する方法であって、アプリケーションモデ
ルに用いるタスク別の資源の使用状況を示す見積もり性
能値を、当該制御用計算機システムの実動作で求めた、
当該産業分野で使用される既存の複数のタスク毎の資源
の使用状況を示す性能測定値から算出するようにする。
【0036】また、請求項2の制御用計算機システムの
性能評価方法では、請求項1に記載の制御用計算機シス
テムの性能評価方法において、前記見積もり性能値とし
て前記性能測定値の単純平均値を用いた平均見積もり性
能値(式(1)〜(3)による平均見積もりCPU使用
時間31b,平均見積もり転送バイト長32b,平均見
積もり転送回数32c)、及び少なくとも重み付けのた
めに性能測定値の中の最大値を用い所定の演算で求めた
ワーストケース想定用の最大見積もり性能値(最大見積
もりCPU使用時間31b’,最大見積もり転送バイト
長32b’,最大見積もり転送回数32c’)の2つの
見積もり性能値を用いた場合について夫々システムシミ
ュレーションを行うようにする。
【0037】また請求項3の制御用計算機システムの性
能評価方法では、請求項2に記載の制御用計算機システ
ムの性能評価方法において、前記最大見積もり性能値と
して、当該制御用計算機システムの操業時の当該タスク
の起動頻度を手計算により想定して求めたタスクの予測
起動回数分の起動を仮定し、この各起動において測定起
動回数分は実測された各性能測定値を設定し、残る予測
起動回数と測定起動回数の差の起動回数分は前記最大値
を設定して(式(4)〜(6)を用いて)求めた予測起
動回数分の平均値を用いるようにする。
【0038】また請求項4の制御用計算機システムの性
能評価方法では、請求項2または3に記載の制御用計算
機システムの性能評価方法において、前記平均見積もり
性能値を用い所定の演算(式(7),(8))によって
求めた資源の平均の見積もり負荷率(平均CPU見積も
り負荷率41a,平均ディスク見積もり負荷率41
b)、及び前記最大見積もり性能値を用い該所定の演算
と同じ演算によって求めた資源の最大の見積もり負荷率
(最大CPU見積もり負荷率41a’,最大ディスク見
積もり負荷率41b’)と、当該の制御用計算機システ
ムの実業務の処理時においてオペレーティング・システ
ムなどの性能測定機能によって測定された資源の負荷率
との互いに対応する負荷率同士を比較するようにする。
【0039】この発明の作用は次の如くである。本発明
では、各種産業向けの制御用計算機システムをモデル化
して、シミュレーションによりその性能を評価する。こ
の際、計算機システムのモデルを、アプリケーション
モデル, オペレーティングシステムモデル(OSモ
デル),ハードウェアモデル(資源モデルともいう)
の3つの階層に分類するが、とのモデルのデータは
対象とする計算機システムごとに既に存在するか又は容
易に得られるので、本発明ではシミュレーションのため
の入力モデル(入力データ)としてはのアプリケーシ
ョンモデルのみを新たに作成すればよい方式とし、且つ
産業分野に共通なデータ構造にした。
【0040】さらにアプリケーションモデルの見積もり
計算を機械化し、入力モデルを作成するのに余裕時間の
少ないテスト段階でも、テストに沿って計算機システム
の性能測定値を収集することにより、入力モデルの短時
間での作成を可能とする。また、上流工程での性能予測
のシミュレーションの入力モデルの作成は、新たな見積
もりを行わずに過去の入力モデルを再利用して効率化を
はかる。
【0041】また、業務システムの業務フローからタス
クの最大予測起動頻度を手計算で求め、それを入力して
幾つかのワースト・ケースの入力モデルの見積もりも可
能にする。これにより、通常ケースと幾つかのワースト
・ケースの評価を行い、シミュレーションの精度に幅を
持たせるようにする。このように、入力モデルの階層化
や作成方式によって、入力モデルの作成を容易にし、作
成効率の向上をはかる。
【0042】
【発明の実施の形態】以下、図面を用いて本発明の実施
例を詳細に説明する。図1は本発明の実施例としての処
理のフローチャートである。図1においてはエンドユー
ザ(システム・エンジニア)の要求などにより、アプリ
ケーションモデルに用いるシステム性能値の見積もりを
開始し、この見積もり性能値を用いたアプリケーション
モデルをシミュレーションの入力データとして、その目
的のシステムがどの程度、コンピュータで実現できるか
を評価している。
【0043】先ず、ステップS1で対象計算機システム
のCPUやディスクなどの資源の使用量を性能測定値と
して収集し、性能測定値記憶ファイル1に格納する。こ
の性能測定値記憶ファイル1の構成を図2に定義する。
即ち、この例では図2に示すように性能測定値記憶ファ
イル1は、CPU使用時間(#1)ファイル11,CP
U使用時間(#2)ファイル12,ディスク使用量ファ
イル13の3つのファイルからなる。
【0044】前記CPU使用時間(#1)ファイル11
は、或る測定時間内における各タスクの1回の起動毎
の、タスク名11a,起動時刻11b,CPU使用時間
11cの各データからなる。ここで、タスク名11aは
プログラムの実行単位であり、英数字の文字列からな
る。起動時刻11bはタスクが実行のため起動された時
刻であり、時,分,秒の3つの整数からなる。CPU使
用時間11cはタスクが1回の起動でCPUを使用した
時間であり、ミリ秒単位の実数からなる。
【0045】前記CPU使用時間(#2)ファイル12
はタスク毎の、タスク名12a,全起動での総CPU使
用時間12bの各データからなる。全起動での総CPU
使用時間12bは、その測定時間内における当該タスク
の全ての起動毎のCPU使用時間の合計であり、ミリ秒
単位の実数からなる。ディスク使用量ファイル13は各
タスクの1回の起動毎の、タスク名13a、起動時刻1
3b、及びこのタスクの実行中にアクセスした各ファイ
ル毎のファイル名13c,ファイル種別13d,転送バ
イト長の合計13e,転送回数の合計13fの各データ
からなる。
【0046】図1に戻り、ステップS2では、ステップ
S1において収集した性能測定データの各ファイル(即
ち、CPU使用時間(#1)ファイル11,CPU使用
時間(#2)ファイル12,ディスクの使用量ファイル
13)の内容を入力してテーブルを作成する。この処理
は図4のフローチャートに性能測定値入力手段01の処
理(ステップS21〜S26)として示される。
【0047】図4では性能測定値入力手段01はCPU
使用時間(#1)ファイル11を読込んで(S21)、
そのファイル内容の測定値のテーブルを作成し(S2
2)、同様にCPU使用時間(#2)ファイル12,デ
ィスク使用量ファイル13を順次読込み、その都度その
ファイル内容の測定値のテーブルを作成する(S23〜
S26)。
【0048】図1のステップS3では、図3に示す性能
予測値(つまり、業務システムの業務フローから手計算
等で算出した設計値或いは仕様値)を記憶する性能予測
値記憶ファイル2からタスクの予測の起動頻度を読込み
テーブルを作成する。この処理は図5のフローチャート
にタスク予測起動回数入力手段02の処理(ステップS
31,S32)として示される。
【0049】即ち、図3において、性能予測値記憶ファ
イル2にはタスク予測起動回数ファイル21が含まれ、
このタスク予測起動回数ファイル21はタスク毎のタス
ク名21a,設計予測値としての予測再起動間隔21
b,同じく予測総起動回数21cの各データからなる。
ここで、予測再起動間隔21bは現在の起動から次の起
動がかかるまでの時間の予測値であり、時,分,秒,ミ
リ秒の4つの整数値からなる。予測総起動回数21cは
評価時間(シミュレーション時間)内でのタスクの実行
回数の予測値である。図5において、予測タスク起動回
数入力手段02は、タスク予測起動回数ファイル21を
読込み(S31)、このファイル内容の予測値のテーブ
ルを作成する(S32)。
【0050】次に、図1のステップS4では、ステップ
S2において収集したファイルの性能値から、平均のC
PU使用時間,平均の転送バイト長,平均の転送回数の
夫々の見積もり値の計算を行う。この処理は図6のフロ
ーチャートに平均見積もり性能値計算手段03の処理
(S41〜S49)として示される。即ち、図6におい
て、平均見積もり性能値計算手段03は、図1のステッ
プS2での性能測定値入力手段01のファイル入力によ
って作成されたテーブルから、次に述べる各種のデータ
を求めてそのテーブルを作成する。
【0051】即ち、図6のステップS41では、CPU
使用時間(#1)ファイル11から作られた各タスクの
1起動毎の、タスク名11aと起動時刻11b,CPU
使用時間11cの測定データからなるテーブルから、対
象タスク(この場合、既存のタスクのうち対象の計算機
システムにて必要になると想定されるタスク)毎の総起
動回数を計算すると共にそのテーブルを作成し、図6の
ステップS42では、CPU使用時間(#2)ファイル
12から作られたタスク毎の、タスク名12aと全起動
での総CPU使用時間12bの測定データからなるテー
ブルから、対象タスク毎の総CPU使用時間のテーブル
を作成し、図6のステップS43では、対象タスク毎の
平均見積もりCPU使用時間を計算し、そのテーブルを
作成する。ここで、対象タスク毎の平均見積もりCPU
使用時間A1〔ミリ秒〕は、以下の式(1)で算出され
る。
【0052】
【数6】 A1=(当該の対象タスクの全起動での総CPU使用時間)〔ミリ秒〕 /(当該の対象タスクの測定総起動回数)〔回〕 ・・・(1) また、図6において、平均見積もり性能値計算手段03
は、ステップS44〜S46においてディスクの使用量
ファイル13から作られた各タスクの1起動毎の、タス
ク名13a、起動時刻13b、及びこのタスクの実行中
にアクセスした各ファイル毎のファイル名13c,ファ
イル種別13d,転送バイト長の合計13e,転送回数
の合計13fの各データからなるテーブルから、対象タ
スク毎の総起動回数を計算してそのテーブルを作成し
(S44)、さらに対象タスク毎の総転送バイト長を計
算してそのテーブルを作成し(S45)、さらに対象タ
スク毎の総転送回数を計算してそのテーブルを作成する
(S46)。
【0053】そして、ステップS47で対象タスク毎の
平均見積もり転送バイト長と平均見積もり転送回数を計
算し、そのテーブルを作成する。ここで、平均見積もり
転送バイト長B1〔バイト〕は、下記の式(2)で算出
され、平均見積もり転送回数C1〔回〕は、下記の式
(3)で算出される。
【0054】
【数7】 B1=(当該の対象タスクの全起動での総転送バイト長)〔バイト〕 /(当該の対象タスクの測定総起動回数)〔回〕 ・・・(2)
【0055】
【数8】 C1=(当該の対象タスクの全起動での総転送回数)〔回〕 /(当該の対象タスクの測定総起動回数)〔回〕 ・・・(3) 次に、ステップS48とS49では、前記式(1)〜
(3)で求めた対象タスク毎の平均見積もりCPU使用
時間A1,平均見積もり転送バイト長B1,平均見積も
り転送回数C1のテーブルを出力する。
【0056】図1に戻り、ステップS5ではステップS
2,S3において入力したファイルの性能値から最大見
積もり性能値としての最大見積もりCPU使用時間A
2,最大見積もり転送バイト長B2,最大見積もり転送
回数C2の計算を行う。この処理は図8のフローチャー
トに最大見積もり性能値計算手段03’の処理(S41
〜S49’)として示される。なお、図8は図6のフロ
ーチャートに対しステップS3が付加されると共に、ス
テップS42,S43,S45〜S49が夫々S4
2’,S43’,S45’〜S49’に置き換わってい
る。
【0057】図8を説明すると、最大見積もり性能値計
算手段03’は図1のステップS2,S3での性能測定
値入力手段01,タスク予測起動回数入力手段02の夫
々のファイル入力によって作成されたテーブルから、次
に述べる各種のデータを求めてそのテーブルを作成す
る。即ち、最大見積もり性能値計算手段03’は、CP
U使用時間(#1)ファイル11から作られたテーブル
から、対象タスク毎の総起動回数を計算してそのテーブ
ルを作成し(S41)、同じくファイル11から作られ
たテーブルから各対象タスクの1起動当たりの最大CP
U使用時間を求めてそのテーブルを作成し(S4
2’)、各対象タスクの最大見積もりCPU使用時間A
2を計算してそのテーブルを作成する(S43’)。こ
こで、最大見積もりCPU使用時間A2〔ミリ秒〕は下
記の式(4)で算出される。
【0058】
【数9】 A20=(当該の対象タスクの予測総起動回数) 〔回〕−(当該の対象タスクの 測定総起動回数)〔回〕 ・・・(4a) 但し、上式の右辺の第1項と第2項の時間ベースは等し
く、この場合、所定の評価時間(シミュレーション時
間)とする。
【0059】 A21=A20×(当該の対象タスクの全測定中の1起動当たりのCPU使用時間 の最大値)〔ミリ秒〕 ・・・(4b) A2=〔A21+(当該の対象タスクの測定された全起動での総CPU使用時間 )〔ミリ秒〕〕 /(当該の対象タスクの予測起動回数)〔回〕・・・(4) また、ステップS44〜S46’においてディスクの使
用量ファイル13から作られたテーブルから、対象タス
ク毎の総起動回数を計算してそのテーブルを作成し(S
44)、同じくファイル13から作られたテーブルか
ら、各対象タスクの1起動当たりの最大転送バイト長を
求めてそのテーブルを作成し(S45’)、同じくファ
イル13から作られたテーブルから、各対象タスクの1
起動当たりの最大転送回数を求めてそのテーブルを作成
する(S46’)。
【0060】そして、ステップS47’で対象タスク毎
の最大見積もり転送バイト長B2と最大見積もり転送回
数C2を計算し、そのテーブルを作成する。ここで、最
大見積もり転送バイト長B2〔バイト〕は、下記の式
(5)で算出され、最大見積もり転送回数C2〔回〕
は、下記の式(6)で算出される。
【0061】
【数10】 B21=A20×(当該の対象タスクの全測定中の1起動当たりの転送バイト長の 最大値)〔バイト〕 ・・・(5a) B2=〔B21+(当該の対象タスクの測定された全起動での総転送バイト長) 〔バイト〕〕/(当該の対象タスクの予測起動回数)〔回〕・・・(5)
【0062】
【数11】 C21=A20×(当該の対象タスクの全測定中の1起動当たりの転送回数の最大 値)〔回〕 ・・・(6a) C2=〔C21+(当該の対象タスクの測定された全起動での総転送回数)〔回 〕〕 /(当該の対象タスクの予測起動回数)〔回〕 ・・・(6) 図7は式(1)〜(6)で求められたシミュレーション
用のアプリケーションモデル(APモデル)に用いる、
資源使用状況を示す見積もり性能値を記憶するファイル
の構成を示す。即ち、この見積もり性能値記憶ファイル
3は、見積もりCPU使用時間ファイル31と、見積も
り転送バイト長・転送回数ファイル32からなり、夫々
対象タスク毎に平均見積もり性能値と最大見積もり性能
値を設定したファイルに分割してある。
【0063】ここで、見積もりCPU使用時間ファイル
31は、タスク名31a,平均見積もりCPU使用時間
31b,最大見積もりCPU使用時間31b’からな
り、この見積もりCPU使用時間31b,31b’は夫
々式(1),(4)のA1,A2のミリ秒の実数値であ
る。また、見積もり転送バイト長・転送回数ファイル3
2は、タスク名32a,平均見積もり転送バイト長32
b,平均見積もり転送回数32c,最大見積もり転送バ
イト長32b’,最大見積もり転送回数32c’からな
る。そして、この見積もり転送バイト長32b,32
b’は夫々式(2),(5)のB1,B2のバイト値で
あり、見積もり転送回数32c,32c’は夫々式
(3),(6)のC1,C2の回数値である。
【0064】図1のステップS6では性能評価手段04
は、ステップS4及びS5によって夫々作成された見積
もり性能値記憶ファイル3の平均の各見積もり性能値と
してのCPU使用時間A1,転送バイト長B1,転送回
数C1、及び最大の各見積もり性能値としてのCPU使
用時間A2,転送バイト長B2,転送回数C2を先願発
明の技術で述べたAPモデルの、夫々CPU使用量,デ
ータ転送量,資源使用回数(図12参照)に対応するデ
ータとして入力すると共に、評価時間(シミュレーショ
ン時間)を入力し、同じく先願発明で述べたシミュレー
ションにより、前記平均及び最大の見積もり性能値に夫
々対応するシミュレーション結果の性能評価値(即ち図
18のステップS014で出力されるシステム性能デー
タ)40aを求め、図10に示す性能評価値記憶ファイ
ル4に出力する。
【0065】さらに性能評価手段04は、このシミュレ
ーションとは別の内部処理により理論上のCPUの負荷
率としてのCPUの見積もり負荷率D〔%〕及び、理論
上のディスクの負荷率としてのディスクの見積もり負荷
率E〔%〕を計算して、図10の性能評価値記憶ファイ
ル4に出力する。図9は性能評価手段04のこの内部処
理(ステップS61〜S67)のフローチャートであ
る。即ち、ステップS61にて対象タスク毎の平均(最
大)の見積もりCPU使用時間A1(A2)を入力し、
ステップS62にて対象タスク毎の平均(最大)の見積
もり転送バイト長B1(B2)と、同じく見積もり転送
回数C1(C2)とを入力し、ステップS63にて評価
時間(シミュレーション時間)を入力する。なお、ステ
ップS3では前述のように対象タスクごとの予測起動回
数を入力しているので、このデータも用いる。
【0066】次にステップS64でCPUの見積もり負
荷率を計算する。このCPU見積もり負荷率D〔%〕は
次式(7)で計算される。
【0067】
【数12】 D0= nΣi=1 〔(番号iの対象タスクの見積もりCPU使用時間〔ミリ秒〕 )×(番号iの対象タスクの予測起動回数〔回〕)〕 ・・・(7a) 但し、n:対象タスクの数 D=〔D0/(評価時間〔ミリ秒〕)〕×100〔%〕 ・・・(7) 次にステップS65でディスクの見積もり負荷率を計算
する。このディスク見積もり負荷率E〔%〕は次式
(8)で計算される。
【0068】
【数13】 E0=(平均アクセス時間〔ミリ秒〕)×(番号iの対象タスクの1起動での 見積もり転送バイト長〔バイト〕) /(システムバッファの大きさ〔バイト〕) ・・・(8a) 但し、 (平均アクセス時間〔ミリ秒〕) =(平均回転待ち時間)+(平均シーク時間)=定数 ・・・(8b) E1=(番号iの対象タスクの1起動での見積もり転送バイト長〔バイト〕) /(転送速度〔バイト/ミリ秒〕) ・・・(8c) 但し、転送速度〔バイト/ミリ秒〕:ディスク上のデー
タをシステムバッファに転送する単位時間当たりの大き
さとすると、対象タスクの1回のアクセス時間E2〔ミ
リ秒〕は、 E2=(E0+E1)×(番号iの対象タスクの見積もり転送回数〔回〕) ・・・(8d) E3= nΣi=1 〔E2×(番号iの対象タスクの予測起動回数〔回〕)〕 ・・・(8e) 但し、n:対象タスクの数 E=〔E3/(評価時間〔ミリ秒〕)〕×100〔%〕 ・・・(8) なお、式(8)の計算式は、システムバッファを経由し
てディスク上のデータがユーザバッファに転送されるフ
ァイルシステムを前提としている。
【0069】次のステップS66,S67では、夫々平
均及び最大の見積もり性能値を用い式(7),(8)で
算出された見積もり性能評価値としての平均及び最大の
各CPU見積もり負荷率,ディスク見積もり負荷率の出
力処理を行う。図10に示す性能評価値記憶ファイル4
は、シミュレーション結果の性能評価値(システム性能
データ)40aを記憶するシミュレーション性能評価値
記憶ファイル40と、平均CPU見積もり負荷率41
a,平均ディスク見積もり負荷率41b、及び最大CP
U見積もり負荷率41a’,最大ディスク見積もり負荷
率41b’を記憶する見積もり性能評価値記憶ファイル
41とからなる。そしてこの見積もり性能評価値記憶フ
ァイル41は平均及び最大の見積もり負荷率の計算に使
用される平均及び最大の見積もり性能値(夫々式(1)
〜(3)及び(4)〜(6)で算出される)に夫々対応
し、区別して構成される。
【0070】このようにして、シミュレーションにより
求められたCPU負荷率やディスク負荷率を含む性能評
価値(システム性能データ)と、この平均,最大のCP
U見積もり負荷率41a,42a、および平均,最大の
ディスク見積もり負荷率41b,42bとから、より正
確に開発中の計算機システムの性能の良否を予測するこ
とができる。
【0071】また更に、これらの予測の負荷率と、実計
算機システムの実業務処理時においてオペレーティング
・システムなどの性能測定機能によって測定された実際
の負荷率との互いに対応するもの同士を比較することに
よって、シミュレーションの演算精度を高める指針を得
るためのより多くのデータを得ることができる。
【0072】
【発明の効果】本発明によれば、制御用計算機システム
をアプリケーション部、オペレーティングシステム部、
ハードウエア部に分割し、各部の性能表を表すアプリケ
ーションモデル、オペレーティングシステムモデル、ハ
ードウエアモデルで前記制御用計算機システムのシステ
ム性能モデルを求め、該システム性能モデルを用いてシ
ステムシミュレーションを行ってシステム性能データを
求めて制御用計算機システムの性能を評価する方法にお
いて、アプリケーションモデルに用いるタスク別の資源
の使用状況を示す見積もり性能値を、当該制御用計算機
システムの実動作で求めた、当該産業分野で使用される
既存の複数のタスク毎の資源の使用状況を示す性能測定
値から算出するようにし、また前記見積もり性能値とし
て前記性能測定値の単純平均値を用いた平均見積もり性
能値、及び少なくとも重み付けのために性能測定値の中
の最大値を用い所定の演算で求めたワーストケース想定
用の最大見積もり性能値の2つの見積もり性能値を用い
た場合について夫々システムシミュレーションを行うよ
うにしたので、比較的簡単に性能予測のシミュレーショ
ンのための入力データを見積もることができる。また、
前記2つの場合のシミュレーション結果からCPU及び
ディスクについての幅のある負荷率が得られ、演算精度
の検討が容易になる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の処理を示すフローチャート
【図2】本発明の実施例としての性能測定値記憶ファイ
ルの構成図
【図3】同じく性能予測値記憶ファイルの構成図
【図4】同じく性能測定値入力手段の処理を示すフロー
チャート
【図5】同じくタスク予測起動回数入力手段の処理を示
すフローチャート
【図6】同じく平均見積もり性能値計算手段の処理を示
すフローチャート
【図7】同じく見積もり性能値記憶ファイルの構成図
【図8】同じく最大見積もり性能値計算手段の処理を示
すフローチャート
【図9】同じく性能評価手段の内部処理を示すフローチ
ャート
【図10】同じく性能評価値記憶ファイルの構成図
【図11】先願発明のデータ・フロー図
【図12】先願発明の一実施例としてのプロセス特性モ
デルの定義図表
【図13】同じくプロセス起動モデルの定義図表
【図14】同じくOSモデルの定義図表
【図15】同じくハードウェア・モデルの定義図表
【図16】同じくAPモデルの記憶の枠組みを示す図表
【図17】同じく状態遷移図
【図18】同じく事象駆動のフローチャート
【符号の説明】
01 性能測定値入力手段 02 タスク予測起動回数入力手段 03 平均見積もり性能値計算手段 03’ 最大見積もり性能値計算手段 04 性能評価手段 1 性能測定値記憶ファイル 2 性能予測値記憶ファイル 3 見積もり性能値記憶ファイル 4 性能評価値記憶ファイル 11 CPU使用時間(#1)ファイル 11a タスク名 11b 起動時刻 11c CPU使用時間 12 CPU使用時間(#2)ファイル 12a タスク名 12b 全起動での総CPU使用時間 13 ディスク使用量ファイル 13a タスク名 13b 起動時刻 13c ファイル名 13d ファイル種別 13e 転送バイト長の合計 13f 転送回数の合計 21 タスク予測起動回数ファイル 21a タスク名 21b 予測再起動間隔 21c 予測総起動回数 31 見積もりCPU使用時間ファイル 31a タスク名 31b 平均見積もりCPU使用時間 31b’ 最大見積もりCPU使用時間 32 見積もり転送バイト長・転送回数ファイル 32a タスク名 32b 平均見積もり転送バイト長 32b’ 最大見積もり転送バイト長 32c 平均見積もり転送回数 32c’ 最大見積もり転送回数 40 シミュレーション性能評価値記憶ファイル 40a シミュレーション結果の性能評価値 41 見積もり性能評価値記憶ファイル 41a 平均CPU見積もり負荷率 41a’ 最大CPU見積もり負荷率 41b 平均ディスク見積もり負荷率 41b’ 最大ディスク見積もり負荷率

Claims (4)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】制御用計算機システムをアプリケーション
    部、オペレーティングシステム部、ハードウエア部に分
    割し、各部の性能表を表すアプリケーションモデル、オ
    ペレーティングシステムモデル、ハードウエアモデルで
    前記制御用計算機システムのシステム性能モデルを求
    め、該システム性能モデルを用いてシステムシミュレー
    ションを行ってシステム性能データを求めて制御用計算
    機システムの性能を評価する方法であって、 アプリケーションモデルに用いるタスク別の資源の使用
    状況を示す見積もり性能値を、当該制御用計算機システ
    ムの実動作で求めた、当該産業分野で使用される既存の
    複数のタスク毎の資源の使用状況を示す性能測定値から
    算出するようにしたことを特徴とする制御用計算機シス
    テムの性能評価方法。
  2. 【請求項2】請求項1に記載の制御用計算機システムの
    性能評価方法において、 前記見積もり性能値として前記性能測定値の単純平均値
    を用いた平均見積もり性能値、及び少なくとも重み付け
    のために性能測定値の中の最大値を用い所定の演算で求
    めたワーストケース想定用の最大見積もり性能値の2つ
    の見積もり性能値を用いた場合について夫々システムシ
    ミュレーションを行うようにしたことを特徴とする制御
    用計算機システムの性能評価方法。
  3. 【請求項3】請求項2に記載の制御用計算機システムの
    性能評価方法において、 前記最大見積もり性能値として、当該制御用計算機シス
    テムの操業時の当該タスクの起動頻度を手計算により想
    定して求めたタスクの予測起動回数分の起動を仮定し、
    この各起動において測定起動回数分は実測された各性能
    測定値を設定し、残る予測起動回数と測定起動回数の差
    の起動回数分は前記最大値を設定して求めた予測起動回
    数分の平均値を用いるようにしたことを特徴とする制御
    用計算機システムの性能評価方法。
  4. 【請求項4】請求項2または3に記載の制御用計算機シ
    ステムの性能評価方法において、 前記平均見積もり性能値を用い所定の演算によって求め
    た資源の平均の見積もり負荷率、及び前記最大見積もり
    性能値を用い該所定の演算と同じ演算によって求めた資
    源の最大の見積もり負荷率と、当該の制御用計算機シス
    テムの実業務の処理時においてオペレーティング・シス
    テムなどの性能測定機能によって測定された資源の負荷
    率との互いに対応する負荷率同士を比較するようにした
    ことを特徴とする制御用計算機システムの性能評価方
    法。
JP8294266A 1996-11-07 1996-11-07 制御用計算機システムの性能評価方法 Pending JPH10143400A (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP8294266A JPH10143400A (ja) 1996-11-07 1996-11-07 制御用計算機システムの性能評価方法

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP8294266A JPH10143400A (ja) 1996-11-07 1996-11-07 制御用計算機システムの性能評価方法

Publications (1)

Publication Number Publication Date
JPH10143400A true JPH10143400A (ja) 1998-05-29

Family

ID=17805497

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP8294266A Pending JPH10143400A (ja) 1996-11-07 1996-11-07 制御用計算機システムの性能評価方法

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JPH10143400A (ja)

Cited By (7)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2006048703A (ja) * 2004-08-02 2006-02-16 Microsoft Corp トランザクションベースのパフォーマンスモデルの自動的な妥当性検査および較正
JP2007316947A (ja) * 2006-05-25 2007-12-06 Nippon Telegr & Teleph Corp <Ntt> ゲートウェイを管理する管理システムの動作方法
CN100385401C (zh) * 2004-12-24 2008-04-30 富士通株式会社 使用状态分析处理方法及分析处理器
US7917954B1 (en) 2010-09-28 2011-03-29 Kaspersky Lab Zao Systems and methods for policy-based program configuration
JP2012181674A (ja) * 2011-03-01 2012-09-20 Nippon Steel Corp プログラム作成支援装置、プログラム作成支援方法およびコンピュータプログラム
JP2012185726A (ja) * 2011-03-07 2012-09-27 Nec Corp シミュレーション用データ生成システム、方法およびプログラム
JP2014132419A (ja) * 2013-01-07 2014-07-17 Nec Corp 仮想化システムの性能予測装置、性能予測方法およびコンピュータ・プログラム

Cited By (8)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2006048703A (ja) * 2004-08-02 2006-02-16 Microsoft Corp トランザクションベースのパフォーマンスモデルの自動的な妥当性検査および較正
CN100385401C (zh) * 2004-12-24 2008-04-30 富士通株式会社 使用状态分析处理方法及分析处理器
JP2007316947A (ja) * 2006-05-25 2007-12-06 Nippon Telegr & Teleph Corp <Ntt> ゲートウェイを管理する管理システムの動作方法
US8079060B1 (en) 2010-05-18 2011-12-13 Kaspersky Lab Zao Systems and methods for policy-based program configuration
US7917954B1 (en) 2010-09-28 2011-03-29 Kaspersky Lab Zao Systems and methods for policy-based program configuration
JP2012181674A (ja) * 2011-03-01 2012-09-20 Nippon Steel Corp プログラム作成支援装置、プログラム作成支援方法およびコンピュータプログラム
JP2012185726A (ja) * 2011-03-07 2012-09-27 Nec Corp シミュレーション用データ生成システム、方法およびプログラム
JP2014132419A (ja) * 2013-01-07 2014-07-17 Nec Corp 仮想化システムの性能予測装置、性能予測方法およびコンピュータ・プログラム

Similar Documents

Publication Publication Date Title
US5881283A (en) Job scheduling analysis method and system using historical job execution data
Kalavade et al. A global criticality/local phase driven algorithm for the constrained hardware/software partitioning problem
Simakov et al. A slurm simulator: Implementation and parametric analysis
JP2720910B2 (ja) データ処理システムの作業負荷を管理するための装置及び方法
JP6265033B2 (ja) プロセスマイグレーション方法、プロセスマイグレーションを実行するよう動作するコンピュータシステム、そのようなシステム内の中間計算リソース、及びプロセスマイグレーション方法のためのパーティショニング前の計算リソースの選択方法
JP2002517833A (ja) 抽象ローカルサーチ法を使用したコンピュータ実施スケジューリングシステムと方法
Burns et al. Allocating and scheduling hard real-time tasks on a point-to-point distributed system
US5634120A (en) Computer system supporting utilization of utility functions applicable to concurrently executing jobs by monitoring job excution characteristics and determining eligible job combinations for utility function
KR20160003710A (ko) 결정론적 에러를 실시간으로 복구하는 태스크 시간 할당 방법
CN114217966A (zh) 基于资源调整的深度学习模型动态批处理调度方法和***
CN114327881A (zh) 任务调度方法及装置
JPH10143400A (ja) 制御用計算機システムの性能評価方法
Liu et al. High-responsive scheduling with MapReduce performance prediction on hadoop YARN
Bobrek et al. Stochastic contention level simulation for single-chip heterogeneous multiprocessors
JP2011192049A (ja) 仮想マシンシステム、自動マイグレーション方法および自動マイグレーションプログラム
Wang et al. Towards improving mapreduce task scheduling using online simulation based predictions
CN113407343A (zh) 一种基于资源分配的业务处理方法、装置及设备
CN112416596A (zh) 一种节点调度方法、装置及设备
JP5542643B2 (ja) シミュレーション装置及びシミュレーションプログラム
CN112580816A (zh) 机器学习训练资源管理
US20200089729A1 (en) Optimization problem arithmetic method and optimization problem arithmetic apparatus
JP5793259B1 (ja) 情報処理装置、流量制御パラメータ算出方法、およびプログラム
JP2004272582A (ja) 計算機システムの性能予測プログラムおよび設計支援システム
JPH06274363A (ja) 制御用計算機システムの性能評価方法
JP6573583B2 (ja) システム開発支援装置およびシステム開発支援方法