JPH10137558A - スパイラル型分離膜エレメントおよびその製造方法 - Google Patents
スパイラル型分離膜エレメントおよびその製造方法Info
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- JPH10137558A JPH10137558A JP29843596A JP29843596A JPH10137558A JP H10137558 A JPH10137558 A JP H10137558A JP 29843596 A JP29843596 A JP 29843596A JP 29843596 A JP29843596 A JP 29843596A JP H10137558 A JPH10137558 A JP H10137558A
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Abstract
(57)【要約】
【課題】 分離膜の巻き始め部分に欠陥が生じないスパ
イラル型分離膜エレメントおよびその製造方法を提供す
ることである。 【解決手段】 分離膜２の中央部に粘着テープ１０を貼
り、粘着テープ１０の中心線から所定間隔離して原液流
路材６を配置する。粘着テープ１０を内側にして分離膜
２を粘着テープ１０の中心線で折り畳む。分離膜２の折
り目１２から所定幅の対向部分を熱板１１で加熱圧着す
る。あるいは、粘着テープ１０の中央部に接着剤を塗布
し、分離膜２の折り目１２から所定幅の対向部分を接着
剤１３で接合する。
イラル型分離膜エレメントおよびその製造方法を提供す
ることである。 【解決手段】 分離膜２の中央部に粘着テープ１０を貼
り、粘着テープ１０の中心線から所定間隔離して原液流
路材６を配置する。粘着テープ１０を内側にして分離膜
２を粘着テープ１０の中心線で折り畳む。分離膜２の折
り目１２から所定幅の対向部分を熱板１１で加熱圧着す
る。あるいは、粘着テープ１０の中央部に接着剤を塗布
し、分離膜２の折り目１２から所定幅の対向部分を接着
剤１３で接合する。
Description
【０００１】
【発明の属する技術分野】本発明は、分離膜を用いて逆
浸透技術、濾過技術等により流体の成分を分離するスパ
イラル型分離膜エレメントおよびその製造方法に関す
る。
浸透技術、濾過技術等により流体の成分を分離するスパ
イラル型分離膜エレメントおよびその製造方法に関す
る。
【０００２】
【従来の技術】流体の成分を分離するための逆浸透膜分
離装置、限外濾過装置、精密濾過装置等の膜分離装置に
スパイラル型分離膜エレメントが用いられている。図４
はスパイラル型分離膜エレメントの一部切欠き斜視図で
ある。
離装置、限外濾過装置、精密濾過装置等の膜分離装置に
スパイラル型分離膜エレメントが用いられている。図４
はスパイラル型分離膜エレメントの一部切欠き斜視図で
ある。
【０００３】図４に示すスパイラル型分離膜エレメント
１は、透過液流路材３の両面に分離膜２を重ね合わせて
３辺を接着することにより封筒状膜（袋状膜）４を形成
し、その封筒状膜４の開口部を有孔中空管からなる集水
管５に取り付け、ネット状（網状）の原液流路材６とと
もに集水管５の外周面にスパイラル状に巻回することに
より構成される。
１は、透過液流路材３の両面に分離膜２を重ね合わせて
３辺を接着することにより封筒状膜（袋状膜）４を形成
し、その封筒状膜４の開口部を有孔中空管からなる集水
管５に取り付け、ネット状（網状）の原液流路材６とと
もに集水管５の外周面にスパイラル状に巻回することに
より構成される。
【０００４】図４に示すように、原液７はスパイラル型
分離膜エレメント１の一方の端面側から供給される。供
給された原液７は原液流路材６に沿って流れ、スパイラ
ル型分離膜エレメント１の他方の端面側から濃縮液９と
して排出される。原液７が原液流路材６に沿って流れる
過程で分離膜２を透過した透過液８が透過液流路材３に
沿って集水管５の内部に流れ込み、集水管５の端部から
排出される。
分離膜エレメント１の一方の端面側から供給される。供
給された原液７は原液流路材６に沿って流れ、スパイラ
ル型分離膜エレメント１の他方の端面側から濃縮液９と
して排出される。原液７が原液流路材６に沿って流れる
過程で分離膜２を透過した透過液８が透過液流路材３に
沿って集水管５の内部に流れ込み、集水管５の端部から
排出される。
【０００５】上記のようなスパイラル型分離膜エレメン
トの製造の際には、原液流路材を挟んで分離膜を折り畳
み、折り畳んだ分離膜および透過液流路材を一組の素材
群（リーフ）とし、一組または複数組の素材群を重ね合
わせて接着剤でシールしながら集水管の外周面に渦巻き
状に巻き付ける。
トの製造の際には、原液流路材を挟んで分離膜を折り畳
み、折り畳んだ分離膜および透過液流路材を一組の素材
群（リーフ）とし、一組または複数組の素材群を重ね合
わせて接着剤でシールしながら集水管の外周面に渦巻き
状に巻き付ける。
【０００６】例えば、図５に示すように、原液流路材６
を挟んで分離膜２を中央部で折り曲げて二つ折りにす
る。このように折り畳んだ分離膜２を複数枚作製し、透
過液流路材３を間に挿入して複数枚の分離膜２を重ね合
わせる。透過液流路材３を介して背中合わせとなる各２
枚の分離膜２の３辺を接着剤で接着しながら、図６に示
すように、集水管５の外周面に渦巻き状に巻き付ける。
を挟んで分離膜２を中央部で折り曲げて二つ折りにす
る。このように折り畳んだ分離膜２を複数枚作製し、透
過液流路材３を間に挿入して複数枚の分離膜２を重ね合
わせる。透過液流路材３を介して背中合わせとなる各２
枚の分離膜２の３辺を接着剤で接着しながら、図６に示
すように、集水管５の外周面に渦巻き状に巻き付ける。
【０００７】
【発明が解決しようとする課題】上記のように、スパイ
ラル型分離膜エレメントは、肉厚、形状および材質の異
なる素材群を接着剤でシールしながら集水管に渦巻き状
に巻き付けることにより製造される。接着剤が充填され
ていない部分が生じると、シールが不完全となり、原液
が分離膜を透過せずに透過液側に流入する。それによ
り、分離膜エレメントの性能が著しく損なわれる。
ラル型分離膜エレメントは、肉厚、形状および材質の異
なる素材群を接着剤でシールしながら集水管に渦巻き状
に巻き付けることにより製造される。接着剤が充填され
ていない部分が生じると、シールが不完全となり、原液
が分離膜を透過せずに透過液側に流入する。それによ
り、分離膜エレメントの性能が著しく損なわれる。
【０００８】特に、分離膜の巻き始め側の折り目は、分
離膜の肉厚分だけ厚くなるので、接着剤の未充填部分が
発生しやすい。しかも、折り畳まれた分離膜には、原液
を流通させる空間を確保するためにネット状の原液流路
材が挟み込まれている。通常、原液流路材の厚みは分離
膜の厚みの約５倍である。この原液流路材のために、分
離膜の折り目の部分で接着剤の未充填部分が発生しやす
くなっている。
離膜の肉厚分だけ厚くなるので、接着剤の未充填部分が
発生しやすい。しかも、折り畳まれた分離膜には、原液
を流通させる空間を確保するためにネット状の原液流路
材が挟み込まれている。通常、原液流路材の厚みは分離
膜の厚みの約５倍である。この原液流路材のために、分
離膜の折り目の部分で接着剤の未充填部分が発生しやす
くなっている。
【０００９】通常、分離膜を折り畳むとその折り目で分
離膜に欠陥が生じるため、その欠陥から液体が透過しな
いように折り目の部分にポリエステル粘着テープ等を貼
り、その状態で分離膜を折り畳むことが行われている。
しかしながら、粘着テープが貼られた分離膜を折り畳む
と、分離膜および粘着テープの反発力により折り目の部
分に膨らみが生じてしまう。
離膜に欠陥が生じるため、その欠陥から液体が透過しな
いように折り目の部分にポリエステル粘着テープ等を貼
り、その状態で分離膜を折り畳むことが行われている。
しかしながら、粘着テープが貼られた分離膜を折り畳む
と、分離膜および粘着テープの反発力により折り目の部
分に膨らみが生じてしまう。
【００１０】手、板、ローラ等で分離膜をしごいて膨ら
みを除去することが行われているが、すべての膨らみを
完全に除去することは困難であり、一部の膨らみが残っ
てしまう。そのため、分離膜ごとに巻き始め部分の厚み
の差がより大きくなり、上述した接着剤の未充填部分が
発生するという問題がある。また、集水管への巻付け前
に多数の素材群を重ね合わせた際に、図５に示すよう
に、分離膜の折り目の部分の膨らみのためにそれらの素
材群がずれやすいという問題がある。さらに、図６に示
すように、集水管に多数の素材群を巻き付けたときに、
各分離膜の巻き始め部分の空間２０が大きくなる。これ
らの結果、分離膜の巻き始め部分に欠陥が生じ、スパイ
ラル型分離膜エレメントの性能が低下する。
みを除去することが行われているが、すべての膨らみを
完全に除去することは困難であり、一部の膨らみが残っ
てしまう。そのため、分離膜ごとに巻き始め部分の厚み
の差がより大きくなり、上述した接着剤の未充填部分が
発生するという問題がある。また、集水管への巻付け前
に多数の素材群を重ね合わせた際に、図５に示すよう
に、分離膜の折り目の部分の膨らみのためにそれらの素
材群がずれやすいという問題がある。さらに、図６に示
すように、集水管に多数の素材群を巻き付けたときに、
各分離膜の巻き始め部分の空間２０が大きくなる。これ
らの結果、分離膜の巻き始め部分に欠陥が生じ、スパイ
ラル型分離膜エレメントの性能が低下する。
【００１１】本発明の目的は、分離膜の巻き始め部分に
欠陥が生じないスパイラル型分離膜エレメントおよびそ
の製造方法を提供することである。
欠陥が生じないスパイラル型分離膜エレメントおよびそ
の製造方法を提供することである。
【００１２】
【課題を解決するための手段および発明の効果】第１の
発明に係るスパイラル型分離膜エレメントは、原液流路
材を挟んで折り畳んだシート状分離膜および透過液流路
材を一組の素材群とし、一組または複数組の素材群を重
ね合わせて有孔中空間の外周面に巻回してなるスパイラ
ル型分離膜エレメントにおいて、分離膜の巻き始め側の
折り目から所定幅の対向部分を相互に圧着したものであ
る。
発明に係るスパイラル型分離膜エレメントは、原液流路
材を挟んで折り畳んだシート状分離膜および透過液流路
材を一組の素材群とし、一組または複数組の素材群を重
ね合わせて有孔中空間の外周面に巻回してなるスパイラ
ル型分離膜エレメントにおいて、分離膜の巻き始め側の
折り目から所定幅の対向部分を相互に圧着したものであ
る。
【００１３】これにより、分離膜の巻き始め側の折り目
の部分が平坦化されるので、有孔中空管の外周面に巻回
された一組または複数組の素材群に接着剤の未充填部分
が生じず、また素材群のずれが生じない。したがって、
分離膜の巻き始め部分に欠陥が発生せず、良好な分離性
能が得られる。
の部分が平坦化されるので、有孔中空管の外周面に巻回
された一組または複数組の素材群に接着剤の未充填部分
が生じず、また素材群のずれが生じない。したがって、
分離膜の巻き始め部分に欠陥が発生せず、良好な分離性
能が得られる。
【００１４】特に、分離膜の巻き始め側の折り目から５
以上２０ｍｍ以下の幅の対向部分を相互に圧着すること
が好ましい。これにより、分離膜の体積効率を低下させ
ることなく分離膜の巻き始め部分での欠陥の発生が防止
される。
以上２０ｍｍ以下の幅の対向部分を相互に圧着すること
が好ましい。これにより、分離膜の体積効率を低下させ
ることなく分離膜の巻き始め部分での欠陥の発生が防止
される。
【００１５】第２の発明に係るスパイラル型分離膜エレ
メントは、原液流路材を挟んで折り畳んだシート状分離
膜および透過液流路材を一組の素材群とし、一組または
複数組の素材群を重ね合わせて有孔中空管の外周面に巻
回してなるスパイラル型分離膜エレメントにおいて、分
離膜の巻き始め側の折り目から所定幅の対向部分を接着
剤で相互に接合したものである。
メントは、原液流路材を挟んで折り畳んだシート状分離
膜および透過液流路材を一組の素材群とし、一組または
複数組の素材群を重ね合わせて有孔中空管の外周面に巻
回してなるスパイラル型分離膜エレメントにおいて、分
離膜の巻き始め側の折り目から所定幅の対向部分を接着
剤で相互に接合したものである。
【００１６】これにより、分離膜の巻き始め側の折り目
の部分が平坦化されるので、有孔中空管の外周面に巻回
された一組または複数組の素材群に接着剤の未充填部分
が生じず、また素材群のずれが生じない。したがって、
分離膜の巻き始め部分に欠陥が発生せず、良好な分離性
能が得られる。
の部分が平坦化されるので、有孔中空管の外周面に巻回
された一組または複数組の素材群に接着剤の未充填部分
が生じず、また素材群のずれが生じない。したがって、
分離膜の巻き始め部分に欠陥が発生せず、良好な分離性
能が得られる。
【００１７】特に、分離膜の巻き始め側の折り目から５
以上２０ｍｍ以下の幅の対向部分を接着剤で相互に接合
することが好ましい。これにより、分離膜の体積効率を
低下させることなく分離膜の巻き始め部分での欠陥の発
生が防止される。
以上２０ｍｍ以下の幅の対向部分を接着剤で相互に接合
することが好ましい。これにより、分離膜の体積効率を
低下させることなく分離膜の巻き始め部分での欠陥の発
生が防止される。
【００１８】第３の発明に係るスパイラル型分離膜エレ
メントは、原液流路材を挟んで折り畳んだシート状分離
膜および透過液流路材を一組の素材群とし、一組または
複数組の素材群を重ね合わせて有孔中空管の外周面に巻
回してなるスパイラル型分離膜エレメントにおいて、原
液流路材を分離膜の巻き始め側の折り目から所定間隔離
して配置したものである。
メントは、原液流路材を挟んで折り畳んだシート状分離
膜および透過液流路材を一組の素材群とし、一組または
複数組の素材群を重ね合わせて有孔中空管の外周面に巻
回してなるスパイラル型分離膜エレメントにおいて、原
液流路材を分離膜の巻き始め側の折り目から所定間隔離
して配置したものである。
【００１９】これにより、分離膜の巻き始め側の折り目
近傍の内側に原液流路材が存在しないので、分離膜の折
り目近傍に接着剤の未充填部分が生じない。したがっ
て、分離膜の巻き始め部分に欠陥が発生せず、良好な分
離性能が得られる。
近傍の内側に原液流路材が存在しないので、分離膜の折
り目近傍に接着剤の未充填部分が生じない。したがっ
て、分離膜の巻き始め部分に欠陥が発生せず、良好な分
離性能が得られる。
【００２０】特に、原液流路材を巻き始め側の折り目か
ら５ｍｍ以上２０ｍｍ以下の間隔離して配置することが
好ましい。これにより、原液の流通空間が十分に確保さ
れつつ分離膜の巻き始め部分での欠陥の発生が防止され
る。
ら５ｍｍ以上２０ｍｍ以下の間隔離して配置することが
好ましい。これにより、原液の流通空間が十分に確保さ
れつつ分離膜の巻き始め部分での欠陥の発生が防止され
る。
【００２１】第４の発明に係るスパイラル型分離膜エレ
メントの製造方法は、原液流路材を挟んで折り畳んだシ
ート状分離膜および透過液流路材を一組の素材群とし、
一組または複数組の素材群を重ね合わせて有孔中空管の
外周面に巻回するスパイラル型分離膜エレメントの製造
方法において、原液流路材を挟んで分離膜を折り畳んだ
後、分離膜の巻き始め側の折り目から所定幅の対向部分
を相互に加熱圧着するものである。
メントの製造方法は、原液流路材を挟んで折り畳んだシ
ート状分離膜および透過液流路材を一組の素材群とし、
一組または複数組の素材群を重ね合わせて有孔中空管の
外周面に巻回するスパイラル型分離膜エレメントの製造
方法において、原液流路材を挟んで分離膜を折り畳んだ
後、分離膜の巻き始め側の折り目から所定幅の対向部分
を相互に加熱圧着するものである。
【００２２】これにより、分離膜の巻き始め側の折り目
の部分における膨らみが除去されるので、一組または複
数組の素材群を接着剤で接着しながら有孔中空管の外周
面に巻回する際に、接着剤の未充填部分が発生せず、ま
た素材群のずれが生じない。したがって、分離膜の巻き
始め部分に欠陥のないスパイラル型分離膜エレメントを
製造することが可能となる。
の部分における膨らみが除去されるので、一組または複
数組の素材群を接着剤で接着しながら有孔中空管の外周
面に巻回する際に、接着剤の未充填部分が発生せず、ま
た素材群のずれが生じない。したがって、分離膜の巻き
始め部分に欠陥のないスパイラル型分離膜エレメントを
製造することが可能となる。
【００２３】第５の発明に係るスパイラル型分離膜エレ
メントの製造方法は、原液流路材を挟んで折り畳んだシ
ート状分離膜および透過液流路材を一組の素材群とし、
一組または複数組の素材群を重ね合わせて有孔中空管の
外周面に巻回するスパイラル型分離膜エレメントの製造
方法において、原液流路材を挟んで分離膜を折り畳む際
に、分離膜の巻き始め側の折り目から所定幅の対向部分
を接着剤で相互に接合するものである。
メントの製造方法は、原液流路材を挟んで折り畳んだシ
ート状分離膜および透過液流路材を一組の素材群とし、
一組または複数組の素材群を重ね合わせて有孔中空管の
外周面に巻回するスパイラル型分離膜エレメントの製造
方法において、原液流路材を挟んで分離膜を折り畳む際
に、分離膜の巻き始め側の折り目から所定幅の対向部分
を接着剤で相互に接合するものである。
【００２４】これにより、分離膜の巻き始め側の折り目
における膨らみが除去されるので、一組または複数組の
素材群を接着剤で接着しながら有孔中空管の外周面に巻
回する際に、接着剤の未充填部分が発生せず、また素材
群のずれが生じない。したがって、分離膜の巻き始め部
分に欠陥のないスパイラル型分離膜エレメントを製造す
ることが可能となる。
における膨らみが除去されるので、一組または複数組の
素材群を接着剤で接着しながら有孔中空管の外周面に巻
回する際に、接着剤の未充填部分が発生せず、また素材
群のずれが生じない。したがって、分離膜の巻き始め部
分に欠陥のないスパイラル型分離膜エレメントを製造す
ることが可能となる。
【００２５】第６の発明に係るスパイラル型分離膜エレ
メントの製造方法は、原液流路材を挟んで折り畳んだシ
ート状分離膜および透過液流路材を一組の素材群とし、
一組または複数組の素材群を重ね合わせて有孔中空管の
外周面に巻回するスパイラル型分離膜エレメントの製造
方法において、原液流路材を分離膜の巻き始め側の折り
目から所定間隔離して配置するものである。
メントの製造方法は、原液流路材を挟んで折り畳んだシ
ート状分離膜および透過液流路材を一組の素材群とし、
一組または複数組の素材群を重ね合わせて有孔中空管の
外周面に巻回するスパイラル型分離膜エレメントの製造
方法において、原液流路材を分離膜の巻き始め側の折り
目から所定間隔離して配置するものである。
【００２６】これにより、分離膜の巻き始め側の折り目
近傍の内側に原液流路材が存在しないので、分離膜の折
り目近傍に接着剤の未充填部分が生じない。したがっ
て、分離膜の巻き始め部分に欠陥のないスパイラル型分
離膜エレメントを製造することが可能となる。
近傍の内側に原液流路材が存在しないので、分離膜の折
り目近傍に接着剤の未充填部分が生じない。したがっ
て、分離膜の巻き始め部分に欠陥のないスパイラル型分
離膜エレメントを製造することが可能となる。
【００２７】
【発明の実施の形態】図１および図２は本発明に係るス
パイラル型分離膜エレメントの製造方法の一例を示す模
式図である。
パイラル型分離膜エレメントの製造方法の一例を示す模
式図である。
【００２８】まず、図１（ａ）に示すように、分離膜２
の中央部に幅Ｌ１の粘着テープ１０を貼り、粘着テープ
１０の中心線Ｐから間隔Ｌ２離して原液流路材６を配置
する。粘着テープ１０の幅Ｌ１は例えば４０〜６０ｍｍ
であり、間隔Ｌ２は５〜２０ｍｍである。
の中央部に幅Ｌ１の粘着テープ１０を貼り、粘着テープ
１０の中心線Ｐから間隔Ｌ２離して原液流路材６を配置
する。粘着テープ１０の幅Ｌ１は例えば４０〜６０ｍｍ
であり、間隔Ｌ２は５〜２０ｍｍである。
【００２９】次に、図１（ｂ），（ｃ）に示すように、
粘着テープ１０を内側にして分離膜２を粘着テープ１０
の中心線Ｐで折り畳む。そして、分離膜２の折り目１２
から幅Ｌ３の部分を熱板１１で加熱圧着する。ここで、
幅Ｌ３は５〜２０ｍｍである。
粘着テープ１０を内側にして分離膜２を粘着テープ１０
の中心線Ｐで折り畳む。そして、分離膜２の折り目１２
から幅Ｌ３の部分を熱板１１で加熱圧着する。ここで、
幅Ｌ３は５〜２０ｍｍである。
【００３０】あるいは、図１（ａ）の工程で、粘着テー
プ１０の中央部の所定幅に接着剤を塗布し、図１（ｄ）
に示すように、分離膜２の折り目１２から幅Ｌ４の部分
を接着剤１３で接合する。ここで、幅Ｌ４は５〜２０ｍ
ｍである。これらの方法により、分離膜２の折り目１２
の部分を平坦化して膨らみを完全になくす。
プ１０の中央部の所定幅に接着剤を塗布し、図１（ｄ）
に示すように、分離膜２の折り目１２から幅Ｌ４の部分
を接着剤１３で接合する。ここで、幅Ｌ４は５〜２０ｍ
ｍである。これらの方法により、分離膜２の折り目１２
の部分を平坦化して膨らみを完全になくす。
【００３１】図１の方法で複数枚の分離膜２を作製し、
図２に示すように、複数枚の分離膜２の間に透過液流路
材３を挿入して重ね合わせ、透過液流路材３を介して背
中合わせとなる各２枚の分離膜２の３辺を接着剤で接着
しながら集水管５の外周面に渦巻き状に巻き付ける。
図２に示すように、複数枚の分離膜２の間に透過液流路
材３を挿入して重ね合わせ、透過液流路材３を介して背
中合わせとなる各２枚の分離膜２の３辺を接着剤で接着
しながら集水管５の外周面に渦巻き状に巻き付ける。
【００３２】図３は本発明に係るスパイラル型分離膜エ
レメントの製造方法の他の例を示す模式図である。長尺
状の分離膜２を交互に逆方向に折り畳む。折り畳まれた
分離膜２の間に原液流路材６および透過液流路材３を交
互に挟み込む。原液流路材６が挟み込まれた分離膜２の
折り目１２が集水管５への巻き始め側の折り目となる。
このとき、図１に示した方法で巻き始め側の折り目１２
の部分の膨らみを完全に除去する。
レメントの製造方法の他の例を示す模式図である。長尺
状の分離膜２を交互に逆方向に折り畳む。折り畳まれた
分離膜２の間に原液流路材６および透過液流路材３を交
互に挟み込む。原液流路材６が挟み込まれた分離膜２の
折り目１２が集水管５への巻き始め側の折り目となる。
このとき、図１に示した方法で巻き始め側の折り目１２
の部分の膨らみを完全に除去する。
【００３３】その後、透過液流路材３を介して対向する
分離膜２の両側の２辺を接着剤で接着しながら折り畳ま
れた分離膜２を原液流路材６および透過液流路材３とと
もに折り目１２から集水管５の外周面に渦巻き状に巻き
付ける。
分離膜２の両側の２辺を接着剤で接着しながら折り畳ま
れた分離膜２を原液流路材６および透過液流路材３とと
もに折り目１２から集水管５の外周面に渦巻き状に巻き
付ける。
【００３４】このように、本発明に係る製造方法を用い
ることにより、分離膜２の巻き始め側の折り目１２の部
分の厚みを最小限にすることができ、分離膜２の巻き始
め部分に欠陥のない優れたスパイラル型分離膜エレメン
トを製造することが可能となる。
ることにより、分離膜２の巻き始め側の折り目１２の部
分の厚みを最小限にすることができ、分離膜２の巻き始
め部分に欠陥のない優れたスパイラル型分離膜エレメン
トを製造することが可能となる。
【００３５】
【実施例】幅１ｍおよび長さ１．４ｍの分離膜２の中央
部に粘着テープ１０を貼り、粘着テープ１０の中心線か
ら１０ｍｍ離れた位置にネット状の原液流路材６を仮止
めした。分離膜２を粘着テープ１０の中心線で折り曲げ
て二つ折りにした。分離膜２の巻き始め側の折り目１２
を１５０℃の熱板１１で挟み込み、折り目１２から幅５
ｍｍの部分を平坦化した。
部に粘着テープ１０を貼り、粘着テープ１０の中心線か
ら１０ｍｍ離れた位置にネット状の原液流路材６を仮止
めした。分離膜２を粘着テープ１０の中心線で折り曲げ
て二つ折りにした。分離膜２の巻き始め側の折り目１２
を１５０℃の熱板１１で挟み込み、折り目１２から幅５
ｍｍの部分を平坦化した。
【００３６】このようにして折り畳んだ分離膜２を３０
枚作製し、透過液流路材３を間に挿入して重ね合わせ
た。透過液流路材３を介して背中合わせとなる各２枚の
分離膜２の３辺をウレタン樹脂で接着しながら集水管５
の外周面に渦巻き状に巻き付け、スパイラル型分離膜エ
レメントを製造した。
枚作製し、透過液流路材３を間に挿入して重ね合わせ
た。透過液流路材３を介して背中合わせとなる各２枚の
分離膜２の３辺をウレタン樹脂で接着しながら集水管５
の外周面に渦巻き状に巻き付け、スパイラル型分離膜エ
レメントを製造した。
【００３７】このようにして製造されたスパイラル型分
離膜エレメントでは、集水管５への分離膜２の巻き始め
部分に欠陥が全く発生しなかった。
離膜エレメントでは、集水管５への分離膜２の巻き始め
部分に欠陥が全く発生しなかった。
【図１】本発明に係るスパイラル型分離膜エレメントの
製造方法の一例を示す模式図である。
製造方法の一例を示す模式図である。
【図２】本発明に係るスパイラル型分離膜エレメントの
製造方法の一例を示す模式図である。
製造方法の一例を示す模式図である。
【図３】本発明に係るスパイラル型分離膜エレメントの
製造方法の他の例を示す模式図である。
製造方法の他の例を示す模式図である。
【図４】スパイラル型分離膜エレメントの一部切欠き斜
視図である。
視図である。
【図５】従来のスパイラル型分離膜エレメントの製造方
法による複数の分離膜を重ねた状態を示す模式図であ
る。
法による複数の分離膜を重ねた状態を示す模式図であ
る。
【図６】従来のスパイラル型分離膜エレメントの製造方
法による複数の分離膜を集水管に巻き付けた状態を示す
模式図である。
法による複数の分離膜を集水管に巻き付けた状態を示す
模式図である。
２ 分離膜 ３ 透過液流路材 ５ 集水管 ６ 原液流路材 ７ 原液 ８ 透過液 ９ 濃縮液 １０ 粘着テープ １１ 熱板 １２ 折り目
Claims (6)
- 【請求項１】 原液流路材を挟んで折り畳んだシート状
分離膜および透過液流路材を一組の素材群とし、一組ま
たは複数組の素材群を重ね合わせて有孔中空管の外周面
に巻回してなるスパイラル型分離膜エレメントにおい
て、前記分離膜の巻き始め側の折り目から所定幅の対向
部分を相互に圧着したことを特徴とするスパイラル型分
離膜エレメント。 - 【請求項２】 原液流路材を挟んで折りたんだシート状
分離膜および透過液流路材を一組の素材群とし、一組ま
たは複数組の素材群を重ね合わせて有孔中空管の外周面
に巻回してなるスパイラル型分離膜エレメントにおい
て、前記分離膜の巻き始め側の折り目から所定幅の対向
部分を接着剤で相互に接合したことを特徴とするスパイ
ラル型分離膜エレメント。 - 【請求項３】 原液流路材を挟んで折り畳んだシート状
分離膜および透過液流路材を一組の素材群とし、一組ま
たは複数組の素材群を重ね合わせて有孔中空管の外周面
に巻回してなるスパイラル型分離膜エレメントにおい
て、前記原液流路材を前記分離膜の巻き始め側の折り目
から所定間隔離して配置したことを特徴とするスパイラ
ル型分離膜エレメント。 - 【請求項４】 原液流路材を挟んで折り畳んだシート状
分離膜および透過液流路材を一組の素材群とし、一組ま
たは複数組の素材群を重ね合わせて有孔中空管の外周面
に巻回するスパイラル型分離膜エレメントの製造方法に
おいて、前記原液流路材を挟んで前記分離膜を折り畳ん
だ後、前記分離膜の巻き始め側の折り目から所定幅の対
向部分を相互に加熱圧着することを特徴とするスパイラ
ル型分離膜エレメントの製造方法。 - 【請求項５】 原液流路材を挟んで折り畳んだシート状
分離膜および透過液流路材を一組の素材群とし、一組ま
たは複数組の素材群を重ね合わせて有孔中空管の外周面
に巻回するスパイラル型分離膜エレメントの製造方法に
おいて、前記原液流路材を挟んで前記分離膜を折り畳む
際に、前記分離膜の巻き始め側の折り目から所定幅の対
向部分を接着剤で相互に接合することを特徴とするスパ
イラル型分離膜エレメントの製造方法。 - 【請求項６】 原液流路材を挟んで折り畳んだシート状
分離膜および透過液流路材を一組の素材群とし、一組ま
たは複数組の素材群を重ね合わせて有孔中空管の外周面
に巻回するスパイラル型分離膜エレメントの製造方法に
おいて、前記原液流路材を前記分離膜の巻き始め側の折
り目から所定間隔離して配置することを特徴とするスパ
イラル型分離膜エレメントの製造方法。
Priority Applications (1)
| Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
|---|---|---|---|
| JP29843596A JPH10137558A (ja) | 1996-11-11 | 1996-11-11 | スパイラル型分離膜エレメントおよびその製造方法 |
Applications Claiming Priority (1)
| Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
|---|---|---|---|
| JP29843596A JPH10137558A (ja) | 1996-11-11 | 1996-11-11 | スパイラル型分離膜エレメントおよびその製造方法 |
Publications (1)
| Publication Number | Publication Date |
|---|---|
| JPH10137558A true JPH10137558A (ja) | 1998-05-26 |
Family
ID=17859679
Family Applications (1)
| Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
|---|---|---|---|
| JP29843596A Pending JPH10137558A (ja) | 1996-11-11 | 1996-11-11 | スパイラル型分離膜エレメントおよびその製造方法 |
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| Country | Link |
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| JP (1) | JPH10137558A (ja) |
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