JPH1010736A - ポジ型フォトレジスト塗布膜及びポジ型フォトレジスト組成物並びにパターン形成方法 - Google Patents

ポジ型フォトレジスト塗布膜及びポジ型フォトレジスト組成物並びにパターン形成方法

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JPH1010736A
JPH1010736A JP8161566A JP16156696A JPH1010736A JP H1010736 A JPH1010736 A JP H1010736A JP 8161566 A JP8161566 A JP 8161566A JP 16156696 A JP16156696 A JP 16156696A JP H1010736 A JPH1010736 A JP H1010736A
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JP
Japan
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coating film
positive photoresist
photoresist composition
film
development
Prior art date
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Application number
JP8161566A
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English (en)
Inventor
Mineo Nishi
峰雄 西
Koji Nakano
浩二 中野
Tadashi Kusumoto
匡 楠本
Shin Ikemoto
慎 池本
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Mitsubishi Chemical Corp
Original Assignee
Mitsubishi Chemical Corp
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Publication date
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  • Photosensitive Polymer And Photoresist Processing (AREA)
  • Exposure And Positioning Against Photoresist Photosensitive Materials (AREA)
  • Exposure Of Semiconductors, Excluding Electron Or Ion Beam Exposure (AREA)

Abstract

(57)【要約】 (修正有) 【課題】 ハーフトーン位相シフトマスクを使用し、コ
ンタクトホール工程等に適用した場合、実用面での広い
焦点深度を与えるポジ型フォトレジスト塗布膜、及びこ
れを与えるポジ型フォトレジスト組成物、並びに、これ
を用いるパターン形成方法の提供。 【解決手段】 1.水酸化テトラメチルアンモニウムの
2.38重量%の水溶液を用い、23℃にて現像される
場合のEthの45%の露光量における現像時間0〜6
0秒間の平均現像速度が、25Å/秒以下であるポジ型
フォトレジスト塗布膜、 2.1項に記載の塗布膜を与えるポジ型フォトレジスト
組成物、 3.基板上にポジ型フォトレジスト組成物を塗布、得ら
れた塗布膜を加熱処理し溶媒を除去、加熱処理した塗布
膜を露光、更に必要に応じ塗布膜付き基板を加熱処理し
露光した塗布膜を現像液に接触させ露光部分を溶解除去
する現像工程よりなるパターン形成方法。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、半導体素子の作成
等に必要な微細加工に好適なフォトレジスト塗布膜及び
この塗布膜を与えるポジ型フォトレジスト組成物、並び
にこの塗布膜を用いたパターン形成方法に関する。
【0002】
【従来の技術】集積回路の製造に代表される微細加工技
術は、近年益々その加工精度を向上させており、ダイナ
ミックランダムアクセスメモリー(DRAM)を例にと
れば、現在では、サブミクロンの加工技術が大量生産レ
ベルの技術として確立されている。このサブミクロンの
加工には、g線(436nm)、i線(365nm)、
KrFエキシマレーザー光(248nm)等の短波長の
光を用いたフォトリソグラフィー技術が利用されてい
る。これらのフォトリソグラフィー技術では、フォトレ
ジスト組成物が使用されるが、このフォトレジスト組成
物も改良を重ね、高性能の組成物が種々提案されている
(例えば、特開昭59−45439号公報、特開昭62
−136637号公報、特開昭62−153950号公
報、特開平4−136860号公報、特開平4−136
941号公報等)。
【0003】近年、上記の露光光の短波長化には限界が
り、フォトリソグラフィー技術の適用限界を拡大する目
的にて、位相シフト法、変形照明法等の超解像技術の具
体的な適用の検討が精力的に行われている(例えば、日
経マイクロデバイス、1989年5月号、67〜69
頁。同、1990年7月号、108〜114頁。同、1
992年4月号、22〜40頁)。この中、位相シフト
法は隣接するマスク透過部の位相を互いに反転させ高い
コントラストを得るものである。種々の方法が報告され
ているが、マスク制作の面等から、遮光領域の透過率を
5〜15%、位相差を180度に制御したハ─フトーン
位相シフトマスクを使用し、コンタクトホール工程等に
適用し広い焦点深度を得ようとする方法が最近注目され
ている。
【0004】しかしながら、このハーフトーン位相シフ
トマスクをポジ型フォトレジスト塗布膜に使用しホール
パターンに適用した場合、光のコントラストが向上し、
ホールが開口する焦点深度は拡大するものの、遮光部が
半透明(透過率が5〜15%)であることから、サイド
ローブ、或いはディンプルと呼ばれる本来膜減り(現像
時にレジスト膜の一部溶解し、膜厚が減少する現象)し
てはならない部分も膜減りするという問題点があった。
このため、ホールが開口する焦点深度は拡大し、且つ遮
光部の膜減りも小さく、ディンプルマージンの大きなポ
ジ型フォトレジスト塗布膜が求められていた。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】本発明は、上記の問題
点を解決するためになされたものであって、その課題
は、ハーフトーン位相シフトマスクを使用し、コンタク
トホール工程等に適用した場合、ホール等が開口する焦
点深度を拡大するのみならず、膜減りのディンプルマー
ジンが大きく、実用面での広い焦点深度を与えるポジ型
フォトレジスト塗布膜、及びこの塗布膜を与えるポジ型
フォトレジスト組成物、並びにこの塗布膜を用いるパタ
ーン形成方法を提供することにある。
【0006】
【課題を解決するための手段】本発明者等は、上記の課
題を解決するために、鋭意検討を行った結果、露光され
たフォトレジスト塗布膜の溶解速度とその露光量との関
係において、特別の溶解挙動を有するフォトレジスト塗
布膜が、ハーフトーン位相シフトマスク用に好適である
ことを見出し、本発明を完成するに至った。
【0007】即ち、本発明は、 1.基板に塗布されたポジ型フォトレジスト塗布膜にお
いて、水酸化テトラメチルアンモニウムの2.38重量
%の水溶液を用い、23℃にて現像される場合のEth
の45%の露光量における現像時間0〜60秒間の平均
現像速度が、25Å/秒以下であることを特徴とするポ
ジ型フォトレジスト塗布膜、 2.1項に記載のポジ型フォトレジスト塗布膜を与える
ポジ型フォトレジスト組成物。 3.基板上にポジ型フォトレジスト組成物を塗布する工
程、得られた塗布膜を加熱処理し溶媒を除去する工程、
加熱処理した塗布膜を露光する工程、更に必要に応じ塗
布膜付き基板を加熱処理する工程及び露光した塗布膜を
現像液に接触させ露光部分を溶解除去する現像工程より
なるパターン形成方法において、1項に記載のポジ型フ
ォトレジスト塗布膜、又は2項に記載のポジ型フォトレ
ジスト組成物を用いることを特徴とするパターン形成方
法、にある。 以下、本発明について詳細に説明する。
【0008】
【発明の実施の形態】先ず、フォトレジスト塗布膜の溶
解速度を測定する方法と得られるデータにつき説明す
る。本溶解速度は例えば、パーキンエルマー社より発売
されている溶解速度測定装置(Development
Rate Monitor:DRM)、或いは、リソ
テックジャパン社より発売されているリソグラフィーシ
ュミレーター等にて測定される。測定の具体的な方法
は、例えば、次の手順にて行われる。先ず、定法に従
い、ベアシリコンウェハー等にフォトレジスト組成物を
塗布する。次いで、溶媒を除去する目的にてウェハーを
加熱処理(プリベーク)する。この加熱処理は通常70
〜130℃に加熱されたホットプレート上にてウェハー
を載せ、30〜120秒間加熱する方法がとられる。次
いで、ステッパー等を用い、複数の所定部分に露光時間
を変化させ複数の露光時間にて露光を行う。必要に応
じ、露光後もプリベークと同様の加熱処理(PEB)を
行う。次いで、このウェハーを現像液に浸漬し、各露光
部にレーザー光を照射し、反射する光を測定することに
より、現像液によるフォトレジスト膜の減少速度を測定
する。現像は通常、水酸化テトラメチルアンモニウム
(TMAH)の1〜3重量%、好適には2〜2.5重量
%の水溶液が用いられる。
【0009】得られる、データ例を図1に例示する。縦
軸はフォトレジスト塗布膜膜厚、横軸は現像時間であ
る。複数の曲線は、各露光部から得られた線であり、各
露光量に対応する。当然のことながら、短時間の露光量
では、フォトレジスト膜の減少速度は小さく(フォトレ
ジスト膜厚が零になるのに長時間を要する)、長時間の
露光量では、フォトレジスト膜の減少速度は大きく(フ
ォトレジスト膜厚は短時間にて零になる)。因みに、フ
ォトリソグラフィー工程にて定義されるEthは、例え
ば、2mm角等の大きな露光パターンにおいて、工程に
て設定された現像時間(例えば60秒)内にフォトレジ
スト膜厚が零になるのに要する最低露光量にて定義され
るが、これは、図1において、設定された現像時間に該
当するx軸との切片の点に到達する露光量とも言える。
【0010】この図1のデータについては、更にフォト
レジスト膜厚が零になるまでの平均現像速度(現像0秒
時とフォトレジスト膜厚が零になる点の平均速度)とそ
の速度を与える露光量との関係図として表わし(図2)
その低露光部側での線の傾きとレジスト性能との関係を
把握し、フォトレジスト材料設計に反映させる試みが一
般的であった(例えば、日経マイクロデバイス、199
1年5月号、73頁)。即ち、傾きが大きい方が高性能
であり、ハーフトーン位相シフトマスク用のフォトレジ
スト組成物においても同様の設計思想が適用されるもの
と考えられていた。
【0011】DRMにて得られる図1のようなデータは
フォトレジスト組成物によって大きな変化はなく、露光
量に応じて線の傾きが異なるのが一般的であった。即
ち、一般的には図1のようなデータを与えるフォトレジ
スト組成物が一般的であった(例えば、Semicon
NEWS、1988年12月号、63頁)。本発明者
等は従来の図2のようなデータ整理ではなく、図1に基
くデータ解析を行い、従来知られていなかった、溶解挙
動を与えるフォトレジスト組成物にてハーフトーン位相
シフトマスク用に好適なフォトレジスト組成物が得られ
るとの材料設計思想により検討を行った。
【0012】即ち、図1において、低露光量にて初期の
溶解速度が極端に低下させられた(現像初期において現
像速度が極端に低い:以下インダクションともいうこと
がある)性能を有するフォトレジスト塗布膜を得るとの
新しい概念により材料選定を行い、図3のような目的と
する溶解挙動をもつフォトレジスト塗布膜を得、性能を
確認したところ、ハーフトーン位相シフトマスク用に好
適なことを見出し、本発明に至った。
【0013】このようなインダクションを持つフォトレ
ジストは通常、インダクション後(溶解速度が大きくな
り始めると)は通常の場合の速度と大差なく、従来のフ
ォトレジスト膜全体の平均的な現像速度を測定していて
は、即ち、図2においては識別できず、材料設計の指標
にならない。即ち、基板に塗布されたポジ型フォトレジ
スト塗布膜において、水酸化テトラメチルアンモニウム
(TMAH)の2.38重量%の水溶液を用い、23℃
にて現像される場合のEthの45%の露光量における
現像時間0〜60秒間の平均現像速度(DR1)が、2
5Å/秒以下であることを特徴とするポジ型フォトレジ
スト塗布膜であれば、本目的を満たすことを見出した。
Ethは、現像液のTMAH濃度、現像温度等により、
異なるので、本発明においてはDR1は、上記の現像条
件での速度と定義される。
【0014】Ethの45%の露光量、溶解速度は現像
条件により異なることはいうまでもない。この溶解速度
が大きすぎてはディンプルマージンが低下し、好ましく
なく、通常23Å/秒以下、好ましくは通常20Å/秒
以下である。尚、このインダクションは有りすぎても悪
影響があり、Ethの45%の露光量において、現像開
始60秒からフォトレジスト膜厚が0になるまでの時間
の平均溶解速度(DR2)は、(DR1)より大きいこ
とが必要であり、通常、(DR2)/(DR1)として
1.1以上、好ましくは通常1.3以上、更に好ましく
は1.5以上が良い。(DR2)の好ましい絶対値は
(DR1)により異なるので一概には言えないが、通常
10Å/秒以上、好ましくは通常13Å/秒以上、更に
好ましくは15Å/秒以上が良い。また、低露光でのイ
ンダクションは本発明の目的に合致しており好ましい
が、高露光ではインダクションが少ない方が好ましく、
例えば、Ethの露光量における現像時間0〜30秒間
の平均現像速度は、50Å/秒以上、好ましくは70Å
/秒以上、更に好ましくは100Å/秒以上が良い。
【0015】フォトレジスト組成物としては、従来知ら
れている各種の感放射線性の組成物が使用できる。例え
ば、従来のg線、i線、エキシマレーザー光(248n
m、193nm)用のポジ型フォトレジスト組成物が使
用できる。具体的なポジ型フォトレジスト組成物として
は、1,2−キノンジアジド化合物とアルカリ可溶性
樹脂を有機溶媒に溶解してなるもの(例えば、有機合成
化学協会誌、第42巻、第11号、979頁、特開昭6
2−136637号公報、特開昭62−153950号
公報等)、光照射により発生する酸又は塩基により解
重合、又は保護基が分解脱離して、感放射線性の性能を
発現する所謂化学増幅型ポジ型フォトレジスト組成物
(例えば、特開昭59−45439号公報)等が挙げら
れる。
【0016】のポジ型フォトレジスト組成物に用いる
1,2−キノンジアジド化合物としては、フェノール性
の水酸基を有する化合物の、1,2−ベンゾキノンジア
ジド−4−スルフォン酸エステル誘導体、1,2−ナフ
トキノンジアジド−4−スルフォン酸エステル誘導体、
1,2−ナフトキノンジアジド−5−スルフォン酸エス
テル誘導体等が挙げられる。このエステルを構成するフ
ェノール性水酸基を有する化合物としては、2,3,4
−トリヒドロキシベンゾフェノン等のポリヒドロキシベ
ンゾフェノン類、没食子酸エチル等のポリヒドロキシ安
息香酸エステル類、フェノール類とカルボニル化合物類
より製造されるビスフェノールAのようなポリフェノー
ル類、ノボラック樹脂等が挙げられる。また、アルカリ
可溶性樹脂としては、フェノール類とアルデヒドとを重
縮合させたノボラック樹脂や、アクリル酸、桂皮酸、ス
チレン、マレイン酸、及びこれらの誘導体等を(共)重
合させたポリマー等が挙げられる。
【0017】のフォトレジスト組成物としては、ポリ
(p−tert−ブトキシカルボニルオキシ)スチレン
等の酸に対して不安定な基を有する樹脂と、トリフェニ
ルスルフォニウムヘキサフルオロアーセナート等の光照
射によって酸を発生する化合物とからなり、光照射部が
現像液に可溶化するフォトレジスト組成物等が挙げられ
る(例えば、特開昭59−45439号公報)。フォト
レジスト組成物は通常、有機溶媒を含有するが、有機溶
媒としては、例えば、トルエン、キシレン等の芳香族炭
化水素;酢酸エチル等の酢酸エステル;エチルセロソル
ブ等の、モノ又はジエチレングリコールのモノ又はジア
ルキルエーテル;プロピレングリコールモノメチルエー
テル等の、モノ又はジプロピレングリコールのモノ又は
ジアルキルエーテル;プロピレングリコールモノメチル
エーテルアセテート等のアルキルセロソルブカルボン酸
エステル;炭酸エチレン、γ−ブチロラクトン等のエス
テル;メチルエチルケトン、2−ヘプタノン、シクロペ
ンタノン等のケトン;乳酸エチル、3−メトキシプロピ
オン酸メチル、ピルビン酸エチル等のヒドロキシ、アル
コキシ又はオキシアルキルカルボン酸アルキル等が挙げ
られる。これらの溶媒は、樹脂、感光剤等の溶解性、フ
ォトレジスト組成物の安定性等を考慮し、適宜選択され
る。
【0018】また、これらのフォトレジスト組成物は、
必要に応じて、塗布性改良のための界面活性剤や感度向
上のための増感剤等を含有することもできる。上記の原
材料を用いる本発明の溶解パターンを有する組成物を調
製する手法としては、例えば、上記の組成物を例に挙
げて説明すると次のようになる。感光剤のノボラック樹
脂に対する溶解抑制効果、或いは、露光後のレジスト膜
の溶解促進効果は感光剤の種類により大きく異なること
が知られている(本田、他、SPIE’S 1991
Symposium on Microlithogr
aphy vol.1262,MAR.1991。亀
山、他、三菱化成R&DReview,(1),50
(1989))。これらの感光剤の中から、感光剤のノ
ボラック樹脂に対する溶解抑制効果が大であり、且つ、
露光後の溶解促進効果も大きい感光剤を選択し、組成物
を調製すれば本発明の組成物を得ることができる。
【0019】このような感光剤の具体的な例としては、
例えば、クレゾール類とフォルムアルデヒド及び/又
は、アセトアルデヒドから得られるオリゴマーの1,2
−ベンゾキノンジアジド−4−スルフォン酸、1,2−
ナフトキノンジアジド−4−スルフォン酸、1,2−ナ
フトキノンジアジド−5−スルフォン酸のスルフォン酸
エステルが挙げられる。従来、一般的に使用されてき
た、2,3,4−トリヒドロキシベンゾフェノン等のポ
リヒドロキシベンゾフェノン類の1,2−ベンゾキノン
ジアジド−4−スルフォン酸、1,2−ナフトキノンジ
アジド−4−スルフォン酸、1,2−ナフトキノンジア
ジド−5−スルフォン酸のスルフォン酸エステルは本発
明の性能は得られず好ましくない。これらの感光剤は、
フェノール性の水酸基の該スルフォン酸エステルにて置
換したエステル化率により、その性能は大きく異なる
が、本発明では、適宜、エステル化率を変化させ、本発
明に合致した感光剤を選択する。また、トリフェニルメ
タノールのような本発明の目的に合致する添加剤を加え
ることも好ましい。
【0020】これらのフォトレジスト組成物が塗布され
る基板としては特に制限はないが、シリコン基板、ガリ
ウム砒素基板等のIC製造用基板が一般的である。この
ポジ型フォトレジスト塗布膜を用いるパターン形成方法
は通常の方法が適用できる。即ち、定法に従い、基板上
にポジ型フォトレジスト組成物を塗布する工程、次いで
得られた塗布膜を加熱処理(プリベーク)し溶媒を除去
する工程を行う。プリベークは通常、コンベクションオ
ーブン若しくはホットプレート等を用いて、70〜13
0℃で30〜120秒間行われる。フォトレジスト膜の
膜厚は、通常0.3〜5μm程度である。露光は定法に
従いステッパー等にて露光するが、用いる露光波長はg
線(436nm)、i線(365nm)、KrFエキシ
マレーザー光(248nm)、ArFエキシマレーザー
光(193nm)等が用いられる。また、露光後のウェ
ハーは必要に応じて露光後加熱(PEB)を行ってもよ
い。このPEBの条件は上記のプリベークに準じて行わ
れる。次いで現像液に接触させ露光部分を溶解除去する
現像工程を行うが、この現像は通常有機アミン水溶液が
用いられ、通常水酸化テトラメチルアンモニウム(TM
AH)の1〜3重量%の水溶液が用いられる。現像液に
は必要に応じて界面活性剤、アルコール等を添加するこ
ともできる。現像時間は30〜180秒程度、現像温度
は15〜30℃程度が望ましい。
【0021】本発明のフォトレジスト組成物はコンタク
トホール用に好適に用いることができるが、通常のライ
ンアンドスペースやトレンチ等のパターンにも好適に用
いることができる。また、本フォトレジスト組成物はハ
ーフトーン位相シフトマスクを用いるフォトリソグラフ
ィーに好適に用いられるが、他の位相シフトマスクを用
いるフォトリソグラフィー、或いは、変形照明を用いる
フォトリソグラフィー、又、これらを使用しない従来の
リソグラフィーにも好適に用いることができる。
【0022】
【実施例】以下に実施例を挙げて本発明を更に詳細に説
明するが、本発明はその要旨を越えない限り、これらの
実施例に限定されるものではない。なお、以下の実施例
において、フォトレジスト組成物の取扱いは、特に説明
がない場合は、全て500nm以下の光を遮光した蛍光
灯を用いたクラス100のクリーンルーム内にて行っ
た。
【0023】実施例1 m−クレゾール、p−クレゾール及び2,5−キシレノ
ールの混合物(モル比=5:4:1)並びに、ホルムア
ルデヒド及びアセトアルデヒド(モル比=8:2)から
合成したクレゾール系ノボラック樹脂(N1)(平均分
子量4,000)13.82gと、m−クレゾール及び
アセトアルデヒドから合成したノボラック樹脂(平均分
子量1,000)と、1,2−ナフトキノンジアジド−
5−スルフォン酸クロリドとを反応させて得た感光剤
(P1)(平均エステル化率40%)4.05gと、m
−クレゾール及びアセトアルデヒドから合成したノボラ
ック樹脂(平均分子量1,100)と1,2−ナフトキ
ノンジアジド−5−スルフォン酸クロリドとを反応させ
て得た感光剤(P2)(平均エステル化率25%)4.
69gと、トリフェニルメタノール(A1)0.24g
と、m−クレゾール及びアセトアルデヒド/p−ヒドロ
キシベンズアルデヒド(モル比=5:5)から合成した
ノボラック樹脂(N2)(平均分子量950)1.2g
とを乳酸エチル68.4g及び酢酸ブチル7.6gの混
合物に溶解した。更に、フッ素系の界面活性剤を100
ppmを加え、孔径0.2μmのメンブレンフィルター
にて濾過しポジ型フォトレジスト組成物Aを調製した。
【0024】このポジ型フォトレジスト組成物Aをスピ
ンコータにより塗布したのち、90℃のホットプレート
上で60秒間ベーキングして、1.07μm厚のフォト
レジスト塗布膜を形成させた。このウェハーを、i線ス
テッパー(ニコン(株)製、NA=0.5)を用いて、
ハーフトーンマスク(透過率8%)を用いた他は常法に
従って露光し、次いで110℃で60秒間ホットプレー
ト上で露光後ベーキングを行った。次いで、2.38重
量%のテトラメチルアンモニウムヒドロキシドの水溶液
にウェハーを23℃、60秒間浸漬し現像を行った。
【0025】0.4μmのマスクサイズのホールパター
ンがウェハー上で0.35μmに仕上がる露光量(E
h)にて形成されたパターンの断面形状を電子顕微鏡を
用いて観察した。また、同露光量(Eh)での同パター
ンの焦点深度(レジストがホール基部まで溶解除去され
(ホールが開口し)、且つディンプルパターンのような
膜減りがない焦点のずれ範囲)を評価した。結果を表−
1に示す。また、同様にして得られた塗布膜の現像液に
対する各露光量での溶解速度をリソテックジャパン
(株)製のリソグラフィーシュミレーター(MODEL
−780MkII)にて測定した。結果を表−1に示す。
【0026】実施例2 実施例1において、(N1)に代わり、同様にして得ら
れるクレゾール系ノボラック樹脂(N3)(平均分子量
3,500)、及び、(A1)に代わり、1,2−ビス
(p−メチルフェニル)−1,2−ジフェニルエタンジ
オール(A2)を使用した以外は同様にしてポジ型フォ
トレジスト組成物を調製した。実施例1と同様にして、
各性能を評価した。結果を表−1に示す。
【0027】実施例3 実施例1において、乳酸エチル及び酢酸ブチルの溶媒、
フッ素系界面活性剤以外の成分として(N3)15.0
2g、(P2)3.75g、m−クレゾール及びアセト
アルデヒド/p−ヒドロキシベンズアルデヒド(モル比
=5:5)から合成したノボラック樹脂(N2)(平均
分子量950)と、1,2−ナフトキノンジアジド−5
−スルフォン酸クロリドとを反応させて得た感光剤(P
3)(平均エステル化率42%)4.87g、(A1)
0.36gを用いた以外は同様にしてポジ型フォトレジ
スト組成物を調製した。実施例1と同様にして、各性能
を評価した。結果を表−1に示す。
【0028】比較例1 実施例1において、(N1)に代わり、同様にして得ら
れるクレゾール系ノボラック樹脂(N4)(平均分子量
3,800)15.85g、(P3)7.91g、(A
1)0.24gを用いた以外は同様にしてポジ型フォト
レジスト組成物を調製した。実施例1と同様にして、各
性能を評価した。結果を表−1に示す。
【0029】比較例2 実施例1において、乳酸エチル及び酢酸ブチルの溶媒、
フッ素系界面活性剤以外の成分として、m−クレゾー
ル、p−クレゾール及び2,5−キシレノールの混合物
(モル比=4:5:1)並びに、ホルムアルデヒドから
合成したクレゾ─ル系ノボラック樹脂(N5)(平均分
子量6,500)17.06gと、2,3,4,4′−
テトラヒドロキシベンゾフェノンと、1,2−ナフトキ
ノンジアジド−5−スルフォン酸クロリドとを反応させ
て得た感光剤(P4)(平均エステル化率98%)3.
65gを用いた以外は同様にしてポジ型フォトレジスト
組成物を調製した。実施例1と同様にして、各性能を評
価した。結果を表−1に示す。
【0030】
【表1】 *1:Ethの45%の露光量において現像時間が0〜60秒間のフォトレジス ト膜の平均溶解速度 *2:Ethの45%の露光量において現像時間が60秒からフォトレジスト膜 が0になるまでの時間のフォトレジスト膜の平均溶解速度 *3:Ethの露光量において現像時間が0〜30秒間のフォトレジスト膜の平 均溶解速度 *4:ホール開口部は既に膜減りが発生していた。
【0031】
【発明の効果】本発明のポジ型フォトレジスト塗布膜
は、露光された該塗布膜の溶解速度とその露光量との関
係において特別の溶解挙動を有するので、ハーフトーン
位相シフトマスクを使用し、コンタクトホール工程等に
適用した場合、ホール等が開口する焦点深度を拡大する
のみならず、膜減りのディンプルマージンが大きく、実
用面における広い焦点深度を与えることができる。従っ
て、本発明のフォトレジスト組成物は、コンタクトホー
ル用或いはハーフトーン位相シフトマスクを用いるフォ
トリソグラフィー等に好適に用いることができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】従来のフォトレジスト塗布膜の膜厚と現像時間
との関係を示す図である。
【図2】従来のフォトレジスト塗布膜の膜厚が零になる
迄の平均現像速度と露光量との関係を示す図である。こ
れにより、g線レジストは第1世代から第4世代へと溶
解速度曲線の傾きを大きくすることによって、解像度を
上げて来たことが分る(NIKKEI MICRODE
VICES 1991年5月号)。
【図3】本発明のフォトレジスト塗布膜の膜厚と現像時
間との関係を示す図である。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.6 識別記号 庁内整理番号 FI 技術表示箇所 H01L 21/30 569E 569F (72)発明者 池本 慎 北九州市八幡西区黒崎城石1番1号 三菱 化学株式会社黒崎開発研究所内

Claims (4)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 基板に塗布されたポジ型フォトレジスト
    塗布膜において、水酸化テトラメチルアンモニウムの
    2.38重量%の水溶液を用い、23℃にて現像される
    場合のEthの45%の露光量における現像時間0〜6
    0秒間の平均現像速度が、25Å/秒以下であることを
    特徴とするポジ型フォトレジスト塗布膜。
  2. 【請求項2】 請求項1に記載のポジ型フォトレジスト
    塗布膜を与えるポジ型フォトレジスト組成物。
  3. 【請求項3】 Ethの45%の露光量における、現像
    開始60秒後からフォトレジスト膜厚が0になるまでの
    時間の平均溶解速度(DR2)及び現像時間0〜60秒
    間の平均現像速度(DR1)において、DR2/DR1
    ≧1.1である請求項1に記載のポジ型フォトレジスト
    塗布膜又は請求項2に記載のポジ型フォトレジスト組成
    物。
  4. 【請求項4】 基板上にポジ型フォトレジスト組成物を
    塗布する工程、得られた塗布膜を加熱処理し溶媒を除去
    する工程、加熱処理した塗布膜を露光する工程、更に必
    要に応じ塗布膜付き基板を加熱処理する工程及び露光し
    た塗布膜を現像液に接触させ露光部分を溶解除去する現
    像工程よりなるパターン形成方法において、請求項1又
    は3に記載のポジ型フォトレジスト塗布膜、或いは請求
    項2又は3に記載のポジ型フォトレジスト組成物を用い
    ることを特徴とするパターン形成方法。
JP8161566A 1996-06-21 1996-06-21 ポジ型フォトレジスト塗布膜及びポジ型フォトレジスト組成物並びにパターン形成方法 Pending JPH1010736A (ja)

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