JPH0959261A - ベンゼンスルホンアミド誘導体及びその製法 - Google Patents

ベンゼンスルホンアミド誘導体及びその製法

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JPH0959261A
JPH0959261A JP15144196A JP15144196A JPH0959261A JP H0959261 A JPH0959261 A JP H0959261A JP 15144196 A JP15144196 A JP 15144196A JP 15144196 A JP15144196 A JP 15144196A JP H0959261 A JPH0959261 A JP H0959261A
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幸一郎 山田
Kousuke Yasuda
公助 安田
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公平 吉川
Rikako Kouno
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 本発明は、優れたエンドセリン拮抗作用を示
し、高血圧等の予防・治療として有用である新規なベン
ゼンスルホンアミド誘導体及びその塩を提供するもので
ある。 【解決手段】 本発明は、一般式〔I〕 【化1】 (但し、環A及び環Bは置換もしくは非置換フェニル
基、Qは単結合手又は式−O−で示される基、Rは置換
もしくは非置換芳香族複素環式基、R1は置換もしくは
非置換アミノ基、置換もしくは非置換低級アルキル基、
置換もしくは非置換低級アルコキシ基、置換もしくは非
置換低級アルキルチオ基又は置換もしくは非置換複素環
式基を表す。)で示されるベンゼンスルホンアミド誘導
体又はその薬理的に許容し得る塩に関する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明はエンドセリン拮抗作
用を有する新規ベンゼンスルホンアミド誘導体及びその
製法に関する。
【0002】
【従来の技術】エンドセリンは21個のアミノ酸から成
るポリペプチドであり、ヒト、ブタ等の内皮細胞より産
生され、強力な血管収縮作用、気管支収縮作用及び細胞
増殖作用を有することが知られている。またエンドセリ
ンは、臨床上本態性高血圧患者、急性心筋梗塞患者、肺
性高血圧患者、レイノー病患者、糖尿病患者、アテロー
ム性動脈硬化症患者の血中及び喘息患者の血中或いは気
道洗浄液中において正常人に比べ明らかに増加している
ことが報告されている。このように、エンドセリンは直
接的又は間接的に血管性及び非血管性の平滑筋を持続的
に収縮させる内在性の生理活性物質であり、その過剰生
産や過剰分泌は高血圧症、肺性高血圧症、腎性高血圧
症、レイノー病、気管支喘息、胃潰瘍、炎症性腸疾患
(クローン病)、ショック、発癌、血管形成術後の再狭
窄、臓器移植後の臓器機能不全、糖尿病、血栓症、動脈
硬化症、心不全、急性腎不全、糸球体腎炎、サイクロス
ポリン誘発腎毒性、心筋梗塞、狭心症、不整脈、緑内
症、片頭痛、脳血管攣縮、脳梗塞等の病因のひとつであ
ると考えられている。よってエンドセリンに強く拮抗す
る物質は上記種々の病態の治療に有用であると考えられ
ている。
【0003】一方、特開平5−155864号、特開平
5−222003号、特開平6−211810号及び特
開平7−17972号には、エンドセリン拮抗作用を有
するベンゼンスルホンアミド誘導体として、N−{〔5
−置換フェニル(もしくは置換フェノキシ)〕−6−ヒ
ドロキシアルコキシピリミジン−4−イル}−置換ベン
ゼンスルホンアミド等が記載されている。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】本発明は水溶性が高
く、かつ優れたエンドセリン拮抗作用を有する新規ベン
ゼンスルホンアミド誘導体を提供するものである。また
本発明はこのような新規ベンゼンスルホンアミド誘導体
の製法をも提供するものである。
【0005】
【課題を解決するための手段】本発明は一般式〔I〕
【0006】
【化8】
【0007】(但し、環A及び環Bは置換もしくは非置
換フェニル基、Qは単結合手又は式−O−で示される
基、Rは置換もしくは非置換芳香族複素環式基、R1
置換もしくは非置換アミノ基、置換もしくは非置換低級
アルキル基、置換もしくは非置換低級アルコキシ基、置
換もしくは非置換低級アルキルチオ基又は置換もしくは
非置換複素環式基を表す。)で示されるベンゼンスルホ
ンアミド誘導体又はその薬理的に許容し得る塩を提供す
るものである。
【0008】
【発明の実施の形態】本発明目的物〔I〕におけるR1
における複素環式基としては、例えば、単環、二環もし
くは三環式の脂肪族又は一部が飽和していてもよい芳香
族複素環式基が挙げられる。
【0009】芳香族複素環式基としては、窒素原子、酸
素原子及び硫黄原子から選ばれる1〜4個の異項原子を
含有する5〜10員単環もしくは二環式芳香族複素環式
基であるものが好ましく、例えば、ピロリル基、イミダ
ゾリル基、フリル基、チエニル基、チアゾリル基、イソ
オキサゾリル基、オキサゾリル基、オキサゾリニル基、
ピラゾリル基、キナゾリニル基、チエノピリミジニル
基、ピリジル基、ピリミジニル基、ピリダジニル基、ピ
ラジニル基、トリアジニル基、テトラゾリル基、キノリ
ル基、イソキノリル基、キノキサリニル基、ベンゾチエ
ニル基、ベンゾチアゾリル基、ベンゾオキサゾリル基又
はベンゾイミダゾリル基及びこれらの一部が飽和してい
る環等が挙げられる。
【0010】脂肪族複素環式基としては、窒素原子、酸
素原子及び硫黄原子から選ばれる1〜4個の異項原子を
含む単環もしくは二環式脂肪族複素環式基であるものが
好ましく、例えばピペラジニル基、ピロリジニル基、ピ
ペリジル基、ホモピペリジル基、チオモルホリノ基又は
モルホリノ基等が挙げられる。
【0011】Rにおける芳香族複素環式基としては、窒
素原子、酸素原子及び硫黄原子から選ばれる1〜4個の
異項原子を含有する5〜10員単環もしくは二環式芳香
族複素環式基であるものが好ましく、例えば、ピロリル
基、イミダゾリル基、フリル基、チエニル基、チアゾリ
ル基、イソオキサゾリル基、オキサゾリル基、オキサゾ
リニル基、ピラゾリル基、キナゾリニル基、チエノピリ
ミジニル基、ピリジル基、ピリミジニル基、ピリダジニ
ル基、ピラジニル基、トリアジニル基、テトラゾリル
基、キノリル基、イソキノリル基、キノキサリニル基、
ベンゾチエニル基、ベンゾチアゾリル基、ベンゾオキサ
ゾリル基又はベンゾイミダゾリル基等が挙げられる。
【0012】環A及び/又は環B上の置換基としては、
例えば低級アルキル基又は低級アルコキシ基等が挙げら
れる。
【0013】環A及び/又は環Bは、同一又は異なって
上記の置換基を1〜3個有していてもよい。
【0014】またRにおける芳香族複素環式基上の置換
基としては、例えばハロゲン原子、低級アルキル基、ヒ
ドロキシ低級アルキル基、低級アルコキシ基、フェニル
基、フリル基、チエニル基又はピリジル基等が挙げられ
る。
【0015】Rにおける芳香族複素環式基は同一又は異
なって、上記の置換基を1〜4個有していてもよい。
【0016】さらにR1におけるアミノ基上の置換基と
しては、モノ−もしくはジ−ヒドロキシ低級アルキル
基、低級アルキル基、低級アルコキシ基、アミノ低級ア
ルキル基、モノ−もしくはジ−低級アルキルアミノ−低
級アルキル基、低級アルコキシ−低級アルキル基又はカ
ルボキシ低級アルキル基等が挙げられ、低級アルキル基
上の置換基としては、カルボキシル基又はヒドロキシル
基等が挙げられ、低級アルコキシ基上の置換基として
は、ヒドロキシル基、カルボキシル基、ヒドロキシ低級
アルキル基、カルボキシ低級アルキル基、アミノ低級ア
ルキル基又はモノ−もしくはジ−低級アルキルアミノ基
等が挙げられ、低級アルキルチオ基上の置換基として
は、ヒドロキシル基、カルボキシル基、低級アルコキシ
カルボニル基、アミノ基又はモノ−もしくはジ−低級ア
ルキルアミノ基等が挙げられ、複素環式基上の置換基と
しては、ヒドロキシル基、カルボキシル基、アミノ基又
はモノ−もしくはジ−低級アルキルアミノ基等が挙げら
れる。
【0017】R1におけるアミノ基、低級アルキル基、
低級アルコキシ基、低級アルキルチオ基及び/又は複素
環式基は同一又は異なって、上記の置換基を1〜4個有
していてもよい。
【0018】本発明の目的物〔I〕のうち薬効上好まし
い化合物は、一般式〔I〕において、環A及び環Bが低
級アルキル基及び低級アルコキシ基から選ばれる1〜3
個の基で置換されていてもよいフェニル基、Rがハロゲ
ン原子、低級アルキル基、ヒドロキシ低級アルキル基、
低級アルコキシ基、フェニル基、フリル基、チエニル基
及びピリジル基からなる群より選ばれる1〜4個の置換
基で置換されていてもよい芳香族複素環式基であって、
当該複素環式基が窒素原子、酸素原子及び硫黄原子から
選ばれる1〜4個の異項原子を含有する5〜10員単環
式もしくは二環式芳香族複素環式基であり、R1がモノ
−もしくはジ−ヒドロキシ低級アルキル基、低級アルキ
ル基、低級アルコキシ基、アミノ低級アルキル基、モノ
−もしくはジ−低級アルキルアミノ−低級アルキル基、
低級アルコキシ−低級アルキル基及びカルボキシ低級ア
ルキル基から選ばれる1〜2個の基で置換されていても
よいアミノ基;カルボキシル基又はヒドロキシル基で置
換されていてもよい低級アルキル基;ヒドロキシル基、
カルボキシル基、ヒドロキシ低級アルキル基、カルボキ
シ低級アルキル基、アミノ低級アルキル基及びモノ−も
しくはジ−低級アルキルアミノ基から選ばれる基で置換
されていてもよい低級アルコキシ基;ヒドロキシル基、
カルボキシル基、低級アルコキシカルボニル基、アミノ
基及びモノ−もしくはジ−低級アルキルアミノ基から選
ばれる基で置換されていてもよい低級アルキルチオ基;
ヒドロキシル基、カルボキシル基、アミノ基及びモノ−
もしくはジ−低級アルキルアミノ基から選ばれる1〜4
個の基で置換されていてもよい複素環式基であって、当
該複素環式基が単環、二環もしくは三環式脂肪族又は一
部が飽和していてもよい芳香族複素環式基である化合物
である。
【0019】本発明の目的物〔I〕のうち薬効上より好
ましい化合物は、一般式〔I〕において、環Aが1〜3
個の低級アルキル基で置換されているフェニル基、環B
が1〜3個の低級アルキル基又は1〜3個の低級アルコ
キシ基で置換されているフェニル基、Rがハロゲン原
子、低級アルキル基、ヒドロキシ低級アルキル基、低級
アルコキシ基、フェニル基、フリル基、チエニル基及び
ピリジル基から選ばれる1〜4個の基で置換されている
ピリミジニル基、R1がモノ−もしくはジ−ヒドロキシ
低級アルキル基、低級アルキル基、低級アルコキシ基、
アミノ低級アルキル基、モノ−もしくはジ−低級アルキ
ルアミノー低級アルキル基、低級アルコキシ−低級アル
キル基及びカルボキシ低級アルキル基から選ばれる1〜
2個の基で置換されていてもよいアミノ基;カルボキシ
ル基又はヒドロキシル基で置換されていてもよい低級ア
ルキル基;ヒドロキシル基、カルボキシル基、ヒドロキ
シ低級アルキル基、カルボキシ低級アルキル基、アミノ
低級アルキル基及びモノ−もしくはジ−低級アルキルア
ミノ基から選ばれる基で置換されていてもよい低級アル
コキシ基;ヒドロキシル基、カルボキシル基、低級アル
コキシカルボニル基、アミノ基及びモノ−もしくはジ−
低級アルキルアミノ基から選ばれる基で置換されていて
もよい低級アルキルチオ基;ヒドロキシル基、カルボキ
シル基、アミノ基及びモノ−もしくはジ−低級アルキル
アミノ基から選ばれる1〜4個の基で置換されていても
よいピペリジル基;或いはテトラゾリル基である化合物
である。
【0020】薬効上更に好ましい化合物は、一般式
〔I〕において、環Aが低級アルキル基で置換されてい
るフェニル基、環Bが低級アルキル基又は低級アルコキ
シ基で置換されてるフェニル基、Rがハロゲン原子又は
低級アルコキシ基で置換されているピリミジニル基、R
1が非置換アミノ基或いはモノ−もしくはジ−ヒドロキ
シ低級アルキル基、モノ−もしくはジ低級アルキルアミ
ノ−低級アルキル基及び低級アルコキシ−低級アルキル
基から選ばれる1〜2個の基で置換されているアミノ基
である化合物である。
【0021】薬効上更により好ましい化合物は、一般式
〔I〕において、環Aが低級アルキル基で置換されてい
るフェニル基、環Bが低級アルキル基又は低級アルコキ
シ基で置換されてるフェニル基、Rがハロゲン原子又は
低級アルコキシ基で置換されているピリミジニル基、R
1がヒドロキシ低級アルキル基で置換されたアミノ基で
ある化合物である。
【0022】薬効上更にとりわけ好ましい化合物とし
て、N−{6−[2−(5−ブロモピリミジン−2−イ
ルオキシ)エトキシ]−2−(2−ヒドロキシエチルア
ミノ)−5−(2−メトキシフェノキシ)ピリミジン−
4−イル}−4−tert−ブチルベンゼンスルホンア
ミド、N−{6−[2−(5−ブロモピリミジン−2−
イルオキシ)エトキシ]−2−(2−ヒドロキシエチル
チオ)−5−(2−メトキシフェノキシ)ピリミジン−
4−イル}−4−tert−ブチルベンゼンスルホンア
ミド、N−{6−[2−(5−ブロモピリミジン−2−
イルオキシ)エトキシ]−2−(4−ヒドロキシピペリ
ジノ)−5−(2−メトキシフェノキシ)ピリミジン−
4−イル}−4−tert−ブチルベンゼンスルホンア
ミド、N−{6−[2−(5−ブロモピリミジン−2−
イルオキシ)エトキシ]−2−(3−ヒドロキシピペリ
ジノ)−5−(2−メトキシフェノキシ)ピリミジン−
4−イル}−4−tert−ブチルベンゼンスルホンア
ミド、N−{6−[2−(5−ブロモピリミジン−2−
イルオキシ)エトキシ]−2−メチルチオ−5−(2−
メトキシフェノキシ)ピリミジン−4−イル}−4−t
ert−ブチルベンゼンスルホンアミド、N−{6−
[2−(5−ブロモピリミジン−2−イルオキシ)エト
キシ]−2−(2−メトキシエチルアミノ)−5−(2
−メトキシフェノキシ)ピリミジン−4−イル}−4−
tert−ブチルベンゼンスルホンアミド、N−{6−
[2−(5−メトキシピリミジン−2−イルオキシ)エ
トキシ]−2−(2−メトキシエチルアミノ)−5−
(2−メトキシフェノキシ)ピリミジン−4−イル}−
4−tert−ブチルベンゼンスルホンアミド、N−
{6−[2−(5−ブロモピリミジン−2−イルオキ
シ)エトキシ]−2−(2−ヒドロキシエトキシ)−5
−(2−メトキシフェノキシ)ピリミジン−4−イル}
−4−tert−ブチルベンゼンスルホンアミド及びN
−{6−[2−(5−ブロモピリミジン−2−イルオキ
シ)エトキシ]−2−(2−ヒドロキシエチルアミノ)
−5−(4−メチルフェニル)ピリミジン−4−イル}
−4−tert−ブチルベンゼンスルホンアミドが挙げ
られる。
【0023】本発明の目的物〔I〕のうち、他の好まし
い化合物は、一般式〔I〕において、環Aが低級アルキ
ル基で置換されているフェニル基、環Bが低級アルキル
基又は低級アルコキシ基で置換されているフェニル基、
Rがハロゲン原子又は低級アルコキシ基で置換されてい
るピリミジニル基、R1がモノ−もしくはジ−ヒドロキ
シ低級アルキル基、低級アルキル基、アミノ低級アルキ
ル基、モノ−もしくはジ−低級アルキルアミノー低級ア
ルキル基、低級アルコキシ−低級アルキル基及びカルボ
キシ低級アルキル基から選ばれる1〜2個の基で置換さ
れていてもよいアミノ基;カルボキシル基又はヒドロキ
シル基で置換されている低級アルキル基;ヒドロキシル
基、カルボキシル基及びモノ−もしくはジ−低級アルキ
ルアミノ基から選ばれる基で置換されていてもよい低級
アルコキシ基;ヒドロキシル基、カルボキシル基、低級
アルコキシカルボニル基及びモノ−もしくはジ−低級ア
ルキルアミノ基から選ばれる基で置換されていてもよい
低級アルキルチオ基;ヒドロキシル基で置換されている
ピペリジル基;或いはテトラゾリル基である化合物であ
る。
【0024】このうちより好ましい化合物は、一般式
〔I〕において、R1がヒドロキシ低級アルキル基、モ
ノ−もしくはジ−低級アルキルアミノ−低級アルキル基
及び低級アルコキシ−低級アルキル基から選ばれる基で
置換されていてもよいアミノ基;ヒドロキシ低級アルキ
ル基及び低級アルキル基で置換されたアミノ基;ヒドロ
キシル基で置換されている低級アルキル基;ヒドロキシ
ル基又はカルボキシル基で置換されていてもよい低級ア
ルコキシ基;ヒドロキシル基、カルボキシル基及び低級
アルコキシカルボニル基から選ばれる基で置換されてい
てもよい低級アルキルチオ基;ヒドロキシル基で置換さ
れていているピペリジル基;或いはテトラゾリル基であ
る化合物である。
【0025】本発明によれば、目的化合物〔I〕は、下
記〔A法〕、〔B法〕、〔C法〕又は〔D法〕によって
製造することができる。
【0026】〔A法〕本発明の目的化合物〔I〕は、一
般式〔II〕
【0027】
【化9】
【0028】(但し、X1は低級アルキルスルホニル基
又はフェニルスルホニル基を表し、他の記号は前記と同
一意味を有する。)で示される化合物又はその塩と一般
式〔III〕
【0029】
【化10】
【0030】(但し、記号は前記と同一意味を有す
る。)で示される化合物又はその塩とを反応させて製造
することができる。
【0031】〔B法〕また化合物〔I〕は、一般式〔I
V〕
【0032】
【化11】
【0033】(但し、記号は前記と同一意味を有す
る。)で示される化合物又はその塩と一般式〔V〕
【0034】
【化12】
【0035】(但し、X2はハロゲン原子を表し、他の
記号は前記と同一意味を有する。)で示される化合物と
を反応させて製造することができる。
【0036】〔C法〕またR1がアミノ基である目的物
〔I〕は、対応のR1がアジド基である化合物又はその
塩を還元して製造することができる。
【0037】〔D法〕更にR1がテトラゾリル基である
目的物〔I〕は、対応のR1がシアノ基である化合物又
はその塩とアジ化トリブチルスズとを反応させて製造す
ることができる。
【0038】上記〔A法〕、〔B法〕、〔C法〕及び
〔D法〕に記載化合物の塩としては、例えば塩酸塩、硫
酸塩等の無機酸との塩及びアルカリ金属塩、アルカリ土
類金属塩等の無機塩基との塩が使用できる。
【0039】〔A法〕:化合物〔II〕又はその塩と化
合物〔III〕又はその塩との反応は、脱酸剤の存在下
又は非存在下、適当な溶媒中又は無溶媒で実施すること
ができる。脱酸剤としては、水素化アルカリ金属、炭酸
アルカリ金属、アルカリ金属アルコキシド、アルキルア
ルカリ金属、アルカリ金属、アルカリ土類金属、水酸化
アルカリ金属、水酸化アルカリ土類金属、有機塩基
(1,8−ジアザビシクロ〔5.4.0〕ウンデカ−7
−エン等)等を好適に用いることができる。また溶媒と
しては、トルエン、ジメチルアセトアミド、ジメチルホ
ルムアミド、ジメチルスルホキシド、テトラヒドロフラ
ン、ジメトキシエタン等を適宜用いることができる。本
反応は、0〜150℃、とりわけ室温〜120℃で好適
に進行する。
【0040】〔B法〕:化合物〔IV〕又はその塩と化
合物〔V〕との反応は、脱酸剤の存在下、適当な溶媒中
又は無溶媒で実施することができる。脱酸剤としては、
上記〔A法〕記載のものを好適に用いることができる。
また溶媒としては、テトラヒドロフラン、ジメチルアセ
トアミド、ジメチルホルムアミド、ジメトキシエタン等
又はそれらの混合溶媒を適宜用いることができる。本反
応は、0℃〜100℃、とりわけ室温〜50℃で好適に
進行する。
【0041】〔C法〕:R1がアジド基である化合物又
はその塩の還元反応は、還元剤の存在下、適当な溶媒中
又は無溶媒で実施することができる。還元剤としては、
トリフェニルホスフィン等のホスフィン類等を好適に用
いることができる。また溶媒としては、テトラヒドロフ
ラン、ジメチルホルムアミド、水等又はそれらの混合溶
媒を適宜用いることができる。本反応は、0℃〜100
℃、とりわけ室温〜60℃で好適に進行する。
【0042】なお、R1がアジド基である原料化合物
は、化合物〔II〕とナトリウムアジドとを常法により
反応させて製造することができる。
【0043】〔D法〕:R1がシアノ基である化合物又
はその塩とアジ化トリブチルスズとの反応は、適当な溶
媒中又は無溶媒で実施することができる。溶媒として
は、例えばトルエン、キシレン、テトラヒドロフラン、
ジメチルアセトアミド、ジメチルホルムアミド等又はそ
れらの混合溶媒を適宜用いることができる。本反応は、
室温〜150℃、とりわけ50〜120℃で好適に進行
する。
【0044】なお、R1がシアノ基である原料化合物
は、化合物〔II〕とシアン化カリウムとを常法により
反応させて製造することができる。
【0045】本発明の目的物〔I〕は、上記の如くして
得られる目的物を他の目的物へ相互変換することによっ
ても製造することができる。このような目的物間の相互
変換反応としては、その化合物が有する置換基の種類に
応じ、適宜選択すればよいが、例えば次の(a)〜
(d)法の如く実施することができる。
【0046】(a)法:R1がカルボキシ低級アルキル
チオ基である目的物〔I〕は、対応のR1が低級アルコ
キシカルボニルー低級アルキルチオ基である化合物をビ
ストリブチルスズオキシドで処理後、加水分解させるこ
とにより製造することができる。本反応は、60〜12
0℃で好適に進行する。
【0047】(b)法:R1がヒドロキシル基で置換さ
れた低級アルコキシ基である目的物〔I〕は、対応のR
1が保護されたヒドロキシル基(例えば、tert−ブ
チルジフェニルシリルオキシ基等)で置換された低級ア
ルコキシ基である化合物を脱保護剤の存在下、反応させ
ることにより製造することができる。脱保護剤として
は、テトラブチルアンモニウムフルオリド、フッ化水素
−ピリジン等を好適に用いることができる。本反応は、
0℃〜室温で好適に進行する。
【0048】(c)法:R1がヒドロキシル基置換低級
アルキル基である目的物〔I〕は、対応のR1が保護さ
れたヒドロキシル基(例えば、メトキシメチルオキシ基
等)で置換された低級アルキル基である化合物を酸で処
理することにより製造することができる。
【0049】酸としては、トリフルオロ酢酸、p−トル
エンスルホン酸、メタンスルホン酸、硫酸、塩酸等を好
適に用いることができる。本反応は、0℃〜室温で好適
に進行する。
【0050】(d)法:R1がヒドロキシ低級アルキル
基で置換されたアミノ基である目的物〔I〕は、対応の
1が保護されたヒドロキシ低級アルキル基(例えば、
テトラヒドロピラニルオキシ基等)で置換されたアミノ
基である化合物を酸で処理することにより製造すること
ができる。酸としては、塩酸、硫酸、p−トルエンスル
ホン酸、メタンスルホン酸、トリフルオロ酢酸等を好適
に用いることができる。本反応は、0℃〜室温で好適に
進行する。
【0051】上記(a)〜(d)に記載の反応に用いる
溶媒は、反応に不活性な溶媒であれば、特に限定され
ず、例えばジオキサン、エチレングリコール、ジメチル
エーテル、ジメチルアセトアミド、ジメチルホルムアミ
ド、ヘキサメチルホスホラミド、ベンゼン、テトラヒド
ロフラン、トルエン、酢酸エチル、低級アルコール、塩
化メチレン、クロロホルム、四塩化炭素、1,3−ジメ
チル−2−イミダゾリジノン、酢酸、ジエチルエーテ
ル、ジメトキシエタン、ジメチルスルホキシド、水又は
それらの混合溶媒を適宜用いることができる。
【0052】なお、本発明の原料化合物〔II〕は、例
えば特公昭52−7054号記載の方法に準じて製造す
ることができる。即ち、X1がメチルスルホニル基であ
る化合物〔II〕は、まず、一般式〔VI〕
【0053】
【化13】
【0054】(但し、環B及びQは前記と同一意味を有
する。)で示される化合物を、アルカリ金属アルコキシ
ド(ナトリウムメトキシド等)、水酸化アルカリ金属、
炭酸アルカリ金属等の存在下、チオ尿素と反応させた後
に、ヨウ化メチルと反応させて、一般式〔VII〕
【0055】
【化14】
【0056】(但し、環B及びQは前記と同一意味を有
する。)で示される化合物とする。次いで生成物のヒド
ロキシル基をハロゲン化剤(オキシ塩化リン等)で処理
して反応性残基に変換させて一般式〔VIII〕
【0057】
【化15】
【0058】(但し、X3は反応性残基を表し、他の記
号は前記と同一意味を有する。)で示される化合物とす
る。得られた化合物〔VIII〕を一般式〔IX〕
【0059】
【化16】
【0060】(但し、環Aは前記と同一意味を有す
る。)で示される化合物と脱酸剤(水素化ナトリウム、
水酸化ナトリウム、水酸化カリウム、炭酸カリウム等)
の存在下に反応させて一般式〔X〕
【0061】
【化17】
【0062】(但し、記号は前記と同一意味を有す
る。)で示される化合物とし、得られた化合物〔X〕を
エチレングリコールと脱酸剤(水素化ナトリウム、アル
カリ金属アルコキシド、アルカリ金属等)の存在下に反
応させて一般式〔XI〕
【0063】
【化18】
【0064】(但し、記号は前記と同一意味を有す
る。)で示される化合物とし、さらに得られた化合物
〔XI〕を化合物〔V〕と脱酸剤(水素化ナトリウム、
アルカリ金属アルコキシド、アルカリ金属等)の存在下
に反応させて一般式〔XII〕
【0065】
【化19】
【0066】(但し、記号は前記と同一意味を有す
る。)で示される化合物とし、得られた化合物〔XI
I〕を酸化剤(m−クロロ過安息香酸等)で処理させる
ことにより製造できる。
【0067】一方、R1がメチルチオ基である原料化合
物〔IV〕は、例えば化合物〔XI〕を酸化剤(m−ク
ロロ過安息香酸等)で酸化して、一般式〔XIII〕
【0068】
【化20】
【0069】(但し、記号は前記と同一意味を有す
る。)で示される化合物とし、得られた化合物〔XII
I〕のヒドロキシル基をテトラヒドロピラニル基等の保
護基で保護させた後に、化合物〔III〕と脱酸剤(水
素化ナトリウム、水酸化ナトリウム、水酸化カリウム、
炭酸カリウム等)の存在下又は非存在下に反応させて、
反応後に保護基を脱保護させて製造することができる。
【0070】本発明の目的物〔I〕には、不斉炭素原子
に基づく光学異性体が存在しうるが、本発明はこれらの
光学異性体及びその混合物のいずれをも含むものであ
る。
【0071】本発明の目的化合物〔I〕は、遊離の形で
も、また薬理的に許容し得る塩の形でも医薬用途に使用
することができる。かかる薬理的に許容し得る塩として
は、無機酸もしくは有機酸との酸付加塩、無機塩基、有
機塩基又はアミノ酸との塩があげられ、例えば塩酸塩、
硫酸塩、臭化水素酸塩、メタンスルホン酸塩、酢酸塩、
フマル酸塩、マレイン酸塩、シュウ酸塩、アルカリ金属
(ナトリウム、カリウム等)塩、アルカリ土類金属(マ
グネシウム、カルシウム等)塩、トリエチルアミン塩、
リジンとの塩などがあげられる。
【0072】また、本発明の目的化合物〔I〕又はその
薬理的に許容しうる塩は、その分子内塩、付加物、錯
体、水和物あるいは溶媒和物をも含むものである。
【0073】本発明の目的化合物〔I〕もしくはその薬
理的に許容しうる塩は、経口的にも非経口的にも投与す
ることができ、また常法により例えば、錠剤、顆粒剤、
カプセル剤、散剤、注射剤、吸入剤のような適宜の医薬
製剤として用いることができる。
【0074】本発明の目的化合物〔I〕又はその薬理的
に許容し得る塩の投与量は、投与方法、患者の年令、体
重、状態によっても異なるが、通常、1日当り約0.0
01〜100mg/kg程度とするのが好ましい。
【0075】なお本発明において、低級アルキル基、低
級アルコキシ基、低級アルキルチオ基又は低級アルキル
アミノ基は、炭素数1〜6、とりわけ1〜4のものがあ
げられる。また低級アルコキシカルボニル基は、炭素数
2〜7、とりわけ2〜5のものがあげられる。さらにハ
ロゲン原子としては、塩素、臭素、フッ素又はヨウ素が
あげられる。
【0076】
【実施例】以下に実施例を掲載して、本発明を更に詳細
に説明するが、これにより本発明を限定するものではな
い。
【0077】実施例1 N−{6−[2−(5−ブロモピリミジン−2−イルオ
キシ)エトキシ]−5−(2−メトキシフェノキシ)−
2−メチルスルホニルピリミジン−4−イル}−4−t
ert−ブチルベンゼンスルホンアミド500mg,エ
タノールアミン172mgのジメチルアセトアミド4m
l溶液を110−120℃にて20時間加熱撹拌する。
冷後、反応液に塩化アンモニウム水溶液を加え、酢酸エ
チルにて抽出する。水洗、乾燥後、溶媒を留去し、残渣
をシリカゲルカラムクロマトグラフィー(溶出溶媒;ク
ロロホルム:酢酸エチル=3:1)で精製し、N−{6
−[2−(5−ブロモピリミジン−2−イルオキシ)エ
トキシ]−2−(2−ヒドロキシエチルアミノ)−5−
(2−メトキシフェノキシ)ピリミジン−4−イル}−
4−tert−ブチルベンゼンスルホンアミド57mg
を粉末として得る(第1表に記載)。 IR (Nujol) : 3400,3190 cm
-1
【0078】実施例2〜14 対応原料化合物を実施例1と同様に処理して下記第1及
び2表記載化合物を得る。
【0079】
【表1】
【0080】
【表2】
【0081】実施例15 実施例3で得られた目的物239mg、ビストリブチル
スズオキシド570mg及びトルエン4mlの混液を9
0℃で2日間反応させる。冷後、反応液を酢酸エチルに
て抽出する。水洗、乾燥後、溶媒を留去し、残渣をシリ
カゲルカラムクロマトグラフィー(溶出溶媒;n−ヘキ
サン:酢酸エチル=1:1)で精製し、更にn−ヘキサ
ン処理し3−{6−[2−(5−ブロモピリミジン−2
−イルオキシ)エトキシ]−4−(4−tert−ブチ
ルベンゼンスルホンアミド)−5−(2−メトキシフェ
ノキシ)ピリミジン−2−イルチオ}プロピオン酸12
5mgを粉末として得る(第3表に記載)。 IR(Nujol) : 3390,1730,171
0,1590,1560,1495cm-1
【0082】
【表3】
【0083】実施例16 (1)4−tert−ブチル−N−{5−(2−メトキ
シフェノキシ)−2−メチルスルホニル−6−[2−
(テトラヒドロピラン−2−イルオキシ)エトキシ]ピ
リミジン−4−イル}ベンゼンスルホンアミド(参考例
2−(2)の目的物)200mg,N,N−ジメチルア
ミノエチルアミン138.8mg及びジメチルスルホキ
シド1mlの混液を100℃で15時間、更に120℃
で5時間反応させる。塩化アンモニウムにて処理後酢酸
エチルにて抽出する。酢酸エチル層を洗浄、乾燥後、溶
媒を減圧留去する。残渣を分取用シリカゲル薄層クロマ
トグラフィー(展開溶媒;クロロホルム:メタノール=
10:1)で精製して、4−tert−ブチル−N−
{2−(2−(ジメチルアミノ)エチルアミノ)−5−
(2−メトキシフェノキシ)−6−[2−(テトラヒド
ロピラン−2−イルオキシ)エトキシ]ピリミジン−4
−イル}ベンゼンスルホンアミド99.7mgを結晶と
して得る。 m.p. 82−86℃ 。
【0084】(2)本品70.6mgのメタノール1m
l溶液に、p−トルエンスルホン酸12.6mgを加
え、室温にて5時間反応させる。炭酸水素ナトリウム
5.5mgを加えクロロホルムにて抽出する。洗浄、乾
燥後、溶媒を減圧留去し、残渣を分取用シリカゲル薄層
クロマトグラフィー(展開溶媒;クロロホルム:メタノ
ール=10:1)で精製して、4−tert−ブチル−
N−[6−(2−ヒドロキシエトキシ)−2−(2−
(ジメチルアミノ)エチルアミノ)−5−(2−メトキ
シフェノキシ)ピリミジン−4−イル]ベンゼンスルホ
ンアミド46.3mgを結晶として得る。 m.p. 102.5−106℃ 。
【0085】(3)本品37.3mgのテトラヒドロフ
ラン2ml溶液に、水素化ナトリウム(60%分散型)
4mgを加え、次いで5−ブロモ−2−クロロピリミジ
ン52mgを加え、室温にて1時間撹拌する。反応液を
塩化アンモニウムにて中和後、酢酸エチルにて抽出す
る。酢酸エチル層を洗浄、乾燥後、溶媒を減圧留去す
る。残渣を分取用シリカゲル薄層クロマトグラフィー
(展開溶媒;クロロホルム:酢酸エチル=1:2)で精
製して、N−{6−[2−(5−ブロモピリミジン−2
−イルオキシ)エトキシ]−2−(2−(ジメチルアミ
ノ)エチルアミノ)−5−(2−メトキシフェノキシ)
ピリミジン−4−イル}−4−tert−ブチルベンゼ
ンスルホンアミド24.6mgを結晶として得る(第4
表に記載)。
【0086】実施例17〜24 対応原料化合物を実施例16と同様に処理して、下記第
4表記載化合物を得る。
【0087】
【表4】
【0088】実施例25 (1)エチレングリコール2mlに水素化ナトリウム
(60%分散型)125.8mgを加え、発泡終了後、
4−tert−ブチル−N−{6−[2−(テトラヒド
ロピラン−2−イルオキシ)エトキシ]−5−(2−メ
トキシフェノキシ)−2−メチルスルホニルピリミジン
−4−イル}ベンゼンスルホンアミド(参考例2−
(2)の目的物)500mgを加え、室温にて18時間
撹拌する。反応液に塩化アンモニウム水溶液を加え、酢
酸エチルにて抽出する。水洗、乾燥後、溶媒を留去し、
残渣をシリカゲルカラムクロマトグラフィー(溶出溶
媒;クロロホルム:酢酸エチル=1:1)で精製して、
4−tert−ブチル−N−{2−(2−ヒドロキシエ
トキシ)−5−(2−メトキシフェノキシ)−6−[2
−(テトラヒドロピラン−2−イルオキシ)エトキシ]
ピリミジン−4−イル}ベンゼンスルホンアミド44
0.5mgを無色カラメルとして得る。 ESI−MS(m/z) :618(MH+) IR(Nujol) : 3600−3050,157
0,1460,1340 cm-1
【0089】(2)本品425mg、tert−ブチル
ジフェニルシリルクロリド208mg、4−ジメチルア
ミノピリジン3.42mg及びトリエチルアミン83.
6mgの塩化メチレン3ml溶液を室温にて18時間撹
拌する。クロロホルム希釈後、水洗、乾燥後、減圧留去
する。残渣をメタノール5ml及びテトラヒドロフラン
5mlに溶かし、p−トルエンスルホン酸100mgを
加え室温にて1時間撹拌する。炭酸水素ナトリウムで中
和後、酢酸エチルにて抽出する。水洗、乾燥後、溶媒を
留去し、残渣をシリカゲルカラムクロマトグラフィー
(溶出溶媒;n−ヘキサン:酢酸エチル=2:1〜1:
1)で精製して、4−tert−ブチル−N−[2−
(2−tert−ブチルジフェニルシリルオキシエトキ
シ)−6−(2−ヒドロキシエトキシ)−5−(2−メ
トキシフェノキシ)ピリミジン−4−イル]ベンゼンス
ルホンアミド548mgを無色油状物として得る。 ESI−MS(m/z) : 772(MH+) IR(Neat) : 3600−3100,158
0,1460,1430,1350 cm-1
【0090】(3)本品240.7mgのテトラヒドロ
フラン5ml溶液に水素化ナトリウム(60%分散型)
37.4mgを加え、室温にて15分間撹拌する。次い
で、5−ブロモ−2−クロロピリミジン90.4mgを
加え、室温にて2時間撹拌する。反応液に塩化アンモニ
ウム水溶液を加え、酢酸エチルにて抽出する。酢酸エチ
ル層を洗浄、乾燥後、溶媒を減圧留去する。残渣を分取
用シリカゲル薄層クロマトグラフィー(溶出溶媒;n−
ヘキサン:酢酸エチル=3:2)で精製して、N−{6
−[2−(5−ブロモピリミジン−2−イルオキシ)エ
トキシ]−2−(2−tert−ブチルジフェニルシリ
ルオキシエトキシ)−5−(2−メトキシフェノキシ)
ピリミジン−4−イル}−4−tert−ブチルベンゼ
ンスルホンアミド132.4mgを無色油状物として得
る。 ESI−MS(m/z) : 929(MH+)。
【0091】(4)本品82.9mgのテトラヒドロフ
ラン3ml溶液に1.0Mテトラブチルアンモニウムフ
ルオリド−テトラヒドロフラン溶液0.09mlを加
え、室温にて1時間撹拌する。溶媒を留去し、酢酸エチ
ルにて抽出する。酢酸エチル層を洗浄、乾燥後、溶媒を
減圧留去する。残渣をn−ヘキサンで処理して、N−
{6−[2−(5−ブロモピリミジン−2−イルオキ
シ)エトキシ]−2−(2−ヒドロキシエトキシ)−5
−(2−メトキシフェノキシ)ピリミジン−4−イル}
−4−tert−ブチルベンゼンスルホンアミド49m
gを結晶として得る(第5表に記載)。
【0092】実施例26 (1)メトキシメチルオキシメチルトリブチルスズ65
5mgのテトラヒドロフラン溶液6mlに1.63M
n−ブチルリチウム−n−ヘキサン溶液1.09mlを
−78℃にて滴下する。同温にて4分撹拌後、4−te
rt−ブチル−N−[6−(2−ヒドロキシエトキシ)
−5−(2−メトキシフェノキシ)−2−メチルスルホ
ニルピリミジン−4−イル]ベンゼンスルホンアミド
(参考例2−(1)の目的物)200mgのテトラヒド
ロフラン溶液2mlを加え40分撹拌する。反応液に塩
化アンモニウム水溶液を加え、酢酸エチルにて抽出す
る。酢酸エチル層を洗浄、乾燥後、溶媒を減圧留去す
る。残渣をシリカゲルカラムクロマトグラフィー(溶出
溶媒;クロロホルム:メタノール=100:1〜50:
1)で精製し、4−tert−ブチル−N−[6−(2
−ヒドロキシエトキシ)−2−メトキシメチルオキシメ
チル−5−(2−メトキシフェノキシ)ピリミジン−4
−イル]ベンゼンスルホンアミド111mgを無色カラ
メルとして得る。 ESI−MS(m/z) :546(MH+) IR(Nujol) : 3550−3400,320
0,1580,1500,1480,1430 cm-1
【0093】(2)本品80mgのテトラヒドロフラン
2ml及びジメチルアセトアミド0.4mlの混液に水
素化ナトリウム(60%分散型)18mgを加え、次い
で5−ブロモ−2−クロロピリミジン42mgを加え、
室温にて1時間撹拌する。反応液に塩化アンモニウム水
溶液を加え、酢酸エチルにて抽出する。酢酸エチル層を
洗浄、乾燥後、溶媒を減圧留去する。残渣を分取用シリ
カゲル薄層クロマトグラフィー(展開溶媒;クロロホル
ム:酢酸エチル=3:1)で精製して、N−{6−[2
−(5−ブロモピリミジン−2−イルオキシ)エトキ
シ]−2−メトキシメチルオキシメチル−5−(2−メ
トキシフェノキシ)ピリミジン−4−イル}−4−te
rt−ブチルベンゼンスルホンアミド91mgを泡状物
質として得る。 ESI−MS(m/z) : 70
6,704(MH+)。
【0094】(3)本品85mgの塩化メチレン2ml
溶液にトリフルオロ酢酸11mlを加え,室温で終夜撹
拌する。溶媒を減圧留去し残渣を分取用シリカゲル薄層
クロマトグラフィー(展開溶媒;クロロホルム:メタノ
ール=30:1)で精製し、更に酢酸エチル−n−ヘキ
サンから再結晶して、N−{6−[2−(5−ブロモピ
リミジン−2−イルオキシ)エトキシ]−2−ヒドロキ
シメチル−5−(2−メトキシフェノキシ)ピリミジン
−4−イル}−4−tert−ブチルベンゼンスルホン
アミド26mgを結晶として得る(第5表に記載)。
【0095】実施例27 (1)N−[6−{2−(5−ブロモピリミジン−2−
イルオキシ)エトキシ}−5−(2−メトキシフェノキ
シ)−2−メチルスルホニルピリミジン−4−イル]−
4−tert−ブチルベンゼンスルホンアミド(参考例
1−(6)の目的物)300mg、ナトリウムアジド9
2mg及びジメチルホルムアミド2mlの混液を80℃
にて1時間加熱撹拌する。冷後、水を加え、酢酸エチル
にて抽出する。水洗、乾燥後、溶媒を留去し、残渣を分
取用シリカゲル薄層クロマトグラフィー(展開溶媒;ク
ロロホルム:酢酸エチル=2:1)で精製して、N−
[2−アジド−6−{2−(5−ブロモピリミジン−2
−イルオキシ)エトキシ}−5−(2−メトキシフェノ
キシ)ピリミジン−4−イル]−4−tert−ブチル
ベンゼンスルホンアミド323.3mgを泡状物質とし
て得る。 ESI−MS(m/z) : 673(MH+) IR(Nujol) : 3400−2800,214
0,1680,1600−1560,1500,146
0 cm-1
【0096】(2)本品293.3mg、トリフェニル
ホスフィン127.1mg及びテトラヒドロフラン2m
lを室温にて15分撹拌した。クロロホルムにて抽出
し、水洗、乾燥する。溶媒を減圧留去し残渣をシリカゲ
ルカラムクロマトグラフィー(溶出溶媒;クロロホル
ム:酢酸エチル=2:1)で精製して、トリフェニルホ
スフィン付加体317.5mgを得る。本品275mg
のテトラヒドロフラン2ml溶液にp−トルエンスルホ
ン酸17mgを加え、室温にて12時間撹拌する。重曹
水で中和後、酢酸エチルにて抽出する。酢酸エチル層を
洗浄、乾燥後、溶媒を減圧留去する。残渣を分取用シリ
カゲル薄層クロマトグラフィー(展開溶媒;酢酸エチ
ル:n−ヘキサン=3:2)で精製して、N−[2−ア
ミノ−6−{2−(5−ブロモピリミジン−2−イルオ
キシ)エトキシ}−5−(2−メトキシフェノキシ)ピ
リミジン−4−イル]−4−tert−ブチルベンゼン
スルホンアミド121.6mgを結晶として得る(第5
表に記載)。
【0097】
【表5】
【0098】実施例28 (1)N−[6−(2−ベンジルオキシエトキシ)−5
−(4−メチルフェニル)−2−メチルスルホニルピリ
ミジン−4−イル]−4−tert−ブチルベンゼンス
ルホンアミド(参考例3−(6)の目的物)300mg
及び2−アミノエタノール4mlの混液を120℃にて
3時間加熱撹拌する。冷後、反応液に塩化アンモニウム
水溶液を加え、酢酸エチルにて抽出する。水洗、乾燥
後、溶媒を留去し、残渣をシリカゲルカラムクロマトグ
ラフィー(溶出溶媒;クロロホルム:メタノール=1
0:1)で精製し、更にイソプロピルエーテル−n−ヘ
キサンから結晶化して、N−[6−(2−ベンジルオキ
シエトキシ)−2−(2−ヒドロキシエチルアミノ)−
5−(4−メチルフェニル)ピリミジン−4−イル]−
4−tert−ブチルベンゼンスルホンアミド260m
gを結晶として得る。 m.p. 124−126℃ 。
【0099】(2)本品245mg及びジヒドロピラン
0.1mlの塩化メチレン4ml溶液に10−カンファ
ースルホン酸4mgを加え、室温にて6時間撹拌した。
反応液を希重曹水で処理し、酢酸エチルにて抽出する。
酢酸エチル層を洗浄、乾燥後、溶媒を減圧留去する。残
渣をシリカゲルカラムクロマトグラフィー(溶出溶媒;
酢酸エチル:n−ヘキサン=1:10〜1:3)で精製
して、N−{6−(2−ベンジルオキシエトキシ)−2
−[2−(テトラヒドロピラン−2−イルオキシ)エチ
ルアミノ]−5−(4−メチルフェニル)ピリミジン−
4−イル}−4−tert−ブチルベンゼンスルホンア
ミド234mgをカラメルとして得る。 ESI−MS(m/z) : 675 (MH+) IR (Nujol) : 1460,1380,10
80 cm-1
【0100】(3)本品220mg、パラジウム−炭素
150mg、メタノール4ml及びテトラヒドロフラン
2mlの混液を水素雰囲気下、1.5時間接触還元に付
す。触媒を濾去し濾液を減圧留去する。残渣をn−ヘキ
サンから再結晶して、4−tert−ブチル−N−{6
−(2−ヒドロキシエトキシ)−2−[2−(テトラヒ
ドロピラン−2−イルオキシ)エチルアミノ]−5−
(4−メチルフェニル)ピリミジン−4−イル}ベンゼ
ンスルホンアミド167mgを得る。 m.p. 113−116℃ 。
【0101】(4)本品154mg、テトラヒドロフラ
ン5ml及びジメチルアセトアミド3mlの混液に水素
化ナトリウム(60%分散型)63mgを加え5分間撹
拌する。次いで、5−ブロモ−2−クロロピリミジン1
42mgを加え、室温にて19時間撹拌する。塩化アン
モニウム水にて処理し,酢酸エチルにて抽出する。酢酸
エチル層を洗浄、乾燥後、溶媒を減圧留去する。残渣を
シリカゲルカラムクロマトグラフィー(溶出溶媒;クロ
ロホルム:酢酸エチル=40:1)で精製後、さらにn
−ヘキサンから結晶化して、N−{6−[2−(5−ブ
ロモピリミジン−2−イルオキシ)エトキシ]−2−
[2−(テトラヒドロピラン−2−イルオキシ)エチル
アミノ]−5−(4−メチルフェニル)ピリミジン−4
−イル}−4−tertブチルベンゼンスルホンアミド
141mgを得る。 m.p. 65−69℃ 。
【0102】(5)本品124mgのメタノール5ml
及びテトラヒドロフラン1ml溶液に、10%塩酸水溶
液2mlを加え、室温にて2時間反応させる。重炭酸ソ
ーダで中和後酢酸エチルにて抽出する。抽出液を洗浄、
乾燥後、溶媒を減圧留去し、残渣をシリカゲルカラムク
ロマトグラフィー(溶出溶媒;クロロホルム:酢酸エチ
ル=10:1〜2:1)で精製し、更に塩化メチレン−
イソプロピルエーテルから結晶化して、N−[6−{2
−(5−ブロモピリミジン−2−イルオキシ)エトキ
シ}−2−(2−ヒドロキシエチルアミノ)−5−(4
−メチルフェニル)ピリミジン−4−イル]−4−te
rt−ブチルベンゼンスルホンアミド91mgを結晶と
して得る(第6表に記載)。
【0103】実施例29 (1)4−tert−ブチル−N−{5−(2−メトキ
シフェノキシ)−6−[2−(テトラヒドロピラン−2
−イルオキシ)エトキシ]−2−メチルスルホニルピリ
ミジン−4−イル}ベンゼンスルホンアミド(参考例2
−(2)の目的物)500mg、シアン化カリウム15
3mg及びジメチルホルムアミド5mlの混液を120
℃にて3時間加熱撹拌する。冷後、反応液に塩化アンモ
ニウム水溶液を加え、酢酸エチルにて抽出する。抽出液
を水洗、乾燥後、溶媒を留去して、4−tert−ブチ
ル−N−{2−シアノ−6−[2−(テトラヒドロピラ
ン−2−イルオキシ)エトキシ]−5−(2−メトキシ
フェノキシ)ピリミジン−2−イル}ベンゼンスルホン
アミド425mgを結晶として得る。
【0104】(2)本品392mgのメタノール5ml
溶液にp−トルエンスルホン酸13mgを加え、室温に
て2時間反応させる。反応液を水で処理し、酢酸エチル
にて抽出する。酢酸エチル層を洗浄、乾燥後、溶媒を減
圧留去して、4−tert−ブチル−N−{2−シアノ
−6−(2−ヒドロキシエトキシ)−5−(2−メトキ
シフェノキシ)ピリミジン−4−イル}ベンゼンスルホ
ンアミド294mgを泡状物質として得る。
【0105】(3)本品266mg、テトラヒドロフラ
ン3ml及びジメチルアセトアミド0.5mlの混液に
水素化ナトリウム(60%分散型)54mgを加え10
分間撹拌する。次いで、5−ブロモ−2−クロロピリミ
ジン131mgを加え、室温にて1時間撹拌する。塩化
アンモニウム水にて処理した後、酢酸エチルで抽出す
る。酢酸エチル層を洗浄、乾燥後、溶媒を減圧留去す
る。残渣をシリカゲルカラムクロマトグラフィー(溶出
溶媒;クロロホルム:酢酸エチル=10:1)で精製
後、さらに酢酸エチル−n−ヘキサンで処理して、N−
{6−[2−(5−ブロモピリミジン−2−イルオキ
シ)エトキシ]−2−シアノ−5−(2−メトキシフェ
ノキシ)ピリミジン−4−イル}−4−tert−ブチ
ルベンゼンスルホンアミド206mgを粉末として得
る。
【0106】(4)本品188mg、アジ化トリブチル
スズ182mg及びトルエン3mlの混液を23時間加
熱還流する。溶媒を減圧留去し残渣をシリカゲルカラム
クロマトグラフィー(溶出溶媒;クロロホルム:メタノ
ール=40:1〜10:1)で精製して、N−{6−
[2−(5−ブロモピリミジン−2−イルオキシ)エト
キシ]−5−(2−メトキシフェノキシ)−2−(5−
テトラゾリル)ピリミジン−4−イル}−4−tert
−ブチルベンゼンスルホンアミド68mgを粉末として
得る(第6表に記載)。 IR(Nujol) : 3350,3190,157
0,1460cm-1
【0107】
【表6】
【0108】参考例1 (1)(2−メトキシフェノキシ)マロン酸ジエチル1
0.0g及びチオ尿素4.04gのメタノール100m
l溶液に氷冷撹拌下、28%ナトリウムメトキシド−メ
タノール溶液17.07gを30分間要して滴下し、室
温で終夜撹拌する。反応後、溶媒を減圧留去し、残渣に
水200mlを加え、さらにヨウ化メチル3.30ml
を加える。室温にて3時間反応後、反応液に10%塩酸
水溶液を加え酸性にする。析出する結晶を濾取後、水
洗、乾燥して、4,6−ジヒドロキシ−5−(2−メト
キシフェノキシ)−2−メチルチオピリミジン8.90
gを得る。 m.p. 206−210℃ 。
【0109】(2)本品3.00g,ジエチルアニリン
5ml及びオキシ塩化リン15mlの混合物を2時間加
熱還流する。反応後オキシ塩化リンを減圧留去し、氷水
に注ぎ込み、酢酸エチルにて抽出する。抽出液を、洗
浄、乾燥後、溶媒を留去し、残渣をn−ヘキサンから結
晶化して、4,6−ジクロロ−5−(2−メトキシフェ
ノキシ)−2−メチルチオピリミジン2.67gを得
る。 m.p. 148−149.5℃ 。
【0110】(3)本品1.0gのジメチルスルホキシ
ド10ml溶液に、4−tert−ブチルベンゼンスル
ホンアミド705mg及び炭酸カリウム1.31gを加
え70℃で2時間撹拌する。冷後、反応混合物を氷水処
理し、10%塩酸水にて酸性とし、酢酸エチルにて抽出
する。抽出液を洗浄、乾燥後溶媒を留去し、残渣をシリ
カゲルカラムクロマトグラフィー(溶出溶媒;クロロホ
ルム:酢酸エチル=20:1)で精製後、さらに、酢酸
エチル−n−ヘキサンから再結晶して、4−tert−
ブチル−N−[6−クロロ−5−(2−メトキシフェノ
キシ)−2−メチルチオピリミジン−4−イル]ベンゼ
ンスルホンアミド1.14gを結晶として得る。 m.p. 123−124℃ 。
【0111】(4)エチレングリコール11mlに水素
化ナトリウム(60%分散型)441mgを加え、発泡
終了後、本品1.09gを加える。80℃にて1時間、
更に、100℃にて3時間加熱する。冷後、反応混合物
を冷却下、希塩酸にて希釈し、酢酸エチルにて抽出す
る。抽出液を洗浄、乾燥後、溶媒を留去し、残渣をシリ
カゲルカラムクロマトグラフィー(溶出溶媒;酢酸エチ
ル:n−ヘキサン=1:2)で精製後、酢酸エチル−n
−ヘキサンから再結晶して、4−tert−ブチル−N
−[6−(2−ヒドロキシエトキシ)−5−(2−メト
キシフェノキシ)−2−メチルチオピリミジン−4−イ
ル]ベンゼンスルホンアミド866mgを得る。 m.p. 139−140.5℃ 。
【0112】(5)本品15.0gのテトラヒドロフラ
ン150ml及びジメチルアセトアミド15mlの混液
に水素化ナトリウム(60%分散型)3.46gを少し
ずつ加え、10分間撹拌する。次いで、5−ブロモ−2
−クロロピリミジン8.36gを加え、室温にて1時間
撹拌する。反応液を氷水に注ぎ、塩化アンモニウムを加
えた後、酢酸エチルにて抽出する。酢酸エチル層を洗
浄、乾燥後、溶媒を減圧留去する。残渣を酢酸エチル−
n−ヘキサンから再結晶して、N−{6−[2−(5−
ブロモピリミジン−2−イルオキシ)エトキシ]−5−
(2−メトキシフェノキシ)−2−メチルチオピリミジ
ン−4−イル}−4−tert−ブチルベンゼンスルホ
ンアミド16.42gを得る。 m.p. 117−121℃ 。
【0113】(6)本品16.24gのクロロホルム1
60ml懸濁液にm−クロロ過安息香酸(85.4%純
度)10.67gを氷冷下加え、0℃にて1時間、さら
に室温にて2時間反応させる。反応液に亜硫酸水素ナト
リウム水溶液を加え、クロロホルム層を分取する。水
洗、乾燥後、溶媒を留去し、残渣をシリカゲルカラムク
ロマトグラフィー(溶出溶媒;クロロホルム:酢酸エチ
ル=20:1〜3:1)で精製して、N−[6−{2−
(5−ブロモピリミジン−2−イルオキシ)エトキシ}
−5−(2−メトキシフェノキシ)−2−メチルスルホ
ニルピリミジン−4−イル]−4−tert−ブチルベ
ンゼンスルホンアミド13.45gをカラメルとして得
る。 FAB−MS(m/z) : 710,708(M
+) IR (Nujol) : 3170 cm-1
【0114】参考例2 (1)参考例1−(4)で得られる 4−tert−ブ
チル−N−[6−(2−ヒドロキシエトキシ)−5−
(2−メトキシフェノキシ)−2−メチルチオピリミジ
ン−4−イル]ベンゼンスルホンアミド12.46gを
参考例1−(6)と同様にm−クロロ過安息香酸10.
66gで酸化して、4−tert−ブチル−N−[6−
(2−ヒドロキシエトキシ)−5−(2−メトキシフェ
ノキシ)−2−メチルスルホニルピリミジン−4−イ
ル]ベンゼンスルホンアミド11.10gを無色カラメ
ルとして得る。 FAB−MS(m/z) : 552(MH+)。
【0115】(2)本品1.00g及びジヒドロピラン
350.8mgの塩化メチレン20ml溶液に10−カ
ンファースルホン酸21mgを加え、室温にて2時間撹
拌する。反応液を希重曹水で処理し、クロロホルムにて
抽出する。クロロホルム層を水洗、乾燥後、減圧留去す
る。残渣を塩化メチレン−酢酸エチルから再結晶して、
4−tert−ブチル−N−{6−[2−(テトラヒド
ロピラン−2−イルオキシ)エトキシ]−5−(2−メ
トキシフェノキシ)−2−メチルスルホニルピリミジン
−4−イル}ベンゼンスルホンアミド790mgを結晶
として得る。 m.p. 225−227.5℃ 。
【0116】参考例3 (1)チオ尿素13.69gのメタノール150ml溶
液に28%ナトリウムメトキシド−メタノール溶液3
4.70gを60℃にて加え、更に(4−メチルフェニ
ル)マロン酸ジエチル32.62gを同温にて加え、反
応液を8時間加熱還流する。冷後、反応液に水を加え、
氷冷下塩酸にて酸性(pH=1)とする。析出する結晶
を濾取し、残渣を洗浄、乾燥して、4,6−ジヒドロキ
シ−2−メルカプト−5−(4−メチルフェニル)ピリ
ミジン12.53gを結晶として得る。 m.p. 290−292℃ (分解)。
【0117】(2)本品12.5g,炭酸カリウム7.
37gのジメチルスルホキシド65ml混液にヨウ化メ
チル3.32mlを室温にて10分を要して滴下する。
その後室温にて2時間反応させる。反応液に水を加え、
氷冷下、塩酸にて酸性とする。析出する結晶を濾取し、
残渣を洗浄、乾燥して、4,6−ジヒドロキシ−5−
(4−メチルフェニル)−2−メチルチオピリミジン1
0.56gを結晶として得る。 m.p. 226℃〜(分解)。
【0118】(3)本品10.56gを参考例1−
(2)と同様に処理して、4,6−ジクロロ−5−(4
−メチルフェニル)−2−メチルチオピリミジン6.4
5gを結晶として得る。 m.p. 74.0−78.0℃ 。
【0119】(4)本品6.45g及び4−tert−
ブチルベンゼンスルホンアミドを参考例1−(3)と同
様に処理して、4−tert−ブチル−N−[6−クロ
ロ−5−(4−メチルフェニル)−2−メチルチオピリ
ミジン−4−イル]ベンゼンスルホンアミド7.31g
を結晶として得る。 m.p. 178−182℃ 。
【0120】(5)水素化ナトリウム(60%分散型)
1.21gのテトラヒドロフラン60ml懸濁液に2−
ベンジルオキシエタノール2.58mlを10分間を要
して滴下し、その後10分室温にて撹拌する。反応液へ
本品15.2gを加え、50℃にて4時間加熱撹拌す
る。冷後、氷冷塩酸水に反応液を注ぎ酢酸エチルにて抽
出する。抽出液を水洗、乾燥後、溶媒を留去し残渣をシ
リカゲルカラムクロマトグラフィー(溶出溶媒;n−ヘ
キサン:酢酸エチル=30:1〜10:1)で精製後、
n−ヘキサンから結晶化して、N−[6−(2−ベンジ
ルオキシエトキシ)−5−(4−メチルフェニル)−2
−メチルチオピリミジン−4−イル]−4−tert−
ブチルベンゼンスルホンアミド2.12gを得る。 m.p. 115−116℃ 。
【0121】(6)本品2.10gを参考例1−(6)
と同様にm−クロロ過安息香酸1.84gで酸化して、
N−[6−(2−ベンジルオキシエトキシ)−5−(4
−メチルフェニル)−2−メチルスルホニルピリミジン
−4−イル]−4−tert−ブチルベンゼンスルホン
アミド2.15gを結晶として得る。 m.p. 129−130℃ 。
【0122】
【発明の効果】本発明の目的化合物〔I〕又はその薬理
的に許容し得る塩は、水溶性が高く、さらに優れたエン
ドセリン拮抗作用を有することから、エンドセリン活性
に関連する疾患、例えば、高血圧症、肺性高血圧症、腎
性高血圧症、レイノー病、気管支喘息、胃潰瘍、炎症性
腸疾患(クローン病)、ショック、発癌、血管形成術後
の再狭窄、臓器移植後の臓器機能不全、糖尿病、血栓
症、動脈硬化症、心不全、急性腎不全、糸球体腎炎、サ
イクロスポリン誘発腎毒性、心筋梗塞、狭心症、不整
脈、緑内症、片頭痛、脳血管攣縮及び脳梗塞等の予防又
は治療薬として有用である。また本発明の目的物は、毒
性も低く、医薬化合物として使用する場合、高い安全性
を有する。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.6 識別記号 庁内整理番号 FI 技術表示箇所 C07D 403/04 239 C07D 403/04 239 // A61K 31/505 ABU A61K 31/505 ABU AED AED (72)発明者 河野 理夏子 埼玉県大宮市桜木町4丁目180番地1 藤 和シティコープ大宮桜木町401

Claims (6)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 一般式〔I〕 【化1】 (但し、環A及び環Bは置換もしくは非置換フェニル
    基、Qは単結合手又は式−O−で示される基、Rは置換
    もしくは非置換芳香族複素環式基、R1は置換もしくは
    非置換アミノ基、置換もしくは非置換低級アルキル基、
    置換もしくは非置換低級アルコキシ基、置換もしくは非
    置換低級アルキルチオ基又は置換もしくは非置換複素環
    式基を表す。)で示されるベンゼンスルホンアミド誘導
    体又はその薬理的に許容し得る塩。
  2. 【請求項2】 環A及び環Bが低級アルキル基及び低級
    アルコキシ基から選ばれる1〜3個の基で置換されてい
    てもよいフェニル基、Rがハロゲン原子、低級アルキル
    基、ヒドロキシ低級アルキル基、低級アルコキシ基、フ
    ェニル基、フリル基、チエニル基及びピリジル基からな
    る群より選ばれる1〜4個の置換基で置換されていても
    よい芳香族複素環式基であって、当該複素環式基が窒素
    原子、酸素原子及び硫黄原子から選ばれる1〜4個の異
    項原子を含有する5〜10員単環式もしくは二環式芳香
    族複素環式基であり、R1がモノ−もしくはジ−ヒドロ
    キシ低級アルキル基、低級アルキル基、低級アルコキシ
    基、アミノ低級アルキル基、モノ−もしくはジ−低級ア
    ルキルアミノ−低級アルキル基、低級アルコキシ−低級
    アルキル基及びカルボキシ低級アルキル基から選ばれる
    1〜2個の基で置換されていてもよいアミノ基;カルボ
    キシル基又はヒドロキシル基で置換されていてもよい低
    級アルキル基;ヒドロキシル基、カルボキシル基、ヒド
    ロキシ低級アルキル基、カルボキシ低級アルキル基、ア
    ミノ低級アルキル基及びモノ−もしくはジ−低級アルキ
    ルアミノ基から選ばれる基で置換されていてもよい低級
    アルコキシ基;ヒドロキシル基、カルボキシル基、低級
    アルコキシカルボニル基、アミノ基及びモノ−もしくは
    ジ−低級アルキルアミノ基から選ばれる基で置換されて
    いてもよい低級アルキルチオ基;ヒドロキシル基、カル
    ボキシル基、アミノ基及びモノ−もしくはジ−低級アル
    キルアミノ基から選ばれる1〜4個の基で置換されてい
    てもよい複素環式基であって、当該複素環式基が単環、
    二環もしくは三環式脂肪族又は一部が飽和していてもよ
    い芳香族複素環式基である請求項1記載の化合物。
  3. 【請求項3】 環Aが1〜3個の低級アルキル基で置換
    されているフェニル基、環Bが1〜3個の低級アルキル
    基又は1〜3個の低級アルコキシ基で置換されているフ
    ェニル基、Rがハロゲン原子、低級アルキル基、ヒドロ
    キシ低級アルキル基、低級アルコキシ基、フェニル基、
    フリル基、チエニル基及びピリジル基から選ばれる1〜
    4個の基で置換されているピリミジニル基、R1がモノ
    −もしくはジ−ヒドロキシ低級アルキル基、低級アルキ
    ル基、低級アルコキシ基、アミノ低級アルキル基、モノ
    −もしくはジ−低級アルキルアミノー低級アルキル基、
    低級アルコキシ−低級アルキル基及びカルボキシ低級ア
    ルキル基から選ばれる1〜2個の基で置換されていても
    よいアミノ基;カルボキシル基又はヒドロキシル基で置
    換されていてもよい低級アルキル基;ヒドロキシル基、
    カルボキシル基、ヒドロキシ低級アルキル基、カルボキ
    シ低級アルキル基、アミノ低級アルキル基及びモノ−も
    しくはジ−低級アルキルアミノ基から選ばれる基で置換
    されていてもよい低級アルコキシ基;ヒドロキシル基、
    カルボキシル基、低級アルコキシカルボニル基、アミノ
    基及びモノ−もしくはジ−低級アルキルアミノ基から選
    ばれる基で置換されていてもよい低級アルキルチオ基;
    ヒドロキシル基、カルボキシル基、アミノ基及びモノ−
    もしくはジ−低級アルキルアミノ基から選ばれる1〜4
    個の基で置換されていてもよいピペリジル基;或いはテ
    トラゾリル基である請求項2記載の化合物。
  4. 【請求項4】 Rが1〜3個のハロゲン原子又は1〜3
    個の低級アルコキシ基で置換されているピリミジニル
    基、R1が非置換アミノ基或いはモノ−もしくはジ−ヒ
    ドロキシ低級アルキル基、モノ−もしくはジ低級アルキ
    ルアミノ−低級アルキル基及び低級アルコキシー低級ア
    ルキル基から選ばれる1〜2個の基で置換されているア
    ミノ基である請求項3記載の化合物。
  5. 【請求項5】 一般式〔II〕 【化2】 (但し、環A及び環Bは置換もしくは非置換フェニル
    基、Qは単結合手又は式−O−で示される基、Rは置換
    もしくは非置換芳香族複素環式基、X1は低級アルキル
    スルホニル基又はフェニルスルホニル基を表す。)で示
    される化合物又はその塩と一般式〔III〕 【化3】 (但し、R1は置換もしくは非置換アミノ基、置換もし
    くは非置換低級アルキル基、置換もしくは非置換低級ア
    ルコキシ基、置換もしくは非置換低級アルキルチオ基又
    は置換もしくは非置換複素環式基を表す。)で示される
    化合物又はその塩とを反応させ、要すれば生成物をその
    薬理的に許容し得る塩とすることを特徴とする一般式
    〔I〕 【化4】 (但し、記号は前記と同一意味を有する。)で示される
    ベンゼンスルホンアミド誘導体又はその薬理的に許容し
    得る塩の製法。
  6. 【請求項6】 一般式〔IV〕 【化5】 (但し、環A及び環Bは置換もしくは非置換フェニル
    基、Qは単結合手又は式−O−で示される基、R1は置
    換もしくは非置換アミノ基、置換もしくは非置換低級ア
    ルキル基、置換もしくは非置換低級アルコキシ基、置換
    もしくは非置換低級アルキルチオ基又は置換もしくは非
    置換複素環式基を表す。)で示される化合物又はその塩
    と一般式〔V〕 【化6】 (但し、Rは置換もしくは非置換芳香族複素環式基、X
    2はハロゲン原子を表す。)で示される化合物とを反応
    させ、要すれば生成物をその薬理的に許容し得る塩とす
    ることを特徴とする一般式〔I〕 【化7】 (但し、記号は前記と同一意味を有する。)で示される
    ベンゼンスルホンアミド誘導体又はその薬理的に許容し
    得る塩の製法。
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