JPH0967391A - 新規修飾ヌクレオシドおよびその製造法 さらにはそれを用いたオリゴヌクレオチ ド類の製造法 - Google Patents

新規修飾ヌクレオシドおよびその製造法 さらにはそれを用いたオリゴヌクレオチ ド類の製造法

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JPH0967391A
JPH0967391A JP7247031A JP24703195A JPH0967391A JP H0967391 A JPH0967391 A JP H0967391A JP 7247031 A JP7247031 A JP 7247031A JP 24703195 A JP24703195 A JP 24703195A JP H0967391 A JPH0967391 A JP H0967391A
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levulinyloxymethyl
benzoyl
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mmol
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JP7247031A
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Ryoji Ishido
良治 石戸
Kazuhiro Kamaike
和大 釜池
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TOKYO YATSUKA UNIV
Mitsui Toatsu Chemicals Inc
Original Assignee
TOKYO YATSUKA UNIV
Mitsui Toatsu Chemicals Inc
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Publication date
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    • Y02TECHNOLOGIES OR APPLICATIONS FOR MITIGATION OR ADAPTATION AGAINST CLIMATE CHANGE
    • Y02PCLIMATE CHANGE MITIGATION TECHNOLOGIES IN THE PRODUCTION OR PROCESSING OF GOODS
    • Y02P20/00Technologies relating to chemical industry
    • Y02P20/50Improvements relating to the production of bulk chemicals
    • Y02P20/55Design of synthesis routes, e.g. reducing the use of auxiliary or protecting groups

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Abstract

(57)【要約】 (修正有) 【課題】 現在、最も一般的に行われているオリゴリボ
ヌクレオチドの合成法は、自動合成装置による5′−O
−(4,4′−ジメトキシトリチル)−2′−O−t−
ブチルジメチルシリルリボヌクレオシド 3′−ホスホ
ロアミダイト誘導体を用いた固相法(ホスホロアミダイ
ト法)であるが、2′位水酸基の保護基に用いられてい
るt−ブチルジメチルシリル基が、2′位水酸基へ高選
択的に導入できないこと、その嵩高さがオリゴマー鎖伸
張反応の縮合率に影響を与えること、さらに合成オリゴ
マーの鎖長が長くなるにつれて除去し難くなるという問
題点を解決する。 【解決手段】 オリゴヌクレオチド類の製造の際、ヌク
レオシドの保護基として式(1)の新規な2−(レブリ
ニルオキシメチル)安息香酸およびそれが導入された修
飾ヌクレオシド類を用いる方法。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、医薬または農薬等
のライフサイエンス分野において、広くその利用がなさ
れているDNAおよびRNAオリゴマーの合成の際、新
規修飾ヌクレオシドおよびそれを用いたオリゴヌクレオ
チド類の合成法に関する。
【0002】
【従来技術及び課題】DNAオリゴマーは、5′−O−
ジメトキシトリチル−2′−デオキシリボヌクレオシド
3′−ホスホロアミダイトユニットを用いる固相法お
よび自動合成機の開発により、容易に合成できるように
なり遺伝子工学、分子生物学および医学等多くの分野に
大きく貢献している。さらに、このDNA合成法をRN
Aオリゴマー合成に応用する検討がなされ、5′−O−
ジメトキシトリチル−2′−O−t−ブチルジメチルシ
リルリボヌクレオシド 3′−ホスホロアミダイトユニ
ットを用いる方法(以下、ホスホロアミダイト法と呼
ぶ)が開発されており、現在ではこの方法を用いるRN
Aオリゴマー合成が最も一般的に行われている。
【0003】しかしながら、この合成法は、2′位水酸
基の保護基にt−ブチルジメチルシリル基を使用してい
ることから、t−ブチルジメチルシリル基のかさ高さに
よる立体障害のために、オリゴマー伸長反応の縮合率が
満足するものでないことや合成目的とするオリゴマーの
鎖長が長くなるに従い合成の最終段階での脱保護基の際
に、除去が困難になるという問題点がある。この問題の
解決には、2′位水酸基の保護基として、テトラヒドロ
ピラン−2−イル(以下Thpと略記)基、4−メトキ
シテトラヒドロピラン−4−イル(以下Mthpと略
記)基などのアセタール型の保護基が開発されている。
これらの保護基はいずれもその導入が容易で除去もRN
Aオリゴマーを損なうことなく緩和な酸性条件下で行え
ることからその有用性は高いものである。しかし、これ
らの保護基は酸性条件下除去する4,4′−ジメトキシ
トリチル(以下DMTrと呼ぶ)基を5′保護基として
用いる固相合成法においてその除去の際に、一部脱落し
てしまうという大きな問題点がある。
【0004】この問題の解決のためには、2′保護基と
して酸性条件で脱離するThp基やMthp基を用いる
場合、緩和な塩基性条件下で除去可能な5′位の保護基
を開発することが必須であり、この観点から、従来、い
くつかの検討がなされていた。すなわち、van Bo
om (Tetrahedron Lett.487
5、4878(1976)、ibid,1999、20
07(1978))や大塚等(Nucleic Aci
d Res.16、9443(1988)、Tetra
hedron Lett.6673(1990))は、
5′保護基としてレブリニル基を報告している。このレ
ブリニル基は、0.5Mヒドラジン−水和物/ピリジン
・酢酸で処理することで迅速かつ高選択的に除去出来る
長所を有しているものの、立体的大きさがなく5′位へ
の導入効率が悪い、UV等での検出定量ができない、試
薬を大過剰に用いる必要があり反応の再現性が悪い等の
大きな問題点を有しており、オリゴリボヌクレオチド合
成には満足できる保護基ではない。
【0005】以上の背景から、塩基性条件下で除去可能
で、導入容易かつ反応の再現性に優れた新しいヌクレオ
シド5′位保護基が求められており、それを用いた有用
な新しいオリゴリボヌクレオチド類の合成方法の開発が
切望されていた。また、DNAオリゴマーの化学合成に
おいては、デプリネーション、すなわち、DMTr基を
除去する際の酸性条件下アデニル酸ユニットからの複素
環部の脱落が問題点として指摘されており、緩和な塩基
性条件下で除去可能な5′位の保護基を用いることによ
り、この問題点を解決することができる。
【0006】
【課題を解決するための手段】本発明者らは、上記課題
を解決するために鋭意検討を重ね、製造が容易で5′位
への導入効率がよく、目的どおり緩和な条件で除去で
き、UV等での検出定量が可能で、かつオリゴヌクレオ
チド合成が容易な新しい保護基として2−(レブリニル
オキシメチル)ベンゾイル基を見い出し、本発明を完成
させた。
【0007】すなわち、本発明は、次の基本的技術思想
を包含するものである。
【0008】下記化5に示される式(1)を有する2−
(レブリニルオキシメチル)安息香酸またはその塩。
【0009】
【化5】
【0010】下記化6に示される一般式(2)を有する
5′−O−{2−(レブリニルオキシメチル)ベンゾイ
ル}ヌクレオシド誘導体。(式中、Bは核酸塩基または
保護基が導入された核酸塩基を表わし、Rは水素原子ま
たは保護基が導入された水酸基を表わす。)
【0011】
【化6】
【0012】脱水縮合剤の存在下、式(1)で表される
2−(レブリニルオキシメチル)安息香酸と下記化7に
示される一般式(3)を有するヌクレオシド誘導体(式
中、BおよびRは、先に定義したものと同義)と反応さ
せることを特徴とする一般式(2)で表される5′−O
−{2−(レブリニルオキシメチル)ベンゾイル}ヌク
レオシド誘導体の製造方法。
【0013】
【化7】
【0014】下記化8に示される一般式(4)を有する
5′−O−{2−(レブリニルオキシメチル)ベンゾイ
ル}ヌクレオシド 3′−(2−シアノエチル)−N,
N−ジイソプロピルホスホロアミダイト誘導体。(式
中、BおよびRは、先に定義したものと同義)
【0015】
【化8】
【0016】固相ホスホロアミダイト法を用いたヌクレ
オチドオリゴマー合成の際、アミダイトユニットとし
て、一般式(4)で表されるホスホロアミダイト誘導体
を用いることを特徴とするオリゴヌクレオチドの製造方
法。
【0017】
【発明の実施の形態】ここで、一般式中Bの核酸塩基ま
たは保護基の導入された核酸塩基とは、プリン塩基とし
てアデニン、グアニン、ピリミジン塩基としてシトシ
ン、チミン、ウラシル等を表し、その保護基としては本
分野で通常よく用いられる保護基全般を表すが、特にベ
ンゾイル基、メトキシベンゾイル基、イソブチリル基等
のアシル保護基が示される。また、Rにおける保護基の
導入された水酸基とは、本分野で通常よく用いられる保
護基全般を表すが、特にテトラヒドロピラン−2−イル
基や4−メトキシテトラヒドロピラン−4−イル基等の
アセタール保護基で保護された水酸基を表す。
【0018】次に式(1)で表される2−(レブリニル
オキシメチル)安息香酸の製造法であるが、入手容易な
フタリドをアルカリで加水分解した後に酸で中和し、2
−(ヒドロキシメチル)安息香酸に誘導し、1−メチル
イミダゾール、イミダゾール、N,N−ジメチルアミノ
ピリジン、N−ヒドロキシベンゾトリアゾール等の塩基
存在下無水レブリン酸を作用させることにより容易にか
つ高収率で製造することができる。この際、アルカリと
してはNaOH、KOH等の無機塩基が、酸としては硫
酸、塩酸等の無機酸が使用できる。反応溶媒としては、
特に限定されないが、水、またはメタノール、エタノー
ル、クロロホルム、塩化メチレン、テトラヒドロフラン
等の有機溶媒が単独または混合して使用できる。反応温
度としては、0度から用いる溶媒の沸点まで使用できる
が、望ましくは0度から室温である。また、場合によっ
てはレブリン酸と2−(ヒドロキシメチル)安息香酸を
1−メチルイミダゾール、イミダゾール、N,N−ジメ
チルアミノピリジン、N−ヒドロキシベンズトリアゾー
ル等の塩基存在下ジシクロヘキシルカルボジイミド等の
脱水縮合剤を共存させることにより収率を向上させるこ
とができる。反応における各物質の使用量は、基本的に
は当量で充分であるが、場合によっては何れかを過剰に
用いても何等問題はない。ここで得られた2−(レブリ
ニルオキシメチル)安息香酸は新規化合物であり、以下
に示すように核酸誘導体の保護基として有用である。
【0019】次に、本発明は、脱水縮合剤の存在下、式
(1)で表される2−(レブリニルオキシメチル)安息
香酸と一般式(3)で表されるヌクレオシド誘導体とを
反応させること、を特徴とする一般式(2)で表される
5′−O−{2−(レブリニルオキシメチル)ベンゾイ
ル}ヌクレオシド誘導体の製造方法も包有するものであ
って、その反応式は下記化9に示される。
【0020】
【化9】
【0021】上記した本発明に係る、一般式(2)に示
した5′−O−{2−(レブリニルオキシメチル)ベン
ゾイル}ヌクレオシドの製造方法において、脱水縮合剤
としては、塩化2,4,6−トリイソプロピルベンゼン
スルフォニル、ジシクロヘキシルカルボジイミド等が用
いられるが、この際1−ヒドロキシベンズトリアゾー
ル、N,N−ジメチルアミノピリジン等を共存させるこ
ともできる。さらに、塩基を触媒または溶媒として使用
する場合もあるが、塩基とは、ピリジン、ピコリン、ト
リエチルアミン、ピペラジン、ピペリジン等の有機塩基
を表す。溶媒としては、先に示した塩基が用いられる
が、テトラヒドロフラン、クロロホルム、塩化メチレ
ン、トルエン、エーテル、ジオキサン、ジメチルホルム
アミド等の非プロトン性の有機溶媒が使用される。反応
温度としては、0度から使用する溶媒の沸点まで使用可
能であるが、好ましくは、室温である。反応における各
物質の使用量は、基本的には当量で充分であるが、場合
によっては何れかを過剰に使用しても何等問題はない。
【0022】さらに、一般式(4)で表される5′−O
−{2−(レブリニルオキシメチル)ベンゾイル}ヌク
レオシド 3′−(2−シアノエチル)−N,N−ジイ
ソプロピルホスホロアミダイド誘導体の製造法は、一般
式(2)で表されるヌクレオシド誘導体からCarut
hers等の方法(Tetrahedoron Let
t.24′83)により製造される。すなわち、塩基存
在下一般式(2)のヌクレオシド誘導体に2−シアノエ
チルN,N−ジイソプロピルクロロホスホロアミダイト
を反応させることにより得られる。この際、塩基として
は、ピリジン、トリエチルアミン、ジイソプロピルエチ
ルアミン等の有機塩基が使用され、溶媒としては、クロ
ロホルム、塩化メチレン、トルエン、エーテル、テトラ
ヒドロフラン等の非プロトン性の有機溶媒が適してい
る。反応温度としては、0度から使用する溶媒の沸点ま
で使用可能であるが、好ましくは室温である。反応にお
ける各物質の使用量は、基本的には当量で充分である
が、場合によっては何れかを過剰に使用しても何等問題
はない。
【0023】次に、ここで得られたホスホロアミダイト
誘導体を用いてのDNA型オリゴマーおよびRNA型オ
リゴマーの製造方法であるが、本分野で通常行われてい
る固相合成法にて問題なく製造される。すなわち、固相
担体としてCPG(Controlled−Pore−
Glass)をスペーサーとして(3−カルボキシ)プ
ロピオニル基を用い、実施例で詳しく述べるが、一般式
(2)で表されるヌクレオシド誘導体をCPGに担持さ
せ、順次5′位の2−(レブリニルオキシメチル)ベン
ゾイル基を0.5Mヒドラジン−水和物/ピリジン・酢
酸処理、続いて0.5Mイミダゾール/アセトニトリル
処理という温和な塩基性条件下で除去し、一般式(4)
で表されるホスホロアミダイト誘導体を作用させ順次鎖
伸張反応を行い、オリゴマーの合成がなされる。目的の
オリゴマーを合成した後、濃アンモニア水とエタノール
の混合溶媒を用い、担体よりオリゴマーを遊離させ、必
要な場合はHPLC等で精製することにより目的のいか
なるオリゴマーも製造することが可能である。本方法
は、近年盛んに行われているDNAおよびRNAの自動
合成装置にも容易に適用でき、本発明の価値を更に高め
ている。
【0024】以下、実施例にて更に詳しく本発明を説明
するが、本発明はこれに限定されるものではない。
【0025】
【実施例】
【0026】実施例1 2−(レブリニルオキシメチ
ル)安息香酸 フタリド(5.356g,40mmol)を85%メタ
ノール水溶液(20ml)に溶かし、さらに水酸化カリ
ウム(2.468g,44mmol)を加え2時間還流
した。反応溶液を減圧下濃縮し、残留物を水(100m
l)に溶かしジエチルエーテル(50ml×3)で洗浄
した。水溶液に濃塩酸を加え中和し、生成した白色結晶
を濾別分取した後、水(20ml)で洗浄し2−(ヒド
ロキシメチル)安息香酸を91%(5.513g)得
た。分析値を下記表1に示す。
【0027】
【表1】
【0028】レブリン酸(4.23ml,41.5mm
ol)を塩化メチレン(41.5ml)に溶かし、さら
にジシクロヘキシルカルボジイミド(DCC)(4.2
80g,20.75mmol)を加え室温で5時間攪拌
した。生成したジシクロヘキシル尿素の結晶を濾別除去
し、濾液を上記で得た2−(ヒドロキシメチル)安息香
酸(2.104g,13.8mmol)に加えた後、1
−メチルイミダゾール(1.66ml,20.7mmo
l)を加え室温で1時間攪拌した。反応溶液を減圧下濃
縮し、残留物を5%炭酸ナトリウム水溶液(100m
l)に溶かしジエチルエーテル(50ml×3)で洗浄
した。水溶液に濃塩酸を加え、中和し、生成した白色結
晶を濾別分取した後、水(20ml)で洗浄し2−(レ
ブリニルオキシメチル)安息香酸を59%(2.049
g)得た。分析値を下記表2に示す。
【0029】
【表2】
【0030】実施例2 5′−O−[2−(レブリニル
オキシメチル)ベンゾイル]チミジン (方法1)2−(レブリニルオキシメチル)安息香酸
(0.138g,0.55mmol)および1−ヒドロ
キシベンズトリアゾール(0.095g,0.7mmo
l)をピリジン(2ml×3)で共沸脱水した後、ジオ
キサン(2.5ml)に溶かし、ジシクロヘキシカルボ
ジイミド(DCC)(0.144g,0.7mmol)
を加え1時間室温で攪拌した。生成したジシクロヘキシ
ル尿素の結晶を濾別除去し、濾液にジオキサン(5m
l)を加えた後、あらかじめピリジン(2ml×3)で
共沸脱水したチミジン(0.121g,0.5mmo
l)のDMF(2.5ml)溶液に1−メチルイミダゾ
ール(0.12ml,1.5mmol)の存在で氷浴冷
却下30分かけて滴下した。滴下後室温で2日間攪拌し
た後、反応溶液に水(5ml)を加え反応を停止した
後、クロロホルム(50ml×2)で抽出し、さらに5
%炭酸水素ナトリウム水溶液(25ml×2)および水
(25ml)で洗浄した。有機層を無水硫酸マグネシウ
ムで乾燥後、硫酸マグネシウムを濾別除去し、減圧下濃
縮した。残留物をシリカゲルカラムクロマトグラフィー
(メタノール−クロロホルム)で精製して5′−O−
[2−(レブリニルオキシメチル)ベンゾイル]チミジ
ンを50%(0.118g)得た。
【0031】(方法2)チミジン(0.363g,1.
5mmol)および2−(レブリニルオキシメチル)安
息香酸(0.413g,1.65mmol)をピリジン
(4ml×3)で共沸脱水した後、ピリジン(15m
l)に溶かし、塩化2,4,6−トリイソプロピルベン
ゼンスルホニル(1,000g,3.3mmol)を加
え室温で1日間攪拌した。反応溶液に水(5ml)を加
え反応を停止した後、クロロホルム(100ml×2)
で抽出し、さらに5%炭酸水素ナトリウム水溶液(50
ml×2)および水(50ml)で洗浄した。有機層を
無水硫酸マグネシウムで乾燥後、硫酸マグネシウムを濾
別除去し、減圧下濃縮した。残留物をシリカゲルカラム
クロマトグラフィー(メタノール−クロロホルム)で精
製して5′−O−[2−(レブリニルオキシメチル)ベ
ンゾイル]チミジンを67%(0.478g)得た。分
析値を下記表3に示す。
【0032】
【表3】
【0033】実施例3 5′−O−[2−(レブリニル
オキシメチル)ベンゾイル]−2′−O−(テトラヒド
ロピラン−2−イル)ウリジン 実施例2の方法2と同様に2′−O−(テトラヒドロピ
ラン−2−イル)ウリジン(0.627g,1.91m
mol;more polar diastereoi
somer)および2−(レブリニルオキシメチル)安
息香酸(0.526g,2.1mmol)をピリジン
(19.1ml)に溶かし、塩化2,4,6−トリイソ
プロピルベンゼンスルホニル(1.272g,4.2m
mol)を加え室温で1日間攪拌した。反応溶液を処理
しシリカゲルカラムクロマトグラフィーで精製して5′
−O−[2−(レブリニルオキシメチル)ベンゾイル]
−2′−O−(テトラヒドロピラン−2−イル)ウリジ
ンを60%(0.640g)得た。分析値を下記表4に
示す。
【0034】
【表4】
【0035】実施例4 4−アニソイル−5′−O−
[2−(レブリニルオキシメチル)ベンゾイル]−2′
−O−(テトラヒドロピラン−2−イル)シチジン 実施例2の方法2と同様にN4−アニソイル−2′−O
−(テトラヒドロピラン−2−イル)シチジン(0.3
69g,0.8mmol;more polar di
astereoisomer)および2−(レブリニル
オキシメチル)安息香酸(0.275g,1.1mmo
l)をピリジン(8ml)に溶かし、塩化2,4,6−
トリイソプロピルベンゼンスルホニル(0.533g,
1.76mmol)を加え室温で1.5日間攪拌した。
反応溶液を処理しシリカゲルカラムクロマトグラフィー
で精製してN4−アニソイル−5′−O−[2−(レブ
リニルオキシメチル)ベンゾイル]−2′−O−(テト
ラヒドロピラン−2−イル)シチジンを61%(0.3
38g)得た。分析値を下記表5に示す。
【0036】
【表5】
【0037】実施例5 6−ベンゾイル−5′−O−
[2−(レブリニルオキシメチル)ベンゾイル]−2′
−O−(テトラヒドロピラン−2−イル)アデノシン 実施例2の方法2と同様にN6−ベンゾイル−2′−O
−(テトラヒドロピラン−2−イル)アデノシン(0.
456g,1.0mmol;more polar d
iastereoisomer)および2−(レブリニ
ルオキシメチル)安息香酸(0.275g,1.1mm
ol)をピリジン(10ml)に溶かし、塩化2,4,
6−トリイソプロピルベンゼンスルホニル(0.666
g,2.2mmol)を加え室温で1日間攪拌した。反
応溶液を処理しシリカゲルカラムクロマトグラフィーで
精製してN6−ベンゾイル−5′−O−[2−(レブリ
ニルオキシメチル)ベンゾイル]−2′−O−(テトラ
ヒドロピラン−2−イル)アデノシンを61%(0.4
20g)得た。分析値を下記表6に示す。
【0038】
【表6】
【0039】実施例6 2−イソブチリル−5′−O
−[2−(レブリニルオキシメチル)ベンゾイル]−
2′−O−(テトラヒドロピラン−2−イル)グアノシ
実施例2の方法2と同様にN2−イソブチリル−2′−
O−(テトラヒドロピラン−2−イル)グアノシン
(0.438g,1.0mmol;more pola
r diastereoisomer)および2−(レ
ブリニルオキシメチル)安息香酸(0.275g,1.
1mmol)をピリジン(10ml)に溶かし、塩化
2,4,6−トリイソプロピルベンゼンスルホニル
(0.666g,2.2mmol)を加え、室温で1日
間攪拌した。反応溶液を処理し、シリカゲルカラムクロ
マトグラフィーで精製してN2−イソブチリル−5′−
O−[2−(レブリニルオキシメチル)ベンゾイル]−
2′−O−(テトラヒドロピラン−2−イル)グアノシ
ンを64%(0.430g)得た。分析値を下記表7に
示す。
【0040】
【表7】
【0041】実施例7 3′−O−[3−(カルボキ
シ)プロピオニル]−5′−O−[2−(レブリニルオ
キシメチル)ベンゾイル]チミジン 5′−O−[2−(レブリニルオキシメチル)ベンゾイ
ル]チミジン(0.142g,0.3mmol)をピリ
ジン(1ml×3)で共沸脱水した後、ピリジン(1m
l)に溶かし、DMAP(0.018g、0.15mm
ol)および無水コハク酸(0.045g,0.45m
mol)を加え、室温で6時間攪拌した。反応溶液に水
(0.5ml)を加え反応を停止した後、減圧下濃縮し
た。残留物をシリカゲルカラムクロマトグラフィー(メ
タノール−クロロホルム)で精製して3′−O−[3−
(カルボキシ)プロピオニル]−5′−O−[2−(レ
ブリニルオキシメチル)ベンゾイル]チミジンを93%
(0.160g)得た。分析値を下記表8に示す。
【0042】
【表8】
【0043】実施例8 3′−O−[3−(カルボキ
シ)プロピオニル]−5′−O−[2−(レブリニルオ
キシメチル)ベンゾイル]−2′−O−(テトラヒドロ
ピラン−2−イル)ウリジン 実施例7と同様に−5′−O−[2−(レブリニルオキ
シメチル)ベンゾイル]−2′−O−(テトラヒドロピ
ラン−2−イル)ウリジン(0.168g,0.3mm
ol)をピリジン(1ml)に溶かし、DMAP(0.
018g、0.15mmol)および無水コハク酸
(0.045g,0.45mmol)を加え、室温で1
2時間攪拌した。反応溶液を処理し、シリカゲルカラム
クロマトグラフィーで精製して3′−O−[3−(カル
ボキシ)プロピオニル]−5′−O−[2−(レブリニ
ルオキシメチル)ベンゾイル]−2′−O−(テトラヒ
ドロピラン−2−イル)ウリジンを96%(0.190
g)得た。分析値を下記表9に示す。
【0044】
【表9】
【0045】実施例9 3′−O−[3−(カルボキ
シ)プロピオニル]−N2−イソブチリル−5′−O−
[2−(レブリニルオキシメチル)ベンゾイル]−2′
−O−(テトラヒドロピラン−2−イル)グアノシン 実施例7と同様にN2−イソブチリル−5′−O−[2
−(レブリニルオキシメチル)ベンゾイル]−2′−O
−(テトラヒドロピラン−2−イル)グアノシン(0.
205g,0.3mmol)をピリジン(1ml)に溶
かし、DMAP(0.018g、0.15mmol)お
よび無水コハク酸(0.045g,0.45mmol)
を加え、室温で12時間攪拌した。反応溶液を処理し、
シリカゲルカラムクロマトグラフィーで精製して3′−
O−[3−(カルボキシ)プロピオニル]−N2−イソ
ブチリル−5′−O−[2−(レブリニルオキシメチ
ル)ベンゾイル]−2′−O−(テトラヒドロピラン−
2−イル)グアノシンを定量的(0.234g)に得
た。分析値を下記表10に示す。
【0046】
【表10】
【0047】実施例10 5′−O−[2−(レブリニ
ルオキシメチル)ベンゾイル]チミジン 3′−(2−
シアノエチル)−N,N−ジイソプロピルホスホロアミ
ダイト 5′−O−[2−(レブリニルオキシメチル)ベンゾイ
ル]チミジン(0.285g,0.6mmol)をピリ
ジン(2ml×3)で共沸脱水した後、塩化メチレン
(6ml)に溶かし、ジイソプロピルエチルアミン
(0.156ml,0.9mmol)および2−シアノ
エチル N,N−ジイソプロピルクロロホスホロアミダ
イト(0.202ml,0.9mmol)を加え、室温
で30分間攪拌した。反応溶液に水(10ml)を加え
反応を停止した後、塩化メチレン(50ml)で抽出
し、さらに5%炭酸水素ナトリウム水溶液(25ml×
2)および水(25ml)で洗浄した。有機層を無水硫
酸マグネシウムで乾燥後、硫酸マグネシウムを濾別除去
し、減圧下濃縮した。残留物をシリカゲルカラムクロマ
トグラフィー(酢酸エチル−n−ヘキサン)で精製して
5′−O−[2−(レブリニルオキシメチル)ベンゾイ
ル]チミジン 3′−(2−シアノエチル)−N,N−
ジイソプロピルホスホロアミダイトを66%(0.23
4g)得た。分析値を下記に示す。
【0048】31P核磁気共鳴スペクトル(CDCl3) δ:149.00及び149.16
【0049】実施例11 5′−O−[2−(レブリニ
ルオキシメチル)ベンゾイル]−2′−O−(テトラヒ
ドロピラン−2−イル)ウリジン 3′−(2−シアノ
エチル)−N,N−ジイソプロピルホスホロアミダイト 実施例10と同様に5′−O−[2−(レブリニルオキ
シメチル)ベンゾイル]−2′−O−(テトラヒドロピ
ラン−2−イル)ウリジン(0.336g,0.6mm
ol)を塩化メチレン(6ml)に溶かし、ジイソプロ
ピルエチルアミン(0.156ml,0.9mmol)
および2−シアノエチル N,N−ジイソプロピルクロ
ロホスホロアミダイト(0.202ml,0.9mmo
l)を加え、室温で1時間攪拌した。反応溶液を処理
し、シリカゲルカラムクロマトグラフィーで精製して
5′−O−[2−(レブリニルオキシメチル)ベンゾイ
ル]−2′−O−(テトラヒドロピラン−2−イル)ウ
リジン 3′−(2−シアノエチル)−N,N−ジイソ
プロピルホスホロアミダイトを84%(0.383g)
得た。分析値を下記に示す。
【0050】31P核磁気共鳴スペクトル(CDCl3) δ:149.88及び150.42
【0051】実施例12 4−アニソイル−5′−O
−[2−(レブリニルオキシメチル)ベンゾイル]−
2′−O−(テトラヒドロピラン−2−イル)シチジン
3′−(2−シアノエチル)−N,N−ジイソプロピ
ルホスホロアミダイト 実施例10と同様にN4−アニソイル−5′−O−[2
−(レブリニルオキシメチル)ベンゾイル]−2′−O
−(テトラヒドロピラン−2−イル)シチジン(0.3
31g,0.5mmol)を塩化メチレン(5ml)に
溶かし、ジイソプロピルエチルアミン(0.13ml,
0.75mmol)および2−シアノエチル N,Nジ
イソプロピルクロロホスホロアミダイト(0.168m
l,0.75mmol)を加え、室温で1時間攪拌し
た。反応溶液を処理し、シリカゲルカラムクロマトグラ
フィーで精製してN4−アニソイル−5′−O−[2−
(レブリニルオキシメチル)ベンゾイル]−2′−O−
(テトラヒドロピラン−2−イル)シチジン 3′−
(2−シアノエチル)−N,N−ジイソプロピルホスホ
ロアミダイトを76%(0.327g)得た。分析値を
下記に示す。
【0052】31P核磁気共鳴スペクトル(CDCl3) δ:149.75及び150.57
【0053】実施例13 6−ベンゾイル−5′−O
−[2−(レブリニルオキシメチル)ベンゾイル]−
2′−O−(テトラヒドロピラン−2−イル)アデノシ
ン 3′−(2−シアノエチル)−N,N−ジイソプロ
ピルホスホロアミダイト 実施例10と同様にN6−ベンゾイル−5′−O−[2
−(レブリニルオキシメチル)ベンゾイル]−2′−O
−(テトラヒドロピラン−2−イル)アデノシン(0.
344g,0.5mmol)を塩化メチレン(5ml)
に溶かし、ジイソプロピルエチルアミン(0.13m
l,0.75mmol)および2−シアノエチル N,
Nジイソプロピルクロロホスホロアミダイト(0.16
8ml,0.75mmol)を加え、室温で1時間攪拌
した。反応溶液を処理し、シリカゲルカラムクロマトグ
ラフィーで精製してN6−ベンゾイル−5′−O−[2
−(レブリニルオキシメチル)ベンゾイル]−2′−O
−(テトラヒドロピラン−2−イル)アデノシン 3′
−(2−シアノエチル)−N,N−ジイソプロピルホス
ホロアミダイトを91%(0.403g)得た。分析値
を下記に示す。
【0054】31P核磁気共鳴スペクトル(CDCl3) δ:149.67及び150.22
【0055】実施例14 2−イソブチリル−5′−
O−[2−(レブリニルオキシメチル)ベンゾイル]−
2′−O−(テトラヒドロピラン−2−イル)グアノシ
ン 3′−(2−シアノエチル)−N,N−ジイソプロ
ピルホスホロアミダイト 実施例10と同様にN2−イソブチリル−5′−O−
[2−(レブリニルオキシメチル)ベンゾイル]−2′
−O−(テトラヒドロピラン−2−イル)グアノシン
(0.375g,0.55mmol)を塩化メチレン
(5.5ml)に溶かし、ジイソプロピルエチルアミン
(0.143ml,0.825mmol)および2−シ
アノエチル N,N−ジイソプロピルクロロホスホロア
ミダイト(0.185ml,0.825mmol)を加
え、室温で1時間攪拌した。反応溶液を処理し、シリカ
ゲルカラムクロマトグラフィーで精製してN2−イソブ
チリル−5′−O−[2−(レブリニルオキシメチル)
ベンゾイル]−2′−O−(テトラヒドロピラン−2−
イル)グアノシン 3′−(2−シアノエチル)−N,
N−ジイソプロピルホスホロアミダイトを75%(0.
366g)得た。分析値を下記に示す。
【0056】31P核磁気共鳴スペクトル δ:149.10及び149.65
【0057】実施例15 LevBzT−−−CPG 3′−O−[3−(カルボキシ)プロピオニル]−5′
−O−[2−(レブリニルオキシメチル)ベンゾイル]
チミジン(0.160g,0.278mmol)および
1−ヒドロキシベンズトリアゾール(0.056g,
0.417mmol)をピリジン(2ml×3)で共沸
脱水した後、ジオキサン(3ml)に溶かし、ジシクロ
ヘキシルカルボジイミド(DCC)(0.086g,
0.416mmol)を加え室温で2時間攪拌した。生
成したジシクロヘキシル尿素の結晶を濾別除去し、濾液
をあらかじめピリジン(2ml×3)で共沸脱水したC
PG(long chain alkyl amino
CPG 500A 80/120メッシュ フナコシ
社製)(0.556g)に加えた後、1−メチルイミダ
ゾール(0.11ml,1.39mmol)を加え、室
温で12時間放置した。CPGを濾別分取した後、ジオ
キサン、アセトニトリル、メタノールおよび塩化メチレ
ンで順次洗浄し、5′−O−[2−(レブリニルオキシ
メチル)ベンゾイル]チミジンが担持されたCPG
(0.568g)を得た。さらに、このCPG(0.4
88g)に1:1:8無水酢酸−2,6−ルチジン−T
HF溶液(1.5ml)および1:9 1−メチルイミ
ダゾール−THF溶液(1.5ml)加え、室温で30
分間放置した。CPGを濾別分取した後、ジオキサン、
アセトニトリル、メタノールおよび塩化メチレンで順次
洗浄し、目的とする5′−O−[2−(レブリニルオキ
シメチル)ベンゾイル]チミジンが担持されたCPG
(0.485g)を得た。
【0058】5′−O−[2−(レブリニルオキシメチ
ル)ベンゾイル]チミジンの担持量の測定 5′−O−[2−(レブリニルオキシメチル)ベンゾイ
ル]チミジンが担持されたCPG(40mg)をABI
社製反応カラム(Fig.11)に充填し、シリンジを
用い0.5Mヒドラジン−水和物−3:2ピリジン−酢
酸溶液(2ml)を注入し10分間放置した。アセトニ
トリル(2ml×3)で順次洗浄した後、0.5Mイミ
ダゾールのアセトニトリル、(1ml)で5分間放置
し、つづいてアセトニトリル(2ml×3)で洗浄し
た。濃アンモニア(1ml)を加え15分間処理した
後、同様にさらに5回繰り返した。処理液を合わせ減圧
濃縮した後、残留物を水に溶かしUV定量(吸光度0.
323/75ml)し、担持量(62.76μmol/
g;チミジン λmax267nm,ε=9650)を
算定した。
【0059】実施例16 LevBzU−−−CPG 実施例15と同様に3′−O−[3−(カルボキシ)プ
ロピオニル]−5′−O−[2−(レブリニルオキシメ
チル)ベンゾイル]−2′−O−(テトラヒドロピラン
−2−イル)ウリジン(0.195g,0.295mm
ol)および1−ヒドロキシベンズトリアゾール(0.
061g,0.45mmol)をジオキサン(3ml)
に溶かし、ジシクロヘキシルカルボジイミド(DCC)
(0.093g,0.45mmol)を加え室温で2時
間攪拌した。生成したジシクロヘキシル尿素の結晶を濾
別除去し、CPG(0.600g)に加えた後、1−メ
チルイミダゾール(0.12ml,1.5mmol)を
加え、室温で30分間放置した。CPGを濾別分取した
後、洗浄し、5′−O−[2−(レブリニルオキシメチ
ル)ベンゾイル]−2′−O−(テトラヒドロピラン−
2−イル)ウリジンが担持されたCPGを得た。さら
に、このCPGに1:1:8無水酢酸−2,6−ルチジ
ン−THF溶液(1.5ml)および1:9 1−メチ
ルイミダゾール−THF溶液(1.5ml)加え、室温
で30分間放置した。CPGを濾別分取した後、洗浄
し、目的とする5′−O−[2−(レブリニルオキシメ
チル)ベンゾイル]−2′−O−(テトラヒドロピラン
−2−イル)ウリジンが担持されたCPG(0.526
g)を得た。
【0060】5′−O−[2−(レブリニルオキシメチ
ル)ベンゾイル]−2′−O−(テトラヒドロピラン−
2−イル)ウリジンが担持量の測定 5′−O−[2−(レブリニルオキシメチル)ベンゾイ
ル]−2′−O−(テトラヒドロピラン−2−イル)ウ
リジンが担持されたCPG(20mg)を0.5Mヒド
ラジン−水和物−4:1ピリジン−酢酸溶液(1ml)
を注入し15分間放置した。アセトニトリル(2ml×
3)で洗浄した後、0.5Mイミダゾールのアセトニト
リル(1ml)で5分間処理し、つづいてアセトニトリ
ル(2ml×3)で洗浄した。CPGをサンプル管に移
した後、濃アンモニア(3ml)を加え密栓し12時間
放置した。処理液を減圧濃縮した後、残留物を水に溶か
し、UV定量(吸光度0.309/20ml)し、担持
量(32.36μmol/g;2′−O−(テトラヒド
ロピラン−2−イル)ウリジン(more polar
diasteroisomer)λmax262n
m,ε=9550)を算定した。
【0061】実施例17 LevBzG−−−CPG 実施例15と同様に3′−O−[3−(カルボキシ)プ
ロピオニル]−N2−イソブチリル−5′−O−[2−
(レブリニルオキシメチル)ベンゾイル]−2′−O−
(テトラヒドロピラン−2−イル)グアノシン(0.1
56g,0.2mmol)および1−ヒドロキシベンズ
トリアゾール(0.041g,0.3mmol)をジオ
キサン(2ml)に溶かし、ジシクロヘキシルカルボジ
イミド(DCC)(0.062g,0.3mmol)を
加え室温で2時間攪拌した。生成したジシクロヘキシル
尿素の結晶を濾別除去し、CPG(0.600g)に加
えた後、1−メチルイミダゾール(0.08ml,1.
0mmol)を加え、室温で30分間放置した。CPG
を濾別分取した後、洗浄し5′−O−[2−(レブリニ
ルオキシメチル)ベンゾイル]−2′−O−(テトラヒ
ドロピラン−2−イル)グアノシンが担持されたCPG
を得た。さらに、このCPGに1:1:8無水酢酸−
2,6−ルチジン−THF溶液(1ml)および1:9
1−メチルイミダゾール−THF溶液(1ml)加
え、室温で30分間放置した。CPGを濾別分取した
後、洗浄し、目的とする5′−O−[2−(レブリニル
オキシメチル)ベンゾイル]−2′−O−(テトラヒド
ロピラン−2−イル)グアノシンが担持されたCPG
(0.255g)を得た。
【0062】N2−イソブチリル−5′−O−[2−
(レブリニルオキシメチル)ベンゾイル]−2′−O−
(テトラヒドロピラン−2−イル)グアノシンの担持量
の測定 N2−イソブチリル−5′−O−[2−(レブリニルオ
キシメチル)ベンゾイル]−2′−O−(テトラヒドロ
ピラン−2−イル)グアノシンが担持されたCPG
(9.8mg)を0.5Mヒドラジン−水和物−4:1
ピリジン−酢酸溶液(1ml)を15分間放置した。ア
セトニトリル(2ml×3)で洗浄した後、0.5Mイ
ミダゾールのアセトニトリル(1ml)で5分間処理
し、つづいてアセトニトリル(2ml×3)で洗浄し
た。CPGをサンプル管に移した後、濃アンモニア(3
ml)を加え密栓し1日間放置した。フィルターにてC
PGを濾別除去し、さらに55℃、6時間処理した。処
理液を減圧濃縮、続いて凍結乾燥した後、残留物をpH
2塩酸(5ml)で室温下1日間放置した。0.2Mア
ンモニア水にて中和した後、酢酸エチル(5ml×3)
で洗浄した。水層を減圧濃縮、続いて凍結乾燥した後、
残留物を水に溶かし、UV定量(吸光度0.487/1
0ml)し、担持量(36.5μmol/g;グアノシ
ン λmax253nm,ε=13600)を算定し
た。
【0063】実施例18 オリゴマーの合成(チミジル
酸2量体、3量体、4量体及びウリジル酸2量体、4量
体) 5′−O−[2−(レブリニルオキシメチル)ベンゾイ
ル]チミジンが担持されたCPG(40mg)をABI
社製反応カラムに充填し、シリンジを用い0.5Mヒド
ラジン−水和物−3:2ピリジン−酢酸溶液(2ml)
を注入し10分間放置した。アセトニトリル(2ml×
3)で順次洗浄した後、0.5Mイミダゾールのアセト
ニトリル(1ml)で5分間放置し、つづいてアセトニ
トリル(2ml×3)で洗浄した。シリンジを用い0.
1M Nucleotide−アセトニトリル(0.4
ml)を0.5Mテトラゾール−アセトニトリル(0.
4ml)を縮合剤として共に10分間かけて処理をし、
鎖伸長反応を行った後アセトニトリル(2ml×3)で
洗浄を行い、シリンジを用い0.1MI2−3%H2O−
19%ピリジン−THFで処理をし、3価のリンを5価
のトリエステルに酸化し、次いでアセトニトリル(2m
l×3)で洗浄を行った後、10%無水酢酸−10%
2,6−lutidine−THF(0.5ml)、1
0%1−メチルイミダゾール−THF(0.5ml)を
用いて処理を行い、未反応の5′位水酸基をアセチル化
により保護を行うことをOne Cycleとし、以下
この操作を繰り返し、チミジル酸2量体、3量体、4量
体及びウリジル酸2量体、4量体の合成を行った。
【0064】実施例19 8量体オリゴマー(5′−U
pCpApGpUpUpGpG−3′)の合成2−イソブチリル−5′−O−[2−(レブリニルオ
キシメチル)ベンゾイル]−2′−O−(テトラヒドロ
ピラン−2−イル)グアノシンが担持されたCPG(4
0mg)をABI社製反応カラムに充填し、シリンジを
用い0.5Mヒドラジン一水和物−3:2ピリジン−酢
酸溶液(2ml)を注入し10分間放置した。アセトニ
トリル(2ml×3)で順次洗浄した後、0.5Mイミ
ダゾールのアセトニトリル(1ml)で5分間放置し、
つづいてアセトニトリル(2ml×3)で洗浄した。シ
リンジを用い0.1M Nucleotide−アセト
ニトリル(0.4ml)を0.5Mテトラゾール−アセ
トニトリル(0.4ml)を縮合剤として共に10分間
かけて処理をし、鎖伸長反応を行った後アセトニトリル
(2ml×3)で洗浄を行い、10%無水酢酸−10%
2,6−lutidine−THF(0.5ml)、
10%1−メチルイミダゾール−THF(0.5ml)
を用いて処理を行い、シリンジを用い0.1MI2−3
%H2O−19%ピリジン−THFで処理をし、3価の
リンを5価のトリエステルに酸化し、次いでアセトニト
リル(2ml×3)で洗浄を行った。未反応の5′位水
酸基をアセチル化により保護を行うことをOne Cy
cleとし、以下この操作を繰り返し、目的とする配列
のオリゴマーの合成を行った。
【0065】実施例20 担体からの遊離 上記の操作により得られたチミジル酸2量体、3量体、
4量体、ウリジル酸2量体、4量体及び8量体オリゴマ
ー(5′−UpCpApGpUpUpGpG−3′)を
濃アンモニア水:エタノール=1:1中室温6時間放置
を行い、オリゴマーを担体から遊離させた後C18EN
VIRON−MENTAL CARTRIES(Wat
ers社製)を用いてCPGの残渣を取り除き濃縮後乾
燥を施してから滅菌水に溶解させC−18逆相HPLC
により精製を行いそれぞれ目的とするオリゴマーを得
た。
【0066】実施例21 糖部水酸基保護基の除去(ウ
リジル酸2量体、4量体及び8量体オリゴマー(5′−
UpCpApGpUpUpGpG−3′) 上記の操作により得られたウリジル酸2量体、4量体及
び8量体オリゴマー(5′−UpCpApGpUpUp
GpG−3′)には2′位水酸基に保護基が導入されて
いるためその除去を行った。pH=2塩酸中室温下24
時間放置し、5′位末端のウリジンのDMTr基及び、
全ての2′位水酸基のThp基の除去を行った後、0.
2Mアンモニア水で中和をし、濃縮、凍結乾燥後滅菌水
に溶解し、C−18逆相HPLCにより精製を行い全て
の保護基が除去されたウリジル酸2量体、4量体及び8
量体を得ることができた。
【0067】実施例22 電気泳動 20%ポリアクリルアミド−7M尿素ゲルを用いて、上
記の操作により得られた8量体オリゴマー(5′−Up
CpApGpUpUpGpG−3′)の電気泳動をブロ
ムフェノールブルー(BPB)及びキシレンシアノール
FF(XC)をマーカーとして行った。この電気泳動に
より明確なバンドが得られている。また、これらは既知
のオリゴマーと完全に一致した。
【0068】
【発明の効果】現在、最も一般的に行われているオリゴ
リボヌクレオチドの合成法は、自動合成装置による5′
−O−(4,4′−ジメトキシトリチル)−2′−O−
t−ブチルジメチルシリルリボヌクレオシド 3′−ホ
スホロアミダイト誘導体を用いた固相法(ホスホロアミ
ダイト法)であるが、2′位水酸基の保護基に用いられ
ているt−ブチルジメチルシリル基が、2′位水酸基へ
高選択的に導入できないこと、その嵩高さがオリゴマー
鎖伸張反応の縮合率に影響を与えること、さらに合成オ
リゴマーの鎖長が長くなるにつれて除去し難くなるとい
う問題点を有している。
【0069】本発明で開示した2−(レブリニルオキシ
メチル)ベンゾイル基は、上記説明してきたように、こ
れらの問題を全て解決し、この保護基の導入されたヌク
レオシド誘導体も含め、オリゴリボヌクレオチド類の合
成に際し、有用な方法を提供するものである。更に、D
NA型オリゴマーの化学合成において、デプリネーショ
ン、すなわちDMTr基を除去する際の酸性条件下アデ
ニル酸ユニットからの複素環部の脱落が問題として指摘
されているが、この問題も一挙に解決されたものと考え
られる。これらの結果、実施例で具体的に詳しく説明し
たように、従来法に比べ、容易にかつ効率的にオリゴヌ
クレオチド類の製造が可能となった。

Claims (5)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 下記化1に示される式(1)を有する2
    −(レブリニルオキシメチル)安息香酸およびその塩。 【化1】
  2. 【請求項2】 下記化2に示される一般式(2)を有す
    る5′−O−{2−(レブリニルオキシメチル)ベンゾ
    イル}ヌクレオシド誘導体。(式中、Bは核酸塩基また
    は保護基が導入された核酸塩基を表わし、Rは水素原子
    または保護基が導入された水酸基を表わす。) 【化2】
  3. 【請求項3】 脱水縮合剤の存在下、式(1)で表され
    る2−(レブリニルオキシメチル)安息香酸と下記化3
    に示される一般式(3)を有するヌクレオシド誘導体
    (式中、BおよびRは、先に定義したものと同義)とを
    反応させることを特徴とする一般式(2)で表される
    5′−O−{2−(レブリニルオキシメチル)ベンゾイ
    ル}ヌクレオシド誘導体の製造方法。 【化3】
  4. 【請求項4】 下記化4に示される一般式(4)を有す
    る5′−O−{2−(レブリニルオキシメチル)ベンゾ
    イル}ヌクレオシド 3′−(2−シアノエチル)−
    N,N−ジイソプロピルホスホロアミダイト誘導体。
    (式中、BおよびRは、先に定義したものと同義) 【化4】
  5. 【請求項5】 固相ホスホロアミダイト法を用いたヌク
    レオチドオリゴマー合成の際、アミダイトユニットとし
    て、一般式(4)で表されるホスホロアミダイト誘導体
    を用いることを特徴とするオリゴヌクレオチドの製造方
    法。
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* Cited by examiner, † Cited by third party
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WO2006027862A1 (ja) * 2004-09-07 2006-03-16 Gifu University ヌクレオシド類似体、およびそれを含むオリゴヌクレオチド類似体

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