JPH10115424A - スパークプラグ - Google Patents
スパークプラグInfo
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- JPH10115424A JPH10115424A JP8279099A JP27909996A JPH10115424A JP H10115424 A JPH10115424 A JP H10115424A JP 8279099 A JP8279099 A JP 8279099A JP 27909996 A JP27909996 A JP 27909996A JP H10115424 A JPH10115424 A JP H10115424A
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- JP
- Japan
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- glaze
- insulator
- spark plug
- pbo
- head
- Prior art date
- Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
- Pending
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Classifications
-
- H—ELECTRICITY
- H01—ELECTRIC ELEMENTS
- H01T—SPARK GAPS; OVERVOLTAGE ARRESTERS USING SPARK GAPS; SPARKING PLUGS; CORONA DEVICES; GENERATING IONS TO BE INTRODUCED INTO NON-ENCLOSED GASES
- H01T13/00—Sparking plugs
- H01T13/20—Sparking plugs characterised by features of the electrodes or insulation
- H01T13/38—Selection of materials for insulation
Landscapes
- Spark Plugs (AREA)
- Glass Compositions (AREA)
Abstract
(57)【要約】
【課題】 中軸の端子- 主体金具間でのフラッシュオー
バー電圧の低下が防止でき、フラッシュオーバーが起き
難いスパークプラグの提供にある。 【解決手段】 外側電極１１を有する円筒状の主体金具
１と、頭部２１から胴部２２に至る碍子表面を釉薬３で
被覆し、主体金具１内に固定される絶縁碍子２と、軸孔
２０内に固定される中心電極４とを備えるスパークプラ
グＡにおいて、釉薬３中のＰｂ含有量をＰｂＯ概算で１
０重量％以下にした。
バー電圧の低下が防止でき、フラッシュオーバーが起き
難いスパークプラグの提供にある。 【解決手段】 外側電極１１を有する円筒状の主体金具
１と、頭部２１から胴部２２に至る碍子表面を釉薬３で
被覆し、主体金具１内に固定される絶縁碍子２と、軸孔
２０内に固定される中心電極４とを備えるスパークプラ
グＡにおいて、釉薬３中のＰｂ含有量をＰｂＯ概算で１
０重量％以下にした。
Description
【０００１】
【発明の属する技術分野】本発明は、内燃機関に装着す
るスパークプラグに関する。
るスパークプラグに関する。
【０００２】
【従来の技術】中軸の端子- 主体金具間のフラッシュオ
ーバーを防止する為、従来より、頭部から胴部に至る絶
縁碍子の表面を釉薬で被覆している。釉焼を９００℃〜
１１００℃の間で行う関係上、釉薬中のＰｂ含有量がＰ
ｂＯ換算で２０重量％以上（ＰｂＯが釉焼温度の低下に
寄与する）になる組成の釉薬スラリーを使用していた。
ーバーを防止する為、従来より、頭部から胴部に至る絶
縁碍子の表面を釉薬で被覆している。釉焼を９００℃〜
１１００℃の間で行う関係上、釉薬中のＰｂ含有量がＰ
ｂＯ換算で２０重量％以上（ＰｂＯが釉焼温度の低下に
寄与する）になる組成の釉薬スラリーを使用していた。
【０００３】発明者らは、絶縁碍子の露出部分（プラグ
キャップが被っていない頭部表面）でコロナ放電が発生
すると、釉薬が赤色や赤黄色に変色し、スパークプラグ
のフラッシュオーバー電圧が低下することを見出した。
原因究明の結果、発明者らは以下に示す理由を付き止め
た。
キャップが被っていない頭部表面）でコロナ放電が発生
すると、釉薬が赤色や赤黄色に変色し、スパークプラグ
のフラッシュオーバー電圧が低下することを見出した。
原因究明の結果、発明者らは以下に示す理由を付き止め
た。
【０００４】
【発明が解決しようとする課題】Ｐｂ含有量がＰｂＯ換
算で２０重量％〜４０重量％と多い釉薬を絶縁碍子の表
面に被覆したスパークプラグは、通常の走行状態（市内
走行や高速走行）では全く問題とならないが、アップダ
ウンの多い特殊条件で長時間使用すると、主に、加締部
付近の絶縁体胴部が強電界となり、コロナ放電が起き
る。コロナ放電のエネルギーにより、釉薬中に含まれる
ＰｂがＰｂ3 Ｏ4 （赤色）やＰｂ2 Ｏ3 （赤黄色）に変
化し、絶縁抵抗が急速に低下する。その結果、中軸の端
子- 主体金具間のフラッシュオーバー電圧が低下し、フ
ラッシュオーバーが発生し易くなる。
算で２０重量％〜４０重量％と多い釉薬を絶縁碍子の表
面に被覆したスパークプラグは、通常の走行状態（市内
走行や高速走行）では全く問題とならないが、アップダ
ウンの多い特殊条件で長時間使用すると、主に、加締部
付近の絶縁体胴部が強電界となり、コロナ放電が起き
る。コロナ放電のエネルギーにより、釉薬中に含まれる
ＰｂがＰｂ3 Ｏ4 （赤色）やＰｂ2 Ｏ3 （赤黄色）に変
化し、絶縁抵抗が急速に低下する。その結果、中軸の端
子- 主体金具間のフラッシュオーバー電圧が低下し、フ
ラッシュオーバーが発生し易くなる。
【０００５】本発明の目的は、中軸の端子- 主体金具間
でのフラッシュオーバー電圧の低下が防止でき、フラッ
シュオーバーが起き難いスパークプラグの提供にある。
でのフラッシュオーバー電圧の低下が防止でき、フラッ
シュオーバーが起き難いスパークプラグの提供にある。
【０００６】
【課題を解決するための手段】上記課題を解決する為、
本発明は、以下の構成を採用した。 （１）頭部から胴部に至る絶縁碍子の表面を釉薬で被覆
したスパークプラグにおいて、釉薬中のＰｂ含有量をＰ
ｂＯ換算で１０重量％以下にした。
本発明は、以下の構成を採用した。 （１）頭部から胴部に至る絶縁碍子の表面を釉薬で被覆
したスパークプラグにおいて、釉薬中のＰｂ含有量をＰ
ｂＯ換算で１０重量％以下にした。
【０００７】（２）複数の釉薬原料粉末を乾式混合し、
この混合粉末を高温で溶解させた後、水中で急冷してガ
ラス化し、これを湿式で粉砕しバインダーを添加して製
造した釉薬スラリーを、頭部から胴部に至る絶縁碍子の
表面に塗布し、釉焼温度で焼成して釉薬を被覆させたス
パークプラグにおいて、釉薬中のＰｂ含有量をＰｂＯ換
算で１０重量％以下にした。
この混合粉末を高温で溶解させた後、水中で急冷してガ
ラス化し、これを湿式で粉砕しバインダーを添加して製
造した釉薬スラリーを、頭部から胴部に至る絶縁碍子の
表面に塗布し、釉焼温度で焼成して釉薬を被覆させたス
パークプラグにおいて、釉薬中のＰｂ含有量をＰｂＯ換
算で１０重量％以下にした。
【０００８】（３）外側電極を有する筒状の主体金具
と、頭部から胴部に至る絶縁碍子の表面を釉薬で被覆
し、主体金具内に固定される絶縁碍子と、軸孔内に固定
される中心電極とを備えるスパークプラグにおいて、釉
薬中のＰｂ含有量をＰｂＯ換算で１０重量％以下にし
た。
と、頭部から胴部に至る絶縁碍子の表面を釉薬で被覆
し、主体金具内に固定される絶縁碍子と、軸孔内に固定
される中心電極とを備えるスパークプラグにおいて、釉
薬中のＰｂ含有量をＰｂＯ換算で１０重量％以下にし
た。
【０００９】（４）上記(1) 〜(3) の構成を有し、前記
釉薬は、Ｂ2 Ｏ3 - ＳｉＯ2 系ガラスに、Ａｌ2 Ｏ3 、
Ｎａ2 Ｏ、ＣａＯ、ＺｎＯ、ＢａＯ、Ｌｉ2 Ｏ、及びＢ
ｉ2 Ｏ 3 酸化物の内、二種類以上を含有するガラス材か
らなる。
釉薬は、Ｂ2 Ｏ3 - ＳｉＯ2 系ガラスに、Ａｌ2 Ｏ3 、
Ｎａ2 Ｏ、ＣａＯ、ＺｎＯ、ＢａＯ、Ｌｉ2 Ｏ、及びＢ
ｉ2 Ｏ 3 酸化物の内、二種類以上を含有するガラス材か
らなる。
【００１０】
【作用及び発明の効果】頭部から胴部に至る絶縁碍子の
表面を釉薬で被覆したスパークプラグにおいて、釉薬中
のＰｂ含有量をＰｂＯ換算で１０重量％以下にしている
ので、絶縁体胴部が強電界になり、コロナ放電が発生し
ても、Ｐｂの導電性物質である、Ｐｂ3Ｏ4 やＰｂ2 Ｏ
3 への変化量を、ゼロ（Ｐｂ含有量が０の場合）又は極
めて少なくすることができる。よって、中軸の端子- 主
体金具間でのフラッシュオーバー電圧の低下が生じ難
く、スパークプラグの失火が防止できる。
表面を釉薬で被覆したスパークプラグにおいて、釉薬中
のＰｂ含有量をＰｂＯ換算で１０重量％以下にしている
ので、絶縁体胴部が強電界になり、コロナ放電が発生し
ても、Ｐｂの導電性物質である、Ｐｂ3Ｏ4 やＰｂ2 Ｏ
3 への変化量を、ゼロ（Ｐｂ含有量が０の場合）又は極
めて少なくすることができる。よって、中軸の端子- 主
体金具間でのフラッシュオーバー電圧の低下が生じ難
く、スパークプラグの失火が防止できる。
【００１１】
【発明の実施の形態】本発明の実施例（請求項１〜４に
対応）を、図１〜図３に基づいて説明する。図１に示す
様に、スパークプラグＡは、外側電極１１を先端面１２
に突設した円筒状の主体金具１と、碍子表面を釉薬３で
被覆し、主体金具１内に固定される絶縁碍子２と、軸孔
２０内に固定される中心電極４とを備え、ガスケット１
０を介して内燃機関のシリンダヘッド（図示せず）に装
着される。
対応）を、図１〜図３に基づいて説明する。図１に示す
様に、スパークプラグＡは、外側電極１１を先端面１２
に突設した円筒状の主体金具１と、碍子表面を釉薬３で
被覆し、主体金具１内に固定される絶縁碍子２と、軸孔
２０内に固定される中心電極４とを備え、ガスケット１
０を介して内燃機関のシリンダヘッド（図示せず）に装
着される。
【００１２】主体金具１は、低炭素鋼で形成され、外周
にネジ１３１を形成したねじ部１３と、先側にガスケッ
ト１０を配設し後側に肉薄部を周設した胴部１４と、プ
ラグレンチを嵌合させる為の六角部１５とからなる。
尚、１６はパッキン、１７はリングである。
にネジ１３１を形成したねじ部１３と、先側にガスケッ
ト１０を配設し後側に肉薄部を周設した胴部１４と、プ
ラグレンチを嵌合させる為の六角部１５とからなる。
尚、１６はパッキン、１７はリングである。
【００１３】略Ｌ字状を呈する外側電極１１は、放電面
１１１が中心電極４の先端と対向する様に配置されてい
る。
１１１が中心電極４の先端と対向する様に配置されてい
る。
【００１４】絶縁碍子２は、アルミナを主体とするセラ
ミック焼結体で形成され、外周にコルゲーションを形成
した頭部２１と、主体金具１の六角部１５から胴部１４
の内側に位置する胴部２２と、ねじ部１３の内側に位置
する脚長部２３とからなる。釉薬３は、釉薬中のＰｂ含
有量が、ＰｂＯ換算で０重量％〜１０重量％に設定さ
れ、頭部２１から胴部２２に至る碍子表面、及び脚長基
部２３１の碍子表面を被覆している。
ミック焼結体で形成され、外周にコルゲーションを形成
した頭部２１と、主体金具１の六角部１５から胴部１４
の内側に位置する胴部２２と、ねじ部１３の内側に位置
する脚長部２３とからなる。釉薬３は、釉薬中のＰｂ含
有量が、ＰｂＯ換算で０重量％〜１０重量％に設定さ
れ、頭部２１から胴部２２に至る碍子表面、及び脚長基
部２３１の碍子表面を被覆している。
【００１５】中心電極４は、良熱伝導性金属の銅芯を封
入したニッケル合金で形成され、先端部が絶縁碍子の先
端面から突出する様に軸孔２０内に嵌め込まれ、後端部
がシールガラス（図示せず）により軸孔２０内に封着さ
れている。そして、このシールガラスを介して中軸５
（端子電極）に電気接続される。中軸５は、低炭素鋼で
形成され、シール部が絶縁碍子２の軸孔２０内でガラス
シールされ、頭部端面から端子部５１が突出する。この
端子部５１及び頭部２１の頭部端面側には図示しないプ
ラグキャップが嵌合する。
入したニッケル合金で形成され、先端部が絶縁碍子の先
端面から突出する様に軸孔２０内に嵌め込まれ、後端部
がシールガラス（図示せず）により軸孔２０内に封着さ
れている。そして、このシールガラスを介して中軸５
（端子電極）に電気接続される。中軸５は、低炭素鋼で
形成され、シール部が絶縁碍子２の軸孔２０内でガラス
シールされ、頭部端面から端子部５１が突出する。この
端子部５１及び頭部２１の頭部端面側には図示しないプ
ラグキャップが嵌合する。
【００１６】つぎに、スパークプラグＡの製造方法（釉
薬３の被覆を中心）を説明する。 (1) Ｂ2 Ｏ3 - ＳｉＯ2 ベースガラスに、Ａｌ2 Ｏ3 、
Ｎａ2 Ｏ、ＣａＯ、ＺｎＯ、Ｌｉ2 Ｏ、Ｂｉ2 Ｏ3 、Ｂ
ａＯ及びＰｂＯ粉末など少なくとも２種類以上の酸化物
を、所定割合で配合し、乾式混合する。
薬３の被覆を中心）を説明する。 (1) Ｂ2 Ｏ3 - ＳｉＯ2 ベースガラスに、Ａｌ2 Ｏ3 、
Ｎａ2 Ｏ、ＣａＯ、ＺｎＯ、Ｌｉ2 Ｏ、Ｂｉ2 Ｏ3 、Ｂ
ａＯ及びＰｂＯ粉末など少なくとも２種類以上の酸化物
を、所定割合で配合し、乾式混合する。
【００１７】(2) この混合粉末を坩堝に入れ、１４００
℃の炉にて溶解する。 (3) 溶解後、水中で急冷し、湿式でポット粉砕し、有機
バインダーを約２％添加し、釉薬スラリーとする。
℃の炉にて溶解する。 (3) 溶解後、水中で急冷し、湿式でポット粉砕し、有機
バインダーを約２％添加し、釉薬スラリーとする。
【００１８】(4) この釉薬スラリーを、頭部２１から胴
部２２に至る碍子表面、及び脚長基部２３１の碍子表面
にスプレー掛けする。 (5) 各釉焼温度（表２に示す）で絶縁碍子２を約１０分
間焼成し、外観検査（目視による）を行う。
部２２に至る碍子表面、及び脚長基部２３１の碍子表面
にスプレー掛けする。 (5) 各釉焼温度（表２に示す）で絶縁碍子２を約１０分
間焼成し、外観検査（目視による）を行う。
【００１９】表１は、釉焼温度での焼成により、絶縁碍
子２に被覆した釉薬３を成分分析した結果である。尚、
釉薬中のＰｂ含有量がＰｂＯ換算で１０重量％以下であ
るものは、釉薬Ｎｏ．１〜３、及びＮｏ．７〜１０であ
る。
子２に被覆した釉薬３を成分分析した結果である。尚、
釉薬中のＰｂ含有量がＰｂＯ換算で１０重量％以下であ
るものは、釉薬Ｎｏ．１〜３、及びＮｏ．７〜１０であ
る。
【００２０】
【表１】
【００２１】(6) 脚長部２３が下になる様に絶縁碍子２
を固定した状態で、頭部２１側から軸孔２０内に中心電
極４を嵌め込み、ガラスシール用の導電性粉末ガラス及
び抵抗体粉末を入れ、頭部２１側から軸孔２０内に中軸
５を挿入する。
を固定した状態で、頭部２１側から軸孔２０内に中心電
極４を嵌め込み、ガラスシール用の導電性粉末ガラス及
び抵抗体粉末を入れ、頭部２１側から軸孔２０内に中軸
５を挿入する。
【００２２】(7) 絶縁碍子２を８００℃から９５０℃に
加熱し（粉末ガラスが溶融する）、端子部５１に下向き
の力を加えながら中軸５を加圧する。 (8) 絶縁碍子２を自然冷却して溶融状態のガラスを凝固
させ、ガラスシールが完了する。
加熱し（粉末ガラスが溶融する）、端子部５１に下向き
の力を加えながら中軸５を加圧する。 (8) 絶縁碍子２を自然冷却して溶融状態のガラスを凝固
させ、ガラスシールが完了する。
【００２３】(9) ガラスシールが完了した絶縁碍子２を
主体金具１内に嵌め込み、加締部１８を加締め肉薄帯を
変形することにより、絶縁碍子２を主体金具１内に組み
付け、スパークプラグＡが完成する。
主体金具１内に嵌め込み、加締部１８を加締め肉薄帯を
変形することにより、絶縁碍子２を主体金具１内に組み
付け、スパークプラグＡが完成する。
【００２４】表２は、表１の各釉薬で被覆した各スパー
クプラグに係る、釉焼直後の外観色、加熱絶縁抵抗値、
エンジン試験後の外観色、フラッシュオーバー電圧、及
び評価である。
クプラグに係る、釉焼直後の外観色、加熱絶縁抵抗値、
エンジン試験後の外観色、フラッシュオーバー電圧、及
び評価である。
【００２５】
【表２】
【００２６】表２において、加熱絶縁抵抗値は、以下の
方法で測定した。図２に示す様に、５００℃±１０℃に
制御された恒温槽中に、表１の各釉薬を被覆したスパー
クプラグＡをつるし、３０分経過後における、端子部５
１- 主体金具１間の抵抗値を、ＤＣ- １０００Ｖを印加
する絶縁抵抗計で測定した。
方法で測定した。図２に示す様に、５００℃±１０℃に
制御された恒温槽中に、表１の各釉薬を被覆したスパー
クプラグＡをつるし、３０分経過後における、端子部５
１- 主体金具１間の抵抗値を、ＤＣ- １０００Ｖを印加
する絶縁抵抗計で測定した。
【００２７】加熱絶縁抵抗値は、釉薬中のアルカリ成分
（Ｎａ2 Ｏ、Ｌｉ2 Ｏ等）の含有量に影響を受け、多い
程、低下するが、上記の加熱絶縁抵抗測定試験により、
フラッシュオーバー電圧の低下原因にはならないことが
判明した。例えば、Ｎａ2 ＯやＬｉ2 Ｏの含有量が比較
的多い釉薬Ｎｏ．１、２、７、８、１０を使用したスパ
ークプラグＡは、加熱絶縁抵抗値は１３０ＭΩ〜２００
ＭΩと比較的低いが、フラッシュオーバー電圧は３５ｋ
Ｖを越える。
（Ｎａ2 Ｏ、Ｌｉ2 Ｏ等）の含有量に影響を受け、多い
程、低下するが、上記の加熱絶縁抵抗測定試験により、
フラッシュオーバー電圧の低下原因にはならないことが
判明した。例えば、Ｎａ2 ＯやＬｉ2 Ｏの含有量が比較
的多い釉薬Ｎｏ．１、２、７、８、１０を使用したスパ
ークプラグＡは、加熱絶縁抵抗値は１３０ＭΩ〜２００
ＭΩと比較的低いが、フラッシュオーバー電圧は３５ｋ
Ｖを越える。
【００２８】これに対し、Ｎａ2 Ｏの含有量が少ない釉
薬Ｎｏ．４、５を使用したスパークプラグＡは、加熱絶
縁抵抗値は８００ＭΩや７００ＭΩと高いが、後述する
エンジン試験後には絶縁抵抗値が数十ＭΩに低下するの
で、フラッシュオーバー電圧は３３ｋＶや３０ｋＶと低
い。
薬Ｎｏ．４、５を使用したスパークプラグＡは、加熱絶
縁抵抗値は８００ＭΩや７００ＭΩと高いが、後述する
エンジン試験後には絶縁抵抗値が数十ＭΩに低下するの
で、フラッシュオーバー電圧は３３ｋＶや３０ｋＶと低
い。
【００２９】表２において、エンジン試験は、以下の様
に行った。２５０ｃｃ、単気筒四サイクルエンジンに、
表１の各釉薬を被覆したスパークプラグＡを装着し、６
５００ｒｐｍの全開で１００Ｈｒ連続運転した。尚、絶
縁碍子２（頭部２１から胴部２２）の温度は１００℃〜
１５０℃であった。
に行った。２５０ｃｃ、単気筒四サイクルエンジンに、
表１の各釉薬を被覆したスパークプラグＡを装着し、６
５００ｒｐｍの全開で１００Ｈｒ連続運転した。尚、絶
縁碍子２（頭部２１から胴部２２）の温度は１００℃〜
１５０℃であった。
【００３０】Ｐｂ含有量がＰｂＯ換算で１０重量％を越
える釉薬Ｎｏ．４〜６の釉薬で、絶縁碍子２の、頭部２
１から胴部２２に至る碍子表面及び脚長基部２３１の碍
子表面を被覆したスパークプラグＡは、エンジン試験中
の高電圧印加により、加締部付近の絶縁碍子２の胴部２
２が強電界となり、コロナ放電が頻発して起きた。この
コロナ放電のエネルギーにより、表２に示す様に、釉薬
中に含まれるＰｂがＰｂ3 Ｏ4 （赤色）やＰｂ2 Ｏ
3 （赤黄色）に変化（絶縁抵抗が低下する）することが
確認された。その結果、後述する様に、中軸５の端子５
１- 主体金具１間のフラッシュオーバー電圧が３５ｋＶ
以下となる。
える釉薬Ｎｏ．４〜６の釉薬で、絶縁碍子２の、頭部２
１から胴部２２に至る碍子表面及び脚長基部２３１の碍
子表面を被覆したスパークプラグＡは、エンジン試験中
の高電圧印加により、加締部付近の絶縁碍子２の胴部２
２が強電界となり、コロナ放電が頻発して起きた。この
コロナ放電のエネルギーにより、表２に示す様に、釉薬
中に含まれるＰｂがＰｂ3 Ｏ4 （赤色）やＰｂ2 Ｏ
3 （赤黄色）に変化（絶縁抵抗が低下する）することが
確認された。その結果、後述する様に、中軸５の端子５
１- 主体金具１間のフラッシュオーバー電圧が３５ｋＶ
以下となる。
【００３１】表２において、フラッシュオーバー電圧
は、以下に示す装置を用い、フラッシュオーバー試験を
行い測定した。エンジン試験を行った、各スパークプラ
グＡを、図３の構造の試験装置Ｂにセットし、所定温度
（１５０℃）で１Ｈｒ保持した後、２０ｋＶ（初期値）
の直流インパルス電圧を印加し、１分経過毎に１ｋＶず
つ電圧値を上げていき、１分間に３回以上のフラッシュ
オーバーが発生した電圧値をフラッシュオーバー電圧と
した。
は、以下に示す装置を用い、フラッシュオーバー試験を
行い測定した。エンジン試験を行った、各スパークプラ
グＡを、図３の構造の試験装置Ｂにセットし、所定温度
（１５０℃）で１Ｈｒ保持した後、２０ｋＶ（初期値）
の直流インパルス電圧を印加し、１分経過毎に１ｋＶず
つ電圧値を上げていき、１分間に３回以上のフラッシュ
オーバーが発生した電圧値をフラッシュオーバー電圧と
した。
【００３２】尚、６１は直流インパルス電源、１５０℃
に加熱する６２は加熱コイル、６３は加熱チェンバー、
６４は大地アース、６５は端子金具、６６は水冷ジャケ
ット付のチェンバー、６７は絶縁オイル（シリコンオイ
ル）、６８は絶縁保護管である。
に加熱する６２は加熱コイル、６３は加熱チェンバー、
６４は大地アース、６５は端子金具、６６は水冷ジャケ
ット付のチェンバー、６７は絶縁オイル（シリコンオイ
ル）、６８は絶縁保護管である。
【００３３】実用上、スパークギャップでスパークする
為の高電圧の最大値は３５ｋＶである。フラッシュオー
バー電圧が３５ｋＶ以下であると、スパークギャップで
スパークせず、失火する可能性があるので、表２の合格
判定で不合格（×）とした。
為の高電圧の最大値は３５ｋＶである。フラッシュオー
バー電圧が３５ｋＶ以下であると、スパークギャップで
スパークせず、失火する可能性があるので、表２の合格
判定で不合格（×）とした。
【００３４】つぎに、本実施例の利点を述べる。 〔ア〕釉薬中のＰｂ含有量をＰｂＯ換算で１０重量％以
下にした釉薬Ｎｏ．１〜３、及びＮｏ．７〜１０で、絶
縁碍子２の、頭部２１から胴部２２に至る碍子表面及び
脚長基部２３１の碍子表面を被覆したスパークプラグＡ
は、表２に示す様に、何れも、中軸５の端子５１- 主体
金具１間でのフラッシュオーバー電圧が３５ｋＶを越え
ることが確認された。釉薬Ｎｏ．１〜３及びＮｏ．７〜
１０を用いたスパークプラグＡは、耐フラッシュオーバ
ー電圧が向上し、フラッシュオーバーに起因する失火が
防止できる。
下にした釉薬Ｎｏ．１〜３、及びＮｏ．７〜１０で、絶
縁碍子２の、頭部２１から胴部２２に至る碍子表面及び
脚長基部２３１の碍子表面を被覆したスパークプラグＡ
は、表２に示す様に、何れも、中軸５の端子５１- 主体
金具１間でのフラッシュオーバー電圧が３５ｋＶを越え
ることが確認された。釉薬Ｎｏ．１〜３及びＮｏ．７〜
１０を用いたスパークプラグＡは、耐フラッシュオーバ
ー電圧が向上し、フラッシュオーバーに起因する失火が
防止できる。
【００３５】〔イ〕釉薬スラリーの製造方法、釉薬スラ
リーの碍子表面への塗布方法、及び釉薬スラリーの焼成
温度は、大凡、従来と同じであるので、工具や製造装置
等を変更する必要がない。
リーの碍子表面への塗布方法、及び釉薬スラリーの焼成
温度は、大凡、従来と同じであるので、工具や製造装置
等を変更する必要がない。
【００３６】〔ウ〕釉薬中のＰｂ含有量をＰｂＯ換算で
１０重量％以下にすると、釉焼温度を上げる必要がある
が、ＳｉＯ2 、Ｂ2 Ｏ3 、Ａｌ2 Ｏ3 、Ｎａ2 Ｏ、Ｃａ
Ｏ、Ｌｉ2 Ｏ、Ｂｉ2 Ｏ3 、ＺｎＯ、及びＢａＯの含有
量を調整することにより、１１５０℃以下にする事がで
き、悪影響（絶縁碍子２の強度低下等）が無い。
１０重量％以下にすると、釉焼温度を上げる必要がある
が、ＳｉＯ2 、Ｂ2 Ｏ3 、Ａｌ2 Ｏ3 、Ｎａ2 Ｏ、Ｃａ
Ｏ、Ｌｉ2 Ｏ、Ｂｉ2 Ｏ3 、ＺｎＯ、及びＢａＯの含有
量を調整することにより、１１５０℃以下にする事がで
き、悪影響（絶縁碍子２の強度低下等）が無い。
【００３７】本発明は、上記実施例以外に、つぎの実施
態様を含む。 ａ．脚長部２３側でのフラッシュオーバーを防止する
為、上記実施例では脚長基部２３１の碍子表面に釉薬３
を被覆しているが、頭部２１から胴部２２に至る碍子表
面だけを釉薬３で被覆しても良い。尚、釉薬３を脚長基
部２３１に被覆することによって、主体金具１の段部に
載置したパッキン１６との馴染を良くし、気密性を向上
させることができる。
態様を含む。 ａ．脚長部２３側でのフラッシュオーバーを防止する
為、上記実施例では脚長基部２３１の碍子表面に釉薬３
を被覆しているが、頭部２１から胴部２２に至る碍子表
面だけを釉薬３で被覆しても良い。尚、釉薬３を脚長基
部２３１に被覆することによって、主体金具１の段部に
載置したパッキン１６との馴染を良くし、気密性を向上
させることができる。
【００３８】ｂ．釉薬中のＰｂ含有量がＰｂＯ換算で１
０重量％以下で、且つ、釉焼温度が適当（１１５０℃以
下）であれば、表１のガラス材に、ＮａＦ、ＡｌＦ3 等
のフッ化物を混合したものであっても良い。
０重量％以下で、且つ、釉焼温度が適当（１１５０℃以
下）であれば、表１のガラス材に、ＮａＦ、ＡｌＦ3 等
のフッ化物を混合したものであっても良い。
【図１】本発明の実施例に係るスパークプラグの部分断
面図である。
面図である。
【図２】加熱抵抗測定試験を示す説明図である。
【図３】フラッシュオーバー試験を示す説明図である。
Ａ スパークプラグ １ 主体金具 ２ 絶縁碍子 ３ 釉薬 ４ 中心電極 １１ 外側電極 ２０ 軸孔 ２１ 頭部 ２２ 胴部
Claims (4)
- 【請求項１】 頭部から胴部に至る絶縁碍子の表面を釉
薬で被覆したスパークプラグにおいて、 釉薬中のＰｂ含有量をＰｂＯ換算で１０重量％以下にし
たことを特徴とするスパークプラグ。 - 【請求項２】 複数の釉薬原料粉末を乾式混合し、 この混合粉末を高温で溶解させた後、水中で急冷してガ
ラス化し、 これを湿式で粉砕しバインダーを添加して製造した釉薬
スラリーを、頭部から胴部に至る絶縁碍子の表面に塗布
し、釉焼温度で焼成して釉薬を被覆させたスパークプラ
グにおいて、 釉薬中のＰｂ含有量をＰｂＯ換算で１０重量％以下にし
たことを特徴とするスパークプラグ。 - 【請求項３】 外側電極を有する筒状の主体金具と、 頭部から胴部に至る絶縁碍子の表面を釉薬で被覆し、主
体金具内に固定される絶縁碍子と、 軸孔内に固定される中心電極とを備えるスパークプラグ
において、 釉薬中のＰｂ含有量をＰｂＯ換算で１０重量％以下にし
たことを特徴とするスパークプラグ。 - 【請求項４】 前記釉薬は、Ｂ2 Ｏ3 - ＳｉＯ2 系ガラ
スに、Ａｌ2 Ｏ3 、Ｎａ2 Ｏ、ＣａＯ、ＺｎＯ、Ｂａ
Ｏ、Ｌｉ2 Ｏ、及びＢｉ2 Ｏ3 酸化物の内、二種類以上
を含有するガラス材からなることを特徴とする請求項１
乃至請求項３の何れかに記載のスパークプラグ。
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|---|---|---|---|
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| US08/783,115 US5859491A (en) | 1996-01-31 | 1997-01-14 | Spark plug |
| DE69713411T DE69713411T2 (de) | 1996-01-31 | 1997-01-29 | Keramikisolator, sein Herstellung und Zündkerze mit solchem Isolator |
| EP97300582A EP0788204B1 (en) | 1996-01-31 | 1997-01-29 | Ceramic insulator, its manufacture and spark plug incorporating it |
| BR9705284-1A BR9705284A (pt) | 1996-10-22 | 1997-10-17 | Vela de ignição. |
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| Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
|---|---|---|---|
| JP1572596 | 1996-01-31 | ||
| JP21700796 | 1996-08-19 | ||
| JP8-15725 | 1996-08-19 | ||
| JP8-217007 | 1996-08-19 | ||
| JP8279099A JPH10115424A (ja) | 1996-01-31 | 1996-10-22 | スパークプラグ |
Publications (1)
| Publication Number | Publication Date |
|---|---|
| JPH10115424A true JPH10115424A (ja) | 1998-05-06 |
Family
ID=27281123
Family Applications (1)
| Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
|---|---|---|---|
| JP8279099A Pending JPH10115424A (ja) | 1996-01-31 | 1996-10-22 | スパークプラグ |
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| EP (1) | EP0788204B1 (ja) |
| JP (1) | JPH10115424A (ja) |
| KR (1) | KR100220637B1 (ja) |
| DE (1) | DE69713411T2 (ja) |
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| US7906893B2 (en) | 2007-03-30 | 2011-03-15 | Ngk Spark Plug Co., Ltd. | Spark plug of internal combustion engine having glaze layers on the spark plug |
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- 1996-12-18 KR KR1019960067428A patent/KR100220637B1/ko not_active IP Right Cessation
-
1997
- 1997-01-14 US US08/783,115 patent/US5859491A/en not_active Expired - Lifetime
- 1997-01-29 DE DE69713411T patent/DE69713411T2/de not_active Expired - Lifetime
- 1997-01-29 EP EP97300582A patent/EP0788204B1/en not_active Expired - Lifetime
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Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A02 Effective date: 20050301 |