JPH10108916A - 鉄道レール高所作業用安全装置 - Google Patents

鉄道レール高所作業用安全装置

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JPH10108916A
JPH10108916A JP26635696A JP26635696A JPH10108916A JP H10108916 A JPH10108916 A JP H10108916A JP 26635696 A JP26635696 A JP 26635696A JP 26635696 A JP26635696 A JP 26635696A JP H10108916 A JPH10108916 A JP H10108916A
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JP
Japan
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rope
worker
rail
safety device
work
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Withdrawn
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JP26635696A
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English (en)
Inventor
Yukio Shibuya
幸雄 渋谷
Yoshiro Kusano
吉郎 草野
Seiichi Hoshino
誠一 星野
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TETSUYUU KOGYO KK
TOUTETSU KOGYO KK
Original Assignee
TETSUYUU KOGYO KK
TOUTETSU KOGYO KK
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Publication date
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 作業者が誤って足を踏み外した場合にあって
も、救出作業に危険度が少なく、また、ロープが作業の
邪魔になることがなく、さらには、作業者が作業位置を
移動し易い、鉄道レール高所作業用安全装置を提供す
る。 【解決手段】 鉄道レールRの枕木Wa,Wb,Wcを
クランプする複数のクランプ手段20と、このクランプ
手段20に着脱自在に立設され表面が絶縁体34からな
る複数の支柱30と、これら支柱30の上部31間に懸
架され、前記鉄道レールRの敷設方向に張設されるロー
プ40と、このロープ40に対し該ロープ40の延在方
向移動自在に連結され、作業者Mの身体に取り付けられ
る安全帯60とを備えてなる。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、例えば、鉄道レー
ルが敷設された橋梁上で、枕木交換などの作業を行う際
に、作業者が誤って橋梁から落下するのを防止する、鉄
道レール高所作業用安全装置に関するものである。
【0002】
【従来の技術】従来、この種の鉄道橋上レール高所作業
用安全装置としては、図6および図7に示すものが知ら
れている。すなわち、この安全装置1は、鉄道レールR
に直接取り付けられ、該鉄道レールRの上面Raを転動
するローラ2と、側面Rbを転動するカイドローラ3を
備えたレールキャッチ4と、このレールキャッチ4にロ
ープ5を介して取り付けられた安全帯6とから構成され
る。
【0003】そして、作業者Mは、前記安全帯6を身に
つけることで、誤って高所から足を踏み外した場合等で
あっても、鉄道レールRに取り付けられたレールキャッ
チ4からロープ5で吊り下げられ、川や地面に落下する
事故を防ぐことができる。また、作業者Mは、作業位置
を移動すると、ロープ5を介してレールキャッチ4が鉄
道レールRに沿って移動するため、広い範囲に亘って作
業することが可能である。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、上記安
全装置1では、前記安全帯6に一端部5aが取り付けら
れたロープ5の他端部5bは、鉄道レールRに直接取り
付けられたレールキャッチ4に取り付けられているた
め、作業者Mが誤って足を踏み外し、枕木W,W間から
落下した場合等には、鉄道レールRの位置からロープ5
の長さ寸法分、下方に吊り下げられることになる。この
場合、鉄道レールRから下方に吊り下げられた作業者M
の周囲には、例えば、鉄道レールRや枕木Wなどの手で
捕めるものが存在しないため、作業者Mは自力で安全な
場所まで這い上がることができないのは勿論、他の者に
よる救出作業においても危険度が高い。ここで、ロープ
5の長さを短くすれば、仮に吊り下げられた場合であっ
ても、手が届く範囲に枕木Wなどの捕まるものが存在す
ることになるが、ロープ5が短いと通常時の作業性に支
障が生じてしまう。また、図8〜図11に示すように、
例えば長さ1500mmのロープ5が作業者Mの腰の高
さに固定されている場合に、体重が75kgの作業者M
が誤って落下すると、落下距離は、ロープ5の長さに相
当する1500mmとなり、その衝撃荷重は、730k
gfとなることがわかっている。ここで、上記安全装置
1のように、作業者Mの腰よりも下の位置、例えば、7
50mm下にロープ5が固定されている場合には、落下
距離は2250mmとなり、その衝撃荷重は940kg
fとなることがわかっている。これらに対して、作業者
Mの腰よりも750mm上の位置に固定した場合には、
落下距離が750mm、衝撃荷重は510kgfに止ま
ることがわかっている。したがって、作業者Mの落下時
にロープ5に作用する衝撃荷重を小さくするには、ロー
プ5の固定位置を作業者Mの腰よりも高くした方がよい
という知見が得られている。
【0005】また、上記安全装置1では、前記ロープ5
の他端部5bが、鉄道レールRに取り付けられたレール
キャッチ4に連結されているため、ロープ5全体が作業
者Mの足元に置かれることになり、作業者Mが足を引っ
かけたり、作業の邪魔になることがあった。
【0006】さらに、上記安全装置1では、作業者Mが
作業位置を移動するときに、ロープ5を介してレールキ
ャッチ4が鉄道レールRに沿って移動するが、この場
合、鉄道レールRに対するレールキャッチ4の移動抵抗
が、比較的大きいために、作業者Mが移動し難いという
問題があった。
【0007】本発明は、上記の事情に鑑みてなされたも
ので、作業者が誤って足を踏み外した場合にあっても、
救出作業に危険度が少ない上に、ロープに作用する衝撃
荷重が小さく、また、ロープが作業の邪魔になることが
なく、さらには、作業者が作業位置を移動し易い、鉄道
レール高所作業用安全装置を提供することを目的として
いる。
【0008】
【課題を解決するための手段】請求項1記載の鉄道レー
ル高所作業用安全装置は、鉄道レールの枕木をクランプ
する複数のクランプ手段と、このクランプ手段に着脱自
在に立設され表面が絶縁体からなる複数の支柱と、これ
ら支柱の上部間に懸架され、前記鉄道レールの敷設方向
に張設されるロープと、このロープに対し該ロープの延
在方向移動自在に連結され、作業者の身体に取り付けら
れる安全帯とを備えてなることを特徴としている。
【0009】請求項2記載の鉄道レール高所作業用安全
装置は、請求項1記載の鉄道レール高所作業用安全装置
において、前記支柱の上部のロープ懸架位置は、前記枕
木から2m以上の高さとされていることを特徴としてい
る。
【0010】請求項3記載の鉄道レール高所作業用安全
装置は、請求項1または2記載の鉄道レール高所作業用
安全装置において、前記クランプ手段にクランプされた
前記枕木の前記鉄道レールの敷設方向両外側に位置する
各枕木には、前記支柱の上部間に懸架されたロープの各
端部を固定して該ロープを張った状態とする固定手段が
設けられていることを特徴としている。
【0011】請求項1記載の鉄道レール高所作業用安全
装置では、作業者の身体に取り付けられる安全帯は、鉄
道レールの枕木をクランプするクランプ手段に立設され
た支柱の上部間に懸架されるロープに連結されているた
め、作業者が誤って足を踏み外した場合であっても、支
柱上部のロープ懸架位置という比較的高い位置から吊り
下げられることになるので、作業者の手の届く範囲に枕
木や鉄道レールなど手で掴めるものが存在する。したが
って、救出作業の危険度が少ない。また、ロープは、腰
よりも高い位置に固定されるためにロープに作用する衝
撃荷重が小さくて済み、その荷重により、ロープが切れ
てしまうことを最大限抑えることができる。
【0012】また、安全帯は、比較的高い位置に連結さ
れるため、前記従来例のようにロープが作業者の足元に
置かれることがなく、足元が邪魔になることがない。さ
らに、安全帯が張設されたロープの延在方向移動自在に
連結されているため、作業者が作業位置を移動するとき
に移動抵抗が少ない。
【0013】また、この種の安全装置の設置作業におい
ては、クランプ手段をクランプさせる作業に手間と時間
がかかるが、本装置では、クランプ手段を、直接レール
ではなく、枕木にクランプさせ、かつ、支柱は該クラン
プ手段に着脱自在な構成とされているため、鉄道が運行
する時間(例えば、午後11時頃)においても、鉄道が
来ない合間をみて枕木に対するクランプ作業が可能であ
り、鉄道の運行が夜中停止している間(例えば、午前1
時頃から4時頃まで)の限られた時間には、該クランプ
手段に支柱を立設等すれば、枕木交換作業等を集中して
行うことができる。この点、前記従来例では、クランプ
手段を直接、レールにクランプさせるため、鉄道が運行
している間には、クランプ作業を全く行うことができ
ず、運行停止時間になって初めてクランプ作業が可能と
なるため、枕木交換作業等に集中することができない。
【0014】ここで、前記従来例では、鉄道レールの延
在方向に枕木交換等の諸作業を進行していく場合、作業
者が進行方向に移動するときに、安全帯およびレールキ
ャッチを取り外すことなく付けたままで移動するには、
レールキャッチの取付場所を、鉄道レールに沿うものに
せざるを得ず、そのため、安易にレール自体を取付場所
としていた。これに対して、本発明では、取付場所を、
レール以外でレールに沿い、かつ、高い位置にすること
で、上述した作用効果、すなわち、鉄道運行時間にもク
ランプ作業を行える、作業者の救助作業の危険度が少な
い、作業者の足元でロープ等が邪魔になることがない等
の作用効果、を得たものである。
【0015】さらに、本装置では、支柱の表面が絶縁体
からなっている。一般に、鉄道レールは、平行する2本
のレール相互間が電気的に導通状態となると、該レール
上に鉄道が到達したと判断され、線路上の信号が変わっ
たり、踏切が開閉したりするようになっている。この場
合、本装置において、支柱の表面が導電体であると、作
業者が、支柱を運搬中に誤ってレール上に落とすと、両
レール間が導通となって誤信号が発生してしまうおそれ
がある。かかる事態を未然に防止すべく、支柱表面は絶
縁体からなっている。
【0016】請求項2記載の鉄道レール高所作業用安全
装置では、ロープ懸架位置が枕木から2m以上の高さに
設定されているため、通常、作業者は、自己の身長より
も高い位置から吊り下げられる。したがって、作業者
は、誤って足を踏み外した場合であっても、作業者の手
の届く範囲に枕木や鉄道レールなど手で掴めるものが存
在する。したがって、救出作業の危険度が少ない。ま
た、安全帯は、作業者の身長よりも高い位置に連結され
るため、前記従来例のようにロープが作業者の足元に置
かれることがなく、足元が邪魔になることがない。
【0017】請求項3記載の鉄道レール高所作業用安全
装置では、固定手段が設けられているため、支柱間に懸
架されたロープを容易に張設させることができる。ま
た、この場合、張った状態のロープを支柱自体に固定す
ると、該支柱に応力が集中し、クランプ手段に対する支
柱の立設状態が弱くなるが、前記固定手段を用いること
により応力が分散し、支柱の立設状態が弱くならない。
【0018】
【発明の実施の形態】以下、図面を参照して、本発明に
係る鉄道レール高所作業用安全装置の一実施の形態につ
いて説明する。図1は、本装置を使用している状態を示
す斜視図、図2は、本装置を設置した状態を示す側面
図、図3は、本装置を構成するクランプ手段の平面図、
図4は、同クランプ手段の側面図、図5は、本装置を構
成する支柱がクランプ手段に立設された状態を拡大して
示す側面図である。
【0019】図2において、符号10は、本実施の形態
に係る鉄道レール高所作業用安全装置である。符号A
は、構造物であり、これら構造物A,A間に橋梁Bが架
設されている。そして、これら構造物A,A、および橋
梁B上には、鉄道レールR(図1参照)が図中左右方向
に敷設されている。符号Wは、この鉄道レールRの枕木
であり、これら枕木W,W…のうち任意のものWa,W
b,Wcには、クランプ手段20,20…がクランプさ
れている。そして、これらクランプ手段20,20…に
は、支柱30,30…が着脱自在に立設されている。
【0020】これら支柱30,30…の上部には、プー
リー31,31…が設けられており、これらプーリー3
1,31…間には、ロープ40が懸架され、このロープ
40は、前記鉄道レールRの敷設方向に張設されてい
る。プーリー31,31…に懸架されたロープ40の前
記枕木Wからの高さhは、約2mに設定されている。ロ
ープ40の両端部は、それぞれ、前記枕木Wa,Wcの
前記鉄道レールRの敷設方向両外側に位置する枕木W
d,Weに固定された固定手段50,50により固定さ
れている。
【0021】図3および図4に示すように、前記クラン
プ手段20は、第1のキャッチ部21と第2のキャッチ
部22とからなっている。第1のキャッチ部21には、
ハンドル23が設けられており、このハンドル23に
は、雄ねじ24が連結されている。第2のキャッチ部2
2には、前記第1のキャッチ部21の雄ねじ24に螺合
する雌ねじ25が形成されており、前記ハンドル23を
回転させることにより、第2のキャッチ部22は、図中
左右方向にスライドする構成となっている。
【0022】第1のキャッチ部21には、前記支柱30
を挿脱自在な支柱挿入部26が形成されており、この支
柱挿入部26の上端部に支柱30のフランジ部32が当
接、支持されるようになっている。また、第1のキャッ
チ部21には、第2のキャッチ部22のスライドを案内
するガイドシャフト27が設けられている一方、第2の
キャッチ部22には、このガイドシャフト27を貫通さ
せるガイドシャフト孔28が形成されている。なお、図
4において、前記枕木Wの縦・横の寸法は、各200m
mに設定されている。
【0023】図5は、図4をX方向から視た図である。
前記支柱30は、角パイプからなる支柱本体33の周囲
に熱収縮する絶縁ゴム製チューブ34を配設し、これを
加熱して支柱本体33の外面にチューブ34を密着さ
せ、その後、このチューブ34の周囲に、支柱30を目
立たせるためのゼブラカラーのテープ35を覆ったもの
である。なお、符号36は、支柱30を支柱挿入部26
に対して挿脱させる作業、および、支柱30を運搬する
作業のための取手である。
【0024】固定手段50は、ロープ固定部50aと、
ロープ巻取固定部50bとからなっている。ロープ固定
部50aは、ロープ40の一端部と係合して、枕木Wd
に固定される。ロープ巻取固定部50bは、枕木Weに
固定され、ロープ40の他端部をラチェットホイル(図
示せず)に巻回させてロープ40を張った状態にし、該
ラチェットホイルの逆転を図示しない逆転止めレバーで
抑えるものである。
【0025】図1に示すように、安全帯60は、作業者
Mの腰等に固定される安全帯本体61と、この安全帯本
体61に連結され、該安全帯本体61から任意の長さ分
を出し入れ可能な綱62と、この綱62の先端部に連結
されたフック63とからなっている。このフック63
は、前記支柱30間に懸架されたロープ40に引掛けら
れ、ロープ40に対し、該ロープ40の延在方向移動自
在な構成とされている。なお、本実施の形態において、
安全帯60は、市販のものを用いる。
【0026】本装置では、作業者Mの身体に取り付けら
れる安全帯60の綱62の先端部62aは、支柱30の
上部31間に懸架されるロープ40という枕木Wからの
高さhが2mの位置に連結されているため、作業者Mが
誤って足を踏み外した場合であっても、支柱30上部3
1のロープ懸架位置(高さ2m)という比較的高い位置
から吊り下げられることになるので、作業者Mの手の届
く範囲に枕木Wや鉄道レールRなど手で掴めるものが存
在する。したがって、救出作業の危険度が少ない。ま
た、ロープ40は、腰よりも高い位置に固定されるため
に、作業者Mの落下時にロープ40に作用する衝撃荷重
が小さくて済み、その荷重により、ロープ40が切れて
しまうことを最大限抑えることができる。
【0027】また、安全帯60の綱62は、比較的高い
位置(約2m)に連結されるため、前記従来例のように
ロープ5が作業者Mの足元に置かれることがなく、足元
が邪魔になることがない。さらに、安全帯60は、フッ
ク63を介して、張設されたロープ40の延在方向移動
自在に連結されているため、作業者Mが作業位置を移動
するときに移動抵抗が少なく、作業性に優れる。
【0028】また、従来からの安全装置の設置作業にお
いては、クランプ手段ないしレールキャッチを取り付け
る作業に手間と時間がかかるが、本装置10では、クラ
ンプ手段20を、直接レールではなく、枕木Wa,W
b,Wcにクランプさせ、かつ、支柱30は該クランプ
手段20に着脱自在な構成とされているため、鉄道が運
行する時間(例えば、午後11時頃)においても、鉄道
が来ない合間をみて枕木Wa,Wb,Wcに対するクラ
ンプ作業が可能であり、鉄道の運行が夜中停止している
間(例えば、午前1時頃から4時頃まで)の限られた時
間には、該クランプ手段20に支柱30を立設等すれ
ば、枕木交換作業等の諸作業を集中して行うことができ
る。この点、前記従来例では、クランプ手段(レールキ
ャッチ)を直接、レールに取り付けるため、鉄道が運行
している間には、クランプ作業を全く行うことができ
ず、運行停止時間になって初めてクランプ作業が可能と
なり、枕木交換作業等に集中することができない。
【0029】ここで、前記従来例では、鉄道レールRの
延在方向に枕木交換等の諸作業を進行していく場合、作
業者Mが進行方向に移動するときに、安全帯6およびレ
ールキャッチ4を取り外すことなく付けたままで移動す
るには、レールキャッチ4の取付場所を、鉄道レールR
に沿うものにせざるを得ず、そのため、安易にレールR
自体を取付場所としていた。これに対して、本発明で
は、取付場所を、レールR以外でレールRに沿い、か
つ、高い位置にすることで、上述した作用効果、すなわ
ち、鉄道運行時間にもクランプ作業を行える、作業者M
の救助作業の危険度が少ない、作業者Mの足元でロープ
等が邪魔になることがない等の作用効果、を得たもので
ある。
【0030】さらに、本装置10では、支柱30の表面
が絶縁体34からなっている。一般に、鉄道レールR
は、平行する2本のレールR,R相互間が電気的に導通
状態となると、該レールR上に鉄道が到達したと判断さ
れ、線路上の信号が変わったり、踏切が開閉したりする
ようになっている。この場合、本装置10において、支
柱30の表面が導電体であると、作業者Mが、支柱30
を運搬中に誤ってレールR上に落とすと、両レールR,
R間が導通となって誤信号が発生してしまうおそれがあ
る。かかる事態を未然に防止すべく、支柱30表面は絶
縁体34からなっている。
【0031】また、本装置10では、固定手段50が設
けられているため、支柱30間に懸架されたロープ40
を容易に張設させることができる。また、この場合、張
った状態のロープ40を支柱30自体に固定すると、該
支柱30に応力が集中し、クランプ手段20に対する支
柱30の立設状態が弱くなるが、固定手段50を用いる
ことにより応力が分散し、支柱30の立設状態が弱くな
らない。
【0032】なお、本実施の形態においては、図1にお
いては、2本の支柱30,30を立設し、図2において
は、3本の支柱30,30…を立設したが、本発明にお
いて、使用する支柱の本数は不問であることは勿論であ
る。また、レールの延在方向に沿って作業を進行する場
合、進行方向後方側で不要となった支柱30を先方側に
順次移動させていけば、作業全体を効率よく行うことが
できる。
【0033】
【発明の効果】請求項1記載の鉄道レール高所作業用安
全装置によれば、作業者の身体に取り付けられる安全帯
は、鉄道レールの枕木をクランプするクランプ手段に立
設された支柱の上部間に懸架されるロープに連結されて
いるため、作業者が誤って足を踏み外した場合であって
も、支柱上部のロープ懸架位置という比較的高い位置か
ら吊り下げられることになるので、作業者の手の届く範
囲に枕木や鉄道レールなど手で掴めるものが存在し、救
出作業の危険度が少ないという効果が得られる。また、
ロープは、腰よりも高い位置に固定されるために、作業
者の落下時にロープに作用する衝撃荷重が小さくて済
み、その荷重によりロープが切れてしまうことを最大限
抑えることができる。また、安全帯は、比較的高い位置
に連結されるため、前記従来例のようにロープが作業者
の足元に置かれることがなく、足元が邪魔になることが
ない。さらに、安全帯が張設されたロープの延在方向移
動自在に連結されているため、作業者が作業位置を移動
するときに移動抵抗が少なく作業性に優れるという効果
が得られる。また、本装置では、クランプ手段を、直接
レールではなく、枕木にクランプさせ、かつ、支柱は該
クランプ手段に着脱自在な構成とされているため、鉄道
が運行する時間においても、鉄道が来ない合間をみて枕
木に対するクランプ作業が可能であり、鉄道の運行が夜
中停止している間の限られた時間には、該クランプ手段
に支柱を立設等すれば、枕木交換作業等を集中して行う
ことができる。さらに、本装置においては、支柱の表面
が絶縁体であるため、作業者が、支柱を運搬中に誤って
レール上に落としても、両レール間が導通となることが
なく、よって、誤信号が発生するおそれがないという効
果が得られる。
【0034】請求項2記載の鉄道レール高所作業用安全
装置によれば、ロープ懸架位置が枕木から2m以上の高
さに設定されているため、通常、作業者は、自己の身長
よりも高い位置から吊り下げられ、したがって、作業者
は、誤って足を踏み外した場合であっても、作業者の手
の届く範囲に枕木や鉄道レールなど手で掴めるものが存
在し、救出作業の危険度が少ないという効果が得られ
る。また、安全帯は、作業者の身長よりも高い位置に連
結されるため、前記従来例のようにロープが作業者の足
元に置かれることがなく、足元が邪魔になることがな
い。
【0035】請求項3記載の鉄道レール高所作業用安全
装置によれば、固定手段が設けられているため、支柱間
に懸架されたロープを容易に張設させることができる。
また、この場合、張った状態のロープを支柱自体に固定
すると、該支柱に応力が集中し、クランプ手段に対する
支柱の立設状態が弱くなるが、前記固定手段を用いるこ
とにより応力が分散し、支柱の立設状態が弱くならない
という効果が得られる。
【図面の簡単な説明】
【図1】 本発明に係る鉄道レール高所作業用安全装置
の一実施の形態を使用している状態を示す斜視図であ
る。
【図2】 同実施の形態を設置した状態を示す側面図で
ある。
【図3】 同実施の形態を構成するクランプ手段を示す
平面図である。
【図4】 同クランプ手段を示す側面図である。
【図5】 同実施の形態を構成する支柱がクランプ手段
に立設された状態を示す拡大図である。
【図6】 従来の鉄道レール高所作業用安全装置の一例
を示す斜視図である。
【図7】 同装置を構成するレールキャッチを示す側面
図である。
【図8】 ロープを作業者の腰の高さに固定した状態を
示す説明図である。
【図9】 ロープを作業者の腰の高さよりも750mm
下に固定した状態を示す説明図である。
【図10】 ロープを作業者の腰の高さよりも750m
m上にに固定した状態を示す説明図である。
【図11】 安全帯の落下高さと衝撃荷重の関係を示す
図表である。
【符号の説明】 10 鉄道レール高所作業用安全装置 20 クランプ手段 30 支柱 31 支柱の上部(プーリー) 34 絶縁体(絶縁ゴム製チューブ) 40 ロープ 50 固定手段 60 安全帯 M 作業者 R 鉄道レール W 枕木 Wa 枕木 Wb 枕木 Wc 枕木 Wd 枕木 We 枕木
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 星野 誠一 群馬県高崎市江木町1431 鉄友工業株式会 社高崎工場内

Claims (3)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 鉄道レール(R)の枕木(Wa,Wb,
    Wc)をクランプする複数のクランプ手段(20)と、 このクランプ手段(20)に着脱自在に立設され表面が
    絶縁体(34)からなる複数の支柱(30)と、 これら支柱(30)の上部(31)間に懸架され、前記
    鉄道レール(R)の敷設方向に張設されるロープ(4
    0)と、 このロープ(40)に対し該ロープ(40)の延在方向
    移動自在に連結され、作業者(M)の身体に取り付けら
    れる安全帯(60)とを備えてなることを特徴とする鉄
    道レール高所作業用安全装置。
  2. 【請求項2】 請求項1記載の鉄道レール高所作業用安
    全装置(10)において、 前記支柱(30)の上部(31)のロープ懸架位置は、
    前記枕木(W)から2m以上の高さとされていることを
    特徴とする鉄道レール高所作業用安全装置。
  3. 【請求項3】 請求項1または2記載の鉄道レール高所
    作業用安全装置(10)において、 前記クランプ手段(20)にクランプされた前記枕木
    (Wa,Wb,Wc)の前記鉄道レール(R)の敷設方
    向両外側に位置する各枕木(Wd,We)には、前記支
    柱(30)の上部(31)間に懸架されたロープ(4
    0)の各端部を固定して該ロープ(40)を張った状態
    とする固定手段(50)が設けられていることを特徴と
    する鉄道レール高所作業用安全装置。
JP26635696A 1996-10-07 1996-10-07 鉄道レール高所作業用安全装置 Withdrawn JPH10108916A (ja)

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* Cited by examiner, † Cited by third party
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JP2009207923A (ja) * 2002-10-11 2009-09-17 Standfast Enterprises Pty Ltd 支持アセンブリ
KR101674186B1 (ko) * 2016-03-07 2016-11-08 김한흠 고소작업용 안전로프 지지장치

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