JPH095965A - ハロゲン化銀カラー写真感光材料の処理方法 - Google Patents

ハロゲン化銀カラー写真感光材料の処理方法

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JPH095965A
JPH095965A JP17555795A JP17555795A JPH095965A JP H095965 A JPH095965 A JP H095965A JP 17555795 A JP17555795 A JP 17555795A JP 17555795 A JP17555795 A JP 17555795A JP H095965 A JPH095965 A JP H095965A
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acid
layer
bleach
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JP17555795A
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Takatoshi Ishikawa
隆利 石川
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Fujifilm Holdings Corp
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Fuji Photo Film Co Ltd
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Abstract

(57)【要約】 【目的】脱銀性に優れたハロゲン化銀カラー感材の処理
をする。 【構成】スルフィン酸類を含有した漂白定着液を高循環
条件下で用いて処理するハロゲン化銀カラー感光材料の
処理方法。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明はハロゲン化銀カラー写真
感光材料の処理方法に関し、特に、脱銀性能に優れた迅
速な処理方法を提供することにある。
【0002】
【従来の技術】ハロゲン化銀カラー写真感光材料の処理
方法においては、一般にカラー現像、脱銀、水洗、安定
の処理が施される。とりわけ、脱銀工程においては、処
理の簡易化、迅速化の観点で、漂白定着液が用いられる
ようになってきた。しかしながら、漂白定着液は、酸化
剤と還元剤が共存する系となるために、その酸化力は漂
白液に比べて低く、脱銀速度が遅いことは周知の事実で
ある。
【0003】更に、漂白定着液の処理時間の短縮や、補
充量の低減を実施すると、脱銀の遅れのみならず、処理
後のステインが上昇したり、或いは画像保存性が悪化
(特に経時によるDminの上昇)が観測されることが
判明した。その原因を解析したところ、カラー現像にて
感光材料中に含浸されたカラー現像主薬が、酸化力が弱
い漂白定着浴中では十分に酸化分解されず、感光材料中
に残存したまま、処理工程を終了してしまうことに起因
していると考えられる。更には、漂白定着液の低補充化
に伴い、漂白定着液中に蓄積した主薬、染料等の酸化物
が感光材料に付着し、不所望なステインとなったり、感
光材料の汚れとなり、磁気記録層を有する感光材料の場
合には、読み取り精度が悪化するという問題が発生する
場合もあった。
【0004】上記、問題は、特に、撮影用途に使用され
るハロゲン化銀カラー写真感光材料において顕著であっ
た。これは、塗布量や膜厚みがプリント材料系に比べて
多く、とりわけ脱銀工程への負荷が大きくなるためと考
えられる。また、攪拌条件を向上させて、脱銀等の各種
促進効果を狙う方法が特開昭62-183460 号や同62-18346
1 号等に記載されてる。しかしながら、一般的な循環量
としては上記S/V値が0.1〜1.0程度であり、特
に漂白液や定着液と異なって漂白定着液を強力に攪拌す
ことは、液の酸化劣化を促進し、不所望なステインの要
因の一つになるために、従来からなされておらず、上記
問題の解決が待ち望まれていた。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】従って、本発明の課題
は、ステインの生成を抑え、画像保存性、特に、経時に
よるマゼンタステインの増加が著しく向上したハロゲン
化銀カラー写真感光材料の処理方法を提供することにあ
る。
【0006】
【課題を解決するための手段】上記の課題は、下記の処
理方法を行うことにより、解決されることを見いだし
た。即ち、 (1) 像露光されたハロゲン化銀カラー写真感光材料
をカラー現像の後に、漂白定着液で脱銀処理する処理方
法において、該漂白定着液が、下記の条件で 1.5 ≦ S/V ≦10 ここで、V=タンク容量(リットル)、S=循環量(リ
ットル/分) 攪拌され、且つ、該漂白定着液が下記一般式(I)で表
される化合物を少なくとも一種含有することを特徴とす
るハロゲン化銀カラー写真感光材料の処理方法。 一般式(I)
【0007】
【化2】
【0008】(式中、Rは、アルキル基、シクロアルキ
ル基、アルケニル基、アルキニル基、アラルキル基、ま
たはアリール基を表わす。Mは水素原子、アルカリ金属
原子、アンモニウム、または4級アミンを表す。) (2) 上記漂白定着処理が、pH4〜5.5であるこ
とを特徴とする上記(1)記載のハロゲン化銀カラー写
真感光材料の処理方法。 (3) 上記ハロゲン化銀カラー写真感光材料が、支持
体に関して感光層とは反対側に磁性体粒子を含有する磁
気記録層を有することを特徴とする上記(1)記載のハ
ロゲン化銀カラー写真感光材料の処理方法。 上記一般式(I)の化合物は、スルフィン酸類として知
られている化合物であり、特開平1−224762号、
同2−91643号等に漂白定着液に使用ることは公知
であるが、本発明のように、特定の攪拌条件の漂白定着
液に使用することで、著しくステインを抑え、かつ画像
保存性が向上することは全く知られていなかった。
【0009】以下、本発明の一般式(I)の化合物につ
いて詳細を説明する。Rがアルキル基である場合、炭素
数1〜10が好ましく、1〜3がより好ましい。また、
シクロアルキル基の場合は炭素数6〜10であり、6の
場合が最も好ましい。アルケニル基およびアルキニル基
の場合は、炭素数3〜10が好ましく、炭素数3〜6が
より好ましい。アラルキル基の場合は、炭素数7〜10
が好ましい。アリール基の場合は炭素数6〜10が好ま
しく、6の場合が最も好ましい。これらの基は各種置換
基にて置換されていても良く、好ましい置換基として
は、ヒドロキシル基、アミノ基、スルフォン酸基、カル
ボン酸基、ニトロ基、リン酸基、ハロゲン原子、アルコ
キシ基、メルカプト基、シアノ基、アルキルチオ基、ス
ルホニル基、カルバモイル基、カルボンアミド基、スル
ホンアミド基、アシルオキシ基、スルホニルオキシ基、
ウレイド基、チオウレイド基などがあげられる。
【0010】以上のうち、Rとしては、炭素数1〜3の
アルキル基や、フェニル基である場合が最も好ましく、
好ましい置換としては、アミノ基、カルボン酸基、ヒド
ロキシル基を挙げることができる。Mは水素原子、ナト
リウム原子、カリウム原子、アンモニウムイオン、トリ
メチルアンモニウムが最も好ましい。以下に一般式
(I)の具体的化合物を例示するが、これらに限定され
るものでは無い。
【0011】
【化3】
【0012】
【化4】
【0013】
【化5】
【0014】
【化6】
【0015】
【化7】
【0016】
【化8】
【0017】上記一般式(I)の化合物の添加量は、漂
白定着液1リットル当たり、好ましくは0.001モル
〜1モル、より好ましくは0.01モル〜0.5モル程
度である。上記化合物は、例えば特開昭62−1430
48号明細書の方法や、それに準じた方法で合成するこ
とができる。また、一部は市販品を入手可能である。そ
の他、本発明の漂白定着液の詳細にては後述する。
【0018】次に本発明の処理方法について詳細を説明
する。本発明の感光材料の現像処理に用いる発色現像液
(カラー現像液)は、好ましくは芳香族第一級アミン系
発色現像主薬を主成分とするアルカリ性水溶液である。
この発色現像主薬としては、アミノフェノール系化合物
も有用であるが、p-フェニレンジアミン系化合物が好ま
しく使用され、その代表例としては3-メチル-4- アミノ
-N,Nジエチルアニリン、3-メチル-4- アミノ-N- エチル
-N- β- ヒドロキシエチルアニリン、3-メチル-4- アミ
ノ-N- エチル-N- β-メタンスルホンアミドエチルアニ
リン、3-メチル-4- アミノ-N- エチル- β- メトキシエ
チルアニリン、4-アミノ-3- メチル-N- メチル-N-(3-ヒ
ドロキシプロピル)アニリン、4-アミノ-3- メチル-N-
エチル-N-(3-ヒドロキシプロピル)アニリン、4-アミノ
-3- メチル-N- エチル-N-(2-ヒドロキシプロピル)アニ
リン、4-アミノ-3- エチル-N- エチル-N-(3-ヒドロキシ
プロピル)アニリン、4-アミノ-3- メチル-N- プロピル
-N-(3-ヒドロキシプロピル)アニリン、4-アミノ-3- プ
ロピル -N-メチル-N-(3-ヒドロキシプロピル)アニリ
ン、4-アミノ-3- メチル-N- メチル-N-(4-ヒドロキシブ
チル)アニリン、4-アミノ-3- メチル-N- エチル-N-(4-
ヒドロキシブチル)アニリン、4-アミノ-3- メチル-N-
プロピル-N-(4-ヒドロキシブチル)アニリン、4-アミノ
-3- エチル-N- エチル-N-(3-ヒドロキシ-2- メチルプロ
ピル)アニリン、4-アミノ-3- メチル-N,N- ビス(4- ヒ
ドロキシブチル)アニリン、4-アミノ-3- メチル-N,N-
ビス(5- ヒドロキシペンチル)アニリン、4-アミノ-3-
メチル-N-(5-ヒドロキシペンチル)-N-(4-ヒドロキシブ
チル)アニリン、4-アミノ-3- メトキシ-N-エチル-N-(4
-ヒドロキシブチル)アニリン、4-アミノ-3- エトキシ-
N,N- ビス(5- ヒドロキシペンチル)アニリン、4-アミ
ノ-3- プロピル-N-(4-ヒドロキシブチル)アニリン、及
びこれらの硫酸塩、塩酸塩もしくはp-トルエンスルホン
酸塩などが挙げられる。これらの中で、特に、3-メチル
-4- アミノ-N- エチル-N -β-ヒドロキシエチルアニリ
ン、4-アミノ-3- メチル-N- エチル-N-(3-ヒドロキシプ
ロピル)アニリン、4-アミノ-3- メチル-N- エチル-N-
(4-ヒドロキシブチル)アニリン、及びこれらの塩酸
塩、p-トルエンスルホン酸塩もしくは硫酸塩が好まし
い。これらの化合物は目的に応じ2種以上併用すること
もできる。
【0019】芳香族第一級アミン現像主薬の使用量はカ
ラー現像液1リットル当たり好ましくは0.002モル
〜0.5モル、さらに好ましくは0.005モル〜0.
4モルである。特に、0.15モル〜0.30モルの高
濃度の使用条件において、本発明の効果は顕著に得られ
る。発色現像液は、ヒドロキシルアミン、ジエチルヒド
ロキシルアミン、N,N−ビス(スルフォナートエチ
ル)ヒドロキシルアミンの他特開平3−144446号
の一般式(I)で表されるヒドロキシルアミン類、亜硫
酸塩、N,N-ビスカルボキシメチルヒドラジンの如きヒド
ラジン類、フェニルセミカルバジド類、トリエタノール
アミン、カテコールスルホン酸類の如き各種保恒剤、エ
チレングリコール、ジエチレングリコールのような有機
溶剤、ベンジルアルコール、ポリエチレングリコール、
四級アンモニウム塩、アミン類のような現像促進剤、色
素形成カプラー、競争カプラー、1-フェニル-3-ピラゾ
リドンのような補助現像主薬、粘性付与剤、アミノポリ
カルボン酸、アミノポリホスホン酸、アルキルホスホン
酸、ホスホノカルボン酸に代表されるような各種キレー
ト剤、例えば、エチレンジアミン四酢酸、ニトリロ三酢
酸、ジエチレントリアミン五酢酸、シクロヘキサンジア
ミン四酢酸、ヒドロキシエチルイミノジ酢酸、1-ヒドロ
キシエチリデン-1,1- ジホスホン酸、ニトリロ-N,N,N-
トリメチレンホスホン酸、エチレンジアミン-N,N,N,N-
テトラメチレンホスホン酸、エチレンジアミン- ジ(o
- ヒドロキシフェニル酢酸) 、β−アラニンジ酢酸及び
それらの塩を代表例として挙げることができる。
【0020】上記の内、保恒剤としては置換ヒドロキシ
ルアミンが最も好ましく、中でもジエチルヒドロキシル
アミン、モノメチルヒドロキシルアミン或いはスルホ基
やカルボキシ基、水酸基などの水溶性基で置換されたア
ルキル基を置換基として有するものが好ましい。最も好
ましい例としては、N,N−ビス(2−スルホナートエ
チル)ヒドロキシルアミン、モノメチルヒドロキシルア
ミン、ジエチルヒドロキシルアミン等があげられる。ト
リエタノールアミン、ジエタノールアミン、カテコール
−3,5−ジスルフォン酸塩、カテコールトリスルフォ
ン酸塩等を必要に応じて併用するのも好ましい仕様とい
えよう。ヒドロキシルアミン硫酸塩は、本発明のステイ
ン低減の目的からは、使用しない方が好ましい結果が得
られる。
【0021】本発明に用いられる発色現像液には必要に
応じて、任意のカブリ防止剤を添加できる。カブリ防止
剤としては、塩化ナトリウム、臭化カリウム、沃化カリ
ウムの如きアルカリ金属ハロゲン化物及び有機カブリ防
止剤が使用できる。有機カブリ防止剤としては、例えば
ベンゾトリアゾール、6−ニトロベンズイミダゾール、
5−ニトロイソインダゾール、5−メチルベンゾトリア
ゾール、5−ニトロベンゾトリアゾール、5−クロロ−
ベンゾトリアゾール、2−チアゾリル−ベンズイミダゾ
ール、2−チアゾリルメチル−ベンズイミダゾール、イ
ンダゾール、ヒドロキシアザインドリジン、アデニンの
如き含窒素ヘテロ環化合物を代表例としてあげることが
できる。
【0022】本発明に使用されるカラー現像液は、好ま
しいpH領域は9.5〜10.5程度である。現像活性が
維持できるのならば、廃液からのアンモニアガス発生を
防止するという意味でも現像タンク液のpHは低い方が
好ましい。最も好ましいタンク液のpHは9.9〜1
0.4程度である。上記pHを保持するためには、各種緩
衝剤を用いるのが好ましい。緩衝剤としては、炭酸塩、
リン酸塩、ホウ酸塩、四ホウ酸塩、ヒドロキシ安息香酸
塩、グリシル塩、N,N−ジメチルグリシン塩、ロイシ
ン塩、ノルロイシン塩、グアニン塩、3,4−ジヒドロ
キシフェニルアラニン塩、アラニン塩、アミノ酪酸塩、
2−アミノ−2−メチル−1, 3−プロパンジオール
塩、バリン塩、プロリン塩、トリスヒドロキシアミノメ
タン塩、リシン塩などを用いることができる。特に炭酸
塩の使用が好ましい。該緩衝剤の現像液への添加量は、
0.1モル/リットル以上であることが好ましく、特に
0.1モル/リットル〜 0.4モル/リットルであることが
特に好ましい。また、キレート剤としては生分解性を有
する化合物が好ましい。この例としては、特開昭63−
146998号、特開昭63−199295号、特開昭
63−267750号、特開昭63−267751号、
特開平2−229146号、特開平3−186841
号、独国特許3739610、欧州特許468325号
等に記載のキレート剤を挙げることができる。発色現像
液の補充タンクや処理槽中の処理液は高沸点有機溶剤な
どの液剤でシールドし、空気との接触面積を減少させる
ことが好ましい。この液体シールド剤としては流動パラ
フィンが最も好ましい。また、補充液に用いるのが特に
好ましい。本発明における発色現像液での処理温度は3
0〜55℃、好ましくは35〜55℃である。処理時間
は撮影用感材においては20秒〜5分、好ましくは30
秒〜3分20秒である。最も好ましくは30秒〜2分で
ある。また、補充量は感材1平方メートル当たり、30
〜800ml好ましくは50〜500ml程度である。
【0023】また反転処理を実施する場合は通常黒白現
像を行ってから発色現像する。この黒白現像液には、ハ
イドロキノンなどのジヒドロキシベンゼン類、1-フェニ
ル-3- ピラゾリドンなどの3-ピラゾリドン類またはN-メ
チル-p- アミノフェノールなどのアミノフェノール類な
ど公知の黒白現像主薬を単独であるいは組み合わせて用
いることができる。本発明に用いられる現像液には、必
要により任意の現像促進剤を添加できる。現像促進剤と
しては、特公昭37-16088号、同37−5987号、同38−7826
号、同44-12380号、同45−9019号及び米国特許第3,813,
247 号等に表わされるチオエーテル系化合物、特開昭52
-49829号及び同50-15554号に表わされるp−フェニレン
ジアミン系化合物、特開昭50−137726号、特公昭44-300
74号、特開昭56−156826号及び同52-43429号等に表わさ
れる4級アンモニウム塩類、米国特許第2,494,903号、
同3,128,182 号、同4,230,796 号、同3,253,919 号、特
公昭41-11431号、米国特許第2,482,546 号、同2,596,92
6 号及び同3,582,346 号等に記載のアミン系化合物、特
公昭37-16088号、同42-25201号、米国特許第3,128,183
号、特公昭41-11431号、同42-23883号及び米国特許第3,
532,501 号等に表わされるポリアルキレンオキサイド、
その他1−フェニル−3−ピラゾリドン類、イミダゾー
ル類、等を必要に応じて添加することができる。次に、
本発明の脱銀工程について詳細を説明する。脱銀工程に
おいては、漂白工程、漂白定着工程、定着工程を有する
ことが一般的であり、各種工程が存在するが、本発明に
おいては、漂白定着工程を有することが必要である。具
体的な工程を以下に示すが、これらに限定されるもので
はない。
【0024】 (工程1) 漂白定着 (工程2) 漂白−漂白定着 (工程3) 漂白−漂白定着−定着 (工程4) 定着−漂白定着 本発明においては、カラー現像の後、直ちに漂白定着液
を用いる工程1の場合が最も好ましい。また、漂白定着
工程は、複数工程になっていてもよく、多段向流方式を
採用していても良い。
【0025】漂白や漂白定着液に用いられる漂白剤とし
ては、アミノポリカルボン酸鉄(III)錯体、過硫酸塩、
臭素酸塩、過酸化水素、及び赤血塩等が用いられるが、
アミノポリカルボン酸(III) 錯体を最も好ましく用いる
ことができきる。本発明で使用される第二鉄錯塩は、予
め錯形成された鉄錯塩として添加して溶解してもよく、
また、錯形成化合物と第二鉄塩(例えば、硫酸第二鉄、
塩化第二鉄、臭化第二鉄、硝酸鉄(III)、硫酸鉄(III)
アンモニウムなど)とを共存させて漂白能を有する液中
で錯塩を形成させてもよい。錯形成化合物は、第二鉄イ
オンとの錯形成に必要とする量よりもやや過剰にしても
よく、過剰に添加するときには通常0.01〜10%の
範囲で過剰にすることが好ましい。
【0026】なお、本発明において、漂白能を有する液
中の第二鉄錯塩を形成する化合物としては、エチレンジ
アミン四酢酸(EDTA)、1,3−プロパンジアミン
四酢酸(1,3−PDTA)、ジエチレントリアミン五
酢酸、1,2−シクロヘキサンジアミン四酢酸、イミノ
二酢酸、メチルイミノ二酢酸、N−(2−アセトアミ
ド)イミノ二酢酸、ニトリロ三酢酸、N−(2−カルボ
キシエチル)イミノ二酢酸、N−(2−カルボキシメチ
ル)イミノジプロピオン酸、β−アラニンジ酢酸、αー
メチルーニトリロ三酢酸、1,4−ジアミノブタン四酢
酸、グリコールエーテルジアミン四酢酸、N−(2−カ
ルボキシフェニル)イミノジ酢酸、エチレンジアミン−
N−(2−カルボキシフェニル)−N,N’,N’−三
酢酸、エチレンジアミン−N,N’−ジコハク酸、1,
3−ジアミノプロパン−N,N’−ジコハク酸、エチレ
ンジアミン−N,N’−ジマロン酸、1,3−ジアミノ
プロパン−N,N’−ジマロン酸等が挙げられるが、特
にこれらに限定されるものではない。
【0027】これらの化合物の鉄(III)錯体を生成する
には、鉄(III)錯体として単離して使用してもよいし、
上記有機酸と鉄(III)塩(例えば塩化鉄、硫酸鉄、硝酸
鉄、シュウ酸鉄等)を水溶液中で混合してそのまま使用
しても良い。また、鉄キレートを安定にするために多少
有機酸を過剰に添加するのが好ましい。具体的にはモル
比で1.01倍〜1.2倍程度である。
【0028】本発明の漂白定着液における第二鉄錯塩の
濃度としては、0.005〜1.0モル/リットルの範
囲が適当であり、0.01〜0.50モル/リットルの
範囲が好ましく、より好ましくは、0.02〜0.30
モル/リットルの範囲である。また漂白定着液の補充液
中の第2鉄錯塩の濃度としては、好ましくは、0.00
5〜2モル/リットル、より好ましくは0.01〜1.
0モル/リットルである。
【0029】漂白定着液またはこれらの前浴には、漂白
促進剤として種々の化合物を用いることができる。例え
ば、米国特許第3,893,858 号明細書、ドイツ特許第1,29
0,812 号明細書、特開昭53-95630号公報、リサーチディ
スクロージャー第17129 号(1978年7月号)に記載のメ
ルカプト基またはジスルフィド結合を有する化合物や、
特公昭45−8506号、特開昭52-20832号、同53-32735号、
米国特許3,706,561 号等に記載のチオ尿素系化合物、あ
るいは沃素、臭素イオン等のハロゲン化物が漂白力に優
れる点で好ましい。
【0030】その他、本発明に適用されうる漂白定着液
には、臭化物(例えば、臭化カリウム、臭化ナトリウ
ム、臭化アンモニウム)または塩化物(例えば、塩化カ
リウム、塩化ナトリウム、塩化アンモニウム)または沃
化物(例えば、沃化アンモニウム)等の再ハロゲン化剤
を含むことができる。必要に応じ硼砂、メタ硼酸ナトリ
ウム、酢酸、酢酸ナトリウム、炭酸ナトリウム、炭酸カ
リウム、亜燐酸、燐酸、燐酸ナトリウム、クエン酸、ク
エン酸ナトリウム、酒石酸、マロン酸、コハク酸、グル
タ−ル酸などのpH緩衝能を有する1種類以上の無機酸、
有機酸およびこれらのアルカリ金属またはアンモニウム
塩または、硝酸アンモニウム、グアニジンなどの腐蝕防
止剤などを添加することができる。また漂白能を有する
浴には、その他各種の蛍光増白剤や消泡剤あるいは界面
活性剤、ポリビニルピロリドン、メタノール等の有機溶
媒を含有させることができる。
【0031】漂白定着液中の定着剤成分は、チオ硫酸塩
を用いることができる。チオ硫酸塩はチオ硫酸ナトリウ
ム、チオ硫酸カリウム、チオ硫酸アンモニウム等を挙げ
ることができる。その他公知の定着剤、チオシアン酸ナ
トリウム、チオシアン酸アンモニウムなどのチオシアン
酸塩;エチレンビスチオグリコール酸、3,6−ジチア
−1,8−オクタンジオールなどのチオエーテル化合
物、メソイオン化合物、およびチオ尿素類などの水溶性
のハロゲン化銀溶解剤も使用することもできる。本発明
においては、チオ硫酸塩、特にチオ硫酸アンモニウム塩
及びチオ硫酸ナトリウム塩の使用が好ましい。1リット
ルあたりの定着剤の総量は、0.3〜3モルが好まし
く、更に好ましくは 0.5〜2.0 モルの範囲である。
【0032】本発明の漂白定着液には保恒剤として、亜
硫酸塩(或いは重亜硫酸塩やメタ重亜硫酸塩類)を含有
することができる。具体的には0.01〜0.5モル/
リットル好ましくは0.02〜0.3モル/リットルの
含有量である。その他、保恒剤としてアルデヒド類(ベ
ンズアルデキド、アセトアルデヒド等)、ケトン類(ア
セトン等)、アスコルビン酸類、ヒドロキシルアミン類
等を必要に応じて添加することができる。
【0033】更には緩衝剤、蛍光増白剤、キレート剤、
消泡剤、防カビ剤等を必要に応じて添加しても良い。本
発明に用いられる漂白定着液において、pHは2〜9の
範囲で設定可能だが、とりわけ本発明のステインや画像
保存性の改良効果において、好ましいpH領域は、4〜
5.5であり、更には4.5〜5.5が最も好ましい。
上記pHを維持するために、下記一般式(II)の有機酸
を漂白定着液に含有する場合が好ましく、また、ステイ
ンや画像保存性の良化の観点からも好ましい実施態様で
ある。
【0034】
【化9】
【0035】式中、n=1のときAはアルキル基または
フェニル基を表し、n=2のときAは単結合2価の連結
基を表し、n=3のときAは3価の基を表す。Mは水素
原子、アルカリ金属又はアンモニウム塩を表す。
【0036】次に一般式(II)の化合物の詳細について
説明する。n=1のとき、Aのアルキレン基としては炭
素数1〜10が好ましく、更に好ましくは炭素数2〜5
である。アルキレン基及びフェニル基は、置換基を有し
てもよく置換基としてはヒドロキシ基、ハロゲン原子、
アミノ基、スルホ基、アシルアミノ基等をあげることが
できるが、ヒドロキシ基が特に好ましい。
【0037】n=2のとき、Aは具体的には置換、無置
換のアルキレン基、アルケニル基、フェニル基、シクロ
ヘキシル基、ヘテロ環基(例えばヘテロ原子としてN、
O、Sなどを少くとも1つ含んだ5〜8員環の化合物が
好ましく、特に、Nを含んだ5〜6員環の化合物が好ま
しい。例えば、ピロール、ピリジン、ピロリジン、ピペ
リジンなどを挙げることができる。)等を表す。n=3
のとき、Aは3価の連結基を表し、具体的には、フェニ
ル基、シクロヘキシル基、ヘテロ環基(例えばヘテロ原
子、N、O、Sなどを少くとも1つ含んだ5〜8員環の
化合物が好ましく、特に、Nを含んだ5〜6員環の化合
物が好ましい。例えば、ピロール、ピリジン、ピロリジ
ン、ピペリジンなどを挙げることができる。)等を表
す。n=2、n=3の場合のAで示される基の炭素数と
しては10以下が好ましい。また、n個のMは同一でも
異なってもよい。以下に具体例を示すが、これらに限定
されるものではない。
【0038】
【化10】
【0039】
【化11】
【0040】
【化12】
【0041】
【化13】
【0042】上記化合物中、本発明においては、n=2
のジカルボン酸が好ましい。具体的にはII−20、II−
21、II−22、II−23、II−24、IIー26、II−
27、II−28、II−29を挙げることができる。これ
らの有機酸の添加量は、最終浴1リットルあたり0.0
05〜0.5モル好ましくは0.005モル〜0.1モ
ル含有する。膜のpHが維持できるのならば、その添加
量は少ない方が好ましい。また必要に応じて2種以上を
併用しても良い。一般式(II)の化合物は公知である
し、また市販品を容易に購入することもできる。
【0043】本発明に用いられる漂白定着液の補充量は
感光材料1m2当たり、20〜2000ミリリットルであ
るが、特に30〜300ミリットルである場合に、本発
明の効果を顕著に発揮でる。また、後浴である水洗水や
安定浴のオーバーフロー液を、必要に応じて補充しても
良い。漂白定着液の処理温度は20〜50℃であり、好
ましくは30〜45℃である。処理時間は10秒〜6
分、好ましくは20秒〜3分である。
【0044】本発明の漂白定着液の循環量は、V=タン
ク容量(リットル)、S=循環量(リットル/分)とす
ると、 1.5 ≦ S/V ≦10 である必要がある。即ち、従来の処理機においては、タ
ンク容量は5リットル〜500リットルの範囲内であ
り、また、S/V値は0.1〜1.0の範囲が、漂白定
着液としての標準的な循環量であった。即ち、10リッ
トルのタンク容量では1.0〜10リットル/分の循環
がなされていた。これは、循環をより強化すると、脱銀
速度等は有利になるが、液の酸化劣化が加速され、ステ
イン発生の要因になるためであった。本発明のおいて
は、比較的小型の1〜10リットル程度の処理タンクに
適用すのが好ましく、また、このような処理タンクにて
攪拌を強化することにより、ステインが発生するどころ
か、むしろ良化することを見いだしたものである。好ま
しいS/V値は2.0〜8.0程度である。また、本発
明より小さいS/V値では、本発明の効果が得られず、
値が大きすぎると、やはり、ステインが生成するため、
好ましく無い。このような攪拌は、特開昭62−183
460号に記載の、感光材料の乳剤面に噴流を衝突させ
る、いわゆるジェット攪拌方式として用いるのが最も好
ましい態様である。その他、特開昭62−183461
号記載のように、回転手段を用いて攪拌効率を上げる方
法を併用しても良い。
【0045】本発明の漂白定着液は、処理に際し、エア
レーションを実施することもできる。エアレーションに
は当業界で公知の手段が使用でき、漂白能を有する処理
液中への、空気の吹き込みやエゼクターを利用した空気
の吸収などが実施できる。空気の吹き込みに際しては、
微細なポアを有する散気管を通じて、液中に空気を放出
させることが好ましい。このような散気管は、活性汚泥
処理における曝気槽等に、広く使用されている。エアレ
ーションに関しては、イーストマン・コダック社発行の
Z−121、ユージング・プロセス・C−41第3版
(1982年)、BL−1〜BL−2頁に記載の事項を
利用できる。本発明の漂白能を有する処理液を用いた処
理に於いては、攪拌が強化されていることが好ましく、
その実施には特開平3−33847号公報の第8頁、右
上欄、第6行〜左下欄、第2行に記載の内容が、そのま
ま利用できる。
【0046】本発明の感光材料に用いられる自動現像機
は、特開昭 60-191257号、同 60-191258号、同 60-1912
59号に記載の感光材料搬送手段を有していることが好ま
しい。前記の特開昭 60-191257号に記載のとおり、この
ような搬送手段は前浴から後浴への処理液の持込みを著
しく削減でき、処理液の性能劣化を防止する効果が高
い。このような効果は各工程における処理時間の短縮
や、処理液補充量の低減に特に有効である。
【0047】本発明の感光材料は、脱銀処理後、水洗及
び/又は安定工程を経るのが一般的である。水洗工程で
の水洗水量は、感光材料の特性(例えばカプラー等使用
素材による)、用途、更には水洗水温、水洗タンクの数
(段数)、向流、順流等の補充方式、その他種々の条件
によって広範囲に設定し得る。このうち、多段向流方式
における水洗タンク数と水量の関係は、Journal of the
Society of Motion Pictureand Television Engineers
第64巻、P. 248〜253 (1955 年5月号)に記載の方法
で、求めることができる。前記文献に記載の多段向流方
式によれば、水洗水量を大幅に減少し得るが、タンク内
における水の滞留時間の増加により、バクテリアが繁殖
し、生成した浮遊物が感光材料に付着する等の問題が生
じる。本発明のカラー感光材料の処理において、このよ
うな問題が解決策として、特開昭62-288,838号に記載の
カルシウムイオン、マグネシウムイオンを低減させる方
法を極めて有効に用いることができる。また、特開昭57
-8,542号に記載のイソチアゾロン化合物やサイアベンダ
ゾール類、塩素化イソシアヌール酸ナトリウム等の塩素
系殺菌剤、その他ベンゾトリアゾール等、堀口博著「防
菌防黴剤の化学」(1986年)三共出版、衛生技術会編
「微生物の滅菌、殺菌、防黴技術」(1982年)工業技術
会、日本防菌防黴学会編「防菌防黴剤事典」(1986年)
に記載の殺菌剤を用いることもできる。
【0048】本発明の感光材料の処理における水洗水の
pHは、4〜9であり、好ましくは5〜8である。水洗水
温、水洗時間も、感光材料の特性、用途等で種々設定し
得るが、一般には、15〜45℃で20秒〜10分、好ましくは
25〜40℃で30秒〜5分の範囲が選択される。更に、本発
明の感光材料は、上記水洗に代り、直接安定液によって
処理することもできる。このような安定化処理において
は、特開昭57-8543 号、同58-14834号、同60-220345 号
に記載の公知の方法はすべて用いることができる。
【0049】また、安定液には色素画像を安定化させる
化合物、例えば、ホルマリン、m−ヒドロキシベンズア
ルデヒド等のベンズアルデヒド類、ホルムアルデヒド重
亜硫酸付加物、ヘキサメチレンテトラミン及びその誘導
体、ヘキサヒドロトリアジン及びその誘導体、ジメチロ
ール尿素、N−メチロールピラゾールなどのN−メチロ
ール化合物、有機酸やpH緩衝剤等が含まれる。これら
の化合物の好ましい添加量は安定液1リットルあたり
0.001〜0.02モルであるが、安定液中の遊離ホ
ルムアルデヒド濃度は低い方がホルムアルデヒドガスの
飛散が少なくなるため好ましい。このような点から色素
画像安定化剤としては、m−ヒドロキシベンズアルデヒ
ド、ヘキサメチレンテトラミン、N−メチロールピラゾ
ールなどの特開平4−270344号記載のN−メチロ
ールアゾール類、N,N′−ビス(1,2,4−トリア
ゾール−1−イルメチル)ピペラジン等の特開平4−3
13753号記載のアゾリルメチルアミン類が好まし
い。特に特開平4−359249号(対応、欧州特許公
開第519190A2号)に記載の1,2,4−トリア
ゾールの如きアゾール類と、1,4−ビス(1,2,4
−トリアゾール−1−イルメチル)ピペラジンの如きア
ゾリルメチルアミン及びその誘導体の併用が、画像安定
性が高く、且つホルムアルデヒド蒸気圧が少なく好まし
い。また、その他必要に応じて塩化アンモニウムや亜硫
酸アンモニウム等のアンモニウム化合物、Bi、Alな
どの金属化合物、蛍光増白剤、硬膜剤、米国特許4,7
86,583号に記載のアルカノールアミンや、前記の
定着液や漂白定着液に含有することができる保恒剤、例
えば、特開平1−231051号公報に記載のスルフィ
ン酸化合物を含有させることも好ましい。
【0050】本発明においては、漂白定着工程の後に、
pH3〜6の安定浴にて処理される場合が、ステインの
低減や処理後の画像保存性の安定化のために望ましい。
特にpH4〜5.5の範囲が好ましい。pHを上記範囲
に設定するためには、各種有機酸を用いるのが望まし
い。具体的には、酢酸、シュウ酸、マロン酸、コハク
酸、グルタル酸、リンゴ酸、クエン酸、マレイン酸、フ
タル酸等を挙げることができる。この低pH安定液は、
多段向流方式を採用されてもよく、水洗工程を経て、最
終浴に採用されても良い。水洗水及び/又は安定液には
処理後の感光材料の乾燥時の水滴ムラを防止するため、
種々の界面活性剤を含有することができる。中でもノニ
オン性界面活性剤を用いるのが好ましく、特にアルキル
フェノールエチレンオキサイド付加物が好ましい。アル
キルフェノールとしては特にオクチル、ノニル、ドデシ
ル、ジノニルフェノールが好ましく、またエチレンオキ
サイドの付加モル数としては特に8〜14が好ましい。
さらに消泡効果の高いシリコン系界面活性剤を用いるこ
とも好ましい。水洗水及び/又は安定液中には、各種キ
レート剤を含有させることが好ましい。好ましいキレー
ト剤としては、エチレンジアミン四酢酸、ジエチレント
リアミン五酢酸、β−アラニンジ酢酸、α−メチル−ニ
トリロ三酢酸などのアミノポリカルボン酸や1−ヒドロ
キシエチリデン−1,1−ジホスホン酸、N,N,N′
−トリメチレンホスホン酸、ジエチレントリアミン−
N,N,N′,N′−テトラメチレンホスホン酸などの
有機ホスホン酸、あるいは、欧州特許345,172A
1号に記載の無水マレイン酸ポリマーの加水分解物など
をあげることができる。本発明の水洗水及び/又は安定
液の補充量は、前浴である定着能を有する浴の持込み量
の1倍〜1000倍程度の範囲で良いが、3倍〜30倍
程度の節水仕様にした場合に、本発明の効果が顕著に得
ることができる。
【0051】上記水洗及び/又は安定液の補充に伴うオ
ーバーフロー液は脱銀工程等他の工程において再利用す
ることもできる。自動現像機などを用いた処理におい
て、上記の各処理液が蒸発により濃縮化する場合には、
蒸発による濃縮を補正するために、適当量の水または補
正液ないし処理補充液を補充することが好ましい。水補
充を行う具体的方法としては、特に制限はないが、中で
も特開平1−254959号、同1−254960号公
報記載の、漂白槽とは別のモニター水槽を設置し、モニ
ター水槽内の水の蒸発量を求め、この水の蒸発量から漂
白槽における水の蒸発量を算出し、この蒸発量に比例し
て漂白槽に水を補充する方法や特開平3−248155
号、同3−249644号、同3−249645号、同
3−249646号公報記載の液レベルセンサーやオー
バーフローセンサーを用いた蒸発補正方法が好ましい。
各処理液の蒸発分を補正するための水は、水道水を用い
てもよいが上記の水洗工程に好ましく使用される脱イオ
ン処理した水、殺菌された水とするのがよい。本発明に
おいて、補充量とは、感光材料を連続的に処理した場合
にも、安定した仕上がり性能を得る(写真特性の変動を
抑える)ために、感光材料の単位面積当たりに補充する
処理液(例.発色現像液、漂白定着液)の量である。こ
の量は単位面積あたりに添加される全ての液体、固体量
を意味し、固体+液体の補充については、算術的な合計
値を意味する。ここで、補充する処理液は、一液であっ
ても、液自体の安定性や補充機能を分割(例.処理補充
と経時補充)する必要性から二液以上に分割して補充し
てもよい。また、分割して補充する場合、濃縮液と希釈
水とに分けてもよい。この場合、前者は、濃縮液であっ
ても、固形剤(例.粉末状・顆粒状・タブレット状など
の固形状、ぺースト状、ゼリー状など)でもよい。補充
の方法としては、二液以上に分割した状態で直接に処理
槽へ補充してもよいし、補充前に二液以上を混合してか
ら補充してもよい。
【0052】次に本発明の感光材料について説明する。
本発明は、前如何なる感光材料にも適用することができ
るが、カラーペーパー、カラーネガフィルム及びカラー
反転フィルム等に適用する場合が好ましく、とりわけ、
カラーネガフィルムへの適用が好ましい。本発明におい
て適用されるハロゲン化銀乳剤やその他の素材(添加剤
など)および写真構成層(層配置など)、並びにこの感
材を処理するために適用される処理法や処理用添加剤と
しては、下記の特許公報、特に欧州特許EP0,35
5,660A2号(特願平1−107011号)に記載
されているものが好ましく用いられる。
【0053】
【表1】
【0054】
【表2】
【0055】
【表3】
【0056】
【表4】
【0057】
【表5】
【0058】本発明に用いられるハロゲン化銀乳剤は、
沃臭化銀、沃塩化銀、沃塩臭化銀、塩臭化銀、臭化銀、
塩化銀等の各種ハロゲン組成の乳剤を用いることができ
る。とりわけ、本発明においては沃臭化銀乳剤を含有す
る層を有する事が好ましく、ヨード含量が1.0〜10
モル%程度含有する乳剤の使用が好ましい。また、塗布
銀量としては、特に制限はないが、2g〜8g/m2
度、更に好ましくは3〜6g/m2程度含有する場合が好
ましい。本塗布銀量以下だと、画質が劣化し好ましくな
く、また、上記塗布銀量以上だとステインが悪化して好
ましく無い。また、本発明に用いられる感光材料には各
種カプラーを含有すことができるが詳細は表2に記載し
た通りである。更に、シアンカプラーとして、特開平2-
33144 号に記載のジフェニルイミダゾール系シアンカプ
ラーの他に、欧州特許EP0,333,185A2 号に記載の3−ヒ
ドロキシピリジン系シアンカプラー(なかでも具体例と
して列挙されたカプラー(42)の4当量カプラーに塩素
離脱基をもたせて2当量化したものや、カプラー(6)
や(9)が特に好ましい)や特開昭64-32260号に記載さ
れた環状活性メチレン系シアンカプラー(なかでも具体
例として列挙されたカプラー例3、8、34が特に好ま
しい)の使用も好ましい。
【0059】また、本発明に係わる感光材料には、画像
のシャープネス等を向上させる目的で親水性コロイド層
に、欧州特許EP0,337,490A2 号の第27〜76頁に記載
の、処理により脱色可能な染料(なかでもオキソノール
系染料)を感光材料の680nmに於ける光学反射濃度
が0.70以上になるように添加したりすることができ
る。本発明に係わるカラー写真感光材料には、カプラー
と共に欧州特許EP0,277,589A2 号に記載のような色像保
存性改良化合物を使用するのが好ましい。特にピラゾロ
アゾールカプラーとの併用が好ましい。
【0060】即ち、発色現像処理後に残存する芳香族ア
ミン系現像主薬と化学結合して、化学的に不活性でかつ
実質的に無色の化合物を生成する化合物(F)および/
または発色現像処理後に残存する芳香族アミン系発色現
像主薬の酸化体と化学結合して、化学的に不活性でかつ
実質的に無色の化合物を生成する化合物(G)を同時ま
たは単独に用いることが、例えば処理後の保存における
膜中残存発色現像主薬ないしその酸化体とカプラーの反
応による発色色素生成によるステイン発生その他の副作
用を防止する上で好ましい。また、本発明に係わる感光
材料には、親水性コロイド層中に繁殖して画像を劣化さ
せる各種の黴や細菌を防ぐために、特開昭63-271247 号
に記載のような防黴剤を添加するのが好ましい。本発明
において、ハロゲン化銀カラー写真感光材料の支持体を
除いた乾燥膜厚が25μm以下である場合が、キャリー
オーバー量を少なくし、銀回収率を高めるという意味で
好ましい。とりわけ、13〜23μm程度、更に好まし
くは9〜19μm程度が好ましい。これらの膜厚の低減
はゼラチン量、銀量、オイル量、カプラー量等を減少さ
せることで達成できるが、ゼラチン量の低減して達成す
るのが最も好ましい。ここで、膜厚は、試料を25℃、
60RH%2週間放置後、常法により測定することがで
きる。
【0061】本発明のハロゲン化銀カラー写真感光材料
は、磁気記録層を有している場合には、磁気の読み取り
精度が向上し、望ましい態様である。本発明で好ましく
用いられる磁気記録を担持したハロゲン化銀感材は、特
開平6−35118、特開平6−17528、発明協会
公開技報94−6023に詳細に記載される予め熱処理
したポリエステルの薄層支持体、例えば、ポリエチレン
芳香族ジカルボキシレート系ポリエステル支持体で、5
0μm〜300μm、好ましくは50μm〜200μ
m、より好ましくは80〜115μm、特に好ましくは
85〜105μmを40℃以上、ガラス転移点温度以下
の温度で1〜1500時間熱処理(アニール)し、特公
昭43−2603、特公昭43−2604、特公昭45
−3828記載の紫外線照射、特公昭48−5043、
特開昭51−131576等に記載のコロナ放電、特公
昭35−7578、特公昭46−43480記載のグロ
ー放電等の表面処理し、USP5、326、689に記
載の下塗りを行い必要に応じUSP2、761、791
に記載された下引き層を設け、特開昭59−2350
5、特開平4−195726、特開平6−59357記
載の強磁性体粒子を塗布すれば良い。なお、上述した磁
性層は特開平4−124642、特開平4−12464
5に記載されたストライプ状でも良い。更に、必要に応
じ、特開平4−62543の帯電防止処理をし、最後に
ハロゲン化銀乳剤を塗布した物を用いる。ここで用いる
ハロゲン化銀乳剤は特開平4−166932、特開平3
−41436、特開平3−41437を用いる。こうし
て作る感材は特公平4−86817記載の製造管理方法
で製造し、特公平6−87146記載の方法で製造デー
タを記録するのが好ましい。その後、またはその前に、
特開平4−125560に記載される方法に従って、従
来の135サイズよりも細幅のフィルムにカットし、従
来よりも小さい小フォーマット画面にマッチするように
パーフォレーションを小フォーマット画面当たり片側2
穴せん孔する。こうして出来たフィルムは特開平4−1
57459のカートリッジ包装体や特開平5−2102
02実施例の図9記載のカートリッジ、またはUSP
4、221、479のフィルムパトローネやUSP4、
834、306、US4、834、366,USP5,
226,613,USP4、846、418記載のカー
トリッジに入れて使用する。ここで用いるフィルムカー
トリッジまたはフィルムパトローネはUSP4、84
8、693,USP5、317、355の様にベロが収
納できるタイプが光遮光性の観点で好ましい。さらに
は、USP5、296、886の様なロック機構を持っ
たカートリッジやUSP5、347、334に記載され
る使用状態が表示されるカートリッジ、二重露光防止機
能を有するカートリッジが好ましい。また、特開平6−
85128に記載の様にフィルムを単にカートリッジに
差し込むだけで容易にフィルムが装着されるカートリッ
ジを用いても良い。
【0062】こうして作られたフィルムカートリッジは
次に述べるカメラや現像機、ラボ機器を用いて合目的に
撮影、現像処理、色々な写真の楽しみ方に使用できる。
例えば、特開平6−8886、特開平6−99908に
記載の簡易装填式のカメラや特開平6−57398、特
開平6−101135記載の自動巻き上げ式カメラや特
開平6−205690に記載の撮影途中でフィルムの種
類を取り出し交換出来るカメラや特開平5−29313
8、特開平5−283382に記載の撮影時の情報、例
えば、パノラマ撮影、ハイビジョン撮影、通常撮影(プ
リントアスペクト比選択の出来る磁気記録可能)をフィ
ルムに磁気記録出来るカメラや特開平6−101194
に記載の二重露光防止機能を有するカメラや特開平5−
150577に記載のフィルム等の使用状態表示機能の
付いたカメラなどを用いるとフィルムカートリッジ(パ
トローネ)の機能を充分発揮できる。この様にして撮影
されたフィルムは特開平6−222514、特開平6−
222545に記載の自現機で処理するか、処理の前ま
たは最中または後で特開平6−95265、特開平4−
123054に記載のフィルム上の磁気記録の利用法を
用いても良いし、特開平5−19364記載のアスペク
ト比選択機能を利用しても良い。現像処理する際シネ型
現像であれば、特開平5−119461記載の方法でス
プライスして処理する。また、現像処理する際または
後、特開平6−148805記載のアッタチ、デタッチ
処理する。こうして処理した後で、特開平2−1848
35、特開平4−186335、特開平6−79968
に記載の方法でカラーペーパーへのバックプリント、フ
ロントプリントを経てフィルム情報をプリントへ変換し
ても良い。更には、特開平5−11353、特開平5−
232594に記載のインデックスプリント及び返却カ
ートリッジと共に顧客に返却しても良い。
【0063】本発明に用いられるカートリッジとして
は、米国特許第4,848,893号、同5,317,
355号、同5,347,334号、同5,296,886
号、特開平6−85128号の態様が好ましい。とりわ
け、本発明の効果は、ベロがでていないスラストタイプ
において、カートリッジ内が密室状態により近づき、本
発明の効果がより顕著となる。
【0064】本発明の感光材料を撮影するカメラとして
好ましい態様を記す。簡易装填として特開平6−888
6号、同6−99908号、自動巻き上げとして特開平
6−57398号、同6−101135号、撮影途中取
り出しとして特開平6−205690号、プリントアス
ペクト比選択記録機能として特開平5−293138
号、同5−283382号、二重露光防止機能として特
開平6−101194号、使用状態表示機能として特開
平5−150577号の態様が好ましい。本発明で用い
られるラボ処理、機器として好ましい態様を記す。磁気
記録利用関連としては特開平6−95265号、同4−
123054号、米国特許5,034,838号、同5,
041,933号、プリントアスペクト比選択可能機構
として特開平5−19364号、プリントへの情報印字
機能として特開平2−184835号、同4−1863
35号、同6−79968号、インデックスプリント機
能として特開平5−11353号、同5−232594
号、アタッチ、デタッチ機能として特開平6−1488
05号、スプライス機能として特開平5−119461
号、カートリッジマガジン機能として特開平4−346
346号、同5−19439号の態様が好ましい。
【0065】次に、本発明に用いられる磁気記録層につ
いて説明する。本発明に用いられる磁気記録層とは、磁
性体粒子をバインダー中に分散した水性もしくは有機溶
媒系塗布液を支持体上に塗設したものである。本発明で
用いられる磁性体粒子は、γFe2O3 などの強磁性酸化
鉄、Co被着γFe2O3 、Co被着マグネタイト、Co含有マグ
ネタイト、強磁性二酸化クロム、強磁性金属、強磁性合
金、六方晶系のBaフェライト、Srフェライト、Pbフェラ
イト、Caフェライトなどを使用できる。Co被着γFe2O3
などのCo被着強磁性酸化鉄が好ましい。形状としては針
状、米粒状、球状、立方体状、板状等いずれでもよい。
比表面積では SBET で20m2/g以上が好ましく、30m2/g以
上が特に好ましい。強磁性体の飽和磁化(σs)は、好ま
しくは 3.0×104 〜 3.0×105A/mであり、特に好ましく
は4.0 ×104 〜2.5 ×105A/mである。強磁性体粒子を、
シリカおよび/またはアルミナや有機素材による表面処
理を施してもよい。さらに、磁性体粒子は特開平6-1610
32に記載された如くその表面にシランカップリング剤又
はチタンカップリング剤で処理されてもよい。又特開平
4-259911、同5-81652 号に記載の表面に無機、有機物を
被覆した磁性体粒子も使用できる。
【0066】次に磁性粒子に用いられるバインダーは、
特開平4-219569に記載の熱可塑性樹脂、熱硬化性樹脂、
放射線硬化性樹脂、反応型樹脂、酸、アルカリ又は生分
解性ポリマー、天然物重合体(セルロース誘導体,糖誘
導体など)およびそれらの混合物を使用することができ
る。上記樹脂のTgは -40℃〜 300℃、重量平均分子量は
0.2万〜 100万である。例えばビニル系共重合体、セル
ロースジアセテート、セルローストリアセテート、セル
ロースアセテートプロピオネート、セルロースアセテー
トブチレート、セルローストリプロピオネートなどのセ
ルロース誘導体、アクリル樹脂、ポリビニルアセタール
樹脂を挙げることができ、ゼラチンも好ましい。特にセ
ルロースジ(トリ)アセテートが好ましい。バインダー
は、エポキシ系、アジリジン系、イソシアネート系の架
橋剤を添加して硬化処理することができる。イソシアネ
ート系の架橋剤としては、トリレンジイソシアネート、
4,4′−ジフェニルメタンジイソシアネート、ヘキサ
メチレンジイソシアネート、キシリレンジイソシアネー
ト、などのイソシアネート類、これらのイソシアネート
類とポリアルコールとの反応生成物(例えば、トリレン
ジイソシアナート3molとトリメチロールプロパン1molの
反応生成物)、及びこれらのイソシアネート類の縮合に
より生成したポリイソシアネートなどがあげられ、例え
ば特開平6-59357 に記載されている。
【0067】前述の磁性体を上記バインダ−中に分散す
る方法は、特開平6-35092 に記載されている方法のよう
に、ニーダー、ピン型ミル、アニュラー型ミルなどが好
ましく併用も好ましい。特開平5-088283に記載の分散剤
や、その他の公知の分散剤が使用できる。磁気記録層の
厚みは 0.1μm〜10μm、好ましくは 0.2μm〜 5μ
m、より好ましくは 0.3μm〜 3μmである。磁性体粒
子とバインダーの重量比は好ましくは 0.5:100〜60:100
からなり、より好ましくは1:100 〜30:100である。磁性
体粒子の塗布量は 0.005〜 3g/m2、好ましくは0.01〜 2
g/m2、さらに好ましくは0.02〜 0.5g/m2である。磁気記
録層の透過イエロー濃度は、0.01〜0.50が好ましく、0.
03〜0.20がより好ましく、0.04〜0.15が特に好ましい。
磁気記録層は、写真用支持体の裏面に塗布又は印刷によ
って全面またはストライプ状に設けることができる。磁
気記録層を塗布する方法としてはエアードクター、ブレ
ード、エアナイフ、スクイズ、含浸、リバースロール、
トランスファーロール、グラビヤ、キス、キャスト、ス
プレイ、ディップ、バー、エクストリュージョン等が利
用でき、特開平5-341436等に記載の塗布液が好ましい。
【0068】磁気記録層に、潤滑性向上、カール調節、
帯電防止、接着防止、ヘッド研磨などの機能を合せ持た
せてもよいし、別の機能性層を設けて、これらの機能を
付与させてもよく、粒子の少なくとも1種以上がモース
硬度が5以上の非球形無機粒子の研磨剤が好ましい。非
球形無機粒子の組成としては、酸化アルミニウム、酸化
クロム、二酸化珪素、二酸化チタン、シリコンカーバイ
ト等の酸化物、炭化珪素、炭化チタン等の炭化物、ダイ
アモンド等の微粉末が好ましい。これらの研磨剤は、そ
の表面をシランカップリング剤又はチタンカップリング
剤で処理されてもよい。これらの粒子は磁気記録層に添
加してもよく、また磁気記録層上にオーバーコート(例
えば保護層,潤滑剤層など)しても良い。この時使用す
るバインダーは前述のものが使用でき、好ましくは磁気
記録層のバインダーと同じものがよい。磁気記録層を有
する感材については、US 5,336,589、同 5,250,404、同
5,229,259、同 5,215,874、EP 466,130に記載されてい
る。
【0069】次に本発明に用いられるフィルム支持体に
ついて説明する。本発明においては、いかなるフィルム
支持体を用いることも可能であるが、本発明の効果をよ
り発揮する意味においてポリエステル支持体(PEN)
が好ましい。ポリエステル支持体について詳細を記す
が、後述する感材、処理、カートリッジ及び実施例など
も含め詳細については、公開技報、公技番号94-6023(発
明協会;1994.3.15.)に記載されている。本発明に用いら
れるポリエステルはジオールと芳香族ジカルボン酸を必
須成分として形成され、芳香族ジカルボン酸として2,
6−、1,5−、1,4−、及び2,7−ナフタレンジ
カルボン酸、テレフタル酸、イソフタル酸、フタル酸、
ジオールとしてジエチレングリコール、トリエチレング
リコール、シクロヘキサンジメタノール、ビスフェノー
ルA、ビスフェノールが挙げられる。この重合ポリマー
としては、ポリエチレンテレフタレート、ポリエチレン
ナフタレート、ポリシクロヘキサンジメタノールテレフ
タレート等のホモポリマーを挙げることができる。特に
好ましいのは2,6−ナフタレンジカルボン酸を50モル
%〜 100モル%含むポリエステルである。中でも特に好
ましいのはポリエチレン2,6−ナフタレートである。
平均分子量の範囲は約 5,000ないし 200,000である。本
発明のポリエステルのTgは50℃以上であり、さらに90℃
以上が好ましい。
【0070】次にポリエステル支持体は、巻き癖をつき
にくくするために熱処理温度は40℃以上Tg未満、より好
ましくはTg−20℃以上Tg未満で熱処理を行う場合が好ま
しい(APEN)。熱処理はこの温度範囲内の一定温度
で実施してもよく、冷却しながら熱処理してもよい。こ
の熱処理時間は、0.1時間以上1500時間以下、さらに好
ましくは 0.5時間以上 200 時間以下である。支持体の
熱処理は、ロ−ル状で実施してもよく、またウェブ状で
搬送しながら実施してもよい。表面に凹凸を付与し(例
えばSnO2や Sb2O5等の導電性無機微粒子を塗布する)、
面状改良を図ってもよい。又端部にロ−レットを付与し
端部のみ少し高くすることで巻芯部の切り口写りを防止
するなどの工夫を行うことが望ましい。これらの熱処理
は支持体製膜後、表面処理後、バック層塗布後(帯電防
止剤、滑り剤等)、下塗り塗布後のどこの段階で実施し
てもよい。好ましいのは帯電防止剤塗布後である。この
ポリエステルには紫外線吸収剤を練り込んでも良い。又
ライトパイピング防止のため、三菱化成製のDiaresin、
日本化薬製のKayaset 等ポリエステル用として市販され
ている染料または顔料を練り込むことにより目的を達成
することが可能である。
【0071】次に、本発明では支持体と感材構成層を接
着させるために、表面処理することが好ましい。薬品処
理、機械的処理、コロナ放電処理、火焔処理、紫外線処
理、高周波処理、グロー放電処理、活性プラズマ処理、
レーザー処理、混酸処理、オゾン酸化処理、などの表面
活性化処理が挙げられる。表面処理の中でも好ましいの
は、紫外線照射処理、火焔処理、コロナ処理、グロー処
理である。次に下塗法について述べると、単層でもよく
2層以上でもよい。下塗層用バインダーとしては、塩化
ビニル、塩化ビニリデン、ブタジエン、メタクリル酸、
アクリル酸、イタコン酸、無水マレイン酸などの中から
選ばれた単量体を出発原料とする共重合体を始めとし
て、ポリエチレンイミン、エポキシ樹脂、グラフト化ゼ
ラチン、ニトロセルロース、ゼラチンが挙げられる。支
持体を膨潤させる化合物としてレゾルシンとp−クロル
フェノールがある。下塗層にはゼラチン硬化剤としては
クロム塩(クロム明ばんなど)、アルデヒド類(ホルム
アルデヒド、グルタールアルデヒドなど)、イソシアネ
ート類、活性ハロゲン化合物(2,4−ジクロロ−6−
ヒドロキシ−S−トリアジンなど)、エピクロルヒドリ
ン樹脂、活性ビニルスルホン化合物などを挙げることが
できる。SiO2、TiO2、無機物微粒子又はポリメチルメタ
クリレート共重合体微粒子(0.01〜10μm)をマット剤
として含有させてもよい。
【0072】また本発明においては、帯電防止剤が好ま
しく用いられる。それらの帯電防止剤としては、カルボ
ン酸及びカルボン酸塩、スルホン酸塩を含む高分子、カ
チオン性高分子、イオン性界面活性剤化合物を挙げるこ
とができる。帯電防止剤として最も好ましいものは、 Z
nO、TiO2、SnO2、Al2O3 、In2O3 、SiO2、 MgO、 BaO、
MoO3、V2O5の中から選ばれた少くとも1種の体積抵抗率
が107 Ω・cm以下、より好ましくは105 Ω・cm以下であ
る粒子サイズ 0.001〜 1.0μm結晶性の金属酸化物ある
いはこれらの複合酸化物(Sb,P,B,In,S,Si,C など)の微
粒子、更にはゾル状の金属酸化物あるいはこれらの複合
酸化物の微粒子である。感材への含有量としては、 5〜
500mg/m2が好ましく特に好ましくは10〜350mg/m2であ
る。導電性の結晶性酸化物又はその複合酸化物とバイン
ダーの量の比は1/300 〜 100/1が好ましく、より好まし
くは 1/100〜 100/5である。
【0073】本発明の感材には滑り性がある事が好まし
い。滑り剤含有層は感光層面、バック面ともに用いるこ
とが好ましい。好ましい滑り性としては動摩擦係数で0.
25以下0.01以上である。この時の測定は直径 5mmのステ
ンレス球に対し、 60cm/分で搬送した時の値を表す(25
℃、60%RH)。この評価において相手材として感光層面
に置き換えてもほぼ同レベルの値となる。本発明に使用
可能な滑り剤としては、ポリオルガノシロキサン、高級
脂肪酸アミド、高級脂肪酸金属塩、高級脂肪酸と高級ア
ルコールのエステル等であり、ポリオルガノシロキサン
としては、ポリジメチルシロキサン、ポリジエチルシロ
キサン、ポリスチリルメチルシロキサン、ポリメチルフ
ェニルシロキサン等を用いることができる。添加層とし
ては乳剤層の最外層やバック層が好ましい。特にポリジ
メチルシロキサンや長鎖アルキル基を有するエステルが
好ましい。
【0074】本発明の感材にはマット剤が有る事が好ま
しい。マット剤としては乳剤面、バック面とどちらでも
よいが、乳剤側の最外層に添加するのが特に好ましい。
マット剤は処理液可溶性でも処理液不溶性でもよく、好
ましくは両者を併用することである。例えばポリメチル
メタクリレート、ポリ(メチルメタクリレート/メタク
リル酸= 9/1又は5/5(モル比))、ポリスチレン粒子など
が好ましい。粒径としては 0.8〜10μmが好ましく、そ
の粒径分布も狭いほうが好ましく、平均粒径の0.9〜 1.
1倍の間に全粒子数の90%以上が含有されることが好ま
しい。又マット性を高めるために 0.8μm以下の微粒子
を同時に添加することも好ましく例えばポリメチルメタ
クリレート(0.2μm)、ポリ(メチルメタクリレート/
メタクリル酸= 9/1(モル比)、 0.3μm))、ポリスチ
レン粒子(0.25μm)、コロイダルシリカ(0.03μm)が
挙げられる。
【0075】本発明に用いられるハロゲン化銀カラー写
真感光材料においては、写真層の膜膨潤度が、1.5〜
4.0であることが、ステインの改良や画像保存性の改
良の点で好ましい。特に、1.5〜3.0において、よ
り一層の効果を得ることができる。本発明の膨潤度と
は、カラー感光材料を33℃の蒸留水に2分間浸漬した
後の写真層の膜厚を乾いた写真層の膜厚で割った値を言
う。
【0076】また、ここで写真層とは、少なくとも1層
の感光性ハロゲン化銀乳剤層を含み、この層と相互に水
浸透性の関係にある積層された親水性コロイド群層をい
う。支持体を隔てて写真感光層と反対側に設けられたバ
ック層は含まない。写真層は写真画像形成に関与する通
常は複数の層から形成され、ハロゲン化銀乳剤層の外に
中間層、フィルター層、ハレーション防止層、保護層な
どが含まれる。
【0077】上記の膨潤度に調整するためにはいかなる
方法を用いても良いが、例えば写真膜に使用するゼラチ
ンの量及び種類、硬膜剤の量及び種類、または写真層塗
布後の乾燥条件や経時条件を変えることにより調節する
ことができる。写真層にはゼラチンを用いるのが有利で
あるが、それ以外の親水性コロイドも用いることができ
る。たとえばゼラチン誘導体、ゼラチンと他の高分子と
のグラフトポリマー、アルブミン、カゼイン等の蛋白
質、ヒドロキシエチルセルロース、カルボキシメチルセ
ルロース、セルローズ硫酸エステル類等の如きセルロー
ス誘導体、アルギン酸ソーダ、澱粉誘導体等の糖誘導
体;ポリビニルアルコール、ポリビニルアルコール部分
アセタール、ポリ−N−ビニルピロリドン、ポリアクリ
ル酸、ポリメタクリル酸、ポリアクリルアミド、ポリビ
ニルイミダゾール、ポリビニルピラゾール等の単一ある
いは共重合体の如き多種の合成親水性高分子物質を用い
ることができる。ゼラチンとしては石灰処理ゼラチンの
ほか、酸処理ゼラチンを用いてもよく、ゼラチン加水分
解物、ゼラチン酵素分解物も用いることができる。ゼラ
チン誘導体としては、ゼラチンにたとえば酸ハライド、
酸無水物、イソシアナート類、ブロモ酢酸、アルカンサ
ルトン類、ビニルスルホンアミド類、マレインイミド化
合物類、ポリアルキレンオキシド類、エポキシ化合物類
等種々の化合物を反応させて得られるものが用いられ
る。
【0078】前記ゼラチン・グラフトポリマーとして
は、ゼラチンにアクリル酸、メタアクリク酸、それらの
エステル、アミドなどの誘導体、アクリロニトリル、ス
チレンなどの如き、ビニル系モノマーの単一(ホモ)ま
たは共重合体をグラフトさせたものを用いることができ
る。ことに、ゼラチンとある程度相溶性のあるポリマー
たとえばアクリル酸、メタアクリル酸、アクリルアミ
ド、メタアクリルアミド、ヒドロキシアクリルメタアク
リレート等の重合体とのグラフトポリマーが好ましい。
これらの例は米国特許2,763,625号、同2,8
31,767号、同2,956,884号などに記載が
ある。代表的な合成親水性高分子物質はたとえば***特
許出願(OLS)2,312,708号、米国特許3,
620,751号、同3,879,205号、特公昭4
3−7561号に記載されている。
【0079】硬膜剤としては、例えばクロム塩(クロム
明ばん、酢酸クロムなど)、アルデヒド類(ホルムアル
デヒド、グリオキサール、グリタールアルデヒドな
ど)、N−メチロール化合物(ジメチロール尿素、メチ
ロールジメチルヒダントインなど)、ジオキサン誘導体
(2,3−ジヒドロキシジオキサンなど)、活性ビニル
化合物(1,3,5−トリアクリロイル−ヘキサヒドロ
−s−トリアジン、ビス(ビニルスルホニル)メチルエ
ーテル、N,N′−メチレンビス−〔β−(ビニルスル
ホニル)プロピオンアミド〕など)、活性ハロゲン化合
物(2,4−ジクロル−6−ヒドロキシ−s−トリアジ
ンなど)、ムコハロゲン酸類(ムコクロル酸、ムコフェ
ノキシクロル酸など)、イソオキサゾール類、ジアルデ
ヒドでん粉、2−クロル−6−ヒドロキシトリアジニル
化ゼラチンなどを、単独または組合わせて用いることが
できる。特に好ましい硬膜剤としては、アルデヒド類、
活性ビニル化合物及び活性ハロゲン化合物である。
【0080】本発明に係わる感光材料は可視光で露光さ
れても赤外光で露光されてもよい。露光方法としては低
照度露光でも高照度短時間露光でもよく、特に後者の場
合には一画素当りの露光時間が10-4秒より短いレーザ
ー走査露光方式が好ましい。また、露光に際して、米国
特許第4,880,726 号に記載のバンド・ストップフイルタ
ーを用いるのが好ましい。これによって光混色が取り除
かれ、色再現性が著しく向上する。
【0081】
【実施例】以下に本発明を実施例により詳細に示すが、
本発明はこれらに限定されるものでは無い。 実施例1. (1) 支持体の材質等 本実施例で用いた各支持体は、下記の方法により作製し
た。 ・PEN:市販のポリ(エチレン−2,6−ナフタレー
ト)ポリマー100重量部と紫外線吸収剤としてTinuvi
n P.326(ガイギー社製)を2重量部と常法により乾燥し
た後、300℃にて溶融後、T型ダイから押し出し14
0℃3.3倍の縦延伸を行い、続いて130℃で3.3
倍の横延伸を行い、さらに250℃で6秒間熱固定し
た。このガラス転移点温度は120℃であった。 ・TAC:トリアセチルセルロースを通常の溶液流延法
により、メチレンクロライド/メタノール=82/8wt
比、TAC濃度13%、可塑剤TPP/BDP=2/1
(ここでTPP;トリフェニルフォスフェート、BD
P;ビフェニルジフェニルフォスフェート)の15wt%
のバンド法にて作製した。 以上のように、支持体に熱処理したPEN(APEN)
を用いた試料を101、また、熱処理していないPEN
を試料103とした。また、TACを使用した試料を1
02とした。
【0082】(2) 下塗層の塗設 上記各支持体は、その各々の両面にコロナ放電処理をし
た後、下記組成の下塗液を塗布して下塗層を延伸時高温
面側に設けた。コロナ放電処理はピラー社製ソリッドス
テートコロナ処理機6KVA モデルを用い、30cm幅支持
体を20m /分で処理する。このとき、電流・電圧の読
み取り値より被処理物は、0.375KV・A・分/m2
処理がなされた。処理時の放電周波数は、9.6KHz 、
電極と誘導体ロールのギャップクリアランスは、1.6
mmであった。
【0083】 ゼラチン 3g 蒸留水 250ml ソジウム−α−スルホジ−2−エチルヘキシルサクシネート 0.05g ホルムアルデヒド 0.02g また、支持体TACに対しては下記組成の下塗層を設け
た。 ゼラチン 0.2g サリチル酸 0.1g メタノール 15ml アセトン 85ml ホルムアルデヒド 0.01g (3) バック層の塗設 (2)で作成した下塗り済みの支持体の一方の側に、以
下のバック第1層〜第3層を塗布した。 イ)バック第1層 Co含有針状γ−酸化鉄微粉末(ゼラチン分散体 として含有させた。平均粒径0.08μm) 0.2 g/m2 ゼラチン 3 g/m2 下記化14に記載の化合物 0.1 g/m2 下記化15に記載の化合物 0.02g/m2 ポリ(エチルアクリレート)(平均直径0.08μm) 1 g/m2
【0084】
【化14】
【0085】
【化15】
【0086】 ロ)バック第2層 ゼラチン 0.05g/m2 導電性材料〔Sn2/Sb23(9:1)、 粒径0.15μm〕 0.16mg/m2 ドデシルベンゼンスルホン酸ソーダ 0.05g/m2 ハ)バック第3層 ゼラチン 0.5 g/m2 ポリメチルメタクリレート(平均粒径1.5μm) 0.02g/m2 セチルステアレート(ドデシルベンゼンスルホナート ナトリウム分散) 0.01g/m2 ソジウムジ(2−エチルヘキシル)スルホサクシナート 0.01g/m2 下記化16に記載の化合物 0.01g/m2
【0087】
【化16】
【0088】得られたバック層の抗磁力は960 Oe
であった。 (4) 支持体の熱処理 上記方法にて、下塗り層、バック層を塗設、乾燥巻き取
りした後、110℃48時間の熱処理を行った。上記の
方法で作成した2種の支持体上に(5)に示す感光層を
塗布し、感光材料を作成した。PEN支持体のものを試
料101、TAC支持体のものを試料102とした。ま
た上記PEN支持体で(4)の熱処理をしていないもの
を試料103とした。 (5) 感光層の作成 各層に使用する素材の主なものは下記のように分類され
ている; ExC:シアンカプラー UV :紫外線吸収剤 ExM:マゼンタカプラー HBS:高沸点有機溶剤 ExY:イエローカプラー H :ゼラチン硬化剤 ExS:増感色素 各成分に対応する数字は、g/m2単位で表した塗布量を
示し、ハロゲン化銀については、銀換算の塗布量を示
す。ただし増感色素については、同一層のハロゲン化銀
1モルに対する塗布量をモル単位で示す。
【0089】第1層(ハレーション防止層) 黒色コロイド銀 銀 0.09 ゼラチン 1.60 ExM−1 0.12 ExF−1 2.0×10-3 固体分散染料ExF−2 0.030 固体分散染料ExF−3 0.040 HBS−1 0.15 HBS−2 0.02
【0090】第2層(中間層) 沃臭化銀乳剤M 銀 0.065 ExC−2 0.04 ポリエチルアクリレートラテックス 0.20 ゼラチン 1.04
【0091】第3層(低感度赤感乳剤層) 沃臭化銀乳剤A 銀 0.25 沃臭化銀乳剤B 銀 0.25 ExS−1 6.9×10-5 ExS−2 1.8×10-5 ExS−3 3.1×10-4 ExC−1 0.17 ExC−3 0.030 ExC−4 0.10 ExC−5 0.020 ExC−6 0.010 Cpd−2 0.025 HBS−1 0.10 ゼラチン 0.87
【0092】第4層(中感度赤感乳剤層) 沃臭化銀乳剤C 銀 0.70 ExS−1 3.5×10-4 ExS−2 1.6×10-5 ExS−3 5.1×10-4 ExC−1 0.13 ExC−2 0.060 ExC−3 0.0070 ExC−4 0.090 ExC−5 0.015 ExC−6 0.0070 Cpd−2 0.023 HBS−1 0.10 ゼラチン 0.75
【0093】第5層(高感度赤感乳剤層) 沃臭化銀乳剤D 銀 1.40 ExS−1 2.4×10-4 ExS−2 1.0×10-4 ExS−3 3.4×10-4 ExC−1 0.10 ExC−3 0.045 ExC−6 0.020 ExC−7 0.010 Cpd−2 0.050 HBS−1 0.22 HBS−2 0.050 ゼラチン 1.10
【0094】第6層(中間層) Cpd−1 0.090 固体分散染料ExF−4 0.030 HBS−1 0.050 ポリエチルアクリレートラテックス 0.15 ゼラチン 1.10
【0095】第7層(低感度緑感乳剤層) 沃臭化銀乳剤E 銀 0.15 沃臭化銀乳剤F 銀 0.10 沃臭化銀乳剤G 銀 0.10 ExS−4 3.0×10-5 ExS−5 2.1×10-4 ExS−6 8.0×10-4 ExM−2 0.33 ExM−3 0.086 ExY−1 0.015 HBS−1 0.30 HBS−3 0.010 ゼラチン 0.73
【0096】第8層(中感度緑感乳剤層) 沃臭化銀乳剤H 銀 0.80 ExS−4 3.2×10-5 ExS−5 2.2×10-4 ExS−6 8.4×10-4 ExC−8 0.010 ExM−2 0.10 ExM−3 0.025 ExY−1 0.018 ExY−4 0.010 ExY−5 0.040 HBS−1 0.13 HBS−3 4.0×10-3 ゼラチン 0.80
【0097】第9層(高感度緑感乳剤層) 沃臭化銀乳剤I 銀 1.25 ExS−4 3.7×10-5 ExS−5 8.1×10-5 ExS−6 3.2×10-4 ExC−1 0.010 ExM−1 0.020 ExM−4 0.025 ExM−5 0.040 Cpd−3 0.040 HBS−1 0.25 ポリエチルアクリレートラテックス 0.15 ゼラチン 1.33
【0098】第10層(イエローフィルター層) 黄色コロイド銀 銀 0.015 Cpd−1 0.16 固体分散染料ExF−5 0.060 固体分散染料ExF−6 0.060 油溶性染料ExF−7 0.010 HBS−1 0.60 ゼラチン 0.60
【0099】第11層(低感度青感乳剤層) 沃臭化銀乳剤J 銀 0.09 沃臭化銀乳剤K 銀 0.09 ExS−7 8.6×10-4 ExC−8 7.0×10-3 ExY−1 0.050 ExY−2 0.22 ExY−3 0.50 ExY−4 0.020 Cpd−2 0.10 Cpd−3 4.0×10-3 HBS−1 0.28 ゼラチン 1.20
【0100】第12層(高感度青感乳剤層) 沃臭化銀乳剤L 銀 1.00 ExS−7 4.0×10-4 ExY−2 0.10 ExY−3 0.10 ExY−4 0.010 Cpd−2 0.10 Cpd−3 1.0×10-3 HBS−1 0.070 ゼラチン 0.70
【0101】第13層(第1保護層) UV−1 0.19 UV−2 0.075 UV−3 0.065 HBS−1 5.0×10-2 HBS−4 5.0×10-2 ゼラチン 1.8
【0102】第14層(第2保護層) 沃臭化銀乳剤M 銀 0.10 H−1 0.40 B−1(直径 1.7 μm) 5.0×10-2 B−2(直径 1.7 μm) 0.15 B−3 0.05 S−1 0.20 ゼラチン 0.70
【0103】更に、各層に適宜、保存性、処理性、圧力
耐性、防黴・防菌性、帯電防止性及び塗布性をよくする
ために W−1ないしW−3、B−4ないしB−6、F
−1ないしF−17及び、鉄塩、鉛塩、金塩、白金塩、
パラジウム塩、イリジウム塩、ロジウム塩が含有されて
いる。
【0104】
【表6】
【0105】表6において、 (1)乳剤J〜Lは特開平2-191938号の実施例に従い、
二酸化チオ尿素とチオスルフォン酸を用いて粒子調製時
に還元増感されている。 (2)乳剤A〜Iは特開平3-237450号の実施例に従い、
各感光層に記載の分光増感色素とチオシアン酸ナトリウ
ムの存在下に金増感、硫黄増感とセレン増感が施されて
いる。 (3)平板状粒子の調製には特開平1-158426号の実施例
に従い、低分子量ゼラチンを使用している。 (4)平板状粒子には特開平3-237450号に記載されてい
るような転位線が高圧電子顕微鏡を用いて観察されてい
る。 (5)乳剤Lは特開昭60-143331 号に記載されている内
部高ヨードコアーを含有する二重構造粒子である。
【0106】有機固体分散染料の分散物の調製 下記、ExF−2を次の方法で分散した。即ち、水21.7
ミリリットル及び5%水溶液のp−オクチルフェノキシ
エトキシエトキシエタンスルホン酸ソーダ3ミリリット
ル並びに5%水溶液のp−オクチルフェノキシポリオキ
シエチレンエ−テル(重合度10) 0.5gとを 700ミリリ
ットルのポットミルに入れ、染料ExF−2を 5.0gと
酸化ジルコニウムビ−ズ(直径1mm) 500ミリリットル
を添加して内容物を2時間分散した。この分散には中央
工機製のBO型振動ボールミルを用いた。分散後、内容
物を取り出し、12.5%ゼラチン水溶液8gに添加し、ビ
ーズを濾過して除き、染料のゼラチン分散物を得た。染
料微粒子の平均粒径は0.44μmであった。
【0107】同様にして、ExF−3、ExF−4及び
ExF−6の固体分散物を得た。染料微粒子の平均粒径
はそれぞれ、0.24μm、0.45μm、0.52μmであった。
ExF−5は欧州特許出願公開(EP)第549,489A号明細
書の実施例1に記載の微小析出(Microprecipitation)
分散方法により分散した。平均粒径は0.06μmであっ
た。
【0108】
【化17】
【0109】
【化18】
【0110】
【化19】
【0111】
【化20】
【0112】
【化21】
【0113】
【化22】
【0114】
【化23】
【0115】
【化24】
【0116】
【化25】
【0117】
【化26】
【0118】
【化27】
【0119】
【化28】
【0120】
【化29】
【0121】
【化30】
【0122】
【化31】
【0123】
【化32】
【0124】以上のように作成した感光材料101 を24
mm幅、160cmに裁断し、さらに感光材料の長さ方
向の片側幅方向から0.7mmの所に2mm四方のパー
フォレーションを5.8mm間隔で2つ設ける。この2
つのセットを32mm間隔で設けたものを作成し、米国
特許第5,296,887号のFIG.1〜FIG.7
に説明されているプラスチック製のフィルムカートリッ
ジに収納した。この試料に磁気記録層の塗布面側からヘ
ッドギャップ5μm、ターン数2000の入出力可能な
ヘッドを用いて、感光材料の上記パーフォレーションの
間に100mm/sの送り速度でFM信号を記録した。
【0125】FM信号記録後、乳剤面に1000cms
の全面均一露光を与えて以下に記載の方法で各々の処理
を行ったのち、再び元のプラスチック製のフィルムカー
トリッジに収納した。次に、収納したフィルムを引き出
して、上記のヘッドで信号を記録した時と同一速度で信
号を読み出し、正しく出力されるかどうかをを調べた。
入力ビット数に対し、エラーを発生したビット数の比率
を表6に示した。このエラー率が0.01%以下なら実
用上問題ないが、0.1%以上だとNGである。また、
処理後の感光材料について、イエローの最小濃度(DBmi
n)をマクベス濃度計にて測定した。また、処理済感光材
料は60℃70%RHの条件にて1週間後のマゼンタス
テインの上昇量を求めた。(ΔDGmin)次に、実施した処
理の詳細を記す。上記記載の試料は、色温度4800K
で20cmsにてクサビ型ウエッジをとうしてグレー露
光を与え、下記処理工程と処理液でシネ式自動現像機に
より処理を行った。尚、漂白定着液は表7に示したよう
に、循環量、pH変更し、その各々について順次処理を
行った。
【0126】 (処理工程) 処理工程 温度 時間 タンク容量 循環量 発色現像 42℃ 90秒 4リットル 4リットル/min 漂白定着 40℃ 60秒 3 第7表記載 安 定(1) 40℃ 15秒 2 2リットル/min 安 定(2) 40℃ 15秒 2 2 〃 安 定(3) 40℃ 15秒 2 2 〃 乾 燥 75℃ 30秒 (安定は(3)から(1)への3タンク向流方式とした。) また、循環は、1mm 幅の複数スリットから、処理液が乳
剤面に垂直にぶつかるようにした。漂白定着液において
は、循環系に流量計を挿入し、ピンチコックにて所定の
流量になるように調製した。
【0127】各処理液の組成は以下の通りである。 (発色現像液) (単位g) タンク液 ジエチレントリアミン五酢酸 4.0 4,5−ジヒドロキシベンゼン−1,3− ジスルホン酸2ナトリウム塩 0.5 亜硫酸ナトリウム 4.0 炭酸カリウム 38.0 臭化カリウム 4.0 ヨウ化カリウム 1.3mg ヒドロキシルアミン硫酸塩 4.8 2−メチル−4−〔N−エチル−N−(β−ヒドロキシエチル) アミノ〕アニリン硫酸塩 10.0 水を加えて 1.0 リットル pH(水酸化カリウムと硫酸にて調整) 10.25
【0128】 (漂白定着液) (単位g) タンク液 上記カラー現像液 200 ミリリットル エチレンジアミン−(2−カルボキシ フェニル)−N,N’,N’−三酢酸 0.10モル エチレンジアミン四酢酸 0.08モル 塩化第二鉄 0.16モル チオ硫酸アンモニウム水溶液( 700g/リットル) (ATS) 300 ミリリットル ヨウ化アンモニウム 1.0g 亜硫酸アンモニウム 15.0g 一般式(I)化合物 0.2 モル コハク酸 10.0g 水を加えて 1.0 リットル pH(硝酸とアンモニア水で調整) 第7表参照
【0129】 (安定液) タンク液と補充液は同じ処方 (単位g) p−トルエンスルフィン酸ナトリウム 0.03 ポリオキシエチレン−p−モノノニルフェニルエーテル (平均重合度10) 0.2 塩素化イソシアヌール酸ナトリウム 0.02 脱イオン水(導電率5μs/cm以下) 1000 ミリリットル pH 6.5 漂白定着液は、処方を変更したその各々について処理を
行った。結果を第7表に示した。
【0130】
【表7】
【0131】表7の結果より明らかなように、本発明に
おいては、イエローステインやマゼンタの経時によるス
テインの上昇が改善され、更に磁気記録の読み取り精度
も向上している。とりわけ、漂白定着液のpHが4.0
〜5.5において最も好ましい結果を示した。
【0132】実施例2 実施例1のNo.9の処理において、化合物I−9の代
わりに、I−1、I−3、I−18、I−26、I−2
8及びI−34を用いたところ、略同様に優れた結果が
得られた。
【0133】実施例3. 実施例1のNo.1〜12の処理条件において、実施例
1の試料101と支持体の異なった試料102、103
を用いて磁気の読み取り精度を同様に評価した。結果を
第8表に示す。
【0134】
【表8】
【0135】本発明においては、磁気の読み取り精度が
向上し、特に熱処理したPEN支持体を用いた試料10
1が最も好ましい結果を示した。
【0136】実施例4.実施例1の試料101を像様露
光後、下記の処理工程にて、漂白定着液の補充量がタン
ク容量の2倍補充するまで、連続処理した。 (処理工程) 処理工程 温度 時間 補充量 タンク容量 発色現像 45℃ 60秒 260(ml/m2) 2(リットル) 漂白定着 40℃ 60秒 260 2 安 定(1) 40℃ 15秒 − 0.7 安 定(2) 40℃ 15秒 − 0.7 安 定(3) 40℃ 15秒 390 0.7 乾 燥 75℃ 60秒 (安定は(3)から(1)への3タンク向流方式とした。) 漂白定着液は実施例1と同様に、循環量を第9表に示し
たように変更してその各々についてランニング試験を行
なった。また、マツダ産業製の電解銀回収装置BF-12 を
用いて、除銀しながら銀濃度が2 〜5g/リットルをキー
プするようにコントロールした。
【0137】以下に処理液の組成を示す。漂白定着液
は、一般式(II)の化合物を変更して、その各々につい
てランニングを行い、実施例1と同様に、DBmin 、ΔDG
min 、磁気の読み取り精度を求めた。 (発色現像液) タンク液(g) 補充液(g) ジエチレントリアミン五酢酸 2.0 2.0 1−ヒドロキシエチリデン−1,1−ジホスホン酸 2.0 2.0 亜硫酸ナトリウム 3.9 5.1 炭酸カリウム 37.5 39.0 臭化カリウム 1.5 − 沃化カリウム 1.3 mg − N-ヒドロキシ-(N,N-ビススルフォナート メチル) ヒドロキシルアミン 5.0 10.0 2−メチル−4−〔N−エチル−N−(β−ヒドロキシエチル) アミノ〕アニリン硫酸塩 6.0 10.0 水を加えて 1.0 リットル 1.0リットル pH(水酸化カリウムと硫酸にて調整) 10.15 10.25
【0138】 (漂白定着液) タンク液(g) 補充液(g) エチレンジアミン−(2−カルボキシ フェニル)−N,N’,N’−三酢酸 0.16モル 0.25モル エチレンジアミン四酢酸 0.03モル 0.05モル 塩化第二鉄 0.16モル 0.27モル 臭化アンモニウム 70 105 硝酸アンモニウム 14 21 一般式(II)化合物( 第9 表参照) 0.15モル 0.15モル 亜硫酸アンモニウム 19 57 チオ硫酸アンモニウム水溶液( 700g/リットル) 280ミリリットル 840ミリリットル イミダゾール 15 45 I-25 0.15モル 0.20 モル 水を加えて 1.0 リットル 1.0リットル pH〔アンモニア水、酢酸で調製〕 4.5 4.0
【0139】 (安定液) タンク液、補充液共通 (単位g) p−トルエンスルフィン酸ナトリウム 0.03 ポリオキシエチレン−p−モノノニルフェニルエーテル (平均重合度10) 0.2 エチレンジアミン四酢酸二ナトリウム塩 0.05 1,2,4−トリアゾール 1.3 1,4−ビス(1,2,4−トリアゾール−1−イルメチル) ピペラジン 0.75 マロン酸 5. 0 水を加えて 1.0 リットル pH 5.5
【0140】漂白定着液の組成を第9表に示したように
変更し、その各々について、漂白定着液のタンク容量の
2倍補充するまで、連続処理を行った。結果を第9表に
示す。
【0141】
【表9】
【0142】第9表より、本発明によれば、ステインが
改良され、かつ、磁気記録の読み取り精度が改良され
た。
【0143】実施例5.次に、以下の要領でカラープリ
ント材料を作成した。ポリエチレンで両面ラミネートし
た紙支持体表面にコロナ放電処理を施した後、ドデシル
ベンゼンスルホン酸ナトリウムを含むゼラチン下塗層を
設け、さらに種々の写真構成層を塗布して以下に示す層
構成の多層カラー印画紙(201)を作製した。塗布液
は下記のようにして調製した。
【0144】第一層塗布液調製 イエローカプラー(ExY) 153.0g、色像安定剤(C
pd−1)15.0g、色像安定剤(Cpd−2) 7.5g、
色像安定剤(Cpd−3)16.0gを溶媒(Solv−
1)25g、溶媒(Solv−2)25g及び酢酸エチル 1
80ccに溶解し、この溶液を10%ドデシルベンゼンスルホ
ン酸ナトリウム60cc及びクエン酸10gを含む10%ゼラチ
ン水溶液1000gに乳化分散させて乳化分散物Aを調製し
た。一方、塩臭化銀乳剤A(立方体、平均粒子サイズ0.
88μmの大サイズ乳剤Aと0.70μmの小サイズ乳剤Aと
の3:7混合物(銀モル比)。粒子サイズ分布の変動係
数は、それぞれ0.08と0.10、各サイズ乳剤とも臭化銀
0.3モル%を、塩化銀を基体とする粒子表面の一部に局
在含有させた)が調製された。この乳剤には下記に示す
青感性増感色素A,Bが銀1モル当たり大サイズ乳剤A
に対しては、それぞれ 2.0×10-4モル、また小サイズ乳
剤Aに対しては、それぞれ 2.5×10-4モル添加されてい
る。また、この乳剤の化学熟成は硫黄増感剤と金増感剤
が添加して行われた。前記の乳化分散物Aとこの塩臭化
銀乳剤Aとを混合溶解し、以下に示す組成となるように
第一層塗布液を調製した。乳剤塗布量は銀量換算塗布量
を示す。
【0145】第二層から第七層用の塗布液も第一層塗布
液と同様の方法で調製した。各層のゼラチン硬化剤とし
ては、1−オキシ−3, 5−ジクロロ−s−トリアジン
ナトリウム塩を用いた。また、各層にCpd−14とC
pd−15をそれぞれ全量が25.0 mg/m2と50.0mg/m2
なるように添加した。各感光性乳剤層の塩臭化銀乳剤に
は下記の分光増感色素をそれぞれ用いた。 青感性乳剤層
【0146】
【化33】
【0147】(ハロゲン化銀1モル当たり、大サイズ乳
剤に対しては各々 2.0×10-4モル、また小サイズ乳剤に
対しては各々 2.5×10-4モル) 緑感性乳剤層
【0148】
【化34】
【0149】(ハロゲン化銀1モル当たり、大サイズ乳
剤に対しては 4.0×10-4モル、小サイズ乳剤に対しては
5.6×10-4モル)および、
【0150】
【化35】
【0151】(ハロゲン化銀1モル当たり、大サイズ乳
剤に対しては 7.0×10-5モル、また小サイズ乳剤に対し
ては 1.0×10-4モル) 赤感性乳剤層
【0152】
【化36】
【0153】(ハロゲン化銀1モル当たり、大サイズ乳
剤に対しては 0.9×10-4モル、また小サイズ乳剤に対し
ては 1.1×10-4モル)
【0154】更に、下記の化合物をハロゲン化銀1モル
当たり 2.6×10-3モル添加した。
【0155】
【化37】
【0156】また青感性乳剤層、緑感性乳剤層、赤感性
乳剤層に対し、1−(5−メチルウレイドフェニル)−
5−メルカプトテトラゾールをそれぞれハロゲン化銀1
モル当たり 8.5×10-5モル、 7.7×10-4モル、 2.5×10
-4モル添加した。また、青感性乳剤層と緑感性乳剤層に
対し、4−ヒドロキシ−6−メチル−1,3,3a,7
−テトラザインデンをそれぞれハロゲン化銀1モル当た
り、1×10-4モルと2×10-4モル添加した。また、イラ
ジエーション防止のために、乳剤層に下記の染料(カッ
コ内は塗布量を表す)を添加した。
【0157】
【化38】
【0158】(層構成)以下に各層の組成を示す。数字
は塗布量(g/m2) を表す。ハロゲン化銀乳剤は銀換算塗
布量を表す。 支持体 ポリエチレンラミネート紙 〔第一層側のポリエチレンに白色顔料(TiO2 )と青
味染料(群青)を含む〕
【0159】第一層(青感性乳剤層) 前記の塩臭化銀乳剤A 0.27 ゼラチン 1.36 イエローカプラー(ExY) 0.79 色像安定剤(Cpd−1) 0.08 色像安定剤(Cpd−2) 0.04 色像安定剤(Cpd−3) 0.08 溶媒(Solv−1) 0.13 溶媒(Solv−2) 0.13
【0160】第二層(混色防止層) ゼラチン 1.00 混色防止剤(Cpd−4) 0.06 溶媒(Solv−2) 0.25 溶媒(Solv−3) 0.25 溶媒(Solv−7) 0.03
【0161】第三層(緑感性乳剤層) 塩臭化銀乳剤(立方体、平均粒子サイズ0.55μmの大サ
イズ乳剤Bと、0.39μmの小サイズ乳剤Bとの1:3混
合物(Agモル比)。粒子サイズ分布の変動係数はそれ
ぞれ0.10と0.08、各サイズ乳剤ともAgBr 0.8モル%
を、塩化銀を基体とする粒子表面の一部に局在含有させ
た) 0.13 ゼラチン 1.45 マゼンタカプラー(ExM) 0.16 色像安定剤(Cpd−2) 0.03 色像安定剤(Cpd−5) 0.15 色像安定剤(Cpd−6) 0.01 色像安定剤(Cpd−7) 0.01 色像安定剤(Cpd−8) 0.08 溶媒(Solv−3) 0.50 溶媒(Solv−4) 0.15 溶媒(Solv−5) 0.15
【0162】第四層(混色防止層) ゼラチン 0.70 混色防止剤(Cpd−4) 0.04 溶媒(Solv−2) 0.18 溶媒(Solv−3) 0.18 溶媒(Solv−7) 0.02
【0163】第五層(赤感性乳剤層) 塩臭化銀乳剤(立方体、平均粒子サイズ0.50μmの大サ
イズ乳剤Cと、0.41μmの小サイズ乳剤Cとの1:4混
合物(Agモル比)。粒子サイズ分布の変動係数は0.09
と0.11、各サイズ乳剤ともAgBr0.8 モル%を、塩化
銀を基体とする粒子表面の一部に局在含有させた)
0.20 ゼラチン 0.85 シアンカプラー(ExC) 0.33 紫外線吸収剤(UV−2) 0.18 色像安定剤(Cpd−1) 0.33 色像安定剤(Cpd−6) 0.01 色像安定剤(Cpd−8) 0.01 色像安定剤(Cpd−9) 0.01 色像安定剤(Cpd−10) 0.01 色像安定剤(Cpd−11) 0.01 溶媒(Solv−1) 0.01 溶媒(Solv−6) 0.22
【0164】第六層(紫外線吸収層) ゼラチン 0.55 紫外線吸収剤(UV−1) 0.38 色像安定剤(Cpd−5) 0.02 色像安定剤(Cpd−12) 0.15
【0165】第七層(保護層) ゼラチン 0.13 ポリビニルアルコールのアクリル変性共重合体(変性度
17%)0.05 流動パラフィン 0.02 界面活性剤(Cpd−13) 0.01
【0166】
【化39】
【0167】
【化40】
【0168】
【化41】
【0169】
【化42】
【0170】
【化43】
【0171】
【化44】
【0172】以上のようにして得られたカラーペーパー
(試料201)を89mm巾のロールに加工し、像様露光
した。次に、露光されたペーパーを以下の処理工程にて
連続処理した。漂白定着液は処方並びに循環量を第10
表に示したように変更して、その各々について、タンク
容量の3倍補充するまで連続処理した。 工程 処理温度 時間 補充量 タンク容量 循環量 (℃) (秒) (ml/ m2) (リットル)(リットル/min) 発色現像 42.0℃ 25 40 3 2 漂白定着 38.0℃ 15 40 2 第10表参照 水 洗(1) 38.0℃ 3 − 0.5 1 水 洗(2) 38.0℃ 3 − 0.5 1 水 洗(3) 38.0℃ 3 − 0.5 1 水 洗(4) 38.0℃ 3 − 0.5 1 水 洗(5) 38.0℃ 5 70 0.7 1 乾 燥 90 ℃ 水洗は(5)から(1)への向流方式である。また、感
光材料1m2あたりのキャリーオーバー量は各浴とも35
mlであった。
【0173】各処理液の組成は以下の通りである。 〔カラー現像液〕 〔タンク液〕 〔補充液〕 水 800ミリリットル 800ミリリットル エチレンジアミン四酢酸 3.0 g 3.0 g 4,5−ジヒドロキシベンゼン−1,3−ジスルホン酸2ナトリウム塩 0.5 g 0.5 g 塩化カリウム 7.5 g − 臭化カリウム 0.03 g − 炭酸カリウム 27.0 g 27.0 g ジアミノスチルベン系蛍光増白剤(WHITEX 4 住友化学製) 1.0 g 3.0 g 亜硫酸ナトリウム 0.1 g 0.1 g ジナトリウム−N,N−ビス(スルホナートエチル)ヒドロキシル アミン 5.0 g 10.0 g トリイソプロピルナフタレン(β)スルホン酸ナトリウム 0.1 g 0.1 g N−エチル−N−(β−メタンスルホンアミドエチル)−3−メチル− 4−アミノアニリン・3/2硫酸・1水塩 6.0 g 13.5 g 水を加えて 1000ミリリットル 1000ミリリットル pH(25℃/水酸化カリウム及び硫酸にて調整) 10.00 11.10
【0174】 〔漂白定着液〕 〔タンク液〕 〔補充液〕 水 600 ミリリットル 150 ミリリットル チオ硫酸アンモニウム(750g/リットル) 93 ミリリットル 230 ミリリットル 亜硫酸アンモニウム 40 g 100 g エチレンジアミン四酢酸鉄(III)アンモニウム 55 g 135 g エチレンジアミン四酢酸 5 g 12.5 g 硝酸(67%) 30 g 65 g 一般式(I)化合物 0.12 モル 0.15モル 水を加えて 1000ミリリットル 1000ミリリットル pH(25℃/酢酸及びアンモニア水にて調整) 5.2 4.8
【0175】〔リンス液〕(タンク液と補充液は同じ) 塩素化イソシアヌール酸ナトリウム O.02 g 脱イオン水(導電率5μs/cm以下)1000 ミリリット
ル pH 6.5
【0176】上記各ランニングの平衡液において、未露
光の試料201を処理し、処理済のイエローの最小濃度
(DBmin)を測定した。また、80C-70% の条件で10日間経
時し、マゼンタステインの増加量( ΔDGmin)を測定し
た。以上の結果を第10表に示した。
【0177】
【表10】
【0178】第10表より、本発明においては、イエロ
ーステインやマゼンタステインの増加が大幅に改良さ
れ、特に、S/V値が2以上8以下の循環条件にて最も
好ましい結果を示した。
【0179】
【発明の効果】迅速処理下でも良好な脱銀性能を得るこ
とができる。ステインの生成を抑えかつ、マゼンタの経
時ステインを抑えることができる。

Claims (3)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 像露光されたハロゲン化銀カラー写真感
    光材料を、カラー現像の後に漂白定着液で脱銀処理する
    処理方法において、該漂白定着液が、下記の条件で 1.5 ≦ S/V ≦10 ここでV=タンク容量(リットル)、S=循環量(リッ
    トル/分) 攪拌され、且つ、該漂白定着液が下記一般式(I)で表
    される化合物を少なくとも一種含有することを特徴とす
    るハロゲン化銀カラー写真感光材料の処理方法。 一般式(I) 【化1】 (式中、Rは、アルキル基、シクロアルキル基、アルケ
    ニル基、アルキニル基、アラルキル基、またはアリール
    基を表わす。Mは水素原子、アルカリ金属原子、アンモ
    ニウム、または4級アミンを表す。)
  2. 【請求項2】 上記漂白定着処理のpHが、4〜5.5
    であることを特徴とする請求項1に記載のハロゲン化銀
    カラー写真感光材料の処理方法。
  3. 【請求項3】 上記ハロゲン化銀カラー写真感光材料
    が、支持体に関して感光層とは反対側に磁性体粒子を含
    有する磁気記録層を有することを特徴とする請求項1に
    記載のハロゲン化銀カラー写真感光材料の処理方法。
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Cited By (1)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
RU2713386C1 (ru) * 2017-01-30 2020-02-05 Ниссан Мотор Ко., Лтд. Блок катушки для беспроводной подачи мощности

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