JPH0990434A - 垂直配向ねじれネマチック液晶表示装置 - Google Patents

垂直配向ねじれネマチック液晶表示装置

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JPH0990434A
JPH0990434A JP27356395A JP27356395A JPH0990434A JP H0990434 A JPH0990434 A JP H0990434A JP 27356395 A JP27356395 A JP 27356395A JP 27356395 A JP27356395 A JP 27356395A JP H0990434 A JPH0990434 A JP H0990434A
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display device
crystal display
substrate
molecules
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JP27356395A
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Susumu Nishida
進 西田
Hiroki Takahashi
弘樹 高橋
Hideo Saito
秀雄 斉藤
Shizuo Murata
鎮男 村田
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JNC Corp
Original Assignee
Chisso Corp
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Abstract

(57)【要約】 (修正有) 【課題】背景色が無彩色で明るく視認性に優れると共
に、高コントラスト、高視野角、高速応答を可能にした
液晶表示装置を提供する。 【解決手段】表面に透明電極及び配向膜が順に形成さ
れ、配向膜が対向する様に間隙を設けて配置された一対
の基板と、間隙を満たす液晶と、一対の基板を挟む2枚
の偏光板と、液晶表示装置において、基板上の液晶分子
の角度を90度から45度までの準垂直配向をさせ、方
位角を他方の基板上の分子の方位角に対して90度と
し、液晶はセル厚の4倍又はそれ以上のカイラルピッチ
となるようにカイラル物質を加えた負の誘電異方性のカ
イラルネマチック液晶であること、一方の偏光板の透過
軸は基板上の分子の方位角に実質的に平行又は直角の方
向に配置し、他方の偏光板の透過軸は一方の偏光板の透
過軸と実質的に平行又は直角である液晶表示装置。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、液晶表示装置に関
し、特に液晶分子の有する旋光性機能を電圧で制御する
液晶表示装置に関する。
【0002】
【背景技術】従来、電気光学効果を用いた液晶表示装置
には、動的散乱効果を利用するDSMセル、色素を用い
たゲストホストセル、ねじれネマチック構造を有するT
Nセル、SBE(超複屈折効果)セル、STN(超ねじ
れネマチック)セルなどがある。この中では最も一般的
に用いられている液晶表示装置は、正の誘電異方性を示
すネマチック液晶を使用したシャット、ヘルフリッヒ効
果に基づくもので、ねじれネマチック構造を有している
ものである。最近の実用化に近い方式として、広い視野
角を持つOCB(光学補償ベンド配向)セルも提案され
ている(宮下等、ユーロディスプレイ’93ダイジェス
ト、149〜52頁)。
【0003】誘電率異方性が負の液晶材料を用いたもの
では、電気的に制御された複屈折効果を用いたECB型
液晶表示装置が一般的に知られている。負の誘電率異方
性を有するネマチック層の電場内での変形により、実効
的に複屈折率を変化させて透過率の変化を利用するもの
である。これに光学補償板を用い、新しい配向制御を追
加したものがSH(スーパーホメオトロピック:山内
等、エスアイディ’89ダイジェスト、378〜381
頁)方式である。
【0004】これらの方式では、正の誘電率を用いた表
示装置は、視野角が狭いといった問題と応答速度も不十
分であり、負の誘電異方性を用いたECB型液晶表示装
置も応答が遅い点や急峻性が悪い、しきい値電圧が高い
などの問題があった。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】最近前述のSTNセル
はパソコン等の情報端末として広く利用され始め、大形
セルの高精細画面を可能にしたが、視角依存性及び応答
速度が不十分な点が指摘されている。セル厚の均一性の
ためにガラス基板の研磨等の生産プロセスでの問題もあ
る。また、画素毎にスイッチを設けたアクティブマトリ
ックス型セルは、将来のカラーパソコンの表示装置とし
て本命視され、応答速度についてはかなり改善されてき
た。しかし、TN特有の視角依存性が大きいことはまだ
十分に解決されていない。最近になり実用化に近い方式
として、OCB(光学補償ベンド配向)セルも提案され
てきた。これは初期の配向ではスプレイ配向になってい
て、安定にベンド配向させる為に最初に一定時間高い電
圧を印加してベンド配向に転移させる必要があり、配向
技術等の問題がある。
【0006】誘電率異方性が負の液晶材料を用いる方式
は、上述のECB型液晶表示装置、及び光学補償板を用
いたSHセルがある。前者は応答速度が遅く、急峻性が
悪いのと電圧が高いといった問題があり、後者は白黒表
示も可能であり、視角依存性も良くなっているが、応答
速度が遅い問題がある。本発明は、この様な従来技術の
課題に対処するためになされたもので、位相補償板など
との組み合わせにより、背景色が無彩色で明るく視認性
に優れると共に、高コントラスト、高視野角、高速応答
を可能にした液晶表示装置を提供することを目的にして
いる。
【0007】
【課題を解決する手段】本発明の構成は、以下にて表さ
れる。 (1)表面に透明電極及び配向膜が順に形成され、配向
膜が対向する様に間隙を設けて配置された一対の基板
と、間隙を満たす液晶と、一対の基板を挟む2枚の偏光
板と、電極の間に電圧を印加するための駆動回路を有す
る液晶表示装置において、基板上の液晶分子を基板から
の角度を90度から45度までの準垂直配向をさせるこ
と、望ましくは90度から70度の準垂直配向をさせる
こと、一方の基板上の分子の方位角を他方の基板上の分
子の方位角に対して90度とすること、液晶はセル厚の
4倍又はそれ以上のカイラルピッチとなるようにカイラ
ル物質を加えた負の誘電異方性のカイラルネマチック液
晶であること、一方の偏光板の透過軸は基板上の分子の
方位角に実質的に平行又は直角の方向に配置すること、
他方の偏光板の透過軸は一方の偏光板の透過軸と実質的
に平行又は直角であることを特徴とする液晶表示装置。
【0008】(2)表面に透明電極及び配向膜が順に形
成され、配向膜が対向する様に間隙を設けて配置された
一対の基板と、間隙を満たす液晶と、一対の基板を挟む
2枚の偏光板と、電極の間に電圧を印加するための駆動
回路を有する液晶表示装置において、基板上の液晶分子
を基板からの角度を90度から45度までの準垂直配向
をさせること、望ましくは90度から70度の準垂直配
向をさせること、基板上の分子の方位角がランダムであ
る多数のドメインを発生する手段を有すること、液晶は
セル厚の4倍又はそれ以上のカイラルピッチとなるよう
にカイラル物質を加えた負の誘電率異方性のカイラルネ
マチック液晶であること、2枚の偏光板の透過軸は実質
的に直角であることを特徴とする液晶表示装置。
【0009】(3)使用される液晶材料は、負の誘電率
を有する液晶組成物であり、少なくとも3種類以上の成
分からなり、その少なくとも2種類の成分は式1ないし
式5から選択される構造部分からなる化合物であること
を特徴とする上記(1)に記載の液晶表示装置。
【化2】 (4)使用される液晶材料は、負の誘電率を有する液晶
組成物であり、少なくとも3種類以上の成分からなり、
その少なくとも2種類の成分は式1ないし式5から選択
される構造部分からなる化合物であることを特徴とする
上記(2)に記載の液晶表示装置。
【0010】(5)液晶分子を基板の垂直方向から方位
角を固定するために、SiOxの斜方蒸着膜又は高分子
膜又はポリシラン系の塗布及び塗布後にラビングしたも
のを、いずれか又はこれらを組み合わせて配向させたこ
とを特徴とする上記(1)および(3)のいずれかに記
載の液晶表示装置。
【0011】(6)基板上の分子の方位角がランダムで
ある多数のドメインを発生させる手段が透明電極又は高
分子膜の上に形成されたポリシラン系化合物膜からなる
ことを特徴とする上記(2)または(4)のいずれかに
記載の液晶表示装置。
【0012】(7)偏光板と基板の間に光学異方性を有
する光学補償板を配置したことを特徴とする上記(1)
〜(6)の液晶表示装置。
【0013】本発明の液晶表示装置は、電圧を印加した
ときに旋光性が生じるように液晶分子を90度ツイスト
配向させて、光の透過率を電圧で制御するものであり、
具体的には、以下に述べる電気光学効果を示すものであ
る。
【0014】図1、図2の様に垂直配向または基板より
90度から45度程度傾けた準垂直配向をさせる。望ま
しくは90度から70度に傾けたものとする。上と下の
基板は、90度の角度を持って配置する。この基板間に
負の誘電率異方性の液晶を挟んでセルを製作する。
【0015】電圧無印加時においては、偏光板を基板の
上下で直交させた場合には、光を透過しないで「暗状
態」になる。図2から分かるように、液晶分子のチルト
角θが垂直に近いため、入射光はほぼ液晶の正常光屈折
率の影響しか受けない。この結果、偏光子で直線偏光と
なった光は、そのままの偏光状態を維持しながら液晶領
域を通過し、検光子によって吸収される。従って電圧無
印加時において「暗状態」、即ち黒レベルを得ることが
できる。電圧印加時には、基板間の誘電率異方性が負の
液晶材料にある大きさ以上の電圧を印加すると、液晶の
分子長軸の方向は電界に垂直になろうとするトルクが働
き、配向軸に沿って90度のツイストが生じて旋光能が
現れて、光を透過するようになり「明状態」となる。偏
光板を平行にした場合には逆の状態となり、電圧を印加
した場合に「暗状態」となり、電圧無印加の場合には
「明状態」が生じることになる。基板を90度に配置し
たときのセルの配向分布、即ちチルト角θとツイスト角
φを図3に示す。チルト角80°、セル厚8μmにし
て、このセルによる波長を変化させたときの電圧ー透過
率特性を図4に示す。なお、液晶は負の誘電率異方性を
示すものである。
【0016】基板の垂直方向から僅かに傾けてプレティ
ルト角を持たせたセルにおいて、プレティルト角を80
度〜40度にしたときの電圧−透過率特性のシミュレー
ション結果を図5に示す。プレティルト角を大きくする
ことによって、しきい値電圧を低くできることを示すと
共に、コントラストの低下が起きることを示している。
プレティルト角を45度以上にすると、コントラストは
2以上であり、コントラストを十分とるためには70度
以下のプレティルト角が望ましいことを示している。
【0017】なお、垂直配向及び垂直方向からの角度を
僅かに傾けた準垂直配向をもたらす方法は、SiO2等
による斜方蒸着法によるもの、ポリシラン系化合物を塗
布したもの、及びそれぞれ又はこれらを組み合わせて所
望のプレティルト角を得るものである。
【0018】斜方蒸着法は、ある蒸着物質をガラス基板
表面に蒸着させることで基板表面付近の液晶分子を制御
するよく知られた方法である。蒸着角をガラス面の法線
方向からの角度によって、基板に対しての液晶分子のプ
レティルト角を制御することができる。但し、プレティ
ルト角の大きい場合は蒸着角の僅かな違いで大きく変動
するために、斜方蒸着によるプレティルト角は小さくし
て、垂直配向剤と組み合わせるなどにより、準垂直配向
となる方位角を決めるのがセル製法としては望ましいも
のである。
【0019】また、良好な表示特性を得るためには、完
全な垂直配向の場合において、2枚の偏光板を直交させ
ると、電圧無印加時に原理的に透過率が0となり良好な
「暗状態」が得られるが、電圧印加時に基板表面付近の
液晶分子の長軸方向が定まらず、カイラル剤添加の濃度
によって制御されたねじれ配向が得られることになる。
この様に、基板表面における方位角の境界条件が曖昧な
場合、基板表面に方位角に関するランダムな配向(いわ
ゆるアモルファス)が生じる。この様に基板表面におけ
る分子長軸の方位角が定まらないように意図的にセルを
製作して、偏光板を直交ニコルとした場合に、電圧無印
加時には透過率0であり、「暗状態」を得ることができ
る。これは方位角を決めてプレティルト角を施したとき
と同じ原理である。電圧印加時においては、基板間での
配向状態はアモルファスでない場合の配向状態と何ら変
わらない。上と下の基板付近における液晶分子長軸の方
位角が、ランダムな90度ねじれ配向としてセル全体に
分布した状態となる。この上下基板間のアモルファス配
向の概念図を図6に示す。液晶の方位角を一定にして、
偏光子と検光子の配置を直交に保ったまま偏光子を回転
させて、電圧と透過率特性の平均を取ってシミュレーシ
ョンを行った。計算結果による電圧−透過率特性を図7
に示す。
【0020】前述したようにアモルファス垂直配向セル
は、斜方蒸着処理でもできるが、高分子膜やポリシラン
系などの塗布のみでセルの製作ができる。これらはラビ
ングなどの処理を行わなくとも配向させることを示し、
ラビングで問題となる基板表面の塵埃による汚染、およ
びラビングにより発生する静電気による駆動回路への影
響や配向膜内への電荷の発生を防ぐことができる。これ
らによる液晶セルの表示特性への悪い影響を除去でき
る。
【0021】セル厚やプレティルト角の設定によって
は、十分なコントラストが得られない場合と電圧印加時
に彩色化が懸念されるが、最適なセル厚と液晶の最適な
屈折率異方性及び偏光板の配置を考慮すれば、高コント
ラスト、無彩色化は可能である。また、最近開発されて
きている1軸及び2軸性の位相補償板との組み合わせに
より、カラー表示の可能な白黒表示も可能である。さら
に、位相補償用としてもう一枚の垂直ツイストネマチッ
ク液晶セルを用いて、印加電圧を所望の値にして波長分
散の低減を行うことによっても、無彩色化は実現でき
る。
【0022】使用される液晶材料は、負の誘電率を有す
る液晶組成物であり、少なくとも3種類以上の成分から
なり、その少なくとも2種類の成分は、式1ないし式5
から選択される構造部分からなる化合物であることを特
徴とする。なお、これらの化合物としては一般式(A)
で表される。 一般式(A): R1−(B1−X1)l−(B2−X2)m−A−(X
3−B3)n−R2
【0023】ただし、この式においては、R1及びR2
は互いに独立であり、10個までの炭素原子を有するア
ルキル又はアルケニルであって、更に1個あるいは2個
の隣接してないCH2基が−O−、−COO−、−OC
O−、−C≡C−で置換されていてもよい。B1、B2
及びB3は互いに独立であって、場合によっては1個あ
るいは2個のCH基が窒素で置換されていてもよく、場
合によってはフッ素置換の1,4−フェニレンあるいは
1,4シクロヘキシレン環でもよい。X1、X2及びA
3は互いに独立であって、−COO−、−OCO−、−
OCH2O−、−CH2O−、−CH2CH2−、−C
≡C−あるいは単結合であり、−A−は式1ないし式5
の構造部分から選択され、l、m及びnは互いに独立に
0あるいは1であり、l+m+nは1、2あるいは3で
ある。
【0024】
【実施例】以下、実施例により本発明をさらに詳しく説
明するが、本発明はこれら実施例によって何等限定され
るものではない。
【0025】実施例1 図2において、基板上の液晶分子を基板からの角度を準
垂直配向させるために、チッソ社製垂直配向膜「ODS
−E」をスピンコートした。この様な2枚の基板を組み
合わせ、セル厚を9.5μmになる様にギャップ材を入
れて調整した。液晶材料としては、組成物例1のものを
基板間に注入して、垂直配向ツイストネマチック液晶表
示装置を作製した。上下の偏光板の配置は、上の偏光子
と下の偏光子は90度となるようにした。 組成物例1
【化3】
【0026】このセルの電気光学特性を周囲温度25度
において透過にて測定し、次の結果を得た。Vα,β,γ
は、セル基板の法線方向からβ度、液晶分子の方位角方
向から右回りにγ度において、透過率がα%変化したと
きの電圧(V)を表す。 V10, 0, 0=1.03、V90, 0, 0=1.5 V10,20, 0=0.99、V10,20,45=0.86、V10,20,315=0.93 V10,40, 0=1.00 応答速度は5V印加において立ち上がり時間Tr=47ミ
リ秒であり、立ち下がり時間Td=39ミリ秒であった。
視角依存性については、図8に示した。
【0027】組成物例1の物性は次のとおりであった。
NI=63.3、η=39.4、Δn=0.074、n
o=1.491、ne=1.565、Δε=−5.4、
ε‖=4.5、ε⊥=9.9。P=38.5。ただし、
NIはネマチックーアイソトロピック点(℃)、ηは粘
度(mPs/sec)、Δnは屈折率異方性、noは正
常光での屈折率、neは異常光の屈折率、Δεは誘電率
異方性、ε‖は長軸方向の誘電率、ε⊥は単軸方向の誘
電率、Pはカイラルピッチ(μm)を表す。
【0028】実施例2 図2において、基板上の液晶分子を基板からの角度を準
垂直配向させるために、チッソ社製垂直配向膜「ODS
−E」をスピンコートした。この様な2枚の基板を組み
合わせ、セル厚を10μmになる様にギャップ材を入れ
て調整した。液晶材料としては、組成物例2のものを基
板間に注入して、垂直配向ツイストネマチック液晶表示
装置を作製した。上下の偏光板の配置は、上の偏光子と
下の偏光子は平行となるようにした。 組成物例2
【化4】
【0029】このセルの電気光学特性を周囲温度25度
において透過にて測定し、次の結果を得た。 V10,0,0=3.2、V90,0,0=4.5
【0030】液晶は組成物例2の物性は、NI=57.
4、η=47.0、Δn=0.137、no=1.65
5、ne=1.518、Δε=−2.7、ε‖=5.
9、ε⊥=8.6、P=48μmであった。
【0031】実施例3 図2において、基板上の液晶分子を基板からの角度を準
垂直配向させるために、SiOの斜方蒸着を行った。こ
の様な2枚の基板を組み合わせ、セル厚を9.5μmに
なる様にギャップ材を入れて調整した。液晶材料として
は、組成物例3のものを基板間に注入して、垂直配向ツ
イストネマチック液晶表示装置を作製した。上下の偏光
板の配置は、上の偏光子と下の偏光子は90度となるよ
うにした。このセルの電気光学特性を周囲温度25度に
おいて透過にて測定し、次の結果を得た。 V10,0,0=3.1、V90,0,0=4.3
【0032】組成物例3の物性は、NI=70.6、η
=24.4、Δn=0.0847、no=1.484
7、ne=1.5694、Δε=−2.8、ε‖=3.
8、ε⊥=6.6、P=40であった。 組成物例3
【化5】
【0033】実施例4 図2において、基板上の液晶分子を基板からの角度を準
垂直配向させるために、チッソ社製垂直配向膜「ODS
−E」をスピンコートし、軽いラビングを行った。この
様な2枚の基板を直交するように組み合わせ、セル厚を
9.5μmになる様にギャップ材を入れて調整した。液
晶材料としては、組成物例4のものを基板間に注入し
て、垂直配向ツイストネマチック液晶表示装置を作製し
た。上下の偏光板の配置は、上の偏光子と下の偏光子は
液晶分子の方位角に合わせて配置した。このセルの電気
光学特性を周囲温度25度において透過にて測定し、次
の結果を得た。 V10, 0, 0=1.62、V90, 0, 0=2.36 V10,20, 0=1.39、V10,20,45=1.57、V10,20,90=1.23 V10,40, 0=1.14
【0034】組成物例4の液晶物性は、NI=87.
0、η=31.5、Δn=0.1225、no=1.4
958、ne=1.6183、Δε=−1.4、ε‖=
4.8、ε⊥=6.2、P=42であった。 組成物例4
【化6】 視角依存性については、図9に示した。
【0035】したがって、本発明となる上記実施例にお
いて、視野角の広い応答速度の速い液晶表示装置を作成
することができることが分かる。なお、背景色が無彩色
で明るく視認性に優れた表示をするために、2枚の偏光
板の間に1枚ないし2枚の位相補償板を使用することが
できる。更に、実施例では透過による電気光学測定を行
っているが、反射板を一方の偏光板の外側に配置すれば
透過型にても垂直配向ツイストネマチック液晶表示装置
は、同様の効果が可能である。
【0036】
【発明の効果】以上説明したように、本発明の液晶表示
装置によれば、位相補償板などとの組み合わせにより、
背景色も無彩色でカラー化も可能な、高コントラスト、
広視野角を可能にした液晶表示装置を提供することがで
きる。
【図面の簡単な説明】
【図1】液晶セルの構成を示す図である。
【図2】垂直配向ねじれネマチックセルの概念図を示
す。この図において θ0 基板からのチルト角 β1 下側偏光板の透過軸と液晶分子の方位角との角度
(度) β2 上側偏光板の透過軸と液晶分子の方位角との角度
(度) を表す。
【図3】電圧を印加したときの液晶分子の配向変化を示
しす図である。この図において Z 液晶セル厚さ方向の位置(μm) θ 液晶分子のティルト角角(度) φ 液晶分子の基板に平行な面におけるツイスト角
(度) を表す。
【図4】θ0=80度、d=8μmの場合に波長を変化
させたときの電圧−透過率特性を示す図である。
【図5】λ=633nmにおける、プレティルト角と電
圧−透過率特性の関係を示した図である。
【図6】アモルファス配向セルの電圧無印加時と電圧印
加時の液晶分子の配向状態の概念を示した図である。
【図7】λ=633nm、θ0=80度、d=8μmの
場合アモルファス配向セルの電圧−透過率特性の計算値
を示した図である。
【図8】実施例1のそれぞれの視角依存性を示した図で
ある。中心から外に向かっての軸はしきい値電圧を示
し、0〜315は特定の方位角方向から右回りに振った
角度γ(度)を示す。
【図9】実施例4のそれぞれの視角依存性を示した図で
ある。中心から外に向かっての軸はしきい値電圧を示
し、0〜315は特定の方位角方向から右回りに振った
角度γ(度)を示す。
【符号の説明】
1、10 偏光板 2、9 ガラス基板 3、8 透明電極 4、7 配向層 5 液晶層 6 シール剤

Claims (7)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】表面に透明電極及び配向膜が順に形成さ
    れ、配向膜が対向する様に間隙を設けて配置された一対
    の基板と、間隙を満たす液晶と、一対の基板を挟む2枚
    の偏光板と、電極の間に電圧を印加するための駆動回路
    を有する液晶表示装置において、基板上の液晶分子を基
    板からの角度を90度から45度までの準垂直配向をさ
    せること、一方の基板上の分子の方位角を他方の基板上
    の分子の方位角に対して90度とすること、液晶はセル
    厚の4倍又はそれ以上のカイラルピッチとなるようにカ
    イラル物質を加えた負の誘電異方性のカイラルネマチッ
    ク液晶であること、一方の偏光板の透過軸は基板上の分
    子の方位角に実質的に平行又は直角の方向に配置するこ
    と、他方の偏光板の透過軸は一方の偏光板の透過軸と実
    質的に平行又は直角であることを特徴とする液晶表示装
    置。
  2. 【請求項2】表面に透明電極及び配向膜が順に形成さ
    れ、配向膜が対向する様に間隙を設けて配置された一対
    の基板と、間隙を満たす液晶と、一対の基板を挟む2枚
    の偏光板と、電極の間に電圧を印加するための駆動回路
    を有する液晶表示装置において、基板上の液晶分子を基
    板からの角度を90度から45度までの準垂直配向をさ
    せること、基板上の分子の方位角がランダムである多数
    のドメインを発生する手段を有すること、液晶はセル厚
    の4倍又はそれ以上のカイラルピッチとなるようにカイ
    ラル物質を加えた負の誘電異方性のカイラルネマチック
    液晶であること、2枚の偏光板の透過軸は実質的に直角
    であることを特徴とする液晶表示装置。
  3. 【請求項3】使用される液晶材料は、負の誘電率を有す
    る液晶組成物であり、少なくとも3種類以上の成分から
    なり、その少なくとも2種類の成分は、式1ないし式5
    から選択される構造部分からなる化合物であることを特
    徴とする請求項1に記載の液晶表示装置。 【化1】
  4. 【請求項4】使用される液晶材料は、負の誘電率を有す
    る液晶組成物であり、少なくとも3種類以上の成分から
    なり、その少なくとも2種類の成分は、式1ないし式5
    から選択される構造部分からなる化合物であることを特
    徴とする請求項2に記載の液晶表示装置。
  5. 【請求項5】液晶分子を基板の垂直方向からの方位角を
    固定するために、SiOxの斜方蒸着膜又は高分子膜又
    はポリシラン系化合物の塗布及び塗布後にラビングした
    ものを、いずれか又はこれらを組み合わせて配向させた
    ことを特徴とする請求項1および3のいずれかに記載の
    液晶表示装置。
  6. 【請求項6】基板上の液晶分子の方位角がランダムであ
    る多数のドメインを発生させる手段が透明電極又は高分
    子膜の上に形成されたポリシラン化合物からなることを
    特徴とする請求項2および4のいずれかに記載の液晶表
    示装置。
  7. 【請求項7】偏光板と基板の間に光学異方性を有する光
    学補償板を配置したことを特徴とする請求項1〜6のい
    ずれかに記載の液晶表示装置。
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