JPH0963754A - 耐久性透明面状ヒーター及びその製造方法 - Google Patents

耐久性透明面状ヒーター及びその製造方法

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JPH0963754A
JPH0963754A JP8133456A JP13345696A JPH0963754A JP H0963754 A JPH0963754 A JP H0963754A JP 8133456 A JP8133456 A JP 8133456A JP 13345696 A JP13345696 A JP 13345696A JP H0963754 A JPH0963754 A JP H0963754A
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conductive film
transparent conductive
layer
metal
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JP8133456A
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Masaaki Kikkai
正彰 吉開
Koichi Takahashi
浩一 高橋
Masato Koyama
正人 小山
Yuichiro Harada
祐一郎 原田
Yoshihiro Sakai
祥浩 坂井
Hisahiro Momo
寿浩 百々
Akiyoshi Nakajima
明美 中島
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Original Assignee
Mitsui Toatsu Chemicals Inc
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 汚染物質に対する耐久性が向上し、環境安定
性が優れ、信頼性が高く、光線透過率の高い透明面状ヒ
ーター及びその製造方法を提供する。 【解決手段】 透明基板と、その上に積層された透明導
電膜と、電極(5、5’)と、この電極が形成されてい
ない部分に積層された透明保護層とを有して成る透明面
状ヒーターにおいて、透明導電膜の断面が、透明保護プ
ラスチック部材(7)又は防蝕剤を用いて覆う等の手段
により防蝕処理されている透明面状ヒーター、及びその
様な防蝕処理工程を含む製造方法。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、透明面状ヒーター
及びその製造方法に関する。更に詳しくは、窓部分など
に使用される透明な面状ヒーター、特に液晶表示素子、
冷蔵ショーケース、冷凍ショーケース、自動車用デフロ
スターなどに使用される透明面状ヒーター及びその製造
方法に関する。
【0002】
【従来の技術】従来、冷凍、冷蔵ショーケースでは、そ
の窓部を構成するガラス表面への結露を防止する必要が
あり、このためガラス表面に透明導電膜を形成し、これ
に所定の電力を印加して窓面を加熱することが行われて
いる。
【0003】また、近年、液晶表示素子の需要が大きく
なっているが、寒冷地で使用した場合に液晶の動作が遅
くなる等の問題があり、液晶表示素子にも温度制御用の
透明面状ヒーターを備えることの必要性が高まってき
た。従来、寒冷地などの条件下で使用される液晶表示素
子としては、例えば特開昭58−126517号公報に
開示されているように、メッシュ状の発熱抵抗体を配置
して加熱するものがあった。しかしこの方法では、液晶
素子全体を均一に加熱することは困難であり、かつ発熱
抵抗体が不透明な金属からなるため液晶表示を見る際の
邪魔になったりする不都合があった。
【0004】透明基板上に透明導電膜を形成した透明な
発熱体は、例えば米国特許4,952,783号におい
て開示されている。このような発熱体(透明面状ヒータ
ー)の構成の一例を図31に示す。すなわち、透明基板
51上の全面に透明導電膜52が形成され、透明導電膜
52に電力を供給するための一対の電極53、53’が
透明導電膜52の両端部に設けられている。さらに、透
明導電膜52や電極53、53’を保護するための透明
保護層54が全面に設けられている。この電極53、5
3’は、透明導電膜52上に銀ペースト等の導電性塗料
をスクリーン印刷法等によって塗布し、熱処理すること
で形成される。さらに電極の信頼性を向上するために、
特開平4−289685号公報には、金属箔を導電性塗
料で挟み込んだ構成の電極が開示されている。
【0005】本発明者等は、特開平6−283260号
公報に記載の様に、透明導電膜上に実質的に透光性のあ
る金属薄膜層を形成したのち、ウェットプロセスにより
金属薄膜層上に金属電極を形成して透明面状ヒーターを
提供出来ることを見出した。これらの透明面状ヒーター
に用いられる透明導電性膜の代表的な構成は、金属薄膜
を透明高屈折率薄膜ではさんだ積層体である。例えば、
真空蒸着、反応性蒸着又はスパッタリングで形成された
In OX /Ag/In OX 、SiNX /Ag/Si
X 、TiO2 /Ag/TiO2 等のサンドイッチ状の
構造の積層体が提案されている。金属層として銀を主成
分とする金属薄膜を用いたものは、銀自身が持つ光学的
特性により可視光領域における透明性が特に優れ、また
導電性においても好ましく、特に低電圧での発熱性に優
れる。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】透明高屈折率薄膜層に
より覆われ、銀または銅を主成分とする薄膜層からなる
積層体を発熱層として使用した透明面状ヒーターにおい
ては、自動車内用液晶表示装置の温度補償用に用いる場
合等厳しい耐環境性が要求される。特に耐湿熱性、耐熱
性、耐寒性等が要求される。その際、特に耐湿熱性の評
価を行うと銀微粒子が生成、凝集することによる銀薄膜
層の劣化が起こる。この劣化が生じると銀微粒子の凝集
部分が白点状に点在し外観が悪くなる、発熱が一様でな
くなる等の問題点が生じる。このため、通常透明面状ヒ
ーターにおいては銀薄膜層の劣化防止のために基材や保
護樹脂により保護を行っている。しかしながら、そのよ
うに保護対策を行った透明面状ヒーターの耐環境性試験
を行うと銀薄膜層の劣化が起こり、充分な耐環境性を有
しているとは言えなかった。また、酸化インジウム等の
半導体薄膜を発熱層として用いた透明面状ヒーターにお
いて、その両面に保護対策を施した場合においても酸成
分等が存在すると劣化が促進されることもあり、同様に
充分な耐久性を有しているとは言えなかった。
【0007】以上の様に両面に保護対策を施した透明面
状ヒーターにおいて、その劣化の発生原因の究明および
その解決を図ることは非常に重要な問題であった。
【0008】本発明の目的は上述の劣化の原因を究明
し、さらにその問題点を解決し、湿分、チリ、ガス、酸
性分及びその他の汚染物質に対する耐久性が向上し、環
境安定性に優れ、信頼性が高く、かつ光線透過率が高
く、発熱特性が優れ、均一な発熱特性を有する透明面状
ヒーター及びその製造方法を提供することにある。
【0009】
【課題を解決するための手段】本発明者らは、上記目的
を達成するために劣化の原因の検討を行ったところ劣化
は何ら保護対策の採られていない切断面から起こり、面
全体に拡がっていくことを見出した。そこで、その対策
として、透明基板上に積層された透明導電薄膜と前記透
明導電膜に通電するための一対の電極を備えた透明面状
ヒーターにおいて、透明保護プラスチック部材又は防蝕
剤を用いて透明導電膜の切断面を覆う等の手段により防
蝕処理を行うと上記の様な劣化が生じないことを見出
し、本発明を完成するに至った。
【0010】すなわち本発明は、透明基板と、該透明基
板の上に積層された透明導電膜と、該透明導電膜の第一
端部上に伸長する第一の電極と、該第一端部から離れ相
対向する第二端部上に伸長する第二の電極と、該透明導
電膜のうち電極が形成されていない部分に積層された透
明保護層とを有して成る透明面状ヒーターにおいて、前
記透明導電膜の断面が防蝕処理されている(透明保護プ
ラスチック部材又は防蝕剤を用いて透明導電膜の断面を
覆う等の手段による)ことを特徴とする透明面状ヒータ
ーである。
【0011】さらに本発明は、透明基板と、該透明基板
の上に積層された透明導電膜と、該透明導電膜の第一端
部上に伸長する第一の電極と、該第一端部から離れ相対
向する第二端部上に伸長する第二の電極と、該透明導電
膜のうち電極が形成されていない部分に積層された透明
保護層とを有して成る透明面状ヒーターの製造方法にお
いて、前記透明導電膜の断面を防蝕処理する工程(透明
保護プラスチック部材又は防蝕剤を用いて透明導電膜の
断面を覆う等の手段による)を含むことを特徴とする透
明面状ヒーターの製造方法である。
【0012】
【発明の実施の形態】以下、本発明の好ましい実施形態
を説明する。
【0013】まず、透明保護プラスチック部材を用いて
防蝕処理を行なう場合の本発明の透明面状ヒーターの構
造について説明する。図1は、本発明の好ましい一例の
模式的平面図であり、図2は、図1のA−A’線の模式
的断面図であり、図3(a)(b)は、図1のB−B’
線の模式的断面図であり、図4はその模式的斜視図であ
る。
【0014】図1〜図4に示す透明面状ヒーター1は、
略四角形の本体部分と、その本体部分の両端部における
電極の延長線上に突出した電気接続用の突出部分とから
成る。そして、この透明面状ヒーター1は、透明基板2
と、この透明基板2の一主面(透明保護プラスチック部
材7の形成予定領域である端部周辺を除く面)上に積層
された発熱面を構成する透明導電膜3と、この透明導電
膜3に通電するために透明導電膜3上の両端部に設けら
れた一対の電極5、5’と、この電極5、5’が形成さ
れていない部分の透明導電膜3の上面を被覆する透明保
護層6と、この透明保護層6の上面及び電極5、5’の
上面を覆い、かつ透明導電膜3の断面及び電極5、5’
の断面を覆い、かつ透明基板2の端部周辺の上面と接合
する透明保護プラスチック部材7とから構成されてい
る。この透明保護プラスチック部材7は、透明導電膜3
の断面及び電極5、5’の断面を、湿分、チリ、ガス、
酸性分及びその他の汚染物質から保護し、防蝕機能を奏
し、これにより透明面状ヒーター1の環境安定性が向上
する。
【0015】図1〜図4に示す透明面状ヒーター1にお
いては、電極5、5’は細長い形状であって、その一端
が接続部5a、5a’となっている。接続部5a、5
a’は、電極5,5’に電圧を印加するための電線など
を接続するために設けた部分である。この接続部5a、
5a’においては、ハトメ14、14’で外部接続用金
具13、13’が取り付けられており、この金具13、
13’を含め、接続部5a、5a’は透明面状ヒーター
1の本体部分から面内方向に突出する構成をとってい
る。ただし本発明はこれに限定されず、接続部5a、5
a’の突出方向は適宜如何なる方向でも選択できるし、
突出していなくても構わない。
【0016】図5は、本発明の好ましい他の一例を示す
ための、図1のA−A’線の模式的断面図である。図5
に示す例においては、透明保護プラスチックフィルム9
が、接着層(不図示)を介して、透明保護プラスチック
部材7の上面に接合されている。
【0017】図6は、本発明の好ましい他の一例を示す
ための、図1のA−A’線の模式的断面図である。図6
に示す例においては、電極5、5’は導電性樹脂層5
b、5b’とメッキ金属層5c、5c’とから構成さ
れ、かつ透明基板2の透明導電膜3が設けられていない
側の面(下面)に接着層10が設けられ、更にその上に
セパレータ(離型シート)11が設けられている。この
例においては、透明面状ヒーター1を外部支持体へ取り
付ける際にセパレータ(離型シート)11を剥し、接着
層10側を外部支持体に圧着して使用する。
【0018】図7は、本発明の好ましい他の一例の模式
的平面図であり、図8は、図7のC−C’線の模式的断
面図である。図7及び図8に示す例においては、電極の
延長線上に突出した電気接続用の突出部分は、電極(C
u等の金属箔)5のみから成る。また、この例の本体部
分においては、透明基板2と、この透明基板2の全面上
に発熱面を構成する透明導電膜3が積層され、この透明
導電膜3上に、導電性樹脂層(導電性ペースト)5b、
接着層8、電極5、5’、導電性樹脂層(導電性ペース
ト)5bが順次積層され、また上下の導電性樹脂層5b
は端部において導通している。さらに本体部分の上下及
び側面の全体は、透明保護プラスチック部材7により覆
われ、汚染物質から保護され、腐蝕等が防止されてい
る。
【0019】図9は、本発明の好ましい他の一例を示す
ための、図1のA−A’線の模式的断面図である。この
例においては、透明保護プラスチック部材7は、接着層
8を介して、透明保護層6の上面及び電極5、5’の上
面を覆い、かつ電極5、5’の断面及び透明導電膜3の
断面を覆い、汚染物質から保護している。また、透明基
板2の下面及び側面も、他の透明保護プラスチック部材
7により覆い、これにより腐蝕などを防止している。ま
た、上下の透明保護プラスチック部材7は、ヒーター端
部周辺で接着層8を介し接合されている。
【0020】図10は、本発明の好ましい一例を示すた
めの図1のD−D’線の模式的断面図である。この例に
おいては、透明保護プラスチック部材7は、電極取付予
定部分を除いて電極5、透明導電膜3、透明基板2を覆
っている。
【0021】また、図11は、図10と同様に、図1の
D−D’線の他の一例の模式的断面図である。この例に
おいては、透明保護プラスチック部材7は、電極5、透
明導電膜3、透明基板2全体を覆っている。この場合、
電極を取付ける際は熱処理などの適宜な手段を用いて電
極取付予定部上の透明保護プラスチック部材7を取り除
いてから電極を取付ける。
【0022】図12は、本発明の透明面状ヒーターを、
特に支持体へ取付ける場合における好ましい例を示すた
めの模式的断面図である。この例は、図5に示した様な
透明面状ヒーターと、液晶素子とを組み合せたものであ
る。すなわち、この例は、透明保護プラスチックフィル
ム9上に、偏光板(P)15/液晶表示素子17/偏光
板(Q)16で構成された液晶表示体の偏光板(P)1
5側を、接着層10を介して圧着して設けたものであ
り、透明基板2側からバックライト18の光を照射して
使用する構成にしてある。
【0023】次に、防蝕剤を用いて防蝕処理を行なう場
合の本発明の透明面状ヒーターの構造について説明す
る。図13は、本発明の好ましい一例の模式的平面図で
あり、図14は、図13のA−A’線の模式的断面図で
あり、図15はその模式的斜視図である。図13〜図1
5に示す透明面状ヒーター1は、略四角形の本体部分
と、その本体部分の両端部における電極の延長線上に突
出した電気接続用の突出部分とから成る。この透明面状
ヒーター1は、透明基板2と、この透明基板2の一主面
上に積層された発熱面を構成する透明導電膜3と、この
透明導電膜3に通電するために透明導電膜3上の両端部
に設けられた一対の電極5、5’と、この電極5、5’
が形成されていない部分の透明導電膜3の上面を被覆す
る透明保護層6と、この透明保護層6の上面及び電極
5、5’の上面を覆う透明保護プラスチックフィルム9
(本例では接着層を用いずに積層)とから構成されてい
る。さらに透明導電膜3の断面は防蝕処理されている
(すなわち防蝕成分層31で覆われており)。またこの
例においては、電極5、5’は細長い形状であって、そ
の一端が接続部5a、5a’となっている。また、この
接続部5a、5a’にも、ハトメ用の穴12、12’が
設けられており、所望の外部接続用金具が取付け可能と
なっている。
【0024】図16は、本発明の好ましい他の一例を示
すための、図13のA−A’線の模式的断面図である。
この例においては、透明保護プラスチックフィルム9
は、接着層8を介して積層され、また、ヒーターの端面
全体が防蝕剤を含む樹脂層(有機物保護層)32により
で覆われている。なお、この防蝕剤を含む樹脂層32
は、図1〜図11を用いて先に説明した様な防蝕剤を含
まない透明保護プラスチック部材7で置き換えても同様
の良好な防蝕効果を奏する。
【0025】図17は、本発明の好ましい他の一例を示
すための、図13のA−A’線の模式的断面図である。
この例においては、電極5、5’が、導電性樹脂層5
b、5b’とメッキ金属層5c、5c’とから構成さ
れ、かつ透明基板2の透明導電膜3が設けられていない
側の面(下面)にも接着層8を介して透明保護プラスチ
ックフィルム9が設けられている。なお、この例におい
ても、防蝕剤を含む樹脂層32を、防蝕剤を含まない透
明保護プラスチック部材7で置き換えてもよい。
【0026】図18は、本発明の好ましい他の一例を示
すための、図13のA−A’線の模式的断面図である。
この例においては、電極5、5’の断面が防蝕処理され
ており(すなわち防蝕成分層31で覆われており)、さ
らに、ヒーターの端面全体が防蝕剤を含む樹脂層32に
よりで覆われている。なお、この例においても、防蝕剤
を含む樹脂層32を、防蝕剤を含まない透明保護プラス
チック部材7で置き換えてもよい。
【0027】以上の図1〜図18に例示した様な構成を
有する本発明の好適な透明面状ヒーターにおいては、特
に、耐環境性が向上し、透明面状ヒーターとしての性能
が向上し、信頼性も格段に向上する。
【0028】次に、本発明の透明面状ヒーターを構成す
る各部の素材等の好適な例について説明する。
【0029】透明基板2としては、波長が400nm〜
800nmの可視光線領域において、望ましくは光線透
過率が60%以上、好ましくは70%以上、より好まし
くは80%以上の基板であって、ガラス板又は透明なプ
ラスチックフィルム等を用いることが出来る。通常、こ
れらのプラスチックフィルムの光線透過率は、反射防止
コート等の反射防止処理を行わない限り95%を超える
ことはない。薄さ、可撓性、耐衝撃性、連続生産性など
の面から、プラスチックフィルム又はシートが好ましく
用いられる。好ましいプラスチックフィルム又はシート
としては、例えば、ポリエチレンテレフタレート、ポリ
エチレンナフタレート等のポリエステル、ポリアミド、
ポリエーテル、ポリスルフォン、ポリエーテルスルフォ
ン、ポリカーボネート、ポリアリレート、ポリエーテル
イミド、ポリエーテルエーテルケトン、ポリイミド、ア
ラミド、ポリパラバン酸、ノルボルネン系ポリマーなど
のホモポリマー又はコポリマーから成るプラスチックフ
ィルム又はシートが挙げられる。また、片面又は両面に
防湿層又はガスバリアー層を設けたプラスチックフィル
ム又はシートも透明基板2として使用できる。この防湿
層及びガスバリアー層としては、透明保護プラスチック
部材7に関し後記するものと同様のものを好適に使用で
きる。
【0030】更に、透明基板2と透明導電膜3との密着
力を向上させるために、透明基板2の面上にアンダーコ
ートを設けても良い。このアンダーコートとしては、架
橋性樹脂又はアンカー剤の上に架橋性樹脂を設けたもの
が望ましい。この架橋性樹脂としては、アクリルエポキ
シ樹脂、アクリルシリコーン樹脂、エポキシ樹脂、アク
リル樹脂、フェノキシエーテル型架橋性樹脂、メラミン
樹脂、フェノール樹脂、ウレタン樹脂、又は紫外線硬化
型アクリレート類等が好ましく用いられる。アンカー剤
としては、水溶性ポリウレタン樹脂、水溶性ポリアミド
樹脂、親水性ポリエステル樹脂、A−PET(アモルフ
ァス−ポリエチレンテレフタレート)、エチレン−酢酸
ビニル系エマルジョン、又は(メタ)アクリル系エマル
ジョン等が好ましく用いられる。透明基板2と透明導電
膜3との密着力を向上させるものならば、いずれのもの
でも使用可能である。アンダーコートの厚みは、通常は
1〜100μmであり、好ましくは10〜50μmであ
る。また、酸化珪素やフッ化マグネシウム等の無機物や
ふっ素含有樹脂やアクリル系樹脂等の有機物から成る屈
折率1.6未満の物質を反射防止膜として、0.1nm
〜200μmの厚みで、透明基板2上に設けてもよい。
【0031】透明導電膜3としては、例えば、半導体薄
膜、金属薄膜、金属薄膜と透明薄膜とを積層したもの等
が適用できる。積層は多層であっても差支えない。特
に、透明薄膜と、銀及び銅より成る群から選ばれる少な
くとも一つを主成分とする金属薄膜とから成る積層体が
望ましい。
【0032】透明導電膜3を構成する半導体薄膜として
は、酸化インジウム、酸化スズ、ITO(酸化インジウ
ム・スズ)、IZO(酸化インジウム・亜鉛)等の薄膜
が挙げられる。その厚みは、通常10〜1,000nm
であり、好ましくは20〜600nmである。
【0033】透明導電膜3を構成する透明薄膜として
は、金属酸化物、金属窒化物、金属酸化窒化物、金属窒
化水素化物及び金属炭化物より成る群から選ばれる材料
の単層、又は二以上の層から成る積層体が望ましい。
【0034】透明導電膜3を構成する金属薄膜として
は、第一の金属薄膜(A)と第二の金属薄膜(B)とか
ら成り、かつ透明基板側からAB、BAB、又はBAの
様に積層される構成を有し、第一の金属薄膜(A)は、
(i) 銀及び銅より成る群(a1)から選ばれる少なくと
も一種の金属の単層又は積層体、(ii)前記群(a1)か
ら選ばれる少なくとも一種の金属と、パラジウム、白金
及び金より成る群(a2)から選ばれる少なくとも一種
の金属との合金薄膜の単層又は積層体、若しくは、(ii
i) 前記群(a1)から選ばれる少なくとも一種の金属
と、前記群(a2)から選ばれる少なくとも一種の金属
とから構成される混合物薄膜の単層又は積層体であり、
第二の金属薄膜(B)は、(iv)銅、ニッケル、スズ、イ
ンジウム、チタン、パラジウム、アルミニウム、クロ
ム、珪素、タングステン、バナジウム、亜鉛、タンタ
ル、金、白金、及び、コバルトより成る群(b1)から
選ばれる少なくとも一種の金属の単層又は積層体、(v)
前記群(b1)から選ばれる少なくとも一種の金属の合
金薄膜の単層又は積層体、若しくは、(vi)前記群(b
1)から選ばれる少なくとも一種の金属から構成される
混合物薄膜の単層又は積層体であることが望ましい。
【0035】ただし、透明導電膜3は上述の各例に限定
されるものではない。例えば、透明導電膜3を構成する
金属薄膜としては、銀、金、銅、アルミニウム、ニッケ
ル、クロム等の金属が使われるが、銀、金、銅が好まし
い。透明導電膜3としては、特に(1)銀、銅等の金属
又は合金の薄膜からなる金属薄膜、(2)銀又は銅等の
単金属やそれらを含む合金の金属薄膜と窒化珪素等の窒
化物や酸化インジウム、酸化チタン等の金属酸化物や炭
化珪素等の金属炭化物などの透明薄膜、特に透明高屈折
率薄膜とをサンドイッチ状構造に積層したものなどが好
適に用いられる。透明性及び導電性から、金属薄膜と透
明薄膜の積層体や金属薄膜を透明薄膜でサンドイッチ状
の構造に積層したものが好ましい。特に、窒化物、酸化
物又は炭化物の群から選ばれた、少なくとも一種以上を
含む透明薄膜と実質的に透明性の金属薄膜とを各一層積
層したものが好ましい。多層構造の透明薄膜や多層構造
の金属薄膜も有用である。
【0036】ここで透明薄膜と金属薄膜の組合せからな
る透明導電膜3の金属薄膜としては銀又は銀を含む合金
もしくは混合物のうち少なくとも一種を含む単層体又は
積層体が挙げられる。銀を含む合金もしくは混合物の場
合の銀の含有量は通常5重量%以上、好ましくは30重
量%以上、より好ましくは50重量%以上、さらに好ま
しくは70重量%以上である。また、銅を含む合金もし
くは混合物の場合の銅の含有量は通常5重量%以上、好
ましくは30重量%以上、より好ましくは50重量%以
上、さらに好ましくは70重量%以上である。通常、こ
の値は99.9%を超えることはない。また、銅及び銅
を含む合金もしくは混合物の場合の銀及び銅の含有量は
通常5重量%、好ましくは30重量%以上、より好まし
くは50重量%以上、さらに好ましくは70重量%以上
である。通常、この値は99.9%を越えることはな
い。
【0037】また、銀の合金又は混合物に含まれる金属
としては劣化防止の観点から、金、銅、パラジウム、白
金のほか、タングステン、チタン、コバルト、クロム、
ニッケル、スズ、インジウム、IT(インジウム・ス
ズ)、珪素、亜鉛等の金属が好ましい。ここで含有され
る金属の含有量は劣化防止可能な量なら使用可能である
が、通常2重量%〜60重量%、好ましくは5重量%〜
50重量%、より好ましくは8重量%〜30重量%であ
る。
【0038】これら各金属薄膜の厚みは、基本的には1
nmから500nmが望ましく、好ましくは5nmから
50nmであり、さらに好ましくは10nmから30n
mである。
【0039】また、透明薄膜への銀又は銀を含む金属薄
膜の密着力を向上させるために銀以外の金属薄膜を銀又
は銀を主成分(銀を5重量%以上含む場合をいう)とす
る薄膜の少なくとも片面に積層して、ここで使用する金
属薄膜とする場合、透明薄膜層への金属薄膜の密着力を
向上するために銀以外の金属としては、ニッケル、クロ
ム、チタン、金、銅、白金、タングステン、モリブデ
ン、イリジウム、鉛、スズ、インジウム、亜鉛、パラジ
ウム、コバルト、珪素、アルミニウム、ゲルマニウム、
マンガン、ガリウム、タンタル、バナジウム、ジルコニ
ウム、バリウム、ニオブのいずれか一種以上を含む金
属、その合金又はその混合物が好ましい。この銀以外の
金属薄膜の厚みは、通常0.1nm〜50nm、好まし
くは0.3nm〜30nm、さらに好ましくは0.5n
m〜10nm、最も好ましくは0.5nm〜5nmであ
る。
【0040】透明導電膜3を構成する透明薄膜として
は、高屈折率誘電体が好ましく、この高屈折率誘電体と
しては、窒化物薄膜や酸化物薄膜や炭化物薄膜が例示さ
れる。窒化物薄膜を構成する素材としては、好ましくは
窒化珪素、窒化アルミニウム、窒化インジウム、窒化ガ
リウム、窒化スズ、窒化ホウ素、窒化クロム、窒化炭化
ケイ素等の窒化物、酸化窒化ケイ素、酸化窒化スズ、酸
化窒化ホウ素、酸化窒化アルミニウム、酸化窒化インジ
ウム、酸化窒化ガリウム、酸化窒化クロム、酸化窒化炭
化ケイ素等の酸化窒化物、水素化窒化アルミニウム、水
素化窒化インジウム、水素化窒化ガリウム、水素化窒化
ケイ素、水素化窒化スズ、水素化窒化ホウ素、水素化窒
化クロム、水素化窒化炭化ケイ素等の水素化窒化物等が
例示される。通常、窒化物、酸化窒化物、水素化窒化物
ならいずれでも使用できるが、好ましくは屈折率1.6
以上、さらに好ましくは屈折率1.8以上、最も好まし
くは屈折率2.0以上の窒化物、酸窒化物又は水素化窒
化物からなる高屈折率透明薄膜が好ましい。通常これら
の屈折率は3.0を越えることはない。なお、光線透過
率は通常50%以上、好ましくは70%以上、さらに好
ましくは80%以上である。通常、これらの光線透過率
が98%を超えることはない。
【0041】これら酸窒化物の金属を除く成分は、酸素
と窒素を主な成分とし、通常窒素が存在していれば良い
が、酸素と窒素の割合に対する窒素の割合は通常0.1
原子%以上、好ましくは30原子%以上、さらに好まし
くは50原子%以上であり、99.9原子%以下であ
る。また、これら水素化窒化物の金属を除く成分中の窒
素分は、通常50原子%、さらに好ましくは80原子%
以上である。これら窒化物層の厚さは、通常0.3nm
〜100nmであり、好ましくは1nm〜100nmで
あり、さらに好ましくは5nm〜50nm、最も好まし
くは10nm〜30nmである。
【0042】透明導電膜3を構成する酸化物薄膜として
は、好ましくは酸化インジウム、酸化スズ、酸化インジ
ウム・スズ(ITO)、酸化インジウム・亜鉛(IZ
O)、酸化アルミニウム、酸化ゲルマニウム、酸化珪
素、酸化亜鉛、酸化ジルコニウム、酸化チタン、酸化イ
ットリウム、酸化エルビウム、酸化セリウム、酸化タン
タル、もしくは酸化ハフニウム等が例示される。通常、
酸化物ならいずれも使用できるが、好ましくは屈折率
1.6以上、さらに好ましくは屈折率1.8以上、より
好ましくは屈折率2.0以上の酸化物からなる高屈折率
透明薄膜が好ましい。通常、3.0を超えることはな
い。なお、光線透過率は、通常50%以上、好ましくは
70%以上、さらに好ましくは80%以上である。通
常、光線透過率が98%を超えることはない。これら酸
化物薄膜の少なくとも一層の厚みは、通常5nm〜60
0nm、好ましくは60nm〜100nm、さらに好ま
しくは20nm〜80nmである。
【0043】また、これら透明導電膜を構成する各層間
や透明導電膜と透明基板間において、各層がお互の成分
を含む混合状態で形成されていても構わない。
【0044】さらに、透明導電膜を連続的に積層して形
成する場合、例えば窒化物層が酸化物層に、酸化物層が
窒化物層に一部又は大部分が変化していてもよい。
【0045】これら透明導電膜3を構成する金属薄膜や
透明薄膜を透明基板2上に形成する方法としては、スプ
レー法、塗布法の他、物理的蒸着法等の公知の方法が利
用できる。ここで物理的蒸着法とは、減圧下もしくは真
空下で金属等の薄膜を形成する方法であって、真空蒸着
法、スパッタリング法、イオンプレーティング法、イオ
ンビームアシスト蒸着法、イオンクラスタービーム法、
分子線エピタキシー法(MBE)、CVD法、MOCV
D法、プラズマCVD法等が例示される。
【0046】通常の液晶に関してはその動作の温度依存
性は比較的小さいために透明面状ヒーターの面内の温度
分布は±2℃程度の温度分布であればその動作は均一で
あるが、例えば強誘電性の液晶の場合ではその動作の温
度依存性が大きいために±1℃程度の温度均一性が必要
となる。この場合、液晶表示装置に組み込んだ場合、透
明面状ヒーター周端部からの熱の放出による周端部の温
度低下が問題となる。このような問題を解決するために
透明面状ヒーター内にパターニングを施して、発熱層を
取り去り、発熱しない部分を形成し、透明面状ヒーター
内の温度分布を均一にすることも可能である。発熱不要
部分の透明導電層の除去法としては通常のエッチング技
術を用いるとができる。
【0047】透明保護層6としては、550nmの波長
の光線透過率が通常50%以上、好ましくは70%以
上、さらに好ましくは80%以上であり、かつめっき処
理時に耐えうるような保護層であれば如何なるものであ
ってもよい。このような透明保護層6としては、例え
ば、公知のUV硬化型のレジストインキ、電子線硬化型
のレジストインキ、熱硬化型のレジストインキ、UV硬
化型樹脂、電子線硬化型樹脂、又は熱硬化型樹脂を塗布
硬化せしめたもの、若しくはドライフィルムなどが挙げ
られる。この以外のものでも、耐水性、耐薬品性のある
透明な膜が得られるものであれば透明保護層6として使
用できる。例えば、透明な塗料、硬化性モノマー又はオ
リゴマー、ポリエステル等のプラスチックフィルムに接
着剤を塗布したものや、エチレン−酢酸ビニル共重合体
等の自己粘着性を有するフィルムを積層して、透明保護
層6を形成することができる。また、これらを混合した
り積層したものも使用可能である。
【0048】透明保護層6に用いるUV硬化型樹脂とし
ては、エポキシアクリレート、ウレタンアクリレート、
ポリエステルアクリレート、多官能性アクリレート、ポ
リエーテルアクリレート、シリコンアクリレート、ポリ
ブタジエンアクリレート、不飽和ポリエステル/スチレ
ン、ポリエン/チオール、ポリスチリルメタクリレー
ト、UV硬化ラッカー等が好ましく用いられる。電子線
硬化型樹脂としては、エポキシアクリレート、ウレタン
アクリレート、ポリエステルアクリレート、多官能性ア
クリレート、ポリエーテルアクリレート、シリコンアク
リレート、ポリブタジエンアクリレート、不飽和ポリエ
ステル/スチレン、ポリエン/チオール、ポリスチリル
メタクリレート、UV硬化ラッカー等が好ましく用いら
れる。熱硬化型樹脂としては、エポキシ樹脂、キシレン
樹脂、グアナミン樹脂、ジアリルフタレート樹脂、ポリ
ウレタン、ビニルエステル樹脂、不飽和ポリエステル、
ポリイミド、メラミン樹脂、マレイン酸樹脂、ユリヤ樹
脂、アクリル樹脂等が好ましく用いられる。塗料として
は、ニトロセルロースラッカー、アクリルラッカー、ア
セチルセルロースラッカー等の繊維素誘導体塗料やアル
キッド樹脂塗料、アミノアルキッド樹脂塗料、グアナミ
ン樹脂塗料、塩化ビニル樹脂塗料、ブチラール樹脂塗
料、スチレン・ブタジエン樹脂塗料、熱硬化型アクリル
樹脂塗料、エポキシ樹脂塗料、不飽和ポリエステル塗
料、ポリウレタン樹脂塗料、ケイ素樹脂塗料等が好まし
く用いられる。
【0049】透明保護層6の厚みは、通常は1μm〜1
00μmが望ましく、好ましくは5μm〜50μmであ
り、さらに好ましくは10μm〜30μmである。ま
た、透明保護層6を、透明導電膜3が設けられていない
側の透明基板2上に設けて、光線透過率の向上や透明基
板2の保護等を図っても良い。
【0050】透明保護層6の形成方法としては、通常の
コーティング法及び/又はラミネート法が使用でき、好
ましい方法としてはスクリーン印刷法等の印刷法、バー
コート法、スプレイ塗装法、ロール塗装法等の塗装法な
どが例示される。この透明保護層6は透明導電膜3の保
護も行うものであるが、例えば、電極5の形成前に形成
することにより、電極5の形成されるべき位置を決定す
る役割も果し、透明面状ヒーター製造の作業効率を格段
に高めることもできる。
【0051】電極5としては、導電性を有するものであ
れば如何なるものでも使用可能である。好ましい電極と
して、1)導電性樹脂、2)導電性樹脂と金属箔、3)
導電性樹脂と金属めっき層、4)金属めっき層、等から
なる電極層が挙げられる。
【0052】電極5に用いる導電性樹脂としては、ポリ
ピロール等の樹脂自体が導電性を有しているもの、銀ペ
ースト、銅ペースト、銀−銅ペースト等の銀や銅等の金
属粉やカーボンブラック等の炭素を単独又は混合物を樹
脂に混合したもの等が例示される。金属箔としては、銅
箔やニッケル箔等の金属箔が例示される。金属めっき層
としては、ニッケル、銅等、通常めっき可能な金属層が
例示される。これらを単独あるいは積層又は混合層とし
て使用し、電極5とすることが可能である。導電性樹脂
層は、通常の印刷法等により設置すればよい。金属箔を
使用する場合は、例えばその片面に接着剤を設けて、導
電性樹脂層に接着させ、接着剤の塗布されていない面に
導電性樹脂を設る等すればよい。金属めっき層は、例え
ば電気めっき法、無電解めっき法、ダイレクトプレーテ
ィング法等のウェットプロセスから選ばれた方法により
形成すればよい。
【0053】電極5の厚みは、透明導電膜が発熱面とし
て機能できるだけの電流を流すことが可能な厚みがあれ
ば良いが、望ましくは0.1μm以上、好ましくは0.
5〜100μm、さらに好ましくは1〜50μm、最も
好ましくは5〜20μmである。
【0054】また電極5がめっき法による形成過程を含
む場合、めっき金属が透明導電膜3のいずれの部分に到
達していても良いし、透明導電膜3の成分とめっき金属
が混合された状態になっていても良い。即ち、透明導電
膜3が多層体である場合、めっき金属が透明薄膜成分で
ある金属酸化物及び又は窒化物まで到達しようと、さら
に侵入し金属層、さらにその下の透明薄膜3成分である
金属酸化物及び/又は窒化物や透明基板2まで達しても
良い。さらに、めっき金属と金属酸化物や窒化物及び/
又は金属層の金属成分が少なくとも部分的に混合された
状態で存在していても良い。電極5から透明導電膜3に
電流が流れ、発熱面が発熱できるものなら、電極5と透
明導電膜3の間は如何なる状態になっていても良い。
【0055】透明保護プラスチック部材7は、少なくと
も透明導電膜3の断面を汚染物質から保護し、腐蝕等を
防止するものであり、この様な作用を奏する透明なプラ
スチック部材であれば制限無く使用できる。また、透明
保護プラスチック部材7は、さらに電極5及び透明保護
層6の機械的保護、上記以外の化学的保護の作用を奏す
る部材であることが望ましい。透明保護プラスチック部
材7としては、550nmの波長の光線透過率が、望ま
しくは60%以上、好ましくは70%、さらに好ましく
は80%以上であるものが使用される。この透明保護プ
ラスチック部材7は、透明基板2として実際に用いたの
と同種のプラスチックフィルムを接着剤を用いて積層す
ることによっても形成できるし、透明保護層6として実
際に用いたものと同種のものを用いてもよいし、あるい
は、ポリエステル、ポリオレフィン、アクリル樹脂など
の有機物や、シリコーン系ハードコート剤等を塗布して
形成することもできる。また、同様の機能を有するシリ
カゾル剤等を使用しても良い。
【0056】この透明保護プラスチック部材7は、液体
状の材料を硬化して形成しても良いし、フィルム状やシ
ート状の部材を積層して形成しても良い。例えば、液状
の樹脂成分あるいは溶剤を使用して液状にした樹脂を、
透明面状ヒーターの端面のうち少なくとも透明導電膜3
の断面を含む一部又はその端面全部に、それを塗布、噴
霧、又は浸漬し、加熱、乾燥、UV照射等により硬化さ
せて形成することもできる。また例えば、フィルム状や
シート状の透明プラスチック部材を、接着層を介して又
は接着層を用いずに加熱圧着して形成することは好適な
方法である。例えば、透明基板2や透明保護層6を構成
する材料として先に例示したものの群から選ばれた少な
くとも一種類以上を含む素材から構成される単層又は多
層フィルム又はシートを好適に使用できる。また、透明
保護プラスチック部材7は、変成アクリレート等の紫外
線硬化型やエポキシシール剤等の熱硬化型やそれらの混
合物等の紫外線加熱併用硬化型の液晶封止剤や、エポキ
シ樹脂、ウレタン樹脂、フェノール樹脂、シリコーン樹
脂、シリコーンエポキシ樹脂、DPAエポキシ樹脂等か
らなるシール剤やポリサルファイド系、アクリル系、ア
クリルウレタン系、ブチルゴム系、SBR系等からなる
建築用シーリング剤、鏡の周端縁部分の腐蝕防止に使用
される縁塗り用塗料やシーリング剤、又はそのほかポリ
メタアクリル酸メチル等のアクリル酸エステル系樹脂、
ポリアクリロニトリルあるいはポリメタアクリロニトリ
ル等のアクリル樹脂、ポリエチレンあるいはポリプロピ
レン等のポリオレフィン系樹脂、エチルシリケートより
得られる重合体等の珪素樹脂、ポリエステル系樹脂、メ
ラミン樹脂、フッ素樹脂、フェノール樹脂等の有機物質
等で透明性を有するものなら何れのものでも適用でき
る。また、上記化合物の中から目的に応じて、数種の樹
脂あるいは物質を混合したり、積層させて使用しても何
らさしつかえない。また、透明プラスチックに後記する
防蝕剤を含有又は塗布したものも、透明保護プラスチッ
ク部材7として使用できる。
【0057】透明保護プラスチック部材7の少なくとも
透明導電膜3の断面を覆う部分の厚みは、通常0.5〜
200μm程度であり、好ましくは1〜50μmであ
り、さらに好ましくは5〜30μmである。また、透明
保護プラスチック部材7がフィルム又はシート状であ
り、例えば図2等に示した様に透明保護層6と電極5、
5’の上に積層されている好適な例の場合、その積層部
分の厚みは、通常1μm〜200μm、好ましくは2μ
m〜100μm、さらに好ましくは5μm〜50μmで
ある。また、例えば図5等に示した様に、透明保護プラ
スチック部材7の上にさらに透明保護プラスチックフィ
ルム9を積層した場合、そのフィルム9の厚さは、通常
1μm〜2mmであり、好ましくは5〜500μmであ
り、さらに好ましくは10〜200μmであり、最も好
ましくは50〜150μmである。なお、透明保護プラ
スチックフィルム9としては、透明保護プラスチック部
材7と同様の材料を適宜使用できる。
【0058】また、片面又は両面に防湿層又はガスバリ
アー層を設けたプラスチックフィルムも、透明保護プラ
スチック部材7として使用できる。この防湿層又はガス
バリアー層は、例えば、透明導電膜3を構成する透明薄
膜として例示した金属酸化物、金属窒化物、金属窒化酸
化物、金属窒化水素化物、金属炭化物や透明高分子から
なる群より選ばれた1種の薄膜又はこれらを2種以上を
含む薄膜の単層又は多層積層体である。多層積層体は、
一種の単層を組み合わせて構成してもよい。
【0059】防湿層又はガスバリアー層を構成する金属
酸化物としては、ポリシラザンの分解により作成される
か、又はテトラメチルジシロキサンやヘキサエチルジシ
ロキサン等のシラン誘導体を酸素存在下、ケミカル−プ
ラズマ−デポジション(CPD)により作成された酸化
珪素膜が一例として挙げられるが、他の物質、他の方法
で作成されたものでも、同様な機能があれば使用でき
る。この金属酸化物層、金属窒化物層、金属酸化窒化物
層、金属水素化窒化物層、金属炭化物層の厚さは、それ
ぞれ、通常0.3nm〜500nmであり、好ましくは
1nm〜100nmであり、さらに好ましくは5nm〜
80nm、最も好ましくは5nm〜60nmである。
【0060】防湿層又はガスバリアー層を構成する透明
高分子としては、UV硬化型樹脂、電子線硬化型樹脂、
熱硬化型樹脂などが挙げられる。特に、ウレタン樹脂、
エポキシ樹脂、アクリル樹脂、アクリル酸エステル樹
脂、フェノキシエーテル系架橋樹脂、メラミン樹脂、フ
ェノール樹脂、シリコーン樹脂、キシレン樹脂、グアナ
ミン樹脂、ジアリルフタレート樹脂、ビニルエステル樹
脂、ポリイミド、マレイン酸樹脂、不飽和ポリエステル
樹脂、アルキッド樹脂よりなる群から選ばれた少なくと
も1種、それらの共重合体又は混合物が好ましい。
【0061】さらに詳しくUV硬化型樹脂、電子線硬化
樹脂及び熱硬化性樹脂を例示すれば、UV硬化型樹脂と
しては、エポキシアクリレート、ウレタンアクリレー
ト、ポリエステルアクリレート、多官能性アクリレー
ト、ポリエーテルアクリレート、シリコンアクリレー
ト、ポリブタジエンアクリレート、不飽和ポリエステル
/スチレン、ポリエン/チオール、ポリスチリルメタク
リレート、UV硬化ラッカー、これらの共重合体や混合
物が好ましく用いられる。電子線硬化型樹脂としては、
エポキシアクリレート、ウレタンアクリレート、ポリエ
ステルアクリレート、多官能性アクリレート、ポリエー
テルアクリレート、シリコンアクリレート、ポリブタジ
エンアクリレート、不飽和ポリエステル/スチレン、ポ
リエン/チオール、ポリスチリルメタクリレート、UV
硬化ラッカー及びこれらの共重合体や混合物が好ましく
用いられる。熱硬化型樹脂としては、エポキシ樹脂、キ
シレン樹脂、グアナミン樹脂、ジアリルフタレート樹
脂、ポリウレタン、ビニルエステル樹脂、不飽和ポリエ
ステル、ポリイミド、メラミン樹脂、マレイン酸樹脂、
ユリヤ樹脂、アクリル樹脂、珪素樹脂、アルキッド樹脂
及びこれらの共重合体や混合物が好ましく用いられる。
【0062】また、透明高分子の防湿性を上げるため、
ポリプロピレン、ポリエチレン、エチレン−プロピレン
共重合体などのポリオレフィン、ポリエステル、ポリア
ミド、アイオノマー、ポリ酢酸ビニル、エチレン−酢ビ
共重合体、アクリル酸エステル、メタアクリル酸エステ
ルなどのアクリル樹脂、ポリビニールアセタール、フェ
ノール、変性エポキシ樹脂、これらの共重合体や混合物
を用いてもよい。また、熱硬化型樹脂とUV硬化型樹脂
との混合物を硬化樹脂として用いたり、異種型の樹脂を
混合したものも使用できる。
【0063】また、透明高分子のガスバリア性を向上さ
せるため、アクリロニトリル成分、ビニルアルコール成
分、ビニルブチラール成分、セルロース系成分、アラミ
ド成分、ハロゲン化ビニル、ハロゲン化ビニリデン成分
の内、少なくとも1成分を60モル%以上含有する重合
体(耐透気性樹脂)又はこれらの混合物を用いてもよ
い。アクリロニトリル成分重合体としては、ポリアクリ
ロニトリルやポリアクリロニトリル−ブタジエンコポリ
マー等があげられる。ビニルアルコール成分重合体とし
ては、ポリビニルアルコール等があげられる。ビニルブ
チラール成分重合体としては、ポリビニルブチラール、
ポリビニルブチラールとエポキシ樹脂との混合物等があ
げられる。ハロゲン化ビニリデン成分重合体としては、
PVDC(ポリ塩化ビニリデン)、PVDC−VC共重
合体、PVDC−アクリロニトリル共重合体、PVDC
−アクリル酸エステル共重合体、塩化ビニリデンと共重
合可能な数種のモノマーを含む多元共重合体、PTFE
(ポリテトラフルオロエチレン)等があげられる。ハロ
ゲン化ビニル成分としては、三フッ化モノクロロエチレ
ン等が挙げられる。
【0064】以上のようなガスバリア性を向上させるた
めの耐透気性樹脂をコートする前に、透明基板2にアン
カーコートを設けてもよい。透明高分子のアンカーコー
ト剤としては、ポリウレタン、ポリアミド、ポリエチレ
ンイミン、アモルファスポリエステル、親水性ポリエス
テル、イオン高分子錯体、アルキルチタネート樹脂より
なる群から選ばれた1種以上、それらの共重合体又は混
合物が好ましい。
【0065】これらアンカーコート層、硬化樹脂層、ガ
スバリア性を向上させるための耐透気性樹脂層、熱可塑
性樹脂層の厚みは、通常、いずれも、0.5〜200μ
m程度であり、好ましくは1〜50μmであり、さらに
好ましくは5〜30μmである。
【0066】また、透明保護プラスチック部材7として
プラスチックフィルム又はシートを用いる場合は、透明
性のある一般の粘着剤や接着剤を使用することが出来
る。この接着剤としては、アクリル系感圧粘着剤、シア
ノアクリレート系反応型接着剤が望ましい。また、透明
保護プラスチックフィルムに接着層を設けた接着剤付透
明保護プラスチックフィルムを用いる場合、この接着剤
としては、透明基板2等と所望の接着が可能であれば如
何なるのもでも使用でき、不透明な接着剤でも、発熱部
以外の接着に使用することができる。これら接着剤とし
ては、例えば、 [感圧性接着剤(粘着剤)]アクリル系等、 [溶剤型接着剤]酢酸ビニル樹脂系、クロロプレンゴム
系、ニトリルゴム系、セルロース系、多液混合系等、 [エマルジョン型接着剤]α−オレフィン系、硬化酢酸
ビニル樹脂系、酢酸ビニル樹脂系、酢ビ−アクリル系、
アクリル共重合物系、ビニル−ウレタン系、エポキシ
系、塩化ビニリデン系、塩化ビニル系、非水エマルジョ
ン系、粉末エマルジョン系、合成ゴムラテックス系等、 [化学反応型接着剤]シアノアクリレート系、エポキシ
系、ポリウレタン樹脂系、 [ホットメルト型接着剤]EVA系、ポリアミド系、ポ
リエステル系等、が挙げられる。この他、ユリア樹脂、
メラミン樹脂、フェノール樹脂、レゾルシノール樹脂、
α−オレフィン樹脂、エポキシ樹脂、ポリウレタン、ア
クリル樹脂、メタクリル樹脂、又はそれらの誘導体樹脂
や共重合体等を使用した接着剤も使用できる。また、紫
外線硬化型接着剤、電子線硬化型接着剤、熱硬化型接着
剤等も使用できる。
【0067】場合によっては、透明基板2及び透明保護
プラスチック部材7に、シラン系カップリング剤等のカ
ップリング剤を使用して、接着力の向上を図ってもよ
い。シラン系カップリング剤としては、ビニルトリクロ
ロシラン、ビニルエトキシシラン、ビニル−トリス−
(β−メトキシエトキシ)シラン、γ−メタクリロキシ
プロピルトリメトキシシラン、β−(3,4−エポキシ
シクロヘキシル)エチルトリメトキシシラン、γ−グリ
シドキシプロピルトリメトキシシラン、γーアミノプロ
ピルトリエトキシシラン、N−β−(アミノエチル)−
γ−アミノプロピルトリメトキシシラン、N(ジメトキ
シメチルシリルプロピル)エチレンジアミン、N−(ト
リメトキシシリルプロピル)−エチレンジアミン等が挙
げられる。
【0068】図14〜図18を用いて説明した様に、防
蝕剤を使用して防蝕処理する場合、その防蝕剤として
は、 1)ベンゾトリアゾール、インダゾール、イミダゾー
ル、及びそれらの誘導体より成る群から選ばれる一又は
二以上の有効成分、 2)アミノ酸、アミノ酸エステル、アミノ酸のアルカリ
金属塩、アンモニア、及びアミン塩より成る群から選ば
れる一又は二以上の有効成分、 3)メルカプタンあるいはそれから誘導される密接な関
係にある分子の有効成分、 4)銅キレート化合物からなる有効成分、 5)前記1)〜4)の混合物、若しくは、 6)前記1)〜4)の混合物に第三成分を含む混合物、
から成る防蝕剤が好ましい。なお、電極5の素材として
銅を使用した場合には、特にアミノ酸類、ベンゾトリア
ゾール類又はアミノ酸類とベンゾトリアゾール類との併
用をして、端面からの電極の防蝕を図ることも有効であ
る。
【0069】防蝕処理に使用されるベンゾトリアゾール
類は、1・2・3−ベンゾトリアゾール及びその誘導体
等であり、例えば、2−メチルベンゾトリアゾール等の
2−アルキル化ベンゾトリアゾール、2−フェニルベン
ゾトリアゾール、5、6−メチルベンゾトリアゾール、
5−ベンゾトリアゾールカルボン酸、ハロゲン化ベンゾ
トリアゾール、ヒドロキシベンゾトリアゾール、ドデシ
ルベンゾトリアゾール、カルボキシベンゾトリアゾー
ル、及びカルボキシベンゾトリアゾールのエステル、例
えば、メチル、エチル、イソプロピル、ブチル、ヘキシ
ル、オクチル、ドデシルなどのエステルあるいは可溶性
塩等である。
【0070】防蝕処理に使用されるインダゾール類は、
4−クロロインダゾール、4−ニトロインダゾール、4
−クロロ−5−ニトロインダゾール、5−ニトロ−3−
メチルインダゾール、4・6−ジニトロ−5・7−ジメ
チルインダゾール、5・7−ジニトロ−6−メチルイン
ダゾール等である。
【0071】防蝕処理に使用されるイミダゾール類は、
2−オクチルイミダゾール、2−ウンデシルイミダゾー
ル、2−ヘプタンデシルイミダゾールなどのアルキルイ
ミダゾール類等である。
【0072】防蝕処理に使用されるアミノ酸には、銅及
び銅系金属と反応して錯化合物を形成することのできる
中性アミノ酸、塩基性アミノ酸、酸性アミノ酸、含硫ア
ミノ酸、芳香属アミノ酸及び異節環状アミノ酸が含まれ
る。好ましいアミノ酸の例としては、グリシン、アラニ
ン、バリン、ロイシン、ヂソロイシン、ルイシン、セリ
ン、アルギニン、グルタミン、グルタミン酸、アスパラ
ギン酸、システイン、メチオニン、フェニルアラニン、
ヒスチジン、オキシプロリン、ヒドロキシプロテイン
等、及びそれらのエステル類が挙げることができ、とく
に親水性の大きいものが望ましい。ここで、エステル類
のアルコール成分は炭素数が8以下であることが望まし
く、飽和、不飽和のいずれの炭化水素基でも良く、メチ
ル、エチル、プロピル、ベンジル、アミル、オクチルな
どが挙げられる。
【0073】防蝕処理に使用されるメルカプタン類は、
ジスルフィド、チオールエステル等のメルカプタンから
誘導される密接な関係にある分子も含み、例えば、メル
カプト酢酸、3−メルカプトプロピオン酸、1−メルカ
プトウンデシル酸、チオフェノール、フェニルジスルフ
ィッド、N−(2−ヒドロキシメチル)メルカプトアセ
トアミド、2,2’−ジメメルカプトジエチルエーテ
ル、2,2’−ジメルカプトジエチルチオエーテル、
1,2−エタンジチオール、3−メルカプトプロピルト
リメトキシシラン、グリコールビス(3−メルカプトプ
ロピオネート)、トリメチロールプロパントリス(3−
メルカプトプロピオネート)、グリコールジメルカプト
アセテート等である。
【0074】防蝕処理に使用される銅キレート化合物
は、主に有機銅キレート化合物であり、アセチルアセト
ン銅、トリフルオロアセチルアセトン銅、エチレンジア
ミン銅、フタロシアニン銅、ヘモシアニン、エチレンジ
アミンテトラアセテート銅、ジメチルジチオカルバメー
ト銅、ジエチルジチオカルバメート銅、ヒドロキシキノ
リン銅等が挙げられる。またクエン酸銅、酒石酸銅、乳
酸銅、酢酸銅等の有機酸銅塩も同等に用いることができ
る。
【0075】防蝕剤を含む有機物保護層32を、少なく
とも透明導電膜3の断面に設けて防蝕する場合(図16
等)、この有機物保護層32の有機物成分としては、透
明保護プラスチック部材7として先に例示したものを好
適に使用できる。また、透明基板2や透明保護膜6とし
て先に例示したものも好適に使用できる。この防蝕剤を
含む有機物保護層32として、樹脂層、塗料やシール剤
を用いる場合、その厚みは特に制限はないが、通常1μ
m〜1,000μmであり、好ましくは5μm〜500
μmであり、より好ましくは10μm〜200μmであ
る。
【0076】また、防蝕剤を含む接着層を、少なくとも
透明導電膜3の断面に設けて防蝕する場合、この接着層
としては、透明保護プラスチック部材7と透明基板2と
の接着に用いる前記の接着剤等を使用することができ
る。
【0077】また、透明導電膜3の断面を防蝕剤で処理
し防蝕成分層31を形成する場合(図14等)、その防
蝕有効成分を含有させる方法としては、従来良く知られ
ている方法を制限なく採用可能である。すなわち、透明
面状ヒーターの端面のうち少なくとも透明導電膜3の断
面を含む一部又はその端面全部に、適当な溶剤に溶かし
た防蝕成分(ベンゾトリアゾール類、インダゾール類、
イミダゾール類、アミノ酸類、メルカプタン類、銅キレ
ート化合物類等)を塗工する方法、スプレーガンで吹き
つける噴霧法、あるいはかかる溶剤中に断面を浸漬する
方法がある。また、防蝕成分が昇華性を有する場合、適
当な温度に加温された該化合物の上に、透明面状ヒータ
ーの断面を接触処理することによっても、本発明の目的
を達成することができる。断面の表面あるいは内部に接
触あるいは進入している状態を含有と称するが、これに
より本発明の目的は充分に達成される。また、防蝕成分
を樹脂成分に混合させるか、あるいは溶剤を使用して防
蝕成分を樹脂に混合した後、透明面状ヒーターの端面の
うち少なくとも透明導電膜3の断面を含む一部又はその
端面全部に、それを塗布、噴霧、又は浸漬し、加熱、乾
燥、UV照射等により硬化させて、防蝕剤を含む有機物
保護層32を形成することもできる。また、防蝕成分を
含有する接着層を設けた高分子フィルム又はシートを、
透明面状ヒーターの端面のうち少なくとも透明導電膜3
の断面を含む一部又はその端面全部に、接着層が接触す
るように貼り合わせて、防蝕剤を含む接着層を形成する
こともできる。
【0078】防蝕成分の濃度は、防蝕機能の観点からは
できる限り高い方が好ましい。ただし、有機物保護層又
は接着層に防蝕剤を含有させる場合は、その防蝕剤の濃
度は、樹脂等の固形成分量に対して通常20重量%以下
であることが好ましく、10重量%以下であることが特
に好ましい。また、防蝕剤を溶剤等に溶解して直接断面
を防蝕処理する場合は、溶液濃度で5重量%以下が好ま
しく、さらに3重量%以下がより好ましい。
【0079】以上説明した透明保護プラスチック部材7
又は防蝕剤を用いた防蝕処理は、少なくとも透明導電膜
3の切断面等の断面に対して行う。特に、透明導電膜3
が少なくとも銀及び/又は銅を主成分とする金属薄膜層
を含む場合は、少なくともその金属薄膜層の断面に対し
て行うことが望ましい。もちろん、その他の断面部や透
明面状ヒーターの端面を含む周端縁部分に行われても差
支えない。更に電極5の断面及び透明保護層6の断面に
対しても防蝕処理を行うことは望ましい態様である。本
発明の透明面状ヒーター自体の端面において、防蝕処理
される部分の例としては、透明導電膜3の断面の一
部、透明導電膜3の断面の全部、ヒーターの周端縁
部分の一部、ヒーターの周端縁部分の全部、透明導
電膜3の断面及びヒーターの周端縁部分の一部、透明
導電膜3の断面及びヒーターの周端縁部分の全部、等が
挙げられる。さらに具体的に列挙すると、防蝕処理され
る部分の例としては、(i) 透明導電膜3の金属薄膜層、
(ii)透明導電膜3の透明薄膜層/金属薄膜層、(iii) 透
明導電膜3の透明薄膜層/金属薄膜層/透明薄膜層、(i
v)透明保護層6/透明導電膜3の透明薄膜層/金属薄膜
層/透明薄膜層/透明基板2、(v) 透明保護プラスチッ
クフィルム9/接着層/透明保護層6/透明導電膜3の
透明薄膜層/金属薄膜層/透明薄膜層/透明基板2/接
着層/セパレータ11、等である。さらに、透明導電膜
3の金属薄膜層と透明薄膜層とを複数積層したものも適
用できる。
【0080】透明面状ヒーター1の電極5にハトメ14
等で金具13を取りつけ、それに電線等をはんだ付けな
どで取りつけて使用する場合、金具13は電極5上なら
どこでも良いが、好ましくは電極の接続部分5aに設け
られ、さらに、金具13は透明面状ヒーター1の電極5
上に設けるだけでなく、金属電極と反対側の透明基板2
の上に設け、ハトメ14等で物理的に本発明の透明面状
ヒーターに固定すると共に、電極5と電気的に連結して
もよい(図3等)。また、透明面状ヒーターの電極5上
及びその反対側の透明基板2上、両面に設け、電極と電
気的に連結を図ると共に、金具13の安定を図っても良
い。また、接着層又はセパレーター11上に設置して、
電極と電気的な連結をはかっても良い。また、ハトメ1
4の役目をするものと金属金具13が一体になったもの
も使用できるし、電極部に外部電極との接続用金具13
を設けず、ワニグチ等を使って電力を投入しても良い。
【0081】透明面状ヒーターを支持体に接着する場合
には、透明基板2又は透明保護プラスチック部材7の表
面に接着層を設ければよい。透明保護プラスチック部材
7をヒーターの主面に設けない場合は、透明保護層6、
電極5の一部又は全部の表面など所望の位置に接着層を
設ければよい。この接着層としては、透明性のある一般
の粘着剤や接着剤を使用することが出来る。好ましい接
着剤としては、アクリル系の感圧粘着剤、シアノアクリ
レート系反応型接着剤を例示することが出来る。この接
着剤の塗布は、使用時に塗布し支持体(例えば液晶表示
体)へ圧着し、透明面状ヒーターに固定してもよい。ま
た、予め接着層を透明面状ヒーターに設ける場合、接着
剤面は必要に応じてセパレータ11(離型シート)を積
層しておき(図6等)、製品を搬送する場合や保管時に
接着剤面が付着しないようにしておくことが望ましい。
セパレータ11としては、通常使用される離型紙の他、
ポリエチレン、ポリプロピレンフィルム、ポリエステル
フィルム等を用いることが出来る。セパレータの厚みと
しては、通常1μm〜200μmであり、好ましくは2
μm〜100μmであり、さらに好ましくは5μm〜5
0μmである。
【0082】次に、本発明の耐久性透明面状ヒーターの
製造方法について説明する。本発明の製造方法は、上述
の本発明の透明面状ヒーターを製造する方法において、
透明導電膜の断面及び周端縁部分等を防蝕処理する工程
を含むことを特徴とする。この製造方法の代表的な態様
は以下の通りである。
【0083】第1の態様は、前記透明基板の一主面上に
積層された前記透明導電膜の発熱面に相当する面上に前
記透明保護層を設ける第一工程と、透明保護プラスチッ
ク部材が設けられる部分に相当する該透明導電膜の領域
にレジストを設ける第二工程と、前記第一の電極及び第
二の電極を設ける第三工程と、該レジストを除去する第
四工程と、不要の該透明導電膜を除去する第五工程と、
該透明保護プラスチック部材で少なくとも該透明導電膜
の断面及びヒーターの周端縁部分を覆う第六工程と、不
要部分を除去する第七工程とを含む透明面状ヒーターの
製造方法である。
【0084】第二の態様は、前記透明導電膜の断面が透
明保護プラスチック部材で覆われていない透明面状ヒー
ターを予め作製する第一工程と、該透明導電膜の断面、
並びに該ヒーターの周端縁部分及び両主面を透明保護プ
ラスチック部材で覆う第二工程とを含む透明面状ヒータ
ーの製造方法である。
【0085】次に、本発明の耐久性透明面状ヒーターの
製造方法の好適な実施形態について説明する。
【0086】(1) まず透明基板2上に設置された透
明導電膜3のうち、透明保護層6と電極5で覆われた透
明導電膜3以外の部分をエッチング等により除去し、透
明面状ヒーター原反を作製する。このヒーター原反を使
用し、下記(1−1)乃至(1−6)の方法に従って透
明面状ヒーターを得る。
【0087】(1−1) ヒーター原反の透明保護層6
側全面に、透明保護プラスチック部材7を設ける。次
に、透明導電膜3が除去されかつ透明保護プラスチック
部材7で覆われた接合部で透明基板2を切り離す。これ
により、透明導電膜3の断面及び周端縁部分が透明保護
プラスチック部材7で覆われる透明面状ヒーターの完成
品になる。作製した透明面状ヒーターの電極の一部にハ
トメ14で外部電極接続用金具13を取付け、透明面状
ヒーターとする。
【0088】(1−2) ヒーター原反の表面のうち電
極5の外部電極接続相当部領域を除いた部分の表面上
に、透明保護プラスチック部材7を設ける。次に、上記
方法(1−1)と同様にして透明基板2を切り離し、透
明面状ヒーターの完成品にする。作製した透明面状ヒー
ターの透明保護プラスチック部材7で覆われていない電
極部にハトメ14で外部電極接続用金具13を取付け、
透明面状ヒーターとする。
【0089】(1−3) ヒーター原反の透明導電膜3
側に透明保護プラスチック部材7を合わせ、透明基板2
の透明導電膜3が除去された領域で透明保護プラスチッ
ク部材7と透明基板2を熱圧着する。次に、透明基板2
の透明導電膜3が除去されかつ透明保護プラスチック部
材7で覆われた接合部で切り離し、少なくとも透明導電
膜3の断面及び周端縁部分が透明保護プラスチック部材
7で覆われた透明面状ヒーターとする。作製した透明面
状ヒーターの透明保護プラスチックフィルム7で覆われ
ている電極部にハトメ14で外部電極接続用金具13を
取付け、透明面状ヒーターとする。
【0090】(1−4) 外部電極接続用領域として、
電極領域と重なる相当部分に穴を開けた透明保護プラス
チック部材7を、該穴が電極領域と重なる様にしてヒー
ター原反の透明導電膜3側と合わせ、透明基板2の透明
導電膜3が除去された領域で透明保護プラスチック部材
7と透明基板3を熱圧着する。次に、上記方法(1−
3)と同様にしてヒーター原反から切り離し、少なくと
も透明導電膜3の断面及び周端縁部分が透明保護プラス
チック部材7で覆われた透明面状ヒーターとする。作製
した透明面状ヒーターの透明保護プラスチックフィルム
7で覆われていない電極部にハトメ14で外部電極接続
用金具13を取付け、透明面状ヒーターとする。
【0091】(1−5) ヒーター原反の透明導電膜3
側に、接着剤又は粘着剤付透明保護プラスチック部材7
を合わせ、次に、上記方法(1−3)と同様にしてヒー
ター原反から切り離し、少なくとも透明導電膜3の断面
及び周端縁部分が透明保護プラスチック部材7で覆われ
た透明面状ヒーターとする。作製した透明面状ヒーター
の接着剤又は粘着剤付透明保護プラスチックフィルム7
で覆われている電極部にハトメ14で外部電極接続用金
具13を取付け、透明面状ヒーターとする。
【0092】(1−6) 外部電極接続用領域として電
極領域と重なる相当部分に穴を開けた接着剤又は粘着剤
付透明保護プラスチック部材7を、該穴が電極領域と重
なる様にして、ヒーター原反の透明導電膜3側と合わせ
接着する。次に、上記方法(1−3)と同様にしてヒー
ター原反から切り離し、少なくとも透明導電膜3の断面
及び周端縁部分が透明保護プラスチック部材7で覆われ
た透明面状ヒーターとする。作製した透明面状ヒーター
の接着剤又は粘着剤付透明保護プラスチックフィルム7
で覆われていない電極部にハトメ14で外部電極接続用
金具13を取付け、透明面状ヒーターとする。ここで、
さらに少なくとも透明保護プラスチック7の上に別の透
明保護プラスチックフィルム(接着層を設けたものでも
良い)を設けても構わない。
【0093】(2) 透明導電膜3上に設置された透明
保護層6付発熱面と電極からなる透明面状ヒーターから
透明保護層付発熱面と電極部分を切出し、透明面状ヒー
ター原反とする。このヒーター原反を使用し、下記(2
−1)乃至(2−4)の方法に従って透明面状ヒーター
を得る。
【0094】(2−1) ヒーター原反の透明導電膜3
側に透明保護プラスチック部材7を合わせ、その反対側
の面にも別の透明保護プラスチック部材を合わせ、ヒー
ター原反周辺で熱圧着し、ヒーター原反が透明保護プラ
スチック部材で覆われた透明面状ヒーターとする。作製
した透明面状ヒーターの透明保護プラスチック部材で覆
われていない電極部にハトメ14で外部電極接続用金具
13を取付け、透明面状ヒーターとする。
【0095】(2−2) 外部電極接続用領域として電
極領域と重なる相当部分に穴を開けた透明保護プラスチ
ック部材7を該穴が電極領域と重なる様にしてヒーター
原反の透明導電膜3側と合わせ、その反対側の面に穴の
空いていない別の透明保護プラスチック部材を合わせ、
ヒーター原反周辺を熱圧着し、ヒーター原反が透明保護
プラスチック部材で覆われた透明面状ヒーターとする。
作製した透明面状ヒーターの透明保護プラスチック部材
で覆われていない電極部にハトメ14で外部電極接続用
金具13を取付け、透明面状ヒーターとする。
【0096】(2−3) ヒーター原反の透明導電膜3
側に、接着剤又は粘着剤付透明保護プラスチック部材7
を合わせ、次に、その反対側の面に別の透明保護プラス
チック部材を合わせ、全面もしくは周辺部を圧着し、ヒ
ーター原反が透明保護プラスチック部材で覆われた透明
面状ヒーターとする。透明導電膜3側と反対側の面にも
別の接着剤又は粘着剤付透明保護プラスチック部材を使
用しても良い。作製した透明面状ヒーターの透明保護プ
ラスチック部材で覆われていない電極部にハトメ14で
外部電極接続用金具13を取付け、透明面状ヒーターと
する。
【0097】(2−4) 外部電極接続用領域として、
電極領域と重なる相当部分に穴を開けた接着剤又は粘着
剤付透明保護プラスチック部材7を該穴が電極領域と重
なる様にしてヒーター原反の透明導電膜3側と合わせ、
つぎに、その反対側の面に穴の空いていない別の透明保
護プラスチック部材を合わせ、圧着し、ヒーター原反が
透明保護プラスチック部材で覆われた透明面状ヒーター
とする。透明導電膜3側と反対側の面にも接着剤又は粘
着剤付透明保護プラスチックフィルムを使用しても良
い。作製した透明面状ヒーターの透明保護プラスチック
フィルムで覆われていない電極部にハトメ14で外部電
極接続用金具13を取付け、透明面状ヒーターとする。
【0098】ただし、本発明は製造方法に限定されず、
例えば、部材7として袋状の透明保護プラスチックフィ
ルムや接着剤付透明保護プラスチックフィルムも使用可
能である。また、EL(エレクトロルミネッセンス)で
発光面保護のために発光面を防湿フィルムで覆う時に使
用されている方法も使用できる。また、これ以外の方法
でも、透明導電膜3が、例えば、透明プラスチックフィ
ルム、接着剤又は粘着剤付透明プラスチックフィルムで
覆い保護できる各種方法も適用できる。なお、本発明の
製造方法において、不要な透明導電膜3が除去されず残
留している場合であっても、アルカリ又はその他の溶媒
により、導電成分が不動体化、安定化し湿分等による断
面及び周端縁部分からの透明導電膜の浸食が防止されて
おれば、不要な透明導電膜が残留していてもよい。
【0099】次に、図19〜26を用いて、本発明の耐
久性透明面状ヒーターの製造方法の好適一例を具体的に
説明する。図19〜26において、(a)は模式的平面
図、(b)はその模式的断面図である。
【0100】まず図19に示す様に、透明基板2の片面
上に透明導電膜3を形成し、透明導電基板とする。次に
図20に示す様に、透明導電膜3の発熱面に相当する面
のパターン状に透明保護層6を印刷形成する。この発熱
面に相当する面とは、後に形成する相対向する電極5、
5’により挟まれて透明導電膜3が発熱する領域であ
り、例えば透明基板2と後で形成する透明保護プラス
チック部材7との接合予定領域、後で形成する電極5
形成領域部、その他めっき用電極部等を除いた領域で
ある。
【0101】次に図21に示す様に、その透明保護層6
の上に、メッキ用のレジスト40を所望のパターンで印
刷塗布する。このレジスト40のパターンは、後に形成
する相対向する電極5、5’形成予定領域を開口部とす
るものであり、透明基板2と後で形成する透明保護プ
ラスチック部材7との接合予定領域、透明保護層6
上、その他めっき不要な部分を被覆するものである。
次に図22に示す様に、メッキを施すことにより、金属
メッキ層41を形成する。次に図23に示す様に、不要
部分の透明導電膜3、すなわち透明保護層6及び電極5
が形成された領域以外の部分の透明導電膜3を除去す
る。
【0102】次に図24に示す様に、電極5及び透明保
護層6の上面並びに透明導電膜3及び電極5の断面を被
覆し、かつ透明基板2上と接合するように、透明保護プ
ラスチック部材7を形成する。
【0103】次に図25(拡大図)に示す様に、型抜き
により、各透明面状ヒーター毎に切断する。この型抜き
は、透明導電膜3が除去された透明基板2の領域と、透
明保護プラスチック部材7との接合部で切離すと同時
に、ハトメの穴42、42’を形成するものである。次
に図26に示す様に、ハトメ14、14’を用いて外部
接続用金具13、13’を設ける。この様にして、透明
保護プラスチック部材7により透明導電膜3及び電極5
の断面が防蝕処理された本発明の透明面状ヒーターが得
られる。
【0104】図29、30は、所定のパターンを有する
透明導電膜の例を示す模式的平面図である。このパター
ン付き透明面状ヒーターは、図20〜図26の操作に従
って透明保護プラスチック部材を形成して作製できる。
【0105】また、ハトメ法の代りに、図27(a)
(b)、図28に示すような接続具を使用しても良い。
図27(a)(b)に示す外部接続用金具は、相対する
二つの平板を設けた金具である。電極部をその二つの平
板の間に挟み、機械的圧力、機械的圧力と加熱、又は機
械的圧力と抵抗熔接により電極部に固定できる。この金
具により線を通せる様に穴をあけても良い(図27
(b)、図28)。その穴により線を通した際、そのよ
り線はハンダ付けにより接続用金具に固定できる。図2
8に示す外部接続用金具は、図27に示す接続具と同様
の接続具である。
【0106】なお、以上例示した本発明の製造方法にお
いては、レジスト40を使用しているが、このレジスト
としては、通常使用されるレジストなら如何なる物でも
使用することができる。例えば、アルカリ剥離型や溶剤
剥離型のエッチングレジスト、メッキレジスト、穴埋め
インキ、ソルダーレジスト、アクティブ用レジストが好
ましい。すなわち、環化ゴム、ポリけい皮酸等をベース
にしたネガ型ホトレジストやフェノール及びクレゾー
ル、ノボラック樹脂等をベースにしたポジ型フォトレジ
スト等のフォトレジスト、メラミン樹脂系、エポキシ樹
脂系、イミド変性系等の熱硬化型ソルダーレジスト、ラ
ジカル重合系、カチオン重合系等の紫外線硬化型ソルダ
ーレジストやドライフィルムレジスト等が例示される。
さらに、メタアクリレート共重合体等をベースにしたポ
ジ型X線レジストやアクリレート等をベースにしたネガ
型X線レジスト等のX線レジストやメタアクリレート及
びその共重合体等をベースにしたポジ型電子線レジスト
やポトレジスト系、シリコーン樹脂系、エポキシ高分子
系、ポリシオキサン系等のネガ型電子線レジスト等の電
子線レジストも使用できる。
【0107】
【実施例】以下、本発明を実施例により具体的に説明す
る。
【0108】<実施例1>可視光線透過率89%、厚さ
100μmのポリエチレンテレフタレート(PET)フ
ィルム上に、銀(厚さ10nm)/銅(厚さ1nm)/
窒化ケイ素(厚さ30nm)/酸化インジウム(厚さ6
0nm)からなる積層膜を反応性DCマグネトロンスパ
ッタリング法により堆積させ、透明導電性フィルムを形
成した。得られた透明導電性フィルムの可視光線透過率
は76%、表面抵抗は7Ω/□であった。得られた透明
導電膜の上に、透明基板と透明保護プラスチック部材と
の接合予定領域、ヒーター用電極形成領域部及びめっき
用電極部を除いて、紫外線硬化型透明ウレタンアクリレ
ート(三菱レイヨン(株)製、商品名ダイヤビームUK
−6074)を塗布硬化し、厚み10μmの透明保護層
を形成した。次に、透明基板と透明保護プラスチック部
材との接合予定領域にレジストを設けた。次いで、pH
4.5のスルファミン酸ニッケルめっき浴で電気メッキ
を行い5μm厚みのニッケル膜を形成し、メッキ金属層
とした。さらに、レジストを1%KOH水溶液に浸すこ
とにより除去後、8%塩酸溶液に浸漬し、不要な導電膜
を除去した。電極の大きさは125mm(長さ)×4m
m(幅)とし、電極間の距離は90mmとした。
【0109】さらに外部電極との接続部相当領域を残し
て20μm厚みの透明ウレタンアクリレート(ダイヤビ
ームUK−6074)を設け、透明保護プラスチック部
材を形成した。次に、透明導電膜が除去された透明基板
領域と透明保護プラスチック部材との接合部で切離した
後、透明保護プラスチック部材が設けられていない外部
電極との接続部相当領域にハトメで接続用金具を取付
け、図1〜4に示したような透明導電膜の断面及び周端
縁部を含む発熱面側が透明保護プラスチック部材で覆わ
れた透明面状ヒーターを作製した。そして、透明基板側
にセパレーター(離型シート)付き感圧性接着層(粘着
層)を設けて透明面状ヒーターを完成させた。この透明
面状ヒーターの両電極間の抵抗は5Ωであった。
【0110】この透明面状ヒーターのセパレーターを剥
がし、ガラス板に貼り、ガラス板と共にこの透明面状ヒ
ーターを−20℃の恒温槽内に入れて、その後、13V
の電圧を投入したところ、1分間で+2℃まで表面温度
が上昇した。すなわち温度上昇分は、22℃であった。
次に、1N塩酸に1時間浸漬したところ、端面に変化は
なかった。また85℃×95%での高温高湿試験を行っ
たが、2,000時間後、端面に変化は見られなかっ
た。その後、電極間に13V印加し、通電後1分間後の
発熱の分布を赤外線式温度計(日本アヴィオニクス
(株)製、商品名Avio)を用いて調べた(以下、こ
れを発熱テストという)。この発熱テストにおいて、透
明面状ヒーターは異常無く発熱した。
【0111】<実施例2>可視光線透過率89%、10
0μm厚のPETフィルム上に、窒化ケイ素(厚さ50
nm)/銀(厚さ10nm)/酸窒化ケイ素(厚さ60
nm)からなる積層膜を反応性DCマグネトロンスパッ
タリング法により堆積させ、透明導電性フィルムを形成
した。得られた透明導電膜の上に、透明基板と透明保護
プラスチック部材との接合予定領域、ヒーター用電極形
成領域部及びめっき用電極部を除いて実施例1において
用いたものと同じ紫外線硬化型透明ウレタンアクリレー
トを塗布硬化し、厚み10μmの透明保護層を形成し
た。次に、透明基板と透明保護プラスチック部材との接
合予定領域にレジストを設けた。その後、電極形成領域
部に銅フィラーを含む導電性ペースト(フェノール樹脂
バインダー)を塗布し、150℃で30分保持後、15
μm厚みの導電層(比抵抗6×10- 5 Ω・cm)を設
けた。次いで、該透明導電層をPH=2の塩酸液で洗
い、さらに水洗後、pH1のアルカノールスルフォン酸
浴中で電気めっきを行い、約5μm厚みのスズ鉛合金か
らなるはんだ層を形成して金属電極とした。さらに、レ
ジストを実施例1と同様にして除去後、8%塩酸溶液に
浸漬し、不要な透明導電膜を除去し、透明面状ヒーター
原反を完成させた。
【0112】次に、8μmのポリエステルからなる接着
層を設けた25μmPETフィルムを発熱面側と接着層
が相対する様に重ね、透明基板の透明導電膜が除去され
た領域と該PETフィルムの重なり領域を100℃で3
0秒保持し、接合した。
【0113】透明導電膜が除去された透明基板領域とP
ETフィルムからなる透明保護プラスチックフィルムと
の接合部で切離した後、電極部にハトメで外部電極接続
用金具を取付け、透明導電膜の断面及び周端縁部を含む
発熱面側が透明保護プラスチックフィルムで覆われた透
明面状ヒーターを作製した。金属電極の大きさは25m
m(長さ)×4mm(幅)とし、電極間の距離は90m
mとした。両電極間の抵抗は5Ωであった。
【0114】この透明面状ヒーターを−20℃の恒温槽
内に入れて放置し、その後、13Vの電圧を投入したと
ころ、1分間で+2℃まで表面温度が上昇した。すなわ
ち温度上昇分は、22℃であった。次に、1N塩酸に1
時間浸漬したところ、端面に変化はなかった。また85
℃×95%での高温高湿試験を行ったが、2,000時
間後、端面に変化は見られなかった。その後発熱テスト
を行ったが、異常無く発熱した。
【0115】<実施例3>可視光線透過率89%、10
0μm厚のPETフィルム上に、酸化インジウム(厚さ
40nm)/銀(厚さ10nm)/酸化インジウム(厚
さ60nm)からなる積層膜を反応性DCマグネトロン
スパッタリング法により堆積させ、透明導電性フィルム
を形成した。得られた透明導電膜の上に、透明基板と透
明保護プラスチック部材との接合予定領域、ヒーター用
電極形成領域部及びめっき用電極部を除いて、実施例1
において用いたものと同じ紫外線硬化型透明ウレタンア
クリレートを塗布硬化し、厚み10μmの透明保護層を
形成した。次に、透明基板と透明保護プラスチック部材
との接合予定領域にレジストを設けた。次に、電極形成
領域部に銀フィラーを含む導電性ペースト(アクリル樹
脂バインダー:三井東圧化学(株)製、商品名MSP−
600F)を塗布し、140℃で30分保持後、10μ
m厚みの導電層(比抵抗6×10- 5 Ω・cm)を設け
た。さらに、片面に接着層を設けた25μm銅箔をその
上に接着層を介して接着した。さらに該銅箔の上に前記
導電性ペースト(アクリル樹脂バインダー)を塗布し、
140℃で30分保持後、10μm厚みの導電層(比抵
抗6×10- 5 Ω・cm)を設け、電極とした。次い
で、不要部分を切り離し、透明導電膜の保護されていな
い透明面状ヒーターの原反を作製した。
【0116】次に、外部電極との接続相当領域に穴を開
けたOPP(延伸ポリプロピレン)フィルムを該穴が透
明面状ヒーター原反の電極と合うように重ね合わせた。
また透明基板側に穴の開いていないOPPフィルムを重
ねて、透明面状ヒーター原反の周辺でOPPフィルム同
士を熱圧着し、さらに、不要部分を切離し、透明面状ヒ
ーターを完成させた。
【0117】この透明面状ヒーターを−20℃の恒温槽
内に入れて放置し、その後、13Vの電圧を投入したと
ころ、1分間で+2℃まで表面温度が上昇した。すなわ
ち温度上昇分は、22℃であった。次に、1N塩酸に1
時間浸漬したところ、端面に変化はなかった。また85
℃×95%での高温高湿試験を行ったが、2,000時
間後、端面に変化は見られなかった。その後、発熱テス
トを行ったが、異常無く発熱した。
【0118】<実施例4>可視光線透過率89%、10
0μm厚のPETフィルム上に、窒化ケイ素(厚さ30
nm)/チタン(厚さ1nm)/15%金を含む銀(厚
さ10nm)/窒化ケイ素(厚さ30nm)/酸化イン
ジウム(厚さ30nm)からなる積層膜を反応性RFイ
オンプレーティング法により堆積させ、透明導電性フィ
ルムを形成した。得られた透明導電性フィルムの可視光
線透過率は74%、表面抵抗は7Ω/□であった。以
下、実施例1と同様にして、透明面状ヒーターを作製し
た。次に、1N塩酸に1時間浸漬したところ、端面に変
化はなかった。また85℃×95%での高温高湿試験を
行ったが、2、000時間後、端面に変化は見られなか
った。その後発熱テストを行ったが、異常無く発熱し
た。
【0119】<実施例5>厚さ100μmのポリカーボ
ネート(PC)フィルムの片面上に、熱硬化型ポリウレ
タン層(厚さ10nm:三井東圧化学(株)製、商品名
オレスターUD101N)、ポリビニルアルコール層
(厚さ8nm)を逐次積層した。さらに熱硬化型シリコ
ーン樹脂(厚さ20μm:東レダウコーニングシリコー
ン(株)製、商品名SR2410)を塗布し、防湿性、
ガスバリヤー性フィルムを作製した。ASTM−D14
34に準じて、このフィルムの酸素透過度の測定を行っ
たところ、0.5cc・m-2・day-1であった。さら
に、相対湿度100%における酸素透過率をASTM−
D3985に準じて測定したところ0.6cc・m-2
day-1以下であった。次に、ASTM−E96(38
℃、90%RH)にて、水蒸気透過率を測定したとこ
ろ、0.2g・m-2・day-1であった。この防湿性、
ガスバリヤー性フィルムの透明基板の上に粘着剤を25
μm厚みで設け、実施例2で作製した透明面状ヒーター
の原反の発熱面側に貼り付けた。この透明導電膜が除去
された透明基板領域と透明保護プラスチック部材との接
合部で切離した後、電極部にハトメで、外部電極接続用
金具を取付け、透明導電膜の断面及び周端縁部熱面側が
透明保護プラスチックで覆われた透明面状ヒーターを作
製した。
【0120】この透明面状ヒーターを−20℃の恒温槽
内に入れて放置し、その後、13Vの電圧を投入したと
ころ、1分間で+2℃まで表面温度が上昇した。すなわ
ち温度上昇分は、22℃であった。また、85℃×95
%での高温高湿試験を行ったが、1,000時間後、端
面に変化は見られなかった。その後発熱テストを行った
が、異常無く発熱した。
【0121】<実施例6>透明導電膜を10Ω/□IT
O(酸化インジウム・スズ)に変えた以外は実施例2と
同じにして、透明面状ヒーターを作製した。次に、1N
塩酸に1時間浸漬したところ、端面に変化はなかった。
【0122】<比較例1>透明保護プラスチック部材を
設けないこと以外は実施例1で作製したものと同じ条件
で透明面状ヒーターを作成し、1N塩酸に1時間浸漬し
たところ、端面に斑点状の変色があり、部分的に端面が
はがれた。また、85℃×95%での高温高湿試験を行
ったが、500時間後、端面に斑点状の変色が現れ、5
00時間後には、中心部付近までも斑点状の変色が進行
し、透明面状ヒーターとして使用できなくなった。
【0123】<比較例2>透明保護プラスチック部材を
設けないこと以外は実施例3で作製したものと同じ条件
で透明面状ヒーターを作成し、85℃×95%での高温
高湿試験を行ったが、500時間後、端面に斑点状の変
色が現れ、ところによっては斑点状の変色が進行し、ヒ
ーターとして使用できなくなった。
【0124】<比較例3>透明保護プラスチック部材を
設けないこと以外は実施例4で作製したものと同じ条件
で透明面状ヒーターを作製し、1N塩酸に1時間浸漬し
たところ、端面に斑点状の変色があり、部分的に端面が
はがれた。
【0125】<比較例4>透明保護プラスチック部材を
設けないこと以外は実施例6で作製したものと同じ条件
で透明面状ヒーターを作製した。次に、1N塩酸に1時
間浸漬したところ、透明面状ヒーターの端面部の透明導
電膜の一部が溶けてなくなっていた。
【0126】<実施例7>可視光線透過率89%、10
0μm厚のPETフィルム上に、窒化ケイ素(厚さ30
nm)/銀(厚さ10nm)/銅(厚さ1nm)/窒化
ケイ素(厚さ10nm)/酸化インジウム(厚さ60n
m)からなる積層膜を反応性RFマグネトロンスパッタ
リング法により堆積させ、透明導電性フィルムを形成し
た。得られた透明導電性フィルムの可視光線透過率は7
4%、表面抵抗は7Ω/□であった。得られた積層膜の
上に、めっき用電極部及びヒーター用電極形成領域部を
除いて、実施例1において用いたものと同じ紫外線硬化
型透明ウレタンアクリレートを塗布硬化し、厚み10μ
mの透明保護層を形成した。次に、電極形成領域部に銅
フィラーを含む導電性ペースト(フェノール樹脂バイン
ダー)を塗布し、160℃で30分保持後、10μm厚
みの導電層(比抵抗6×10- 5 Ω・cm)を設けた。
次いで、pH4.5のスルファミン酸ニッケルめっき浴
で電気メッキを行い5μm厚みのニッケル膜を形成し、
メッキ金属層とした。電極の大きさは125mm(長
さ)×4mm(幅)とし、電極間の距離は90mmとし
た。さらに電極の接続部を残して20μm厚みの粘着剤
付きの25μm厚みのPETフィルムを積層し、透明保
護プラスチック部材を形成した。そして、透明基板側に
セパレーター(離型シート)付き粘着層を設けて透明面
状ヒーターを完成させた。形成された透明面状ヒーター
の両電極間の抵抗は5Ωであった。
【0127】この透明面状ヒーターのセパレーターを剥
がし、ガラス板に貼り、ガラス板とともにこの透明面状
ヒーターを−20℃の恒温槽内に入れて放置し、その
後、13Vの電圧を投入したところ、1分間で+2℃ま
で表面温度が上昇した。すなわち温度上昇分は、22℃
であった。
【0128】次に、1,2,3−ベンゾトリアゾールを
5重量%含有する変性酢酸ビニール樹脂を透明面状ヒー
ターの端面(切断面)に5μm厚みで塗布し、110℃
で5分保持し、防蝕剤を含む有機物保護層とした。
【0129】これを1N塩酸に1時間浸漬したところ、
端面に変化はなかった。また、85℃×95%での高温
高湿試験を行ったが、2、000時間後、端面に変化は
見られなかった。その後、発熱テストを行ったが、問題
なく発熱することを確認した。
【0130】<実施例8>可視光線透過率89%、10
0μm厚のPETフィルム上に窒化ケイ素(厚さ50n
m)/銀(厚さ10nm)/酸窒化ケイ素(厚さ60n
m)からなる積層膜を反応性RFマグネトロンスパッタ
リング法により堆積させ、透明導電性フィルムを形成し
た。得られた積層膜上のヒーター用発熱面領域部に実施
例1において用いたものと同じ紫外線硬化型透明ウレタ
ンアクリレートを塗布硬化し第1の透明保護層を形成し
た。
【0131】その後、電極形成領域部に銅フィラーを含
む導電性ペースト(フェノール樹脂バインダー)を塗布
し、150℃で30分保持後、10μm厚みの導電層
(比抵抗6×10- 5 Ω・cm)を設けた。次いで、該
導電層をPH=2の酸液で洗い、さらに水洗後、pH1
のアルカノールスルフォン酸浴中で電気めっきを行い、
約5μm厚みのスズ鉛合金からなるはんだ層を形成して
金属電極とした。金属電極の大きさは25mm(長さ)
×4mm(幅)とし、電極間の距離は90mmとした。
両電極間の抵抗は5Ωであった。この透明面状ヒーター
を−20℃の恒温槽内に入れて放置し、その後、13V
の電圧を投入したところ、1分間で+2℃まで表面温度
が上昇した。すなわち温度上昇分は、22℃であった。
【0132】この透明面状ヒーターの周端縁部分に縁塗
用クリヤー(エトン2100、川上塗料製)を塗布し乾
燥し、50μm厚みの防蝕剤を含む有機物保護層とし
た。
【0133】この透明面状ヒーターに85℃×95%で
の高温高湿試験を行ったが、1000時間後でも変化は
なかった。また、その後発熱テストを行ったが、問題な
いことを確認した。
【0134】<実施例9>可視光線透過率89%、10
0μm厚のPETフィルム上に、酸化インジウム(厚さ
40nm)/銀(厚さ10nm)/酸化インジウム(厚
さ60nm)からなる積層膜を反応性RFマグネトロン
スパッタリング法により、堆積させ、透明導電性フィル
ムを形成した。得られた積層膜の上に、めっき用電極部
及びヒーター用電極形成領域部を除いて、実施例1にお
いて用いたものと同じ紫外線硬化型透明ウレタンアクリ
レートを塗布硬化し、厚み10μmの透明保護層を形成
した。次に、電極形成領域部に銀フィラーを含む導電性
ペースト(アクリル樹脂バインダー)を塗布し、140
℃で30分保持後、10μm厚みの導電層(比抵抗6×
10- 5 Ω・cm)を設けた。次いで、片面に接着剤を
設けた銅箔をその上に接着層を介して接着した。さらに
該銅箔の上に前記導電性ペースト(アクリル樹脂バイン
ダー)を塗布し、140℃で30分保持後、10μm厚
みの導電層(比抵抗6×10- 5 Ω・cm)を設け、電
極とした。さらに電極の接続部を残して20μm厚みの
粘着剤付きの25μm厚みのPETフィルムを積層し透
明保護プラスチック層を形成した。
【0135】次に、紫外線硬化型封止シール剤であるロ
ックタイト350(変成アクリレート)を該透明面状ヒ
ーターの周端縁部分に塗布、乾燥し、50μm厚みの防
蝕剤を含む有機物保護層を設けた。
【0136】これを1Nの塩酸に1時間侵漬したとこ
ろ、周端縁部分に変化は無かった。また、85℃×95
%での高温高湿試験を行ったが、1000時間後端面に
変化は認められなかった。その後、発熱テストを行った
が、問題なく発熱することを確認した。
【0137】<実施例10>可視光線透過率89%、1
00μm厚のPETフィルム上に、銀(厚さ10nm)
/銅(厚さ1nm)/窒化ケイ素(厚さ40nm)/酸
化インジウム(厚さ60nm)からなる積層膜を反応性
RFマグネトロンスパッタリング法により、堆積させ、
透明導電性フィルムを形成した。得られた透明導電性フ
ィルムの可視光線透過率は76%、表面抵抗は7Ω/□
であった。得られた積層膜の上に、めっき用電極部及び
ヒーター用電極形成領域部を除いて実施例1において用
いたものと同じ紫外線硬化型透明エポキシアクリレート
を塗布硬化し、厚み10μmの透明保護層を形成した。
次にpH4.5のスルファミン酸ニッケルめっき浴で電
気メッキを行い5μm厚みのニッケル膜を形成し、メッ
キ金属層とした。電極の大きさは125mm(長さ)×
4mm(幅)とし、電極間の距離は90mmとした。両
電極間の抵抗は5Ωであった。
【0138】この透明面状ヒーターを−20℃の恒温槽
内に入れて放置し、その後13Vの電圧を投入したとこ
ろ、1分間で+2℃まで表面温度が上昇した。すなわち
温度上昇分は、22℃であった。
【0139】次に、1,2,3ベンゾトリアゾールを5
重量%含有する変性酢酸ビニール樹脂を透明面状ヒータ
ーの断面に5μm厚みで塗布し、110℃で5分保持
し、防蝕剤を含む有機物保護層を設けた。
【0140】これを1N塩酸に1時間浸漬したところ、
端面に変化はなかった。また、85℃×95%での高温
高湿試験を行ったが、1、000時間後、端面に変化は
見られなかった。その後、発熱テストを行ったが、問題
なく発熱することを確認した。
【0141】<比較例5>実施例7と同様にして作製し
た透明面状ヒーターの端面に防蝕処理をしないで、1N
塩酸に1時間浸漬したところ、端面に斑点状の変色があ
り、部分的に端面がはがれた。
【0142】<比較例6>実施例8と同様にして作製し
た透明面状ヒーターの端面に防蝕処理をしないで、85
℃×95%での高温高湿試験を行ったが、500時間
後、端面に斑点状の変色が現れ、1,000時間後に
は、中心部付近までも斑点状の変色が進入し、透明面状
ヒーターとして使用できなくなった。
【0143】<比較例7>実施例9と同様にして作製し
た透明面状ヒーターの端面に防蝕処理をしないで、1N
塩酸に1時間浸漬したところ、端面に斑点状の変色があ
り、部分的に端面がはがれた。
【0144】<実施例11>可視光線透過率89%、厚
さ100μmのPETフィルム上に、銀(厚さ10n
m)/銅(厚さ1nm)/窒化ケイ素(厚さ30nm)
/酸化インジウム(厚さ60nm)からなる積層膜を金
属ターゲットを使った反応性DCマグネトロンスパッタ
リング法により堆積させ、透明導電性フィルムを形成し
た。得られた透明導電性フィルムの可視光線透過率は7
6%、表面抵抗は7Ω/□であった。得られた透明導電
膜の上に、透明基板と防蝕層との接合予定領域、発熱面
上のパターン化した導電膜以外の領域、ヒーター用電極
形成領域部及びめっき用電極部を除いて、溶剤型の紫外
線硬化型透明ウレタンアクリレートを塗布硬化し、所定
のパターンを持つ厚み10μmの透明保護層を形成し
た。次に、透明基板と防蝕層との接合予定領域にレジス
トを設けた。次いで、pH4.5のスルファミン酸ニッ
ケルめっき浴で電気メッキを行い5μm厚みのニッケル
膜を形成し、電極とした。さらに、レジストを1%KO
H水溶液に浸して除去後、8%塩酸溶液に浸漬し、中央
部での導電性膜線間巾を200μmとした所定のパター
ン持つ導電膜を形成すると共に、不要な導電膜を除去し
た(図30参照)。
【0145】電極の大きさは125mm(長さ)×4m
m(幅)であり、電極間の距離は90mmであった。さ
らに、電極内の外部電極との接続部相当領域を残して2
0μm厚みの透明ウレタンアクリレートで、防蝕層を形
成した。
【0146】透明導電膜が除去された透明基板領域と防
蝕層との接合部で切離した後、電極上で防蝕層が設けら
れていない外部電極との接続部相当領域に接続用金具を
抵抗熔接で電極へ熱融着し、取付けた。
【0147】そして、透明基板側にセパレーター(離型
シート)付き感圧性接着層(粘着層)を設けて、接続用
端子付透明面状ヒーターを完成させた。
【0148】形成された透明面状ヒーターの両電極間の
抵抗は5Ωであった。接続用金具にはんだ付けで電源の
導線を接続した透明面状ヒーターのセパレーターを剥が
し、ガラス板に貼り、ガラス板と共にこの透明面状ヒー
ターを−20℃の恒温槽内に入れて放置し、その後、1
3Vの電圧を投入したところ、1分間で+2℃まで表面
温度が上昇した。すなわち温度上昇分は、22℃であっ
た。また、発熱面内の温度分布は±1℃であり、均一で
あった。
【0149】次に、1N塩酸に1時間浸漬したところ、
端面に変化はなかった。また85℃×95%での高温高
湿試験を行ったが、1,000時間後、端面に変化は見
られなかった。その後、発熱テストを行ったが、異常無
く発熱した。
【0150】
【発明の効果】以上説明した本発明によれば、湿分等の
汚染物質に対する耐久性が向上し、環境安定性が優れ、
信頼性が高く、かつ光線透過率の高い透明面状ヒーター
及びその製造方法を提供できる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の好ましい一例の模式的平面図である。
【図2】図1のA−A’線の模式的断面図である。
【図3】(a)(b)は、各々、図1のB−B’線の模
式的断面図である。
【図4】図1の模式的斜視図である。
【図5】他の一例を示すための、図1のA−A’線の模
式的断面図である。
【図6】他の一例を示すための、図1のA−A’線の模
式的断面図である。
【図7】本発明の好ましい他の一例の模式的平面図であ
る。
【図8】図7のC−C’線の模式的断面図である。
【図9】他の一例を示すための、図1のA−A’線の模
式的断面図である。
【図10】図1のD−D’線の模式的断面図である。
【図11】他の一例を示すための、図1のD−D’線の
模式的断面図である。
【図12】本発明の透明面状ヒーターを、特に支持体へ
取付ける場合における好ましい例を示すための模式的断
面図である。
【図13】本発明の好ましい一例の模式的平面図であ
る。
【図14】図13のA−A’線の模式的断面図である。
【図15】図13の模式的斜視図である。
【図16】他の一例を示すための、図13のA−A’線
の模式的断面図である。
【図17】他の一例を示すための、図13のA−A’線
の模式的断面図である。
【図18】他の一例を示すための、図13のA−A’線
の模式的断面図である。
【図19】本発明の透明面状ヒーターの製造方法におけ
る工程を例示する図であり、(a)は模式的平面図、
(b)はその模式的断面図である。
【図20】本発明の透明面状ヒーターの製造方法におけ
る工程を例示する図であり、(a)は模式的平面図、
(b)はその模式的断面図である。
【図21】本発明の透明面状ヒーターの製造方法におけ
る工程を例示する図であり、(a)は模式的平面図、
(b)はその模式的断面図である。
【図22】本発明の透明面状ヒーターの製造方法におけ
る工程を例示する図であり、(a)は模式的平面図、
(b)はその模式的断面図である。
【図23】本発明の透明面状ヒーターの製造方法におけ
る工程を例示する図であり、(a)は模式的平面図、
(b)はその模式的断面図である。
【図24】本発明の透明面状ヒーターの製造方法におけ
る工程を例示する図であり、(a)は模式的平面図、
(b)はその模式的断面図である。
【図25】本発明の透明面状ヒーターの製造方法におけ
る工程を例示する図であり、(a)は模式的平面図、
(b)はその模式的断面図である。
【図26】本発明の透明面状ヒーターの製造方法におけ
る工程を例示する図であり、(a)は模式的平面図、
(b)はその模式的断面図である。
【図27】(a)(b)は、各々外部接続用金具の他の
例を示す模式的斜視図である。
【図28】外部接続用金具の他の例を示す模式的斜視図
である。
【図29】所望パターン形状の透明導電膜を有する本発
明の透明面状ヒーターを例示する模式的平面図である。
【図30】所望パターン形状の透明導電膜を有する本発
明の透明面状ヒーターを例示する模式的平面図である。
【図31】従来の透明面状ヒーターを例示する模式的断
面図である。
【符号の説明】
1 透明面状ヒーター 2 透明基板 3 透明導電膜 5、5’ 電極 5a、5a’ 接続部 5b、5b’ 導電性樹脂層 5c、5c’ メッキ金属層 6 透明保護層 7 透明保護プラスチック部材 8 接着層 9 透明保護プラスチックフィルム 10 接着層 11 セパレーター 12、12’ 穴 13、13’ 外部接続用金具 14、14’ ハトメ 15 偏光板(P) 16 偏光板(Q) 17 液晶表示素子 18 バックライト 31 防蝕成分層 32 防蝕成分を含む樹脂層 40 レジスト 41 金属メッキ層 42 穴 51 透明基板 52 透明導電膜 53、53’ 電極 54 透明保護層
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 原田 祐一郎 愛知県名古屋市南区丹後通2丁目1番地 三井東圧化学株式会社内 (72)発明者 坂井 祥浩 愛知県名古屋市南区丹後通2丁目1番地 三井東圧化学株式会社内 (72)発明者 百々 寿浩 東京都千代田区霞が関三丁目2番5号 三 井東圧化学株式会社内 (72)発明者 中島 明美 愛知県名古屋市南区丹後通2丁目1番地 三井東圧化学株式会社内

Claims (17)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 透明基板と、該透明基板の上に積層され
    た透明導電膜と、該透明導電膜の第一端部上に伸長する
    第一の電極と、該第一端部から離れ相対向する第二端部
    上に伸長する第二の電極と、該透明導電膜のうち電極が
    形成されていない部分に積層された透明保護層とを有し
    て成る透明面状ヒーターにおいて、 前記透明導電膜の断面が、防蝕処理されていることを特
    徴とする透明面状ヒーター。
  2. 【請求項2】 前記透明導電膜が所定のパターンを有
    し、前記透明面状ヒーターの発熱面として機能する請求
    項1記載の透明面状ヒーター。
  3. 【請求項3】 前記電極の断面及び前記透明保護層の断
    面が防蝕処理されている請求項1記載の透明面状ヒータ
    ー。
  4. 【請求項4】 前記透明導電膜は、透明薄膜と、銀及び
    銅より成る群から選ばれる少なくとも一つを主成分とす
    る金属薄膜とを各々少なくとも1層含む請求項1または
    2記載の透明面状ヒーター。
  5. 【請求項5】 前記透明薄膜は、金属酸化物、金属窒化
    物、金属酸化窒化物、金属窒化水素化物及び金属炭化物
    より成る群から選ばれる材料の単層、又は二以上の層か
    ら成る積層体である請求項4記載の透明面状ヒーター。
  6. 【請求項6】 前記金属薄膜は、第一の金属薄膜(A)
    と第二の金属薄膜(B)とから成り、かつ透明基板側か
    らAB、BAB、又はBAの様に積層される構成を有
    し、 第一の金属薄膜(A)は、 (i) 銀及び銅より成る群(a1)から選ばれる少なくと
    も一種の金属の単層又は積層体、 (ii)前記群(a1)から選ばれる少なくとも一種の金属
    と、パラジウム、白金及び金より成る群(a2)から選
    ばれる少なくとも一種の金属との合金薄膜の単層又は積
    層体、若しくは、 (iii) 前記群(a1)から選ばれる少なくとも一種の金
    属と、前記群(a2)から選ばれる少なくとも一種の金
    属とから構成される混合物薄膜の単層又は積層体であ
    り、 第二の金属薄膜(B)は、 (iv)銅、ニッケル、スズ、インジウム、チタン、パラジ
    ウム、アルミニウム、クロム、珪素、タングステン、バ
    ナジウム、亜鉛、タンタル、金、白金、及び、コバルト
    より成る群(b1)から選ばれる少なくとも一種の金属
    の単層又は積層体、 (v) 前記群(b1)から選ばれる少なくとも一種の金属
    の合金薄膜の単層又は積層体、若しくは、 (vi)前記群(b1)から選ばれる少なくとも一種の金属
    から構成される混合物薄膜の単層又は積層体、である請
    求項4記載の透明面状ヒーター。
  7. 【請求項7】 前記透明導電膜の断面の防蝕処理は、透
    明保護プラスチック部材を設ける事ことにより為されて
    いる請求項1または2記載の透明面状ヒーター。
  8. 【請求項8】 前記透明保護プラスチック部材は、透明
    保護プラスチックフィルム又はシートである請求項7記
    載の透明面状ヒーター。
  9. 【請求項9】 前記透明保護プラスチック部材は、接着
    層を介して設けられている請求項7記載の透明面状ヒー
    ター。
  10. 【請求項10】 前記透明保護プラスチック部材は、ヒ
    ーターの端面全体に設けられている請求項7記載の透明
    面状ヒーター。
  11. 【請求項11】 前記透明導電膜の断面の防蝕処理は、
    防蝕剤を用いて為されている請求項1または2記載の透
    明面状ヒーター。
  12. 【請求項12】 前記防蝕剤は、 1)ベンゾトリアゾール、インダゾール、イミダゾー
    ル、及びそれらの誘導体より成る群から選ばれる一又は
    二以上の有効成分、 2)アミノ酸、アミノ酸エステル、アミノ酸のアルカリ
    金属塩、アンモニア、及びアミン塩より成る群から選ば
    れる一又は二以上の有効成分、 3)メルカプタンあるいはそれから誘導される密接な関
    係にある分子の有効成分、 4)銅キレート化合物からなる有効成分、 5)前記1)〜4)の混合物、若しくは、 6)前記1)〜4)の混合物に第三成分を含む混合物、
    から成る請求項11記載の透明面状ヒーター。
  13. 【請求項13】 前記1)〜6)の何れかの成分から成
    る防蝕剤を含む有機物保護層が、少なくとも前記透明導
    電膜の断面に設けられている請求項12記載の透明面状
    ヒーター。
  14. 【請求項14】 前記1)〜6)の何れかの成分から成
    る防蝕剤を含む接着層が、少なくとも前記透明導電膜の
    断面に設けられている請求項12記載の透明面状ヒータ
    ー。
  15. 【請求項15】 透明基板と、該透明基板の上に積層さ
    れた透明導電膜と、該透明導電膜の第一端部上に伸長す
    る第一の電極と、該第一端部から離れ相対向する第二端
    部上に伸長する第二の電極と、該透明導電膜のうち電極
    が形成されていない部分に積層された透明保護層とを有
    して成る透明面状ヒーターの製造方法において、 前記透明導電膜の断面を防蝕処理する工程を含むことを
    特徴とする透明面状ヒーターの製造方法。
  16. 【請求項16】 前記透明基板の一主面上に積層された
    前記透明導電膜の発熱面に相当する面上に前記透明保護
    層を設ける第一工程と、透明保護プラスチック部材が設
    けられる部分に相当する該透明導電膜の領域にレジスト
    を設ける第二工程と、前記第一の電極及び第二の電極を
    設ける第三工程と、該レジストを除去する第四工程と、
    不要の該透明導電膜を除去する第五工程と、該透明保護
    プラスチック部材で少なくとも該透明導電膜の断面及び
    ヒーターの周端縁部分を覆う第六工程と、不要部分を除
    去する第七工程と、を含む透明面状ヒーターの製造方
    法。
  17. 【請求項17】 前記透明導電膜の断面が透明保護プラ
    スチック部材で覆われていない透明面状ヒーターを予め
    作製する第一工程と、該透明導電膜の断面、並びに該ヒ
    ーターの周端縁部分及び両主面を透明保護プラスチック
    部材で覆う第二工程とを含む請求項15記載の透明面状
    ヒーターの製造方法。
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