JPH10109223A - ギヤシェーパ - Google Patents

ギヤシェーパ

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JPH10109223A
JPH10109223A JP26393696A JP26393696A JPH10109223A JP H10109223 A JPH10109223 A JP H10109223A JP 26393696 A JP26393696 A JP 26393696A JP 26393696 A JP26393696 A JP 26393696A JP H10109223 A JPH10109223 A JP H10109223A
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JP
Japan
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rotation
main shaft
gear
spindle
synchronization
Prior art date
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Withdrawn
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JP26393696A
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English (en)
Inventor
Masao Sakai
昌夫 酒井
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Mitsubishi Heavy Industries Ltd
Original Assignee
Mitsubishi Heavy Industries Ltd
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Publication date
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 多種類の歯車素材への柔軟な対応を可能にす
る。 【解決手段】 クランク機構25により主軸19を軸方
向に往復動させながら、制御手段30からの指令による
Y軸モータ22の駆動により歯車素材の回転に同期させ
て主軸19を同期回転させると同時に歯車素材のヘリカ
ルアングルに応じた回転を同期回転に加味して主軸19
を複合回転させ、一つのY軸モータ22によって主軸1
9の歯車素材に対する同期回転とヘリカルアングルに応
じた回転とを実施し、ヘリカルアングルの異なる歯車素
材の加工を行なう場合、同期回転に加味する回転を変更
することにより主軸19の複合回転を変更して対処し、
複数種類の歯車素材に対する加工を機械的な段取り替え
を行なうことなく容易に実施して多種類の歯車素材への
柔軟な対応を可能にする。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明はギヤシェーパに関
し、ヘリカルギヤの加工に用いて好適である。
【0002】
【従来の技術】ピニオンカッタにより歯形を形成するギ
ヤシェーパにおいて、ヘリカルギヤを加工する場合、ピ
ニオンカッタ(カッタ)を軸方向に往復移動させると共
に歯車素材と噛み合うように回転させると同時に、ねじ
れ角に応じて回転させる(ヘリカル運動)必要がある。
従来、このカッタのヘリカル運動はヘリカルガイド機構
により与えられている。
【0003】図8及び図9に基づいて従来のギヤシェー
パの構成を説明する。図8には従来のギヤシェーパの概
略構成、図9には従来のギヤシェーパの要部断面を示し
てある。
【0004】図に示すように、ピニオンカッタ(カッ
タ)1が装着された主軸2は、軸受3を介して軸方向に
往復移動自在且つ回転可能に案内されている。主軸2の
上端は球面軸受4を介して連結杆5の下端に連結され、
連結杆5はクランク機構6に連結されている。クランク
機構6は主軸モータ6aによって回転駆動され、クラン
ク機構6の回転駆動により連結杆5を介して主軸2が軸
方向に往復移動される。主軸2にはヘリカルガイドのオ
ス形7が固定され、オス形7はフランジ8に嵌合された
ヘリカルガイドのメス形9に支持されている。主軸2の
軸方向の移動によりオス形7がメス形9に案内され、主
軸2は軸方向の移動に伴って回転するようになってい
る。
【0005】フランジ8にはウォームホイール10が固
定され、ウォームホイール10には図示しないウォーム
が噛み合っている。図示しないウォームの駆動によりウ
ォームホイール10を介してフランジ8、メス形9及び
オス形7と共に主軸2が回転し、図示しない歯車素材と
同期してカッタ1が回転する。
【0006】つまり、カッタ1は、クランク機構6の回
転駆動により軸方向に往復移動されると共に、ウォーム
ホイール10の駆動により歯車素材と噛み合うように回
転され、同時にオス形7がメス形9に案内されることに
よりねじれ角に応じて回転されるようになっている。
【0007】
【発明が解決しようとする課題】しかし、従来のギヤシ
ェーパでは、一つのヘリカルガイドの角度が固定されて
いるため、同じリードで使用できるカッタ1は特定の歯
車諸元に限定されてしまう。このため、加工される歯車
素材のヘリカルアングルを任意に変更することは不可能
である。ヘリカルアングルを変更する場合には、ヘリカ
ルガイドのオス形7及びメス形9をそれに見合ったもの
と交換する必要があった。これにより、それが歯車設計
上の制約となって多種類のワークへの柔軟な対応が困難
となっていた。また、その制約を考慮しなかった場合に
は、加工の段取り替えを行なう際に多大な労力と時間が
必要となっていた。
【0008】本発明は上記状況に鑑みてなされたもの
で、ヘリカルアングルの異なる複数種類のワークを段取
り替えなしで加工可能とし、歯車設計上の制約をなくし
て生産性の向上を企図したギヤシェーパを提供すること
を提供することを目的とする。
【0009】
【課題を解決するための手段】上記目的を達成するため
第1発明の構成は、軸方向に往復動可能且つ軸回りに回
転自在な主軸と、歯車素材の回転に同期させて前記主軸
を回転させる回転駆動手段と、前記歯車素材の回転に同
期させて前記主軸を軸方向に往復動させる移動駆動手段
と、前記歯車素材のヘリカルアングルに応じて前記主軸
を回転させるヘリカル回転駆動手段とを備えたことを特
徴とする。
【0010】第1発明では、移動駆動手段により主軸を
軸方向に往復動させながら、回転駆動手段により歯車素
材の回転に同期させて主軸を回転させ、同時にヘリカル
回転駆動手段により歯車素材のヘリカルアングルに応じ
て主軸を回転させる。ヘリカルアングルの異なる歯車素
材の加工を行なう場合、ヘリカル回転駆動手段による主
軸の回転を変更して対処する。
【0011】また、上記目的を達成するため第2発明の
構成は、軸方向に往復動可能且つ軸回りに回転自在な主
軸と、歯車素材の回転に同期させて前記主軸を同期回転
させると同時に前記歯車素材のヘリカルアングルに応じ
た回転を前記同期回転に加味して前記主軸を回転させて
前記主軸を複合回転させる主軸回転駆動手段と、前記主
軸の前記複合回転に同期させて前記主軸を軸方向に往復
動させる移動駆動手段と、前記複合回転時の前記主軸の
回転軌跡を演算して前記主軸回転駆動手段に駆動指令を
出力する制御手段とを備えたことを特徴とする。
【0012】第2発明では、移動駆動手段により主軸を
軸方向に往復動させながら、制御手段からの指令による
主軸回転駆動手段の動作により歯車素材の回転に同期さ
せて主軸を同期回転させると同時に歯車素材のヘリカル
アングルに応じた回転を同期回転に加味して主軸を複合
回転させる。ヘリカルアングルの異なる歯車素材の加工
を行なう場合、同期回転に加味する回転を変更すること
により主軸の複合回転を変更して対処する。
【0013】そして、第2発明において、前記制御装置
には、前記複合回転時の前記主軸の回転軌跡の情報を微
小時間毎の点群データとして前記主軸回転駆動手段に出
力する機能が備えられていることを特徴とする。
【0014】
【発明の実施の形態】図1には本発明の一実施形態例に
係るギヤシェーパの主要部の概略構成、図2にはギヤシ
ェーパ全体の概略構成、図3には要部構成を表す断面、
図4には図3中のIV-IV 線矢視、図5にはクランク調整
機構の構成、図6には図5中のVI-VI線矢視を示してあ
る。尚、図に示した実施形態例は請求項2、3(第2発
明)に相当する。
【0015】図1、図2に基づいてギヤシェーパの全体
構成を説明する。
【0016】図に示すように、ギヤシェーパ11のベッ
ド上にはコラム12が往復移動自在(X軸方向)に支持
され、コラム12はX軸モータ13の駆動によって往復
駆動する。また、ギヤシェーパ11のベッドにはワーク
テーブル14が回転自在(C軸回り)に支持され、ワー
クテーブル14はウォームホイール15及びウォーム1
6を介してC軸モータ17によって回転する。
【0017】一方、コラム12にはカッタヘッド18が
設けられ、カッタヘッド18には主軸19が回転自在
(Y軸回り)で且つ軸方向に移動自在に支持されてい
る。主軸19には従動歯車20が設けられ、従動歯車2
0には駆動歯車21が噛み合っている。駆動歯車21は
Y軸モータ22によって駆動され、Y軸モータ22の駆
動により、駆動歯車21及び従動歯車20を介して主軸
19が所定の状態で回転する。つまり、Y軸モータ2
2、駆動歯車21及び従動歯車20によって主軸回転駆
動手段が構成されている。
【0018】主軸19の上端部は球面軸受23を介して
連結杆24の下端に連結され、連結杆24の上端部はク
ランク機構25に支持されている。クランク機構25は
主軸モータ26の駆動により回転駆動され、クランク機
構25の回転駆動により主軸19は連結杆24を介して
上下方向に往復動する。つまり、クランク機構25及び
主軸モータ26によって移動駆動手段が構成されている
のである。また、主軸モータ26の駆動力はカム機構3
0に伝達され、主軸モータ26の駆動状態に応じて、即
ち、主軸19の上下方向の往復動の状態に応じて、カッ
タヘッド18がカム機構30を介して揺動する。主軸1
9の先端にはピニオンカッタ(カッタ)27が装着さ
れ、カッタ27は、Y軸モータ22の駆動により所定の
状態で回転すると共に主軸モータ26の駆動により上下
方向に往復動する。
【0019】図示しない歯車素材はワークテーブル14
に装着され、C軸モータ17の駆動により歯車素材が所
定状態で回転するようになっている。ワークテーブル1
4の回転と主軸19の回転及び上下方向の往復動とによ
り、カッタ27によって歯車素材が加工される。カッタ
27は、主軸モータ26の駆動により上下方向に往復動
されると同時に、Y軸モータ22の駆動により歯車素材
の回転に同期して回転(同期回転)されると共に歯車素
材のねじれ角(ヘリカルアングル)に応じた回転を同期
回転に加味して回転(複合回転)される。また、主軸1
9が下降する際にはカッタ27が歯車素材に噛み合って
加工が行なわれ、主軸19が上昇する際にはカム機構2
7を介してカッタヘッド18が揺動してカッタ27と歯
車素材との噛み合いが外されるようになっている。
【0020】Y軸モータ22により、歯車素材に対する
同期回転と歯車素材のねじれ角に応じた回転とが同時に
合成されて行なわれるようになっている。Y軸モータ2
2による主軸19の複合回転は制御装置30によって制
御され、制御装置30では、複合回転時の主軸19の回
転軌跡が演算されてY軸モータ22に駆動指令が出力さ
れる。
【0021】主軸19の回転軌跡の演算の一例を図7に
基づいて説明する(請求項3)。歯車素材の回転に同期
する主軸19の同期回転の状態は、図中点線で示したよ
うに直線状態で表せる。また、歯車素材のヘリカルアン
グルに応じた主軸19の回転の状態は、図中一点鎖線で
示したようにサインカーブの状態で表せる。同期回転の
状態にヘリカルアングルに応じた回転の状態を加味する
ことにより、主軸19の回転の状態は、図中実線で示す
状態になる。実線で示した主軸19の回転状態をY軸モ
ータ22に出力するが、この時、実線で示した回転状態
を微小時間Δt毎に分割し、微小時間Δt毎の点群のデ
ータとして主軸19の回転軌跡が演算される。
【0022】このようにして演算された主軸19の回転
軌跡の情報が、制御装置30から微小時間Δt毎の点群
のデータとしてY軸モータ22に出力され、図7中にお
いて実線で示した回転軌跡の状態で主軸19が回転す
る。これにより、一つのY軸モータ22の駆動によっ
て、歯車素材に対する同期回転と歯車素材のねじれ角に
応じた回転とが同時に合成されて主軸19が複合回転す
るようになっている。
【0023】制御装置30には、ヘリカルアングルの異
なる複数の歯車素材毎に微小時間Δt毎の点群のデータ
として演算された主軸19の回転軌跡の情報が記憶され
ている。歯車素材を変更した場合、変更になった歯車素
材に応じた主軸19の回転軌跡の情報を呼出し、新たな
主軸19の回転軌跡の情報が制御装置30から微小時間
Δt毎の点群のデータとしてY軸モータ22に出力され
る。このため、歯車素材が変更になった時には、新たな
歯車素材の情報を制御装置30に入力することにより、
機械的な段取り替えを行なうことなく主軸19の回転軌
跡を変更することができる。従って、複数種類の歯車素
材に対する加工が容易に実施でき、多種類の歯車素材へ
の柔軟な対応が可能になる。
【0024】尚、上記実施形態例では一つのY軸モータ
22によって歯車素材のヘリカルアングルに応じた回転
を同期回転に加味して複合回転させるようにしたが、同
期回転を行なう回転駆動手段とヘリカルアングルに応じ
た回転を行なうヘリカル回転駆動手段とを個別に設ける
ようにしてもよい(請求項1:第1発明)。この場合で
も、機械的な段取り替えを行なうことなく主軸19の回
転軌跡を変更することができる。
【0025】次に、図3乃至図6に基づいて本実施形態
例のギヤシェーパの要部構成を詳細に説明する。
【0026】図3に示すように、主軸19の下端部には
カッタ27が装着され、主軸19はカッタヘッド18に
嵌着された軸受31を介して軸方向及び回転方向に摺動
自在に案内されている。主軸19の上部にはオス形32
が嵌合しており、オス形32の外周面には軸方向(上下
方向)に延びる凸状のスプライン33が形成されてい
る。オス形32の外方にはガイド筒34が配され、ガイ
ド筒34の内周面には軸方向(上下方向)に延びる凹状
の溝35が形成されている。オス形32はスプライン3
3及びガイド筒34の溝35を介してガイド筒34内に
上下方向に摺動自在に案内されている。ガイド筒34は
軸受36を介してカッタヘッド18に回転自在に支持さ
れ、ガイド筒34の上部には従動歯車20が固定されて
いる。
【0027】カッタヘッド18にはY軸モータ22が設
けられ、Y軸モータ22の駆動歯車(図示省略)が従動
歯車20に噛み合っている。Y軸モータ22の駆動によ
り、従動歯車20、ガイド筒34及びオス形32を介し
て主軸19が前述した複合回転の回転軌跡で回転するよ
うになっている。
【0028】一方、オス形32の上部にはハウジング3
7が嵌着され、ハウジング37には球面軸受23が回転
自在且つ揺動自在に支持されている。球面軸受23には
送りねじ軸39の下端が連結され、送りねじ軸39のね
じ部40はナックル41に螺合した状態で軸方向位置が
固定されている。ナックル41はクランク機構25の回
転盤42側に回転自在に支持され、回転盤42の回転に
よりナックル41、送りねじ軸39、球面軸受23、ハ
ウジング37及びオス形32を介して主軸19が上下方
向に往復動する。つまり、ナックル41及び送りねじ軸
39によって連結杆24が構成されている。
【0029】図3には示されていない主軸モータ26の
駆動によって回転盤42を回転させることにより、連結
杆24及び球面軸受23を介して主軸19が上下方向に
往復動する。この時、オス形32がスプライン33及び
ガイド筒34の溝35を介してガイド筒34内で摺動自
在に案内され、主軸19が上下方向に往復動するように
なっている。前述したY軸モータ22の駆動による主軸
19の複合回転と主軸モータ26の駆動による主軸19
の往復動とにより、カッタ27による歯車素材への加工
が実施される。
【0030】上述したギヤシェーパでは、カッタ27の
摩耗や歯車素材の変更等によってカッタ27の上下移動
端の位置や上下移動ストロークの調整を行なう必要があ
る。このため、主軸19の往復動時の上下端位置の調整
機構及び回転盤42に対するナックル41の支持位置の
調整機構が備えられている。ナックル41に対する送り
ねじ軸39の螺合状態を調整機構によって変更すること
により主軸19の往復動時の上下端位置が調整され、回
転盤42に対するナックル41の支持位置を調整機構に
よって変更することにより主軸19の往復動時のストロ
ークが調整される。以下、この上下端位置の調整機構及
びストロークの調整機構について詳細に説明する。
【0031】図3、図4に基づいて主軸19の往復動時
の上下端位置の調整機構について説明する。送りねじ軸
39と主軸19とは球面軸受23を介して互いに回転自
在に支持されている。このため、主軸19の往復動時の
上下端位置を調整する場合、送りねじ軸39と主軸19
とを互いに回転方向に固定してナックル41に対する送
りねじ軸39の螺合状態を変更する。
【0032】即ち、ハウジング37には主軸19と同軸
状態の歯車43が設けられ、送りねじ軸39には歯車4
3と同径で送りねじ軸39と同軸状態の歯車44が設け
られている。カッタヘッド18側には歯車43と歯車4
4とに同時に噛み合い自在な駆動ピニオン49が支持さ
れ、駆動ピニオン49はシリンダ50によってハウジン
グ37側に接近離遠動自在となっている。
【0033】主軸19を駆動回転させる時には、駆動ピ
ニオン45は離遠動されて歯車43と歯車44とには噛
み合っておらず、主軸19と送りねじ軸39とが互いに
回転自在となっている。シリンダ50の駆動によって駆
動ピニオン49を歯車43と歯車44とに噛み合わせた
時、主軸19と送りねじ軸39とが駆動ピニオン49を
介して一体状態となり、駆動ピニオン49の回転により
主軸19と送りねじ軸39とが一体となって回転する。
【0034】図4に示すように、ナックル41には送り
ねじ軸39のねじ部40が螺合する雌ねじ部45が形成
され、雌ねじ部45が二分割される状態でナックル41
が分割されている。分割されたナックル41には二本の
ピン46が挿通され、二本のピン46はそれぞれ皿ばね
47によって分割されたナックル41を締めつける方
向、即ち、雌ねじ部45の径を小さくする方向に付勢さ
れている。これにより、雌ねじ部45に螺合する送りね
じ軸39のねじ部40は、回転が規制された状態になっ
ている。
【0035】二本のピン46にはピストン48がそれぞ
れ設けられ、ピストン48には図示しない供給源から圧
油が作用するようになっている。ピストン48に圧油を
作用させることにより、皿ばね47の付勢力に抗してピ
ン46が図中左側に移動し、分割されたナックル41が
緩められるようになっている。分割されたナックル41
が緩められて雌ねじ部45の径が大きくなることによ
り、雌ねじ部45に螺合する送りねじ軸39のねじ部4
0が回転自在となる。通常ピストン48には圧油は作用
しておらず、送りねじ軸39はナックル41に対して固
定された状態になっている。
【0036】主軸19の往復動時の上下端位置の調整を
行なう場合、シリンダ46の駆動によって駆動ピニオン
45を歯車43と歯車44とに噛み合わせる。この状態
でピストン48に圧油を作用させ、分割されたナックル
41を緩めて雌ねじ部45の径を大きくする。駆動ピニ
オン45を駆動させて歯車43及び歯車44を介して送
りねじ軸39と主軸19とを一体に回転させる。送りね
じ軸39の回転によりねじ部40及び雌ねじ部45を介
して送りねじ軸39と主軸19とが一体に軸方向に移動
し、主軸19の往復動時の上下端位置が調整される。所
定状態に送りねじ軸39を回転させて上下端位置を調整
した後、ピストン48に作用する圧油を解放して分割さ
れたナックル41を皿ばね47の付勢力によって締めつ
け、送りねじ軸39をナックル41に対して固定する。
【0037】このようにして、送りねじ軸39と主軸1
9とを一体に軸方向に移動させることにより主軸19の
往復動時の上下端位置が調整され、カッタ27の摩耗や
歯車素材の変更等に対処することができる。
【0038】次に、図5、図6に基づいて主軸19の往
復動時のストロークの調整機構について説明する。ナッ
クル41は回転盤42に対する支持位置、即ち、偏心量
が調整できるようになっており、回転盤42に対する偏
心量を変更することにより主軸19の往復動時のストロ
ークが調整される。
【0039】即ち、回転盤42は軸受51を介して回転
自在に支持され、回転盤42の後方(図6中上方)には
歯車52が設けられている。歯車52は主軸モータ26
の駆動歯車53に噛み合っており、主軸モータ26の駆
動により回転盤42が回転するようになっている。回転
盤42にはスライダ54が径方向に摺動自在に設けら
れ、図6に示すように、スライダ54には軸受55を介
してナックル41の上端が回転自在に支持されている。
【0040】回転盤42にはスライダ54の摺動方向に
沿って延びるねじ軸56が回転自在に支持され、ねじ軸
56の上端は回転盤42の上部に突出している。回転盤
42の内部におけるねじ軸56にはナット57が螺合さ
れており、ナット57はスライダ54に固定されてい
る。つまり、ねじ軸56の回転によりナット57を介し
てスライダ54が回転盤42に対して径方向に移動し、
主軸19の往復動のストロークが調整される。
【0041】回転盤42の4ヵ所には、スライダ54の
側縁部58に嵌合してスライダ54の回転盤42に対す
る摺動位置を固定する固定ピストン59が設けられてい
る。固定ピストン59は皿ばね60によって付勢されて
おり、固定ピストン59が皿ばね60によって付勢され
ることによりスライダ54の摺動位置が固定される。固
定ピストン59には図示しない供給源から圧油が供給さ
れ、固定ピストン59に圧油が供給されることにより皿
ばね60の付勢力に抗して固定ピストン59が移動して
スライダ54の側縁部58への嵌合が解除される。通常
時は、固定ピストン59は皿ばね60によって付勢され
てスライダ54に嵌合し、スライダ54の回転盤42に
対する摺動位置が固定された状態になっている。
【0042】一方、図5に示すように、回転盤42の上
部に突出するねじ軸56の上端には歯車61が設けられ
ている。また、上部フレーム62にはハウジング63が
固定され、ハウジング63内には軸受64を介して筒状
歯車65が回転自在に支持されている。
【0043】筒状歯車65内には、ねじ軸66が軸方向
(図中上下方向)に移動自在で回転方向に固定された状
態で支持され、ねじ軸66の下端には歯車61に噛み合
い可能な歯車67が設けられている。ねじ軸66は図示
しない駆動手段によって上下方向に移動され、ねじ軸6
6が最下端に移動した時に歯車67が歯車61に噛み合
うようになっている。ハウジング63には駆動歯車69
が設けられ、駆動歯車69は筒状歯車65に噛み合って
いる。
【0044】つまり、ねじ軸66が最下端に移動して歯
車67と歯車61とが噛み合った状態で駆動歯車69が
駆動することにより、筒状歯車65及びねじ軸66を介
してねじ軸56が回動し、スライダ54が回転盤42に
対して摺動するようになっている。通常時は、ねじ軸6
6は上方に移動して歯車67と歯車61とは噛み合って
いない状態になっている。
【0045】主軸19の上下移動ストロークの調整を行
なう場合、図示しない駆動手段によりねじ軸66を下方
に移動させ、ねじ軸56の歯車61に歯車67を噛み合
わせる。固定ピストン59に圧油を供給してスライダ5
4への嵌合を解除し、回転盤42に対してスライダ54
を摺動可能な状態にする。この状態で、駆動歯車69を
駆動させると、筒状歯車65、ねじ軸66、歯車67及
び歯車61を介してねじ軸56が回動する。ねじ軸56
が回動することにより、ナット57を介してスライダ5
4が回転盤42に対して径方向に移動する。
【0046】所定の位置にスライダ54を移動させた
後、固定ピストン59への圧油の供給を解放し、皿ばね
60の付勢力によって固定ピストン59をスライダ54
に嵌合させて回転盤42に対するスライダ54の位置を
固定する。スライダ54の位置を固定した後、図示しな
い駆動手段によりねじ軸66を上方に移動させ、ねじ軸
56の歯車61と歯車67との噛み合いを解除する。
【0047】このようにして、回転盤42に対してスラ
イダ54の位置を変更することにより、主軸19の往復
動時のストロークが調整され、カッタ27や歯車素材の
変更等に対処することができる。
【0048】上述したギヤシェーパ11は、クランク機
構25により主軸19を軸方向に往復動させながら、制
御手段30からの指令によるY軸モータ22の駆動によ
り歯車素材の回転に同期させて主軸19を同期回転させ
ると同時に、歯車素材のヘリカルアングルに応じた回転
を同期回転に加味して主軸19を複合回転させるように
したので、一つのY軸モータ22によって主軸19の歯
車素材に対する同期回転とヘリカルアングルに応じた回
転とを実施することができる。
【0049】この結果、ヘリカルアングルの異なる歯車
素材の加工を行なう場合、同期回転に加味する回転を変
更することにより主軸19の複合回転を変更して対処す
ることができ、複数種類の歯車素材に対する加工が機械
的な段取り替えを行なうことなく容易に実施できるよう
になり、多種類の歯車素材への柔軟な対応が可能にな
る。
【0050】
【発明の効果】第1発明のギヤシェーパは、歯車素材の
回転に同期させて主軸を回転させる回転駆動手段と、歯
車素材の回転に同期させて主軸を軸方向に往復動させる
移動駆動手段と、歯車素材のヘリカルアングルに応じて
主軸を回転させるヘリカル回転駆動手段とを備えたの
で、ヘリカル回転駆動手段により主軸の回転軌跡を任意
の状態に変更することができる。この結果、機械的な段
取り替えを行なうことなく複数のヘリカルアングルの異
なる歯車素材の加工を行なうことができ、多種類の歯車
素材への柔軟な対応が可能になり、歯車設計上の制約が
なくなり生産性の向上を図ることができる。
【0051】また、第2発明のギヤシェーパは、歯車素
材の回転に同期させて主軸を同期回転させると同時に歯
車素材のヘリカルアングルに応じた回転を同期回転に加
味して主軸を回転させて主軸を複合回転させる主軸回転
駆動手段と、主軸の複合回転に同期させて主軸を軸方向
に往復動させる移動駆動手段と、複合回転時の主軸の回
転軌跡を演算して主軸回転駆動手段に駆動指令を出力す
る制御手段とを備えたので、制御手段の駆動指令に基づ
いた一つの主軸回転駆動手段により、同期回転を含めた
主軸の回転軌跡を任意の状態に変更することができる。
この結果、機械的な段取り替えを行なうことなく、また
装置を大型化することなく複数のヘリカルアングルの異
なる歯車素材の加工を行なうことができ、多種類の歯車
素材への柔軟な対応が可能になり、歯車設計上の制約が
なくなり生産性の向上を図ることができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の一実施形態例に係るギヤシェーパの主
要部の概略構成図。
【図2】ギヤシェーパ全体の概略構成図。
【図3】ギヤシェーパの要部構成を表す断面図。
【図4】図3中のIV-IV 線矢視図。
【図5】クランク調整機構の構成図。
【図6】図5中のVI-VI 線矢視図。
【図7】主軸の回転状況を表すグラフ。
【図8】従来のギヤシェーパの主要部の概略構成図。
【図9】従来のギヤシェーパの要部構成を表す断面図。
【符号の説明】
11 ギヤシェーパ 13 X軸モータ 17 C軸モータ 18 カッタヘッド 19 主軸 22 Y軸モータ 23 球面軸受 24 連結杆 25 クランク機構 26 主軸モータ 27 ピニオンカッタ(カッタ) 30 制御手段 32 オス形 33 スプライン 34 ガイド筒 39 送りねじ軸 41 ナックル 42 回転盤

Claims (3)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 軸方向に往復動可能且つ軸回りに回転自
    在な主軸と、歯車素材の回転に同期させて前記主軸を回
    転させる回転駆動手段と、前記歯車素材の回転に同期さ
    せて前記主軸を軸方向に往復動させる移動駆動手段と、
    前記歯車素材のヘリカルアングルに応じて前記主軸を回
    転させるヘリカル回転駆動手段とを備えたことを特徴と
    するギヤシェーパ。
  2. 【請求項2】 軸方向に往復動可能且つ軸回りに回転自
    在な主軸と、歯車素材の回転に同期させて前記主軸を同
    期回転させると同時に前記歯車素材のヘリカルアングル
    に応じた回転を前記同期回転に加味して前記主軸を回転
    させて前記主軸を複合回転させる主軸回転駆動手段と、
    前記主軸の前記複合回転に同期させて前記主軸を軸方向
    に往復動させる移動駆動手段と、前記複合回転時の前記
    主軸の回転軌跡を演算して前記主軸回転駆動手段に駆動
    指令を出力する制御手段とを備えたことを特徴とするギ
    ヤシェーパ。
  3. 【請求項3】 請求項2において、前記制御装置には、
    前記複合回転時の前記主軸の回転軌跡の情報を微小時間
    毎の点群データとして前記主軸回転駆動手段に出力する
    機能が備えられていることを特徴とするギヤシェーパ。
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