JPH0985344A - H形鋼の可変ロール装置 - Google Patents

H形鋼の可変ロール装置

Info

Publication number
JPH0985344A
JPH0985344A JP24745995A JP24745995A JPH0985344A JP H0985344 A JPH0985344 A JP H0985344A JP 24745995 A JP24745995 A JP 24745995A JP 24745995 A JP24745995 A JP 24745995A JP H0985344 A JPH0985344 A JP H0985344A
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
roll
web
welding support
rolls
flange
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Pending
Application number
JP24745995A
Other languages
English (en)
Inventor
Katsuhiko Tanaka
勝彦 田中
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Nippon Steel Corp
Original Assignee
Sumitomo Metal Industries Ltd
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Sumitomo Metal Industries Ltd filed Critical Sumitomo Metal Industries Ltd
Priority to JP24745995A priority Critical patent/JPH0985344A/ja
Publication of JPH0985344A publication Critical patent/JPH0985344A/ja
Pending legal-status Critical Current

Links

Landscapes

  • Butt Welding And Welding Of Specific Article (AREA)

Abstract

(57)【要約】 【課題】 溶接H形鋼製造用の圧接ロール・溶接支持ロ
ール等のロール装置において、比較的簡単な構造でサイ
ズ替えのためのロール位置調整作業を容易に短時間に行
え、ロール・ロール支持部材の保有数も削減できるよう
にする。 【解決手段】H形鋼のフランジ材外面を圧下する圧接ロ
ール1のブラケット5に、ウェブ材側面を案内支持する
溶接支持ロール2のブラケット6を接続し、ウェブ高さ
だけが変わる場合、溶接支持ロール2を圧接ロール1に
連動して移動させる。さらに、溶接支持ロール2を微調
整用U溝シム9・ねじ10・ナット11等を介してブラ
ケット6に取付け、フランジ厚の変化分だけロール位置
を調整可能とする。H形鋼サイズが大きい場合には、上
下の溶接支持ロール2間に中間ロールを配設する。必要
に応じて、バックアップロール4を配設して溶接支持ロ
ール2の撓みを防止する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】この発明は、溶接H形鋼の製
造に際しフランジ材とウェブ材を案内支持するロールを
種々のH形鋼サイズに応じて位置調整することのできる
可変ロール装置に関するものである。また、ロール圧延
H形鋼の製造に際して用いられるユニバーサルミルの圧
延ロールにも応用が可能である。
【0002】
【従来の技術】一般に、溶接軽量H形鋼の製造ライン
は、上流側から順にアンコイラー,レベラー,高周波溶
接機,ローラー矯正機,切断機などを配設して構成さ
れ、図8に示すように、アンコイラーから巻き戻した上
下フランジ材Fおよびウェブ材Wを溶接機位置に設置し
た上下一対の圧接ロール1,1と左右一対の溶接支持ロ
ール2,2により正面視I字状に組み合わせると共に、
フランジ材とウェブ材の接合部を高周波電流により加熱
した後、圧接ロール1で圧力を加えながら電気抵抗等に
より溶着している。
【0003】このような溶接軽量H形鋼の製造ラインで
は、ウェブ高さHが例えば75〜450mmと幅の広い
寸法のH形鋼を製造しており、サイズが変更された場合
には、ウェブ高さHに応じて、圧接ロール1の位置を変
え、また溶接支持ロール2による支持状態が適正となる
ようにする必要があり、溶接支持ロール2に関しては、
従来、図9に示すように、ウェブ材Wの側面を複数の溶
接支持ロール2で支持すると共に、これら溶接支持ロー
ル2自体を取り替えていた。
【0004】即ち、従来の各溶接支持ロール2は、図9
(b)に示すように、上下に一対のロール本体50と、
その中間部を支持するロールブラケット51からなり、
このようなロール本体50あるいはロールブラケット5
1を複数サイズ用意しておき、H形鋼のウェブ高さ内寸
H’(ウェブ高Hが変わる場合とフランジ厚が変わる場
合がある)別に、ロール本体50およびそのロールブラ
ケット51を組み合わせてオフラインで準備しておき、
サイズ替え時(段取替え時)にブラケット板51aから
先を全部取り替えていた。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、前述し
た従来のロール構成およびロール替え方法では、H形鋼
のウェブ高内寸H’が変わるサイズ替え毎に、溶接支持
ロールおよびそのロールブラケットの交換をする必要が
あるので、 サイズ替え時間が長く、稼働率が低下す
る、 溶接支持ロールおよびそのロールブラケットの
在庫が多くなる、などの問題点があった。
【0006】このような問題点を解決する方法として、
溶接支持ロール2をウェブ高さ内寸H’に応じて移動さ
せる方法が考えられ、形鋼のローラー矯正機に関して
は、このような考えによる方法が、以下に示すように提
案されている。
【0007】(1) 特開平5−328号公報(幅可変ロー
ル式ローラー矯正機) 図10(a) に示すように、H形鋼のウェブを圧下す
る固定ワークロール60と可動ワークロール61からな
る矯正機用ローラーにおいて、可動ワークロール61の
両側にスペーサー62と円筒形状の押圧用シリンダ63
を組み込み、この2つの押圧用シリンダ63のストロー
クを油圧制御により移動させ、ロール60,61間の間
隔,即ちロール幅を無段階に調整している。
【0008】しかし、この油圧シリンダによる方法で
は、油圧操作のみでロール幅を変更することができ、作
業性が向上するものの、 装置が複雑となり、また油
圧を使用するため、設備コストが高くなる、 幅Wが
±1mmの単位で制御できるか疑問である、 その構
造から、ウェブの中間部分を支持することができない、
などの問題点がある。
【0009】(2) 特開平4−178217号公報(形鋼
のローラー矯正機) 図10(b)に示すように、ローラ矯正機の矯正ローラ
ー70,71の間に、駆動軸72の外周のスリーブ73
に固定され、多段のテーパ爪74aを有するリングスペ
ーサ74と、スリーブ73に回転可能に取付けられ、多
段のテーパ爪75aを有する爪車スペーサ75とを、両
テーパ爪の爪面が互いに接触するように介在させ、爪車
スペーサ75を回転させて互いの接触する爪面をずらす
ことにより、スペーサ幅を変更可能としている。変更後
はナット76を締め付けることにより固定している。
【0010】しかし、このテーパ爪による方法では、
爪車スペーサを回転させた後、ナットによりローラを
固定せねばならず、ロール幅の調整作業が面倒であり、
可動率の低下は避けられない、 この場合も、ウェブ
の中間部分を支持することができない、などの問題点が
ある。
【0011】この発明は、前述のような問題点を解消す
べくなされたもので、その目的は、比較的簡単な構造で
サイズ替えのためのロール位置調整作業を容易に短時間
に行うことができ、ロールおよびそのロール支持部材の
保有数も削減することのできるH形鋼の可変ロール装置
を提供することにある。
【0012】
【課題を解決するための手段】この発明に係るH形鋼の
可変ロール装置は、H形鋼のフランジ材外面とウェブ材
側面に同一位置においてそれぞれ当接するフランジ用ロ
ールとウェブ用ロールを備え、これらロールの位置をH
形鋼ウェブ高さに応じて調整可能なH形鋼の可変ロール
装置において、図1に示すように、フランジ用ロール
(圧接ロール1)の支持部材(圧接ロールブラケット
5)に、フランジ材近傍に位置するウェブ用ロール(溶
接支持ロール2)の支持部材(溶接支持ロールブラケッ
ト6)を接続して、フランジ用ロールの移動に連動して
前記ウェブ用ロールを移動可能とし、さらに前記ウェブ
用ロールをその支持部材に対して微調整用U溝シム9・
ねじ10・ナット11、微調整用ダブルナット、あるい
は油圧シリンダ等により位置調整可能に取付けたことを
特徴とする。
【0013】ここで、H形鋼ウェブ高さH(H形鋼高さ
内寸H’)が大きくなり、フランジ近傍に位置する一対
のウェブ用ロール(上下一対の溶接支持ロール2)だけ
では、ウェブ支持能力に問題がある場合には、図2に示
すように、中間ウェブ用ロール(中間溶接支持ロール
3)を用意しておき、この中間ウェブ用ロールを前記一
対のウェブ用ロール(上下に一対の溶接支持ロール2)
間に配設する。
【0014】また、溶接支持ロール2あるいは中間溶接
支持ロール3などのウェブ用ロールは、通常、片持ち式
の支持構造となるため、これらウェブ用ロールに当接す
るバックアップロール4を設ける。このバックアップロ
ール4は、反H形鋼側であるウェブ用ロールの後方にお
いてウェブ用ロールを挟持するようにH形鋼の進行方向
に一対で配設する(図3参照)。なお、このバックアッ
プロール4は、ウェブ用ロールを両持ち式の支持構造と
した場合には、省略できることはいうまでもない。
【0015】
【作用】以上のような構成において、H形鋼のサイズ替
えに際しては、フランジ厚が変わらずウェブ高さHだけ
が変わる場合と、フランジ厚が変わる場合があり、前者
のウェブ高さHだけが変わる場合には、変更後のウェブ
高さに応じて圧接ロール1等のフランジ用ロールをモー
タジャッキ等で移動させると、これに連動して溶接支持
ロール2等のフランジ近傍ウェブ用ロールも移動し、ロ
ール替えを行うことなく極めて短時間のうちにサイズ替
え作業を行うことができる。
【0016】後者のフランジ厚が変わる場合には、微調
整用U溝シム9を取り替え、あるいはダブルナットを調
整するなどして、フランジ厚の変化分だけ、フランジ材
Fと溶接支持ロール2等の間のロールギャップgを調整
する。シムを挿脱するだけなので、従来のロールとその
ブラケットを取り替える場合に比べて、容易かつ短時間
にサイズ替え作業を行うことができる。また、溶接支持
ロール2等の一種類のフランジ近傍ウェブ用ロールと微
調整用U溝シム9等の微調整部材のみで種々のサイズ
(ウェブ高さ内寸)に対応することができ、従来のよう
に、ウェブ高さ内寸に応じて種々のサイズのロールを用
意しておく必要がないため、ロールの保有数を削減する
ことができる。
【0017】H形鋼の変更後のウェブ高さが大きくな
り、上下一対の溶接支持ロール2等のフランジ近傍ウェ
ブ用ロールだけでは、ウェブ材支持能力に問題がある場
合には、中間溶接支持ロール3等の中間ウェブ用ロール
を配設し、ウェブ材支持能力を確保する。この場合で
も、ロール替え作業は中間ウェブ用ロールのみであり、
従来のロール全部を取り替える場合に比べてロール替え
作業を短時間に行える。また、中間ウェブ用ロールはフ
ランジ近傍ウェブ用ロールと同じサイズのロールを使用
し、これを適宜の組数だけ配設することで対応すること
ができ、従来のように、複数のサイズのウェブ用ロール
やブラケットを多数用意する場合に比べてロールの保有
数を削減することができる。さらに、ウェブ用ロールの
ブラケットも削減することができる。
【0018】溶接支持ロール2あるいは中間溶接支持ロ
ール3等のウェブ用ロールが片持ち式の支持構造でも、
バックアップロール4を使用することにより,ロールの
撓みを抑制することができ、ウェブ支持能力が確保され
る。なお、本発明は溶接H形鋼の可変ロール装置に限ら
ず、ロール圧延H形鋼のユニバーサルミルにおける圧延
ロールにも応用することができる。
【0019】
【発明の実施の形態】以下、この発明を図示する一実施
例に基づいて詳細に説明する。これは、軽量溶接H形鋼
製造ラインの溶接機位置における圧接ロールおよび溶接
支持ロールに適用した例であり、図1にこの発明に係る
溶接H形鋼の可変ロール装置の一例を示す。図2は、図
1の装置を大きいサイズの溶接H形鋼に対して使用した
状態を示す。図3は図1,図2における横断面を示し、
図6,図7に、図1の可変ロール装置の種々の変形例を
示す。
【0020】この発明に係る溶接H形鋼の可変ロール装
置は、溶接機位置に設置されており、図1,図2に示す
ように、主として、H形鋼の上下フランジ材Fの外面を
圧下する上下一対の圧接ロール1,1と、この圧接ロー
ル1,1による圧接位置と同一の垂直面内において上下
フランジ材近傍のウェブWの側面を左右両側から案内支
持する左右一対の溶接支持ロール2,2と、ウェブ高さ
内寸H’が大きい場合に上下の溶接支持ロール2,2間
に配設される左右一対の中間溶接支持ロール3,3と、
H形鋼の左右両側においてロール2およびロール3をバ
ックアップするバックアップロール4からなる。
【0021】上下に一対の圧接ロール1,1のうち下部
の圧接ロール1は、圧接ロールブラケット5を介してベ
ース等に固定し、上部の圧接ロール1は、その圧接ロー
ルブラケット5をロールスタンド等に上下移動可能に案
内支持させ、モータジャッキ8等により上下動させ、ウ
ェブ高さHが変更されても容易に迅速に対応できるよう
にする。なお、この圧接ロール1は、ロール本体を内部
軸受を介してロール軸に取付けた非駆動ロールである。
【0022】左右一対の溶接支持ロール2,2は、その
溶接支持ロールブラケット6,6をそれぞれ圧接ロール
ブラケット5の側板に固定し、上部の溶接支持ロール
2,2が上部の圧接ロール1と共に上下移動できるよう
にする。さらに、上下に一対の溶接支持ロール2,2
は、その垂直ロール軸2bを溶接支持ロールブラケット
6の挿通孔6aに挿入することで上下移動自在とし、溶
接支持ロール2と溶接支持ロールブラケット6との間に
平面視U字状の溝を有する微調整用U溝シム9を挿入
し、垂直ロール軸2bの先端のねじ10に固定用ナット
11を螺着することにより、ロールギャップgを微調整
可能とする。
【0023】中間溶接支持ロール3,3は、中間溶接支
持ロールブラケット7に取付け、このブラケット7をロ
ールスタンド等に固定されている取付架台12にボルト
13を介して着脱可能に取付ける(図2参照)。また、
中間溶接支持ロール3,3は、そのロール本体3aを溶
接支持ロール2のロール本体2aと同一タイプ(同一寸
法)のロールとし、さらに次の表1に示すように、H形
鋼のウェブ高さ内寸H’の範囲に応じて使用組数を変え
るようにしている。
【0024】
【表1】
【0025】中間溶接支持ロールブラケット7は、中間
溶接支持ロール3のロール本体3aを回転自在に支持す
るの垂直ロール軸3bの上下端を支持する正面視コ字状
とする。このブラケット7の基部には、図4に示すよう
に、スライダー7aを設け、取付架台12にはスライダ
ー7aの摺動溝12aとスライダー7aの離脱を防止す
る係止部材12bを設け、中間溶接支持ロールブラケッ
ト7の上下位置を無段階調整自在とする。調整後は係止
部材12bを取付架台12にボルト13で締結すること
により、フラケット7を取付架台12に固定する。
【0026】以上の溶接支持ロール2および中間溶接支
持ロール3は、片持ち式で支持されているので、その後
方にバックアップロール4を設け、各溶接支持ロール
2,3の撓みを防止する。このバックアップロール4
は、図2に示す最大サイズ時の各ロール2,3に当接し
得る長さとし、その上下端を支持ブラケット14により
回転自在に支持し、また図3に示すように、溶接進行方
向に関しては一対で配設し、ロール2,3の反ウェブ側
の後方を両側から挟圧できるようにする。
【0027】以上のような構成の可変ロール装置におい
て、H形鋼のサイズ替えに際しては、次のように、ロー
ルの移動調整と、部分的なロール替えが行われる。
【0028】(1) 図1の状態から、フランジ厚が変わら
ずウェブ高さHだけが大きくなる場合には、ロールギャ
ップgは一定のため、U溝シム9はそのままとし、上部
の圧接ロール1をモータジャッキ8により上昇させる。
これに連動して上部の溶接支持ロール3,3も上昇し、
圧接ロール1の位置調整と同時に溶接支持ロール3の位
置調整が簡単になされる。
【0029】(2) 前記(1) において、フランジ厚が変わ
る場合には、ロールギャップgもフランジ厚の変化分だ
け変わるので、前述の溶接支持ロール3,3の上昇だけ
では対応できないので、固定用ナット11を緩めた後、
微調整用U溝シム9を交換して上下のロールギャップg
を調整する。このシム9は横方向から挿脱することがで
き、簡単に位置調整を行うことができる。
【0030】(3) 上下一対の溶接支持ロール2,2だけ
では、全サイズに対応するには、ウェブ材Wの支持能力
の面から問題があり、変更サイズが大きい場合には、変
更サイズに応じて(1) あるいは(2) の調整を行うと同時
に、上下一対の溶接支持ロール2,2間に左右一対の中
間溶接支持ロール3,3を1組あるいは2組配設する。
【0031】この中間溶接支持ロール3は、上下に位置
調整してロール間の間隔が適当な間隔となるようにす
る。
【0032】以上のようなサイズ替えを実際に行った結
果を以下に示す。本発明装置と従来装置について、(a)
サイズ替え時間の短縮、(b) 溶接支持ロール・ブラケッ
トの在庫を比較した。
【0033】
【表2】
【0034】操業実績では、フランジ厚の変更は22回
/月、フランジ厚は同一でウェブ高さ内寸H’の変更は
6回/月であり、段取替え時間を560分/月から15
4分/月(△406分/月)に短縮することができた。
即ち、本発明では、サイズ替え時間を約7時間短縮(稼
働率1.6%向上)させることができ、かつオフライン
でのロール整備時間7時間を無くすことができた。
【0035】(b) 溶接支持ロール・ブラケットの在庫圧
縮 図5に示すように、溶接支持ロールの在庫は、350P
から200P(△150P)となり、約半減させること
ができた。なお、従来の溶接支持ロールは3タイプを使
用し、本発明では1タイプを共用している。また、ブラ
ケット在庫は、41Pから10P(△31P)となり、
約1/4にすることができた。合計で約1/2に減らす
ことができた。
【0036】次に、図6(a)に示すのは、溶接支持ロ
ール2の上下の微調整をU溝シムに代えてダブルナット
20としたものである。圧接ロールブラケット5の側面
には、板状の溶接支持ロールブラケット21を突設し、
このブラケット21に溶接支持ロール2の垂直ロール軸
に設けたねじ22を挿通させ、ダブルナット20でブラ
ケット21を上下から挟持して固定する。ダブルナット
20を回転させるだけで、溶接支持ロール2の位置を微
調整することができる。
【0037】図6(b)に示すのは、油圧シリンダ23
を使用した油圧制御の例である。板状の溶接支持ロール
ブラケット21に溶接支持ロール2の垂直ロール軸2b
を挿通させると共に、この垂直ロール軸2bにおけるブ
ラケット21の上下に作動片24をそれぞれ取付け、ブ
ラケット21の上下面に基部を固定したそれぞれの油圧
シリンダ23で上下の作動片24(垂直ロール軸2b)
を上下移動させる。設備コストが高価となるが、迅速か
つ正確に溶接支持ロール2の位置を微調整することがで
きる。
【0038】図7(a)に示すのは、ねじ25と正面視
コ字状のブラケット26とにより両持ち式とした例であ
る。板状の溶接支持ロールブラケット21とブラケット
26の上部先端とをU溝シム27を介してねじ25とナ
ット28により微調整可能に固定し、ロール後方に配設
した上下方向のガイド軸29をブラケット26に挿通さ
せてブラケット26を移動自在に案内支持する。中間溶
接支持ロール3のブラケット7もガイド軸29に挿通さ
せて案内支持する。この場合、バックアップロールを省
略することも可能となる。
【0039】図7(b)に示すのは、圧接ロールブラケ
ット5のブラケットベース5aに正面視略コ字状の溶接
支持ロールブラケット21を取付けた例である。このブ
ラケット21は上部をブラケットベース5aに溶接等で
固定し、下部にねじ30を挿通し、U溝シム31と固定
用ナット32で微調整可能に固定する。この場合には、
アーム状のブラケット21が長くなり、溶接支持ロール
2の撓みが大きくなるが、圧接ロール1の整備作業が容
易となる利点がある。
【0040】なお、以上は軽量溶接H形鋼の製造ライン
に適用した例を示したが、これに限らず、ロール圧延
(熱間圧延)H形鋼の製造ラインにおけるユニバーサル
ミルの水平ロールの幅可変にも応用できる。この場合に
は、ウェブを圧下する水平ロールを左右に分割し、左右
一対の水平ロールを、フランジを圧下する左右一対の垂
直ロールにロールブラケットを介して取付けて、左右一
対の垂直ロールの水平移動に連動して左右一対の水平ロ
ールを左右移動可能とし、さらにシム等により微調整で
きるようにする。
【0041】
【発明の効果】前述の通り、本発明は、フランジ用ロー
ルの支持部材に、フランジ材近傍に位置するウェブ用ロ
ールの支持部材を接続して、フランジ用ロールの移動に
連動して前記ウェブ用ロールを移動可能とし、さらに前
記ウェブ用ロールをその支持部材に対して位置調整可能
に取付けるようにしたため、次のような効果を奏する。
【0042】(1) ウェブ高さだけが変わる場合には、フ
ランジ近傍のウェブ用ロールがフランジ用ロールと共に
移動し、フランジ厚が変わる場合には、微調整用U溝シ
ム等の微調整部材で微調整することができ、サイズ替え
を極めて容易に、かつ短時間に行うことができ、稼働率
・生産率を向上させることができる。
【0043】(2) フランジ近傍のウェブ用ロールと微調
整部材のみで種々のサイズ(ウェブ高さ内寸)に対応す
ることができ、従来のように、ウェブ高さ内寸に応じて
種々のサイズのロールを多数用意しておく必要がないた
め、ロールの保有数を削減することができ、設備コスト
を低減することができる。
【0044】(3) H形鋼の変更後のウェブ高さが大きく
なる場合には、フランジ近傍のウェブ用ロールと同じサ
イズの中間ウェブ用ロールを配設することができ、ウェ
ブ材支持能力を確保することができる。この場合でも、
ロール替え作業は中間ウェブ用ロールのみであり、従来
のロール全部を取り替える場合に比べてロール替え作業
を短時間に行える。また、従来のように、複数のサイズ
のウェブ用ロールやブラケットを多数用意する場合に比
べてロールの保有数およびロールブラケットの保有数を
削減することができる。
【0045】(4) ウェブ用ロールが片持ち式の支持構造
の場合、バックアップロールを使用することにより,ロ
ールの撓みを抑制することができ、容易にウェブ支持能
力を確保できる。
【図面の簡単な説明】
【図1】この発明に係る溶接H形鋼の可変ロール装置の
一例であり、H形鋼のウェブ高さが比較的小さい場合の
状態を示す部分断面正面図である。
【図2】図1の可変ロール装置において、中間溶接支持
ロールを組み付けた状態を示す部分断面正面図である。
【図3】(a)は図1の横断面図で、(b)は図2の横
断面図である。
【図4】中間溶接支持ロールの取付け部分を示す(a)
は平面図、(b)は正面図である。
【図5】本発明の溶接支持ロール・ブラケットの在庫圧
縮を示すグラフである。
【図6】図1の可変ロール装置の変形例(その1)を示
す正面図である。
【図7】図1の可変ロール装置の変形例(その2)を示
す正面図である。
【図8】溶接H形鋼の製造ラインにおける溶接部分を示
す(a)は側面図、(b)は横断面図である。
【図9】従来の溶接H形鋼のロール装置を示す(a)は
正面図、(b)は部分拡大図である。
【図10】従来のローラー矯正機における幅可変ロール
を示す断面図である。
【符号の説明】
1…圧接ロール 2…溶接支持ロール 3…中間溶接支持ロール 4…バックアップロール 5…圧接ロールブラケット 6…溶接支持ロールブラケット 7…中間溶接支持ロールブラケット 8…モータジャッキ 9…微調整用U溝シム 10…ねじ 11…固定用ナット 12…取付架台 13…ボルト 14…支持ブラケット

Claims (2)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 H形鋼のフランジ材外面とウェブ材側面
    に同一位置においてそれぞれ当接するフランジ用ロール
    とウェブ用ロールを備え、これらロールの位置をH形鋼
    ウェブ高さに応じて調整可能なH形鋼の可変ロール装置
    において、 フランジ用ロールの支持部材に、フランジ材近傍に位置
    するウェブ用ロールの支持部材を接続して、フランジ用
    ロールの移動に連動して前記ウェブ用ロールを移動可能
    とし、さらに前記ウェブ用ロールをその支持部材に対し
    て位置調整可能に取付けたことを特徴とするH形鋼の可
    変ロール装置。
  2. 【請求項2】 請求項1に記載のH形鋼の可変ロール装
    置において、ウェブ用ロールに当接するバックアップロ
    ールを設けたことを特徴とするH形鋼の可変ロール装
    置。
JP24745995A 1995-09-26 1995-09-26 H形鋼の可変ロール装置 Pending JPH0985344A (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP24745995A JPH0985344A (ja) 1995-09-26 1995-09-26 H形鋼の可変ロール装置

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP24745995A JPH0985344A (ja) 1995-09-26 1995-09-26 H形鋼の可変ロール装置

Publications (1)

Publication Number Publication Date
JPH0985344A true JPH0985344A (ja) 1997-03-31

Family

ID=17163767

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP24745995A Pending JPH0985344A (ja) 1995-09-26 1995-09-26 H形鋼の可変ロール装置

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JPH0985344A (ja)

Cited By (3)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
CN1302869C (zh) * 2005-01-17 2007-03-07 张先荣 变辊数辊式矫正机矫正辊调整装置
CN103394856A (zh) * 2013-08-12 2013-11-20 南通华恒机械制造有限公司 带异步定位装置的h型钢组焊矫一体机
CN110449462A (zh) * 2019-08-17 2019-11-15 陶忠梅 一种型材轧后精整工艺

Cited By (3)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
CN1302869C (zh) * 2005-01-17 2007-03-07 张先荣 变辊数辊式矫正机矫正辊调整装置
CN103394856A (zh) * 2013-08-12 2013-11-20 南通华恒机械制造有限公司 带异步定位装置的h型钢组焊矫一体机
CN110449462A (zh) * 2019-08-17 2019-11-15 陶忠梅 一种型材轧后精整工艺

Similar Documents

Publication Publication Date Title
DE602004007631T2 (de) Verfahren zum ändern der konfiguration eines walzgerüstes sowie ein zur durchführung des verfahrens geeignetes walzgerüst
US7004002B2 (en) Rolling method for strip rolling mill and strip rolling equipment
DE69027786T2 (de) Vorrichtung zur herstellung geschweisster stahlrohre
EP0556631B1 (de) Universal-Walzgerüst
KR20050084993A (ko) 금속 제품 압연 설비의 생산 범위를 증가시키기 위한 방법및 그 방법을 위한 설비
JP4052394B2 (ja) ロール成形装置と方法
DE69009362T2 (de) Walzwerk und Walzverfahren.
JPH0550109A (ja) 圧延機及び圧延方法
EP0112969B2 (de) Verfahren zum Walzen von Metallbändern
DE19924860B4 (de) Walzwerk für Blech
US6282932B1 (en) Axial and transverse roller die adjustment apparatus and method
KR20010024059A (ko) 롤러 레벨러
JPH0985344A (ja) H形鋼の可変ロール装置
WO2003045601A1 (de) Vorrichtung zur herstellung eines rohres
US5622072A (en) Levelling machine for levelling sheet metal and strip
AT406232B (de) Präzisionswalzgerüst
JP3132401B2 (ja) 溶接形鋼の溶接部支持装置
JP2865817B2 (ja) H形鋼の反り矯正用ローラ矯正機
EP1036605A1 (de) Vorrichtung zur regelbaren Beeinflussung der Reibkräfte zwischen den Führungsflächen und Anlageflächen von, in den Ständerfenstern von Walzgerüsten geführten Lagereinbaustücken der Walzen
JP2005177840A (ja) 2段圧延機
JPH065030Y2 (ja) 形鋼の案内支持ロール装置
JP3394969B2 (ja) H形鋼用ローラ矯正装置
JP2004114080A (ja) 形鋼圧延機用ガイド装置
JP2726215B2 (ja) ユニバーサル圧延機
EP1020237B1 (en) A mill for rolling strips or plates