JPH10140138A - ジョイントシート - Google Patents
ジョイントシートInfo
- Publication number
- JPH10140138A JPH10140138A JP30873096A JP30873096A JPH10140138A JP H10140138 A JPH10140138 A JP H10140138A JP 30873096 A JP30873096 A JP 30873096A JP 30873096 A JP30873096 A JP 30873096A JP H10140138 A JPH10140138 A JP H10140138A
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- JP
- Japan
- Prior art keywords
- rubber
- joint sheet
- filler
- fiber
- fibers
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- Pending
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- Manufacture Of Macromolecular Shaped Articles (AREA)
- Sealing Material Composition (AREA)
- Compositions Of Macromolecular Compounds (AREA)
Abstract
(57)【要約】
【課題】 低い締付面圧で使用されるＮＡジョイントシ
ートのシール性を改善することである。 【解決手段】 無機繊維および／または有機繊維からな
る基材繊維、ゴム、充填材およびゴム加硫剤からなる組
成物で、ジョイントシートが構成されている。而して上
記充填材は鱗片状鉱物、特に好適には平均粒径４０μｍ
以下のものが全充填材の３０重量％以上配合されてい
る。この鱗片状鉱物は、シートの表面および／または裏
面の組成物にだけ配合してもよい。
ートのシール性を改善することである。 【解決手段】 無機繊維および／または有機繊維からな
る基材繊維、ゴム、充填材およびゴム加硫剤からなる組
成物で、ジョイントシートが構成されている。而して上
記充填材は鱗片状鉱物、特に好適には平均粒径４０μｍ
以下のものが全充填材の３０重量％以上配合されてい
る。この鱗片状鉱物は、シートの表面および／または裏
面の組成物にだけ配合してもよい。
Description
【０００１】
【発明の属する技術分野】この発明は、石油化学プラン
ト、各種工業用機械装置、自動車、家電製品など広範囲
な分野で使用されるガスケットの基材として用いられる
ジョイントシートに関し、特に自動車用等の低い締付面
圧で使用されるジョイントシートとして好適なＮＡジョ
イントシートの改良に係わる。
ト、各種工業用機械装置、自動車、家電製品など広範囲
な分野で使用されるガスケットの基材として用いられる
ジョイントシートに関し、特に自動車用等の低い締付面
圧で使用されるジョイントシートとして好適なＮＡジョ
イントシートの改良に係わる。
【０００２】
【従来の技術】ジョイントシートは、基材繊維・充填材
・ゴム薬品に、溶剤に膨潤させたゴム（あるいは粉末ゴ
ムまたはラテックスに溶剤を加えたもの）をヘンシェル
ミキサー等で充分混練し、ジョイントシート形成用組成
物（以下、混練材料と略する）を調整し、次いで、この
混練材料を熱ロール（約１５０℃）と冷ロール（約２０
℃）とからなる一対のロール（カレンダーロール）間に
投入し、熱ロール側に加熱・圧延しながら積層し、溶剤
の蒸発・加硫を行ない、所定の厚さに積層したシートを
剥離することによって製造されてきた。製品によって
は、加硫を進めるために得られたシート状物をさらにオ
ートクレーブ等で二次加硫を行う場合もあった。なお、
構成材料としては用途に応じ、上記のもののほか軟化剤
・可塑剤・水膨潤剤・油膨潤剤が少量添加され、保管・
識別の点から顔料が配合されることもある。
・ゴム薬品に、溶剤に膨潤させたゴム（あるいは粉末ゴ
ムまたはラテックスに溶剤を加えたもの）をヘンシェル
ミキサー等で充分混練し、ジョイントシート形成用組成
物（以下、混練材料と略する）を調整し、次いで、この
混練材料を熱ロール（約１５０℃）と冷ロール（約２０
℃）とからなる一対のロール（カレンダーロール）間に
投入し、熱ロール側に加熱・圧延しながら積層し、溶剤
の蒸発・加硫を行ない、所定の厚さに積層したシートを
剥離することによって製造されてきた。製品によって
は、加硫を進めるために得られたシート状物をさらにオ
ートクレーブ等で二次加硫を行う場合もあった。なお、
構成材料としては用途に応じ、上記のもののほか軟化剤
・可塑剤・水膨潤剤・油膨潤剤が少量添加され、保管・
識別の点から顔料が配合されることもある。
【０００３】そして従来、ジョイントシートとしては、
石綿ジョイントシートが使用され、石綿繊維の独特の形
状や、優れた耐熱性を利用して、水、油、空気、水蒸気
などの配管や機器用のガスケットとして打ち抜き加工さ
れ使用されてきた。この石綿ジョイントシートは、無機
物でありながら非常に柔軟で高度にフィブリル化してい
る細く表面積の大きな石綿繊維を６０〜８５重量％程度
含んでおり、ゴム材料中に石綿繊維が充分に分散、密着
した状態となっているため、加熱圧延しながら積層した
シート表面が平滑でフランジとのなじみも良く、低い締
付面圧でも良好なシール性を保持していた。
石綿ジョイントシートが使用され、石綿繊維の独特の形
状や、優れた耐熱性を利用して、水、油、空気、水蒸気
などの配管や機器用のガスケットとして打ち抜き加工さ
れ使用されてきた。この石綿ジョイントシートは、無機
物でありながら非常に柔軟で高度にフィブリル化してい
る細く表面積の大きな石綿繊維を６０〜８５重量％程度
含んでおり、ゴム材料中に石綿繊維が充分に分散、密着
した状態となっているため、加熱圧延しながら積層した
シート表面が平滑でフランジとのなじみも良く、低い締
付面圧でも良好なシール性を保持していた。
【０００４】ところが、石綿繊維は天然鉱物であり、資
源の枯渇が心配されることなどから、最近では石綿繊維
を全く使用せず、石綿繊維以外の無機繊維と有機繊維の
両方またはいずれか一方を使用したジョイントシート
（アスベストフリージョイントシートまたはノンアスベ
ストジョイントシートと呼ばれる、以下ＮＡジョイント
シートと略する）が使用されるようになってきた。
源の枯渇が心配されることなどから、最近では石綿繊維
を全く使用せず、石綿繊維以外の無機繊維と有機繊維の
両方またはいずれか一方を使用したジョイントシート
（アスベストフリージョイントシートまたはノンアスベ
ストジョイントシートと呼ばれる、以下ＮＡジョイント
シートと略する）が使用されるようになってきた。
【０００５】
【発明が解決しようとする課題】このＮＡジョイントシ
ートに用いられる繊維材料としては、有機繊維と無機繊
維（石綿繊維以外）があり、用途に応じて各種繊維を組
み合わせて使用しているが、石綿繊維に比べるといずれ
も繊維径が太くて剛直なものが多い。そのためＮＡジョ
イントシートでは、シートの表面に繊維の固まりによる
ウネリが生じ、表面粗さが大きくなる傾向が見られ、低
い締付面圧ではフランジとのなじみがとれにくく、フラ
ンジとガスケットの界面で漏れを生じさせる場合があっ
た。それに加えて近年自動車産業等の産業分野において
は、部品の小型軽量化によってシールすべきフランジの
肉厚が薄くなり、フランジの締付けボルトの径が細くか
つボルト本数が少なくなる傾向にあるため、ガスケット
に対する締付面圧を充分にかけることができなくなって
きており、さらに漏れが生じやすくなっている。そこ
で、使用する用途によっては内部流体に対して膨潤性を
持たせたりしてシール性を向上させる工夫を行っている
が、打ち抜き加工業者や卸売業者にとっては用途別に品
種を増加させたため在庫管理の負担が大きくなってお
り、さらに昨今では品種が増加したために産業廃棄物の
量が増加し処理問題等環境面でも大きな問題となってき
ている。
ートに用いられる繊維材料としては、有機繊維と無機繊
維（石綿繊維以外）があり、用途に応じて各種繊維を組
み合わせて使用しているが、石綿繊維に比べるといずれ
も繊維径が太くて剛直なものが多い。そのためＮＡジョ
イントシートでは、シートの表面に繊維の固まりによる
ウネリが生じ、表面粗さが大きくなる傾向が見られ、低
い締付面圧ではフランジとのなじみがとれにくく、フラ
ンジとガスケットの界面で漏れを生じさせる場合があっ
た。それに加えて近年自動車産業等の産業分野において
は、部品の小型軽量化によってシールすべきフランジの
肉厚が薄くなり、フランジの締付けボルトの径が細くか
つボルト本数が少なくなる傾向にあるため、ガスケット
に対する締付面圧を充分にかけることができなくなって
きており、さらに漏れが生じやすくなっている。そこ
で、使用する用途によっては内部流体に対して膨潤性を
持たせたりしてシール性を向上させる工夫を行っている
が、打ち抜き加工業者や卸売業者にとっては用途別に品
種を増加させたため在庫管理の負担が大きくなってお
り、さらに昨今では品種が増加したために産業廃棄物の
量が増加し処理問題等環境面でも大きな問題となってき
ている。
【０００６】本発明の目的は低い締付面圧で使用される
ジョイントシートのシール性を改善することにある。
ジョイントシートのシール性を改善することにある。
【０００７】
【課題を解決するための手段】上記目的を達成するた
め、本発明は無機繊維および／または有機繊維からなる
基材繊維、ゴム、充填材およびゴム薬品からなる組成物
で構成されるジョイントシートにおいて、上記組成物中
の充填材として鱗片状鉱物を含むことを要旨とする。
め、本発明は無機繊維および／または有機繊維からなる
基材繊維、ゴム、充填材およびゴム薬品からなる組成物
で構成されるジョイントシートにおいて、上記組成物中
の充填材として鱗片状鉱物を含むことを要旨とする。
【０００８】本発明において、上記鱗片状鉱物は平均粒
径が４０μｍ以下、更にはその配合量を全充填材の３０
重量％以上とするのが好適である。また、上記シートの
表面および／または裏面の組成物だけに鱗片状鉱物を配
合してもよい。
径が４０μｍ以下、更にはその配合量を全充填材の３０
重量％以上とするのが好適である。また、上記シートの
表面および／または裏面の組成物だけに鱗片状鉱物を配
合してもよい。
【０００９】
【発明の実施の形態】本発明の実施の形態としては、無
機繊維および／または有機繊維からなる基材繊維、ゴ
ム、充填材および加硫剤、加硫促進剤などのゴム薬品か
らなる組成物を溶剤とともに混練して得たジョイントシ
ート形成用組成物を、熱ロールと冷ロールとからなる一
対のロール間に投入し、熱ロール側へ所定の厚さまで積
層させた後、熱ロールから剥離して製造するジョイント
シートにおいて、上記組成物中に充填材として平均粒径
が４０μｍ以下の鱗片状鉱物を含み、その添加量は重量
比で全充填材の重量中３０％以上であることが望まし
い。ここで、本発明のジョイントシートで用いる鱗片状
鉱物とはマイカ、バーミキュライトなどの一般にアスペ
クト比が１５以上の粒子である。
機繊維および／または有機繊維からなる基材繊維、ゴ
ム、充填材および加硫剤、加硫促進剤などのゴム薬品か
らなる組成物を溶剤とともに混練して得たジョイントシ
ート形成用組成物を、熱ロールと冷ロールとからなる一
対のロール間に投入し、熱ロール側へ所定の厚さまで積
層させた後、熱ロールから剥離して製造するジョイント
シートにおいて、上記組成物中に充填材として平均粒径
が４０μｍ以下の鱗片状鉱物を含み、その添加量は重量
比で全充填材の重量中３０％以上であることが望まし
い。ここで、本発明のジョイントシートで用いる鱗片状
鉱物とはマイカ、バーミキュライトなどの一般にアスペ
クト比が１５以上の粒子である。
【００１０】本発明のジョイントシートで用いる基材繊
維とは、ロックウール、カーボン繊維、ガラス繊維、セ
ピオライト、セラミック繊維、溶融石英繊維、化学処理
高シリカ繊維、溶融珪酸アルミナ繊維、アルミナ連続繊
維、安定化ジルコニア繊維、窒化ホウ素繊維、チタン酸
アルカリ繊維、ウォラストナイト、ウィスカー、ボロン
繊維、金属繊維等の無機繊維や、芳香族ポリアミド繊
維、ポリアミド系繊維、ポリオレフィン系繊維、ポリエ
ステル系繊維、ポリアクリロニトリル系繊維、ポリビニ
ルアルコール系繊維、ポリ塩化ビニル系繊維、ポリ尿素
系繊維、ポリウレタン系繊維、ポリフルオロカーボン系
繊維、フェノール系繊維、セルロース系繊維等の有機繊
維を単独あるいは併用して用いることができる。
維とは、ロックウール、カーボン繊維、ガラス繊維、セ
ピオライト、セラミック繊維、溶融石英繊維、化学処理
高シリカ繊維、溶融珪酸アルミナ繊維、アルミナ連続繊
維、安定化ジルコニア繊維、窒化ホウ素繊維、チタン酸
アルカリ繊維、ウォラストナイト、ウィスカー、ボロン
繊維、金属繊維等の無機繊維や、芳香族ポリアミド繊
維、ポリアミド系繊維、ポリオレフィン系繊維、ポリエ
ステル系繊維、ポリアクリロニトリル系繊維、ポリビニ
ルアルコール系繊維、ポリ塩化ビニル系繊維、ポリ尿素
系繊維、ポリウレタン系繊維、ポリフルオロカーボン系
繊維、フェノール系繊維、セルロース系繊維等の有機繊
維を単独あるいは併用して用いることができる。
【００１１】ゴムは、アクリロニトリルブタジエンゴ
ム、水素化アクリロニトリルブタジエンゴム、アクリル
ゴム、エチレンプロピレンゴム、スチレンブタジエンゴ
ム、クロロプレンゴム、ブタジエンゴム、ブチルゴム、
フッ素ゴム、シリコーンゴム、クロロスルフォン化ポリ
エチレン、エチレン酢ビゴム、塩化ポリエチレン、塩化
ブチルゴム、エピクロルヒドリンゴム、ニトリルイソプ
レンゴム、天然ゴム、イソプレンゴム等のゴムを用いる
ことができる。
ム、水素化アクリロニトリルブタジエンゴム、アクリル
ゴム、エチレンプロピレンゴム、スチレンブタジエンゴ
ム、クロロプレンゴム、ブタジエンゴム、ブチルゴム、
フッ素ゴム、シリコーンゴム、クロロスルフォン化ポリ
エチレン、エチレン酢ビゴム、塩化ポリエチレン、塩化
ブチルゴム、エピクロルヒドリンゴム、ニトリルイソプ
レンゴム、天然ゴム、イソプレンゴム等のゴムを用いる
ことができる。
【００１２】ゴム薬品としては、硫黄、酸化亜鉛、酸化
マグネシウム、過酸化物、ジニトロソベンゼン等の加硫
剤、ポリアミン系化合物、アルデヒドアミン系化合物、
チウラム系化合物、ジチオカルバミン酸塩系化合物、ス
ルフェンアミド系化合物、チアゾール系化合物、グアニ
ジン系化合物、チオウレア系化合物、キサントゲン酸塩
系化合物等の加硫促進剤や、老化防止剤、スコーチ防止
剤、可塑剤、着色剤等、従来のジョイントシート形成用
ゴム薬品として公知のゴム薬品が広く用いられる。
マグネシウム、過酸化物、ジニトロソベンゼン等の加硫
剤、ポリアミン系化合物、アルデヒドアミン系化合物、
チウラム系化合物、ジチオカルバミン酸塩系化合物、ス
ルフェンアミド系化合物、チアゾール系化合物、グアニ
ジン系化合物、チオウレア系化合物、キサントゲン酸塩
系化合物等の加硫促進剤や、老化防止剤、スコーチ防止
剤、可塑剤、着色剤等、従来のジョイントシート形成用
ゴム薬品として公知のゴム薬品が広く用いられる。
【００１３】充填材としては、マイカ、バーミキュライ
トなどの鱗片状鉱物以外にクレー、タルク、硫酸バリウ
ム、重炭酸ナトリウム、グラファイト、セリサイト、ワ
ラストナイト、焼成クレー等が用いられる。
トなどの鱗片状鉱物以外にクレー、タルク、硫酸バリウ
ム、重炭酸ナトリウム、グラファイト、セリサイト、ワ
ラストナイト、焼成クレー等が用いられる。
【００１４】本発明者らは、従来よりＮＡジョイントシ
ートのシール性に関する研究を行っており、ガスケット
表面の粗さがシール性に影響を及ぼすことは判っていた
のでジョイントシートの表面粗さについては常に注意を
払ってきたが、引張強さ、圧縮率、応力緩和率等の基本
特性を満足させつつ、表面粗さの優れたシートを得るの
は非常に困難だった。
ートのシール性に関する研究を行っており、ガスケット
表面の粗さがシール性に影響を及ぼすことは判っていた
のでジョイントシートの表面粗さについては常に注意を
払ってきたが、引張強さ、圧縮率、応力緩和率等の基本
特性を満足させつつ、表面粗さの優れたシートを得るの
は非常に困難だった。
【００１５】このような問題点を解決しようとするため
に充填材について検討を行った結果、充填材の粒径、形
状によってジョイントシートの表面状態が大きく影響さ
れることを発見した。すなわち、表面および裏面層の充
填材の平均粒径が小さくなるほどシール性が飛躍的に良
好となり、さらに充填材の形状が鱗片状のものは一層良
好になることが判った。これは、ＮＡジョイントシート
の繊維は太く剛直な物が多いため繊維の隙間を通してシ
ール流体が漏れることが多く、粒径の小さい充填材はバ
インダーのゴムとともに繊維の隙間を埋めることがで
き、さらにマイカのように粒子の形状が鱗片状のもの
は、製板時の剪断力によってシートの表面と並行方向に
粒子が配向し表面状態が平滑なシートとなり、フランジ
との密着性が良く、シール性が良好になるものと思われ
る。特に本発明者の実験的検討結果によると、鱗片状鉱
物の適切な粒径としては４０μｍ以下、配合量としては
全充填材の３０重量％以上であるのが好適で、そうでな
いと表面状態に大きく影響しないことが確認されてい
る。
に充填材について検討を行った結果、充填材の粒径、形
状によってジョイントシートの表面状態が大きく影響さ
れることを発見した。すなわち、表面および裏面層の充
填材の平均粒径が小さくなるほどシール性が飛躍的に良
好となり、さらに充填材の形状が鱗片状のものは一層良
好になることが判った。これは、ＮＡジョイントシート
の繊維は太く剛直な物が多いため繊維の隙間を通してシ
ール流体が漏れることが多く、粒径の小さい充填材はバ
インダーのゴムとともに繊維の隙間を埋めることがで
き、さらにマイカのように粒子の形状が鱗片状のもの
は、製板時の剪断力によってシートの表面と並行方向に
粒子が配向し表面状態が平滑なシートとなり、フランジ
との密着性が良く、シール性が良好になるものと思われ
る。特に本発明者の実験的検討結果によると、鱗片状鉱
物の適切な粒径としては４０μｍ以下、配合量としては
全充填材の３０重量％以上であるのが好適で、そうでな
いと表面状態に大きく影響しないことが確認されてい
る。
【００１６】なお、一般に低い締付面圧による漏れはＮ
Ａジョイントシートとフランジとの境すなわち接面での
漏れが多いので、これを防止するためには上記鱗片状鉱
物を配合した組成物を基材の表面および／または裏面だ
けに薄く積層させるだけでも充分であるが、上記組成物
からなるジョイントシートは引張強さ、応力緩和率、圧
縮率等の基本物性に悪影響を与えないため、単層構造と
しても一向に差し支えない。
Ａジョイントシートとフランジとの境すなわち接面での
漏れが多いので、これを防止するためには上記鱗片状鉱
物を配合した組成物を基材の表面および／または裏面だ
けに薄く積層させるだけでも充分であるが、上記組成物
からなるジョイントシートは引張強さ、応力緩和率、圧
縮率等の基本物性に悪影響を与えないため、単層構造と
しても一向に差し支えない。
【００１７】
【実施例】以下、実施例により本発明を具体的に説明す
る。 ［実施例１］ゴム素練りロールにより０．２ｍｍの厚さ
に薄だし処理をしたアクリロニトリルブタジエンゴム材
料を所定量計量した後、３００重量部のトルエンに浸漬
し、２４時間放置して充分に膨潤させ、下記表１の実施
例１に示す配合の繊維材料、ゴム薬品、充填材とともに
ヘンシェルミキサーにて８０分間混練し材料を調整し
た。そして材料を１５０℃の熱ロール、２０℃の冷ロー
ル間に投入しながら加圧加硫成形し、厚さ１．５ｍｍの
ジョイントシートを作製した。 ［実施例２］表１の実施例２に示す配合の材料を用い
て、実施例１と同様の方法にてジョイントシートを作製
した。
る。 ［実施例１］ゴム素練りロールにより０．２ｍｍの厚さ
に薄だし処理をしたアクリロニトリルブタジエンゴム材
料を所定量計量した後、３００重量部のトルエンに浸漬
し、２４時間放置して充分に膨潤させ、下記表１の実施
例１に示す配合の繊維材料、ゴム薬品、充填材とともに
ヘンシェルミキサーにて８０分間混練し材料を調整し
た。そして材料を１５０℃の熱ロール、２０℃の冷ロー
ル間に投入しながら加圧加硫成形し、厚さ１．５ｍｍの
ジョイントシートを作製した。 ［実施例２］表１の実施例２に示す配合の材料を用い
て、実施例１と同様の方法にてジョイントシートを作製
した。
【００１８】［比較例１］表１の比較例１に示す配合の
材料を用いて、実施例１と同様の方法にてジョイントシ
ートを作製した。 ［比較例２］表１の比較例２に示す配合の材料を用い
て、実施例１と同様の方法にてジョイントシートを作製
した。
材料を用いて、実施例１と同様の方法にてジョイントシ
ートを作製した。 ［比較例２］表１の比較例２に示す配合の材料を用い
て、実施例１と同様の方法にてジョイントシートを作製
した。
【００１９】実施例１および２、比較例１および２のジ
ョイントシートの物性を表２に示す。なお、ジョイント
シートの引張強さ、圧縮率、復元率、応力緩和率は、Ｊ
ＩＳＲ３４５３に準じて測定した。表面粗さの測定は小
坂製作所製万能表面形状測定器を用いてＪＩＳ Ｂ０６
０１に準じて最大高さを測定した。シール性について
は、リング状に打ち抜いたガスケットをフランジに挟み
Ｎ2ガスを内圧５kgf／cm2で１時間加圧したときの漏れ
量を水中置換法により求めた。測定の結果、実施例１お
よび２は表面粗さが小さく、シール性が良好であること
が判る。一方、比較例１および２はいずれも表面粗さが
大きく、シール性が悪いことが判る。
ョイントシートの物性を表２に示す。なお、ジョイント
シートの引張強さ、圧縮率、復元率、応力緩和率は、Ｊ
ＩＳＲ３４５３に準じて測定した。表面粗さの測定は小
坂製作所製万能表面形状測定器を用いてＪＩＳ Ｂ０６
０１に準じて最大高さを測定した。シール性について
は、リング状に打ち抜いたガスケットをフランジに挟み
Ｎ2ガスを内圧５kgf／cm2で１時間加圧したときの漏れ
量を水中置換法により求めた。測定の結果、実施例１お
よび２は表面粗さが小さく、シール性が良好であること
が判る。一方、比較例１および２はいずれも表面粗さが
大きく、シール性が悪いことが判る。
【００２０】
【表１】
【表２】
【００２１】
【発明の効果】以上述べたように、本発明によれば、ジ
ョイントシート中の充填材として鱗片状鉱物、特に平均
粒径が４０μｍ以下のものを含むことによって、表面ウ
ネリが小さくなり、低い締付面圧でもシール性に優れて
いるＮＡジョイントシートを得ることができる。
ョイントシート中の充填材として鱗片状鉱物、特に平均
粒径が４０μｍ以下のものを含むことによって、表面ウ
ネリが小さくなり、低い締付面圧でもシール性に優れて
いるＮＡジョイントシートを得ることができる。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.6 識別記号 ＦＩ Ｃ０８Ｌ 21/00 Ｃ０８Ｌ 21/00
Claims (4)
- 【請求項１】 無機繊維および／または有機繊維からな
る基材繊維、ゴム、充填材およびゴム薬品からなる組成
物で構成されるジョイントシートにおいて、その組成物
中の充填材として鱗片状鉱物を含むことを特徴とするジ
ョイントシート。 - 【請求項２】 上記シートの表面および／または裏面の
組成物だけに上記鱗片状鉱物を配合したことを特徴とす
る請求項１に記載のジョイントシート。 - 【請求項３】 上記鱗片状鉱物は平均粒径が４０μｍ以
下であることを特徴とする請求項１または２に記載のジ
ョイントシート。 - 【請求項４】 上記鱗片状鉱物の配合量が充填材全体の
３０重量％以上であることを特徴とする請求項１，２ま
たは３に記載のジョイントシート。
Priority Applications (1)
| Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
|---|---|---|---|
| JP30873096A JPH10140138A (ja) | 1996-11-05 | 1996-11-05 | ジョイントシート |
Applications Claiming Priority (1)
| Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
|---|---|---|---|
| JP30873096A JPH10140138A (ja) | 1996-11-05 | 1996-11-05 | ジョイントシート |
Publications (1)
| Publication Number | Publication Date |
|---|---|
| JPH10140138A true JPH10140138A (ja) | 1998-05-26 |
Family
ID=17984601
Family Applications (1)
| Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
|---|---|---|---|
| JP30873096A Pending JPH10140138A (ja) | 1996-11-05 | 1996-11-05 | ジョイントシート |
Country Status (1)
| Country | Link |
|---|---|
| JP (1) | JPH10140138A (ja) |
Cited By (5)
| Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
|---|---|---|---|---|
| JP2003064223A (ja) * | 2001-08-29 | 2003-03-05 | Nok Corp | ゴムシール部品 |
| JP2004011849A (ja) * | 2002-06-10 | 2004-01-15 | Bridgestone Corp | 高圧ホース |
| JP2005255924A (ja) * | 2004-03-15 | 2005-09-22 | Nok Corp | Ｅｐｄｍ組成物 |
| JP2005255925A (ja) * | 2004-03-15 | 2005-09-22 | Nok Corp | ブレンドゴム組成物 |
| WO2014076737A1 (ja) * | 2012-11-16 | 2014-05-22 | ニチアス株式会社 | シール材 |
-
1996
- 1996-11-05 JP JP30873096A patent/JPH10140138A/ja active Pending
Cited By (6)
| Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
|---|---|---|---|---|
| JP2003064223A (ja) * | 2001-08-29 | 2003-03-05 | Nok Corp | ゴムシール部品 |
| JP2004011849A (ja) * | 2002-06-10 | 2004-01-15 | Bridgestone Corp | 高圧ホース |
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