JPH10140161A - コークス炉の操業方法 - Google Patents

コークス炉の操業方法

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JPH10140161A
JPH10140161A JP31308996A JP31308996A JPH10140161A JP H10140161 A JPH10140161 A JP H10140161A JP 31308996 A JP31308996 A JP 31308996A JP 31308996 A JP31308996 A JP 31308996A JP H10140161 A JPH10140161 A JP H10140161A
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JP
Japan
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furnace
fuel gas
time
flow rate
temperature
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JP31308996A
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Inventor
Hidenori Kiyoshi
英典 木吉
Yuuji Ishiharaguchi
裕二 石原口
Keihachiro Tanaka
啓八郎 田中
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Nippon Steel Corp
Original Assignee
Nippon Steel Corp
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 炉幅方向と炉長方向の燃焼室温度分布を最適
値に保持して、炉毎の炉内平均火落時間を目標火落時間
に保持し、炉内の炉長方向の火落時間のばらつきを最小
にすることのできるコークス炉の操業方法を提供する。 【解決手段】 石炭を乾留する炭化室11と炭化室11
を両側から加熱するための燃焼室12とで成る炉の燃料
流路に設けた燃料ガスと空気の加減コック25、22及
び排ガス流路30の両端に設けた2つのウェストダンパ
ー16a、16bを有するコークス炉Aの操業方法にお
いて、炉毎の炉内平均火落時間を目標火落時間に保持し
て、炉幅方向の炉内平均火落時間のばらつきを最小にす
るために燃料流路に設けた燃料ガスと空気の加減コック
25、22の開度を調整して決定すると共に、炉内の炉
長方向の火落時間のばらつきを最小にするために2つの
ウェストダンパー16a、16bの開度を調整して決定
する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、燃焼室と炭化室と
が複数配列されたコークス炉の炉内平均火落時間と炉内
の炉長方向の火落時間のばらつきを最小に制御するコー
クス炉の操業方法に関する。
【0002】
【従来の技術】一般にコークス炉は、炉幅方向に交互に
複数配列された炭化室と燃焼室との対で一つの炉を形成
し、通常は50〜100個の炉で一つの炉団を構成して
いる。燃焼室の下部にはバーナーがあり、蓄熱室で予熱
された燃料ガスと空気が供給され、バーナーで燃焼した
高温ガスは燃焼室下部から上部へ流れ、天井部を経て隣
の燃焼室へ移り上部から下部へ移行し、底部から蓄熱室
へ排出される。この移行中に炉壁を通じて両側の二つの
炭化室内の石炭へ熱が供給され、石炭の乾留が行われ
る。燃料ガスが燃焼中の燃焼室を「立ち側」、排出中の
燃焼室を「引き側」と称し、「立ち側」と「引き側」は
30分毎に切替えられる。
【0003】この種のコークス炉では、供給する燃料ガ
スと空気の流量を炉団全体で制御するのが一般的であ
り、個々の炉に供給する燃料ガスと空気の流量制御はあ
まり行われていない。「製鉄研究」325号に記載の
「コークス炉の乾留制御」(1987年、新日本製鐵発
行)は、炉団全体に供給する燃料ガスと空気の流量を制
御する方法の一種であり、炉毎に炉温を計測して炉団平
均炉温を求め、該炉団平均炉温と炉団平均目標炉温とに
応じて、炉団全体に供給する燃料ガス流量制御系の設定
値を制御して炉団平均炉温を炉団平均目標炉温に保持す
る炉温制御系をマイナーループとし、炉毎に炉内平均火
落時間を検出して炉団平均火落時間を求め、該炉団平均
火落時間と目標火落時間とに応じて、前記炉団平均目標
炉温を調整し、炉団平均火落時間を目標火落時間に保持
するための乾留制御系をメインループとするカスケード
制御方法が公表されている。また、前記報文には、炉団
平均炉温制御による燃料ガス流量の変動に伴う排ガス中
酸素濃度の変動に対して、煙道で検出した排ガス中酸素
濃度と予め定めた排ガス中目標酸素濃度とに応じて、炉
団全体に供給する全空気流量を調整して決定する排ガス
中酸素濃度制御系と、さらに燃料ガス流量と空気流量の
変動に伴う炉内圧の変動を抑制するために煙道に設けた
煙道ダンパーの開度を調整する炉内圧制御系とが別途用
意されている。
【0004】一方、炉毎の炉内平均火落時間を目標火落
時間に保持する方法として、個々の炉に供給する燃料ガ
スと空気の流量を制御するコークス炉のプログラム加熱
方法が公表されているが、実用化までには至っていない
のが現状である。
【0005】ところで、石炭の乾留を充分に行うには充
分に高い温度と次式(1)で定義される充分な炭化時間
が必要である。 炭化時間=火落時間+置時間・・・・・・・・・・・・・・・・(1) ここで、火落時間とは、石炭装入から炉内の全ての石炭
が「火落ち」に至るまでの経過時間であり、これは石炭
の乾留速度に対応しており、また置時間とは、「火落
ち」からコークス押出しまでの必要な在炉時間であり、
コークスの均熱と収縮をはかり、押出し易い状態にする
ためにとられる時間である。
【0006】コークス炉では多数の炉を用いて大量の石
炭を同時に乾留するので、炉幅方向全ての炉の炉内平均
火落時間が同一で、しかも各炉の炉長方向についても火
落時間は同一になることが望まれる。従って、仮に炉幅
方向と炉長方向の燃焼室温度分布が最適値であれば、必
要最少限の燃料ガス流量と炭化時間とで所期のコークス
を得ることができる。しかし実際には、多数の燃焼室間
で燃焼状態にばらつきがある。特に、炉幅方向の炉団両
端部や炉内の炉長方向の両端部、さらに燃料ガスと空気
の燃料流路及び排ガス流路の長さや配列の違いに応じ
て、燃焼室間で燃焼状態に大きな差が生じる場合があ
る。
【0007】このため、例えば前記したコークス炉の乾
留制御方法にて炉団平均火落時間を目標火落時間に保持
しても、炉毎の炉内平均火落時間あるいは炉内の炉長方
向の火落時間にはばらつきがあり、必要最少限の燃料ガ
ス流量と炭化時間を設定した場合には、温度の低い燃焼
室に隣接する炭化室の石炭が乾留不足になり、反対に温
度の低い燃焼室に合わせて燃料ガス流量と炭化時間を大
きめに設定した場合には、無駄に燃料ガスを消費するこ
とになる。
【0008】そこで、炉幅方向と炉長方向の燃焼室温度
分布を最適値にするため、従来より、炉毎の炉内平均火
落時間や炭化室内の炉壁温度テーパーの計測結果に基づ
いて、燃焼室温度分布を最適値にするように熟練作業者
が経験に基づいて燃料流路に設けた燃料ガスと空気の加
減コックの開度、燃焼室内の支管オリフィス径、さらに
は排ガス流路両端に設けた2つのウェストダンパーの開
度を手動で調節している。
【0009】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、従来の
方法では熟練作業者が必要であると共に、作業者の経験
によって操業アクションにばらつきが生じる。また石炭
装入諸元(石炭水分や装入量)の変化や目標炭化時間が
変わる度に手間のかかる調整を手動で繰り返さなければ
ならないという問題があった。従って本発明は、かかる
事情に鑑みてなされたものであり、炉幅方向と炉長方向
の燃焼室温度分布を最適値に保持して、炉毎の炉内平均
火落時間を目標火落時間に保持して、炉内の炉長方向の
火落時間のばらつきを最小にすることのできるコークス
炉の操業方法を提供することを目的とする。
【0010】
【課題を解決するための手段】前記目的に沿う請求項1
記載のコークス炉の操業方法は、石炭を乾留する炭化室
と該炭化室を両側から加熱するための燃焼室とで成る炉
を炉幅方向に交互に複数列備え、該炉毎の燃焼室に燃料
ガスと空気を供給する燃料流路と該炉毎の燃焼室から出
た排ガスを通す排ガス流路を有し、前記燃料流路に設け
た燃料ガスと空気の加減コック及び前記排ガス流路の両
端に設けた2つのウェストダンパーを有するコークス炉
の操業方法において、前記炉毎の炉内平均火落時間を目
標火落時間に保持して、前記炉幅方向の炉内平均火落時
間のばらつきを最小にするために前記燃料流路に設けた
燃料ガスと空気の加減コックの開度を調整して決定する
と共に、前記炉内の炉長方向の火落時間のばらつきを最
小にするために排ガス流路の両端に設けた2つのウェス
トダンパーの開度を調整して決定する。
【0011】そして、請求項2記載のコークス炉の操業
方法は、請求項1記載の方法において、前記炭化室で乾
留中に発生した発生ガス温度を計測し、得られた該発生
ガス温度の時系列パターンによって検出された前記炉毎
の炉内平均火落時間と予め定めた目標火落時間との偏差
に応じて、乾留サイクル内の炉団全体の全燃料ガス流量
を一定にするように前記炉毎の新しい燃料ガス流量を求
め、該新しい燃料ガス流量に基づいて前記炉毎の燃料流
路に設けた前記燃料ガスと空気の加減コックの開度を決
定する。請求項3記載のコークス炉の操業方法は、請求
項1又は2記載の方法において、前記炭化室で乾留され
たコークスを押出す時の該炭化室内の炉長方向の炉壁温
度を計測し、得られた該炉長方向の炉壁温度パターンに
よって検出された前記炉毎の炉壁温度テーパーと予め定
めた目標炉壁温度テーパーとの偏差に応じて、前記排ガ
ス流路の両端に設けたウェストダンパーの開度によって
形成される面積比を調整し、該面積比に基づいて前記2
つのウェストダンパーの開度を決定する。
【0012】
【発明の実施の形態】続いて、添付した図面を参照しつ
つ、本発明を具体化した実施の形態につき説明し、本発
明の理解に供する。図1に、本発明の一実施の形態に係
るコークス炉の操業方法を適用するコークス炉Aの主要
部の外観を示す。なお図1においては、コークス炉Aの
内部構造が分かるように部分的に断面が示されている。
図1を参照して説明すると、石炭が装入される炭化室1
1と該炭化室11を加熱する燃焼室12とはZ軸方向
(炉幅方向)に互いに交互に配置されて1つの炉を形成
し、複数の炉により炉団を構成している。
【0013】燃焼室12の下方には蓄熱室13が設けら
れており、蓄熱室13は供給される燃料ガスと空気とを
燃焼室12に導くと共に、燃焼によって発生した排ガス
を煙道14a、14bに導く。従って、蓄熱室13は高
温の排ガスによって加熱され蓄熱されるので、燃焼室1
2に導かれる燃料ガスと空気は、予め蓄熱室13内で温
められて燃焼し易くなる。なお、この例では、燃料ガス
と空気が通る流路と排ガスが通る流路とは30分の制御
周期で交互に交換される。石炭は、各炭化室11に装入
され、乾留が終了した石炭、即ちコークスは図示しない
押出し機によって炉蓋15側(PS:プッシャーサイ
ド)から押され、その反対側(CS:コークスサイド)
から外に押し出される。
【0014】発生ガス上昇管29の曲管部には乾留中の
発生ガス温度を計測する図示しない温度計が設けてあ
り、発生ガス温度の時間経過を計測することによって炉
内の平均火落時間を検出することができる。押出し機の
ラムには炉壁温度計(例えば光ファイバー温度計)が設
けてあり、コークスを押出す時の炭化室11内の炉長方
向の炉壁温度を計測することによって炉壁温度テーパー
を検出することができる。
【0015】図2には、図1に示したコークス炉の流路
主要部の構成が示されている。図2を参照して説明する
と、空気は加減コック22及び切替コック23を通り、
更に水平管18a及びアンダージェットパイプ19aを
通って各炉毎の蓄熱室13から燃焼室12に供給され
る。また、互いにカロリーの異なるコークスガス(CO
G)と高炉ガス(BFG)とを混合した燃料ガス(M
G)は、加減コック25及び切替コック26を通り、更
に水平管18g及びアンダージェットパイプ19gを通
って各蓄熱室13から燃焼室12に供給される。炉団全
体の空気流量及び燃料ガス流量は流量調整計27、28
によって計測され、図示しないプロセスコンピュータに
よって制御された流量設定値に調整される。
【0016】各炉毎の燃焼室12で生成された排ガス
は、ソールフリュー部17を通り、炉長方向の一端のP
S側に設けられたウェストダンパー16aと他端のCS
側に設けられたウェストダンパー16bのいずれかを通
って煙道14a、14bに導かれる。なお、煙道14
a、14bには図示しない煙道ダンパーが設けられてい
る。
【0017】加減コック22及び25、ウェストダンパ
ー16a及び16bにはそれぞれアクチュエータ22a
及び25a、16c及び16dが接続されており、各々
の開度を電気的な制御によって調整可能に構成されてい
る。これらのアクチュエータ22a及び25a、16c
及び16dは、図示しないプロセスコンピュータによっ
て制御され、各加減コック22、25やウェストダンパ
ー16a、16bの開度を調整するようになっている。
【0018】各炉毎の燃料流路は蓄熱室13に共通に接
続されており、この燃料流路には燃料ガスと空気の流量
を制御するそれぞれの加減コック25、22が設けら
れ、これらの加減コック25、22は燃料ガス本管24
と空気本管21に共通に接続されている。つまり、炉毎
に供給される燃料ガス流量と空気流量は、炉毎に設けた
それぞれの加減コック25、22の開度分布で形成され
る面積比で流量が調整され、燃料流路を通じて前記した
「立ち側」の蓄熱室13で予熱され、燃焼室12に供給
されて燃焼する。
【0019】従って、加減コック25、22の開度分布
を調整すると炉毎に供給される燃料ガス流量と空気流量
が変化し、この変化は炉幅方向の燃焼室温度分布に影響
を及ぼすので、それによって炉幅方向の燃焼室12の燃
焼状態のばらつきを補償することができる。つまり、炉
毎に検出した炉内平均火落時間と目標火落時間との偏差
に応じて、該偏差が小さくなる方向に燃料ガスと空気の
加減コック25、22の開度分布を調整すると、炉幅方
向の燃焼室温度分布が改善され、炉幅方向の炉内平均火
落時間のばらつきを小さくすることができる。ここで、
炉毎の燃料ガスと空気の加減コック25、22の開度分
布は、燃料ガス流量と空気流量の変動に伴う炉内圧の変
動を抑制するために、乾留サイクル内の炉団全体の全燃
料ガス流量を一定にして求めることができる。
【0020】炉毎の排ガス流路30は蓄熱室13に共通
に接続されており、この排ガス流路30の両端には2つ
のウェストダンパー16a、16bが設けられ、これら
のウェストダンパー16a、16bは煙道14a、14
bに共通に接続されている。つまり、前記した「引き
側」の蓄熱室13から排出される排ガスは排ガス流路3
0を通り、2つのウェストダンパー16a、16bの開
度で形成される面積比で両者を通る排ガスの流量が調整
され、煙道14a、14bに集められ図示しない煙突か
ら大気に排出される。
【0021】従って、2つのウェストダンパー16a、
16bの開度で形成される面積比を調整すると、それら
の面積比に応じて両者を通る排ガスの流量比が変化し、
この変化は、排ガス流路30に接続された炉長方向(X
軸方向)の燃焼室温度分布に影響を及ぼすので、それに
よって炉長方向の燃焼室12の燃焼状態のばらつきを補
償することができる。つまり、炉毎に検出した炭化室内
の炉壁温度テーパーと目標炉壁温度テーパーとの偏差が
小さくなる方向に、2つのウェストダンパー16a、1
6bの開度で形成される面積比を調整すると、炉長方向
の燃焼室温度分布が改善され、炉内の炉長方向の火落時
間のばらつきを小さくすることができる。ここで、2つ
のウェストダンパー16a、16bの開度は、炉毎に供
給する燃料ガス流量と空気流量とに基づいて、炭化室内
の炉壁温度テーパーと2つのウェストダンパー16a、
16bの開度で形成される面積比との関係を用いて、燃
焼排ガスの流量変動による炉内圧の変動を抑制するよう
にして求めることができる。
【0022】続いて、本発明の一実施の形態に係るコー
クス炉の操業方法について説明する。図3には本発明の
一実施の形態に係るコークス炉の操業方法が適用された
乾留制御系の構造を示すブロック図を示す。前記プロセ
スコンピュータには図3に示す乾留制御系が構築されて
おり、プロセスコンピュータは各炉の石炭装入終了毎
に、次に説明する処理によって加減コック22、25と
ウェストダンパー16a、16bの開度を修正制御する
ようになっている。 (ステップS1)発生ガス上昇管29の曲管部で計測し
た発生ガス温度TG の時間経過温度パターンを選点最小
2乗法を用いて二次曲線で近似し、最高温度TGMAXに到
達する時間を求めて、炉毎の炉内平均火落時間TMFを検
出する。発生ガス温度TG は、乾留末期に一旦最高温度
GMAXに到達するが、この最高温度TGMAXに到達するま
での石炭装入からの経過時間は、従来の目視判定による
火落時間(発生ガスの色調が黄色から青白色へ変化する
時間)TEFと強い相関があり、乾留末期の発生ガスの組
成や流量変化の特徴とも一致するところから、この最高
温度TGMAXに到達するまでの経過時間が炉内平均火落時
間TMFとして検出される。
【0023】(ステップS2)検出された炉毎の炉内平
均火落時間TMFと予め設定した目標火落時間TAFとの偏
差、即ち火落時間偏差TDF(=TMF−TAF)を求め、該
火落時間偏差TDFに基づいて、炉内平均火落時間TMF
燃料ガス流量QG との関係より所定の計算を行い、炉毎
の燃料ガス修正量QGMを求める。ここで、炉内平均火落
時間TMFと燃料ガス流量QG との関係を表すのに線形モ
デルを用いる。 (ステップS3)それまでの制御で使用していた燃料ガ
スの加減コック25の開度分布で形成される面積比と炉
団全体の全燃料ガス流量QTGより求めた炉毎の燃料ガス
流量QGにステップS2で求めた燃料ガス修正量QGM
加え、新しい燃料ガス流量QNG(=QG +QGM)を求め
る。
【0024】(ステップS4)新しい炉毎の燃料ガス流
量QNGより炉団全体の全燃料ガス流量QNTG を求め、該
炉団全体の全燃料ガス流量QNTG がそれまでの制御で使
用していた炉団全体の全燃料ガス流量QTGに一致するよ
うに炉毎の燃料ガス流量QNGを修正し、修正燃料ガス流
量QMGとする。 (ステップS5)前乾留サイクルでの炉団全体の空燃比
(全空気流量/全燃料ガス流量、即ち、QTA/QTG)を
用いて、炉毎の修正燃料ガス流量QMGを最適に燃焼する
ための炉毎の空気流量QA (=QMG・QTA/QTG)を求
める。 (ステップS6)ステップS4とステップS5で求めた
炉毎の修正燃料ガス流量QMGと空気流量QA の炉団全体
のそれぞれの流量に対する流量比率分布(QMG/QTG
A /QTA)を求め、該流量比率分布に対応するそれぞ
れの加減コック25、22の開度分布で形成される面積
比を求め、加減コック25、22の開度特性より所定の
計算を行い、燃料ガスと空気の加減コック25、22の
開度設定値を求めて決定する。
【0025】(ステップS7)コークス押出し機に設け
た光ファイバー温度計で計測した炭化室11の炉壁温度
の炉長方向の温度パターンを選点最小2乗法を用いて一
次直線で近似し、炉毎の炉壁温度テーパーST (近似さ
れた一次直線でのCS側温度とPS側温度との温度差)
を検出する。具体的には、コークス押出し機に設けた移
動量検出器が出力する信号に基づいて温度計測位置を検
出し、該位置が燃焼室12の位置になる毎に光ファイバ
ー温度計によってその時の温度を計測して炉長方向の温
度パターンとする。 (ステップS8)検出された炉毎の炉壁温度テーパーS
T と予め設定した目標炉壁温度テーパーSATとの偏差、
即ち炉壁温度テーパー偏差STD(=SAT−ST )を求
め、該炉壁温度テーパー偏差STDに基づいて所定の計算
を行い、排ガス流路30の両端に設けられたウェストダ
ンパー16a、16bの開度で形成される面積比の修正
量SRGを求める。ここで、炉壁温度テーパーST とウェ
ストダンパー16a、16bの開度で形成される面積比
との関係を表すのに線形モデルを用いる。
【0026】(ステップS9)それまでの制御で使用し
ていたウェストダンパー16a、16bの開度で形成さ
れた面積比SR にステップS8で求めた面積比の修正量
RGを加え、新しい面積比SNR(=SR +SRG)を求め
る。 (ステップS10)燃焼排ガスの流量変動による炉内圧
の変動を抑制するために、排ガスの流速を一定とするよ
うなウェストダンパー16a、16bの開口面積を求
め、ステップS9で求めた2つのウェストダンパー16
a、16bの開口面積比SNRを用いて、ウェストダンパ
ー16a、16bの開度特性より所定の計算を行い、2
つのウェストダンパー16a、16bの開度設定値を求
めて決定する。 (ステップS11)ステップS6で求めた燃料ガスと空
気の加減コック25、22の炉団全体の開度設定値とス
テップS10で求めたウェストダンパー16a、16b
の炉団全体の開度設定値を、各加減コック25、22と
ウェストダンパー16a、16bを駆動するアクチュエ
ータ25a、22a及び16c、16dにそれぞれ出力
し、燃料ガスと空気の加減コック25、22及びウェス
トダンパー16a、16bの開度を修正する。
【0027】以上のような制御によって、炉毎の燃料流
路に設けた燃料ガスと空気の加減コック25、22の開
度、及び排ガス流路30の両端に設けたウェストダンパ
ー16a、16bの開度を修正することによって、炉幅
方向の燃焼室12に流入する燃料ガスと空気の流量分布
及び炉長方向の蓄熱室13から流出する燃焼排ガス流量
のCSとPSとの排ガス流量分配がそれぞれの開度の修
正に対応するように変わり、炉幅方向と炉長方向の燃焼
室温度分布が最適値に保持され、炉毎の炉内平均火落時
間、また炉内の炉長方向の火落時間のばらつきを最小に
することができる。
【0028】
【実施例】本発明の効果を検証するためにコークス炉の
温度場挙動を模擬するソフトシミュレータを構築してソ
フト的な評価実験を行った。図4は乾留サイクル(石炭
装入からコークス押出しまでを乾留1サイクルと称す)
1で、図4(a)に示すように、本発明に係る乾留制御
系を立上げ、図4(b)に示すように、乾留サイクル8
で目標火落時間を15.5時間から16時間に変更した
場合の乾留制御シミュレーション結果である。図4の横
軸は乾留サイクルであり、図4(a)は炉毎の炉内平均
火落時間のばらつき、図4(b)は炉団平均火落時間で
あって、目標火落時間を一点鎖線で示し、本発明による
結果を実線で示した。図4(c)は炉壁温度テーパーで
あって、目標炉壁温度テーパーを一点鎖線で示し、本発
明による結果を実線で示した。また図4(d)は炉壁温
度テーパー制御を行った時の炉長方向の火落時間分布を
表すものであって、CS側の火落時間を実線で示し、P
S側の火落時間を一点鎖線で示した。
【0029】図4に示す実施例の結果から、次のことが
明らかである。 図4(a)から判るように、炉幅方向の炉内平均火落
時間のばらつきは、目標火落時間の変化に影響されず
に、ほぼ一定値に抑制されており、図4(b)に示すよ
うに、炉団平均火落時間も充分な精度で目標火落時間に
保持されている。 図4(c)から判るように、炉壁温度テーパーも目標
炉壁温度テーパーに保持され、その結果、図4(d)に
示すように、炉長方向の火落時間のばらつきは最小値に
抑制されている。なお、前記実施の形態においては、炉
毎の燃料ガスと空気の加減コック及びウェストダンパー
の開度を自動的な制御によって修正するようにしたが、
例えばそれらの開度の操業について作業者に指導し、作
業者によって手動でそれらの開度の調整を行ってもよ
い。
【0030】
【発明の効果】請求項1〜3記載のコークス炉の操業方
法においては、以上説明したように、自動的な制御によ
って、炉幅方向と炉長方向の燃焼室温度分布が予め定め
た最適状態に近づくように調整されるので、炉毎の炉内
平均火落時間、また炉内の炉長方向の火落時間のばらつ
きを最小にすることができ、無駄な燃料消費を減らすこ
とができると共に、コークスの生産弾力性を向上するこ
とができる。特に、請求項2記載のコークス炉の操業方
法においては、検出された炉毎の炉内平均火落時間と予
め定めた目標火落時間との偏差に応じて燃料ガスと空気
の加減コックの開度を決定しているので、炉毎の炉内平
均火落時間のばらつきを、さらに小さく抑えることが出
来る。また、請求項3記載のコークス炉の操業方法にお
いては、検出された炉毎の炉壁温度テーパーと予め定め
た目標炉壁温度テーパーとの偏差に応じてウェストダン
パーの開度を決定しているので、炉内の炉長方向の火落
時間のばらつきを、さらに小さく抑えることが出来る。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の一実施の形態に係るコークス炉の操業
方法に適用されるコークス炉の主要部の一部切欠斜視図
である。
【図2】同コークス炉の流路構成を示すブロック図であ
る。
【図3】同コークス炉の乾留制御系の構造を示すブロッ
ク図である。
【図4】同コークス炉用の温度場シミュレータを用いた
場合の本発明の効果を示すグラフである。
【符号の説明】
A コークス炉 11 炭化室 12 燃焼室 13 蓄熱室 14a 煙道 14b 煙道 15 炉蓋 16a ウェス
トダンパー 16b ウェストダンパー 16c アクチ
ュエータ 16d アクチュエータ 17 ソールフ
リュー部 18a 水平管 18g 水平管 19a アンダージェットパイプ 19g アンダ
ージェットパイプ 21 空気本管 22 加減コッ
ク 22a アクチュエータ 23 切替コッ
ク 24 燃料ガス本管 25 加減コッ
ク 25a アクチュエータ 26 切替コッ
ク 27 流量調整計 28 流量調整
計 29 発生ガス上昇管 30 排ガス流

Claims (3)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 石炭を乾留する炭化室と該炭化室を両側
    から加熱するための燃焼室とで成る炉を炉幅方向に交互
    に複数列備え、該炉毎の燃焼室に燃料ガスと空気を供給
    する燃料流路と該炉毎の燃焼室から出た排ガスを通す排
    ガス流路を有し、前記燃料流路に設けた燃料ガスと空気
    の加減コック及び前記排ガス流路の両端に設けた2つの
    ウェストダンパーを有するコークス炉の操業方法におい
    て、 前記炉毎の炉内平均火落時間を目標火落時間に保持し
    て、前記炉幅方向の炉内平均火落時間のばらつきを最小
    にするために前記燃料流路に設けた燃料ガスと空気の加
    減コックの開度を調整して決定すると共に、前記炉内の
    炉長方向の火落時間のばらつきを最小にするために排ガ
    ス流路の両端に設けた2つのウェストダンパーの開度を
    調整して決定することを特徴とするコークス炉の操業方
    法。
  2. 【請求項2】 前記炭化室で乾留中に発生した発生ガス
    温度を計測し、得られた該発生ガス温度の時系列パター
    ンによって検出された前記炉毎の炉内平均火落時間と予
    め定めた目標火落時間との偏差に応じて、乾留サイクル
    内の炉団全体の全燃料ガス流量を一定にするように前記
    炉毎の新しい燃料ガス流量を求め、該新しい燃料ガス流
    量に基づいて前記炉毎の燃料流路に設けた前記燃料ガス
    と空気の加減コックの開度を決定することを特徴とする
    請求項1記載のコークス炉の操業方法。
  3. 【請求項3】 前記炭化室で乾留されたコークスを押出
    す時の該炭化室内の炉長方向の炉壁温度を計測し、得ら
    れた該炉長方向の炉壁温度パターンによって検出された
    前記炉毎の炉壁温度テーパーと予め定めた目標炉壁温度
    テーパーとの偏差に応じて、前記排ガス流路の両端に設
    けたウェストダンパーの開度によって形成される面積比
    を調整し、該面積比に基づいて前記2つのウェストダン
    パーの開度を決定することを特徴とする請求項1又は2
    記載のコークス炉の操業方法。
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Cited By (4)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2006265273A (ja) * 2005-03-22 2006-10-05 Jfe Steel Kk コークス炉の操業方法および補修方法
JP2009040939A (ja) * 2007-08-10 2009-02-26 Jfe Steel Kk コークス炉燃焼室のガス量調整方法およびコークスの製造方法
KR101421888B1 (ko) * 2013-03-04 2014-07-22 주식회사 포스코 코크스 오븐 가스역류 방지장치
CN113418208A (zh) * 2021-06-29 2021-09-21 陕西盛邦仪器仪表有限公司 一种基于炉膛温度场的锅炉燃烧优化方法及***

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