JPH0998155A - 光送信装置およびそれを用いた光伝送システム - Google Patents

光送信装置およびそれを用いた光伝送システム

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JPH0998155A
JPH0998155A JP7256146A JP25614695A JPH0998155A JP H0998155 A JPH0998155 A JP H0998155A JP 7256146 A JP7256146 A JP 7256146A JP 25614695 A JP25614695 A JP 25614695A JP H0998155 A JPH0998155 A JP H0998155A
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JP
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digital
optical
signal
optical transmission
band
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JP7256146A
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Inventor
Masaru Fuse
優 布施
Kuniaki Uchiumi
邦昭 内海
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Panasonic Holdings Corp
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Matsushita Electric Industrial Co Ltd
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    • H04—ELECTRIC COMMUNICATION TECHNIQUE
    • H04L—TRANSMISSION OF DIGITAL INFORMATION, e.g. TELEGRAPHIC COMMUNICATION
    • H04L27/00—Modulated-carrier systems
    • H04L27/26—Systems using multi-frequency codes
    • H04L27/2601—Multicarrier modulation systems
    • H04L27/2602—Signal structure
    • H—ELECTRICITY
    • H04—ELECTRIC COMMUNICATION TECHNIQUE
    • H04J—MULTIPLEX COMMUNICATION
    • H04J14/00—Optical multiplex systems
    • H04J14/02—Wavelength-division multiplex systems
    • H04J14/0298—Wavelength-division multiplex systems with sub-carrier multiplexing [SCM]

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  • Computer Networks & Wireless Communication (AREA)
  • Signal Processing (AREA)
  • Optical Communication System (AREA)

Abstract

(57)【要約】 【課題】 アナログＳＣＭ伝送技術を用いて、複数のデ
ィジタル変調信号を一括光伝送するシステムでは、帯域
によって伝送信号の波形劣化の程度または歪みの大きさ
が異なり、各チャンネルの伝送品質に差異が生じるとい
う問題があった。 【解決手段】 伝送すべきアナログ信号は、アナログ／
ディジタル変換部１０１でディジタル信号に変換された
後、階層分離部１０２で元のアナログ信号を構成する上
での重要度に応じて、複数グループのディジタル情報に
分割される。変調部１０３は、各グループに個別的に割
り当てられ互いに異なる周波数の搬送波を、該ディジタ
ル情報でディジタル変調する。多重部１０４は、全ての
ディジタル変調信号を周波数多重して一括光伝送する。
この場合、重要なディジタル情報を司る搬送波ほど低周
波側に設定し、重要度の低いディジタル情報を司る搬送
波ほど高周波側に設定する。

Description

【発明の詳細な説明】
【０００１】
【発明の実施の形態】本発明は、光伝送システムに関
し、より特定的には、周波数多重されたディジタル変調
信号を光伝送するシステムに関する。
【０００２】
【従来の技術】図９は、従来の光伝送システムの第１の
例を示した図である。図９において、この光伝送システ
ムは、アナログ／ディジタル変換部９０１と、ディジタ
ル変調回路９０３と、電気光変換部９０５と、光伝送路
９０６と、光電気変換部９０７と、伝送路９０８と、復
調部９１００と、ディジタル／アナログ変換部９１３と
を備えている。なお、復調部９１００は、フィルタ９１
０と、ディジタル復調回路９１１とを含む。
【０００３】次に、図９に示す従来の光伝送システムの
動作について説明する。アナログ／ディジタル変換部９
０１は、例えば映像信号のようなアナログ信号を、サン
プリングおよび量子化してディジタル信号に変換する。
ディジタル変調回路９０３は、所定の周波数ｆ0 の搬送
波を用いて、所定のディジタル変調方式により、上記デ
ィジタル信号をディジタル変調信号に変換し、出力す
る。このディジタル変調信号は、電気光変換部９０５に
おいて光信号に変換され、光伝送路９０６によって伝送
された後、光電気変換部９０７において電気信号に再変
換される。復調部９１００では、フィルタ９１０を透過
した該周波数ｆ0 の上記ディジタル変調信号を、ディジ
タル復調回路９１１がディジタル信号に変換する。ディ
ジタル／アナログ変換部９１３は、当該ディジタル信号
をアナログ信号に再変換する。上記所定のディジタル変
調方式としては、例えば１６ＱＡＭ変調方式があり、こ
の場合、一般に数１０Ｍｂｐｓの伝送レートを確保する
ことが可能である。
【０００４】図１０は、従来の光伝送システムの第２の
例を示した図である。図１０において、この光伝送シス
テムは、アナログ／ディジタル変換部９０１と、分割部
１００２と、変調部１００３と、多重部１００４と、電
気光変換部９０５と、光伝送路９０６と、光電気変換部
９０７と、伝送路９０８と、分岐部１００９と、復調部
１０１０と、合成部１０１２と、ディジタル／アナログ
変換部９１３とを含む。また、変調部１００３は、第１
のディジタル変調回路１００３１と、第２のディジタル
変調回路１００３２とを含む。また、復調部１０１０
は、第１のフィルタ１０１０１と、第２のフィルタ１０
１０２と、第１のディジタル復調回路１０１１１と、第
２のディジタル復調回路１０１１２とを含む。
【０００５】次に、図１０に示す従来の光伝送システム
の動作について説明する。本例は、上述の第１の従来例
よりも、伝送レートが高い場合の構成を示し、１つの信
号を伝送するために、予め定められた互いに異なる２つ
の周波数ｆ1 ，ｆ2 の搬送波を使用する。すなわち、分
割部１００２は、アナログ／ディジタル変換後のディジ
タル信号を、所定の分割法に従って、２つのディジタル
情報グループ（第１のディジタル情報Ｊ1 および第２の
ディジタル情報Ｊ2 ）に分割する。そして、これら分割
された２つのディジタル情報を、変調部１００３内の第
１のディジタル変調回路１００３１および第２の変調回
路１００３２が、各々独立の２つの搬送波（周波数ｆ
1 ，ｆ2 ）を用いてディジタル変調信号に変換し、多重
部１００４が周波数多重して１信号とする。
【０００６】電気光変換部９０５，光伝送路９０６，光
電気変換部９０７，伝送路９０８を介して伝送された信
号は、分岐部１００９において２分岐された後、復調部
１０１０内の第１のフィルタ１０１０１および第２のフ
ィルタ１０１０２に入力される。第１のディジタル復調
回路１０１１１は、第１のフィルタ１０１０１を透過し
た第１のディジタル変調信号（周波数ｆ1 ）を、第１の
ディジタル情報Ｊ1 に復調する。また、第２のディジタ
ル復調回路１０１１２は、第２のフィルタ１０１０２を
透過した第２のディジタル変調信号（周波数ｆ2 ）を、
第２のディジタル情報Ｊ2 に復調する。合成部１０１２
は、これら第１および第２のディジタル情報Ｊ1 および
Ｊ2 を、上記分割部１００２における上記所定の分割法
の逆過程に従って合成し、ディジタル信号を再生する。
ここで、所定の分割法としては、例えば、１サンプルお
きに２グループに分ける方法などがある。第１の従来例
において説明したように、ディジタル変調信号は、１搬
送波で伝送できる容量に限りがある。そのため、本例で
は、伝送すべきディジタル信号を複数（図１０では２
つ）の情報グループに分割し、各々を独立の搬送波を用
いてディジタル変調信号に変換し、これを周波数多重し
て一括伝送することにより、より高い（第１の従来例の
２倍の）伝送レートを確保している。
【０００７】図１１は、従来の光伝送システムの第３の
例を示した図である。図１１において、この光伝送シス
テムは、第１〜第３のアナログ／ディジタル変換部１１
０１１〜１１０１３と、分割部１１０２と、第１〜第３
の変調部１１０３１〜１１０３３と、チャンネル多重部
１１０４と、電気光変換部９０５と、光伝送路９０６
と、光電気変換部９０７と、伝送路９０８と、チャンネ
ル分岐部１１０９と、第１〜第３の復調部１１１０１〜
１１１０３と、合成部１１１２と、第１〜第３のディジ
タル／アナログ変換部１１１３１〜１１１３３とを備え
ている。
【０００８】次に、図１１に示す従来の光伝送システム
の動作について説明する。前述の第１および第２の従来
例が１チャンネルの伝送システムであるのに対し、本従
来例は、複数チャンネル（図１１では３チャンネル）の
伝送に対応した構成となっている。すなわち、本従来例
では、３チャンネルの信号Ｃ1 ，Ｃ2 ，Ｃ3 に対して、
例えば図１２に示すように、予め割り当てられた互いに
異なる周波数ｆ1 ，ｆ 21，ｆ22，ｆ3 の搬送波を用いて
ディジタル変調を施し、これを周波数多重して一括光伝
送する。そのために、本従来例は、３つの伝送信号Ｃ
1 ，Ｃ2 ，Ｃ3 の各々に対して、アナログ／ディジタル
変換部、変調部、復調部、ディジタル／アナログ変換部
を備え、チャンネル多重部１１０４は、全ての変調部１
１０３１〜１１０３３から出力されるディジタル変調信
号を周波数多重する。チャンネル分岐部１１０９は、電
気光変換部９０５〜伝送路９０８を介して光伝送された
信号を分岐して、全ての復調部１１１０１〜１１１０３
に入力する。なお、図１１では、第２チャンネルの信号
Ｃ2 のみ高い伝送レートを要するものとし、分割部１１
０２および合成部１１１２を備え、２つの搬送波（周波
数ｆ21，ｆ22）を用いて伝送する。各構成要素の詳しい
動作は、第１および第２の従来例と同様であるため、そ
の詳細な説明を省略する。
【０００９】上記のように、複数の搬送波を用いて周波
数多重信号を光伝送するアナログＳＣＭ（Ｓｕｂ−Ｃａ
ｒｒｉｅｒ Ｍｕｌｔｉｐｌｅｘ）伝送技術を用いたシ
ステムは、容易に高ビットレート・多チャンネルの情報
を伝送できるシステムとして有効なものである。しかし
ながら、一般に伝送系（電気光変換部〜光伝送路〜光電
気変換部〜伝送路）は、周波数特性を有し、全伝送帯域
に亘って等しく一様な伝送特性を得ることは困難であ
る。例えば、電気光変換部に用いられる直接変調用光源
（半導体レーザ）は、その緩和振動周波数の影響のた
め、高周波域程、電気光変換時の非線形性による波形歪
が大きくなるという特性を持つ。このため、搬送波周波
数の高いディジタル変調信号の波形劣化は、搬送波周波
数の低いディジタル変調信号の波形劣化に比べて大きく
なり、ＢＥＲ（符号誤り率）などの伝送品質が悪化する
という欠点を有している。また、伝送チャンネル数が大
きい場合、２次歪みは伝送帯域の真ん中付近で、また３
次歪みは伝送帯域の上下で大きくなるという性質を有し
ている。
【００１０】
【発明が解決しようとする課題】上述のように、アナロ
グＳＣＭ伝送技術を用いて、複数のディジタル変調信号
を伝送する従来の光伝送システムでは、帯域によって伝
送信号の波形劣化の程度あるいは歪みの大きさが異な
り、各チャンネルの伝送品質に差異が生じるという問題
があった。
【００１１】なお、上記のような問題は、アナログ信号
をディジタル信号に変換して伝送する場合に限らず、デ
ィジタルデータを多重化して光伝送する場合にも生じ
る。
【００１２】それ故に、本発明の目的は、全伝送帯域内
における伝送特性の不揃いが、受信側で再生された情報
に与える影響を最小限に軽減し、あるいはチャンネル間
の受信品質の差異を回避し得る光伝送システムおよび光
送信装置を提供することである。
【００１３】本発明の他の目的は、全てのチャンネルの
情報を送信または受信することができない場合であって
も、受信側で再生される信号の品質をできるだけ良好に
保つことができる光伝送システムおよび光送信装置を提
供することである。
【００１４】
【課題を解決するための手段および発明の効果】第１の
発明は、周波数多重されたディジタル変調信号を光伝送
するシステムであって、与えられたディジタル信号を、
所定の階層化方式に従い、元のデータを構成する上での
重要度に応じて、ｎ（ｎは、２以上の自然数）個の階層
に分割し、重要度の高いものから順番に並べられた第１
〜第ｎのディジタル情報として出力する階層分離部と、
第１〜第ｎのディジタル情報に個別的に割り当てられた
互いに周波数の異なる第１〜第ｎの搬送波を、当該ディ
ジタル情報でディジタル変調して、第１〜第ｎのディジ
タル変調信号を出力する変調部と、変調部から出力され
た第１〜第ｎのディジタル変調信号を周波数多重する多
重部と、多重部から出力された電気信号を光信号に変換
する電気光変換部と、電気光変換部から出力された光信
号を伝送する光伝送路と、光伝送路によって伝送された
光信号を電気信号に再変換する光電気変換部と、光電気
変換部から出力された電気信号を伝送する伝送路と、伝
送路によって伝送された電気信号をｍ（ｍは、１≦ｍ≦
ｎの自然数）個の電気信号に分岐する分岐部と、分岐部
から出力されたｍ個の電気信号をそれぞれ復調して、第
１〜第ｎのディジタル情報の中から選択された第１〜第
ｍのディジタル情報を出力する復調部と、第１〜第ｍの
ディジタル情報を入力し、所定の階層化方式と逆の過程
に従ってディジタル信号を合成して出力する階層合成部
とを備えている。
【００１５】上記のように、第１の発明では、伝送すべ
きディジタル信号を、元のデータを構成する上での重要
度に応じて、複数階層のディジタル情報に分割し、各階
層毎に割り当てられた互いに異なる周波数の搬送波を、
当該ディジタル情報でディジタル変調し、全てのディジ
タル変調信号を周波数多重して一括光伝送する。また、
光伝送後の再変換された電気信号に対して、各ディジタ
ル変調信号を復調し、各グループのディジタル情報を合
成して、元のディジタル信号を再生する。
【００１６】従って、第１の発明によれば、伝送信号を
構成する上での重要度に応じて、伝送情報に対して種々
の操作ないし伝送制御が可能となる。その結果、高品
質、低コストで、かつ発展性に優れた光伝送システムを
実現することができる。
【００１７】第２の発明は、第１の発明において、ｎ＞
ｍの場合、復調部は、分岐部から出力されたｍ個の電気
信号をそれぞれ復調して、第１〜第ｎのディジタル情報
の内、重要度の高いものから順番に選択された第１〜第
ｍのディジタル情報を出力することを特徴とする。
【００１８】光伝送路の容量が小さい場合や、受信器の
能力が低い場合、全階層のディジタル情報を伝送あるい
は受信できない場合が生じる。このような場合、第２の
発明では、重要度の高い情報を優先的に伝送または受信
することにより、再生されたデータに生じる影響を最小
限に抑えるようにしている。
【００１９】第３の発明は、第１の発明において、光伝
送路の全伝送帯域において、第１〜第ｎの搬送波は、重
要度の高いディジタル情報に割り当てられる搬送波ほ
ど、より伝送特性の良好な帯域に配置され、重要度の低
いディジタル情報に割り当てられる搬送波ほど、より伝
送特性の悪い帯域に配置されることを特徴とする。
【００２０】前述したように、周波数多重された信号を
光伝送路を用いて伝送する場合、使用する帯域によって
伝送信号の波形劣化の程度あるいは歪みの大きさが異な
る。そこで、第３の発明では、重要度の高い階層情報は
伝送特性の良好な帯域で伝送し、重要度の低い階層情報
は伝送特性の悪い帯域で伝送することにより、伝送時に
発生する劣化や歪みが、受信側で再生されたデータに与
える影響を最小限に抑えるようにしている。これによっ
て、高品質な伝送が可能となる。
【００２１】第４の発明は、第３の発明において、ディ
ジタル信号は、ｗ（ｗは、ｎ以上の自然数）ビットを有
するディジタル信号であり、階層分離部は、ｗビットの
ディジタル信号を、最上位ビットから最下位ビットまで
順番に、１ビット以上毎に第１〜第ｎのディジタル情報
に分割し、光伝送路の全伝送帯域において、第１〜第ｎ
の搬送波は、最上位ビットに近いビットが属するディジ
タル情報に割り当てられる搬送波ほど、より伝送特性の
良好な帯域に配置され、最下位ビットに近いビットが属
するディジタル情報に割り当てられる搬送波ほど、より
伝送特性の悪い帯域に配置されることを特徴とする。
【００２２】上記のように、第４の発明では、複数ビッ
トを有するディジタル信号を、１ビット以上毎に分割し
て、第１〜第ｎのディジタル情報に階層化するようにし
ている。そして、データを構成する上で重要度が高い上
位ビットのディジタル情報は伝送特性の良好な帯域で伝
送し、データを構成する上で重要度が低い下位ビットの
ディジタル情報は伝送特性の悪い帯域で伝送するように
している。これによって、高品質な伝送が可能となる。
【００２３】第５の発明は、第３の発明において、階層
分離部は、ディジタル信号に対し、所定の時間／周波数
変換を施し、直流成分から最高周波成分まで順番に、第
１〜第ｎのディジタル情報に分割し、光伝送路の全伝送
帯域において、第１〜第ｎの搬送波は、直流成分に近い
成分が属するディジタル情報に割り当てられる搬送波ほ
ど、より伝送特性の良好な帯域に配置され、最高周波成
分に近い成分が属するディジタル情報に割り当てられる
搬送波ほど、より伝送特性の悪い帯域に配置されること
を特徴とする。
【００２４】上記のように、第５の発明では、ディジタ
ル信号に対し、所定の時間／周波数変換を施すことによ
り、直流成分から最高周波成分まで順番に、第１〜第ｎ
のディジタル情報に分割するようにしている。そして、
データを構成する上で重要度が高いディジタル情報、す
なわち直流成分に近い成分が属するディジタル情報は伝
送特性の良好な帯域で伝送し、データを構成する上で重
要度が低いディジタル情報、すなわち最高周波成分に近
い成分が属するディジタル情報は伝送特性の悪い帯域で
伝送するようにしている。これによって、高品質な伝送
が可能となる。
【００２５】第６の発明は、第５の発明において、階層
分離部は、ディジタル信号に対し、所定の時間／周波数
変換として、フーリエ変換を施すことを特徴とする。
【００２６】第７の発明は、第５の発明において、階層
分離部は、ディジタル信号に対し、所定の時間／周波数
変換として、離散コサイン変換（ＤＣＴ）を施すことを
特徴とする。
【００２７】第８の発明は、第３〜７のいずれかの発明
において、光伝送路の全伝送帯域において、より伝送特
性の良好な帯域は、より低周波数域であり、より伝送特
性の良好でない帯域は、より高周波数域であることを特
徴とする。
【００２８】前述したように、一般的に光伝送システム
において、搬送波周波数の高いディジタル変調信号の波
形劣化は大きくなる。そこで、第８の発明では、重要度
の高いディジタル情報を伝送する帯域として低周波数域
を用い、重要度の低いディジタル情報を伝送する帯域と
して高周波数域を用いるようにしている。
【００２９】なお、特定の次数の歪みについての波形劣
化を問題とする場合は、伝送特性の良好でない帯域が高
域に分布しているとは限らないので、重要度の低いディ
ジタル情報を伝送するために、高域以外の他の帯域が用
いられる場合もある。例えば、３次歪みは、全伝送帯域
中の中間帯域で大きくなるので、３次歪みによる波形劣
化を問題とする場合、重要度の低いディジタル情報は、
中間帯域を用いて伝送される。また、２次歪みは、全伝
送帯域中の高域および低域で大きくなるので、２次歪み
による波形劣化を問題とする場合、重要度の低いディジ
タル情報は、高域または低域を用いて伝送される。
【００３０】第９の発明は、第１の発明において、ｐチ
ャンネル（ｐは、２以上の自然数）のディジタル信号に
対応して、階層分離部と、変調部と、復調部と、階層合
成部とがｐ組設けられており、多重部は、ｐ組の変調部
から出力される全ディジタル変調信号を周波数多重し、
分岐部は、伝送路によって伝送された電気信号を分岐し
て、ｐ組の復調部に入力し、それによってｐチャンネル
のディジタル信号を周波数多重して一括光伝送すること
を特徴とする。
【００３１】上記のように、第９の発明では、階層分離
部と、変調部と、復調部と、階層合成部とをｐ組設ける
ことにより、ｐチャンネルのディジタル信号を周波数多
重して一括光伝送するようにしている。これによって、
伝送能力がさらに増大する。
【００３２】第１０の発明は、第９の発明において、光
伝送路途上に配置され、光信号をｑ（ｑは、２以上の自
然数）個に分岐する光分岐部をさらに備え、光電気変換
部と、伝送路と、分岐部と、ｐ組の復調部と、ｐ組の階
層合成部とで構成される光受信セットが、光分岐部によ
って分岐されたｑ個の光信号に対応して、ｑセット設け
られていることを特徴とする。
【００３３】上記のように、第１０の発明では、光伝送
路途上の光信号をｑ個の光信号に分岐することにより、
複数の受信器に同時に分配することを可能にしている。
【００３４】第１１の発明は、第１０の発明において、
ｑセットの光受信セットの内、少なくとも一部のセット
において、ｎ＞ｍの条件が成立することを特徴とする。
【００３５】上記のように、第１１の発明では、少なく
とも一部の光受信セットにおいて、ｎ＞ｍの条件が成立
する。すなわち、当該一部の光受信セットでは、受信能
力不足等の理由により、全ての階層のディジタル情報を
復調できないので、重要度の高い階層のディジタル情報
を復調することにより、できるだけ品質の高い再生デー
タを得るようにしている。
【００３６】第１２の発明は、第９の発明において、光
電気変換部からの出力信号をｔ（ｔは、２以上の自然
数）個に分岐する電気分配部をさらに備え、伝送路と、
分岐部と、ｐ組の復調部と、ｐ組の階層合成部とで構成
される光受信セットが、光分岐部によって分岐されたｔ
個の電気信号に対応して、ｔセット設けられていること
を特徴とする。
【００３７】上記のように、第１２の発明では、光電気
変換部からの出力信号をｔ個の電気信号に分岐すること
により、複数の受信器に同時に分配することを可能にし
ている。
【００３８】第１３の発明は、第１２の発明において、
ｔセットの光受信セットの内、少なくとも一部のセット
において、ｎ＞ｍの条件が成立することを特徴とする。
【００３９】上記のように、第１３の発明では、少なく
とも一部の光受信セットにおいて、ｎ＞ｍの条件が成立
する。すなわち、当該一部の光受信セットでは、受信能
力不足等の理由により、全ての階層のディジタル情報を
復調できないので、重要度の高い階層のディジタル情報
を復調することにより、できるだけ品質の高い再生デー
タを得るようにしている。
【００４０】第１４の発明は、第９〜１３のいずれかの
発明において、光伝送路の全伝送帯域を低域から高域に
かけて第１〜第ｎの情報伝送帯域に分割し、各帯域内に
は、互いに異なる周波数のｐ個の搬送波を設定し、ｐチ
ャンネルのディジタル信号のそれぞれに対して割り当て
られる第１〜第ｎの搬送波は、第１〜第ｎの情報伝送帯
域から１つずつピックアップされることを特徴とする。
【００４１】上記のように、第１４の発明では、ｐチャ
ンネルのディジタル信号を同時に光伝送する場合、光伝
送路の全伝送帯域を低域から高域にかけて第１〜第ｎの
情報伝送帯域に分割し、各帯域内には、互いに異なる周
波数のｐ個の搬送波を設定する。そして、ｐチャンネル
のディジタル信号のそれぞれに対して割り当てられる第
１〜第ｎの搬送波を、第１〜第ｎの情報伝送帯域から１
つずつピックアップするようにしている。
【００４２】第１５の発明は、第１〜１４のいずれかの
発明において、アナログ信号をディジタル信号に変換し
て階層変換部に入力するアナログ／ディジタル変換部
と、階層合成部から出力されたディジタル信号をアナロ
グ信号に再変換するディジタル／アナログ変換部とをさ
らに備えている。
【００４３】上記のように、第１５の発明では、映像デ
ータや音声データ等のアナログ信号をディジタル信号に
変換した後、光伝送するようにしている。
【００４４】第１６の発明は、周波数多重されたディジ
タル変調信号を光信号に変換して光伝送路上に送信する
光送信装置であって、与えられたディジタル信号を、所
定の階層化方式に従い、元のデータを構成する上での重
要度に応じて、ｎ（ｎは、２以上の自然数）個の階層に
分割し、重要度の高いものから順番に並べられた第１〜
第ｎのディジタル情報として出力する階層分離部と、第
１〜第ｎのディジタル情報に個別的に割り当てられた互
いに周波数の異なる第１〜第ｎの搬送波を、当該ディジ
タル情報でディジタル変調して、第１〜第ｎのディジタ
ル変調信号を出力する変調部と、変調部から出力された
第１〜第ｎのディジタル変調信号を周波数多重する多重
部と、多重部から出力された電気信号を光信号に変換し
て光伝送路上に送出する電気光変換部とを備えている。
【００４５】上記のように、第１６の発明では、伝送す
べきディジタル信号を、ディジタル信号に変換後、元の
データを構成する上での重要度に応じて、複数階層のデ
ィジタル情報に分割し、各階層毎に割り当てられた互い
に異なる周波数の搬送波を、当該ディジタル情報でディ
ジタル変調し、全てのディジタル変調信号を周波数多重
して一括光伝送するようにしている。
【００４６】従って、第１６の発明によれば、伝送信号
を構成する上での重要度に応じて、伝送情報に対して種
々の操作ないし伝送制御が可能となる。その結果、高品
質、低コストで、かつ発展性に優れた光伝送システムを
実現することができる。
【００４７】
【発明の実施の形態】
（１）第１の実施例 図１は、本発明の第１の実施例に係る光伝送システムの
構成を示す図である。図１において、本実施例の光伝送
システムは、アナログ／ディジタル変換部１０１と、階
層合成部１０２と、変調部１０３と、多重部１０４と、
電気光変換部１０５と、光伝送路１０６と、光電気変換
部１０７と、伝送路１０８と、分岐部１０９と、復調部
１１０と、階層合成部１１２と、ディジタル／アナログ
変換部１１３とを備えている。また、変調部１０３は、
第１〜第４のディジタル変調回路１０３１〜１０３４を
含み、復調部１１０は、第１〜第４のフィルタ１１０１
〜１１０４と、第１〜第４のディジタル復調回路１１１
１〜１１１４とを含む。
【００４８】次に、第１の実施例の光伝送システムの動
作について説明する。アナログ／ディジタル変換部１０
１は、例えば映像信号のようなアナログ信号をサンプリ
ングおよび量子化して、ディジタル信号に変換する。階
層分離部１０２は、このディジタル信号を、所定の階層
化方式に従って、元のアナログ信号を構成する上での重
要度に応じて、複数（図１では４つ）のグループのディ
ジタル情報Ｄ1 〜Ｄ4に分割する。変調部１０３内にお
いて、第１〜第４のディジタル変調回路１０３１〜１０
３４は、これら第１〜第４グループのディジタル情報Ｄ
1 〜Ｄ4 に各々対応して設けられ、互いに異なる４つの
周波数ｆ1 ，ｆ2 ，ｆ3 ，ｆ4 の搬送波を用いて、当該
グループのディジタル情報をディジタル変調信号に変換
し、出力する。例えば、第１のディジタル変調回路１０
３１は、周波数ｆ1 の搬送波を用いて、第１グループの
ディジタル情報Ｄ1 をディジタル変調信号に変換する。
なお、第１〜第４の搬送波の周波数配置の例を、図２に
示す。すなわち、本実施例では、最重要な第１グループ
のディジタル情報Ｄ1 の伝送に使用する搬送波周波数ｆ
1 を、最も低周波に配置し、重要度の最も低い第４のデ
ィジタル情報Ｄ4 の伝送に使用する搬送波周波数ｆ4
を、最も高周波に配置する。
【００４９】多重部１０４は、第１〜第４のディジタル
変調回路１０３１〜１０３３から出力された全てのディ
ジタル変調信号を周波数多重する。この周波数多重され
たディジタル変調信号は、電気光変換部１０５で光信号
に変換された後、光伝送路１０６を介して伝送される。
光電気変換部１０７は、伝送されてきた光信号を電気信
号に再変換する。この再変換によって得られた電気信号
は、伝送路１０８を介して伝送され、分岐部１０９で４
分岐された後、復調部１１０内の第１〜第４のフィルタ
１１０１〜１１０４に入力される。第１〜第４のフィル
タ１１０１〜１１０４、および第１〜第４のディジタル
復調回路１１１１〜１１１４は、上記第１〜第４グルー
プのディジタル情報Ｄ1 〜Ｄ4 に対応して設けられ、当
該ディジタル変調信号のみを透過し、当該グループのデ
ィジタル情報を出力する。例えば、第１のディジタル復
調回路１１１１は、第１グループのディジタル情報Ｄ1
を復調し、出力する。階層合成部１１２は、上記所定の
階層化方式の逆の過程に従って、第１〜第４グループの
ディジタル情報Ｄ1 〜Ｄ4 を、１つのディジタル信号に
合成する。ディジタル／アナログ変換部１１３は、階層
合成部１１２の出力をディジタル／アナログ変換するこ
とにより、アナログ信号を再生する。
【００５０】上記所定の階層化方式としては、以下のよ
うな方式がある。例えば、このディジタル信号の量子化
ビット数が“８”であり、下位より、ｂ1 （ＬＳＢ：Ｌ
ｅａｓｔ Ｓｉｇｎｉｆｉｃａｎｔ Ｂｉｔ），ｂ2 ，
ｂ3 ，ｂ4 ，ｂ5 ，ｂ6 ，ｂ 7 ，ｂ8 （ＭＳＢ：Ｍｏｓ
ｔ Ｓｉｇｎｉｆｉｃａｎｔ Ｂｉｔ）とした場合、最
も重要なＭＳＢ近傍の２ビットｂ8 ，ｂ7 を第１のディ
ジタル情報グループとし、ｂ6 ，ｂ5 を第２のディジタ
ル情報グループとし、ｂ4 ，ｂ3 を第３のディジタル情
報グループとし、最も重要度の低いＬＳＢ近傍の２ビッ
トｂ2 ，ｂ1 を第４のディジタル情報グループとし、２
ビットずつ分割する方法である。また、ディジタル信号
に、所定の時間／周波数変換を施して得られた各周波数
成分情報について、これを４分割し、直流成分近傍の情
報を第１グループのディジタル情報とし、最も高周波を
表わす情報を第４グループのディジタル情報とする方法
がある。なお、上記所定の時間／周波数変換としては、
フーリエ変換や、離散コサイン変換（ＤＣＴ）などがあ
る。
【００５１】（２）第２の実施例 図３は、本発明の第２の実施例に係る光伝送システムの
構成を示す図である。図３において、本実施例の光伝送
システムは、アナログ／ディジタル変換部１０１と、階
層分離部１０２と、変調部１０３と、多重部１０４と、
電気光変換部１０５と、光伝送路１０６と、光電気変換
部１０７と、伝送路１０８と、分岐部１０９と、復調部
１１０と、階層合成部１１２と、ディジタル／アナログ
変換部１１３とを備えている。また、変調部１０３は、
第１〜第３のディジタル変調回路１０３１〜１０３３を
含む。また、復調部１１０は、第１〜第３のフィルタ１
１０１〜１１０３と、第１〜第３のディジタル復調回路
１１１１〜１１１３とを含む。
【００５２】次に、上記第２の実施例の光伝送システム
の動作について説明する。各構成要素の詳しい動作は、
前述の第１の実施例と同様であるため、ここでは特徴的
な動作についてのみ説明を行う。本実施例は、受信者
が、品質の高い信号を受信する必要のない場合、あるい
は品質の高い信号を受信できない場合の構成を示してい
る。すなわち、分岐部１０９は、伝送路１０８から出力
される信号を３分岐し、復調部１１０内の第１〜第３の
フィルタ１１０１〜１１０３に各々入力する。第１〜第
３のフィルタ１１０１〜１１０３、および第１〜第３の
ディジタル復調回路１１１１〜１１１３は、上記第１〜
第３グループのディジタル情報Ｄ1 〜Ｄ3に対応して設
けられ、これらを復調して出力する。従って、受信側に
おいて、第４グループのディジタル情報Ｄ4 は復調され
ない。階層合成部１１２は、この第４グループのディジ
タル情報Ｄ4 を用いずに、第１〜第３グループのディジ
タル情報Ｄ1 〜Ｄ3 のみを用いてディジタル信号を合成
し、出力する。なお、受信者が、品質の高い信号を受信
できないケースとしては、例えば伝送路１０８の伝送可
能帯域が狭く、第４のディジタル情報Ｄ4 の伝送を司る
ディジタル変調信号を伝送できない場合などがある。
【００５３】（３）第３の実施例 図４は、本発明の第３の実施例に係る光伝送システムの
構成を示す図である。図４において、本実施例の光伝送
システムは、第１〜第３のアナログ／ディジタル変換部
４０１１〜４０１３と、第１〜第３の階層合成部４０２
１〜４０２３と、第１〜第３の変調部４０３１〜４０３
３と、チャンネル多重部４０４と、電気光変換部４０５
と、光伝送路４０６と、光電気変換部４０７と、伝送路
４０８と、チャンネル分岐部４０９と、第１〜第３の復
調部４１０１〜４１０３と、第１〜第３の階層合成部４
１２１〜４１２３と、第１〜第３のディジタル／アナロ
グ変換部４１３１〜４１３３とを備えている。なお、第
１および第２の実施例と同様に、各変調部は４つのディ
ジタル変調回路を備え、各復調部は４組のフィルタおよ
びディジタル復調回路を備えている。
【００５４】次に、第３の実施例の光伝送システムの動
作について説明する。本実施例は、前述した第１の実施
例を、多チャンネル（図４では３チャンネル：Ｃ1 ，Ｃ
2 ，Ｃ3 ）伝送に拡張した場合の構成を示している。例
えば、第１チャンネルの信号Ｃ1 は、第１のアナログ／
ディジタル変換部４０１１によってディジタル信号に変
換された後、第１の階層分離部４０２１によって、重要
度の異なる４グループのディジタル情報Ｄ11〜Ｄ14に分
割され、第１の変調部４０３１において、互いに異なる
周波数ｆ11〜ｆ14の４つの搬送波を用いて、各々ディジ
タル変調信号に変換される。
【００５５】図５は、第１〜第３チャンネルの信号に各
々割り当てられる４つの搬送波の周波数配置の一例を示
している。図５に示すように、各チャンネルの信号に対
する第１〜第４の搬送波は、第１の実施例でも説明した
ごとく、重要なディジタル情報の伝送を司る搬送波を低
周波側に、重要度の低いディジタル情報の伝送を司る搬
送波を高周波側に配置するものとする。また、全伝送帯
域を低周波数域から高周波数域にかけて第１〜第４の情
報伝送帯域に分割し、全チャンネルの信号に対する全て
の第１の搬送波を第１の情報伝送帯域に、全ての第２の
搬送波を第２の情報伝送帯域に、全ての第３の搬送波を
第３の情報伝送帯域に、全ての第４の搬送波を第４の情
報伝送帯域に配置する。なお、本実施例では、全伝送帯
域を４つの情報伝送帯域に分割し、各情報伝送帯域内
に、全てのチャンネルのいずれかの階層の信号が含まれ
るようにしているが、このような情報伝送帯域を設ける
ことなく、全チャンネルの全階層情報の重要度を１元的
に順位付けし、この順位に従って各搬送波を周波数軸上
で配置するようにしてもよい。
【００５６】チャンネル多重部４０４は、全変調部４０
３１〜４０３３から出力される全てのディジタル変調信
号を周波数多重する。この周波数多重信号は、電気光変
換部４０５〜伝送路４０８を介して伝送された後、チャ
ンネル分岐部４０９において３分岐され、各チャンネル
信号に対応して設けられた第１〜第３の復調部４１０１
〜４１０３に各々入力される。例えば、第１の復調部４
１０１では、第１チャンネルの信号Ｃ1 に対応する周波
数ｆ11，ｆ12，ｆ13，ｆ14の４つのディジタル変調信号
のみが透過、復調され、４グループのディジタル情報Ｄ
11，Ｄ12，Ｄ13，Ｄ14として出力される。そして、第１
の階層合成部４１２１によって１つのディジタル信号に
合成され、第１のディジタル／アナログ変換部４１３１
によってアナログ信号に再変換されて出力される。
【００５７】（４）第４の実施例 図６は、本発明の第４の実施例に係る光伝送システムの
構成を示す図である。図６において、本実施例の光伝送
システムは、第１〜第３のアナログ／ディジタル変換部
４０１１〜４０１３と、第１〜第３の階層合成部４０２
１〜４０２３と、第１〜第３の変調部４０３１〜４０３
３と、チャンネル多重部４０４と、電気光変換部４０５
と、光伝送路４０６と、光分配部６００と、第１および
第２の光電気変換部６０７１および６０７２と、第１お
よび第２の伝送路６０８１および６０８２と、第１およ
び第２のチャンネル分岐部６０９１および６０９２と、
第１〜第６の復調部６１０１〜６１０６と、第１〜第６
の階層合成部６１２１〜６１２６と、第１〜第６のディ
ジタル／アナログ変換部６１３１〜６１３６とを備えて
いる。なお、前述した第１〜第３の実施例と同様、各変
調部は４つのディジタル変調回路を備え、各復調部は４
組のフィルタおよびディジタル復調回路を備えている。
【００５８】次に、第４の実施例の光伝送システムの動
作について説明する。本実施例は、第３の実施例を、受
信者（または光電気変換部）が複数（図６では２つ）の
場合に適応した構成を示している。第１〜第３チャンネ
ル信号Ｃ1 〜Ｃ3 は、各々４つの階層のディジタル情報
グループに分離後、各々ディジタル変調信号に変換さ
れ、周波数多重され、光信号に変換され光伝送路４０６
を伝送される。この光信号は、光分配部６００によって
２分岐された後、２つの光電気変換部、すなわち第１お
よび第２の光電気変換部６０７１および６０７２に入力
される。例えば、第１の光電気変換部６０７１は、受信
した光信号を電気信号に再変換し、この再変換によって
得られた電気信号は、第１の伝送路６０８１を介して伝
送された後、第１のチャンネル分岐部６０９１で３分岐
され、第１の受信者が有する３つの復調部、すなわち第
１〜第３の復調部６１０１〜６１０３に各々入力され
る。例えば、第１の復調部６１０１において復調された
第１チャンネルの信号Ｃ1 に対応する４つのグループの
ディジタル情報Ｄ11，Ｄ12，Ｄ13，Ｄ14は、第１の階層
合成部６１２１によって１つのディジタル信号に合成さ
れ、第１のディジタル／アナログ変換部６１３１によっ
てアナログ信号に再変換される。
【００５９】なお、第２の受信者が有する各復調部、各
階層合成部、各ディジタル／アナログ変換部は、第２の
実施例と同様、第２の受信者が要求する信号品質に応じ
て、あるいは伝送路の伝送可能帯域等に応じて、復調，
合成およびディジタル／アナログ変換を行う。例えば、
図７に示すように、第２の伝送路６０８２の伝送可能帯
域が狭い場合、受信側では、各チャンネル信号の第１〜
第３グループのディジタル情報（第１〜第３の情報伝送
帯域に配置される第１〜第３の搬送波が伝送する情報）
のみを復調し、各アナログ信号を再生する。
【００６０】（５）第５の実施例 図８は、本発明の第５の実施例に係る光伝送システムの
構成を示す図である。図８において、本実施例の光伝送
システムは、第１〜第３のアナログ／ディジタル変換部
４０１１〜４０１３と、第１〜第３の階層合成部４０２
１〜４０２３と、第１〜第３の変調部４０３１〜４０３
３と、チャンネル多重部４０４と、電気光変換部４０５
と、光伝送路４０６と、光電気変換部４０７と、電気分
配部８００と、第１および第２の伝送路６０８１および
６０８２と、第１および第２のチャンネル分岐部６０９
１および６０９２と、第１〜第６の復調部６１０１〜６
１０６と、第１〜第６の階層合成部６１２１〜６１２６
と、第１〜第６のディジタル／アナログ変換部６１３１
〜６１３６とを備えている。なお、前述した第１〜第４
の実施例同様、各変調部は４つのディジタル変調回路を
備え、各復調部は４組のフィルタおよびディジタル復調
回路を備えている。
【００６１】次に、上記第５の実施例の光伝送システム
の動作について説明する。本実施例は、上述の第４の実
施例と同様に、第３の実施例を、受信者が２の場合に適
応した場合の構成であるが、信号の２分岐を光信号レベ
ルで行なう第４の実施例と異なり、電気信号レベルで２
分岐を行なうものである。すなわち、第１〜第３チャン
ネル信号Ｃ1 〜Ｃ3 は、各々４つの階層のディジタル情
報グループに分離後、各々ディジタル変調信号に変換、
周波数多重され、光信号に変換され、光伝送路を伝送さ
れた後、１つの光電気変換部４０７によって電気信号に
再変換される。この電気信号は、電気分配部８００によ
って２分岐され、第１および第２の受信者の有する各チ
ャンネル分岐部、すなわち、第１および第２のチャンネ
ル分岐部６０９１および６０９２に各々入力される。チ
ャンネル分岐部、復調部、階層合成部、ディジタル／ア
ナログ変換部は、各々第４の実施例と同様に、３チャン
ネルのアナログ信号Ｃ1 ，Ｃ2 ，Ｃ3 を再生する。な
お、本実施例の場合も、第２の伝送路６０８２の伝送可
能帯域に制限されて、第２の受信者では、第１〜第３の
情報伝送帯域によって伝送される第１〜第３のディジタ
ル情報のみから、各アナログ信号を再生する。
【００６２】なお、以上説明した各実施例では、アナロ
グ信号をディジタル信号に変換した後、階層分割および
多重化して光伝送するようにしているが、ディジタルデ
ータを階層分割および多重化して光伝送する場合にも本
発明を適用することができる。この場合、例えば第１の
実施例で言えば、アナログ／ディジタル変換部１０１お
よびディジタル／アナログ変換部１１３が不要となる。
他の実施例においても同様である。
【００６３】従来技術の欄で述べたように、一般的に光
伝送システムにおいて、搬送波周波数の高いディジタル
変調信号の波形劣化は大きくなる。そのため、以上説明
した各実施例では、重要度の高いディジタル情報を伝送
する帯域として低周波数域を用い、重要度の低いディジ
タル情報を伝送する帯域として高周波数域を用いるよう
にしている。しかしながら、多チャンネルの信号の伝送
時において特定の次数の歪みについての波形劣化を問題
とする場合は、伝送特性の良好でない帯域が高域に分布
しているとは限らないので、重要度の低いディジタル情
報を伝送するために、高域以外の他の帯域が用いられる
場合もある。例えば、３次歪みは、全伝送帯域中の中間
帯域で大きくなるので、３次歪みによる波形劣化を問題
とする場合、重要度の低いディジタル情報は、中間帯域
を用いて伝送される。また、２次歪みは、全伝送帯域中
の高域および低域で大きくなるので、２次歪みによる波
形劣化を問題とする場合、重要度の低いディジタル情報
は、高域または低域を用いて伝送される。
【図面の簡単な説明】
【図１】本発明の第１の実施例に係る光伝送システムの
構成を示すブロック図である。
【図２】本発明の第１の実施例の光伝送システムにおけ
るディジタル変調用搬送波の周波数配置の一例を示す図
である。
【図３】本発明の第２の実施例に係る光伝送システムの
構成を示すブロック図である。
【図４】本発明の第３の実施例に係る光伝送システムの
構成を示すブロック図である。
【図５】本発明の第３の実施例の光伝送システムにおけ
るディジタル変調用搬送波の周波数配置の一例を示す図
である。
【図６】本発明の第４の実施例に係る光伝送システムの
構成を示すブロック図である。
【図７】本発明の第４の実施例の光伝送システムにおけ
る使用可能伝送帯域の一例を示す図である。
【図８】本発明の第５の実施例に係る光伝送システムの
構成を示すブロック図である。
【図９】従来の光伝送システムの第１の例を示すブロッ
ク図である。
【図１０】従来の光伝送システムの第２の例を示すブロ
ック図である。
【図１１】従来の光伝送システムの第３の例を示すブロ
ック図である。
【図１２】従来の光伝送システムの第３の例におけるデ
ィジタル変調用搬送波の周波数配置の一例を示す図であ
る。
【符号の説明】
１０１…アナログ／ディジタル変換部 １０２…階層分離部 １０３…変調部 １０３１〜１０３４…第１〜第４のディジタル変調回路 １０４…多重部 １０５…電気光変換部 １０６…光伝送路 １０７…光電気変換部 １０８…伝送路 １０９…分岐部 １１０…復調部 １１０１〜１１０４…第１〜第４のフィルタ １１１１〜１１１４…第１〜第４のディジタル復調回路 １１２…階層合成部 １１３…ディジタル／アナログ変換部 ４０１１〜４０１３…第１〜第３のアナログ／ディジタ
ル変換部 ４０２１〜４０２３…第１〜第３の階層分離部 ４０３１〜４０３３…第１〜第３の変調部 ４０４…チャンネル多重部 ４０５…電気光変換部 ４０６…光伝送路 ４０７…光電気変換部 ４０８…伝送路 ４０９…チャンネル分岐部 ４１０１〜４１０３…第１〜第３の復調部 ４１２１〜４１２３…第１〜第３の階層合成部 ４１３１〜４１３３…第１〜第３のディジタル／アナロ
グ変換部 ６００…光分配部 ６０７１，６０７２…第１，第２の光電気変換部 ６０８１，６０８２…第１，第２のの伝送路 ６０９１，６０９２…第１，第２のチャンネル分岐部 ６１０１〜６１０６…第１〜第６の復調部 ６１２１〜６１３１…第１〜第６の階層合成部 ６１３１〜６１３６…第１〜第６のディジタル／アナロ
グ変換部 ８００…電気分配部

Claims (16)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項１】 周波数多重されたディジタル変調信号を
    光伝送するシステムであって、 与えられたディジタル信号を、所定の階層化方式に従
    い、元のデータを構成する上での重要度に応じて、ｎ
    （ｎは、２以上の自然数）個の階層に分割し、重要度の
    高いものから順番に並べられた第１〜第ｎのディジタル
    情報として出力する階層分離部と、 前記第１〜第ｎのディジタル情報に個別的に割り当てら
    れた互いに周波数の異なる第１〜第ｎの搬送波を、当該
    ディジタル情報でディジタル変調して、第１〜第ｎのデ
    ィジタル変調信号を出力する変調部と、 前記変調部から出力された第１〜第ｎのディジタル変調
    信号を周波数多重する多重部と、 前記多重部から出力された電気信号を光信号に変換する
    電気光変換部と、 前記電気光変換部から出力された光信号を伝送する光伝
    送路と、 前記光伝送路によって伝送された光信号を電気信号に再
    変換する光電気変換部と、 前記光電気変換部から出力された電気信号を伝送する伝
    送路と、 前記伝送路によって伝送された電気信号をｍ（ｍは、１
    ≦ｍ≦ｎの自然数）個の電気信号に分岐する分岐部と、 前記分岐部から出力されたｍ個の電気信号をそれぞれ復
    調して、前記第１〜第ｎのディジタル情報の中から選択
    された第１〜第ｍのディジタル情報を出力する復調部
    と、 前記第１〜第ｍのディジタル情報を入力し、前記所定の
    階層化方式と逆の過程に従ってディジタル信号を合成し
    て出力する階層合成部とを備える、光伝送システム。
  2. 【請求項２】 ｎ＞ｍの場合、前記復調部は、前記分岐
    部から出力されたｍ個の電気信号をそれぞれ復調して、
    前記第１〜第ｎのディジタル情報の内、重要度の高いも
    のから順番に選択された第１〜第ｍのディジタル情報を
    出力することを特徴とする、請求項１に記載の光伝送シ
    ステム。
  3. 【請求項３】 前記光伝送路の全伝送帯域において、前
    記第１〜第ｎの搬送波は、重要度の高いディジタル情報
    に割り当てられる搬送波ほど、より伝送特性の良好な帯
    域に配置され、重要度の低いディジタル情報に割り当て
    られる搬送波ほど、より伝送特性の悪い帯域に配置され
    ることを特徴とする、請求項１に記載の光伝送システ
    ム。
  4. 【請求項４】 前記ディジタル信号は、ｗ（ｗは、ｎ以
    上の自然数）ビットを有するディジタル信号であり、 前記階層分離部は、前記ｗビットのディジタル信号を、
    最上位ビットから最下位ビットまで順番に、１ビット以
    上毎に第１〜第ｎのディジタル情報に分割し、 前記光伝送路の全伝送帯域において、前記第１〜第ｎの
    搬送波は、最上位ビットに近いビットが属するディジタ
    ル情報に割り当てられる搬送波ほど、より伝送特性の良
    好な帯域に配置され、最下位ビットに近いビットが属す
    るディジタル情報に割り当てられる搬送波ほど、より伝
    送特性の悪い帯域に配置されることを特徴とする、請求
    項３に記載の光伝送システム。
  5. 【請求項５】 前記階層分離部は、前記ディジタル信号
    に対し、所定の時間／周波数変換を施し、直流成分から
    最高周波成分まで順番に、第１〜第ｎのディジタル情報
    に分割し、 前記光伝送路の全伝送帯域において、前記第１〜第ｎの
    搬送波は、直流成分に近い成分が属するディジタル情報
    に割り当てられる搬送波ほど、より伝送特性の良好な帯
    域に配置され、最高周波成分に近い成分が属するディジ
    タル情報に割り当てられる搬送波ほど、より伝送特性の
    悪い帯域に配置されることを特徴とする、請求項３に記
    載の光伝送システム。
  6. 【請求項６】 前記階層分離部は、前記ディジタル信号
    に対し、前記所定の時間／周波数変換として、フーリエ
    変換を施すことを特徴とする、請求項５に記載の光伝送
    システム。
  7. 【請求項７】 前記階層分離部は、前記ディジタル信号
    に対し、前記所定の時間／周波数変換として、離散コサ
    イン変換（ＤＣＴ）を施すことを特徴とする、請求項５
    に記載の光伝送システム。
  8. 【請求項８】 前記光伝送路の全伝送帯域において、よ
    り伝送特性の良好な帯域は、より低周波数域であり、よ
    り伝送特性の良好でない前記帯域は、より高周波数域で
    あることを特徴とする、請求項３〜７のいずれかに記載
    の光伝送システム。
  9. 【請求項９】 ｐチャンネル（ｐは、２以上の自然数）
    のディジタル信号に対応して、前記階層分離部と、前記
    変調部と、前記復調部と、前記階層合成部とがｐ組設け
    られており、 前記多重部は、前記ｐ組の変調部から出力される全ディ
    ジタル変調信号を周波数多重し、 前記分岐部は、前記伝送路によって伝送された電気信号
    を分岐して、前記ｐ組の復調部に入力し、それによって
    前記ｐチャンネルのディジタル信号を周波数多重して一
    括光伝送することを特徴とする、請求項１に記載の光伝
    送システム。
  10. 【請求項１０】 前記光伝送路途上に配置され、光信号
    をｑ（ｑは、２以上の自然数）個に分岐する光分岐部を
    さらに備え、 前記光電気変換部と、前記伝送路と、前記分岐部と、前
    記ｐ組の復調部と、前記ｐ組の階層合成部とで構成され
    る光受信セットが、前記光分岐部によって分岐されたｑ
    個の光信号に対応して、ｑセット設けられていることを
    特徴とする、請求項９に記載の光伝送システム。
  11. 【請求項１１】 前記ｑセットの光受信セットの内、少
    なくとも一部のセットにおいて、ｎ＞ｍの条件が成立す
    ることを特徴とする、請求項９に記載の光伝送システ
    ム。
  12. 【請求項１２】 前記光電気変換部からの出力信号をｔ
    （ｔは、２以上の自然数）個に分岐する電気分配部をさ
    らに備え、 前記伝送路と、前記分岐部と、前記ｐ組の復調部と、前
    記ｐ組の階層合成部とで構成される光受信セットが、前
    記光分岐部によって分岐されたｔ個の電気信号に対応し
    て、ｔセット設けられていることを特徴とする、請求項
    ９に記載の光伝送システム。
  13. 【請求項１３】 前記ｔセットの光受信セットの内、少
    なくとも一部のセットにおいて、ｎ＞ｍの条件が成立す
    ることを特徴とする、請求項１２に記載の光伝送システ
    ム。
  14. 【請求項１４】 前記光伝送路の全伝送帯域を低域から
    高域にかけて第１〜第ｎの情報伝送帯域に分割し、各帯
    域内には、互いに異なる周波数のｐ個の搬送波を設定
    し、前記ｐチャンネルのディジタル信号のそれぞれに対
    して割り当てられる前記第１〜第ｎの搬送波は、第１〜
    第ｎの情報伝送帯域から１つずつピックアップされるこ
    とを特徴とする、請求項９〜１３のいずれかに記載の光
    伝送システム。
  15. 【請求項１５】 アナログ信号をディジタル信号に変換
    して前記階層変換部に入力するアナログ／ディジタル変
    換部と、 前記階層合成部から出力されたディジタル信号をアナロ
    グ信号に再変換するディジタル／アナログ変換部とをさ
    らに備える、請求項１〜１４のいずれかに記載の光伝送
    システム。
  16. 【請求項１６】 周波数多重されたディジタル変調信号
    を光信号に変換して光伝送路上に送信する光送信装置で
    あって、 与えられたディジタル信号を、所定の階層化方式に従
    い、元のデータを構成する上での重要度に応じて、ｎ
    （ｎは、２以上の自然数）個の階層に分割し、重要度の
    高いものから順番に並べられた第１〜第ｎのディジタル
    情報として出力する階層分離部と、 前記第１〜第ｎのディジタル情報に個別的に割り当てら
    れた互いに周波数の異なる第１〜第ｎの搬送波を、当該
    ディジタル情報でディジタル変調して、第１〜第ｎのデ
    ィジタル変調信号を出力する変調部と、 前記変調部から出力された第１〜第ｎのディジタル変調
    信号を周波数多重する多重部と、 前記多重部から出力された電気信号を光信号に変換して
    前記光伝送路上に送出する電気光変換部とを備える、光
    送信装置。
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