JPH0982900A - 光半導体記憶装置、その情報書き込み方法及び情報読み出し方法、並びに光半導体論理回路装置 - Google Patents

光半導体記憶装置、その情報書き込み方法及び情報読み出し方法、並びに光半導体論理回路装置

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JPH0982900A
JPH0982900A JP7235050A JP23505095A JPH0982900A JP H0982900 A JPH0982900 A JP H0982900A JP 7235050 A JP7235050 A JP 7235050A JP 23505095 A JP23505095 A JP 23505095A JP H0982900 A JPH0982900 A JP H0982900A
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layer
optical semiconductor
memory device
semiconductor memory
emitter
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JP7235050A
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English (en)
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Kenichi Imamura
健一 今村
Shunichi Muto
俊一 武藤
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Fujitsu Ltd
Original Assignee
Fujitsu Ltd
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 記憶情報の保持時間が長く、大容量、且つ光
信号で読み出し書き込みができる光半導体記憶装置、情
報書き込み方法及び情報読み出し方法を提供する。ま
た、上記の光半導体記憶装置を用いた光半導体論理回路
装置を提供する。 【解決手段】 第1導電型の半導体よりなるコレクタ層
14と、前記コレクタ層14に接合され、第2導電型の
半導体よりなるベース層16と、前記ベース層16に接
合され、第1導電型の半導体よりなるエミッタ層18
と、前記ベース層16に形成された量子ドット26とに
より構成する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、光半導体記憶装置
に係り、特に光信号で記憶情報の書き込み、読み出しが
できる大容量の光半導体記憶装置、情報書き込み方法及
び情報読み出し方法、並びに光半導体論理回路装置に関
する。
【0002】
【従来の技術】光半導体装置は、信号処理の高速化・信
号の並列処理が、電気信号に応答し或いは電気信号を出
力する電子デバイスと比較して容易であること等により
様々な研究がなされている。このような背景から、光半
導体装置を用いた記憶装置が種々提案されているが、現
在のところ実用化には至っていない。これは、メモリセ
ルを光半導体装置によって構築したとしても、周辺の論
理回路やスイッチング回路が電子デバイスによって構成
せざるを得なかったため、光半導体装置と電子デバイス
のそれぞれの特徴を十分に活用することができなかった
ことや、光半導体記憶装置の明確なデバイス概念がなか
ったこと等がその原因として挙げられる。
【0003】本願発明者等はpn接合をもつ半導体に光
を照射したときの電流−電圧特性の変化を利用して光信
号で書き込み読み出しを行う光半導体記憶装置を特願平
7−65493号明細書において提案した。特願平7−
65493号明細書記載の従来の光半導体記憶装置は、
負性抵抗特性を有するトンネルダイオードと負荷素子と
が直列接続された回路により構成され、回路の双安定状
態の変化を利用して記憶装置として用いている。
【0004】特願平7−65493号明細書記載の光半
導体記憶装置は、図27に示すように、トンネルダイオ
ードのI−V特性曲線aと負荷直線cとの交点におい
て、低電圧側安定点S1と、高電圧側安定点S2とを有す
る双安定状態を示す。つまり、印加電圧を変化すること
によって、安定点を低電圧側安定点S1又は高電圧側安
定点S2に制御することができる。
【0005】また、トンネルダイオードに、その半導体
材料のエネルギーギャップ以上のエネルギーを有する光
を照射すると、価電子帯の電子が伝導帯に励起されて電
子・正孔対が形成される。このとき、電子はn型層に、
正孔はp型層に蓄積されるため、光を照射しない場合と
比較してpn接合の電流が全体的に減少する(点線
b)。これにより、安定点が高電圧側に移動され、高電
圧側安定点S2だけを有する状態にすることができる。
【0006】このように、印加電圧によって記憶情報の
書き換えを行うことができ、光を照射することによって
記憶情報をリセットできる光半導体記憶装置を構成する
ことができる。また、本願発明者等は、特願平7−65
493号明細書においてバイポーラトランジスタ型の素
子を用いた光半導体記憶装置についても開示している。
【0007】バイポーラトランジスタ型の素子を用いた
光半導体記憶装置は、pnp接合又はnpn接合により
形成され、全てのn層とp層は有効状態密度以上に不純
物がドープされている。以下に、図28に示すnpn接
合の素子を用いて説明する。高不純物濃度npn接合
は、左側のn型領域とp型領域とからなる負性抵抗特性
を有するトンネルダイオードと、p型領域と右側のn型
領域とからなるトンネルダイオードを直列に接続したも
のに相当する(図28(a))。ここで、右側のトンネ
ルダイオードは逆バイアスにより低抵抗化して使用する
ため、電流−電圧特性は、図28(b)中に曲線aで示
すように、左側のトンネルダイオードの特性とほぼ等し
くなる。
【0008】この構造に弱い光を照射し、左側のn型領
域に負の電圧を、右側のn型領域に正の電圧を印加する
と、この弱い光の照射によって発生する正孔がp型領域
に蓄積されて浮遊状態のp型領域のポテンシャルが下が
る。このため、左側のn型領域の伝導体がp型領域の禁
制帯に向かい合うことになり、左側のn型領域から電子
がトンネルによってp型領域に移動するのが困難とな
り、ピーク電流もバレー電流も減少する。
【0009】これにより、電流−電圧特性は図28
(b)中に曲線bで示すようになり、安定点は高電圧側
安定点S2のみの単安定状態となる。これに対し、この
構造に強い光を照射し、左側のn型領域に負の電圧を、
右側のn型領域に正の電圧を印加すると、この強い光の
照射によって発生する多量の正孔がp型領域に蓄積され
て浮遊状態のp型領域のレベルが著しく下がる。このた
め、左側のn型領域からp型領域の伝導帯の上を越えて
右側のn型領域に移動する電子が増加し、電流が全体的
に大きくなる。また、ピーク電流も増加するが、バレー
電流がこれよりさらに増加するため、負性抵抗が弱くな
る。
【0010】これにより、電流−電圧特性は図28
(b)中に曲線cで示すように変化し、安定点は高電圧
側安定点S1のみの単安定状態となる。なお、前記の弱
い光と強い光の中間的な強度の光を照射した場合には、
光を照射しない場合とほぼ等しい特性を示す。このよう
な特性を利用することにより、光の照射強度のみで双安
定状態を変化することが可能となる。即ち、光を照射し
ない状態で双安定状態を形成するようにしておけば、弱
い光を照射したときにはnpn接合のピーク電流が減少
するため安定点は高電圧側安定点S2に移動し、強い光
を照射したときには電流が増加するため安定点は低電圧
側安定点S1に移動する。
【0011】従って、光の照射強度を変化させることに
より安定点を移動させることができるため、電気的な信
号を用いずに、光信号のみにより記憶情報を変化させる
ことができる。また、光の照射強度には加算効果がある
ため、2方向(例えばX方向とY方向)からの光信号に
より安定点を変化させることもできる。さらに、中間の
強度の光を照射すれば、双安定状態を変化させずに光に
よるチャンネル電流の変化を検知することができるの
で、記憶情報を変化させずに記憶情報を読み出すことが
できる。
【0012】ところで、量子効果デバイスは、微細化に
適した新たな素子として注目されており、種々の研究が
なされている。特に、量子ドットを用いた記憶装置には
高集積化が期待されている。本願発明者等は、量子ドッ
トの基底準位間の遷移がきわめて急峻な光吸収スペクト
ルをもつこと、光吸収により強い吸収飽和を起こすこと
により光による情報の書き込み、読み出しが可能である
こと、量子ドットの形状・サイズを変化させれば量子ド
ットごとの吸収波長が変化し、波長多重で情報を記憶で
きることを見いだし、量子ドットを用いた波長多重メモ
リを提案している。
【0013】量子ドットを用いた波長多重メモリは、例
えば図29に示すように、GaAs層からなる量子ドッ
ト46を挟んでAlGaAl層からなるバリア層48が
形成されており、その外には更にAlAs層からなる井
戸層50が形成されている。このような波長多重メモリ
に光を照射すると、GaAs層からなる量子ドットの基
底準位間のセパレーションエネルギーに相当した波長を
もつ光を照射したときにのみ、電子−正孔対が生成され
る。
【0014】ここで、電子はトンネル確率が高いため、
このように生成された電子はバリア層をトンネルしてエ
ネルギーの低いAlAs層のXバンドまで遷移する。一
方、正孔はバリア層をトンネルしにくいため、正孔のみ
が量子ドットにとり残された状態となる。このように量
子ドットに正孔がとり残された状態では、同じ波長の光
が更に照射されても正孔が存在するために強い吸収飽和
を起こすので、光の吸収がほとんど起こらなくなる。
【0015】そこで、この現象を利用することにより、
光による情報の書き込み、読み出しが可能となる。ま
た、量子ドットのサイズ、即ち基底準位間のセパレーシ
ョンエネルギーESを変化させれば、ある波長に対応し
た情報を、極めて小さい領域に記憶することができる。
【0016】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、上記従
来の波長多重メモリでは、非発光再結合により記憶情報
の保持時間が決定されるため、保持時間が1ns程度と
短いといった問題があった。また、電子をトンネリング
によって他の井戸に移動した場合にも、熱励起により電
子が井戸に戻ってしまうため、300Kにおいて約1m
s程度の保持時間しか得られないといった問題があっ
た。
【0017】また、吸収飽和を光で検知するためには、
発光を検知する受光素子が必要となるため、装置が大が
かりになるといった問題があった。また、特願平7−6
5493号明細書記載の光半導体記憶装置では、量子ド
ットを用いた波長多重メモリと比較すると大容量化が困
難であるといった問題があった。
【0018】本発明の目的は、比較的簡単な構造で、記
憶情報の保持時間が長く、大容量、且つ光信号で読み出
し書き込みができる光半導体記憶装置、情報書き込み方
法及び情報読み出し方法を提供することにある。また、
本発明の他の目的は、上記の光半導体記憶装置を用いた
光半導体論理回路装置を提供することにある。
【0019】
【課題を解決するための手段】上記目的は、第1導電型
の半導体よりなるコレクタ層と、前記コレクタ層に接合
され、第2導電型の半導体よりなるベース層と、前記ベ
ース層に接合され、第1導電型の半導体よりなるエミッ
タ層と、前記ベース層に形成された量子ドットとを有す
ることを特徴とする光半導体記憶装置によって達成され
る。
【0020】また、上記の光半導体記憶装置において、
前記ベース層には、サイズの異なる複数の量子ドットが
形成されていることが望ましい。また、上記の光半導体
記憶装置において、前記コレクタ層に接続された負荷素
子を更に有し、前記量子ドットにおいて双安定状態が形
成されていることが望ましい。
【0021】このように光半導体記憶装置を構成するこ
とにより、光の照射強度の違いにより記憶情報の書き込
みを行うことができ、記憶情報を破壊することなく記憶
情報を読み出すことができる光半導体記憶装置を構成す
ることができる。また、上記の光半導体記憶装置におい
て、前記コレクタ層に接合された、第1導電型の第1の
半導体層を更に有し、前記コレクタ層と、前記第1の半
導体層とからなるpn接合に流れる電流を前記量子ドッ
トの安定状態に応じて変化することにより、記憶情報を
電気的に読み出すことが望ましい。
【0022】また、上記の光半導体記憶装置において、
前記ベース層に、複数の前記エミッタ層が形成されてい
ることが望ましい。複数のエミッタ層を形成すれば、光
の照射強度の違いにより記憶情報の書き込みを行うこと
ができる。また、コレクタ電流を検出することにより、
記憶情報を電気的に読み出すことができる。
【0023】また、上記の光半導体記憶装置において、
複数の前記エミッタ層のうち、少なくともひとつのエミ
ッタ層に、第2導電型の第2の半導体層が接合されてお
り、前記第2の半導体層が接合された前記エミッタ層と
前記第2の半導体層とによる負性微分抵抗特性と、他の
エミッタ層と前記ベース層とによる負性微分抵抗特性と
により、前記量子ドットの双安定状態が形成されている
ことが望ましい。
【0024】このように光半導体記憶装置を構成するこ
とにより、保持状態の消費電力を大幅に低減することが
できる。また、上記の光半導体記憶装置の情報書き込み
方法であって、前記量子ドットのセパレーションエネル
ギーに対応した波長の光を入射することにより、前記量
子ドットの安定状態を変化して前記量子ドットに情報を
書き込むことを特徴とする光半導体記憶装置の情報書き
込み方法によっても達成される。
【0025】また、上記の光半導体記憶装置の情報書き
込み方法において、前記量子ドットに、電子−正孔対の
生成により生成される電子の数よりも、前記エミッタ層
から前記ベース層の伝導帯を越えて前記コレクタ層に到
達する電子の数が支配的になる強い光を照射することに
より、前記エミッタ層−前記コレクタ層間に流れる電流
を増加させ、前記安定状態を低電圧側に変化することが
望ましい。
【0026】また、上記の光半導体記憶装置の情報書き
込み方法において、前記量子ドットに、電子−正孔対の
生成により生成される電子の数よりも、一のエミッタ層
から前記ベース層の伝導帯を越えて他のエミッタ層に到
達する電子の数が支配的になる強い光を照射することに
より、前記一のエミッタ層と前記他のエミッタ層に流れ
る電流を増加させ、前記安定状態を低電圧側に変化する
ことが望ましい。
【0027】また、上記の光半導体記憶装置の情報読み
出し方法であって、電子−正孔対の生成による電子の数
と、前記エミッタ層から前記ベース層の伝導帯を越えて
前記コレクタ層に到達する電子の数とがほぼ等しくなる
中間の光を照射し、照射した前記光の吸収を検知するこ
とにより記憶情報を読み出すことを特徴とする光半導体
記憶装置の情報読み出し方法によっても達成される。
【0028】また、上記の光半導体記憶装置の情報読み
出し方法であって、電子−正孔対の生成による電子の数
と、前記エミッタ層から前記ベース層の伝導帯を越えて
前記コレクタ層に到達する電子の数とがほぼ等しくなる
中間の光を照射し、前記第1の半導体層方向に流れる光
電流を測定することにより記憶情報を読み出すことを特
徴とする光半導体記憶装置の情報読み出し方法によって
も達成される。
【0029】また、上記の光半導体記憶装置の情報読み
出し方法であって、電子−正孔対の生成による電子の数
と、一のエミッタ層から前記ベース層の伝導帯を越えて
他のエミッタ層に到達する電子の数とがほぼ等しくなる
中間の光を照射し、照射した前記光の吸収を検知するこ
とにより記憶情報を読み出すことを特徴とする光半導体
記憶装置の情報読み出し方法によっても達成される。
【0030】また、複数の電気配線からなる列アドレス
信号線群と、前記列アドレス信号線群に交差する方向に
設けられた複数の光配線からなる行アドレス信号線群
と、前記列アドレス信号線群と前記行アドレス信号線群
との各交差部に設けられた上記の光半導体記憶装置とを
有し、前記エミッタ層は、前記列アドレス信号線群に接
続されており、前記ベース層には、前記行アドレス信号
線群より発した光が照射されるようになっていることを
特徴とする光半導体記憶装置によっても達成される。
【0031】また、複数の電気配線からなる列アドレス
信号線群と、前記列アドレス信号線群に交差する方向に
配された複数の光配線からなる行アドレス信号線群と、
前記列アドレス信号線群に平行に配された、複数の電気
配線からなる読み出し信号線群と、前記列アドレス信号
線群及び前記読み出し信号線群と前記行アドレス信号線
群との各交差部に設けられた上記の光半導体記憶装置と
を有し、前記エミッタ層は、前記列アドレス信号線群に
接続されており、前記ベース層には、前記行アドレス信
号線群より発した光が照射されるようになっており、前
記第1の半導体層は、前記読み出し信号線群に接続され
ていることを特徴とする光半導体記憶装置によっても達
成される。
【0032】また、上記の光半導体記憶装置を有する光
半導体論理回路装置であって、前記光半導体記憶装置の
前記コレクタ層は負荷素子を介して第1の電源線に接続
され、前記光半導体記憶装置の一のエミッタ層は接地さ
れ、前記光半導体記憶装置の他のエミッタ層は第2の電
源線に接続されており、前記他のエミッタ層に照射する
2種類の光の強度に応じて記憶情報を変化し、その情報
を出力することを特徴とする光半導体論理回路装置によ
っても達成される。
【0033】
【発明の実施の形態】
[第1実施形態]本発明の第1実施形態による光半導体
記憶装置について、図1乃至図4を用いて説明する。図
1は本実施形態による光半導体記憶装置の構造を示す概
略断面図、図2は本実施形態による光半導体記憶装置の
エネルギーバンド構造を示す図、図3は本実施形態によ
る光半導体記憶装置における記憶情報の読み出し方法を
説明する図、図4はサイズの異なる量子ドットを形成す
る方法を示す概念図である。
【0034】本実施形態による光半導体記憶装置は、ベ
ース層に量子ドットを有するnpn型バイポーラトラン
ジスタにより形成されている。即ち、半絶縁性GaAs
基板10上には、厚さ300nm、不純物濃度5×10
18cm-3のn+−GaAsからなるコレクタコンタクト
層12が形成され、その上に厚さ300nm、不純物濃
度3×1015cm-3のn-−AlGaAsからなるコレ
クタ層14が形成され、その上に厚さ100nm、不純
物濃度5×10 19cm-3のp+−GaAsからなるベー
ス層16が形成され、その上に厚さ200nm、不純物
濃度1×1019cm-3のn−AlGaAsからなるエミ
ッタ層18が形成され、その上に厚さ150nm、不純
物濃度5×1019cm-3のn+−GaAsからなるエミ
ッタコンタクト層20が形成されている。コレクタコン
タクト層12及びエミッタコンタクト層20上には、そ
れぞれコレクタ電極22及びエミッタ電極24が形成さ
れている。
【0035】ここで、通常のヘテロバイポーラトランジ
スタと異なる点は、p+−GaAsからなるベース層1
6中に、サイズの異なる複数の量子ドット26が形成さ
れていることにある。なお、本願明細書では、サイズの
異なる量子ドット26を視覚的に示すため、異なる大き
さの○印により量子ドット26を表現している。量子ド
ット26がベース層16に形成されたヘテロバイポーラ
トランジスタは、図2に示すエネルギーバンド構造を有
している。即ち、通常のnpn接合におけるベース層1
6に、ベース層16のエネルギーバンドギャップよりバ
ンドギャップが狭く、基底準位間のセパレーションエネ
ルギーがESである量子ドット26が形成されている。
なお、図示するエネルギーバンド構造は、ある一つの量
子ドットについて示したものであり、この他に、異なる
セパレーションエネルギーESをもつ量子ドットが局在
している。
【0036】次に、本実施形態による光半導体記憶装置
の動作について説明する。図2に示す光半導体記憶装置
に光を入射すると、基底準位間のセパレーションエネル
ギーESに対応した波長の光が入射したときにのみ光吸
収が生じ、電子−正孔対が生成される。このように生成
された量子ドット26中の電子は、より安定な準位であ
るエミッタ層18又はコレクタ層14に移動する。一
方、生成された正孔は量子ドット26中で最も安定な準
位を占有しており、量子ドット26の外側に出るために
はエネルギーを必要とするため、結果として正孔のみが
量子ドット26中にとり残された状態となる。このよう
にして、光の入射により量子ドット26に情報を書き込
むことができる。なお、量子ドット26に正孔がとり残
された状態では、同じ波長の光が更に照射されても、既
に正孔が存在するために吸収飽和を起こすので、光の吸
収がほとんど起こらなくなる。
【0037】同様にして、異なる波長の光を入射すれ
ば、その波長に対応した別の量子ドットに情報を書き込
むことができる。なお、通常のヘテロバイポーラトラン
ジスタでは、ベース層のエネルギーバンドギャップであ
る1.43eV以上のエネルギーを有する光を照射する
と、光吸収により価電子帯の電子が伝導帯に励起されて
電子−正孔対が生成されるので、波長多重メモリを形成
することはできない。
【0038】このようにして記憶した量子ドット26に
光を入射し、入射する光の波長をスキャンすると、図3
に示すように、情報が書き込まれた量子ドットに対応す
る波長のみ光の吸収飽和が生ずる。従って、量子ドット
における光吸収を検出することにより記憶情報として読
み出すことができる。なお、本実施形態では、npn接
合素子のベース層16中に量子ドット26を設けたこと
により、光吸収によって生成してエミッタ層18又はコ
レクタ層14に移動した電子が量子ドット26に戻りに
くくなるので、図29に示す従来の光半導体記憶装置と
比較して保持時間を長くすることができる。
【0039】このように、本実施形態によれば、npn
接合素子のp型層に量子ドットを設けることにより光半
導体記憶装置を形成したので、量子ドット中に生成され
た正孔が再結合されにくく、記憶の保持時間を長くする
ことができる。また、量子ドットのサイズは非常に小さ
いので、通常のヘテロバイポーラトランジスタ構造(1
×1μm、厚さ0.1μm程度)の中に、5万個程度の
量子ドットを形成でき、非常に大きな記憶容量を実現す
ることができる。
【0040】なお、上記実施形態では、npn接合素子
のp型層に量子ドットを設けたが、量子ドット中で生成
された電子が、pn接合のエネルギー差によって量子ド
ットに戻りにくくなればよいので、少なくともpn接合
が一つ存在すれば上記効果を得ることができる。また、
本実施形態では、ベース層内にサイズの異なる複数の量
子ドットを形成したが、例えば、表面に微傾斜をもつG
aAs基板上にInAs歪み層を数原子層成長すること
により形成することができる(例えば、J.Y.Marchin et
al., "Photoluminescence of Single InAs Quantum Do
ts Obtained by Self-OrganizedGrowth on GaAs", Phy
s. Rev. Lett., Vol.73 (1994) pp.716-719参照)。こ
の方法により形成した量子ドットは、図4に示すよう
に、微傾斜のエッジ部においてサイズが異なるため、本
発明のベース層の成長方法としてそのまま適用すること
ができる。
【0041】また、量子ドットのサイズや形状は、成長
温度、InとAsとのモル比などによっても自由に制御
できるので、吸収飽和の起こる光の波長を量子ドット間
で異なるものにすることができる。 [第2実施形態]本発明の第2実施形態による光半導体
記憶装置について、図5乃至図9を用いて説明する。な
お、第1実施形態による光半導体記憶装置と同一の構成
要素には同一の符号を付して説明を省略又は簡略にす
る。
【0042】図5は本実施形態による光半導体記憶装置
の原理を説明するエネルギーバンド図、図6は本実施形
態による光半導体記憶装置における電流−電圧特性を示
すグラフ、図7は本実施形態による光半導体装置の構造
を示す概略断面図、図8は図7に示す光半導体記憶装置
における電流−電圧特性を示すグラフ、図9は本実施形
態の変形例による光半導体記憶装置の構造を示す概略断
面図である。
【0043】本実施形態による光半導体記憶装置は、第
1実施形態による光半導体記憶装置において、n層及び
p層の不純物が有効状態密度以上にドープされているこ
とに特徴がある。即ち、図5に示すように、ベース層に
量子ドットが形成されたnpn接合素子からなる光半導
体記憶装置において、n型層のフェルミ準位が伝導帯中
に位置し、p型層のフェルミ準位Efが価電子帯中に位
置している。
【0044】次に、本実施形態による光半導体記憶装置
の原理を説明する。各半導体層を有効状態密度以上にド
ープすると、エミッタ層18の伝導帯の電子がベース層
16の価電子帯に、ベース層の価電子帯の電子がコレク
タ層14の伝導帯に、バンド間トンネリングし易くな
る。特に、エミッタ層18からベース層16への電子の
トンネル現象は、いわゆるエサキトンネルと呼ばれるも
のであり、負性微分抵抗特性(以下NDR特性と呼ぶ)
を有している。
【0045】また、npn層が全て高濃度にドープされ
ているため、エミッタ層18の伝導帯からベース層16
の価電子帯へのトンネリングに引き続き、ベース層16
の価電子帯からコレクタ層14の伝導帯へのバンド間ト
ンネル(ツェナートンネル)が生じるため、NDR特性
がエミッタ−コレクタ間においても維持される。エミッ
タ−コレクタ間の電流−電圧特性は、図6に実線で示す
ように、ある電圧範囲内においてパルス的に増加するN
DR特性となる。このように電流−電圧特性がパルス的
になるのは、エミッタ層18から注入された電子がベー
ス層16を通過する際には、電子は量子ドット26内の
正孔準位を介さなければならないからである。
【0046】即ち、エミッタ−コレクタ間の電圧VCE
低く、注入された電子が量子ドット26内の正孔準位以
下のエネルギーしかもっていない場合には電流ICは流
れない(領域I)。エミッタ−コレクタ間の電圧VCE
増加し、注入された電子が正孔準位以上のエネルギーを
もっている場合には、注入された電子が量子ドット26
内の正孔準位を介してベース層16を通過するが、量子
ドット26内の準位を占有できる正孔はスピンを考慮し
ても多くて2つであるため、所定の値以上の電流は流れ
ない(領域II)。更にエミッタ−コレクタ間の電圧VCE
が増加すると、通常のツェナーダイオードの場合と同様
に、エミッタ層18の価電子帯がベース層16の禁制帯
と向かい合いトンネル条件を満たさなくなるため電流が
流れなくなる(領域III)。このようにしてNDR特性
が現れる。
【0047】この構造に、その半導体材料のエネルギー
ギャップ以上のエネルギーを有する強度の弱い光を照射
すると、電子−正孔対が生成され、電子はエミッタ層1
8側に、正孔はベース層16側に移動するため電流は減
少する(図6点線)。正孔は電子と比較してベース層1
6中からトンネリングにより外にでにくいので、最終的
には量子ドット26内に正孔が1個残される。
【0048】その半導体材料のエネルギーギャップ以上
のエネルギーを有する強度の強い光を照射すると、ベー
ス層16の価電子帯に更に正孔が生成されてベース層1
6のポテンシャルが低くなるため、エミッタ層18から
ベース層16の伝導帯を越えて電子が移動できるように
なり、コレクタ電流が増加する(図6一点鎖線)。これ
ら弱い光と強い光の中間程度の強度の光を入射した場合
には、電流の減少分と増加分が打ち消しあい、光を照射
しないときとほぼ同等の電流−電圧特性となる。
【0049】なお、上記のnpn構造を第1実施形態に
よる光半導体記憶装置に適用すれば、エミッタ−コレク
タ間に電圧を印加することによりエミッタ層18の伝導
帯からベース層16の価電子帯の基底準位に向けて電子
を注入することができるので、ホールバーニングにより
形成された正孔を、注入した電子により中和・消滅する
ことができる。つまり、電子の注入により記憶情報を消
去することができる。
【0050】次に、本実施形態による光半導体記憶装置
について説明する。本実施形態は、上述した特性を利用
して双安定状態を形成することにより光半導体記憶装置
を構成するものであり、ベース層に量子ドットを有する
npn型バイポーラトランジスタと、それに直列接続さ
れた負荷素子により構成されている。
【0051】即ち、半絶縁性GaAs基板10上には、
厚さ100nm、不純物濃度5×1017cm-3のn−G
aAsからなるチャネル層28が形成され、その上に厚
さ200nm、不純物濃度1×1019cm-3のn+−G
aAsからなるコレクタ層14が形成され、その上に厚
さ100nm、不純物濃度5×1019cm-3のp+−G
aAsからなるベース層16が形成され、その上に厚さ
200nm、不純物濃度1×1019cm-3のn+−Ga
Asからなるエミッタ層18が形成されている。チャネ
ル層28上には、更に抵抗層30が形成されている。抵
抗層30及びエミッタ層18上には、それぞれ電極32
及びエミッタ電極24が形成されている。p+−GaA
sからなるベース層16中には、サイズの異なる複数の
量子ドット26が形成されている。
【0052】ここで、図7に示す光半導体記憶装置のエ
ミッタ電極24−電極32間に電圧を印加すると、電流
−電圧特性は図8に示すようになる。即ち、光を照射し
ない場合には、実線aと負荷直線dとが交わる低電圧側
安定点S1及び高電圧側安定点S2を有する双安定状態が
形成されている。この構造に弱い光を照射すると、エミ
ッタ−コレクタ間電流は減少して点線bに示すようにな
り、負荷直線dとの交点が高電圧側安定点S2′のみの
安定状態となる。この状態は光を遮断しても変化せず、
高電圧側で安定状態を保つ。
【0053】強い光を照射すると、エミッタ−コレクタ
間電流は増加して一点鎖線cに示すようになり、負荷直
線dとの交点が低電圧側安定点S1のみの安定状態とな
る。この状態は光を遮断しても変化せず、低電圧側で安
定状態を保つ。このように、弱い光又は強い光を照射す
ることにより、高電圧側安定点S2又は低電圧側安定点
1の何れかに情報を書き込むことができる。
【0054】一方、これら弱い光と強い光の中間程度の
強度の光を入射した場合には、電流の減少分と増加分が
打ち消しあい双安定状態が保たれる。このとき、高電圧
側安定点S2に記憶情報が書き込まれていた場合には、
量子ドット26には正孔が取り込まれ、電子はない状態
であるので、吸収飽和によりその波長での光吸収率は減
少している。しかもこの場合には、エミッタ層18の伝
導帯からベース層16の価電子帯への電子トンネルによ
る正孔との中和は起こらず、また、読み出し時の光の照
射によって正孔が消滅することもないので、正孔は長い
時間保持されうる。
【0055】低電圧側安定点S1に記憶情報が書き込ま
れていた場合には、正孔は量子ドット26中に存在しに
くい状態であり、なおかつエミッタの伝導帯から価電子
帯への電子のトンネルにより正孔は電子と中和される条
件にあるので吸収飽和は起こらず、また、読み出し時に
正孔が生成されてもすぐに中和されるので、この状態が
長く保持されうる。
【0056】従って、弱い光と強い光の中間程度の強度
の光を入射し、光の吸収を測定するか、又は電流の変化
を測定することにより記憶情報を破壊することなく記憶
情報を読み出すことができる。なお、本実施形態におい
て、図8に示す電流−電圧特性が得られるのは、入射す
る光の波長が量子ドットのセパレーションエネルギーE
Sに対応しているときのみであるので、サイズの異なる
複数の量子ドットをベース層に設けることにより、異な
る波長域において異なる情報を記憶できる波長多重メモ
リを形成することができる。
【0057】即ち、照射光の波長によりサイズの異なる
複数の量子ドットの中から所定の量子ドットを選択し、
光の照射強度により記憶情報の書き込みを行うことがで
きる。また、中間強度の光を照射すれば、記憶情報を破
壊することなく記憶情報を読み出すことができる。この
ように、本実施形態によれば、p型層に量子ドットが形
成され、NDR特性を有するpn接合素子により光半導
体記憶装置を構成したので、光の照射強度の違いにより
記憶情報の書き込みを行うことができる。また、記憶情
報を破壊することなく記憶情報を読み出すことができ
る。
【0058】なお、上記実施形態では、負荷素子として
オーム性抵抗素子を設けたが、他の負荷素子であっても
よい。例えば、トンネルダイオード、オーム性抵抗素
子、ショットキーダイオード、定電流源、電界効果トラ
ンジスタなどを適用することができる。また、図9に示
すように、コレクタ層14の直下に、p型層34とn型
層36よりなるpn接合を負荷素子として設け、npn
pn接合構造を形成してもよい。この構造においてベー
ス層16に量子ドット26を形成すれば、コレクタ層1
4の電位が高電圧状態と低電圧状態との2通りの状態で
安定状態を有する双安定状態を形成することができる。
なお、負荷素子がNDR特性を有していれば、2つのN
DR特性により双安定状態が形成されることになる。2
つのNDR特性により双安定状態が形成される場合につ
いては、第5の実施形態において詳述する。 [第3実施形態]本発明の第3実施形態による光半導体
記憶装置について図10及び図11を用いて説明する。
なお、第1及び第2実施形態による光半導体記憶装置と
同一の構成要素には同一の符号を付して説明を省略又は
簡略にする。
【0059】図10は本実施形態による光半導体記憶装
置の構造を示す概略断面図、図11は本実施形態の変形
例による光半導体記憶装置の構造を示す概略断面図であ
る。本実施形態による光半導体記憶装置は、図7に示す
第2実施形態による光半導体記憶装置のコレクタ層側
に、p型層を更に設けたことに特徴がある。即ち、図1
0に示すように、半絶縁性GaAs基板10上には、p
−GaAsからなるp型層34が形成され、その上にn
+−GaAsからなるコレクタ層14が形成され、その
上にp+−GaAsからなるベース層16が形成され、
その上にn+−GaAsからなるエミッタ層18が形成
されている。p型層34上にはさらに、抵抗層30が形
成されている。抵抗層30、p型層34及びエミッタ層
18上には、それぞれ電極32、コレクタ電極22、及
びエミッタ電極24が形成されている。p+−GaAs
からなるベース層16中には、サイズの異なる複数の量
子ドット26が形成されている。
【0060】ここで、本実施形態ではコレクタ層14直
下にp型層34を形成しているが、このようにp型層3
4を設けることにより記憶情報の読み出しを電気的に行
うことを容易にしている。即ち、コレクタ層14に中間
の強度の光を照射すると、ベース層16のポテンシャル
の高低に対応して、低い場合(高電圧側安定点S2側に
保持されている場合)には光が透過するので、p型層3
4に向かって光電流が流れる。従って、p型層34に接
続されたコレクタ電極22より電流を測定すれば、光電
流が検出されたときには高電圧側安定点S2に記憶情報
が保持されていることが判る。このようにして記憶情報
を電気的に読み出すことができる。
【0061】このように、本実施形態によれば、コレク
タ層直下にp型層を設けることにより記憶情報に応じた
光電流が検出できるので、記憶情報の読み出しを電気的
に行うことができる。なお、図9に示す第2実施形態の
変形例による光半導体記憶装置において、コレクタ層1
4上にp型層38を設け、コレクタ電極22を形成して
もよい(図11)。このようにp型層38を設けること
により、図9に示す光半導体記憶装置においても、電気
的に記憶情報を読み出すことができる。 [第4実施形態]本発明の第4実施形態による光半導体
記憶装置について図12乃至図14を用いて説明する。
なお、第1乃至第3実施形態による光半導体記憶装置と
同一の構成要素には同一の符号を付して説明を省略又は
簡略にする。
【0062】図12は本実施形態による光半導体記憶装
置の構造を示す概略断面図、図13は本実施形態による
光半導体記憶装置における電流−電圧特性を示す図、図
14本実施形態による光半導体記憶装置の読み出し原理
を説明する図、図15は本実施形態の変形例による光半
導体記憶装置の構造を示す概略断面図である。本実施形
態による光半導体記憶装置は、第2実施形態による光半
導体記憶装置にエミッタ電極を複数設けた構造、いわゆ
るマルチエミッタ構造にしたことに特徴がある。
【0063】即ち、図12に示すように、半絶縁性Ga
As基板10上には、n+−GaAsからなるコレクタ
コンタクト層12が形成され、その上にn+−GaAs
からなるコレクタ層14が形成され、その上にp+−G
aAsからなるベース層16が形成され、その上にn+
−GaAsからなるエミッタ層18aとエミッタ層18
bとが形成され、その上にはそれぞれエミッタコンタク
ト層20a、20bが形成されている。コレクタコンタ
クト層12、エミッタコンタクト層18a、18b上に
は、それぞれコレクタ電極22、エミッタ電極24a、
24bが形成されている。p+−GaAsからなるベー
ス層16中には、サイズの異なる複数の量子ドット26
が形成されている。
【0064】次に、本実施形態による光半導体記憶装置
の動作を説明する。図12に示す光半導体記憶装置にお
いて、エミッタ電極24aに負の電圧を、エミッタ電極
24bに正の電圧を印加すると、エミッタ層18aとベ
ース層16により形成されるpn接合は順バイアスさ
れ、エミッタ層18bとベース層16とにより形成され
るpn接合は逆バイアスされる。このため、エミッタ電
極24a−エミッタ電極24b間における電流−電圧特
性は図13に示すようになる。
【0065】即ち、エミッタ層18aとベース層16よ
りなるpn接合は順方向のNDR特性を(曲線a)、エ
ミッタ層18bとベース層16よりなるpn接合は逆方
向ダイオード特性を示し(曲線b)、低電圧側安定点S
1と高電圧側安定点S2とを有する双安定状態が形成され
る。このような双安定状態を有する光半導体記憶装置
は、第2実施形態において示したように、光照射により
電流−電圧特性が変化し、記憶情報を書き込むことがで
きる。即ち、弱い光を照射するとエミッタ間電流が減少
し(点線c)、高電圧側安定点S2のみの安定状態が記
憶され、強い光を照射するとエミッタ間電流が増加し
(一点鎖線d)、低電圧側安定点S1のみの安定状態が
記憶される。
【0066】また、これら弱い光と強い光の中間程度の
強度の光を入射した場合には、双安定状態が保たれる。
従って、中間程度の強度の光を入射し、光の吸収を測定
するか、又は電流の変化を測定することにより記憶情報
を破壊することなく記憶情報を読み出すことができる。
なお、本実施形態では、コレクタ電流を検出することに
よって読み出しを容易にすることができる。
【0067】即ち、低電圧側安定点S1に記憶情報が書
き込まれている場合には、図14(a)に示すように、
エミッタ−ベース間にかかる電圧が低いために電位差が
大きく、コレクタ電流がほとんど流れない。一方、高電
圧側安定点S2に記憶情報が書き込まれている場合に
は、図14(b)に示すように、エミッタ−ベース間に
かかる電圧が高いために電位差が小さくコレクタ電流が
多い。このようなコレクタ電流の差により、記憶情報を
読み出すことができる。
【0068】このように、本実施形態によれば、独立の
エミッタ層を複数設けることにより、光半導体記憶装置
を構成することができる。また、コレクタ電流を検出す
ることにより、記憶情報を容易に読み出すことができ
る。また、マルチエミッタ構造の光半導体記憶装置は構
造が簡単であるため、高集積化を容易にすることができ
る。
【0069】なお、上記実施形態ではエミッタ電極を2
つ設けたが、より多くのエミッタ電極を形成してもよ
い。また、上記の実施形態では、図15に示すように、
量子ドット26を縦方向に並べた構造にすることもでき
る。この構造を実現するには、エミッタ層18a、18
b間のストレスを利用してエミッタ層18間のベース層
16中に量子ドット26を並べるようにすればよい。即
ち、2つのエミッタ領域の間の部分には、大きなストレ
スが生じているため、形状加工した後に加熱を行うと、
エミッタ間のみに領しドットを形成することができる。 [第5実施形態]本発明の第5実施形態による光半導体
記憶装置について図16及び図17を用いて説明する。
なお、第1乃至第4実施形態による光半導体記憶装置と
同一の構成要素には同一の符号を付して説明を省略又は
簡略にする。
【0070】図16は本実施形態による光半導体記憶装
置の構造を示す概略断面図、図17は本実施形態による
光半導体記憶装置における電流−電圧特性を示す図であ
る。本実施形態による光半導体記憶装置は、第4実施形
態による光半導体記憶装置において、エミッタ層とエミ
ッタ電極との間にp型層を設けたことに特徴がある。
【0071】即ち、図16に示すように、半絶縁性Ga
As基板10上には、n+−GaAsからなるコレクタ
コンタクト層12が形成され、その上にn+−GaAs
からなるコレクタ層14が形成され、その上にp+−G
aAsからなるベース層16が形成され、その上にn+
−GaAsからなるエミッタ層18aとエミッタ層18
bとが形成され、その上にはそれぞれp型層34a、3
4bが形成されている。コレクタコンタクト層12、p
型層34a、34b上には、それぞれコレクタ電極2
2、エミッタ電極24a、24bが形成されている。p
+−GaAsからなるベース層16中には、サイズの異
なる複数の量子ドット26が形成されている。
【0072】次に、本実施形態による光半導体記憶装置
の動作を説明する。図16に示す光半導体記憶装置にお
いて、エミッタ電極24aに負の電圧を、エミッタ電極
24bに正の電圧を印加すると、エミッタ層18aとベ
ース層16よりなるpn接合が順バイアスされ、p型層
34bとエミッタ層18bよりなるpn接合が順バイア
スされる。
【0073】このため、この構造においては、図17に
示すように、実線aと点線bの2つのNDR特性との間
で双安定状態が形成される。このとき、双安定状態をバ
レー電圧付近に設定すれば、保持状態におけるエミッタ
電流IEを大幅に減少することができる。従って、保持
状態での消費電力を抑えることができる。このように、
本実施形態によれば、マルチエミッタ構造の光半導体記
憶装置において、エミッタ層上にp型層を形成すること
により、2つのNDR特性との間で双安定状態を形成し
たので、保持状態の消費電力を大幅に抑えることができ
る。
【0074】なお、本実施形態では2つのエミッタ層1
8a、18b上に、それぞれp型層34a、34bを設
けたが、一方のエミッタ層のみにp型層を形成してもよ
い。例えば、上記実施形態と同様にバイアスを印加する
場合には、p型層34aを設けずにp型層34bのみを
形成してもよい。 [第6実施形態]本発明の第6実施形態による光半導体
記憶装置について図18を用いて説明する。なお、第1
乃至第5実施形態による光半導体記憶装置と同一の構成
要素には同一の符号を付して説明を省略又は簡略にす
る。
【0075】図18は本実施形態による光半導体記憶装
置の構造を示す概略断面図である。本実施形態による光
半導体記憶装置は、図16に示す光半導体記憶装置にお
いて、量子ドット26がベース層16ではなくエミッタ
層18a、18b中に形成されていることに特徴があ
る。即ち、図18に示すように、半絶縁性GaAs基板
10上には、n+−GaAsからなるコレクタコンタク
ト層12が形成され、その上にn+−GaAsからなる
コレクタ層14が形成され、その上にp+−GaAsか
らなるベース層16が形成され、その上にn+−GaA
sからなるエミッタ層18aとエミッタ層18bとが形
成され、その上にはそれぞれp型層34a、34bが形
成されている。コレクタコンタクト層12、p型層34
a、34b上には、それぞれコレクタ電極22、エミッ
タ電極24a、24bが形成されている。n+−GaA
sからなるエミッタ層18a、18b中には、サイズの
異なる複数の量子ドット26が形成されている。
【0076】ここで、p型層34a−エミッタ層18a
−ベース層16と、p型層34b−エミッタ層18b−
ベース層16とには、それぞれpnp接合のバイポーラ
トランジスタ構造が形成されており、両方のpnp接合
バイポーラトランジスタが、ベース層16において直列
に接続されている。従って、第5実施形態に示したよう
な、ベース層16に量子ドット26が形成されている場
合と同様に考えることができるので、エミッタ層18
a、18bに量子ドット26を設ければ、エミッタ層1
8a、18bに光を照射することにより双安定状態を変
化することができる。また、ベース層16に光を照射す
れば、そのときのコレクタ電流の値により記憶情報を読
み出すことができる。
【0077】このように、本実施例によれば、マルチエ
ミッタ構造の光半導体記憶装置において、エミッタ層に
量子ドットを形成したので、エミッタ層に光を照射する
ことにより記憶情報の書き込みができ、ベース層に光を
照射することにより記憶情報を変化せずに記憶情報の読
み出しができる。なお、本実施形態においては、エミッ
タ層18とベース層16とに波長が同じで異なる強度の
光を照射することも可能である。この場合、光配線を一
本にした場合であっても、光の強度を変化することによ
り選択的に記憶情報の書き込み、読み出しを行うことが
できる。 [第7実施形態]本発明の第7実施形態による光半導体
記憶装置について図19を用いて説明する。なお、第1
乃至6実施形態による光半導体記憶装置と同一の構成要
素には同一の符号を付して説明を省略又は簡略にする。
【0078】図19は本実施形態による光半導体記憶装
置の構造を示す概略断面図である。本実施形態による光
半導体記憶装置は、npn接合素子又はpnp接合素子
等において、各層に量子ドットが形成されていることに
特徴がある。即ち、図19に示すように、半絶縁性基板
10上には、コレクタコンタクト層12を介して、p型
層34、n型層36、p型層38が積層して形成された
複数の記憶素子44が形成されている。p型層38上に
は、エミッタコンタクト層20が形成されており、コレ
クタコンタクト層12、エミッタコンタクト層22上に
は、それぞれコレクタ電極22、エミッタ電極24が形
成されている。p型層34、n型層36、p型層38の
各層には、それぞれ量子ドット(図示せず)が形成され
ている。
【0079】この構造では、量子ドットの大きさがそれ
ぞれ異なっていること、それぞれの量子ドットが電気的
に分離されていることを特徴としている。従って、一つ
の量子ドットの記憶情報が他の量子ドットの記憶情報の
書き換えなどにより影響されることがなく、更に、量子
ドットのサイズを任意に選択できれば、そのサイズに対
応した光パルスの波長の差を各量子ドット間で大きくと
ることができ、波長選択性を向上することが可能とな
る。記憶情報の書き込みは、上述の他の実施形態と同様
に行うことができる。
【0080】例えば、左側の記憶素子44における量子
ドットの遷移エネルギーがE1、中央の記憶素子44に
おける量子ドットの遷移エネルギーがE2、右側の記憶
素子44における量子ドットの遷移エネルギーがE3
あるとする。この構造に、ある波長λ(=hc/E2
の光を照射したとすると、中央の量子ドットのみが反応
して、情報の書き込み、読み出しが可能となる。詳細な
読み出し、書き込み方法は、上述の他の実施形態と同様
である。
【0081】このように、本実施形態によれば、それぞ
れの量子ドットを電気的に分離して配置したので、ある
一つの量子ドットの記憶情報を書き換える場合などに
も、他の量子ドットの記憶情報に影響を与えることなく
行うことができる。 [第8実施形態]本発明の第8実施形態による光半導体
記憶装置について図20及び図21を用いて説明する。
なお、第1乃至6実施形態による光半導体記憶装置と同
一の構成要素には同一の符号を付して説明を省略又は簡
略にする。
【0082】図20は本実施形態による光半導体記憶装
置の構造を示す概略断面図、図21は量子ドットのサイ
ズとInAs層の成長温度との関係を示すグラフであ
る。本実施形態による光半導体記憶装置は、量子ドット
を有する層が多層膜により形成されていることに特徴が
ある。即ち、半絶縁性GaAs基板10上には、n−G
aAsからなるチャネル層28が形成され、その上にn
+−GaAsからなるコレクタ層14が形成され、その
上に多層膜からなるベース層16が形成され、その上に
+−GaAsからなるエミッタ層18が形成されてい
る。チャネル層28上には、さらに抵抗層30が形成さ
れている。抵抗層30及びエミッタ層18上には、それ
ぞれ電極32及びエミッタ電極24が形成されている。
多層膜からなるベース層16中は、サイズの異なる複数
の量子ドット(図示せず)を有する薄膜を積層して形成
されている。
【0083】このようにしてベース層16を形成すれ
ば、ベース層16中の量子ドットの数を多くすることが
でき、記憶容量を大幅に増大することができる。また、
各層の成長を成長する際に、成長温度や膜厚を変化すれ
ば、各層における量子ドットのサイズを容易に変化する
ことができる。例えば、図21に示すように、InAs
層の成長温度を高くすると、量子ドットのサイズが大き
くなることが判っており、この技術を利用すれば、多層
における温度を変化させることにより量子ドットのサイ
ズの異なる層を形成することができる。
【0084】このように、本実施形態によれば、量子ド
ットを有する薄膜よりなる多層膜によりベース層を形成
したので、記憶容量を大幅に増大することができる。な
お、上記実施形態では、量子ドットを有する薄膜よりな
る積層膜によりベース層を形成したが、このような層を
エミッタ層に適用してもよい。例えば、図18に示す第
6実施形態による光半導体記憶装置にも適用することが
できる。 [第9実施形態]本発明の第9実施形態による光半導体
記憶装置の情報読み出し方法及び情報書き込み方法につ
いて図22を用いて説明する。なお、第1乃至第8実施
形態による光半導体記憶装置と同一の構成要素には同一
の符号を付して説明を省略又は簡略にする。
【0085】図22は本実施形態による光半導体記憶装
置の情報読み出し方法及び情報書き込み方法を示すグラ
フである。第1乃至第8実施形態による光半導体記憶装
置は、サイズの異なる複数の量子ドットを用いて構成し
ているため、量子ドットのサイズに対応した波長をもつ
光を照射することにより各量子ドットにおける記憶情報
の書き込み、読み出しができる。
【0086】従って、第1実施形態で示したように、情
報を記憶した光半導体記憶装置に光を入射し、入射する
光の波長をスキャンすると、図22(a)に示すよう
に、情報が書き込まれた量子ドットに対応する波長域の
みで光の吸収飽和が生ずる。従って、この光の吸収を検
出することにより記憶情報として読み出すことができ
る。
【0087】このようにして、どの量子ドットにどのよ
うな記憶情報が記憶されているかを一回のスキャンによ
り読み出すことができる。一方、記憶情報を書き込む際
には、各量子ドットのセパレーションエネルギーに対応
する波長の光を照射することにより行うので、図22
(b)に示すように、書き込むべき量子ドットに対応す
る波長域の光のみを弱めたり、又は強めた光を照射する
ことにより、一括して任意の情報群を記憶させることが
できる。
【0088】なお、このような一括した情報を一つのま
とまった情報と捉えれば、サイズの異なる複数の量子ド
ットを含む1個の素子により、”0”又は”1”の情報
だけでなく、多様な記憶情報を蓄えることができる。即
ち、いわゆる多値メモリや連想メモリ等を容易に実現す
ることができる。また、量子ドットのサイズをアドレス
として考えれば、ある波長の光のみにより選択的に書き
込み、読み出しをすることも可能であり、通常のSRA
Mや不揮発性メモリなどと同様なメモリデバイスとして
使用することができる。メモリアレーを構成する実施形
態については後述する。
【0089】このように、本実施形態によれば、複数の
記憶情報を一括して書き込み、読み出しすることができ
るので、多値メモリや連想メモリ等に応用することがで
きる。 [第10実施形態]本発明の第10実施形態による光半
導体記憶装置について図23を用いて説明する。なお、
第1乃至第8実施形態による光半導体記憶装置と同一の
構成要素には同一の符号を付して説明を省略又は簡略に
する。
【0090】図23は本実施形態による光半導体記憶装
置の構造を示す平面図である。本実施形態による光半導
体記憶装置は、記憶素子を複数配列してメモリーアレー
が形成されていることに特徴がある。即ち、図23に示
すように、行方向に光配線群hν1、hν2、hν3、…
が配されており、これら光配線hνnに交差する方向に
電気配線群ES1、ES2、ES3、…が配されている。
光配線hνnと電気配線ESmとの交差部には、第2乃至
第7実施形態のいずれかに記載の光半導体記憶装置より
なるメモリセル40がそれぞれ設けられている。
【0091】メモリセル40として、例えば、第2実施
形態による光半導体記憶装置(図7)を用いた場合に
は、光配線hνnは、行方向に配列されたメモリセル4
0のベース層16に光が照射されるように配置する。電
気配線ESmは、列方向に配列されたメモリセル40の
エミッタ電極24に接続する。このように光配線hνn
と電気配線とESmとの交点にメモリセル40を設ける
ことにより、各メモリセル40毎に情報の書き込み、読
み出しを行うことができる。
【0092】例えば、光配線hν2と電気配線ES3との
交点に設けられたメモリセル40に情報を書き込む場合
には、電気配線ES3以外の電気配線ESmに高レベルの
電圧を印加し、光配線hν2より弱い光又は強い光を照
射する。こうすることにより、光配線hν2と電気配線
ES3との交点に設けられたメモリセル40のみが選択
され、入射光の強度に応じて高電圧側安定点S2又は低
電圧側安定点S1に情報を記憶することができる。
【0093】記憶情報を読み出すときには、光配線hν
2より所定の波長の光をメモリセル40に照射し、その
波長における吸収率の変化を検出すればよい。記憶情報
が高電圧側安定点S2に記憶されている場合には吸収飽
和により吸収率が減少するが、低電圧安定点S1に記憶
されている場合には吸収飽和は起こらないからである。
従って、吸収率の変化を検出することにより記憶情報を
読み出すことができる。
【0094】このようにしてメモリアレーを構成すれ
ば、通常の半導体メモリと同様のサイズのメモリセルの
中に極めて多くの記憶情報を蓄えることができるので、
記憶容量の飛躍的な増大が可能となる。さらに、メモリ
セルを光配線で結ぶため、従来のメモリセルのように、
配線によってセルサイズやチップサイズが制約された
り、集積度に限界がくることもない。即ち、光のビーム
をセルサイズ程度(約1〜4μm程度)に絞れば、各セ
ルに電気配線を施すことが不要となり、集積度を向上す
ることができるからである。
【0095】このように、本実施形態によれば、量子ド
ットを有するnpn接合素子よりなるメモリセルを用い
てメモリアレーを構成したので、記憶容量を飛躍的に増
大することができる。また、メモリセルを光配線により
接続するため、配線によるセルサイズの制約を抑えるこ
とができる。なお、上記実施形態では、メモリセルとし
て図7に示す第2実施形態による光半導体記憶装置を用
いたが、図1に示す第1実施形態による光半導体記憶装
置を用いる場合には、電気配線を設けずに、2系統の光
配線群のみで構成することができる。第1実施形態によ
る光半導体記憶装置では、双安定状態を用いずに記憶情
報の保持を行うために記憶の保持時間は短くなるが、配
線による制約を完全に取り払うことができる。 [第11実施形態]本発明の第11実施形態による光半
導体記憶装置について図24を用いて説明する。なお、
第3又は第10実施形態による光半導体記憶装置と同一
の構成要素には同一の符号を付して説明を省略又は簡略
にする。
【0096】図24は本実施形態による光半導体記憶装
置の構造を示す平面図である。本実施形態による光半導
体記憶装置は、記憶情報の読み出しを電気的に行うこと
ができることを特徴としている。即ち、本実施形態によ
る光半導体記憶装置は、図24に示すように、光配線h
νnに交差する方向に電気配線群ER1、ER2、ER3
…が更に設けられている。メモリセル40として、例え
ば図10に示す第3実施形態による光半導体記憶装置を
用いた場合には、行方向に配列されたメモリセル40の
電極32に電気配線ERnを接続する。
【0097】光配線hν2と電気配線ES3との交点に設
けられたメモリセル40の記憶情報を読み出すときに
は、光配線hν2より所定の波長の光をメモリセル40
に照射し、電気配線ER3によりコレクタ電流を検出す
ればよい。コレクタ層14に中間の強度の光を照射する
と、コレクタ層14のポテンシャルの高低に対応して、
低い場合(高電圧側安定点S2側に保持されている場
合)にのみp型層34に向かって光電流が流れるからで
ある。このようにして、電気的に記憶情報を読み出すこ
とができる。
【0098】このように、本実施形態によれば、量子ド
ットを有するnpn接合素子によりなるメモリセルを用
いたメモリアレーにおいて、記憶情報を電気的に読み出
すことができる。なお、上記第10及び第12実施形態
では、第1乃至第3実施形態による光半導体記憶装置を
メモリセルとして用いた場合について示したが、同様に
して、第4乃至第8実施形態による光半導体記憶装置に
適用してもよい。 [第12実施形態]本発明の第12実施形態による光半
導体論理回路装置について図25及び図26を用いて説
明する。なお、第6実施形態による光半導体記憶装置と
同一の構成要素には同一の符号を付して説明を省略又は
簡略にする。
【0099】図25は本実施形態による光半導体論理回
路装置の構造及び等価回路を示す図、図26は本実施形
態による光半導体論理回路装置の動作を説明するグラフ
である。本実施形態による光半導体論理回路装置は、第
6実施形態による光半導体記憶装置を用いて論理回路を
構成していることに特徴がある。
【0100】即ち、図25(a)に示すように、半絶縁
性GaAs基板10上には、n+−GaAsからなるコ
レクタコンタクト層12が形成され、その上にn+−G
aAsからなるコレクタ層14が形成され、その上にp
+−GaAsからなるベース層16が形成され、その上
にn+−GaAsからなるエミッタ層18aとエミッタ
層18bとが形成され、その上にはそれぞれエミッタコ
ンタクト層20a、20bが形成され、エミッタコンタ
クト層20a上にはp型層34が形成されている。コレ
クタコンタクト層12、p型層34、エミッタコンタク
ト層20b上には、それぞれコレクタ電極22、エミッ
タ電極24a、24bが形成されている。エミッタ層1
8a、18b中には、サイズの異なる複数の量子ドット
26が形成されている。
【0101】このような構造において、エミッタ電極2
4aは接地され、エミッタ電極24bは電源線Vcc′に
接続され、コレクタ電極22は負荷素子42を介して電
源線Vccに接続されている(図25(b))。また、エ
ミッタ層18bには入力信号である入射光hν1(1)及び
hν1(2)が照射されるようになっており、出力信号はコ
レクタ電極22と負荷素子42との間より得ることがで
きる。
【0102】次に、本実施形態による光半導体論理回路
装置の動作を説明する。図25(a)に示す光半導体論
理回路装置のエミッタ層18bに、量子ドット26の基
底準位間のセパレーションエネルギーに対応する光hν
1(1)及びhν1(2)が照射されない場合には弱い光(0,
0)で出力は1となる。光hν1(1)又はhν1(2)のいず
れか一方のみ照射されると、中間の光(0,1)又は
(1,0)となり状態が保持される。
【0103】光hν1(1)及びhν1(2)がともに照射され
ると、強い光(1,1)となり、出力は0となる(図2
6(a))。従って、出力は弱い光或いは強い光が照射
されたときのみ変化し、中間の光が照射されたときには
変化しないこととなり、状態を保持する回路が実現でき
る(図26(b))。
【0104】このように、本実施形態によれば、光の照
射により状態を変化する光半導体論理回路装置を構成す
ることができる。
【0105】
【発明の効果】以上の通り、本発明によれば、第1導電
型の半導体よりなるコレクタ層と、コレクタ層に接合さ
れ、第2導電型の半導体よりなるベース層と、ベース層
に接合され、第1導電型の半導体よりなるエミッタ層
と、ベース層に形成された量子ドットとにより光半導体
記憶装置すれば、量子ドット中に生成された正孔が再結
合されにくく、記憶の保持時間を長くすることができ
る。
【0106】また、量子ドットのサイズは非常に小さい
ので非常に大きな記憶容量を実現することができる。ま
た、上記の光半導体記憶装置において、サイズの異なる
複数の量子ドットを形成すれば、異なる波長の光を用い
ることにより、量子ドット毎に情報を記憶できる波長多
重メモリを実現することができる。
【0107】また、上記の光半導体記憶装置において、
コレクタ層に負荷素子を接続し、量子ドットにおいて双
安定状態が形成されるようにすれば、光の照射強度の違
いにより記憶情報の書き込みを行うことができ、記憶情
報を破壊することなく記憶情報を読み出すことができる
光半導体記憶装置を構成することができる。また、上記
の光半導体記憶装置において、コレクタ層に接合され
た、第1導電型の第1の半導体層を設け、コレクタ層
と、第1の半導体層とからなるpn接合に流れる電流を
量子ドットの安定状態に応じて変化するようにすれば、
記憶情報を電気的に読み出すことができる。
【0108】また、上記の光半導体記憶装置において、
複数のエミッタ層を形成すれば、光の照射強度の違いに
より記憶情報の書き込みを行うことができる。また、コ
レクタ電流を検出することにより、記憶情報を電気的に
読み出すことができる。また、上記の光半導体記憶装置
において、複数のエミッタ層のうち、少なくともひとつ
のエミッタ層に、第2導電型の第2の半導体層を接合
し、第2の半導体層が接合されたエミッタ層と第2の半
導体層とにより形成される負性抵抗素子と、他のエミッ
タ層とベース層とにより形成される負性抵抗素子とによ
り、量子ドットの双安定状態を形成すれば、保持状態の
消費電力を大幅に低減することができる。
【0109】また、上記の光半導体記憶装置は、量子ド
ットのセパレーションエネルギーに対応した波長の光を
入射することにより、量子ドットの安定状態を変化して
量子ドットに情報を書き込むことができる。また、上記
の光半導体記憶装置の情報書き込み方法において、量子
ドットに、電子−正孔対の生成により生成される電子の
数よりも、エミッタ層からベース層の伝導帯を越えてコ
レクタ層に到達する電子の数が支配的になる強い光を照
射することにより、エミッタ層−コレクタ層間に流れる
電流を増加させ、安定状態を低電圧側に変化すれば、情
報を書き込むことができる。
【0110】また、上記の光半導体記憶装置の情報書き
込み方法において、量子ドットに、電子−正孔対の生成
により生成される電子の数よりも、一のエミッタ層から
ベース層の伝導帯を越えて他のエミッタ層に到達する電
子の数が支配的になる強い光を照射することにより、一
のエミッタ層と他のエミッタ層に流れる電流を増加さ
せ、安定状態を低電圧側に変化すれば、情報を書き込む
ことができる。
【0111】また、上記の光半導体記憶装置の情報書き
込み方法において、サイズの異なる複数の量子ドットに
対応する波長域を有する光を照射すれば、複数の量子ド
ットに一括して情報を書き込むことができる。また、上
記の光半導体記憶装置は、電子−正孔対の生成による電
子の数と、エミッタ層からベース層の伝導帯を越えてコ
レクタ層に到達する電子の数とがほぼ等しくなる中間の
光を照射し、照射した光の吸収を検知することにより記
憶情報を破壊することなく読み出すことができる。
【0112】また、上記の光半導体記憶装置は、電子−
正孔対の生成による電子の数と、エミッタ層からベース
層の伝導帯を越えてコレクタ層に到達する電子の数とが
ほぼ等しくなる中間の光を照射し、第1の半導体層方向
に流れる光電流を測定することにより記憶情報を破壊す
ることなく読み出すことができる。また、上記の光半導
体記憶装置は、電子−正孔対の生成による電子の数と、
一のエミッタ層からベース層の伝導帯を越えて他のエミ
ッタ層に到達する電子の数とがほぼ等しくなる中間の光
を照射し、照射した光の吸収を検知することにより記憶
情報を破壊することなく読み出すことができる。
【0113】また、このように一括してデータを扱うこ
とにより、連想メモリや多値メモリを構成することがで
きる。また、複数の電気配線からなる列アドレス信号線
群と、列アドレス信号線群に交差する方向に設けられた
複数の光配線からなる行アドレス信号線群と、列アドレ
ス信号線群と行アドレス信号線群との各交差部に設けら
れた上記の光半導体記憶装置とを有し、エミッタ層は、
列アドレス信号線群に接続されており、ベース層には、
行アドレス信号線群より発した光が照射されるように構
成すれば、SRAM等の通常のメモリ素子と同様にして
使用することができる。
【0114】また、複数の電気配線からなる列アドレス
信号線群と、列アドレス信号線群に交差する方向に配さ
れた複数の光配線からなる行アドレス信号線群と、列ア
ドレス信号線群に平行に配された、複数の電気配線から
なる読み出し信号線群と、列アドレス信号線群及び読み
出し信号線群と行アドレス信号線群との各交差部に設け
られた請求項7記載の光半導体記憶装置とを有し、エミ
ッタ層は、列アドレス信号線群に接続されており、ベー
ス層には、行アドレス信号線群より発した光が照射され
るようになっており、第1の半導体層は、読み出し信号
線群に接続すれば、記憶情報を電気的に読み出せるメモ
リアレーを構成することができる。
【0115】また、上記の光半導体記憶装置を有する光
半導体論理回路装置において、光半導体記憶装置のコレ
クタ層を負荷素子を介して第1の電源線に接続し、光半
導体記憶装置の一のエミッタ層を接地し、光半導体記憶
装置の他のエミッタ層を第2の電源線に接続し、他のエ
ミッタ層に照射する2種類の光の強度に応じて記憶情報
を変化し、その情報を出力すれば光半導体論理回路装置
を構成することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の第1実施形態による光半導体記憶装置
の構造を示す概略断面図である。
【図2】本発明の第1実施形態による光半導体記憶装置
のエネルギーバンド構造を示す図である。
【図3】本発明の第1実施形態による光半導体記憶装置
における記憶情報の読み出し方法を説明する図である。
【図4】サイズの異なる量子ドットを形成する方法を示
す概念図である。
【図5】本発明の第2実施形態による光半導体記憶装置
の原理を説明するエネルギーバンド図である。
【図6】本発明の第2実施形態による光半導体記憶装置
における電流−電圧特性を示すグラフである。
【図7】本発明の第2実施形態による光半導体装置の構
造を示す概略断面図である。
【図8】図7に示す光半導体記憶装置における電流−電
圧特性を示すグラフである。
【図9】本発明の第2実施形態の変形例による光半導体
記憶装置の構造を示す概略断面図である。
【図10】本発明の第3実施形態による光半導体記憶装
置の構造を示す概略断面図である。
【図11】本発明の第3実施形態の変形例による光半導
体記憶装置の構造を示す概略断面図である。
【図12】本発明の第4実施形態による光半導体記憶装
置の構造を示す概略断面図である。
【図13】本発明の第4実施形態による光半導体記憶装
置における電流−電圧特性を示す図である。
【図14】本発明の第4実施形態による光半導体記憶装
置の読み出し原理を説明する図である。
【図15】本発明の第4実施形態の変形例による光半導
体記憶装置の構造を示す概略断面図である。
【図16】本発明の第5実施形態による光半導体記憶装
置の構造を示す概略断面図である。
【図17】本発明の第5実施形態による光半導体記憶装
置における電流−電圧特性を示す図である。
【図18】本発明の第6実施形態による光半導体記憶装
置の構造を示す概略断面図である。
【図19】本発明の第7実施形態による光半導体記憶装
置の構造を示す概略断面図である。
【図20】本発明の第8実施形態による光半導体記憶装
置の構造を示す概略断面図である。
【図21】量子ドットのサイズとInAs層の成長温度
との関係を示すグラフである。
【図22】本発明の第9実施形態による光半導体記憶装
置の情報読み出し方法及び情報書き込み方法を示すグラ
フである。
【図23】本発明の第10実施形態による光半導体記憶
装置の構造を示す平面図である。
【図24】本発明の第11実施形態による光半導体記憶
装置の構造を示す平面図である。
【図25】本発明の第12実施形態による光半導体論理
回路装置の構造及び等価回路を示す図である。
【図26】本発明の第12実施形態による光半導体論理
回路装置の動作を説明するグラフである。
【図27】従来の光半導体記憶装置における電流−電圧
特性を示すグラフである。
【図28】従来の光半導体記憶装置の構造を示すエネル
ギーバンド図及び電流−電圧特性を示すグラフである。
【図29】従来の光半導体記憶装置の構造を示すエネル
ギーバンド図である。
【符号の説明】
10…GaAs基板 12…コレクタコンタクト層 14…コレクタ層 16…ベース層 18…エミッタ層 20…エミッタコンタクト層 22…コレクタ電極 24…エミッタ電極 26…量子ドット 28…チャネル層 30…抵抗層 32…電極 34…p型層 36…n型層 38…p型層 40…メモリセル 42…負荷素子 44…記憶素子 46…量子ドット 48…バリア層 50…井戸層

Claims (15)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 第1導電型の半導体よりなるコレクタ層
    と、 前記コレクタ層に接合され、第2導電型の半導体よりな
    るベース層と、 前記ベース層に接合され、第1導電型の半導体よりなる
    エミッタ層と、 前記ベース層に形成された量子ドットとを有することを
    特徴とする光半導体記憶装置。
  2. 【請求項2】 請求項1記載の光半導体記憶装置におい
    て、 前記ベース層には、サイズの異なる複数の量子ドットが
    形成されていることを特徴とする光半導体記憶装置。
  3. 【請求項3】 請求項2記載の光半導体記憶装置におい
    て、 前記コレクタ層に接続された負荷素子を更に有し、 前記量子ドットにおいて双安定状態が形成されているこ
    とを特徴とする光半導体記憶装置。
  4. 【請求項4】 請求項3記載の光半導体記憶装置におい
    て、 前記コレクタ層に接合された、第1導電型の第1の半導
    体層を更に有し、 前記コレクタ層と、前記第1の半導体層とからなるpn
    接合に流れる電流を前記量子ドットの安定状態に応じて
    変化することにより、記憶情報を電気的に読み出すこと
    を特徴とする光半導体記憶装置。
  5. 【請求項5】 請求項3又は4記載の光半導体記憶装置
    において、 前記ベース層に、複数の前記エミッタ層が形成されてい
    ることを特徴とする光半導体記憶装置。
  6. 【請求項6】 請求項5記載の光半導体記憶装置におい
    て、 複数の前記エミッタ層のうち、少なくともひとつのエミ
    ッタ層に、第2導電型の第2の半導体層が接合されてお
    り、 前記第2の半導体層が接合された前記エミッタ層と前記
    第2の半導体層とによる負性微分抵抗特性と、他のエミ
    ッタ層と前記ベース層とによる負性微分抵抗特性とによ
    り、前記量子ドットの双安定状態が形成されていること
    を特徴とする光半導体記憶装置。
  7. 【請求項7】 請求項3乃至6のいずれかに記載の光半
    導体記憶装置の情報書き込み方法であって、 前記量子ドットのセパレーションエネルギーに対応した
    波長の光を入射することにより、前記量子ドットの安定
    状態を変化して前記量子ドットに情報を書き込むことを
    特徴とする光半導体記憶装置の情報書き込み方法。
  8. 【請求項8】 請求項3又は4記載の光半導体記憶装置
    の情報書き込み方法において、 前記量子ドットに、電子−正孔対の生成により生成され
    る電子の数よりも、前記エミッタ層から前記ベース層の
    伝導帯を越えて前記コレクタ層に到達する電子の数が支
    配的になる強い光を照射することにより、前記エミッタ
    層−前記コレクタ層間に流れる電流を増加させ、前記安
    定状態を低電圧側に変化することを特徴とする光半導体
    記憶装置の情報書き込み方法。
  9. 【請求項9】 請求項5又は6記載の光半導体記憶装置
    の情報書き込み方法において、 前記量子ドットに、電子−正孔対の生成により生成され
    る電子の数よりも、一のエミッタ層から前記ベース層の
    伝導帯を越えて他のエミッタ層に到達する電子の数が支
    配的になる強い光を照射することにより、前記一のエミ
    ッタ層と前記他のエミッタ層に流れる電流を増加させ、
    前記安定状態を低電圧側に変化することを特徴とする光
    半導体記憶装置の情報書き込み方法。
  10. 【請求項10】 請求項3記載の光半導体記憶装置の情
    報読み出し方法であって、 電子−正孔対の生成による電子の数と、前記エミッタ層
    から前記ベース層の伝導帯を越えて前記コレクタ層に到
    達する電子の数とがほぼ等しくなる中間の光を照射し、
    照射した前記光の吸収を検知することにより記憶情報を
    読み出すことを特徴とする光半導体記憶装置の情報読み
    出し方法。
  11. 【請求項11】 請求項4記載の光半導体記憶装置の情
    報読み出し方法であって、 電子−正孔対の生成による電子の数と、前記エミッタ層
    から前記ベース層の伝導帯を越えて前記コレクタ層に到
    達する電子の数とがほぼ等しくなる中間の光を照射し、 前記第1の半導体層方向に流れる光電流を測定すること
    により記憶情報を読み出すことを特徴とする光半導体記
    憶装置の情報読み出し方法。
  12. 【請求項12】 請求項5又は6記載の光半導体記憶装
    置の情報読み出し方法であって、 電子−正孔対の生成による電子の数と、一のエミッタ層
    から前記ベース層の伝導帯を越えて他のエミッタ層に到
    達する電子の数とがほぼ等しくなる中間の光を照射し、
    照射した前記光の吸収を検知することにより記憶情報を
    読み出すことを特徴とする光半導体記憶装置の情報読み
    出し方法。
  13. 【請求項13】 複数の電気配線からなる列アドレス信
    号線群と、 前記列アドレス信号線群に交差する方向に設けられた複
    数の光配線からなる行アドレス信号線群と、 前記列アドレス信号線群と前記行アドレス信号線群との
    各交差部に設けられた請求項1乃至3のいずれかに記載
    の光半導体記憶装置とを有し、 前記エミッタ層は、前記列アドレス信号線群に接続され
    ており、 前記ベース層には、前記行アドレス信号線群より発した
    光が照射されるようになっていることを特徴とする光半
    導体記憶装置。
  14. 【請求項14】 複数の電気配線からなる列アドレス信
    号線群と、 前記列アドレス信号線群に交差する方向に配された複数
    の光配線からなる行アドレス信号線群と、 前記列アドレス信号線群に平行に配された、複数の電気
    配線からなる読み出し信号線群と、 前記列アドレス信号線群及び前記読み出し信号線群と前
    記行アドレス信号線群との各交差部に設けられた請求項
    4記載の光半導体記憶装置とを有し、 前記エミッタ層は、前記列アドレス信号線群に接続され
    ており、 前記ベース層には、前記行アドレス信号線群より発した
    光が照射されるようになっており、 前記第1の半導体層は、前記読み出し信号線群に接続さ
    れていることを特徴とする光半導体記憶装置。
  15. 【請求項15】 請求項6記載の光半導体記憶装置を有
    する光半導体論理回路装置であって、 前記光半導体記憶装置の前記コレクタ層は負荷素子を介
    して第1の電源線に接続され、前記光半導体記憶装置の
    一のエミッタ層は接地され、前記光半導体記憶装置の他
    のエミッタ層は第2の電源線に接続されており、 前記他のエミッタ層に照射する2種類の光の強度に応じ
    て記憶情報を変化し、その情報を出力することを特徴と
    する光半導体論理回路装置。
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