JPH10107351A - 双方向伝送用Er添加光ファイバ増幅器 - Google Patents

双方向伝送用Er添加光ファイバ増幅器

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JPH10107351A
JPH10107351A JP26213896A JP26213896A JPH10107351A JP H10107351 A JPH10107351 A JP H10107351A JP 26213896 A JP26213896 A JP 26213896A JP 26213896 A JP26213896 A JP 26213896A JP H10107351 A JPH10107351 A JP H10107351A
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JP
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optical
optical fiber
signal light
doped
circulator
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JP26213896A
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Katsuyuki Imoto
克之 井本
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Hitachi Cable Ltd
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Hitachi Cable Ltd
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 広い波長域にわたって利得の波長特性が平坦
な双方向伝送用Er添加光ファイバ増幅器が得られるよ
うにする。 【解決手段】 光送信機103と光受信機105が接続
された光サーキュレータ101と、WDMフィルタ11
5を介して光受信機116及び光送信機118が接続さ
れた光サーキュレータ113との間には、増幅用のEr
添加光ファイバ109が接続され、励起光源108,1
12からの励起光が付与される。光サーキュレータ11
3には損失媒体としてのEr添加光ファイバ114が接
続され、Er添加光ファイバ109からの信号光の特定
波長帯を抑圧する。これにより、夫々の波長の信号光の
増幅利得をほぼ等しくでき、光送信機及び光受信機の仕
様をほぼ同一にすることができ、量産性が向上し、コス
トダウンが可能になる。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、波長の異なる信号
光を双方向に伝送する双方向伝送システムに用いられる
Er添加光ファイバ増幅器に関するものである。
【0002】
【従来の技術】近年、光ファイバのコア内にEr(エル
ビウム)、Pr(プラセオジム)、Nd(ネオジム)等
の希土類元素を添加した光ファイバ増幅器が実用レベル
に達するようになってきた。特に、Erを添加した光フ
ァイバ増幅器は、1.55μm帯において高利得、高飽
和出力を有することから、種々のシステムへの適用が考
えられている。その中でも1.53μmから1.56μ
m波長帯の信号光を数波以上用いた波長多重伝送による
高速、大容量、長距離伝送や光CATV(CableTelevis
ion)システムへの適用が注目されている。このような
システムにおいては、1つの伝送路内を上り方向と下り
方向の双方向に伝送できることが望まれている。光ファ
イバ増幅器を用いた双方向伝送方式として、図7及び図
8に示すような光サーキュレータを用いた方式が提案さ
れている。
【0003】まず、図7について説明する。入出力ポー
ト701から入射した信号光Aは、光合波器702によ
って励起光源703からの励起光に合流する。光合波器
702の出力光は希土類添加光ファイバ704内を伝搬
し、光サーキュレータ705のポート705Aに入射
し、内部を通過してポート705Bから出射し、光フィ
ルタ706へ入射する。光フィルタ706では励起光の
みがカットされ、増幅された信号光のみが光ファイバ7
07を通して入出力ポート708へ出射され、信号光A
として出力される。
【0004】一方、信号光Bが入出力ポート708に入
力されると、光フィルタ706を通して光サーキュレー
タ705のポート705Bに入射し、光サーキュレータ
705のポート705Cから出射し、光ファイバ709
を通して反射点710で反射する。この反射光は光ファ
イバ709及び光サーキュレータ705を通してポート
705Dへ出射し、更に希土類添加光ファイバ711へ
入射する。希土類添加光ファイバ711を通過した信号
光は光合波器713を直進して反射点714に到達し、
この反射点714で反射し、同一光路に戻される。この
とき励起光源712では励起光が生成されており、この
励起光は光合波器713で反射する際、反射点714か
らの信号光と合波され、希土類添加光ファイバ711を
通過する過程で増幅される。この増幅光は光サーキュレ
ータ705のポート705Dへ入射し、光サーキュレー
タ705を介してポート705Aへ出射する。更に、希
土類添加光ファイバ704を通過する際に増幅が行わ
れ、増幅された信号光は光合波器702を通過し、入出
力ポート701から信号光Bとして出力される。
【0005】次に、図8の構成について説明する。図8
においては、2つの光サーキュレータと3つの希土類添
加光ファイバを用いた構成にしており、これにより利得
の向上を図っている。なお、図中、希土類添加光ファイ
バ704より右側の構成は図7と同一である。光合波器
702と希土類添加光ファイバ704の間には光サーキ
ュレータ716が挿入されている。光合波器702は光
ファイバ715を介して光サーキュレータ716のポー
ト716Bに接続され、ポート716Cには希土類添加
光ファイバ704が接続されている。また、光サーキュ
レータ716のポート716Cには光ファイバ717を
介して反射点718が接続され、ポート716Dには希
土類添加光ファイバ719が接続されている。希土類添
加光ファイバ719の他端には光合波器720が配設さ
れ、その直進光路上には反射点721が配設され、光合
波器720の反射光路上には励起光源722が配設され
ている。
【0006】この構成では、光サーキュレータ716に
信号光Aが入射されると、光合波器702で信号光Aと
励起光源703の励起光とが合波され、光サーキュレー
タ716のポート716Bに入光する。ポート716B
の入射光は光サーキュレータ716のポート716Aか
ら出射し、希土類添加光ファイバ704を通過する際に
増幅が行われ、増幅された信号光は光サーキュレータ7
05、光フィルタ706を順次通過し、入出力ポート7
08から信号光Aとして出力される。
【0007】また、入出力ポート708から入力された
信号光Bに対しては、図7で説明したように希土類添加
光ファイバ711,704で光増幅された後、光サーキ
ュレータ716のポート716Aから光サーキュレータ
716に入射する。光サーキュレータ716に入射した
信号光Bは希土類添加光ファイバ719で光増幅された
後、ポート716Bへ抜け、光ファイバ715へ出射さ
れる。光ファイバ715へ出射された信号光Bは光合波
器702を通過して入出力ポート701に出力される。
【0008】
【発明が解決しようとする課題】しかし、従来の双方向
伝送用希土類添加光ファイバ増幅器によると、1.53
μm〜1.56μmの波長帯の信号光を1nm或いは2
nm間隔で数十波を用い、それを信号光AとBに分けて
双方向に伝送しようとする場合、現状のEr添加光ファ
イバ増幅器の構成では上記波長帯での利得が平坦ではな
く、1.53μm帯付近の利得が1.545μm〜1.
56μmにわたる利得よりも5〜10dBも高くなるた
め、受信した信号光の光S/N特性(信号光対雑音比特
性)や各々の信号間でのクロストーク特性を劣化させる
という問題がある。
【0009】また、光S/N特性やクロストーク特性が
劣化することにより、A側及びB側から送ることのでき
る信号光のチャンネル数が少なくなり、双方向に伝送す
ることのできる情報量に制約が生じるという問題ある。
そこで本発明は、広い波長域にわたって利得の波長特性
が平坦な双方向伝送用Er添加光ファイバ増幅器を提供
することを目的としている。
【0010】
【課題を解決するための手段】上記の目的を達成するた
めに、この発明は、波長多重された第1および第2の信
号光を出力する第1および第2の光送信機と、少なくと
も3つのポートを有し、その内の2つのポートで前記第
1および第2の信号光を受信するとともに他のポートに
前記第2の信号光を受信する第1の光受信機が接続され
る第1の光サーキュレータと、少なくとも4つのポート
を備えた第2の光サーキュレータと、前記第1の光サー
キュレータと前記第2の光サーキュレータとの間に接続
され、双方向の増幅を行うEr添加光ファイバと、所定
波長の励起光を前記Er添加光ファイバに片方向又は双
方向から供与する励起手段と、前記第2の光サーキュレ
ータの2つのポート間に接続され、前記Er添加光ファ
イバからの信号光の内の特定波長帯を減衰又は反射させ
る利得調整手段と、前記第2の光サーキュレータの他の
ポートに接続されるとともに前記第2の光送信機、及び
前記第1の信号光を受信する第2の光受信機が接続され
るWDMフィルタとを備えた構成にしている。
【0011】この構成によれば、信号光の内の特定波長
帯を減衰又は反射させる特性を有する光部品に信号光を
通過させることにより、増幅した信号光の特定波長帯が
他の波長帯よりも利得が大きい場合でも、その利得偏差
が小さくなり、夫々の波長の信号光の増幅利得をほぼ等
しくすることができる。この結果、光S/N特性(光信
号/雑音特性)や光クロストーク特性(各々の波長の信
号光間の光クロストーク特性)の劣化を極めて小さくす
ることができる。また、夫々の波長の信号光の増幅利得
をほぼ等しくできるために、光送信機及び光受信機の仕
様をほぼ同一にすることができ、量産性が向上し、コス
トダウンが可能になる。
【0012】前記利得調整手段は、非励起のEr添加光
ファイバ、干渉膜光フィルタ、又は光ファイバグレーテ
ィングを用いることができる。この構成によれば、いず
れも信号光の内の特定波長帯を減衰又は反射させる特性
を有し、夫々の波長の信号光の増幅利得をほぼ等しくす
ることができる。前記第1の光サーキュレータは、前記
第1の光送信機及び前記第1の光受信機が接続される第
2のWDMフィルタと、前記第2の光送信機からの信号
光の内の特定波長帯を減衰又は反射させる特性を有する
利得調整手段とを接続した構成にすることができる。
【0013】この構成によれば、上り側及び下り側のい
ずれにおいても受信される信号光の夫々の波長において
増幅利得をほぼ等しくすることが可能になる。上記の目
的は、波長多重された第1および第2の信号光を出力す
る第1および第2の光送信機と、少なくとも3つのポー
トを有し、その内の2つのポートで前記第1および第2
の信号光を受信するとともに他のポートに前記第2の信
号光を受信する第1の光受信機が接続される第1の光サ
ーキュレータと、少なくとも4つのポートを備えた第2
の光サーキュレータと、前記第1の光サーキュレータと
前記第2の光サーキュレータとの間に接続され、双方向
の増幅を行う第1のEr添加光ファイバと、前記第1お
よび第2の光サーキュレータの間で前記第1のEr添加
光ファイバに接続され、信号光中の特定波長帯を減衰又
は反射させる利得調整手段と、前記第1および第2の光
サーキュレータの間で前記利得調整手段に接続され、双
方向の増幅を行う第2のEr添加光ファイバと、所定波
長の励起光を前記第1および第2のEr添加光ファイバ
に片方向又は双方向から供与する励起手段と、前記第2
の光サーキュレータに接続されるとともに前記第2の光
送信機、及び前記第1の信号光を受信する第2の光受信
機が接続されるWDMフィルタとを備えた構成によって
も達成される。
【0014】この構成によれば、2つの増幅用のEr添
加光ファイバの間に信号光中の特定波長帯を減衰又は反
射させる特性を有する光部品を配設したことにより、上
り側及び下り側のいずれの信号光に対しても増幅が行
え、かつ夫々の波長の信号光の増幅利得をほぼ等しくす
ることができる。したがって、光S/N特性(光信号/
雑音特性)や光クロストーク特性(各々の波長の信号光
間の光クロストーク特性)の劣化を極めて小さくするこ
とができる。また、夫々の波長の信号光の増幅利得をほ
ぼ等しくできるために、光送信機及び光受信機の仕様を
ほぼ同一にすることができ、量産性が向上し、コストダ
ウンが可能になる。
【0015】前記利得調整手段は、非励起のEr添加光
ファイバ、干渉膜光フィルタ、又は光ファイバグレーテ
ィングを用いることができる。この構成によれば、いず
れも信号光の内の特定波長帯を減衰又は反射させる特性
を有し、夫々の波長の信号光の増幅利得をほぼ等しくす
ることができる。
【0016】
【発明の実施の形態】以下、本発明の実施の形態につい
て図面を基に説明する。図1は本発明による双方向伝送
用Er添加光ファイバ増幅器の第1の実施の形態を示す
回路図であり、1.52μm〜1.57μmの波長範囲
の中から信号光の波長を用いるのに適している。
【0017】3端子の光サーキュレータ101(第1の
光サーキュレータ)はa,b,cの3つのポートを備
え、ポートaには信号光102を送信する光送信機10
3(第1の光送信機)が接続され、ポートcには信号光
104を受信する光受信機105(第1の光受信機)が
接続されている。更に、光サーキュレータ101のポー
トbにはWDM(Wavelength Division Multiplexing:
波長分割多重)カプラ106が接続され、このWDMカ
プラ106には励起光107を発生する励起光源108
が接続されている(WDMカプラ106と励起光源10
8により励起手段を構成)。なお、WDMカプラは信号
光はそのまま通過させ、励起光に対しては分波させる特
性を持ったフィルタである。
【0018】更に、WDMカプラ106にはEr添加光
ファイバ109(その長さは十数メートルから三十数メ
ートルの範囲で選択され、また、Er添加光量は100
ppm〜1000ppmの範囲に設定される)が接続さ
れ、このEr添加光ファイバ109にはWDMカプラ1
10が接続され、励起光源112からの励起光111が
注入される(WDMカプラ110と励起光源112によ
り励起手段を構成)。また、WDMカプラ110には光
サーキュレータ113のポートaが接続されている。W
DMカプラ110のポートbとポートcの間には、Er
添加光ファイバ114(光部品)が接続されている。更
に、ポートdにはWDMフィルタ115が接続され、こ
のWDMフィルタ115には信号光117を受信する光
受信機116(第2の光受信機)及び信号光119を送
出する光送信機118(第2の光送信機)が接続されて
いる。
【0019】以上の構成において、光送信機103(T
1 )は1.53μm付近の短波長側の波長の信号光を
少なくとも1つ含んだ信号光を数チャンネルから数十チ
ャンネルを用い、これらの信号光の夫々に情報をのせて
送出する。これら信号光は最終的には光受信機116
(RX1 )で受信される。一方、光送信機118から
は、1.53μm付近の短波長側の波長の信号光を含ま
ない信号光、例えば1.547μm〜1.57μmの長
波長側の波長を用いた信号光を数チャンネルから数十チ
ャンネルを用い、これらの信号光に夫々の情報をのせて
送出する。これら信号光は最終的には光受信機105
(RX2 )で受信される。上記した波長帯を用いて双方
向伝送を行うと、夫々の波長の信号光はほぼ同じ増幅度
で増幅され、光受信機105,116には夫々の波長の
信号光パワーレベルがほぼ等しい状態で入力される。次
に、図1の動作の詳細について説明する。
【0020】光送信機103からは波長多重された信号
光102(1.526μm〜1.546μmの波長範囲
において2nm間隔に11チャンネルの信号光を含み、
夫々の信号光に情報を乗せて波長多重したもの)が送出
される。信号光102は光サーキュレータ101のポー
トaに入力され、内部を通過してポートbから出射さ
れ、更にWDMカプラ106に入射する。WDMカプラ
106は励起光源108からの励起光107(波長0.
98μm帯又は1.48μm帯)と信号光102を合流
させ、この合流した信号光120と励起光107がEr
添加光ファイバ109に入射する。励起光107がEr
添加光ファイバ109内を伝搬することにより励起光は
Erイオンに吸収され、反転分布状態を形成し、信号光
120を増幅する。また、Er添加光ファイバ109の
他端(出射端)側からも励起光源112で発生した励起
光111(波長0.98μm帯又は1.48μm帯であ
り、光パワーは数十mW〜百数十mW)がEr添加光フ
ァイバ109に入射され、信号光120を増幅する。た
だし、励起光111は励起光107の伝搬方向とは反対
の方向へ伝搬する。なお、励起光111,107の大部
分はEr添加光ファイバ109内で吸収される。吸収さ
れなかった僅かな励起光は、夫々WDMカプラ106,
110で分波され、除去される。
【0021】信号光120はEr添加光ファイバ109
による増幅により、25dB以上の利得を持つことがで
きる。この利得は、信号光102の光パワー、励起光1
07の光パワー、Er添加光ファイバ109のEr添加
量及びファイバ長に依存する。すなわち、信号光102
の光パワーが微小であるほど利得は高くなり、信号光1
02の光パワーが大きくなるほど利得は飽和傾向を示す
ようになる。また、励起光107,111の光パワーが
大きいほど利得は高くなる。
【0022】Er添加光ファイバ109のEr添加量
は、50ppm以上であれば、ほぼ十分な利得が得ら
れ、Er添加量の増加に対してはそれほど顕著な利得増
大にはならない。Er添加量は、上記したように100
ppm〜1000ppmの範囲が好ましい。なお、Er
添加光ファイバ109内には、Alが1,000ppm
〜60,000ppmの範囲で共添加されているのが好
ましい。また、Er添加光ファイバ109の長さは、最
大利得が得られる長さ(通常、30〜50mの範囲内で
選択)よりも短くすることにより、雑音指数を低くする
ことができる。更に望ましくは、最大飽和出力を実現す
るファイバ長(10〜30mの範囲内で選択)に設定す
るのが良い。以上のような条件のもとで増幅された信号
光121は、1.53μm付近の信号光がそれ以外の波
長の信号光よりも1〜5dB高い利得で増幅された状態
になっている。
【0023】このような信号光121は、第2の光サー
キュレータ113のポートaに入射され、光サーキュレ
ータ113の内部を通過してポートbから出力され、信
号光122としてEr添加光ファイバ114へ送出され
る。このEr添加光ファイバ114には励起光が印加さ
れないため、信号光122はEr添加光ファイバ114
を伝搬することにより、Er添加光ファイバ114の損
失波長特性に依存した損失を伴う信号光123として出
力され、光サーキュレータ113のポートcに入力され
る。
【0024】Er添加光ファイバ114の損失波長特性
は、例えば図2に示すような構造のEr添加マルチコア
光ファイバを用いた場合、図3に示すようになる。Er
添加マルチコア光ファイバ200の構造は図2に示す如
く、プライマリークラッド層202が被覆され、Erと
Alを共添加した複数のコア201a〜201gを備え
たガラスロッド203を集合し、更に、これらガラスロ
ッド203の周囲をセカンダリクラッド204で厚く覆
ったものである。このような構造のEr添加マルチコア
光ファイバ200を用いることによって、高利得化及び
利得の波長特性の平坦化を達成することができる。
【0025】図3に示すように、波長1.53μm付近
に損失ピークを持ち、それよりも短波長及び長波長域で
損失が徐々に低くなる特性を持っている。この特性はE
r添加量が多いほど損失ピーク値が大きくなり、また、
Alの添加量が多いほど長波長側の損失の低減が緩やか
になる。また、Er添加光ファイバ114のファイバ長
が長くなるほど損失も増大する。このEr添加光ファイ
バ114には、信号光123の各チャンネル間の利得偏
差の最大値が約5dBの場合、Er添加光ファイバ11
4のファイバ長は約1mとし、Er添加量は約400p
pm前後、Al添加量は約5,000ppm〜10,0
00ppmの範囲のものを用いている。この結果、Er
添加光ファイバ114を通過してきた信号光123の各
々のチャンネルの波長の信号光の出力偏差は限りなく小
さく抑えられる。
【0026】信号光123は光サーキュレータ113の
ポートcに入射され、光サーキュレータ113内を通過
してポートdから出力され、信号光124としてWDM
フィルタ115に入力される。WDMフィルタ115は
波長選択機能を持った光フィルタであり、波長多重され
た信号光124から信号光117を分波し、光受信機1
16へ入力させる。光受信機116は信号光117を電
気信号に変換し、各々のチャンネルの情報信号を再生さ
れる。
【0027】一方、光送信機118(TX2 )から波長
多重された信号光119(例えば、1.547μm〜
1.561μmの波長範囲において2nm間隔に8チャ
ンネルの信号光を含み、夫々の信号光に情報を乗せて波
長多重したもの)が送出されると、この信号光119は
WDMフィルタ115で合波され、信号光125として
光サーキュレータ113のポートdに入力される。信号
光125はポートdからポートaに抜け、WDMカプラ
110へ伝搬する。WDMカプラ110では励起光源1
12からの励起光111と信号光125の合波が行わ
れ、信号光127と励起光111がEr添加光ファイバ
109へ入力される。
【0028】Er添加光ファイバ109は、励起光11
1,107を用いて25dB以上の利得を持つように信
号光127を増幅する。増幅され、WDMカプラ106
を光サーキュレータ101側へ通過してきた信号光12
7は、波長帯が1.547μm〜1.561μmの波長
範囲であるので、各々のチャンネルの信号光はほぼ等し
い利得で増幅される。すなわち、殆ど利得偏差のない状
態で増幅される。したがって、図1のように、Er添加
光ファイバ114を通して利得偏差を補償する必要がな
い。
【0029】増幅された信号光127は光サーキュレー
タ101のポートbに入り、内部を通過してポートcか
ら出力され、信号光104として光受信機105に受信
される。光受信機105内で各々のチャンネルに分波さ
れ、光受信機105内の光−電変換回路で電気信号に変
換され、夫々の情報信号が再生される。以上のように、
図1に示した本発明のEr添加光ファイバ増幅器によれ
ば、光送信機103,118の各々から送出された信号
光をほぼ等しい利得で増幅することのできる双方向伝送
システムを構築することができる。この結果、光送信機
及び光受信機の仕様をほぼ同一にすることができ、量産
性の向上、及びコストダウンを図ることができる。ま
た、上り側と下り側の信号光の波長を1.52μm〜
1.57μmの範囲で自由に選べるため、システムの柔
軟性、拡張性を図ることができる。更に、上り側と下り
側の信号光の増幅利得をほぼ等しくすることができるの
で、上り側と下り側の伝送距離もほぼ等しくすることが
でき、システム設計が容易になる。このほか、励起方法
が上り側と下り側で左右対象なため、上り側と下り側の
雑音指数特性もほぼ等しくすることができる。つまり、
受信した情報の品質を双方向でほぼ等しくすることがで
きる。これは、特に画像伝送や超高速情報伝送を行うう
えで極めて有効となる。
【0030】図4は本発明による双方向伝送用Er添加
光ファイバ増幅器の第2の実施の形態を示す回路図であ
り、図1の双方向伝送用Er添加光ファイバ増幅器と同
様に、1.52μm〜1.57μmの波長範囲の中から
信号光の波長を用いるのに適している。なお、図4にお
いては、図1に示したと同一であるものには同一引用数
字を用いたので、以下においては重複する説明を省略す
る。
【0031】ここでは、図1のEr添加光ファイバ10
9が設けられていた場所に非励起(励起光が伝搬されな
い使い方)のEr添加光ファイバ128(その長さは約
2m)を両側にWDMカプラ136,137を接続した
状態で配設している(WDMカプラ129,136,1
37と励起光源108,112により励起手段を形
成)。このEr添加光ファイバ128は、図1に示した
Er添加光ファイバ114と同機能を有するもので、図
1の場所からEr添加光ファイバ114を移設した構成
になっている。
【0032】更に、WDMカプラ136と光サーキュレ
ータ101の間にEr添加光ファイバ109と同機能を
有するEr添加光ファイバ109a(第1のEr添加光
ファイバ)が配設され、WDMカプラ137と光サーキ
ュレータ113の間にEr添加光ファイバ109と同機
能を有するEr添加光ファイバ109b(第2のEr添
加光ファイバ)が配設されている。そして、WDMカプ
ラ136とWDMカプラ137はWDMカプラ129で
結合され、このWDMカプラ129に励起光源108,
112が結合され、WDMカプラ136,137に励起
光111,107を供給できるようにしている。これ以
外の構成は図1に示した通りである。なお、Er添加光
ファイバ109a及びEr添加光ファイバ109bに
は、図2に示したような構造のEr添加マルチコアファ
イバを用いることができる。Er添加光ファイバ109
a,109bの長さを約10m、Er及びAlの添加量
を400ppm及び17,000ppm、各々のコア径
を約1.9μm、コアとコアとの間隔は約1.3μm、
コアとクラッドとの比屈折率差を約2.1%、励起光源
112からの励起光111(波長0.98μm)のパワ
ーを約80mWにした場合、信号光130はEr添加光
ファイバ109aで、26dB(波長1.538μm〜
1.546μm)〜32dB(波長1.53μm)の利
得で増幅され、信号光131として出力される。
【0033】以上の構成において、図1の場合と同様
に、光送信機103からは1.526μm〜1.546
μmの波長範囲において2nm間隔に11チャンネルの
信号光を含み、夫々の信号光に情報を乗せて波長多重し
た信号光が送出される。信号光102は光サーキュレー
タ101のポートaに入力され、内部を通過してポート
bから出射され、Er添加光ファイバ109aに入射す
る。Er添加光ファイバ109aには、励起光源112
で発生した励起光111がWDMカプラ129,136
を順次経由して入射しており、信号光130とは逆方向
からEr添加光ファイバ109a内を伝搬する。これに
より、信号光130は増幅される。
【0034】ところで、上記したように、図2の構造の
Er添加マルチコアファイバを用いた場合、上記の波長
内でチャンネル間に約6dBの利得偏差が生じる。そこ
で、この利得偏差を抑圧するため、Er添加光ファイバ
128内を伝送させる。これにより、利得偏差は2dB
以下に抑圧され、1.53μmの利得が1.538μm
〜1.546μmの利得よりも逆に低くすることができ
る。利得偏差が抑圧された信号光はEr添加光ファイバ
109bに伝送され、第2の増幅が行われる。Er添加
光ファイバ109bには励起光源108からの励起光1
07がWDMカプラ129,137で分波して供給され
ており、この励起光107を用いて増幅が行われる。
【0035】励起光107に0.98μmを用い、その
パワーを約90mWにした場合、信号光102を約39
dB〜40dBの利得に増幅することができる。このよ
うにして、第1の増幅、利得偏差抑圧、第2の増幅を順
次行うことにより、各々のチャンネルの利得偏差は、約
1dBに抑えることができた。Er添加光ファイバ10
9bから出力された信号光132は、光サーキュレータ
113のポートaに入射され、ポートbから出射してW
DMフィルタ115に送られる。WDMフィルタ115
では1.526μm〜1.546μmの信号光が分波さ
れ、信号光117として取り出され、光受信機116で
受信される。
【0036】一方、光送信機118から送出された信号
光119は、図1の場合と同様に、1.547μm〜
1.561μmの波長範囲において2nm間隔に8チャ
ンネルの信号光を含み、夫々の信号光に情報を乗せて波
長多重されている。この信号光119はWDMフィルタ
115で合波され、信号光125として光サーキュレー
タ113のポートcに入射し、内部を通過した後、ポー
トaから出射する。この出射光はEr添加光ファイバ1
09bに信号光133として送られ、Er添加光ファイ
バ109bを通過する過程で増幅が行われる。増幅後の
信号光134には短波長帯の1.53μmが含まれてい
ないので、ほぼ平坦な利得−波長特性が得られる。
【0037】信号光134はWDMカプラ137を介し
てEr添加光ファイバ128に送られるが、チャンネル
内での利得の低下は僅かである。Er添加光ファイバ1
28の出力光はEr添加光ファイバ109aに送られ、
所定の増幅が行われる。この増幅による信号光135は
光サーキュレータ101のポートbに入力され、内部を
通過してポートcから出射する。ポートcから出射した
信号光104は、光受信機105に受信される。
【0038】以上のように、図4の双方向伝送用Er添
加光ファイバ増幅器は、2つの光サーキュレータ(光サ
ーキュレータ101,113)間に第1の増幅媒体(E
r添加光ファイバ109a)、損失媒体(Er添加光フ
ァイバ128)、第2の増幅媒体(Er添加光ファイバ
109b)を設け、2つの光サーキュレータに夫々波長
の異なる光受信機と光送信機を接続して双方向伝送させ
る構成にしたので、光送信機103,118からの信号
光が第1の増幅媒体→損失媒体→第2の増幅媒体(又は
逆の経路)を通過する際、信号光の増幅利得の偏差が抑
圧される。この結果、光送信機の各々から送出された信
号光をほぼ等しい利得で増幅することのできる双方向伝
送システムを構築することができる。
【0039】図5は本発明による双方向伝送用Er添加
光ファイバ増幅器の第3の実施の形態を示す回路図であ
る。なお、図5においては、図1及び図4に示したと同
一であるものには同一引用数字を用いたので、以下にお
いては重複する説明を省略する。図5に示す双方向伝送
用Er添加光ファイバ増幅器は、図4の構成における励
起光源の配置と励起方式を異ならせたところに特徴があ
る。3端子の光サーキュレータ101はa,b,cの3
つのポートを備え、ポートaには信号光102を送信す
る光送信機103が接続され、ポートcには信号光10
4を受信する光受信機105が接続されている。更に、
光サーキュレータ101のポートbにはWDMカプラ1
06が接続され、このWDMカプラ106には励起光1
07を発生する励起光源108が接続されている。な
お、WDMカプラは信号光はそのまま通過させ、励起光
に対しては分波させる特性を持ったフィルタである。
【0040】WDMカプラ106にはEr添加光ファイ
バ109a、WDMカプラ136、Er添加光ファイバ
128、WDMカプラ137、Er添加光ファイバ10
9b、WDMカプラ110、及び光サーキュレータ11
3が直列に順次接続されている。WDMカプラ106に
は励起光源108が結合され、WDMカプラ110には
励起光源112が結合されている。光サーキュレータ1
13のポートbにはWDMフィルタ138が接続され、
このWDMフィルタ138には光受信機116が接続さ
れている。また、光サーキュレータ113のポートcに
はWDMフィルタ139が接続され、このWDMフィル
タ139には光送信機118が接続されている。
【0041】光送信機103からの信号光102は光サ
ーキュレータ101を通過して信号光130となり、E
r添加光ファイバ109aを通過する際、励起光107
に基づいて増幅が行われる。この増幅による信号光13
1は、Er添加光ファイバ128内を伝送する際に利得
偏差が抑圧される。この後、Er添加光ファイバ109
bに伝送され、このEr添加光ファイバ109bにより
増幅が行われる。Er添加光ファイバ109bには励起
光源108からの励起光107がWDMカプラ136,
137で分波して供給されており、この励起光107を
用いて増幅が行われる。この増幅による信号光はEr添
加光ファイバ109bに伝送され、励起光源108から
の励起光107を用いて第2の増幅が行われる。その信
号光132は、光サーキュレータ113を通してWDM
フィルタ138に送られる。WDMフィルタ138は波
長選択機能を持った光フィルタであり、波長多重された
信号光132から信号光117を分波し、光受信機11
6へ送出する。光受信機116は信号光117を電気信
号に変換し、各々のチャンネルの情報信号を再生する。
【0042】なお、光送信機118からの信号光119
に対しては、WDMフィルタ139→光サーキュレータ
113のポートc→ポートa→WDMカプラ110→E
r添加光ファイバ109b→WDMカプラ137→Er
添加光ファイバ128→WDMカプラ136→Er添加
光ファイバ109a→WDMカプラ106→光サーキュ
レータ101→光受信機105の経路で信号光が通過す
る。Er添加光ファイバ109bで励起光111を用い
て第1の増幅が行われ、Er添加光ファイバ109aで
励起光111を用いて第2の増幅が行われる。なお、E
r添加光ファイバ109b内で吸収されずに残った励起
光111はWDMカプラ137で分波され、更にWDM
カプラ136で合波される。
【0043】図5の構成において得られる効果は、図4
構成の場合と同じであり、光送信機の各々から送出され
た信号光をほぼ等しい利得で増幅することのできる双方
向伝送システムを構築することができる。図6は本発明
による双方向伝送用Er添加光ファイバ増幅器の第4の
実施の形態を示す回路図である。なお、図6において
は、図1に示したと同一であるものには同一引用数字を
用いたので、以下においては重複する説明を省略する。
【0044】図6の構成は、光送信機103,118か
ら送出される信号光102,119に1.55μm帯近
傍の波長を用いて双方向伝送を行うもので、図1のWD
Mカプラ106より右側の構成は同一になっている。図
1の光サーキュレータ101に代えて4端子の光サーキ
ュレータ140を用い、そのポートbにEr添加光ファ
イバ109が接続されている。更に、光サーキュレータ
140のポートcとポートdの間には、Er添加光ファ
イバ114と同一機能のEr添加光ファイバ141が接
続されている。また、光サーキュレータ140のポート
aにはチャンネル型のWDMフィルタ142が接続さ
れ、このWDMフィルタ142に光送信機103及び光
受信機105が接続されている。更に、WDMフィルタ
115に代えてチャンネル型のWDMフィルタ142,
143を用いている。
【0045】信号光102の波長には、1.528μ
m、1.530μm、1.550μm、1.552μ
m、1.554μm、1.556μm、1.558μm
及び1.560μmを用いることができる。また、光送
信機118から送出される信号光119には、1.53
2μm、1.534μm、1.536μm、1.538
μm、1.540μm、1.542μm、1.544μ
m及び1.546μmを用いることができる。WDMフ
ィルタ142,143は、16チャンネルの信号光を分
波し、或いは合波するために用いられる。また、Er添
加光ファイバ114及びEr添加光ファイバ141は、
受信側の信号光に含まれる1.53μm帯近傍の波長を
低減し、各チャンネルの信号光をほぼ同じ利得にするた
めに用いられる。
【0046】図6の他の構成については、図1について
説明した通りであるので、ここでは説明を省略する。ま
た、得られる効果も図1の構成と同一である。本発明
は、上記各図に示した構成に限定されるものではない。
例えば、図1、図4、図5及び図6のEr添加光ファイ
バ114,128,141は、光受信機に入力される波
長帯の夫々の信号光の光パワーを平坦化できる特性を備
えていればよいので、Er添加光ファイバ114,12
8,141に代えて、干渉膜光フィルタ、光ファイバグ
レーティング等用いることができる。すなわち、波長
1.53μmの信号光を減衰させるか、或いは反射させ
て抑圧し、1.53μm以外の波長の信号光を通過させ
る特性(中心波長が1.53μmの帯域阻止光フィルタ
特性)光フィルタや光ファイバグレーティングを用いる
ことができる。このような光フィルタや光ファイバグレ
ーティングの特性は、非励起のEr添加光ファイバの損
失波長特性よりも容易に作れるところに特徴がある。
【0047】また、増幅用のEr添加光ファイバ10
9,109a,109bには、図2に示したようなEr
添加マルチコアファイバ、或いは従来よりのコアが一個
からなるEr添加光ファイバを用いることができる。更
に、図1及び図6におけるEr添加光ファイバ109を
励起するための励起光は、双方向から励起する構成のほ
か、励起光源108,112の一方のみを駆動する片方
向励起方式を用いることもできる。
【0048】
【発明の効果】以上説明した通り、本発明は、第1の光
サーキュレータと第2の光サーキュレータとの間に双方
向の増幅を行う第1のEr添加光ファイバを接続し、所
定波長の励起光を前記Er添加光ファイバに片方向又は
双方向から供与する励起手段と、前記第2の光サーキュ
レータの2つのポート間に接続され、前記第1のEr添
加光ファイバからの信号光の内の特定波長帯を減衰又は
反射させる特性を有する光部品を設けた構成にしたの
で、夫々の波長の信号光の増幅利得をほぼ等しくするこ
とができ、光S/N特性(光信号/雑音特性)や光クロ
ストーク特性(各々の波長の信号光間の光クロストーク
特性)の劣化を極めて小さくすることができる。また、
夫々の波長の信号光の増幅利得をほぼ等しくできるため
に、光送信機及び光受信機の仕様をほぼ同一にすること
ができ、量産性が向上し、コストダウンが可能になる。
【0049】また、上り側と下り側の信号光の波長を
1.53μm〜1.56μmの範囲で自由に選べるた
め、システムの柔軟性、拡張性を図ることができる。更
に、上り側と下り側の信号光の増幅利得をほぼ等しくす
ることができるので、上り側と下り側の伝送距離もほぼ
等しくすることができ、システム設計が容易になる。こ
のほか、励起方法が上り側と下り側で左右対象なため、
上り側と下り側の雑音指数特性もほぼ等しくすることが
できる。
【0050】また、本発明は、第1の光サーキュレータ
と第2の光サーキュレータの間に、共に双方向の増幅を
行う第1のEr添加光ファイバと第2のEr添加光ファ
イバを接続し、この第1,第2のEr添加光ファイバ間
に利得偏差を抑圧するための光部品を設けた構成にした
ので、夫々の波長の信号光の増幅利得をほぼ等しくする
ことができ、光S/N特性(光信号/雑音特性)や光ク
ロストーク特性(各々の波長の信号光間の光クロストー
ク特性)の劣化を極めて小さくすることができる。ま
た、夫々の波長の信号光の増幅利得をほぼ等しくできる
ために、光送信機及び光受信機の仕様をほぼ同一にする
ことができ、量産性が向上し、コストダウンが可能にな
る。更に、上り側と下り側の信号光の波長を1.53μ
m〜1.56μmの範囲で自由に選べるため、システム
の柔軟性、拡張性を図ることができる。更に、上り側と
下り側の信号光の増幅利得をほぼ等しくすることができ
るので、上り側と下り側の伝送距離もほぼ等しくするこ
とができ、システム設計が容易になる。このほか、励起
方法が上り側と下り側で左右対象なため、上り側と下り
側の雑音指数特性もほぼ等しくすることができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明による双方向伝送用Er添加光ファイバ
増幅器の第1の実施の形態を示す回路図である。
【図2】本発明のEr添加光ファイバとして利用可能な
Er添加マルチコア光ファイバの構成を示す断面図であ
る。
【図3】図2のEr添加マルチコア光ファイバの損失波
長特性を示す特性図である。
【図4】本発明による双方向伝送用Er添加光ファイバ
増幅器の第2の実施の形態を示す回路図である。
【図5】本発明による双方向伝送用Er添加光ファイバ
増幅器の第3の実施の形態を示す回路図である。
【図6】本発明による双方向伝送用Er添加光ファイバ
増幅器の第4の実施の形態を示す回路図である。
【図7】従来の双方向伝送用Er添加光ファイバ増幅器
の構成を示す回路図である。
【図8】従来の双方向伝送用Er添加光ファイバ増幅器
の他の構成を示す回路図である。
【符号の説明】
101,113,140 光サーキュレータ 103,118 光送信機 105,116 光受信機 106,110,136,137 WDMカプラ 108,112 励起光源 109,109a,109b,114,141 Er添
加光ファイバ 115,142,143 WDMフィルタ
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.6 識別記号 FI // G02B 6/00

Claims (5)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 波長多重された第1および第2の信号光
    を出力する第1および第2の光送信機と、 少なくとも3つのポートを有し、その内の2つのポート
    で前記第1および第2の信号光を受信するとともに他の
    ポートに前記第2の信号光を受信する第1の光受信機が
    接続される第1の光サーキュレータと、 少なくとも4つのポートを備えた第2の光サーキュレー
    タと、 前記第1の光サーキュレータと前記第2の光サーキュレ
    ータとの間に接続され、双方向の増幅を行うEr添加光
    ファイバと、 所定波長の励起光を前記Er添加光ファイバに片方向又
    は双方向から供与する励起手段と、 前記第2の光サーキュレータの2つのポート間に接続さ
    れ、前記Er添加光ファイバからの信号光の内の特定波
    長帯を減衰又は反射させる利得調整手段と、 前記第2の光サーキュレータの他のポートに接続される
    とともに前記第2の光送信機、及び前記第1の信号光を
    受信する第2の光受信機が接続されるWDMフィルタと
    を備えたことを特徴とする双方向伝送用Er添加光ファ
    イバ増幅器。
  2. 【請求項2】 前記利得調整手段は、非励起のEr添加
    光ファイバ、干渉膜光フィルタ、又は光ファイバグレー
    ティングであることを特徴とする請求項1記載の双方向
    伝送用Er添加光ファイバ増幅器。
  3. 【請求項3】 前記第1の光サーキュレータは、前記第
    1の光送信機及び前記第1の光受信機が接続される第2
    のWDMフィルタと、前記第2の光送信機からの信号光
    の内の特定波長帯を減衰又は反射させる特性を有する利
    得調整手段とを接続していることを特徴とする請求項1
    記載の双方向伝送用Er添加光ファイバ増幅器。
  4. 【請求項4】 波長多重された第1および第2の信号光
    を出力する第1および第2の光送信機と、 少なくとも3つのポートを有し、その内の2つのポート
    で前記第1および第2の信号光を受信するとともに他の
    ポートに前記第2の信号光を受信する第1の光受信機が
    接続される第1の光サーキュレータと、 少なくとも4つのポートを備えた第2の光サーキュレー
    タと、 前記第1の光サーキュレータと前記第2の光サーキュレ
    ータとの間に接続され、双方向の増幅を行う第1のEr
    添加光ファイバと、 前記第1および第2の光サーキュレータの間で前記第1
    のEr添加光ファイバに接続され、信号光中の特定波長
    帯を減衰又は反射させる利得調整手段と、 前記第1および第2の光サーキュレータの間で前記利得
    調整手段に接続され、双方向の増幅を行う第2のEr添
    加光ファイバと、 所定波長の励起光を前記第1および第2のEr添加光フ
    ァイバに片方向又は双方向から供与する励起手段と、 前記第2の光サーキュレータに接続されるとともに前記
    第2の光送信機、及び前記第1の信号光を受信する第2
    の光受信機が接続されるWDMフィルタとを備えたこと
    を特徴とする双方向伝送用Er添加光ファイバ増幅器。
  5. 【請求項5】 前記利得調整手段は、非励起のEr添加
    光ファイバ、干渉膜光フィルタ、又は光ファイバグレー
    ティングであることを特徴とする請求項4記載の双方向
    伝送用Er添加光ファイバ増幅器。
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