JPH10137655A - 液体塗布装置 - Google Patents

液体塗布装置

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Publication number
JPH10137655A
JPH10137655A JP30028896A JP30028896A JPH10137655A JP H10137655 A JPH10137655 A JP H10137655A JP 30028896 A JP30028896 A JP 30028896A JP 30028896 A JP30028896 A JP 30028896A JP H10137655 A JPH10137655 A JP H10137655A
Authority
JP
Japan
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liquid
nozzle
discharge port
sealing material
valve
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Application number
JP30028896A
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English (en)
Inventor
Ryoichi Takahashi
良一 高橋
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Toshiba Corp
Original Assignee
Toshiba Corp
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Publication date
Application filed by Toshiba Corp filed Critical Toshiba Corp
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Abstract

(57)【要約】 【課題】対象物に反りが生じていても、高速度で、かつ
連続形状で液体を塗布することができる液体塗布装置を
提供すること。 【解決手段】液状のシール材Sをガラス基板Wに塗布す
るシール材塗布装置20において、その吐出口42aか
らシール材Sを吐出するノズル42と、吐出口42aに
対しガラス基板Wの一方の面を対向させて支持するXY
テーブル30と、ノズル42とXYテーブル30とをガ
ラス基板Wの面に沿って相対移動させるXYテーブル3
0と、ノズル42の吐出口42aからシール材Sを連続
的に吐出するようにシール材Sをノズル42に供給する
シール材供給部50とを備えるようにした。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、液晶表示パネル等
の基板に液状のシール材を塗布するためのシール材塗布
装置等の液体塗布装置に関する。
【0002】
【従来の技術】図20は、ガラス基板Wに液状のシール
材Sを塗布するための従来のシール材塗布装置10を示
す図である。なお、図20中矢印XYZは互いに直交す
る三方向を示しており、特に矢印Zは鉛直方向を示して
いる。
【0003】シール材塗布装置10は、ガラス基板Wを
支持するとともに、矢印XY方向に沿って位置決めする
XYテーブル11と、このXYテーブル11に対向配置
され、ガラス基板W上面にエポキシ樹脂又はシリコン樹
脂等のシール材Sを塗布するディスペンサ12と、この
ディスペンサ12とガラス基板Wとの間隔を測定する間
隔センサ13と、この間隔センサ13からの測定信号に
基づいてディスペンサ12とガラス基板Wとの間隔を一
定値に保つようにディスペンサ12を矢印Z方向に沿っ
て位置決めするリニアアクチュエータ14とを備えてい
る。なお、ディスペンサ12は液状のシール材Sを吐出
するためのノズル15を備えている。
【0004】このように構成されたシール材塗布装置1
0においては、XYテーブル11を移動させるととも
に、ディスペンサ12のノズル15からシール材Sを吐
出することで、ガラス基板W上の予め定められた位置に
シール材Sを塗布するようにしていた。
【0005】図21の(a)〜(c)は、液状のシール
材Sがディスペンサ12のノズル15先端から吐出する
挙動を示したものである。すなわち、図21の(a)に
示すように、供給されたシール材Sが表面張力により凝
集し、液滴S′が形成される。次に図21の(b)に示
すように、液滴S′は次第に成長して大きくなる。最後
に、図21の(c)に示すように液滴S′の重力が表面
張力にうちかった時点で、落下する。以下、このような
シール材Sの挙動を現象Aと称することとする。
【0006】一方、このような現象Aのような挙動を示
すシール材Sを基板に塗布する場合には、リニアアクチ
ュエータ14による制御が必要となる。すなわち、図2
2の(a)に示すように、ノズル15先端とガラス基板
Wとの間隔Gが大きいと、ノズル15先端からガラス基
板Wにシール材Sが移行する過程において、ノズル15
先端でのシール材Sの液滴化、液滴化したシール材Sの
成長、液滴化したシール材Sのガラス基板Wへの移行が
連続的に行われる。これに対し、XYテーブル11の移
動は一定速度で行われるため、塗布形状が不連続、いわ
ゆるぽた落ち現象が発生する。
【0007】このようなぽた落ち現象を防止するには、
図22の(b)に示すように、ノズル15先端とガラス
基板Wとの間隔を、非常に小さな値に保持すれば連続形
状となることが実験的にわかっている。また、間隔G′
は一般のシール材Sであれば、0.05mm程度であ
り、±0.0lmmの精度で保持すれば連続状態を保つ
ことができる。
【0008】一方、前工程の熱処理などによりガラス基
板Wにはある程度のそりによる凹凸が生じている。この
ため、XYテーブル11の平面度が許容値の範囲で確保
されていても、ディスペンサ12のノズル15先端とガ
ラス基板Wとの間隔は一定とはならない。したがって、
図23に示すように間隔センサ13によりノズル15先
端とガラス基板Wとの間隔h1を常に測定しながら、間
隔センサ13の測定値に基づいてリニアアクチュエータ
14を作動させ、間隔を一定値h2に保持している。な
お、図23中矢印Vはディスペンサ12の移動方向を示
している。
【0009】
【発明が解決しようとする課題】上記した従来のシール
材塗布装置10にあっては、次のような問題があった。
すなわち、ガラス基板Wは一般に透明であるため、間隔
センサ13として光学式のものを使用することができ
ず、超音波式等のものを使用している。しかしながら、
光学式以外の間隔センサは、一般に分解能が低く、応答
速度が遅い。このため、間隔センサの出力が安定するま
で待ってから、リニアアクチュエータ14でディスペン
サ12を上下に動かし、そして、XYテーブル11を動
作させることになる。このような事情からXYテーブル
11の移動速度をあまり速くできなかった。
【0010】一方、複数のディスペンサ12を用いて塗
布能率を向上させることも考えられるが、すべてのディ
スペンサ12とガラス基板Wとの間隔を制御しなければ
ならないため、装置の構造が非常に複雑になり、かえっ
て動作の遅いものとなる虞があった。
【0011】そこで本発明は、基板に反りが生じていて
も、高速度で、かつ、連続形状でシール材を塗布するこ
とができるシール材塗布装置を提供することを目的とし
ている。
【0012】
【課題を解決するための手段】上記課題を解決し目的を
達成するために、請求項1に記載された発明は、液体を
対象物に塗布する液体塗布装置において、その吐出口か
ら上記液体を吐出するノズルと、上記吐出口に対し上記
対象物の液体塗布面を対向させて支持する対象物支持部
と、上記ノズルと上記対象物支持部とを上記対象物の液
体塗布面に沿って相対移動させる駆動部と、上記ノズル
の吐出口から上記液体を連続的に吐出するように上記液
体を上記ノズルに供給する供給部とを備えるようにし
た。
【0013】請求項2に記載された発明は、請求項1に
記載された発明において、上記ノズルの吐出口における
吐出速度をVmean[m/s]、上記液体の表面張力
をγ[N/m]、比質量をρ[kg/m3 ]、上記ノズ
ルの吐出口の直径をdi[m]としたとき、 Vmean≧2√(γ/ρ・di) を満たしている。
【0014】請求項3に記載された発明は、請求項1に
記載された発明において、上記ノズルの吐出口と上記対
象物との間隔を上記対象物の液体塗布面のうねり量の最
大値及び上記駆動部の駆動により上記対象物の液体塗布
面に与えるうねり量の最大値の合計値より大きく設定し
た。
【0015】請求項4に記載された発明は、請求項1に
記載された発明において、上記供給部は、シリンジと、
このシリンジ内を往復動自在に嵌合するピストンと、こ
のピストンの先端に取り付けられた圧電素子と、上記ピ
ストンを駆動するピストン駆動部と、上記圧電素子に高
周波電圧を印加する印加部とを備えた。
【0016】請求項5に記載された発明は、請求項1に
記載された発明において、上記ノズルの吐出口には、上
記液体の流路を開閉するバルブが設けられており、上記
ノズルは、テーパ状の溝が形成された面を有する第1部
材と、この第1部材の上記面に対向配置された第2部材
と、上記第1部材と上記第2部材とに挟持され上記溝を
液密に保持するパッキン部材とを備え、上記バルブは、
上記第2部材側に設けられ、上記パッキン部材を挟んで
上記溝に対向して設けられた押圧部材と、この押圧部材
を上記第1部材側へ押圧することで上記溝を閉塞するア
クチュエータとを備えた。
【0017】請求項6に記載された発明は、請求項1に
記載された発明において、上記ノズルの吐出口には、上
記液体の流路を開閉するバルブが設けられており、上記
ノズルは、上記吐出口が設けられた平面状の部位を備
え、上記バルブは、上記部位に摺動自在に配置された蓋
体と、その弾性力で上記吐出口を上記蓋体で液密に蓋す
る弾性部材と、この弾性部材による弾性力に抗して上記
蓋体を上記吐出口から離間させる駆動機構とを備えた。
【0018】請求項7に記載された発明は、請求項6に
記載された発明において、上記ノズルは磁性体で形成
し、上記蓋体は磁石にて形成した。
【0019】請求項8に記載された発明は、請求項1に
記載された発明において、上記ノズルの吐出口には、上
記液体の流路を開閉するバルブが設けられており、上記
ノズルは、所定の間隙をもって相対向して配置された第
1部材及び第2部材と、上記第1部材と上記第2部材と
に挟持され上記間隙を液密に保持する弾性部材製の環状
のパッキン部材と、上記第1部材に設けられ、上記間隙
内に上記液体を供給する液体供給孔と、このパッキン部
材の一部を切り欠いて形成された吐出口とを備え、上記
バルブは、上記吐出口近傍に設けられ、上記吐出口を開
閉する開閉機構とを備えた。
【0020】上記手段を講じた結果、次のような作用が
生じる。すなわち、請求項1に記載された発明では、供
給部によりノズルの吐出口から液体を連続的に吐出する
ようにしているので、吐出口と対象物の液体塗布面との
間隔にかかわらず対象物上に連続形状で液体を塗布する
ことができる。
【0021】請求項2に記載された発明では、ノズルの
吐出口における吐出速度をVmean[m/s]、液体
の表面張力をγ[N/m]、比質量をρ[kg/
3 ]、ノズルの吐出口の直径をdi[m]としたと
き、 Vmean≧2√(γ/ρ・di) を満たすように制御することで、液体を連続的に吐出す
ることができる。
【0022】請求項3に記載された発明では、ノズルの
吐出口と対象物との間隔が対象物の液体塗布面のうねり
量の最大値及び上記駆動部の駆動により対象物の液体塗
布面に与えるうねり量の最大値の合計値より大きく設定
したので、間隔を制御しなくてもノズルと対象物とが接
触することはない。
【0023】請求項4に記載された発明では、供給部に
おいて、シリンジ内を往復動自在に嵌合するピストンの
先端に高周波電圧が印加される圧電素子が取り付けられ
ているため、シリンジ内の液体に振動を与えることがで
きる。このため、液体は高周波状の圧力変化が発生し、
吐出口における液体の吐出速度も高周波状に変化する。
このことは、液体が本来もっている運動エネルギに加
え、振動による運動エネルギが付加されたことになる。
この振動による運動エネルギは液体の自由表面を増加さ
せるために使用される。したがって、連続的に吐出でき
る条件の境界付近であっても安定して連続的な吐出を継
続することができる。
【0024】請求項5に記載された発明では、ノズルの
吐出口に液体の流路を開閉するバルブを設け、ノズル
は、テーパ状の溝が形成された面を有する第1部材と、
この第1部材の面に対向配置された第2部材と、第1部
材と第2部材とに挟持され溝を液密に保持するパッキン
部材とを備え、バルブは、第2部材側に設けられ、パッ
キン部材を挟んで溝に対向して設けられた押圧部材と、
この押圧部材を第1部材側へ押圧することで溝を閉塞す
るアクチュエータとを備えたので、アクチュエータを動
作させることによりパッキン部材を変形・復元されるこ
とができる。すなわち、パッキン部材が復元した状態で
は第1部材の溝が開口部になって液体が吐出され、パッ
キン部材が変形している状態ではパッキン部材が溝に充
填されるように変形し、開口部が閉塞されて吐出を止め
ることができる。
【0025】請求項6に記載された発明では、ノズルの
吐出口に液体の流路を開閉するバルブを設け、ノズル
は、吐出口が設けられた平面状の部位を備え、バルブ
は、部位に摺動自在に配置された蓋体と、その弾性力で
吐出口を蓋体で液密に蓋する弾性部材と、この弾性部材
による弾性力に抗して蓋体を吐出口から離間させる駆動
機構とを備えたので、吐出口は蓋体により閉塞され、吐
出を止めることができる。一方、駆動機構により蓋体を
吐出口から離間することにより開口し、吐出を行うこと
ができる。
【0026】請求項7に記載された発明では、ノズルは
磁性体で形成し、蓋体は磁石にて形成したので、蓋体に
より吐出口をさらに確実に閉塞させることができる。
【0027】請求項8に記載された発明では、ノズルの
吐出口に液体の流路を開閉するバルブを設け、ノズル
は、所定の間隙をもって相対向して配置された第1部材
及び第2部材と、第1部材と第2部材とに挟持され間隙
を液密に保持する弾性部材製の環状のパッキン部材と、
第1部材に設けられ、間隙内に液体を供給する液体供給
孔と、このパッキン部材の一部を切り欠いて形成された
吐出口とを備え、バルブは、吐出口近傍に設けられ、吐
出口を開閉する開閉機構を備えたので、開閉機構を動作
させることによりパッキン部材を変形・復元させること
ができる。すなわち、パッキン部材が復元した状態では
吐出口が開口して液体が吐出され、パッキン部材が変形
している状態では吐出口が閉じて吐出を止めることがで
きる。
【0028】
【発明の実施の形態】図1は本発明の第1の実施の形態
に係るシール材塗布装置20(液体塗布装置)を示す斜
視図である。図1において、図20と同一機能部分には
同一符号を付している。
【0029】シール材塗布装置20は、ガラス基板Wを
支持するとともに、矢印XY方向に沿ってガラス基板を
載置して移動するXYテーブル30と、このXYテーブ
ル30に対向配置され、ガラス基板W上面にシール材S
(液体)を塗布するディスペンサ40と、このディスペ
ンサ40にシール材Sを供給するシール材供給部50と
を備えている。
【0030】ディスペンサ40は、図2に示すように、
円筒状のシリンジ41と、このシリンジ41の図2中下
端部のねじ部41aに螺合されて取り付けられたノズル
42と、シリンジ41に往復動自在に嵌合されたピスト
ン43と、このピストン43を駆動する駆動部44とを
備えている。
【0031】図3はノズル42の先端部近傍を拡大して
示す断面図である。図3中42aは吐出口、42bは流
路を示している。流路42bの内壁面は図2中上方のシ
リンジ(供給口)41側から吐出口42aにかけて内径
が小となる円錐状に形成されている。
【0032】ノズル42とガラス基板Wとの間隔Hは、
ガラス基板Wのシール材S塗布面に現れるうねり量の最
大値及びXYテーブル30のうねり量(XY方向移動に
伴うガラス基板Wのシール材塗布面に与えるうねり量)
の最大値の合計値より大きくなるように予め設定されて
いる駆動部44は、ノズル42から吐出されるシール材
Sが、図4の(a)に示すように連続的に吐出されるよ
うにピストン43を駆動するように構成されている。な
お、このようなシール材Sの挙動を現象Bと称する。現
象Bにおいては、図4の(b)に示すようにノズル42
とガラス基板Wとの間隔Hの大きさにかかわらず連続形
状でシール材Sを塗布することができる。すなわち、現
象Bは、シール材Sの勢いが表面張力による凝集力にう
ち勝った状態で実現されるものである。現象Bは、シー
ル材Sの表面張力、比質量、ノズル径、吐出速度等によ
って決定される。
【0033】ここで、一般的にノズルから吐出される液
体が現象Bのような挙動を示すための条件について説明
する。なお、図5は解析モデルであり、図6は図5のA
−A断面における液体の流速分布を示すものである。
【0034】吐出口の直径は小さい値であるため、ノズ
ルの流路内の液体の流れのレイノルズ数は2000以下
となり、流れの形態は層流となる。よって、A−A断面
の液体の流速分布は以下のようなものとなる。すなわ
ち、 V(r)=2・Vmean・(1−(r/R)2 ) …(1) ここで、rは半径座標[m]、Vmeanはノズルを通
過する液体の平均吐出速度[m/s]、Rはノズル半径
を示している。
【0035】一般に、表面張力をもつ液体の自由表面を
増加させるのにはエネルギが必要で、液体の表面積を単
位面積だけ増加させるのに必要なエネルギ[J]はその
液体の表面張力[N/m]と同じ値である。
【0036】現象Bが継続される条件として、液体のも
つ運動エネルギが液体の表面積を増やす仕事に使われる
と仮定する。非常に短い時間Δtの間に液体の自由表面
を増加させるのに必要なエネルギは次式で表される。す
なわち、 ΔEs=γ・π・di・Vmean・Δt …(2) ここで、γは液体の表面張力[N/m]、πは円周率、
diはノズル内径[m]Vmeanはノズルを通過する
液体の平均吐出速度[m/s]を示している。また、Δ
tの間にノズルから吐出される液体がもつ運動エネルギ
は次式で表される。すなわち、
【数1】
【0037】ここで、ρは液体の比質量[kg/
3 ]、rは半径座標[m]、V(r)はrの位置にお
ける液体の吐出速度[m/s]を示している。
【0038】この式(3)に式(1)で求めたV(r)
を代入し、積分を計算すると次式となる。すなわち、 ΔEk=(1/4)・ρ・π・Δt・Vmean3 ・di2 …(4) 液体のもつ運動エネルギΔEkが液体の自由表面の増加
の仕事ΔEsに使われると考えると、ΔEkが少しでも
ΔEsより大きければ、現象Bが継続されると考えられ
るため現象Bが継続される条件として次式が成立する。
すなわち、 ΔEs≦ΔEk …(5) したがって、Vmeanの条件は次式となる。すなわ
ち、 Vmean≧2√(γ/ρdi) …(6) 次に、式(6)を検証する。すなわち、吐出口の内径が
0.6mm,0.25mm,0.2mmのノズルを用
い、液体として水を用いて行った実験値と式(6)よっ
て求めた理論値の比較を行う。この結果が表1である。
【0039】
【表1】
【0040】この結果からわかるように、実験値と理論
値とが比較的よく一致し、式(6)で示す条件式が有効
であることがわかる。
【0041】したがって、シール材Sの表面張力γ、比
質量ρ、ノズル42の吐出口42aの内径diが与えら
れれば、式(6)から現象Bを継続させるために必要な
ノズル42の吐出口42aにおける吐出速度Vmean
を求めることができる。
【0042】代表的なシール材Sとして、表面張力γ=
0.045[N/m]、比質量ρ=1280[kg/m
3 ]のものを用いた場合には、ノズル42の吐出口42
aの内径diがそれぞれの値により、図7に示すように
吐出速度Vmeanが求められる。例えば、吐出口42
aの内径diを0.04mmとすると、吐出速度Vme
anが約1.875m/sとなる。さらに、内径diと
吐出速度Vmeanとから流量j[cc/s]が求めら
れ、この流量jからXYテーブル30の移動速度Σが求
められる。
【0043】一方、XYテーブル30は通常100〜5
00mm/sで動作するため、この条件から直径は0.
04〜0.1mm、吐出速度が1.8〜1.2m/s、
ノズル42とガラス基板Wとの相対速度が0.1〜0.
5m/sと設計される。なお、上述した数値は一般的な
シール材塗布装置20に適用される一例であり、上記式
(1)の条件を満たすものであれば、上記数値は適宜変
更可能なのは勿論である。
【0044】このように構成されたシール材塗布装置2
0では、駆動部44によりピストン43を駆動し、吐出
口42aからの吐出速度を上記条件を満たすVmean
とすることで、現象Bによるシール材Sの吐出を行うこ
とができる。
【0045】一方、ノズル42とガラス基板Wとの間隔
を、ガラス基板Wのうねり量の最大値やXYテーブル3
0のうねり量の最大値の合計値より大きくしているの
で、ノズル42とガラス基板Wが接触することはない。
【0046】また、ノズル42の流路42bはシール材
Sの供給口側から吐出口42a側にかけて内径が小とな
る円錐状に形成されているため、吐出されたシール材S
の断面積が小さくなる。このため、シール材Sは吐出口
42a外部で縮流を起こし、吐出速度が大きくなる。し
たがって、吐出速度が連続的な吐出を維持できる速度の
境界付近であっても安定して連続的な吐出を継続するこ
とができる。
【0047】上記したように本第1の実施の形態によれ
ば、現象Bによるシール材Sの連続的な塗布が可能とな
り、かつ、ノズル42とガラス基板Wとの接触を防止し
てあるため、間隔の制御が不要となる。したがって、X
Yテーブル30の移動速度を速くすることができ、高速
にシール材Sの塗布を行うことができる。また、間隔セ
ンサ及びリニアアクチュエータが不要となり、構造を簡
単にすることができるため、低コストで装置を製造する
ことができる。
【0048】図9は、上述した第1の実施の形態のシー
ル材塗布装置の第1変形例を示す図である。本第1変形
例においては、上述したノズル42の代わりにノズル4
5を用いている。すなわち、ノズル45は、流路45b
から吐出口45aに亘っての流路端部の内壁面45cが
半径εの曲面状に形成されている。
【0049】このように構成されていると、シール材S
は縮流は起こすことはないが、吐出口45aにおけるシ
ール材Sの流れが整流され、圧力損失を小さくすること
ができる。したがって、吐出速度が連続的な吐出を維持
できる速度の境界付近であっても安定して連続的な吐出
を継続することができる。
【0050】図10は、上述した第1の実施の形態のシ
ール材塗布装置の第2変形例を示す図である。本第2変
形例においては、ピストン43の先端に圧電素子46が
設けられている。なお、図10中47は圧電素子46に
高周波状の電圧を印加し、図10中上下方向に伸縮させ
る高周波電源部を示している。
【0051】このように構成されていると、ピストン4
3を下降させて、シール材Sを吐出する際に、高周波電
源部47により圧電素子46に高周波状の電圧を印加す
ると、シール材Sは高周波状の圧力変化が発生し、吐出
口45aにおけるシール材Sの吐出速度も高周波状に変
化する。このことは、シール材Sが本来もっている運動
エネルギに加え、振動による運動エネルギが付加された
ことになる。この振動による運動エネルギはシール材S
の自由表面を増加させるために使用される。したがっ
て、吐出速度が連続的な吐出を維持できる速度の境界付
近であっても安定して連続的な吐出を継続することがで
きる。
【0052】図11は本発明の第2の実施の形態に係る
シール材塗布装置20Aに組込まれたディスペンサ60
の構成を示す図である。なお、本第2の実施の形態に係
るシール材塗布装置20Aの全体的な構成は上述した第
1の実施の形態と同様であるので省略する。
【0053】ディスペンサ60は、シール材Sを吐出す
るためのノズル61と、シール材Sの吐出開始・停止を
制御するバルブ62と、バルブ62を介してノズル61
に加圧されたシール材Sを供給するポンプ63とから構
成されている。なお、ポンプ63はシール材供給部50
に接続されており、ノズル61から現象Bでシール材S
が吐出可能となるように駆動制御されている。バルブ6
2はノズル61と一体に設けられており、ノズル61と
バルブ62との間にはシール材Sが滞留する空間がほと
んどない。
【0054】このように構成されたディスペンサ60が
組み込まれたシール材塗布装置20Aでは、次のように
してシール材Sの塗布を行う。すなわち、ポンプ63で
加圧されたシール材Sがバルブ62手前で保持されてい
る。この状態でバルブ62を開けると、シール材Sはノ
ズル61から上述した第1の実施の形態の場合と同様に
現象Bを維持できる吐出速度Vmeanで吐出される。
【0055】図12の(a)は、吐出速度の時間変化を
示すグラフである。このグラフから明らかなようにバル
ブ62を開けてから比較的短時間で所定の吐出速度Vm
eanに達している。このため、図12の(b)に示す
ように塗布開始当初から連続的なシール材Sの塗布を行
うことができ、ガラス基板W上に連続状態でシール材S
を塗布することができる。
【0056】図13の(a)〜(c)は、ノズル71と
バルブ72が分離した構造を有するディスペンサ70を
用いた場合について示している。なお、このディスペン
サ70は本第2実施の形態に係るディスペンサ60の機
能をより詳細に説明し、比較するために想定したもので
ある。また、ポンプ73は、上述したポンプ63と同様
にシール材供給部50に接続され、ノズル61から現象
Bでシール材Sが吐出可能となるように駆動制御されて
いる。
【0057】すなわち、ディスペンサ70のようにノズ
ル71とバルブ72とが分離して場合には、バルブ72
を閉じていても流路71aにシール材Sが滞留すること
になる。このような状態では、バルブ72を開いて加圧
されたシール材Sが流路71a内に流れ込んだとして
も、流路71a内のシール材Sの慣性により、吐出開始
から短時間で所定の吐出速度Vmeanに達することは
できない。
【0058】図13の(b)は、ディスペンサ70を用
いた場合の吐出速度の時間変化を示すグラフである。こ
のグラフから明らかなようにバルブ72を開けてから所
定の吐出速度Vmeanに達するまでにある程度の時間
teがかかる。所定の吐出速度Vmeanに達するまで
の間は、シール材Sは上述した現象Aの挙動を示す。こ
のため、図13の(c)に示すように塗布開始直後は不
連続な塗布になる虞がある。なお、時間teが経過し、
所定の吐出速度Vmeanに達すると、シール材Sの塗
布状態は連続的となる。
【0059】上述したように本第2の実施の形態に係る
シール材塗布装置20Aでは、ノズル61とバルブ62
とを一体的に設ける(例えば、同一の部品で形成する)
ことにより、ノズル61内に滞留するシール材Sを最小
限に抑えることにより、シール材Sの塗布開始直後から
連続状態で塗布を行うことができる。
【0060】図14及び図15は、上述した第2の実施
の形態の第1変形例を示す図である。本第1変形例にお
けるディスペンサ80においては、ノズル81は、テー
パ状の溝82aが形成された面を有する第1部材82
と、この第1部材82の面82bに対向配置された第2
部材83と、第1部材82と第2部材83とに挟持され
溝82aを液密に保持するゴム製のパッキン部材84と
を備えている。なお、溝82bの図中下端部には吐出口
82cが形成されている。また、バルブ86は、第2部
材83側に設けられ、パッキン部材84を挟んで溝82
aに対向して設けられた押圧部材87と、押圧部材87
を第1部材82側へ押圧するアクチュエータ88とを備
えている。
【0061】このように構成されたディスペンサ80で
は、図15の(a)に示すように、吐出時にはアクチュ
エータ88を図15中α1方向に作動させて、押圧部材
87によるパッキン部材84への押圧を解除して吐出を
行う。一方、吐出を停止する場合には、アクチュエータ
88を図15中α2方向に作動させて、パッキン部材8
4を溝82a内に充填することで閉塞する。したがっ
て、シール材Sの滞留できる部分は吐出口82cと押圧
部材87がパッキン部材84に押圧する位置との僅かな
部分のみとなる。したがって、本第1変形例に係るディ
スペンサ80においても、上述した第2の実施の形態と
同様の効果が得られる。
【0062】なお、吐出口82cの断面積は0.000
3〜0.01mm2 程度であるため、パッキン部材84
の変形量は非常に小さくてよく、アクチュエータ88の
力で十分に液密性を確保することができる。
【0063】図16は、上述した第2の実施の形態の第
2変形例を示す図である。本第2変形例におけるディス
ペンサ90においては、ノズル91は、円錐台状に形成
されたノズル本体92を備えている。なお、図16中9
2aはノズル本体92の平坦に形成された下面部(平面
状の部位)を示しており、水平に対し傾斜して形成され
ている。図16中92bはノズル本体92内に形成され
た流路を示しており、下面部92aにおいて吐出口92
cが形成されている。
【0064】バルブ93は、下面部92aに対し図16
中矢印β方向に沿って摺動自在に配置された蓋体94
と、蓋体94の端部に結合されたロッド95と、このロ
ッド95を矢印β方向に沿って往復動させるアクチュエ
ータ(駆動機構)96と、ロッド95とノズル本体92
とを結合する板バネ97とを備えている。なお、板バネ
97はその弾性力でロッド95を矢印β1方向に付勢す
ることで吐出口92cを蓋体94で蓋している。
【0065】なお、流路92b内のシール材Sから蓋体
94に作用する力は、(シール材の圧力)×(吐出口の
断面積)で決定されるため、例えばシール材Sの圧力を
100[MPa]程度とし、吐出口92cの断面積は
0.01[mm2 ]であるため、蓋体94に作用する力
は1[N]程度となる。したがって、板バネ97の弾性
力により十分に蓋体94により液密状態で吐出口92c
を閉塞することができる。
【0066】このように構成されたディスペンサ90で
は、吐出時にはアクチュエータ96を図16中矢印β2
方向に作動させて、蓋体94を板バネ97の弾性力に抗
して移動させる。これにより、シール材Sの吐出を行
う。一方、吐出を停止する場合には、アクチュエータ9
6を作動を停止すると、板バネ97の弾性力により蓋体
94が吐出口92cを閉塞する。したがって、シール材
Sの滞留できる部分を全く排除することができる。した
がって、本第2変形例に係るディスペンサ90において
も、上述した第2の実施の形態と同様の効果が得られ
る。
【0067】図17は、上述した第2の実施の形態の第
3変形例を示す図である。本第3変形例におけるディス
ペンサ100においては、ノズル101は、磁性体製で
円錐台状に形成されたノズル本体102を備えている。
なお、図17中102aはノズル本体102の平坦に形
成された下面部(平面状の部位)を示しており、水平に
対し傾斜して形成されている。図17中102bはノズ
ル本体102内に形成された流路を示しており、下面部
102aにおいて吐出口102cが形成されている。
【0068】バルブ103は、下面部102aに対し図
17中矢印κ方向に沿って摺動自在に配置された磁石材
製の蓋体104と、蓋体104の端部に結合されたロッ
ド105と、このロッド105を矢印κ方向に沿って往
復動させるアクチュエータ(駆動機構)106とを備え
ている。なお、蓋体104はその磁力による吸着力で吐
出口102cを液密に蓋している。なお、磁力による吸
着力を用いているため蓋体104と下面部102aとの
密着性は確保されている。
【0069】このように構成されたディスペンサ100
では、吐出時にはアクチュエータ106を図17中矢印
κ1方向に作動させて、蓋体104を磁力による吸着力
に抗して移動させる。これにより、シール材Sの吐出を
行う。一方、吐出を停止する場合には、アクチュエータ
106の作動を停止すると、蓋体104の磁力による吸
着力により蓋体104が吐出口102cを閉塞する。し
たがって、シール材Sの滞留できる部分を全く排除する
ことができる。したがって、本第2変形例に係るディス
ペンサ100においても、上述した第2の実施の形態と
同様の効果が得られる。
【0070】図18は、上述した第2の実施の形態の第
4変形例を示す図である。本第4変形例におけるディス
ペンサ110においては、ノズル111は、所定の間隙
114をもって相対向して配置された第1部材112及
び第2部材113と、第1部材112と第2部材113
とに挟持され間隙を液密に保持する弾性部材製の環状の
パッキン部材115とから構成されている。なお、第1
部材112,第2部材113及びパッキン部材115
は、これらに設けられたネジ孔116a及びネジ孔11
6aに螺合するネジ116bにより固着されている。
【0071】第1部材112には、間隙114内にシー
ル材Sを供給するシール材供給孔112aが設けられて
いる。また、パッキン部材115の一部は切り欠かれて
吐出口115aが形成されている。
【0072】バルブは、吐出口115a近傍のパッキン
部材115を図18中τ方向に沿って変形させることが
できる開閉機構117から構成されている。
【0073】このように構成されたディスペンサ110
では、吐出時には開閉機構117によりパッキン部材1
15を図18中矢印τ1方向に作動させて、パッキン部
材115の弾性力により吐出口115aを開ける。これ
により、シール材Sの吐出を行う。一方、吐出を停止す
る場合には、開閉機構117によりパッキン部材115
の弾性力に抗して図18中τ2方向に作動させ、吐出口
115aを閉塞する。したがって、シール材Sの滞留で
きる部分を全く排除することができる。したがって、本
第4変形例に係るディスペンサ110においても、上述
した第2の実施の形態と同様の効果が得られる。
【0074】図19は、上述した第1及び第2の実施の
形態に係るシール材塗布装置20,20Aに組み込まれ
たポンプの変形例を示す図である。
【0075】ポンプ120は、第1シリンダ121と、
この第1シリンダ121に対して動作するピストン12
2と、このピストン122の図19中下端側が嵌合し、
ノズル部123aが形成された第2シリンダ123と、
第1シリンダ121内に圧縮空気を導入する空圧機器1
24とを備えている。なお、空圧機器124はノズル1
23aから現象Bでシール材Sが吐出可能となるように
駆動制御されている。このように構成されたポンプ12
0では、空圧機器124を作動させることにより第1シ
リンダ121内に圧縮空気を導入し、ピストン122を
下降させる。これに伴い、第2シリンダ123のシール
材Sが加圧され、ノズル123aから現象Bで吐出され
る。
【0076】なお、空圧機器124の代わりに油圧機器
を用いることで圧縮空気の代りに油圧を用いてもよい。
【0077】なお、本発明は上述した各実施の形態に限
定されるものではない。すなわち上記実施の形態では、
ポンプはシリンダ内に圧縮空気や油圧を導入するものを
用いているが、リニアアクチュエータと組合わされたシ
リンダや歯車ポンプを用いるようにしもよい。また、ア
クチユエータは、予圧バネと組合わされた圧電素子、予
圧バネと組合わされたソレノイドコイル、空圧シリン
ダ、油圧シリンダ、モータと組合わされたボールネジ等
を用いてもよい。さらに、パッキン部材としてゴム材を
用いたが、液密を維持できる弾性体であればゴム材に限
られない。このほか本発明の要旨を逸脱しない範囲で種
々変形実施可能であるのは勿論である。
【0078】
【発明の効果】請求項1に記載された発明によれば、供
給部によりノズルの吐出口から液体を連続的に吐出する
ようにしているので、吐出口と対象物の液体塗布面との
間隔にかかわらず対象物上に連続形状で液体を塗布する
ことができる。したがって、ノズルと対象物の液体塗布
面との距離を間隔を制御する必要がなくなるため、ノズ
ルと基板との相対移動の速度を早めることができ、処理
能力を高めることができる。また、間隔の制御のための
機構が不要となり構造が簡単となる。
【0079】請求項2に記載された発明によれば、ノズ
ルの吐出口における吐出速度をVmean[m/s]、
液体の表面張力をγ[N/m]、比質量をρ[kg/m
3 ]、ノズルの吐出口の直径をdi[m]としたとき、 Vmean≧2√(γ/ρ・di) を満たすように制御することで、液体を連続的に吐出す
ることができる。
【0080】請求項3に記載された発明によれば、ノズ
ルの吐出口と対象物との間隔が対象物の液体塗布面のう
ねり量の最大値及び上記駆動部の駆動により対象物の液
体塗布面に与えるうねり量の最大値の合計値より大きく
設定したので、間隔を制御しなくてもノズルと対象物と
が接触することはない。
【0081】請求項4に記載された発明によれば、供給
部において、シリンジ内を往復動自在に嵌合するピスト
ンの先端に高周波電圧が印加される圧電素子が取り付け
られているため、シリンジ内の液体に振動を与えること
ができる。このため、液体は高周波状の圧力変化が発生
し、吐出口における液体の吐出速度も高周波状に変化す
る。このことは、液体が本来もっている運動エネルギに
加え、振動による運動エネルギが付加されたことにな
る。この振動による運動エネルギは液体の自由表面を増
加させるために使用される。したがって、連続的に吐出
できる条件の境界付近であっても安定して連続的な吐出
を継続することができる。
【0082】請求項5に記載された発明によれば、ノズ
ルの吐出口に液体の流路を開閉するバルブを設け、ノズ
ルは、テーパ状の溝が形成された面を有する第1部材
と、この第1部材の面に対向配置された第2部材と、第
1部材と第2部材とに挟持され溝を液密に保持するパッ
キン部材とを備え、バルブは、第2部材側に設けられ、
パッキン部材を挟んで溝に対向して設けられた押圧部材
と、この押圧部材を第1部材側へ押圧することで溝を閉
塞するアクチュエータとを備えたので、アクチュエータ
を動作させることによりパッキン部材を変形・復元され
ることができる。すなわち、パッキン部材が復元した状
態では第1部材の溝が開口部になって液体が吐出され、
パッキン部材が変形している状態ではパッキン部材が溝
に充填されるように変形し、開口部が閉塞されて吐出を
止めることができる。
【0083】請求項6に記載された発明によれば、ノズ
ルの吐出口に液体の流路を開閉するバルブを設け、ノズ
ルは、吐出口が設けられた平面状の部位を備え、バルブ
は、部位に摺動自在に配置された蓋体と、その弾性力で
吐出口を蓋体で液密に蓋する弾性部材と、この弾性部材
による弾性力に抗して蓋体を吐出口から離間させる駆動
機構とを備えたので、吐出口は蓋体により閉塞され、吐
出を止めることができる。一方、駆動機構により蓋体を
吐出口から離間することにより開口し、吐出を行うこと
ができる。
【0084】請求項7に記載された発明によれば、ノズ
ルは磁性体で形成し、蓋体は磁石にて形成したので、蓋
体により吐出口をさらに確実に閉塞させることができ
る。
【0085】請求項8に記載された発明によれば、ノズ
ルの吐出口に液体の流路を開閉するバルブを設け、ノズ
ルは、所定の間隙をもって相対向して配置された第1部
材及び第2部材と、第1部材と第2部材とに挟持され間
隙を液密に保持する弾性部材製の環状のパッキン部材
と、第1部材に設けられ、間隙内に液体を供給する液体
供給孔と、このパッキン部材の一部を切り欠いて形成さ
れた吐出口とを備え、バルブは、吐出口近傍に設けら
れ、吐出口を開閉する開閉機構を備えたので、開閉機構
を動作させることによりパッキン部材を変形・復元させ
ることができる。すなわち、パッキン部材が復元した状
態では吐出口が開口して液体が吐出され、パッキン部材
が変形している状態では吐出口が閉じて吐出を止めるこ
とができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の第1の実施の形態に係るシール材塗布
装置を示す斜視図。
【図2】同シール材塗布装置に組込まれたディスペンサ
の要部を示す縦断面図。
【図3】同ディスペンサに組み込まれたノズル先端部を
拡大して示す縦断面図。
【図4】同シール材塗布装置において現象Bによる塗布
状態を示す説明図。
【図5】吐出速度を求めるための解析モデルを示す図。
【図6】同解析モデルにおける各位置における流速を示
す図。
【図7】同解析モデルによって求めた各計算値を示すグ
ラフ。
【図8】同シール材塗布装置による塗布状態を拡大して
示す図。
【図9】同シール材塗布装置の第1変形例を示す断面
図。
【図10】同シール材塗布装置の第2変形例を示す断面
図。
【図11】本発明の第2の実施の形態に係るシール材塗
布装置に組み込まれたディスペンサを示す側面図。
【図12】同シール材塗布装置における塗布状態を示す
図。
【図13】同シール材塗布装置に組み込まれたディスペ
ンサと比較するためのディスペンサ及びその塗布状態を
示す図。
【図14】同シール材塗布装置の第1変形例を示す斜視
図。
【図15】同第1変形例の動作状態を示す断面図。
【図16】同シール材塗布装置の第2変形例を示す側面
図。
【図17】同シール材塗布装置の第3変形例を示す側面
図。
【図18】同シール材塗布装置の第4変形例を示す分解
斜視図。
【図19】第1及び第2の実施の形態に係るシール材塗
布装置に組み込まれたポンプの変形例を示す断面図。
【図20】従来のシール材塗布装置を示す斜視図。
【図21】同シール材塗布装置において現象Aによる塗
布状態を示す説明図。
【図22】同シール材塗布装置による塗布状態を示す
図。
【図23】同シール材塗布装置による間隔調整方法を示
す断面図。
【符号の説明】
20,20A…シール材塗布装置 30…XYテーブル 40,60,80,90,100,110…ディスペン
サ 41…シリンジ 42,61,81,91,101,111…ノズル 43…ピストン 44…駆動部 50…シール材供給部 62,86,93,103…バルブ 84,115…パッキン部材 94,104…蓋体 97…板バネ 117…開閉機構 W…ガラス基板 S…シール材

Claims (8)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】液体を対象物に塗布する液体塗布装置にお
    いて、 その吐出口から上記液体を吐出するノズルと、 上記吐出口に対し上記対象物の液体塗布面を対向させて
    支持する対象物支持部と、 上記ノズルと上記対象物支持部とを上記対象物の液体塗
    布面に沿って相対移動させる駆動部と、 上記ノズルの吐出口から上記液体を連続的に吐出するよ
    うに上記液体を上記ノズルに供給する供給部とを備えて
    いることを特徴とする液体塗布装置。
  2. 【請求項2】上記ノズルの吐出口における吐出速度をV
    mean[m/s]、上記液体の表面張力をγ[N/
    m]、比質量をρ[kg/m3 ]、上記ノズルの吐出口
    の直径をdi[m]としたとき、 Vmean≧2√(γ/ρ・di) を満たすことを特徴とする請求項1に記載の液体塗布装
    置。
  3. 【請求項3】上記ノズルの吐出口と上記対象物との間隔
    が上記対象物の液体塗布面のうねり量の最大値及び上記
    駆動部の駆動により上記対象物の液体塗布面に与えるう
    ねり量の最大値の合計値より大きく設定されていること
    を特徴とする請求項1に記載の液体塗布装置。
  4. 【請求項4】上記供給部は、シリンジと、このシリンジ
    内を往復動自在に嵌合するピストンと、このピストンの
    先端に取り付けられた圧電素子と、上記ピストンを駆動
    するピストン駆動部と、上記圧電素子に高周波電圧を印
    加する印加部とを備えていることを特徴とする請求項1
    に記載の液体塗布装置。
  5. 【請求項5】上記ノズルの吐出口には、上記液体の流路
    を開閉するバルブが設けられており、 上記ノズルは、テーパ状の溝が形成された面を有する第
    1部材と、この第1部材の上記面に対向配置された第2
    部材と、上記第1部材と上記第2部材とに挟持され上記
    溝を液密に保持するパッキン部材とを備え、 上記バルブは、上記第2部材側に設けられ、上記パッキ
    ン部材を挟んで上記溝に対向して設けられた押圧部材
    と、この押圧部材を上記第1部材側へ押圧することで上
    記溝を閉塞するアクチュエータとを備えていることを特
    徴とする請求項1に記載の液体塗布装置。
  6. 【請求項6】上記ノズルの吐出口には、上記液体の流路
    を開閉するバルブが設けられており、 上記ノズルは、上記吐出口が設けられた平面状の部位を
    備え、 上記バルブは、上記部位に摺動自在に配置された蓋体
    と、その弾性力で上記吐出口を上記蓋体で液密に蓋する
    弾性部材と、この弾性部材による弾性力に抗して上記蓋
    体を上記吐出口から離間させる駆動機構とを備えている
    ことを特徴とする請求項1に記載の液体塗布装置。
  7. 【請求項7】上記ノズルは磁性体で形成され、 上記蓋体は磁石にて形成されていることを特徴とする請
    求項6に記載の液体塗布装置。
  8. 【請求項8】上記ノズルの吐出口には、上記液体の流路
    を開閉するバルブが設けられており、 上記ノズルは、所定の間隙をもって相対向して配置され
    た第1部材及び第2部材と、上記第1部材と上記第2部
    材とに挟持され上記間隙を液密に保持する弾性部材製の
    環状のパッキン部材と、上記第1部材に設けられ、上記
    間隙内に上記液体を供給する液体供給孔と、このパッキ
    ン部材の一部を切り欠いて形成された吐出口とを備え、 上記バルブは、上記吐出口近傍に設けられ、上記吐出口
    を開閉する開閉機構とを備えていることを特徴とする請
    求項1に記載の液体塗布装置。
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