JPH0990517A - 往復駆動装置及び画像形成装置 - Google Patents

往復駆動装置及び画像形成装置

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JPH0990517A
JPH0990517A JP27180395A JP27180395A JPH0990517A JP H0990517 A JPH0990517 A JP H0990517A JP 27180395 A JP27180395 A JP 27180395A JP 27180395 A JP27180395 A JP 27180395A JP H0990517 A JPH0990517 A JP H0990517A
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Susumu Ikuma
進 伊熊
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 従来技術におけるバネクラッチ機構を用いる
ことなく、負荷の変動に関わらない一定速度による前後
進運動と、往復サイクルを短くするための高速による後
進運動を実現させ、小型化を図る。 【解決手段】 一方向にのみ駆動力を与えながら回転す
る駆動源と、前記駆動力を歯車列3,5から成る減速手
段により歯車列3,5がかみ合うことで減速されて前進
運動を行い、該前進運動によって蓄えられる弾性力を保
持する弾性力保持手段の復帰力によって後進運動を行う
往復駆動装置において、前記運動の速度を減衰する減衰
手段8を備え、減衰手段8は前記後進運動のみ作動し、
前記前進運動の際には、前記減衰手段を非作動に切り換
える前後進切り換え手段40を有することを特徴とす
る。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、一方向にのみ回転
する駆動源と、その駆動源によって蓄えられた弾性力を
利用して、負荷の往復動を行う往復駆動装置及びそれを
用いた画像形成装置に関するものである。
【0002】
【従来の技術】従来より負荷を往復動させる一例とし
て、画像形成装置として電子写真複写機等における往復
移動する部材として用いられる原稿移動台、ミラー台等
がある。その原稿台駆動やミラー台駆動は、像担持体で
あるドラムや搬送ローラ等の装置本体の駆動装置と同期
しながら、負荷の変動に関わらない一定速度による前後
進運動と、往復サイクルを短くするための高速による後
進運動を実現させる往復運動が要求されている。
【0003】これを実現するための往復駆動装置の構成
として、一方向にのみ回転する駆動源としてのモータ
と、複数の歯車列からなる減速手段である減速装置に加
えて、前後進切り換え手段として動力の伝達及びその回
転方向を変換するバネクラッチ機構、その切り換えを行
うソレノイド等を組み合わせて用いることにより、往復
運動を行うものがある。
【0004】また、別の往復駆動装置の構成として、一
方向にのみ回転する駆動源としてのモータによって前進
運動を行い、その前進運動によって弾性力保持手段とし
てのゼンマイ等に弾性力を保持し、その蓄えられた弾性
力によって後進運動を行うものもある。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、上記し
た従来技術で示したバネクラッチ機構とソレノイドを使
用した往復駆動装置には、以下に挙げる課題があった。
【0006】まず第1の課題としては、バネクラッチ機
構自体の部品点数が多く、各部品の精度のバラツキが生
じると、変音、滑り、バネ切れ、つれ回りといった現象
が生じることがあった。従って、個々の部品精度の管理
が重要となり、特にクラッチの鳴きの現象は商品イメー
ジを著しく低下させるものであった。
【0007】次に第2の課題としては、部品点数が多い
ことによって、バネクラッチの占有する体積が大きいも
のとなり、また比重の大きい部品で構成されているた
め、小型の電子写真複写機においては往復駆動装置全体
の占める割合が大きくなり、電子写真複写機の小型化を
妨げていた。さらに、精度の高い部品を数多く要求する
ため、高価な往復駆動装置となり小型化でなく、安価な
往復駆動装置を達成することを困難としていた。
【0008】また、第3の課題としては、駆動方向の切
り換えを行う度に作動するソレノイドから、突発音が発
生してしまう。特に、静かなオフィスで使用される機会
の多いデスクトップタイプの電子写真複写機では、この
連続して発生する突発音が騒音レベルを大きくして、商
品イメージを低下させる要因となっていた。さらに、ソ
レノイドの通電が続くため、電力消費は多くなり、それ
自体の温度上昇も大きくなり、省エネルギーに反する製
品イメージとなってしまう。
【0009】また、別の構成として、モータによって前
進運動を行い、ゼンマイ等により後進運動を行う往復駆
動装置にも以下に挙げる課題があった。
【0010】まず第1の課題としては、ゼンマイ等によ
って後進運動をするため、その負荷の変動によっては移
動速度が異なる可能性がある。例えば負荷が非常に小さ
い場合は急激な後進運動となり、停止位置等でその内部
の機構部品を損傷してしまう危険があった。また、負荷
が大きい場合は後進の移動速度が遅くなり、往復のサイ
クルが長くなってしまうという不具合があった。
【0011】次に第2の課題としては、その後進速度を
制御するために、摩擦抵抗や粘性抵抗等の減衰負荷を与
えることが考えられる。しかしながら、その減衰負荷が
前進時にも作用し、この負荷を加えたものをモータにて
駆動させるため、モータに大きな出力が要求されること
になり、モータが大型化し、往復駆動装置全体の小型化
を困難なものとしていた。
【0012】本発明は、上記した従来技術の課題を解決
するためになされたもので、本出願に係る第1の発明の
目的は、従来技術におけるバネクラッチ機構を用いるこ
となく、負荷の変動に関わらない一定速度による前後進
運動と、往復サイクルを短くするための高速による後進
運動を実現させ、小型とし得る往復駆動装置及びそれを
用いた画像形成装置を提供することにある。
【0013】また、本出願に係る第2の発明の目的は、
部品点数の少ない簡単な前後進切り換え手段により、安
価で小型とし得る往復駆動装置及びそれを用いた画像形
成装置を提供することにある。
【0014】また、本出願に係る第3の発明の目的は、
ソレノイドが発生する突発音を極力少なくし、商品の静
粛性と省エネルギーを実現できる往復駆動装置及びそれ
を用いた画像形成装置を提供することにある。
【0015】
【課題を解決するための手段】上記目的を達成するた
め、本出願に係る第1の発明は、一方向にのみ駆動力を
与えながら回転する駆動源と、前記駆動力を歯車列から
成る減速手段により該歯車列がかみ合うことで減速され
て前進運動を行い、該前進運動によって蓄えられる弾性
力を保持する弾性力保持手段の復帰力によって後進運動
を行う往復駆動装置において、前記運動の速度を減衰す
る減衰手段を備え、該減衰手段は前記後進運動のみ作動
し、前記前進運動の際には、前記減衰手段を非作動に切
り換える前後進切り換え手段を有することを特徴とす
る。
【0016】本出願に係る第2の発明は、前記前後進切
り換え手段は、前記減速手段と前記減衰手段を保持して
揺動可能に支持された保持部材を有し、該保持部材を減
衰手段が作動する方向に付勢する付勢手段と、該付勢手
段に抗して前記保持部材を減衰手段が非作動となる方向
に移動させるソレノイドによって切り換えを行うことを
特徴とする。
【0017】本出願に係る第3の発明は、前記ソレノイ
ドは、前記前進運動の動作開始時のみ作動し、前記後進
運動への切り換え動作は前記歯車列のかみ合いの有無に
よって行われることを特徴とする。本出願に係る第4の
発明は、上記各構成の往復駆動装置を、画像形成装置の
往復移動する部材の駆動部に用いたことを特徴とする。
【0018】上記した本出願に係る第1の発明にあって
は、減衰手段は後進運動のみ作動し、前進運動の際に
は、減衰手段が作動しないように設定されるため、後進
運動では減衰(速度制御)がなされ、かつ、前進運動で
はその減衰抵抗が負荷しないように動作する。
【0019】上記した本出願に係る第2の発明にあって
は、前後進運動の切り換え動作を、減速手段と減衰手段
を保持した保持部材を移動させるだけの動作で行うこと
ができる。
【0020】上記した本出願に係る第3の発明にあって
は、ソレノイドの作動時間は少なくなり、歯車列のかみ
合いが無くなることで、自動的に前後進の切り換えがな
されるため、切り換えのタイミングを制御する検出手段
や、その制御回路を別途に設ける必要がない。
【0021】上記した本出願に係る第4の発明にあって
は、上記した往復駆動装置を、画像形成装置の往復移動
する部材の駆動部に用いることで、小型で、商品の静粛
性と省エネルギーが実現できる。
【0022】
【発明の実施の形態】
(実施の形態1)以下に本発明の実施の形態1に係る往
復駆動装置について、図面を参照して詳細に説明する。
本実施の形態の往復駆動装置は、電子写真複写機等に採
用されている原稿台移動機構について説明するものとす
る。
【0023】図1は、往復駆動装置の前後進切り換え手
段を示しており、初期状態を表している。また、図2は
往復駆動装置が採用されている画像形成装置としての電
子写真複写機の概略図であり、図3〜図5は前後進を繰
り返す動作を説明する図である。
【0024】本実施の形態の電子写真複写機は図2に示
すように、略直方体形状の装置本体1の上部に、原稿台
2が設置されており、中央部には読み取り原稿を載置す
る原稿台ガラス20を有している。原稿台2は、図示し
ないスライドガイドレールによって図中矢印x1−x2
方向に走査可能に支持され、後述する往復駆動装置によ
って往復駆動される。装置本体1上部には、原稿を照射
する光源21及び露光手段であるレンズアレイ22から
なる光学系を有している。
【0025】23は画像を形成するプロセスカートリッ
ジであり、電子写真感光体である感光ドラム24と、そ
の周囲に帯電手段である一次帯電ローラ25、現像器2
6、クリーナー27等を一体的に内蔵している。
【0026】原稿台ガラス20に載置された原稿は光源
21によって照射され、予め一次帯電ローラ25により
均一に帯電させた感光ドラム24に、その反射光像をレ
ンジアレイ22を通し露光することで静電潜像を形成
し、現像器26で前記静電潜像に応じたトナー像を形成
することにより可視像化する。
【0027】そして、感光ドラム24に対向して設けら
れた転写ローラ28に電圧印加することで、トナー像を
記録媒体であるシートに転写し、クリーナー27によっ
て感光ドラム24に残留したトナーを除去するように構
成されている。
【0028】また、29はシートを給紙するための給紙
ローラ対であり、図示しないカセットから、また手差し
口より挿入されたシートを、一時的に停止しているレジ
ストローラ対30によって斜行が補正されると共に、前
記感光ドラム24に形成されるトナー像と同期して搬送
される。
【0029】31は画像転写後のシートを搬送するため
の搬送装置であり、32は転写画像を定着させるための
定着器であり、ヒータを内蔵した定着ベルトとこれに圧
接する加圧ローラからなっている。33は画像定着後の
シートを装置本体1外に搬送するための排出ローラ対で
あり、34は装置本体1内の暖められた空気を外部に強
制排気するためのファンである。
【0030】また、図2に示すように前記原稿台2を後
進駆動する動力源として、弾性力保持手段としてのゼン
マイ41が装置本体1に巻回され、その一端を原稿台2
に設けられた係止部2bに係止している。原稿台2が矢
印x1方向(以後は前進方向という)へ移動することに
より、ゼンマイ41は引き伸ばされてその弾性力を保持
する。その結果、ゼンマイ41の復帰力により、原稿台
2はその前進方向の移動に伴い、矢印x2方向(以後は
後進方向という)に付勢されることになる。但し、原稿
台2が初期位置(図2の実線で示す位置)でも、常に後
進方向に付勢されるようにバネ定数を設定している。
【0031】なお、弾性力保持手段はゼンマイに限ら
ず、その他コイルバネ等のバネ部材等でも良い。
【0032】また、装置本体1には、往復駆動装置の前
後進切り換え手段40がゼンマイ41より前方に設置さ
れているが、詳細な手段の説明を図1を用いて行う。
【0033】3は原稿台2に取り付けられた歯車列を成
すラックであり、歯車列を成す前進ギア5にかみ合うこ
とで、原稿台2を移動させることが可能である。
【0034】この時、ラック3が前進ギア5にかみ合う
ことで、回転時の摩擦抵抗や粘性抵抗等により、原稿台
2の移動が減速される。即ち、ラック3と前進ギア5は
減速手段を成す。
【0035】前進ギア5は、揺動支点4aを中心に矢印
a1−a2方向へ揺動可能に支持された保持部材として
の揺動レバー4に回転可能に保持され、アイドラギア6
を経て入力ギア7に連結されているが、入力ギア7は図
示しない一方向に回転する駆動源としてのモータによ
り、常に矢印a1方向に駆動されているが、この前後進
切り換え手段40の中には、回転方向を切り換える手段
は存在しない。よって、複写機作動中は、入力ギア7、
アイドラギア6、前進ギア5と駆動が伝達されることに
より、前進ギア5は常に矢印b方向に回転していること
にある。
【0036】また、8は減衰手段としてのダンパーギア
であり、揺動レバー4に保持されて前進ギア5と揺動支
点4aを中心に対向する位置に設けられている。
【0037】ダンパーギア8は、回転時の摩擦抵抗や粘
性抵抗等を利用して、回転速度にほぼ比例した負荷トル
クを発生するもので、ラック3とかみ合うことにより、
原稿台2の移動速度を制御する。なお、このダンパーギ
ア8は他のギアとかみ合うことはなく、前進ギア5等と
は無関係に機能する。
【0038】9は装置本体1に固定されたソレノイドで
あり、矢印c1−c2方向に往復移動可能な可動子9a
の一端を揺動レバー4に設けられた長穴部4bに挿着さ
れ、ソレノイド9の通電時に矢印c2方向に可動子9a
を引き込むことにより、揺動レバー4を装置本体1に設
けられた突き当てピン11に当接するまで、矢印a2方
向に回動させることが可能となっている。
【0039】また、10は揺動レバー4を矢印a1方向
に付勢する付勢手段としてのバネであり、一端を装置本
体1側のピン13に、他端を揺動レバー4の穴部4cに
挿着されている。このバネ10により、ソレノイド9の
通電が無い時は、可動子9aが矢印c1方向に押し出さ
れ、揺動レバー4は矢印a1方向に回動し、装置本体1
に設けられた突き当てピン12に当接して保持されるこ
とになる。
【0040】上記構成において、往復駆動装置の動作に
ついて図1と図3〜図5を用いて説明する。
【0041】まず、電源切断時や投入時、初期段階の切
り換え手段40の状態を示しているのが図1である。こ
の時、ゼンマイ41の弾性力によって、原稿台2は後進
方向に付勢されているが、突き当てピン14とラック3
の端部が当接しているため、原稿台2を確実に初期位置
に保持することになる。さらに、ソレノイド9への通電
はないため、揺動レバー4はバネ10の付勢力によっ
て、突き当てピン11に当接して保持されている。よっ
て、前進ギア5がラック3とかみ合うこともなく、前進
ギア5が回転していても原稿台2を移動させることはな
い。
【0042】また、この時ダンパーギア8はラック3と
はかみ合うが、他のギア列とはかみ合うことはないた
め、ゼンマイ41の弾性力に抗することで、原稿台2を
前進方向に手で移動させることが可能となっている。よ
って、プロセスカートリッジ23の交換や、なんらかの
要因で記録媒体であるシートが装置本体1の用紙移送路
内に詰まった場合のジャム処理をし易いものとしてい
る。
【0043】次に、複写動作開始信号が与えられること
により、バネ10の付勢力に抗するに十分な電圧によっ
て、ソレノイド9へ通電がなされ前後進切り換え手段4
0が作動する。
【0044】図3に示すように、ソレノイド9の可動子
9aが矢印c2方向に引き込まれることにより、揺動レ
バー4は、揺動支点4aを中心に矢印a方向に回動し、
突き当てピン11に当接して保持される。この回動動作
により、前進ギア5がラック3とかみ合い、図示しない
駆動源としてのモータ、入力ギア7、アイドラギア6か
ら駆動力が伝達され、前進ギア5が矢印b方向に回転
し、ラック3と前進ギア5がかみ合うことで減速されて
原稿台2が前進方向に移動、即ち原稿台2の前進運動が
開始される。
【0045】その後、記録媒体であるシートに対して前
述した複写プロセスが行われ、画像が形成されることに
なる。
【0046】この時、前進ギア5は矢印b方向に回転
し、ラック3とかみ合っているため、その反力として、
揺動レバー4には矢印a2方向のモーメントが作用す
る。よって、一度前進ギア5とラック3がかみ合うと逃
げが生じることなく、確実に動力が伝達され前進直線運
動が行われることになる。
【0047】この矢印a2方向の反力が生じることによ
り、ソレノイド9による矢印c2方向の駆動力は不要と
なり、動作開始信号より所定の時間を経て、ソレノイド
9の通電は切られるが、前進運動はそのまま続けられ
る。
【0048】また、原稿台2の前進運動に伴い、ゼンマ
イ41は引き伸ばされて、その弾性力を保持していく。
もちろん、この弾性力に抗するだけの前進方向の駆動力
が、前進ギア5から入力されるように、図示しない駆動
源としてのモータもトルク及び減速ギアは予め設定され
ている。
【0049】その後、原稿台2が前進移動を行い、図4
に示すように、走査方向の切り換え位置に達すると、原
稿台2に取り付けられたラック3はギアの終端部とな
り、これ以降はにはギアが存在しないように設定されて
いる。この状態では、ラック3と前進ギア5とのかみ合
いが無くなり、その反力も自動的に消滅してしまうこと
になる。
【0050】また、前述したようにソレノイド9への通
電がなく、ソレノイド9による矢印c2方向の駆動力が
なくなっているため、揺動レバー4はバネ10の付勢力
によって、矢印a1方向に回動し、突き当てピン12に
当接して保持されることになり、図5に示すように自動
的に切り換わる。
【0051】図5の状態では、原稿台2に与えられる力
は、ゼンマイ41からの後進方向の弾性力のみとなり、
原稿台2は後進方向に移動、即ち後進運動を始める。こ
の時、ラック3がダンパーギア8とかみ合い、速度にほ
ぼ比例した前進方向の減衰負荷を与えながら移動するた
め、原稿台2が急激に後進することはない。
【0052】このダンパーギア8の減衰負荷の大きさと
ゼンマイ41の復元力を適切な値をとることにより、自
由に後進速度を設定することが可能であり、前進速度よ
り数倍早くすることも可能である。また、原稿台2に載
置された重量とは無関係に、ほぼ等しい速度で後進運動
を続けることになる。
【0053】やがて、原稿台2は初期位置である図1に
示すように、ラック3の端部が突き当てピン14と当接
して後進運動が停止する。次の往復運動に備える待機状
態となり、ソレノイド9の通電によって、再び前進運動
へ切り換わることになる。
【0054】また、本実施の形態は、次に示す特有の効
果を奏する。
【0055】1)ソレノイド9の通電が前進運動の初期
段階だけで終了するため、消費する電力が少なくなり、
省エネルギーにそった電子写真複写機とすることが可能
となる。
【0056】2)前進から後進への切り換えが自動的に
行われるため、別途に走査終了の位置を検出する検出手
段を設ける必要がない。
【0057】(実施の形態2)次に、本発明の実施の形
態2について図6、図7を参照して説明する。本実施の
形態は、上記した実施の形態1とは、前後進切り換え手
段40のみ異なるため、その部分について説明し、その
他の構成及び作用は実施の形態1と同一なので、その説
明は省略する。
【0058】図6において、103は不図示の原稿台に
取り付けられた歯車列を成すラックであり、歯車列を成
す前進ギア105にかみ合うことで、原稿台を移動させ
ることが可能である。
【0059】前進ギア105は、ガイド軸115にそっ
て矢印d1−d2方向へ平行移動可能に支持された保持
部材としての揺動レバー104の軸104dに回転可能
に保持され、アイドラギア106を経て、図示しない入
力ギアに連結されているが、常に駆動されており、回転
方向を切り換える手段は存在しない。
【0060】また、108は減衰手段であるダンパーギ
アであり、揺動レバー104に保持されて前進ギア10
5に対向する位置に設けられている。
【0061】109は装置本体に固定されたソレノイド
であり、可動子109aの一端を揺動レバー104に設
けられた穴部104bに係止され、ソレノイド109の
通電時には可動子109aを引き込むことにより、揺動
レバー104を装置本体に設けられた突き当てピン11
1に当接するまで、矢印d2方向に平行移動させる(図
6参照)。
【0062】また、110は揺動レバー104を矢印d
1方向に付勢する付勢手段としてのバネであり、一端を
装置本体側のピン113に、他端を揺動レバー104の
穴部104cに掛けられている。このバネ110によ
り、ソレノイド109の通電が無い時は、揺動レバー1
04は矢印d1方向に平行移動し、装置本体に設けられ
た突き当てピン112に当接して保持されることになる
(図7参照)。
【0063】上記構成において、往復駆動装置の動作に
ついて図6、図7を用いて説明するが、上記した実施の
形態1とは、揺動レバー104の移動方向が異なるこ
と、また、前進ギア105とラック103とかみ合い方
向の反力が揺動レバー104の移動方向に作用しないた
め、前進運動中にソレノイド109の通電が続けられる
ことが異なるだけである。
【0064】また、本実施の形態は、次に示す特有の効
果を奏する。
【0065】1)ソレノイド109の通電の有無によっ
て、前後進運動方向を切り換えられるため、電子写真複
写機における原稿台の走査範囲を原稿の大きさに合わせ
て変化させることにより、走査時間を短縮することが可
能となる。
【0066】なお、上記各実施の形態では往復駆動装置
として電子写真複写機の往復移動する部材である原稿移
動台の駆動部を例示したが、本発明はこれに限定される
ものではなく、他の往復移動する部材、例えば画像形成
装置としての電子写真複写機等のミラー移動台等の駆動
部にも適応できることはいうまでもない。
【0067】
【発明の効果】以上説明したように、本出願に係る第1
の発明によれば、減衰手段を後進運動のみ作動させ、前
進運動の際には、減衰手段が作動させない前後進切り換
え手段により、負荷の変動に関わらない一定速度による
前後進運動と、高速でかつ安定した後進運動を実現させ
ることにより、その往復サイクルを短縮することが可能
であり、安定した往復駆動装置を提供することができ
る。
【0068】また、本出願に係る第2の発明によれば、
上記前後進運動の切り換えは減速手段と減衰手段を保持
して揺動可能に支持された保持部材を、ソレノイドによ
って作動させるだけという、部品点数の少ない簡単な前
後進切り換え手段により、安価で小型の往復駆動装置を
提供することができる。
【0069】また、本出願に係る第3の発明によれば、
ソレノイドは前進運動の動作開始時のみ作動し、後進運
動への切り換え動作は歯車列のかみ合いの有無によって
行われるため、ソレノイドが発生する突発音を極力少な
くし、商品の静粛性と省エネルギーが実現できる往復駆
動装置を提供することができる。
【0070】また、本出願に係る第4の発明によれば、
往復駆動装置自体が小型化されるため、画像形成装置の
小型化を実現することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】図1は本発明の実施の形態1に係る往復駆動装
置の前後進切り換え手段の初期状態を説明する図であ
る。
【図2】図2は本発明の実施の形態1に係る往復駆動装
置が採用されている画像形成装置としての電子写真複写
機の概略図である。
【図3】図3は本発明の実施の形態1に係る往復駆動装
置の前後進切り換え手段の前進開始状態を説明する図で
ある。
【図4】図4は本発明の実施の形態1に係る往復駆動装
置の前後進切り換え手段の前進終了状態を説明する図で
ある。
【図5】図5は本発明の実施の形態1に係る往復駆動装
置の前後進切り換え手段の後進開始状態を説明する図で
ある。
【図6】図6は本発明の実施の形態2に係る往復駆動装
置の前後進切り換え手段の前進状態を説明する図であ
る。
【図7】図7は本発明の実施の形態2に係る往復駆動装
置の前後進切り換え手段の後進状態を説明する図であ
る。
【符号の説明】
1 電子写真複写機本体(画像形成装置本体) 2 原稿台 3 ラック(減速手段) 4、104 揺動レバー(保持部材) 5、105 前進ギア(減速手段) 8、108 ダンパーギア(減衰手段) 9、109 ソレノイド 10、110 バネ(付勢手段) 40 前後進切り換え手段 41 ゼンマイ(弾性力保持手段)

Claims (4)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 一方向にのみ駆動力を与えながら回転す
    る駆動源と、前記駆動力を歯車列から成る減速手段によ
    り該歯車列がかみ合うことで減速されて前進運動を行
    い、該前進運動によって蓄えられる弾性力を保持する弾
    性力保持手段の復帰力によって後進運動を行う往復駆動
    装置において、 前記運動の速度を減衰する減衰手段を備え、 該減衰手段は前記後進運動のみ作動し、前記前進運動の
    際には、前記減衰手段を非作動に切り換える前後進切り
    換え手段を有することを特徴とする往復駆動装置。
  2. 【請求項2】 前記前後進切り換え手段は、前記減速手
    段と前記減衰手段を保持して揺動可能に支持された保持
    部材を有し、該保持部材を減衰手段が作動する方向に付
    勢する付勢手段と、該付勢手段に抗して前記保持部材を
    減衰手段が非作動となる方向に移動させるソレノイドに
    よって切り換えを行うことを特徴とする請求項1に記載
    の往復駆動装置。
  3. 【請求項3】 前記ソレノイドは、前記前進運動の動作
    開始時のみ作動し、前記後進運動への切り換え動作は前
    記歯車列のかみ合いの有無によって行われることを特徴
    とする請求項2に記載の往復駆動装置。
  4. 【請求項4】 請求項1,2または3に記載の往復駆動
    装置を、往復移動する部材の駆動部に用いたことを特徴
    とする画像形成装置。
JP27180395A 1995-09-26 1995-09-26 往復駆動装置及び画像形成装置 Withdrawn JPH0990517A (ja)

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Cited By (3)

* Cited by examiner, † Cited by third party
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EP2139093A2 (en) 2008-06-27 2009-12-30 Hitachi, Ltd. Permanent-magnet type electric rotating machine
CN104712671A (zh) * 2013-12-11 2015-06-17 昆山麦格纳汽车***有限公司 机械双向非超越离合器
JP2018119546A (ja) * 2017-01-20 2018-08-02 国立研究開発法人宇宙航空研究開発機構 運動エネルギ発生機構及びこれを用いた跳躍ロボット

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