JPH10142078A - 非接触温度測定装置 - Google Patents

非接触温度測定装置

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JPH10142078A
JPH10142078A JP29872796A JP29872796A JPH10142078A JP H10142078 A JPH10142078 A JP H10142078A JP 29872796 A JP29872796 A JP 29872796A JP 29872796 A JP29872796 A JP 29872796A JP H10142078 A JPH10142078 A JP H10142078A
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 高速高精度の温度検出が可能な非接触温度測
定装置を提供する。 【解決手段】 本装置は、光を基板1に照射する光源
2,3と、光検出器5と、コンピュータ6と、表示器7
とを備える。コンピュータ6内には、基板1の屈折率及
び厚さに関するデータが予め格納された領域を有する記
憶装置と、光検出器5から出力された信号から干渉縞の
間隔Yを算出し、測定された干渉縞の間隔Y及び記憶装
置に格納されたデータを用いて、基板1の温度情報を出
力する演算装置とが配置されており、この温度情報は表
示器7上に表示される。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、半導体基板等の対
象物の温度を非接触測定する非接触温度測定装置に関す
る。
【0002】
【従来の技術】光を用いた測定対象物の物理量測定装置
は、(1)特開昭54−80762号、(2)特公昭6
0−24402号、(3)特開平8−145811、
(4)特公平7−112000号及び(5)特開平3−
96247号に記載されている。上記(1)及び(2)
においては、測定対象物に光を照射し、この光による干
渉縞の間隔を測定することにより、測定対象物の膜厚又
は屈折率を測定する装置が開示されている。上記(3)
においては、測定対象物に異なる発振波長の光を照射
し、これらの光による干渉光の強度差を測定することに
より、測定対象物の温度変化を測定する装置が開示され
ている。上記(4)及び(5)においては、測定された
干渉光の強度を、半導体の処理温度に関連する既知の強
度と比較して、当該半導体を処理する方法が開示されて
いる。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、上記従
来の技術においては、測定対象物の絶対的な温度を測定
することはできない。本発明は、測定対象物の絶対的な
温度を正確かつ高速に測定可能な非接触温度測定装置を
提供することを目的とする。
【0004】
【課題を解決するための手段】本発明に係る非接触温度
測定装置は、互いに平行な表面及び裏面を有する対象物
の温度を非接触で測定する非接触温度測定装置を対象と
し、連続スペクトルを有する光を対象物に照射する光源
と、光源から出射された光を所定角度を成す2つの平行
光束に分ける光学系と、2つの平行光束が対象物の表面
及び裏面で反射し、干渉することよって生ずる干渉縞、
又は、2つの平行光束の対象物を透過した成分と裏面及
び表面で反射した成分とが干渉することによって生ずる
干渉縞、を検出する光検出器と、対象物の屈折率及び厚
さに関するデータが予め格納された領域を有する記憶装
置と、光検出器から出力された信号から干渉縞の間隔を
算出し、測定された干渉縞の間隔及び記憶装置に格納さ
れたデータを用いて、対象物の温度情報を出力する演算
装置と、温度情報を表示する表示器とを備える。
【0005】また、本発明に係る別の非接触温度測定装
置は、互いに平行な表面及び裏面を有する対象物の温度
を非接触で測定する非接触温度測定装置を対象とし、連
続スペクトルを有する光を対象物に照射する光源と、光
源から出射された光を所定角度を成す2つの平行光束に
分ける光学系と、2つの平行光束が対象物の表面及び裏
面で反射し、干渉することよって生ずる干渉縞、又は、
2つの平行光束の対象物を透過した成分と裏面及び表面
で反射した成分とが干渉することによって生ずる干渉
縞、を検出する光検出器と、対象物の屈折率及び厚さに
関するデータが格納されるべき領域を有する記憶装置
と、光検出器から出力された信号から干渉縞の間隔を算
出し、測定された干渉縞の間隔及び記憶装置に格納され
たデータを用いて、対象物の温度情報を出力する演算装
置と、温度情報を表示する表示器とを備える。
【0006】本発明に係る非接触温度測定装置によれ
ば、記憶装置に対象物の屈折率及び厚さに関するデータ
が格納されているので、演算装置によって算出された干
渉縞の間隔及び記憶装置に格納されたデータから対象物
の絶対的な温度を高速に演算することができる。
【0007】また、本発明に係る別の非接触温度測定装
置は、光を対象物に照射する光源と、光源から対象物に
至る光の成分のうちの少なくとも1つの光路長を変化可
能な光路長可変手段と、対象物で反射又は透過した光に
よって生じる干渉縞を検出する光検出器と、光路長可変
手段による光路長の変化量と対象物の温度の関係を記憶
しているとともに、光検出器から出力された信号から干
渉縞の本数が一定となるように光路長可変手段を制御
し、光路長可変手段による光路長の変化量と対象物の温
度の関係から対象物の温度情報を出力するコンピュータ
と、 前記温度情報を表示する表示器とを備える。
【0008】
【発明の実施の形態】以下、実施の形態に係る非接触温
度測定装置について説明する。同一要素には同一符号を
用いるものとし、重複する説明は省略する。
【0009】図1は、実施の形態に係る非接触温度測定
装置の構成を示す説明図である。本装置は、光を対象物
(半導体基板)1に照射するための光源2及び3と、基
板1と光源2,3との間に配置され、この光を基板1に
向かう方向に平行な光束に変換するコリメータレンズ4
とを備える。本装置は、基板1からの反射光が入射する
位置に配置された光検出器5、光検出器5に接続された
コンピュータ6及びコンピュータ6からの出力信号を表
示する表示器7を更に備える。
【0010】光源2及び3は、空間的には互いにコヒー
レントで、時間的にはコヒーレント長の短い点光源であ
り、半導体基板1を透過する波長帯の光を出射する。光
源2及び3は、コリメータレンズ4の光軸A1に対して
対称な位置に距離Xだけ離隔して配置されている。基板
1の材料がSiである場合、光源2及び3は、1.1μ
m以上の波長を有する赤外光を出射する。光源2及び3
から出射され、コリメータレンズ4によって平行光束と
された光は、基板1の上面及び下面で反射され、1次元
又は2次元光検出器5(ホトダイオードアレイ又はCC
Dイメージセンサ)上に干渉縞を形成する。コリメータ
レンズ4から出射した2つの平行光束間の角度θは、以
下の式で表される。
【0011】
【数1】 なお、fは、コリメータレンズ4の焦点距離である。
【0012】コリメータレンズ4から出射した平行光束
は、基板1の表面に対して入射角iで入射し、光束の一
部は基板1の上面で反射され、一部は基板1内部に屈折
して進行した後、基板1の下面で反射される。この屈折
角i’は、以下の式で表される。
【0013】
【数2】 なお、nは基板1の屈折率である。基板1の上面で反射
した光束の波面と、下面で反射した光束の波面との間の
光路差△は、以下の式で表される。
【0014】
【数3】 なお、角度i及びi’が1よりも十分に小さい場合に
は、光路差△は、以下の式で表される。
【0015】
【数4】
【0016】光源2及び3から同位相で出射された光の
うち、基板1上面で反射した成分の波面は、下面で反射
した成分の波面に対して、反射光の光軸A2方向に沿っ
て光路差△だけ進んで進行する。
【0017】図2は、光源2から出射された光のうち、
基板1の上面で反射された成分の波面2H、下面で反射
された成分の波面2L、及び、光源3から出射された光
のうち、基板1の上面で反射された成分の波面3H、下
面で反射された成分の波面3L、並びに、これらの波面
によって光検出器5上に形成される干渉縞IF1、IF
2、IF3を示す。なお、τはコヒーレンス長の短い連
続スペクトル光によって生ずる白色干渉縞の0次の縞の
幅を示し、最短波長をλ1、最長波長をλ2とした場
合、幅τは以下の式で表される。
【0018】
【数5】
【0019】光源2及び3から出射された光が白色光の
場合、波面間の位相差が幅τ以下であれば、干渉縞のコ
ントラストを高くすることができる。最短波長が1.1
μm、最長波長が1.5μmの場合、幅τは8.25μ
mである。光検出器5上には、基板1上面で反射された
成分の波面2Hと波面3Hの干渉縞に、下面で反射され
た成分の波面2Lと波面3Lの干渉縞が重なることによ
って形成される干渉縞IF2、基板1上下面でそれぞれ
反射された成分の波面3Hと波面2Lの干渉縞IF1、
及び、波面2Hと波面3Lの干渉縞IF3が形成され
る。干渉縞IF1とIF3の中心間の距離Yは、以下の
式で表される。
【0020】
【数6】 また、温度T1における光路差△T1は、以下の式で表さ
れる。
【0021】
【数7】 但し、n0は室温T0における基板1の屈折率、ηは屈折
率の温度による変化係数、d0は室温T0における基板1
の厚さ、αは基板1の線膨張係数、△T0は室温における
光路差、△(T1-T0)は温度がT0からT1まで変化したと
きの光路差の変化量である。したがって、温度がT0
らT1まで変化したときの干渉縞の間隔変化(YT1−Y
T0)は、以下の式で表される。
【0022】
【数8】 但し、室温T0における干渉縞IF1とIF3との間隔
をYT0とし、温度T1における干渉縞IF1とIF3と
の間隔をYT1とする。したがって、温度T1は、以下の
式から算出される。
【0023】
【数9】 但し、
【0024】
【数10】 である。
【0025】ここで、T0、d0、n0、θ、η、αが既
知であれば、T1を算出することができる。本コンピュ
ータ6は、T0、d0、n0、θ、η、αに関するデータ
が予め格納された領域を有する記憶装置(図示せず)
と、光検出器5から出力された信号から、干渉縞の間隔
T1を算出する。さらに、コンピュータ6は、基板1の
温度T1(温度情報)を、測定された干渉縞の間隔YT1
及び記憶装置に格納されたデータT0、d0、n0、θ、
η、αを用いて、式10から演算する演算装置(図示せ
ず)を備える。なお、コンピュータ6の記憶装置は、T
0、d0、n0、θ、η、αが記憶されるべき領域を有し
ており、温度測定の前にこれらのパラメータが入力され
ることとしてもよい。コンピュータ6による干渉縞の間
隔YT1の算出は以下のようにして行う。
【0026】図3は、光検出器5上に形成された干渉縞
IF1〜IF3の受光面上の位置yと強度Iとの関係を
示すグラフである。光検出器5上の強度分布の包絡線で
示される強度分布関数I=G(y)は、干渉縞IF1,
IF2,IF3,…の中心位置A1、A2、A3,…にお
いて極大値、すなわち、強度ピークを有する。光検出器
5から出力された信号は、包絡線検波回路を用いて包絡
検波された後、AD変換され、図3に示す強度分布関数
I=G(y)として、コンピュータ6の記憶装置内に格
納される。コンピュータ6は、所定のしきい値I0より
も小さい強度分布関数I=G(y)のデータを削除し、
I=I0及びI=G(y)の双方を満たす位置yn,y
n+1…を記憶装置内に格納する。なお、任意のyk+1はy
kよりも大きい(n,kは整数)。次に、演算装置は、
この記憶された位置yn,yn+1…のうち、連続する3つ
の値yn,yn+1,yn+2を逐次取り出し、隣接する2つ
の値yn+1,ynの差Dn=(yn+1−yn)と、差Dn+1
(yn+2−yn+1)とを比較し、小さい方の差(例えばD
n)を与える値(yn+1とyn)の中間値((yn+1
n)/2)を強度ピーク位置A1,A2,A3,…An
して記憶装置内に格納する。演算装置は、格納されたピ
ーク位置A1,A2,A3,…Anのうちの連続する3つの
値のうちの最大値と最小値との差、例えば、A3−A1
ら、干渉縞IF1とIF3との間の間隔YT1を算出す
る。
【0027】以上、説明したように、本装置は、光を対
象物1に照射する光源2,3と、対象物1で反射又は透
過した光よって生じる干渉縞を検出する光検出器5と、
対象物1の屈折率n及び厚さdに関するデータが予め格
納され又は格納されるべき領域を有する記憶装置(図示
せず)と、光検出器5から出力された信号から干渉縞の
間隔Yを算出し、測定された干渉縞の間隔Y及び記憶装
置に格納されたデータを用いて、対象物1の温度情報を
出力する演算装置(図示せず)と、前記温度情報を表示
する表示器7とを備える。
【0028】図4は、別の実施の形態に係る非接触温度
測定装置の構成図である。本温度測定装置は、包囲筒1
0内の最上部に配置された光源11と、光源11から順
次下方に配列したコンデンサレンズ12、ピンホール板
13、屋根型プリズム14、コリメータレンズ15、偏
光ビームスプリッタ(PBS)16及び1/4波長板1
7を備える。また、本温度測定装置は、PBS16の側
方に配置された光検出器18と、光検出器18を駆動す
るとともに光検出器18からの信号を増幅する回路19
と、回路19からの出力が入力されるコンピュータ6
と、コンピュータ6による演算結果(温度情報)を表示
する表示器7とを更に備える。
【0029】光源11は、発光ダイオード(LED)、
スーパールミネッセントダイオード(SLD)又はハロ
ゲンランプである。光源11からから出射された光は、
コンデンサレンズ12によって集光され、ピンホール板
13上に照射される。ピンホール板13を通過した光
は、屋根型プリズム14によって2つの光束に分割され
る。点光源としてのピンホール板13の孔Pから出射さ
れた光は、図5に示すように、屋根型プリズム14によ
って2分割される。この2分割された光束は、ピンホー
ル板13の孔Pに対して対称な位置から出射された仮想
的な2つの点光源P1及びP2から出射された2つの光
束と等価である。したがって、点光源P1及びP2は、
空間的には互いにコヒーレントであり、時間的には光源
が連続波長光源のためコヒーレント長の短い2つの2次
光源である。
【0030】これらの等価点光源P1及びP2から出射
された光束は、コリメータレンズ15によって平行光束
とされ、PBS16に入射する。PBS16は、一方向
の偏光方位(偏光面、偏波面)の直線偏光のみを透過さ
せ、これに直交する直線偏光を反射する。したがって、
PBS16に入射した平行光束の一方向の直線偏光のみ
が、PBS16を鉛直下方に向かって通過し、1/4波
長板17に入射する。1/4波長板17は、通過する直
線偏光を円偏光に変換し、互いの光束間の角度がθとな
る2光束が基板1上に略垂直に照射される。基板1の上
下面で反射された光は、再び1/4波長板17に基板1
方向から入射する。基板1方向から1/4波長板17に
入射した光は、光源11方向から1/4波長板17に入
射したした光と偏光方向が直交する直線偏光となる。し
たがって、1/4波長板17からPBS16に入射した
光は、PBS16によって反射され、光検出器18に入
射する。
【0031】光検出器18は、1次元又は2次元CCD
イメージセンサ若しくは1次元ホトダイオードアレイで
ある。光検出器18の受光面上には、図2に示した干渉
縞と同等の干渉縞が形成される。この干渉縞は、光検出
器18によって撮像され、回路19によって増幅され、
増幅された信号はコンピュータ6に入力される。コンピ
ュータ6は、上述の実施の形態のものと同様に機能し、
測定された干渉縞の間隔Yに基づいて、基板1の温度を
表示器7上に表示する。なお、偏光ビームスプリッタ1
6及び1/4波長板17の代わりに、ビームスプリッタ
又はハーフミラーを用いても良い。
【0032】図6は、別の実施の形態に係る非接触温度
測定装置の構成図である。本温度測定装置は、光源21
の下方に順次配置されたコンデンサレンズ22、ピンホ
ール板23、コリメータレンズ24、PBS25、1/
4波長板26及び平面鏡27を備える。また、本装置
は、PBS25の一側方に順次配置された1/4波長板
28及びコーナーキューブプリズム又は平面鏡29を備
え、平面鏡29はアクチュエータ30によって、平面鏡
29の表面に垂直な方向に移動させられる。さらに、本
装置は、PBS25の前記一側方に対向する位置に順次
配置された偏光板31及びPBS32を備える。また、
本装置は、PBS32の下方に配置された1/4波長板
33、並びに、PBS32の上方に順次配置された偏光
板34、ウオラストンプリズム35、偏光板36、フィ
ールドレンズ37、撮像レンズ38及び光検出器39を
備える。なお、本装置は、アクチュエータ30を駆動す
るドライバ8と、ドライバ8を制御するとともに、光検
出器39から出力された信号から基板1の温度を演算し
て表示器7に表示させるコンピュータ6とを備える。
【0033】光源21は、LED、SLD又はハロゲン
ランプであり、これから出射した光は、コンデンサレン
ズ22によって集光され、ピンホール板23上に照射さ
れる。ピンホール板23を通過した光は、コリメータレ
ンズ24を通過することによって、平行光束とされ、P
BS25に鉛直上方から入射する。PBS25に鉛直上
方から入射した光の内の一方の偏光方位を有する直線偏
光は、1/4波長板26を通過して、平面鏡(固定鏡)
27に入射する。固定鏡27は、入射した光束を鉛直上
方に向けて反射する。固定鏡27で反射された光は、再
び1/4波長板26に入射し、偏光方位が前記一方の偏
光方位に対して直交する直線偏光としてPBS25に鉛
直下方から入射するので、PBS25によって隣接する
PBS32側に反射され偏光板31を介してPBS32
に入射する。
【0034】一方、コリメータレンズ24から出射され
た光のうち、前記一方の偏光方位に直交する偏光方位を
有する直線偏光は、PBS25によって他側方向に反射
され、1/4波長板28を介して平面鏡(移動鏡)29
に入射する。移動鏡29は、これに入射した光を反射す
る。移動鏡29で反射された光は、再び1/4波長板2
8を介してPBS25に入射する。1/4波長板28か
らPBS25方向に出射された直線偏光は、これと逆の
方向に進行した直線偏光と偏光方位が直交しているの
で、PBS25を透過し、偏光板31を介して隣接する
PBS32に入射する。なお、PBS25から固定鏡2
7までの距離と、移動鏡29までの距離との差(光路
差)をR/2とすると、固定鏡27及び移動鏡29で反
射される光束はこれらの光路を往復しているので、PB
S25から偏光板31方向へ出射する2光束の光路差は
Rとなる。この光路差Rは、マイクロポジショナー又は
ピエゾポジショナー等から構成されるアクチュエータ3
0を駆動することによって、移動鏡29を移動させ、変
化させることができる。
【0035】PBS25からPBS32に向けて出射し
た2つの直線偏光は、互いに偏光方位が直交している。
偏光板31は、この直交する2つの直線偏光の偏光面に
対してそれぞれ偏光軸が45度になるように配置されて
いる。偏光板31は、入射した直線偏光の偏光方位を4
5度回転させるので、PBS32には、同一の偏光方位
を有する直線偏光がPBS32に入射される。PBS3
2は、偏光板31方向から入射した直線偏光の1/2を
反射するように配置されており、反射された直線偏光は
1/4波長板33を介して基板1上に照射される。な
お、PBS32を透過した光は、適当な吸収体を用いて
吸収させる。基板1の上下面で反射された光は、1/4
波長板33を再び通過して、PBS32に入射する。基
板1の上面と下面との間の間隔(厚さ)はdであるの
で、基板1の上下面でそれぞれ反射した光の間には、△
=2ndの光路差が生じる。アクチュエータ30によっ
て、光路差Rを有する2つの光束が光路差△を有する基
板1の上下面で反射されるので、結局、4つの位相差を
有する光束が基板1から鉛直上方に出射される。この基
板1から出射された光束のうち、最も進んだ位相を有す
る光束の波面の位相ρ1を0とすると、他の3つの光束
の位相ρ2、ρ3、ρ4は、それぞれ、R、△、R+△
となる。なお、これら4つの光束は同じ向きの円偏光で
ある。1/4波長板33を再通過した光は、これと逆の
方向から1/4波長板33に入射した直線偏光と偏光方
位が直交しているので、PBS32を透過し、偏光板3
4を介して、ウオラストンプリズム35に入射する。偏
光板34は入射した直線偏光の偏光方位を45度回転さ
せるように配置されている。ウオラストンプリズム35
は、偏光板34を通過した4つの光束のそれぞれを、偏
光方位が互いに直交する2つの直線偏光に分離するとと
もに、分離された光束同士に角度θを与える。したがっ
て、ウオラストンプリズム35からは、8つの光束が上
方に向かって出射される。ウオラストンプリズム35か
ら出射した8つの光束は、それぞれの光束の偏光方位が
45度回転するように配置された偏光板36を通過する
ことによって、全て同一の偏光方位を有する直線偏光に
変換される。偏光板36を通過した8つの光束は、干渉
縞局在位置UDを通過して、フィールドレンズ37及び
撮像レンズ38を介して光検出器39上に照射され、光
検出器39の受光面上に干渉縞を形成する。
【0036】図7は、光源21から出射された光のう
ち、移動鏡29で反射され、基板1の上面で反射された
成分の波面WF1,WF3、固定鏡27で反射され、基
板1の上面で反射された成分の波面WF2,W4、移動
鏡29で反射され、基板1の下面で反射された成分の波
面WF1’,WF3’、及び、固定鏡27で反射され、
基板1の下面で反射された成分の波面WF2’,WF
4’、並びに、これらの波面によって光検出器39上に
形成される干渉縞IF1、1a、1b、IF2、2a、
2b、IF3、3a、3bを示す。干渉縞IF1とこれ
に隣接する干渉縞1a,1bとの間の距離は、共にY’
であり、移動鏡29によって変化させられる光路差Rの
みによって決定され、基板1の光路差△には依存しな
い。なお、干渉縞IF2と干渉縞2a,2bとの間の距
離、及び、干渉縞IF3と干渉縞3a,3bとの間の距
離もY’に等しい。干渉縞IF1と干渉縞IF3との間
の距離Yは、基板1の光路差△に比例して変化する。基
板1の光路差△は、基板1の温度に依存して変化するの
で、この距離Yも温度に依存して変化する。上述の手法
を用いて距離Yを測定すれば、コンピュータ6は基板1
の温度を演算し、演算によって算出された温度情報を表
示器7上に表示することができるが、以下のような手法
を用いることも可能である。
【0037】図8は、アクチュエータ30を駆動するこ
とにより、光路差Rと光路差△とを等しくした場合に、
光検出器39の受光面上に形成される干渉縞を示す。図
7に示した干渉縞1b及び3aは干渉縞IF2に重畳さ
れ、干渉縞2a及び2bはそれぞれ干渉縞IF1及びI
F3に重畳されるので、光検出器39上には、合計5本
の干渉縞が形成される。なお、干渉縞IF1と干渉縞I
F3との間の距離はYである。すなわち、コンピュータ
6は、光検出器38上に形成される干渉縞をモニターし
ながら、モニターされる干渉縞の数が5本となるよう
に、ドライバー8を帰還制御し、アクチュエータ30に
よって移動される移動鏡29の位置によって決定される
光路差Rが、光路差△に等しくなるようにする。このア
クチュエータ30による移動鏡29の移動量は、温度に
対応するので、コンピュータ6はアクチュエータ30に
よる移動量から温度を算出し、表示器7上に表示させる
ことができる。アクチュエータ30がマイクロポジショ
ナー又はピエゾポジショナーから構成される場合は、こ
れらのポジショナーの位置の読みが基板1の温度に比例
する。すなわち、コンピュータ6内の記憶装置には、ア
クチュエータ30の移動量と基板1の温度との関係を示
すテーブル又は演算式が格納されており、コンピュータ
6の演算装置はこのデータを用いて、アクチュエータ2
9の移動量に対応する温度を表示器7上に表示させる。
この手法を用いれば、温度変化範囲が大きい場合におい
ても、干渉縞を光検出器39の受光面内にとどめておく
ことが可能である。すなわち、温度変化範囲が大きい場
合には、Yの変化範囲も大きくなり、干渉縞が観測視野
からはずれてしまう。このような不都合を改善するた
め、干渉縞の結像倍率を小さくすると、温度の測定精度
が低下する。本手法を用いれば、このような場合におい
ても、略一定のYの値を保ちつつ、温度測定を行うこと
ができ、高精度広範囲の温度測定を行うことができる。
また、本手法と、上記直接Yの値を測定する手法とを併
用することも可能である。すなわち、適当なステップ
(例えば100°C)毎にアクチュエータ30を一定量
移動させ、干渉縞が5本観察される状態にし、その後、
次のステップの温度までは、測定されたYの値から、コ
ンピュータ6は基板1の温度を演算し、表示器7上に表
示させることとしてもよい。
【0038】以上、説明したように、本非接触温度測定
装置は、光を対象物1に照射する光源21と、光源21
から対象物1に至る光の成分のうちの少なくとも1つの
光路長を変化可能な光路長可変手段29,30,8と、
対象物1で反射又は透過した光よって生じる干渉縞を検
出する光検出器39と、光路長可変手段29,30,8
による光路長の変化量と対象物1の温度の関係を記憶し
ているとともに、光検出器39から出力された信号から
干渉縞の本数が一定となるように光路長可変手段29,
30,8を制御し、光路長可変手段29,30,8によ
る光路長の変化量と対象物1の温度の関係から対象物の
温度情報を出力するコンピュータ6と、この温度情報を
表示する表示器7とを備える。
【0039】
【発明の効果】本発明に係る温度測定装置によれば、コ
ンピュータ又はその記憶装置に格納されたデータから対
象物の絶対的な温度を高速に演算することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】実施の態様に係る温度測定装置の主要構成を示
すシステム構成図。
【図2】干渉縞を説明するための説明図。
【図3】干渉縞の位置と強度の関係を示すグラフ。
【図4】別の実施の態様に係る温度測定装置の構成を示
すシステム構成図。
【図5】図4に示す装置の一部分を抜出して示す部分拡
大図。
【図6】別の実施の態様に係る温度測定装置の構成を示
すシステム構成図。
【図7】干渉縞を説明するための説明図。
【図8】干渉縞を説明するための説明図。
【符号の説明】
1…対象物、2,3…光源、5…光検出器、6…コンピ
ュータ(記憶装置及び演算装置)、7…表示器。

Claims (3)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 互いに平行な表面及び裏面を有する対象
    物の温度を非接触で測定する非接触温度測定装置におい
    て、 連続スペクトルを有する光を前記対象物に照射する光源
    と、 前記光源から出射された光を所定角度を成す2つの平行
    光束に分ける光学系と、 前記2つの平行光束が前記対象物の表面及び裏面で反射
    し、干渉することよって生ずる干渉縞、又は、前記2つ
    の平行光束の前記対象物を透過した成分と前記裏面及び
    表面で反射した成分とが干渉することによって生ずる干
    渉縞、を検出する光検出器と、 前記対象物の屈折率及び厚さに関するデータが予め格納
    された領域を有する記憶装置と、 前記光検出器から出力された信号から前記干渉縞の間隔
    を算出し、測定された前記干渉縞の間隔及び前記記憶装
    置に格納されたデータを用いて、前記対象物の温度情報
    を出力する演算装置と、 前記温度情報を表示する表示器と、を備えることを特徴
    とする非接触温度測定装置。
  2. 【請求項2】 互いに平行な表面及び裏面を有する対象
    物の温度を非接触で測定する非接触温度測定装置におい
    て、 連続スペクトルを有する光を前記対象物に照射する光源
    と、 前記光源から出射された光を所定角度を成す2つの平行
    光束に分ける光学系と、 前記2つの平行光束が前記対象物の表面及び裏面で反射
    し、干渉することよって生ずる干渉縞、又は、前記2つ
    の平行光束の前記対象物を透過した成分と前記裏面及び
    表面で反射した成分とが干渉することによって生ずる干
    渉縞、を検出する光検出器と、 前記対象物の屈折率及び厚さに関するデータが格納され
    るべき領域を有する記憶装置と、 前記光検出器から出力された信号から前記干渉縞の間隔
    を算出し、測定された前記干渉縞の間隔及び前記記憶装
    置に格納されたデータを用いて、前記対象物の温度情報
    を出力する演算装置と、 前記温度情報を表示する表示器と、を備えることを特徴
    とする非接触温度測定装置。
  3. 【請求項3】 光を対象物に照射する光源と、前記光源
    から前記対象物に至る光の成分のうちの少なくとも1つ
    の光路長を変化可能な光路長可変手段と、前記対象物で
    反射又は透過した光によって生じる干渉縞を検出する光
    検出器と、前記光路長可変手段による光路長の変化量と
    前記対象物の温度の関係を記憶しているとともに、前記
    光検出器から出力された信号から前記干渉縞の本数が一
    定となるように前記光路長可変手段を制御し、前記光路
    長可変手段による光路長の変化量と前記対象物の温度の
    関係から前記対象物の温度情報を出力するコンピュータ
    と、前記温度情報を表示する表示器とを備える非接触温
    度測定装置。
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