JPH1012554A - 化合物半導体の製造方法 - Google Patents

化合物半導体の製造方法

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JPH1012554A
JPH1012554A JP16154296A JP16154296A JPH1012554A JP H1012554 A JPH1012554 A JP H1012554A JP 16154296 A JP16154296 A JP 16154296A JP 16154296 A JP16154296 A JP 16154296A JP H1012554 A JPH1012554 A JP H1012554A
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substrate
susceptor
raw material
group
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JP16154296A
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Inventor
Yasushi Iechika
泰 家近
Yoshinobu Ono
善伸 小野
Tomoyuki Takada
朋幸 高田
Katsumi Inui
勝美 乾
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Sumitomo Chemical Co Ltd
Original Assignee
Sumitomo Chemical Co Ltd
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Abstract

(57)【要約】 【課題】得られる化合物半導体の膜厚、組成の均一性お
よび結晶性が優れ、かつ原料効率が高い3−5族化合物
半導体を工業的に製造できる方法を提供する。 【解決手段】有機金属気相成長法によりサセプタに載置
された基板上に一般式Inx Gay Alz N(ただし、
0<x≦1、0≦y<1、0≦z<1、x+y+z=
1)で表わされる3−5族化合物半導体層を含む化合物
半導体を製造する方法において、該化合物半導体が成長
する方向に基板2表面に立てた法線が水平面となす角が
下向きに0度以上90度以下となるように、基板2をサ
セプタ1に載置し、原料ガスの供給を基板2より下方か
ら行ない、かつ該一般式Inx GayAlz N(x、
y、zの定義は、前記の定義と同じである。)で表わさ
れる3−5族化合物半導体層を成長させるときには、水
素分圧が0.1気圧以下であるキャリアガスを用いる化
合物半導体の製造方法。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、有機金属気相成長
法による化合物半導体の製造方法に関する。
【0002】
【従来の技術】一般式Inx Gay Alz N(ただし、
0≦x≦1、0≦y≦1、0≦z≦1、x+y+z=
1)で表わされる3−5族化合物半導体は、その混晶比
を変えることでバンドギャップを紫外から可視領域にか
けて変化できるため、短波長発光素子用材料として有用
である。とくにInNを混晶比で10%以上含むものは
バンドギャップが可視領域に当たるため、表示用途に重
要である。
【0003】該3−5族化合物半導体の製造方法として
は、分子線エピタキシー法(以下、MBE法と記すこと
がある。)、ハイドライド気相成長法(以下、HVPE
法と記すことがある。)、有機金属気相成長法(以下、
MOVPE法と記すことがある。)等が挙げられる。こ
の中で、MOVPE法は、加熱された基板上に該化合物
半導体の構成元素を含む原料ガスをキャリアガスととも
に吹き付け、原料ガスの基板付近での熱分解により該化
合物半導体の結晶を成長させる方法である。MOVPE
法では、原料の濃度、種類等を制御することで、微細な
層構造の形成が可能であり、また反応炉の形状等を適切
なものとすることで、均一で大面積の膜形成を行なうこ
とができるため重要である。
【0004】ところで、該化合物半導体のMOVPE法
による成長においては以下述べるような問題点がある。
まず第1に、均一性のよいInを含む層の成長が難しい
点である。第2に、結晶性の高いInを含む該化合物半
導体成長が難しい点である。この2点は、基板を1枚処
理できる程度の小型のMOVPE装置でも問題ではある
が、特に工業的生産に重要な複数枚の基板上に一括して
成長できる大型の装置ではさらに顕著な問題となる。第
3に、該化合物半導体の成長においては、小型の成長装
置では原料効率が他の化合物半導体とほぼ同等であるの
に対して、大型の成長装置では著しく低下する点であ
る。以下、これらの点について詳しく説明する。
【0005】第一に、該3−5族化合物半導体におい
て、Inを含むものと含まないものでは、化学的および
熱的安定性、成長の容易さ等において大きな差が認めら
れる。つまり、Inを含まないものは、概して水素に対
して安定である。また、1100℃程度の高温において
も、アンモニア等の窒素源が存在する場合、熱的な劣化
が少ない。実際、MOVPE法ではサファイア等の基板
上に適当なバッファ層を用い、水素をキャリアガスとし
て、1000℃以上の高温で高品質な該化合物半導体を
成長できることが知られている。
【0006】一方、Inを含む化合物半導体は、Inを
含まないものに比べて分解温度が比較的低く、水素に対
して不安定であることが知られている。また、Inを含
む該化合物半導体は、Inを含まないものに比べて伝導
性制御、特にp型伝導性制御が難しいことが知られてい
る。具体的には、GaNまたはAlNを混晶比として、
0.3程度まで含むGaAlNは、発光素子において良
好なp型層として用いることができるものが得られてい
る。しかし、Inを含む化合物半導体では、p型のもの
が得られてはいるが、充分なキャリア濃度が得られてお
らず、実用的な発光素子のp型層としては用いることが
できない。
【0007】ところで、低電圧で駆動できる発光素子を
実現するためには、電荷注入層として高品質のp型層と
n型層が必要であるが、上記のような理由からInを含
む層を活性層とする発光素子を作製する場合でも、電荷
注入層はInを含まない該化合物半導体で形成するのが
一般的である。
【0008】以上説明したように、該Inを含む化合物
半導体を用いた発光素子の製造においては、成長温度、
キャリアガスを1つの製造工程において大きく変更する
必要があるが、これらの製造条件は、膜厚分布、組成分
布等に大きく影響することが知られている。このため、
1つの工程で膜厚、組成の均一性が良好であっても、温
度やキャリアガスの異なる他の工程ではこれらの均一性
が充分良好なものとするのは困難であった。さらに、工
業的規模に用いることができる大型装置、とくに多数枚
のウエファを同時に処理できる規模のものにおいては、
膜厚、組成の不均一性に伴う歩留まりの低下が避けられ
なかった。
【0009】第二に、活性層として用いるInを含む該
化合物半導体層は、充分高品質でなければ、高い発光効
率の素子を作製することができない。ジャパニーズ ジ
ャーナル オブ アプライド フィジックス(34巻
(1995年)L797ページ)では、2インチ基板1
枚を処理できる装置で、Inを含む層を活性層とする高
い発光効率の発光素子が実現できることが報告されてい
る。一方、2インチ基板を複数枚処理できる装置でも同
様の素子の作製が試みられている。これらの大型の装置
でもGaN、GaAlN等のInを含まない該化合物半
導体では、小型の装置と同等の高品質の結晶が得られて
いる(ジャーナル オブ バキューム サイエンス ア
ンド テクノロジー B13巻(1995年)2075
ページ)。ところが、このような大型の装置を用いた場
合には、上述のような発光素子について、いまだに実用
可能な輝度は実現できていない。このことは、大型装置
では高品質のInを含む該化合物半導体の成長が非常に
難しいことを示している。さらに、InGaAlP、I
nGaAs等の化合物半導体では、工業的規模での複数
枚基板が処理できるMOVPE装置で充分高品質の結晶
が成長できることが知られており、上述のような問題
が、Inを含む化合物半導体に一般的な問題ではなく、
Inと窒素を同時に含む化合物半導体に特有な問題であ
ることを示している。
【0010】第三の問題点としては、該化合物半導体の
成長では、成長装置の大型化にともない3族原料の効率
が大きく低下することが挙げられる。原料効率が低下す
ると、3族原料のコストが増大するという問題が生じ
る。また、3族原料のうちIn原料は特に原料効率の低
下が生じやすい。このため、表示用途として重要な高い
In組成の該化合物半導体の成長が大型の成長装置では
難しくなる。さらに3族原料の原料効率の低下にともな
い成長時間を長くしなければならない場合がある。この
場合、生産性が低下する、あるいは5族原料の使用量が
増大し5族原料のコストおよび5族原料の除害コストの
増大という問題も引き起こす。上記の点も、該化合物反
動体で特に顕著な問題である。
【0011】
【発明が解決しようとする課題】本発明の目的は、得ら
れる化合物半導体の膜厚、組成の均一性および結晶性が
優れ、かつ原料効率が高い3−5族化合物半導体を工業
的に製造できる方法を提供することにある。
【0012】
【課題を解決するための手段】本発明者らは、これらの
問題を解決するために鋭意検討を行った結果、3−5族
化合物半導体の製造において、基板の保持方法と原料の
供給方法を特定の関係にすることにより上記の問題を解
決でき、均一性に優れた高品質の3−5族化合物半導体
が製造できることを見出し、本発明に至った。すなわ
ち、本発明は、有機金属気相成長法によりサセプタに載
置された基板上に一般式Inx Gay Alz N(ただ
し、0<x≦1、0≦y<1、0≦z<1、x+y+z
=1)で表わされる3−5族化合物半導体層を含む化合
物半導体を製造する方法において、該化合物半導体が成
長する方向に基板表面に立てた法線が水平面となす角が
下向きに0度以上90度以下となるように、基板をサセ
プタに載置し、原料ガスの供給を基板より下方から行な
い、かつ該一般式Inx Ga y Alz N(x、y、zの
定義は、前記の定義と同じである。)で表わされる3−
5族化合物半導体層を成長させるときには、水素分圧が
0.1気圧以下であるキャリアガスを用いる化合物半導
体の製造方法に係るものである。次に、本発明を詳細に
説明する。
【0013】
【発明の実施の形態】本発明の3−5族化合物半導体の
製造方法は、有機金属気相成長法によりサセプタに載置
された基板上に化合物半導体を製造する方法において、
化合物半導体が成長する方向に基板表面に立てた法線
(以下、基板表面に立てた法線と単に記すことがあ
る。)が水平面となす角が下向きに0度以上下向きに9
0度以下となるように、基板をサセプタに載置すること
を特徴とする。すなわち、結晶成長面方向へ基板上に立
てた法線が水平方向または水平方向より下方に向いてい
ることを特徴とする。具体的には、基板が水平面に垂直
に載置されるもの、または鉛直方向下向きのもの、およ
びその中間の方向を向いたものが挙げられる。
【0014】さらに、本発明の3−5族化合物半導体の
製造方法は、一般式Inx Gay Alz N(ただし、0
<x≦1、0≦y<1、0≦z<1、x+y+z=1)
で表わされる3−5族化合物半導体層を成長させるとき
には、水素分圧が0.1気圧以下であるキャリアガスを
用いることを特徴とする。また、該Inを含む化合物半
導体層を成長させ、次に別の化合物半導体層を成長させ
るときにも、該Inを含む化合物半導体層への悪影響を
避けるために、水素分圧が0.1気圧以下であるキャリ
アガスを用いることが好ましい。具体的には、キャリア
ガスとしては、窒素、アルゴン、ヘリウム等のガスを単
独または混合して用いることができる。ただし、該キャ
リアガス中の水素分圧が0.1気圧を超えると、高いI
nN混晶比の該化合物半導体を成長すると充分な結晶性
が得られない場合があるので好ましくない。
【0015】また、該Inを含む層以外の化合物半導体
層を成長させるときのキャリアガスとしては、水素、窒
素、アルゴン、ヘリウム等のガスを単独または混合して
用いることができる。これらのキャリアガスのなかで
は、動粘係数が大きく対流を起こしにくいという点で水
素とヘリウムが挙げられる。ただし、ヘリウムは他のガ
スに比べて高価である。水素、窒素およびアルゴンは比
較的安価であるため、大量にキャリアガスを使用する場
合には好適に用いることができる。必要に応じてこれら
のガスにヘリウム等を混合して用いてもよい。
【0016】さらに、工業的には、サセプタは、2枚以
上の基板を載置することができることが好ましい。すな
わち、1回に2枚以上の基板を用いて化合物半導体を成
長できるいわゆる多数枚取り方法が好ましい。サセプタ
と呼ばれる基板を載置する治具は、多数枚取りの方法で
は、基板の保持される角度により大きく形状が変わる。
すなわち基板表面に立てた法線方向が鉛直方向下向き
(地球中心に向かう方向)または鉛直方向下向きとほぼ
同方向である場合、極めて平坦な構造とすることができ
るが、該法線の方向が鉛直方向下向きからずれるにした
がい、サセプタは立体的な構造になる。サセプタがこの
ように立体的となる例を図1に、平面的になる例を図2
に示す。さらに、サセプタは、得られる化合物半導体が
より均一となるためには該化合物半導体を成長させる基
板を自公転させる機構を有することが好ましい。
【0017】サセプタの構造が上記のように立体的にな
るにしたがい、一般にサセプタ重量が増すまたは保持機
構が複雑になる等の問題が生じる。また、製造方法のス
ループットを向上させるため、基板またはウエファをサ
セプタごと交換する場合、サセプタが立体的であるほど
サセプタの交換機構が複雑になるという問題も生じる。
このような観点からは、基板に立てた法線は、サセプタ
がこのような問題を生じないような平坦な構造に近い範
囲にあることが好ましい。具体的には、基板に立てた法
線が水平面となす角が45度以上90度以下であること
が好ましく、さらに好ましくは60度以上90度以下、
特に好ましくは75度以上90度以下である。
【0018】平坦に近い構造を持つサセプタを用いる場
合、原料の供給口は流れの均一性を得るためには、サセ
プタからある程度の距離を離すことで実現できる。この
場合の具体的な構造例を図3に示す。ただし、該化合物
半導体は、他の3−5族化合物半導体に比べて高温で成
長される。とくにInを含まないものは1000℃以上
という、非常な高温で成長するのが一般的である。この
ため、原料である有機金属は基板に到達する前に熱分解
し、成長に寄与する効率が低下する場合がある。このよ
うな問題を避けるためには、原料ガスの供給口と基板を
なるべく近付けることが好ましい。このため、原料ガス
の供給口は、複数の基板を載置した部分のほぼ中央に配
置するのが好ましい。具体的な構造例を図4に示す。原
料ガスの供給口がサセプタに対して図4の配置をとる場
合、サセプタ形状は平坦に近い構造である必要はない。
ただし、この構造では、原料ガスの供給口に近い部分の
成長速度が該供給口より離れた部分より大きくなるた
め、基板はいわゆる自公転運動をさせることが好まし
い。
【0019】キャリアガスの膜厚分布等への依存性また
は成長温度の膜厚分布等への依存性を小さくするために
は、成長時の雰囲気の圧力を下げることが好ましい。好
ましい成長時の圧力範囲としては、0.8気圧以下が挙
げられ、0.8気圧以下0.001気圧以上が好まし
く、さらに好ましくは、0.7気圧以下0.01気圧以
上である。成長時の雰囲気の圧力が0.001気圧より
小さい場合、該化合物半導体の結晶性が低下するので好
ましくない。
【0020】本発明の化合物半導体の製造方法におい
て、化合物半導体を製造する場合の窒素原料としては、
アンモニア、ヒドラジン、メチルヒドラジン、1、1−
ジメチルヒドラジン、1、2−ジメチルヒドラジン、t
−ブチルアミン、エチレンジアミンなどが挙げられる。
これらは単独または混合して用いられる。これらの原料
のなかでは、アンモニアとヒドラジンは分子中に炭素原
子を含まないため、半導体中への炭素の汚染が小さく、
本発明において好適に用いることができる。
【0021】次に、3族原料としては、トリメチルガリ
ウム[(CH3 3 Ga、以下TMGと記すことがあ
る。]、トリエチルガリウム[(C2 5 3 Ga、以
下TEGと記すことがある。]等の一般式R1 2 3
Ga(ここでR1 、R2 、R3は低級アルキル基を示
す。)で表されるトリアルキルガリウム;トリメチルア
ルミニウム[(CH3 3 Al]、トリエチルアルミニ
ウム[(C2 5 3 Al、以下TEAと記すことがあ
る。]、トリイソブチルアルミニウム[(i−C
49 3 Al]等の一般式R1 2 3 Al(ここで
1 、R2 、R3 は前記の定義と同じである。)で表さ
れるトリアルキルアルミニウム;トリメチルアミンアラ
ン[(CH3 3 N:AlH3 ];トリメチルインジウ
ム[(CH3 3 In、以下TMIと記すことがあ
る。]、トリエチルインジウム[(C2 5 3In]
等の一般式R1 2 3 In(ここでR1 、R2 、R3
は前記の定義と同じである。)で表されるトリアルキル
インジウム等が挙げられる。これらは単独または混合し
て用いられる。
【0022】該3−5族化合物半導体のp型ドーパント
として、2族元素が重要である。具体的にはMg、Z
n、Cd、Hg、Beが挙げられるが、このなかでは低
抵抗のp型のものがつくりやすいMgが好ましい。Mg
ドーパントの原料としては、ビスシクロペンタジエニル
マグネシウム、ビスメチルシクロペンタジエニルマグネ
シウム、ビスエチルシクロペンタジエニルマグネシウ
ム、ビスn- プロピルシクロペンタジエニルマグネシウ
ム、ビス−i−プロピルシクロペンタジエニルマグネシ
ウム等の一般式(RC5 4 2 Mg(ただし、Rは水
素または炭素数1以上4以下の低級アルキル基を示
す。)で表される有機金属化合物が適当な蒸気圧を有す
るために好適である。
【0023】該3−5族化合物半導体のn型ドーパント
として、4族元素と6族元素が重要である。具体的には
Si、Ge、Oが挙げられるが、この中では低抵抗のn
型がつくりやすく、原料純度の高いものが得られるSi
が好ましい。Siドーパントの原料としては、シラン
(SiH4 )、ジシラン(Si2 6 )、モノメチルシ
ラン(SiH3 CH3 )などが好適である。
【0024】なお、図1の例では、3族原料と5族原料
が同一の供給口より基板に導かれるが、3族原料と5族
原料の供給口を分離してもよい。とくに、5族原料から
なる層流を通して3族原料を供給する構造では、3族原
料の前分解が低減でき、均一性も向上する場合があるた
め好適に用いることができる。このような方式の原料供
給口の構造例を図5、6に示す。
【0025】
【実施例】以下、本発明を実施例に基づいてさらに詳細
に説明するが、本発明はこれらに限定されるものではな
い。 実施例1 図2に示した構造の方法を用いて3−5族化合物半導体
を作製した。サセプタは、SiCを表面にコートしたグ
ラファイト製であり、直径2インチの基板を6枚載置で
きる構造であり、加熱は基板の背面からのランプ加熱に
より行なった。有機洗浄したC面を主面とするサファイ
ア基板をサセプタに装着した。成長室の圧力が0.25
気圧となるように排気バルブを調整しながら、キャリア
ガスを水素とし、600℃でTMGとアンモニアによ
り、GaNの低温バッファ層を約500Å、1100℃
でTMGとアンモニアにより、ノンドープのGaN層を
90分成長した。成長中は基板は自公転運動を行なっ
た。6枚の基板のうち1枚について成長膜の膜厚を基板
の直径方向に沿って測定したところ、基板の周囲4mm
を除いた部分で、平均膜厚が3.1μm、膜厚の最大と
最小の差は0.4μmであった。他の5枚については平
均膜厚が3.2μmから3.0μmの間にあり、いずれ
の基板についても膜厚の最大と最小の差は0.4μmで
あった。
【0026】あらたに別の基板を用いて、上記の条件と
同様にして90分GaNを成長した後、キャリアガスを
窒素、成長温度を800℃とし、TMG、TMI、アン
モニアを用いてInGaNを約1000Å、GaNを約
300Å成長した。作製した試料の内1枚について、液
体窒素温度でフォトルミネッセンス(以下、PLと記す
ことがある。)スペクトルを測定し、スペクトルのピー
ク波長からInNの混晶比を求めた。InN混晶比基板
の周辺4mmを除く全面にわたり25±2%であった。
他の5枚の基板についても同様の結果が得られた。
【0027】比較例1 図2に示した装置と上下を逆にした反応炉を用いたこと
を除いては実施例1と同様にしてGaNを90分成長し
た。6枚の基板のうち1枚について成長膜の厚さを基板
の直径方向に沿って測定したところ、基板の周囲4mm
を除いた部分で、平均膜厚が2.5μm、膜厚の最大と
最小の差は0.8μmであった。他の5枚については平
均膜厚が2.4μmから2.7μmの間にあり、いずれ
の基板についても膜厚の最大と最小の差は0.8μmで
あった。
【0028】あらたに別の基板を用いて、実施例1と同
様にしてGaNとInGaNの積層膜成長した。作製し
た試料の内1枚について、液体窒素温度でPLスペクト
ルを測定し、ピーク波長からInNの混晶比を求めた。
InN混晶比基板の周辺4mmを除く全面にわたり17
±5%であった。他の5枚の基板についても同様の結果
が得られた。
【0029】実施例2 成長を0.5気圧で行なったことを除いては実施例1の
反応炉を用いて、以下述べるようにLEDを作製した。
まず、実施例1と同様にして、GaN低温バッファ層、
つぎにTMG、アンモニアに加えてSiH4 を原料とし
て、1100℃でSiをドープしたGaN層を3μm成
長した。さらに、キャリアガスを窒素に切り替え、TE
G、TMI、およびアンモニアを原料として800℃で
In0.25Ga0.75Nを50Å、次にTEG、TEAおよ
びアンモニアを原料としてGa0. 8 Al0.2 Nを250
Å成長した。次に、1100℃で、TMG、アンモニア
およびビスエチルシクロペンタジエニルマグネシウムを
用いてMgをドープしたGaNを5000Å成長した。
【0030】成長終了後、基板を取り出し、窒素中80
0℃で熱処理を行ないMgドープ層を低抵抗のp型層と
し、得られた試料のうち周辺部4mmを除く部分から常
法に従い電極を形成しLEDを作製した。電極の不良等
による不良品が20%あり、不良品を除いたLEDの2
0mAでの輝度を調べたところ、全体の85%が最も明
るいLEDの80%以上の輝度を示した。
【0031】比較例2 比較例1の反応炉を用いたことを除いては実施例2と同
様にしてLEDを作製した。電極の不良等による不良品
が23%あり、不良品を除いたLEDの20mAでの輝
度を調べたところ、最も明るいLEDの輝度は実施例2
とほぼ同じであったが、全体の65%しか最も明るいL
EDの80%以上の輝度を示さなかった。
【0032】実施例3 図6に示した構造の装置を用いたことを除いては実施例
2と同様にして、LEDを作製した。電極の不良等によ
る不良品が15%あり、不良品を除いたLEDの20m
Aでの輝度を調べたところ、最も明るいLEDの輝度は
実施例2とほぼ同じであり、全体の88%以上が最も明
るいLEDの80%以上の輝度を示した。
【0033】
【発明の効果】本発明の化合物半導体の製造方法によ
り、原料効率が優れ、かつ得られる化合物半導体の膜
厚、組成の均一性に優れた高品質の3−5族化合物半導
体を得ることができる。該化合物半導体を用いて作製さ
れた発光素子は高い発光効率を示す。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の化合物半導体の製造方法の1例を示す
概略図(基板の成長面方向への法線が水平に近い場
合)。
【図2】本発明の化合物半導体の製造方法の1例を示す
概略図(基板の成長面方向への法線が鉛直の場合)。
【図3】本発明の化合物半導体の製造方法の1例を示す
概略図(ガスをサセプタの端部より導入する場合)。
【図4】本発明の化合物半導体の製造方法の1例を示す
概略図(ガスをサセプタの中心部より導入する場合)。
【図5】図3の構造の製造方法において、ガスの供給を
複数の供給口から分けて行なう場合の概略図。
【図6】図4の構造の製造方法において、ガスの供給を
複数の供給口から分けて行なう場合の概略図。
【符号の説明】
1・・・サセプタ 2・・・基板
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.6 識別記号 庁内整理番号 FI 技術表示箇所 H01L 33/00 H01L 33/00 C (72)発明者 乾 勝美 茨城県つくば市北原6 住友化学工業株式 会社内

Claims (4)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】有機金属気相成長法によりサセプタに載置
    された基板上に一般式Inx Gay Alz N(ただし、
    0<x≦1、0≦y<1、0≦z<1、x+y+z=
    1)で表わされる3−5族化合物半導体層を含む化合物
    半導体を製造する方法において、該化合物半導体が成長
    する方向に基板表面に立てた法線が水平面となす角が下
    向きに0度以上90度以下となるように、基板をサセプ
    タに載置し、原料ガスの供給を基板より下方から行な
    い、かつ該一般式Inx Gay Al z N(x、y、zの
    定義は、前記の定義と同じである。)で表わされる3−
    5族化合物半導体層を成長させるときには、水素分圧が
    0.1気圧以下であるキャリアガスを用いることを特徴
    とする化合物半導体の製造方法。
  2. 【請求項2】サセプタは、2枚以上の基板を載置するこ
    とができ、かつ該基板を自公転させる機構を有すること
    を特徴とする請求項1記載の化合物半導体の製造方法。
  3. 【請求項3】原料ガスの供給口が2枚以上の基板のほぼ
    中央に設置されていることを特徴とする請求項2記載の
    化合物半導体の製造方法。
  4. 【請求項4】化合物半導体の成長を0.8気圧以下で行
    なうことを特徴とする請求項1〜3のいずれかに記載の
    化合物半導体の製造方法。
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