JPH0979152A - スクロール圧縮機 - Google Patents

Abstract

(57)【要約】 【課題】 スクロール圧縮機のパワーセーブ機構の構成
を簡素化することにより、部品点数及び生産コストを削
減し、加工性及び組立作業性を向上させる。 【解決手段】 固定スクロール４３には、圧縮空間内の
冷媒を低圧側に逃がすためのセーブ孔５１を形成し、内
部に加えられる圧力により伸縮してセーブ孔５１を開閉
するベローズ５５と、このベローズ５５内に圧力を加え
るための背圧通路５７を設ける。

Description

【発明の詳細な説明】

【０００１】

【発明の属する技術分野】この発明は固定スクロールと
揺動スクロールとをかみ合わせて圧縮を行うスクロール
圧縮機に関するものである。

【０００２】

【従来の技術】従来のスクロール圧縮機は例えば特開平
４−１２１４８１号公報（Ｆ０４Ｃ１８／０２）に示さ
れている。次に、係る公報に示された従来の構造を図５
を参照して説明する。図５において、圧縮機６１は、密
閉容器７と、この容器内の上側に収納されたスクロール
要素圧縮８と、下側に収納された電動要素９とで構成さ
れている。１０はフレームで、このフレームには中央に
回転軸１１を軸支する軸受１２が設けられている。

【０００３】スクロール圧縮要素８は固定スクロール１
３と揺動スクロール１４とで構成されている。固定スク
ロール１３は密閉容器７の内壁に圧接してこの容器内を
高圧室１５と低圧室１６とに区画する円盤状の鏡板１７
と、この鏡板の一方の面周縁に突出された環状壁１８
と、この環状壁で囲まれ、鏡板１７に立設されたインボ
リュート状またはこれに近似の曲線からなる渦巻き状の
ラップ１９とで構成されている。そして、固定スクロー
ル１３は環状壁１８及びラップ１９の突出方向を下方と
している。

【０００４】揺動スクロール１４は円盤状の鏡板２０
と、この鏡板２０の一方の面に立設されたインボリュー
ト状またはこれに近似の曲線からなる渦巻き状のラップ
２１と、鏡板２０の他方の面の中央に突出されたピン２
２とで構成されている。そして、揺動スクロール１４は
ラップ２１の突出方向を上方として、このラップ２１が
固定スクロール１３のラップ１９に向かい合ってかみ合
うようにし、内部に複数の圧縮空間２３を形成するよう
にしている。この圧縮空間２３は外方から内方へ向かっ
て次第に縮小して冷媒を圧縮する。

【０００５】また、固定スクロール１３の鏡板１７には
中央に圧縮空間２３に連通する吐出孔２４が設けられて
いる。

【０００６】２５は回転軸１１の先端に設けられて揺動
スクロール１４のピン２２を挿入するボス孔で、このボ
ス孔の中心は回転軸１１の軸心と偏心して設けられてい
る。２６は固定スクロール１３に対して揺動スクロール
１４を自転しないように円軌道上を公転させる継手手段
である。フレーム１０外周にはスクロール圧縮要素８に
冷媒を導く吸込通路２７が設けられている。２８は密閉
容器７に取付けられた吸込管で、この吸込管２８は電動
要素９の下方で密閉容器７内の低圧室１６に連通してい
る。２９は密閉容器７の上部に取付けられた吐出管で、
この吐出管２９は密閉容器７内の高圧室１５に連通して
いる。

【０００７】固定スクロール１３の鏡板１７には、圧縮
空間２３の冷媒を低圧室に逃がすパワーセーブ孔３０が
設けられている。このパワーセーブ孔は２本の孔を一対
にして形成されている。そして、パワーセーブ孔３０は
圧縮空間２３に連通する第１の孔３１と低圧室１６に連
通する第２の孔３２とで形成されている。第１・第２の
孔３１，３２はラップ１９と反対側の面の開口を近接さ
せるように傾けて形成されている。

【０００８】３４は固定スクロール１３の鏡板１７の反
ラップ側の面に設けられたカバーで、このカバーには第
１の孔３１と第２の孔３２を開閉するバルブ３５を収納
する凹部３６及び導出孔３７が切削形成されている。
尚、バルブ３５は常にはスプリングによって押し上げら
れる方向に付勢されている。そして、導出孔３７は冷媒
回路の高圧側に連通する高圧案内管５に接続されてお
り、吐出孔２４は吐出弁４０で開閉されている。

【０００９】そして、全負荷運転時には、図示しない電
磁弁を開いて高圧冷媒を高圧案内管５から導出孔３７を
介して凹部３６内に導いてバルブ３５を固定スクロール
１３側に押圧し、第１の孔３１と第２の孔３２との連通
を遮断し、圧縮空間２３内に流入した冷媒が低圧室１６
に戻らないようにしている。

【００１０】一方、軽負荷運転時には前記電磁弁を閉じ
て高圧冷媒が高圧案内管５から導出孔３７を介して凹部
３６内に導入されないようにする。これによって、前記
スプリングはバルブ３５を押し上げるので、圧縮空間２
３内に流入した冷媒は第１の孔３１に流入してバルブ３
５を更に押し上げ、凹部３６から第２の孔３２を通って
流れて、この第２の孔３２から低圧室１６にリークする
ようにし、冷凍能力が負荷に見合った能力になるように
していた。

【００１１】

【発明が解決しようとする課題】しかしながら、係るパ
ワーセーブ機構では、高圧案内管５から凹部３６に導か
れる高圧冷媒が、バルブ３５と凹部３６の内壁との接触
面（摺動面）から第１の孔３１と第２の孔３２に漏れな
いようにし、且つ、バルブ３５が凹部３６の内壁に引っ
かかって動作不良などを起こさないようにするために、
バルブ３５と凹部３６とのクリアランスを厳密に調整し
なければならず、加工費用が高騰する。

【００１２】また、高圧案内管５から導出孔３７を介し
て凹部３６内に高圧冷媒を導いてバルブ３５を固定スク
ロール１３側に押圧することによって、第１の孔３１と
第２の孔３２との連通を遮断する構造であったため、第
１の孔３１と第２の孔３２の位置の自由度が少ない。

【００１３】更に、前述の如くバルブ３５を押し上げる
ときにスプリング等の補助部品が必要とされるため、加
工が困難となると共に、コストも一層高騰する問題があ
った。

【００１４】本発明は、係る従来の技術課題を解決する
ために成されたものであり、パワーセーブ機構の構成を
簡素化することにより、部品点数と生産コストの削減、
及び、加工性及び組立作業性を向上できるスクロール圧
縮機を提供することを目的とする。

【００１５】

【課題を解決するための手段】請求項１の発明のスクロ
ール圧縮機は、密閉容器内に回転軸を有する電動要素
と、この電動要素で駆動されるスクロール圧縮要素とを
収納し、このスクロール圧縮要素は回転軸の軸受を中央
に有するフレームと、鏡板に渦巻き状のラップを立設さ
せた固定スクロールと、この固定スクロールに向かい合
ってかみ合う鏡板に渦巻き状のラップを立設させた揺動
スクロールと、この揺動スクロールと固定スクロールと
で形成された複数の圧縮空間を外方から内方へ向かって
次第に縮小させて圧縮を行うように揺動スクロールを固
定スクロールに対して旋回させる駆動手段と、前記揺動
スクロールを固定スクロールに対して自転しないように
公転させる継手手段とを備え、固定スクロールには圧縮
空間で圧縮された冷媒を密閉容器内に吐出する吐出孔が
設けられたものであって、固定スクロールには、圧縮空
間内の冷媒を低圧側に逃がすためのパワーセーブ通路
と、内部に加えられる圧力により伸縮してパワーセーブ
通路を開閉するベローズと、このベローズ内に圧力を加
えるための背圧通路とを備えているものである。

【００１６】また、請求項２の発明のスクロール圧縮機
は、密閉容器内に回転軸を有する電動要素と、この電動
要素で駆動されるスクロール圧縮要素とを収納し、この
スクロール圧縮要素は回転軸の軸受を中央に有するフレ
ームと、鏡板に渦巻き状のラップを立設させた固定スク
ロールと、この固定スクロールに向かい合ってかみ合う
鏡板に渦巻き状のラップを立設させた揺動スクロール
と、この揺動スクロールと固定スクロールとで形成され
た複数の圧縮空間を外方から内方へ向かって次第に縮小
させて圧縮を行うように揺動スクロールを固定スクロー
ルに対して旋回させる駆動手段と、前記揺動スクロール
を固定スクロールに対して自転しないように公転させる
継手手段とを備え、前記固定スクロールには圧縮空間で
圧縮された冷媒を密閉容器内に吐出する吐出孔が設けら
れたものであって、圧縮空間及び密閉容器の低圧側にそ
れぞれ連通して固定スクロールに形成されたセーブ孔及
び戻し孔と、固定スクロールの鏡板のラップとは反対側
に形成され、セーブ孔と戻し孔とを連通する連通路と、
この連通路内に位置し、内部に加えられる圧力により伸
縮してセーブ孔を開閉するベローズと、このベローズ内
に圧力を加えるための背圧通路とを備えているものであ
る。

【００１７】更に、請求項３の発明のスクロール圧縮機
は、密閉容器内に回転軸を有する電動要素と、この電動
要素で駆動されるスクロール圧縮要素とを収納し、この
スクロール圧縮要素は回転軸の軸受を中央に有するフレ
ームと、鏡板に渦巻き状のラップを立設させた固定スク
ロールと、この固定スクロールに向かい合ってかみ合う
鏡板に渦巻き状のラップを立設させた揺動スクロール
と、この揺動スクロールと固定スクロールとで形成され
た複数の圧縮空間を外方から内方へ向かって次第に縮小
させて圧縮を行うように揺動スクロールを固定スクロー
ルに対して旋回させる駆動手段と、前記揺動スクロール
を固定スクロールに対して自転しないように公転させる
継手手段とを備え、前記固定スクロールには圧縮空間で
圧縮された冷媒を密閉容器内に吐出する吐出孔が設けら
れたものであって、圧縮空間及び密閉容器の低圧側にそ
れぞれ連通して固定スクロールに形成されたセーブ孔及
び戻し孔と、固定スクロールの鏡板のラップとは反対側
に取り付けられたカバーとから成り、このカバーは、セ
ーブ孔と戻し孔を連通する連通路と、この連通路内に位
置し、内部に加えられる圧力により伸縮してセーブ孔を
開閉するベローズと、このベローズ内に圧力を加えるた
めの背圧通路とを備えているものである。

【００１８】

【発明の実施の形態】以下、図面に基づき本発明の実施
形態を詳述する。図１は本発明のスクロール圧縮機１を
用いた冷凍サイクルの冷媒回路図、図２は本発明のスク
ロール圧縮機１の縦断側面図、図３は本発明のスクロー
ル圧縮機１のスクロール圧縮要素の拡大縦断側面図、図
４は本発明のスクロール圧縮機１のスクロール圧縮要素
のもう一つの拡大縦断側面図をそれぞれ示している。

【００１９】尚、各図において図５と同一符号は同一若
しくは同一の機能を奏するものとする。

【００２０】図１の冷媒回路において、１は本発明のス
クロール圧縮機、２は凝縮器、３は減圧装置、４は蒸発
器で、これらを配管接続して冷凍サイクルを構成してい
る。５８は凝縮器２の入口側、及び、蒸発器４の出口側
と圧縮機１とに設けられた背圧案内管であり、凝縮器２
の入口側に連通する配管５８Ａと、蒸発器４の出口側に
連通する配管５８Ｂとが合流して圧縮機１に接続される
かたちに構成され、各配管５８Ａ及び５８Ｂにはそれぞ
れ電磁弁３９Ａ及び３９Ｂが介設されている。

【００２１】圧縮機１は密閉容器７と、この容器７内の
上側に収納されたスクロール圧縮要素６８と、下側に収
納された電動要素９とで構成されている。１０はフレー
ムで、このフレーム１０には中央に回転軸１１を軸支す
る軸受１２が設けられている。スクロール圧縮要素６８
は固定スクロール４３と揺動スクロール１４とで構成さ
れている。固定スクロール４３は密閉容器７の内壁に圧
接してこの容器内を高圧室１５と低圧室１６とに区画す
る円盤状の鏡板４７と、この鏡板４７の一方の面周縁に
突出された環状壁４８と、この環状壁４８で囲まれ鏡板
４７に立設されたインボリュート状またはこれに近似の
曲線からなる渦巻き状のラップ４９とで構成されてい
る。そして、固定スクロール４３は環状壁４８及びラッ
プ４９の突出方向を下方としている。

【００２２】揺動スクロール１４は円盤状の鏡板２０
と、この鏡板２０の一方の面に立設されたインボリュー
ト状またはこれに近似の曲線からなる渦巻き状のラップ
２１と、鏡板２０の他方の面の中央に突出されたピン２
２とで構成されている。そして、揺動スクロール１４は
ラップ２１の突出方向を上方として、このラップ２１が
固定スクロール４３のラップ４９に向かい合ってかみ合
うようにし、内部に複数の圧縮空間２３を形成するよう
にしている。この圧縮空間２３は外方から内方へ向かっ
て次第に縮小して冷媒を圧縮する。

【００２３】固定スクロール４３の鏡板４７には中央に
圧縮空間２３に連通する吐出孔２４が設けられている。
この吐出孔２４は吐出弁４０で開閉されている。

【００２４】２５は回転軸１１の先端に設けられて揺動
スクロール１４のピン２２を挿入するボス孔で、このボ
ス孔２５の中心は回転軸１１の軸心と偏心して設けられ
ている。２６は固定スクロール１３に対して揺動スクロ
ール１４を自転しないように円軌道上を公転させる継手
手段である。フレーム１０外周にはスクロール圧縮要素
６８に冷媒を導く吸込通路２７が設けられている。２８
は密閉容器７に取付けられた吸込管で、この吸込管２８
は電動要素９の下方で密閉容器７内の低圧室１６に連通
している。２９は密閉容器７の上部に取付けられた吐出
管で、この吐出管は密閉容器７内の高圧室１５に連通し
ている。

【００２５】固定スクロール４３の鏡板４７には圧縮空
間２３の冷媒を低圧室１６に逃がすパワーセーブ通路を
構成するパワーセーブ孔５０が設けられている。このパ
ワーセーブ孔５０は圧縮空間２３に連通するセーブ孔５
１と低圧室１６に連通する戻し孔５２とから構成されて
いる。

【００２６】５４は固定スクロール４３の鏡板４７の反
ラップ側の面に取り付けられたカバーで、このカバー５
４の下面には、セーブ孔５１と戻し孔５２の上端を連通
する連通路５６が切削形成されている。この連通路５６
内のセーブ孔５１上方に対応する位置には、ベローズ５
５が取り付けられている。このベローズ５５は薄肉金属
板からなり、その下面は平坦で、且つ、側面周囲は蛇腹
状とされ、内部に加えられる圧力により伸縮してセーブ
孔５１を開閉する。

【００２７】また、カバー５４内には前記背圧案内管５
８に連通する背圧通路５７が形成されており、前記ベロ
ーズ５５、５５内部は上端においてこの背圧通路５７に
連通され、封止されている。この背圧通路５７はベロー
ズ５５内に背圧を加えるものであり、全負荷運転時には
前記電磁弁３９Ａが開き、電磁弁３９Ｂが閉じてベロー
ズ５５内に高圧を加え、軽負荷運転時には電磁弁３９Ａ
が閉じ、電磁弁３９Ｂが開いてベローズ５５内に低圧を
加える。

【００２８】このように構成されたスクロール圧縮機１
において、電動要素９を回転させると、その回転力が回
転軸１１を介して揺動スクロール１４に伝えられる。す
なわち、揺動スクロール１４は回転軸１１のボス孔２５
にこの回転軸の軸心に対して偏して挿入されたピン２２
で駆動され、継手手段２６で固定スクロール４３に対し
て自転しないように円軌道上を公転させられる。

【００２９】そして、固定スクロール４３と揺動スクロ
ール１４とはこれらのスクロールで形成された圧縮空間
２３を外方から内方へ向かって次第に縮小させ、吸込管
２８から密閉容器７内の低圧室１６に流入して電動要素
９を通りフレーム１０の外周の吸込通路２７を流れる冷
媒を圧縮している。

【００３０】この圧縮された冷媒は固定スクロール４３
の吐出孔２４から吐出弁４０を開放して高圧室１５に吐
出され、吐出管２９から密閉容器７外に吐出され、凝縮
器２内で凝縮液化する。この液冷媒は減圧装置３で減圧
され、蒸発器４内で気化して冷却作用を行い、圧縮機１
に帰還する。

【００３１】また、全負荷運転時には前述の如く電磁弁
３９Ａを開放し、電磁弁３９Ｂを閉じて、凝縮器２に流
入する前の高圧冷媒を背圧案内管５８から背圧通路５７
を介してベローズ５５内に導き、ベローズ５５を伸張さ
せてその底面を固定スクロール４３側に押圧し、セーブ
孔５１を閉塞する。これによって、圧縮空間２３内に流
入した冷媒が低圧室１６に戻らないようにする（図
３）。

【００３２】軽負荷運転時には電磁弁３９Ａを閉じ、電
磁弁３９Ｂを開放して、蒸発器４の出口側の低圧がベロ
ーズ５５内に加えられるようにする。これによって、ベ
ローズ５５は収縮してその底面が上昇し、セーブ孔５１
から離間するので、圧縮空間２３内に流入した冷媒はセ
ーブ孔５１から出て連通路５６を通り、戻し孔５２から
低圧室１６にリークするので、冷凍能力が負荷に見合っ
た能力になる（図４）。

【００３３】

【発明の効果】以上詳述した如く請求項１の発明によれ
ば、圧縮空間内の冷媒を低圧側に逃がすためのパワーセ
ーブ通路を開閉するために、内部に加えられる圧力によ
り伸縮するベローズを使用したので、従来のバルブを使
用した場合の如く加工精度を厳密に管理する必要が無く
なり、加工性が向上する。また、従来の如くスプリング
等の補助部品を取り付ける必要も無くなるので、部品点
数及び生産コストの削減を図ることが可能となるもので
ある。

【００３４】また、請求項２の発明によれば、上記に加
えて、圧縮空間及び密閉容器の低圧側にそれぞれ連通し
て固定スクロールに形成されたセーブ孔及び戻し孔と、
固定スクロールの鏡板のラップとは反対側に形成されて
これらセーブ孔と戻し孔とを連通する連通路とによっ
て、圧縮空間内の冷媒を低圧側に逃がすようにしたの
で、構造が簡素化され、設計上の自由度が増す。

【００３５】更に、請求項３の発明によれば、上記に加
えて固定スクロールの鏡板のラップとは反対側に取り付
けられたカバーに、セーブ孔と戻し孔を連通する連通路
と、セーブ孔を開閉するベローズと、このベローズに背
圧を加える背圧通路を設けたので、組立作業性が一層向
上するものである。

【図面の簡単な説明】

【図１】本発明のスクロール圧縮機を適用した冷凍サイ
クルの冷媒回路図である。

【図２】本発明のスクロール圧縮機の縦断側面図であ
る。

【図３】本発明のスクロール圧縮機のスクロール圧縮要
素の拡大縦断側面である。

【図４】本発明のスクロール圧縮機のスクロール圧縮要
素のもう一つの拡大縦断側面図である。

【図５】従来のスクロール圧縮機の縦断側面図である。

【符号の説明】

１ 圧縮機 ２ 凝縮器 ３ 減圧装置 ４ 蒸発器 ７ 密閉容器 ９ 電動要素 １０ フレーム １１ 回転軸 １２ 軸受 １４ 揺動スクロール １５ 高圧室 １６ 低圧室 ２０、４７ 鏡板 ２１、４９ ラップ ２２ ピン ２３ 圧縮空間 ２４ 吐出孔 ２５ ボス孔 ２６ 継手手段 ２７ 吸込経路 ２８ 吸込管 ２９ 吐出管 ３９Ａ、３９Ｂ 電磁弁 ４３ 固定スクロール ５０ パワーセーブ孔 ５１ セーブ孔 ５２ 戻し孔 ５４ カバー ５５ ベローズ ５６ 連通路 ５７ 背圧通路 ５８ 背圧案内管

Claims (3)

【特許請求の範囲】
1. 【請求項１】 密閉容器内に回転軸を有する電動要素
   と、この電動要素で駆動されるスクロール圧縮要素とを
   収納し、このスクロール圧縮要素は回転軸の軸受を中央
   に有するフレームと、鏡板に渦巻き状のラップを立設さ
   せた固定スクロールと、この固定スクロールに向かい合
   ってかみ合う鏡板に渦巻き状のラップを立設させた揺動
   スクロールと、この揺動スクロールと固定スクロールと
   で形成された複数の圧縮空間を外方から内方へ向かって
   次第に縮小させて圧縮を行うように揺動スクロールを固
   定スクロールに対して旋回させる駆動手段と、前記揺動
   スクロールを固定スクロールに対して自転しないように
   公転させる継手手段とを備え、前記固定スクロールには
   圧縮空間で圧縮された冷媒を密閉容器内に吐出する吐出
   孔が設けられたスクロール圧縮機において、 前記固定スクロールには、圧縮空間内の冷媒を低圧側に
   逃がすためのパワーセーブ通路と、内部に加えられる圧
   力により伸縮して前記パワーセーブ通路を開閉するベロ
   ーズと、このベローズ内に圧力を加えるための背圧通路
   とを備えたことを特徴とするスクロール圧縮機。
2. 【請求項２】 密閉容器内に回転軸を有する電動要素
   と、この電動要素で駆動されるスクロール圧縮要素とを
   収納し、このスクロール圧縮要素は回転軸の軸受を中央
   に有するフレームと、鏡板に渦巻き状のラップを立設さ
   せた固定スクロールと、この固定スクロールに向かい合
   ってかみ合う鏡板に渦巻き状のラップを立設させた揺動
   スクロールと、この揺動スクロールと固定スクロールと
   で形成された複数の圧縮空間を外方から内方へ向かって
   次第に縮小させて圧縮を行うように揺動スクロールを固
   定スクロールに対して旋回させる駆動手段と、前記揺動
   スクロールを固定スクロールに対して自転しないように
   公転させる継手手段とを備え、前記固定スクロールには
   圧縮空間で圧縮された冷媒を密閉容器内に吐出する吐出
   孔が設けられたスクロール圧縮機において、 前記圧縮空間及び密閉容器の低圧側にそれぞれ連通して
   前記固定スクロールに形成されたセーブ孔及び戻し孔
   と、前記固定スクロールの鏡板のラップとは反対側に形
   成され、前記セーブ孔と戻し孔とを連通する連通路と、
   この連通路内に位置し、内部に加えられる圧力により伸
   縮して前記セーブ孔を開閉するベローズと、このベロー
   ズ内に圧力を加えるための背圧通路とを備えたことを特
   徴とするスクロール圧縮機。
3. 【請求項３】 密閉容器内に回転軸を有する電動要素
   と、この電動要素で駆動されるスクロール圧縮要素とを
   収納し、このスクロール圧縮要素は回転軸の軸受を中央
   に有するフレームと、鏡板に渦巻き状のラップを立設さ
   せた固定スクロールと、この固定スクロールに向かい合
   ってかみ合う鏡板に渦巻き状のラップを立設させた揺動
   スクロールと、この揺動スクロールと固定スクロールと
   で形成された複数の圧縮空間を外方から内方へ向かって
   次第に縮小させて圧縮を行うように揺動スクロールを固
   定スクロールに対して旋回させる駆動手段と、前記揺動
   スクロールを固定スクロールに対して自転しないように
   公転させる継手手段とを備え、前記固定スクロールには
   圧縮空間で圧縮された冷媒を密閉容器内に吐出する吐出
   孔が設けられたスクロール圧縮機において、 前記圧縮空間及び密閉容器の低圧側にそれぞれ連通して
   前記固定スクロールに形成されたセーブ孔及び戻し孔
   と、前記固定スクロールの鏡板のラップとは反対側に取
   り付けられたカバーとを備え、このカバーには、前記セ
   ーブ孔と戻し孔を連通する連通路と、この連通路内に位
   置し、内部に加えられる圧力により伸縮して前記セーブ
   孔を開閉するベローズと、このベローズ内に圧力を加え
   るための背圧通路とを設けたことを特徴とするスクロー
   ル圧縮機。