JPH0998978A - 医療器具 - Google Patents

医療器具

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JPH0998978A
JPH0998978A JP7259989A JP25998995A JPH0998978A JP H0998978 A JPH0998978 A JP H0998978A JP 7259989 A JP7259989 A JP 7259989A JP 25998995 A JP25998995 A JP 25998995A JP H0998978 A JPH0998978 A JP H0998978A
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豊 藤澤
Masahiro Kudo
正宏 工藤
Toshimasa Kawai
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Abstract

(57)【要約】 【課題】医療器具の先端細部の洗浄、滅菌を簡単かつ確
実に行うことができ、力覚センサの耐久性を向上できる
医療器具を提供することにある。 【解決手段】グリッパ13に力覚センサとしての歪ゲー
ジ27を備え、この歪ゲージ27による検出情報を術者
に提示する機能を有する医療器具において、前記歪ゲー
ジ27を生体組織との接触状態に応じて歪曲するセンサ
保持部材としての板ばね26に固定し、この板ばね26
を前記グリッパ13に着脱自在に保持したことを特徴と
する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】この発明は、例えば把持鉗子
のグリップに力覚センサを備え、生体組織を把持したと
きの力覚センサによる検出情報を術者に提示する機能を
有する医療器具に関する。
【0002】
【従来の技術】従来、生体の体腔内に挿入する把持鉗子
や内視鏡等の医療器具に触覚または力覚情報を検知する
センサを取り付け、生体組織の硬さや、医療器具が生体
から受ける力を計測し、これを術者に呈示することが行
われている。特に、内視鏡や処置具を搭載したマニピュ
レータを遠隔操作によって処置を行う場合、術者は、力
覚を直接検知できないので、前述のような力覚検知、呈
示手段は有効である。
【0003】例えば、特願平5−354155号は、複
数のセンサを備えた分布型センサユニットを体腔内に挿
入される医療器具本体の挿入部を設け、このセンサユニ
ットから出力される複数のセンサ出力に基づいて前記医
療器具本体を制御するようにしたものである。
【0004】すなわち、医療器具本体の挿入部の先端部
に設けられた把持鉗子にセンサユニットが一体的に設け
られ、体腔内に挿入して把持鉗子によって生体組織を把
持したときにセンサユニットが生体組織の硬さ等を計測
し、そのセンサユニットから出力される複数の検知情報
に基づいて医療器具本体を制御するようになっている。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、前記従
来の技術では、生体組織の硬さや、医療器具が生体から
受ける力を計測した後、つまり処置した後、前記医療器
具の洗浄・消毒・滅菌を行う場合、医療器具の先端部に
固定されているセンサも含めて行わなくてはならないた
め、センサの高温・高湿環境耐性や、薬品耐性を考慮し
なければならず、また、センサの組み込みにより前記医
療器具の形状が複雑化するため、効果的な洗浄・消毒・
滅菌の手間がかかるという問題があった。
【0006】この発明は、前記事情に着目してなされた
もので、その目的とするところは、医療器具の容易かつ
効果的な洗浄・消毒・滅菌を可能とし、力覚センサの耐
久性を向上させるとともに、力覚センサの適用範囲を広
げることができる医療器具を提供することにある。
【0007】
【課題を解決するための手段】この発明は前記目的を達
成するために、先端部に力覚センサを備え、この力覚セ
ンサによる検出情報を術者に提示する機能を有する医療
器具において、前記力覚センサを生体組織との接触状態
に応じて歪曲するセンサ保持部材に固定し、このセンサ
保持部材を前記先端部に着脱自在に保持したことを特徴
とする。医療器具を使用後、先端部から力覚センサとと
もに、センサ保持部材を取り外し、洗浄・消毒・滅菌を
別々に行うことができる。
【0008】
【発明の実施の形態】以下、この発明の実施の形態を図
面に基づいて説明する。図1〜図3は第1の実施形態を
示し、図1はセンサユニット、図2は医療器具としての
把持鉗子を示す。図3に示す11は鉗子本体であり、こ
の鉗子本体11は柄12の先端部に設けられたグリッパ
13と、柄12の基端部に設けられグリッパ13を開閉
するハンドル14とから構成されている。
【0009】15は鉗子本体11を挿通する筒状部材で
あり、この筒状部材15には軸方向に鉗子本体11の柄
12を挿通する鉗子孔16とリード線17を挿通する配
線収納孔18が設けられている。そして、リード線17
の先端部にはセンサユニット19が接続されている。
【0010】前記グリッパ13は、図1および図2に示
すように開閉自在な一対の把持片20からなり、把持面
21には鋸歯状の凹凸が形成されている。また、一対の
把持片20のうち一方の把持面21の中央には長手方向
に長方形の溝22が設けられている。この溝22の断面
形状は台形になっており、溝22の底面23の一部から
は孔24が把持片21の背面25に貫通している。
【0011】前記センサユニット19について説明する
と、前記溝22には両端を等角度で下方へ折り曲げられ
たステンレス等の薄肉の板バネ26が設けられており、
この板バネ26は端部26a,26bをバネ力により溝
22の両端面に押圧することによって把持片20に固定
されている。板バネ26は、その幅が前記溝22の幅よ
り若干狭くなっており、その上面26cが把持片20の
把持面21と同レベルの高さになるように形成されてい
る。
【0012】板バネ26の下面中央には力覚検出手段と
しての歪ゲージ27が接着固定され、更に歪ゲージ27
の補強と防水のため歪ゲージ27の上部にはシリコンゴ
ム系接着剤28等が一様に薄く塗布され被覆されてい
る。歪ゲージ27には前記リード線17が接続され、こ
のリード線17は前記孔24を挿通して背面25に引き
出されている。また、リード線17が挿通された孔24
にもシリコンゴム系接着剤28が塗布されている。
【0013】また、図4に力覚検知手段として感圧導電
ゴム29を使用した場合の変形例を示す。感圧導電ゴム
29は、感圧導電ゴム29の一方の感圧面30が前記板
バネ26の下面に接着されてグリッパ13に保持されて
いる。このとき、感圧導電ゴム29の他方の感圧面31
は溝22の底面23とほとんど押圧力ゼロで接触するよ
うになっている。
【0014】次に、本実施形態の作用について説明す
る。生体内の処置を行いながら把持力を検出するため、
まずリード線17をグリッパ13の把持片20に設けら
れた孔24に挿通させた後、板バネ26を撓ませて一方
の端部26aを溝22の一端面22aに押圧しながら他
方の端部26bを溝22の他端面22bに滑り込ませる
ことにより、前記センサユニット19を溝22に装着す
る。なお、力覚検出手段として感圧導電ゴム29を使用
したときも同様である。
【0015】グリッパ13によって体腔内の生体組織a
を把持すると、板バネ26の上面26aが生体組織aに
接触して板バネ26の両端部26a,26bを支点とし
て歪ゲージ27の貼り付いている板バネ26の中央部が
下方へ撓むことにより、把持力を検出できる。このと
き、板バネ26の両端部26a,26bが溝22の両端
面22a,22bより反作用の力を内側に受けるため、
板バネ26の中央部が若干上方へ撓むことにより、生体
組織aを把持する前に既に歪ゲージ27の出力が出てい
る場合がある。このときは、その時の出力をオフセット
として測定する。また、力覚検出手段として感圧導電ゴ
ム29を使用したときは、板バネ26に貼り付いている
感圧面30が生体組織aを把持したときに弾性変形する
ので把持力を検出できる。
【0016】一方、生体内の処置が終わった後は、前述
の装着手順と逆の手順でセンサユニット19を把持片2
0から取り外す。取り外し後は、鉗子本体11とセンサ
ユニット19とを別々に滅菌を行う。特に、板バネ26
の両端部26a,26bの近傍の折り曲げ部分26dと
前記溝22の間隙に詰まった付着物を重点的に洗浄する
ことができる。
【0017】本実施形態によれば、生体組織aの把持力
を感度良く検出でき、センサユニット19と鉗子本体1
1とを別々に分離して洗浄、滅菌できるので、板バネ2
6の両端部26a,26bなどの微細部分の洗浄、滅菌
が確実にできる。また、センサ自身の寿命も向上する。
また、センサが使用途中で壊れたときの交換が容易とな
る。
【0018】図5は第2の実施形態を示し、第1の実施
形態と同一構成部分は同一番号を付して説明を省略す
る。センサユニット32は、板バネ33と、この板バネ
33の下面中央部に接着された歪ゲージ27とから構成
されている。グリッパ13の把持片34は磁性体で形成
されており、この把持片34に把持面35には溝36が
設けられている。溝36の長手方向の両端縁には浅い溝
37が形成されており、歪ゲージ27の接着された板バ
ネ33の両端部33a,33bが浅い溝37に磁力によ
り吸着されている。なお、力覚検出手段として感圧導電
ゴム29を使用したときも同様である。
【0019】次に、本実施形態の作用について説明す
る。生体組織aを把持すると、歪ゲージ27、感圧導電
ゴム29等の力覚検出手段が貼り付いている板バネ33
の中央部が下方へ撓むので把持力を検出できる。処置が
終わった後は、板バネ33をピンセット等で挟みそのま
ま上方へ軽く引き上げることで鉗子本体11とセンサユ
ニット32とを分離できる。
【0020】本実施形態によれば、第1の実施形態の効
果の他に、生体組織aの把持前は板バネ33が変形して
いないので、歪ゲージ27のオフセットが不要であるた
め、より正確な把持力の検出、測定が可能になる。ま
た、鉗子本体11とセンサユニット32との着脱がより
容易となる。
【0021】図6は第3の実施形態を示し、第1,2の
実施形態と同一構成部分は同一番号を付して説明を省略
する。グリッパ13を構成する把持片34の把持面35
には第2の実施形態と同様に溝36が設けられており、
この溝36の長手方向の両端縁には浅い溝37が形成さ
れている。浅い溝37には複数の吸気孔38が穿設さ
れ、この吸気孔38には吸気用チューブ39が接続され
ている。
【0022】吸気用チューブ39は把持片34の背面側
へ導出され、筒状部材15を通って鉗子本体11のハン
ドル14まで導かれており、この吸気用チューブ39は
図示しない吸気ポンプに接続されている。一方、センサ
ユニット32は板バネ33の両端部33a,33bが吸
気孔38からの吸引力によって浅い溝37に吸着され、
グリッパ13に保持されている。
【0023】次に、本実施形態の作用について説明す
る。センサユニット32のセッティングは板バネ33を
溝36の両端部33a,33bを浅い溝37に位置決め
セットし、吸気孔38に板バネ33の両端部33a,3
3bが置かれていることを確認してから吸気ポンプの電
源を投入すると、吸気用チューブ39を介して吸気孔3
8から吸気され、その吸引力によって板バネ33の両端
部33a,33bが浅い溝37に吸着される。
【0024】処置後は、吸気ポンプの電源を切ってか
ら、ピンセット等で板バネ33を上方に軽く引き上げる
ことによって鉗子本体11とセンサユニット32とを分
離できる。したがって、第2の実施形態と同様の効果が
得られる。
【0025】図7は第4の実施形態を示し、40はセン
サユニットである。このセンサユニット40は円筒状に
形成されたステンレス等の金属であり、その断面形状は
内視鏡先端硬質部41の形状よりやや曲率の大きい肉厚
部分42と、それと直交して更に肉厚が薄くなるように
溝を設けた肉薄部分43の2つの部分とからなってい
る。そして、肉薄部分43の底面44には歪みゲージ4
5が張り付けられ、この歪みゲージ45は第1の実施形
態と同様にシリコンゴム系の接着剤46で薄く一様に被
覆されている。
【0026】このセンサユニット40は医療用の内視鏡
先端硬質部41にバネ力により嵌合されて保持されてい
る。また、このセンサユニット40の材質は金属に限ら
ず、プラスチックであってもよく、センサユニット40
は内視鏡に限らず、細径プローブやカテーテル等に装着
してもよい。
【0027】次に、本実施形態の作用について説明す
る。センサユニット40内の肉薄部分43の部分の2箇
所を内側へ押圧し、曲率の大きい肉厚部分42の曲率を
内視鏡先端硬質部41の形状と同じにして観察面47の
前方よりセンサユニット40を挿入して内視鏡先端硬質
部41へ嵌合して装着する。
【0028】内視鏡挿入時は、内視鏡先端硬質部41に
装着されたセンサユニット40の肉薄部分43の外表面
が生体組織に接触すると、この肉薄部分43の肉厚は非
常に薄くなっているために内側へ撓みを生じ、歪みゲー
ジ45から生体組織との接触力を検出できる。
【0029】観察・処置後は、センサユニット40の肉
薄部分43と内視鏡先端硬質部41の表面との間隙にピ
ンセットの先端部を挿入し、センサユニット40の薄肉
部分43を外側へ押圧しながら肉厚部分42と内視鏡先
端硬質部41との間隙にピンセットの先端部を滑り込ま
せ、そのままピンセットを内視鏡先端方向へ引き寄せる
ことにより、センサユニット40が内視鏡先端硬質部4
1から分離できる。したがって、第2の実施形態と同様
の効果が得られる。
【0030】図8および図9は第5の実施形態を示し、
47はセンサグリッパユニットである。このセンサグリ
ッパユニット47は鉗子本体48のグリッパ49と歪ゲ
ージ50とから構成されている。
【0031】鉗子本体48のグリッパ49を構成する把
持片51の背面52には溝53が設けられている。この
溝53は長さ方向では把持片51の中央部に、幅方向で
は把持片51の幅方向全体に亘って設けられており、溝
53の底面には力覚検出手段としての前記歪ゲージ50
が接着されている。歪ゲージ50の上面には防湿、機械
的保護のためのシリコンゴム系の接着剤54等によって
薄く一様に被覆されている。
【0032】また、把持片51の根元側で、把持面55
の凹凸の終端部の端面には細角柱状の2本の着脱棒56
が一体的に突設されており、着脱棒56の先端には板バ
ネやプラスチック板等からなるコ字状で、先端が拡開し
ている嵌合バネ57が接着固定されている。
【0033】一方、把持片51の基端部材58には着脱
棒56が挿入可能な2つの角穴59が設けられており、
この角穴59の根元側の終端部は、角穴59に比べやや
左右幅の大きなスペース60が形成されている。
【0034】次に、本実施形態の作用について説明す
る。着脱棒56の端部に設けられた嵌合バネ57の先端
部の開きを両手でピンセット等で狭めながら嵌合バネ5
7と着脱棒56を角穴59に挿入していくと、嵌合バネ
57がスペース60に係合してセンサグリッパユニット
47と鉗子本体48とが結合される。この状態では、セ
ンサグリッパユニット47にグリッパ49の先端側へ多
少のズレ力が生じてもセンサグリッパユニット47と鉗
子本体48とは分離しない。
【0035】本実施形態のグリッパ49で生体組織aを
把持したときの動作を説明すると、グリッパ49の把持
片51は溝53によって肉薄になっているため、グリッ
パ49の開方向への撓みが大きく生じる。この撓みの部
分に歪ゲージ50が接着されているため把持力を検出で
きる。また、把持だけでなく、複数の組織間の癒着等、
剥離したい部位があるときには、逆にグリッパ49に閉
方向の撓みが生じるため、剥離鉗子等にも同様の構造を
設ければ剥離力の検出も併せて行うことができる。
【0036】処置後は、グリッパ49を強く先端側へ引
き寄せると、嵌合バネ57の折り曲げ部57aがスペー
ス60の当接面60aから角穴59の内面へと滑り込む
ため、センサグリッパユニット47は鉗子本体48から
分離され、それぞれ別々に洗浄、滅菌を行うことができ
る。
【0037】本実施形態によれば、第1の実施形態の効
果の他に、グリッパ49の把持面55の凹凸面積が大き
いので、より確実に把持することができる。また、把持
力だけでなく、剥離力も検出することができる。
【0038】図10は第6の実施形態を示し、61はセ
ンサグリッパユニットである。このセンサグリッパユニ
ット61のグリッパ62と鉗子本体48との着脱部分の
構造は第5の実施形態と同様であり、同一構成部分に同
一番号を付して説明を省略する。グリッパ62を構成す
る把持片64の中央部にはスリット65が把持片64の
幅方向全体に亘って設けられており、この部分の把持片
64は上下肉厚が薄肉構造となっている。
【0039】また、把持片64の把持面66に近いスリ
ット65の内面65aの中央部には力覚検出手段である
歪ゲージ67が接着固定されており、そのリード線68
は把持片64の把持面66から遠い方の内面65bの一
部から把持片64の背面69へと貫通している孔70に
挿通されている。また、機械的保護、防湿の目的で、ス
リット65の両側の窓71には例えばポリパラキシリレ
ン薄膜等の防湿コート72が施されている。
【0040】次に本実施形態の作用について説明する。
グリッパ62によって生体組織を把持した時にはスリッ
ト65によって薄肉となっている把持片64の内面65
aが撓むことにより、内面65aに接着固定されている
歪ゲージ67から把持力が検出される。また、剥離力を
検出するときには対面の内面65bに歪ゲージ73(図
10(b)参照)を接着して剥離を行うと、内面65b
が上方へ歪むため、同様に剥離力が検出される。また、
図10(b)のように歪ゲージ67,73の両方に貼る
ことにより、把持力と剥離力が同時に検出できる。
【0041】また、処置後は、第5の実施形態と同様な
方法により、グリッパ62と鉗子本体48とが分離さ
れ、それぞれ別々に洗浄、滅菌が行える。本実施形態に
よれば、第5の実施形態の効果の他に、把持片64の把
持面66および剥離面に歪ゲージが現れないのでセンサ
の耐久性がより向上する。
【0042】前述した実施形態によれば、次のような構
成が得られる。 (付記1)先端部に力覚センサを備え、この力覚センサ
による検出情報を術者に提示する機能を有する医療器具
において、前記力覚センサと、この力覚センサが接着固
定された構造物と、この構造物を着脱自在に保持する先
端部とを有し、該構造物自身が生体組織との接触状態に
応じて歪曲することを特徴とする医療器具 。 (付記2)前記力覚センサが歪検出手段である付記
1記載の医療器具。 (付記3)前記歪み検出手段が歪ゲージである付記2記
載の医療器具。 (付記4)前記力覚センサが変位検出手段である付記1
記載の医療器具。 (付記5)前記変位検出手段が感圧導電ゴムである付記
4記載の医療器具。
【0043】(付記6)前記構造物が弾性部材で構成さ
れていることを特徴とする付記1記載の医療器具。 (付記7)前記弾性部材は平板であることを特徴とする
付記6記載の医療器具。 (付記8)前記平板は金属材料からなることを特徴とす
る付記7記載の医療器具。 (付記9)前記平板はプラスチック材料からなることを
特徴とする付記7記載の医療器具。 (付記10)前記弾性部材は円筒状部材であることを特
徴とする付記6記載の医療器具。
【0044】(付記11)前記医療器具が把持鉗子であ
ることを特徴とする付記1記載の医療器具。 (付記12)前記医療器具が内視鏡であることを特徴と
する付記1記載の医療器具。 (付記13)前記医療器具が電動器具であることを特徴
とする付記1記載の医療器具。
【0045】(付記14)先端部に力覚センサを備え、
前記力覚センサによる検出情報を術者に提示する機能を
有する医療器具において、前記先端部に前記力覚センサ
が接着固定され、前記先端部が前記医療器具本体と着脱
自在な保持手段を有するとともに該先端部が生体組織と
の接触状態に応じて歪曲することを特徴とする医療器
具。 (付記15)前記先端部は、薄肉構造となっていること
を特徴とする付記14記載の医療器具。
【0046】(付記16)前記薄肉構造は、前記先端部
の背面に設けられている溝によって構成されていること
を特徴とする付記15記載の医療器具。 (付記17)前記薄肉構造は、前記先端部の中空構造に
より構成されていることを特徴とする付記15記載の医
療器具。 (付記18)前記中空構造は、前記先端部の側面に設け
たスリットよりなっていることを特徴とする付記17記
載の医療器具。
【0047】(付記19)前記保持手段は弾性部材によ
り構成されることを特徴とする付記14記載の医療器
具。 (付記20)前記弾性部材は板バネであることを特徴と
する付記19記載の医療器具。 (付記21)前記保持手段は磁力であることを特徴とす
る付記14記載の医療器具。 (付記22)前記保持手段は吸着力であることを特徴と
する付記14記載の医療器具。
【0048】(付記23)前記医療器具は把持鉗子であ
ることを特徴とする付記14記載の医療器具。 (付記24)前記医療器具は剥離鉗子であることを特徴
とする付記14記載の医療器具。 (付記25)前記医療器具が電動器具であることを特徴
とする付記14記載の医療器具。
【0049】前記第1〜第6の実施形態によれば、医療
器具が生体組織から受ける触覚・力覚情報を検出する力
覚センサと医療器具本体との着脱を可能とすることによ
り、両者の洗浄、滅菌を別々に行うことができるため、
医療器具の先端細部の洗浄、滅菌を簡単かつ確実に行う
ことができる。また、医療器具本体と力覚センサとは異
なる条件で、洗浄・滅菌できるため、力覚センサの耐久
性を向上させることができる。
【0050】また、従来、体腔内手術用マニピュレータ
として特願平7−33884号に示すように、スレーブ
マニピュレータ側で検出した処置対象組織からの反力に
応じてマスターマニピュレータ側に設けられた反力提示
手段を駆動し、操作者に組織の処置状態をフィードバッ
クするものが知られている。
【0051】これは、組織に印加される力量が安全領域
にあるかどうかは操作者の判断によるため、安全に処置
を行うためには熟練が必要であった。また、誤操作によ
りスレーブマニピュレータが組織に無理な力を与える可
能性があった。
【0052】以下は、体腔内手術用マニピュレータにお
いて、装置に慣れていない操作者が操作した場合や、誤
操作した場合でも、処置対象組織に無理な力を与えるこ
とのないようにしたものである。
【0053】図11〜図13は、第7の実施形態を示
し、図11は体腔内手術用マニピュレータを示す。スレ
ーブマニピュレータ101は手術器械102を支持する
ロボットアーム103を備えている。手術器械102は
患者の体壁xに形成した挿入孔yを通じて体腔zの内部
に挿入されて配置される。また、手術器械102は立体
観察式のスコープ104と一対の処置具105a,10
5bとからなり、スコープ104の左右位置に前記処置
具105a,105bが配設されている。
【0054】処置具105a,105bは湾曲部を有
し、その先端処置部の位置や姿勢は自由に選択可能なも
のであり、これらは後述する手段により操作されるよう
になっている。また、処置具105a,105bの先端
部に設けられているグリッパ106a,106bには組
織処置時の力量検出のための力覚センサとして、例えば
歪ゲージ107がそれぞれ貼られている。
【0055】前記スコープ104はその先端部に湾曲部
108が形成されており、この湾曲部108を後述する
手段によって湾曲させることによって視野方向を選択可
能である。このスコープ104の湾曲部108と前記一
対の処置具105a,105bの操作は手術器械102
の後端に組み込まれた操作機構によって行われる。スレ
ーブマニピュレータ101を操作する操作手段であるマ
スターマニピュレータ109は、移動用マスターアーム
110とその先端に設けられたHMD(ヘッドマウント
ディスプレイ)用アーム111及び左右一対の処置操作
手段用アーム112a,112bによって構成されてい
る。
【0056】左右一対の処置操作手段用アーム112
a,112bは前述した左右の処置具105a,105
bに対応している。また、処置操作手段用アーム11
2,112bにはグリッパ106a,106bに加わる
力量を術者にフィードバックするための、後述する力覚
呈示用アクチュエータが備えられている。HMD用アー
ム111の先端にはHMD113が取り付けられてい
る。このHMD113は術者の頭に装着されて前記立体
観察式のスコープ104で撮像された3次元画像が映し
出され、術者はHMD113を介して体腔z内の画像を
立体的に観察することができる。
【0057】マスターマニピュレータ109の各アーム
連結部分はそれぞれ特定の向きに回動する回転構造とな
っており、その回転部分には回転を検出する図示しない
エンコーダが組み込まれている。そして各エンコーダに
よって得られる情報を制御装置114に送り、HMD用
アーム111及び左右一対の処置操作手段用アーム11
2a,112bの動きを判別する。
【0058】左右一対の処置操作手段用アーム112
a,112bは前述した左右の処置具105a,105
bに対して個別に対応しており、処置操作手段用アーム
112a,112bを動かすと、これに対応した左右の
処置具105a,105bがその動きに追従した動くよ
うに制御される。またHMD113を動かすと、スコー
プ104の先端位置と向きが変わり、スコープ104の
観察視野とHMD113の観察視野とが追従一致するよ
うに制御される。このため、スレーブマニピュレータ1
01及びマスターマニピュレータ109はいずれも制御
装置114に接続されている。
【0059】そして、マスターマニピュレータ101の
先端位置がスコープ104の挿入部先端位置に対応し、
またHMD113の回転部の位置と姿勢がスコープ10
4の挿入部先端の偏向角に対応し、更に処置操作手段用
アーム112a,112bが前記処置具105a,10
5bの位置に対応するべく動作するように制御される。
また、処置具105a,105bの先端部のグリッパ1
06a,106bに貼られている歪ゲージ107の出力
は制御装置114に接続されている。
【0060】図12は、マスターマニピュレータ109
の処置操作手段用アーム112a,112bの先端部の
構成を示す。一対の指掛けリング115と把持部材11
6を備え、この一対の指掛けリング115は把持部材1
16の上端に支軸117を介して開閉されるように枢着
されている。一対の指掛けリング115の開閉量は前記
把持部材116の内部に組み込まれた位置(角度)検出
手段としてのエンコーダやポテンションメータ等の位置
センサによって検出され、この検出信号は制御装置11
4に送られる。
【0061】また、各指掛けリング115はそれぞれパ
ンタグラフを構成するリンク部材118を介して同じシ
リンダ連結バー119に連結されている。シリンダ連結
バー119は力覚呈示用アクチュエータである空気圧シ
リンダ120に接続されている。
【0062】また、処置操作手段用アーム112a,1
12bの内部にはシリンダ連結バー119の動作を固定
するためのブレーキ手段、例えばドラムブレーキ121
が設けられている。
【0063】図13は、力量呈示制御のブロック図を示
す。グリッパ106a,106bに取り付けられた歪ゲ
ージ107の出力は制御装置114に接続され、安全力
量判定部122に入力される。安全力量判定部122は
入力された電気量と空気量が比例する電空比例弁123
と、ブレーキ駆動回路124に接続されている。電空比
例弁123は、空気圧シリンダ120とエアコンプレッ
サ125の間に接続され、空気圧シリンダ120で発生
する力量を制御する。
【0064】次に、本実施形態の作用について説明す
る。スレーブマニピュレータ101に設けられた図示し
ない操作入力手段によってスレーブマニピュレータ10
1を動かし体壁xに形成された挿入孔yの位置まで手術
器械102を持っていき、体腔z内部へ挿入する。この
状態で術者が頭部の位置を変えると、HMD用アーム1
11に内蔵のエンコーダがその位置の変化を検知し、ス
コープ104の先端位置が術者の頭部の位置に追従する
ようにスレーブマニピュレータ101を駆動する。
【0065】また、術者が頭部の姿勢を変えた場合は、
同様にHMD用アーム111に内蔵のエンコーダがその
姿勢の変化を検知し、スコープ104の湾曲部108を
頭部の向きに追従させるように駆動する。また、術者が
左右の処置操作手段用アーム112a,112bの位置
を変えたり、指掛けリング115を開閉させた場合は、
その動きを処置操作手段用アーム112a,112bに
内蔵のエンコーダにより検知し、手術器械102の処置
具105a,105b、その先端部に設けられたグリッ
パ106a,106bを処置操作手段用アーム112
a,112bの動きに対応して動作させる。
【0066】すなわち、術者が頭を動かすと、その動き
に対応した視野変換を行うことができ、腕を動かすと処
置具105a,105bの動作を制御し、組織の処置が
行える。この組織の処置を行っている場合、グリッパ1
06a,106bに加わる力量は歪ゲージ107により
検出され、制御装置114に送られる。制御装置114
では検出された力量に基づいて電空比例弁123を制御
し、空気圧シリンダ120で発生する力量を制御する。
これにより術者はあらかじめ直接手術器具を用いて処置
を行っている感覚を得ることができる。
【0067】ここで、術者のミスにより組織に過大な力
量がかかるような操作を行った場合、例えばグリッパ1
06a,106bで組織を把持している状態でマスター
側の指掛けリング115を全閉した場合は、そのままで
は組織が挫滅してしまうが、グリッパ106a,106
bにかかる力量を検出する歪ゲージ107の出力を制御
装置114内の安全力量判定部122でモニターし、検
出した力量が安全領域を逸脱した場合はブレーキを駆動
するための制御信号を出力し、処置操作手段用アーム1
12a,112b内のシリンダ連結バー119の動きを
固定する。
【0068】すなわち、組織に対して過大な力量が加わ
った場合は、術者がグリッパ106a,106bの動き
を制御するためのマスター側の指掛けリング115を固
定するため、組織にそれ以上力量が加わらない。ブレー
キは一定時間経った後解除され、同時にスレーブ側のグ
リッパ106a,106bも組織に加わり力量が解除さ
れる方向に駆動される。
【0069】なお、空気圧シリンダ120の代わりにリ
ニアモーターやボールネジと回転駆動用モーターを組み
合わせて得られる直動式駆動手段を用いてアクチュエー
タを構成してもよい。また、歪ゲージ107の代わり
に、感圧導電ゴムや光学式力覚センサを用いてもよい。
【0070】また、ドラムブレーキ121の代わりに、
ソレノイド式や磁気式のチャックによりシリンダ連結バ
ー119の動きを固定してもよい。また、マスター側の
指掛けリング115に術者の操作力量を検出するための
力覚センサを設け、バイラテラル制御を行ってもよい。
その場合は、マスターの操作により組織に安全領域を逸
脱する力量が加わってブレーキが作用した場合、指掛け
リング115に組織に対する力量が緩和される方向に力
を掛けることで、力を掛けた方向にグリッパ106a,
106bを動作させることができ、処置を続行できる。
【0071】前記実施形態によれば、次のような構成が
得られる。 (付記26)術者の操作するマスターマニピュレータ
と、手術器械を保持し前記マスターマニピュレータの操
作に追従した動きを行うスレーブマニピュレータとを有
する医療用マニピュレータにおいて、前記手術器械に作
用する力量を検出する力量検出手段と、前記力量検出手
段により検出された力量に応じ操作者に力量を呈示する
ために、前記マスターマニピュレータに設けられた力量
呈示手段と、前記力量検出手段により検出された力量に
応じ、前記マスターマニピュレータの動きを固定する固
定手段とを備えることを特徴とした体腔内手術用マニピ
ュレータ。
【0072】(付記27)前記手術器械は、組織の処置
を行うためのグリップ手段と、体腔内の観察を行う内視
鏡を備える付記26記載の体腔内手術用マニピュレー
タ。 (付記28)前記力量検出手段は、前記グリップ手段に
設けられた力覚センサである付記27記載の体腔内手術
用マニピュレータ。 (付記29)前記力覚センサは、歪ゲージである付記2
6記載の体腔内手術用マニピュレータ。 (付記30)前記力覚センサは、感圧導電ゴムである付
記26記載の体腔内手術用マニピュレータ。
【0073】(付記31)前記力覚センサは、光学式力
センサである付記26記載の体腔内手術用マニピュレー
タ。 (付記32)前記力量呈示手段は、力量を発生するアク
チュエータである付記26記載の体腔内手術用マニピュ
レータ。 (付記33)前記アクチュエータは、空気圧シリンダで
ある付記32記載の体腔内手術用マニピュレータ。 (付記34)前記アクチュエータは、リニアモーターで
ある付記32記載の体腔内手術用マニピュレータ。
【0074】(付記35)前記アクチュエータは、ボー
ルネジと回転モータで構成される付記32記載の体腔内
手術用マニピュレータ。 (付記36)前記固定手段は、ドラムブレーキである付
記26記載の体腔内手術用マニピュレータ。 (付記37)前記固定手段は、電動チャックである付記
26記載の体腔内手術用マニピュレータ。
【0075】前記実施形態によれば、体腔内で処置を行
う処置具の先端部のグリッパが処置対象組織に加わる力
量を検出し、安全領域を逸脱した場合には、グリッパの
制御を行うマスターマニピュレータの動きを固定するこ
とにより、不慣れな術者が操作する場合や誤操作をした
場合でも処置対象組織に無理な力量が加わることを防止
でき、安全な処置を行うことができる。
【0076】また、従来、米国特許第5217003号
明細書に開示されているように、腹腔等の体壁に挿入孔
を開け、この挿入孔を通じて内視鏡や処置具を経皮的に
体腔内に挿入することにより、体腔内で様々な処置を行
う内視鏡下外科手術が行われている。こうした術式は、
大きな切開を要しない低侵襲なものとして胆嚢摘出術や
肺の一部を摘出除去する手術等で広く行われている。
【0077】しかしながら、遠隔位置においては、患者
の体腔内に処置具を挿入した場合、臓器を把持した時
に、臓器をどの位の力で把持しているのかがわからない
という問題がある。
【0078】以下は、患者への安全を確保し、かつ、処
置具をどの位で把持しているかを明かにすることで、処
置作業の作業性向上を行うことができる内視鏡下外科手
術システムを示し、処置具の把持部に力覚センサを設け
ることによって、体腔内の臓器把持情報を操作者に伝え
ることができるようにしたものである。
【0079】図14〜図16は第8の実施形態を示し、
図14は手術用マニピュレータシステムを示す。図14
において、131は患者の観察・処置を行うための手術
台であり、132は患者である。手術台131の両側に
はベッドサイドレール133が設けられている。このベ
ッドサイドレール133には患者132の体腔内におい
て処置を行うための処置具134および観察用の内視鏡
135を位置決めするための処置用アーム135および
観察用アーム137が着脱自在に取り付けられている。
なお、処置具134および内視鏡136は、患者132
の体壁に開けられた挿入孔132aから体腔内に挿入さ
れる。
【0080】処置用アーム135と処置具134との接
続および観察用アーム137と内視鏡136との接続は
複数の自由度を有する関節部であるフリー関節機構13
9によって行われている。これは、患者132が例えば
術中に動いて挿入孔132aの位置がずれるようなこと
があっても、挿入孔132aに無理な力が加わらないよ
うにするためである。
【0081】処置用アーム135および観察用アーム1
37は、上下動作(図14中に示すb方向)、旋回動作
(図14中に示すc方向)、伸縮動作(図14中に示す
d方向)を機構的に行うことが可能なように構成されて
いる。このような動きを実現するために、アーム内には
アクチュエータ(図示しない)が配置されている。な
お、このアクチュエータとしては、ロボットの位置決め
に多く利用されているサーボモータを使用している。
【0082】図15に示すように、処置用アーム135
の先端に取り付けられている処置具134の挿入部13
4aと観察用アーム137の先端に取り付けられている
内視鏡136の挿入部136aは、それぞれ、その先端
部が図15に示すe方向およびf方向に湾曲駆動できる
ようになっている。このような湾曲駆動は、処置具13
4のサーボモータ収納部134bおよび内視鏡136の
サーボモータ収納部136b内にそれぞれ設けられたサ
ーボモータ(図示しない)を駆動させて挿入部134a
内に挿通配置されたワイヤー(図示しない)を牽引する
ことによって行われる。
【0083】また、処置具134と内視鏡136は、図
15に示すg方向に回転駆動できるようになっている。
このような回転駆動はフリー関節アームジョイント部1
34c,136c内に設けられたサーボモータ134
d,136dを駆動させて図示しない回転機構を作動さ
せることにより行われる。
【0084】特に、処置具134の先端鉗子部134e
には、この鉗子部134eを開閉させる開閉機構が設け
られており、この開閉機構は、サーボモータ収納部13
4b内に設けられたサーボモータ(図示しない)を駆動
させて挿入部134a内に挿通配置されたロボットもし
くはワイヤ部材を押し引き操作することにより作動され
る。
【0085】図16は処置具134の鉗子把持部を示
す。図16において、140は処置具本体であり、処置
具本体140の先端部には把持手段としてのグリッパ1
41が設けられている。142はグリッパ141を機構
的に開閉動作を行わすためのパンタグラフ構造を有する
リンク機構である。
【0086】グリッパ141の内面鋸歯状の把持部14
1aには把持力を検知するための圧力センサ143が取
り付けられている。圧力センサ143で検出された圧力
は信号ケーブル144を介して後述する圧力検出装置に
送られる。
【0087】前記圧力センサ143は、静電容量変化型
のものを使用しており、圧力のかかり具合のみの1次元
の情報を検知しているだけであるが、図17に示すよう
な、圧力分布型センサ145を用いることによって、ど
こにどれくらいの力がかかっているのかという多次元的
な情報を検知することも可能になる。
【0088】すなわち、図17(a)において、A層お
よびB層は、可撓性の高い導電体材料、S層は、感圧導
電性ゴムである。感圧導電性ゴムはゴムの中にカーボン
を混ぜたものであり、圧力分布に応じて厚み方向の単位
面積あたりの抵抗値が変化する。図17(b)は、感圧
センサ145の全体図で、S1,S3では電極(A層)
を抵抗Rを通して正電圧V0に接続し、S2,S4で
は、電極(B層)を抵抗Rを介して負電圧V0に接続し
てある。この構成によれば、電極(A層)の電圧および
電極(B層)の電圧をパラメータとした関数から、A層
からB層へ流れる電流が求められ、感圧センサ145に
かかる圧力分布および各位置における圧力が求められる
という仕組みである。
【0089】前記把持力検知手段として、圧力検知手段
を用いているが、歪センサのような位置変位センサを用
いることによっても、把持力検知が実現される。図18
に、歪ゲージ146を処置具134のグリッパ141に
設けたものを示す。歪ゲージ146はグリッパ141の
背面に配置されている。この歪ゲージ146は、グリッ
パ141にかかる応力の変化情報を信号ケーブル144
を介して制御装置側に送られる。この構成によっても、
処置具134の把持力を検知することが可能となる。
【0090】さて、処置具134と処置用アーム135
とを組み合わせたものを処置用スレーブマニピュレータ
と称し、内視鏡136と観察用アーム137とを組み合
わせたものを観察用スレーブマニピュレータと称するこ
とにする。
【0091】処置用スレーブマニピュレータの入力手段
であるマスターアーム138と、観察用スレーブマニピ
ュレータの入力手段であるヘッドマウントディスプレイ
139(以下、HMDという。)とが図14に示されて
いる。
【0092】マスターアーム138は、複数のリンク機
構で構成されている。リンク機構を構成する各リンクに
は、位置検知用のエンコーダ(図示しない)が設けられ
ている。このエンコーダによって、各リンクの動作を検
知することで、マスターアーム138の移動量を検知で
きる。
【0093】また、操作者がマスターアーム138から
手を離した場合にマスターアーム138がその自重によ
って勝手に動作しないように、マスターアーム138の
各アームリンクには電磁クラッチ(図示しない)が取り
付けられている。つまり、マスターアーム138は、こ
の電磁クラッチによって、必要以外の時には動かないよ
うにその動作が制限される。
【0094】また、マスタースレーブモードで実際に処
置用スレーブマニピュレータを動かす際、電磁クラッチ
は、フットスイッチ152を踏む動作によって、その作
動が制御される。つまり、マスターアーム138の動作
のロックおよびこのロック状態の解除がフットスイッチ
152によって行えるようになっている。ここで、マス
タースレーブモードとは、入力手段であるマスターアー
ム138の動きが処置用スレーブマニピュレータに伝達
され得るモード、すなわち、処置用スレーブマニピュレ
ータがマスターアーム138の動きに追従できるモード
をいう。
【0095】一方、HMD139は、内視鏡136によ
って観察された映像を表示するディスプレイ(図示しな
い)を備えている。このディスプレイは、HMD139
を術者の頭部に装着した際に、術者の目の位置にセット
されるように設けられている。また、HMD139は、
術者の頭がどのように動いても、内視鏡136の先端で
とらえた映像を前記ディスプレイによって常時観察でき
るような構成になっている。このような構成のHMD1
39によれば、従来のように処置中に術者が手術室に設
置されたTVモニターの方に視線を移すといった煩わし
い動作を行わなくて済むため、操作性が向上する。ま
た、患部から視線を外すことなく常に患者の映像を明確
に観察することができるため、安全な手術を行うことが
できる。
【0096】術者の頭部の空間的な移動量は、磁気セン
サ150によって検知される。磁気センサ150は、一
様な磁場を発生する磁気センサソース部150bと、磁
気センサセンス部150aとからなる。このうち磁気セ
ンサセンス部150aがHMD139のほぼ中央に取り
付けられている。
【0097】術者の頭の動きは、こうした磁気センサ1
50によって検知されるが、その検知方法を簡単に説明
すると、HMD139以外の所定の場所にセットされた
磁気センサソース部150bから発生される一様な磁場
を磁気センサセンス部150aで検知し、頭の動きに伴
う磁場の変化分の情報を処理することによって、ソース
部150bとセンス部150aとの空間的絶対移動量お
よびセンス部150aの傾斜であるオイラー角(ロー
ル、ピッチ、ヨー)を求めて、術者の頭の移動量および
傾き量を検知するというものである。
【0098】次に、処置用スレーブマニピュレータと観
察用マニピュレータの動作を制御する制御装置151に
ついて説明する。図14に示すように、制御装置151
は、前記各スレーブマニピュレータを動作させるために
必要ないくつかの機能モジュールを具備している。
【0099】すなわち、図中151aは、制御装置15
1の機能モジュールを統括制御する上位CPUであるマ
イクロコントローラである。151eは、マスターアー
ム138に設けられた前記エンコーダの動作量を保持し
ておくためのアップダウンカウンタである。当然、アッ
プダウンカウンタ151eは、マスターアーム138に
取り付けられたエンコーダ分の入力ポートを有してい
る。また、このアップダウンカウンタ151eは、具体
的には、マスターアーム138のエンコーダからの相対
的移動量に対して初期設定時(制御装置151の電源を
立ち上げた時)に予め設定したカウント値の増減を行わ
すものである。
【0100】151dは、HMD139に取り付けられ
た磁気センサ部150aからの情報を検知するための磁
気センサデータインターフェイス回路である。この磁気
センサインターフェイス回路151dには磁気センサ1
50の絶対位置情報とオイラー角の情報とが磁気センサ
センス部150aから入力される。
【0101】151fは、キーボード153から入力さ
れた情報を受け取るためのキーボードインターフェイス
部である。151iは、本実施形態におけるマニピュレ
ータシステムの動作情報をフロッピィディスクに記憶す
るためのフロッピィディスクドライブである。151h
は、フロッピィディスクドライブ151iをコントロー
ルするためのフロッピィディスクコントローラである。
なお、フロッピィディスクに保存される情報としては、
観察用・処置用スレーブマニピュレータの動作教示デー
タが挙げられる。
【0102】151gは、フットスイッチ152の入力
情報を検知するためのフットスイッチインターフェイス
部である。この部分で、フットスイッチ152が押され
ているか否かを判断する。
【0103】次に、各機能モジュールのインターフェイ
スについて説明する。制御装置151内に示されている
151mはデータバスラインである。このデータバスラ
イン151mは、マイクロコントローラ151aから制
御指令インターフェイス151bに位置データを送った
り、スレーブアーム側のサーボ部エンコーダフィードバ
ック情報を読みとったり、アップダウンカウンタ151
e、磁気センサ移動量インターフェイス151d、キー
ボードインターフェイス部151f、フットスイッチイ
ンターフェイス部151g、フロッピィディスクインタ
ーフェイス部151h、力覚検知回路151vのそれぞ
れからのデータをマイクロコントローラ151aに取り
込んだりするラインである。
【0104】151kは、遠隔位置への位置指令データ
を送る信号ラインであり、154a,154bの送信信
号カップリング回路であり、フォトカプラを利用してい
る。154cは、遠隔位置へデータを送るための信号伝
送ラインであり、RS422規格のラインドライバ方式
を採用している。155aは、制御装置151からきた
位置指令データ(どこまで動けという指令)を読みとり
位置制御を行うためのDSPである。155bは、DS
P155aで得られた制御演算結果をサーボドライバ1
55cに送るためのアナログ指令ラインおよびサーボ部
フィードバックエンコーダラインである。155dは、
処置具134の先端に装着された力覚センサからの情報
を制御装置151におくるための力覚センサインターフ
ェイス回路である。
【0105】151uは、フロッピィディスクドライブ
151iとフロッピィディスクドライブコントローラ1
51hとの間でのデータのやり取りを行うためのデータ
ラインである。151tは、フットスイッチ152とフ
ットスイッチインターフェイス部151gとの間でのイ
ンターフェイスである。151sは、キーボード153
とキーボードインターフェイス部151fとの通信を行
うためのデータラインである。
【0106】なお、前記インターフェイスにおいては、
データの受け渡しを行うデータバスライン151mしか
示さなかったが、前記各機能モジュールを選択するため
のアドレスバスやコントロールライン等が付加されてい
ることは言うまでもない。
【0107】151vは、前記処置具134の先端把持
部134eに取り付けられた圧力センサ143の情報を
151wの信号ラインを介して圧力情報を取り込み、圧
力情報を制御装置151内での演算用のためにデータを
加工するための力覚検出回路である。
【0108】次に、制御装置151内のデータの流れに
ついて説明する。基本的には、マスターアーム138あ
るいはHMD139の動作に追従して観察用スレーブマ
ニピュレータあるいは処置用スレーブマニピュレータが
動作するのが、マスタースレーブモードである。データ
の流れは、観察用も処置用も基本的には同じであるの
で、ここでは、処置用におけるマスタースレーブモード
の制御装置151内のデータの流れについてだけ説明す
る。
【0109】まず、マスターアーム138に設けられた
エンコーダの情報は、アップダウンカウンタ151eで
読み取られる。このアップダウンカウンタ151eで
は、初めにアップダウンカウンタ151eに設定された
データに対して移動量を増減させるので、絶対的な移動
量(マスターアーム138の移動量)が検知できる。こ
のアップダウンカウンタ151e内に保持されているデ
ータは、サンプリング毎にマイクロコントローラ151
a内にデータバス151mを介して取り込まれる。マイ
クロコントローラ151a内では、前記移動量に対して
処置用スレーブマニピュレータの各軸をどのように動作
させるかを決定するための座標変換処理が行われる。
【0110】ここで、観察用の場合は、逆座標変換(磁
気センサ150の絶対位置と傾きとから、観察用スレー
ブマニピュレータの各駆動部へ出力する各リンクパラメ
ータの関節変数を求める変換作業)のみを行えば良い
が、処置用の場合には、マスターアーム138が複数の
リンクからなるため逆座標変換を行う前に、順座標変換
(マスターアーム138の先端の位置、姿勢を求める座
標変換作業)を行うことが必要になってくる。なお、マ
スターアーム138と処置用スレーブマニピュレータと
の動作の対応については、後述する。
【0111】座標変換処理が行われ、処置用スレーブマ
ニピュレータの各アーム部への移動量が算出されたら、
この移動量の指令値がマイクロコントローラ151aか
らデータバス151mを介してサーボ指令インターフェ
イス回路151bに送られる。サーボ指令インターフェ
イス回路151bからの信号は、信号ライン154cを
介して遠隔位置にあるDSP155aに送られる。この
DSP155a内での処理は、ある決められた制御則
(例えば、PID制御のような簡単なアルゴリズムを用
いる)に基づいて行われる。DSP155aで得られた
制御演算結果は、アナログ指令値として、アナログ指令
ライン155bを介してサーボドライバ155cに出力
される。このアナログ指令値は、サーボドライバ155
cにより増幅され、この増幅された出力がサーボドライ
バ155cから処置用スレーブマニピュレータおよび観
察用マニピュレータのモータに出力される。これによっ
て、処置用スレーブマニピュレータおよび観察用マニピ
ュレータ内に配置されたモータがスレーブ側の機構を駆
動させて、処置用スレーブマニピュレータが動作する。
【0112】実際に、操作者がマスターアーム138を
動かし、患者132の体腔内にある対象部位を処置する
時には、マスターアーム138の動作による処置具13
4の先端把持部134eの開閉動作が行われ、患部を掴
んだ時に、患部が圧力センサー143に力を加えるよう
になる。これによって、制御装置内151の圧力検知回
路151vによって、現在どの位の力が処置具134の
把持部に加わっているかを演算し、演算結果を、術者が
装着しているHMD139の画面に表示をさせるように
なっている。
【0113】さて、本実施形態においては、処置具13
4の先端把持部134eにかかる力を視覚的にHMD1
39に表示させているが、マスターアーム138の操作
者が把持する部分に空圧機器を設けて、把持力に比例し
た分空圧機器を膨張させることによって、操作者にあた
かも実際の処置感覚を与えることも可能である。ここで
は、バイラテラル方式による処置具把持力検知方法につ
いて述べる。
【0114】図19はこの発明の第9の実施形態であ
る、バイラテラル方式による処置具把持力検知方法の原
理図を示す。図19(a)の図中160は、処置具本体
であり、グリッパの先端に力覚センサ161が設けられ
ている。162のマスターアーム操作者把持部は、図の
ように空圧機器を採用したマスターアクチュエータ16
3が内蔵されている。このアクチュエータ163は、電
空比例弁164を介してエアーコンプレッサ165と配
管166によって接続されている。
【0115】空圧機器は、図19(b)に示すように制
御信号により電空比例弁164の開閉を行うことによ
り、マスターアクチュエータ163内の空気圧を変化さ
せ、操作者把持部162にかかる力を制御するようにし
てある。制御信号は、操作者が開閉動作を行わそうとす
る時に、操作者把持部162に配置されたエンコーダ
(図示しない)からの位置指令情報が処置用スレーブア
ーム側に出され、その時の力覚センサ161の情報に比
例した出力を電空比例弁164に出力するようにしてあ
る。ここでは、比例出力であるが、ある決められた関数
を用いて制御信号を出力することによって、操作者にさ
まざまな感覚で把持力を与えることも可能である。
【0116】次に具体的な動作について、説明する。マ
スタースレーブモードにおいて、術者が図20(a)に
示すように、マスターアーム138の先端に設定された
座標系のZ軸を点線方向に移動させると、スレーブ(処
置用)アーム135も図20(b)に示すように、その
Z軸が点線上に沿って移動するようになっている。要す
るに、マスターアーム138の先端のベクトルMの動き
に追従してスレーブアーム135のベクトルSが同じ動
きをする。
【0117】こうした動作を可能ならしめるために、マ
イクロコントローラ151a側で前述した座標変換が行
われる。これによって、例えば、マスターアーム138
の方向を図20(a)の中のY方向に移動させた場合に
は、処置具134が図20(b)中のY方向に向き、か
つ、マスターアーム138の移動量と同じ移動量となる
ように処置具134の先端部が湾曲し、かつ、スレーブ
(処置用)アーム135が移動する。
【0118】処置用マニピュレータにおける前述した動
作と同様に、観察用マニピュレータにおいても、頭部に
取り付けたHMD139の動作に追従して観察用アーム
137と内視鏡136とが動作する。例えば、HMD1
39を図20(c)に示すPの地点から点線に沿ってQ
の地点まで動かした場合(この動作は、術者が前方に向
けて前進する場合に相当する)、スレーブ側の内視鏡1
36は、図20(d)に示すS地点から点線に沿ってT
地点まで移動する。
【0119】特に、操作者がマスターアーム138を動
かし、患者132の体腔内にある対象部位を処置する時
には、マスターアーム138の動作による処置具134
の先端把持部134eの開閉動作が行われ、患部を掴ん
だ時に、患部が圧力センサ143に力を加えるようにな
る。その結果、操作者はHMD139の両面に表示され
た処置具134の把持圧力を見ながら処置を行うことが
できる。これによって、術中に患者132の患部の臓器
を掴みすぎるということがなくなる。同時に、処置具1
34に把持検知手段が装着されているので、触診も可能
である。
【0120】なお、本実施形態においては、遠隔操作に
おける触覚提示手段が具備された手術用マニピュレータ
システムとして示してあるが、図21に示すように図1
4のDSP155a,アナログ指令ライン155b,サ
ーボドライバ155cおよび力覚センサインターフェイ
ス回路155dの機能を、各々制御指令インターフェイ
ス151b,アナログ指令ライン151j,サーボドラ
イバ151cおよび力覚検知回路111vというように
し、制御装置151内に装備させ、患者近傍での観察・
処置を行わすことも可能である。
【0121】前記実施形態によれば、次のような構成が
得られる。 (付記38)生体内組織部位の観察と処置の少なくとも
一方を行う手術用マニピュレータと、この手術用マニピ
ュレータを操作するための操作手段と、前記各操作手段
からの制御情報に基づいて、手術用マニピュレータの動
作を制御する制御手段と、前記生体内組織部位の処置を
行うための手術用マニピュレータに具備された生体組織
と手術用マニピュレータとの間にかかる力を検知するた
めの力検知手段を設けたことを特徴とする手術用マニピ
ュレータシステム。
【0122】(付記39)前記力検知手段は、圧力セン
サであることを特徴とする付記38記載の手術用マニピ
ュレータシステム。 (付記40)前記圧力センサは、静電容量検知方式であ
ることを特徴とする付記39記載の手術用マニピュレー
タシステム。 (付記41)前記圧力センサは、抵抗検知方式であるこ
とを特徴とする付記39記載の手術用マニピュレータシ
ステム。 (付記42)前記圧力センサは、圧力分布型センサであ
ることを特徴とする付記39記載の手術用マニピュレー
タシステム。
【0123】(付記43)前記力検知手段は、歪ゲージ
であることを特徴とする付記38記載の手術用マニピュ
レータシステム。 (付記44)前記観察用マニピュレータは、内視鏡であ
ることを特徴とする付記38記載の手術用マニピュレー
タシステム。 (付記45)前記内視鏡の画像を出力するための画像表
示装置を設けたことを特徴とする付記44記載の手術用
マニピュレータシステム。
【0124】(付記46)前記画像表示装置は、操作者
頭部に装着可能な表示装置であることを特徴とする付記
45記載の手術用マニピュレータシステム。 (付記47)前記画像表示装置に、力検知手段からの情
報を、視覚的に表示することを特徴とする付記46記載
の手術用マニピュレータシステム。
【0125】以上説明したように、遠隔操作型マスター
スレーブマニピュレータによる観察・処置を行う際に、
処置具の力覚情報が検知できるので、把持をしすぎると
いった動作を回避することができるようになり、従来の
マスタースレーブマニピュレータシステムのものよりよ
り安全を確保でき、また、臓器の触診も可能であるた
め、安全性を保ち、かつ、従来通りの環境のように操作
者の観察・処置作業が行われることが可能となる。
【0126】また、マスタースレーブマニピュレータを
利用した内視鏡下外科手術システムにおいて、患者に
は、処置具挿入のための穴を体壁に少なくとも1つだけ
あけることで処置が可能となるため、患者に対する侵襲
を低減することが実現される。
【0127】
【発明の効果】以上説明したように、この発明によれ
ば、医療器具が生体組織から受ける触覚・力覚情報を検
出する力覚センサと医療器具本体との着脱を可能とする
ことにより、両者の洗浄、滅菌を別々に行うことができ
るため、医療器具の先端細部の洗浄、滅菌を簡単かつ確
実に行うことができる。また、医療器具本体と力覚セン
サとは異なる条件で、洗浄・滅菌できるため、力覚セン
サの耐久性を向上させることができるという効果があ
る。
【図面の簡単な説明】
【図1】この発明の第1の実施形態の医療器具のセンサ
ユニットを示し、(a)は側面図、(b)はグリッパに
取り付けた状態の縦断側面図。
【図2】同実施形態を示し、(a)はグリッパの一部を
示す斜視図、(b)はグリッパの作用を説明するための
斜視図。
【図3】同実施形態を示し、(a)は医療器具の全体の
側面図、(b)は筒状部材の断面図。
【図4】同実施形態の変形例を示し、(a)は感圧導電
ゴムの斜視図、(b)はグリッパの作用を説明するため
の斜視図。
【図5】この発明の第2の実施形態の医療器具を示し、
(a)はグリッパの一部の斜視図、(b)はグリッパの
縦断側面図。
【図6】この発明の第3の実施形態の医療器具を示し、
(a)はグリッパの一部の斜視図、(b)はグリッパの
縦断側面図。
【図7】この発明の第4の実施形態を示し、(a)は医
療器具のセンサユニットの正面図、(b)は内視鏡先端
硬質部に取り付けた状態の斜視図。
【図8】この発明の第5の実施形態のグリッパを示し、
(a)は側面図、(b)は平面図。
【図9】同実施形態のグリッパを示し、(a)は斜視
図、(b)はグリッパの作用を説明するための側面図。
【図10】この発明の第6の実施形態のグリッパを示
し、(a)(b)は縦断側面図、(c)は斜視図。
【図11】この発明の第7の実施形態の体腔内手術用マ
ニピュレータシステムの全体構成図。
【図12】同実施形態のマスターマニピュレータの操作
部の斜視図。
【図13】同実施形態のブロック図。
【図14】この発明の第8の実施形態の手術用マニピュ
レータシステムの全体構成図。
【図15】同実施形態の処置具と内視鏡の側面図。
【図16】同実施形態のグリッパを示し、(a)は使用
状態の側面図、(b)はグリッパの側面図、(c)はグ
リッパの斜視図。
【図17】同実施形態の変形例を示し、(a)は圧力分
布型センサの断面図、(b)は全体の斜視図。
【図18】同実施形態の変形例を示し、鉗子把持部の斜
視図。
【図19】この発明の第9の実施形態のバイラテラル方
式の処置具把持力検知方法の原理図。
【図20】同実施形態のマスタースレーブの作用説明
図。
【図21】同実施形態の手術用マニピュレータシステム
の全体構成図。
【符号の説明】 11…処置具本体 13…グリッパ 26…板バネ 27…歪ゲージ

Claims (1)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 先端部に力覚センサを備え、この力覚セ
    ンサによる検出情報を術者に提示する機能を有する医療
    器具において、前記力覚センサを生体組織との接触状態
    に応じて歪曲するセンサ保持部材に固定し、このセンサ
    保持部材を前記先端部に着脱自在に保持したことを特徴
    とする医療器具。
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