JPH10103489A - 自動変速機の制御装置 - Google Patents

自動変速機の制御装置

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Publication number
JPH10103489A
JPH10103489A JP28000296A JP28000296A JPH10103489A JP H10103489 A JPH10103489 A JP H10103489A JP 28000296 A JP28000296 A JP 28000296A JP 28000296 A JP28000296 A JP 28000296A JP H10103489 A JPH10103489 A JP H10103489A
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JP
Japan
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pressure
friction element
chamber
line
state
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Application number
JP28000296A
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English (en)
Inventor
Yasunari Nakayama
康成 中山
Mitsuo Yasuno
美津男 安野
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Mazda Motor Corp
Original Assignee
Mazda Motor Corp
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Publication date
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 締結室と解放室とを有する第1摩擦要素と、
締結室を有する第2、第3摩擦要素と、第2摩擦要素の
締結時に該摩擦要素の締結室に作動圧を供給する蓄圧手
段とを有する自動変速機において、上記第1摩擦要素が
締結されている状態で第2摩擦要素を締結すると共に第
3摩擦要素を解放する変速時に、中立状態の発生による
エンジン回転の吹き上り等を防止する。 【解決手段】 2−4ブレーキが締結されている状態
で、フォワードクラッチを締結し、かつ3−4クラッチ
を解放する4−2変速時に、フォワードクラッチ圧の供
給を開始すると同時に、シフトバルブを切り換えて、フ
ォワードクラッチの締結室に蓄圧手段から作動圧を供給
すると共に3−4クラッチの締結室を2−4ブレーキの
解放室に連通させ、その後、これらの動作より遅らせて
3−4クラッチ圧の排出動作を開始するように構成す
る。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、自動車に搭載され
る自動変速機の制御装置、特に締結室と解放室とを有す
る第1摩擦要素と締結室を有する第2、第3摩擦要素と
を有する自動変速機における上記第2、第3摩擦要素の
掛け替えが行われる変速時の制御に関する。
【0002】
【従来の技術】一般に、自動車に搭載される自動変速機
は、トルクコンバータと変速歯車機構とを組み合わせ、
この変速歯車機構の動力伝達経路をクラッチやブレーキ
等の複数の摩擦要素の選択的作動により切り換えて、所
定の変速段に自動的に変速するように構成したもので、
各摩擦要素の油圧室に対して作動圧を給排する油圧制御
回路が備えられるが、この種の自動変速機においては、
上記摩擦要素として、作動室に作動圧が供給されること
によって締結される通常の摩擦要素に加えて、アクチュ
エータとしてサーボシリンダを用いたバンドブレーキ式
の摩擦要素が備えられることがある。
【0003】この摩擦要素のアクチュエータは、サーボ
シリンダ内にピストンによって仕切られた締結室と解放
室とを設けて、該ピストンをスプリングにより解放方向
に付勢した構成で、油圧制御回路から締結室のみに作動
圧が供給されたときに締結されると共に、両室とも作動
圧が供給されていないとき、及び両室とも作動圧が供給
されているときに解放されるようになっている。
【0004】そして、この摩擦要素が例えば2速と4速
で締結される2−4ブレーキであり、また、通常の締結
室のみを有する摩擦要素として、1速から3速までで締
結されるフォワードクラッチと、3速と4速とで締結さ
れる3−4クラッチとが備えられている場合、2速で
は、2−4ブレーキの締結室とフォワードクラッチの締
結室とに作動圧が供給され、3速では、2−4ブレーキ
の締結室及び解放室とフォワードクラッチの締結室と3
−4クラッチの締結室とに作動圧が供給され、さらに4
速では、2−4ブレーキの締結室と、3−4クラッチの
締結室とに作動圧が供給されることになる。
【0005】したがって、2速の状態では、2−4ブレ
ーキの解放室と3−4クラッチの締結室とには、共に作
動圧が供給されず、3速の状態では、同じく2−4ブレ
ーキの解放室と3−4クラッチの締結室とには共に作動
圧が供給されるから、これらの作動室を連通させて、作
動圧の給排を同時に行うことができ、また、4速では、
2−4ブレーキの解放室とフォワードクラッチの締結室
とには共に作動圧が供給されないから、これらの作動室
も連通させて、作動圧の給排を同時に行うことが可能で
ある。
【0006】そこで、例えば特開平1−299351号
公報に開示されているように、2−4ブレーキの解放室
を3−4クラッチの締結室に連通させた状態と、同じく
2−4ブレーキの解放室をフォワードクラッチの締結室
に連通させた状態との切り換えを行うシフトバルブを備
え、これにより、上記各室に対する作動圧の給排をデュ
ーティソレノイドバルブ等の油圧制御手段で行う場合
に、その個数を少なくすることが行われている。
【0007】
【発明が解決しようとする課題】ところで、上記のよう
な自動変速機においては、4−2変速時にフォワードク
ラッチの締結動作と3−4クラッチの解放動作とが行わ
れることになるが、その場合に、この変速が、エンジン
負荷の増大に伴うトルクディマンドの変速、もしくはエ
ンジン負荷が作用している状態でのマニュアル操作によ
る変速である場合には、変速途中における中立状態の発
生によるエンジン回転の吹き上がりを防止するために、
フォワードクラッチの締結動作を3−4クラッチの解放
動作よりも先行させることが行われる。
【0008】しかし、フォワードクラッチの締結動作
は、経時変化等によりクラッチピストンのストローク時
間がばらつき易く、上記のように3−4クラッチの解放
動作より先行させるように指令を出力しても、該フォワ
ードクラッチの締結が遅れてエンジン回転の吹き上がり
が生じることがあり、また、これを防止するために3−
4クラッチ圧の解放動作を必要以上に遅らせると、所謂
インターロック状態の発生による変速機の出力トルクの
落ち込みが発生したり、変速時間が長くなる等の不具合
が発生することになる。
【0009】そこで、本発明は、前述の2−4ブレー
キ、フォワードクラッチ及び3−4クラッチ等の摩擦要
素と、これらの摩擦要素の作動室の連通状態を切り換え
るシフトバルブ等の切換手段とが備えられた自動変速機
において、4−2変速時等の所定の変速時に、その変速
動作を全般的に促進しながら、エンジン回転の吹き上り
や変速機出力トルクの落ち込み等の不具合を防止するこ
とを課題とする。
【0010】
【課題を解決するための手段】上記課題を解決するた
め、本発明では次のような手段を用いる。
【0011】まず、本願の特許請求の範囲の請求項1に
記載の発明(以下、第1発明という)は、変速歯車機構
の動力伝達経路を切り換える摩擦要素として、締結室及
び解放室を有し、締結室のみに作動圧が供給されたとき
に締結され、締結室及び解放室に作動圧が供給されたと
きに解放される第1摩擦要素と、締結室に作動圧が供給
されたときに締結される第2、第3摩擦要素とが備えら
れ、かつ上記第1摩擦要素の解放室と第2摩擦要素の締
結室とが連通する第1の状態と、第1摩擦要素の解放室
と第3摩擦要素の締結室とが連通する第2の状態との切
り換えを行う第1切換手段とが設けられた自動変速機に
おいて、第2摩擦要素の締結時に該摩擦要素に作動圧を
供給する蓄圧手段と、この蓄圧手段を元圧供給路に連通
させた状態と上記第2摩擦要素の締結室に連通させた状
態との切り換えを行う第2切換手段とを備えると共に、
上記第1摩擦要素の締結室と第3摩擦要素の締結室とに
作動圧が供給されて、第1摩擦要素の解放室と第2摩擦
要素の締結室とには作動圧が供給されていない第1の変
速段から、第1摩擦要素の締結室と第2摩擦要素の締結
室に作動圧が供給されて、第1摩擦要素の解放室と第3
摩擦要素の締結室とには作動圧が供給されない第2の変
速段への変速時に、上記第1切換手段により第1の状態
から第2の状態への切り換えを行わせ、かつ第2切換手
段により蓄圧手段を元圧供給路に連通させた状態から第
2摩擦要素の締結室に連通させた状態への切り換えを行
わせると共に、該第2摩擦要素の締結室への作動圧の供
給を開始し、その後、これらの動作より遅らせて、第3
摩擦要素の締結室からの作動圧の排出を開始させる制御
手段を設けたことを特徴とする。
【0012】また、請求項2に記載の発明(以下、第2
発明という)は、上記第1発明において、制御手段によ
り、第1切換手段による第1の状態から第2の状態への
切り換えと、第2切換手段による蓄圧手段を元圧供給路
に連通させた状態から第2摩擦要素の締結室に連通させ
た状態への切り換えとを同時に行うようにしたことを特
徴とする。
【0013】そして、請求項3に記載の発明(以下、第
3発明という)は、上記第2発明において、第1切換手
段と第2切換手段とを、単一のシフトバルブによって構
成したことを特徴とする。
【0014】上記の手段を用いることにより、本願の第
1〜第3発明によれば、第1摩擦要素の締結室と第3摩
擦要素の締結室とに作動圧が供給されて、該第1摩擦要
素と第3摩擦要素とが締結された第1の変速段から、第
1摩擦要素の締結室と第2摩擦要素の締結室とに作動圧
が供給されて、該第1摩擦要素と第2摩擦要素とが締結
された第2の変速段への変速時、即ち第1摩擦要素を締
結した状態で、第2摩擦要素と第3摩擦要素との掛け替
えが行われる変速時に、まず、第1切換手段により、第
1摩擦要素の解放室が第2摩擦要素の締結室に連通した
第1の状態から、該解放室が第3摩擦要素の締結室に連
通した第2の状態に切り換えられることにより、当該変
速前に作動圧が供給されていた第3摩擦要素の締結室か
ら、作動圧が供給されていない第1摩擦要素の解放室に
作動圧が逃がされることになって、該第3摩擦要素の締
結室の作動圧が若干低下すると共に、第2切換手段によ
り、蓄圧手段が元圧供給路に連通した状態から第2摩擦
要素の締結室に連通した状態に切り換えられることによ
り、この蓄圧手段から第2摩擦要素の締結室に作動圧が
供給されて、該第2摩擦要素の締結動作の開始が促進さ
れることになる。
【0015】そして、これらの切り換え動作と並行し
て、第2摩擦要素の締結室に対する作動圧の供給が開始
されると共に、その後、これらの動作より遅らせて第3
摩擦要素の締結室からの作動圧の排出が開始されること
により、特に第2摩擦要素の締結室への作動圧の供給が
促進されて、第3摩擦要素の解放動作よりも確実に先行
することになり、エンジン回転の吹き上がりが防止され
ることになる。そして、その後、第3摩擦要素の解放動
作も速やかに行われて、インターロック状態の発生によ
る変速機出力トルクの落ち込みや、変速時間が長くなる
といった不具合も防止される。
【0016】そして、特に第2発明によれば、上記第1
切換手段による作動室の連通状態の切り換えと、第2切
換手段による蓄圧手段の連通状態の切り換えとが同時に
行われるので、第3摩擦要素の作動圧の逃がし動作と第
2摩擦要素への蓄圧手段からの作動圧の供給動作とがタ
イミング良く行われ、変速動作が一層効果的に促進され
ることになる。
【0017】また、第3発明によれば、上記の第2発明
で、2つの切り換え動作を同時に行わせる場合に、これ
らの切り換え動作を行う第1、第2切換手段を単一のシ
フトバルブで構成したので、部品点数が削減されて、油
圧制御回路等の構造が簡素化されると共に、上記のよう
な切り換え制御が容易化されることになる。
【0018】
【発明の実施の形態】以下、本発明の実施の形態につい
て説明する。
【0019】まず、図1の骨子図により本実施の形態に
係る自動変速機10の全体の機械的な概略構成を説明す
る。
【0020】この自動変速機10は、主たる構成要素と
して、トルクコンバータ20と、該コンバータ20の出
力により駆動される変速歯車機構として隣接配置された
第1、第2遊星歯車機構30,40と、これらの遊星歯
車機構30,40でなる動力伝達経路を切り換えるクラ
ッチやブレーキ等の複数の摩擦要素51〜55及びワン
ウェイクラッチ56とを有し、これらによりDレンジに
おける1〜4速、Sレンジにおける1〜3速及びLレン
ジにおける1〜2速と、Rレンジにおける後退速とが得
られるようになっている。
【0021】上記トルクコンバータ20は、エンジン出
力軸1に連結されたケース21内に固設されたポンプ2
2と、該ポンプ22に対向状に配置されて該ポンプ22
により作動油を介して駆動されるタービン23と、該ポ
ンプ22とタービン23との間に介設され、かつ、変速
機ケース11にワンウェイクラッチ24を介して支持さ
れてトルク増大作用を行うステータ25と、上記ケース
21とタービン23との間に設けられ、該ケース21を
介してエンジン出力軸1とタービン23とを直結するロ
ックアップクラッチ26とで構成されている。そして、
上記タービン23の回転がタービンシャフト27を介し
て遊星歯車機構30,40側に出力されるようになって
いる。
【0022】ここで、このトルクコンバータ20の反エ
ンジン側には、該トルクコンバータ20のケース21を
介してエンジン出力軸1に駆動されるオイルポンプ12
が配置されている。
【0023】一方、上記第1、第2遊星歯車機構30,
40は、いずれも、サンギヤ31,41と、このサンギ
ヤ31,41に噛み合った複数のピニオン32…32,
42…42と、これらのピニオン32…32,42…4
2を支持するピニオンキャリヤ33,43と、ピニオン
32…32,42…42に噛み合ったリングギヤ34,
44とで構成されている。
【0024】そして、上記タービンシャフト27と第1
遊星歯車機構30のサンギヤ31との間にフォワードク
ラッチ51が、同じくタービンシャフト27と第2遊星
歯車機構40のサンギヤ41との間にリバースクラッチ
52が、また、タービンシャフト27と第2遊星歯車機
構40のピニオンキャリヤ43との間に3−4クラッチ
53がそれぞれ介設されていると共に、第2遊星歯車機
構40のサンギヤ41を固定する2−4ブレーキ54が
備えられている。
【0025】さらに、第1遊星歯車機構30のリングギ
ヤ34と第2遊星歯車機構40のピニオンキャリヤ43
とが連結されて、これらと変速機ケース11との間にロ
ーリバースブレーキ55とワンウエイクラッチ56とが
並列に配置されていると共に、第1遊星歯車機構30の
ピニオンキャリヤ33と第2遊星歯車機構40のリング
ギヤ44とが連結されて、これらに出力ギヤ13が接続
されている。
【0026】そして、この出力ギヤ13が、中間伝動機
構60を構成するアイドルシャフト61上の第1中間ギ
ヤ62に噛み合わされていると共に、該アイドルシャフ
ト61上の第2中間ギヤ63と差動装置70の入力ギヤ
71とが噛み合わされて、上記出力ギヤ13の回転が差
動装置70のデフケース72に入力され、該差動装置7
0を介して左右の車軸73,74に伝達されるようにな
っている。
【0027】なお、上記の骨子図に示す自動変速機10
の変速歯車機構の部分は、具体的には図2に示すように
構成されているが、この図に示すように、変速機ケース
11には後述する制御で用いられるタービン回転センサ
305が取り付けられている。
【0028】また、上記各クラッチやブレーキ等の摩擦
要素51〜55及びワンウェイクラッチ56の作動状態
と変速段との関係をまとめると、次の表1に示すように
なる。
【0029】
【表1】 次に、図1、図2に示す各摩擦要素51〜55に設けら
れた油圧室に対して作動圧を給排する油圧制御回路の構
成を図3により説明する。
【0030】なお、上記各摩擦要素のうち、バンドブレ
ーキでなる2−4ブレーキ54は、作動圧が供給される
作動室として締結室54aと解放室54bとを有し、締
結室54aのみに作動圧が供給されているときに当該2
−4ブレーキ54が締結され、解放室54bのみに作動
圧が供給されているとき、両室54a,54bとも作動
圧が供給されていないとき、及び両室54a,54bと
も作動圧が供給されているときに、2−4ブレーキ54
が解放されるようになっている。また、その他の摩擦要
素51〜53,55は作動室として締結室のみを有し、
該締結室に作動圧が供給されているときに当該摩擦要素
が締結される。
【0031】図3に示すように、この油圧制御回路10
0には、主たる構成要素として、オイルポンプ12の吐
出圧を調整して所定のライン圧を生成するレギュレータ
バルブ101と、手動操作によってレンジの切り換えを
行うためのマニュアルバルブ102と、変速時に作動し
て各摩擦要素51〜55に通じる油路を切り換えるロー
リバースバルブ103、バイパスバルブ104、3−4
シフトバルブ105及びロックアップコントロールバル
ブ106と、これらのバルブ103〜106を作動させ
るための第1、第2ON−OFFソレノイドバルブ(以
下、「第1、第2SV」と記す)111,112と、第
1SV111からの作動圧の供給先を切り換えるソレノ
イドリレーバルブ(以下、「リレーバルブ」と記す)1
07と、各摩擦要素51〜55の作動室に供給される作
動圧の生成、調整、排出等の制御を行う第1〜第3デュ
ーティソレノイドバルブ(以下、「第1〜第3DSV」
と記す)121,122,123等が備えられている。
【0032】ここで、上記第1、第2SV111,11
2及び第1〜第3DSV121〜123はいずれも3方
弁であって、上、下流側の油路を連通させた状態と、下
流側の油路をドレンさせた状態とが得られるようになっ
ている。そして、後者の場合、上流側の油路が遮断され
るので、ドレン状態で上流側からの作動油を徒に排出す
ることがなく、オイルポンプ12の駆動ロスが低減され
る。
【0033】なお、第1、第2SV111,112はO
Nのときに上、下流側の油路を連通させる。また、第1
〜第3DSV121〜123はOFFのとき、即ちデュ
ーティ率(1ON−OFF周期におけるON時間の比
率)が0%のときに全開となって、上、下流側の油路を
完全に連通させ、ONのとき、即ちデューティ率が10
0%のときに、上流側の油路を遮断して下流側の油路を
ドレン状態とすると共に、その中間のデューティ率で
は、上流側の油圧を元圧として、下流側にそのデューテ
ィ率に応じた値に調整した油圧を生成するようになって
いる。
【0034】上記レギュレータバルブ101によって生
成されるライン圧は、メインライン200を介して上記
マニュアルバルブ102に供給されると共に、ソレノイ
ドレデューシングバルブ(以下、「レデューシングバル
ブ」と記す)108と3−4シフトバルブ105とに供
給される。
【0035】このレデューシングバルブ108に供給さ
れたライン圧は、該バルブ108によって減圧されて一
定圧とされた上で、ライン201,202を介して第
1、第2SV111,112に供給される。
【0036】そして、この一定圧は、第1SV111が
ONのときには、ライン203を介して上記リレーバル
ブ107に供給されると共に、該リレーバルブ107の
スプールが図面上(以下同様)右側に位置するときは、
さらにライン204を介してバイパスバルブ104の一
端の制御ポートにパイロット圧として供給されて、該バ
イパスバルブ104のスプールを左側に付勢する。ま
た、リレーバルブ107のスプールが左側に位置すると
きは、ライン205を介して3−4シフトバルブ105
の一端の制御ポートにパイロット圧として供給されて、
該3−4シフトバルブ105のスプールを右側に付勢す
る。
【0037】また、第2SV112がONのときには、
上記レデューシングバルブ108からの一定圧は、ライ
ン206を介してバイパスバルブ104に供給されると
共に、該バイパスバルブ104のスプールが右側に位置
するときは、さらにライン207を介してロックアップ
コントロールバルブ106の一端の制御ポートにパイロ
ット圧として供給されて、該コントロールバルブ106
のスプールを左側に付勢する。また、バイパスバルブ1
04のスプールが左側に位置するときは、ライン208
を介してローリバースバルブ103の一端の制御ポート
にパイロット圧として供給されて、該ローリバースバル
ブ103のスプールを左側に付勢する。
【0038】さらに、レデューシングバルブ108から
の一定圧は、ライン209を介して上記レギュレータバ
ルブ101の制御ポート101aにも供給される。その
場合に、この一定圧は、上記ライン209に備えられた
リニアソレノイドバルブ131により例えばエンジンの
スロットル開度等に応じて調整され、したがって、レギ
ュレータバルブ101により、ライン圧がスロットル開
度等に応じて調整されることになる。
【0039】なお、上記3−4シフトバルブ105に導
かれたメインライン200は、該バルブ105のスプー
ルが右側に位置するときに、ライン210を介して第1
アキュムレータ141に通じ、該アキュムレータ141
にライン圧を導入する。
【0040】一方、上記メインライン200からマニュ
アルバルブ102に供給されたライン圧は、D,S,L
の各前進レンジでは第1出力ライン211及び第2出力
ライン212に、Rレンジでは第1出力ライン211及
び第3出力ライン213に、また、Nレンジでは第3出
力ライン213にそれぞれ導入される。
【0041】そして、上記第1出力ライン211は第1
DSV121に導かれて、該第1DSV121に制御元
圧としてライン圧を供給する。この第1DSV121の
下流側は、ライン214を介してローリバースバルブ1
03に導かれ、該バルブ103のスプールが右側に位置
するときには、さらにライン(サーボアプライライン)
215を介して2−4ブレーキ54の締結室54aに導
かれる。また、上記ローリバースバルブ103のスプー
ルが左側に位置するときには、さらにライン(ローリバ
ースブレーキライン)216を介してローリバースブレ
ーキ55の締結室に導かれる。ここで、上記ライン21
4からはライン217が分岐されて、第2アキュムレー
タ142に導かれている。
【0042】また、上記第2出力ライン212は、第2
DSV122及び第3DSV123に導かれて、これら
のDSV122,123に制御元圧としてライン圧をそ
れぞれ供給すると共に、3−4シフトバルブ105にも
導かれている。
【0043】この3−4シフトバルブ105に導かれた
ライン212は、該バルブ105のスプールが左側に位
置するときに、ライン218を介してロックアップコン
トロールバルブ106に導かれ、該バルブ106のスプ
ールが左側に位置するときに、さらにライン(フォワー
ドクラッチライン)219を介してフォワードクラッチ
51の締結室に導かれる。
【0044】ここで、上記フォワードクラッチライン2
19から分岐されたライン220は3−4シフトバルブ
105に導かれ、該バルブ105のスプールが左側に位
置するときに、前述のライン210を介して第1アキュ
ムレータ141に通じると共に、該バルブ105のスプ
ールが右側に位置するときには、ライン(サーボリリー
スライン)221を介して2−4ブレーキ54の解放室
54bに通じる。
【0045】また、第2出力ライン212から制御元圧
が供給される第2DSV122の下流側は、ライン22
2を介して上記リレーバルブ107の一端の制御ポート
に導かれて該ポートにパイロット圧を供給することによ
り、該リレーバルブ107のスプールを左側に付勢す
る。また、上記ライン222から分岐されたライン22
3はローリバースバルブ103に導かれ、該バルブ10
3のスプールが右側に位置するときに、さらにライン2
24に通じる。
【0046】このライン224からは、オリフィス15
1を介してライン225が分岐されていると共に、この
分岐されたライン225は3−4シフトバルブ105に
導かれ、該3−4シフトバルブ105のスプールが左側
に位置するときに、前述のサーボリリースライン221
を介して2−4ブレーキ54の解放室54bに導かれ
る。
【0047】また、上記ライン224からオリフィス1
51を介して分岐されたライン225からは、さらにラ
イン226が分岐されていると共に、このライン226
はバイパスバルブ104に導かれ、該バルブ104のス
プールが右側に位置するときに、ライン(3−4クラッ
チライン)227を介して3−4クラッチ53の締結室
に導かれる。
【0048】さらに、上記ライン224は直接バイパス
バルブ104に導かれ、該バルブ104のスプールが左
側に位置するときに、上記ライン226を介してライン
225に通じる。つまり、ライン224とライン225
とが上記オリフィス151をバイパスして通じることに
なる。
【0049】また、第2出力ライン212から制御元圧
が供給される第3DSV123の下流側は、ライン22
8を介してロックアップコントロールバルブ106に導
かれ、該バルブ106のスプールが右側に位置するとき
に、上記フォワードクラッチライン219に連通する。
また、該ロックアップコントロールバルブ106のスプ
ールが左側に位置するときには、ライン229を介して
ロックアップクラッチ26のフロント室26aに通じ
る。
【0050】さらに、マニュアルバルブ102からの第
3出力ライン213は、ローリバースバルブ103に導
かれて、該バルブ103にライン圧を供給する。そし
て、該バルブ103のスプールが左側に位置するとき
に、ライン(リバースクラッチライン)230を介して
リバースクラッチ52の締結室に導かれる。
【0051】また、第3出力ライン213から分岐され
たライン231はバイパスバルブ104に導かれ、該バ
ルブ104のスプールが右側に位置するときに、前述の
ライン208を介してローリバースバルブ103の制御
ポートにパイロット圧としてライン圧を供給し、該ロー
リバースバルブ103のスプールを左側に付勢する。
【0052】以上の構成に加えて、この油圧制御回路1
00には、コンバータリリーフバルブ109が備えられ
ている。このバルブ109は、レギュレータバルブ10
1からライン232を介して供給される作動圧を一定圧
に調圧した上で、この一定圧をライン233を介してロ
ックアップコントロールバルブ106に供給する。そし
て、この一定圧は、ロックアップコントロールバルブ1
06のスプールが右側に位置するときには、前述のライ
ン229を介してロックアップクラッチ26のフロント
室26aに供給され、また、該バルブ106のスプール
が左側に位置するときには、該一定圧はライン234を
介してリヤ室26bに供給されるようになっている。
【0053】このロックアップクラッチ26は、フロン
ト室26aに上記一定圧が供給されたときに解放される
と共に、上記ロックアップコントロールバルブ106の
スプールが左側に位置して、第3DSV123で生成さ
れた作動圧がフロント室26aに供給されたときには、
その作動圧に応じたスリップ状態に制御されるようにな
っている。
【0054】また、上記マニュアルバルブ102から
は、D,S,L,Nの各レンジでメインライン200に
通じるライン235が導かれて、レギュレータバルブ1
01の減圧ポート101bに接続されており、上記の各
レンジで該減圧ポート101bにライン圧が導入される
ことにより、これらのレンジで、他のレンジ、即ちRレ
ンジよりもライン圧の調圧値が低くなるようになってい
る。
【0055】一方、当該自動変速機10には、図4に示
すように、油圧制御回路100における上記第1、第2
SV111,112、第1〜第3DSV121〜123
及びリニアソレノイドバルブ131を制御するコントロ
ーラ300が備えられていると共に、このコントローラ
300には、当該車両の車速を検出する車速センサ30
1、エンジンのスロットル開度を検出するスロットル開
度センサ302、エンジン回転数を検出するエンジン回
転センサ303、運転者によって選択されたシフト位置
(レンジ)を検出するシフト位置センサ304、トルク
コンバータ20におけるタービン23の回転数を検出す
るタービン回転センサ305、作動油の温度を検出する
油温センサ306等からの信号が入力され、これらのセ
ンサ301〜306からの信号が示す当該車両ないしエ
ンジンの運転状態等に応じて上記各ソレノイドバルブ1
11,112,121〜123,131の作動を制御す
るようになっている。なお、上記タービン回転センサ3
05については、図2にその取り付け状態が示されてい
る。
【0056】次に、この第1、第2SV111,112
及び第1〜第3DSV121〜123の作動状態と各摩
擦要素51〜55の作動室に対する作動圧の給排状態の
関係を変速段ごとに説明する。
【0057】ここで、第1、第2SV111,112及
び第1〜第3DSV121〜123の各変速段ごとの作
動状態の組合せ(ソレノイドパターン)は、次の表2に
示すように設定されている。
【0058】この表2中、(○)は、第1、第2SV1
11,112についてはON、第1〜第3DSV121
〜123についてはOFFであって、いずれも、上流側
の油路を下流側の油路に連通させて元圧をそのまま下流
側に供給する状態を示す。また、(×)は、第1、第2
SV111,112についてはOFF、第1〜第3DS
V121〜123についてはONであって、いずれも、
上流側の油路を遮断して、下流側の油路をドレンさせた
状態を示す。
【0059】
【表2】 まず、1速(Lレンジの1速を除く)においては、表2
及び図5に示すように、第3DSV123のみが作動し
て、第2出力ライン212からのライン圧を元圧として
作動圧を生成しており、この作動圧がライン228を介
してロックアップコントロールバルブ106に供給され
る。そして、この時点では該ロックアップコントロール
バルブ106のスプールが右側に位置することにより、
上記作動圧は、さらにフォワードクラッチライン219
を介してフォワードクラッチ51の締結室にフォワード
クラッチ圧として供給され、これにより該フォワードク
ラッチ51が締結される。
【0060】ここで、上記フォワードクラッチライン2
19から分岐されたライン220が3−4シフトバルブ
105及びライン210を介して第1アキュムレータ1
41に通じていることにより、上記フォワードクラッチ
圧の供給が緩やかに行われる。
【0061】次に、2速の状態では、表2及び図6に示
すように、上記の1速の状態に加えて、第1DSV12
1も作動し、第1出力ライン211からのライン圧を元
圧として作動圧を生成する。この作動圧は、ライン21
4を介してローリバースバルブ103に供給されるが、
この時点では該ローリバースバルブ103のスプールが
右側に位置することにより、さらにサーボリリースライ
ン215に導入され、2−4ブレーキ54の締結室54
aにサーボアプライ圧として供給される。これにより、
上記フォワードクラッチ51に加えて、2−4ブレーキ
54が締結される。
【0062】なお、上記ライン214はライン217を
介して第2アキュムレータ142に通じているから、上
記サーボアプライ圧の供給ないし2−4ブレーキ54の
締結が緩やかに行われる。そして、このアキュムレータ
142に蓄えられた作動油は、後述するLレンジの1速
への変速に際してローリバースバルブ103のスプール
が左側に移動したときに、ローリバースブレーキライン
216からローリバースブレーキ55の油圧室にプリチ
ャージされる。
【0063】また、3速の状態では、表2及び図7に示
すように、上記の2速の状態に加えて、さらに第2DS
V122も作動し、第2出力ライン212からのライン
圧を元圧として作動圧を生成する。この作動圧は、ライ
ン222及びライン223を介してローリバースバルブ
103に供給されるが、この時点では該バルブ103の
スプールが右側に位置することにより、さらにライン2
24に導入される。
【0064】そして、この作動圧は、ライン224から
オリフィス151を介してライン225に導入されて、
3−4シフトバルブ105に導かれるが、この時点では
該3−4シフトバルブ105のスプールが左側に位置す
ることにより、さらにサーボリリースライン221を介
して2−4ブレーキ54の解放室54bにサーボリリー
ス圧として供給される。これにより、2−4ブレーキ5
4が解放される。
【0065】また、上記ライン224からオリフィス1
51を介して分岐されたライン225からはライン22
6が分岐されており、上記作動圧は該ライン226によ
りバイパスバルブ104に導かれると共に、この時点で
は該バイパスバルブ104のスプールが右側に位置する
ことにより、さらに3−4クラッチライン227を介し
て3−4クラッチ53の締結室に3−4クラッチ圧とし
て供給される。したがって、この3速では、フォワード
クラッチ51と3−4クラッチ53とが締結される一
方、2−4ブレーキ54は解放されることになる。
【0066】なお、この3速の状態では、上記のように
第2DSV122が作動圧を生成し、これがライン22
2を介してリレーバルブ107の制御ポート107aに
供給されることにより、該リレーバルブ107のスプー
ルが左側に移動する。
【0067】さらに、4速の状態では、表2及び図8に
示すように、3速の状態に対して、第3DSV123が
作動圧の生成を停止する一方、第1SV111が作動す
る。
【0068】この第1SV111の作動により、ライン
201からの一定圧がライン203を介してリレーバル
ブ107に供給されることになるが、上記のように、こ
のリレーバルブ107のスプールは3速時に左側に移動
しているから、上記一定圧がライン205を介して3−
4シフトバルブ105の制御ポート105aに供給され
ることになり、該バルブ105のスプールをが右側に移
動する。そのため、サーボリリースライン221がフォ
ワードクラッチライン219から分岐されたライン22
0に接続され、2−4ブレーキ54の解放室54bとフ
ォワードクラッチ51の締結室とが連通する。
【0069】そして、上記のように第3DSV123が
作動圧の生成を停止して、下流側をドレン状態とするこ
とにより、上記2−4ブレーキ54の解放室54b内の
サーボリリース圧とフォワードクラッチ51の締結室内
のフォワードクラッチ圧とが、ロックアップコントロー
ルバルブ106及びライン228を介して該第3DSV
123でドレンされることになり、これにより、2−4
ブレーキ54が再び締結されると共に、フォワードクラ
ッチ51が解放される。
【0070】一方、Lレンジの1速では、表2及び図9
に示すように、第1、第2SV111,112及び第
1、第3DSV121,123が作動し、この第3DS
V123によって生成された作動圧が、Dレンジ等の1
速と同様に、ライン228、ロックアップコントロール
バルブ106及びフォワードクラッチライン219を介
してフォワードクラッチ51の締結室にフォワードクラ
ッチ圧として供給され、該フォワードクラッチ51が締
結される。また、このとき、ライン220、3−4シフ
トバルブ105及びライン210を介して第1アキュム
レータ141に作動圧が導入されることにより、上記フ
ォワードクラッチ51の締結が緩やかに行われるように
なっている点も、Dレンジ等の1速と同様である。
【0071】また、第1SV111の作動により、ライ
ン203、リレーバルブ107、ライン204を介して
バイパスバルブ104の制御ポート104aにパイロッ
ト圧が供給されて、該バルブ104のスプールを左側に
移動させる。そして、これに伴って、第2SV112か
らの作動圧がライン206及び該バイパスバルブ104
を介してライン208に導入され、さらにローリバース
バルブ103の制御ポート103aに供給されて、該バ
ルブ103のスプールを左側に移動させる。
【0072】したがって、第1DSV121で生成され
た作動圧がライン214、ローリバースバルブ103及
びローリバースブレーキライン216を介してローリバ
ースブレーキ55の締結室にローリバースブレーキ圧と
して供給され、これにより、フォワードクラッチ51に
加えてローリバースブレーキ55が締結されて、エンジ
ンブレーキが作動する1速が得られる。
【0073】さらに、Rレンジでは、表2及び図10に
示すように、第1、第2SV111,112及び第1〜
第3DSV121〜123が作動する。ただし、第2、
第3DSV122,123については、第2出力ライン
212からの元圧の供給が停止されているから作動圧を
生成することはない。
【0074】このRレンジでは、上記のように、第1、
第2SV111,112が作動するから、前述のLレン
ジの1速の場合と同様に、バイパスバルブ104のスプ
ールが左側に移動し、これに伴ってローリバースバルブ
103のスプールも左側に移動する。そして、この状態
で第1DSV121で作動圧が生成されることにより、
これがローリバースブレーキ圧としてローリバースブレ
ーキ55の締結室に供給される。
【0075】一方、Rレンジでは、マニュアルバルブ1
02から第3出力ライン213にライン圧が導入され、
このライン圧が、上記のようにスプールが左側に移動し
たローリバースバルブ103、及びリバースクラッチラ
イン230を介してリバースクラッチ52の締結室にリ
バースクラッチ圧として供給される。したがって、上記
リバースクラッチ52とローリバースブレーキ55とが
締結されることになる。
【0076】なお、上記第3出力ライン213には、N
レンジでもマニュアルバルブ102からライン圧が導入
されるので、ローリバースバルブ103のスプールが左
側に位置するときは、Nレンジでリバースクラッチ52
が締結される。
【0077】次に、前述のコントローラ300による変
速制御、特にエンジン負荷の増大に伴うトルクディマン
ドや、エンジン負荷が作用している状態でのマニュアル
操作による4−2ダウンシフト変速時の制御について説
明する。
【0078】まず、4−2変速時における油圧制御回路
100の全体的動作を説明すると、図8に示すように、
第1SV111がONで、3−4シフトバルブ105に
より、サーボリリースライン221がフォワードクラッ
チライン219に連通され、かつ第1アキュムレータ1
41がメインライン200に連通された状態から、図6
に示すように、第1SV111がOFFとなって、上記
3−4シフトバルブ105のスプールが移動することに
より、サーボリリースライン221が3−4クラッチラ
イン227に連通され、かつ第1アキュムレータ141
がフォワードクラッチライン219に連通されると同時
に、第3DSV123によりフォワードクラッチ圧が供
給され、かつ第2DSV122により3−4クラッチ圧
が排出される。
【0079】その場合に、上記第2DSV122によっ
て3−4クラッチ圧の排出をフィードバック制御するこ
とにより、3−4クラッチ53の解放動作を制御して、
図11に示すように、タービン回転数Ntが各制御サイ
クルごとに設定される目標回転数Nti0に従って変速
終了後の回転数Nt0まで上昇するように制御される
が、このとき、変速動作を全般的に促進しながら、フォ
ワードクラッチ51の締結動作スピードのばらつき、特
にその遅れによるエンジン回転の吹き上がり等の不具合
を抑制するための制御が行われる。
【0080】この動作を含む4−2変速時の変速動作の
うち、まず、第2DSV122による3−4クラッチ圧
の排出制御を説明すると、この制御は図12にフローチ
ャートを示すプログラムによって次のように行われる。
【0081】まず、ステップS1,S2で、ベース油圧
Pb及びフィードバック油圧Pfbを、後述するプログ
ラムに従って算出すると共に、ステップS3でこれらを
加算して3−4クラッチ圧の排出動作中における算出油
圧P34を求める。次いで、ステップS4で、変速指令の
出力後、ライン圧の安定を待つためなどの所定の遅延時
間T1が経過したか否かを判定し、この遅延時間T1が
経過するまでは、ステップS5で、第2DSV122の
デューティ率を0%の状態に保持し、3−4クラッチ5
3の締結室に作動圧が供給されている状態を保持する。
【0082】その後、上記遅延時間T1が経過すれば、
次にステップS6で、タービン回転数Ntが変速終了後
の回転数Nt0より若干低い変速終了直前回転数Nt0
(図22参照)まで上昇したか否かを判定し、上昇する
までの間は、ステップS7で、上記のステップS3で求
めた3−4クラッチ圧の算出油圧P34に対応するデュー
ティ率の信号を第2DSV122に出力し、3−4クラ
ッチ圧のフィードバック制御を行う。
【0083】また、タービン回転数Ntが上記変速終了
直前回転数Nt0′まで上昇すれば、ステップS8で、
タービン回転変化率dNtが所定値αより小さくなった
か否かを判定し、小さくなっていないときは、さらにス
テップS9で、タービン回転数Ntが上記変速終了直前
回転数Nt0′まで上昇した後、所定時間T2が経過し
たか否かを判定する。そして、この所定時間T2が経過
するまでは、上記ステップS7の算出油圧P34に対応す
るデューティ率の信号を出力し、3−4クラッチ圧のフ
ィードバック制御を続行する。
【0084】そして、タービン回転数Ntが上記変速終
了直前回転数Nt0′まで上昇した後、所定時間T2が
経過すれば、3−4クラッチ圧のフィードバック制御を
終了し、ステップS10,S11に従って、デューティ
率を100%になるまで一定割合で増加させながら出力
する。これにより、3−4クラッチ圧が完全に排出され
ることになる。
【0085】また、上記ステップS8でタービン回転変
化率dNtが所定値αより小さくなったことが判定され
たとき、つまり、図22に符号アで示すように、何らか
の理由でフォワードクラッチ51と3−4クラッチ53
とが共に締結状態となって、所謂インターロック状態の
発生によりタービン回転数Ntが低下し始めたときに
は、符号イで示すように、直ちにステップS10,S1
1を実行し、所定時間T2の経過を待つことなくフィー
ドバック制御を終了して、3−4クラッチ圧の完全排出
動作に移行する。
【0086】なお、上記の所定時間T2は、タービン回
転数Ntが変速終了直前回転数Nt0′まで上昇したと
きにONからOFFに切り換えられる第1SV111の
切り換えに伴って、3−4シフトバルブ105のスプー
ルの位置が切り換わるのに要する時間に相当するもので
あるが、この切り換え動作については後に説明する。
【0087】ここで、上記ステップS1,S2によるベ
ース油圧Pb及びフィードバック油圧Pfbの計算動作
について説明する。
【0088】まず、ベース油圧Pbの計算は、図13に
示すプログラムに従って行われ、まず、ステップS21
で、変速中の目標タービン回転変化率dNt0を算出
し、次いでステップS22で、この目標タービン回転変
化率dNt0に対応する油圧Piを図14に示すマップ
から読み取る。また、ステップS23で、変速時の目標
タービントルクTt0に応じた油圧Ptを図15に示すマ
ップから読み取り、ステップS24で、これらの油圧P
i,Ptを加算することにより、ベース油圧Pbを求め
る。
【0089】その場合に、図14に示す油圧Piのマッ
プでは、目標タービン回転変化率dNt0が大きいほど
油圧Piを低くして、3−4クラッチ53の解放を促進
するようになっている。また、図25に示す油圧Ptの
マップでは、目標タービントルクTt0が大きいほど、
これに応じて油圧Ptも高くするようになっている。
【0090】また、フィードバック油圧Pfbの計算
は、図16に示すプログラムに従って行われ、まず、ス
テップS31で、変速指令の出力後、所定時間T3(>
T1;図22参照)が経過したことなどの所定のフィー
ドバック制御開始条件が成立したか否かを示すフィード
バックフラグFfの値を判定し、Ff=0のとき、即ち
フィードバック条件が成立するまでは、ステップS32
で、フィードバック油圧Pfbを0とする。したがっ
て、この間は、3−4クラッチ圧の算出油圧P34は、ベ
ース油圧Pbに等しくなる。
【0091】そして、上記フィードバック制御開始条件
が成立してフラグFfが1となれば、ステップS33
で、現時点の目標タービン回転数Nti0を計算する。
この計算は、変速前後の回転数の差と、予め設定されて
いる最適変速時間とに基づいて行われ、各制御サイクル
毎にそのサイクルでの目標タービン回転数Nti0が設
定される(図11参照)。
【0092】次に、ステップS34で、この目標タービ
ン回転数Nti0に対する実タービン回転数Ntの偏差
Dn(=Nt−Nti0)を求めると共に、ステップS
35で、図17に示すマップからフィードバック油圧P
fbを求める。
【0093】その場合に、このマップにおいては、フィ
ードバック油圧Pfbは、偏差Dnが正のときには正の
値に、偏差Dnが負のときには負の値とされていると共
に、その大きさは、偏差Dnの絶対値が大きくなるほど
大きくなるように設定されており、したがって、実ター
ビン回転数Ntが目標タービン回転数Nti0よりも高
いときには、3−4クラッチ圧が高くされて、3−4ク
ラッチ53の解放が抑制され、逆に実タービン回転数N
tが目標タービン回転数Nti0よりも低いときには、
3−4クラッチ圧が低くされて、3−4クラッチ53の
解放が促進されることになる。
【0094】以上の第2DSV122の制御をまとめる
と図22に示すようになり、3−4クラッチ圧がこれに
対応して変化して、タービン回転数Ntが変速後の回転
数Nt0に向けて上昇することになる。
【0095】一方、この4−2変速時における第3DS
V123によるフォワードクラッチ圧の供給制御は、図
18にフローチャートを示すプログラムに従って次のよ
うに行われる。
【0096】まず、ステップS41,S42でフォワー
ドクラッチ圧の第1、第2算出油圧Pfw1,Pfw2
を求めると共に、ステップS43で、プリチャージフラ
グFpの値を判定する。このフラグFpは、後述するプ
ログラムによって設定されるもので、Fp=1のとき、
即ちプリチャージ期間中は、ステップS44で、第3D
SV123のデューティ率を0%として、フォワードク
ラッチ51の締結室に通じる油路に作動油を速やかに充
満させる。
【0097】次に、このプリチャージ期間が終了すれば
(Fp=0)、ステップS45で、タービン回転数Nt
が前述の変速終了直前回転数Nt0′まで上昇したか否
かを判定し、この回転数Nt0′まで上昇するまでの
間、ステップS46で、上記ステップS41で求めた第
1算出油圧Pfw1に対応するデューティ率の信号を第
3DSV123に出力する。
【0098】この第1算出油圧Pfw1は、図22に示
すように、フォワードクラッチ51におけるスプリング
の付勢力に相当する比較的低い油圧であり、この油圧が
フォワードクラッチ51の締結室に供給された状態で
は、該クラッチ51のピストンはストロークをほぼ終了
して締結直前の状態とされる。
【0099】また、タービン回転数Ntが変速終了直前
回転数Nt0′まで上昇すると、次にステップS47
で、その上昇後、所定時間T4(>T2;図22参照)
が経過したか否かを判定し、経過するまでの間は、ステ
ップS48で、上記のステップS42で求めた第2算出
油圧Pfw2に対応するデューティ率の信号を第3DS
V123に出力する。
【0100】この第2算出油圧Pfw2は、図19に示
すマップから求められるもので、作動油の油温がごく低
い所定値t0より高い通常の状態ではライン圧に設定さ
れると共に、油温が上記所定値t0よりも低いごく低温
時には、ライン圧よりも低い所定値Pfw20に設定さ
れる。
【0101】その場合に、この所定値Pfw20は、第
1算出油圧Pfw1よりは高く、フォワードクラッチ5
1を締結させることができる圧力であるが、2−4ブレ
ーキ54の解放室54bに導入されても、締結室54a
に供給されているサーボアプライ圧に打ち勝って該2−
4ブレーキ54を解放させることはできない圧力とされ
ている。
【0102】また、上記所定時間T4は、作動油の油温
がごく低く、第1SV111のOFFからONへの切り
換わりに対して3−4シフトバルブ105のスプールの
移動が著しく遅れても、その移動が確実に完了している
と考えられる時間であり、図20に示すように予め設定
されたマップから求められる。
【0103】そして、この所定時間T4が経過すれば、
ステップS49,S50に従って、デューティ率を0%
になるまで一定割合で減少させながら第3DSV123
に信号を出力する。これにより、フォワードクラッチ圧
はライン圧に等しい圧力まで昇圧され、フォワードクラ
ッチ51の締結動作が完了することになるが、油温が上
記所定値t0より高い常温時には、上記のように第2算
出油圧Pfw2がライン圧に等しいから、フォワードク
ラッチ圧は既にライン圧まで昇圧されていることにな
る。
【0104】以上により、第3DSV123は図22に
示すように制御されることになり、これに対応してフォ
ワードクラッチ圧が上昇することになる。
【0105】ところで、この4−2変速時には、前述の
ように、第1SV111がONからOFFに切り換わる
が、この制御は図21にフローチャートを示すプログラ
ムに従って行われ、まずステップS61でタービン回転
数Ntが変速終了直前回転数Nt0′まで上昇したか否
かを判定し、上昇するまでは、ステップS62でONと
され、上昇すれば、ステップS63でOFFとされるよ
うになっている。
【0106】その場合に、第1DSV111がONのと
きは、前述のように、3−4シフトバルブ105のスプ
ールが図8に示すように右側の位置にあって、サーボリ
リースライン221がフォワードクラッチライン219
に連通し、この状態で、これらのライン221,219
がロックアップコントロールバルブ106を介して第3
DSV123に通じている。また、第1アキュムレータ
141がメインライン200に連通しており、該ライン
200からのライン圧が該第1アキュムレータ141に
導入されて、該第1アキュムレータ141が蓄圧された
状態にある。
【0107】また、この状態から上記第1SV111が
OFFとなって、3−4シフトバルブ105のスプール
が図6に示すように左側の位置に移動すれば、上記サー
ボリリースライン221が3−4クラッチライン227
に連通し、この状態でこれらのライン221,227が
ローリバースバルブ103を介して第2DSV122に
連通する。また、上記第1アキュムレータ141は、ラ
イン220を介してフォワードクラッチライン219に
接続される。
【0108】そして、この3−4シフトバルブ105の
スプールの移動は、タービン回転数Ntが変速終了直前
回転数Nt0′に達した時点で行われる第1SV111
のONからOFFへの切り換えの後、所定時間T2が経
過した時点で完了し、この時点で上記のようにラインの
連通状態が切り換わることにより、上記第1アキュムレ
ータ141に蓄圧されていた圧力がフォワードクラッチ
51の締結室に導入されることになる。また、この時期
には、タービン回転数Ntが上記回転数Nt0′に達し
た時点で供給動作が開始されたフォワードクラッチ圧が
立ち上がり、したがって、この立ち上がりが上記第1ア
キュムレータ141からの圧力により促進されることに
なる。
【0109】また、タービン回転数Ntが変速終了直前
回転数Nt0′に達した後、所定時間T2が経過した時
点で3−4シフトバルブ105のスプールの移動が完了
すれば、3−4クラッチライン227がサーボリリース
ライン221に連通することにより、3−4クラッチ5
3の締結室内の作動圧が、作動油が排出されている2−
4ブレーキ54の解放室54bに逃がされ、3−4クラ
ッチ圧が若干低下する。そして、その時点で3−4クラ
ッチ圧の排出動作が開始されるから、この3−4クラッ
チ圧の排出動作が促進されることになる。
【0110】このようにして、フォワードクラッチ圧の
供給が促進されると共に、それに遅れて3−4クラッチ
圧の排出動作が開始され、しかもこの排出動作も促進さ
れるから、フォワードクラッチ53の締結に先立って3
−4クラッチ53が解放されることによるエンジン回転
の吹き上りが防止されると共に、変速動作が全般的に促
進されることになる。
【0111】ところで、作動油の油温が所定値t0より
低いごく低温時には、タービン回転数Ntが変速終了直
前回転数Nt0′に達した時点で第1SV111をON
からOFFへ切り換えても、その後、所定時間T2が経
過した時点では、3−4シフトバルブ105のスプール
の移動が完了していないことがあり、この場合、その時
点の近傍で立ち上るフォワードクラッチ圧が2−4ブレ
ーキ54の解放室54bに導入されることになる。
【0112】しかし、ごく低温時には、フォワードクラ
ッチ圧(第2算出油圧Pfw2)は、図22に符号ウで
示すように、フォワードクラッチ51を締結させること
はできるが、2−4ブレーキ54をサーボアプライ圧に
打ち勝って解放させることはできない圧力Pfw20
されているから、3−4クラッチ53が解放されつつあ
る状態で2−4ブレーキ54が解放されることはなく、
したがって変速機が中立状態となってエンジン回転が吹
き上ることが防止される。
【0113】そして、この場合、ごく低温時であっても
上記3−4シフトバルブ105のスプールの移動が確実
に終了していると考えられる時間T4が経過した時点で
は、フォワードクラッチ圧はライン圧まで上昇され、次
の変速動作に備えられることになる。
【0114】また、作動油の温度が上記所定値t0より
高い常温時は、タービン回転数Ntが変速終了直前回転
数Nt0′に達した時点でライン圧に等しいフォワード
クラッチ圧の供給が開始され、その後、所定時間T2が
経過した時点の近傍で、このフォワードクラッチ圧が立
ち上がることになるが、この場合は、上記所定時間T2
が経過した時点で3−4シフトバルブ105のスプール
は移動を完了しており、したがって、該フォワードクラ
ッチ圧が2−4ブレーキ54の解放室54bに導入され
ることはなく、また、高いフォワードクラッチ圧が供給
されることにより、フォワードクラッチ51の締結が促
進されることになる。
【0115】ここで、図18のフォワードクラッチ圧の
供給制御で用いられるプリチャージフラグFpの設定制
御、即ちプリチャージ期間を設定する制御について説明
すると、この制御は図23にフローチャートを示すプロ
グラムに従って行われ、まず、ステップS71で、イニ
シャライズとしてトータル供給量Qtを0とし、次い
で、ステップS72で、図24に示すように設定された
マップに基づいて、その時点のライン圧から第3DSV
123を全開(デューティ率0%)としたときの該DS
V123を通過するベース流量Qを求める。その場合
に、上記マップには、ライン圧が高いほどベース流量Q
が多くなるように設定されているが、これは、第3DS
V123が全開であっても、これを通過する作動油の流
量Qはそのときのライン圧によって変化し、ライン圧が
高いほど該流量Qも多くなるからである。
【0116】次に、ステップS73で、図25に示すよ
うに設定されたマップから油温補正係数C1を読み取
る。このマップでは、作動油の温度が低くなるに従って
油温補正係数C1が1より小さくなるように設定されて
いる。そして、ステップS74で、上記ベース流量Qに
補正係数C1を掛けることにより流量の補正値Qx(=
Q×C1)を求める。これにより、作動油の温度が低
く、従って粘度が高いために、同じライン圧であっても
バルブ通過流量が標準的な状態よりも減少する場合に、
その実情に合せて算出される流量も減少され、常に実際
の流量に適合したベース流量Q(補正流量Qx)が算出
されることになる。
【0117】さらに、ステップS75で、この補正流量
Qxを累積加算し、制御開始時から現時点までのトータ
ルの作動油の供給量Qtを算出すると共に、ステップS
76で、このトータル供給量Qtが所定値C2を超えた
か否かを判定し、この所定値C2を超えるまでは、ステ
ップS77でプリチャージフラグFpを1にセットする
と共に、所定値C2を超えた時点で、ステップS78で
該フラグFpを0にセットする。
【0118】その場合に、上記所定値C2は、油圧制御
回路100における当該バルブから当該摩擦要素の作動
室に至る油路(4−3変速時にあっては、第3DSV1
23からフォワードクラッチ51の締結室に至る油路)
の容積に対応した値に設定されている。したがって、Q
t>C2となった時点で上記油路が作動油で充満された
ことになり、この時点でプリチャージ制御を終了させる
ために上記フラグFpを0にするのである。
【0119】そして、このようにして設定されたプリチ
ャージフラグFpの値を用い、Fp=1の間、図18の
プログラムのステップS43で、第3DSV123のデ
ューティ率を0%にする制御が行われることにより、フ
ォワードクラッチ51の締結室に至る油路が作動油で速
やかに充満されることになる。
【0120】
【発明の効果】以上のように、本発明によれば、2−4
ブレーキ、フォワードクラッチ、及び3−4クラッチ等
の第1、第2、第3摩擦要素と、第1摩擦要素の解放室
を第2摩擦要素の締結室または第3摩擦要素の締結室の
いずれかに選択的に連通させる第1切換手段とが設けら
れ、かつ、第2摩擦要素の締結時に該摩擦要素に作動圧
を供給する蓄圧手段と、この蓄圧手段を元圧供給路に連
通させた状態と上記第2摩擦要素の締結室に連通させた
状態との切り換えを行う第2切換手段とが備えられた自
動変速機において、上記第1摩擦要素が締結されている
状態で、第2摩擦要素を締結すると共に、第3摩擦要素
を解放する変速時に、上記第1切換手段により第3摩擦
要素の締結室を第1摩擦要素の解放室に連通させ、か
つ、第2切換手段により蓄圧手段を第2摩擦要素の締結
室に連通させると共に、該第2摩擦要素の締結室に作動
圧を供給し、その後、これらの動作より遅らせて第3摩
擦要素の締結室からの作動圧の排出を開始するようにし
たから、上記蓄圧手段からの作動圧の供給を受けること
と相まって、第2摩擦要素の締結動作が促進されて、第
3摩擦要素の解放動作よりも確実に先行することにな
る。
【0121】これにより、第2摩擦要素のピストンスト
ローク時間のばらつき等によりその締結動作が第3摩擦
要素の解放動作より遅れて変速機が中立状態になり、そ
のためエンジン回転が吹き上がる、といった不具合が防
止されると共に、その後、第3摩擦要素の解放動作も速
やかに行われて、インターロック状態の発生による変速
機出力トルクの落ち込みや、変速時間が長くなるといっ
た不具合も防止されることになる。
【図面の簡単な説明】
【図1】 本発明の実施の形態に係る自動変速機の機械
的構成を示す骨子図である。
【図2】 同自動変速機の変速歯車機構部の構成を示す
断面図である。
【図3】 油圧制御回路の回路図である。
【図4】 同油圧制御回路における各ソレノイドバルブ
に対する制御システム図である。
【図5】 図3の油圧制御回路の1速の状態を示す要部
拡大回路図である。
【図6】 同じく2速の状態を示す要部拡大回路図であ
る。
【図7】 同じく3速の状態を示す要部拡大回路図であ
る。
【図8】 同じく4速の状態を示す要部拡大回路図であ
る。
【図9】 同じくLレンジ1速の状態を示す要部拡大回
路図である。
【図10】 同じく後退速の状態を示す要部拡大回路図
である。
【図11】 ダウンシフト変速時におけるタービン回転
数に対するフィードバック制御の説明図である。
【図12】 4−2変速時における第2DSVによる3
−4クラッチ圧の制御動作を示すフローチャートであ
る。
【図13】 3−4クラッチ圧のベース油圧の計算動作
を示すフローチャートである。
【図14】 同計算動作で用いられる目標タービン回転
変化率に応じた油圧のマップである。
【図15】 同じく目標タービントルクに応じた油圧の
マップである。
【図16】 3−4クラッチ圧のフィードバック油圧の
計算動作を示すフローチャートである。
【図17】 同計算動作で用いられるマップの説明図で
ある。
【図18】 4−2変速時における第3DSVによるフ
ォワードクラッチ圧の制御動作を示すフローチャートで
ある。
【図19】 同制御動作で用いられる算出油圧のマップ
である。
【図20】 同じく所定時間のマップである。
【図21】 4−2変速時における第1SVの動作を示
すフローチャートである。
【図22】 同変速時における各データの変化を示すタ
イムチャートである。
【図23】 同変速時におけるプリチャージ制御の動作
を示すフローチャートである。
【図24】 同制御で用いられるベース流量のマップで
ある。
【図25】 同じく油温補正係数のマップである。
【符号の説明】
10 自動変速機 30,40 変速歯車機構 51 第2摩擦要素(フォワードクラッチ) 53 第3摩擦要素(3−4クラッチ) 54 第1摩擦要素(2−4ブレーキ) 100 油圧制御回路 105 第1、第2切換手段(3−4シフトバ
ルブ) 141 蓄圧手段(第1アキュムレータ) 300 コントローラ

Claims (3)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 変速歯車機構の動力伝達経路を切り換え
    る摩擦要素として、締結室及び解放室を有し、締結室の
    みに作動圧が供給されたときに締結され、締結室及び解
    放室に作動圧が供給されたときに解放される第1摩擦要
    素と、締結室に作動圧が供給されたときに締結される第
    2、第3摩擦要素とが備えられ、かつ上記第1摩擦要素
    の解放室と第2摩擦要素の締結室とが連通する第1の状
    態と、第1摩擦要素の解放室と第3摩擦要素の締結室と
    が連通する第2の状態との切り換えを行う第1切換手段
    とが設けられた自動変速機の制御装置であって、第2摩
    擦要素の締結時に該摩擦要素に作動圧を供給する蓄圧手
    段と、この蓄圧手段を元圧供給路に連通させた状態と上
    記第2摩擦要素の締結室に連通させた状態との切り換え
    を行う第2切換手段とが備えられていると共に、上記第
    1摩擦要素の締結室と第3摩擦要素の締結室とに作動圧
    が供給されて、第1摩擦要素の解放室と第2摩擦要素の
    締結室とには作動圧が供給されていない第1の変速段か
    ら、第1摩擦要素の締結室と第2摩擦要素の締結室に作
    動圧が供給されて、第1摩擦要素の解放室と第3摩擦要
    素の締結室とには作動圧が供給されない第2の変速段へ
    の変速時に、上記第1切換手段により第1の状態から第
    2の状態への切り換えを行わせ、かつ第2切換手段によ
    り蓄圧手段を元圧供給路に連通させた状態から第2摩擦
    要素の締結室に連通させた状態への切り換えを行わせる
    と共に、該第2摩擦要素の締結室への作動圧の供給を開
    始し、その後、これらの動作より遅らせて、第3摩擦要
    素の締結室からの作動圧の排出を開始させる制御手段が
    設けられていることを特徴とする自動変速機の制御装
    置。
  2. 【請求項2】 制御手段は、第1切換手段による第1の
    状態から第2の状態への切り換えと、第2切換手段によ
    る蓄圧手段を元圧供給路に連通させた状態から第2摩擦
    要素の締結室に連通させた状態への切り換えとを同時に
    行うようになっていることを特徴とする請求項1に記載
    の自動変速機の制御装置。
  3. 【請求項3】 第1切換手段と第2切換手段とは、単一
    のシフトバルブによって構成されていることを特徴とす
    る請求項2に記載の自動変速機の制御装置。
JP28000296A 1996-09-30 1996-09-30 自動変速機の制御装置 Pending JPH10103489A (ja)

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Cited By (1)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2018017323A (ja) * 2016-07-28 2018-02-01 トヨタ自動車株式会社 車両の制御装置

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JP2018017323A (ja) * 2016-07-28 2018-02-01 トヨタ自動車株式会社 車両の制御装置

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