JPH0967112A - 固体活性炭及びその製造方法 - Google Patents

固体活性炭及びその製造方法

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JPH0967112A
JPH0967112A JP7223115A JP22311595A JPH0967112A JP H0967112 A JPH0967112 A JP H0967112A JP 7223115 A JP7223115 A JP 7223115A JP 22311595 A JP22311595 A JP 22311595A JP H0967112 A JPH0967112 A JP H0967112A
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Kiyohiro Sakasegawa
清浩 逆瀬川
Naotomo Toshiro
直朋 外城
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  • Ceramic Products (AREA)
  • Carbon And Carbon Compounds (AREA)
  • Electric Double-Layer Capacitors Or The Like (AREA)

Abstract

(57)【要約】 【課題】保形樹脂が活性炭の細孔を埋めて比表面積が減
少し、容量低下を生じる他、機械的強度が不十分であり
固体活性炭としての諸要求を満足しない。 【解決手段】活性炭と、該活性炭の細孔径より大きな粒
径を有するエマルジョン化した油滴から成る少なくとも
一種以上の易炭化性樹脂とを混合し、成形材料を調製し
た後、ドクターブレード法やテープ成形法、加圧成形
法、もしくは前記成形法を組み合わせて成形した成形体
を非酸化性雰囲気中で炭化し、前記活性炭と易炭化性樹
脂の炭化物とを焼成一体化して固体活性炭を得ること、
及び電気二重層コンデンサの分極性電極として前記固体
活性炭を適用すること。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、電気二重層コンデ
ンサやリチウムイオン電池をはじめとする小型大容量の
コンデンサや、バックアップ電源、車両用電源、補助電
源等の各種電池に用いられる電極材料、あるいは一般に
広く利用できる多孔質活性炭焼結体として適用される固
体活性炭及びその製造方法に関するものである。
【0002】
【従来の技術】近年、小型大容量のコンデンサや、各種
電池の電極材料として炭素材料が取り上げられ、種々検
討されている。
【0003】例えば、活性炭等の炭素質を主体とする分
極性電極間に電解質を含有させ、両者の界面で形成され
る電気二重層を利用した、従来のコンデンサに比較して
単位体積当たり数千倍にも及ぶ静電容量を有する電気二
重層コンデンサは、コンデンサと電池の両方の機能を持
つことから、バックアップ電源に適用される等、急速に
その需要が伸びている。
【0004】当初、前記電極材料としては、活性炭と有
機樹脂を混練して成形したものが用いられていたが、コ
ンデンサや電池の電極材料としては、特に高い静電容量
と低い内部抵抗という性能を満足し、かつ昨今の電子部
品の小型化の要求を満足するために、所定容量に対する
体積の極小化、及び電解液の含浸性を考慮した多孔体構
造で亀裂や破損等を起こし難く、より耐久性、機械的特
性に優れたものであること等が要求されるようになって
いた。
【0005】そこで、前記諸要求を満足するために、フ
ェノール系炭化物粉末と粉末フェノール樹脂とを混合し
て焼成後、賦活処理して分極性電極とするものや、活性
炭と易炭化性の熱硬化性樹脂を含浸または混練して成形
・炭化処理した固体活性炭を電極材料とすることが提案
されている(特開平6−69075号公報参照)。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】前記分極性電極は、電
極単位体積当たりの静電容量(F/cc)を増すため
に、耐久性や機械的強度を損なわない範囲で比表面積を
大きくした多孔質の活性炭をフェノール樹脂から成る保
形樹脂と混合して成形し、該成形体を非酸化性雰囲気中
で炭化して一体化することにより製造されており、前記
活性炭の充填量は全細孔容積との関係から一定の範囲に
制約されることになる。
【0007】一方、前記活性炭の成形後の強度を向上さ
せるためには、前記保形樹脂が多量に必要となるが、一
般的に成形性の良い樹脂は流動粘度が低くかつ濡れ性が
良いため、前記活性炭の細孔を埋めてしまう可能性が高
く、前述のような範囲に制約される活性炭の充填量とも
相まって、分極性電極の比表面積が更に減少して容量低
下を生じてしまうという課題がある。
【0008】逆に、成形性の悪い樹脂は、樹脂の粘度が
高く、濡れ性が悪いために前記活性炭の細孔を埋めてし
まうことはないものの、成形体の強度が低く、炭化焼成
一体化後の機械的強度も低いという課題が残る。
【0009】そのため、成形性や機械的強度と静電容量
とはトレードオフの関係にあり、その折り合いを取って
両特性の最適化を図っているため、必ずしも前記諸要求
を満足するものではないという課題があった。
【0010】
【発明の目的】本発明は、前記課題を解消せんとして成
されたもので、その目的は、所定容量に対する体積の極
小化を実現し、少ない易炭化性樹脂で成形性に優れ、活
性炭表面の細孔を塞がずに多孔質で、耐久性と機械的特
性にも優れた電気二重層コンデンサや各種電池の電極材
料等として好適に用いることができる固体活性炭及びそ
の製造方法を提供することにある。
【0011】
【課題を解決するための手段】本発明者は前記課題に対
して鋭意研究の結果、易炭化性樹脂を活性炭の平均細孔
径の10〜1000倍にエマルジョン化した油滴とし、
該油滴と活性炭とを混合して成形することにより、活性
炭の細孔を塞がずに成形可能となり、該成形体を炭化焼
成して一体化することにより、良好な成形性や機械的強
度と比表面積を両立できることが明らかとなった。
【0012】本発明の固体活性炭は、多孔質の活性炭
と、粒径が該活性炭の平均細孔径の10〜1000倍で
あるエマルジョン化した油滴から成る少なくとも一種以
上の易炭化性樹脂の混合物を成形材料とし、該成形材料
で得た成形体を非酸化性雰囲気中で炭化焼成して一体化
したものであり、前記固体活性炭は電気二重層コンデン
サの分極性電極として好適なものである。
【0013】また、本発明の固体活性炭の製造方法は、
多孔質の活性炭と、粒径が前記活性炭の平均細孔径の1
0〜1000倍であるエマルジョン化した油滴から成る
少なくとも一種以上の易炭化性樹脂とを混合し、該混合
物から泥漿を、あるいは該泥漿を更に乾燥・造粒して得
た造粒体を成形材料として調製した後、成形材料として
前記泥漿を用いる場合にはドクターブレード法やテープ
成形法で、あるいは前記造粒体を用いる場合には加圧成
形法で、もしくはそれらの成形材料を前記各成形法を組
み合わせた複合成形法でシート状やブロック状等の成形
体に成形した後、該成形体を非酸化性雰囲気中で炭化
し、前記活性炭と易炭化性樹脂の炭化物とを焼成一体化
することを特徴とするものである。
【0014】本発明の活性炭は、比表面積が300m2
/g以上であれば特に前駆体や活性化の手段を限定する
ものではない。
【0015】即ち、前駆体の例として、石炭系の瀝青
炭、クレオソート油、コールタールや、石油系のピッチ
油、ボトム油、更には糖類、ヤシガラ、セルロース等が
挙げられるが、開気孔径の大きさや粉砕のし易さからは
ヤシガラを前駆体とするものが好ましく、更に、自己放
電特性の点からは、金属不純物を含有せず比較的純粋な
物質が得やすい合成樹脂を活性炭原料にしたものも望ま
しい。
【0016】また、前記前駆体の活性化、即ち賦活は、
公知の方法が採用でき、具体的には塩化亜鉛や燐酸等で
乾留するか、高温の水蒸気で処理する方法が挙げられ、
炭化した電極の導電性に優れ、電解液に可溶な物質によ
る電極の経時変化等を回避するという点では、残留分の
低い水蒸気で賦活した活性炭が好ましい。
【0017】更に、前記活性炭の形状は特に限定される
ものではないが、充填効率の点からは粒状または燐片状
が好ましく、その平均粒径も同様の観点から2乃至50
μmが好ましい。
【0018】即ち、前記平均粒径が2μm未満の活性炭
は、粒子の比表面積が増大し、成形に必要なバインダー
が多くなって相対的に活性炭含有量が減少することにな
り、一方、前記平均粒径が50μmを越えると電極表面
の平滑性が劣るため、それらはいずれも好ましくない。
【0019】また、本発明にいう活性炭の平均細孔径と
は、電気二重層の容量に寄与する細孔径の平均値であ
り、具体的には活性炭の開気孔で、かつ1〜300nm
の平均径を示し、これらは水銀圧入法や特定の分子の吸
着量から計測できるものであり、前記細孔径が1nm未
満の場合には電荷となるイオンの移動がほとんど不可能
であり、逆に300nmを越えるとその細孔がしめる比
表面積が微小となるため、いずれも電気二重層の容量に
は寄与しなくなる。
【0020】更に、電気二重層コンデンサ用の活性炭の
平均細孔径としては、電気二重層コンデンサの原理に基
づき、前記細孔径は電荷となるイオンが移動し易いよう
に、該イオン径の3倍以上の大きさが必要となり、具体
的には用いられる電荷の種類及び溶媒の種類に依存する
が、およそ1nm以上であるが、50nm以内であれば
相対的に活性炭の見掛け当たりの比表面積、即ち静電容
量が最も大きくなるので、1〜50nmがより望まし
い。
【0021】尚、前記細孔径の制御方法は、公知の方法
により可能であり、具体的には前駆体及び活性炭の種類
や賦活条件により制御できることが知られている。
【0022】次に、本発明の易炭化性樹脂とは、真空
中、600℃以上加熱して不揮発分が40重量%以上残
留する樹脂であり、特に限定されるものではないが、例
えば、フェノール樹脂、エポキシ樹脂、ウレタン樹脂、
芳香族カーボネート樹脂、セルロース樹脂、アセトニト
リル樹脂、コールタール油やピッチ油等の各種樹脂が挙
げられ、とりわけ前記不揮発分が60重量%以上残留す
るフェノール樹脂、芳香族カーボネート樹脂、コールタ
ール等が好適である。
【0023】また、活性炭との結合力を向上させるため
に、バインダー中に反応基を持つモノマーを共重合した
ものが好ましく、前記反応基としては、具体的にはビニ
ル基、アクリル基、ニトリル基が挙げられ、シラネート
やチタネート系の化合物を含有していても良い。
【0024】更に、重合反応により前記樹脂が合成され
るモノマーをもって、バインダーの一部または全てを代
用することができ、いくつかの樹脂の複数の混合体また
は共重合体を用いることもできる。
【0025】本発明において、前記易炭化性樹脂のエマ
ルジョン化した油滴の粒径は、活性炭の平均細孔径の1
0倍未満では油滴が変形して細孔に入り込み細孔径を容
易に埋めてしまい、その後の炭化処理により閉気孔化す
ることにより、結果として静電容量の低下を招くことに
なる。
【0026】一方、前記粒径が1000倍を越えると活
性炭の細孔表面を大きく覆うことになり、結果として細
孔を塞ぐことになる。
【0027】また、前記エマルジョン化した油滴の粒径
を大きくすることは、エマルジョン粒子の安定性及び活
性炭の接着強度から望ましくないという問題もある。
【0028】従って、前記易炭化性樹脂のエマルジョン
化した油滴の粒径は、活性炭の平均細孔径の10〜10
00倍、更に活性炭の細孔を開気孔として確保するとい
う点からは100〜1000倍がより好適である。
【0029】尚、前記易炭化性樹脂のエマルジョン化し
た油滴の粒径は、具体的には油滴のミクロブラウン運動
をレーザー光のドップラー効果の測定で計測する方法
や、光散乱により相対的に測定する方法等、公知の方法
で計測することができる。
【0030】また、前記易炭化性樹脂のエマルジョン化
は、公知の方法で調製でき、具体的には、当該樹脂をエ
マルジョン中で重合(界面重合)することにより調製す
る方法等が採用できる。
【0031】また、前記樹脂のエマルジョン化に際して
は、任意の界面活性剤や重合開始剤を用いることができ
る。
【0032】更に、塊重合法で得られた樹脂に溶媒を加
え、該溶剤に実質的に溶解せず、かつ該溶剤よりも蒸気
圧の高い分散媒に、ホモジナイザーやマントンゴーリン
によりエマルジョン化した後、減圧して溶媒を揮発させ
ることによりエマルジョンを得ることもできる。
【0033】一方、エマルジョンの粒径を制御する方法
としては、エマルジョン化を行う時の分散剤の量または
HLB値を制御することにより容易に制御できることが
知られており、任意のHLB値が得やすいノニオン系の
分散剤を用いることが好ましい。
【0034】更に、前記易炭化性樹脂のエマルジョン化
に用いる分散媒は、実質的に前記樹脂と相溶しないもの
であれば良く、具体的には、アクリルニトリル、コール
タール等の油溶解性のバインダーは、水を分散媒に用い
ることができ、エマルジョンの安定化のために水溶性の
ポリマーを用いることも可能であり、また、分散質の粘
度を下げ、エマルジョン化を促進させるために、ジブチ
ルフタル酸エステル等の可塑剤を添加することもでき
る。
【0035】一方、ポリフェノール等の水溶性のバイン
ダーのエマルジョン化には、分散媒にデカン等の脂肪族
油を用いることができる。
【0036】尚、必要に応じて成形性を向上させると共
に、炭化後の連続的な細孔を確保するため、容易に熱分
解する樹脂を前記易炭化性樹脂に添加することもでき
る。
【0037】前記易熱分解性樹脂とは、真空中、600
℃まで加熱した時、残留炭素分が10%以下になるもの
であり、より望ましくは5%以下である。
【0038】即ち、前記残留炭素分が10%を越える
と、活性炭の細孔を埋めてしまい、固体活性炭として所
期の要求を満足しないためである。
【0039】前記易熱分解性樹脂は、例えば、アクリル
樹脂やブチラール樹脂、αメチルスチレン等が挙げら
れ、その添加方法は、前記易炭化性樹脂のエマルジョン
中に含有させることも、また、エマルジョンとして前記
易炭化性樹脂のエマルジョンと混合することも、あるい
は前記易炭化性樹脂のエマルジョンの分散媒に溶解した
状態で混合することもでき、更に、これらの添加形態を
併用することも可能である。
【0040】
【作用】本発明によれば、多孔質の活性炭に易炭化性樹
脂を、該活性炭の細孔径よりはるかに大きい粒径を有す
るエマルジョン化した油滴にして添加混合し、成形後、
非酸化性雰囲気中で炭化して、焼成一体化することか
ら、活性炭粒子の表面に易炭化性樹脂が効率良く付着し
て成形性が向上し、活性炭粒子間の結合に有効に利用さ
れて強度を向上させ、しかも易炭化性樹脂が活性炭の細
孔を塞ぐことがなく活性炭の表面積を低減せず、固体活
性炭として高い静電容量を保持することができる。
【0041】更に、前記固体活性炭を電気二重層コンデ
ンサの分極性電極とした場合、前記易炭化性樹脂がエマ
ルジョン化しているために電極中で局存化する結果、前
記樹脂炭化後の結晶性が促進され、電極の電気抵抗値が
低くなる。
【0042】
【発明の実施の形態】以下、本発明の固体活性炭及びそ
の製造方法について、実施例に基づき詳細に述べる。
【0043】本発明の固体活性炭は、ヤシガラ炭に代表
される比表面積が300m2 /g以上の多孔質の活性炭
と、フェノール樹脂や芳香族カーボネート樹脂、コール
タール等の少なくとも一種以上の易炭化性樹脂をエマル
ジョン化して前記活性炭の開気孔の平均径の10〜10
00倍の粒径を有するように調整した油滴とを混合し、
該混合物から成形用の泥漿を調製するか、あるいは前記
混合物の泥漿を乾燥・造粒して造粒体を調製した後、成
形材料として泥漿を用いる場合にはドクターブレード法
やテープ成形法で、また造粒体を成形材料とする場合に
は加圧成形法で、あるいは泥漿を成形材料としてテープ
成形した後、更にロール等で加圧成形する等、前記各成
形法を組み合わせて成形し、得られた成形体を非酸化性
雰囲気中で熱処理して易炭化性樹脂を炭化し、前記活性
炭と易炭化性樹脂の炭化物とを焼成一体化することによ
り得られたものである。
【0044】
【実施例】本発明の固体活性炭及びその製造方法を評価
するに際し、表1に示す組成となるように、表2に詳細
を示す活性炭及びエマルジョン化した易炭化性樹脂、及
び易分解性樹脂等のバインダーを混合して泥漿を調製し
た後、スプレードライ法により噴霧乾燥して造粒し、成
形用顆粒原料を作製した。
【0045】尚、実施例で使用した易炭化性樹脂のエマ
ルジョンの調製は、分散質として表2に示す易炭化性樹
脂100gに、溶媒としてテトラヒドロフランを100
gと可塑剤としてジブチルフタル酸エステルを50g加
えて加熱溶解する。
【0046】一方、分散媒として水200gと、ノニオ
ン系分散剤としてドデシルベンゼンポリエチレングリコ
ールを3g混合して溶解させる。
【0047】その後、前記分散媒と分散質とを混合し、
ホモジナイザーを用いて回転数を12000rpmに設
定して30分間攪拌してエマルジョン化させ、攪拌しな
がら系内を減圧して分散質に添加した溶媒のテトラヒド
ロフランを揮発除去させた後、更に減圧蒸発操作によっ
て揮散した水を添加する。その後、所定量の活性炭を加
えて最終的に活性炭と混合したエマルジョン溶液を調製
した。
【0048】
【表1】
【0049】
【表2】
【0050】次に、得られたエマルジョン溶液をスプレ
ードライ処理して顆粒を作製し、該顆粒原料を加圧プレ
ス機を用いて加圧成形した後、該成形体を真空中、80
0℃の温度で2時間炭化焼成し、縦50mm、横50m
m、厚さ3mmの評価用活性炭基板を得た。
【0051】尚、易炭化性樹脂を添加せず、同様にして
作製した試料を比較例とした。
【0052】かくして得られた評価用活性炭基板を用い
て、JIS−R−1601規格に準じて3点曲げ強度
を、また比表面積はN2 によるBET法で測定するとと
もに、静電容量は前記評価用活性炭基板を電極として4
0%硫酸水溶液中で充放電して測定し、内部抵抗は充電
電流と放電電流との差から算出した。
【0053】
【表3】
【0054】以上の結果、活性炭の平均細孔径に対する
エマルジョン化した油滴の粒径の比が10倍未満である
試料番号4、及び易炭化性樹脂を用いない比較例の試料
番号11では、静電容量が10F/cc以下と小さく、
内部抵抗が29Ω以上と極めて高くなっており、一方、
前記粒径の比が1000倍を越える試料番号10は、強
度が10g/mm2 と極めて低く、いずれも実用に耐え
ない。
【0055】それに対して、本発明に基づく試料は、強
度が30g/mm2 以上と高く、比表面積は250m2
/g以上、静電容量も30F/cc以上と大きく、内部
抵抗は17Ω以下と低くなっており、いずれも固体活性
炭として満足すべき特性を有しており、電気二重層コン
デンサとして好適なものであることが分かる。
【0056】尚、本発明は前記実施例に限定されるもの
ではない。
【0057】
【発明の効果】以上詳述したように、本発明の固体活性
炭及びその製造方法によれば、所定容量に対する体積の
小型化を実現でき、成形や炭化焼成の製造工程が容易に
安定して実施でき、多孔質で耐久性と機械的特性にも優
れた電気二重層コンデンサや各種電池の電極材料等とし
て好適に用いることができる固体活性炭を得ることがで
き、この固体活性炭を分極性電極として使用した場合に
は、電極として電解液に接する表面積が増大し、電荷の
通過する電路も増加するため、単位体積当たり極めて大
きな静電容量を有する簡単な構造で効率の良い、耐久性
に優れた小型の電気二重層コンデンサが得られる。

Claims (3)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】活性炭と、該活性炭の平均細孔径の10〜
    1000倍である粒径を有するエマルジョン化した油滴
    から成る少なくとも一種以上の易炭化性樹脂との混合物
    から得た成形体を非酸化性雰囲気中で炭化焼成して一体
    化した固体活性炭。
  2. 【請求項2】前記固体活性炭を電気二重層コンデンサの
    分極性電極としたことを特徴とする請求項1記載の固体
    活性炭。
  3. 【請求項3】活性炭と、該活性炭の平均細孔径の10〜
    1000倍である粒径を有するエマルジョン化した油滴
    から成る少なくとも一種以上の易炭化性樹脂とを混合
    し、該混合物から泥漿又は造粒体を調製した後、ドクタ
    ーブレード法やテープ成形法、又は加圧成形法、あるい
    はそれらの組み合わせ成形法で成形体を作製し、該成形
    体を非酸化性雰囲気中で炭化し、前記活性炭と易炭化性
    樹脂の炭化物とを焼成一体化することを特徴とする固体
    活性炭の製造方法。
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