JPH0993885A - リラクタンスモータ - Google Patents

リラクタンスモータ

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JPH0993885A
JPH0993885A JP24120295A JP24120295A JPH0993885A JP H0993885 A JPH0993885 A JP H0993885A JP 24120295 A JP24120295 A JP 24120295A JP 24120295 A JP24120295 A JP 24120295A JP H0993885 A JPH0993885 A JP H0993885A
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ferromagnetic
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Masahiro Mita
正裕 三田
Takashi Sasaki
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 リラクタンスモータにおいて、突極比率が高
く、したがって、モータ効率が高く、さらに、構成が簡
単かつ堅牢で高速回転にも耐え得るリラクランスモータ
を提供する。 【解決手段】 強磁性部と非磁性部とが共存するととも
に、強磁性部および非磁性部の結晶構造が異なる同一素
材の部材からなり、かつ前記非磁性部が加熱変成部から
なる回転子コアを具備することを特徴とするリラクタン
スモータ。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、回転子と固定子と
の相対位置による磁気抵抗値の違いを利用して回転させ
る、いわゆるリラクタンスモータの改良に関する。
【0002】
【従来の技術】固定子巻線側から見た回転子の位置によ
る磁気抵抗値の違いを利用して機械的出力を得るリラク
タンスモータは、回転子の堅牢性から、これまで高信頼
性あるいは高速回転が必要とされる用途等に用いられて
きた。図4に従来のリラクタンスモータの概念図を示
す。図4において、41は回転子コア、42A,42B
は固定子巻線、43は固定子コア、44はシャフトを各
々表す。この場合、回転子40の突極数は2である。ま
た、42A,42Bからなる固定子巻線の相数は2で、
一つ(42A)の相をA相、もう一方(42B)の相を
B相と呼ぶことにする。次に、図5〜図8に従って、図
4の動作を説明する。なお、図5〜図8において、図4
と同一参照符号のものは図4と同一の構成部分を表す。
図5において、固定子48に設けられた固定子巻線のA
相に電流が流されたとすると、このA相の固定子巻線に
より生じる磁力線は57の一群の線で示される様な形状
となる。この磁力線の経路(磁路)としては、常に全体
の磁気抵抗が最も小さくなる磁路が必然的に選ばれる。
さらに、磁路に可動部分が存在する場合は、その可動部
分を動かすことにより磁気抵抗を当初の条件よりも小さ
くする作用がある。図5では、回転子40の突極部分5
11の中心がA相の固定子巻線の巻かれている歯531
と正対する位置が最も磁気抵抗の小さい場合であるの
で、A相の固定子巻線42Aに電流を流すことにより回
転子40は矢印C方向に回転し、図6の位置まで回転す
る。
【0003】回転子40が図6の位置まで回転した時点
で、図7に示すようにスイッチ46Aを切り離してスイ
ッチ46Bを接続することによって、A相の固定子巻線
42Aに流していた電流を停止し、B相の固定子巻線4
2Bに電流を流すと、回転子40は矢印C方向に回転
し、図8に示すように回転子40の突極部分がB相の固
定子巻線42Bに正対する位置まで回転子40が回転す
る。このようにA相とB相の固定子巻線に交互に電流を
流すことにより、回転子40を回転させることが可能と
なる。また、図4から図8に示すように、回転子40が
回転するに従い、固定子歯の中心点Dでは回転子40と
の磁気的な距離が変化している。
【0004】リラクタンスモータにおいては、磁気抵抗
の小さい突極部分と、突極と突極との間に存在する磁気
抵抗の大きい部分との磁気抵抗差がリラクタンスモータ
特性に大きな影響を与える。このため、突極部分の中心
に磁気的な軸を考え、一般にこの軸を直軸(d軸)と呼
ぶ。また、突極と突極との中間に位置する磁気的な軸を
横軸(q軸)と呼ぶ。ここで、直軸が巻線の位置に対し
て正対した場合、すなわち、回転子40が図6の位置に
ある場合のA相のインダクタンスをLaとする。また、
横軸が巻線の位置に対して正対した場合、すなわち、回
転子40が図8の位置にある場合のA相のインダクタン
スをLbとすると、突極率比ξという概念を導入でき
て、ξ=La/Lbで表わされる。
【0005】リラクタンスモータはその回転子の形式で
概略以下の3種類に分類される。第1の方式は図11に
その回転子の斜視図を示す突極型リラクタンスモータ用
回転子である。同図では回転子コア41の中心にシャフ
ト44が設けられた4極の回転子40を示している。こ
の回転子40を用いたリラクタンスモータは回転子40
に突極511が4箇所形成され、これらの突極が図示さ
れない固定子側の回転磁界に同期しながら回転する。
【0006】第2の方式は図12にその回転子の斜視図
を示す単一バリア型リラクタンスモータ用回転子であ
る。図12の回転子40の外形は円形で、回転子40の
内部に実質的な突極部を形成するために、回転子40の
表層部の磁束の流れを防ぐ磁気障壁128を設けてあ
り、この磁気障壁は通常ロータコア41に設けられた穴
である。
【0007】第3の方式は図13および図14に示す回
転子を具備する多層バリア型リラクタンスモータ(特開
平6−311677号公報参照)である。この方式は回
転子コアに磁性層と非磁性層とを交互に設けることによ
って、回転子における位置による磁気抵抗値の差を産み
出している。図13において、磁性体131と非磁性体
132とが交互に積み重ねられて形成された全体の積層
体を外側から非磁性のロータバー133で押さえ、この
ロータバー133は磁性体131と非磁性体132との
積層体で構成される複合積層体が回転子140の回転中
に飛び出さないようにネジ締結具134でシャフト13
5に固定される。さらに、この固定は図13に示す回転
子140端に設置されている端キャップ136で補強さ
れるという複雑な構成をとっている。また、Dr. Soong
他により1993年に発表された論文でも上記のような
端キャップは省略されているものの図13,図14とほ
ぼ同様の構成を採用し、さらに、寸法精度を出すために
各部品を用いて回転子を組立た後、機械加工を行ってい
る。これら第1から第3の方式のリラクタンスモータ
は、回転子を主に鉄系合金で構成し得るため、堅牢で高
速回転モータに適しておりかつ安価に製造できるという
特長がある。
【0008】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、リラク
タンスモータにおける上記3種類の回転子方式はそれぞ
れ下記の問題を有している。図11の突極型リラクタン
スモータ用の回転子40を高速回転型モータに用いた場
合、突極511が高速回転型モータ内部において風損を
増大させ、モータ効率が低下するという問題を有する。
また、図11の突極型リラクタンスモータ用回転子、お
よび図12の単一バリア型リラクタンスモータ用回転子
では、モータ効率を大きく左右する突極比率ξを大きく
とることができない。したがって、突極型リラクタンス
モータ用回転子、および単一バリア型リラクタンスモー
タ用回転子では突極比率ξをせいぜい2〜4の範囲とす
るのが実用的な設計である。さらに、図12の単一バリ
ア型リラクタンスモータ用回転子においては、通常、磁
気バリアは回転子コア41内部に設けられた穴で構成さ
れるので、突極比率ξを大とするためには穴と穴との距
離を極力小さくする必要が生じる。その結果、回転子4
0の外周部分の遠心力を回転子コア41の幅dという非
常に狭い部分で支えなければならず、高速回転では機械
強度的に不安定な回転子40となる可能性を秘めてい
る。次に、図13および図14の多層バリア型リラクタ
ンスモータ用回転子では、突極比率ξを6〜20に設定
できる。このため、非常に高いモータ特性が得られる可
能性があるが、この多層バリア型リラクタンスモータ用
回転子は組立が他のリラクタンスモータ用回転子に比べ
て煩雑となり、組立に多大の工数を要する等の問題があ
る。
【0009】本発明は上記従来の問題点を解決すべく、
リラクタンスモータにおいて突極比率が高く、したがっ
てモータ効率が高く、さらに、構成が簡単かつ堅牢で高
速回転にも耐え得るリラクランスモータを提供すること
を目的とする。
【0010】
【課題を解決するための手段】上記目的を達成するため
に、本発明のリラクタンスモータにおいては、固定子の
任意の位置における磁気抵抗値が回転子の回転により変
化することを利用して機械的出力を得るリラクタンスモ
ータであって、強磁性部と非磁性部とが共存するととも
に、強磁性部および非磁性部の結晶構造が異なる同一素
材の部材からなる回転子コアを具備するようにリラクタ
ンスモータを構成した。
【0011】本発明においては、前記非磁性部が加熱変
成部であることを特徴としている。すなわち、例えば、
強磁性組織を有する素材を用いて、この素材における非
磁性化したい部分をオーステナイト変態温度以上に加熱
した後冷却するか、あるいは融点以上の温度に加熱溶融
させた後冷却凝固させることで、強磁性部と非磁性部と
が共存するとともに、強磁性部および非磁性部の結晶構
造が異なる同一素材の部材からなる回転子コアを形成で
きる。本発明の加熱変成部は上記の加熱冷却および加熱
溶融させた後冷却凝固させた組織等を含める。
【0012】また、回転子コアが、板状部材が積層され
て構成されることが、うず電流損失の低減化の点で好ま
しい。また、本発明で、前記の強磁性部と非磁性部とが
リラクタンスモータ用回転子の周方向に交互に配置され
ることを特徴とする。また、本発明のリラクタンスモー
タは、突極部間の凹部に前記非磁性部が形成された突極
型リラクタンスモータ用回転子を具備することを特徴と
する。また、本発明のリラクタンスモータは、単一バリ
ア型回転子を具備することを特徴とする。また、本発明
のリラクタンスモータは、多層バリア型回転子を具備す
ることを特徴とする。
【0013】本発明によれば、多層バリア型リラクタン
スモータにおいて、従来回転子コアの半径方向に別個の
部品として積み重ねていた磁性部分と非磁性部分とを一
つながりの強磁性部分および非磁性部分とが共存した部
材により構成することによって、機械的強度が高く、し
かも構成が簡単で組立性が良く、さらに従来の多層バリ
ア型リラクタンスモータ用回転子と同等以上の高い突極
比率を維持できる多層バリア型リラクタンスモータ用回
転子を構成することができる。また、単一バリア型リラ
クタンスモータにおいて、従来回転子の磁気バリアから
外側部分にかかる遠心力をこの外側部分の小さな断面積
で支えていたのに対し、本発明では磁気バリア部分が穴
ではないので磁気バリア部分でも遠心力を支えられるた
め、高速回転にも十分耐え得る高機械強度の単一バリア
型リラクタンスモータ用回転子を構成できる。また、突
極型リラクタンスモータにおいて、回転子コアが強磁性
部分と非磁性部分とが共存した部材(好ましくは単一部
材)で構成されるため、円筒状の回転子外形を保つこと
ができ、したがって、突極型リラクタンスモータ用回転
子の回転中の風損を低減することが極めて容易である。
【0014】
【発明の実施の形態】以下、図面により本発明を説明す
る。なお、本発明の突極型およびバリア型等のリラクラ
ンスモータにおいて、固定子から見て、磁気抵抗が低く
なる回転子の部位を突極部と呼ぶことにする。図1は本
発明による多層バリア型リラクタンスモータ用回転子の
実施の形態の一例を示す要部斜視図である。図1におい
て、回転子1は回転子コア15とシャフト14とを具備
する。ハッチされた18の部分は回転子コア15を構成
する非磁性部分、11は回転子コア15を構成する強磁
性部分である。回転子コア15は前記の強磁性部分11
と非磁性部分18とを有する薄板17をシャフト14の
軸方向に積層させて構成される。図1では回転子コア1
5の外径が47mm、シャフト14を通すために回転子
コア15の中心に設けられた穴部16の直径が20m
m、回転子コア15のシャフト14の軸方向の長さが6
0mmに形成されている。ここで、薄板17の直軸(d
軸)および横軸(q軸)は図1に示すように形成され、
固定子(図示せず)の回転磁界に同期しながら回転子1
が回転するが、この際、回転磁界の磁束が強磁性部分1
1に流れる。
【0015】図1の回転子1は例えば次のような工程で
製作することができる。まず、重量で0.6%Cー13
%Cr−Fe,bal.および不可避不純物を含む組成
の素材材料を約1mm厚みの板材に加工した後、500
℃で応力除去焼鈍を施してフェライト相とカーバイド相
とからなる強磁性結晶組織の板材とした。その後、図1
の回転子1を構成する薄板17の形状寸法が打ち抜き出
せるに十分な大きさの薄板に切り放し、この薄板に位置
決め用のピン穴を2箇所穿孔後(図示せず)、このピン
穴を基準として薄板17における非磁性化すべき18部
分に該当する部分のみをレーザ照射(本実施例ではCO
2レーザを用いたが、これに限定されず他の公知のレー
ザを用いてもよい。)によって1200℃程度に加熱
後、水中にて急冷する(または大気中や不活性ガス雰囲
気中で放冷冷却してもよい。)ことによって非磁性結晶
組織であるオーステナイト組織とした。その後、上記ピ
ン穴を基準として回転子1の外形形状およびシャフト穴
16形状に打ち抜きにより整形して薄板17を形成し、
この薄板17を多数積層して回転子コア15を形成した
後、シャフト14を回転子コア15の穴16に挿入固着
して、回転子1を組み上げた。ここで、上述した通り、
回転子コア15は重量で0.6%Cー13%Cr−F
e,bal.および不可避不純物を含む組成のいわゆる
磁性ステンレス鋼からなる。このステンレス鋼はその製
造過程において、上述した通り、冷間圧延を行って厚み
が約1.0mmの薄板とされ、その薄板に焼鈍を行うこ
とにより、フェライトとカーバイドとからなる強磁性組
織となる。この強磁性組織のBーHカーブを図9に示
す。図9より、図1の11部分に該当する部分は20℃
において、各々、最大比透磁力μm=565,保磁力H
c=10.5(Oe),50(Oe)の磁界中における
磁束密度B50=12300(G),100(Oe)の磁
界中における磁束密度B100=13600(G)という
優れた強磁性特性であることが確認された。この焼鈍後
の薄板に対し、図1の非磁性とする部分18に該当する
部分を、レーザ照射によって、この薄板のオーステナイ
ト変態温度以上に加熱後、急冷することにより、図1の
18部分が図10のBーH特性となった。この18部分
は室温(20℃)において、最大比透磁率が1.1であ
り、したがって、最大比透磁率が2以下のオーステナイ
ト組織であることが確認された。なお、このレーザによ
る加熱は、レーザ照射されている微小面積(現実的には
直径0.3mmから5mm程度の円内)が加熱され、そ
の加熱点を移動させることによって、線あるいは面の熱
処理を実現しているため、加熱部分以外の薄板部分がヒ
ートシンクの役目を果たすことにより、加熱後の急冷は
水冷等の特別な操作を必ずしも行う必要がなく、空気中
の放置で十分急冷効果を得ることができる。また、上記
レーザによる加熱部分は通常1200℃程度であり、加
熱部分を溶融させることはないが、必要に応じて、レー
ザが照射されている微小面積を溶解する加熱条件を採用
することができる。このように、図1の回転子1の構成
によれば、機械構造的に一体な部品で構成されるととも
に強磁性部分11と非磁性部分18とを交互に形成した
薄板17を積層して形成された回転子コア15をシャフ
ト14に固着することによりリラクタンスモータ用の高
機械強度の回転子1を製作することができる。回転子コ
ア15とシャフト14との固着方法は、焼きばめ、およ
びキーによる回り止めを併用している。なお、図1の回
転子1を形成する他の方法として、薄板17を一枚ずつ
シャフト14に挿入、固着して回転子コア15を積層形
成することも可能である。図1の回転子1は、このよう
に、回転子コア15が回転子1の回転面において機械構
造的に一体の部品で形成されていることから、回転強度
が従来の多層バリア型リラクタンスモータ用回転子に比
べて大変強く、高速回転に最適な構成となっている。ま
た、回転子コア15の構成を図14のように多数部品で
構成する場合と比べて単純でかつ組立が非常に容易であ
る。また、図13および図14では、回転中の遠心力の
大部分をロータバー133で受け止め、その全遠心力が
ボルト134と端キャップ136のかなり小さな断面積
に集中するといった局部的な応力集中も生じないため、
機械構造上極めて有利な構成となっている。また、図1
の回転子1は突極比率も従来と同等に構成されている。
【0016】図2(a)および図2(b)に、各々、本
発明の単一バリア型リラクタンスモータ用回転子の実施
の形態の一例を示す。図2(a)および図2(b)にお
いて、図1と同一参照符号のものは図1と同一の構成部
分を表す。図2(a)において、回転子1を構成する回
転子コア15に形成された非磁性部分18が磁気バリア
として作用する。このように、磁気バリアとして作用す
る非磁性部分18を一つながりの同一素材からなる部材
で熱処理による結晶構造変化のみで形成できるので、従
来のように磁気バリア18の部分に穴を設けることがな
く、したがって磁気バリア18部分より外側の回転子1
部分に作用する遠心力による引っ張り応力を磁気バリア
18部分が分担する事が可能となり、機械的に堅牢な回
転子1を構成できる。また、図2(b)に示すごとく磁
気バリア18部分を回転子1の外周面15aまで設ける
ことができるため、突極比率を従来のものに比べて増加
させることができる。
【0017】図3は、従来の突極型リラクタンスモータ
用回転子と同等以上のモータ特性を得ることができる本
発明の突極型リラクタンスモータ用回転子の実施の形態
の一例を示す斜視図である。図3において、図1と同一
参照符号のものは図1と同一の構成部分を表す。図3に
おいて、任意の突極部11aと11aとの間の凹部すな
わち強磁性部11に隣接する外周側の部分には非磁性部
18が形成されている。したがって、図3の構成によれ
ば、回転子1の外形を円筒形に保ったままで、かつ従来
と同等以上の突極型リラクタンスモータ用回転子の磁気
的機能を維持しながら強磁性部分11と非磁性部分18
の形状を自在に変化させることができ、回転子1を高速
回転しても風損が大幅に増加することもなく、かつ、非
磁性部分18の形状が機械的強度等の条件に制限される
ことがなく、突極比率も従来のものより増加させること
ができる。
【0018】本発明に用いるロータコア用材料として
は、母相が例えばフェライト相、マルテンサイト相等を
主体として構成される強磁性相であって、この強磁性相
がオーステナイト変態温度あるいは融点以上に局部加熱
され、そののち冷却されることによって形成される加熱
変成部分が非磁性部分(例えば、オーステナイト組織
等。)となり得る材料であれば使用可能である。具体例
を挙げれば、上記実施例の組成に代表されるフェライト
系のステンレス鋼、およびマルテンサイト系のステンレ
ス鋼、高マンガン鋼等の公知の材料を使用できる。ま
た、局部加熱手段としては、前記レーザ加熱以外でも高
周波加熱、プラズマ加熱、高温加熱体の接触による加熱
等など種々の手段を採用し得る。また、本発明におい
て、回転子コアを板材の積層体でなく、バルク材で構成
してもよい。また、本発明において、回転子コアは強磁
性部分と非磁性部分とが共存した一体の部材(本発明に
おいて、積層体は一体の構造体と定義する。)で構成さ
れることが好ましいが、例えば、図1において、薄板1
7を点線で示すように複数個(図1では4分割)に分割
して、この分割体を積層して回転子1を構成してもよ
い。
【0019】
【発明の効果】本発明は以上記述のような構成及び作用
であるから、下記の効果を奏し得る。 (1)磁気抵抗差が大きくかつ機械的信頼性の高いリラ
クタンスモータ用回転子が得られる。 (2)回転子コアを構成する部品点数が少ないため、組
立が容易なリラクタンスモータ用回転子が得られる。 (3)磁気抵抗差を回転子コアの形状によらず実現でき
るため、風損を低下させることが可能で、かつ、磁気抵
抗差が大きいリラクタンスモータ用回転子が得られる。
結果として、特性の高いリラクタンスモータ用回転子が
構成できる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の実施の形態の一例に係わる多層バリア
型リラクタンスモータ用回転子の斜視図を示す図であ
る。
【図2】本発明の実施の形態の一例に係わる単一バリア
型リラクタンスモータ用回転子の斜視図を示し、(a)
は磁気バリア部分が外周面まで至らない場合、(b)は
磁気バリア部分を外周面まで設けた場合である。
【図3】本発明の実施の形態の一例に係わる突極型リラ
クタンスモータ用回転子の斜視図を示す図である。
【図4】リラクタンスモータの概念図である。
【図5】リラクタンスモータの動作原理を説明する図で
ある。
【図6】リラクタンスモータの動作原理を説明する図で
ある。
【図7】リラクタンスモータの動作原理を説明する図で
ある。
【図8】リラクタンスモータの動作原理を説明する図で
ある。
【図9】本発明に係わるロータコアの強磁性部分のBH
特性の一例を示す図である。
【図10】本発明に係わるロータコアの非磁性部分のB
H特性の一例を示す図である。
【図11】従来の突極型リラクタンスモータの回転子を
示す図である。
【図12】従来の単一バリア型リラクタンスモータの回
転子を示す図である。
【図13】従来の多層バリア型リラクタンスモータの回
転子を示す図である。
【図14】従来の多層バリア型リラクタンスモータの回
転子を示す図である。
【符号の説明】
1 回転子、11 強磁性部、14 シャフト、15
回転子コア、16 穴、17 薄板、18 非磁性部、
40 回転子、41 回転子コア、42A A相巻線、
42B B相巻線、43 固定子コア、44 シャフ
ト、45 直流電圧源、46A A相電気回路スイッ
チ、46B B相電気回路スイッチ、57 磁束線、1
28 磁気バリア、131 非磁性部、132 磁性
部、133 ロータバー、134 ネジ締結具、135
シャフト、136 エンドキャップ、511 回転子
突極部分、531 固定子歯

Claims (7)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 強磁性部と非磁性部とが共存するととも
    に、強磁性部および非磁性部の結晶構造が異なる同一素
    材の部材からなる回転子コアを具備することを特徴とす
    るリラクタンスモータ。
  2. 【請求項2】 非磁性部が加熱変成部であることを特徴
    とする請求項1記載のリラクタンスモータ。
  3. 【請求項3】 回転子コアが、板状部材が積層されて構
    成されることを特徴とする請求項1または2記載のリラ
    クタンスモータ。
  4. 【請求項4】 強磁性部と非磁性部とがリラクタンスモ
    ータ用回転子の周方向に交互に配置されることを特徴と
    する請求項1ないし3のいずれか1項に記載のリラクタ
    ンスモータ。
  5. 【請求項5】 突極部間の凹部に前記非磁性部が形成さ
    れた突極型リラクタンスモータ用回転子を具備すること
    を特徴とする請求項1ないし4のいずれか1項に記載の
    リラクタンスモータ。
  6. 【請求項6】 単一バリア型回転子を具備することを特
    徴とする請求項1ないし4のいずれか1項にリラクタン
    スモータ。
  7. 【請求項7】 多層バリア型回転子を具備することを特
    徴とする請求項1ないし4のいずれか1項にリラクタン
    スモータ。
JP24120295A 1995-09-20 1995-09-20 リラクタンスモータ Expired - Fee Related JP3856347B2 (ja)

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