JPH0994717A - バリ取り装置およびバリ取り方法 - Google Patents

バリ取り装置およびバリ取り方法

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JPH0994717A
JPH0994717A JP27841095A JP27841095A JPH0994717A JP H0994717 A JPH0994717 A JP H0994717A JP 27841095 A JP27841095 A JP 27841095A JP 27841095 A JP27841095 A JP 27841095A JP H0994717 A JPH0994717 A JP H0994717A
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deburring tool
deburring
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tooth
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JP27841095A
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Inventor
Makoto Hattori
誠 服部
Shuji Sato
修治 佐藤
Satoji Asakura
里司 朝倉
Katsuhiro Tsuzuki
勝宏 都築
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CHUBU GIKEN KK
Toyota Motor Corp
Original Assignee
CHUBU GIKEN KK
Toyota Motor Corp
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 歯車のバリ取りを確実に行う。 【解決手段】 駆動手段を有するワークヘッド2に歯車
1を固定し、カッタヘッド4に取付けられたバリ取り工
具3を、歯車1に当接させる。バリ取り工具3の幅は歯
車1の幅より小さく形成されている。このバリ取り工具
3を上下に摺動させて、歯車1の端部で歯面に直交する
方向に形成されたバリを除去する。そして、バリ取り工
具3が歯車1の端面部1aにかからない位置にあるとき
に限り、歯車1とバリ取り工具3とを駆動し、歯車全周
のバリを除去する。カッタヘッド4には、スピンドル16
に回転抵抗を与え、歯車1の歯面に対する圧接力を維持
する加圧手段を設けている。前記圧接力は、歯車1によ
ってバリ取り工具3を回転駆動することにより生じ、そ
の後回転を停止しても、前記圧接力は維持される。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、歯車の製造過程に
おいて、歯形部分の端部で歯面に直交する方向に形成さ
れたバリを取り除くためのバリ取りを自動的に行うバリ
取り装置に関する。
【0002】
【従来の技術】歯車1を冷間鍛造により形成し、歯車の
端面部1aを旋削加工すると、図10に示すように、歯
車部分の端部には歯面に直交する方向のバリBが発生す
る。このバリBを除去するための手法としては、図11
に示すようなワイヤブラシWを回転させながら押しつ
け、バリを歯車の端面部方向に起こして、突切りバイト
で除去するもがあった。しかしながら、ワイヤブラシW
は長期の使用に堪えるものではなく、数回の使用でその
機能を失ってしまうものであった。
【0003】そこで、ワイヤブラシWに変わるものとし
て、歯車の歯形部分に歯車状をなすバリ取り工具を当接
させ、前記歯車とバリ取り工具との各歯形を順次噛み合
わせると共に、該バリ取り工具を歯車の歯すじ方向に摺
動させて、歯形部分の端部に生じたバリを歯車の端面部
方向に起こし、突切りバイトで除去するという手法が考
え出された。この手法およびバリ取りシステムは特開平
7-1230に開示されている。
【0004】
【発明が解決しょうとする課題】しかしながら、上記従
来例には以下に示すような問題点があった。バリ取り工
具は歯車に当接し、互いに歯形を噛み合わせながら歯す
じ方向に摺動する。このときに、歯車とバリ取り工具と
の歯面同士の圧接力を維持する手段を有していないため
に、歯車とバリ取り工具との圧接力が安定せず、バリ起
こしおよびバリ取りが不十分となることがあった。しか
も、歯形の噛み合わせと歯すじ方向への摺動とを同時に
行うためにバリをかみ込んでしまい、バリ起こしおよび
バリ取りが困難となってしまうということがあった。
【0005】本発明は上記問題に鑑みてなされたもので
あり、その目的とするところは、歯車とバリ取り工具と
の歯面同士の圧接力を調整し、回転動作および歯すじ方
向の摺動を別個に行うことができるように制御し、バリ
のかみ込み現象を防止して確実なバリの除去を行うこと
にある。
【0006】
【課題を解決するための手段】上記問題を解決するため
の本発明に係るバリ取り装置は、歯車の歯形部分に歯車
状をなすバリ取り工具を当接させ、前記歯車とバリ取り
工具との各歯形を順次噛み合わせると共に、該歯車とバ
リ取り工具とを歯すじ方向に摺動させて、歯形部分に生
じたバリを除去するバリ取り装置であって、歯車とバリ
取り工具との歯面同士の圧接力を維持する加圧手段を有
することを特徴とする。
【0007】本発明においては、前記バリ取り工具の幅
を前記歯車に比して小さく形成し、前記歯車とバリ取り
工具との歯すじ方向の位置関係に対応して、前記歯車と
バリ取り工具との回転駆動を行う制御手段を設けること
が望ましい。
【0008】また、上記問題を解決するための本発明に
係るバリ取り方法は、歯車の歯形部分に該歯車より幅が
小さく歯車状をなすバリ取り工具を当接させ、前記歯車
とバリ取り工具とを歯すじ方向に摺動させる第1の行程
と、前記歯車とバリ取り工具とを所定量回転させる第2
の行程とを有し、前記バリ取り工具が歯車の端面部近傍
に位置するときには前記第1の行程のみを行い、それ以
外のときには前記第1の行程および第2の行程の双方を
行うことを特徴とする。
【0009】本発明に係るバリ取り装置においては、歯
車とバリ取り工具との歯面同士の圧接力を維持する加圧
手段によって、前記歯車とバリ取り工具との歯面に回転
駆動力が加わっているかどうかに係らず、前記圧接力を
適当に維持する。その上で、歯車とバリ取り工具とを歯
すじ方向に摺動させて、歯形部分に生じたバリを除去こ
とができる。
【0010】また、前記バリ取り工具の幅を前記歯車に
比して小さく形成し、歯車の端面部にバリ取り工具がか
からない位置関係で、バリ取り工具と歯車とを当接させ
ることができるようにする。そして制御手段により、バ
リ取り工具が歯車の端面部にかかる位置にある場合に
は、歯車およびバリ取り工具の回転駆動を行わず、それ
以外の位置にある場合には、歯車およびバリ取り工具の
回転駆動を行うように制御する。
【0011】さらに本発明に係るバリ取り方法において
は、バリ取りを行う歯車に対し、バリ取り工具の幅を小
さく形成し、バリ取り工具を歯車の歯幅中央部に当接さ
せた際には、歯車の端面部にバリ取り工具がかからない
ようにする。そして、前記歯車とバリ取り工具とを歯す
じ方向にし摺動させてバリの除去をおこなう作業の際
に、バリ取り工具が歯車の端部に位置するときには、歯
車とバリ取り工具との周方向の接触位置は変化させず
に、歯すじ方向の摺動作業のみを行う。それ以外のと
き、すなわちバリ取り工具が歯車の端面部にかかってい
ないときには、歯車とバリ取り工具とを所定量回転さ
せ、双方の接触位置を送る作業を行うようにする。よっ
て、バリはバリ取り工具から歯車の歯すじ方向の剪断力
のみを受ける。
【0012】
【発明の実施の形態】以下、本発明の実施の形態を添付
図面に基づいて説明する。図中従来例と同一部分若しく
は相当部分は同一符号で示し、詳しい説明は省略する。
【0013】図1および図2には、本実施の形態にかか
るバリ取り装置の全体図を示している。バリ取り装置
は、歯車1を支持するワークヘッド2、歯車状をなすバ
リ取り工具3を支持するカッタヘッド4、および、突切
りバイト5を支持する固定カッタヘッド6を有する。こ
こで用いられるバリ取り工具3は、歯を全周に亙って有
する歯車状のものに加え、非円形(例えば、扇状)をな
し、歯を全周に亙って持たないものも含まれる。また本
体7の後方には、制御装置8およびクーラント装置9を
設けている。バリ取り装置は上記主要装置を有し、バリ
取り工具3をバリが形成された歯車1に当接させ、バリ
取り工具3を歯すじ方向(図1の上下方向)に摺動させ
てバリを削除し、さらに歯車1とバリ取り工具3とを回
転させて、歯車1全周のバリを除去するものである。
【0014】ワークヘッド2は本体7の上面に設けられ
ており、スピンドル10を有する。スピンドル10はサーボ
モータ11により回転駆動され、その上端部には、歯車1
を固定するためのコレットチャック12を有する。
【0015】カッタヘッド4は、本体7の上面に設けら
た位置調整装置13に取付けられている。位置調整装置13
は、シリンダ14によってカッタヘッド4を図1の左右方
向へ、また、シリンダ15によってカッタヘッド4を図1
の上下方向へ移動させることができる。カッタヘッド4
はスピンドル16を有し、スピンドル16の下端部には、バ
リ取り工具3をボルト止めしている。バリ取り工具3に
は、端面部3aの両面に切刃が形成されている。スピン
ドル16は、サーボモータ17によって上下方向に振動させ
ることができる。さらに、カッタヘッド4は、図2に示
す旋回シリンダ18の動力を受けて支点19を中心として回
動し、バリ取り工具3を歯車1に押し付ける圧力を調整
することができる。
【0016】ところで、このカッタヘッド4自体には、
スピンドル16を回転駆動する駆動装置は設けられておら
ず、ワークヘッド2に回転駆動される歯車1に、バリ取
り工具3をかみ合わせることにより、歯車1の回転を受
けて従動するようになっている。カッタヘッド4の上端
部には、スピンドル16の回転に抵抗を与えてその回転を
制限することにより、歯車1の歯面に対するバリ取り工
具3の圧接力を維持調整する加圧手段を有している。こ
のカッタヘッド4の内部構造については後述する。
【0017】ワークヘッド2の側方には、突切りバイト
5を支持する固定カッタヘッド6を設けている。突切り
バイト5は歯車1の端面部に向けられており、バリ取り
工具3で取りきれなかったバリを落とす役割を果たす。
排出口20は、バリ除去後の歯車を輩出するシュートであ
り、バリは装置後方にあるクーラント装置部(図9)へ
と流れ落ち、処理される。
【0018】ここで、カッタヘッド4の内部構造を、図
3ないし図5に示して詳しく説明する。図3に示すよう
に、バリ取り工具3を下端部に固定するスピンドル16
は、複数のベアリング21、22を介して中空軸23に格納さ
れ、さらに、中空軸23はカッタヘッド4のケーシング 4
01によって、上下動可能に支持されている。中空軸23の
上端部には、サーボモータ17の回転軸 171に設けられた
カム24の動作を受けて、中空軸23を上下動させるフラン
ジ25が設けられている。図5に示すように、フランジ25
には軸線方向に直交する水平溝 251が形成され、カム24
の回転中心 241を中心とする回転動作を、フランジ25
(すなわち中空軸23)の上下方向の動作に変換する。フ
ランジ25は中空軸23に固定されていることから、フラン
ジ25と共に中空軸23、スピンドル16が上下動する。
【0019】前述のように、カッタヘッド4の上端部に
はスピンドル16の回転を制限することによって、歯車1
の歯面に対するバリ取り工具3の圧接力を生じさせる加
圧手段を有している。この加圧手段は、図4に示すよう
に、カッタヘッド4の上端部に固定された電磁式の摩擦
ブレーキ26を、内部にコイルバネ27を有する継手28を介
して、スピンドル16の上端部に連結してなるものであ
る。継手28は上部片 281および下部片 282を有し、上部
片 281は、摩擦ブレーキ26のディスクプレート 261を支
持する回転軸部 262と一体に回転する。また、下部片 2
82は、スピンドル16と一体に回転する。そして、コイル
バネ27の上端部が上部片 281に、コイルバネ27の下端部
が下部片 282にそれぞれ固定されている。
【0020】本装置でバリ取り作業を行う際には、摩擦
ブレーキ26に所定の制動力を発生させる。そして、バリ
取り工具3が歯車1に駆動されて回転すると、バリ取り
工具3と直結するスピンドル16も回転する。すると、ス
ピンドル16に固定された継手28の下部片 282も回転し
て、コイルバネ27を捩じる。前述のように、摩擦ブレー
キ26の制動力によって、継手28の上部片 281はその回転
を制限されている。このため、コイルバネ27は下端部か
ら捩じられて、捩じりトルクが蓄積される。そして、コ
イルバネ27の捩じり角度が増加し、前記捩じりトルクが
ある一定値を越えると、摩擦ブレーキ26の制動力がこの
蓄積された捩じりトルクに負けて、継手28の上部片 281
も、下部片 282と共に回転を始める。
【0021】継手28の上部片 281と下部片 282とが共に
回転した状態では、コイルバネ27は捩じられた状態を維
持しており、上部片 281の回転駆動力は、コイルバネ27
に蓄積された捩じりトルクによって生じている。また、
コイルバネ27の捩じりトルクの反力は、継手28の下部片
282にも作用し、スピンドル16を介して歯車とバリ取り
工具との歯面間に、適当な圧接力F2 (図7参照)を付
与する。また、歯車1の回転を停止しても、コイルバネ
27に蓄積された捩じりトルクにより、前記圧接力F2
維持されることとなる。
【0022】次に、歯車1とバリ取り工具3との寸法関
係、および、歯車1に対するバリ取り工具3の可動範囲
等を、図6ないし図8に示して以下に説明する。図6
(a)に示すように、バリ取り工具3の幅B2 は、歯車
1の幅A2 に比べて小さく(B2 <A2 )なるように形
成されている。そして、歯車1にバリ取り工具3を当接
させる際には、バリの発生しない歯車1の歯幅中央部付
近にバリ取り工具3を当接させて、バリ取り作業の開始
時点におけるバリのかみ込み現象の発生を防止してい
る。
【0023】また、図7に示すようにバリ取り工具3の
歯丈B1 は歯車1の歯丈A1 に比して大きく(B1 >A
1 )、かつ、バリ取り工具3の歯厚B3 は歯車1の歯厚
3に比して小さく(B3 <A3 )形成し、歯車1およ
びバリ取り工具3の歯先と歯底、および歯面同士が確実
に接触するようにしている。
【0024】歯車1に対するバリ取り工具3の径方向の
圧接力F1 は、旋回シリンダ18によって、支点19を中心
としてカッタヘッド4を回動させることにより(図2参
照)発生させることができる。また、歯車1の歯面に対
するバリ取り工具3の圧接力F2 は、前述の加圧手段に
よって発生させることができる。よって、前述の歯車1
とバリ取り工具3との寸法関係から歯先と歯底、および
歯面同士が確実に接触することと合わせて、歯車1の歯
面および歯底のバリを同時に除去することが可能とな
る。
【0025】前述のように、バリ取り作業の開始時に
は、バリ取り工具3を歯車1の歯幅中央部付近に当接さ
せる。そして、バリ取り工具3を歯車1に対して歯すじ
方向に摺動させ、歯車の端面部1aに形成されたバリを
除去するバリの除去行程(第1の行程)を行う。このと
きのバリ取り工具3の可動範囲を、図8(b)に示して
いる。バリを除去、若しくは、端面部方向に起こすため
には、バリ取り工具3の端面部3aを歯車1の端面部1
aより外側に突出させる必要がある。したがってバリ取
り工具3の可動範囲は、(歯車の幅)+(バリ取り端部
3の突出量×2)すなわちA2 +2βとなる。また、バ
リ取り工具3を歯すじ方向に摺動させてバリ取りを行っ
た後に、歯車とバリ取り工具とを所定量回転させる送り
行程(第2の行程)を行ってから、再びバリ取り工具3
を摺動させて歯車の全周のバリを取り除いていく。この
ときに、バリのかみ込み現象を生じないように、歯車と
バリ取り工具との回転は、バリ取り工具3が歯車1の端
面部1aから所定距離αをおいた範囲内にあるときに行
う必要がある。
【0026】ここで、本実施の形態におけるバリ取り手
順の一例を、図8および図9を用いて説明する。
【0027】(1) ワークヘッド2のコレットチャック12
に歯車1を固定し、位置調整装置13によって、バリ取り
工具3が歯車1の歯すじ方向中央部に位置するようにカ
ッタヘッド4を位置調整する。固定カッタヘッド6も、
最適位置に調整する(図1、図2参照)。 (2) 旋回シリンダ18を作動させて、カッタヘッド4を支
点19を中心に回動させ、バリ取り工具3を歯車1の歯幅
中央部に当接させる。このとき、歯車1に対するバリ取
り工具3の径方向の圧接力F1 (図7)が発生する。 (3) カッタヘッド4の摩擦ブレーキ26(図4)には、所
定の制動力を発生させる。 (4) ここで、サーボモータ11を作動させ、歯車1でバリ
取り工具3を駆動する。すると、コイルバネ27(図4)
に捩じりトルクが蓄積される。 (5) コイルバネ27の捩じりトルクがある一定値を越える
と、摩擦ブレーキ26の制動力がこの蓄積された捩じりト
ルクに負けて、摩擦ブレーキの回転軸部 262(図4)も
回転を始める。このとき、歯車1の歯面に対するバリ取
り工具3の圧接力F2 (図7)が発生する。
【0028】(6) ここで、サーボモータ17を作動させ
て、バリ取り工具3を歯すじ方向に摺動させる(バリの
除去行程)。このとき、歯車1の回転角度θを0°にリ
セットし、以後のθ値をカウントする。 (7) バリ取り工具3が、歯車1の端面部1aの近傍に位
置するとき、すなわち、歯車1の端面部1aからのバリ
取り工具3の距離が、所定値αよりも小さくなったとき
には、サーボモータ11を停止させて、歯車とバリ取り工
具との回転(送り行程)を停止する。このとき、歯車1
の歯面に対するバリ取り工具3の圧接力F2 (図7)は
維持される。 (8) バリ取り工具3の歯すじ方向への摺動は継続し、歯
車1の端面部1aのバリに対して歯車の歯すじ方向から
バリ取り工具3を当接させて、バリを除去する。バリが
除去しきれないで歯車1の端面部1aへ起こされた状態
になった場合には、固定カッタヘッド6の突切りバイト
5によって、完全に除去される。 (9) バリ取り工具3はその可動範囲の端部において折り
返し、逆方向への摺動を開始する。 (10) 歯車1の端面部1aからのバリ取り工具3の距離
が、所定値αよりも大きくなったときには、サーボモー
タ11を再び作動させて歯車とバリ取り工具を回転させ
る。
【0029】(11) 歯車1の回転角度θ≧360°とな
るまで、上記(7) 〜(10)の各ステップを繰り返す。 (12) 歯車1の回転角度θ≧360°となった後に、サ
ーボモータ17を停止させ、バリ取り工具3を歯車1の歯
幅中央部に停止させる。また、サーボモータ11も停止さ
せて、歯車とバリ取り工具との回転も停止させる。
【0030】上記各ステップの各動作のタイミングは、
バリ取り装置の制御手段である制御装置8に予めプログ
ラムされたものでも良く、また、各ステップを進みなが
ら、制御装置8によって逐次計測された各部の状態を判
断し、作動指令を出すものでも良い。そして、1回の送
り行程における歯車とバリ取り工具との回転角度がより
小さいほど、高精度なバリ除去を行うことができる。ま
た、歯車1の一方の側面に形成されたバリと、もう一方
の側面に形成されたバリとで方向が異なる場合には、前
記バリ取り行程を、歯車1を正逆両方に回転させて行う
ことにより対応することができる。
【0031】上記構成をなす本発明の実施の形態から得
られる作用効果は、以下の通りである。カッタヘッド4
には、スピンドル16の上端部に、内部にコイルバネ27を
有する継手28で、摩擦ブレーキ26を連結してなる加圧手
段を有しており、バリ取り作業を行う際には、該加圧手
段によって、歯車1とバリ取り工具3との歯面に適当な
圧接力F2 を付与する。また、該圧接力F2 は、歯車1
とバリ取り工具3との歯面に回転駆動力が加わっている
かどうかに係らず、適当に維持されるので、バリ取り工
具をバリに対して確実に当接させ、バリの除去を確実に
行うことができる。
【0032】また、バリ取り工具3の幅B2 を前記歯車
1の幅A2 に比して小さく形成し、バリ取り工具3を歯
車1の歯幅中央部に当接させる際に、バリ取り工具が歯
車1の端面部1aにかからないようにする。そして、バ
リ取り工具3を歯すじ方向に摺動させて、歯車1の端面
部近傍に位置させたときには、バリの除去行程のみを行
い、歯車とバリ取り工具との送り行程は行わない。それ
以外のとき、すなわちバリ取り工具が歯車の端面部にか
かっていないときには、バリの除去行程と送り行程の双
方を行うようにする。よって、バリのかみ込み現象の発
生を防止し、バリ取り工具によってバリの剪断除去を確
実に行うことができる。
【0033】
【発明の効果】本発明に係るバリ取り装置によると、歯
車とバリ取り工具との歯面に回転駆動力が加わっている
かどうかに係らず、前記圧接力を適当に維持し、バリ取
り工具をバリに対して確実に当接させることができる。
したがって、バリ取り工具によるバリの剪断除去を確実
に行い、バリ取り精度を向上させることができる。
【0034】また、歯車の端面部にバリ取り工具がかか
らない位置関係で、バリ取り工具と歯車とを当接させる
ことができるように、前記バリ取り工具の幅を前記歯車
に比して小さく形成し、バリ取り工具が歯車の端面部に
かかる位置にある場合には、歯車およびバリ取り工具の
回転駆動を行わず、それ以外の位置にある場合には、歯
車およびバリ取り工具の回転駆動を行うように制御する
ことにより、歯車端面部で発生しているバリに対し、歯
すじ方向の剪断力だけを与えてバリの除去を確実に行
い、かみ込み現象の発生を防止することができる。
【0035】また、本発明に係るバリ取り方法による
と、バリ取り作業を行う際に、バリを除去する行程と、
歯車およびバリ取り工具を送る行程とを分け、バリを除
去する行程においては送り行程を同時に行わないように
して、従来より問題となっていたバリのかみ込み現象の
発生を防止している。したがって、バリ取り精度の高い
製品を安定して供給することができる。また、歯車の諸
元変更等に対しては、制御装置のプログラム変更を行う
のみで対応することが可能となるので、柔軟性の高い生
産ラインを形成することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の実施形態の一つであるバリ取り装置を
示す正面図である。
【図2】図1に示すバリ取り装置の上面図である。
【図3】図1に示すバリ取り装置のカッタヘッドの構造
を示す縦断面図である。
【図4】図3に示すカッタヘッドの加圧手段の構造を示
す縦断面図である。
【図5】図4に示すカッタヘッドのスピンドルの上下動
作を生むカム構造を示す摸式図である。
【図6】歯車とバリ取り工具との関係を示す図であり、
(a)はその縦断面図、(b)は、下面図である。
【図7】歯車とバリ取り工具との歯面同士の当接状態を
示す詳細図である。
【図8】(a)は歯車に対するバリ取り工具3の作動状
態を示す摸式図であり、(b)に示す、歯車に対するバ
リ取り工具の可動範囲を示す摸式図と対応する図であ
る。
【図9】図1に示すバリ取り装置の作動手順を示すフロ
ーチャート図である。
【図10】歯車を冷間鍛造により形成し、歯車の端面部
を旋削加工した際に生ずるバリの様子を示す摸式図であ
り、(a)はその断面図、(b)は正面図である。
【図11】バリの除去に用いられるワイヤブラシを示す
斜視図である。
【符号の説明】
1 歯車 3 バリ取り工具 8 制御装置 26 摩擦ブレーキ
フロントページの続き (72)発明者 朝倉 里司 愛知県豊田市トヨタ町1番地 トヨタ自動 車株式会社内 (72)発明者 都築 勝宏 愛知県豊田市鴻ノ巣町5丁目20番地16 株 式会社中部技研内

Claims (3)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 歯車の歯形部分に歯車状をなすバリ取り
    工具を当接させ、前記歯車とバリ取り工具との各歯形を
    順次噛み合わせると共に、該歯車とバリ取り工具とを歯
    すじ方向に摺動させて、歯形部分に生じたバリを除去す
    るバリ取り装置であって、歯車とバリ取り工具との歯面
    同士の圧接力を維持する加圧手段を有することを特徴と
    するバリ取り装置。
  2. 【請求項2】 前記バリ取り工具の幅を前記歯車に比し
    て小さく形成し、前記歯車とバリ取り工具との歯すじ方
    向の位置関係に対応して、前記歯車とバリ取り工具との
    回転駆動を行う制御手段を設けたことを特徴とする請求
    項1に記載のバリ取り装置。
  3. 【請求項3】 歯車の歯形部分に該歯車より幅が小さく
    歯車状をなすバリ取り工具を当接させ、前記歯車とバリ
    取り工具とを歯すじ方向に摺動させる第1の行程と、前
    記歯車とバリ取り工具とを所定量回転させる第2の行程
    とを有し、前記バリ取り工具が歯車の端面部近傍に位置
    するときには前記第1の行程のみを行い、それ以外のと
    きには前記第1の行程および第2の行程の双方を行うこ
    とを特徴とするバリ取り方法。
JP27841095A 1995-10-02 1995-10-02 バリ取り装置およびバリ取り方法 Pending JPH0994717A (ja)

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