JPH0999476A - ブロー成形方法 - Google Patents

ブロー成形方法

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JPH0999476A
JPH0999476A JP28687895A JP28687895A JPH0999476A JP H0999476 A JPH0999476 A JP H0999476A JP 28687895 A JP28687895 A JP 28687895A JP 28687895 A JP28687895 A JP 28687895A JP H0999476 A JPH0999476 A JP H0999476A
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JP
Japan
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molding
parison
vicat softening
molding surface
resin
Prior art date
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Application number
JP28687895A
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English (en)
Inventor
Yasuhito Ito
康仁 伊藤
Mitsuyoshi Kumamoto
光芳 熊本
Munehiro Mitsui
宗洋 三井
Fumio Kurihara
文夫 栗原
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
JSR Corp
Original Assignee
Japan Synthetic Rubber Co Ltd
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Publication date
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  • Blow-Moulding Or Thermoforming Of Plastics Or The Like (AREA)

Abstract

(57)【要約】 【課題】 剥離可能なフィルム層を鏡面やしぼ面の保護
用に表面に有する樹脂成形品や、剥離不可能で意匠性を
有するフィルム層を表面に形成された樹脂成形品を、比
較的簡単な工程で、比較的短いサイクルタイムで生産す
る。 【解決手段】 金型の成形面との間に樹脂フィルムFを
介在させた状態で(ビカット軟化温度(T)+100)
℃に於ける縦弾性係数が0.01〜10[kg/cm2]の熱可
塑性樹脂のパリソンPを供給し、パリソンPの内部から
100[kg/cm2]以下の圧力を加えることにより該パリソ
ンPの外表面を樹脂フィルムFを介して成形面30に密着
させ、成形面30の裏面31側に噴射される加熱流体により
成形面30を裏面31側から加熱してビカット軟化温度
(T)℃以上まで昇温させ、その後、成形面30を(ビカ
ット軟化温度(T)−10)℃以下の温度まで冷却して
外表面に前記樹脂フィルムFの層を有する成形品を得る
ブロー成形方法。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、熱可塑性樹脂のブ
ロー成形方法に関する。特に、成形面の表面にフィルム
層を有する成形品を得る方法に関する。
【0002】
【従来の技術】樹脂成形品を得る方法として、射出成形
法やブロ−成形法がある。射出成形法は、溶融樹脂を密
閉された金型内に高圧(200〜1000kg/cm
2 )で射出して、金型の成形面を樹脂に転写する方式で
ある。高圧であるため、成形面の転写が正確に行われ
る。このため、鏡面やしぼ面を有する成形品を得るのに
は適している。しかし、高圧であるため、使用時に於い
て剥離可能なフィルム層を成形品の表面に付けて鏡面や
しぼ面を保護したり、デザインをプリントされたフィル
ム層を成形品の表面に形成して意匠性を高めたりする工
程を、成形時に行うことはできない。また、高圧に耐え
る金型が必要なため、金型の構造が複雑化してコスト高
となり、多品種少量生産等には不適であったり、中空品
の成形には特別な工夫が必要なため、生産工程が複雑化
するという問題もある。ブロ−成形法は、パリソン(溶
融・軟化状態の中空円筒形状の樹脂)を金型間に供給し
た後に型締し、その中空部に流体を圧送することでパリ
ソンの外面を金型の成形面に押しつけて転写する方式で
ある。流体の圧力で押しつけるため、比較的低圧(4〜
10kg/cm2 )であり、このため、成形面が綺麗に
転写されず、鏡面やしぼ面を有する成形品を得るのには
不適である。しかし、中空品の大量生産には適している
ため、広く行われている。特開昭58−102734号
公報には、薄肉の成形用内型と、該成形用内型に接触/
隔離できる冷却用外型を備えた中空成形用金型が開示さ
れている。この金型では、中空成形品の表面光沢を改善
する目的でパリソンの供給前に成形用内型を加熱してお
くとともに、パリソンが成形用内型の成形面に接触され
た後は、冷却用外型の内面を成形用内型の外面に接触さ
せることで該成形用内型を速やかに冷却して、成形品を
得ている。特開平4−77231号公報には、パリソン
を成形型の成形面に接触させて成形する際に、該成形型
の温度を、パリソンの結晶化速度が最大となる温度近傍
から融点までの間に保持することにより、ダイラインや
ウエルドラインが成形品の表面に残留することを防止す
るとともに、成形中のパリソンの中空部に冷媒を循環さ
せることにより、成形のサイクルタイムの長時間化を防
止するようにしたブロ−成形方法が開示されている。特
公平6−73903号公報には、容器状の金型枠に、伝
熱性が良好で多数の導通孔を有する蓋体を固着して該蓋
体から成る金型表面部域と、その背後の中間層とを形成
し、該中間層内に伝熱性の低い樹脂又は金属を充填する
か、導通孔を備えた補強リブを設けた成形用金型が開示
されている。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】鏡面やしぼ面を有する
とともに表面にフィルム層を設けた樹脂成形品を、比較
的簡易な構造の金型を用いて比較的簡単な工程で得たい
という要請がある。ここで、フィルム層としては、剥離
可能で鏡面やしぼ面の保護のために用いられるフィルム
層と、剥離をしないで意匠性を高めるために成形面の表
面に一体に形成されるフィルム層とがある。また、鏡面
やしぼ面を有する中空の樹脂成形品(例:自動車のエア
スポイラ−)を、簡易な工程で生産したいという要請も
ある。前記特開昭58−102734号公報の中空成形
用金型では、成形用内型を加熱することで成形面を綺麗
に転写しているが、成形用内型を冷却用外型に対して相
対変位させて接触させることで樹脂を冷却しているた
め、金型の構造が複雑となって脆弱化する恐れがあり、
また、冷却時間も長時間化する。また、成形時に於いて
成形品の表面にフィルム層を設けることについての言及
もない。前記特開平4−77231号公報のブロ−成形
方法では、成形型の温度を前記の温度に加熱保持するこ
とで成形面を綺麗にしているが、冷却時にも該温度に加
熱保持しているため、冷却時間の短縮効果は、あまり大
きくない。また、冷媒を循環させることでパリソンを内
側から冷却しているため、成形型の温度を前記の温度に
加熱保持するための温度制御が複雑となる。また、成形
時に於いて成形品の表面にフィルム層を設けることにつ
いての言及もない。前記特公平6−73903号公報の
装置では、成形面の加熱・冷却を、該成形面が形成され
ている蓋体(金型表面部域)の内部又は裏面に設けた多
数の導通孔に加熱・冷却媒体を通すことで行っており、
さらに、成形面の背後の中間層内に加熱・冷却媒体を送
り込むことでも行っているが、中間層内での伝熱は緩や
かであるため、サイクルタイムを短くすることは困難で
ある。また、成形時に於いて成形品の表面にフィルム層
を設けることについての言及もない。本発明は、良好な
鏡面やしぼ面を有し、さらに、鏡面やしぼ面の保護のた
めに使用時に於いて剥離可能なフィルム層を表面に有す
る樹脂成形品や、意匠性を高めるために表面にフィルム
層を一体に形成された樹脂成形品を、比較的簡単な工程
で、比較的短いサイクルタイムで生産することを目的と
する。
【0004】
【課題を解決するための手段】請求項1の発明は、(ビ
カット軟化温度(T)+100)℃に於ける縦弾性係数
が0.01〜10[kg/cm2]の熱可塑性樹脂を用いたパリ
ソンを、金型の成形面との間に樹脂フィルムを介在させ
た状態で供給し、前記パリソンの内部から100[kg/cm
2]以下の圧力を加えることにより該パリソンの外表面を
前記樹脂フィルムを介して前記成形面に密着させるとと
もに、前記成形面の裏面側に設けられる加熱手段により
前記成形面を裏面側から加熱してビカット軟化温度
(T)℃以上まで昇温させ、前記成形面を(ビカット軟
化温度(T)−10)℃以下の温度まで冷却して、外表
面に前記樹脂フィルムの層を有する成形品を得る、ブロ
ー成形方法である。即ち、加熱・冷却を上記の如く行う
ことで、鏡面やシボ面を有するように成形できるととも
に、上記の如くフィルム層を介在させることで、表面に
フィルム層を有する成形品を得ることができる。請求項
2の発明は、請求項1に於いて、前記樹脂フィルムのビ
カット軟化温度は、前記成形面の到達温度より高温であ
る、ブロー成形方法である。即ち、フィルムは成形時に
溶融しないため、後に剥離可能なフィルム層を成形品の
表面に設けることができる。請求項3の発明は、請求項
1に於いて、前記樹脂フィルムのビカット軟化温度は、
前記パリソンとして供給される熱可塑性樹脂のビカット
軟化温度と同等か、又は該ビカット軟化温度より低温で
ある、ブロー成形方法である。即ち、フィルムは成形時
に溶融して成形品の表面に一体化されるため、模様の施
されたフィルムを用いることで、意匠性のある成形品を
得ることができる。
【0005】請求項4の発明は、(ビカット軟化温度
(T)+100)℃に於ける縦弾性係数が0.01〜1
0[kg/cm2]の熱可塑性樹脂を用いたパリソンを、金型の
成形面との間に樹脂フィルムを介在させた状態で供給
し、前記パリソンの内部から100[kg/cm2]以下の圧力
を加えることにより該パリソンの外表面を前記樹脂フィ
ルムを介して前記成形面に密着させるとともに、前記成
形面の裏面側の所望の部位を加熱するべく設けられる加
熱手段により該所望の部位を裏面側から加熱して該所望
の部位に対応する前記成形面の部位をビカット軟化温度
(T)℃以上まで昇温させ、前記成形面を(ビカット軟
化温度(T)−10)℃以下の温度まで冷却して、外表
面に前記樹脂フィルムの層を有する成形品を得る、ブロ
ー成形方法である。成形面の裏面側の所望の部位を加熱
するためには、該裏面側の所望の部位を独立して加熱す
る必要がある。そのためには、裏面側を複数の空間に分
割して、上記所望の部位に対応する分割空間に加熱流体
を供給したり、該所望の部位に対応する分割空間に加熱
手段を設置したりすることが必要となる。
【0006】請求項5の発明は、(ビカット軟化温度
(T)+100)℃に於ける縦弾性係数が0.01〜1
0[kg/cm2]の熱可塑性樹脂を用いたパリソンを、金型の
成形面との間に樹脂フィルムを介在させた状態で供給
し、前記成形面の裏面側に設けた空間に加熱流体を導入
することで前記成形面を裏面側から加熱してビカット軟
化温度(T)℃以上まで昇温させるとともに、前記パリ
ソンの内部に流体を供給して該流体と前記裏面側の空間
に導入される加熱流体のうちの一方の流体圧力が他方の
流体圧力に追随するようにして前記パリソンの外表面を
前記樹脂フィルムを介して前記成形面に100[kg/cm2]
以下の圧力で押圧して密着させるとともに、前記成形面
を(ビカット軟化温度(T)−10)℃以下の温度まで
冷却して、外表面に前記樹脂フィルムの層を有する成形
品を得る、ブロー成形方法である。成形面の裏面側の空
間に導入される加熱流体の圧力と、パリソンの内部に供
給される流体の圧力のうち、一方を他方に追随させるた
めには、成形面の裏面側の空間とパリソンの内部空間と
を、必要に応じて逆止弁等を介して連通したり、又は、
双方の空間の圧力に応じて変位するピストンを用いて双
方の空間の圧力を同調させたりすればよい。
【0007】
【発明の実施の形態】
樹脂フィルム 本発明で用いられ得る樹脂フィルムFとしては、例え
ば、低密度のポリエチレンフィルム、中密度のポリエチ
レンフィルム、高密度のポリエチレンフィルム、ポリプ
ロピレンフィルム、ラッカータイプの防湿セロファン、
ポリマータイプの防湿セロファン、ポリエチレンセロフ
ァン、アセテートフィルム、軟質ポリ塩化ビニルフィル
ム、硬質ポリ塩化ビニルフィルム、ポリ塩化ビニリデン
フィルム、ポリビニルアルコールフィルム、ポリスチレ
ンフィルム、ポリエステルフィルム、塩酸ゴムフィルム
等がある。樹脂フィルムFは、例えば、パリソンの種類
に応じて選ばれる。また、樹脂フィルムFは、例えば、
図1に示すように、成形面30とパリソンPの外表面との
間に介在するように供給される。即ち、上方のローラか
ら繰り出され、下方のローラとの間に張設されるように
して成形面30とパリソンPとの間に供給される。また、
このようにして供給されたフィルムFは、パリソンPの
内部に供給される流体の圧力によって成形面30に押圧さ
れる。
【0008】パリソン パリソンの垂下方法等は公知であるため、説明は省略す
る。本発明で用いられるパリソンの材料としては、例え
ば、AS樹脂、ポリスチレン、ハイインパクトポリスチ
レン、アクリロニトリル−ブタジエン系ゴム−スチレン
から成るグラフト共重合体(ABS樹脂)、アクリロニ
トリル−ブタジエン系ゴム−スチレン−αメチルスチレ
ンから成るグラフト共重合体(耐熱ABS樹脂)、アク
リロニトリル−エチレン−プロピレン系ゴム−スチレン
及び/又はメタクリル酸メチルから成るグラフト共重合
体(AES樹脂)、アクリロニトリル−水添ジエン系ゴ
ム−スチレン及び/又はメタクリル酸メチルから成るグ
ラフト共重合体、アクリロニトリル−シリコーンゴム−
スチレン及び/又はメタクリル酸メチルから成るグラフ
ト共重合体、ポリエチレン、ポリプロピレン、ポリカ−
ボネ−ト、ポリフェニレンエ−テル、ポリオキシメチレ
ン、ナイロン、メタクリル酸メチル系重合体、ポリエ−
テルスルホン、ポリアリレ−ト、塩化ビニル、マレイミ
ド化合物−スチレン及び/又はアクリロニトリル及び/
又はα−メチルスチレンからなる共重合体、ゴム状重合
体−マレイミド化合物−スチレン及び/又はアクリロニ
トリル及び/又はメタクリル酸メチル及び/又はα−メ
チルスチレンからなるグラフト共重合体等、及びこれら
の複合物と、これらに充填剤を添加した樹脂が挙げられ
る。
【0009】また、本発明により、外表面にフィルム層
(剥離可能なフィルム層、剥離をしないフィルム層)を
有するように好適に成形される成形品としては、例え
ば、ハウジング、スポーツ用製品、遊具、車両用製品、
家具用製品、サニタリー製品、建材用製品、厨房用製品
があり、また、前記成形品が発泡層を中空部に有する成
形品、前記成形品が多層ブロー成形法により製作される
成形品、前記成形品がメッキ、スパッタ、蒸着、塗装さ
れた成形品がある。これらの成形品の具体例としては、
ハウジングとしては、例えば、クーラーボックス、T
V、オーディオ機器、プリンタ、FAX、複写機、ゲー
ム機、洗濯機、エアコン、冷蔵庫、掃除機、アタッシュ
ケース、楽器ケース、工具箱、コンテナ、カメラケース
等がある。スポーツ用製品としては、例えば、スイミン
グボード、サーフボード、ウインドサーフィン、スキ
ー、スノーボード、スケートボード、アイスホッケース
ティック、カーリングボール、ゲートボールラケット、
テニスラケット、カヌー、ボート等がある。遊具として
は、例えば、バット、ブロック、積木、釣り具ケース、
パチンコ台枠等がある。車両用製品としては、例えば、
エアースポイラー、ドアー、バンパー、フェンダー、ボ
ンネット、サンルーフ、リアゲート、ホイールキャッ
プ、インパネ、グローブボックス、コンソールボック
ス、アームレスト、ヘッドレスト、燃料タンク、運転席
カバー、トランク工具ボックス等がある。家具用製品と
しては、例えば、引き出し、机天板、ベッド天板・底
板、鏡台枠板、げた箱板・前扉、椅子背板・底板、盆・
トレー、傘立て、花瓶、薬箱、ハンガー、化粧箱、収納
箱板、本立て、事務机天板、OA机天板、OAラック等
がある。サニタリー製品としては、例えば、シャワーヘ
ッド、便座、便板、排水パン、貯水槽蓋、洗面化粧台
扉、浴室ドア等がある。建材用製品としては、例えば、
天井板、床板、壁板、窓枠、ドア、ベンチ等がある。厨
房用製品としては、例えば、まな板、キッチン扉等があ
る。発泡層を中空部に有する成形品としては、例えば、
冷蔵庫前面扉、クーラーボックス等がある。多層ブロー
成形法により製作される成形品としては、例えば、燃料
タンク等がある。成形品がメッキ、スパッタ、蒸着、塗
装されたものとしては、例えば、車両外装部品、電子機
器ハンジング等がある。なお、これらは例示であり、こ
れら以外の成形品も好適に成形され得る。
【0010】成形面を裏面側から加熱してビカット軟化
温度(T)℃以上まで昇温させる手段は、例えば、成形
面の裏面側に空間を設け、該空間内に加熱蒸気を供給し
て上記裏面に向けて噴射する機構によって実現できる。
成形面を(ビカット軟化温度(T)−10)℃以下の温
度に冷却する手段は、加熱手段のために設けた空間に冷
却媒体(冷却水や冷却エア)を供給して上記裏面に向け
て噴射する機構によって実現できる。また、上記空間
を、各分割空間が成形面の裏面の一部を内壁面とするよ
うに隔壁によって分割し、任意の分割空間に上記の如く
加熱媒体や冷却媒体を供給して当該分割空間の成形面裏
面に向けて噴射することで、当該裏面に対応する成形面
の部分を重点的に加熱したり、冷却したりすることもで
きる。その場合、当該加熱及び/又は冷却された成形面
に対応する成形品表面を、他の表面とは異なる仕上がり
にできるという効果がある。また、全分割空間に加熱媒
体を供給して加熱したり、全分割空間に冷却媒体を供給
して冷却してもよい。その場合には、成形面裏面の全面
が速やかに且つ一様に加熱されたり、冷却されたりす
る。その結果、成形品の全表面にシボ面や鏡面が一様に
且つ良好に転写され、光沢ムラ等の不具合を防止するこ
とができる。なお、加熱手段として高圧の加熱蒸気を噴
射する機構を採用した場合に於いて、或る分割空間Baに
は加熱蒸気を噴射し、別の或る分割空間Bbには加熱蒸気
を噴射しないように制御する場合には、分割空間Baと分
割空間Bbの間に圧力差が生ずるため、前記隔壁は、この
圧力差に耐え得るものでなければならない。かかる要請
を満たす隔壁は、例えば、2枚の金属板の間に前述の材
料で構成される断熱板を挟み込んだ構造として実現する
ことができる。
【0011】成形面の裏面側の空間の圧力とパリソン内
部の圧力に関して、一方を他方に追随させる機構は、パ
リソン内に供給される流体の圧力を成形面の裏面側の空
間に供給される流体の圧力に追随させ得るものでもよ
く、逆に、成形面の裏面側の空間に供給される流体の圧
力を成形面の表側のパリソン内に供給される流体の圧力
に追随させ得るものでもよい。前者の場合には、一般に
機構を簡略化できるという利点がある。その理由は、前
記裏面側の空間には加熱のためにスチームを連続的に供
給し続ける必要があり、このため、該空間の圧力を所望
の圧力に立ち上げるために要する時間が比較的長時間で
あるのに対し、パリソンは密閉されているため、比較的
短時間で所望の圧力に立ち上がり、スチームの圧力をエ
アーの昇圧速度に同調させるのには機構が大型化し、簡
略化できないためである。このような圧力調整機構は、
例えば、前記成形面の表裏に流体を供給するための各配
管を連通することにより構成できる。その際、パリソン
内へスチームが侵入することを阻止するように逆止弁を
設けてもよい。また、上記両配管の連通に代えて、前記
成形面側に流体を供給するための配管路と前記空間に流
体を供給するための配管路とを両配管路の流体の圧力に
よりバランスされるピストンを変位自在に設けたシリン
ダを介して結合することで、各配管内の圧力を追随させ
るように構成することも可能である。
【0012】金型の機構1(図1) 図1の(a)は本発明の金型の縦断面模式図、図1の
(b)は(a)のB−B線断面図を示す。但し、配管系
については理解し易いように表示しており、必ずしも同
一断面には無い。図1に示すように、本発明の金型は、
成形面30を有する型体3 と、該型体3 を支持する金型本
体4 とを有し、型体3 の裏面側と金型本体4 との間に
は、2分割された空間B(分割空間Ba,Bb )が設けられ
ている。また、各分割空間Ba,Bb には、各々独立に、加
熱媒体としての加熱蒸気、冷却媒体としての冷却水や冷
却空気を噴射するための機構が設けられている。これら
については後に詳述する。なお、型体3 と金型本体4
は、何れもステンレス鋼製である。
【0013】金型本体4 により型体3 を支持する機構
は、図3に示される。即ち、型体3 の周辺に張り出され
ている被支持板36が、該被支持板36に対応するように金
型本体4 に設けられている溝46内に、遊びA を持たせて
緩やかに嵌め入れられ、これにより、型体3 が金型本体
4 によって支持されている。なお、溝46は、張出部400a
を有する本体板400 を本体部401 にボルト403 で取付け
ることにより構成されている。また、図3の(a)のよ
うに、成形面30の上面視で方形に配設された4枚の各本
体板400 の隅部には、隣接する本体板400 との間に、略
0.1[mm]の隙間S が設けられている。また、溝46の対
向する両壁部の表面には、厚さ10[mm]のフェノール樹
脂製の断熱層(断熱支持部材)1が設けられており、さら
に、被支持板36と溝46との間隙には、Oリング9 が嵌め
られている。このため、溶融樹脂成形時の熱で型体3 と
金型本体4 とが熱膨張して前記被支持板36と前記溝46と
に相対的なズレが生じた場合でも該ズレは上記遊びA に
より吸収され、悪影響(型体3 の撓み、歪、寿命が短く
なること等)は防止される。このため、精密な成形品を
得ることができる。また、型体3 は縦弾性係数が0.1
×104 〜100×104[kg/cm2] の材料であるフェノ
ール樹脂の断熱層1 を介して金型本体に支持されている
ため、ガタツキ等の不具合は防止される。
【0014】上記断熱層1 としては、熱伝導率が0.0
01〜1[kcal/mh℃] 、好ましくは0.005〜0.8
[kcal/mh℃] 、更に好ましくは0.01〜0.5[kcal/
mh℃] で、且つ、縦弾性係数が0.1×104 〜100
×104[kg/cm2] 、好ましくは0.2×104 〜40×
104[kg/cm2] 、更に好ましくは1×104 〜20×1
4[kg/cm2] の材料を用いてすることが構成できる。ま
た、熱伝導率が0.001〜1[kcal/mh℃] 、好ましく
は0.005〜0.8[kcal/mh℃] 、更に好ましくは
0.01〜0.5[kcal/mh℃] の材料と、縦弾性係数が
0.1×104 〜100×104[kg/cm2] 、好ましくは
0.2×104 〜40×104[kg/cm2] 、更に好ましく
は1×104 〜20×104[kg/cm2] の材料を用いた積
層構造として構成することもできる。つまり、型体3 と
金型本体4 とを断熱状態で支持でき、且つ、型体3 側か
ら金型本体4 側へ加わる押圧力に抗して、型体3 を金型
本体4 によってガタつき無く確実に支持できればよい。
なお、上記断熱支持部材の熱伝導率として上記の如き範
囲が示されている理由は、熱伝導率が0.001[kcal/
mh℃] 未満では特殊な材料が必要となって実用的で無く
なり、1[kcal/mh℃]を越えると所望の断熱効果が得ら
れないためである。また、上記断熱支持部材の縦弾性係
数として上記の如き範囲が示されている理由は、縦弾性
係数が0.1×104[kg/cm2] 未満では剛性が不足して
シールが十分で無くなり、100×104[kg/cm2] を越
えると断熱支持部の加工が困難となるためである。熱伝
導率が0.001〜1[kcal/mh℃] で、縦弾性係数が
0.1×104 〜100×104[kg/cm2] の材料として
は、例えば、ポリアリレート、ポリエーテルエーテルケ
トン、ポリフェニレンオキサイド、変性ポリフェニレン
オキサイド、ポリアミド、アセタール樹脂、四フッ化エ
チレン系樹脂、セラミックス、PC、フェノール樹脂、
ユリア、メラミン、ガラス、不飽和ポリエステル等があ
る。好ましくはフェノール樹脂、ユリア樹脂、メラミ
ン、不飽和ポリエステルであり、更に好ましくはフェノ
ール樹脂である。
【0015】本具体例で用いる図1の金型では、前記型
体3 の背面側と金型本体4 との間に形成される空間Ba,B
b が前記Oリング9 によって外界から密閉されるため、
加熱時に分割空間Ba及び/又は分割空間Bbに噴射される
加熱蒸気や、冷却時に分割空間Ba及び/又は分割空間Bb
に噴射される(冷却水+空気)が、型体3 と金型本体4
の連結部(型体3 を金型4 によって支持している部分=
被支持板36と溝46の部分)から漏れ出ることや、その場
合に発生する分割空間Ba及び/又は分割空間Bb内の圧力
の低下や、該低下によって生ずる成形面30の撓みが防止
される。上記分割空間Baには、バルブ72a 、配管71a 、
ノズル70a を通って加熱蒸気や冷却水+空気が供給さ
れ、上記分割空間Bbには、バルブ72b 、配管71b 、ノズ
ル70b を通って加熱蒸気や冷却水が供給される。また、
バルブ72a とバルブ72b とは、独立に開閉を制御され
る。即ち、分割空間Ba又は分割空間Bbの一方のみに、加
熱蒸気を供給することも可能である。なお、各分割空間
のコーナー部は、圧力の集中を避けるために、小さな丸
みをつけられている。また、分割空間Ba及び/又は分割
空間Bb内に噴射された加熱蒸気/空気/冷却水は、各分
割空間Ba,Bb の下部に各々連通された配管76から、バル
ブ77を通って排出される。
【0016】また、図1の金型では、分割空間Baと分割
空間Bbとが、隔壁C によって隔てられている。この隔壁
C は、各々が厚さ5[mm]の2枚の金属(ステンレス鋼)
板の間に、断熱材である厚さ10[mm]のフェノール樹脂
板を挟み込むことによって構成されている。即ち、金属
板を用いることにより分割空間Ba又は分割空間Bbの一方
のみに加熱蒸気を噴射した場合の両分割空間の圧力差に
耐え得るようにするとともに、断熱材を用いることによ
り分割空間Ba又は分割空間Bbの一方のみに加熱蒸気を噴
射した場合の熱量の損失を防止している。隔壁C の内層
である断熱層に用いる断熱材としては、前記断熱層1 と
同様の材料を用いることができる。また、図1の金型で
は、上記分割空間Baと分割空間Bbに曝されている金型本
体4 の内面には、図3の(b)に示すように、厚さ10
[mm]のフェノール樹脂層22と厚さ2[mm]のアスベスト層
21から成る断熱層(断熱部材)2が設けられているため、
空間B(Ba,Bb)内の熱が金型本体4 を通って逃げたり、外
界の熱が金型本体4を通って空間B(Ba,Bb)内に伝えられ
るという不具合が防止される。このため、上記空間B(B
a,Bb)内に供給された加熱蒸気や加熱オイルの温度低下
が防止され、成形面の転写性や寸法安定性が向上する。
なお、この断熱層2 の材料としては、例えば、ポリアリ
レート、ポリエーテルエーテルケトン、ポリフェニレン
オキサイド、変性ポリフェニレンオキサイド、ポリアミ
ド、アセタール樹脂、四フッ化エチレン系樹脂、セラミ
ックス、PC、フェノール樹脂、ユリア、メラミン、ガ
ラス、不飽和ポリエステル等、アスベスト、硬質ウレタ
ンフォーム、ロックウール、グラスウール、けい酸カル
シウム、ポリスチレンフォーム、はっ水性パーライト、
コルク、木材(杉)、ゴム、石英ガラス、発泡ビーズ
等、及び、これらの2種以上の組み合わせを用いること
ができる。好ましくは、フェノール樹脂、ユリア、メラ
ミン、不飽和ポリエステル、アスベスト、硬質ウレタン
フォーム、発泡ビーズを用いることができる。
【0017】金型の機構2(図4) 図4は本発明で用いる図1とは異なる金型の具体例の縦
断面模式図を示す。図示のように、本具体例の金型も、
成形面30を有する型体3 を、該成形面30の裏面31側に空
間B を確保するようにして、金型本体4 により支持する
ことで構成されている。なお、型体3 を金型本体4 にて
支持する機構は、図1の金型と同様に図3で示されるた
め、その説明は省略する。また、フィルムF の供給につ
いても図1の金型と同様である。図4の金型では、成形
面30の裏面31側の空間B に、スチーム/水/エア供給源
から、配管50を介して、加熱時にはスチームが供給さ
れ、冷却時には冷却水又は冷却空気が供給される。ま
た、成形面30に押圧されるべきパリソンP 内には、エア
ー供給源から配管55を介して、エアーが供給され、これ
により、パリソンの外面が成形面30に押圧される。この
エアーの圧力は、前記スチームや冷却水又は冷却空気の
圧力に追随される。即ち、前記配管50と前記配管55と
は、逆止弁51を介して連通されている。このため、エア
ー供給源から配管55を介してパリソン内へエアーを供給
し始め、且つ、スチーム供給源から配管50を介して空間
B 内へスチームを上記エアーと同圧力で供給し始める
と、圧力の立ち上がりが比較的速い配管55側から、圧力
の立ち上がりが比較的遅い配管50側へ逆止弁51を介して
エアーが流れ、その結果、パリソン内の圧力と空間B 内
の圧力とは、一方が他方に追随するように立ち上がる。
なお、図4の金型の場合も、図1と同様の隔壁を設け
て、裏面側の空間B を複数の分割空間に分割するように
構成してもよい。
【0018】金型の機構3(図2) 図2の(a)及び(b)は、各々本発明で用いる図1や
図4とは異なる金型の具体例の縦断面模式図を示す。図
2の(a)及び(b)の金型の機構も、基本的には図1
や図4と同様であり、成形面30を有する型体3 を、該成
形面30の裏面31側に空間B を確保するようにして、金型
本体4 により支持することで構成されている。なお、型
体3 を金型本体4 にて支持する機構は、図1や図4の金
型と同様に図3で示されるため、その説明は省略する。
また、フィルムF の供給についても図1や図2の金型と
同様である。図2の(a)の金型は、図4の金型に於い
て、成形面30の裏面側の空間B へ供給するスチームを、
成形面側のパリソン内へも供給するように、配管系を構
成したものであり、これにより、パリソン内の圧力と空
間B 内の圧力とを同調させている。なお、図2の(a)
の金型の場合も、図1と同様の隔壁を設けて、裏面側の
空間B を複数の分割空間に分割するように構成してもよ
い。図2の(b)の金型は、図4に於いて、成形面30の
裏面側の空間B へ供給するスチームの配管54と、成形面
側のパリソン内へエアーを供給する配管に連通された配
管56との間に、ピストン57a を備えたシリンダ57を介挿
することにより、配管54内の圧力と、配管56内の圧力を
同調させ、これにより、空間B 内の圧力とパリソン内の
圧力とを同調させるものである。なお、図2の(b)の
金型の場合も、図1と同様の隔壁を設けて、裏面側の空
間B を複数の分割空間に分割するように構成してもよ
い。
【0019】
【実施例】図1及び図3に示す成形用金型を用いて、熱
可塑性樹脂材料としてABS45A(日本合成ゴム
(株)社製/ビカット軟化温度105℃/205℃での
縦弾性係数が0.3[kg/cm2])を用い、樹脂フィルムF
としてビカット軟化温度が170℃であるポリフッ化ビ
ニリデンフィルムを用いて、さらに、ブロー成形機とし
てIPB−EP−55(石川島播磨重工業(株)社製)
を用いて、ブロー成形を行った。また、樹脂フィルムF
として、ビカット軟化温度が100℃のポリエチレンフ
ィルムを用いて、上記と同様にブロー成形を行った。な
お、樹脂フィルムFは、図1に示すように、上ローラか
ら繰り出して、下ローラとの間に張設することにより、
供給した。成形条件は、何れも (1)押出機温度 :220℃ (2)型締め力 :15ton (3)パリソン吹き込み圧力:6kg/cm2 (4)成形面30の加熱 ノズル70a,70b から噴射する加熱蒸気圧力:6kg/cm2 成形面30の最終到達温度 :140〜150℃ 成形面30の加熱保持時間 :10sec (5)成形面30の冷却 ノズル70a,70b から噴射する(冷却水+空気)圧力:6kg/cm2 成形面30の最終冷却温度 :70℃ 成形面30の冷却保持時間 :60sec 全工程時間:150sec である。このようにして成形した成形品(実施例品)
と、上記で (4)成形面30の加熱を行わずに成形した成形
品(比較例品)を比較すると、実施例品の表面光沢度は
成形品表面の全面に渡って一様に95%で、コーナー部
分のRは0.5以下であったのに対して、比較例品の表
面光沢度は20%以下で、コーナー部分のRは0.5以
上であった。また、フィルム層の具合は、実施例品は成
形品の表面にフィルム層が均一に密着し、美麗であった
のに対して、比較例品は密着が不均一であり美麗でなか
った。即ち、実施例品の方が比較例品よりも成形面の転
写が良好であるととにも樹脂フィルム層の具合も良好で
あり、従来のブロー成形では得られないコーナー部分の
Rが小さな成形品を精度良く成形でき、寸法安定性も優
れるとともに、成形工程に於いて樹脂フィルムを付加す
ることができた。なお、金型外寸法:460(L) ×56
0(W) ×720(H)[mm] 成形品寸法:120(L) ×40(W) ×480(H)[mm] で
ある。
【0020】上記実施例は、分割空間Ba及び分割空間Bb
の双方に加熱蒸気を噴射して成形面全面を加熱した場合
であるが、バルブ72a を開いて分割空間Baのみに加熱蒸
気を噴射して成形面の一部(半分)のみ加熱するととも
に該部分のみに樹脂フィルムを供給して同様に成形品を
製造したところ、成形品の表面のうち、分割空間Baに対
応する部分(加熱した部分)については上記実施例と同
様に表面光沢が良好でありフィルム層の具合も良好であ
ったが、分割空間Bbに対応する部分(加熱しなかった部
分)については上記比較例品と同様の表面光沢であっ
た。なお、境界部では、表面光沢は徐々に変化してい
た。即ち、分割空間Baと分割空間Bbの加熱を独立に制御
することにより、所望の部位にのみ光沢を持たせた成形
品を簡単な工程で得ることができた。
【0021】また、図4、図2の(a)、及び図2の
(b)に示す金型を用いて、各々空間BとパリソンP内
の圧力を均衡させつつ上記実施例と同様にフィルムFを
供給して成形を行ったところ、上記実施例と同様に、成
形工程に於いて良好なフィルム層を付加することができ
た。
【0022】
【発明の効果】本発明によると、成形品の表面全面に渡
って一様で且つ良好な鏡面やしぼ面を有し、さらに、寸
法安定性に優れた樹脂成形品であって、外表面にフィル
ム層を有する樹脂成形品を、比較的短いサイクルタイム
で生産できる。また、比較的簡単な工程で生産できる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明を具体化した金型を示す模式図であり、
(a)は縦断面模式図、(b)は(a)のB−B線断面
図。
【図2】(a)と(b)の各々が本発明を具体化した図
1とは異なる金型を示す縦断面模式図。
【図3】図1の金型のコーナー部分の取付け構造を示
し、(a)は成形面30側から見た図、(b)は(a)の
B−B線断面図。
【図4】本発明を具体化した図1及び図2とは異なる金
型を示す縦断面模式図。
【符号の説明】
F フィルム P パリソン
フロントページの続き (72)発明者 栗原 文夫 東京都中央区築地二丁目11番24号 日本合 成ゴム株式会社内

Claims (5)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 (ビカット軟化温度(T)+100)℃
    に於ける縦弾性係数が0.01〜10[kg/cm2]の熱可塑
    性樹脂を用いたパリソンを、金型の成形面との間に樹脂
    フィルムを介在させた状態で供給し、前記パリソンの内
    部から100[kg/cm2]以下の圧力を加えることにより該
    パリソンの外表面を前記樹脂フィルムを介して前記成形
    面に密着させるとともに、 前記成形面の裏面側に設けられる加熱手段により前記成
    形面を裏面側から加熱してビカット軟化温度(T)℃以
    上まで昇温させ、 前記成形面を(ビカット軟化温度(T)−10)℃以下
    の温度まで冷却して、外表面に前記樹脂フィルムの層を
    有する成形品を得る、 ブロー成形方法。
  2. 【請求項2】 請求項1に於いて、 前記樹脂フィルムのビカット軟化温度は、前記成形面の
    到達温度より高温である、ブロー成形方法。
  3. 【請求項3】 請求項1に於いて、 前記樹脂フィルムのビカット軟化温度は、前記パリソン
    として供給される熱可塑性樹脂のビカット軟化温度と同
    等か、又は該ビカット軟化温度より低温である、ブロー
    成形方法。
  4. 【請求項4】 (ビカット軟化温度(T)+100)℃
    に於ける縦弾性係数が0.01〜10[kg/cm2]の熱可塑
    性樹脂を用いたパリソンを、金型の成形面との間に樹脂
    フィルムを介在させた状態で供給し、前記パリソンの内
    部から100[kg/cm2]以下の圧力を加えることにより該
    パリソンの外表面を前記樹脂フィルムを介して前記成形
    面に密着させるとともに、 前記成形面の裏面側の所望の部位を加熱するべく設けら
    れる加熱手段により該所望の部位を裏面側から加熱して
    該所望の部位に対応する前記成形面の部位をビカット軟
    化温度(T)℃以上まで昇温させ、 前記成形面を(ビカット軟化温度(T)−10)℃以下
    の温度まで冷却して、外表面に前記樹脂フィルムの層を
    有する成形品を得る、 ブロー成形方法。
  5. 【請求項5】 (ビカット軟化温度(T)+100)℃
    に於ける縦弾性係数が0.01〜10[kg/cm2]の熱可塑
    性樹脂を用いたパリソンを、金型の成形面との間に樹脂
    フィルムを介在させた状態で供給し、 前記成形面の裏面側の空間に加熱流体を導入することに
    より前記成形面を裏面側から加熱してビカット軟化温度
    (T)℃以上まで昇温させるとともに、 前記パリソンの内部に流体を供給して一方の流体圧力が
    他方の流体圧力に追随するようにして前記パリソンの外
    表面を前記樹脂フィルムを介して前記成形面に100[k
    g/cm2]以下の圧力で押圧して密着させるとともに、 前記成形面を(ビカット軟化温度(T)−10)℃以下
    の温度まで冷却して、外表面に前記樹脂フィルムの層を
    有する成形品を得る、 ブロー成形方法。
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