JPH10138075A - ワーク姿勢調整装置、調整具及び調整方法 - Google Patents

ワーク姿勢調整装置、調整具及び調整方法

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JPH10138075A
JPH10138075A JP19726597A JP19726597A JPH10138075A JP H10138075 A JPH10138075 A JP H10138075A JP 19726597 A JP19726597 A JP 19726597A JP 19726597 A JP19726597 A JP 19726597A JP H10138075 A JPH10138075 A JP H10138075A
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correction
work
axis
inclination
displacement
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JP19726597A
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Tatsuo Yoshitoshi
龍雄 吉年
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Fuji Seiki KK
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Fuji Seiki KK
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Abstract

(57)【要約】 【課題】ワークの姿勢を簡便に且つ短時間で精度良く調
整でき、ひいては無人自動化にも対応可能なワーク姿勢
調整装置を提供すること。 【解決手段】工作機械の加工テーブル上にベース2を固
定し、このベース2に対して取付体3の姿勢を調整す
る。取付体3の取付面3aにワークWを取り付ける。ワ
ークWの加工面WaがXY平面に沿うように、第1の駆
動固定部材4によって取付体3の四辺の中央部のZ軸方
向位置を調整する。次いで、ワークWの平面WbがXZ
平面と平行になるように、取付体3の対向する一対の辺
の中央部に配置した第2の駆動固定部材6によって、Z
軸回りの取付体3の回転位置を調整する。各駆動固定部
材4,6は、印加電圧に応じて変位量を調整する圧電変
位素子を含み、調整した状態で取付体3を固定する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、工作機械の加工テ
ーブル上において、ワークの、例えば加工面の傾き誤
差、および例えば加工面の面内における回転誤差を補正
するためのワーク姿勢調整装置、ワーク姿勢調整具及び
ワーク姿勢調整方法に関する。
【0002】
【従来の技術】図21および図22を参照して、30は
NCフライス等の工作機械である。31はワークを搭載
する加工テーブルであり、加工テーブルの上面32は基
本的には機械のXY運動平面(以下では、単にXY平面
という)と平行になっており、図21の場合、加工テー
ブル31は、機械のXY平面上をX軸ガイドレール3
7、Y軸ガイドレール38に案内されて移動可能であ
る。加工テーブルの上面部32にはワーク33が直接も
しくはバイス等のようなワーク支持装置34を介して搭
載され固定される。切削工具35は主軸に取り付けられ
て主軸芯Mの回りを回転し、ワーク33を切削する運動
を行う。
【0003】図22を参照して、この時、ワーク33の
加工面39は機械のXY平面に対して正しい位置関係に
設定されていなければならない。説明を容易にするため
に、以後、ワーク33の加工面39が上記XY平面に平
行となるべき場合を前提とすると、ミクロンオーダーの
精度が要求されるような加工においては、ワーク33を
単に、直接又はワーク支持装置34を介して取り付けた
のみでは、加工面39がXY平面に対して完全に平行に
なるとは限らない。加工テーブル31自身が有する面の
傾き誤差やワーク支持装置34に起因する誤差等、種々
の誤差が累積することにより加工面39がXY平面に対
して完全に平行になるとは限らず、通常、ミクロンオー
ダーの傾き誤差を有している。また、ワーク33は、X
Y平面と直交する軸線の回りに回転誤差を有している。
何れにしても、これら傾き誤差および回転誤差は、でき
るだけゼロに近づけた方が好ましい。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】前記従来の技術におい
て、加工面の傾き誤差を、加工に先立って測定した後、
ワーク33の加工面39の一部を軽く叩くか、ワーク3
3の下側の一部と台金40との間に薄い金属箔を敷いた
り等して、傾き調整を行っていた。そして、再度誤差測
定を行い、さらに同様の補正を行うといった作業を繰り
返しながらミクロンオーダーの傾き誤差をゼロに追い込
んでいくことになる。
【0005】次に平行度誤差を測定し、ワーク支持装置
34の加工テーブル31への取付けボルト41を少し緩
め、ワーク支持装置34の側部を軽く叩いてワーク支持
装置34の平行度の微調整を行い再度誤差測定を行う。
この動作を繰り返して、ミクロンオーダーの平行度誤差
をゼロに近づけていくことになる。これらの作業は、大
変煩わしい上に、作業者の熟練によってその作業効率が
著しく左右されるものである。
【0006】さらにこれらの作業には、必ず人間の介在
を必要とするため、ワークの交換や上記傾きや平行度の
微調整等の段取り作業を含めて、加工の無人自動化を行
う際に大きな障害となっていた。そこで、本発明は、作
業者の熟練に頼らず、ワークの姿勢を簡便に且つ短時間
で精度良く調整でき無人自動化にも対応可能なワーク姿
勢調整装置およびワーク姿勢調整方法並びにワーク姿勢
調整具を提供することを目的とする。
【0007】
【課題を解決するための手段】上記目的を達成するた
め、 1)請求項1記載の発明のワーク姿勢調整装置は、互い
に交差する第1および第2の面を有するワークの姿勢
を、工具ヘッドと加工テーブルとの相対運動に関して工
作機械に設定された互いに直交するX軸,Y軸およびZ
軸に基づいて調整するワーク姿勢調整装置において、ベ
ースと、上記ワークを取り付ける取付体と、ベースと取
付体との間に介在して取付体を支持する支持機構とを備
え、この支持機構は、上記取付体をZ軸方向に駆動する
ことにより、ワークの第1の面のXY平面に対する傾き
を補正する第1の補正手段、および取付体をZ軸に平行
な軸線の回りに回転駆動することにより上記第2の面の
X軸方向に関する傾きを補正する第2の補正手段を含
み、上記第1の面のXY平面に対する傾きおよび上記第
2の面のX軸方向に関する傾きに関連する座標値を検出
する座標値検出手段と、この座標値検出手段からの信号
に応じて各補正手段の動作を制御する制御手段とをさら
に備えたことを特徴とするものである。
【0008】この構成では、ワークの第1および第2の
面の傾きに関連する座標値を検出し、検出された座標値
に応じて各補正手段の動作を制御して、ワークを所望の
取付姿勢に自動的に補正することができる。また、ワー
クの面を工作機械の運動軸を基準に補正するので、ベー
スと加工テーブルとの間の取付誤差の影響を受けること
なく精度良く補正が行える。
【0009】ここで、ワークの第1の面のXY平面に対
する傾きを補正するとは、両面のなす角度が所要角度に
なるように補正することを意味し、この所要角度にはゼ
ロ(すなわち両面が平行となる場合)も含まれる。ま
た、所要角度に厳密に補正する場合の他、所要角度を含
む許容範囲内に収まるように補正する場合も含む趣旨で
ある。ワークの第2の面のX軸方向に関する傾きを補正
することについても同様である。なお、工作機械が放電
加工機の場合は、電極を取り付けるための電極ヘッドが
工具ヘッドに該当し、同じものを意味するものとする。
【0010】上記ベースは、工作機械の例えば加工テー
ブル等の構成要素によって兼用されていても良いし、そ
うでなくても良い。 2)請求項2記載の発明のワーク姿勢調整装置は、請求
項1において、上記座標値検出手段は、工具ヘッドに取
り付けられ、上記第1および第2の面に接触することに
より上記制御手段に信号を出力する信号出力手段と、工
作機械に予め備えられ、X軸、Y軸およびZ軸方向のそ
れぞれの変位を検出する変位検出センサとを含むことを
特徴とするものである。
【0011】この構成では、工具ヘッドや電極ヘッドに
取り付けられた例えばタッチセンサ等の信号出力手段
を、工作機械の加工テーブル上のワークの第1および第
2の面に接触させてトリガ信号を得、このときの各軸の
変位検出センサの検出値に基づいて、第1および第2の
面の傾きに関連する座標値を検出することができる。工
作機械に予め備えられている要素を用いるので、別途に
3次元座標測定機等を設ける場合と比較して、構成を格
段に簡素化することができる。
【0012】3)請求項3記載の発明のワーク姿勢調整
装置は、請求項1又は2において、各補正手段は補正し
た位置をロックする手段を兼用していることを特徴とす
るものである。この構成では、取付体の姿勢を補正した
各補正手段によってそのまま補正済みの状態をロックす
ることができる。したがって、補正手段とロック手段を
別個に設ける場合と比較して構成を簡素化することがで
きる。
【0013】4)請求項4記載の発明のワーク姿勢調整
装置は、請求項1,2又は3において、上記支持機構
は、上記取付体の上記軸線方向への移動を許容した状態
で上記軸線回りの取付体の回転を支持する回転支持手段
をさらに含み、上記第1の補正手段は、上記軸線から離
れた少なくとも3つの位置にそれぞれ配置されているこ
とを特徴とするものである。
【0014】この構成では、第2の補正手段による回転
駆動の軸線の回りに取付体を回転支持してあるので、第
2の補正手段は1箇所に設けるのみで良く構造を簡素化
することができる。また、各補正手段を含む支持機構が
XY平面内に働く切削応力にも十分に耐えることができ
る。 5)請求項5記載の発明のワーク姿勢調整装置は、請求
項1,2又は3において、上記支持機構は、上記取付体
を所定の点の回りに回転支持する球面軸受をさらに含
み、上記第1の補正手段は、上記軸線から離れた少なく
とも2つの位置にそれぞれ配置されていることを特徴と
するものである。
【0015】この構成では、球面軸受を用いたので、こ
の球面軸受によって鉛直方向の荷重も支えることができ
る結果、第1の補正手段は少なくとも2位置に配置すれ
ば良く、構造を簡素化できる。また、球面軸受によって
より安定して取付体を支持することができる。 6)請求項6記載の発明のワーク姿勢調整装置は、請求
項1ないし5の何れか一つにおいて、上記第1および第
2の補正手段のそれぞれは、互いに逆方向に取付体を駆
動する一対の圧電変位素子を含むことを特徴とするもの
である。
【0016】圧電変位素子であれば、補正手段を極めて
小型化でき、且つ十分な固定荷重を負担することができ
る。また、印加電圧に対して変位量が安定していると共
に応答性が良いので、即座に所望の変位を得ることがで
き、迅速に調整できる。一方、圧電変位素子は、積層枚
数に応じて任意の変位量のものを得ることができるの
で、必要とされる調整量に応じて、所望の変位量のもの
を選択して用いることができる。
【0017】なお、上記一対の圧電変位素子は、取付体
を逆方向に駆動できれば良く、その配置形態は特に限定
されない。例えば、一対の圧電変位素子が、取付体の所
定部を挟んで対向配置されていて互いに逆向きに取付体
を押すようにしても良いし、また、距離を隔てて配置さ
れていても良い。また、一対の圧電変位素子が球面軸受
等の回転支点を挟んだ両側に配置されていて、共に同方
向に押すことにより取付体を互いに逆回りに回転駆動す
るものであっても良い。
【0018】7)請求項7記載の発明のワーク姿勢調整
装置は、請求項6において、上記一対の圧電変位素子は
取付体の所定部を挟んで対向配置されることを特徴とす
るものである。もともと圧電変位素子は、あまり大きな
引っ張り荷重を負担できるようには作られておらず、圧
縮荷重を負担するように作られている。そこで、取付体
の所定部を両側の圧電変位素子で押し挟みながら、所定
部を駆動することにより、所定部を精度良く変位させる
ことができる。ここで、取付体が所定部を含んで一体に
形成されていても良いし、所定部が別体で形成されてい
ても良い。
【0019】8)請求項8記載の発明のワーク姿勢調整
装置は、請求項6又は7において、少なくとも1つの補
正手段の一対の圧電変位素子のうちの一方を弾性部材で
置き換えたことを特徴とするものである。この構成で
は、一方の圧電変位素子に代えて弾性部材を用いること
により、一方の圧電変位素子のみの電圧を制御すれば良
いことになる結果、制御が簡単となる。また、圧電変位
素子の数を減じて製造コストを安価にできる。なお、弾
性部材としては、所要の変位量と所要の荷重を負担でき
れば十分であり、例えばゴムや樹脂を用いることがで
き、また、金属製のばねを用いることもできる。ばねと
しては圧縮コイルばねの他、引っ張りコイルばねを用い
ることができる。
【0020】9)請求項9記載の発明のワーク姿勢調整
装置は、請求項6又は7において、上記一対の圧電変位
素子のそれぞれには、互いに逆向きの各圧電変位素子の
変位量に比例して増減するようなバイアス電圧を付加し
たオーバードライブ電圧が印加されることを特徴とする
ものである。この構成では、一対の圧電変位素子全体と
しての電圧−変位特性のリニアリティを向上したり、各
圧電変位素子の残留歪みに起因した電圧−変位特性の原
点ずれ等を防止したりすることができる。
【0021】10)請求項10記載の発明のワーク姿勢
調整装置は、請求項6,7又は8において、上記圧電変
位素子に代えて超磁歪素子を用いたことを特徴とするも
のである。超磁歪素子は、外部の磁界の変化によって非
接触で変位を生じるので、ケーブルレスで使用できる。
また、圧電変位素子と比べて大出力、大変位を持ち、単
位応力当たりの重量が小さいという利点がある。
【0022】11)請求項11記載の発明のワーク姿勢
調整装置は、請求項1ないし10の何れか一つにおい
て、上記支持機構はベースと取付体との間に介在される
中間体をさらに含み、上記第1および第2の補正手段の
何れか一方が取付体と中間体との間に介在し且つ中間体
に対する取付体の変位を補正すると共に、他方が中間体
とベースとの間に介在し且つベースに対する中間体の変
位を補正することを特徴とするものである。
【0023】この構成では、例えばワークの第1の面の
XY平面に対する傾きを取付体と中間体との関係におい
て調整し、ワークの第2の面のX軸方向に関連する傾き
(すなわち取付体の回転位置)を中間体とベースとの関
係において調整するので、各補正手段による調整を互い
に他から完全に独立した状態で行える。なお、ワークの
第1の面のX軸方向に関連する傾き(すなわち取付体の
回転位置)を取付体と中間体との関係において調整し、
ワークの第2の面のXY平面に対する傾きを中間体とベ
ースとの関係において調整しても良い。
【0024】12)請求項12記載のワーク姿勢調整装
置は、請求項1ないし11の何れか一つに記載のワーク
姿勢調整装置に用いられるワーク姿勢調整具であって、
ベースと、このベースに支持機構を介して支持され、互
いに交差する第1および第2の面を有するワークを取り
付ける取付体とを備え、上記支持機構は、ワークの第1
の面の傾きを補正する第1の補正手段と、取付体を所定
の軸線の回りに回転駆動し上記ワークの第2の面の所定
方向に関する傾きを補正する第2の補正手段を含むこと
を特徴とするものである。
【0025】本ワーク姿勢調整具を工作機械に適用し
て、ワークの取付姿勢を所望に補正することができる。
特に、調整具がベースと取付体と各補正手段を含む支持
機構とをユニット化できるので、種々の工作機械への適
用が可能となり、汎用性が向上する。 13)請求項13記載の発明のワーク姿勢調整方法は、
互いに交差する第1および第2の面を有するワークの姿
勢を、工具ヘッドと加工テーブルとの相対運動に関して
工作機械に設定された互いに直交するX軸,Y軸および
Z軸に基づいて調整するワーク姿勢調整方法において、
第1および第2の補正手段を含む支持機構を介して支持
された取付体にワークが取り付けられた状態で、該ワー
クの第1の面のXY平面に対する傾きに関連する座標値
を検出する工程と、検出された第1の面の傾きに関連す
る座標値に基づいて第1の補正手段によって第1の面の
傾きを補正する第1の面の補正工程と、取付体に取り付
けられたワークの第2の面のX方向に関する傾きに関連
する座標値を検出する工程と、検出された第2の面のX
方向に関する傾きに関連する座標値に応じて、第2の補
正手段によって取付体をZ軸に平行な軸線の回りに回転
駆動し、上記第2の面のX軸方向に関する傾きを補正す
る第2の面の補正工程とを含むことを特徴とするもので
ある。
【0026】この構成では、取付体に取り付けられたワ
ークの第1および第2の面の傾きに関連する座標値を検
出し、検出された座標値に応じて各補正手段の動作を制
御して、ワークを所望の取付姿勢に自動的に補正するこ
とができる。ここで、傾きを補正するとは、傾きを厳密
に所要角度にする場合の他、所要角度を含む許容範囲内
に収まるように補正する場合も含む趣旨である。また、
所要角度がゼロの場合(平行となる場合)をも含む趣旨
である。
【0027】また、上記第1の面の補正工程と第2の面
の補正工程のいずれを先に実施しても良いし、両補正工
程を同時に実施しても良い。 14)請求項14記載の発明のワーク姿勢調整方法は、
請求項13において、上記第1の面の補正工程では、検
出された第1の面の傾きに関連する座標値に基づいて求
められる第1の面又はこれに平行な仮想平面を表す式Z
=a1・X+b1・Y+c1、および予め設定された目
標となる仮想平面を表す式Z=a2・X+b2・Y+c
2の両式から得られる偏差式と、第1の補正手段の配置
位置のX座標値およびY座標値とに基づいて第1の補正
手段の補正量を求めることを特徴とするものである。
【0028】例えば、前者の式から後者の式を差し引い
た偏差式ΔZ=(a1−a2)X+(b1−b2)Y+
(c1−c2)に、第1の補正手段の配置位置のX座標
値およびY座標値を代入して得られるΔZ値は、第1の
補正手段の配置位置における変位ずれ量を表すので、第
1の補正手段の補正量Hは、H=−ΔZとなる。一方、
後者の式から前者の式を差し引いた偏差式ΔZ=(a2
−a1)X+(b2−b1)Y+(c2−c1)に、第
1の補正手段の配置位置のX座標値およびY座標値を代
入して得られるΔZ値は、そのまま第1の補正手段の補
正量Hとして、採用できる。すなわちH=ΔZとなる。
【0029】何れの偏差式を用いても良いが、何れにし
ても、偏差式と第1の補正手段の配置位置のX,Y座標
値を用いて、複雑な演算をすることなく第1の補正手段
による必要な補正量を迅速に求めることができる。第1
の補正手段の配置位置はどのような位置であっても良
く、第1の補正手段の配置の自由度が高くなる。 15)請求項15記載の発明のワーク姿勢調整方法は、
請求項13又は14において、上記第2の面の補正工程
は第1の面の補正工程の後で実施されることを特徴とす
るものである。
【0030】この構成では、第1の面のXY平面に対す
る傾きが補正された後に実施される第2の面の補正工程
において、Z軸回りに取付体を回転駆動する。したがっ
て、特に第1の面がXY平面に対して略平行に補正され
ている場合には、この既に調整された第1の面の補正が
第2の面の補正によって、狂わされてしまうようなこと
がなく、仮にあったとしても実質的に無視できるレベル
であるので、精度の良い補正が行える。
【0031】16)請求項16記載の発明のワーク姿勢
調整方法は、請求項13,14又は15において、上記
第1および第2の面の補正工程のうち、先になされた補
正工程での補正を一旦解除した状態で後の補正工程を実
施し、その後、上記先になされた補正工程での補正状態
を復帰させることを特徴とするものである。この構成で
は、各補正手段による補正時に互いに他の補正手段に不
要な力が及ぼされることがないため、一方の補正が他方
の補正に与える影響を確実に回避した状態での補正を行
うことができ、一層精度の良い補正が行え、かつ補正手
段の寿命を長くすることができる。
【0032】17)請求項17記載の発明のワーク姿勢
調整方法は、請求項13又は14において、上記第1お
よび第2の面の補正工程を同時に行うことを特徴とする
ものである。この構成では、例えばまず第1の面のXY
平面に対する傾きに関連する座標値の検出と第2の面の
X方向に関する傾きに関連する座標値の検出とを連続し
て一挙に行っておき、その後で両補正を一括して同時に
行うので、迅速な補正が可能となる。なお、補正前の偏
位量が比較的小さい場合は補正を同時に行っても、第1
および第2の面の補正が互いに他に与える影響は殆ど無
視できるレベルであり、補正精度に与える影響は殆どな
い。
【0033】18)請求項18記載の発明のワーク姿勢
調整方法は、請求項13ないし17の何れか一つにおい
て、上記第1および第2の面の傾きに関連する座標値を
検出する工程の前に、各補正手段の動作位置を初期位置
にリセットする工程を含むことを特徴とするものであ
る。この構成では、各補正手段の動作位置を補正開始前
に初期位置にリセットしておくことにより、常に既知の
定位置から補正を行うため補正開始のつど現在位置を調
べる必要がなく、迅速な補正が可能となる。
【0034】19)請求項19記載の発明のワーク姿勢
調整方法は、請求項18において、上記初期位置は各補
正手段による最大補正範囲の中央位置であることを特徴
とするものである。この構成では、各補正手段を最大補
正範囲の中央位置にリセットしておくことにより、より
迅速な補正が可能となる。
【0035】
【発明の実施の形態】本発明の好ましい実施形態を添付
図面を参照しつつ説明する。図1は、本発明の一実施形
態のワーク姿勢調整装置を装備した工作機械の斜視図で
あり、本ワーク姿勢調整装置100(以下では、単に姿
勢調整装置100という)は、工作機械30の加工テー
ブル31の基準面としての上面32に、ボルト等の固定
部材を用いて固定される姿勢調整具1を主要部として備
えている。また、本姿勢調整装置100は、工具ヘッド
44に取り付けられる信号出力手段としてのプローブ式
のタッチセンサ46と、工作機械30に予め備えられた
基準3軸方向の変位検出センサ47,48および49
(図8参照)と、姿勢調整具1に設けられた後述する駆
動固定部材の動作を制御する制御手段としてのコントロ
ーラCとを備えている。
【0036】図2は姿勢調整具1の斜視図であり、図3
は姿勢調整具1の平面図であり、図4(a)は姿勢調整
具1をY方向から見た側面図であり、図4(b)は姿勢
調整具1をX方向から見た側面図である。これらの図を
参照して、姿勢調整具1は、加工テーブル31に固定さ
れる矩形板状のベース2と、このベース2の上面2aと
略平行な取付面3aを有する矩形板状の取付体3とを備
えている。なお、図におけるX方向、Y方向、Z方向
は、工作機械30の持つ基準軸方向であり、以下の説明
においても同様である。
【0037】図1において、42は、工作機械30の本
体30AによってY軸方向に進退自在に支持されたY軸
移動テーブルであり、43は、上記Y軸移動テーブル4
2によってX軸方向に進退自在に支持されたX軸移動テ
ーブルである。これらのX軸移動テーブル43およびY
軸移動テーブル42は、X軸サーボモータおよびY軸サ
ーボモータ(図1では図示していないが図8においてB
1,B2として図示してある)によって駆動される。X
軸移動テーブル43およびY軸移動テーブル42の変位
は、それぞれ対応する変位検出センサ47および48
(図8参照)によって検出されており、検出された変位
に基づいて各移動テーブル42,43は位置制御されて
いる。
【0038】一方、工具を装着するための工具ヘッド4
4とこれを支持した支持体45は、本体30Aによって
Z軸方向に進退自在に支持されており、この支持体45
はZ軸サーボモータ(図1では図示していないが図8に
おいてB3として図示してある)によって駆動される。
また、支持体45のZ軸方向の変位は、変位検出センサ
49(図8参照)によって検出されており、検出された
変位に基づいて支持体45は位置制御されている。
【0039】図1に示すように、工作機械30の所定の
部位には、上記の取付体3の姿勢を調整するためのコン
トローラCが取り付けられており、このコントローラC
の表面には、操作パネルC1が配置されていると共に、
コントローラCの内部には、上記各移動テーブル42,
43や支持体45の位置や移動速度の制御、工具の回転
数制御および加工前におけるワークの姿勢調整等を司
る、後述するマイクロコンピュータC2が内装されてい
る。図示していないが、コントローラCには、後述する
各圧電変位素子からのリード線が接続されている。
【0040】上記の取付体3の中央部とベース2との間
には、取付体3をZ軸方向に沿う軸線Kの回りに回転自
在に支持する転がり軸受8が配置されている。ベース2
の上面2aおよび下面がベース2の基準面となってお
り、この基準面としての下面が加工テーブル31の上面
に沿わされて固定されている。このため、ベース2の基
準面としての上面2aも略適正な位置決めがなされてい
る。
【0041】図3におけるX方向に沿う断面図である図
5を参照して、この転がり軸受8は例えばラジアル玉軸
受からなり、ベース2の上面2aにねじ2cにより固定
された略円柱状の支持主体8aを有している。この支持
主体8aの周面には、内側軌道面18aを有する溝18
が形成されており、この溝18に保持された複数の例え
ばスチール製のボール15が、取付体3の下面に形成さ
れた円孔からなる受容部14に嵌め入れられている。こ
れらのボール15は受容部14の内周壁を外側軌道面1
9として、転動されながら公転されるようになってい
る。また、ボール15は内側軌道面18aおよび外側軌
道面19に対してクリアランスがゼロの状態で転動する
ように設定されている。
【0042】一方、支持主体8aの上面16と受容部1
4の底面17との間には、所定の隙間sが設けられてお
り、本転がり軸受8は、取付体3をZ方向には支持せ
ず、XY平面内での取付体3の回転のみを支持するよう
になっている。したがって、取付体3は、転がり軸受8
によってX方向およびY方向への移動は規制されている
ことになる。また、上記の隙間sによって、ボール15
の公転中心を支点として、Z軸方向にも傾斜状に変位が
可能になっている。
【0043】本実施形態では、取付体3の取付面3aに
直接ワークWを取り付ける場合に則して説明する。取付
体3の取付面3aの所要位置には、例えばアングル状の
基準ガイドレール3c(図2参照、他の図では簡単のた
め、基準ガイドレール3cの図示を省略してある。)が
配置されており、この基準ガイドレール3cに沿わせた
状態で、ワークWを取付面3aに載置することにより、
ワークWの大まかな位置決めがなされるようになってい
る。また、ワークWを取付面3aに固定する手段として
は、取付面3aに形成されたねじ孔にワーク固定用のね
じをねじ込み、ワークWを取付面3aに押圧固定するも
のを例示できる。また、例えば放電加工等でワークWに
あまり負荷がかからないような場合には、瞬間接着剤等
の接着剤を用いて取付面3aに接着固定することも可能
である。
【0044】また、ワークWを取付面3aに直接固定す
る方式の他、取付面3aに固定した取付バイス(例えば
図18の従来例で示したものと同様のもの)を介してワ
ークWを間接的に固定する方式もある。さらに、無人自
動加工に適した自動芯出し装置等のアタッチメントを介
してワークWを取付体3に固定しても良い。図3を参照
して、取付体3の四辺のそれぞれの中央部には、凹部3
bが形成され、各凹部3bの中央部から外方へ向かって
矩形断面の駆動用突部12,13が突出形成されてい
る。駆動用突部12は、Y方向および反Y方向にそれぞ
れ延びており、駆動用突部13は、X方向および反X方
向にそれぞれ延びていて駆動用突部12よりも長く設定
されている。各駆動用突部12,13のそれぞれは、第
1の補正手段としての第1の駆動固定部材4によって、
Z軸方向に支持されている。また、長い側である駆動用
突部13のそれぞれは、第2の補正手段としての第2の
駆動固定部材6によってZ軸に平行な軸線K回りの回転
方向に支持されている。
【0045】各第1の駆動固定部材4は、軸線Kを中心
とする円周を等配分するように配置されており、一対の
第2の駆動固定部材6は、軸線kを挟んだ対称位置に配
置されている。第1の駆動固定部材4のそれぞれは、各
駆動用突部12,13を介して、取付体3の四辺の中央
部の高さを調整することにより、取付面3のX軸方向お
よびY軸方向に関する傾きを調整し、この調整を通じて
ワークWの加工面の傾きを調整するものである。一方、
第2の駆動固定部材6は、各駆動用突部13を介して、
取付体3ひいてはワークWの軸線K回りの回転位置を調
整するものである。
【0046】第1の駆動固定部材4は、互いに対をなす
圧電変位素子9a,9bをそれぞれ含んでいる。これら
の圧電変位素子9a,9bは、ベース2の上面2aにね
じ11によって固定されたチャンネル状(断面コの字型
形状)の固定枠5によって支持されている。この固定枠
5は、ベース2の上面2aに平行な横バー部5aと、こ
の横バー部5aの両端に連結された一対の脚部5bとを
備えている。そして、上記の駆動用突部12は、固定枠
5とベース2の上面2aとで区画される空所内に貫通さ
れており、この空所内において、駆動用突部12の上下
にそれぞれ圧電変位素子9a,9bが配置されている。
【0047】ここで、圧電変位素子とは、電圧を印加す
ると伸縮する性質のある圧電素子を複数枚積層させて構
成したものであり、印加電圧に応じた変位量を得ること
が可能で、積層枚数に応じた任意の変位量を得ることが
できる。すなわち大きな変位量を必要とする場合には、
積層枚数の多い圧電変位素子を選択して用いれば良く、
必要とする変位量が少ない場合には、積層枚数の少ない
圧電変位素子を選択して用いれば良い。また、一般に、
圧電変位素子は、形状的にも10mm×10mm×18
mm程度と非常に小型でありながら、数100Kgの荷
重にも耐えられるほど高い剛性を持っており、印加電圧
に対する変位の応答性も極めて速い。なお、より大きな
荷重を受ける必要のある場合は、荷重負荷面積の広いも
のを用いれば良い。
【0048】各圧電変位素子9a,9bの両側面22
は、これに対向する脚部5bの内面との間に介在したシ
リコーン系接着剤のような弾性を有する接着剤の層21
を介して脚部5bに固定されている。各圧電変位素子9
a,9bの上面23aおよび下面23bは、各々が対向
する面に対して固定されていない。したがって、第2の
駆動固定手段6によって取付体3が回転駆動されて、駆
動用突部12が水平方向の変位を受けても、圧電変位素
子9a,9bに無理な応力が加わらないようになってい
る。なお、図において、24,25は圧電変位素子9
a,9bに駆動電圧を印加するためのリード線である。
【0049】上述したように、各圧電変位素子9a,9
bは、電圧を印加されることによって伸縮するものであ
り、上側の圧電変位素子9aを伸長させつつ下側の圧電
変位素子9bを短縮させることによって、駆動用突部1
2を上下から挟持した状態で駆動用突部12を下方へ押
して変位させ、逆に、下側の圧電変位素子9bを伸長さ
せつつ上側の圧電変位素子9aを短縮させることによっ
て、駆動用突部12を上下から挟持した状態で駆動用突
部12を上方へ押して変位させる。
【0050】このようにして、X方向に沿って並ぶ一対
の第1の駆動固定部材4によって、取付体3のX方向に
関する傾きを調整でき、またY方向に沿って並ぶ一対の
第1の駆動固定部材4によってY方向に関する傾きを調
整できる。そして、このように交差する2方向に関して
取付体3の取付面3aの傾きを調整することにより、こ
の取付面3aに取付けられたワークWの第1の面に相当
する加工面Waの傾きを調整できる。すなわち、ワーク
Wの加工面WaがXY平面に沿うように調整できる。
【0051】一方、図3を参照して、X方向および反X
方向に延びる長い側の駆動用突部13は、それぞれ第2
の駆動固定部材6によっても受けられている。第2の駆
動固定部材6は、第1の駆動固定部材4よりも、駆動用
突部13の先端側に配置されている。また、第2の駆動
固定部材6をX方向から見た側面図である図7を参照し
て、第2の駆動固定部材6のそれぞれは、対をなす圧電
変位素子10a,10bを含んでおり、これら圧電変位
素子10a,10bは台形状の固定枠7によって支持さ
れている。なお、図7は固定枠7に対して駆動用突部1
3が、後述する貫通孔7aの左右方向の中央部にある初
期位置の状態を示しており、図7において、破線で示す
位置が、電圧を印加しない状態での各圧電変位素子10
a,10bの端面の位置である。
【0052】この固定枠7は、ベース2の上面2aにね
じ11により固定され、矩形の貫通孔7aを有してい
る。この貫通孔7aの中央部を、駆動用突部13が貫通
している。貫通孔7a内には、駆動用突部13の左右に
それぞれ圧電変位素子10a,10bが配置されてい
る。これら一対の圧電変位素子10a,10bは、互い
に他と逆向きに駆動用突部13を押し、互いに協同して
取付体3を回転駆動する。各圧電変位素子10a,10
bの上下の面26は、各々が対向する貫通孔7aの内上
面または内底面との間にそれぞれ、シリコーン系接着剤
のような弾性を有する接着剤の層21を介して固定枠7
に固定されている。一方、各圧電変位素子10a,10
bの左右の側面27a,27bは、駆動用突部13や貫
通孔7aの左右側面に対して固定されていない。
【0053】したがって、第1の駆動固定部材4によっ
て駆動用突部13がZ軸方向に変位されたとしても、固
定枠7およびこれに固定された圧電変位素子10a,1
0bは、何らこれを拘束せず、また、圧電変位素子10
a,10bは無理な力を受けないようになっている。図
8は本実施形態の姿勢調整装置100の電気的構成を示
すブロック図である。同図を参照して、本実施形態で
は、マイクロコンピュータC2に対して、X軸移動テー
ブル43の変位を検出するX軸変位検出センサ47から
の信号、Y軸方向移動テーブル42の変位を検出するY
軸変位検出センサ48からの信号、支持体45のZ軸方
向の変位を検出するZ軸変位検出センサ49からの信
号、およびタッチセンサ46からの信号(トリガ信号と
なる)が入力される。
【0054】このタッチセンサ46は、工具に代えて工
具ヘッド44に取り付けられるものであり、ワークWと
の接触を検出して信号を発するものである。タッチセン
サ46の接触子の先端は球面に形成されており、あらゆ
る方向からの接触を許容している。一方、マイクロコン
ピュータC2は、D/A変換器を含む各駆動回路Aを介
して、各圧電変位素子9a,9b,10a,10bに印
加する電圧を制御するようにしている。また、各駆動回
路Bを介して、X軸、Y軸およびZ軸のサーボモータB
1,B2,B3のそれぞれの駆動を制御する。
【0055】次いで、各圧電変位素子9a,9b,10
a,10bに印加されるべき電圧について説明する。ま
ず、図6(a)は、圧電変位素子への印加電圧が0ボル
トのときの状態を示しており、このとき、各圧電変位素
子と駆動用突部12とのクリアランスは、トータルΔt
1×2となる。すなわち、取付体3の駆動用突部12は
垂直方向に最大Δt1×2の変位が可能である。そし
て、圧電変位素子9a,9bは、各々少なくともΔt1
×2の変位量が得られるものでなければならない。Δt
1×2の変位が得られるときの印加電圧をV1ボルトと
すると、加工面Waの傾き補正を行っていない通常状態
においては、第1の駆動固定部材4の両圧電変位素子9
a,9bは、各々V1/2の電圧を印加され、各々垂直
且つ互いに逆向きにΔt1の伸長をしていて、取付体3
の駆動用突部12を上下方向から挟持し、丁度その変位
範囲の中央位置(上記した初期位置)に位置固定してい
る。
【0056】同様に、第2の駆動固定部材10の両圧電
変位素子10a,10bへの印加電圧V10a,V10
bがともに0ボルトのときの両圧電変位素子10a,1
0bと駆動用突部13とのトータルクリアランスをΔt
2×2とすると、Δt2×2の変位を得るのに必要な印
加電圧をV2ボルトとしたとき、平行度補正を行ってい
ない通常状態において、両圧電変位素子10a,10b
は、各V2/2ボルトの電圧を印加され、水平且つ互い
に逆方向にΔt2の伸長をしていて駆動用突部13を左
右方向から挟持し、丁度その変位範囲の中央位置(上記
した初期位置)に位置固定している。
【0057】なお、実際には、圧電変位素子9a,9b
(又は10a,10b)は一度電圧を印加すると電圧を
除去した後も残留変位δを生じるので、両圧電変位素子
9a,9b(又は10a,10b)で挟持された駆動用
突部12,13の変位が、図9(a)に示すように、適
正な位置からずれるおそれがある。図9(a)におい
て、駆動用突部12,13の変位としては、下側の圧電
変位素子9bの電圧−変位特性と上側の圧電変位素子9
aの電圧−変位特性との中間位置のもの(一点鎖線で示
す)となる。
【0058】そこで、この残留変位δに起因した変位の
ずれを矯正したり、電圧−変位特性のリニアリティを向
上させるために、各圧電変位素子9a,9bにそれぞれ
バイアス電圧,を付加したオーバードライブ電圧を
印加するようにし、駆動用突部12,13の変位が、略
原点を通るようにしている〔図9(b)参照〕。なおオ
ーバードライブのためのバイアス電圧は一定電圧ではな
く、圧電変位素子の変位量に比例して増加してゆくよう
に印加している。即ち図9(b)の実施形態では圧電変
位素子の変位量が0のとき(残留変位δのみ)はバイア
ス電圧は0、そして変位量の増加と共にバイアス電圧も
増加して、最大変位の時にバイアス電圧となるように
している。
【0059】次いで、上記の姿勢調整装置100を用い
てワークWの姿勢制御を行う場合の動作について、図1
0に示すフローチャートに基づいて説明する。上記の基
準ガイドレールを用いて粗い位置決めがなされたワーク
Wに対して、まず、基準面としての加工面Waの傾き補
正を行う(ステップS1〜S3)。加工面WaのXY平
面に対する傾斜誤差を補正して傾斜0であるXY平面に
沿わせなければならない。
【0060】ここで、XYZ3次元座標空間における平
面の方程式は、 aX+bY+c=Z …(1) と表すことができる。aはX軸方向の傾きを、bはY軸
方向の傾きを表す。任意の3点の座標を各々(X1,Y
1,Z1)、(X2,Y2,Z2)、(X3,Y3,Z
3)として、これらを前式(1)に代入した3次元方程
式の傾きa,bを求めると、下記式(2),(3)のよ
うになる。
【0061】
【数1】
【0062】
【数2】
【0063】そこで、まず、ワークWの加工面Wa上に
おける任意の3点P1 ,P2 ,P3の座標(x1,y
1,z1)、(x2,y2,z2)および(x3,y
3,z3)を測定し、マイクロコンピュータC2では、
これらの座標と前式(2)、(3)とに基づいて、基準
面としての加工面WaのX軸、Y軸各方向における実際
の傾斜度を求める(ステップS1)。
【0064】すなわち、マイクロコンピュータC2で
は、X軸移動テーブル43およびY軸移動テーブル42
を駆動して、例えば点P1 のX,Y座標に合わせた後、
支持体45をゆっくりと下降させ、タッチセンサ46が
加工面Waに接触してトリガ信号が入力された時点で下
降を停止すると共に、この時点でのZ軸座標を検出する
ことにより、点P1 の三次元の座標を得るようにしてい
る。点P2 ,点P3 に関しても同様である。
【0065】そして、求めた傾斜度が許容範囲内(例え
ば、100mmのスパンに対して0.5μm以下であ
る)にない場合には、傾き補正を行って補正した傾きに
固定する(ステップS2,S3)。ここで、X軸方向に
おける2つの第1駆動固定部材4,4間のピッチをd1
mmとすると(図3)、2つの第1駆動固定手段4,4
における取付体3のZ方向の相対的傾斜補正量は、トー
タルa×d1×1000μmとなる。すなわち、第1の
駆動固定部材4の一つに着目すると、取付体3の中心に
対してa×d1×1000/2μmの変位補正を行えば
良く、またもう一方の第1の駆動固定部材4はそれとは
逆方向にa×d1×1000/2μmの変位補正を行え
ば良い。
【0066】圧電変位素子の1μm当たりの変位に要す
る印加電圧は予め判っているので、これをK1ボルトと
すると、X方向に沿って並ぶ一対の第1駆動固定部材4
のうちの一方の各圧電変位素子9a,9bに対しては、 V9a=V1/2+(K1×a×d1×1000/2) …(4) V9b=V1/2−(K1×a×d1×1000/2) …(5) の補正電圧の印加を行う。そして、他方の第1の駆動固
定部材4の各圧電変位素子9a,9bに対しては、 V9a=V1/2−(K1×a×d1×1000/2) …(6) V9b=V1/2+(K1×a×d1×1000/2) …(7) ただし、上記のaとしては正の場合と負の場合がある。
【0067】このようにして1回の面傾斜度測定で求め
た、加工面WaのX軸方向の傾斜を、一度に補正するこ
とができる。Y軸方向の傾斜もX軸方向と同様にしてX
軸方向の傾斜の補正と同時に補正することができる。次
いで、このように、加工面WaがXY平面に沿うように
補正された状態で、すなわち、加工面Waに直交する軸
線KがZ軸方向に沿わされた状態で、平面Wbの2点P
4 ,P5 の座標を測定する。この測定の態様について
は、上記した加工面Waの3点P1 ,P2 およびP3
座標測定の場合と、基本的には同じであるが、X軸移動
テーブル43と支持体45を駆動して、例えば点P4
X,Z座標を設定した後、Y軸移動テーブル42を駆動
してタッチセンサ46を平面Wbに当接させる点が異な
る。
【0068】このようにして測定した2点P4 ,P5
座標と下記式(4)に基づいて、平面WbのX軸に対す
る傾き(平面WbとX軸との平行度)が測定される(ス
テップS4)。測定された傾きが許容範囲内(例えば、
100mmのスパンで0.5μm以内)にない場合に
は、加工面Waの傾きの固定を一旦解除した後、加工面
Waの傾き補正(ステップS3と同じ補正)と、平面W
bの傾き補正(すなわち平行度補正)を同時に行って、
これを固定する(ステップS5,S6,S7)。
【0069】なお、平面Wbの傾きが補正前から許容範
囲内にあれば、そのまま(すなわち加工面Waの傾きを
第1の駆動固定部材4によって固定した状態で)、平行
度を第2の駆動固定部材6によって固定する(ステップ
S5,S8)。すなわち、XY平面内における加工面W
aの回転方向誤差は、加工面Waと直交する第2の面に
相当する平面Wbを基準面として、この基準面としての
平面WbとZX平面とのX軸方向に関する平行度を調整
することにより、調整するようにしている。そこで、平
行度の基準面としての平面Wb上において任意の2点P
4 ,P5 のXY座標を測定し、求めた2点P4 ,P5
座標をそれぞれ(x4,y4)、(x5,y5)とする
と、XY平面内における回転方向の傾きeは、 e=(y4−y5)/(x4−x5) …(8) で表される。したがって、第2の駆動固定部材6と回転
の軸線Kとの距離をd3mmとすると、d3×e×10
00μmの補正量だけ第2の駆動固定部材6は取付体3
を回転方向に変位させてやれば良い。第2の駆動固定部
材6の各圧電変位素子10a,10bの1μm当たりの
変位に要する印加電圧は予め判っているので、これをK
2ボルトとすると、各圧電変位素子10a,10bに対
しては、 V10a =V2/2+(K2×e×d3×1000) …(9) V10b =V2/2−(K2×e×d3×1000) …(10) の補正電圧の印加を行うことになる。このようにして、
1回の平行度測定で求めた平行度の誤差を、1度に補正
することができる。ただし上記のeは正の場合と負の場
合がある。
【0070】本実施形態では、全く人手を介さないで、
加工面Waの傾き補正および平面Wbの平行度補正を、
極めて簡単に短時間に且つ精度良く行うことができる。
特に、取付面3aに直交する軸線Kの回りに取付体3を
回転支持したので、第2の駆動固定部材4は円周上の1
箇所に設けるのみでも、回転ずれの補正が可能である。
この場合、構造を簡素化できる。なお、上記実施形態で
は、より強い駆動力と切削応力に対する剛性向上のため
に、軸線Kを挟んだ対称位置に、第2の駆動固定部材4
を一対配してある。
【0071】また、負荷荷重が高くて応答性が良い圧電
変位素子9a,9b,10a,10bを用いたので、取
付体3に対する十分な固定荷重を得ることができ、ま
た、迅速に調整できる。また、圧電変位素子であれば、
所望の変位量のものを選択して用いることができ、自在
性がある。さらに、取付体3の駆動用突部12,13を
両側の圧電変位素子(9a,9b)(10a,10b)
で押し挟みながら、取付体3を変位させるので、精度良
く調整できる。
【0072】なお、上記の実施形態において、ステップ
S7又はS8を経て、傾き・平行度の補正を行った後、
念のため、もう一度、各点P1 〜P5 の座標を測定し、
加工面Waの傾きおよび平面Wbの平行度が許容範囲内
に入っていることを確認するようにしても良い。また、
上記の実施形態においては、加工面Waの傾き補正を行
った後に、平面Wbの平行度測定をして平行度を補正す
るという2段階で補正を行ったが、補正前において、5
つの点P1 〜P5 の座標を一括して測定することによ
り、両補正を同時に行ってしまうことも可能である。厳
密に言えば、加工面Waの傾き補正を行った後でない
と、精度の良い平行度補正は行えない面もあるので、前
者の方が補正の精度としては高い。一方、補正量自体が
非常に小さいレベルにあるため、加工面Waの傾き補正
が、平面Wbの平行度に与える影響は実質的に無視して
良いレベルであることから、後者のような同時補正も実
施可能なわけである。
【0073】なお、上記実施形態においては、面の傾き
誤差や平行度誤差を測定するための座標測定を、工作機
械30に備えられたセンサ類を用いて行ったが、工作機
械とは別に、公知の3次元測定機等を用いて測定し、パ
ソコン等で処理して、工作機械のコントローラに入力す
るようにしても良い。また、上記実施形態における転が
り軸受8に代えて、図11(a)に示すような球面軸受
8Aを用いて、Z軸方向の荷重を支えるようにすること
もできる。この場合、図11(b)に示すように、第1
の駆動固定部材4は、球面軸受8Aの配置位置とは異な
る少なくとも2箇所に配置すれば良い。なお、全ての第
1の駆動固定部材4の配置位置と球面軸受8Aの配置位
置が同一直線上に並ばないようにすることが必要であ
る。
【0074】また、第1の駆動固定部材4の配置形態と
しては、図12(a)および図12(b)に示すよう
に、取付体3の四隅部に配置することができる。この場
合、図12(a)では、第1の駆動固定部材4を取付体
3の一対の対角線上にそれぞれ一対を並べて配置してお
り、図12(b)では、Y軸および反Y軸方向に延びる
各一対の第1の駆動固定部材4を配置している。なお図
12(a),(b)において、第2の駆動固定部材6は
対向する一対の辺の中央部にそれぞれ配置されている。
【0075】また、図12(c)に示すように、第1の
駆動固定部材4は、例えば円形の取付体3の中央部を中
心とする円周上を略3等分する位置にそれぞれ設けるよ
うにしても良く、また、第2の駆動固定部材6は円周上
の1箇所に設けるようにしても良い。また、図13
(a),(b)はそれぞれ本発明のさらに他の実施形態
を示している。図13(a)の実施形態が図12(a)
の実施形態と異なるのは、第2の駆動固定部材6を、各
辺の中央部にそれぞれ配置したことである。これら第2
の駆動固定部材6は、取付体3の中央部を中心とする円
周上を略等分する位置に配置されることになり、これら
の第2の駆動固定部材6によって、等価的に回転支持す
ることができ、軸受を省略しても水平方向の切削荷重に
耐え得る剛性が確保され、取付体3を安定した姿勢に維
持することができる。したがって、可及的に転がり軸受
8や球面軸受8Aの構成を省略することができ、構造を
簡素化することができる。
【0076】また、図13(b)の実施形態が図12
(c)の実施形態と異なるのは、第2の駆動固定部材6
を取付体3の円周上を3等分する位置にそれぞれ設けた
ことである。このように取付体3の円周上の3等分位置
のみに、第2の駆動固定部材6を配置しても、水平方向
切削荷重に対する安定姿勢を維持することができる結
果、転がり軸受8や球面軸受8Aを省略して構造を簡素
化できる。
【0077】次いで、図14はさらに他の実施形態を示
している。同図を参照して、本実施形態では、駆動用突
部12,13を挟持している一対の圧電変位素子9a,
9bの一方を、弾性部材、例えば圧縮コイルばね50に
よって置き換えたことである。この場合、一方の圧電変
位素子9a又は9bのみの電圧を制御すれば良いので、
制御が簡単となる。また、圧電変位素子の数を減らして
製造コストを安価にできる。
【0078】図15はさらに他の実施形態を示してい
る。同図を参照して、本実施形態では、駆動用突部13
を挟む各一対の第1および第2の駆動固定部材4,6
を、十字状の貫通孔51aを有する1の固定枠51内に
十字状に配置した。この場合、固定枠51の数を減じる
ことができると共に、駆動用突部13の長さを短くで
き、姿勢調整装置100全体をコンパクトにすることが
できる。
【0079】図16はさらに他の実施形態を示してい
る。同図を参照して、本実施形態が図2の実施形態と異
なるのは、ベース2と取付体3との間に、ベース2に対
して平行に配置された矩形板状の中間体60を設け、第
2の駆動固定部材6をベース2と中間体60との回転位
置を調整するようにすると共に、加工面Waの傾き調整
は、中間体60上に取付体3を支持する第1の駆動固定
部材4(これは図2実施形態のものと同様の構成であ
る)によって行うようにしたことである。中間体60は
ベース2の上面2aに直接載置しても良いし、例えば針
状ころ軸受のような滑り軸受を介してベース2上に支持
しても良い。また、第1の駆動固定部材4の固定枠5は
中間体60上に固定され、第2の駆動固定部材6の固定
枠7はベース2上に固定されている。
【0080】本実施形態では、取付体3の傾きを取付体
3と中間体60との関係において調整し、取付体3の回
転位置を中間体60とベース2との関係において調整す
ることにより、各駆動固定手段4,6による調整を、互
いに他から完全に独立した状態で行える。次いで、図1
7〜図19を参照して、本発明の他の実施形態について
説明する。図17を参照して、工作機械30の加工テー
ブル31上に、ワーク姿勢調整装置101の姿勢調整具
1を介してワークが搭載されている。ワーク姿勢調整装
置101において、円形の取付体3の周囲には円周をほ
ぼ3等分する3位置に、第1の駆動固定部材4が設けら
れている。同じく取付体3の円周を略3等分する他の3
位置には、第2の駆動固定部材6が設けられている。
【0081】本実施形態での各駆動固定手段の配置形態
は、前述した図13(b)の実施形態のものに相当す
る。ここで、第1および第2の駆動固定部材4,6のそ
れぞれは、取付体3の所定部を挟んで対向配置された一
対の圧電変位素子により構成されている。各駆動固定部
材4,6における圧電変位素子の配置態様については図
1の実施形態と同様である。
【0082】取付体3上には、ワーク姿勢調整具として
の芯出し位置決め治具Jを介してワークWが搭載されて
いる。図17および姿勢調整具1の側面図である図18
を参照して、加工テーブル31の上面32は機械のXY
運動平面(XY平面)に平行である。さらに加工テーブ
ル31上に設置された姿勢調整具1におけるベース2の
上面2aもXY平面に平行となっている。
【0083】取付体3の略中央部には、芯出し位置決め
治具Jの本体部J1が取付体3にボルト50で締めつけ
固定されており、ワークWを載せたワークベースJ2を
嵌合軸(図示せず)にて本体部J1の嵌合穴(図示せ
ず)に嵌挿させることにより、ワークWは取付体3の取
付面3aに対して所定の位置および姿勢になるようにな
っている。他の構成に関しては図1の実施形態と同様で
あるので、図に同一符号を付してその説明を省略する。
【0084】次いで、本実施形態における処理の手順を
図19のフローチャートに基づいて説明する。処理が開
始されると、まず、第1および第2の駆動固定部材4,
6が初期位置にリセットされその位置に固定される(ス
テップS1)。この初期位置は、各駆動固定部材4,6
のそれぞれの最大補正範囲の中央位置にそれぞれ設定さ
れている。第1の駆動固定部材4のリセットによって、
ワークWの上面Wa又はこれに平行な仮想平面からなる
傾斜度基準面Zw(図18参照)や、取付体3のワーク
取付面3aは、目標となる仮想平面例えばXY平面に略
平行となる。また、第2の駆動固部材6のリセットによ
って、ワークWの平行度基準面Wbは、目標軸例えばX
軸に略平行になる。
【0085】次いで、ワークWの傾斜度基準面Zw上の
任意の3点の3次元座標を測定し、これらをメモリに記
憶する(ステップS2)。測定された3点の三次元座標
を用いて、傾斜度基準面ZwのX軸方向に関する傾斜度
a1およびY軸方向に関する傾斜度b1を演算し、これ
により、傾斜度基準面Zwの平面方程式 Z=a1・X+b1・Y+c1 …(11) を求める(ステップS3)。
【0086】次いで、傾斜度基準面Zwを補正する目標
となる、予め設定された仮想平面Zrの平面方程式 Z=a2・X+b2・Y+c2 …(12) と、上記傾斜度基準面Zwに関する式(11)との偏差
式 ΔZ=(a1−a2)X+(b1−b2)Y+(c1−c2) …(13) を求め、この偏差式(13)に、各第1の駆動固定部材
4が配置されている位置のXY座標(x1n,y1n)を代
入して、各第1の駆動固定部材4のXY座標位置におい
て平面Zwが平面ZrからZ軸方向にどの程度ずれてい
るかを表す変位ずれ量ΔZn値を求める(ステップS
4)。
【0087】 ΔZn=(a1−a2)x1n+(b1−b2)y1n+(c1−c2) …(14) となる。ここで、仮に目標となる仮想平面ZrがXY平
面(平面方程式Z=0となる平面)である場合は、式
(14)において、a2,b2およびc2がゼロである
から、ΔZn値は、 ΔZn=a1・x1n+b1・y1n+c1 …(15) となる。
【0088】求められた変位ずれ量ΔZn(ΔZ1,Δ
Z2,ΔZ3)の少なくとも1つの絶対値|ΔZn|が
許容値mを超える場合、すなわち変位ずれ量ΔZnの少
なくとも1つが許容範囲から外れる(ΔZn<−m、又
はm<ΔZnである)場合には、全ての第1および第2
の駆動固定部材4,6の固定を一旦解除した後(ステッ
プS6)、許容範囲から外れる第1の駆動固定部材4の
みを駆動して傾斜度基準面Zwの傾きを補正し、その傾
きに固定する(ステップS7)。このとき、Z軸方向に
関して必要な補正量Hnは Hn=−ΔZn …(16) で表される。すなわち変位ずれが生じている方向と逆方
向に、補正すべき第1の駆動固定部材4を駆動して変位
ずれを解消しその位置に固定する。
【0089】結果として、変位ずれ量ΔZnが正である
場合には、反Z軸方向に|ΔZn|の補正量で補正さ
れ、変位ずれ量ΔZnが負である場合には、Z軸方向に
|ΔZn|の補正量で補正されることになる。なお、ス
テップS7での補正を行うに際し、事前のステップS6
で全ての駆動固定部材4,6のの固定を解除している。
すなわち、第2の駆動固定手段6および補正を行う必要
のない(変位ずれ量ΔZnが許容範囲内である)他の第
1の駆動固定部材4の固定を一旦解除され、補正すべき
第1の駆動固定部材4の補正と同時に、解除前の状態に
再設定して固定する。
【0090】一方、全ての変位ずれ量ΔZnが許容範囲
内にある(すなわち、−m≦ΔZn≦mである)とき
は、傾斜度補正のためのステップS6,7を経ることな
く、次のステップS8へ進むことになる。このステップ
S8においては、ワークWの平行度基準面Wb上の任意
の2点P 4 ,P5 についてのXY2次元座標値(x4,
y4)、(x5,y5)を測定し、測定された座標値を
記憶する。次いで、測定された二次元座標値を用いて、
平行度基準面Wbの目標方向例えばX軸方向に関する傾
き(平行度に相当)exを下記式(17)を用いて演算
する(ステップS9)。
【0091】 ex=(y4−y5)/(x4−x5) …(17) 各第2の駆動固定部材6と、取付体3の回転中心との距
離をD2とすると、各第2の駆動固定部材6の位置に換
算したワークの回転方向の変位Uwは、 Uw=ex・D2 …(18) となり、目標位置の変位をUrとすると、回転方向の変
位ずれ量ΔUは、 ΔU=Uw−Ur …(19) となる。
【0092】ここで、仮に平行度基準面WbがX軸方向
に平行になるように姿勢調整を行う場合には、Ur=0
であるから、回転方向の変位ずれ量ΔU=Uwとなる。
求められた回転方向の変位ずれ量ΔUの絶対値|ΔU|
が許容値lを超える場合、すなわち回転変位ずれ量ΔU
が許容範囲から外れる場合(ΔU<−l、又はl<ΔU
である)場合には、全ての第1および第2の駆動固定部
材4,6の固定を一旦解除した後、傾斜度および平行度
を同時に補正し固定する(ステップS11,S12,S
13)。
【0093】このとき、平行度補正のために、Z軸を中
心とする時計回り方向に関して必要な回転方向の補正量
Lは、 L=−ΔU …(20) で表される。すなわち回転変位ずれが生じている方向と
逆方向に、各第2の駆動固定部材6を駆動して回転変位
ずれを解消しその位置に固定した後、処理を終了する。
【0094】結果として、回転方向の変位ずれ量ΔUが
正である場合には、時計回り方向に|ΔU|の回転補正
量で補正され、回転方向の変位ずれ量ΔUが負である場
合には、反時計回り方向に|ΔU|の補正量で補正され
ることになる。一方、回転方向の変位ずれ量ΔUが許容
範囲内にある(すなわち、−l≦ΔU≦lである)とき
には、ステップS12,S13の補正を行わないで処理
を終了する。
【0095】なお、ステップS13の平行度補正(回転
方向の変位補正)を行うに際し、事前のステップS12
において、全ての駆動固定部材4,6の固定を一旦解除
している。すなわち、既に設定された第1の駆動固定部
材4が一旦固定解除され、第2の駆動固定部材6による
平行度の補正と同時に、解除前の状態に再設定して固定
する。
【0096】本実施形態においても、図1の実施形態と
同様に、ワークを所望の取付姿勢に精度良く迅速に且つ
自動的に補正することができ、ひいては調整のための人
手を不要とすることができる結果、調整段取りの自動化
対応が可能となるという利点がある。さらに下記の利点
がある。すなわち、まず、各駆動固定部材4,6を補正
開始前に初期位置にリセットしておくことにより、その
つど現在位置を調べる必要がなく、より迅速な補正が可
能となり、しかも、上記初期位置を各駆動固定部材4,
6の最大補正範囲の中央位置にしてあるので、補正制御
が簡単になりさらに迅速な補正が可能となる。
【0097】また、図1の実施形態では、加工面Waか
らなる傾斜度基準面を目標であるXY平面に合わせ、平
面Wbからなる平行度基準面を目標であるZX平面に合
わせるように補正するものであったが、本実施形態で
は、目標が必ずしもXY平面やZX平面である必要はな
く、例えばこれらの平面に対して所定の角度で傾斜する
平面を目標としても実施可能であり、この観点からして
汎用性が高い。
【0098】また、図1の実施形態では第1及び第2の
駆動固定部材4,6がそれぞれX軸方向、Y軸方向に沿
って配置されていたが、本実施形態では、各駆動固定部
材4,6がこれらの軸からずれていたとしても実施可能
であり、この観点からしても汎用性が高い。なお、上記
のステップS3において、第1の駆動固定部材4の位置
における傾斜基準面Zwの目標平面Zrからの変位ずれ
量ΔZnの演算は、両平面Zw,Zrの式の偏差式に第
1の駆動固定部材4の各座標値を代入して求めても良い
し、また、各平面Zw,Zr個別の平面方程式に第1の
駆動固定部材4の各座標値を代入して各々のZ値を求
め、その後に差を算出して、変位ずれ量ΔZnを求めて
も良い。
【0099】また、傾斜度基準面Zwを、XY平面に対
して所定角度(例えば1°〜2°)で傾斜した目標平面
に合わせるように補正した後、Z軸回りに回転させて平
行度を合わせるように補正したとしても、実用上、先に
合わせた傾斜度はほとんど狂うおそれはない。また、こ
れにより生じるおそれのある極めて微小量のずれをも解
消したい場合には、図19のフローチャートにおいてス
テップS2〜ステップS13を複数回繰り返すことによ
り確実に解消できる。なお、上記のように基準面をXY
平面に対して傾斜させる場合としては、例えば成形型の
抜き勾配を有する面を加工する場合等がある。
【0100】一方、本実施形態でのフローチャートを用
いて図2の実施形態の装置の姿勢調整を行う場合につい
て説明する。図2の装置では、第1の駆動固定部材4が
X軸方向およびY軸方向にそれぞれ沿って配置されてい
る。すなわち、各第1の駆動固定部材4のXY座標値は
(x11,0)、(x12,0)、(0,y11)、(0,y1
2)で表されるので、平面方程式Z=aX+bYに各第
1の駆動固定部材4の座標値を代入して得られる各第1
の駆動固定部材4の配置位置における変位ずれ量ΔZn
はそれぞれ、 ΔZ1=ax11,ΔZ2=ax12,ΔZ3=by11,ΔZ4=by12 …(21) となる。
【0101】ここで、Z軸が取付体3の中心部を貫くと
仮定すると、各第1の駆動固定部材4と取付体3の中心
軸との間の距離をD1として、 |x11|=|x12|=|y11|=|y12|=D1 …(22) となり、したがって、 ΔZ1=−aD1,ΔZ2=aD1,ΔZ3=−bD1,ΔZ4=bD1 …(23) となって、演算が簡単になる。
【0102】この場合、図19のフローチャートにおけ
るステップS4(変位ずれ量ΔZnを求めるステップ)
において、各第1の駆動固定部材4のXY座標値を平面
Zwの平面方程式に代入する代わりに、平面ZwのX軸
方向傾斜度a1およびY軸方向傾斜度b1と、各第1の
駆動固定部材4と取付体3の回転中心との距離D1を掛
け合わせることになる。なお、このとき、X軸およびY
軸における正方向にある第1の駆動固定部材4はD1に
正の符号を付加し、負方向にある第1の駆動固定部材4
は負の符号を付加することになる。
【0103】次いで、図20は本発明のさらに他の実施
形態における処理の流れを示している。同図を参照し
て、本実施形態が図19の実施形態と異なるのは、傾斜
度基準面および平行度基準面の座標測定を実施した(ス
テップS2,S3)後、各変位ずれ量ΔZnおよびΔU
を演算し(ステップS4〜S7)、その後に、傾斜度基
準面および平行度基準面の傾き補正を一括して行う(ス
テップS8〜S10)ようにしていることである。本実
施形態のステップS1,S2,S3,S4,S5,S
6,S7が、図19の実施形態のステップS1,S2,
S8,S3,S4,S9,S10にそれぞれ相当する。
また、本実施形態のステップS9,S10が図19の実
施形態のステップS12,S13にそれぞれ相当する。
【0104】本実施形態においては、両補正を一括して
行うので、迅速な補正が可能となる。なお、同時に補正
を行う場合に、傾斜度および平行度の補正が互いに他に
与える影響は実用上殆ど無視できるレベルであり、補正
精度に与える影響は殆どないと言える。また、ステップ
S2〜S10を複数回繰り返すことにより、調整精度の
向上を図ることができる。
【0105】なお、本発明は上記各実施形態に限定され
るものではなく、本発明はNCフライスのような切削加
工を行う工作機械のみならず、放電加工機等、ワークの
精度の良い姿勢設定を必要とする工作機械全てに適用が
可能である。また、第1および第2の駆動固定部材4,
6として、圧電変位素子に代えて、超磁歪素子を用いる
ことが可能である。超磁歪素子としては、希土類磁性材
料で大きな磁歪を持つ素材、例えばTb−Dy−Fe系
合金を示すことができる。この超磁歪素子は、外部の磁
界の変化によって非接触で変位を生じるので、ケーブル
レスで使用できる。また、圧電変位素子と比べて大出
力、大変位を持ち、単位応力当たりの重量が小さいとい
う利点がある。したがって、この超磁歪素子を用いた場
合には、より小型で十分な大きさの変位量を確保でき、
且つより大きな切削荷重に耐えてワークの姿勢を安定し
て維持することができる。
【0106】さらに、圧電変位素子に代えて、油圧等の
流体圧を用いた流体圧シリンダを用いることも可能であ
る。また、温度の調整によって変位量を制御できる素子
を用いることも可能である。また、図19および図20
の実施形態では、ワークの姿勢調整に先立って、先ず各
駆動固定部材4,6を初期位置である最大補正範囲の中
央位置にリセットした。すなわち、ワーク取付面の傾斜
度を略ゼロとしてXY平面に略平行になるように設定し
たが、これに限定されるものではない。必要に応じて予
め所定の傾斜度を持たせるようにしても良い。さらに変
位量に比して駆動固定部材の補正可能範囲が十分に大き
い場合等では、例えば図10の実施形態のように、所定
の初期位置を定めず任意の位置から姿勢調整を開始して
も良い。
【0107】また、上記各実施形態においては、傾斜度
又は平行度の各補正を行うに際して、補正を行う必要の
ない駆動固定部材についても一旦固定を解除しており、
補正の実行と同時に解除前の状態に再設定して固定して
いる。これは、下記の理由による。すなわち、各駆動固
定部材が圧電変位素子を用いて構成されているため、当
該補正に関与しない他の駆動固定部材についても一旦固
定を解除しておかないその圧電変位素子に無理な外力が
加わって構造的寿命を縮めるおそれがあるからである。
したがって、用いる駆動固定部材の特性や仕様条件等に
よりそのおそれがない場合には、補正に関与しない駆動
固定部材の固定を一旦解除することは必ずしも必要では
ない。
【0108】また、各実施形態において、一連の調整ス
テップは、調整された姿勢の正確さを増すために複数回
繰り返して行っても良い。また、各実施形態では、座標
を測定するためにタッチセンサを用いたが、これに限定
されるものではなく、例えば電気マイクロメータを用い
ることもできる。さらに接触式のセンサに限定されるも
のではなく、工作機械外部に設けられたレーザ等を用い
た公知の非接触式のセンサを用いることも可能である。
【0109】また、上記各実施形態では、工作機械のコ
ントローラCが、姿勢調整装置100,101の制御を
司るようにしたが、これに限定されるものではなく、姿
勢調整装置100,101が、タッチセンサ等の信号出
力手段からの信号を入力し、補正量を演算して各駆動固
定部材を駆動制御するパソコンを含むものであっても良
い。この場合、座標測定のためにパソコンと工作機械の
コントローラとの間で信号がやりとりされることにな
る。
【0110】その他、本発明の範囲の種々の変更を施す
ことができる。
【0111】
【発明の効果】請求項1記載の発明装置では、ワークの
第1および第2の面の傾きに関連して検出された座標値
に応じて、各補正手段による補正を行うことができる。
これにより、ワークを所望の取付姿勢に、精度良く且つ
迅速に自動的に補正することができ、ひいては調整のた
めの人手を不要とすることができる結果、調整段取りの
自動化対応が可能となる。
【0112】請求項2記載の発明装置では、工具ヘッド
に取り付けられた例えばタッチセンサ等の信号出力手段
を、工作機械の加工テーブル上のワークの第1および第
2の面に接触させてトリガ信号を得、このときの各軸の
変位検出センサの検出値に基づいて、第1および第2の
面の傾きに関連する座標値を検出することができる。工
作機械に予め備えられている要素を用いるので、別途に
3次元座標測定機等を設ける場合と比較して、構成を格
段に簡素化することができる。
【0113】請求項3記載の発明装置では、補正後の取
付体の姿勢を各補正手段によってロックすることができ
る。補正手段とロック手段を別個に設ける場合と比較し
て構成を簡素化することができる。請求項4記載の発明
装置では、第2の補正手段による回転駆動の軸線の回り
に取付体を回転支持してあるので、第2の補正手段は1
箇所に設けるのみで良く構造を簡素化することができ
る。また、各補正手段を含む支持機構がXY平面内に働
く切削応力にも十分に耐えることができる。
【0114】請求項5記載の発明装置では、球面軸受を
用いたので、第2の補正手段が1箇所で良いのみなら
ず、第1の補正手段も2位置に配置すれば良く、補正手
段の数をさらに減らして構造を簡素化できると共に制御
がより簡単になる。また、球面軸受によってより安定し
て取付体を支持することができる。請求項6記載の発明
装置では、負荷荷重が高くて応答性が良い圧電変位素子
を用いたので、取付体に対する十分な固定荷重を得るこ
とができ、また、迅速に調整できると共に補正手段を小
型化できる。また、圧電変位素子であれば、所望の変位
量のものを選択して用いることができ、自在性がある。
さらに、印加電圧−変位量特性の再現性が良いため、1
回の設定にて補正が精度良く行える。
【0115】請求項7記載の発明では、一対の圧電変位
素子を取付体の所定部を挟んで対向配置するので、一対
の圧電変位素子を一つの固定枠内に設けることも可能で
補正手段をコンパクトに構成できるうえ、取付体の所定
部を両側の圧電変位素子で押し挟みながら、取付体を変
位させるので、精度良く調整できると共に、位置を固定
させたときの安定性も向上する。
【0116】請求項8記載の発明装置では、一方の圧電
変位素子に代えて弾性部材を用いることにより、一方の
圧電変位素子のみの電圧を制御すれば良いことになる結
果、制御が簡単となる。また、圧電変位素子の数を減ら
して製造コストを安価にできる。請求項9記載の発明装
置では、一対の圧電変位素子全体としての電圧−変位特
性のリニアリティを向上したり、各圧電変位素子の残留
歪みに起因した電圧−変位特性の原点ずれ等を防止した
りすることができる。
【0117】請求項10記載の発明装置では、ケーブル
レスで使用できて、圧電変位素子と比べて大出力、大変
位を持つ超磁歪素子を用いたので、より小型で十分な大
きさの変位量を確保でき、且つより大きな切削荷重に耐
えてワークの姿勢を安定して維持することができる。請
求項11記載の発明装置では、例えば、ワークの第1の
面の傾きを取付体と中間体との関係において調整し、ワ
ークの第2の面のX軸方向に関連する傾き(すなわち取
付体の回転位置)を中間体とベースとの関係において調
整するので、各補正手段による調整を互いに他から完全
に独立した状態で行える。
【0118】請求項12記載の発明のワーク姿勢調整具
では、工作機械に適用して、ワークの取付姿勢を所望に
補正することができる。特に、調整具がベースと取付体
と各補正手段を含む支持機構とをユニット化できるの
で、種々の工作機械への適用が可能となり、汎用性が向
上する。請求項13記載の発明方法では、ワークの第1
および第2の面の傾きに関連する座標値を検出し、検出
された座標値に応じて各補正手段の動作を制御して、ワ
ークを所望の取付姿勢に精度良く且つ迅速に自動的に補
正することができ、調整段取りの自動化対応が可能とな
る。
【0119】請求項14記載の発明方法では、平面方程
式の偏差式を用いることにより、複雑な演算をすること
なく必要な補正量を求めることができる。また、第1の
補正手段の配置位置を特に考慮することなく、第1の補
正手段による補正量を容易且つ精度良く求めることがで
きるので、結果として第1の補正手段の配置の自由度が
高くなる。
【0120】請求項15記載の発明方法では、第1の面
のXY平面に対する傾きが補正された後に実施される第
2の面の補正工程において、Z軸回りに取付体を回転駆
動する。したがって、特に第1の面がXY平面に対して
略平行に補正されている場合には、この既に調整された
第1の面の補正が第2の面の補正によって、狂わされて
しまうようなことがなく、仮にあったとしても実質的に
無視できるレベルであるので、精度の良い補正が行え
る。
【0121】請求項16記載の発明方法では、一方の補
正が他方の補正に与える影響を確実に回避した状態での
補正を行うことができ、一層精度の良い補正が行える。
各補正手段による補正時に互いの他の補正手段に不要な
力が及ぼされることがなく、補正手段の寿命を長くする
ことができる。請求項17記載の発明方法では、両補正
を一括して行うので、迅速な補正が可能となる。なお、
同時に補正を行う場合に、第1および第2の面の補正が
互いに他に与える影響は殆ど無視できるレベルであり、
補正精度に与える影響は殆どない。
【0122】請求項18記載の発明方法では、各補正手
段の動作位置を補正開始前に初期位置にリセットしてお
くことにより、そのつど現在位置を調べる必要がなく、
迅速な補正が可能となる。請求項19記載の発明方法で
は、各補正手段を最大補正範囲の中央位置にリセットし
ておくことにより、常にダイナミックレンジの中央から
補正がスタートするため補正制御が簡単になり、より迅
速な補正が可能となる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の一実施形態の姿勢調整装置を含む工作
機械の概略斜視図である。
【図2】姿勢調整具の斜視図である。
【図3】姿勢調整具の平面図である。
【図4】(a)は図3の姿勢調整具をY方向から見た側
面図であり、(b)は図3の姿勢調整具をX方向から見
た側面図である。
【図5】図3のN−N線に沿う断面図である。
【図6】第1の駆動固定部材とその周辺部分の側面図で
あり、(a)は圧電変位素子に通電しない状態を示して
おり、(b)は両圧電変位素子により取付体が初期位置
に保持された状態を示している。
【図7】第2の駆動固定部材とその周辺部分の側面図で
あり、両圧電変位素子により取付体が初期位置に保持さ
れた状態を示している。
【図8】姿勢調整装置の主たる電気的構成を示すブロッ
ク図である。
【図9】対となる圧電変位素子の電圧と変位との関係を
示すグラフ図であり、(a)はバイアス電圧を付加しな
い場合を示し、(b)はバイアス電圧を付加した場合を
示している。
【図10】姿勢調整の手順を示すフローチャートであ
る。
【図11】(a)は本発明の他の実施形態における姿勢
調整装置の要部の一部破断側面図であり、(b)は姿勢
調整装置の平面図である。
【図12】(a),(b)および(c)はそれぞれ第1
および第2の駆動固定部材の配置形態を変更例を示す姿
勢調整装置の概略平面図である。
【図13】(a)および(c)はそれぞれ第1および第
2の駆動固定部材の配置形態を変更例を示す姿勢調整装
置の概略平面図である。
【図14】本発明のさらに他の実施形態における姿勢調
整装置の要部の側面図である。
【図15】本発明のさらに他の実施形態における姿勢調
整装置の要部の側面図である。
【図16】本発明のさらに他の実施形態における姿勢調
整装置の概略斜視図である。
【図17】本発明のさらに他の実施形態における姿勢調
整装置を含む工作機械の概略斜視図である。
【図18】姿勢調整具の要部の側面図である。
【図19】姿勢調整の手順を示すフローチャートであ
る。
【図20】本発明のさらに他の実施形態の姿勢調整の手
順を示すフローチャートである。
【図21】従来の工作機械の概略斜視図である。
【図22】従来のワーク支持装置の概略斜視図である。
【符号の説明】
1 姿勢調整具 2 ベース 2a 上面(基準面) 2b 下面(基準面) 3 取付体 3a 取付面 W ワーク Wa 加工面(上面) Wb 平面(平行度基準面) 4 第1の駆動固定部材 5,7,51 固定枠 6 第2の駆動固定部材 8 転がり軸受(回転支持手段) 8A 球面軸受(回転支持手段) 9a,9b,10a,10b 圧電変位素子 A 駆動回路 B 駆動回路 C コントローラ C2 マイクロコンピュータ 12,13 駆動用突部 42 Y軸移動テーブル 43 X軸移動テーブル 44 工具ヘッド 45 支持体 46 タッチセンサ(信号出力手段) 47 X軸変位センサ 48 Y軸変位センサ 49 Z軸変位センサ 50 圧縮コイルばね(弾性部材) 60 中間体
─────────────────────────────────────────────────────
【手続補正書】
【提出日】平成9年12月24日
【手続補正1】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】0031
【補正方法】変更
【補正内容】
【0031】16)請求項16記載の発明のワーク姿勢
調整方法は、請求項13、14又は15において、上記
第1及び第2の面の補正工程のうち、先になされた補正
工程での補正を一旦解除した後、後の補正工程の補正と
同時に解除前の状態に再設定を行うことを特徴とするも
のである。この構成では各補正手段による補正時に互い
に他の補正手段に不要な力が及ぼされることがないた
め、一方の補正が他方の補正に与える影響を確実に回避
した状態での補正を行うことができ、一層精度の良い補
正が行え、かつ補正手段の寿命を長くすることができ
る。

Claims (19)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】互いに交差する第1および第2の面を有す
    るワークの姿勢を、工具ヘッドと加工テーブルとの相対
    運動に関して工作機械に設定された互いに直交するX
    軸,Y軸およびZ軸に基づいて調整するワーク姿勢調整
    装置において、 ベースと、 上記ワークを取り付ける取付体と、 ベースと取付体との間に介在して取付体を支持する支持
    機構とを備え、 この支持機構は、上記取付体をZ軸方向に駆動すること
    により、ワークの第1の面のXY平面に対する傾きを補
    正する第1の補正手段、および取付体をZ軸に平行な軸
    線の回りに回転駆動することにより上記第2の面のX軸
    方向に関する傾きを補正する第2の補正手段を含み、 上記第1の面のXY平面に対する傾きおよび上記第2の
    面のX軸方向に関する傾きに関連する座標値を検出する
    座標値検出手段と、 この座標値検出手段からの信号に応じて各補正手段の動
    作を制御する制御手段とをさらに備えたことを特徴とす
    るワーク姿勢調整装置。
  2. 【請求項2】上記座標値検出手段は、 工具ヘッドに取り付けられ、上記第1および第2の面に
    接触することにより上記制御手段に信号を出力する信号
    出力手段と、 工作機械に予め備えられ、X軸、Y軸およびZ軸方向の
    それぞれの変位を検出する変位検出センサとを含むこと
    を特徴とする請求項1記載のワーク姿勢調整装置。
  3. 【請求項3】各補正手段は補正した位置をロックする手
    段を兼用していることを特徴とする請求項1又は2に記
    載のワーク姿勢調整装置。
  4. 【請求項4】上記支持機構は、上記取付体の上記軸線方
    向への移動を許容した状態で上記軸線回りの取付体の回
    転を支持する回転支持手段をさらに含み、 上記第1の補正手段は、上記軸線から離れた少なくとも
    3つの位置にそれぞれ配置されていることを特徴とする
    請求項1,2又は3に記載のワーク姿勢調整装置。
  5. 【請求項5】上記支持機構は、上記取付体を所定の点の
    回りに回転支持する球面軸受をさらに含み、 上記第1の補正手段は、上記軸線から離れた少なくとも
    2つの位置にそれぞれ配置されていることを特徴とする
    請求項1,2又は3に記載のワーク姿勢調整装置。
  6. 【請求項6】上記第1および第2の補正手段のそれぞれ
    は、互いに逆方向に取付体を駆動する一対の圧電変位素
    子を含むことを特徴とする請求項1ないし5の何れか一
    つに記載のワーク姿勢調整装置。
  7. 【請求項7】上記一対の圧電変位素子は取付体の所定部
    を挟んで対向配置されることを特徴とする請求項6記載
    のワーク姿勢調整装置。
  8. 【請求項8】少なくとも1つの補正手段の一対の圧電変
    位素子のうちの一方を弾性部材で置き換えたことを特徴
    とする請求項6又は7記載のワーク姿勢調整装置。
  9. 【請求項9】上記一対の圧電変位素子のそれぞれには、
    各圧電変位素子の変位量に比例して増減するようなバイ
    アス電圧を付加したオーバードライブ電圧が印加される
    ことを特徴とする請求項6又は7記載のワーク姿勢調整
    装置。
  10. 【請求項10】上記圧電変位素子に代えて超磁歪素子を
    用いたことを特徴とする請求項6,7又は8記載のワー
    ク姿勢調整装置。
  11. 【請求項11】上記支持機構はベースと取付体との間に
    介在される中間体をさらに含み、 上記第1および第2の補正手段の何れか一方が取付体と
    中間体との間に介在し且つ中間体に対する取付体の変位
    を補正すると共に、他方が中間体とベースとの間に介在
    し且つベースに対する中間体の変位を補正することを特
    徴とする請求項1ないし10の何れか一つに記載のワー
    ク姿勢調整装置。
  12. 【請求項12】請求項1ないし11の何れか一つに記載
    のワーク姿勢調整装置に用いられるワーク姿勢調整具で
    あって、 ベースと、 このベースに支持機構を介して支持され、互いに交差す
    る第1および第2の面を有するワークを取り付ける取付
    体とを備え、 上記支持機構は、ワークの第1の面の傾きを補正する第
    1の補正手段と、取付体を所定の軸線の回りに回転駆動
    し上記ワークの第2の面の所定方向に関する傾きを補正
    する第2の補正手段を含むことを特徴とするワーク姿勢
    調整具。
  13. 【請求項13】互いに交差する第1および第2の面を有
    するワークの姿勢を、工具ヘッドと加工テーブルとの相
    対運動に関して工作機械に設定された互いに直交するX
    軸,Y軸およびZ軸に基づいて調整するワーク姿勢調整
    方法において、 第1および第2の補正手段を含む支持機構を介して支持
    された取付体にワークが取り付けられた状態で、該ワー
    クの第1の面のXY平面に対する傾きに関連する座標値
    を検出する工程と、 検出された第1の面の傾きに関連する座標値に基づいて
    第1の補正手段によって第1の面の傾きを補正する第1
    の面の補正工程と、 取付体に取り付けられたワークの第2の面のX方向に関
    する傾きに関連する座標値を検出する工程と、 検出された第2の面のX方向に関する傾きに関連する座
    標値に応じて、第2の補正手段によって取付体をZ軸に
    平行な軸線の回りに回転駆動し、上記第2の面のX軸方
    向に関する傾きを補正する第2の面の補正工程とを含む
    ことを特徴とするワーク姿勢調整方法。
  14. 【請求項14】上記第1の面の補正工程では、 検出された第1の面の傾きに関連する座標値に基づいて
    求められる、第1の面又はこれに平行な仮想平面を表す
    式Z=a1・X+b1・Y+c1、および予め設定され
    た目標となる仮想平面を表す式Z=a2・X+b2・Y
    +c2の両式から得られる偏差式と、 第1の補正手段の配置位置のX座標値およびY座標値と
    に基づいて第1の補正手段の補正量を求めることを特徴
    とする請求項13記載のワーク姿勢調整方法。
  15. 【請求項15】上記第2の面の補正工程は第1の面の補
    正工程の後で実施されることを特徴とする請求項13又
    は14記載のワーク姿勢調整方法。
  16. 【請求項16】上記第1および第2の面の補正工程のう
    ち、先になされた補正工程での補正を一旦解除した後、
    後の補正工程の補正と同時に解除前の状態に再設定を行
    うことを特徴とする請求項13,14又は15記載のワ
    ーク姿勢調整方法。
  17. 【請求項17】上記第1および第2の面の補正工程を同
    時に行うことを特徴とする請求項13又は14記載のワ
    ーク姿勢調整方法。
  18. 【請求項18】上記第1および第2の面の傾きに関連す
    る座標値を検出する工程の前に、各補正手段の動作位置
    を初期位置にリセットする工程を含むことを特徴とする
    請求項13ないし17の何れか一つに記載のワーク姿勢
    調整方法。
  19. 【請求項19】上記初期位置は各補正手段による最大補
    正範囲の中央位置であることを特徴とする請求項18記
    載のワーク姿勢調整方法。
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