JPH10114956A - 地下水によるボイリング対策工法 - Google Patents

地下水によるボイリング対策工法

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JPH10114956A
JPH10114956A JP26893296A JP26893296A JPH10114956A JP H10114956 A JPH10114956 A JP H10114956A JP 26893296 A JP26893296 A JP 26893296A JP 26893296 A JP26893296 A JP 26893296A JP H10114956 A JPH10114956 A JP H10114956A
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JP
Japan
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groundwater
boiling
crushed
shaft
excavation
Prior art date
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Withdrawn
Application number
JP26893296A
Other languages
English (en)
Inventor
Tateo Kobayashi
健郎 小林
Fumiaki Sakata
文昭 坂田
Mikihiko Tanaka
幹彦 田中
Akira Gosou
章 五艘
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Maeda Corp
Fujimi Koken Co Ltd
Original Assignee
Maeda Corp
Fujimi Koken Co Ltd
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Publication date
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  • Investigation Of Foundation Soil And Reinforcement Of Foundation Soil By Compacting Or Drainage (AREA)

Abstract

(57)【要約】 【課題】立坑等の掘削盤に地下水によるボイリングが発
生しても、迅速、かつ容易にボイリングを止めることが
できるようにした地下水によるボイリング対策工法を提
供する。 【解決手段】立坑や建築用根切り等10の掘削工程にお
いて、地下水4によるボイリング6が発生した掘削盤5
に砕石12を投入する。この結果、所定高さhの砕石山
13を盛り上げる。この砕石山13は自重で地下水4の
噴出エネルギーを抑制する。この砕石山13を構成する
各砕石12相互の間に形成される隙間15を通して地下
水4のみを排水する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は地下水によるボイリ
ング対策工法に関し、更に詳細に言えば、砂質地盤に立
坑や建築物の根切り等の掘削工事を行う際に好適なボイ
リング対策工法に関する。
【0002】
【従来の技術】地盤に立坑や建築物の根切り等(以下、
立坑等という)の掘削工事を行うには、図3に示すよう
に地盤Gにシートパイル、連壁、連続柱列坑壁などの山
留1を施工した後に立坑10等の掘削を開始する。この
ような掘削の進行に伴い、腹起2によって山留1を横方
向に止めるとともに、この腹起2の間に切梁3を入れる
ことによって山留1の安定を図りつつ、さらに下方へ掘
削を進めていく。そして、掘削を所定の深度まで施工し
たところで、捨てコンクリート等の処理を行い、構造物
の施工やトンネル発進等の段取り等の次の作業に移行し
て行く。
【0003】ところで、立坑等の掘削工事が砂質地盤に
対して行われる場合には、地下水4が山留1の根入れ下
方1aを伝わって立坑10の内部に流れ込み、さらに上
方に流れて土砂粒子と共に掘削盤5に噴出して、いわゆ
るボイリング6が発生した。
【0004】図4に示すように地下水流が土砂粒子9に
作用し、重心wと浮心uとの偏距eが土砂粒子9を回転
させる結果、土砂粒子9が踊りだして激しく撹乱され、
これが更に発達してパイピング現象を生じて水道7を形
成し、遂には土砂粒子9を噴出することによりボイリン
グ6が生じた。
【0005】このように噴出した土砂粒子9は山形状に
盛り上がり、その結果、水道7の周辺に緩みを生じさせ
ると共に、水道7内の流水力によって、たちまち地盤G
が抜けて、地表の陥没を惹起するに至った。
【0006】そこで、地質条件、周辺の条件、施工法等
により地下水対策工として、立坑10等の周囲に予めデ
ィープウエルを掘削しておき、地下水をディープウエル
から揚水するようにしたり、あるいは薬液等を地盤に注
入して地盤の透水性を減少させることが行われた。
【0007】しかし、このようなボイリング6は掘削最
終盤に生じるとは限らず、不測の事態として掘削途中に
生じる場合もある。この場合には、ボイリングの対策工
として、1)立坑等を水没させて地下水位を低下させて
から揚水し、その後掘削を行ったり、2)立坑等を水没
させてから水中掘削を行い、水中コンクリートを打設し
てから揚水したり、3)立坑を水没させてからウエイル
ポイントを打設し、ウエルポイントによって土砂粒子の
流入を防止しながら揚水し、次いでコンクリートを打設
する、などのボイリング対策工が行われた。
【0008】
【発明が解決しようとする課題】しかし、前述した従来
のこの種の地下水対策工では、以下のような問題があっ
た。すなわち、ディープウエルを立坑等の周囲に予め掘
削するには、周囲に十分なスペースを要する上、ディー
プウエル掘削のコストが大幅にかかるために経済的では
なかった。また、掘削の途中に発生したボイリングの対
策工として、立坑等を水没させて水中コンクリートを打
設したり、ウエルポイントを打設する場合には時間がか
かり、対応の大幅な遅れによって地表陥没による被害が
大きくなるおそれがあった。
【0009】しかも、上記対策工では、その後に揚水し
たり、水中コンクリートや、ウエルポイントなどの大規
模な仮設物を用意したり、あるいはこれらの後始末を要
するため、作業が煩雑であり、仮設物がコストを高騰さ
せるため、経済的にも問題があった。
【0010】さらに、ボイリングの発生個所は、山留の
近傍に限らず、しかも上記ボイリング対策工を施した後
に、ボイリングの発生個所が移動する傾向があり、迅速
なボイリング対策はきわめて厄介であった。
【0011】本発明の目的は、このような従来の問題点
を解決するためになされたもので、立坑等の掘削盤に地
下水によるボイリングが発生しても、迅速、かつ容易に
ボイリングを止めることができるようにした地下水によ
るボイリング対策工法を提供することにある。
【0012】
【課題を解決するための手段】本発明は地下水によるボ
イリング対策工法であり、前述した技術的課題を解決す
るために以下のように構成されている。すなわち、本発
明の地下水によるボイリング対策工法は、立坑等の掘削
工程において、地下水によるボイリングが発生した掘削
盤に砕石を投入して所定高さの砕石山を盛り上げ、この
砕石山の自重で地下水の噴出エネルギーを抑制し、さら
に、砕石山を構成する各砕石相互の間に形成される隙間
を通して地下水のみを排水可能としたことを特徴とす
る。以下、この発明の重要な構成要素について更に詳細
に説明する。
【0013】前記砕石には砕石相互の間に形成される隙
間を通して地下水のみを排水することが可能であれば適
宜のものを用いることができるが、日本工業規格(JI
S)A5001−1995で規定される単粒度砕石、1
号(60〜100m/m)、及び/または2号(40〜8
m/m)を用いるのが好ましい。
【0014】また、砕石山の高さは、砕石の自重により
ボイリングを抑制することが可能であればよく、40〜
60cmが好ましい。しかし、上記範囲で地下水の噴出エ
ネルギーを抑制することが不可能であれば、前記の高さ
の上限を超えた砕石山を盛り上げる。あるいは、地下水
の噴出エネルギーが小さければ上記の範囲以下であって
もよい。
【0015】さらに、砕石の投入手段としては、予め砕
石を積載したダンプカーを立坑の周囲に少なくとも1台
配置すればよいが、複数台のダンプカーやクラムを設け
ることが好ましい。
【0016】本発明の地下水によるボイリング対策工法
によると、ボイリングが掘削盤に発生したら、その個所
へ予め用意した砕石を投入する。すると、砕石の自重に
より土砂粒子の踊りだしを抑制し、砕石の粒子間の隙間
がストレーナの作用を行って地下水のみを排水する。
【0017】
【発明の実施の形態】以下、本発明の地下水によるボイ
リング対策工法を図に示される実施形態について更に詳
細に説明する。図1には本発明の一実施形態に係る地下
水によるボイリング対策工法の施工状態の説明図であ
り、図2は砕石の盛り立て状態を示す説明図である。
【0018】まず、砂質の地盤Gにシートパイル、連
壁、連続柱列坑壁などの山留1を施工してから、立坑1
0の掘削を開始する。掘削の進行に伴い、腹起2によっ
て山留1を横方向に止めるとともに、この腹起2の間に
切梁3を入れて山留1の安定を図りながら図1に示すよ
うに立坑10の掘削を進めていく。
【0019】さらに、JIS A5001−1995に
定める1号、及び/または2号の単粒度砕石12を予め
積載したダンプカー8を立坑10の周辺に配置してあ
る。なお、図1においてダンプカー8は1台だけ図示し
ているが、1台に限らず複数台設置してもよい。その他
に図示していないがクラムも設置してある。
【0020】立坑10の掘削中において、地下水4が山
留1の根入れ下方1aを伝わって立坑10内に流れ、さ
らに上方に流れて、図3に示すように地盤の土砂粒子9
と共に掘削盤5から噴出してボイリング6が発生した
ら、直ちにダンプカー8を駆動してボイリング発生個所
に砕石12を投入し、砕石山13を所定高さhに盛り上
げてボイリング6の抑制にかかる。図1ではボイリング
6は山留1の近傍に発生した場合を示すが、ボイリング
6は一個所で抑制されると、他の個所に移行することが
しばしばある。その場合には、ボイリング6が移行した
個所に向けて、図示しないクラム等でさらに砕石12を
投入することによって対応する。
【0021】砕石山13の高さhは、本実施形態におい
て通常40〜60cmである。これは、土砂粒子9の噴
出により形成される山形状の***が高々数十cmである
こと、水中コンクリートによるボイリングの抑制にはコ
ンクリート厚が10〜20cm程度であること、及び地
下水頭Hの出水口断面積倍した噴出力が砕石山底部に分
散され、砕石山自重よりも小さいこと、などから上記の
砕石山13の高さを設定した。もちろん、砕石山13の
高さhは上記範囲に限定されることはない。
【0022】砕石山13はその自重により土砂粒子9を
地盤Gから噴出させる地下水4の噴出エネルギーを抑制
すると共に、砕石山13を構成する砕石12の相互の間
に形成される隙間15がストレーナの役割を果たし、地
下水4のみが排出される。
【0023】上記のように、砕石12をボイリング6の
発生個所に投入することによって、地下水の噴出エネル
ギーを抑制することができれば、立坑10等がそれ自身
大きなウエルとなっているので、土砂粒子9を引き出さ
ずに地下水位を低下させることが可能となり、ボイリン
グ6が終息する。そして、この時点からさらに掘削を開
始する。
【0024】
【発明の効果】以上説明したように、本発明の地下水に
よるボイリング対策工法によれば、地下水によるボイリ
ングが発生した掘削盤に砕石を投入し、所定高さに盛り
上げるだけで砕石の自重により地下水の噴出エネルギー
を抑制し、土砂粒子の撹拌を防止するともに、ストレー
ナとして地下水のみを排水することができるで、予め砕
石を積載したダンプカーなどを立坑等の周囲に待機させ
ておくだけで、直ちに経済的にボイリングに対応するこ
とができ、地下水位低下による地盤の沈下を最小限に止
めることができる。しかも、ボイリング発生個所が移動
しても直ちにフレキシブルに対応することができる。
【0025】本発明では、掘削工に用いられている砕石
を用いて、従来工法のように水中コンクリートやウエル
ポイント等を打設するなどの大規模な仮設を要しないの
で、従来工法のように後片付けの特別処理が全く不要
で、掘削と一緒に土捨てとして処理でき、また立坑等の
掘削時に不測のボイリングが発生してもフレキシブルに
対応でき、経済的で安全である。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の実施形態に係る地下水によるボイリン
グ対策工法の施工状態の説明図である。
【図2】本発明の実施形態における砕石の盛り立て状態
の詳細を示す部分説明図である。
【図3】立坑等の掘削時におけるボイリングの発生状態
の説明図である。
【図4】土砂粒子が地下水流によって撹乱される原因の
説明図である。
【符号の説明】
4 地下水 5 掘削盤 6 ボイリング 10 立坑 12 砕石 13 砕石山 15 隙間
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 田中 幹彦 東京都千代田区富士見二丁目10番26号前田 建設工業株式会社内 (72)発明者 五艘 章 東京都千代田区飯田橋3丁目11番18号(光 邦ビル)フジミ工研株式会社内

Claims (1)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 立坑や建築用根切り等の掘削工程におい
    て、地下水によるボイリングが発生した掘削盤に砕石を
    投入して所定高さの砕石山を盛り上げ、この砕石山の自
    重で地下水の噴出エネルギーを抑制し、さらに、砕石山
    を構成する各砕石相互の間に形成される隙間を通して地
    下水のみを排水可能としたことを特徴とする地下水によ
    るボイリング対策工法。
JP26893296A 1996-10-09 1996-10-09 地下水によるボイリング対策工法 Withdrawn JPH10114956A (ja)

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Cited By (5)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
CN103243720A (zh) * 2013-05-20 2013-08-14 中冶天工集团有限公司 软土地基超深基坑支护方法
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Effective date: 20040106