JPH0996872A - 透過型スクリーンとその製造方法 - Google Patents

透過型スクリーンとその製造方法

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JPH0996872A
JPH0996872A JP27693595A JP27693595A JPH0996872A JP H0996872 A JPH0996872 A JP H0996872A JP 27693595 A JP27693595 A JP 27693595A JP 27693595 A JP27693595 A JP 27693595A JP H0996872 A JPH0996872 A JP H0996872A
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JP
Japan
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lenticular lens
box
light
horizontal
shaped
Prior art date
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Application number
JP27693595A
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English (en)
Inventor
Katsuaki Mitani
勝昭 三谷
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Panasonic Holdings Corp
Original Assignee
Matsushita Electric Industrial Co Ltd
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Publication date
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  • Overhead Projectors And Projection Screens (AREA)
  • Optical Elements Other Than Lenses (AREA)

Abstract

(57)【要約】 【課題】 投写型テレビジョン受像機に用いる透過型ス
クリーンにおいて、取り付けスペースを少なくするこ
と。 【解決手段】 観察者に最も近い水平指向性レンチキュ
ラーレンズを箱型にし、その外面にカラーシフト補正レ
ンチキュラーレンズ面1とブラックストライプ3を一体
に形成する。これに用いる樹脂は光拡散性微粒子8を含
有させた透明熱可塑性樹脂とする。この箱型水平レンチ
キュラーレンズ4の内側にフレネルレンズ5を形成した
フレネルレンズシート6を配置する。箱型水平レンチキ
ュラーレンズ4の側部内周面に、上部取付金具12、横
部取付金具14、下部取付金具15を取付け、これらの
金具を介してテレビジョン受像機のキャビネットに固定
する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は投写型テレビジョン
受像機に用いられる透過型スクリーン及びその製造方法
に関するものである。
【0002】
【従来の技術】従来の投写型テレビジョン受像機には図
16に示すような透過型スクリーン140が設けられて
いる。本図に示すように透過型スクリーン140はフレ
ネルレンズシート141とレンチキュラーレンズシート
143とが互いに平面状に接合したもので、陰極線管
(CRT)から投写された映像の光ビームを結像するス
クリーンである。
【0003】フレネルレンズシート141はその片面に
フレネルレンズ142が形成されたシートである。レン
チキュラーレンズシート143はCRTの光ビームの入
射側に入射側レンチキュラーレンズ144が形成され、
出射側に出射側レンチキュラーレンズ145とブラック
ストライプ146とが形成されたレンズシートである。
レンチキュラーレンズシート143は透明樹脂部材に光
拡散性微粒子147が拡散材として混入されており、画
像の結像やモアレの現象、色むら等の改善を目的に設け
られたものである。このような透過型スクリーン140
は投写射型テレビジョン受像機のスクリーンとして用い
られる。
【0004】このような2枚構成の透過型スクリーン1
40を投写型テレビジョン受像機のキャビネットに取付
けた状態の1例を図17及び図18を示す。図17は従
来の透過型スクリーン140の取付方法(その1)を示
す分解斜視図である。又図18は陰極線管161と透過
型スクリーン140の取付関係を示す投写型テレビジョ
ン受像機の断面図である。図17及び図18に示すよう
に、フレネルレンズシート141とレンチキュラーレン
ズシート143とを平面状に張り合わせ、スクリーン固
定金具152によりキャビネット151の取付窓151
aに取付け、ビス155を用いて固定する。次に飾り枠
153の上部に飾り枠固定金具154をビスにより取付
け、透過型スクリーン140の外周部を被うよう飾り枠
153を取付窓151aに挿入する。次に飾り枠153
の下部をビスを用いてキャビネット151の下面で固定
する。
【0005】このような状態に組み立て、図18に示す
ように陰極線管161から映像の光ビーム162を出射
すると、透過型スクリーン140に映像が表示される。
【0006】次に図19及び図20に示す従来の取付方
法(その2)では、同じくフレネルレンズシート141
及びレンチキュラーレンズシート143を平面状に接合
し、スクリーン固定金具172とビス174を用いて飾
り枠171に固定する。そして透過型スクリーン140
の取付けられた飾り枠171を、飾り枠取付金具173
を用いて図20のキャビネット181の枠の上部に設け
られた上向き突起に係合させ、更に飾り枠171の下部
をビスを用いてキャビネット181の下部にねじ締めす
る。
【0007】図18と図20の違いは、図18では透過
型スクリーン140をキャビネット151の取付窓15
1aに直接取付けたのに対し、図20では透過型スクリ
ーン140を飾り枠171に取付けるようにしている点
である。
【0008】
【発明が解決しようとする課題】しかしながらこのよう
な従来構成の透過型スクリーン140では、フレネルレ
ンズシート141やレンチキュラーレンズシート143
が平面状であるため、これらを投写型テレビジョン受像
機のキャビネット151又は181に直接取付けること
ができなかった。このため図17及び図18に示す取付
方法では、スクリーン固定金具152やビス155が必
ず必要となり、又これらの部品がテレビジョン受像機の
観察者に見えないようにするため、必ず飾り枠153及
び飾り枠固定金具154を設けなければならなかった。
このことは図19及び図20に示す取付方法でも同様で
ある。
【0009】例えば図18に示すようにキャビネット1
51では、透過型スクリーン140の外周部に取付スペ
ース163を設けなければならない。この取付スペース
163は例えば15mm程度が必要であり、透過型スク
リーン140の最外周部が飾り枠153で遮蔽されるた
め、このスクリーンに画像全体を映し出すことができな
いという問題点があった。又透過型スクリーン140の
実効面積に比べてキャビネット151の前面部面積が大
きくなり、同一表示サイズを有するテレビジョン受像機
と比較してキャビネット全体を小さくできないという問
題点があった。
【0010】一方、テレビジョン受像機の使用温湿度環
境を保証するため、各種の環境テスト(60℃高温、4
0℃/90%高温高湿、−20℃〜+40℃ヒートショ
ック等)が行われる。このような温湿度環境では、フレ
ネルレンズシート141とレンチキュラーレンズシート
143の使用材料の違いと厚み(体積)や形状の違いに
より、熱膨張や吸湿により素材の膨張及び収縮に大きな
差が発生する。これらの膨張率及び収縮率はフレネルレ
ンズシート141とレンチキュラーレンズシート143
により異なることが多く、両シートの接触面間の間隙に
部分的な浮きが発生し、透過型スクリーン140におけ
る画像がぼけたり曲がったりするという悪影響を生じて
いた。
【0011】このような問題点を解決するために、透過
型スクリーンを用いたテレビジョン受像機では、従来か
ら種々の工夫がなされている。例えば特開平1−177022
号の例では、フレネルレンズシートとレンチキュラーレ
ンズシートを止着部材で固定して、その後キャビネット
に取付ける方法を採用している。また特開平1−302338
号の例では、透過型スクリーンに張力を与えてキャビネ
ットに取付ける方法を採用している。更に実開平1-858
26号及び実開平4-24741号の例では、スクリーン挿入部
が凹状に形成された枠体を用い、金具との組合せにより
透過型スクリーンを挟持する方法を採用している。
【0012】これらの構造は全て従来の取付構造を部分
的に改善したものにすぎず、テレビジョン受像機の使用
温湿度環境における膨張,収縮等の問題は解決するかも
しれないが、飾り枠は廃止することができず、スクリー
ンの周囲に必ず20〜30mm程度のスペースを設けな
ければならないという問題点は解消されない。従ってス
クリーン全体に画像を映し出すという点では課題が残さ
れたままである。
【0013】本発明はこのような従来の問題点に鑑みて
なされたものであって、投写型テレビジョン受像機にお
いて飾り枠を必要としない箱型レンチキュラーレンズと
フレネルレンズシートを用いることにより、スクリーン
全体に画像を映し出すことができ、取付スペースを小さ
くすることのできる透過型スクリーンを提供することを
目的とする。又これらの箱型構造を有するレンチキュラ
ーレンズの製造方法を確立することを目的とする。
【0014】
【課題を解決するための手段】本願の請求項1記載の透
過型スクリーンは、箱型の形状を有し、内面に視野角が
水平方向に拡大される水平指向性の水平指向性レンチキ
ュラーレンズ面が形成され、その水平指向性レンチキュ
ラーレンズの集光部にカラーシフト補正レンチキュラー
レンズ面、外面の非集光部に外光を吸収する垂直帯状の
光吸収層がそれぞれ形成された箱型水平レンチキュラー
レンズと、箱型水平レンチキュラーレンズの内面に設け
られ、水平指向性レンチキュラーレンズ面と対面するよ
うフレネルレンズが形成されたフレネルレンズシート
と、を具備することを特徴とするものである。
【0015】本願の請求項2記載の透過型スクリーン
は、箱型の形状を有し、内面に垂直指向性の光学的性質
を持つ垂直指向性レンチキュラーレンズ面が形成され、
外面の非集光部に外光を吸収する水平帯状の光吸収層が
形成された箱型垂直レンチキュラーレンズと、箱型垂直
レンチキュラーレンズの内部に設けられ、光ビームの入
射面に水平指向性の光学的性質を持つ水平指向性レンチ
キュラーレンズ面が形成され、垂直指向性レンチキュラ
ーレンズと対面するよう、水平指向性レンチキュラーレ
ンズの集光部にカラーシフト補正レンチキュラーレンズ
面、その非集光部に垂直帯状の光吸収層がそれぞれ形成
された水平レンチキュラーレンズシートと、箱型垂直レ
ンチキュラーレンズの内部に前記水平レンチキュラーレ
ンズシートを挟んで設けられ、フレネルレンズが形成さ
れたフレネルレンズシートと、を具備することを特徴と
するものである。
【0016】本願の請求項3記載の透過型スクリーン
は、請求項2記載の水平レンチキュラーレンズシート
が、箱型垂直レンチキュラーレンズとフレネルレンズシ
ートとの間で所定の空隙を介して微動自在に保持され、
光ビームを横切る面内で環境温度及び湿度変化による膨
張又は収縮が生じてもその平面度が一定値以内に確保さ
れるので、撓みが生じないようにしたことを特徴とする
ものである。
【0017】本願の請求項4記載の透過型スクリーン
は、請求項1記載の箱型水平レンチキュラーレンズが、
熱可塑性樹脂、熱硬化性樹脂、光感光性樹脂のいずれか
から成る透明樹脂材料に、光ビームの散乱点となる光拡
散性微粒子を所定比率で混合させたことを特徴とするも
のである。
【0018】本願の請求項5記載の透過型スクリーン
は、請求項2記載の箱型垂直レンチキュラーレンズが、
熱可塑性樹脂、熱硬化性樹脂、光感光性樹脂のいずれか
から成る透明樹脂材料に、光ビームの散乱点となる光拡
散性微粒子を所定比率で混合させたことを特徴とするも
のである。
【0019】本願の請求項6記載の透過型スクリーン
は、請求項1記載の箱型水平レンチキュラーレンズが、
画像の観察者に最も近い外表面、肉厚中央部、内表面の
いずれかに、光拡散性微粒子を5μm〜0.5mmの厚
みで拡散して拡散層を形成し、拡散層以外の部分は透明
樹脂で形成したことを特徴とするものである。
【0020】本願の請求項7記載の透過型スクリーン
は、請求項1又は6記載の箱型水平レンチキュラーレン
ズが、5mm以下の肉厚で一体成形されたことを特徴と
するものである。
【0021】本願の請求項8記載の透過型スクリーン
は、請求項2記載の箱型垂直レンチキュラーレンズが、
画像の観察者に最も近い外表面、肉厚中央部、内表面の
いずれかに、光拡散性微粒子を5μm〜0.5mmの厚
みで拡散して拡散層を形成し、拡散層以外の部分は透明
樹脂で形成したことを特徴とするものである。
【0022】本願の請求項9記載の透過型スクリーン
は、請求項2又8記載の箱型垂直レンチキュラーレンズ
が、5mm以下の肉厚で一体成形されたことを特徴とす
るものである。
【0023】本願の請求項10記載の発明は、請求項1
記載の透過型スクリーンを製造するに際し、光透過性熱
可塑性樹脂に光拡散性微粒子を混合した拡散性光透過材
料を使用し、押し出し成形法で水平レンチキュラーレン
ズシートを成形し、水平レンチキュラーレンズシートを
真空成形法、圧空成形法、真空圧空成形法、熱プレス法
のいずれかを用いて箱型に成形してこれを箱型水平レン
チキュラーレンズとし、フレネルレンズシートを取付金
具を用いて箱型水平レンチキュラーレンズの内部に取り
付けることを特徴とするものである。
【0024】本願の請求項11記載の発明は、請求項2
記載の透過型スクリーンを製造するに際し、光透過性熱
可塑性樹脂に光拡散性微粒子を混合した拡散性光透過材
料を使用し、押し出し成形法で垂直レンチキュラーレン
ズシートを成形し、垂直レンチキュラーレンズシートを
真空成形法、圧空成形法、真空圧空成形法、熱プレス法
のいずれかを用いて箱型に成形してこれを箱型垂直レン
チキュラーレンズとし、光透過性熱可塑性樹脂を用いて
押し出し成形法で水平レンチキュラーレンズシートを成
形し、水平レンチキュラーレンズシートを間に鋏むよ
う、フレネルレンズシートを取付金具を用いて箱型垂直
レンチキュラーレンズの内部に取り付けることを特徴と
するものである。
【0025】本願の請求項12記載の発明は、請求項1
記載の透過型スクリーンを製造するに際し、光透過性熱
可塑性樹脂に光拡散性微粒子を混合した拡散性光透過材
料を使用し、射出成形法又は射出圧縮成形法を用いて箱
型に成形し、これを箱型水平レンチキュラーレンズと
し、フレネルレンズシートを取付金具を用いて箱型水平
レンチキュラーレンズの内部に取り付けることを特徴と
するものである。
【0026】本願の請求項13記載の発明は、請求項2
記載の透過型スクリーンを製造するに際し、光透過性熱
可塑性樹脂に光拡散性微粒子を混合した拡散性光透過材
料を使用し、射出成形法又は射出圧縮成形法を用いて箱
型に成形し、これを箱型垂直レンチキュラーレンズと
し、光透過性熱可塑性樹脂を用いて押し出し成形法で水
平レンチキュラーレンズシートを成形し、水平レンチキ
ュラーレンズシートを間に鋏むよう、フレネルレンズシ
ートを取付金具を用いて箱型垂直レンチキュラーレンズ
の内部に取り付けることを特徴とするものである。
【0027】本願の請求項14記載の発明は、請求項1
記載の透過型スクリーンを製造するに際し、光透過性熱
硬化性樹脂に光拡散性微粒子を混合した拡散性光透過材
料を使用し、注型方法、圧縮成形法、トランスファー成
形法のいずれかを用いて箱型に成形し、これを箱型水平
レンチキュラーレンズとし、フレネルレンズシートを取
付金具を用いて箱型水平レンチキュラーレンズの内部に
取り付けることを特徴とするものである。
【0028】本願の請求項15記載の発明は、請求項2
記載の透過型スクリーンを製造するに際し、光透過性熱
硬化性樹脂に光拡散性微粒子を混合した拡散性光透過材
料を使用し、注型方法、圧縮成形法、トランスファー成
形法のいずれかを用いて箱型に成形し、これを箱型垂直
レンチキュラーレンズとし、光透過性樹脂を用いて押し
出し成形法で水平レンチキュラーレンズシートを成形
し、水平レンチキュラーレンズシートを間に鋏むよう、
フレネルレンズシートを取付金具を用いて箱型垂直レン
チキュラーレンズの内部に取り付けることを特徴とする
ものである。
【0029】本願の請求項16記載の発明は、請求項1
記載の透過型スクリーンを製造するに際し、光透過性感
光性樹脂に光拡散性微粒子を混合した拡散性光透過材料
を使用し、光硬化による成形法を用いて箱型に成形し、
これを箱型水平レンチキュラーレンズとし、フレネルレ
ンズシートを取付金具を用いて箱型水平レンチキュラー
レンズの内部に取り付けることを特徴とするものであ
る。
【0030】本願の請求項17記載の発明は、請求項2
記載の透過型スクリーンを製造するに際し、光透過性感
光性樹脂に光拡散性微粒子を混合した拡散性光透過材料
を使用し、光硬化による成形法を用いて箱型に成形し、
これを箱型垂直レンチキュラーレンズとし、光透過性樹
脂を用いて押し出し成形法で水平レンチキュラーレンズ
シートを成形し、水平レンチキュラーレンズシートを間
に鋏むよう、フレネルレンズシートを取付金具を用いて
箱型垂直レンチキュラーレンズの内部に取り付けること
を特徴とするものである。
【0031】本願の請求項18記載の透過型スクリーン
は、請求項1記載のフレネルレンズシートと箱型水平レ
ンチキュラーレンズとを固定すると共に、投写型テレビ
ジョン受像機のキャビネットに取り付け可能にした係合
手段を有することを特徴とするものである。
【0032】本願の請求項19記載の透過型スクリーン
は、請求項2記載の水平レンチキュラーレンズシートを
微動自在に鋏み込んでフレネルレンズシートと箱型垂直
レンチキュラーレンズとを固定すると共に、投写型テレ
ビジョン受像機のキャビネットに取り付け可能にした係
合手段を有することを特徴とするものである。
【0033】本願の請求項20記載の透過型スクリーン
は、請求項1記載の箱型水平レンチキュラーレンズが、
画像の観察者側に位置する表面又は表裏両面に、反射防
止膜、帯電防止膜、光吸収膜の少なくとも1つの膜を施
したことを特徴とするものである。
【0034】本願の請求項21記載の透過型スクリーン
は、請求項2記載の箱型垂直レンチキュラーレンズが、
画像の観察者側に位置する表面又は表裏両面に、反射防
止膜、帯電防止膜、光吸収膜の少なくとも1つの膜を施
したことを特徴とするものである。
【0035】本願の請求項22記載の透過型スクリーン
は、1011Ω/cm2 以下の表面抵抗を有する材料で帯
状の光吸収層を形成し、請求項1記載の箱型水平レンチ
キュラーレンズの外表面又は内外表面に反射防止膜を形
成したことを特徴とするものである。
【0036】本願の請求項23記載の透過型スクリーン
は、1011Ω/cm2 以下の表面抵抗を有する材料で帯
状の光吸収層を形成し、請求項2記載の箱型垂直レンチ
キュラーレンズの外表面又は内外表面に反射防止膜を形
成しことを特徴とするものである。
【0037】
【発明の実施の形態】
(第1実施例)本願の第1実施例における透過型スクリ
ーンの構造について図1〜図3を参照しつつ説明する。
図1は第1実施例における透過型スクリーンS1の構造
を示す図であり、(a)は正面図、(b)は上断面図、
(c)は横断面図である。透過型スクリーンS1は箱型
水平レンチキュラーレンズ及びフレネルレンズシートの
2枚で構成される。又図2はこのような2枚構成の透過
型スクリーンS1を投写型テレビジョン受像機に取り付
ける方法を示した分解斜視図である。更に図3はこの透
過型スクリーンS1が取付けられた投写型テレビジョン
受像機の断面図である。
【0038】図1に示すように、透過型スクリーンS1
の構成部品の1つとして、光拡散性微粒子8(以下、拡
散材という)を含有する光透過性樹脂を用いて、内面に
水平指向性を有した水平指向性レンチキュラーレンズ面
2を形成し、外面にカラーシフト補正レンチキュラーレ
ンズ面1と外光吸収層3(以下、ブラックストライプと
いう)とを形成する。水平指向性レンチキュラーレンズ
面2は、CRTから入射した光ビーム20を集光部21
に集光させるものである。ブラックストライプ3はカラ
ーシフト補正レンチキュラーレンズ面1の非集光部に外
光吸収層を設けたもので、透過型スクリーンS1での外
来光の反射を防止すると共に、映像のコントラストを確
保するものである。
【0039】このような光学的機能を有する部分を平面
状のスクリーンとして形成し、スクリーンの外周部を同
一の光透過性樹脂を用いて枠状に一体形成して箱型水平
レンチキュラーレンズ4とする。次にこの水平指向性レ
ンチキュラーレンズ面2と対向する位置に、フレネルレ
ンズ5を形成したフレネルレンズシート6を装着する。
この装着方法は、図1、図2、図3に示すように、まず
箱型水平レンチキュラーレンズ4の内側内面にフレネル
レンズシート6を挿入する。次いで両面接着テープ又は
接着剤が付けられ固定爪11を有する上部取付金具12
と、固定孔13を有する横部取付金具14と、下部取付
金具15とを用いて、フレネルレンズシート6の裏面外
周部と箱型水平レンチキュラーレンズ4の内側外周面と
を接着固定する。
【0040】次にキャビネット18のスクリーン取付用
枠に設けられた上部固定孔16と横固定ボス17に、透
過型スクリーンS1が固着された上部取付金具12の固
定爪11と横部取付金具14の固定孔13とをそれぞれ
嵌合する。最後に下部取付金具15をビス孔を介してビ
ス19でネジ締めし、キャビネット18に固定する。
【0041】このような構造では、図3に示すように透
過型スクリーンS1はレンチキュラーレンズと飾り枠と
が一体になっているため、図16〜18に示す従来の透
過型スクリーン140と比較して、スクリーンをキャビ
ネットに取付けるために必要な飾り枠153や飾り枠固
定金具154が不要となり、スクリーン取付スペース1
63も確保する必要がなくなる。又図19,図20に示
す飾り枠171,スクリーン固定金具172,飾り枠固
定金具173が不要となる。従って部品点数と取付スペ
ースの削減ができ、同じ画面サイズでは小スペースでコ
ンパクトな投写型テレビション受像機が実現できる。
【0042】(第2実施例)次に本願の第2実施例にお
ける透過型スクリーンS2の構造について図4〜図6を
参照しつつ説明する。図4は第2実施例の透過型スクリ
ーンS2の構造を示す説明図で、図4(a)は透過型ス
クリーンS2の正面図、(b)は上断面図、(c)は横
断面図である。本実施例による透過型スクリーンS2は
箱型垂直レンチキュラーレンズ,水平レンチキュラーレ
ンズシート,フレネルレンズシートの3枚で構成され
る。図4に示すように、光拡散性微粒子8を含有する光
透過性樹脂を用い、内面に垂直指向性を有した垂直指向
性レンチキュラーレンズ面22を形成し、外面の非集光
部に水平ブラックストライプ23を形成する。そして外
周を箱型に形成して箱型垂直レンチキュラーレンズ24
とする。
【0043】次に箱型垂直レンチキュラーレンズ24の
内側内面に、水平レンチキュラーレンズシート28を設
ける。このレンズシートは水平指向性を有した水平指向
性レンチキュラーレンズ面25を形成し、CRTからの
光ビーム20の集光部21にカラーシフト補正レンチキ
ュラーレンズ面26を形成し、更に非集光部に水平ブラ
ックストライプ27を形成したものである。この水平レ
ンチキュラーレンズシート28とフレネルレンズシート
30を箱型垂直レンチキュラーレンズ24の内側に装着
する。
【0044】この場合もスクリーンをキャビネットに取
付けるための飾り枠や飾り枠固定金具が不要となり、同
じ画面サイズでは小スペースでコンパクトな投写型テレ
ビジョン受像機が実現できる。
【0045】このような3枚構成の透過型スクリーンS
2のキャビネットへの取付方法は基本的には2枚構成の
透過型スクリーンS1の取付方法と同じである。即ち箱
型垂直レンチキュラーレンズ24と水平レンチキュラー
レンズシート28とフレネルレンズシート30を全て接
着固定する構造でよいが、特に3枚構成の利点を生かし
て以下のようにすることによって、従来問題となった環
境温湿度変化(60℃高温、40℃/90%高温高湿、
−20℃〜40℃のヒートショック等)における透過型
スクリーンの異常な熱変形を防止することができる。
【0046】従来はフレネルレンズシートとレンチキュ
ラーレンズシートの使用材料の違いと、厚み(体積)や
形状の違いにより、熱膨張や吸湿による膨張、収縮に差
が発生した。これによりフレネルレンズシートとレンチ
キュラーレンズシートの接触面に部分的な浮きが発生
し、画像がぼけたり曲がったりしていた。しかし本実施
例では、図4に示されるように、箱型垂直レンチキュラ
ーレンズ24とフレネルレンズシート30のみ固定し
て、中間に設置する水平レンチキュラーレンズシート2
8は固定しないようにする。即ち、水平レンチキュラー
レンズシート28を箱型垂直レンチキュラーレンズ24
とフレネルレンズシート30とで挟み込んで、水平レン
チキュラーレンズシート28の外周端面42と箱型垂直
レンチキュラーレンズ24の内壁面41との間に隙間4
3を設ける。
【0047】こうすると温湿度環境変化により、中間に
設置される水平レンチキュラーレンズシート28はフリ
ーで伸縮可能となり、水平レンチキュラーレンズシート
28の曲がりや浮きがなくなる。このため常に良質の画
像が得られる。このときの隙間43は、実験の結果、常
温時(温度24℃/湿度60%)1mm以下では水平レ
ンチキュラーレンズシート28が環境テスト(60℃)
において大きく膨張して外周端面42が箱型レンチキュ
ラーレンズ24の内壁面41に接触して水平レンチキュ
ラーレンズシート28に曲がりや浮きが発生するが、1
mm〜3mmの範囲であれば、いかなる環境変化(60
℃高温、40℃/90%高温高湿、−20℃〜40℃の
ヒートショック,−40℃低温等)にも問題が発生する
ことなく対応できることが判明した。従って外周端面4
2と内壁面41の隙間43は1mm以上の設定が重要で
ある。
【0048】(レンチキュラーレンズの第1の材料)次
に透過型スクリーンS1、S2を構成する箱型水平レン
チキュラーレンズ又は箱型垂直レンチキュラーレンズの
材料について説明する。使用できる材料としては透明な
樹脂材料であれば何でもよいが、特に箱型に形成できる
材料が好ましく、本実施例では次の3種類を検討した。
【0049】まず本実施例の第1の材料について説明す
る。図7の箱型レンチキュラーレンズに示すように、基
材として透明な熱可塑性樹脂を使用した拡散性光透過材
料44について検討する。基材にはPMMA,PS,M
S,PC等の透明熱可塑性樹脂45のいずれか1つを使
用する。画像の結像と指向性を付与するために、前述し
た4種の透明熱可塑性樹脂45よりいずれか1つを選択
し、選択した樹脂の屈折率と±0.25の範囲内の屈折
率を有した拡散性微粒子46を更に選ぶ。例えば屈折率
1.49のPMMAを使用した場合、1.24〜1.7
4の屈折率を有した拡散性微粒子46を選ぶ。中でも透
明又は着色した球状で1μ〜50μの拡散性微粒子46
(以下、拡散材という)を透過型スクリーンSの必要な
ゲイン及び視野角に合わせて混合する。このようにして
箱型水平レンチキュラーレンズ及び箱型垂直レンチキュ
ラーレンズを5mm以下の肉厚で形成する。
【0050】拡散材46の材料の一例として、透明熱可
塑性樹脂の屈折率と近似の値で、±0.25の範囲内の
屈折率を有する球状シリコーン樹脂がある。この材料は
屈折率n=1.39〜1.43である。この他に球状P
MMA樹脂(n=1.49)、球状PC樹脂(n=1.
59)、球状PS樹脂(n=1.59)、球状MS樹脂
(n=1.50〜1.58の範囲で選択可能)等があ
り、このような架橋構造の樹脂ビーズ又は透明熱可塑性
樹脂以外に、ガラス(n=1.24〜1.74)、シリ
カ(n=1.56〜1.67)その他の無機質ビーズ等
も使用できる。拡散性光透過材料44は、拡散材46の
各種材料を少なくとも1種類混合したものであれば良い
が、2種類又は何種類でも混合して必要な特性を得られ
るように製造してもよい。
【0051】例えば透過型スクリーンの必要なゲイン=
5、視野角β=10°(センタ輝度の1/3の輝度にな
る角度)を得るには、箱型に成形するための肉厚をまず
決めて、その肉厚より拡散材46の種類と粒径を選択し
て混合量を決める方法がある。逆に拡散材46の種類と
粒径を選択し、最低の肉厚1mmでゲインが7〜10と
高くなるような少量の拡散材46を混合し、箱型に形成
するときに必要なゲイン及び視野角を得るために1mm
〜5mmの範囲で最適肉厚で成形する方法がある。
【0052】(レンチキュラーレンズの第2の材料)次
にレンチキュラーレンズの第2の材料として、透過型ス
クリーンSの必要な特性となるように透明な光感光性樹
脂に拡散材46を混合する。そして箱型水平レンチキュ
ラーレンズ又は箱型垂直レンチキュラーレンズを5mm
以下の肉厚で形成することもできる。
【0053】(レンチキュラーレンズの第3の材料)第
3の材料として、透明な熱硬化性樹脂(例えば透明エポ
キシ樹脂、透明ポリエステル樹脂、透明ポリウレタン樹
脂等)に、拡散材を透過型スクリーンSの必要な特性と
なるように混合する。こうして箱型水平レンチキュラー
レンズ又は箱型垂直レンチキュラーレンズを5mm以下
の肉厚で形成することもできる。
【0054】(レンチキュラーレンズのその他の構成
例)次に図7に示したように、1層構造の箱型水平レン
チキュラーレンズ又は箱型垂直レンチキュラーレンズに
代えて、光利用効率を更に向上した2層構造の箱型水平
レンチキュラーレンズ及び箱型垂直レンチキュラーレン
ズについて図8を参照しつつ説明する。5mm以下の肉
厚で形成した拡散性光透過材料のみの1層構造の箱型水
平レンチキュラーレンズ又は箱型垂直レンチキュラーレ
ンズでは、図7のように拡散材46が全体に分散混合さ
れている。この場合、入射光47は拡散材46によって
乱反射されて迷光48が多く発生する。このため100
%の効率の出射光とならず、通常70%の効率の出射光
49となる。
【0055】図8に示す本構成では箱型水平レンチキュ
ラーレンズ又は垂直レンチキュラーレンズにおいて、透
明材料51に拡散材52を混合し、拡散性光透過材料の
拡散層50(以下、拡散層という)と拡散材の混入のな
い透明材料層53との2層構造54にする。こうすると
図7のように、入射光47が拡散材46によって迷光4
8になってしまうのを防ぐことができる。この場合、入
射光55に対する出射光58の割合は100%になる。
【0056】一方、透明材料層53には拡散材が混入さ
れていないため、拡散層50までは拡散材52による迷
光がなく、入射光55が拡散層50に入射して初めて拡
散材52により迷光となる。しかし迷光56のように出
射しないものもあるが、ほとんど出射する迷光57とな
り、出射光58は本来の出射光と一緒になって出射す
る。このため1層構造のものと異なり、80〜90%の
光利用率となり、透過型スクリーンSとして明るい画面
が得られる。
【0057】拡散層50の厚みはできるだけ薄い方がよ
く、実験の結果0.5mm以上では解像力の劣化が始ま
ることが判明した。従って拡散層50の厚みを0.5m
m以下とするが、拡散材52の粒径が最小1μmのもの
を使用した場合を考えて、ゲイン及び視野角の調整がで
きるような薄い肉厚のものでなければいけないので、5
μm〜0.5mmの範囲が望ましいと言える。
【0058】本実施例における拡散層50は、図7に示
す1層の拡散性光透過材料44を使用してよい。又透明
材料層53は1層の拡散性光透過材料44の拡散材を混
合しないタイプの透明熱可塑性樹脂45を使用してもよ
い。また拡散層50は図7に示す1層の拡散性光透過材
料44を使用して、透明材料層53は全く別の透明熱可
塑性樹脂を使用してもよい。又は逆に拡散層50は別の
拡散材と透明樹脂の混合物を使用し、透明材料層53は
1層の拡散性光透過材料44の拡散材を混合しない透明
熱可塑性樹脂45を使用してもよい。又拡散層50と透
明材料層53を全く異なる材料の組合せで使用してもよ
い。
【0059】又本実施例における拡散層50の設ける場
所は、図8に示されるように箱型レンチキュラーレンズ
の観察者に最も近い外表面に形成してもよいが、箱型レ
ンチキュラーレンズの肉厚中央部に形成してもよい。更
には箱型レンチキュラーレンズの内表面に形成して2層
構造としてもよい。尚、本実施例の拡散性光透過材料を
熱可塑性樹脂として説明したが、熱硬化性樹脂、光感光
性樹脂でも同じように拡散材を混合して製造できること
はいうまでもない。
【0060】(レンチキュラーレンズの第1の製造方
法)次に本願の第3実施例として、透過型スクリーンを
構成する箱型水平レンチキュラーレンズ又は箱型垂直レ
ンチキュラーレンズの第1の製造方法について、図9を
用いて説明する。尚、箱型水平レンチキュラーレンズと
箱型垂直レンチキュラーレンズの製造方法は同じなの
で、以下の説明は箱型水平レンチキュラーレンズについ
て行う。第1の製造方法は光透過性熱可塑性樹脂に拡散
材を混合して製造するもので、前述した第1の材料を拡
散性光透過材料61として、まず押し出し成形法でレン
チキュラーレンズシートを成形する。そして真空成形
法、圧空成形法、真空圧空成形法、熱プレス方等の後加
工で、レンチキュラーレンズシートを箱型に成形加工し
て、箱型水平レンチキュラーレンズを製造する。
【0061】この製造方法は図9(a)に示す第1工程
において、まず押し出し成形機の材料供給部60に拡散
性光透過材料61を入れ、加熱筒59で拡散性光透過材
料61を加熱溶融する。そして加熱筒59の内部のスク
リュー62によりむらなく拡散性光透過材料61を混合
し、ノズル63より拡散性光透過材料61を押し出す。
更にダイ64によりシート状に加工し、水平指向性レン
チキュラーレンズのロール金型65と、カラーシフト補
正レンチキュラーレンズとブラックストライプのロール
金型66とより、水平レンチキュラーレンズシート67
を製造する。そして印刷によりブラックストライプ3を
形成する。
【0062】一方、拡散層と透明層の2層構造の水平レ
ンチキュラーレンズシートを製造する場合は、多層押し
出し成形機を用いて拡散性光透過材料と光透過樹脂基材
を夫々ノズルからダイに押し出してシート状に加工す
る。そして水平レンチキュラーレンズ加工用のロール金
型で水平レンチキュラーレンズシートを製造すればよい
(図示せず)。
【0063】又あらかじめ拡散層又は透明層となるシー
トを成形しておいて、1層の押し出し成形機で成形する
とき、拡散層又は透明層となるシートを片面に密着貼り
付けて製造する方法もある(図示せず)。
【0064】さて図9(b)に示す第2工程(熱プレス
法)では、まずスクリーンとして必要な有効径の領域6
9(この場合の有効径又は製品有効径を+5mm〜30
mmの範囲とする)を加熱しないように、水平レンチキ
ュラーレンズシート67の上面と下面をマスキング治具
でマスキングしてシート加熱装置に挿入する。そして水
平レンチキュラーレンズシート67の外周折り曲げ加工
部68のみ加熱する。レンチキュラーレンズシートの成
形できる温度は使用材料によって異なるが、熱変形温度
±50℃の範囲で、且つ樹脂材料が溶融しない温度であ
る。例えばアクリル樹脂の場合は120℃〜190℃の
範囲となり、ポリカーボネート樹脂の場合は170℃〜
270℃の範囲となる。その温度範囲は樹脂によって異
なる。
【0065】次に図9(b)に示すように、プレス機械
に取付けられて片開きされた折り曲げ用上金型70と折
り曲げ用下金型71とに、外周折り曲げ加工部68のみ
加熱された水平レンチキュラーレンズシート67を挿入
する。次に図9(c)の第2工程で示すように、プレス
機械が下降することにより、水平レンチキュラーレンズ
シート67の外周部が折り曲げ用上金型70のシート押
さえ部と折り曲げ用下金型71で挟み込まれて固定され
る。更に折り曲げ用上金型70と折り曲げ用下金型71
により、外周折り曲げ加工部68が折り曲げ加工され、
箱型に変形されて冷却される。
【0066】次に図9(c)の第2工程に示すように、
箱型に成形された箱型水平レンチキュラーレンズ80を
取り出す。この場合、曲げ加工時に水平レンチキュラー
レンズシート67のマスキングされた有効径の領域69
は変形しない。このためレンチキュラーレンズの性能は
変化せず、問題なく使用できる。なお、加熱された外周
折り曲げ加工部68は変形し、外部のコーナーが丸くな
る。この曲率半径73は少なくともシートの肉厚と同じ
寸法の曲率半径以上とする。例えば肉厚が2mmであれ
ば曲率半径は4mm以上となり、内部のコーナーは曲率
半径2mmの丸みを持つ。更に目地装飾部78が引き延
ばされて肉厚が薄くなり、薄肉部75の最小曲率半径は
少なくともシートの肉厚の1/2以上になる。この部分
のレンズ形状は変化するけれども、これはスクリーンの
有効径外で性能に問題ない。更に切断部79で箱型水平
レンチキュラーレンズ80を切断し、目地装飾部78を
塗装又は印刷することにより、外観の見栄えを良くする
ことができる。
【0067】以上は熱プレス法による箱型製造法につい
てであるが、第2工程で箱型に形成するその他の方法と
して、真空成形法、圧空成形法、真空圧空成形法があ
り、これらを簡単に述べる。図9に示すように真空成形
法が熱プレスと異なるところは、熱プレス法は折り曲げ
用上金型70と下金型71に上型空洞部76と下型空洞
部77とを用いることである。真空成形法では折り曲げ
用上金型70は必要なく、シート押さえ部72だけでよ
い。折り曲げ用下金型71の下型空洞部77が全て金型
部となり、折り曲げ用下金型の空気を下金型周囲に真空
になるまで引くため微小孔が設けられている。そしてそ
の微小孔より真空ポンプで空気を抜き、下型空洞部77
を真空にすることにより、折り曲げ用下金型の内面に水
平レンチキュラーレンズシート67を密着させる。こう
すると同形の箱型水平レンチキュラーレンズ80が成形
できる。
【0068】次に圧空成形法は、金型として真空成形法
と同じものを使用する。但し真空に引くための微小孔は
ない。そしてシート押さえ部72の一部から圧力空気を
吹き込み、折り曲げ用下金型71の内面に密着すること
により、箱型水平レンチキュラーレンズ80を成形す
る。更に真空圧空成形法は、真空成形法と圧空成形法の
組合せとなった成形法であり、金型は真空成形法と同じ
ものを使用する。即ち折り曲げ用下金型71の微小孔よ
り下型空洞部77を真空にすると同時に、シート押さえ
部72の一部から高圧の空気を吹き込み、折り曲げ用下
金型71の内面に密着することにより箱型水平レンチキ
ュラーレンズ80を成形する。
【0069】(レンチキュラーレンズの第2の製造方
法)次に本願の第4実施例として透過型スクリーンを構
成する箱型水平レンチキュラーレンズの第2の製造方法
について図10を用いて説明する。第2の製造方法は射
出成形法を用いるものとする。ここでは第1の製造方法
と同じように、過性熱可塑性樹脂に拡散材を混合した拡
散性光透過材料を使用する。図10(a)の第1工程に
示すように、カラーシフト補正レンチキュラーレンズ8
2の形状とプラックストライプ部83の形状とを金型キ
ャビティ部81の内面に形成する。
【0070】また図10(b)の第2工程に示すよう
に、水平指向性レンチキュラーレンズ85の形状を金型
コア部84の凸平面に形成して、射出成形用金型を製造
する。第1工程で開放した金型に第2工程の金型を型締
めする。そして図10(c)の第3工程では、拡散性光
透過材料86を注入口88より注入し、この拡散性光透
過材料86を硬化させる。次に図10(d)の第4工程
では、金型を開いて箱型水平レンチキュラーレンズ87
を取り出す。
【0071】又射出圧縮成形機で製造する方法とは、同
様な金型で型締め時に完全に型締めをせず、樹脂の収縮
代に当たる量だけ樹脂が多く充填し、その後に圧縮して
成形するものである。転写性と平面度とが必要な場合
に、この射出圧縮成形方法が用いられる。
【0072】(レンチキュラーレンズの第3の製造方
法)次に本願の第5実施例として透過型スクリーンを構
成する箱型水平レンチキュラーレンズの第3の製造方法
について説明する。第3の製造方法とは、光透過性熱硬
化性樹脂に拡散材を混合して製造するものである。ここ
で第3の材料である拡散性光透過材料を圧縮成形用材料
として使用する場合には、射出成形方法と同じように金
型キャビティ部に圧縮成形用材料として拡散性光透過材
料を必要量計量する。そしてこの材料を充填した後に金
型コア部で締め付けて、箱型水平レンチキュラーレンズ
を形成する。次に金型を加熱して拡散性光透過材料を硬
化させ、金型を冷却してから金型コア部を開く。こうし
て箱型水平レンチキュラーレンズを取り出す。
【0073】又拡散性光透過材料をトランスファー成形
用の材料とした場合は、射出成形方法と同じように金型
キャビティ部と金型コア部を型締めにより閉じて拡散性
光透過材料を充填し、金型を加熱して拡散性光透過材料
を硬化させる。次に金型を冷却してから金型コア部を開
いて、箱型水平レンチキュラーレンズを取り出す。
【0074】又第3の材料である拡散性光透過材料を注
型材料とした場合は、前記と同じく金型キャビティ部と
金型コア部を閉じて注入口よりこの材料を注入する。次
に金型を加熱して拡散性光透過材料を硬化させる。そし
て金型を冷却してから金型コア部を開いて、箱型水平レ
ンチキュラーレンズを取り出す。
【0075】(レンチキュラーレンズの第4の製造方
法)次に本願の第6実施例として透過型スクリーンを構
成する箱型水平レンチキュラーレンズの第4の製造方法
について簡単に説明する。ここでは光透過性熱硬化性樹
脂に拡散材を混合して製造した第2の材料、即ち拡散性
光透過材料を使用する。レンチキュラーレンズの金型は
光を透過する材料でなければならないため、光透過性の
ガラス又は透明シリコン樹脂を使用してキャビティ部と
コア部を製造する。そして紫外線硬化性の光透過性感光
性樹脂を使用した拡散性光透過材料の場合は、紫外線発
生装置により拡散性光透過材料を硬化する。そして硬化
した箱型水平レンチキュラーレンズを取り出す。又赤外
線硬化性の光透過性感光性樹脂を使用した拡散性光透過
材料の場合は、赤外線発生装置により拡散性光透過材料
を硬化し、箱型水平レンチキュラーレンズを取り出す。
【0076】以上のような構造(第1実施例、第2実施
例)と材料と製造方法(第3〜第6実施例)とにより、
今までにないような斬新な形状を有するテレビジョン受
像機を設計することができる。ここで本実施例の透過型
スクリーンのデザインや設計形状について説明する。
【0077】まず観察者に近い外表面の外周コーナー部
を角型にした箱型水平レンチキュラーレンズを作る場合
は、第3〜第6の製造方法においてキャビティ部の内部
外周を角型にすればよい。又箱型水平レンチキュラーレ
ンズの外表面の外周コーナー部を丸型にする場合は、キ
ャビティ部の内部外周コーナー部を湾曲させた形状にす
ればよい。更にキャビティ部の内部外周を楕円や各種の
形状にすることにより、箱型水平レンチキュラーレンズ
を自由な形状で設計できる。
【0078】(箱型レンチキュラーレンズとフレネルレ
ンズシートの取付方法)箱型水平レンチキュラーレンズ
とフレネルレンズシートの取付方法及びその構造につい
て図11〜図14を参照しつつ説明する。従来では例え
ば図19に示すように、レンチキュラーレンズシート1
43とフレネルレンズシート141とをスクリーン固定
金具172及びビス174を用いて飾り枠171に締め
付け、スクリーンを構成していた。しかし本実施例で
は、箱型水平レンチキュラーレンズは飾り枠と従来のレ
ンチキュラーレンズを一体化させた構造となっているの
で、フレネルレンズシートを固定金具やビスを使用せず
に取付けることができる。
【0079】図11(a)に示すように、箱型水平レン
チキュラーレンズ89の内部側面に両面接着テープ90
を貼り付ける。次にフレネルレンズシート92の端面を
両面接着テープ90を貼り付け、キャビティ取付金具9
1を両面接着テープ90に貼り付けて透過型スクリーン
とする。又図11(b)では両面接着テープ90の代わ
りに接着剤93を用いて接着固定している。
【0080】更に図12に示す方法では、超音波溶着機
で箱型水平レンチキュラーレンズ89の溶融突起凸部9
4を溶かしてフレネルレンズシート92を溶着し、透過
型スクリーンにする。又溶着面を両面接着テープや接着
剤で接着固定してもよい。以上の方法は、スクリーン取
付金具やビス等を使用しないで簡単な構造で透過型スク
リーンを製造することができる。
【0081】図13(a)に示す3枚構成の透過型スク
リーンでは、箱型垂直レンチキュラーレンズ95の内部
に水平レンチキュラーレンズシート99を挿入し、箱型
垂直レンチキュラーレンズ95の内部側面に両面接着テ
ープ96を貼り付ける。次にフレネルレンズシート98
の端面を両面接着テープ96に貼り付け、キャビティ取
付金具100を両面接着テープ97に貼り付けて透過型
スクリーンとする。又図13(b)に示すものは、
(a)の両面接着テープ96の代わりに接着剤97で接
着固定した例を示している。更に図14に示すもので
は、超音波溶着機で箱型垂直レンチキュラーレンズ95
の溶融突起凸部101を溶かして、フレネルレンズシー
ト98を溶着して透過型スクリーンとする。又この場合
も接着面を両面接着テープや接着剤で接着固定してもよ
い。いずれの場合も、中間の水平レンチキュラーレンズ
シート99は固定されず、温度や湿度のいかなる環境の
変化にも伸縮自在になっている。
【0082】尚、本実施例の箱型レンチキュラーレンズ
シートとフレネルレンズシートの固定方法とキャビティ
への固定方法は、従来の固定方法で用いるビス締め等の
方法を用いてもよい。更に本実施例ではスクリーン性能
の向上のため、2枚及び3枚構成の少なくとも1面又は
1枚に、外光吸収膜、透明帯電防止膜、透明反射防止膜
のいずれか1つ及びこれらの膜を組合せた多層膜の表面
処理を施すことにより、反射防止による映り込み防止が
でき、明るさが向上できる。また帯電防止膜で静電気に
よる粉塵付着が防止され、外光吸収膜で外光吸収による
コントラストが向上する等、各種のスクリーン性能を向
上できる。
【0083】又箱型水平レンチキュラーレンズや箱型垂
直レンチキュラーレンズのブラックストライプを1011
Ω/cm2 以下の表面抵抗値を持つ材料で印刷することに
より、箱型水平レンチキュラーレンズや箱型垂直レンチ
キュラーレンズの表面に反射防止膜を処理しても、帯電
防止と反射防止の2つの効果を得ることができる。
【0084】以上のように第1実施例の2枚構成の透過
型スクリーンでは、図1に示すように、箱型水平レンチ
キュラーレンズ4にフレネルレンズシート6を挿入し、
両面接着テープ9を貼り付けた横部取付金具14と上部
取付金具12と下部取付金具15とを係合手段として箱
型水平レンチキュラーレンズ4の内面とフレネルレンズ
シート6の裏面外周を接着固定したが、フレネルレンズ
の取付方法は接着でなく、熱溶着や超音波溶着あるいは
従来のビス止めでもよい。箱型水平レンチキュラーレン
ズ4に第1の材料としての拡散性光透過材料44を使用
し、その基材に透明熱可塑性樹脂のアクリル樹脂を使用
し、その中に混合する拡散材8は屈折率1.56の球状
MS樹脂を使用する。
【0085】又箱型水平レンチキュラーレンズ4は、第
1の製造方法を用いて第1工程でレンチキュラーレンズ
シートを成形し、第2工程で熱プレスで箱型に絞り成形
をしたものである。箱型水平レンチキュラーレンズ4の
材料は第1の材料だけではなく、第2,第3の材料を使
用してもよく、更に箱型水平レンチキュラーレンズ4の
製造方法も第1,第2,第3,第4の製造方法を使用し
てもよい。更に第1〜第3の材料と第1〜第4の製造方
法を組合せて使用してもよい。
【0086】箱型水平レンチキュラーレンズ4の拡散層
は第1実施例では1層構造であるが、スクリーン性能向
上のため第2実施例のような2層構造でもよい。更にス
クリーンの性能向上を図るため、図15に示すように箱
型水平レンチキュラーレンズの表面に帯電防止膜を0.
01μm〜3μmの膜厚で被膜を設け、更に反射防止膜
を光干渉理論膜厚で被膜して作り、埃の付着防止と映り
込みのない明るさを10%向上した透過型スクリーンを
得ることができた。
【0087】更に第2実施例の3枚構成の透過型スクリ
ーンでは、図4に示すように、箱型垂直レンチキュラー
レンズ24に水平レンチキュラーレンズシート28とフ
レネルレンズシート30を挿入する。そして接着剤40
を貼り付けた横部取付金具34と上部取付金具32と下
部取付金具35とを係合手段として箱型垂直レンチキュ
ラーレンズ24の内面とフレネルレンズシート30の裏
面外周を接着固定することにより、透過型スクリーンS
を製造することができる。
【0088】又箱型垂直レンチキュラーレンズ24は、
第1実施例と同じ拡散性光透過材料を使用し、第1の製
造方法を用いて第1工程でレンチキュラーレンズシート
を成形し、第2工程で箱型に熱プレスで絞り成形するこ
とができる。箱型水平レンチキュラーレンズ24の材料
は第1の材料でなく、第2、第3の材料を使用してもよ
い。更に箱型垂直レンチキュラーレンズ24の製造方法
も第1,第2,第3,第4のいずれかの製造方法を使用
してもよい。更に第1〜第3の材料と第1〜第4の製造
方法の組合せを使用してもよい。又スクリーン性能を向
上するために第1実施例のように表面被膜を形成しても
よいし、箱型垂直レンチキュラーレンズ以外の水平レン
チキュラーレンズシート又はフレネルレンズシートに表
面処理をしても性能向上はできる。
【0089】
【発明の効果】以上詳細に説明したように本願の請求項
1の発明によれば、水平レンチキュラーレンズを箱型に
したことにより、この内部にフレネルレンズシートを保
持することができる。このような2枚構造の透過型スク
リーンを投写型テレビジョン受像機に取り付ける際、キ
ャビネットに対する取り付けスペースが少なくて済み、
外観的に優れた投写型テレビジョン受像機を実現するこ
とができる。
【0090】又、本願の請求項2の発明によれば、垂直
レンチキュラーレンズを箱型にしたことにより、この内
部にフレネルレンズシートと水平レンチキュラーレンズ
シートを保持することができる。このような3枚構造の
透過型スクリーンを投写型テレビジョン受像機に取り付
ける際、キャビネットに対する取り付けスペースが少な
くて済み、外観的に優れた投写型テレビジョン受像機を
実現することができる。更に帯状の光吸収層とレンチキ
ュラーレンズとが水平方向及び垂直方向に形成されてい
るため、透過型スクリーンの視野角とコントラストが左
右上下に渡って広がり、どの方向から見ても劣化のない
画像を見ることができる。
【0091】又、本願の請求項3の発明によれば、水平
レンチキュラーレンズシートが箱型垂直レンチキュラー
レンズとフレネルレンズシートとの間で所定の空隙を介
して保持されているので、大きな環境温度又は湿度変化
があっても、水平レンチキュラーレンズシートは撓みに
くく、画質が劣化しない。
【0092】又、本願の請求項4及び5の発明によれ
ば、箱型水平レンチキュラーレンズ及び箱型垂直レンチ
キュラーレンズを、透明樹脂材料に光拡散性樹脂を混合
させた材料で構成しているため、透過型スクリーンの画
像の明るさ(ゲイン)、コントラストを一層向上するこ
とができる。
【0093】又、本願の請求項6〜9の発明によれば、
箱型水平レンチキュラーレンズ及び箱型垂直レンチキュ
ラーレンズを、透明樹脂材料の層と光拡散性樹脂を混合
させた層の2層構造にし、その厚みを制御することによ
り、透過型スクリーンの画像の明るさ(ゲイン)、視野
角をより一層大きくすることができる。
【0094】又、本願の請求項10〜17の発明によれ
ば、透過型スクリーンをその素材の性質に合わせて最適
の成形法を用いて製造することができる。さらに金型の
形状を変えることにより、任意のデザインを有する透過
型スクリーンを製造することができる。
【0095】又、本願の請求項18及び19の発明によ
れば、透過型スクリーンを取付金具を用いて投写型テレ
ビジョン受像機のキャビネットに容易に取り付けること
ができる。又取付金具が外部に見えることのないテレビ
ジョン受像機を実現することができる。
【0096】更に、本願の請求項20〜23の発明によ
れば、箱型水平レンチキュラーレンズ及び箱型垂直レン
チキュラーレンズの表面には、帯電防止膜や反射防止膜
が形成されているので、埃が付きにくく、外光の反射を
防ぐことができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本願の第1実施例における2枚構成の透過型ス
クリーンの構造図で、(a)は正面図、(b)は上断面
図、(c)は横断面図である。
【図2】第1実施例の透過型スクリーンを投写型テレビ
ジョン受像機に取付ける方法を示した分解斜視図であ
る。
【図3】第1実施例の透過型スクリーンを用いた投写型
テレビジョン受像機の断面図である。
【図4】本願の第2実施例における3枚構成の透過型ス
クリーンの構造図で、(a)は正面図、(b)は上断面
図、(c)は横断面図である。
【図5】第2実施例の透過型スクリーンを投写型テレビ
ジョン受像機に取付ける方法を示した分解斜視図であ
る。
【図6】第2実施例の透過型スクリーンを用いた投写型
テレビジョン受像機の断面図である。
【図7】本願の透過型スクリーンを構成する1層構造の
箱型レンチキュラーレンズの構造図である。
【図8】本願の透過型スクリーンを構成する2層構造の
箱型レンチキュラーレンズの構造図である。
【図9】本願の透過型スクリーンを構成する箱型レンチ
キュラーレンズの第1の製造方法を示した説明図であ
る。
【図10】本願の透過型スクリーンを構成する箱型レン
チキュラーレンズの第2〜第4製造方法を示した説明図
である。
【図11】本願の2枚構成の透過型スクリーンにおい
て、箱型レンチキュラーレンズとフレネルレンズシート
の第1の固定方法を示した説明図である。
【図12】本願の2枚構成の透過型スクリーンにおい
て、箱型レンチキュラーレンズとフレネルレンズシート
の第2の固定方法を示した説明図である。
【図13】本願の3枚構成の透過型スクリーンにおい
て、箱型レンチキュラーレンズとフレネルレンズシート
の第1の固定方法を示した説明図である。
【図14】本願の3枚構成の透過型スクリーンにおい
て、箱型レンチキュラーレンズとフレネルレンズシート
の第2の固定方法を示した説明図である。
【図15】本願の透過型スクリーンにおいて、帯電防止
膜や反射防止膜を施したスクリーンの構造図である。
【図16】従来の2枚構成の透過型スクリーンの構造例
を示す一部切欠いた斜視図である。
【図17】従来の2枚構成の透過型スクリーンを、投写
型テレビジョン受像機に取付ける方法を示した分解斜視
図である。
【図18】従来の2枚構成の透過型スクリーンを用いた
投写型テレビジョン受像機の断面図である。
【図19】従来の2枚構成の透過型スクリーンを投写型
テレビジョン受像機に取付ける他の方法を示した分解斜
視図である。
【図20】従来の2枚構成の透過型スクリーンを用いた
投写型テレビジョン受像機の断面図である。
【符号の説明】
1,26 カラーシフト補正レンチキュラーレンズ面 2,25 水平指向性レンチキュラーレンズ面 3,102 ブラックストライプ(外光吸収膜) 4,80,87,89 箱型水平レンチキュラーレンズ 5,29 フレネルレンズ 6,30,92,98 フレネルレンズシート S1 透過型スクリーン 8 光拡散性微粒子(拡散材) 9,90,96 両面接着テープ 11,31 固定爪 12,32 上部取付金具 13,33 固定孔 14,34 横部取付金具 15,35 下部取付金具 16,36 上部固定孔 17,37 横部固定ボス 18,38 キャビネット 19,39 ビス 20 光ビーム 21 集光部 22 垂直指向性レンチキュラーレンズ面 23 水平ブラックストライプ 24,95 箱型垂直レンチキュラーレンズ 27 垂直ブラックストライプ 28,67,99 水平レンチキュラーレンズシート 40,93,97 接着剤 41 内壁面 42 外周端面 43 隙間 44,61,86 拡散性光透過材料 45 透明熱可塑性樹脂 46 拡散性微粒子(拡散材) 47,55 入射光 48 迷光 49,58 出射光 50 拡散性光透過材料の拡散層(拡散層) 51 透明材料 52 拡散材 53 透明材料層 54 2層構造 56 出射しない迷光 57 出射する迷光 59 加熱筒 60 材料供給部 62 スクリュウ 63 ノズル 64 ダイ 65,66 ロール金型 68 折り曲げ加工部 69 有効径領域 70 折り曲げ用上金型 71 折り曲げ用下金型 72 シート押さえ部 73 外部曲率半径 74 内部曲率半径 75 薄肉部 76 上型空洞部 77 下型空洞部 78 目地装飾部 79 切断部 81 金型キャビティ部 82 カラーシフト補正レンチキュラーレンズ 83 ブラックストライプ部 84 金型コア部 85 水平指向性レンチキュラーレンズ 88 注入口 91,100 キャビネット取付金具 94,101 溶融突起凸部 103 帯電防止膜 104 反射防止膜

Claims (23)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 箱型の形状を有し、内面に水平指向性の
    光学的性質を持つ水平指向性レンチキュラーレンズ面が
    形成され、その水平指向性レンチキュラーレンズの集光
    部にカラーシフト補正レンチキュラーレンズ面、外面の
    非集光部に外光を吸収する垂直帯状の光吸収層がそれぞ
    れ形成された箱型水平レンチキュラーレンズと、 前記箱型水平レンチキュラーレンズの内面に設けられ、
    前記水平指向性レンチキュラーレンズ面と対面するよう
    フレネルレンズが形成されたフレネルレンズシートと、
    を具備することを特徴とする透過型スクリーン。
  2. 【請求項2】 箱型の形状を有し、内面に垂直指向性の
    光学的性質を持つ垂直指向性レンチキュラーレンズ面が
    形成され、外面の非集光部に外光を吸収する水平帯状の
    光吸収層が形成された箱型垂直レンチキュラーレンズ
    と、 前記箱型垂直レンチキュラーレンズの内部に設けられ、
    光ビームの入射面に水平指向性の光学的性質を持つ水平
    指向性レンチキュラーレンズ面が形成され、前記垂直指
    向性レンチキュラーレンズと対面するよう、前記水平指
    向性レンチキュラーレンズの集光部にカラーシフト補正
    レンチキュラーレンズ面、その非集光部に垂直帯状の光
    吸収層がそれぞれ形成された水平レンチキュラーレンズ
    シートと、 前記箱型垂直レンチキュラーレンズの内部に前記水平レ
    ンチキュラーレンズシートを挟んで設けられ、フレネル
    レンズが形成されたフレネルレンズシートと、を具備す
    ることを特徴とする透過型スクリーン。
  3. 【請求項3】 前記水平レンチキュラーレンズシート
    は、 前記箱型垂直レンチキュラーレンズと前記フレネルレン
    ズシートとの間で所定の空隙を介して保持され、光ビー
    ムを横切る面内で環境温度及び湿度変化による膨張又は
    収縮に対してその平面度が一定値以内に確保されるよう
    保持されることを特徴とする請求項2記載の透過型スク
    リーン。
  4. 【請求項4】 前記箱型水平レンチキュラーレンズは、 熱可塑性樹脂、熱硬化性樹脂、光感光性樹脂のいずれか
    から成る透明樹脂材料に、光ビームの散乱点となる光拡
    散性微粒子を所定比率で混合させたものであることを特
    徴とする請求項1記載の透過型スクリーン。
  5. 【請求項5】 前記箱型垂直レンチキュラーレンズは、 熱可塑性樹脂、熱硬化性樹脂、光感光性樹脂のいずれか
    から成る透明樹脂材料に、光ビームの散乱点となる光拡
    散性微粒子を所定比率で混合させたものであることを特
    徴とする請求項2記載の透過型スクリーン。
  6. 【請求項6】 前記箱型水平レンチキュラーレンズは、 画像の観察者に最も近い外表面、肉厚中央部、内表面の
    いずれかに、光拡散性微粒子を5μm〜0.5mmの厚
    みで拡散して拡散層を形成し、前記拡散層以外の部分は
    透明樹脂で形成したものであることを特徴とする請求項
    1記載の透過型スクリーン。
  7. 【請求項7】 前記箱型水平レンチキュラーレンズは、 5mm以下の肉厚で一体成形されたものであることを特
    徴とする請求項1又は6記載の透過型スクリーン。
  8. 【請求項8】 前記箱型垂直レンチキュラーレンズは、 画像の観察者に最も近い外表面、肉厚中央部、内表面の
    いずれかに、光拡散性微粒子を5μm〜0.5mmの厚
    みで拡散して拡散層を形成し、前記拡散層以外の部分は
    透明樹脂で形成したものであることを特徴とする請求項
    2記載の透過型スクリーン。
  9. 【請求項9】 前記箱型垂直レンチキュラーレンズは、 5mm以下の肉厚で一体成形されたものであることを特
    徴とする請求項2又8記載の透過型スクリーン。
  10. 【請求項10】 光透過性熱可塑性樹脂に光拡散性微粒
    子を混合した拡散性光透過材料を使用し、押し出し成形
    法で水平レンチキュラーレンズシートを成形し、 前記水平レンチキュラーレンズシートを真空成形法、圧
    空成形法、真空圧空成形法、熱プレス法のいずれかを用
    いて箱型に成形してこれを箱型水平レンチキュラーレン
    ズとし、 前記フレネルレンズシートを取付金具を用いて前記箱型
    水平レンチキュラーレンズの内部に取り付けることを特
    徴とする請求項1記載の透過型スクリーンの製造方法。
  11. 【請求項11】 光透過性熱可塑性樹脂に光拡散性微粒
    子を混合した拡散性光透過材料を使用し、押し出し成形
    法で垂直レンチキュラーレンズシートを成形し、 前記垂直レンチキュラーレンズシートを真空成形法、圧
    空成形法、真空圧空成形法、熱プレス法のいずれかを用
    いて箱型に成形してこれを箱型垂直レンチキュラーレン
    ズとし、 光透過性熱可塑性樹脂を用いて押し出し成形法で水平レ
    ンチキュラーレンズシートを成形し、 前記水平レンチキュラーレンズシートを間に鋏むよう、
    前記フレネルレンズシートを取付金具を用いて前記箱型
    垂直レンチキュラーレンズの内部に取り付けることを特
    徴とする請求項2記載の透過型スクリーンの製造方法。
  12. 【請求項12】 光透過性熱可塑性樹脂に光拡散性微粒
    子を混合した拡散性光透過材料を使用し、射出成形法又
    は射出圧縮成形法を用いて箱型に成形し、これを箱型水
    平レンチキュラーレンズとし、 前記フレネルレンズシートを取付金具を用いて前記箱型
    水平レンチキュラーレンズの内部に取り付けることを特
    徴とする請求項1記載の透過型スクリーンの製造方法。
  13. 【請求項13】 光透過性熱可塑性樹脂に光拡散性微粒
    子を混合した拡散性光透過材料を使用し、射出成形法又
    は射出圧縮成形法を用いて箱型に成形し、これを箱型垂
    直レンチキュラーレンズとし、 光透過性熱可塑性樹脂を用いて押し出し成形法で水平レ
    ンチキュラーレンズシートを成形し、 前記水平レンチキュラーレンズシートを間に鋏むよう、
    前記フレネルレンズシートを取付金具を用いて前記箱型
    垂直レンチキュラーレンズの内部に取り付けることを特
    徴とする請求項2記載の透過型スクリーンの製造方法。
  14. 【請求項14】 光透過性熱硬化性樹脂に光拡散性微粒
    子を混合した拡散性光透過材料を使用し、注型方法、圧
    縮成形法、トランスファー成形法のいずれかを用いて箱
    型に成形し、これを箱型水平レンチキュラーレンズと
    し、 前記フレネルレンズシートを取付金具を用いて前記箱型
    水平レンチキュラーレンズの内部に取り付けることを特
    徴とする請求項1記載の透過型スクリーンの製造方法。
  15. 【請求項15】 光透過性熱硬化性樹脂に光拡散性微粒
    子を混合した拡散性光透過材料を使用し、注型方法、圧
    縮成形法、トランスファー成形法のいずれかを用いて箱
    型に成形し、これを箱型垂直レンチキュラーレンズと
    し、 光透過性樹脂を用いて押し出し成形法で水平レンチキュ
    ラーレンズシートを成形し、 前記水平レンチキュラーレンズシートを間に鋏むよう、
    前記フレネルレンズシートを取付金具を用いて前記箱型
    垂直レンチキュラーレンズの内部に取り付けることを特
    徴とする請求項2記載の透過型スクリーンの製造方法。
  16. 【請求項16】 光透過性感光性樹脂に光拡散性微粒子
    を混合した拡散性光透過材料を使用し、光硬化による成
    形法を用いて箱型に成形し、これを箱型水平レンチキュ
    ラーレンズとし、 前記フレネルレンズシートを取付金具を用いて前記箱型
    水平レンチキュラーレンズの内部に取り付けることを特
    徴とする請求項1記載の透過型スクリーンの製造方法。
  17. 【請求項17】 光透過性感光性樹脂に光拡散性微粒子
    を混合した拡散性光透過材料を使用し、光硬化による成
    形法を用いて箱型に成形し、これを箱型垂直レンチキュ
    ラーレンズとし、 光透過性樹脂を用いて押し出し成形法で水平レンチキュ
    ラーレンズシートを成形し、 前記水平レンチキュラーレンズシートを間に鋏むよう、
    前記フレネルレンズシートを取付金具を用いて前記箱型
    垂直レンチキュラーレンズの内部に取り付けることを特
    徴とする請求項2記載の透過型スクリーンの製造方法。
  18. 【請求項18】 前記フレネルレンズシートと前記箱型
    水平レンチキュラーレンズとを固定すると共に、投写型
    テレビジョン受像機のキャビネットに取り付け可能にし
    た係合手段を有することを特徴とする請求項1記載の透
    過型スクリーン。
  19. 【請求項19】 前記水平レンチキュラーレンズシート
    を微動自在に鋏み込んで前記フレネルレンズシートと前
    記箱型垂直レンチキュラーレンズとを固定すると共に、
    投写型テレビジョン受像機のキャビネットに取り付け可
    能にした係合手段を有することを特徴とする請求項2記
    載の透過型スクリーン。
  20. 【請求項20】 前記箱型水平レンチキュラーレンズ
    は、 画像の観察者側に位置する表面又は表裏両面に、反射防
    止膜、帯電防止膜、光吸収膜の少なくとも1つの膜を施
    したものであることを特徴とする請求項1記載の透過型
    スクリーン。
  21. 【請求項21】 前記箱型垂直レンチキュラーレンズ
    は、 画像の観察者側に位置する表面又は表裏両面に、反射防
    止膜、帯電防止膜、光吸収膜の少なくとも1つの膜を施
    したものであることを特徴とする請求項2記載の透過型
    スクリーン。
  22. 【請求項22】 1011Ω/cm2 以下の表面抵抗を有
    する材料で帯状の光吸収層を形成し、前記箱型水平レン
    チキュラーレンズの外表面又は内外表面に反射防止膜を
    形成したことを特徴とする請求項1記載の透過型スクリ
    ーン。
  23. 【請求項23】 1011Ω/cm2 以下の表面抵抗を有
    する材料で帯状の光吸収層を形成し、前記箱型垂直レン
    チキュラーレンズの外表面又は内外表面に反射防止膜を
    形成したことを特徴とする請求項2記載の透過型スクリ
    ーン。
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