JPH10121266A - 光触媒活性を有する金属材料及びその製造方法 - Google Patents

光触媒活性を有する金属材料及びその製造方法

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JPH10121266A
JPH10121266A JP9004821A JP482197A JPH10121266A JP H10121266 A JPH10121266 A JP H10121266A JP 9004821 A JP9004821 A JP 9004821A JP 482197 A JP482197 A JP 482197A JP H10121266 A JPH10121266 A JP H10121266A
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定俊 大野
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淳道 櫛部
Fumio Kamikubo
文生 上窪
Tatsuya Yasunaga
龍哉 安永
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卓 加藤
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喜昌 伊藤
Akira Fujishima
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Kazuhito Hashimoto
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 防臭、殺菌機能等の光触媒活性作用に優
れ、建築材料等に用い得る強度と耐久性を有し、色相や
光沢などの意匠性に優れた金属材料及びその簡便な製造
方法を提供する。 【解決手段】 チタン含有金属材料からなる基体12の
表面に、加熱処理した陽極酸化膜14及び酸化チタン粉
体含有薄膜16を順次積層してなることを特徴とする金
属材料であり、チタン含有金属材料12を陽極酸化する
ことにより、表面に陽極酸化膜14を形成し、その表面
にさらに酸化チタン粉体含有薄膜16をコーティングし
て、酸化チタン粉体含有薄膜16形成の前及び/又は後
に加熱処理を行って製造する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、光触媒活性を有す
る金属材料及びその製造方法に関し、詳しくは、表面に
高い光触媒活性を有し、意匠性に優れたチタン含有金属
材料及びその製造方法に関する。
【0002】
【従来の技術】酸化チタン等のn型半導体は、特定の波
長の光により光触媒機能を発現し、強力な酸化作用によ
り防臭、防黴機能を有することが知られている。
【0003】従来、光触媒として、半導体機能を有する
酸化チタン、酸化鉄、酸化タングステン、酸化ケイ素等
若しくはそれらに触媒機能を向上させる目的で白金の如
き金属を担持させたものを用いており、防臭、防黴機能
を利用するために、それを微粒子化して表面に固定膜を
形成させたり、該微粒子を処理しようとする目的物に分
散させたりして用いていた。
【0004】該光触媒機能を利用して、金属材料に防
臭、防黴機能を付与するために、微粒子化した光触媒を
基体に塗布する方法として、スプレーコーティング法、
ディップコーティング法、スピンコーティング法が知ら
れている。しかしながら、微粒子分散物を塗布した被膜
は、ミクロ的にみると均一性に欠けており、このため、
光触媒機能の効率が悪く、膜強度も不足しており、基体
に対する付着強度も充分ではないため耐剥離性に乏し
く、経時により傷ついたり、剥がれたりする問題があっ
た。
【0005】この光触媒活性を有する薄膜の強度を達成
するために、チタン或いはチタン合金からなる金属材料
基材を陽極酸化処理し、表面に酸化チタン層を形成する
ことも提案されている。このチタンを含有する金属材料
に形成された陽極酸化膜は、その膜厚によって、様々な
発色が得られることが知られおり、陽極酸化膜厚は、陽
極酸化電圧にほぼ比例するため、酸化電圧をコントロー
ルすることにより、様々な発色の金属材料が得られ、目
的に応じた発色の金属材料を酸化電位の調整によって任
意に得ることができ、意匠的にも好ましいものである。
【0006】陽極酸化膜を所定の温度に加熱することに
より、光触媒活性が発現され、この熱処理条件によって
光触媒特性を制御し得ることが知られている。しかしな
がら、優れた光触媒活性の達成に最適な温度である60
0℃以上の条件で加熱処理を行うと、形成される陽極酸
化膜の膜厚が厚くなって色相が灰色となり、この金属材
料を建築材料などに用いた場合の意匠性が大きく損なわ
れるという問題があった。
【0007】
【発明が解決しようとする課題】本発明は前記問題点を
考慮してなされたものであり、本発明の目的は、防臭、
殺菌機能等の光触媒活性作用に優れ、建築材料等に用い
得る強度と耐久性を有し、しかも、目的に応じた色相や
光沢を得ることができる意匠性に優れた金属材料を提供
することにある。本発明の第2の目的は、耐久性、防
臭、殺菌効果、さらには、意匠性に優れた金属材料の簡
便な製造方法を提供することにある。
【0008】
【課題を解決するための手段】本出願に係わる請求項1
記載の光触媒活性を有する金属材料は、チタン含有金属
材料からなる基材の表面に、陽極酸化膜及び酸化チタン
粉体含有薄膜を順次積層してなることを特徴とする。
【0009】本出願に係わる請求項2記載の光触媒活性
を有する金属材料は、前記陽極酸化膜が加熱処理されて
いることを特徴とする。
【0010】本出願に係わる請求項3記載の光触媒活性
を有する金属材料は、前記陽極酸化膜の膜厚が200〜
5000Åであり、前記酸化チタン粉体含有薄膜の膜厚
が200Å〜2μmであることを特徴とする。
【0011】本出願に係わる請求項4記載の光触媒活性
を有する金属材料は、前記チタン含有金属材料からなる
基材が、5族〜11族元素及び14族元素よりなる群か
ら選択される少なくとも1種の元素を基材全体に対して
0.005〜2.0重量%含有することを特徴とする。
【0012】本出願に係わる請求項5記載の光触媒活性
を有する金属材料は、Ni、Ru、Crのうちの少なく
とも1種を基材全体に対して0.005〜2.0重量%
含有することを特徴とする。
【0013】本出願に係わる請求項6記載の光触媒活性
を有する金属材料は、前記チタン含有金属材料を25℃
1容量%リン酸水溶液中でアノード分極測定した場合、
不働態域においてアノード電流が5×10-2mA/cm
2 以上となる電位が、Ag/AgCl(銀・塩化銀参照
電極基準)に対して3V以下であることを特徴とする。
【0014】本出願に係わる請求項7記載の光触媒活性
を有する金属材料は、前記チタン含有金属材料からなる
基板表面に陽極酸化膜を備え、該極酸化膜の表面に、該
チタン含有金属材料と異なる組成であり、粒径が0.1
〜10μmの金属酸化物粒子が微細分散されていること
を特徴とする。
【0015】本出願に係わる請求項8記載の光触媒活性
を有する金属材料は、アルミニウム、ステンレス及び亜
鉛から選択される金属を含有する金属材料からなる基材
の表面に、陽極酸化膜を備え、該極酸化膜の表面に該金
属材料と異なる組成であり、粒径が0.1〜10μmの
金属粒子が微細分散されていることを特徴とする。
【0016】本出願に係わる請求項9記載の光触媒活性
を有する金属材料の製造方法は、チタン含有金属からな
る基材を陽極酸化することにより、表面に陽極酸化膜を
形成し、その後、300〜800℃で加熱処理を施して
陽極酸化膜を固定化し、その表面に、さらに、酸化チタ
ン粉体含有薄膜をコーティングすることを特徴とする。
【0017】本出願に係わる請求項10記載の光触媒活
性を有する金属材料の製造方法は、チタン含有金属から
なる基材を陽極酸化することにより、表面に陽極酸化膜
を形成し、該陽極酸化膜表面に酸化チタン粉体含有薄膜
をコーティングし、その後、300〜800℃で加熱処
理を施して陽極酸化膜及び酸化チタン粉体含有薄膜を固
定化することを特徴とする。
【0018】本出願に係わる請求項11記載の光触媒活
性を有する金属材料の製造方法は、前記酸化チタン粉体
含有薄膜をコーティングする方法が、スプレーコーティ
ング法、スピンコーティング法、ディップコーティング
法、スパッタリング法からなる群より選択される方法で
あることを特徴とする。
【0019】本発明の光触媒活性を有する金属材料は、
表面に酸化チタン粉末含有コーティング層からなる透明
な光触媒活性を有する層、その下部に、光触媒活性を有
し、且つ、金属材料基体との密着性、強度に優れ、任意
の色相に調整しうる陽極酸化膜層を有する構成であるた
め、従来の酸化チタン粉末のコーティング層からなる光
触媒材料に比較して優れた耐久性を有し、建築材料への
適用に耐えるという利点を有している。さらに、陽極酸
化膜単独に比較して酸化チタン粉末含有薄膜を利用しう
るため、陽極酸化膜形成時の熱処理温度を600℃以下
の比較的低温で処理しても十分な光触媒活性が得られ、
膜厚制御によって達成された高い意匠性を損なうことな
く、光触媒効果を得ることができる。
【0020】即ち、本発明によれば、酸化チタン粉体含
有薄膜と陽極酸化膜それぞれの問題点を補完した光触媒
活性、膜強度、密着性、意匠性の全てに優れた金属材料
を、簡単な方法により得ることができる。
【0021】また、同様の相構成で、基材金属としてア
ルミニウム、ステンレス及び亜鉛から選択される金属を
含有する金属材料を用いた場合でも、チタンを含有する
金属材料を用いた場合と同様に、分散された組成の異な
る金属酸化物微細粒子により、表面酸化膜の耐離脱性の
向上、耐摩耗性の向上、粒子と母相間の局部電池効果に
よる光反応の向上を図ることができ、優れた特性の光触
媒活性を有する金属材料を得ることができる。
【0022】
【発明の実施の形態】以下、本発明の光触媒活性を有す
る金属材料について、その製造方法とともに、更に詳し
く説明する。
【0023】本発明の光触媒活性を有する金属材料は、
チタン含有金属材料からなる基材の表面に光触媒活性を
有する層を積層することにより構成される。図1は、本
発明の光触媒活性を有する金属材料10の構成を示す概
略断面図である。光触媒活性を有する金属材料10は、
チタン含有金属材料からなる基材12の表面上に、陽極
酸化膜14を、さらに、最外層に光触媒活性を有する酸
化チタン粉体含有薄膜16を有している。
【0024】本発明において基材として用いられるチタ
ン含有金属材料からなる基材は、純チタン及びチタンを
含有する合金を包含するものである。このチタン含有金
属材料を陽極酸化処理することにより、基体上に酸化チ
タンを含む陽極酸化膜が形成され、この酸化チタンは光
触媒活性を有するものである。
【0025】チタン含有金属材料は、実質的に100%
チタンからなる純チタンであってもよく、またチタンを
含有する合金であってもよいが、得られる金属材料の光
触媒性能の観点から、基体に使用される合金全体におけ
るチタン含有量は90%以上であることが好ましい。
【0026】本発明において、実質的とは、本発明の効
果を損なわない程度の不純物、混合物の存在を包含する
意味を有するものである。
【0027】また、チタンと共に合金を構成する金属
は、チタンとの相溶性が良好であれば特に制限はなく、
目的に応じて、例えば、Ti−5Al−2.5Sn合
金、Ti−6Al−4V合金、Ti−15Mo−5Zr
−3Al合金等の如き汎用のチタン合金も使用すること
ができる。
【0028】光触媒効果の観点からは、酸化チタンと併
用することにより光触媒活性を向上させる働きを有す
る、5族〜11族元素及び14族元素からなる群より選
択される元素を併用することが好ましい。なかでも、光
触媒活性向上の顕著な元素、例えば、白金、金、パラジ
ウム、ルテニウム、ニッケル、コバルト、クロム、モリ
ブデンがより好ましい。また、酸化物を形成することに
よってさらに光触媒活性を発現するという観点から、
鉄、タングステン、亜鉛などの金属も好ましい。
【0029】また上記の光触媒活性を向上させる働きを
する元素について、陽極酸化に用いる電解水溶液である
1容量%(25℃)リン酸水溶液中でアノード分極測定
した結果、特に光触媒活性の向上が大きい元素は、不働
態域においてアノード電流が5×10-2mA/cm2
上となる電位が対Ag/AgCl(銀・塩化銀参照電極
基準)で3V以下となることがあきらかになった。この
ような効果を有する元素として、特にニッケル、ルテニ
ウム、クロムが挙げられる。
【0030】これらの併用元素の好ましい添加量は、各
々の元素が金属基材全体に対して0.005〜2.0重
量%の範囲である。添加量が0.005重量%未満では
好ましい光触媒活性向上効果が得難く、2.0重量%を
超える添加は、チタン含有金属材料の加工性や靱性が低
下する虞があり、建築材料としての適用が困難となる。
【0031】このような陽極酸化処理を行うと、表面に
近い部分ほど、酸化チタン〔TiO 2 〕の含有量が多
く、基体の内部ではチタン〔Ti〕の割合が多くなり、
光触媒反応に関与する表面部分に光触媒活性を有する酸
化チタンが多く存在して、効率よい光触媒活性を示すと
共に、陽極酸化膜が基体である金属材料と一体化されて
形成されるため、強度、耐久性に優れた光触媒活性層が
形成される。
【0032】本発明においては、光触媒機能を発現する
物質として、酸化チタンを用いているが、通常、光触媒
機能を発現する半導体としては、特公平2−9850号
の記載の如き物質が挙げられ、特に、酸化チタン、酸化
鉄、酸化タングステン、酸化亜鉛、チタン酸ストロンチ
ウム等が広く知られている。本発明の光触媒活性を有す
る金属材料には、主として光触媒効果に特に優れた酸化
チタンの原料であるチタン含有金属材料を使用している
が、前記の各半導体材料やそれらを構成する金属材料、
例えば、アルミニウム、ステンレス及び亜鉛等も好適に
適用しうる。
【0033】チタン含有金属材料等からなる基材は、予
め、板状や箔等あるいは目的とする使用形態に適合した
所望の形状に加工したのち、陽極酸化処理される。陽極
酸化処理を行う前に、熱処理等の前処理を施してもよ
い。所望の形状に成形加工したものは、表面洗浄を施さ
れ、その後酸化処理に付されるが、均一で緻密な処理が
可能である、複雑な形状でも簡単に処理しうる、光触活
性を有する層の強度に優れるという観点から、電解質溶
液中での陽極酸化処理が好ましい。酸化処理を行うと、
チタン含有金属材料のうち表面部分が酸化して酸化チタ
ンを含有する陽極酸化層を形成させることができる。
【0034】図2は、陽極酸化処理装置の概略図であ
る。所望の形状に成形され、前処理を施されたチタン含
有金属材料からなる成形体(図2においては板状をな
す)12は、アノード18に接続され、カソード20に
は純チタン板16が接続される。セル22中には、適当
な電解質を含有する水溶液(本態様においては25℃1
容量%リン酸水溶液)24が満たされ、前記成形体12
と純チタン板16が浸漬されている。電圧計26、電流
計28を観察して、直流電流を調整しながら、直流電力
供給装置30により電力を供給して、電圧数V〜数百V
程度で、陽極酸化処理を行うものである。すなわち、得
られた金属材料成形体12を、図2に示す陽極酸化処理
装置のアノード18に取り付けて、1重量%リン酸水溶
液中で、電圧10〜250Vで陽極酸化処理を行って、
金属材料、特にそこに含まれるチタンを酸化し、表面に
数百Å〜数千Åの厚さの酸化チタン膜(陽極酸化膜)1
4を形成させるものである。
【0035】この陽極酸化処理の程度は、所望の光触媒
活性及び発色色相によって調整する。酸化チタン膜14
は、その膜厚によって、様々な発色が得られ、また、酸
化チタン膜厚は、陽極酸化電圧にほぼ比例するため、酸
化電圧をコントロールすることにより、様々な発色の金
属材料を得ることができる。形成される陽極酸化膜の膜
厚は、意匠性及び優れた光触媒活性を有するという観点
から、膜厚は200〜5000Å程度であることが好ま
しい。
【0036】この陽極酸化処理によれば、微細で均一な
表面酸化が可能なため、複雑な形状の金属材料も、均一
で、且つ、すぐれた光触媒機能を持つものに簡単に加工
することができる。
【0037】金属材料基体の表面に形成された陽極酸化
膜を固定化し、強度、密着性を向上させ、且つ、光触媒
特性を向上させるために、この陽極酸化膜を形成した
後、引続き大気酸化処理を行うのが有効である。これ
は、大気中において加熱処理を施すものであり。処理条
件は温度が200〜600℃の範囲で、10〜300分
間行われることが好ましく、より好ましくは、温度が2
30〜300℃の範囲、処理時間30〜150分間の範
囲である。温度が低すぎる場合又は処理時間が短すぎる
場合には、酸化被膜の強度、密着性の向上効果が不十分
であり、温度が高すぎる場合には、被膜の色調が灰色に
変化してしまい意匠性が低下する。また、被膜の強度、
密着性の向上は処理時間150〜300分で飽和し、そ
れ以上の処理を続けても効果の向上は見られないので、
経済的な観点からこの時間を超える処理は好ましくな
い。
【0038】加熱処理を施された陽極酸化膜の表面に、
さらに効果的な防臭、防黴、殺菌などの光触媒活性を得
るために、酸化チタン粉体を含有する薄膜をコーティン
グする。酸化チタン粉体含有薄膜の形成方法としては、
光触媒活性を有する酸化チタン粉体などをそのまま或い
は適当な分散媒に分散させて前記陽極酸化膜の表面にコ
ーティングする方法が挙げられる。酸化チタン粉体含有
薄膜の膜厚は200Å〜2μmであることが好ましく
い。200Å未満では十分な光触媒活性が得難く、2μ
mを超えると粉体含有薄膜の光透過性(透明性)が低下
して、陽極酸化膜の色相が損なわれる虞がある。
【0039】ここで用いられる酸化チタン粉体は、光触
媒機能を向上させる機能を有する元素で修飾されたもの
を用いることもできる。これらの元素は、酸化チタンと
共存して、光触媒反応において還元反応サイトになりう
る元素で、周期律表5族〜11族元素及び14族元素な
どが代表的に挙げられるが、特に効果の高い白金、金、
パラジウム、銀、銅、ルテニウム、ニッケル、コバル
ト、クロム、モリブデンからなる群から選択されること
が好ましく、これらのうち、防臭、防黴効果の点から白
金、金、パラジウム、ルテニウム、ニッケル、クロム、
銀がより好ましく、加工の容易さ、価格の点からパラジ
ウム、ルテニウム、ニッケル、クロムが特に好ましい。
【0040】コーティングする酸化チタンは市販の酸化
チタン粉を用いることもできるが、例えば、チタンの高
温焼成、電気酸化、化学的蒸着法、真空蒸着法、共沈
法、金属ハロゲン化法、無機金属塩の中和や加水分解、
金属アルコキシドの加水分解、ゾルゲル法等の常法によ
り調製することもできる。また、酸化チタンの前記元素
による修飾は、含浸法、沈澱法、イオン交換法、光電析
法、練成法等の公知の方法により行うことができる。
【0041】本発明において、前記陽極酸化膜の表面に
酸化チタン粉体含有薄膜を形成する方法は、例えばスプ
レーコーティング法、ディップコーティング法、スピン
コーティング法、スパッタリング法等の少なくとも1つ
以上の方法が採用される。これらの方法により平面、曲
面あるいは複雑な形状面を有する金属材料成形体上に形
成された陽極酸化膜表面の一部又は全部に酸化チタン粉
体含有薄膜を形成するものである。このような方法によ
って形成される酸化チタン粉体含有薄膜は、光触媒活性
を有し、防臭・防黴性などを発現するが、一般に、構造
をミクロ的に見ればポーラスで、強度や密着性に問題が
ある場合も多いが、本発明ではこの薄膜の下層に緻密で
強度、密着性に優れた陽極酸化膜が形成されているた
め、全体として優れた強度、密着性が得られる。
【0042】さらに、この酸化チタン粉体含有薄膜の強
度、密着性を向上させるために、この酸化チタン粉体含
有薄膜形成後にも、加熱処理を行うことが好ましい。こ
の加熱処理は、光触媒活性を有する材料が適用される部
位に要求される強度、光触媒性能によって、選択するこ
とができるが、前記大気酸化処理の場合と同様に、20
0〜600℃の温度範囲で10〜300分の範囲で行わ
れることが好ましく、より好ましくは、温度が230〜
300℃の範囲、処理時間30〜150分間の範囲であ
る。加熱時間が10分未満或いは温度が200℃未満で
あると膜強度、密着性の向上が不充分であり、温度が6
00℃を超えると、下層の陽極酸化被膜の色調が灰色に
変色し、意匠性が低下するため好ましくない。また、加
熱処理を150〜300分を超える時間行っても効果の
向上は見られず、経済的観点から好ましくない。加熱処
理は、例えば、電気炉中で、約30〜150分間行い、
その後は室温まで徐々に冷却することが好ましい。冷却
を急激に行うと、膜と基体との熱膨張係数の差によるク
ラックが生じ、密着性が低下するため好ましくない。
【0043】前記薄膜は、膜厚を数μm程度までとする
ことによって、透明性を有し、且つ、光触媒活性を有す
る薄膜となる。従って、基体とこの薄膜との間に形成さ
れた陽極酸化膜の色彩や光沢の効果を損なうことなく、
2層構造による高い光触媒性能を達成することができ
る。
【0044】酸化チタン粉体含有薄膜を形成した後に、
前記の如き大気中における加熱処理を行う場合には、陽
極酸化膜を形成した後の加熱処理を省略することができ
る。即ち、陽極酸化膜及び酸化チタン粉体含有薄膜の2
層を形成した後に、加熱処理を行うことによっても同様
の特性を有する光触媒活性を有する金属材料を得ること
ができる。
【0045】最終的には、チタン或いは、アルミニウ
ム、ステンレス及び亜鉛から選択される金属を含有する
金属材料からなる基板表面に陽極酸化膜を備え、該極酸
化膜の表面に、前記の母相となる金属材料と異なる組成
を有し、粒径が0.1〜10μmの金属酸化物粒子が前
記母相中に微細分散された状態で存在するような構成を
とることが、該分散粒子による表面酸化膜の耐離脱性の
向上、耐摩耗性の向上、さらに、該分散粒子と母相間の
局部電池効果による光反応の向上を達成しうるという観
点から好ましい。
【0046】
【実施例】
(実施例1〜3)チタン及び不可避的不純物からなる工
業用級の純チタンを溶製し、鋳塊を900℃において1
10mm幅、1mm厚の板状に熱間圧延した。得られた板材
を、5重量%フッ素水溶液中で酸洗いして表面の酸化膜
を除去し、金属タイルとして、50mm角、1mm厚に切断
した。
【0047】得られた金属タイルを、図2に示した陽極
酸化処理装置のアノードに取り付けて、1重量%リン酸
水溶液中で、電圧110Vで陽極酸化処理を行って、金
属材料に含まれるチタンを酸化し、表面に約2000Å
の厚さの酸化チタン膜(陽極酸化膜)を形成させた。こ
のタイルはピンクの色相と光沢を有していた。
【0048】前記金属タイルの陽極酸化膜表面12A上
に図3に示すようなスプレーパイロリシス法によるコー
ティング装置に配置して、酸化チタン粉末をコーティン
グした。容器34にアセチルアセトンチタン(IV)1.
31gを100mlのエタノールに溶解した液体を入
れ、曲管ノズル36を通してアルゴンガス(0.5at
a:8ml/min)と混合して試験片12(A)の表
面に向けてスプレーした。試験片は加熱装置32によっ
て温度を370℃に保持し、表面に酸化チタン粉体を含
有した薄膜を形成した。
【0049】このスプレー時間を20分間、1時間、2
時間とし、得られた金属材料の光触媒活性の変化を測定
した。酸化チタン粉体含有薄膜の膜厚はそれぞれ、20
0Å、2000Å、4000Åであった。得られた金属
タイルをそれぞれ実施例1、2、3とした。
【0050】光触媒活性はヨウ化カリウム分解法によっ
て測定した。即ち、ヨウ化カリウム水溶液(0.1mo
l/cm3 )に試験片を光触媒活性を有する面が受光面
となるように浸漬し、ブラックライト(紫外線強度:
2.6mW/cm2 )を照射した。光触媒活性によって
ヨウ化カリウムが分解するときに発生するヨウ素の生成
量を測定して光触媒活性を評価する。ヨウ素生成量(×
10-5mol/30min)が多い程、光触媒活性が高
いと評価する。
【0051】結果を図4に示す。図4は、光触媒活性
〔ヨウ素生成量(×10-5mol/30min)〕と酸
化チタンのスプレー時間との関係を示すグラフである。
図4に示す如く、陽極酸化膜単独に比較して、さらに酸
化チタン粉体含有薄膜を形成したものの方がヨウ素生成
量が多く、光触媒活性に優れていることがわかった。ま
た、スプレー時間30分以上(膜厚200Å以上)で顕
著な光触媒活性が得られ、この試験時間内においては、
酸化チタンのスプレー時間が長い程、光触媒活性が高く
なることがわかった。
【0052】(実施例4〜8)陽極酸化処理における電
圧を10V、20V、110V、200V、300Vに
変化させて、陽極酸化膜の膜厚を100Å、200Å、
2000Å、5000Å、6000Åとした他は実施例
1と同様にして金属タイルを得た。
【0053】前記金属タイルの陽極酸化膜表面上に実施
例3と同様にして酸化チタン粉体をスプレーコーティン
グで塗布して4000Åの酸化チタン粉体含有薄膜を形
成して、光触媒活性を有する金属材料を得て、実施例4
〜8とした。このタイルの色相を観察した。結果を下記
表1に示す。
【0054】(実施例9〜11)前記実施例6と同様に
して得た、2000Åの陽極酸化膜を有する金属タイル
に実施例1と同様の方法で、酸化チタン粉体含有薄膜を
形成した。スプレー時間を8時間、10時間、12時間
とし、1.6μm、2.0μm、2.4μmの膜厚を有
する酸化チタン粉体含有薄膜を形成した光触媒活性を有
する金属材料を得て、実施例9〜11とした。このタイ
ルの色相を観察した。結果を下記表1に示す。
【0055】
【表1】
【0056】実施例4〜8の観察の結果、実施例4の金
属材料は、基材である金属チタンの色調と殆ど変化がな
かっが、実施例5〜8については、陽極酸化膜の膜厚に
応じた色調が観察された。意匠性に優れた金属材料を得
ることができた。実施例4〜8はいずれも金属光沢を有
する各種色調の材料であり、目的に応じて様々な分野に
使用し得る外観を有していたが、特に、陽極酸化膜が2
00〜5000Åの実施例5〜7は陽極酸化膜による光
沢のある美麗な色調を有しており、特に意匠的に優れた
金属材料を得られることがわかった。
【0057】また、実施例9〜11の観察から、酸化チ
タン粉体含有薄膜が2.0μmまでの実施例9と10は
陽極酸化膜による光沢のあるピンクの色調を損なわない
ことがわかったが、薄膜が2.4μmの実施例11で
は、全体が白濁色を呈しており、陽極酸化膜の色調を得
ることはできなかった。
【0058】(実施例12〜14)パラジウムを0.1
重量%含有し、残部がチタン及び不可避的不純物からな
るチタン基合金に対して実施例1と同様の条件で200
0Åの陽極酸化膜を形成した金属材料を得て、実施例1
〜3と同様の条件でスプレー時間を変化させ、酸化チタ
ン粉体含有薄膜の膜厚を200Å、2000Å、400
0Åとした光触媒活性を有する金属材料を得て実施例1
2〜14とした。
【0059】これらについて、実施例1〜3と同様の条
件で光触媒活性を測定した。結果を図5に示す。図5
は、光触媒活性〔ヨウ素生成量(×10-5mol/30
min)〕と酸化チタンのスプレー時間との関係を示す
グラフである。図5に示す如く、実施例1〜3と同様に
パラジウムを担持させた実施例12〜14においても、
陽極酸化膜単独に比較して、さらに酸化チタン粉体含有
薄膜を形成したものの方がヨウ素生成量が多く、光触媒
活性に優れていることがわかった。また、スプレー時間
30分以上(膜厚200Å以上)で顕著な光触媒活性が
得られ、酸化チタンのスプレー時間が長い程、光触媒活
性が高くなることがわかった。また、図5中に破線で示
す図4のグラフ(基材を純チタンとした実施例1〜3の
もの)との対比より明らかなように、パラジウムを担持
させた基材を用いたものは、純チタンを基材としたもの
に比較して優れた光触媒活性を示した。
【0060】(実施例15〜18)図6は、純チタン、
Ti−0.2wt%Ni合金、Ti−0.2wt%Ru
合金、Ti−0.2wt%Cr合金、Ti−0.2wt
%Pd合金、Ti−Pd−Ru−Ni−Cr合金につい
て、25℃、1容量%リン酸水溶液中で測定したアノー
ド分極曲線を示すグラフである。
【0061】純チタンの場合は電位が対Ag/AgCl
(銀・塩化銀参照電極基準)3V付近までは不働態域と
なっており、安定した不働態電流密度を示しているが、
電位が対Ag/AgCl3V以上になるとアノード電流
が急に高くなる。Ti−Pd合金ではアノード電流の立
ち上がりがより高電位側へ移り、アノード電流の値も低
く保たれる。
【0062】これに対し、Ti−Ni合金、Ti−Ru
合金、Ti−Cr合金、あるいはこれらを含むTi−P
d−Ru−Ni−Cr合金の場合は、純チタンよりも低
い電位である対Ag/AgCl1〜2V付近でアノード
電流が立ち上がっている。
【0063】これらのチタン合金に実施例3と同様な処
理条件の陽極酸化処理とスプレーコーティングを行うこ
とにより、光触媒活性を有する金属材料を得て、図5に
示した実施例14と共に実施例15〜18とした。これ
らについて実施例1〜3と同様にヨウ化カリウム分解法
によって光触媒活性能を評価した。
【0064】表2は各種チタン合金とヨウ素生成量との
関係を示す。純チタンの結果は図4に示す2時間スプレ
ーコーティング処理材のデータ(実施例3)、Ti−P
d合金の結果は図5に示す2時間スプレーコーティング
処理材のデータ(実施例14)である。Ti−Ni合
金、Ti−Ru合金、Ti−Cr合金、あるいはこれら
を含むTi−Pd−Ru−Ni−Cr合金の場合は、純
チタンやTi−Pd合金よりもヨウ素生成量が多く、優
れた光触媒活性を示す。特にアノード分極においてアノ
ード電流の立ち上がる電位が低いTi−Ru合金とTi
−Ni合金が高いヨウ素生成量を示していることがわか
る。
【0065】
【表2】
【0066】(実施例19〜21)陽極酸化膜を形成し
た後、大気中で250℃、2時間の加熱処理した他は、
実施例1〜3と同様にして光触媒活性を有する金属材料
を得て、実施例19〜21とした。
【0067】これらについて、実施例1〜3と同様の条
件で光触媒活性を測定した。結果を図7に示す。図7
は、光触媒活性〔ヨウ素生成量(×10-5mol/30
min)〕と酸化チタンのスプレー時間との関係を示す
グラフである。図7に示す如く、陽極酸化膜形成後に加
熱処理を施した実施例19〜21においても、陽極酸化
膜単独に比較して、さらに酸化チタン粉体含有薄膜を形
成したものの方が光触媒活性に優れていることがわかっ
た。また、スプレー時間30分以上(膜厚200Å以
上)で顕著な光触媒活性が得られ、酸化チタンのスプレ
ー時間が長い程、光触媒活性が高くなることがわかっ
た。また、図7中に破線で示す図4のグラフ(実施例1
〜3のもの)との対比より明らかなように、陽極酸化膜
形成後に加熱処理を施したものは、加熱処理を行わなか
った実施例1〜3に比較して優れた光触媒活性を示し
た。
【0068】(実施例22〜24)陽極酸化膜及び酸化
チタン粉体含有薄膜を形成した後、300℃、2時間の
加熱処理した他は、実施例1〜3と同様にして光触媒活
性を有する金属材料を得て、実施例22〜24とした。
【0069】これらについて、実施例1〜3と同様の条
件で光触媒活性を測定した。結果を図8に示す。図8
は、光触媒活性〔ヨウ素生成量(×10-5mol/30
min)〕と酸化チタンのスプレー時間との関係を示す
グラフである。図8に示す如く、陽極酸化膜及び酸化チ
タン粉体含有薄膜形成後に加熱処理を施した実施例22
〜24においても、陽極酸化膜単独に比較して、さらに
酸化チタン粉体含有薄膜を形成したものの方が光触媒活
性に優れていることがわかった。また、スプレー時間3
0分以上(膜厚200Å以上)で顕著な光触媒活性が得
られ、酸化チタンのスプレー時間が長い程、光触媒活性
が高くなることがわかった。また、図8中に破線で示す
図4のグラフ(実施例1〜3のもの)との対比より明ら
かなように、陽極酸化膜及び酸化チタン粉体含有薄膜形
成後に加熱処理を施したものは、加熱処理を行わなかっ
た実施例1〜3に比較して優れた光触媒活性を示した。
【0070】(比較例1)実施例3において、陽極酸化
膜を形成せず、金属タイルの表面に直接酸化チタン粉体
含有薄膜(膜厚4000Å)を形成した他は実施例3と
同様にして光触媒活性を有する金属材料を得て、比較例
1とした。
【0071】〔膜強度の評価〕ここで、同じ膜厚(膜厚
4000Å)の酸化チタン粉体含有薄膜を形成した実施
例3、実施例20及び比較例1について、該薄膜と基材
との密着性を先端径10μmのダイヤモンド圧子による
スクラッチ試験により評価した。結果を下記表3に示
す。
【0072】
【表3】
【0073】表3に明らかなように、チタン基材に直接
酸化チタン粉体含有薄膜を形成した比較例1は剥離に要
する垂直荷重が低いが、陽極酸化膜上に該酸化チタン薄
膜を形成した実施例3は、剥離に要する垂直荷重が高
く、実用上問題のない密着性を示した。さらに、陽極酸
化膜上及び酸化チタン薄膜を形成した後、加熱処理を行
った実施例24は、剥離に要する垂直荷重がさらに高く
なっており、優れた密着性を有することが確認された。
【0074】(実施例25〜29)実施例1と同様にし
て陽極酸化膜を形成したのち、スプレーコーティング
(スプレーパイロリシス法によるコーティング法)に代
えて、スピンコーティング法、ディップコーティング
法、スパッタリング法、分散めっき法、樹脂コーティン
グ法によって膜厚4000Åの酸化チタン粉体含有薄膜
を形成した後、300℃、2時間の加熱処理を行って金
属材料を得て、それぞれ実施例25〜29とした。
【0075】それぞれについて、実施例1と同様にして
光触媒活性を評価し、また、薄膜と基材との密着性を先
端径10μmのダイヤモンド圧子によるスクラッチ試験
により評価した。
【0076】結果を、同様の条件で評価した実施例24
とともに、下記表4に示す。
【0077】
【表4】
【0078】表4に示す如く、いずれの方法によって酸
化チタン粉体含有薄膜を形成した場合でも、陽極酸化膜
単独に比較して優れた光触媒活性を有することがわかっ
た。なかでも、スプレーコーティング法、スピンコーテ
ィング法、ディップコーティング法、スパッタリング法
により酸化チタン粉体含有薄膜を形成した実施例24〜
27は、分散めっき法、樹脂コーティング法により酸化
チタン粉体含有薄膜を形成した実施例28、29に比べ
ても優れた光触媒活性を示した。また、薄膜と基材との
密着性についてはいずれの実施例も同様に優れた密着性
を示しており、実用に適する膜強度を有することが確認
された。
【0079】本製造方法により得られた金属材料は比較
品に比べ高い光触媒活性を示し、表面の酸化チタン膜が
剥がれず、耐剥離性が良好であった。また、その表面は
ピンクからグリーン、ブルーの光沢のある色相を有して
おり、外観も美麗で、好ましいものであった。
【0080】前記結果より、本発明の光触媒活性を有す
る金属材料は、光触媒活性作用に優れ、建築材料等に用
い得る強度と耐久性を有しており、目的に応じた色相や
光沢を得ることができ、意匠性にも優れていた。なかで
も、陽極酸化膜の膜厚が200〜5000Åであり、酸
化チタン粉体含有薄膜の膜厚が200Å〜2μmである
実施例1〜3、5〜7、9及び10は特に意匠性に優れ
たものであった。また、陽極酸化膜及び/又は酸化チタ
ン粉体含有薄膜の形成後に加熱処理を施すことにより、
一層優れた密着性、耐久性を得られた。
【0081】一方、酸化チタン粉体含有薄膜のみを形成
した比較例1は耐剥離性に劣り、建築材料などの耐久性
を要求される用途には適さないことがわかった。
【0082】本発明の光触媒活性を有する金属材料は、
前記の如く金属基材を任意の形状に加工したものを陽極
酸化処理及び酸化チタンコーティング、さらには、所望
により加熱処理を行って製造することもできるが、金属
材料から予め薄膜状の基材を製造し、陽極酸化処理、酸
化チタンコーティングを行って、光触媒活性を有する薄
膜材料を製造し、他の下地材料に接合させるための被覆
材料とすることもできる。
【0083】本発明の金属材料の使用方法としては、金
属タイルや、内装材としてそのまま使用するほか、本発
明の構造を有する金属材料の薄板を作製し、既存の建築
材料であるセラミックス、モルタル、硝子、鉄板、アル
ミ板等に接合して、複合材料として使用することもでき
る。このように、既存材料の上に接合して用いる方法に
よれば、光触媒活性を有する金属材料の使用量の低減が
可能となり、優れた防臭、殺菌機能等の光触媒活性を有
する種々の複合材料を安価に提供できる。
【0084】
【発明の効果】本発明の金属材料は、防臭、殺菌機能等
の光触媒活性作用に優れ、建築材料等に用い得る強度と
耐久性を有し、しかも、目的に応じた色相や光沢を得る
ことができ、意匠性に優れたものである。また、本発明
の金属材料の製造方法によれば、耐久性、防臭、殺菌効
果、さらには、意匠性に優れた金属材料を簡便に製造す
ることができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明に係る光触媒活性を有する金属材料の構
造を示す概略断面図である。
【図2】陽極酸化処理装置の概略図である。
【図3】スプレーパイロリシス法によるコーティング装
置の概略図である。
【図4】純チタン基材を用いて得られた金属材料の光触
媒活性(ヨウ素生成量)と酸化チタンのスプレー時間と
の関係を示すグラフである。
【図5】チタンにパラジウムを担持させた基材を用いて
得られた金属材料の光触媒活性(ヨウ素生成量)と酸化
チタンのスプレー時間との関係を示すグラフである。
【図6】各種チタン合金の25℃1容量%リン酸水溶液
中におけるアノード分極曲線を示すグラフである。
【図7】陽極酸化膜形成後に加熱処理を行って得られた
金属材料の光触媒活性(ヨウ素生成量)と酸化チタンの
スプレー時間との関係を示すグラフである。
【図8】陽極酸化膜及びチタン粉体含有薄膜形成後に加
熱処理を行って得られた金属材料の光触媒活性(ヨウ素
生成量)と酸化チタンのスプレー時間との関係を示すグ
ラフである。
【符号の説明】
10 光触媒活性を有する金属材料 12 チタン含有金属材料(基体) 14 陽極酸化膜 16 酸化チタン粉体含有薄膜 18 アノード 20 カソード
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.6 識別記号 FI C25D 11/26 302 C25D 11/34 301 11/34 301 303 303 E04F 13/12 A E04F 13/12 B01D 53/36 J (72)発明者 大野 定俊 千葉県印西市大塚1丁目5番地1 株式会 社竹中工務店技術研究所内 (72)発明者 櫛部 淳道 千葉県印西市大塚1丁目5番地1 株式会 社竹中工務店技術研究所内 (72)発明者 上窪 文生 兵庫県神戸市西区高塚台1−5−5 株式 会社神戸製鋼所材料研究所内 (72)発明者 安永 龍哉 兵庫県神戸市西区高塚台1−5−5 株式 会社神戸製鋼所材料研究所内 (72)発明者 加藤 卓 兵庫県神戸市西区高塚台1−5−5 株式 会社神戸製鋼所材料研究所内 (72)発明者 伊藤 喜昌 東京都千代田区丸の内1−8−2 株式会 社神戸製鋼所チタン技術部内 (72)発明者 藤島 昭 神奈川県川崎市中原区中丸子710の5 (72)発明者 橋本 和仁 神奈川県横浜市栄区飯島町2073番地の2

Claims (11)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 チタン含有金属材料からなる基材の表面
    に、陽極酸化膜及び酸化チタン粉体含有薄膜を順次積層
    してなることを特徴とする光触媒活性を有する金属材
    料。
  2. 【請求項2】 前記陽極酸化膜が加熱処理されているこ
    とを特徴とする請求項1記載の光触媒活性を有する金属
    材料。
  3. 【請求項3】 前記陽極酸化膜の膜厚が200〜500
    0Åであり、前記酸化チタン粉体含有薄膜の膜厚が20
    0Å〜2μmである、ことを特徴とする請求項1又は2
    に記載の光触媒活性を有する金属材料。
  4. 【請求項4】 前記チタン含有金属材料からなる基材
    が、5族〜11族元素及び14族元素よりなる群から選
    択される少なくとも1種の元素を基材全体に対して0.
    005〜2.0重量%含有することを特徴とする請求項
    1乃至3に記載の光触媒活性を有する金属材料。
  5. 【請求項5】 前記チタン含有金属材料がNi、Ru、
    Crのうちの少なくとも1種を基材全体に対して0.0
    05〜2.0重量%含有することを特徴とする請求項1
    乃至3に記載の光触媒活性を有する金属材料。
  6. 【請求項6】 前記チタン含有金属材料を25℃1容量
    %リン酸水溶液中でアノード分極測定した場合、不働態
    域においてアノード電流が5×10-2mA/cm2 以上
    となる電位が、Ag/AgCl(銀・塩化銀参照電極基
    準)に対して3V以下であることを特徴とする請求項5
    に記載の光触媒活性を有する金属材料。
  7. 【請求項7】 前記チタン含有金属材料からなる基板表
    面に陽極酸化膜を備え、該極酸化膜の表面に、該チタン
    含有金属材料と異なる組成であり、粒径が0.1〜10
    μmの金属酸化物粒子が微細分散されていることを特徴
    とする請求項5に記載の光触媒活性を有する金属材料。
  8. 【請求項8】 アルミニウム、ステンレス及び亜鉛から
    選択される金属を含有する金属材料からなる基材の表面
    に、陽極酸化膜を備え、該極酸化膜の表面に該金属材料
    と異なる組成であり、粒径が0.1〜10μmの金属酸
    化物粒子が微細分散されていることを特徴とする光触媒
    活性を有する金属材料。
  9. 【請求項9】 チタン含有金属材料を陽極酸化すること
    により、表面に陽極酸化膜を形成し、 その後、200〜600℃で加熱処理を施して陽極酸化
    膜を固定化し、 その表面に、さらに酸化チタン粉体含有薄膜をコーティ
    ングすること、 を特徴とする光触媒活性を有する金属材料の製造方法。
  10. 【請求項10】 チタン含有金属材料を陽極酸化するこ
    とにより、表面に陽極酸化膜を形成し、 該陽極酸化膜表面に酸化チタン粉体含有薄膜をコーティ
    ングし、 その後、200〜600℃で加熱処理を施して陽極酸化
    膜及び酸化チタン粉体含有薄膜を固定化すること、 を特徴とする光触媒活性を有する金属材料の製造方法。
  11. 【請求項11】 前記酸化チタン粉体含有薄膜をコーテ
    ィングする方法が、スプレーコーティング法、スピンコ
    ーティング法、ディップコーティング法、スパッタリン
    グ法からなる群より選択される方法であること、を特徴
    とする請求項9又は10に記載の光触媒活性を有する金
    属材料の製造方法。
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