JPH10116016A - 光回折パターン形成体 - Google Patents

光回折パターン形成体

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JPH10116016A
JPH10116016A JP8287567A JP28756796A JPH10116016A JP H10116016 A JPH10116016 A JP H10116016A JP 8287567 A JP8287567 A JP 8287567A JP 28756796 A JP28756796 A JP 28756796A JP H10116016 A JPH10116016 A JP H10116016A
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JP
Japan
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diffraction pattern
layer
reflection layer
metal
light diffraction
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Application number
JP8287567A
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English (en)
Inventor
Shinji Tajima
真治 田島
Koji Yoshida
宏治 吉田
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Dai Nippon Printing Co Ltd
Original Assignee
Dai Nippon Printing Co Ltd
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Publication date
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Abstract

(57)【要約】 【課題】金属酸化物の薄膜からなる透明反射層3と、金
属薄膜からなる金属反射層4とを光回折パターン形成層
2に順次積層してなる層構成を有する光回折パターン形
成体1において、金属反射層4の金属光沢が経時的に失
われてしまわないようにする。 【解決手段】光回折パターンの干渉縞が表面レリーフと
して形成された光回折パターン形成層2のレリーフ面2
aに、金属酸化物の薄膜からなる透明反射層3と、金属
薄膜からなる金属反射層4とを光回折パターン形成層2
に順次積層してなる層構成を有する光回折パターン形成
体1であって、透明反射層3を形成する金属酸化物中の
金属よりもイオン化エネルギーが大きい金属を用いて金
属反射層4を形成する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は光回折パターン形成
体に関するものである。
【0002】
【従来の技術】近年、装飾性や、セキュリティ性に優れ
ているという理由から、クレジットカード、キャッシュ
カード、各種金券類等の多くには、立体的な三次元画像
を再生することができる回折格子やホログラム等の光回
折パターン形成体が設けられるようになってきている。
【0003】本出願人は、このような光回折パターン形
成体の一つとして、光回折パターンの干渉縞を表面レリ
ーフとして形成した光回折パターン形成層のレリーフ面
に、光回折パターン形成層とは屈折率の異なる物質から
なる透明反射層と、当該透明反射層の下層の一部に形成
される情報表示層と、所望の金属光沢を有する金属薄膜
によって形成された金属反射層とを順次積層してなるも
のを先に提案している(特開平7−129069号公
報)。
【0004】かかる光回折パターン形成体は、これを透
明反射層側から観察したときに、透明反射層からの反射
光によって結像する立体画像と、情報表示層の下層側に
位置する金属反射層からの反射光によって結像する立体
画像とを、透明反射層を透かして観察される情報表示層
に記録した情報に同調させることができ、また、光回折
パターンによる再生像の背景には金属反射層の美麗な金
属光沢が現れるため、従来公知の光回折パターン形成体
に比べて、装飾性やセキュリティ性をよりいっそう優れ
たものとすることができるという利点を有している。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、上記の
如き構成で光回折パターン形成体を作製すると、得られ
る光回折パターン形成体のなかには、金属反射層の金属
光沢が経時的に失われていき、当該金属反射層からの反
射光による立体画像も得られなくなってしまいうという
ものが一部に見受けられていた。
【0006】本発明者らは、このような問題が生じる原
因を究明するとともに、これを解決すべく鋭意研究を重
ねた結果、金属光沢が失われていく現象は、主に、金属
反射層と透明反射層との界面で起こり、また、両層を形
成する材質の組み合わせによっても金属薄膜の金属光沢
が失われてしまうものと、そうでないものとがあり、不
透明反射層は金属酸化物の薄膜により形成することがあ
るが、特に、この場合に金属光沢が失われていくものが
多いという知見を得、かかる知見に基づき本発明を完成
するに至った。
【0007】
【課題を解決するための手段】即ち、本発明光回折パタ
ーン形成体は、光回折パターンの干渉縞が表面レリーフ
として形成された光回折パターン形成層のレリーフ面
に、透明反射層と金属反射層とを順次積層してなる光回
折パターン形成体において、金属酸化物の薄膜により透
明反射層を形成するとともに、当該金属酸化物中の金属
よりもイオン化エネルギーが大きい金属を用いて金属反
射層を形成してなることを特徴とする。
【0008】本発明にあっては透明反射層をTiO2
らなる薄膜により形成するのが好ましい。また、本発明
光回折パターン形成体は、基材シート上に光回折パター
ン形成層、透明反射層、金属反射層、接着剤層を順次積
層してなる構成とすることもでき、更に、透明反射層と
金属反射層との積層界面には、その一部に情報表示層を
形成することもできる。
【0009】
【発明の実施の形態】以下、本発明を図面に基づき詳細
に説明する。尚、図1は本発明光回折パターン形成体1
の一例を示す断面概略図であり、本発明光回折パターン
形成体1は、図示する一例のように光回折パターン形成
層2のレリーフ面2aに、透明反射層3と金属反射層4
とを順次積層してなるものである。
【0010】本発明光回折パターン形成体1における透
明反射層3は、可視領域で透明な金属酸化物の薄膜によ
り形成されており、金属酸化物としては透明反射層3の
反射効率を高めるべく光回折パターン形成層2と屈折率
の異なるものが適宜選択され、その屈折率の差は0.1
以上であれば良いが、好ましくは0.3以上であり、よ
り好ましくは0.5以上である。また、透明反射層3の
膜厚は、薄膜を形成する材料の透明領域であれば良い
が、通常は100〜10000Åであるのが好ましい。
【0011】透明反射層3を形成するのに用いる金属酸
化物には(当該金属酸化物の屈折率:nをカッコ書きで
付記する)、例えば、Fe2 3 (n=2.7)、Ti
2(n=2.6)、PbO(n=2.6)、Bi2
3 (n=2.5)、Ta2 5 (n=2.4)、CeO
2 (n=2.3)、CdO(n=2.2)、ZnO(n
=2.1)、Sb2 3 (n=2.0)、WO3 (n=
2.0)、SiO(n=2.0)、In2 3 (n=
2.0)、ZrO2 (n=2.0)、Cd2 3(n=
1.8)、CaO・SiO2 (n=1.8)、Al2
3 (n=1.6)等が挙げられるが、光回折パターン形
成層2を形成するのに通常用いられる後述するような樹
脂との屈折率差が大きく、また、透明性も高く比較的安
価であるという点からTiO2 が好ましく、透明反射層
3はこれらの金属酸化物を用いて真空蒸着法、スパッタ
リング法、反応性スパッタリング法、イオンプレーティ
ング法等の一般的な薄膜形成手段により形成することが
できる。
【0012】また、本発明光回折パターン形成体1にお
ける金属反射層4は、透明反射層3を形成する金属酸化
物中の金属元素よりもイオン化エネルギーの大きい金属
を用いて形成され、例えば、Cr、Fe、Co、Ni、
Cu、Ag、Au、Ge、Al、Mg、Sb、Pb、C
d、Bi、Sn、Se、In、Ga、Rb等の金属単
体、又はこれらを二種以上組み合わせてなる合金のなか
から、透明反射層3を形成する金属酸化物との組み合わ
せに応じてその材料を適宜選択し、真空蒸着法、スパッ
タリング法、イオンプレーティング法、CVD、電気メ
ッキ等により形成することができ、その厚みは200〜
1000Åであるのが好ましい。尚、合金を用いて金属
反射層4を形成する場合には、当該合金中に含まれる金
属元素の各々が、透明反射層3を形成する金属酸化物中
の金属元素よりもイオン化エネルギーの大きいものとす
る必要がある。
【0013】本発明にあっては、金属酸化物の薄膜から
なる透明反射層3に積層する金属反射層4を、当該金属
酸化物中の金属よりもイオン化エネルギーの大きい金属
で形成したことが特に重要であり、かかる構成を採用す
ることで、金属酸化物の薄膜からなる透明反射層3と、
金属薄膜からなる金属反射層4とを光回折パターン形成
層2に順次積層してなる層構成を有する光回折パターン
形成体1において、金属反射層4の金属光沢を長期にわ
たって維持することができる。
【0014】即ち、前述したように、金属反射層4の金
属光沢が失われる現象は、主に、金属反射層4と透明反
射層3との界面で起こっており、特に、不透明反射層3
を金属酸化物の薄膜により形成した場合に金属光沢が失
われていくものが多いことから、金属酸化物中の酸素が
金属反射層4の金属薄膜に移行してこれを酸化してしま
うことが金属光沢が失われてしまう主な原因となってい
ると思われ、例えば、酸化チタンの薄膜により透明反射
層3を形成し、これに金属アルミニウムを蒸着して金属
反射層4を形成した場合には、金属反射層4の透明反射
層3との界面が次第に白色化、若しくは透明化してアル
ミニウム特有の金属光沢が経時的に失われていってしま
い、その部分には微粒子状のアルミナ(Al2 3 )が
存在していた。
【0015】Ti原子とAl原子のイオン化エネルギー
をみてみると、両者の第一イオン化エネルギーは、それ
ぞれ656kJ/mol、577kJ/molであり、
Ti原子に比べてAl原子の方がイオン化エネルギーが
小さくイオン化し易いことが判り、光回折パターン形成
体が普通に使用される環境下で酸化チタンの薄膜と金属
アルミニウムの薄膜とが接触した状態にあると、Ti原
子とAl原子との間で経時的な電子の授受が行なわれて
Al原子がイオン化し、以下の化学反応が起こるものと
推測される。 3TiO2 + 2Al → 3Ti + 2Al2
3
【0016】そこで、本発明者等は、金属酸化物の薄膜
と金属薄膜とを積層するにあたり、両薄膜中に含まれる
金属原子のイオン化エネルギーに着目して以下の実験を
試みた。
【0017】実験例 50μmPET原反に剥離層を塗工形成した後、アクリ
ル樹脂により保護層を形成した。更にその上に紫外線硬
化性樹脂により光回折パターン形成層を形成するととも
に、該光回折パターン形成層の表面にスタンパーで回折
格子を刻設して紫外線硬化し、次いで回折格子形成面に
酸化チタンを蒸着して透明反射層を形成して透明回折格
子蒸着箔Aを得た。
【0018】この透明回折格子蒸着箔Aの透明反射層の
上に、表1に示す金属単体又は合金により金属反射層を
形成し、更にその上にヒートシール層として塩化ビニル
−酢酸ビニル共重合体系樹脂を塗工してそれぞれサンプ
ル1〜4とした。
【0019】
【表1】 ※1;Cu:Al=85重量部:15重量部 ※2;Cu:Sn=60重量部:40重量部
【0020】サンプル1〜4により塩化ビニルコア基材
に回折格子を熱転写した後、温度60℃、湿度90%H
R、24時間の条件で耐候性試験を行なった。
【0021】サンプル1、2により熱転写された回折格
子は、光が透過して塩化ビニルコア基材の地肌が現れ、
X線解析により組成を分析したところ、金属反射層中の
AlがAl2 3 に変成し、酸化していた。ここで、A
lの第1イオン化エネルギーは5.98eV、Tiの第
1イオン化エネルギーは、6.38eVであり、Alの
第1イオン化エネルギーは、Tiの第1イオン化エネル
ギーよりも小さい。
【0022】サンプル3、4により熱転写された回折格
子は、もとの金属光沢を保った状態で塩化ビニルコア基
材の地肌はみられず、X線回折による組成分析では、金
属反射層には若干の酸化物しかみられなかった。ここ
で、Snの第1イオン化エネルギーは7.34e、Ni
の第1イオン化エネルギーは7.63eVであり、いず
れもTiの第1イオン化エネルギーよりも大きい。
【0023】これらの実験例の結果から、金属酸化物中
の金属よりもイオン化エネルギーの大きい金属により金
属薄膜を形成することによって、当該金属薄膜の金属光
沢が経時的に失われてしまうのを防ぐことができ、美麗
な金属光沢を長期にわたって維持することが可能になる
という知見を得、このような知見に基いて本発明の構成
が導き出された。
【0024】ところで、本発明でいう光回折パターンと
は回折格子、又はホログラムを意味し、本発明にあって
は、かかる光回折パターンの干渉縞が表面レリーフとし
て光回折パターン形成層2の表面に形成されている。
【0025】光回折パターン形成層2に形成される光回
折パターンの具体例としては、フレネルホログラム、フ
ラウンホーファーホログラム、レンズレスフーリエ変換
ホログラム、イメージホログラム等のレーザー再生ホロ
グラム、レインボーホログラム等の白色光再生ホログラ
ム、更に、これらの原理を利用したカラーホログラム、
コンピュータホログラム、ホログラムディスプレィ、マ
ルチプレックスホログラム、ホログラフィックスステレ
オグラム、マルチプレックスホログラムや、ホログラム
記録手段を利用したホログラフィック回折格子等が挙げ
られ、その他、電子線描画装置等を用いて機械的に回折
格子を作製することにより計算に基いて任意の回折光が
得られる回折格子やホログラム等をあげることもでき、
光回折パターン形成層2にはこれらのものが単一、又は
多重に記録されていても良い。
【0026】光回折パターンの干渉縞を光回折パターン
形成層2に形成するには、従来既知の方法を利用するこ
とができる。例えば、光回折パターンの干渉縞が凹凸模
様の形で記録された原版をプレス型として用い、この原
版上に樹脂シートを置いて加熱ロール等の適宜手段によ
って両者を加熱圧着し、上記原版の凹凸模様をエンボス
により複製する等すれば良く、このようにして光回折パ
ターン形成層2に光回折パターンの干渉縞を形成するの
は量産性やコスト面で好ましい。また、光回折パターン
形成層2に形成される表面レリーフの凹凸は、通常、ピ
ッチが0.1〜20μm、凹凸の高低差が0.01〜1
μm程度となるように形成される。
【0027】光回折パターン形成層2は、透明性を有す
る材料により形成されるが、光回折パターンの立体画像
を透視可能な光透過性を有する程度に着色されていても
良い。光回折パターン形成層2を着色するには、例え
ば、直接染料、酸性染料、塩基性染料、媒染染料、建染
染料、流下染料、可溶性建染染料、アイゾック染料、反
応染料、カチオン染料、分散染料、酸化染料、金属錯塩
染料等の染料や、ニトロ系顔料、アゾ系顔料、アントラ
キノン系顔料、フタロシアニン系顔料、アジン系顔料等
の中性型有機顔料、トリフェニルメタン系顔料、キサン
テン系顔料等の陽イオン型有機顔料、アゾ系顔料、トリ
フェニルメタン系顔料等の陰イオン型有機顔料、コバル
ト系顔料、鉄系顔料、バナジウム系顔料、水銀系顔料、
鉛系顔料、硫化物系顔料、セレン系顔料等の無機顔料等
を用いることができる。
【0028】光回折パターン形成層2を着色するにあた
り、その光透過率は光回折パターン形成層2の厚みによ
っても異なるが、白色光透過率が50%以上であるのが
好ましく、更に、ヘイズメーターにより測定される曇価
が10%以下のものが好ましい。白色光透過率が50%
未満であると光回折パターンの再生画像が鮮明に見えず
立体感に乏しくなり、ヘイズメーターによる曇価が10
%を超えると、光回折パターンの再生画像の背景に乳白
色の曇りが生じ、この場合にも再生画像の鮮明さが失わ
れ、立体感が乏しくなってしまう。
【0029】光回折パターン形成層2を着色するのに用
いられる染料や顔料には、光回折パターン形成層2の材
質やその形成方法、及び光回折パターン形成層2に対し
て行なわれる加工に対する耐久性が要求され、例えば、
光回折パターン形成層2を後述するような電離放射線硬
化型樹脂で形成する場合には、表面レリーフのエンボス
後に相当量の紫外線や電子線等の電離放射線が照射され
るため、これらの電離放射線に対して変褪色のないもの
を使用するが好ましく、更に、このような耐久性の他
に、耐薬品性、耐溶剤性、耐可塑剤性、洗濯堅牢性等の
諸物性を考慮して使用する染料や顔料を前述したような
もののなかから適宜選択する。
【0030】ここで、顔料を用いて染色する場合には一
般に光透過性が問題になり易く、顔料の粒径、周囲の樹
脂に対する濡れ、分散性について考慮する必要があり、
粒径が大き過ぎると透明性が低下し、濡れ、分散性が悪
いと曇りが生じてしまう。このため、顔料の粒径は光の
波長の1/2以下であるのが好ましく、共沈法、ロール
ミリング、ニクストルージング等で樹脂に高濃度に分散
して、濡れ、分散性を向上させたマスターバッチ、マス
ターペレット等を用いるのが好ましい。
【0031】光回折パターン形成層2を構成する材料と
しては、光回折パターンの干渉縞を形成することができ
る合成樹脂が用いられる。このような合成樹脂には、ポ
リ塩化ビニル、アクリル(例えば、ポリメチルメタクリ
レート等)、ポリスチレン、ポリカーボネート等の熱可
塑性樹脂、不飽和ポリエステル、メラミン、エポキシ等
の熱硬化性樹脂、ポリエステル(メタ)アクリレート、
ウレタン(メタ)アクリレート、エポキシ(メタ)アク
リレート、ポリエーテル(メタ)アクリレート、ポリオ
ール(メタ)アクリレート、メラミン(メタ)アクリレ
ート、若しくはトリアジン系(メタ)アクリレート等の
電離放射線硬化性樹脂等を挙げることができ、電離放射
線硬化性樹脂にはモノマーとして、メチル(メタ)アク
リレート、エチル(メタ)アクリレート、プロピル(メ
タ)アクリレート、ブチル(メタ)アクリレート、イソ
ブチル(メタ)アクリレート、t−ブチル(メタ)アク
リレート、イソアミル(メタ)アクリレート、シクロヘ
キシル(メタ)アクリレート、2−エチルヘキシル(メ
タ)アクリレート、エチレングリコールジ(メタ)アク
リレート、ポリエチレングリコールジ(メタ)アクリレ
ート、ヘキサンジオールジ(メタ)アクリレート、トリ
メチロルプロパントリ(メタ)アクリレート、トリメチ
ロールプロパンジ(メタ)アクリレート、ペンタエリス
リトールトリ(メタ)アクリレート、ペンタエリスリト
ールテトラ(メタ)アクリレート、ジペンタエリスリト
ールヘキサ(メタ)アクリレート、エチレングリコール
ジグリシジルエーテルジ(メタ)アクリレート、ポリエ
チレングリコールジ(メタ)アクリレート、プロピレン
グリコールジグリシジルエーテルジ(メタ)アクリレー
ト、ポリプロピレングリコールジグリシジルエーテルジ
(メタ)アクリレート、ソルビトールテトラグリシジル
エーテルテトラ(メタ)アクリレート等のラジカル重合
性不飽和基を有する単量体等を添加することができる。
【0032】また、光回折パターン形成層2に用いる合
成樹脂は、加熱プレス等により光回折パターンの干渉縞
の微小凹凸形状を容易にエンボスすることができ、エン
ボス後には硬化して充分な耐久性が得られるものを用い
るのが好ましく、熱成形性を有する電離放射線硬化性樹
脂や、反応硬化型樹脂等が好ましく用いられる。
【0033】熱成形性を有する電離放射線硬化性樹脂と
しては、以下の化合物(1)〜(8)を重合若しくは共
重合させた重合体に対し、後述する方法(イ)〜(ニ)
によりラジカル重合性不飽和基を導入したものが挙げら
れる。 (1)水酸基を有する単量体:N−メチロール(メタ)
アクリルアミド、2−ヒドロキシエチル(メタ)アクリ
レート、2−ヒドロキシプロピル(メタ)アクリレー
ト、2−ヒドロキシブチル(メタ)アクリレート、2−
ヒドロキシ−3−フェノキシプロピル(メタ)アクリレ
ート等。 (2)カルボキシル基を有する単量体:(メタ)アクリ
ル酸、(メタ)アクリロイルオキシエチルモノサクシネ
ート等。 (3)エポキシ基を有する単量体:グリシジル(メタ)
アクリレート等。 (4)アジリジル基を有する単量体:2−アジリジニル
エチル(メタ)アクリレート、2−アジリジニルプロピ
オン酸アリル等。 (5)アミノ基を有する単量体:(メタ)アクリルアミ
ド、ダイアセトン(メタ)アクリルアミド、ジメチルア
ミノエチル(メタ)アクリレート、ジエチルアミノエチ
ル(メタ)アクリレート等。 (6)スルフォン基を有する単量体:2−(メタ)アク
リルアミド−2−メチルプロパンスルフォン酸等。 (7)イソシアネート基を有する単量体:2,4−トル
エンジイソシアネートと2−ヒドロキシエチル(メタ)
アクリレートの1モル対1モル付加物等のジイソシアネ
ートと活性水素を有するラジカル重合性単量体の付加物
等。 (8)さらに、上記の共重合体のガラス転移点を調節し
たり、硬化膜の物性を調節したりするために、上記の化
合物と、この化合物と共重合可能な以下のような単量体
とを共重合させることができる。共重合可能な単量体
は、例えばメチル(メタ)アクリレート、エチル(メ
タ)アクリレート、プロピル(メタ)アクリレート、ブ
チル(メタ)アクリレート、イソブチル(メタ)アクリ
レート、t−ブチル(メタ)アクリレート、イソアミル
(メタ)アクリレート、シクロヘキシル(メタ)アクリ
レート、2−エチルヘキシル(メタ)アクリレート等が
挙げられる。
【0034】上述のようにして得られた重合体を以下に
述べる方法(イ)〜(ニ)により反応させ、ラジカル重
合性不飽和基を導入することによって、熱成形性を有す
る電離放射線硬化性樹脂が得られる。 (イ)水酸基を有する単量体の重合体又は共重合体の場
合には、(メタ)アクリル酸等のカルボキシル基を有す
る単量体等を縮合反応させる。 (ロ)カルボキシル基、スルフォン基を有する単量体の
重合体又は共重合体の場合には、前述の水酸基を有する
単量体を縮合反応させる。 (ハ)エポキシ基、イソシアネート基あるいはアジリジ
ニル基を有する単量体の重合体、又は共重合体の場合に
は、前述の水酸基を有する単量体若しくはカルボキシル
基を有する単量体を付加反応させる。 (ニ)水酸基あるいはカルボキシル基を有する単量体の
重合体又は共重合体の場合には、エポキシ基を有する単
量体あるいはアジリジニル基を有する単量体あるいはジ
イソシアネート化合物と水酸基含有アクリル酸エステル
単量体の1モル対1モルの付加物を付加反応させてもよ
い。
【0035】また、前述したような単量体と上記の熱成
形性の電離放射線硬化性樹脂とを混合して用いることも
できる。上記のものは、電子線照射により充分に硬化可
能であるが、紫外線照射により硬化させる場合には、増
感剤として、ベンゾキノン、ベンゾイン、ベンゾインメ
チルエーテル等のベンゾインエーテル類、ハロゲン化ア
セトフェノン類等の紫外線照射によりラジカルを発生す
るものを用いることができる。
【0036】これらの合成樹脂によって構成される光回
折パターン形成層2は、グラビアコート法、ダイコート
法、ナイフコート法、ロールコート法等の慣用のコーテ
ィング法や、オフセット印刷法、シルク印刷法、活版印
刷法等の一般の印刷法により塗工形成することができ、
その厚さは0.1〜10μmであるのが好ましく、より
好ましくは0.5〜50μmである。
【0037】本発明にあっては、図示すように、必要に
応じて剥離層7を介し、基材シート8上に光回折パター
ン形成層2を形成して当該光回折パターン形成層2のレ
リーフ面2aには前述したような透明反射層3と金属反
射層4とを順次積層し、更に金属反射層4の上に接着剤
層6を形成することもでき、本発明光回折パターン形成
体1をこのように構成することで、本発明光回折パター
ン形成体1を転写シートとして用いて所望の光回折パタ
ーン形成体を転写対象物に容易に転写形成することがで
きる。
【0038】基材シート8としては、ある程度の剛性と
耐熱性を有する3〜25μm程度のものが用いられ、具
体的には、コンデンサーペーパー等の各種加工紙、又は
ポリエステル、ポリスチレン、ポリプロピレン、ポリサ
ルフォン、ポリフェニレンサルファイド、ポリエチレン
テレフタレート、ポリエチレンナフタレート、1,4−
ポリシクロヘキシレンジメチルテレフタレート、アラミ
ド、ポリカーボネート、ポリビニルアルコール、セロフ
ァン等からなる合成樹脂シートを例示することができる
が、寸法安定性、耐熱性、強靱性等からポリエチレンテ
レフタレートが特に好ましい。
【0039】剥離層7は、剥離性、箔切れ性を向上させ
るために必要に応じて0.1〜1.0μm程度の厚みで
設けられるものである。また、その材質として、基材シ
ート8の材質に応じて透明性を有するものが適宜選択さ
れ、(メタ)アクリル酸エステル系樹脂、塩化ビニル系
樹脂、酢酸ビニル系樹脂、ウレタン系樹脂、メラニン系
樹脂、ポリエステル系樹脂、セルロース系樹脂、スチレ
ン系樹脂、シリコーン、炭化水素を主成分とするワック
ス類、塩化ゴム、カゼイン、各種界面滑性剤、金属酸化
物等を例示することができ、これらのものは単独で用い
ても又は2種以上を混合して用いても良い。尚、基材シ
ート8自体が剥離性を有していれば剥離層7を設ける必
要は特になく、この場合には剥離層7が設けられる位置
に転写後の光回折パターン形成層2を保護する表面保護
層を設けることもできる。
【0040】また、接着剤層6は転写対象物の用途に応
じて適宜選択され、従来公知の感熱接着剤や粘着材を用
いて形成することができ、感熱接着剤としては、アクリ
ル系樹脂、ビニル系樹脂、ポリエステル系樹脂、ウレタ
ン系樹脂、アミド系樹脂、エポキシ系樹脂等が挙げら
れ、粘着剤としては、アクリル系、ゴム系のものが挙げ
られる。
【0041】更に、本発明では、図示すように透明反射
層3と金属反射層4との積層界面の一部に情報表示層5
を形成しておくことができ、当該情報表示層5には、文
字、図形、記号、模様、絵柄、若しくはこれらの結合又
はこれらと色彩との結合による所定の情報が記録されて
いる。
【0042】上記情報表示層5は、例えば、透明反射層
3との密着性に優れるバインダーを使用したインキで印
刷することによって形成することがき、当該情報表示層
5は金属反射層4が隠蔽される程度に着色されていて
も、金属反射層4が透けて観察される程度の透明性を有
していても良い。ここで、上記バインダーとしてはエポ
キシ系樹脂、ウレタン系樹脂、ポリエステル系樹脂、酢
酸ビニル系樹脂等の大きな極性を有する接着性に優れた
ものが好ましい。
【0043】また、情報表示層5の形成方法としては、
シルク印刷、オフセット印刷、活版印刷等により透明反
射層3の表面に印刷する方法や、転写シートを用いて転
写形成する方法等を挙げることができる。
【0044】本発明においてこのような情報表示層5を
透明反射層3と金属反射層4との積層界面の一部に形成
しておくことにより、透明反射層3からの反射光によっ
て結像する立体画像と、情報表示層の下層側に位置する
金属反射層4からの反射光によって結像する立体画像と
を、透明反射層3を透かして観察される情報表示層5に
記録した情報に同調させ、本発明光回折パターン形成体
1の装飾性やセキュリティ性をよりいっそう優れたもの
とすることができる。
【0045】
【発明の効果】以上説明したように、本発明光回折パタ
ーン形成体にあっては、金属酸化物の薄膜からなる透明
反射層に積層する金属反射層を、当該金属酸化物中の金
属よりもイオン化エネルギーの大きい金属で形成するこ
とにより、金属反射層の金属光沢を長期にわたって維持
することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明転写シートの一例を示す縦断概略面図で
ある。
【符号の説明】
1 光回折パターン形成体 2 光回折パターン形成層 2a レリーフ面 3 透明反射層 4 金属反射層 5 情報表示層 6 接着剤層 8 基材シート

Claims (4)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】光回折パターンの干渉縞が表面レリーフと
    して形成された光回折パターン形成層のレリーフ面に、
    透明反射層と金属反射層とを順次積層してなる光回折パ
    ターン形成体において、金属酸化物の薄膜により透明反
    射層を形成するとともに、当該金属酸化物中の金属より
    もイオン化エネルギーが大きい金属を用いて金属反射層
    を形成してなることを特徴とする光回折パターン形成
    体。
  2. 【請求項2】TiO2 からなる薄膜により透明反射層を
    形成した請求項1記載の光回折パターン形成体。
  3. 【請求項3】基材シート上に光回折パターン形成層、透
    明反射層、金属反射層、接着剤層を順次積層してなる請
    求項1、又は2記載の光回折パターン形成体。
  4. 【請求項4】透明反射層と金属反射層との積層界面の一
    部に情報表示層が形成された請求項1、2、又は3記載
    の光回折パターン形成層。
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Cited By (5)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
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