JPH0980046A - 分析要素及びその作製方法 - Google Patents

分析要素及びその作製方法

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JPH0980046A
JPH0980046A JP27334695A JP27334695A JPH0980046A JP H0980046 A JPH0980046 A JP H0980046A JP 27334695 A JP27334695 A JP 27334695A JP 27334695 A JP27334695 A JP 27334695A JP H0980046 A JPH0980046 A JP H0980046A
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JP
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titanium dioxide
insoluble particles
reagent
tris
aminomethane
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JP27334695A
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English (en)
Inventor
Hisashi Sakamoto
久 坂本
Yoshinori Takahashi
好範 高橋
Yoshihiko Higuchi
善彦 樋口
Takehiro Yamaguchi
武広 山口
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Arkray Inc
Original Assignee
KDK Corp
Kyoto Daiichi Kagaku KK
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 不溶性粒子、例えば二酸化チタンの粒子を含
む試薬液を、塗布したりして分析要素を作製する際に
は、二酸化チタンの粒子を液中に均一に分散させる必要
がある。しかし、二酸化チタンの粒子は水溶液中に分散
させると、速やかに凝集、沈殿を起こすために均一な水
溶液を作製することは困難であった。 【解決手段】 二酸化チタンを含む試薬液にトリス(ヒ
ドロキシメチル)アミノメタンを含ませる。そうする
と、二酸化チタンの粒子が凝集、沈殿するまでの時間が
長くなり、良好な分析要素を得ることができた。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】 本発明は、液体試料、とり
わけ全血中の特定成分を分析するための分析要素及びそ
の作製方法に関する。
【0002】
【従来の技術】 液体試料中の特定成分を分析するため
の分析要素は、すでに公知である。
【0003】例えば、特開平2−150751号には、
光反射性不溶性粒子を含む試薬液を塗布及び乾燥した多
孔性フィルムを、支持体の貫通孔を覆うように配置し
て、支持体上に固定し、次いで試料保持層を、試薬層を
覆うように配置して、支持体上に固定することによって
製造しうる分析要素が開示されている。
【0004】特開平2−150751号の中では、粒子
として、二酸化チタンがあげられているが、これは、全
血を試料として分析用具の下方から測定される場合に、
赤血球を隠蔽すると同時に光を透過させない目的で用い
られている。
【0005】二酸化チタンは、可視光をほとんど吸収す
ることなく反射し、さらにあらゆる溶媒に溶解しにくい
性質を持つ白色の粒子である。粒子の大きさは、幅広く
分布し、直径0.001μmより小さなものから、1m
m以上のものまで存在する。しかも、小さなものほど凝
集しやすい性質を持つ。そして、通常は、光を透過させ
ない目的で、塗料、軟膏、化粧品などに混合して使用さ
れている。
【0006】しかし、二酸化チタンは、溶媒に溶解しな
い性質を持ちながら、その粒子が凝集しやすいために、
液中では速やかに凝集塊が発生、沈殿し、液の上部と下
部で二酸化チタンの濃度分布は均一とならない。
【0007】二酸化チタンを分散した、液体試料中の特
定成分を分析するための分析要素を作製するための試薬
液を塗布する場合には、液中の二酸化チタンは凝集、沈
殿を生じ、均一な塗布が不可能になる。これを回避する
ために、液にポリマーや増粘剤を加えて粘性を与えるこ
とや、撹拌することが考えられる。
【0008】しかし、二酸化チタンを沈殿させないほど
の粘性を与えることは、流動性を悪化させ、塗布を困難
にし、ひいては分析要素の精度を悪化させるので好まし
くなく、試薬液を撹拌することは、気泡の混入が発生し
たりして困難である。気泡の混入は、塗布後の層が、気
泡を巻き込んだまま乾燥されたり、気泡が破裂し、クレ
ーター状になったまま乾燥されたりするなどの問題を生
じる。
【0009】さらに、二酸化チタンを分散した試薬液を
塗布した後、乾燥させる時に、その乾燥過程でも凝集が
起こり、この凝集塊によって塗布した層の表面が不均一
となる。この現象は、二酸化チタンを光学的反射層とし
て用いる場合に、光の反射が不均一となり、試薬層の性
能を著しく低下させる。
【0010】
【発明が解決しようとする課題】 これまで述べてきた
ように、二酸化チタンなどのような不溶性粒子を分散し
た試薬液を、塗布の精度に影響するような撹拌をするこ
となく、また液の粘性を必要以上に上げることなく、二
酸化チタンのような不溶性粒子を液中に均一に分散させ
る方法の発見が望まれていた。
【0011】
【課題を解決するための手段】 上記課題を解決するた
め鋭意研究の結果、液体試料中の特定成分を分析するた
めの分析要素を作製するための試薬液を作製する際、該
試薬液に不溶性粒子とトリス(ヒドロキシメチル)アミ
ノメタンを含有させることで、不溶性粒子の凝集、沈殿
の発生を抑制又は遅延することができることを発見し
た。
【0012】
【発明の実施の形態】 本発明は、特開平2−1507
51号に示された試薬層を作製するための改良発明とも
言える。
【0013】分析要素の試薬層中の不溶性粒子として
は、種々の目的で、二酸化チタンの他に、濾紙粉末、カ
ーボン粉末など種々のものが使用されるが、赤血球を隠
蔽すると同時に光を透過させない目的で、光反射性の不
溶性粒子が好ましい。
【0014】光反射性の不溶性粒子としては、二酸化チ
タン、酸化マグネシウム、硫酸バリウムなど種々のもの
が使用される。その中でも、白色度が高いという点で、
二酸化チタンが特に好ましい。
【0015】二酸化チタンは、一般的な粒子構造であれ
ばよく、例えば、ルチル型、アナターゼ型、アモルファ
スなどが使用される。その中でも、白色度が高いという
点で、ルチル型が特に好ましい。
【0016】粒子の粒径も、撹拌することで分散可能な
大きさのものであればよいが、本発明は100μm以下
の粒子に有効である。好ましくは、0.001μm〜1
00μm、より好ましくは、0.01μm〜10μm、
がよい。
【0017】トリス(ヒドロキシメチル)アミノメタン
は、化学的に安定な物質なので他の試薬と反応すること
もなく、また試薬層における感度、安定性などに対し
て、ほとんど影響を及ぼさない。
【0018】トリス(ヒドロキシメチル)アミノメタン
は、水に対して溶けやすい物質である。最終的なトリス
(ヒドロキシメチル)アミノメタンの濃度は、好ましく
は、0.01〜5mol/l、より好ましくは、0.1
〜1mol/l、でよい。
【0019】また、トリス(ヒドロキシメチル)アミノ
メタンは単独で添加してもよいし、緩衝液でもよいし、
その他の緩衝液と混合して用いてもよい。例えば、トリ
ス緩衝液とリン酸緩衝液の組み合わせなどがあげられ
る。トリス緩衝液の場合、通常、塩酸や硫酸などの酸、
水酸化ナトリウム、水酸化リチウムなどのアルカリの添
加によって、pHが調整される。
【0020】試薬液を作製後の分析要素の作製方法は、
公知の方法で構わない。例えば、フィルム上に試薬液を
塗布、印刷、噴霧など行った後、乾燥することで得られ
る。以下に実施例を示すが、本発明はこれに限定される
ものではない。
【0021】
【実施例1】 二酸化チタンの凝集、沈殿の速度 直径2.4cm、高さ15cmの透明ガラス瓶を5本用
意し、各々に、二酸化チタン(ルチル型(和光純薬工業
製))0.75gを秤量する。次に、表1に示す5種の
液15mlを、各々の透明ガラス瓶に入れ、この液をよ
く混合した後、静置した。二酸化チタンが、透明ガラス
瓶の底面より10mm及び6mmまで沈殿した時間を測
定した。結果を表2に示す
【0022】
【表1】液の種類 1)蒸留水 2)0.2mol/lリン酸緩衝液(pH7.2) 3)0.2mol/lTES緩衝液(pH7.2) 4)0.2mol/lHEPES緩衝液(pH7.2) 5)0.2mol/lトリス緩衝液
【0023】
【表2】
【0024】
【実施例2】 血中グルコースの定量 下記の試薬を秤量し、充分撹拌して試薬含有液を作製し
た。この試薬液を、厚さ25μmの多孔性フィルム(セ
ルガード(ヘキスト製))上に、濡れ厚さ100μmで
塗布し、40℃で1時間乾燥させた。次に、これを7m
m×7mmに裁断し、直径4mmの貫通孔の開いた、厚
さ250μmのポリエチレンテレフタレートフィルムに
貫通孔を覆うように貼り付け分析要素を得た。このサン
プルの表面を、電子顕微鏡で拡大した写真を図1に示
す。図1において、倍率は、左側が100倍、右側が5
00倍である。 試薬組成: グルコースオキシダーゼ(東洋紡製) 500ku パーオキシダーゼ(東洋紡製) 300ku 4−アミノアンチピリン(キシダ化学製) 500mg N−エチル−N−(2−ヒドロキシ−3−スルホ プロピル)−3,5−ジメチルアニリン(同仁化学製) 1g 0.2mol/lトリス緩衝液(pH7.5) 100ml プロピオファン(BASFジャパン製) 4g 50% ポリオキシエチレンソルビタンモノラウ レート水溶液(ナカライテスク製) 8ml 二酸化チタン(和光純薬製) 8g
【0025】
【比較例1】下記の試薬を秤量し、充分攪拌して試薬含
有液を作製した。この試薬液を、厚さ25μmの多孔性
フィルム(セルガード(ヘキスト製))上に、濡れ厚さ
100μmで塗布し、40℃で1時間乾燥させた。次
に、これを7mm×7mmに裁断し、直径4mmの貫通
孔の開いた、厚さ250μmのポリエチレンテレフタレ
ートフィルムに貫通孔を覆うように貼り付け分析要素を
得た。このサンプルの表面を、電子顕微鏡で拡大した写
真を図2に示す。図2において、倍率は、左側が100
倍、右側が500倍である。 試薬組成: グルコースオキシダーゼ(東洋紡製) 500ku パーオキシダーゼ(東洋紡製) 300ku 4−アミノアンチピリン(キシダ化学製) 500mg N−エチル−N−(2−ヒドロキシ−3−スルホ プロピル)−3,5−ジメチルアニリン(同仁化学製) 1g 0.2moI/lリン酸緩衝液(pH7.5) 100ml プロピオファン(BASFジャパン製) 4g 50% ポリオキシエチレンソルビタンモノラウ レート水溶液(ナカライテスク製) 8ml 二酸化チタン(和光純薬製) 8g
【0026】図1及び図2を比較すると、トリス(ヒド
ロキシメチル)アミノメタンを加えないものは、粒子が
粗く、塗布表面が不均一であるのに対し、トリス(ヒド
ロキシメチル)アミノメタンを加えた方は、粒子が細か
く、塗布表面が均一なものが作製されていることがわか
る。
【0027】実施例2と比較例1において作製した各分
析要素に、種々のグルコース濃度の全血を20μl滴下
し、1分後に支持体の貫通穴を通して、下方より(多孔
性フィルム側から)、色差計(株)日本電色工業 Σ−
90)で640nmでの反射率を測定した。
【0028】反射率から検量線を作成し、その検量線に
基づいて、測定値を濃度換算し、比較を行った。測定結
果を、表1に示す。
【0029】
【表1】
【0030】本発明による作製方法を用いた実施例の分
析要素では、乾燥後の塗布厚、試薬表面は均一であるた
め、測定値の再現性もよく、良好な結果が得られた。し
かし、比較例の分析要素では、再現性が悪かった。
【0031】
【発明の効果】 不溶性粒子、例えば二酸化チタンを含
む試薬液において、二酸化チタンを均一に分散するため
に、トリス(ヒドロキシメチル)アミノメタンを含ませ
ることで、二酸化チタンの凝集、沈殿が抑えられ、分散
が安定化し、この間に、二酸化チタンを含む試薬液を塗
布できるようになった。さらに、塗布したものを乾燥さ
せた層が、より均一なものとなり、良好な分析要素が得
られた。
【図面の簡単な説明】
【図1】 実施例2を示す表面の電子顕微鏡写真であ
る。倍率は、左側が100倍、右側が500倍である。
【図2】 比較例1を示す表面の電子顕微鏡写真であ
る。倍率は、左側が100倍、右側が500倍である。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 山口 武広 京都府京都市南区東九条西明田町57番地 株式会社京都第一科学内

Claims (10)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 液体試料中の特定成分を分析するための
    分析要素を作製するための試薬液を作製する方法であっ
    て、該試薬液に不溶性粒子とトリス(ヒドロキシメチ
    ル)アミノメタンを含有させることを特徴とする試薬液
    の作製方法。
  2. 【請求項2】 不溶性粒子が光反射性である請求項1に
    記載の試薬液の作製方法。
  3. 【請求項3】 不溶性粒子が二酸化チタンである請求項
    1又は2に記載の試薬液の作製方法。
  4. 【請求項4】 不溶性粒子の大きさが直径0.001〜
    100μmである請求項1〜3のうち、いずれかに記載
    の試薬液の作製方法。
  5. 【請求項5】 最終的なトリス(ヒドロキシメチル)ア
    ミノメタンの濃度が0.01〜5mol/lである請求
    項1〜4のうち、いずれかに記載の試薬液の作製方法。
  6. 【請求項6】 液体試料中の特定成分を分析するための
    分析要素において、不溶性粒子とトリス(ヒドロキシメ
    チル)アミノメタンを含有する試薬からなることを特徴
    とする分析要素。
  7. 【請求項7】 不溶性粒子が光反射性である請求項6に
    記載の分析要素。
  8. 【請求項8】 不溶性粒子が二酸化チタンである請求項
    6又は7に記載の分析要素。
  9. 【請求項9】 不溶性粒子の大きさが直径0.001〜
    100μmである請求項6〜8のうち、いずれかに記載
    の分析要素。
  10. 【請求項10】 液体試料が供給された際の最終的なト
    リス(ヒドロキシメチル)アミノメタンの濃度が0.0
    1〜5mol/lである請求項6〜9のうち、いずれか
    に記載の分析要素。
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Date Code Title Description
A02 Decision of refusal

Effective date: 20040212

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