JPH1010316A - カラーフィルタ用感光性フィルム - Google Patents

カラーフィルタ用感光性フィルム

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JPH1010316A
JPH1010316A JP16746296A JP16746296A JPH1010316A JP H1010316 A JPH1010316 A JP H1010316A JP 16746296 A JP16746296 A JP 16746296A JP 16746296 A JP16746296 A JP 16746296A JP H1010316 A JPH1010316 A JP H1010316A
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JP
Japan
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film
pattern
resin layer
photosensitive
color filter
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JP16746296A
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Hiroshi Yamazaki
宏 山崎
Manabu Saito
学 斉藤
Hiromi Furubayashi
寛巳 古林
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Showa Denko Materials Co Ltd
Original Assignee
Hitachi Chemical Co Ltd
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 段差の少ないパターンを容易に形成できるカ
ラーフィルタ用感光性フィルムを提供する。 【解決手段】 支持体フィルム、着色された感光性樹脂
層及び保護フィルムの順に積層されたカラーフィルタ用
感光性フィルムにおいて、支持体フィルムがポリエステ
ルフィルムとポリオレフィンフィルムのラミネートフィ
ルムであり、そのポリオレフィンフィルム上に感光性樹
脂層が積層されているカラーフィルタ用感光性フィル
ム。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、カラー液晶表示装
置等に用いられるカラーフィルタ用感光性フィルムに関
する。
【0002】
【従来の技術】液晶カラーテレビ、液晶カラー表示のコ
ンピュータなどが実用化されているが、これらの液晶表
示装置は、透明電極を設けたガラス等の透明な基板を1
〜10μm程度の間隔で設置し、その間に液晶物質を封
入し、電極間の印加電圧により液晶物質を配向させ、そ
の濃淡により表示する仕組みになっている。さらに、カ
ラー表示のため、ガラスなどの光学的に透明な基板の表
面に2種以上の色相を異にする極めて微細なストライプ
状又はモザイク状のパターンを一定間隔で平行又は交差
して並べたカラーフィルタを設置している。
【0003】カラーフィルタは、通常、透明基板、着色
パターン、保護膜、透明電極の順に形成されている。着
色パターンは、2種以上の色相を異にする極めて微細な
ストライプ状又はモザイク状のパターンからなるもので
ある。これらのパターンは、色相を所定の順序に所定の
間隔をおいて整然と配置し、しかも厚さムラの少ない均
一な層とする必要があり、種々のカラーフィルタの製造
法が提案されている。例えば、スクリーン印刷法では、
低コストのカラーフィルタが可能である。また、フォト
リソグラフィー技術を用いる方法、即ち、カラーフィル
タ用基板上に形成された透明膜に所定のネガマスクを通
して紫外線照射し、未露光部を除去した後、防染層を形
成しながら染色する方法がある。
【0004】前記の方法の改良法として、基板上に着色
した溶液状感光性樹脂組成物を塗布し、乾燥した後、露
光、現像して一色のパターンを形成させ、各工程を他の
色についても同様に繰り返し行ってカラーフィルタを形
成する方法がある。また、現在プリント配線板製造時の
エッチングレジスト、めっきレジスト、ソルダレジスト
等に一般的に使用されている透明支持体フィルム及び感
光性樹脂層からなる感光性フィルムを使用して、多色の
微細なストライプ状又はモザイク状のパターンを簡単に
高精度で形成できるカラーフィルタの製造法が知られて
いる。この方法では、透明基板上にベースフィルムと一
色に着色された感光性樹脂層とからなる感光性フィルム
を、その着色感光性樹脂層が基板に接するように張り合
わせる工程、所定のパターンに露光する工程及び前記ベ
ースフィルムを剥がして現像する工程を繰り返して多色
のパターンを形成させることによりカラーフィルタが製
造される。
【0005】また、例えば、一つの色相の着色剤を含む
感光性樹脂層を支持体に塗布乾燥した感光性フィルムの
感光性樹脂層を透明な基板に転写し、所定のパターンの
マスクを介して露光、現像してパターンを形成させる方
法(特開昭61−99102号公報)がある。また、同
様の感光性フィルムに所定のパターンのマスクを介して
露光、現像してパターンを形成した後に、透明な基板上
に転写することによりカラーフィルタのパターンを形成
する方法(特開昭61−99103号公報)及び同様の
感光性フィルムを加熱圧着し、所定のパターンのマスク
を介して露光し、支持体フィルムを剥離し、現像して透
明着色画像パターンを形成する方法(特開昭63−18
7203号公報)が知られている。さらに、着色感光性
樹脂層の上にポリ酢酸ビニル共重合体の接着層を設けた
感光性フィルムを用い、その接着層を介して着色感光性
樹脂層を基板上に積層し、特開昭63−187203号
公報と同様の方法でカラーフィルタのパターンを形成す
る方法(特開平2−24624号公報)が知られてい
る。
【0006】しかしながら、感光性フィルムを用いたカ
ラーフィルタの製造においては、多色パターンのうち2
色目パターン以降を感光性フィルムのラミネート(積
層)で形成する際に、どうしても既に形成されたパター
ン部分上で感光性フィルムが盛り上がり、波型となるた
め、その状態で露光し、現像すると、形成したパターン
表面に段差が発生する問題がある。図2を参照して説明
すると、基板1上に最初に形成されたパターン(1色目
パターン2)を形成した後、2色目のパターンを形成す
るためには、既に1色目のパターンが形成された基板1
上に2色目感光性フィルム5を張り合わせる。しかし、
従来の感光性フィルムを用いた場合には、感光性フィル
ムの追随性が低いため、2色目感光性フィルム5は1色
目パターン2の上部で盛り上がり、波型となり、2色目
パターン形成部4は右肩下がりに傾斜してしまう。この
状態から2色目感光性フィルム5を露光、現像すると、
得られる2色目パターンには、感光性フィルムの波型の
形状に対応して1色目パターンとの段差が生じるばかり
か、上部が右肩下がりとなり、2色目パターン内でも段
差が生じる。
【0007】この段差は、後工程の透明樹脂から成るオ
ーバーコート層の塗布むらやその後のスパッタリングに
よるIn2 3 −SnO2 系の電極形成不良による高抵
抗化の問題がある。また、直接に画像の荒れとして現れ
ることもある。この段差を低減するために、着色感光性
樹脂層と透明支持体との間に熱可塑性樹脂層を設け、ラ
ミネート時の圧力と温度で平坦化する方法(特開平4−
208940号公報、特開平7−20309号公報)が
提案されている。しかし、この方法では着色感光性樹脂
層と熱可塑性樹脂層が密着しているため、熱可塑性樹脂
層の上に所定のパターンのマスクをおいて露光しなけれ
ばならず、著しい解像度不足を招く結果となっている。
【0008】
【発明が解決しようとする課題】請求項1記載の発明
は、段差の少ないパターンを容易に形成できるカラーフ
ィルタ用感光性フィルムを提供するものである。請求項
2記載の発明は、請求項1記載の発明の効果を奏し、さ
らに作業性、環境保全性等が優れる。
【0009】
【課題を解決するための手段】本発明は、支持体フィル
ム、着色された感光性樹脂層及び保護フィルムの順に積
層されたカラーフィルタ用感光性フィルムにおいて、支
持体フィルムがポリエステルフィルムとポリオレフィン
フィルムのラミネートフィルムであり、そのポリオレフ
ィンフィルム上に感光性樹脂層が積層されているカラー
フィルタ用感光性フィルムに関する。また、本発明は、
感光性樹脂層が、(A)カルボキシル基を有する分子量
有機高分子化合物、(B)エチレン性不飽和基を有する
光重合性化合物、(C)光重合開始剤及び(D)顔料又
は染料を含有してなる前記カラーフィルタ用感光性フィ
ルムに関する。
【0010】
【発明の実施の形態】本発明の感光性フィルムに用いる
支持体フィルムは、ポリエステルフィルムとポリオレフ
ィンフィルムのラミネートフィルムである。ポリエステ
ルフィルム(通常、1〜50μmの厚さ)としては、例
えば、ポリエチレンテレフタレートフィルムなどが挙げ
られ、ポリオレフィンフィルム(通常、1〜50μmの
厚さ)としては、ポリエチレンフィルム、ポリプロピレ
ンフィルムなどが挙げられる。
【0011】ポリエステルフィルムとポリオレフィンフ
ィルムのラミネートフィルムは、紫外線を透過できる2
〜100μm程度の厚さであることが好ましい。このよ
うなラミネートフィルムは、様々な方法で製造すること
ができ、例えば、ポリエステルフィルム上にポリオレフ
ィンフィルムを押し出し成形により積層する方法、ポリ
エステルフィルム上に接着剤を塗布した後、ポリオレフ
ィンフィルムを積層する方法などが挙げられる。押し出
しは、T型ダイなどを用いて約10〜100μm厚とし
て行い、冷却時表面平滑なロールでポリオレフィンフィ
ルム面を平滑化することが好ましい。また、ポリエステ
ルフィルムとポリオレフィンフィルムとの密着性を向上
させるために、押し出し前に、ポリエステルフィルムの
表面にコロナ表面処理、エポキシ系又はアクリル系の接
着剤の塗布などを行うことも好ましい。
【0012】また、本発明の感光性フィルムの感光性樹
脂層は、紫外線によりパターン状に露光され、アルカリ
水溶液等を使用した現像によりパターン形成の可能な樹
脂であれば特に制限はないが、(A)カルボキシル基を
有する有機高分子化合物、(B)エチレン性不飽和基を
有する光重合性化合物、(C)光重合開始剤及び(D)
顔料又は染料を含有するものであることが、入手容易
性、取扱性等の点から好ましい。
【0013】上記(A)成分であるカルボキシル基を有
する有機高分子化合物としては、例えば、アクリル酸ア
ルキルエステル又はメタクリル酸アルキルエステルとア
クリル酸又はメタクリル酸との共重合体、アクリル酸ア
ルキルエステル又はメタクリル酸アルキルエステルとア
クリル酸又はメタクリル酸とこれらと共重合しうるビニ
ルモノマーとの共重合体などが挙げられる。
【0014】アクリル酸アルキルエステル又はメタクリ
ル酸アルキルエステルとしては、例えば、アクリル酸メ
チル、メタクリル酸メチル、アクリル酸エチル、メタク
リル酸エチル、アクリル酸ブチル、メタクリル酸ブチ
ル、アクリル酸2−エチルヘキシル、メタクリル酸2−
エチルヘキシル等が挙げられる。また、アクリル酸アル
キルエステル又はメタクリル酸アルキルエステルやアク
リル酸又はメタクリル酸と共重合しうるビニルモノマー
としては、例えば、アクリル酸ジメチルアミノエチル、
メタクリル酸ジメチルアミノエチル、アクリル酸テトラ
ヒドロフルフリル、メタクリル酸テトラヒドロフルフリ
ル、2,2,2−トリフルオロエチルアクリレート、
2,2,2−トリフルオロエチルメタクリレート、2,
2,3,3−テトラフルオロプロピルアクリレート、
2,2,3,3−テトラフルオロプロピルメタクリレー
ト、アクリルアミド、ジアセトンアクリルアミド、スチ
レン、ビニルトルエンなどが挙げられる。
【0015】さらに、アクリル酸又はメタクリル酸を共
重合成分として含むテレフタル酸、イソフタル酸、セバ
シン酸等のポリエステル、ブタジエンとアクリロニトリ
ルの共重合体、セルロースアセテート、セルロースアセ
テートブチレート、メチルセルロース、エチルセルロー
スなどを用いることもできる。
【0016】この有機高分子化合物の重量平均分子量
(ゲルパーミエーションクロマトグラフ法で測定し、標
準ポリスチレン換算した値)は、20,000〜30
0,000であることが好ましい。重量平均分子量が2
0,000未満であると、フィルム形成性が劣り、しわ
等が発生する傾向があり、300,000を超えると、
現像性が悪くなる傾向がある。(A)成分の配合量は、
(A)成分と(B)成分の総量を100重量部として2
0〜60重量部であることが好ましい。この配合量が2
0重量部未満であると塗膜性が不充分となり、60重量
部を超えると硬化物の膜特性が低下する傾向がある。
【0017】(B)成分として用いるエチレン性不飽和
基を有する光重合性化合物としては、例えば、多価アル
コールにα,β−不飽和カルボン酸を付加して得られる
化合物(トリメチロールプロパンジアクリレート、トリ
メチロールプロパンジメタクリレート、トリメチロール
プロパントリアクリレート、トリメチロールプロパント
リメタクリレート、テトラメチロールメタントリアクリ
レート、テトラメチロールメタントリメタクリレート、
ジペンタエリスリトールペンタアクリレート、ジペンタ
エリスリトールペンタメタクリレート、ジペンタエリス
リトールヘキサアクリレート、ジペンタエリスリトール
ヘキサメタクリレート等)、グリシジル基含有化合物に
α,β−不飽和カルボン酸を付加して得られる化合物
(トリメチロールプロパントリグリシジルエーテルトリ
アクリレート、ビスフェノールAジグリシジルエーテル
ジアクリレート、ビスフェノールAジグリシジルエーテ
ルジメタクリレート等)、多価カルボン酸(無水フタル
酸等)と水酸基及びエチレン性不飽和基を有する化合物
(β−ヒドロキシエチルアクリレート、β−ヒドロキシ
エチルメタクリレート等)とのエステル化物、アクリル
酸又はメタクリル酸のアルキルエステル(アクリル酸メ
チル、メタクリル酸メチル、アクリル酸エチル、メタク
リル酸エチル、アクリル酸ブチル、メタクリル酸ブチ
ル、アクリル酸2−エチルヘキシル、メタクリル酸2−
エチルヘキシル等)、2,2′−ビス(4−(メタクリ
ロキシポリエトキシ)フェニル)プロパン、トリメチル
ヘキサメチレンジイソシアナートと2価アルコールとア
クリル酸ヒドロキシモノエステル又はメタクリル酸ヒド
ロキシモノエステルとを反応させて得られるウレタンジ
アクリレート化合物などが挙げられる。これらの化合物
は単独で又は2種以上組み合わせて用いてもよい。
【0018】なお、(B)成分として少なくとも2個の
エチレン性不飽和基を有する光重合性化合物を用いる
と、光硬化性、耐現像液性等が向上するので好ましい。
(B)成分の配合量は、(A)成分と(B)成分の総量
を100重量部として40〜80重量部とすることが好
ましい。この配合量が40重量部未満であると、光感度
が不充分で硬化物の膜特性が低下し、80重量部を超え
ると塗膜性が不充分となる傾向がある。
【0019】また、(C)成分である光重合開始剤とし
ては、例えば、芳香族ケトン(ベンゾフェノン、N,
N′−テトラメチル−4,4′−ジアミノベンゾフェノ
ン(ミヒラーケトン)、N,N′−テトラエチル−4,
4′−ジアミノベンゾフェノン、4−メトキシ−4′−
ジメチルアミノベンゾフェノン、2−エチルアントラキ
ノン、フェナントレンキノン等)、ベンゾインエーテル
(ベンゾインメチルエーテル、ベンゾインエチルエーテ
ル、ベンゾインフェニルエーテル等)、ベンゾイン誘導
体(メチルベンゾイン、エチルベンゾイン等)、ベンジ
ル誘導体(ベンジルジメチルケタール等)、2,4,5
−トリアリールイミダゾール二量体(2−(o−クロロ
フェニル)−4,5−ジフェニルイミダゾール二量体、
2−(o−クロロフェニル)−4,5−ジ(m−メトキ
シフェニル)イミダゾール二量体、2−(o−フルオロ
フェニル)−4,5−ジフェニルイミダゾール二量体、
2−(o−メトキシフェニル)−4,5−ジフェニルイ
ミダゾール二量体、2−(p−メトキシフェニル)−
4,5−ジフェニルイミダゾール二量体、2,4−ジ
(p−メトキシフェニル)−5−フェニルイミダゾール
二量体、2−(2,4−ジメトキシフェニル)−4,5
−ジフェニルイミダゾール二量体、2−(p−メチルメ
ルカプトフェニル)−4,5−ジフェニルイミダゾール
二量体等)などが挙げられる。これらは、単独で又は2
種以上を組み合わせて用いられる。
【0020】(C)成分の配合量は、(A)成分と
(B)成分の総量100重量部に対して0.1〜10重
量部とすることが好ましい。この配合量が0.1重量部
未満であると光感度が不充分となり、10重量部を超え
ると露光の際に組成物の表面での光吸収が増大し、内部
の光硬化が不充分となる傾向がある。
【0021】(D)成分である顔料又は染料としては、
公知の任意の着色剤を使用することができ、感光性樹脂
層の成分、特に、(A)カルボキシル基を有する有機高
分子化合物又は(B)エチレン性不飽和基を有する光重
合性化合物に対する相溶性、目標とする色相、光透過性
などを考慮して選択される。例えば、赤色顔料であるカ
ラーテックス・レッド・ユーイーエム(Colortex Red U
EM)、青色顔料であるカラーテックス・ブルー・ユーイ
ーエム(Colortex Blue UEM)、カラーテックス・グリー
ン・ユーイー−1203(Colortex Green UE-1203)
(いずれも山陽色素株式会社製)などが挙げられる。
(D)成分の配合量は、(A)成分と(B)成分の総量
100重量部に対して1〜50重量部とすることが好ま
しい。この配合量が1重量部未満であると着色が不充分
であり、50重量部を超えると光透過性が低下する傾向
がある。
【0022】本発明における感光性樹脂層は、上記の
(A)成分〜(D)成分の他に熱重合性成分安定剤、メ
ラミン樹脂等の熱硬化性樹脂などを含有していてもよ
い。なお、感光性樹脂層の保護のため保護フィルムを用
いることが好ましい。この保護フィルムとしては、例え
ば、ポリエステルフィルム、ポリオレフィンフィルムな
どが用いられるが、価格、柔軟性、強度、硬度等の面か
らポリオレフィンフィルム、中でもポリエチレンフィル
ムが好ましい。また、その厚みは10〜40μmである
ことが好ましく、10μm未満では取り扱い性に劣る傾
向があり、40μmを超えるとコストアップとなる傾向
がある。
【0023】本発明の感光性フィルムは、透明支持体フ
ィルムのポリオレフィンフィルム面上に感光性樹脂溶液
をロールコータ、コンマコータ、グラビアコータ、エア
ナイフコータ、ダイコータ、バーコータなどで塗布し、
乾燥後に保護フィルムを積層することによって製造され
る。
【0024】本発明の膜感光性フィルムを用いたカラー
フィルタは次のようにして製造される。まず、透明基板
上に必要に応じてブラックマトリックスを形成したもの
に、必要に応じてこの基板を加熱(100〜200℃、
3〜30分間)した後、その基板上に1色目の感光性フ
ィルムの保護フィルムを剥がしながら、着色感光性樹脂
層をラミネートし(貼り合わせ)、感光性樹脂層の表面
の透明支持体フィルムを剥離した後、感光性樹脂層上に
所定パターンのネガマスクをのせて露光する。次いで、
現像し、未露光部を除去して1色目のパターンが形成さ
れる。カラーフィルタの製造に用いられる基板は、透明
であれば特に制限はなく、その材質としては、例えばガ
ラス、プラスチックなどが挙げられる。
【0025】次に、2色目パターンの形成工程を図1を
参照して説明する。1色目パターン2が形成された基板
1を前記のように加熱した後、2色目感光性フィルム3
を貼り合わせる。本発明の感光性フィルムの透明支持体
フィルムは、ポリエステルとポリオレフィンから成るた
め、熱可塑性であり、基板の熱により可塑化され、パタ
ーン形状への追随性が高い。そのため、2色目感光性フ
ィルム3は、図1に示したように、1色目パターン2か
ら2色目パターン形成部4に著しく柔軟に推移し、平坦
化する。したがって、露光・現像後に得られる2色目パ
ターンも、従来の感光性フィルムを用いて得られるもの
(図2参照)に比べて著しく平坦化され、1色目パター
ンとの段差及び2色目パターン内での段差が著しく減少
する。上記のような着色パターンの形成工程を、色の異
なる感光性フィルムを用いて所定回数繰り返すことによ
り多色の着色パターンを形成させ、カラーフィルタを製
造することができる。
【0026】ラミネート工程は、一般にホットロールと
呼ばれる加熱可能なロール又はヒートシューと呼ばれる
加熱用のジャケットとラミネートロールと呼ばれるロー
ルにより、感光性樹脂層を加熱し、軟化しながら行う。
本発明の感光性フィルムを用いると、追随性がよいた
め、2色目以降の着色パターンを形成する際に、特別な
処理をすることなくパターンの段差を低減できる。露光
工程は、一般に専用の露光機があり、接触又は非接触型
のものを用いて行う。光源としては高圧水銀灯、超高圧
水銀灯、メタルハライドランプ、キセノンランプ等の紫
外線を有効に放射するものを用いることができる。現像
方法は、ディップ法、スプレー法などが挙げられ、高解
像度化には高圧スプレー法が最適である。現像液は、ア
ルカリ現像型では、炭酸ナトリウム水溶液を用いるのが
一般的である。
【0027】
【実施例】次に、実施例により本発明を説明する。
【0028】実施例1 表1に示す組成の感光性樹脂組成物の溶液を調製した。
【表1】
【0029】得られた感光性樹脂組成物溶液を、厚さ5
0μmのポリエチレンテレフタレートフィルムと厚さ2
0μmのポリエチレンフィルムとのラミネートフィルム
(透明支持体フィルム)のポリエチレンフィルム上に均
一に塗布し、100℃の熱風対流式乾燥機で約10分間
乾燥して乾燥後の膜厚が1.8μmの感光性樹脂層を形
成した後、厚さ30μmのポリエチレンフィルムを保護
フィルムとして積層し、本発明の感光性フィルムを得
た。
【0030】得られた感光性フィルムの保護フィルムを
剥がしながら、感光性樹脂層を150℃に予め加熱した
ガラス基板上にロール温度150℃、ロール圧6×10
5Pa、速度1.0m/分で積層した。次いで、透明支持
体フィルムを除去し、所定のパターンのネガマスクを通
して露光機HMW−201B(3kW、超高圧水銀灯、オ
ーク製作所製)で露光した後、30℃で0.05重量%
の炭酸ナトリウム水溶液で10〜20秒スプレー現像し
て未露光部を除去し、1色目の着色パターンを作製し
た。この着色パターンの形成工程を赤、青、緑の順に各
色の感光性フィルムを用いて3回繰り返して行い、多色
パターンを作製した。この際の露光量は、200mJ/cm2
とした。得られた多色パターンを150℃で45分間加
熱してカラーフィルタを得た。得られたカラーフィルタ
の表面粗さを測定(小坂製作所製の表面粗さ計、商品名
サーフコーダー30Dを用いた)したところ、パターン
内及びパターン間ともに最大表面粗さ(段差)が0.1
μmと良好であった。後工程のオーバーコート層の塗布
における塗布むらもなかった。
【0031】比較例1 支持体フィルムとして厚さ20μmのポリエステルフィ
ルム(帝人製、商品名テトロンフィルムGS−20)を
用いた以外は、実施例1と同様にして感光性フィルムを
作製し、さらに得られた感光性フィルムを用いて実施例
1と同様にカラーフィルタを作製した。得られたカラー
フィルタの最大表面粗さ(段差)は0.45μmと大き
なものであった。オーバーコート層の塗布むらが生じ、
得られたカラーフィルタは、実用にならないものであっ
た。
【0032】
【発明の効果】請求項1記載のカラーフィルタ用感光性
フィルムは、着色パターン形成工程において高い柔軟性
を示し、2色目パターン以降の形成工程においてパター
ン形状に対して優れた追随性を示す。したがって、この
カラーフィルタ用感光性フィルムを用いれば、パターン
間でもパターン内でも段差が少ないパターンを形成する
ことができ、優れた品質のカラーフィルタを容易に作業
性良く製造することができる。請求項2記載のカラーフ
ィルタ用感光性フィルムは、請求項1記載のカラーフィ
ルタ用感光性フィルムの効果を奏し、より作業性が優
れ、さらに環境保全性等が優れる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の感光性フィルムを用いた2色目パター
ン形成工程の説明図である。
【図2】従来の感光性フィルムを用いた2色目パターン
形成工程の説明図である。
【符号の説明】
1 基板 2 1色目パターン 3 2色目感光性フィルム 4 2色目パターン形成部 5 2色目感光性フィルム
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.6 識別記号 庁内整理番号 FI 技術表示箇所 G03F 7/028 G03F 7/028 7/033 7/033 7/09 501 7/09 501

Claims (2)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 支持体フィルム、着色された感光性樹脂
    層及び保護フィルムの順に積層されたカラーフィルタ用
    感光性フィルムにおいて、支持体フィルムがポリエステ
    ルフィルムとポリオレフィンフィルムのラミネートフィ
    ルムであり、そのポリオレフィンフィルム上に感光性樹
    脂層が積層されているカラーフィルタ用感光性フィル
    ム。
  2. 【請求項2】 感光性樹脂層が、(A)カルボキシル基
    を有する分子量有機高分子化合物、(B)エチレン性不
    飽和基を有する光重合性化合物、(C)光重合開始剤及
    び(D)顔料又は染料を含有してなる請求項1記載のカ
    ラーフィルタ用感光性フィルム。
JP16746296A 1996-06-27 1996-06-27 カラーフィルタ用感光性フィルム Pending JPH1010316A (ja)

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