JPH10137835A - 形状記憶合金チューブの製造方法 - Google Patents

形状記憶合金チューブの製造方法

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JPH10137835A
JPH10137835A JP8307188A JP30718896A JPH10137835A JP H10137835 A JPH10137835 A JP H10137835A JP 8307188 A JP8307188 A JP 8307188A JP 30718896 A JP30718896 A JP 30718896A JP H10137835 A JPH10137835 A JP H10137835A
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JP
Japan
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tube
shape memory
memory alloy
liquid
alloy tube
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JP8307188A
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English (en)
Inventor
Akihisa Furukawa
明久 古川
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Tokin Corp
Original Assignee
Tokin Corp
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 チューブの内壁にきずの無く、中芯の除去が
容易な形状記憶合金チューブの製造方法を提供するこ
と。 【解決手段】 製造加工温度でTiNi合金製チューブ
1の内部に充填された水2を氷とし、そのまま減面加工
した後、前記氷を液相または気相にして除去する形状記
憶合金チューブの製造方法。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、医療カテーテル、
ヒートパイプ等に用いられる形状記憶合金チューブの製
造方法に関するものである。
【0002】
【従来の技術】従来の技術について説明する。
【0003】TiNi合金を初めとする種々の形状記憶
合金は、その逆変態に伴い顕著な形状記憶効果を示すこ
とがよく知られている。
【0004】また、オーステナイト相での変形に伴うマ
ルテンサイトの誘起による超弾性の発現もよく知られて
いる。
【0005】TiNi合金は、実用合金として形状記憶
効果を利用した感温駆動素子、超弾性を利用したアンテ
ナ素子等に幅広く使われている。
【0006】また、最近、TiNi合金のチューブを医
療用カテーテルに用いることが提案されいてる。
【0007】チューブをそのまま伸線加工する場合、チ
ューブの肉厚は、加工前の肉厚を維持した状態で伸線さ
れるため、チューブの外径に対して、肉厚が厚くなって
いく。
【0008】上記チューブの肉厚を制御する方法として
は、特公平7−24856号にTiNi合金パイプに非
TiNi合金の非形状記憶合金からなる芯金(ステンレ
ス芯金)を挿入して伸線加工する方法が記載されてい
る。この方法は、チューブの肉厚を制御しつつ、外径を
細くし、所望の外形寸法に加工した後、500℃程度で
熱処理するものである。この特公平7−24856号に
は、チューブの形状回復機能を利用した、芯金とパイプ
界面の隙間を大きくすることによって、芯金の引き抜き
を容易とする形状記憶合金チューブの製造方法が提案さ
れている。
【0009】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、上記の
加工方法では、ステンレスを中芯としているために、減
面加工後のステンレスの焼きなましの条件は少なくとも
TiNi合金の溶体化処理温度以上であることが必要で
ある。
【0010】また、熱処理温度時の熱膨脹率が大きく異
なるため、チューブと芯金との間に隙間が開いてしま
い、内部へガスが侵入する。そのことにより、チューブ
の内壁が汚染されて、強固な酸化皮膜が内壁に生成す
る。
【0011】その後、さらに加工を加えると、その酸化
皮膜が剥がれ落ちて、チューブと中芯との隙間で酸化皮
膜がこすれる。その結果、チューブの内壁に長さ方向に
すじ状のすりきずが発生する等の問題がある。
【0012】さらに、チューブが長くなると、すじ状の
きずと摩擦抵抗が大きくなり、中芯の引き抜きが非常に
困難になるという問題があった。
【0013】本発明の目的は、チューブの内壁にきずが
無く、中芯の除去が容易な形状記憶合金チューブの製造
方法を提供することにある。
【0014】
【課題を解決するための手段】本発明は、形状記憶合金
チューブの製造方法において、前記形状記憶合金チュー
ブの内部に水を充填し、この水を氷とし、そのまま減面
加工した後、前記氷を液相または気相にして除去するこ
とを特徴とする形状記憶合金チューブの製造方法であ
る。
【0015】本発明によれば、形状記憶合金チューブの
製造方法において、前記形状記憶合金チューブの内部に
液体を充填し、この液体を固体とし、そのまま減面加工
した後、前記固体を液相または気相にして除去すること
を特徴とする形状記憶合金チューブの製造方法が得られ
る。
【0016】また、本発明によれば、形状記憶合金チュ
ーブの製造方法において、低融点金属または低融点合金
を溶融し液体とし、前記形状記憶合金チューブの内部に
前記液体を充填し、この液体を固体として、そのまま減
面加工した後、前記固体を液相または気相にして除去す
ることを特徴とする形状記憶合金チューブの製造方法が
得られる。
【0017】また、本発明によれば、上記形状記憶合金
チューブの製造方法において、前記低融点金属または低
融点合金は、少なくともLi,Na,Sn,Ga,I
n,Ga−Al合金、Sn−Pb系合金、Sn−Au合
金、Hg−Ag合金、In−Ag合金のいずれかである
ことを特徴とする形状記憶合金チューブの製造方法が得
られる。
【0018】また、本発明によれば、形状記憶合金チュ
ーブの製造方法において、合成樹脂を溶融し液体とし、
前記形状記憶合金チューブの内部に前記液体を充填し、
この液体を固体として、そのまま減面加工した後、前記
固体を液相または気相にして除去することを特徴とする
形状記憶合金チューブの製造方法が得られる。
【0019】
【発明の実施の形態】以下に、本発明の実施の形態の形
状記憶合金チューブの製造方法について説明する。
【0020】図1に、本発明の形状記憶合金チューブの
減面加工時の断面を示す。
【0021】(第1の実施の形態)まず、原子%でNi
51at%、残部がTiからなるTi−51at%Ni
系合金を高周波真空溶解によって得た。なお、アーク溶
解法、電子ビーム法、或いは粉末治金法によっても作製
できる。
【0022】次に、得られたTiNi系合金を900〜
1000℃で溶体化処理後、約900℃で熱間鍛造、熱
間圧延等を施し、丸棒にした後、穴を開けTiNi合金
製チューブ1(図1参照)とした。
【0023】前記TiNi合金製チューブ1の内部に充
填する液体は種々あるが、ここでは水を用いた。以下
に、中芯材として水を用いた例について述べる。TiN
i合金製チューブ1の内部に水2を充填した後、密栓
し、冷凍庫に入れて水2を氷とし、そのまま冷間加工を
行い、焼鈍は室温でチューブ内の水2を抜き取り、乾燥
後に行った。
【0024】このようにして、減面加工、焼鈍を繰り返
し、外径0.2mmで厚み0.025mmのサイズのチ
ューブに加工した。
【0025】従来のステンレスを中芯としてチューブ加
工した場合、熱処理によってTiNi合金製チューブ形
状回復機能を利用し、芯金とパイプ界面の隙間を大きく
することによって、芯金引き抜きを行わなければならな
いが、本発明では、中芯材が固化された水であることに
よって、室温で溶けるため、熱処理をすることなく、中
芯材を非常に容易に除去することができる。
【0026】(第2の実施の形態)第1の実施の形態と
同様、原子%でNi51at%、残部がTiからなるT
i−51at%Ni系合金を高周波真空溶解によって得
た。
【0027】次に、得られTiNi系合金を900〜1
000℃で溶体化処理後、約900℃で熱間鍛造、熱間
圧延等を施し、丸棒にした後、穴を開けTiNi合金製
チューブ1(図1参照)とした。
【0028】前記TiNi合金製チューブ1の内部に充
填する低融点金属または低融点合金は液体は種々ある
が、ここでは、融点が250℃以下のものの中で、融点
232℃のSnを用いた。Snを容器に入れて溶解し、
減圧し、吸い上げることによって、TiNi合金製チュ
ーブ1の内部に液状のSn3を充填した後、固化し、そ
のまま冷間加工を行い、チューブ内のSnを抜き取り、
酸洗等を施して乾燥した後、焼鈍処理した。
【0029】第1の実施の形態と同様、減面加工、焼鈍
を繰り返し、外径0.2mmで厚み0.025mmのサ
イズのチューブに加工した。
【0030】本発明の第2の実施の形態では、中芯材が
固化されたSnであることにより、一旦、溶解し、形状
記憶合金チューブを束にして減圧することにより、Sn
の液体を前記チューブ内に吸い込み、チューブ内部に充
填する。Snを抜きさる時は、不活性ガスの雰囲気中で
抜き取り、多少残ったものは酸洗等で除去した。
【0031】Snを用いた中芯材は、容易に除去するこ
とができる。
【0032】中芯材としてSn以外にも、融点186℃
のLi、融点97℃のNa、融点100℃のGa−15
at%Al、融点58℃〜304℃のSn−Pb系合
金、融点220℃のSn−8at%Au、融点30℃の
Ga、融点157℃のIn、融点100℃のHg−7a
t%Ag、融点100℃のIn−3at%Ag等でも、
同様の結果が得られる。
【0033】(第3の実施の形態)第1の実施の形態と
同様、原子%でNi51at%、残部がTiからなるT
i−51at%Ni系合金を高周波真空溶解によって得
た。
【0034】次に、得られTiNi系合金を900〜1
000℃で溶体化処理後、約900℃で熱間鍛造、熱間
圧延等を施し、丸棒にした後、穴を開けTiNi合金製
チューブ1(図1参照)とした。
【0035】前記TiNi合金製チューブ1の内部に充
填するプラスチックは、比較的耐熱温度500K以上高
いポリアミドイミド(PAI)を用いた。第2の実施の
形態と同様、PAIを溶かし、減圧し、吸い上げること
によって、TiNi合金製チューブ1の内部に液状のP
AI4を充填した後、固化し、そのまま冷間加工を施
し、その後、チューブ内のPAIを抜き取り、焼鈍処理
を施した。
【0036】第1の実施の形態と同様、減面加工、焼鈍
を繰り返し、外径0.2mmで厚み0.025mmのサ
イズのチューブに加工した。
【0037】PAIを用いた中芯材は、容易に除去する
ことができる。
【0038】中芯材としてPAI以外にも、ABS樹
脂、酢酸セルロース(CA)、メラミン樹脂(MF)、
ポリアミド、ナイロン(PA)、ポリアソレード(PA
R)、ポリカーボネート(PC)、ポリエステルカーボ
ネート(PEC)、ポリエチレンテレフタレート、テト
ロン(PETP)、ポリブチレンテレフタレート(PB
TP)、フェノール樹脂(PF)、ポリイミド(P
I)、ポリアセタール(POM)、ポリフェニレンオキ
シド(PPS)、ポリスルホン(PSF)、四フッ化エ
チレン樹脂(PTFE)、シリコーン樹脂、エポキシ樹
脂、ポリウレタン、アルキド樹脂、ポリエチレン、ポリ
塩化ビニル、ポリスチレン等であっても、同様の結果が
得られる。
【0039】
【発明の効果】以上、述べたように、本発明によれば、
チューブの内壁に傷を付けることが無く、中芯の除去が
容易な形状記憶合金チューブの製造方法が得られる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の形状記憶合金チューブの減面加工時の
断面を示す説明図。
【符号の説明】
1 TiNi合金製チューブ 2 水 3 液状のSn 4 液状のPAI

Claims (4)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 形状記憶合金チューブの製造方法におい
    て、前記形状記憶合金チューブの内部に液体を充填し、
    この液体を固体とし、そのまま減面加工した後、前記固
    体を液相または気相にして除去することを特徴とする形
    状記憶合金チューブの製造方法。
  2. 【請求項2】 形状記憶合金チューブの製造方法におい
    て、低融点金属または低融点合金を溶融し液体とし、前
    記形状記憶合金チューブの内部に前記液体を充填し、こ
    の液体を固体として、そのまま減面加工した後、前記固
    体を液相または気相にして除去することを特徴とする形
    状記憶合金チューブの製造方法。
  3. 【請求項3】 請求項2記載の形状記憶合金チューブの
    製造方法において、前記低融点金属または低融点合金
    は、少なくともLi,Na,Sn,Ga,In,Ga−
    Al合金、Sn−Pb系合金、Sn−Au合金、Hg−
    Ag合金、In−Ag合金のいずれかであることを特徴
    とする形状記憶合金チューブの製造方法。
  4. 【請求項4】 形状記憶合金チューブの製造方法におい
    て、合成樹脂を溶融し液体とし、前記形状記憶合金チュ
    ーブの内部に前記液体を充填し、この液体を固体とし
    て、そのまま減面加工した後、前記固体を液相または気
    相にして除去することを特徴とする形状記憶合金チュー
    ブの製造方法。
JP8307188A 1996-10-31 1996-10-31 形状記憶合金チューブの製造方法 Pending JPH10137835A (ja)

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Cited By (5)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
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