JPH0972184A - 地盤試料用サンプラー - Google Patents

地盤試料用サンプラー

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JPH0972184A
JPH0972184A JP24874295A JP24874295A JPH0972184A JP H0972184 A JPH0972184 A JP H0972184A JP 24874295 A JP24874295 A JP 24874295A JP 24874295 A JP24874295 A JP 24874295A JP H0972184 A JPH0972184 A JP H0972184A
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JP
Japan
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piston
ground
pipe
sample
ground sample
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Pending
Application number
JP24874295A
Other languages
English (en)
Inventor
Mikio Fukutomi
幹男 福冨
Mitsuaki Yokomine
光昭 横峯
Masayuki Ebara
正行 荏原
Atsuo Ota
厚生 太田
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Oyo Corp
Original Assignee
Oyo Corp
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Publication date
Application filed by Oyo Corp filed Critical Oyo Corp
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  • Investigation Of Foundation Soil And Reinforcement Of Foundation Soil By Compacting Or Drainage (AREA)
  • Sampling And Sample Adjustment (AREA)

Abstract

(57)【要約】 【課題】 泥水による試料の流失脱落の虞れがなく、ま
た試料の焼き付きや変質の虞れもなく、乱されない地盤
試料を簡便に採取することができ、しかも内管の供回り
防止機構を簡素化できるようにする。 【解決手段】 ボーリングパイプ10の下端に連結され
回転しながら地盤中を掘進するアウター部と、その内側
に位置し地盤試料を収容する内管30を備えたインナー
部と、更にその内側で地盤試料の上面を押さえるピスト
ン部とを具備している。アウター部は、二重壁構造によ
って泥水流下用の環状間隙18が形成されている外管1
4と、その上部でボーリングパイプに連結し泥水を環状
間隙に供給する外管ヘッド12と、外管下端の掘削ビッ
ト16からなる。掘削ビットは、環状間隙と連通するよ
うにビット肉厚内に形成した縦穴部22とビット外周面
で開口している横穴部24とからなる泥水流出穴26
が、複数個配設されている。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、ボーリングロッド
の下端に接続されてボーリング孔内に降ろされ、孔底の
地層の乱されない試料(地盤を構成する種々の試料)を
採取するためのサンプリング装置に関するものである。
更に詳しく述べると本発明は、外管を二重壁構造とし
て、泥水がその二重壁構造によって形成される環状間隙
を通って流下し、掘削ビット外側面の開口からボーリン
グ孔内へ流出するように構成し、それによって地盤試料
を収容する内管を前記外管から完全に分離し、良質の乱
されない試料を採取できるようにした地盤試料用サンプ
ラーに関するものである。このサンプリング装置は、特
に限定されるものではないが、例えば岩盤の破砕帯や地
下水位以下に分布する緩い砂、砂礫、シラス、あるいは
人工的な地盤や一部の廃棄物など、従来のサンプラーで
は採取困難な地盤試料を得るのに好適なものである。
【0002】
【従来の技術】地盤の性状を調査する場合に最も大切な
作業は地盤を観察することであり、その地盤試料をでき
るだけ乱さない状態で採取して、各種の室内試験を行う
ことである。近年、重要構造物の建設増加に伴い、その
基礎地盤調査に際して精密なボーリングの実施と高品位
の地盤試料の採取が求められている。地盤試料を採取す
る最も一般的な方法は、サンプラーをボーリング孔内に
降ろし、それを回転しながら地盤中に押し込むことによ
って、孔底から任意の深さ(通常、1m程度)の円柱状
の地盤試料(コア試料)を切り出す方法である。
【0003】そのために、地盤の性状に応じて様々な構
造のサンプラーが開発されてきた。これらのサンプラー
は、いずれも上述したように、ボーリングロッドの下端
にサンプラーを接続し、ボーリングロッドを押し込みな
がら同時に回転させてサンプラーが地盤を掘進する方式
である。サンプラーは、ボーリングロッドに固定されて
いる外管と、該外管の中で相対的に自由に回転が許され
る構造を持つ内管とによって構成され、外管を回転しつ
つ地盤中に所定の深さ押し込み、同時に内管も押し込ん
で、該内管が回転しないことを期待しながら内管内に地
盤試料を収容するようになっている。
【0004】ところでサンプリング方法には大別して、
ウェットサンプリング法とドライサンプリング法とがあ
り、現在一般に広く採用されている方法はウェットサン
プリング法である。通常のウェットサンプリング法は、
外管下端の掘削ビットと内管下端の内管シューの隙間か
ら泥水を掘削面に流出させつつ掘進しサンプリングする
方法である。この方式を採用しているサンプラーとして
は、例えばコアパック式ダブルコアチューブサンプラー
等がある。しかし、このようなウェットサンプリング法
は、岩盤の破砕帯のような脆弱で不均質な地質、あるい
は地下水位以下に分布する緩い砂の層、砂礫、シラス、
あるいは人工的な地盤や一部の廃棄物などに対しては、
泥水の水圧及び水量により採取試料が流失したり乱され
たり、あるいは変質したりする懸念がある。それに対し
てドライサンプリング法は、泥水を一切使用しないため
試料流失の懸念は無いが、掘進時におけるサンプラーの
回転発熱(摩擦熱)により、採取試料の焼き付きが生じ
たり、著しく変質する虞れがあるという別の問題が生じ
る。
【0005】ところがドライサンプリング法による採取
試料の焼き付きあるいは変質の問題は、掘進開始直後か
ら生じているものではない。掘進初期の2〜3cm程度の
部分は極めて良好な試料状態を示している。このような
観点から、泥水を掘削ビットと内管シューの間から流出
させず、ビット外側面で開口している穴からボーリング
孔内へ横向きに流出させる構造の土質試料サンプラーが
開発された(例えば、特公昭63−26240号公報参
照)。この土質試料サンプラーは、基本的には従来同
様、回転自在に支承された外管の下端部にメタルクラウ
ンを装着し、外管に対して同心状に内管を配置してお
り、また試料採取のために、内管内を摺動可能なピスト
ン部を設け、該ピストン部の下面を採取する地盤試料の
上面に密着させる。ここでメタルクラウンは、その下端
周辺に固着したメタルクラウン刃先の上部に複数個の泥
水流出穴が貫設されており、且つ泥水流出穴の下方に位
置するメタルクラウンの内周面に、内管の下端外周面と
密着する泥水遮断用のパッキン(Oリング)が固着され
ている。従ってこのパッキンは、メタルクラウンと内管
との両方に完全に密着した状態となっている。この構造
によって、泥水の流下が泥水遮断用のバッキンによって
阻止されて泥水流出穴からボーリング孔内へと外側方向
に流出し、採取試料には直接接触しないために、採取試
料の焼き付きを防ぐことができると共に、地盤試料の流
失や変質を防止できるとされている。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】ところで、乱されない
地盤試料を採取するためには、内管が外管に対して供回
りしないように工夫する必要がある。そのため上記の土
質試料サンプラーでは、ピストンロッドに多数本のベビ
ーロッドを接続して地上部まで延長し、固定するという
方式を採用している。ピストンロッドの断面形状は六角
形を呈しており、これが貫通する内管ヘッド中心部の穴
も六角形を呈していて、それによってピストンロッドと
内管ヘッド及び内管は、外管の回転応力に対して一体と
なって抵抗し、内管の供回りを強制的に抑制する。ベビ
ーロッド同士の接続は、両端に設けた接続用の雄部と雌
部が共に断面六角形状をなしており、差込んで接続した
後、側面からボルトで固定する。このため、接続の作業
性が極めて悪く、深度が大きくなるほど作業性は著しく
悪化する。
【0007】また前記のように、内管外周面とメタルク
ラウン内周面との間には泥水遮断用のパッキン(Oリン
グ)が介在し、このパッキンは、内管と外管との間を流
下してくる泥水を完全に遮断できるように、内管とメタ
ルクラウンとに完全に圧着した状態とする。ここで、も
し圧着が不十分であれば、そこから泥水が流下して試料
を流失させる虞れが生じる。逆に圧着が極めて強力であ
ると、外管の回転応力が内管に直接伝達されることにな
り、内管及びピストン各部に過大な回転モーメントが発
生することになる。すると、これによってベビーロッド
の大きなねじれや切断、あるいはベビーロッドとピスト
ンロッド接続部(左ねじ方式)の切離しが困難となり、
サンプラーの回収に手間取り、結果的に採取試料を乱し
たり脱落することが頻繁に生じる。またベビーロッドの
上部に方位測定用の水平バーを取り付け、この方位と採
取試料の向きを一致させて採取することにより地層の走
行傾斜を測定することが行われるが、ベビーロッドの大
きな捩じれにより採取試料と方位測定バートの間にはか
なりのずれが生じる虞れもある。
【0008】一般に従来のサンプラーの内管は、アクリ
ル樹脂のような透明樹脂製の管が用いられていることが
多いが、いずれにしても単なる円管形状である。これは
外側から採取試料の状況が観察可能ではあるけれども、
そのままでは観察におけるもう一つの重要な要素である
触覚による調査ができない。また採取試料を力学試験な
どに供するためには、試料押出機などを使用して内管か
ら試料を押し出すことが行われているが、緩い砂や砂礫
の場合には、内管内で試料が圧縮を受けて側方に膨張す
るため、内管内面に圧着して押し出しが困難となる場合
もある。そのような場合、たとえ押し出すことができた
としても、押し出された試料には大きな乱れが生じる場
合がある。
【0009】本発明の目的は、上記のような従来技術の
欠点を解消し、泥水による試料の流失脱落の虞れがな
く、また試料の焼き付きや変質の虞れもなく、しかも外
管の回転応力が内管に伝達されないために内管の供回り
防止機構を簡素化できる地盤試料用サンプラーを提供す
ることにある。本発明の他の目的は、インナー部及びピ
ストン部を剛体であるベビーロッドで保持する必要がな
く、ワイヤーロープで保持でき、そのため作業性を著し
く向上させ得るような地盤試料用サンプラーを提供する
ことである。本発明の更に他の目的は、採取した地盤試
料を容易に目視観察できるばかりでなく、内管内に収容
された地盤試料を乱したり変質させることなく容易に取
り出すことができ、触覚による観察あるいは各種試験へ
の供用を簡便に行うことができるような地盤試料用サン
プラーを提供することである。
【0010】
【課題を解決するための手段】本発明は、ボーリングパ
イプの下端に連結されて回転しながら地盤中を掘進する
アウター部と、該アウター部の内側に位置し地盤試料を
収容する内管を備えたインナー部と、該インナー部の内
管の内側で摺動可能であって地盤試料の上面を押さえ付
けるピストン部とを具備する地盤試料用サンプラーであ
る。ここで本発明の特徴の一つは前記アウター部の構造
にある。アウター部は、二重壁構造をなし、それによっ
て泥水流下用の環状間隙が形成されている外管と、その
上部に設けられてボーリングパイプと連結し該ボーリン
グパイプ内の泥水を前記外管の環状間隙に供給する外管
ヘッドと、前記外管の下端に取り付けられる掘削ビット
を具備している。この掘削ビットは、前記泥水流下用の
環状間隙と連通するようにビット肉厚内に形成した縦穴
部とそれに連通しビット外周面で開口している横穴部と
からなる泥水流出穴を、複数個配設した構造である。
【0011】ピストン部は、外周下端に鋸刃状のピスト
ン刃先を有し地盤試料の上面を押さえ付けるピストン本
体と、該ピストン本体の上部中央に一体的に突設したピ
ストン可動軸と、外周に内管内面への圧着力を付与する
パッキンを備えたピストンヘッドと、該ピストンヘッド
に内蔵されて前記ピストン可動軸に下向きの弾撥力を付
与するコイルスプリングとを具備し、前記コイル軸と前
記ピストンヘッドとがキーとキー溝の組み合わせ機構に
よって軸方向のみに相対変位可能とし、ピストン刃先の
地盤試料上面圧着力でインナー部の供回りを防止する。
ピストンヘッドの上部中央からインナー部の上部を貫通
するようにピストンロッドを突設し、その頂部にてオー
バーショットを介して地表からのワイヤーロープに接続
し、サンプリング中、ピストン部を地表面のウインチに
よって定位置で保持する。
【0012】更に、インナー部の内管は透明樹脂製の円
管であって、その外周面の180度対称位置に軸方向に
延び断面V型の易破断性の溝を設ける。
【0013】
【発明の実施の態様】掘進及びサンプリングの際にはア
ウター部が回転することで掘削ビットが地盤を掘削し、
同時に押し込まれることで掘進する。この時、ボーリン
グパイプを通って地表から送られてくる泥水は、外管ヘ
ッドを通り、外管の泥水流下用の環状間隙を通って流下
し、掘削ビットの泥水流出穴を通って外側面の開口から
ボーリング孔内へと横方向に流出する。この泥水は、掘
削ビットを冷却すると共に、切りくずを地表面に運搬す
る機能を果たす。インナー部はアウター部に対して分離
した状態にあるため、アウター部の回転力はインナー部
には伝達せず、過大な回転応力が加わる虞れはない。掘
進時、インナー部は、掘進方向にはアウター部と一緒に
移動するが、回転はしない構造となっており、掘削ビッ
トが切り出した地盤試料は直ちにインナー部の内管内に
収納される。
【0014】試料採取時、ピストン部はピストンロッド
頂部に接続したワイヤーロープによって地上部から保持
されているため、掘進開始時の孔底面(地盤試料上面)
において不動である。ピストン部はその外周下端に設け
た鋸刃状のピストン刃先によって地盤試料の上面をしっ
かりと押さえ、外周に設けたパッキンによってインナー
部の内管内面に密着し軸方向にのみ摺動する。ピストン
部は、ピストン本体の自重とピストンヘッドに内蔵され
ているコイルスプリングの弾撥力との合力によって下向
きの力が付与され、その力で地盤試料上面を押さえつけ
る。この押さえつける力の反力を支持するのが前記パッ
キンの内管内面への圧着力である。従って、前記ピスト
ン刃先の地盤試料上面圧着力でインナー部の供回りを防
止しているのである。これによって、掘進及びサンプリ
ングの際に、ピストン部をワイヤーロープで吊り下げて
おくだけでよいことになり、その保持機構は極めて簡単
なものとなる。
【0015】内管を構成する透明樹脂管は、その内部に
収容される地盤試料を目視し易くする機能を果たす。そ
れと共に、外周面の180度対称位置に軸方向に設けた
断面V型の易破断性の溝は、そのVカット部分の両側を
手で軽く押圧することにより容易に縦方向に2つ割りに
することを可能とし、それによって地盤試料をそのまま
乱すことなく容易に取り出せるようになる。
【0016】
【実施例】図1〜図3は本発明に係る地盤試料用サンプ
ラーの一実施例を示しており、図1はそのサンプラーの
全体構成図、図2はインナー部の内管の説明図、図3は
ピストンヘッド部の構造図である。このサンプラーは、
アウター部と、その内部に位置するインナー部と、更に
その内部に位置するピストン部とからなる。
【0017】アウター部は、ボーリングパイプ10の下
端に連結される外管ヘッド12と、それに取り付けられ
る二重壁構造の外管14と、該外管14の下端に取り付
けられる掘削ビット16とからなる。外管14の二重壁
構造によって泥水流下用の環状間隙18が形成されてい
る。外管ヘッド12は、ボーリングパイプ10に連結す
るねじ込み部と、該ボーリングパイプ10内を流下する
泥水を前記環状間隙18に供給する泥水流路(横穴)2
0を有する。掘削ビット16は、前記環状間隙18と連
通するように、ビット肉厚内に形成した縦穴部22とそ
れに連通しビット外周面で開口している横穴部24とか
らなる泥水流出穴26を有する。この泥水流出穴26
は、中心軸に関して対称的に、8箇所程度配設されてい
る。従ってボーリングロッド10内を通って送られてく
る泥水は、外管ヘッド12の泥水流路(横穴)20から
外管14の泥水流下用の環状間隙18を通って流下し、
掘削ビット16の泥水流出穴26(縦穴部22と横穴部
24)を通って径方向外向きにボーリング孔内へと流出
することになる。
【0018】インナー部は、地盤試料を収容する内管3
0と、その上端で内管アダプター32を介して接続した
内管ヘッド34と、内管30の下端に取り付けられる内
管シュー36からなる。ここで内管30は、図2に示す
ように、アクリル樹脂などからなる透明樹脂製の円管で
あって、その外周面の180度対称的な位置に、軸方向
の全長にわたって延びるような断面V型の易破断性の溝
38を有する。図2のAは正面図、Bは底面図である。
このインナー部は、掘進及びサンプリングの際には、掘
進方向にはアウター部と一緒に移動するが、回転しない
構造となっており、掘削ビット16が切り出した地盤試
料を直ちに内管30の内部に収容するようになってい
る。
【0019】ピストン部は、図3に示すように、外周下
端に鋸刃状のピストン刃先41を有し地盤試料の上面を
押さえるピストン本体40と、該ピストン本体40の上
部中央に一体的に突設したピストン可動軸42と、外周
に内管内面への圧着力を付与するパッキン44を備えた
ピストンヘッド46と、該ピストンヘッド46に内蔵さ
れて前記ピストン可動軸42に下向きの弾撥力を付与す
るコイルスプリング48とを具備し、前記ピストン可動
軸42とピストンヘッド46とが、キーとキー溝の組み
合わせ機構50によって軸方向のみに相対変位可能(上
下方向に約5mm程度の範囲)となっていて、ピストン刃
先41の地盤試料上面圧着力でインナー部の供回りを防
止する構成である。ゴム製のパッキン44は、ここでは
ピストンヘッド本体52の下端に位置し、パッキン締め
付けねじ54が前記ピストンヘッド本体52の雌ねじ部
に螺合しており、そのねじの締め付けによって前記パッ
キン44が外方向に膨出し、内管30内面への圧着力を
増大させる構造である。言い換えると、パッキン締め付
けねじ54の位置調整によって圧着力を加減することが
できる。なおピストン可動軸42はパッキン締め付けね
じ54の中央部を軸受けとして貫通している。ピストン
ヘッド46の上部中央にはピストンロッド56が突設さ
れ、その上端にスピアヘット58が取り付けられる。そ
して、スピアヘット58でオーバーショットを介してワ
イヤーロープに接続される。ピストンロッド56は内管
ヘッド34の中央縦貫孔を貫通して上方に延びている
(図1参照)。
【0020】このピストン部はワイヤーロープを使用し
た固定ピストン方式である。サンプリングの際には、ワ
イヤーロープを固定することによりピストンヘッド部が
地盤試料上面に密着した状態で孔底面にて不動となり、
サンプリングの進行に伴い地盤試料と共に内管30内に
収容される。従って地盤試料の脱落に対しては、地盤試
料の上面(ピストン本体40との間)に負圧が生じるこ
とで防止している。なおピストン本体40の縦穴60
は、両側に(180度対称位置に)1本ずつ(合計2
本)設けられており、試料上面に載置する際の水抜き用
である。また中央の縦貫孔62は、地盤試料を採取した
後、負圧となっている状態をスピアヘット58を外すこ
とで解除し、地盤試料を取り外せるようにするためのも
のである。
【0021】このピストンヘッド部は、ピストン本体4
0のピストン刃先41が孔底面に圧着し拘束することに
より、サンプリング開始時における採取試料上面の乱れ
を防止すると共に、インナー部の供回りを抑制し、地盤
試料の捩じれなどによる乱れを防止する。コイルスプリ
ング48は、常時ピストン可動軸42を下方に押し付
け、この弾撥力とピストン本体40の自重で地盤試料の
上面に大きな圧着力を付与する。ピストン本体40の下
端のピストン刃先41は、孔底面への馴染みをよくする
と共に回転応力に対する抵抗力を増大させる。キーとキ
ー溝の組み合わせ機構50によって、ピストン本体40
に回転応力が生じた場合にはピストン部全体で作動す
る。このような構造によって、内管30に回転応力が発
生した場合には、この回転応力はパッキン44を通じて
ピストン本体40に伝達されるが、その下端のピストン
刃先41の孔底面への圧着力により抵抗し、内管30の
供回りが防止されることになる。
【0022】図4は、本発明に係る地盤試料用サンプラ
ーを用いるサンプリング状況の概要図である。まずサン
プラー70の外管ヘッド12をボーリングロッド10の
下端に接続し、サンプラー70を所定の深度まで挿入す
る。ボーリングロッド10をボーリング機械72にセッ
トし、その上部にウォータースイベル74を取り付け
る。オーバーショット76を取り付けたワイヤーロープ
78を、地表に設置した櫓80の上部の滑車82を経由
してウォータースイベル74の上端からボーリングロッ
ド10内に挿入し、スピアヘット58に接続する。この
ワイヤーロープ76の他端は地表のウインチ84に巻き
付けて固定することになる。なおオーバーショット76
とは、ワイヤーロープ78とスピアヘット58との接続
及び切離しを、地上部からの操作によって自由に行うこ
とができる治具を言う。これによってピストン部は、ボ
ーリング孔底面(採取する地盤試料上面)において垂直
下向きの動きが固定され不動点となる(固定ピストン方
式)。
【0023】このような状態に設定した後、ポンプ86
からボーリング用泥水を送水する。ボーリング機械72
を始動して掘進を開始する。泥水はボーリングパイプ1
0内を流下し、外管ヘッド12の泥水流路20及び外管
14の環状間隙18を通り、掘削ビット16の泥水流出
穴26を通ってボーリング孔へ流出する。その泥水は切
屑などを地表へと運搬する。掘進に伴いビット内径に切
り出された地盤試料は、直ちに内管30内に収容されて
いく。掘進終了後は、まずワイヤーロープ78を回収
し、続いてサンプラー70を回収することになる。
【0024】採取した地盤試料は、透明樹脂製の内管3
0内に収容されているため、従来同様、そのままの状態
で目視観察することができる。また地盤試料の取り出し
が必要な場合には、断面V型の易破断性の溝38の部分
を軽く手で押圧することにより、容易に縦に2つ割りさ
れ、簡単に地盤試料を取り出すことができる。これによ
って地盤試料の触覚による観察あるいは各種試験への供
用を、試料を乱すことなく行うことができる。
【0025】
【発明の効果】本発明は上記のように、二重壁式外管と
複数の泥水流出穴を有する掘削ビットとを組み合わせた
泥水の流下流出構造を採用しており、流出泥水が直接採
取試料に接触しないために、採取試料の乱れあるいは流
失の発生を防止できる。また本発明に係るサンプラーの
構造では、外管と内管の間に泥水の流下がないため、前
述した従来の土質試料サンプラーのような泥水遮断用の
パッキンは不要となり、外管から内管への回転応力の伝
達は生じず、インナー部及びピストン部に過大な回転モ
ーメントが発生する虞れはない。そのため本発明ではワ
イヤーロープによってピストン部を保持する構成が可能
となり、試料採取の作業性は極めて良好となる。
【0026】本発明では、ピストン本体の自重とコイル
スプリングによる弾撥力との合力により地盤試料上面を
押さえ付け、ピストン本体の刃先が孔底面にくい込むこ
とにより圧着し、その圧着力でインナー部の供回りを防
止する。これによって地盤試料の捩じれなどによる乱れ
が生じず、良質の地盤試料が得られる。
【0027】更に本発明では、Vカット加工を施した透
明樹脂管を内管として用いるため、特殊な試料押出機を
使用することなく、手で単に断面V型の溝の部分を押圧
することで容易に縦方向に2つ割りでき、地盤試料を乱
されない状態で取り出すことが可能となる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明に係る地盤試料用サンプラーの全体構成
図。
【図2】本発明で用いる内管の一実施例を示す説明図。
【図3】本発明に係るサンプラーに組み込まれたピスト
ンヘッド部の構造図。
【図4】本発明に係るサンプラーの使用状況を示す概略
図。
【符号の説明】
10 ボーリングロッド 12 外管ヘッド 14 外管 16 掘削ビット 18 泥水流下用の環状間隙 26 泥水流出穴 30 内管 34 内管ヘッド 36 内管シュー 38 溝 40 ピストン本体 41 ピストン刃先 42 ピストン可動軸 44 パッキン 46 ピストンヘッド 48 コイルスプリング 56 ピストンロッド 58 スピアヘット 70 サンプラー 72 ボーリング機械 76 オーバーショット 78 ワイヤーロープ
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 太田 厚生 福岡県福岡市南区井尻2丁目21番36号 応 用地質株式会社九州支社内

Claims (4)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 ボーリングパイプの下端に連結されて回
    転しながら地盤中を掘進するアウター部と、該アウター
    部の内部に位置し地盤試料を収容する内管を備えたイン
    ナー部と、該インナー部の内管内側で軸方向に摺動可能
    であって地盤試料の上面を押さえ付けるピストン部とを
    具備する地盤試料用サンプラーにおいて、 前記アウター部は、二重壁構造をなし、それによって泥
    水流下用の環状間隙が形成されている外管と、その頂部
    に設けられてボーリングパイプと連結し該ボーリングパ
    イプ内の泥水を前記外管の環状間隙に供給する外管ヘッ
    ドと、前記外管の下端に取り付けられる掘削ビットを具
    備し、 該掘削ビットは、前記泥水流下用の環状間隙と連通する
    ようにビット肉厚内に形成した縦穴部とそれに連通しビ
    ット外周面で開口している横穴部とからなる複数の泥水
    流出穴を有することを特徴とする地盤試料用サンプラ
    ー。
  2. 【請求項2】 ピストン部は、外周下端に鋸刃状のピス
    トン刃先を有し地盤試料の上面を押さえ付けるピストン
    本体と、該ピストン本体の上部中央に一体的に突設した
    ピストン可動軸と、外周に内管内面への圧着力を付与す
    るパッキンを備えたピストンヘッドと、該ピストンヘッ
    ドに内蔵されて前記ピストン可動軸に下向きの弾撥力を
    付与するコイルスプリングとを具備し、前記ピストン可
    動軸とピストンヘッドとがキーとキー溝の組み合わせ機
    構によって軸方向のみに相対変位可能となっていて、ピ
    ストン刃先の地盤試料上面圧着力でインナー部の供回り
    を防止する請求項1記載の地盤試料用サンプラー。
  3. 【請求項3】 ピストンヘッドの上部中央からインナー
    部の上部を貫通するようにピストンロッドを突設し、該
    ピストンロッドの頂部でオーバーショットを介して地表
    からのワイヤーロープに接続して、サンプリング中、ピ
    ストン部を地表のウインチで定位置で保持する請求項2
    記載の地盤試料用サンプラー。
  4. 【請求項4】 インナー部の内管は透明樹脂製の円管で
    あって、その外周面の180度対称位置に軸方向に延び
    る断面V型の易破断性の溝を有する請求項1乃至3記載
    の地盤試料用サンプラー。
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