JPH0977271A - 画像形成装置 - Google Patents

画像形成装置

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JPH0977271A
JPH0977271A JP23364395A JP23364395A JPH0977271A JP H0977271 A JPH0977271 A JP H0977271A JP 23364395 A JP23364395 A JP 23364395A JP 23364395 A JP23364395 A JP 23364395A JP H0977271 A JPH0977271 A JP H0977271A
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JP
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roll
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take
sheet
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JP23364395A
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English (en)
Inventor
Masaji Kamei
匡二 亀井
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Fujifilm Business Innovation Corp
Original Assignee
Fuji Xerox Co Ltd
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Publication date
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 画像形成装置の高さを高くすることなく、給
紙トレイにできるだけ多くの用紙を収容できるようにす
ること。 【解決手段】 上下方向に多段に配置された複数の給紙
トレイ21,22,24〜26と、取出ロール72およ
びこの取出ロール72を下側の給紙トレイの用紙に対し
て離接可能に支持する離接機構67〜69と、前記取出
ロール72が上昇位置のわずかに下方に設定された用紙
取出位置以下に下降したときに給紙トレイの用紙載置プ
レート45を上昇させることにより、前記取出ロール7
2下端に当接する用紙上面を上昇させて前記取出ロール
72を前記用紙取出位置に保持する用紙上面位置制御装
置(C+D1+61+50+45+Cr)とを備え、前記
取出ロール72を下側の給紙トレイの用紙載置プレート
45から常時離れた位置に保持しながら給紙を行うこと
により用紙収容量を多くした画像形成装置。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、複写機、ファクシ
ミリ、プリンタ等の画像形成装置に関し、特に給紙トレ
イが上下に多段に重ねて配置された画像形成装置に関す
る。
【0002】
【従来の技術】この種の画像形成装置として、従来、下
記(J01)〜(J02)の技術が知られている。 (J01)図11に示す技術 図11は従来の多段に重ねて配置された給紙トレイから
用紙を取り出す給紙装置の説明図である。図11におい
て、上下方向に多段に配置された複数の給紙トレイ01
は、重ねて収容される用紙の給紙側部分の下面を持ち上
げ可能に支持する用紙載置プレート02と前記収容され
た用紙の側端を位置決めする用紙側端位置決め部材03
と前記収容された用紙の搬送方向前端を位置決めする用
紙前端支持壁04とを有する。前記各給紙トレイ01の
給紙側部分(図中、右側部分)に沿って紙面に垂直な方
向配置された給紙装置06は、前記給紙トレイ01に収
容された用紙を取り出す取出ロール07と、この取出ロ
ール07を支持する揺動アーム08と、この揺動アーム
08に作用して前記取出ロール07を下方に付勢する引
張ばね010と、取り出された用紙を1枚づつ分離して
搬送する給紙ロール011aおよびリタードロール01
1bを有する分離搬送機構011とを有する。
【0003】前記分離搬送機構011は、給紙トレイ0
1の給紙方向前方に配置されており、前記取出ロール0
7は給紙トレイ01上方に配置されている。そして、前
記取出ロール07、これを支持する揺動アーム08、お
よび前記取出ロール07に回転力を伝達するギヤ012
等は上側の給紙トレイ01の下面と下側の給紙トレイ0
1上の用紙の上面との間に配置されている。
【0004】(J02)図12に示す技術 図12は従来の給紙トレイにおける収容用紙の上限位置
を示すマーク等の上限位置指定要素を示す図である。図
12において、従来の給紙トレイ01は、収容可能な用
紙の上限位置を示すため、用紙側端を位置決めする用紙
側端位置決め部材016の側面等に上限位置の目印とな
るマーク等の上限位置指定要素017が設けられてい
る。前記上限位置指定要素017は、給紙トレイ01に
収容された用紙の側端をガイドするガイド部材016に
形成された水平な線(上限位置を示す線)等により構成
されている。給紙トレイ01の給紙側部分(用紙を取り
出す側の部分)の上端01aは、多段に配置された場
合、上側の給紙トレイ01下面との間に、取出ロール等
の用紙取出機構を収容する空間を形成するために、他の
部分の上端01bよりも低い位置に設けられている。そ
して従来、前記給紙トレイ01に収容される用紙の上限
位置を指定する上限位置指定要素017は、前記給紙ト
レイ01の給紙側部分の前記低い上端01aよりもさら
に低い位置に設けられている。
【0005】(J03)特開平1−275342号公報記
載の技術 この公報には、給紙トレイ、取出ロール、給紙ロールお
よびリタードロールを有する給紙機構、分離された用紙
を搬送する搬送ロール等が独立したユニットとして構成
されて多段積み上げられて設置された画像形成装置が記
載されている。 (J04)特開平4−140236号公報記載の技術 この公報には、取出ロールを給紙トレイ上の用紙に対し
て離接させる動作を1つの駆動源により行う技術が記載
されている。また、この公報の技術では上段の給紙トレ
イと下段の給紙トレイとの位置が水平方向にずれて配置
されている。そして、上段および下段の給紙トレイから
取り出した用紙を1つの給紙ロールにより搬送するよう
に構成されている。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】
(前記(J01)の問題点)前記(J01)の技術では、下
側の給紙トレイ01から用紙を取り出す用紙取出ローラ
07等が上側の給紙トレイ01の下方に配置されている
ため下側の給紙トレイ01に収容された用紙上面と上側
の給紙トレイ01の下面との間に取出ロール07等を配
置するのに必要な空間を確保する必要がある。
【0007】ところで、1個の給紙トレイ01に収容で
きる用紙の量が多い程、給紙トレイ01に用紙をセット
する回数が少なくなる。用紙のセット回数が少なくなれ
ば、事務作業が少なくなるので、事務作業効率が上昇す
る。しかしながら、前記多段トレイ付の画像形成装置に
おいては、装置の高さが人間工学上ある程度の高さに限
定されるので、給紙トレイの段数や各給紙トレイの用紙
収容容量は限定されたものとなっている。
【0008】そして、前記取出ロール07等を配置する
のに必要な空間の高さ分は用紙を収容することができな
いデッドスペースとなる。デッドスペースを小さくする
ためには前記取出ロール07等を配置するために必要な
空間の高さ(上側の給紙トレイの下面と下側の給紙トレ
イに収容された用紙の上面との距離)を小さくする必要
がある。しかしながら、従来は前記取出ロール07、揺
動アーム08、ギヤ012等を配置するために必要な空
間の高さを小さくすることについてはあまり配慮されて
いない。このため用紙上面位置と上側の給紙トレイ下面
との間の距離が長くなり、多くの用紙を収容することが
できなかった。すなわち、給紙トレイ01に収容可能な
用紙束の上限位置を高くすることができないので、給紙
トレイ01の収容枚数を多くすることが難しいという問
題点があった。
【0009】(前記(J02)の問題点)前記(J02)の
ように、給紙トレイ01に収容される用紙の上限位置を
指定する上限位置指定要素を、前記給紙トレイ01の給
紙側部分の前記低い上端01aよりもさらに低い位置に
設けると、給紙トレイ01に収容可能な用紙の枚数が少
なくなる。従来前記上限位置指定要素を前述のように配
置した理由は、用紙の収容量を増加させるための配慮が
なされていなかったからである。
【0010】(前記(J03)の問題点)前記(J03)の
技術では、マガジン(給紙トレイ)から取り出した用紙
を一旦下方に案内してから上方に搬送するため、水平方
向の寸法が長くなるという問題点がある。
【0011】(前記(J04)の問題点)前記(J04)の
技術は、上側の給紙トレイと下側の給紙トレイの用紙取
出側の端部の位置が水平方向にずれているため水平方向
に余分なスペースが必要になる。また、上段の給紙トレ
イから用紙を取り出してフィードローラに給紙する給紙
装置と下段の給紙トレイから用紙を取り出してフィード
ローラに給紙する給紙装置の構造が異なっているため構
成部品の種類が多くなり同じ構造のものを多段に配置す
る構成に比べ全体としての構成が複雑となっている。
【0012】本発明は前述の事情および検討結果に鑑
み、下記(O01)の記載内容を課題とする。 (O01) 給紙トレイに収容された用紙に画像を形成す
る画像形成装置において、画像形成装置の高さを高くす
ることなく、給紙トレイにできるだけ多くの用紙を収容
できるようにすること。
【0013】
【課題を解決するための手段】次に、前記課題を解決す
るために案出した本発明を説明するが、本発明の要素に
は、後述の実施例の要素との対応を容易にするため、実
施例の要素の符号をカッコで囲んだものを付記する。な
お、本発明を後述の実施例の符号と対応させて説明する
理由は、本発明の理解を容易にするためであり、本発明
の範囲を実施例に限定するためではない。
【0014】(第1発明)前記課題を解決するために、
本出願の第1発明の画像形成装置(F)は、下記の要件
を備えたことを特徴とする、(Y01)上下方向に多段に
配置されて、重ねて収容される用紙の給紙側部分の下面
を持ち上げ可能に支持する用紙載置プレート(45)と
前記収容された用紙の側端を位置決めする用紙側端位置
決め部材(46)と前記収容された用紙の搬送方向前端
を位置決めする用紙前端支持壁(47)とを有する複数
の給紙トレイ(21,22,24〜26)、(Y02)前
記各給紙トレイ(21,22,24〜26)の給紙側部
分に沿って配置されるとともに、給紙トレイ(21,2
2,24〜26)上の用紙を取り出す取出ロール(7
2)とこの取出ロール(72)を給紙トレイ(21,2
2,24〜26)上の用紙に対して離接させる離接機構
(67〜69)と取り出された用紙を1枚づつ分離して
搬送する分離搬送機構(65+77)とを有し、前記取
出ロール(72)および前記離接機構(67〜69)が
上側の給紙トレイ(21,24,25)の下方に配置さ
れた給紙装置(U1)、(Y03)前記各給紙トレイ(2
1,22,24〜26)の前記用紙前端支持壁(47)
の上端の外方において上下に配置された給紙ロール(6
5)及び分離部材(77)を有する前記分離搬送機構
(65+77)、(Y04)前記用紙の給紙側部分の上方
に配置されて基端部が前記給紙ロール(65)の回転軸
線周りに揺動可能に支持されるとともに先端部に前記取
出ロール(72)を支持する揺動アーム(67)と、こ
の揺動アーム(67)を上昇保持位置と揺動アーム(6
7)先端の下方への揺動を許容する揺動許容位置との間
で移動制御されるアーム位置制御部材(68)とを有す
る前記離接機構(67〜69)、(Y05)前記取出ロー
ル(72)が前記上昇位置のわずかに下方に設定された
用紙取出位置以下に下降したことを検出する取出ロール
位置センサ(S)、(Y06)前記取出ロール位置センサ
(S)の信号に応じて前記用紙載置プレート(45)を
上昇させることにより、前記取出ロール(72)下端に
当接する用紙上面を上昇させて前記取出ロール(72)
を前記用紙取出位置に保持する用紙上面位置制御装置
(C+D1+61+50+51+45+Cr)。
【0015】(第2発明)また、本出願の第2発明の画
像形成装置(F)は、前記第1発明の画像形成装置
(F)において、下記の要件を備えたことを特徴とす
る、(Y07)前記給紙側部分の用紙の上方に配置された
前記給紙ロール(65)よりも小径の前記取出ロール
(72)、
【0016】(第3発明)また、本出願の第3発明の画
像形成装置(F)は、前記第1または第2発明の画像形
成装置(F)において、下記の要件を備えたことを特徴
とする、(Y08)前記揺動アーム(67)を前記取出ロ
ール(72)の上面が前記給紙ロール(65)の上面と
略同じ高さとなる上昇保持位置と揺動アーム(67)先
端の下方への揺動を許容する揺動許容位置との間で移動
制御する前記アーム位置制御部材(68)。
【0017】
【作用】次に、前述の特徴を備えた本発明の作用を説明
する。 (第1発明の作用)前述の特徴を備えた本出願の第1発
明の画像形成装置(F)では、上下方向に多段に配置さ
れた各給紙トレイ(21,22,24〜26)には用紙
が重ねて収容される。前記各給紙トレイ(21,22,
24〜26)に設けられた用紙載置プレート(45)
は、前記重ねて収容される用紙の給紙側部分の下面を持
ち上げ可能に支持する。前記各給紙トレイ(21,2
2,24〜26)に設けられた用紙側端位置決め部材
(46)は、収容された用紙の側端を位置決めし、また
各給紙トレイ(21,22,24〜26)に設けられた
用紙前端支持壁(47)は、前記収容された用紙の搬送
方向前端を位置決めする。前記各給紙トレイ(21,2
2,24〜26)の給紙側部分に沿って配置される給紙
装置(U1)の取出ロール(72)および離接機構(6
7〜69)は、上側の給紙トレイ(21,24,25)
の下方に配置される。前記離接機構(67〜69)を構
成する揺動アーム(67)は、前記用紙の給紙側部分の
上方に配置されている。揺動アーム(67)は、基端部
が前記給紙ロール(65)の回転軸線周りに揺動可能に
支持されるとともに先端部に取出ロール(72)を支持
する。また、前記離接機構(67〜69)を構成するア
ーム位置制御部材(68)は、上昇保持位置と揺動許容
位置との間で移動制御される。前記アーム位置制御部材
(68)が上昇保持位置にあるときは、前記揺動アーム
(67)は上昇位置に保持される。また、前記アーム位
置制御部材(68)が揺動許容位置にあるときには、揺
動アーム(67)先端は、下方への揺動が可能となる。
【0018】前記給紙トレイ(21,22,24〜2
6)に収容された用紙を取り出す際には、前記アーム位
置制御部材(68)を揺動許容位置に移動させる。この
状態では揺動アーム(67)先端は下方へ揺動して、揺
動アーム(67)先端の取出ロール(72)は、給紙ト
レイ(21,22,24〜26)の用紙載置プレート
(45)に載置された用紙の上面に接触する。このと
き、取出ロール位置センサ(S)は、前記取出ロール
(72)が前記上昇位置から所定距離下方の用紙取出位
置以下に下降したか否かを検出する。用紙上面位置制御
装置(C+D1+61+50+51+45+Cr)は、前
記取出ロール位置センサ(S)の信号に応じて前記用紙
載置プレート(45)を上昇させることにより、前記取
出ロール下端に当接する用紙上面位置を制御して前記取
出ロール(72)を用紙取出位置に保持する。そして、
前記取出ロール(72)の回転により用紙が取り出され
る。したがって、用紙上面の上方で且つその上側の用紙
トレイの下方に配置された取出ロール(72)は、上昇
位置と前記上昇位置よりもわずかに下方に設定された用
紙取出位置との間の距離(すなわち、取出ロール(7
2)の上下の移動距離)が小さい。
【0019】前記取出ロール(72)が用紙取出位置に
保持された状態での取出ロール(72)下面とその下方
の給紙トレイ(21,22,24〜26)の用紙載置プ
レート(45)との間の距離(高さ)に見合う厚さ分の
用紙を収容することができるので、前記用紙取出位置の
取出ロール(72)下面と用紙載置プレート(45)と
の間の距離(高さ)は、大きい方が給紙トレイ(21,
22,24〜26)の用紙収容枚数が大きくなる。本第
1発明は、上側の給紙トレイ(21,24,25)下面
の下側に配置された取出ロール(72)の前記上昇位置
を前記給紙トレイ(21,24,25)下面に接近して
配置し、前記上昇位置から所定距離下方の用紙取出位置
を前記上昇位置のわずかに下方に設定することができ
る。その場合、前記用紙取出位置の取出ロール(72)
下面と用紙載置プレート(45)との間の距離(高さ)
を大きくとることができる。
【0020】前記用紙載置プレート(45)上の用紙
は、用紙取出位置に保持される取出ロール(72)によ
り取り出される。前記取出ロール(72)により取り出
された用紙は、前記分離搬送機構(65+77)の給紙
ロール(65)及び分離部材(77)により1枚づつ分
離して搬送される。前記取出ロール(72)により給紙
トレイ(21,22,24〜26)の用紙載置プレート
(45)上に載置された用紙を取り出して分離搬送機構
(65+77)により連続給紙していると、取出ロール
(72)の位置が下降してくる。取出ロール位置センサ
(S)は、前記取出ロール(72)が前記上昇位置から
下降したことを検出する。用紙上面位置制御装置(C+
D1+61+50+51+45+Cr)は、前記取出ロー
ル位置センサ(S)の信号に応じて前記取出ロール(7
2)下端に当接する用紙上面が上昇するように前記用紙
載置プレート(45)を上昇させる。したがって、用紙
上面の上方で且つその上側の用紙トレイの下側に配置さ
れた取出ロール(72)は、前記取出ロール(72)の
上下移動距離が小さくても、用紙載置プレート(45)
上の用紙を全て取り出すことが可能となる。すなわち、
前記用紙取出位置を前記上昇位置からわずか下方に設定
して、上側の給紙トレイ(21,24,25)下面から
用紙取出位置の取出ロール(72)下面までの距離を小
さくして、取出ロール(72)下側の給紙トレイ(2
1,22,24〜26)の用紙収容能力を大きくしなが
ら、給紙トレイ(21,22,24〜26)上の用紙を
全て取り出すことができる。
【0021】(第2発明の作用)また、本出願の第2発
明の画像形成装置(F)では、前記給紙側部分の用紙の
上方に配置された前記取出ロール(72)は、前記給紙
ロール(65)よりも小径であるため、用紙取出位置の
取出ロール(72)上面および給紙ロール(65)の上
面が略同一の高さとなる上昇位置と前記上昇位置よりわ
ずかに下方に設定された用紙取出位置との間隔(空間の
高さ)を小さくすることができる。すなわち、前記小さ
な間隔(空間の高さ)で取出ロール(72)を昇降させ
ることができる。また、前記用紙取出位置の用紙取出ロ
ール(72)下面とその下方の給紙トレイ(21,2
2,24〜26)の用紙載置プレート(45)との間の
距離(高さ)を大きくすることができる。用紙取出ロー
ル(72)は給紙ロール(65)に比べて用紙と接触す
る時間を短くすることができるので、給紙ロール(6
5)よりも小径にしても、給紙ロール(65)と同じ耐
久時間を持たせることができる。また、取出ロール(7
2)を給紙ロール(65)よりも幅広に構成することに
より、給紙ロール(65)と比較しての取出ロール(7
2)の寿命をさらに延ばすことが可能である。
【0022】(第3発明の作用)また、本出願の第3発
明の画像形成装置(F)では、前記アーム位置制御部材
(68)が上昇保持位置にあるとき、前記揺動アーム
(67)は、前記取出ロール(72)の上面が前記給紙
ロール(65)の上面と同じ高さとなる上昇位置に保持
される。また、前記アーム位置制御部材(68)が揺動
許容位置にあるとき、前記揺動アーム(67)は、揺動
アーム(67)先端に支持された取出ロール(72)の
下方への揺動が自由となる。前記取出ロール(72)の
上面は上昇位置に有るときが、上側の給紙トレイ(2
1,24,25)の下面に最も接近する位置である。前
記上昇位置に有る取出ロール(72)の上面と給紙ロー
ル(65)の上面とを同じ高さにすることにより、給紙
ロール(65)および取出ロール(72)を、共に上側
の給紙トレイ(21,24,25)の下面に最も接近し
て配置することができる。したがって、上昇位置の所定
距離下方に設定された用紙取出位置の取出ロール(7
2)の下面とその下方の給紙トレイ(21,22,24
〜26)の用紙載置プレート(45)との距離(高さ)
を大きくとることができる。
【0023】
【実施例】次に図面を参照しながら、本発明の実施例を
説明するが、本発明は以下の実施例に限定されるもので
はない。なお、以後の説明の理解を容易にするために、
図面において互いに直交する矢印X,Y,Zの方向に直
交座標軸X軸、Y軸、Z軸を定義し、矢印X方向を前
方、矢印Y方向を左方、 矢印Z方向を上方とする。こ
の場合、X方向(前方)と逆向き(−X方向)は後方、
Y方向(左方)と逆向き(−Y方向)は右方、Z方向
(上方)と逆向き(−Z方向)は下方となる。また、前
方(X方向)及び後方(−X方向)を含めて前後方向又
はX軸方向といい、左方(Y方向)及び右方(−Y方
向)を含めて左右方向又はY軸方向といい、上方(Z方
向)及び下方(−Z方向)を含めて上下方向又はZ軸方
向ということにする。さらに図中、「○」の中に「・」
が記載されたものは紙面の裏から表に向かう矢印を意味
し、「○」の中に「×」が記載されたものは紙面の表か
ら裏に向かう矢印を意味するものとする。
【0024】図1は本発明の画像形成装置の一実施例の
複写機の全体説明図である。図2は同実施例の説明図
で、前記図1の要部拡大図である。図3は同実施例で使
用される用紙側端位置決め部材の説明図で、図3Aは側
面図、図3Bは用紙位置決め面側の斜め上方から見た斜
視図、図3Cは用紙位置決め面の反対側の斜め下方から
見た斜視図である。図4は同実施例の説明図で、前記図
2の要部拡大図である。図5は同実施例の給紙装置の説
明図である。図6は同実施例の給紙装置の要部斜視図
で、給紙ロールへのリタードロール(分離部材)の押圧
機構等を示す図である。図7は給紙装置の動力伝達機構
の説明図である。図8は給紙装置のリタードロールの駆
動機構、説明図である。図9は同実施例の駆動制御部分
の説明図である。
【0025】図1において、画像形成装置としての複写
機Fは、その上端に開閉可能なカバー1、および原稿を
載置する透明なプラテンガラス2を有している。前記カ
バー1は閉じた状態で前記プラテンガラス2を被覆する
ように配置されている。前記プラテンガラス2の下側に
は、プラテンガラス2上の原稿を照明しながら走査する
原稿照明ユニット3が配置されている。原稿照明ユニッ
ト3は、原稿照明用光源4および第1ミラー5を有して
いる。また、プラテンガラス2の下側には、ミラーユニ
ット6が配置されており、ミラーユニット6は、原稿反
射光の結像位置までの光路長を一定とするために前記原
稿照明ユニット3の移動速度の1/2の速度で移動する
ように構成されている。ミラーユニット6は、前記照明
用光源から出射してプラテンガラス2上の原稿1で反射
し、前記第1ミラー5で反射した原稿画像光を反射する
第2ミラー7および第3ミラー8を有している。前記第
3ミラー8で反射した原稿画像光は結像レンズ9を通
り、さらに固定ミラー10,11,12を通ってドラム
状の像担持体13表面に結像されるようになっている。
前記符号3〜12で示された要素からIIT(イメージ
インプットターミナル)が構成されている。
【0026】次に前記IIT(イメージインプットター
ミナル)の下方に配置されたIOT(イメージアウトプ
ットターミナル)について説明する。前記像担持体13
は回転駆動されながら、潜像書込位置Q1において結像
される前記原稿画像光により表面に静電潜像が形成され
るように配置されている。前記像担持体(感光ドラム)
13の周囲には、像担持体13表面を一様に帯電させる
帯電用チャージャ14が配置されている。また、前記像
担持体13表面に沿って、前記潜像書込位置Q1の下流
側には、順次、前記静電潜像をトナー像に現像する赤色
現像ユニット(すなわち、赤色現像装置)15、黒色現
像ユニット16、転写位置Q2において像担持体13上
のトナー像を用紙に転写する転写器17、および、用紙
に転写されずに像担持体13上に残留したトナーを掻き
取るクリーナユニット18等が配置されている。また、
図1中、前記転写位置Q2の左方には、用紙に転写され
たトナー像を加熱定着するための定着装置19が配置さ
れている。そして、転写位置Q2と定着装置19との間
には未定着トナー像が転写された用紙を搬送する未定着
用紙搬送路20が設けられている。
【0027】また、前記IOTは用紙供給装置Hを有し
ており、その用紙供給装置Hは、用紙の種類に対応した
複数の給紙トレイ21,22,24〜26および両面複
写時に使用される中間トレイ23と、それらの各トレイ
21〜26から取り出した用紙を、前記転写位置(前記
転写器17と像担持体13の間)Q2に搬送する用紙搬
入路27を有している。用紙搬送路27に沿って転写器
17の直前に用紙レジロールと用紙レジセンサSNyが配
置されている。また、前記定着装置19には、トナー像
が定着された用紙(すなわち、定着用紙)を反転させて
から前記中間トレイ23に搬送する反転搬送路28およ
び用紙排出路29が接続されている。なお、反転搬送路
28および用紙排出路29の分岐部には切換ゲート30
が設けられている。前記用紙排出路29の終端には排出
ローラ31が配置されており、排出ローラ31は用紙を
排出トレイ32に排出する。
【0028】前記各給紙トレイ21,22,24〜26
の左右(Y軸方向)にはそれぞれ、前後(X軸方向すな
わち、図1〜3で紙面に垂直な方向)に延びるレール3
6,37が配置されている。図2,4において、各給紙
トレイ21,22,24〜26の右側のレール37の下
面下側にはそれぞれローラ38が回転自在に支持されて
いる。ローラ38の上部は、レール37の下面に形成さ
れた孔からレール37下面の上方に突出している。な
お、前記各給紙トレイ21,22,24〜26の左側の
レール36下面にも前記右側のレール37と同様のロー
ラ38(図示せず)が回転自在に支持されている。
【0029】図1において、前記各給紙トレイ21,2
2,24〜26の左右両側の下部にはそれぞれ、外方に
膨出する被ガイドレール39,40が前後に延びて設け
られている。図2,4に示すように、右側の被ガイドレ
ール40は前記レール37下面の前記ローラ38上面に
支持されている。また、前記各給紙トレイ21,22,
24〜26の左側の被ガイドレール39も、前述の右側
の被ガイドレール40と同様に、前記レール36下面の
前記ローラ38上面に支持されている。したがって、前
記各給紙トレイ21,22,24〜26は、前記各レー
ル36,37に沿って前方(X方向)に出入可能に構成
されている。
【0030】図2から分かるように、前記各給紙トレイ
21,22,24〜26の底板41は、底板41の強度
を保持するためのリブ42(図2参照)を設けたり、各
給紙トレイ21,22,24〜26内に収容される用紙
を上方に持ち上げるのに必要な構成を設けたりする必要
がある。そして従来の底板はその下面がほぼ同じ高さに
形成されていたのに対し、本実施例の前記底板41は、
各給紙トレイ21,22,24〜26の右側部分、すな
わち、用紙が取り出される給紙側部分(図2,4中、右
側部分)の下面には前記リブ42等が設けられておら
ず、リブ42等が設けられている他の部分(左側部分)
の下面位置よりも上昇した位置に下面が形成されてい
る。すなわち、各給紙トレイ21,22,24〜26は
図1,2中、左側部分に設けられた最も下方に位置する
最下面43と、右側部分に設けられて前記最下面43よ
りも上昇した位置に配置された切上げ下面44とを有し
ている。そして、各給紙トレイ22,25,26に収容
された用紙上面とそのトレイの上側の前記各給紙トレイ
21,24,25の切上げ下面44との間隔は、前記最
下面43との間隔に比較して大きくなっている。前記用
紙上面とその用紙を収容するトレイ22,25,26の
上側の各給紙トレイ21,24,25の切上げ下面44
との間隔により形成されるスペースは、後述の給紙ユニ
ットU1の取出ロール72等を収容するためのスペース
である。
【0031】前記各給紙トレイ21,22,24〜26
内には用紙が載置される用紙載置プレート45が収容さ
れている。用紙載置プレート45は、その左端部が各給
紙トレイ21,22,24〜26の内部底面に回転可能
に支持されている。用紙載置プレート45は、載置可能
な用紙の最大枚数が載置された状態では各給紙トレイ2
1,22,24〜26の底面に水平に横たわって支持さ
れるようになっている(図2参照)。前記用紙載置プレ
ート45上に載置された用紙が取り出されて搬送される
際、その用紙の搬送方向に沿った両側端は図3に示す用
紙側端位置決め部材46によってガイドされるように構
成されている。
【0032】図3において、用紙側端位置決め部材46
は側面形状がL字型の部材であり、用紙位置決め面には
収容される用紙の上限位置を指定する上限位置指定要素
としての一本の突条46aが形成されている。そして突
条46aの横には「上限位置」と印刷された紙(図3参
照)が張り付けられている。用紙側端位置決め部材46
の下面には前記底板41に形成された係止孔41a(図
3A参照)に嵌合する被係止突起46bが設けられてい
る。すなわち、前記被係止突起46bを前記係止孔41a
に嵌合または離脱させることにより、用紙側端位置決め
部材46は給紙トレイ21,22,24〜26の底板4
1に着脱自在に装着されるように構成されている。
【0033】用紙側端位置決め部材46は、図1,2か
ら分かるように、各給紙トレイ21,22,24〜26
の左右方向(Y軸方向)の中央部よりやや前寄りの位置
に配置されている。用紙側端位置決め部材46の高さは
給紙トレイ21,22,24〜26の給紙側部分(図
中、右側部分)の高さよりも高く設定されている。すな
わち、用紙側端位置決め部材46の上端位置は前記給紙
トレイ21,22,24〜26の給紙側部分の上端位置
よりも上方に配置されている。また、用紙側端位置決め
部材46の高さは給紙トレイ21,22,24〜26の
前記給紙側部分(図1,2中、右側部分)以外の部分
(図1,2中、左側部分)と同じ高さに構成されてい
る。そして、前記上限位置指定要素としての一本の突条
46aは、前記給紙トレイ21,22,24〜26の前
記給紙側部分の上端位置よりも上方に配置されている。
【0034】図4において、後述の上下動可能な取出ロ
ール(図4の符号72参照)が上限位置に在るときの取
出ロール下面と前記給紙トレイ21,22,24〜26
の給紙側部分の上端位置との距離h(図4参照)とした
場合、本実施例では、前記上限位置指定要素としての一
本の突条46aは、前記給紙トレイ21,22,24〜
26の給紙側部分の上端位置よりも所定距離(h−α)
mm上方に設けられている。そして本実施例ではh=8
mm、α=3mmに設定されているため、前記突条46
aは、前記給紙トレイ21,22,24〜26の給紙側
部分の上端位置よりも5mm上方の位置に設定されてい
る。前述のように前記突条の高さを、h(=8)mmよ
りもα(=3)mm低い値に設定した理由は、トレイ挿
抜時にトップシートが取出ロール下面に接触して位置ず
れが発生するのを防止する必要があるからである。
【0035】図1,2において、各給紙トレイ21,2
2,24〜26の前記用紙の搬送方向の前端(図で右
端)は用紙前端支持壁47により支持され、用紙の搬送
方向後端は用紙後端支持壁48(図1参照)により支持
されている。前記用紙前端支持壁47には下部にレバー
貫通孔49が形成されている。前記用紙前端支持壁47
の外側には上昇用回転軸50が配置されている。この上
昇用回転軸50は給紙トレイ21,22,24〜26を
挿入した時に後述の給紙ユニットU1の駆動モータの出
力軸と逆転伝達用ワンウェイクラッチ(図9参照)を介
して連結された軸に結合するカップリング(図示せず)
を有している。そして前記駆動モータの出力軸の逆回転
時に上昇用回転軸50が時計方向に回転され、用紙上端
位置が適切な位置に保持されるように構成されている。
この上昇用回転軸50にはL字型の上昇レバー51の一
端が固着されている。前記一端が上昇用回転軸50に固
着された上昇レバー51の他端は、前記レバー貫通孔4
9を貫通して前記用紙載置プレート45下面にスライド
可能に当接している。
【0036】したがって、用紙載置プレート45は、そ
の上に用紙が載置されていない場合には、図2の上段の
給紙トレイ21に示すように上限位置まで持ち上げられ
る。また、用紙載置プレート45は、その上に載置され
た用紙が最大載置可能枚数である場合には、最上面の用
紙位置の上限位置が規制されるため、図2の下段の給紙
トレイ22に示すように下限位置に保持される。その場
合の用紙束の上面位置は、前記上限位置指定要素として
の一本の突条46aの位置となる。図1〜3から分かる
ように、前記各給紙トレイ21,24,25の切上げ下
面44は最下面43よりも上側の位置に配置されている
ので、切上げ下面44とその下側の給紙トレイ22,2
5,26に収容された用紙の上面との間には比較的高さ
の高い空間を形成することができる。
【0037】前記各給紙トレイ21,22,24〜26
の右方には、給紙装置としての給紙ユニットU1が配置
されている。この給紙ユニットU1は画像形成装置の本
体フレーム(図示せず)に固定支持されている。図5に
おいて、給紙ユニットU1は、ユニットフレーム52を
有している。ユニットフレーム52はフロントパネル5
3、枠状のリアフレーム54およびそれを連結するタイ
プレート55等を有している。前記タイプレート55に
はサポータ(支持部材)56が支持されている。前記枠
状のリアフレーム54は、前記各給紙トレイ21,2
2,24〜26および中間トレイ23の用紙搬送方向に
沿う側面(後側面すなわち、−X側の側面)の外側(後
側)に配置される。また、前記フロントパネル53およ
びリアフレーム54によって用紙ガイド57,58(図
4参照)が支持されている。
【0038】図5において、前記枠状のリアフレーム5
4には駆動モータ61、ソレノイド62、ギヤ列63等
を有する駆動装置(61〜63)が支持されている。ギ
ヤ列63は、図7に示すように、前記駆動モータ61
(図5参照)に正転伝達用ワンウェイクラッチ(図9参
照)を介して回転駆動されるギヤ63a、このギヤ63a
と噛み合うギヤ63b,63c、および前記ギヤ63cと
噛み合うギヤ63d等の複数のギヤ63a〜63dから構
成されている。前記リアフレーム54およびサポータ5
6により給紙ロール軸64が回転自在に支持されてい
る。この給紙ロール軸64は、前記駆動モータ61によ
り前記ギヤ列63を介して回転駆動されるように構成さ
れている。この給紙ロール軸64には、高摩擦係数およ
び高耐磨耗性で高耐久性の合成ゴム製の給紙ロール65
が固着されており、給紙ロール軸64および給紙ロール
65は一体的に回転するように構成されている。
【0039】前記給紙ロール軸64には揺動アーム67
の右端部(基端部、図5で(−Y)側端部)が回転可能
に支持されている。揺動アーム67は平坦な上面プレー
トとその側端から下方に折れ曲がった側面プレートを有
している。そして、揺動アーム67の左端部は、重力お
よび弱いばね(図示せず)の作用によって下方に回動し
ようとするが、揺動アーム67の上面プレートの後端部
(−X側端部)の下面は、下方への回動を制御するアー
ム位置制御部材としての昇降用レバー68によって支持
されている。昇降用レバー68は、前後方向に延びるア
ーム昇降軸69(図5,6参照)に固着されている。ア
ーム昇降軸69は、後端部(−X側端部)が前記リアフ
レーム54により回転可能に支持され、前端部が前記タ
イプレート55にブラケット(図示せず)を介して回転
可能に支持されている。
【0040】前記アーム昇降軸69はその後端(−X側
の端部)に、前記ソレノイド62の伸縮ロッド(図示せ
ず)に連結するレバーが固着されており、ソレノイド6
2の伸縮によって一定角度だけ回転されるように構成さ
れている。そして、アーム昇降軸69は、ソレノイド6
2がオフのときには昇降用レバー68を上昇位置に保持
し、ソレノイド62がオンのときには昇降用レバー68
を下降位置に保持するようになっている。図6におい
て、前記昇降用レバー68が下降位置に保持された状態
では、前記揺動アーム67は重力および図示しないばね
によって下方に揺動するようになっている。前記符号6
7〜69に示された要素等により、後述の取出ロールを
用紙上面に対して接触させたり離れさせたりする機構、
すなわち、離接機構(67〜69)が構成されている。
【0041】図5,6において、揺動アーム67には左
方向(Y方向)に延びる位置制御用突出片67aが設け
られている。この位置制御用突出片67aは揺動アーム
67の揺動に応じて上下に移動する。この位置制御用突
出片67aの移動経路を前後方向(X軸方向)から挟む
位置に発光素子Saおよび受光素子Sbから成る取出ロー
ル位置センサとしての揺動アーム姿勢センサSが配置さ
れている。前記揺動アーム67の揺動姿勢が所定位置以
下に下がったときには前記位置制御用突出片67aが前
記発光素子Saおよび受光素子Sb間から下方に移動し
て、揺動アーム姿勢センサSがONとなるように構成さ
れている。なお、揺動アーム姿勢センサは各給紙トレイ
21,22,24〜26に対応してそれぞれ配置されて
いるので、正確にいうと図9に示すように、第1〜第5
揺動アーム姿勢センサSi(i=1〜5)と記載すべき
であるが、前記第1〜第5揺動アーム姿勢センサSi
(i=1〜5)は全て同一に構成されているので、図9
の表示以外は、揺動アーム姿勢センサSとして説明する
ことにする。
【0042】前記揺動アーム67の左端部(先端部)に
は前方(X方向)に延びる取出ロール軸71が回転自在
に支持されている。この取出ロール軸71には前後一対
の取出ロール72およびギヤ73が固着されている。取
出ロール72は、高摩擦係数および高耐磨耗性で高耐久
性の合成ゴム製である。取出ロール72の径はφ10
で、給紙ロール65の径φ15よりも小さく設定されて
いる。取出ロール72の上昇位置での高さは取出ロール
72外周面の最上部が給紙ロール65の外周面の最上部
とほぼ一致する高さとし、この高さは、給紙ユニットU
1の上端に近接する位置に設定されている。
【0043】用紙高さ検知のための前記揺動アーム姿勢
センサSは、取出ロール72がその上昇位置のわずか下
方に設定された用紙取出位置以上の位置でOFFとな
り、用紙取出位置よりも下側に下降したときにONとな
るように構成されている。したがって、前記揺動アーム
姿勢センサSがOFFの状態で用紙送り出しが行われる
ように構成されている。そして、取出ロール72が給紙
トレイ21,22、24〜26内の最上紙に接して送り
出す高さは、給紙ロール65外周面の最下部より上方に
設定されている。前記ギヤ73は、前記揺動アーム67
に回転自在に装着されたギヤ列74を介して前記給紙ロ
ール軸64に固着されたギヤ75と噛み合っている。し
たがって、前記給紙ロール軸64が回転するとき、給紙
ロール軸64に固着された給紙ロール65およびギヤ7
5が回転し、同時に、前記ギヤ75、ギヤ列74を介し
てギヤ73が回転する。ギヤ73が回転するとき取出ロ
ール軸71および取出ロール72が回転する。本実施例
のように、取出ロール72へ回転力を伝達するギヤ列7
4を複数(3個)のギヤにより構成することにより、前
記図11の場合に比べて取出ロール72への回転力の伝
達機構の高さ方向の厚みを小さくすることができる。こ
のため、用紙の収容可能な空間の高さを大きくすること
ができる。
【0044】図4において、前記揺動アーム67が上方
に持ち上げられている状態(図4の2点鎖線位置に示す
状態)では、前記取出ロール72の下面とその下方に配
置された前記給紙トレイ21,22,24〜26の給紙
側部分(図中右側部分)の上端との距離hはh=8(m
m)に設定されている。前述したように、前記上限位置
指定要素としての一本の突条46aと給紙トレイ21,
22,24〜26の給紙側部分(図1,2,4中、右側
部分)の上端との距離は、h−α=5mmであるので、
図4の仮想線で示す取出ロール72の下面の位置は、前
記上限位置指定要素としての一本の突条46aの位置よ
りもα(=3)mm高い高さである。したがって、用紙
を上限位置まで収容した場合の用紙上面は図4に実線で
示す取出ロール72の下面より3mm下である。
【0045】前記揺動アーム67、それに支持されたギ
ヤ列74、取出ロール72は上下方向の高さが薄く構成
されており、前記各給紙トレイ21,24,25の切上
げ下面44とその下側の各給紙トレイ22,25,26
の右側(−Y側)の給紙側部分の上端との間の空間、
(すなわち、前記切上げ下面44と給紙トレイ22,2
5,26に収容された用紙上面との間の空間)に配置さ
れている。また、前記昇降用レバー68およびアーム昇
降軸69も同様に前記各給紙トレイ21,24,25の
切上げ下面44とその下側の各給紙トレイ22,25,
26の給紙側部分の上端との間の空間(切上げ下面44
と用紙上面との間の空間)に配置されている。
【0046】図5において、前記給紙ロール65の下側
にはリタードロール軸76およびこのリタードロール軸
76に固着された分離部材としてのリタードロール77
およびギヤ78が配置されている。なお、この実施例で
は分離部材としてリタードロールを採用しているが、摩
擦パッド等の他の部材を採用することが可能である。そ
して、前記リタードロール77は高摩擦係数および高耐
磨耗性で高耐久性の合成ゴム製であり、揺動可能な揺動
支持部材79(図6,8参照)により回転可能に支持さ
れている。なお本実施例では、給紙ロール65とリター
ドロール77はどちらも外径がφ15であり互いの回転
軸64,76の中心は同一鉛直線上に配置されている。
取出ロール72はφ10で前記両ロール65,77より
も小径である。図6において、前記揺動支持部材79
は、一端が前記タイプレート55に連結された引張ばね
80によりリタードロール駆動軸81周りに回転力を付
与されている。前記引張ばね80の作用により前記リタ
ードロール77は、前記給紙ロール65に押圧されてい
る。前記給紙ロール65およびリタードロール77によ
り本実施例の分離搬送機構(65+77)が構成されて
いる。
【0047】次に、リタードロール77を回転駆動する
機構および給紙ロール65に押圧する機構について説明
する。図4,5,6において、リタードロール駆動軸8
1は、前記タイプレート55に設けたブラケット55a
(図8参照)およびリアフレーム54によって回転自在
に支持されており、前記駆動モータ61およびギヤ列6
3(図7,5参照)によって回転駆動されるように構成
されている。前記リタードロール駆動軸81には、トル
クリミッタ82が装着されている。
【0048】図8において、前記トルクリミッタ82
は、前記リタードロール駆動軸81に固着されたインプ
ットハブ83と、前記インプットハブ83の周囲に配置
されたアウトプットハブ84と、アウトプットハブ84
の内周面に固着されたマグネット85と、マグネット8
5およびインプットハブ83間に収容された磁性パウダ
ー86により構成されている。前記アウトプットハブ8
4は前記リタードロール駆動軸81上に回転自在に支持
されたギヤ87と一体的に連結されている。前記揺動支
持部材79には、前記ギヤ87に順次噛み合うギヤ8
8,89が回転自在に支持されている。そして、ギヤ8
9は前記リタードロール軸76に固着されたギヤ78と
噛み合っている。
【0049】また、駆動モータ61により回転駆動され
るリタードロール駆動軸81の回転力は、前記トルクリ
ミッタ82を介してリタードロール77に伝達されてい
るので、リタードロール77に大きな負荷が作用したと
きには、トルクリミッタ82のインプットハブ83が空
回りするように構成されている。
【0050】図1,2において、前記給紙ユニットU1
の前記給紙トレイ21,22,24〜26とは反対側
(給紙ユニットU1の右側)には、上下方向に延びる用
紙搬送路91が配置されている。用紙搬送路91には、
前記各給紙ユニットU1により前記各給紙トレイ21,
22,24〜26から用紙搬送路91に給紙された用紙
を搬送する搬送ロール92が配置されている。画像形成
装置Fの右側部分にはヒンジ(図示せず)により開閉可
能な開閉カバー93(図1参照)が配置されており、前
記用紙搬送路91および搬送ロール92は前記開閉カバ
ー93内側面に沿って配置されている。図2,4におい
て、前記用紙搬送路91は用紙を上方にガイドする左側
ガイド91aおよび右側ガイド91bを有し、また、前記
搬送ロール92は、駆動ロール92a,従動ロール92b
を有している。
【0051】図2において前記左側ガイド91aおよび
駆動ロール92aは本体フレームによって支持され、前
記右側ガイド91bおよび従動ロール92bは前記開閉カ
バー93(図1参照)によって支持されている。なお、
左側ガイド91aの一部は給紙ユニットU1の外側面によ
り構成されている。したがって、用紙搬送路91内でジ
ャムが発生した場合には開閉カバー93を開放すると、
用紙搬送路91の右側ガイド91bおよび前記従動ロー
ル92bが前記開閉カバー93と共に右方に移動して用
紙搬送路91が開放され、ジャム紙を容易に除去できる
ようになっている。
【0052】前記搬送ロール92は、前記各給紙トレイ
21,22,24〜26および各給紙ユニットU1に対
応してそれぞれ配置されている。また、搬送ロール92
は前記中間トレイ23にも対応して配置されている。前
記各給紙ユニットU1にそれぞれ対応して前記用紙搬送
路91に配置された前記各搬送ロール92は、前記各ト
レイ21〜26から用紙搬送路91に給紙された用紙に
最初に搬送力を付与するロールであり、前記対応するト
レイ22,25,26の上側の給紙トレイ21,24,
25の側方に配置されている。そして、この各搬送ロー
ル92の給紙ユニット側直上に、各トレイからの用紙の
送出しを検知する各フィードセンサ(SN1〜SN5)が配
置されている。中間トレイからの用紙送出しに対しても
同様位置に反転トレイ用フィードセンサSNoが配置され
ている。前記給紙トレイ21,22,24〜26に対応
する前記搬送ロール92が、給紙トレイ21,22,2
4〜26の給紙ユニットU1とは別体に配置され、且つ
前記対応するトレイ22,25,26の上側の給紙トレ
イ21,24,25の側方に配置されているため、前記
給紙ユニットU1を小型に且つ高さを低く構成すること
ができる。
【0053】次に図9により本実施例の制御部分の構成
について説明する。図9は、前記画像形成装置としての
複写機Fの実施例の制御部分の説明図である。図9にお
いて、メインコントローラCは、CPU(中央処理装
置)、RAM(ランダムアクセスメモリ)、ROM(リ
ードオンリーメモリ)、I/O(入出力インターフェー
ス)等を備えたマイコンによって構成されている。前記
複写機FのメインコントローラCには、図示しないユー
ザインタフェースの外、図1に示す用紙レジセンサSN
y、各給紙トレイ21,22,24〜26から取り出さ
れる用紙を検出するフィードセンサSNi(i=0〜
5)、揺動アーム姿勢センサSi(i=1〜5)等から
の各種検出信号が入力されている。
【0054】前記複写機FのメインコントローラCには
不揮発性メモリMeが設けられている。不揮発性メモリ
Meには、前記各センサSNy,SNi(i=0〜5),S
i(i=1〜5)の検出信号にタイミングを合わせて、
前記各駆動回路D0〜D7等を、駆動するためのプログラ
ムおよびデータ等が記憶されている。前記複写機Fのメ
インコントローラCは、前記各種入力信号に応じて所定
のタイミングで、次に説明する各種駆動回路D0〜D7等
にそれらの作動信号を出力している。
【0055】中間トレイ用紙取出装置駆動回路D0は、
前記複写機FのメインコントローラCから入力される用
紙取り出し用の作動信号に応じて、駆動モータM0の駆
動電圧を出力するように構成されている。前記駆動モー
タM0が駆動されたときに中間トレイ用給紙機構R01が
作動して中間トレイ23(図1参照)から用紙を送り出
すように構成されている。第1給紙ユニット駆動回路D
1は、前記複写機FのメインコントローラCから入力さ
れる用紙取り出し用の作動信号に応じて、駆動モータ6
1、ソレノイド62等の駆動電圧を出力するように構成
されている。前記ソレノイド62がONのときには取出
ロール72が上昇位置から下降位置に移動するようにな
っている。また、前記各駆動モータ61には、取出ロー
ル72及び、給紙ロール65が接続されている。この駆
動モータ61により、トルクリミッタ82を介してリタ
ードロール77が駆動され、また、クラッチCr等を介
して用紙載置プレート45が駆動されるようになってい
る。
【0056】前記メインコントローラC、第1給紙ユニ
ット駆動回路D1、駆動モータ61、上昇用回転軸5
0、上昇レバー51、用紙載置プレート45、および前
記駆動モータ61と用紙載置プレート45との間に設け
たクラッチCr(図9参照)等により、用紙上面位置制
御装置(C+D1+61+50+51+45+Cr)が構
成されている。第2〜第5トレイ用紙取出装置駆動回路
D2〜D5等は、前記第1給紙ユニット駆動回路D1と同
様に構成されている。そして、原稿サイズに応じた複写
用紙が収納されたトレイ21,22,24〜26に対応
する駆動モータ61、およびソレノイド62のみが、作
動するように構成されている。
【0057】像担持体回転駆動回路D6は、前記複写機
FのメインコントローラCから入力される作動信号に応
じて、モータM6の駆動電圧を供給するように構成され
ている。そして、モータM6が駆動されると、前記像担
持体13および用紙レジロール装置が作動されるように
構成されている。露光系搬送装置駆動回路D7は、前記
複写機FのメインコントローラCから入力される作動信
号に応じて、露光系駆動モータM7の駆動電圧を供給す
るように構成されている。そして、露光系駆動モータM
7が駆動されると、前記IITの露光光学系が作動され
るように構成されている。
【0058】(実施例の作用)次に前述の構成を備えた
本発明の画像形成装置の実施例(複写機)Fの作用を説
明する。前述の特徴を備えた複写機(画像形成装置)F
では、上下方向に多段に配置された複数の給紙トレイ2
1,22,24〜26の用紙載置プレート45は、重ね
て収容される用紙の下面を持ち上げ可能に支持する。ま
た、前記各給紙トレイ21,22,24〜26の用紙側
端位置決め部材46は、前記重ねて収容された用紙の側
端をガイドし、前記各給紙トレイ21,22,24〜2
6の用紙前端支持壁47および用紙後端支持壁48(図
1参照)は、それぞれ前記収容された用紙の搬送方向前
端および後端を位置決めして支持する。
【0059】前記用紙側端位置決め部材46の上端は、
前記給紙側部分上端より高い位置で且つ上側の給紙トレ
イ21,24,25下面に接近した位置に配置されてい
る。そして、前記用紙側端位置決め部材46に設けられ
た上限位置指定要素としての突条46aによって示され
る給紙トレイ21,22,24〜26に収容される用紙
の上限位置は、前記給紙側部分上端位置より5mm高い
位置に設定されている。前記設定された用紙の上限位置
は、取出ロール72の上昇位置(上限位置、図4の仮想
線位置)の3mm下方に設定された用紙取出位置に有る
取出ロール72の下面の高さと同じ位置である。このよ
うな構成により、給紙トレイ21,22,24〜26に
は、給紙側部分上端位置以上の高い位置まで用紙を収容
できる。そして、給紙トレイ21,22,24〜26の
前記給紙側部分上端位置以上の高い位置に収容された用
紙の側端は前記用紙側端位置決め部材46によって位置
決めガイドされる。前記給紙トレイ22,25,26に
収容可能な用紙の上端位置は上側の給紙トレイ21,2
4,25の下面に従来よりも接近させることができるの
で、給紙トレイに収容可能な用紙の枚数を増加させるこ
とができる。
【0060】また、前述の特徴を備えた複写機Fでは、
前記アーム昇降軸69の昇降と、給紙ロール65、リタ
ードロール77および取出ロール72等の回転駆動とを
行うための駆動装置(61〜63)は、前記給紙トレイ
21,22、24〜26の用紙送り方向(左右方向)に
沿う側面外方に配置されるので、上段の給紙トレイ2
1,24,25の切上げ下面44と下段の給紙トレイ2
2,25,26の用紙上面の間には前記離接機構(67
〜69)、取出ロール72、および取出ロール72への
回転力伝達機構(前記ギヤ列74)のみが配置される。
前記給紙トレイ21,22、24〜26上の用紙を取り
出す小径の取出ロール72は、前記切上げ下面44の下
方の空間内で、離接機構(67〜69)により用紙上面
から離れた上昇位置と用紙上面に接触する用紙取出位置
との間で移動させられる。前記離接機構(67〜6
9)、前記小径の取出ロール72、および取出ロール7
2に回転力を伝達するギヤ列74等は、高さ方向の寸法
を小さく構成することができるので、取出ロール72上
側の給紙トレイ21,24,25下面とその下方の前記
取出ロール72下面に接する用紙との間の間隔を狭くす
ることができる。前記間隔を狭くすることができるの
で、取出ロール72上方のトレイ下面とその下方の給紙
トレイの用紙載置プレート45との距離が一定の場合、
取出ロール72下面とその下方の用紙載置プレート45
との距離を長くすることが可能となる。このため、用紙
収容枚数を増加させることができる。
【0061】前記取出ロール72は、通常(ソレノイド
62がOFFのとき)は取出ロール上昇位置に保持され
ている。取出ロール72が上昇位置に保持された状態
で、給紙トレイ21,22、24〜26に用紙を補給し
たのち給紙トレイ21,22、24〜26を複写機F内
部に装着する。前記給紙トレイ21,22、24〜26
に用紙の上限位置まで用紙を収容した場合、その用紙の
上面は上昇位置に有る取出ロール72の下面の位置から
3mm下方の位置である。したがって、前記取出ロール
72を上昇位置(前記用紙取出位置よりもわずかに(3
mm)高い位置)に保持した状態で、給紙トレイ21,
22、24〜26を装着しても、用紙上面は取出ロール
72に接触しない。したがって、給紙トレイ21,2
2、24〜26には用紙の上限位置(上限位置指定要素
としての突条46aの位置)まで用紙を収容することが
できる。
【0062】前記上限位置まで用紙を収容した状態で給
紙を行う場合、給紙トレイ21,22、24〜26が装
着された時点で、複写機Fの各給紙ユニット駆動回路
(D1〜D5の中の対応する回路)からの出力信号によ
り、ソレノイド62がONになって離接機構(67〜6
9)により取出ロール72を下方に移動させて用紙上面
に接触させる。このとき前記上限位置まで用紙を収容し
てるので、取出ロール72はα(=3mm)程度下がる
だけであり、前記揺動アーム姿勢センサSがONとなる
位置までは下がらない。この場合、前記用紙載置プレー
ト45の上昇は行う必要がないので、前記上昇用回転軸
50の回動は行われない。
【0063】複写機Fのユーザインタフェースの操作に
応じて複写動作が開始されると、所定サイズの用紙が収
容された給紙トレイに対応する給紙ユニットU1の駆動
モータ61が正回転されるとともにソレノイド62が作
動する。ソレノイド62がオン(ON)の間は、取出ロ
ール72は給紙トレイ21,22、24〜26上面の用
紙に接触可能な下降位置(用紙取出位置)に移動する。
そして、図9に示す駆動モータ61が正回転されるとと
もにソレノイド62がONになると、逆転伝達用ワンウ
ェイクラッチ(図9参照)を介して駆動モータ61に接
続された用紙載置プレート45は停止したまま、取出ロ
ール72および給紙ロール65およびリタードロール7
7が回転駆動される。このときの前記駆動装置(61〜
63)の駆動モータ61およびソレノイド62(図5参
照)の作動のタイミングチャートは図10に示されてい
る。
【0064】図10において、前記駆動モータ61およ
びソレノイド62は同時に作動開始する。前記駆動モー
タ61が回転している間は取出ロール72、給紙ロール
65およびリタードロール77は回転し続ける。前記給
紙ロール65、取出ロール72およびリタードロール7
7は1枚給紙毎に回転、停止の動作を繰り返す。そし
て、取出ロール72は1枚給紙毎の回転、停止の動作に
同期しながら昇降され、給紙トレイ21,22、24〜
26内の最上紙に対して離接を繰り返す。1枚給紙毎に
ソレノイド62が通電され、ソレノイド62の図示しな
い伸縮ロッドに連結するレバーが吸引されてアーム昇降
軸69が回転してアーム昇降用レバー68が下降し、揺
動アーム67がフリーとなって取出ロール72が回転し
ながら最上紙に落下する。
【0065】そして、取出ロール72が適度な圧力で最
上紙に接しながら給紙方向に回転して最上紙のものから
順に給紙ロール65とリタードロール77のニップ部に
向けて送り出す。同ニップ部には通常複数枚の用紙が送
り込まれるが、ここで両ロール65,77の相互作用に
よって用紙が捌かれ、1枚だけ分離されて送り出され
る。駆動モータ61により取出ロール72を回転させて
給紙を行いながら複写動作が実行される。複数枚の給紙
が行われて前記用紙上面の位置が下がり、前記揺動アー
ム姿勢センサSがONになると、駆動モータ61を一定
量だけ逆回転する。このとき前記逆転伝達用ワンウェイ
クラッチ(図9参照)を介して駆動モータ61に連結さ
れた前記上昇用回転軸50が回転して用紙載置プレート
45が持ち上げられる。そして、常に揺動アーム姿勢セ
ンサSがOFFとなるように、前記上昇用回転軸50の
回転位置が制御される。
【0066】すなわち、駆動モータ61を逆回転すると
逆転伝達用ワンウェイクラッチCr(図9参照)を介し
て駆動モータ61に連結された上昇用回転軸50および
上昇レバー51が回転し、前記上昇レバー51により、
用紙載置プレート45が持ち上げられる。用紙載置プレ
ート45は用紙束の一端側を、上方に待機する取出ロー
ル72に向けて傾斜させながら持ち上げる。このとき、
用紙上面は前記取出ロール72下面に当接して取出ロー
ル72を持ち上げる。給紙ロール65の軸を揺動支点と
して回転自在な揺動アーム67に取り付けらてれいる取
出ロール72は、用紙とともに上昇して、前記揺動アー
ム姿勢センサSがOFFとなり、駆動モータ61の回転
が停止される。そして、その位置において、用紙の取出
が実行される。
【0067】前記駆動モータ61が正回転したときの回
転力の前記リタードロール77への駆動は正転伝達用ワ
ンウェイクラッチCr(図9参照)、歯車63a、63
b、リタードロール駆動軸81、を伝わってトルクリミ
ッタ82のインプットハブ83に伝達される。インプッ
トハブ83と、これを取り囲むアウトプットハブ84の
間にはパウダー(金属製微粒子)86が介在し、アウト
プットハブ84の内側の円筒状のマグネット85とパウ
ダー86とが適度な摩擦抵抗を維持しながら一定限度の
駆動トルクをアウトプットハブ84に伝える。この一定
限度の駆動トルクが、アウトプットハブ84からギヤ8
7に伝えられ、さらに揺動支持部材79の2個のアイド
ラギヤ88,89、ギヤ78、リタードロール軸76を
介してリタードロール77へと伝達されるようになって
いる。したがってリタードロール77の円周面に過大な
制止トルクが作用した場合は両ハブ83,84間で滑り
が生じ、リタードロール駆動軸81は回転し続けるがリ
タードロール駆動軸81からリタードロール77への回
転駆動は絶たれる。
【0068】図10から分かるように、駆動モータ61
よりもソレノイド62の方が早くオフ(OFF)にな
る。これは、取出ロール72により取り出された用紙
が、給紙ロール65およびリタードロール77により挟
持されて搬送される状態になると、ソレノイド62がオ
フとなり、ソレノイド62がオフとなった後も給紙ロー
ル65等は回転し続けるからである。このようにするこ
とにより、取出ロール72の用紙との接触時間は、給紙
ロール65およびリタードロール77の用紙との接触時
間よりも小さくなる。本実施例のように取出ロール72
を小径にすると、円周距離がこれに比例して短くなるの
で摩擦係数の維持性や磨耗の観点で不利となる。しかし
ながら、本実施例による給紙ユニットU1では前述のよ
うに取出ロール72と用紙との接触時間を短くすること
および取出ロール72の幅を前記両ロール65,77よ
りも広くすることによって取出ロール72の寿命を給紙
ロール65およびリタードロール77の寿命と同程度に
長寿命化することができる。
【0069】高摩擦係数の高耐磨耗製の取出ロール7
2、給紙ロール65、リタードロールにより、1枚に捌
かれた用紙はさらに下流側に搬送される。給紙が進行す
ると最上紙の高さが次第に低くなってくる。それに連れ
て取出ロール72の高さおよび揺動アーム67の高さも
低くなり、やがて前述の揺動アーム姿勢センサSがON
となる。このON信号にもとずいて用紙載置プレート4
5をわずかな量だけ回転させ用紙を所定の微少高さだけ
持ち上げて給紙を再開する。この動作を繰り返すことに
より給紙トレイ21,22、24〜26内の用紙を全て
送り出すことができる。
【0070】前記取出ロール72で取り出され、前記給
紙ロール65およびリタードロール77により1枚ずつ
分離された用紙は、前記給紙ユニットU1の前記給紙ト
レイ21,22、24〜26とは反対側(右側)に配置
された用紙搬送路91に搬送される。
【0071】図1,2において、前記用紙搬送路91に
は、各給紙ユニットU1にそれぞれ対応して搬送ロール
92が配置されている。また前記搬送ロール92は、前
記対応する給紙ユニットU1が取り出す給紙トレイ2
2、25,26の上側の給紙トレイ21,24,25の
側方に配置される。この搬送ロール92は、前記各給紙
ユニットU1から用紙搬送路91に給紙された用紙に最
初に搬送力を付与する。そして、前記用紙搬送路91に
給紙された用紙は、前記搬送ロール92により上下方向
に延びる前記用紙搬送路91に沿って上方に搬送され、
前記転写位置Q2(図1参照)へと搬送される。また、
前記上下方向に伸びる用紙搬送路91に設けられた前記
搬送ロール92が前記給紙ユニットU1とは別体に設け
られているので、給紙ユニットU1は、搬送ロール92
が一体的に設けられた場合に比べて小型に構成すること
ができる。
【0072】(変更例)以上、本発明の実施例を詳述し
たが、本発明は、前記実施例に限定されるものではな
く、特許請求の範囲に記載された本発明の要旨の範囲内
で、種々の変更を行うことが可能である。本発明の変更
実施例を下記に例示する。 (H01)アーム位置制御部材(アーム昇降レバー)68
はアーム昇降軸69と別体に構成した部材をアーム昇降
軸に取り付ける構成またはアーム昇降軸69と一体に形
成する構成を採用することが可能である。例えば、アー
ム昇降軸69の外周面に形成したカム面によりアーム位
置制御部材を構成することが可能である。その場合、揺
動アーム67の一部を前記カム面に係合させておき、カ
ム面の回転に応動して揺動アーム67が揺動するような
構成とすることが可能である。 (H02)前記取出ロール72を用紙に対して接触または
離すための離接機構は省略することが可能である。その
場合、取出ロール72を常時用紙に接触させておき、必
要なときのみ回転駆動するように構成することが可能で
ある。 (H03)取出ロール72による用紙の送り出し高さは、
例えば給紙ロール65とリタードロール77とのニップ
ラインを基準に下に2mm、上に2mmの範囲に設定す
ることが可能である。
【0073】
【発明の効果】前述の本発明の画像形成装置は、下記の
効果を奏することができる。 (E01)給紙トレイに収容された用紙に画像を形成する
画像形成装置において、給紙トレイから用紙を取り出す
取出ロールを、上昇位置から所定距離下方の用紙取出位
置との間で位置制御しながら給紙するので、前記所定距
離を短くすることにより前記取出ロールをその下方の給
紙トレイの用紙載置面から常時離れた位置に保持するこ
とができる。このため、取出ロール下面とその下方の給
紙トレイの用紙載置面との間の用紙収容空間の高さを大
きくすることが可能となる。その結果、画像形成装置の
高さを高くすることなく、給紙トレイに収容される用紙
の量を多くすることができる。 (E02)前記取出ロールの径を小さくすることにより、
前記取出ロール下面とその下方の給紙トレイの用紙載置
面との間の用紙収容空間の高さをさらに大きくすること
が可能となる。
【図面の簡単な説明】
【図1】 図1は本発明の画像形成装置Uの一実施例の
説明図である。
【図2】 図2は同実施例の説明図で、前記図1の要部
拡大図である。
【図3】 図3は同実施例で使用される用紙側端位置決
め部材の説明図で、図3Aは側面図、図3Bは用紙位置
決め面側を斜め上方から見た斜視図、図3Cは用紙位置
決め面の反対側の斜め下方から見た斜視図である。
【図4】 図4は同実施例の説明図で、前記図2の要部
拡大図である。
【図5】 図5は同実施例の給紙装置の説明図である。
【図6】 図6は同実施例の給紙装置の要部斜視図で、
給紙ロールへのリタードロールの押圧機構等を示す図で
ある。
【図7】 図7は給紙装置の動力伝達機構の説明図であ
る。
【図8】 図8は給紙装置のリタードロール77の駆動
機構、給紙ロール65への押圧機構の説明図である。
【図9】 図9は前記画像形成装置としての複写機Fの
実施例の制御部分の説明図である。
【図10】 図10は、前記駆動装置(61〜63)の
駆動モータ61およびソレノイド62の作動のタイミン
グチャートである。
【図11】 図11は従来の多段に重ねて配置された給
紙トレイから用紙を取り出す給紙装置の説明図である。
【図12】 図12は従来技術の説明図である。
【符号の説明】
F…画像形成装置(複写機)、S…取出ロール位置セン
サ(揺動アーム姿勢センサ)、U1…給紙装置(給紙ユ
ニット)、21,22,24〜26…給紙トレイ、3
6,37…トレイ支持レール、43…他の部分の下面
(最下面)、44…切上げ下面、45…用紙載置プレー
ト、46…用紙側端位置決め部材、47…用紙前端支持
壁、48…用紙後端支持壁、64…給紙ロール軸(ロー
ル回転軸)、65…給紙ロール、67…揺動アーム、6
8…アーム位置制御部材(昇降用レバー)、69…アー
ム昇降軸、72…取出ロール、77…分離部材(リター
ドロール)、91…用紙搬送路、92…搬送ロール、
(61〜63)…駆動装置、(65+77)…分離搬送
機構、(67〜69)…離接機構、(C+D1+61+
50+51+45+Cr)…用紙上面位置制御装置、

Claims (3)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 下記の要件を備えたことを特徴とする画
    像形成装置、(Y01)上下方向に多段に配置されて、重
    ねて収容される用紙の給紙側部分の下面を持ち上げ可能
    に支持する用紙載置プレートと前記収容された用紙の側
    端を位置決めする用紙側端位置決め部材と前記収容され
    た用紙の搬送方向前端を位置決めする用紙前端支持壁と
    を有する複数の給紙トレイ、(Y02)前記各給紙トレイ
    の給紙側部分に沿って配置されるとともに、給紙トレイ
    上の用紙を取り出す取出ロールとこの取出ロールを給紙
    トレイ上の用紙に対して離接させる離接機構と取り出さ
    れた用紙を1枚づつ分離して搬送する分離搬送機構とを
    有し、前記取出ロールおよび前記離接機構が上側の給紙
    トレイの下方に配置された給紙装置、(Y03)前記各給
    紙トレイの前記用紙前端支持壁の上端の外方において上
    下に配置された給紙ロール及び分離部材を有する前記分
    離搬送機構、(Y04)前記用紙の給紙側部分の上方に配
    置されて基端部が前記給紙ロールの回転軸線周りに揺動
    可能に支持されるとともに先端部に前記取出ロールを支
    持する揺動アームと、この揺動アームを上昇保持位置と
    揺動アーム先端の下方への揺動を許容する揺動許容位置
    との間で移動制御するアーム位置制御部材とを有する前
    記離接機構、(Y05)前記取出ロールが前記上昇位置の
    わずかに下方に設定された用紙取出位置以下に下降した
    ことを検出する取出ロール位置センサ、(Y06)前記取
    出ロール位置センサの信号に応じて前記用紙載置プレー
    トを上昇させることにより、前記取出ロール下端に当接
    する用紙上面を上昇させて前記取出ロールを前記用紙取
    出位置に保持する用紙上面位置制御装置。
  2. 【請求項2】 下記の要件を備えたことを特徴とする請
    求項1記載の画像形成装置、(Y07)前記給紙側部分の
    用紙の上方に配置された前記給紙ロールよりも小径の前
    記取出ロール、
  3. 【請求項3】 下記の要件を備えたことを特徴とする請
    求項1または2記載の画像形成装置、(Y08)前記揺動
    アームを前記取出ロールの上面が前記給紙ロールの上面
    と略同じ高さとなる上昇保持位置と揺動アーム先端の下
    方への揺動を許容する揺動許容位置との間で移動制御す
    る前記アーム位置制御部材。
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Cited By (2)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2016196345A (ja) * 2015-04-03 2016-11-24 富士ゼロックス株式会社 画像形成装置及び供給装置
JP2018047962A (ja) * 2016-09-20 2018-03-29 富士ゼロックス株式会社 画像形成装置及び記録媒体供給装置

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JP2016196345A (ja) * 2015-04-03 2016-11-24 富士ゼロックス株式会社 画像形成装置及び供給装置
JP2018047962A (ja) * 2016-09-20 2018-03-29 富士ゼロックス株式会社 画像形成装置及び記録媒体供給装置

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