JPH0968849A - 帯電装置 - Google Patents

帯電装置

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JPH0968849A
JPH0968849A JP22240495A JP22240495A JPH0968849A JP H0968849 A JPH0968849 A JP H0968849A JP 22240495 A JP22240495 A JP 22240495A JP 22240495 A JP22240495 A JP 22240495A JP H0968849 A JPH0968849 A JP H0968849A
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JP
Japan
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charging
bias
photoconductor
waveform
carrier
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JP22240495A
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Akira Inoue
亮 井上
Masahiro Ito
政宏 伊藤
Kenichiro Waki
健一郎 脇
Hiroyuki Suzuki
啓之 鈴木
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Canon Inc
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  • Electrostatic Charge, Transfer And Separation In Electrography (AREA)

Abstract

(57)【要約】 【課題】 キャリヤ付着を防止し、帯電部材を利用して
良好な帯電を行なうようにする。 【解決手段】 帯電バイアス電圧発生装置8によって、
直流バイアスに交流バイアスを重畳させた帯電バイアス
を磁気ブラシ2に印加する場合、絶対値の最大値から最
小値に到達するまでの時間td が絶対値の最小値から最
大値に到達するまでの時間tu より小さくなるような電
圧変動の帯電バイアスを印加するようにして感光体1の
キャリヤ付着量を減少させる。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、複写機、レーザビ
ームプリンタなどの電子写真装置に設けられ、被帯電体
に接触させて帯電を行う帯電装置に関するものである。
【0002】
【従来の技術】従来、電子写真の帯電装置としては、コ
ロナ帯電器が使用されてきた。近年、これに代って、接
触帯電装置が実用化されてきている。この接触帯電装置
は、低オゾン、低電力を目的としており、中でも接触帯
電部材として導電ローラを用いたローラ帯電方式の接触
帯電装置が、帯電の安定性という点で好ましく、広く用
いられている。
【0003】ローラ帯電方式の接触帯電装置では、導電
性の弾性ローラを被帯電体(感光体)に加圧接触させ、
これに電圧を印加することによって感光体への帯電を行
なうもので、接触帯電装置に印加するバイアス電源とし
ては、直流電圧を印加する直流バイアス方式と、直流電
圧を交流電圧に重畳して印加する交流バイアス方式の二
種類がある。
【0004】直流バイアス方式の接触帯電装置では、環
境変動などによって接触帯電部材の抵抗値が変動した
り、また感光体が削れて膜厚が変化したりすると、帯電
開始電圧Vthが変動するため、感光体の電位を所望の値
に帯電することが困難であった。
【0005】また、交流バイアス方式の接触帯電装置で
は、交流バイアスによるならし効果のために、環境など
の外乱には影響されることはないものの、交流電圧の電
界によって、接触帯電部材と感光体との間の振動の発
生、騒音の発生、また放電による感光体の表面の劣化な
どが直流バイアス方式よりも顕著になるという問題があ
る。しかも両者の帯電方式とも、その本質的な帯電機構
は、帯電部材から感光体への放電現象を用いているた
め、微量ではあるがオゾンの発生は避けられないという
問題がある。
【0006】そこで新たな帯電方式として、感光体への
電荷の直接注入による帯電方式が考案されている。すな
わち、直接注入帯電方式の帯電装置は、図12に示すよ
うに表面に電荷注入層1aが施された感光体1に接触し
てこれを一次帯電させる磁気ブラシ2と、感光体1の矢
印R1方向の回転に沿って磁気ブラシ2の下流側に順に
配設された、画像信号に応じて変調されたレーザビーム
3を照射する露光部と、この露光部によるレーザビーム
3の照射により感光体1に形成された潜像にトナーを付
着させる現像器4と、トナー像が形成された感光体1の
回転に同期して給送される記録材である転写紙Pにトナ
ー像を転写させる転写器5などを備えるとともに、転写
器5を通過した転写紙上の未定着トナー像を定着する定
着器7を設けた構成である。
【0007】また、磁気ブラシ2は、スリーブ21内に
マグネットローラ22を配設するとともに、このマグネ
ットローラ22の磁気拘束力によりキャリヤ23を保持
して構成されている。また、キャリヤ23は、十分な帯
電能力を得るためと、感光体1上のピンホールに対する
リークを防止するためとを両立させることのできる抵抗
値104 〜109 Ωに調整されている。
【0008】そして、直接注入帯電方式の帯電装置は、
帯電ローラ、帯電ブラシ、帯電磁気ブラシなどの接触導
電部材に電圧発生装置より電圧を印加し、感光体1の表
面に施された電荷注入層1aの導電粒子に電荷を注入し
て接触注入帯電を行なうものである。
【0009】直接注入帯電方式では、放電現象を用いな
いために、オゾンの発生もなく、帯電に必要な電圧は、
所定の感光体の表面電位分のみで、さらに交流電圧を印
加しないので、帯電音の発生もなく、ローラ帯電方式と
比較して低電力の優れた帯電方式である。
【0010】また、接触帯電装置に用いられる帯電部材
としては、導電性のゴムローラに加え、固定ブラシ、ロ
ーラ形状のファーブラシなど様々な部材が実用化されて
きている。
【0011】
【発明が解決しようとしている課題】しかしながら、従
来の帯電装置に用いられる磁気ブラシ2などの磁気拘束
系の帯電部材は、感光体1に対し均一な接触圧が得られ
るにもかかわらず、今だ実用化に至っていない。その原
因は、磁気ブラシ2のキャリヤ23の抵抗値を104
109 Ωの範囲に設定しているので、キャリヤ23への
電荷注入が容易に起こるため、キャリヤ23と感光体1
の表面との間に電位差が生じた場合に、キャリヤ付着が
起きてしまうからである。
【0012】特に、磁気ブラシ2の端部においては、ニ
ップから押し出されたキャリヤ23や磁気ブラシ2の穂
立ち状態などによって、磁気ブラシ2が感光体1に常時
接触している状態が得られにくくなって、感光体1の表
面が十分に帯電されず、感光体1の表面電位とキャリヤ
23への印加電圧との間に電位差が生じてキャリヤ付着
が起こり易くなる。
【0013】この現象は、さらにキャリヤ付着に伴って
キャリヤ23が減少するために、感光体1の帯電が困難
になり、よってキャリヤ付着を促進するという悪循環を
引起こすことになる。
【0014】特に、感光体1の帯電方式として注入帯電
方式を用いた場合、前記電位差によって起こるキャリヤ
付着は、より顕著に現れる。また、注入帯電方式では、
磁気ブラシ2が触れない面は帯電されないので、磁気ブ
ラシ2の端部の感光体1の表面電位との電位差が放電を
用いた帯電方式のものより大きくなってしまうため、よ
りキャリヤ付着が起こり易くなる。
【0015】以上のような原因によって、感光体1に付
着したキャリヤ23が、帯電ブラシ2の下流側にある露
光部において露光を遮ることにより、静電潜像の形成が
できずに画像不良を起こすといった問題が生じていた。
また、さらに露光部の下流側の現像器4内に混入した場
合には、現像スリーブ表面にキャリヤ23が付着し、ト
ナーの搬送を妨げたりトナーへのトリボ付与を阻害した
りして、画像濃度が薄くなるといった問題が生じる。
【0016】換言すれば、磁気拘束力を逃れた磁性粒子
(以下、「キャリヤ」という)が、現像器4や転写器5
において画像不良の原因になったり、キャリヤが減るこ
とで帯電不良が発生するという問題が生じる。
【0017】本発明は、上記のような問題点を解決する
ためになされたもので、キャリヤ付着を防止し、帯電部
材を利用して良好な帯電を行なうようにした帯電装置を
提供することを目的とする。
【0018】
【課題を解決するための手段】上記の目的を達成するた
めに、本発明に係る帯電装置は、被帯電体に対して、磁
性粒子を保持した帯電部材を接触させるとともに、該帯
電部材の給電部に、電圧発生装置を接続して前記被帯電
体を帯電するようにしたものであって、前記電圧発生装
置は、直流バイアスに交流バイアスを重畳した帯電バイ
アスを印加する帯電バイアス電圧発生装置であり、かつ
前記帯電バイアス電圧発生装置は、電圧の絶対値の最大
値から最小値に到達する時間td が、最小値から最大値
に到達するまでの時間tu よりも短い帯電バイアス電圧
波形を発生することを特徴とする。
【0019】好ましくは、前記帯電バイアス電圧発生装
置は、交流基本波形の所定周期の間に休止期間を設けた
帯電バイアスを発生するものである。
【0020】また好ましくは、前記帯電部材は、磁気ブ
ラシである。
【0021】さらに好ましくは、前記被帯電体は、感光
体である。
【0022】一例として、前記磁気ブラシが前記感光体
に接触して帯電を行う。
【0023】[作用]以上の構成に基づき、電圧発生装
置によって、直流バイアスに交流バイアスを重畳させた
帯電バイアスを帯電部材に印加する場合、絶対値の最大
値から最小値に到達するまでの時間td が絶対値の最小
値から最大値に到達するまでの時間tu より小さくなる
ような電圧変動の帯電バイアスを印加するようにしてキ
ャリヤ付着量を減少させる。
【0024】
【発明の実施の形態】以下、図面に基づいて本発明の実
施の形態を詳細に説明する。 〈第1の実施の形態〉図1は、本実施の形態に係る帯電
装置を使用した画像形成装置を示す概略構成図、図2は
磁気ブラシに印加する波形を示す様態図である。なお、
図1において図12と同一または均等な構成部分には同
一符号を付して重複説明を省略する。
【0025】図1において、帯電部材としての磁気ブラ
シ2は、回転可能なスリーブ(給電部)21と、このス
リーブ21内に固定されたマグネットローラ22とを備
え、キャリヤ(磁性粒子)23はマグネットローラ22
による磁気拘束力によってスリーブ21上に保持されて
いる。そして、磁気ブラシ2は、被帯電体としての感光
体1に接触している。スリーブ21には帯電バイアス電
圧発生装置8より帯電バイアスが印加されている。この
帯電バイアス電圧発生装置8は、交流バイアスに直流バ
イアスを重畳した適宜の電圧を発生させることができ、
感光体1への帯電を感光体1と磁気ブラシ2との間の放
電によって行わせるようにした。また、帯電バイアス電
圧発生装置8には、制御手段9が接続されており、この
制御手段9によって磁気ブラシ2に印加する電圧を、電
圧の絶対値の最大値から最小値に到達する時間をtd
し、最小値から最大値に到達するまでの時間をtu とし
た場合に、 tu >td を満足するように制御する(詳細は後述する)。
【0026】さらに、ニップにおける感光体1とスリー
ブ21とのギャップは500μm、スリーブ21上での
マグネットによる磁束密度は800×10 -4 Tであ
る。
【0027】なお、磁気ブラシ2のキャリヤ23には、 ・樹脂とマグネタイトなどの磁性粉体を混練して粒子に
成型したもの、若しくはこの粒子に抵抗値調節のために
導電カーボンなどを混ぜたもの、 ・焼結したマグネタイト、フェライト、若しくはこれら
を還元または酸化処理して抵抗値を調節したもの、 ・上記の磁性粒子を抵抗値調整をしたコート材(フェノ
ール樹脂にカーボンを分散させたものなど)でコート
し、またはNiなどの金属でメッキ処理して抵抗値を
適当な値に調整したもの、 などが考えられる。
【0028】さらに、キャリヤ23の磁気特性として
は、感光体1へのキャリヤ付着を防止するために、磁気
拘束力を高くする方がよく、飽和磁化が50(A・m2
/kg)以上が望ましい。
【0029】実際に、本実施の形態で用いたキャリヤ2
3は、平均粒径が50μmで、抵抗値が1×109 Ω、
飽和磁化が52(A・m2 /kg)であった。抵抗値は電
圧が印加できる金属セル(底面積228mm2 )にキャリ
ヤを2g入れた後、加重し、100Vの電圧を印加して
測定した。
【0030】感光体1は負帯電のOPC感光体であり、
φ30mmのアルミニウム製のドラム基体上に第1〜第4
の機能層を下から順に設けたものである。
【0031】第1層は、厚さ約20μmの導電層である
下引き層で、アルミニウム製のドラム基体の欠陥などを
均すため、またレーザ露光の反射によるモアレの発生を
防止するために設けられている。
【0032】第2層は、厚さ約1μmの中抵抗層である
正電荷注入防止層で、アルミニウム製のドラム基体から
注入された正電荷が感光体1の表面に帯電された負電荷
を打ち消すことを防止する役割を果たすものであり、ア
ミラン樹脂とメトキシメチル化ナイロンによって106
Ωcm程度に抵抗調整されている。
【0033】第3層は、ジスアゾ系の顔料を樹脂に分散
させた厚さ約0.3μmの電荷発生層であり、レーザ露
光を受けることによって正負の電荷対を発生する。
【0034】第4層は、感光体1の表面に帯電された負
電荷を移動させず、電荷発生層で発生した正電荷のみを
感光体1の表面に輸送させる電荷輸送層であり、ポリカ
ーボネート樹脂にヒドラゾンを分散させたP型半導体で
ある。
【0035】したがって、感光体1の表面に帯電された
負電荷は電荷輸送層を移動することはできず、電荷発生
層で発生した正電荷のみを感光体1の表面に輸送するこ
とができる。
【0036】次に、図1に基づいて本実施の形態におけ
る画像形成プロセスを説明する。
【0037】感光体1は、矢印R1方向に周速度100
mm/sec で回転し、また磁気ブラシ2は、矢印R2方向
に周速度200mm/sec で回転する。これにより感光体
1の表面は、均一に負帯電される。また、感光体1は、
画像信号に応じて変調されたレーザービーム3を照射す
ることによって静電潜像が形成される。そして、感光体
1上には、現像器4から負に帯電したトナーを供給して
反転現像することによって、静電潜像に対応したトナー
像が形成される。トナー像は図示しない給紙部より搬送
された転写紙P上に転写器5によって静電転写され、そ
の後定着器7によって熱などで定着する。そして、トナ
ー像が形成された転写紙Pは装置外に排出される。
【0038】一方、転写紙P上に転写されずに感光体1
上に残留したトナーは、次回の画像形成プロセスの中
で、磁気ブラシ2、あるいは現像器4内へ収容されてし
まう。この場合、磁気ブラシ2へ収容されたトナーは、
転写時に極性が正に反転されているが、キャリヤ23と
混合されることにより再び負に正規化されて感光体1上
に排出され、現像器4に回収されることになる。
【0039】従来の交流帯電による磁気ブラシ帯電にお
いては、帯電バイアスには図4に示すような矩形波また
は正弦波が用いていたが、本実施の形態においては、帯
電バイアスとして図2に示すような波形の帯電バイアス
を電圧発生装置8によって印加している。
【0040】すなわち、電圧発生装置8が発生する帯電
バイアスは、基本波形としての通常の矩形波に各周期毎
に一定の休止期間を設けた波形である。このような波形
の帯電バイアスを用いたところ、キャリヤ付着量が減少
する傾向が見られた。
【0041】この帯電バイアスを用いてキャリヤ付着量
が減少する効果を確認するために、図3に示す検証実験
装置を用いて検証実験を行なった。
【0042】この装置の感光体1は、矢印R1方向に周
速度100mm/sec で回転し、磁気ブラシ帯電器2は、
矢印R2方向に周速度200mm/sec で回転する。磁気
ブラシ帯電器2には図示しない帯電バイアス電圧発生装
置が接続されており、この帯電バイアス電圧発生装置よ
り帯電バイアスが印加されて感光体1の表面を帯電す
る。感光体1上に付着したキャリヤ23はゴムブレード
11によって補集される。帯電開始後からある一定時間
経過後までの間に補集されたキャリヤ23の重量を測定
することでキャリヤ付着量を測定することができる。ま
た、帯電後の感光体1の表面電位を表面電位計10によ
り測定することで、スリーブ21と感光体1との間の電
位差を検知できる。
【0043】図8は、帯電バイアスの直流バイアスを3
00〜1200Vの間で変化させたときの、スリーブ2
1の印加電圧と感光体1の表面電圧との電位差に対する
1時間あたりのキャリヤ付着量を示す特性図である。ま
た、帯電バイアスにおける交流バイアスとして、図2、
図4、図5に示すような波形(以下、それぞれ「波形
1」、「波形2」、「波形3」と呼ぶ)の電圧を印加し
た場合、以下のような結果が図8に示すように得られ
る。この場合、周波数は1kHz、振幅は700Vであ
る。なお、波形3は、波形1を逆位相にしたものであ
る。すなわち、波形1を交流バイアスとした場合には、
波形2を交流バイアスとした場合よりもキャリヤ付着量
が減少していることがわかる。また、波形3を交流バイ
アスとした場合、キャリヤ付着量は波形2を交流バイア
スとした場合に比べ、逆に増加する。
【0044】さらに、帯電バイアスにおける交流バイア
スとしては、図6、図7に示した波形(以下、それぞれ
「波形4」、「波形5」と呼ぶ)の電圧を印加した場
合、図9に示すように以下のような結果が得られる。こ
の場合、周波数は1kHz、振幅は700Vである。波
形5は波形4を逆位相にしたものである。すなわち、図
9は、波形4、波形5の交流バイアスを印加するときの
スリーブ21の印加電圧と感光体1の表面電圧との電位
差に対する1時間あたりのキャリヤ付着量である。波形
4を交流バイアスとした場合には、波形2を交流バイア
スとした場合よりもキャリヤ付着量は減少している。波
形5を交流バイアスとした場合、キャリヤ付着量は波形
2を交流バイアスとした場合に比ベ、逆に増加する。こ
の傾向は図6および図7に示すような三角波においても
認められた。
【0045】このように、キャリヤ付着量は交流バイア
スの波形に対し依存性を示す。この原理については不明
だが前述の検証実験より次のような傾向が認められる。
通常の矩形波である波形2と波形1、波形3、波形4、
波形5との相違点は一方のピーク値から他方のピーク値
への電圧変動に要する時間が異なることである。ここ
で、電圧の絶対値の最小値から最大値に到達するまでの
時間をtu 、最大値から最小値に到達するまでの時間を
d とする。波形2は、印加電圧の和が零であり等し
い。波形1および波形4では、ともにtu >td とな
る。波形3および波形5では、ともにtu <td とな
る。この結果と前述の検証実験の結果とを照合すると、
u >td ではキャリヤ付着量は減少し、tu <td
はキャリヤ付着量は増加することが判明した。
【0046】この要因については、次のように予測でき
る。
【0047】キャリヤ付着のメカニズムは、従来例で説
明したように、キャリヤ23が電荷注入により帯電して
起こるものである。帯電したキャリヤ23にはニップ内
において感光体1とスリーブ21との間の交流電界によ
って静電気力が作用し、その結果振動している。tu
d では、その振幅に片寄りがないが、tu >td ある
いはtu <td の場合は、振幅に片寄りが生じ、tu
d の場合、帯電したキャリヤ23はスリーブ21側に
引き寄せられ、tu <td の場合は感光体1側に引き寄
せられる。その結果、キャリヤ付着量の変動が起こる。
【0048】本実施の形態で、波形1における各周期の
休止期間は矩形波周期の一周期分と同様の長さとした
が、0.5周期〜5周期の休止期間でも同様の効果が得
られる。また、休止期間は矩形波周期の一周期毎に設け
たが、休止期間が含まれていれば、キャリヤ付着量は減
少する傾向にある。 〈第2の実施の形態〉次に、第2の実施の形態について
説明する。
【0049】本実施の形態は、感光体1の表面に導電性
粒子を分散させた電荷注入層を設け、この導電性粒子に
対して電荷を注入して帯電を行なうことを特徴とする。
【0050】本実施の形態で用いる検証実験装置は、図
3に示す第1の実施の形態で用いたものと同様であり、
また検証実験方法も同様であるので、ここでの重複説明
は省略する。
【0051】感光体1はアルミニウム製のドラム基体上
に第1〜第5の機能層を下から順に設けたものである。
【0052】第1層は、厚さ約20μmの導電層である
下引き層で、アルミニウム製のドラム基体の欠陥などを
均すため、またレーザ露光の反射によるモアレの発生を
防止するために設けられている。
【0053】第2層は、厚さ約1μmの中抵抗層である
正電荷注入防止層で、アルミニウム製のドラム基体から
注入された正電荷が感光体の表面に帯電された負電荷を
打ち消すことを防止する役割を果たすものであり、アミ
ラン樹脂とメトキシメチル化ナイロンによって106 Ω
cm程度に抵抗調整されている。
【0054】第3層は、ジスアゾ系の顔料を樹脂に分散
させた厚さ約0.3μmの電荷発生層であり、レーザ露
光を受けることによって正負の電荷対を発生する。
【0055】第4層は、感光体1の表面に帯電された負
電荷を移動させず、電荷発生層で発生した正電荷のみを
感光体1の表面に輸送させる電荷輸送層であり、ポリカ
ーボネート樹脂にヒドラゾンを分散させたP型半導体で
ある。
【0056】第5層は電荷注入層であり、光硬化性のア
クリル樹脂にSnO2 の超微粒子を分散させた材料の塗
工層である。具体的には、アンチモンをドーピングし、
低抵抗化した粒径約0.03μmのSnO2 粒子を樹脂
に対して70重量%分散した材料の塗工層である。この
ようにして調合した塗工液をディッピング塗工法にて、
厚さ約2μmに塗工して電荷注入層とした。
【0057】本実施の形態のキャリヤは、平均粒径が2
Oμmで、抵抗値が1×107 Ω、飽和磁化が60(A
・m2 /kg)である。
【0058】上述の感光体1およびキャリヤ23を用
い、第1の実施の形態で示した方法でキャリヤ付着量を
測定した。図11は帯電バイアスの直流バイアスを10
0〜1000Vの間で変化させたときの、スリーブ21
と感光体1との電位差に対する1時間あたりのキャリヤ
付着量である。帯電バイアスにおける交流バイアスとし
ては波形1、波形2を用いた。周波数は1kHz、振幅
は700Vである。
【0059】このように電荷注入を用いた帯電方式にお
いても帯電バイアスとして波形1を用いることによっ
て、キャリヤ付着量を抑制することができた。
【0060】
【発明の効果】以上説明したように、本発明によれば、
交流バイアスに直流バイアスを重畳した帯電バイアスを
電圧発生装置によって帯電部材に印加する場合、交流バ
イアスによる電圧変動を、電圧の絶対値の最大値から最
小値に到達する時間をtd とし、最小値から最大値に到
達するまでの時間をtu としたときに、前記帯電バイア
スがtu >td となるような電圧変動の帯電バイアスを
印加するようにしたので、被帯電体のキャリヤ付着量を
減少させることができ、帯電部材を利用して被帯電体に
良好な帯電を行うことができる。このため、現像工程や
転写工程においても画像不良が発生することがなくな
る。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明に係る帯電装置が備えられた画像形成装
置の第1の実施の形態を示す概略構成図である。
【図2】帯電装置における磁気ブラシに印加する波形1
を示す様態図である。
【図3】本発明を検証する検証実験装置の概略構成図で
ある。
【図4】帯電装置における磁気ブラシに印加する波形2
を示す様態図である。
【図5】帯電装置における磁気ブラシに印加する波形3
を示す様態図である。
【図6】帯電装置における磁気ブラシに印加する波形4
を示す様態図である。
【図7】帯電装置における磁気ブラシに印加する波形5
を示す様態図である。
【図8】波形1、波形2、波形3におけるスリーブ/感
光体間の電位差に対するキャリヤ付着量を示すグラフで
ある。
【図9】波形2、波形4、波形5におけるスリーブ/感
光体間の電位差に対するキャリヤ付着量を示すグラフで
ある。
【図10】実施例における三角波の様態図である。
【図11】実施例2におけるスリーブ/感光体間の電位
差に対するキャリヤ付着量を示すグラフである。
【図12】従来の画像形成装置を示す概略構成図であ
る。
【符号の説明】
1 被帯電体(感光体) 2 帯電部材(磁気ブラシ) 8 帯電バイアス電圧発生装置
フロントページの続き (72)発明者 鈴木 啓之 東京都大田区下丸子3丁目30番2号 キヤ ノン株式会社内

Claims (5)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 被帯電体に対して、磁性粒子を保持した
    帯電部材を接触させるとともに、該帯電部材の給電部
    に、電圧発生装置を接続して前記被帯電体を帯電するよ
    うにした帯電装置において、 前記電圧発生装置は、直流バイアスに交流バイアスを重
    畳した帯電バイアス電圧を発生する帯電バイアス電圧発
    生装置であり、 かつ該帯電バイアス電圧発生装置は、電圧の絶対値の最
    大値から最小値に到達する時間td が、最小値から最大
    値に到達するまでの時間tu よりも短い帯電バイアス電
    圧波形を発生する、 ことを特徴とする帯電装置。
  2. 【請求項2】 前記帯電バイアス電圧発生装置は、交流
    基本波形の所定周期の間に休止期間を設けた帯電バイア
    スを発生するものである、 ことを特徴とする請求項1記載の帯電装置。
  3. 【請求項3】 前記帯電部材は、磁気ブラシである、 ことを特徴とする請求項1記載の帯電装置。
  4. 【請求項4】 前記被帯電体は、感光体である、 ことを特徴とする請求項1記載の帯電装置。
  5. 【請求項5】 前記磁気ブラシが前記感光体に接触して
    帯電を行う、 ことを特徴とする請求項1記載の帯電装置。
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* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2002207354A (ja) * 2001-01-10 2002-07-26 Canon Inc 画像形成装置

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