JPH0957588A - 刃物の刃付装置および刃付方法 - Google Patents

刃物の刃付装置および刃付方法

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Publication number
JPH0957588A
JPH0957588A JP23343595A JP23343595A JPH0957588A JP H0957588 A JPH0957588 A JP H0957588A JP 23343595 A JP23343595 A JP 23343595A JP 23343595 A JP23343595 A JP 23343595A JP H0957588 A JPH0957588 A JP H0957588A
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JP
Japan
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blade
grinding
knife
grinding surface
load
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Pending
Application number
JP23343595A
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English (en)
Inventor
Mitsuyasu Kawamura
充泰 河村
Michiaki Horibe
道明 堀部
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SEKIKANETSUGU HAMONO KK
Original Assignee
SEKIKANETSUGU HAMONO KK
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Publication date
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  • Finish Polishing, Edge Sharpening, And Grinding By Specific Grinding Devices (AREA)

Abstract

(57)【要約】 【課題】 自動化を可能とした、曲線を描く刃部のライ
ンを備える刃物の刃付装置および刃付方法を提供する。 【解決手段】 刃付装置1は、研削装置5、負荷装置4
およびワーク移動装置3から構成される。研削装置5
は、連続して走行するサンドベルト89の研削面88を
備えている。負荷装置4は、曲線を描く刃部6dのライ
ンを備える包丁6が、その長手方向が前記研削面88の
走行方向とほぼ直交する方向に位置し、かつ、前記研削
面88に対し所要の刃付角に相当する角度だけ傾むいた
状態で、前記包丁6と前記研削面88との間にその当接
方向にほぼ一定の荷重を与えてその包丁6の刃部6dと
研削面88とを当接させる。この状態で、ワーク移動装
置3は、この包丁6を、包丁6の長手方向とほぼ同一方
向に移動させる。こうして、包丁6は、前記荷重によっ
て、前記刃部6dと研削面88とが常に当接するよう
に、刃部6dと研削面88との当接方向に自動的に動
く。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】この発明は、曲線を描く刃部
のラインを備える刃物の刃付装置および刃付方法に関す
るものである。
【0002】
【従来の技術】従来、曲線を描く刃部のラインを備える
刃物、例えば、汎用包丁や出刃包丁のように刃のライン
が曲線を描く刃物の刃付は、ホイール砥石やサンドベル
トを使用して、もっぱら手作業により行われていた。こ
の作業は、まず、作業者が、包丁の長手方向が左右方向
になるような向きにすると共に刃を向こう側に向けて、
包丁の柄を一方の手で持ち、刃先の背の部分を他方の手
で支える。そして、例えば、回転するホイール砥石を、
その回転軸が作業者の左右方向になるように位置させ、
包丁を、研削面であるその砥石面に対し刃付角に相当す
る角度だけ傾けて、刃元を砥石面に当てる。そして、刃
付角度が一定に保たれるように刃部を砥石面に当てなが
ら、包丁を左右の一方向に動かして、刃元から刃先に向
かって刃付作業を行っていた。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】ところで、包丁を、研
削面である砥石面に対して一定角度だけ傾けて、その刃
部を砥石面に当てると、刃元では、砥石面に接触してい
ても、そのまま真横に包丁を動かすと、刃部のラインが
曲線を描いているので、刃先に行くにしたがって、刃部
は砥石面から浮いてしまう。このことは、刃のラインが
曲線を描いた包丁を、テーブルの上に寝かせて置き、そ
こから、その包丁の長手方向を軸としてわずかに回転さ
せると、刃元は、そのテーブル面に接触しても、刃先
は、そのテーブル面から浮いていることから理解でき
る。なお、ホイール砥石の場合、その砥石面は、平面で
はなく、円弧を描いているので、刃先は、砥石面が平面
の場合に比べて砥石面からさらに離れることになる。
【0004】そこで、実際には、作業者は、包丁を左右
の一方向に動かすと同時に、刃元から刃先に行くにつれ
て、刃部が砥石面から離れないように、無意識のうちに
包丁を砥石面に向かって動かしている。
【0005】このような、刃付の手作業を自動化しよう
とした場合、数値制御しようとすると、包丁を左右の一
方向に動かすと同時に、砥石面に向かう方向に動かさな
ければならない。この左右の一方向の動きに追従する砥
石面に向かう方向の動き量は、刃部のライン形状によっ
て決まるものであり、その刃部のライン形状の種類毎に
決定しなければならない。また、同一ロットの包丁であ
っても、ばらつきにより、若干の刃部のライン形状の違
いは避けられず、そのために、刃付に、良不良ができる
虞があった。
【0006】この発明は、上記した従来の欠点を解決す
るためになされたものであり、その目的とするところ
は、自動化を可能とした、曲線を描く刃部のラインを備
える刃物の刃付装置および刃付方法を提供することにあ
る。
【0007】
【課題を解決するための手段】この発明に係る刃物の刃
付装置および刃付方法は、前記目的を達成するために、
次の構成からなる。すなわち、曲線を描く刃部のライン
を備える刃物の刃付を行う刃付装置であって、連続して
走行する研削面を備える研削装置と、前記刃物が、その
長手方向が前記研削面の走行方向とほぼ直交する方向に
位置し、かつ、前記研削面に対し所要の刃付角に相当す
る角度だけ傾むいた状態で、前記刃物と前記研削面との
間にその当接方向にほぼ一定の荷重を与えてその刃物の
刃部と研削面とを当接させる負荷装置と、この負荷装置
により刃物の刃部と研削面とを当接させた状態で、この
刃物と前記研削面とを相対的に、前記刃物の長手方向と
ほぼ同一方向に移動させる移動装置とから構成されてい
るいることを特徴とする。ここで、負荷装置は、刃物と
研削面との間にその当接方向にほぼ一定の荷重を与える
ものであれば良く、従って、その負荷装置は、刃物側の
みならず、刃物側に代えて研削面側に設けても良い。ま
た、「相対的」とは、移動装置が、刃物もしくは研削面
のどちらか一方を移動させる、または、両者を互いに反
対方向に移動させたりすることを意味する。このような
構成の刃物の刃付装置においては、曲線を描く刃部のラ
インを備える刃物が、研削面に対し所要の刃付角に相当
する角度だけ傾むいた状態では、刃部と研削面との距離
は、刃部のライン上の位置によって異なる。そこで、刃
物と研削面とを相対的に、刃物の長手方向とほぼ同一方
向に移動させる間、刃物と研削面との間にその当接方向
にほぼ一定の荷重を与えると、刃物または研削面は、前
記荷重によって、前記刃部と研削面とが常に当接するよ
うに、刃部と研削面との当接方向に自動的に動く。そし
て、刃部と研削面とは、常にほぼ一定の荷重でもって当
接する。
【0008】また、前記研削装置は、その研削面の傾き
角度が調節自在となっているのが好ましい。研削面の傾
き角度を調節することにより、水平にクランプされた刃
物を、前記研削面に対して、所要の刃付角に相当する角
度だけ傾いた状態に相対的に設定することができる。
【0009】また、前記研削装置の研削面は、サンドベ
ルト等の研磨ベルトの平面部分からなることが好まし
い。このような構成にすることにより、曲線を描く刃部
のラインを備える刃物が、研削面に対し所要の刃付角に
相当する角度だけ傾むいた状態では、刃と研削面との距
離が、刃部のライン上の位置によって異なっているが、
刃物と研削面との間にその当接方向にほぼ一定の荷重を
与えると、サンドベルト等の研磨ベルトは、その可撓性
により、サンドベルト等の研磨ベルトの走行方向を軸と
して、刃部のライン形状に倣って傾く。そして、刃部と
研削面とは、サンドベルト等の研磨ベルトの幅全体に渡
り当接する。
【0010】また、前記負荷装置における荷重は、重力
あるいは、重力と弾性体による弾性力との和または差に
よって与えられてもよい。このような構成にすることに
より、刃物と研削面とを相対的に、刃物の長手方向とほ
ぼ同一方向に移動させる間、刃物または研削面は、重力
あるいは、重力と弾性体による弾性力との和または差に
よって、刃部と研削面との当接方向に自動的に動く。そ
して、刃部と研削面とは、常にその重力あるいは、重力
と弾性体による弾性力との和または差による、ほぼ一定
の荷重でもって当接している。
【0011】さらに、曲線を描く刃部のラインを備える
刃物の刃付方法であって、前記刃物が、連続して走行す
る研削面の走行方向とほぼ直角方向に前記刃物の長手方
向が位置し、かつ、に前記研削面に対し所要の刃付角に
相当する角度だけ傾いた状態で、前記刃物と前記研削面
との間にその当接方向にほぼ一定の荷重を与えてその刃
物の刃部と研削面とを当接させ、その当接させた状態
で、前記刃物と前記研削面とを相対的に、前記刃物の長
手方向とほぼ同一方向に移動させることを特徴としても
よい。このような構成の刃物の刃付方法においては、上
記刃物の刃付装置と同様の作用を有する。
【0012】
【発明の実施の形態】以下、この発明に係る刃物の刃付
装置および刃付方法の実施の形態として、包丁の刃付装
置を図面に基づいて説明する。
【0013】図1は、この包丁の刃付装置のワーク供給
工程から検査工程までの一連の工程を表した工程図であ
る。この工程の中で加工工程は、第1刃付工程、第2刃
付工程、第1返り取り工程および第2返り取り工程の4
工程である。これらの加工工程の間には、それぞれワー
ク反転工程があり、包丁を反転してその表裏を上下にひ
っくり返している。こうして、第1刃付工程と第2刃付
工程とで、包丁のそれぞれの面の刃付を行い、そして、
第1返り取り工程と第2返り取り工程とで、包丁のそれ
ぞれの面の返り取りを行っている。これらの加工工程の
後のワーク消磁工程は、第1刃付工程から第2返り取り
工程に至る各工程間におけるワークの保持に後述するマ
グネットを使用している関係上、包丁の残留磁気を消磁
するためのものである。
【0014】なお、この実施の形態においては、両刃の
包丁の刃付装置について説明しているが、片刃の包丁の
場合は、第1ワーク反転工程、第2刃付工程、第2ワー
ク反転工程、第3ワーク反転工程及び第2返り取り工程
等は必要ない。
【0015】次に、この刃付装置1の具体的な構成を、
図2ないし図9に基づいて説明をする。
【0016】図2ないし図4は、ワーク供給工程および
第1刃付工程に使用する、ワーク供給装置2、ワーク移
動装置3、負荷装置4および研削装置5の全体を示して
おり、図5および図6は、刃付時のワーク移動装置3の
一部および負荷装置4の詳細を示している。
【0017】ワーク供給装置2には、図4に示すよう
に、包丁6がセットされるワーク供給治具7が、2本の
駆動チェーン8、8間に、それらの駆動チェーン8、8
の延びる方向に等ピッチで連続して掛け渡されている
(図面上は、一部のみ記載)。この駆動チェーン8、8
は、モーター9により伝達チェーン10を介して駆動さ
れ、駆動チェーン8、8の上方側は、後方つまりU方向
に移動する。こうして、ワーク供給装置2の前方側で、
作業者により、包丁6がワーク供給治具7にセットされ
ると、その包丁6は、U方向である後方に移動する。
【0018】ワーク移動装置3は、包丁6を刃付装置の
左右方向、前後方向および上下方向にそれぞれ移動させ
るためのものである。このワーク移動装置3の構造は、
まず、床に直立して立てられた柱状の前後のベーススタ
ンド11、11間の上面に、長方形状に枠取りされたト
ップフレーム12が水平に、かつ、刃付装置1の左右を
長手方向にして取付固定されている。そして、このトッ
プフレーム12の前後の枠13、13の上面には、それ
ぞれガイドレール14がその前後の枠13、13に沿っ
て取付固定されている。このガイドレール14、14の
上には、スライドベース15が、その2本のガイドレー
ル14、14に掛け渡されるように乗せられており、ス
ライドベース15の下面に設けられた2本のガイド溝1
6が、ちょうどガイドレール14に嵌まって、スライド
ベース15は、トップフレーム12に対して左右方向に
スライド可能となっている(図3参照)。
【0019】そして、このスライドベース15の上面に
は、ガイド付シリンダ17の直方体形状をした本体18
が取付固定されている。このガイド付シリンダ17は、
シリンダ本体19が固定された本体18と、シリンダ本
体19に対してその軸方向に駆動するシリンダロッド2
0と、このシリンダロッド20と平行に配置されて、前
記本体18を貫通する2本のガイドシャフト21、21
と、シリンダロッド20の先端および2本のガイドシャ
フト21、21の一端と連結したプレート22と、2本
のガイドシャフト21、21の他端と連結したプレート
23とから構成されている。したがって、本体18とプ
レート22とが、相対的にガイドシャフト21、21の
軸方向に駆動可能となっている(図2および図4参
照)。
【0020】さらに、このガイド付シリンダ17のプレ
ート22には、連結プレート24を介して、エアーシリ
ンダ25のシリンダロッド26が連結されている。そし
て、このエアーシリンダ25のシリンダ本体27は、ト
ップフレーム12に取付固定されている(図示せず)。
【0021】このように、スライドベース15、ガイド
付シリンダ17およびエアーシリンダ25が配置されて
いるので、エアーシリンダ25を作動させると、スライ
ドベース15は、ガイド付シリンダ17と一体となって
刃付装置1の左右方向にスライドする。そして、エアー
シリンダ25を作動させず、ガイド付シリンダ17を作
動させると、ガイド付シリンダ17の本体18が取付固
定されたスライドベース15が、その本体18ととも
に、刃付装置1の左右方向にスライドする。
【0022】そして、スライドベース15の下面には、
トップフレーム12の前後の枠13、13の中間に位置
し下方に延びる筒状の連結部材28を介して、トップフ
レーム12の下方で、そのトップフレーム12の前後の
枠13、13を横切るように、刃付装置1の前後方向に
延びる柱状の支持ベース29が取付固定されている。こ
の支持ベース29の下面には、その延びる方向に沿って
メカ式シリンダ30の本体31が取付固定されている。
この本体31の下面には、本体31の延びる方向に駆動
される駆動体32がセットされている(図3参照)。
【0023】そして、その駆動体32の下面に取付固定
された連結ブラケット33の一側方には、ガイド付シリ
ンダ34の本体35が取付固定されている。このガイド
付シリンダ34は、前述のガイド付シリンダ17とほぼ
同様の構造であり、シリンダロッド36と、2本のガイ
ドシャフト37、37の一端と連結したプレート38
は、本体35に対して、ガイドシャフト37の軸方向で
ある刃付装置1の前後方向に駆動される(図6参照)。
【0024】さらに、このプレート38の前面には、連
結プレート39を介して、別のガイド付シリンダ40の
本体41が取付固定されている。このガイド付シリンダ
40もまた、前述のガイド付シリンダ34と同様の構造
であり、シリンダロッド42と、2本のガイドシャフト
43、43の一端と連結したプレート44は、本体41
に対して、ガイドシャフト43、43の軸方向である上
下方向に駆動される(図5参照)。
【0025】このプレート44の下面には、負荷装置4
が取付けられている。以下、この負荷装置4について、
図5および図6に基づいて詳細に説明する。前記プレー
ト44の下面に取付固定される板状のガイドベース45
には、上下方向に貫通する貫通孔46、46を介して、
円筒状のガイドホルダ47、47が、垂直に取付けられ
ている。このガイドホルダ47は、下部に縮径部48が
あり、その縮径部48がガイドベース45に設けられた
貫通孔46に挿入されて、縮径部48から中央の拡径部
49に移る段部50がガイドベース45の上面に載っ
て、止まっている。ガイドホルダ47の上部にもまた、
縮径部51があり、この縮径部51に被るように、弾性
体である、例えば、コイルスプリング52が装着され
て、ガイドホルダ47の縮径部51から中央の拡径部4
9に移る段部53の上に載っている。そして、ガイドホ
ルダ47の内周54には、軸状のガイドシャフト55
が、スライド可能に挿入されている。このガイドシャフ
ト55の上面には、上方に向かって延びる雄ネジ部56
が設けられており、下面には、上方に向かって延びるネ
ジ穴57が設けられている。そして、その雄ネジ部56
には、ワッシャ58が、コイルスプリング52を抑える
ように装着されている。さらに、雄ネジ部56には、ナ
ット59、59がねじ込まれて、ワッシャ58が抜け出
ないようにしている。
【0026】ガイドベース45の下方には、板状のハン
ガーベース60が位置している。このハンガーベース6
0には、ちょうどガイドシャフト55、55の下方にあ
たる位置に上下方向に貫通する貫通孔61、61が設け
られており、ボルト62、62が、下方から、その貫通
孔61、61に挿入されて、さらに、ガイドシャフト5
5、55の下面のネジ孔57、57にねじ込まれてい
る。このようにハンガーベース60は、ガイドシャフト
55、55に固定されており、ガイドホルダ47、47
を介し、ガイドベース45に対して、上下に移動可能と
なっている。また、ガイドベース45の後部には、上下
方向に貫通するネジ孔63が設けられており、そして、
ハンガーベース60には、そのネジ孔63のちょうど下
方に、ネジ孔63の径よりも大きな径の上下方向に貫通
する貫通孔64が設けられている。このネジ孔63に
は、上方からボルト65がねじ込まれており、そのボル
ト65の下部は、ハンガーベース60の貫通孔64を貫
通して、さらに、ナット66がねじ込まれている。こう
して、ハンガーベース60が、ガイドベース45に対し
て下方へ移動すると、ハンガーベース60は、そのナッ
ト66に突き当たり、その移動量が規制されている。
【0027】また、ハンガーベース60の前部下面に
は、板状のハンガーフレーム67が、その端面を上にし
て、ボルト68、68により、ねじ止めされている。こ
のハンガーフレーム67の前面には、上下方向に突き抜
ける2本の溝69、69が設けられており、その溝6
9、69には、それぞれ、その溝69に沿ってスライド
可能に、板状のスライドプレート70が嵌められてい
る。また、このスライドプレート70、70は、ハンガ
ーフレーム67の前面にねじ止めされた抑えプレート7
1、72、72により、前方へは抜け出ない構造となっ
ている。さらに、スライドプレート70、70の下端に
は、L字形状をしたフィンガー73が、その下部74が
ハンガーフレーム67の下面と対向するようにねじ止め
されている。
【0028】また、ハンガーフレーム67のそれぞれの
溝69、69には、前後に貫通する円形の貫通孔75が
設けられている。そして、ハンガーフレーム67の後面
には、ロータリーシリンダ76が、その回転軸77にロ
ーラ78が固定された状態で、取付けられており、その
ローラ78は、貫通孔75に回転可能に挿入されてい
る。このローラ78は、円柱形状をしており、その中央
には、外径と同心の軸孔79が設けてあり、この軸孔7
9に前記回転軸77が挿入されている。また、ローラ7
8の外周面から軸孔に貫通するネジ孔80が設けられて
おり、そのネジ孔80にねじ込まれた止めネジ81がロ
ータリーシリンダ76の回転軸77に当接することで、
そのローラ78は、回転軸77に固定されている。ま
た、ローラ78の前面には、円柱状のカム部82が、軸
孔79とローラ78の外周とのほぼ中央付近に突出して
いる。このカム部82には、円筒状のローラ83が、回
転可能に被せてあり、かつ、その先端には、Eリング8
4が装着されて、ローラ83は、抜け止めされている。
また、そのローラ83は、スライドプレート70の板面
を貫通する左右に長い長孔85に挿通されている。
【0029】こうして、ロータリーシリンダ76が作動
すると、回転軸77に固定されたローラ78が回転し、
ローラ78に突出したカム部82により、ローラ83を
介して、スライドプレート70にねじ止めされたフィン
ガー73が上下方向に移動する。そして、ハンガーフレ
ーム67の下面とフィンガー73の下部74との間の包
丁6は、その長手方向が左右方向になるように位置し
て、フィンガー73が上方に移動した状態で水平にクラ
ンプされ、フィンガー73が下方に移動すると開放され
る。
【0030】以上に説明した負荷装置4は、ガイドベー
ス45に対して、ワッシャ58、ナット59、59、ガ
イドシャフト55、ハンガーベース60からフィンガー
73、さらには包丁6に至る重量による重力Pが下方に
作用し、その重力Pを減じるようにコイルスプリングの
弾性力Qが上方に作用しており、その結果、下方にP−
Qの荷重Rが作用する。ここで、必要な荷重Rに対し
て、重力Pが大であるため、弾性力Qを上方に作用させ
たが、重力Pが小の場合は、弾性力Qを下方に作用させ
ることで、必要な荷重Rを得ることができる。
【0031】次に、研削装置5について説明をする。図
3および図4に示す研削装置5は、例えば、ベルト研磨
機からなり、2個のプーリー86、87間に張り渡され
た、研削面88を備える研磨ベルト、例えば、サンドベ
ルト89が、一方のプーリー86を回転させるモーター
90によって、そのプーリー86、87間を走行する。
この研削装置5は、サンドベルト89の走行方向が刃付
装置1の前後方向になるように配置される。また、この
研削装置5は、一方のプーリー86の軸心を中心として
他方のプーリー87を、上下方向(図3におけるV方
向)に回動することで、その研削面88の傾き角度を自
在に調節できる構造となっている。この調節によって、
水平にクランプされた包丁6を、サンドベルト89の上
方側の研削面88に対して、所要の刃付角に相当する角
度だけ傾いた状態に相対的に設定することができる。
【0032】次に、第1ワーク反転工程に使用する反転
装置91について、図7ないし図9に基づいて説明をす
る。まず、枠組されたフレーム92の上面の中央前部に
は、ガイド付シリンダ93が上下方向に駆動されるよ
う、その本体94が、ボルト締めにより固定されてい
る。このガイド付シリンダ93は、前述のガイド付シリ
ンダ34と同様の構造であり、上端のプレート95が上
下方向に駆動される。そして、このプレート95には、
L字形状をした連結ブラケット96の水平部が、ねじ止
めされている。さらに、この連結ブラケット96の垂直
部には、ロータリシリンダ97が、そのロータリーシリ
ンダ97のシリンダロッド98の軸方向が反転装置91
の前後方向になるような向きで、ねじ止めされている。
このロータリーシリンダ97は、ほぼT字形状をしてお
り、そのシリンダロッド98は、その軸方向の移動と、
その軸回りに180度回転との2系統の駆動が可能とな
っている。
【0033】そして、シリンダロッド98には、棒状を
した反転アーム99が、シリンダロッド98と直交する
ように、かつ、水平状態に保たれて、反転アーム99の
一端側で取付固定されている。よって、ロータリーシリ
ンダ97が作動すると、シリンダロッド98の回転によ
り、反転アーム99は、右方から左方に、または、左方
から右方に180度回転する。
【0034】また、反転アーム99の他端側には、チャ
ックシリンダ100が、ロータリーシリンダ97のシリ
ンダロッド98と平行に、かつ、反転装置91の後方に
向かって取付固定されている。このチャックシリンダ1
00の先端には、互いに対向するチャック101、10
1が備わっており、その対向面は、反転アーム99が水
平状態にあるとき、水平状態となるような向きとなって
いる。そしてチャックシリンダ100が作動すると、こ
のチャック101、101は、それらの対向面が、閉
じ、または、開く。
【0035】フレーム92の上面後方の一段高くなった
段部の上には、仮置き治具102、102が、左右に2
個ボルト締めされている。これらの仮置き治具102、
102には、円柱状のマグネット103、103が、そ
の両端が上下に位置するように、そして、ガイド付シリ
ンダ93のプレート95が下方に駆動し、シリンダロッ
ド98が後方に突出し、反転アーム99が右方および左
方にあるとき、それぞれチャック101、101を左右
からはさむ位置に取付固定されている。
【0036】ここで、包丁6を、その刃体6aの先端部
が左に位置する向きにして、右側の仮置き治具102の
2個のマグネット103、103上に置くと、包丁6
は、マグネット103、103の磁力によって吸引さ
れ、その位置に保持される。
【0037】次に、上述の刃付装置1の作用を図10の
タイムチャートに基づいて説明する。
【0038】図10のa位置では、負荷装置4は、ガイ
ド付シリンダ40により上昇位置に、ガイド付シリンダ
34により前方位置に、メカ式シリンダ30により前方
位置に、ガイド付シリンダ17により左方位置に、エア
ーシリンダ25により右方位置に位置し、そして、フィ
ンガー73は、ロータリーシリンダ76により開放位置
となっている。この位置から、負荷装置4は、ガイド付
シリンダ40が作動して、降下する(b)。このとき、
フィンガー73は、ワーク供給装置2により後方つまり
U方向の先端まで供給され水平に保持された包丁6の、
前方に位置する。この位置から、負荷装置4は、ガイド
付シリンダ34が作動して後方に移動し、負荷装置4の
ハンガーフレーム67の下面とフィンガー73の下部7
4との間に、ちょうど包丁6が位置する(c)。そし
て、ロータリーシリンダ76が作動してフィンガー73
は上方に移動し、ハンガーフレーム67の下面とフィン
ガー73の下部74との間に、包丁6をクランプする
(d)。そして、負荷装置4は、ガイド付シリンダ40
が作動して、上方へ移動し(e)、さらに、メカ式シリ
ンダ30が作動して、後方に移動して、研削装置5のサ
ンドベルト89の上方まで運ばれる(f)。この位置
で、包丁6の刃元6bがちょうどサンドベルト89の幅
の中間の真上に来るように、ワーク供給装置2と研削装
置5との左右方向の位置関係が決められている。また、
負荷装置4のガイドベース45に対して、ハンガーベー
ス60は、前述の荷重Rによって、ハンガーベース60
の下面がナット66に当接するまで下がっている。
【0039】そして、負荷装置4は、ガイド付シリンダ
40が作動して、降下し始めて、包丁6の刃元6bがサ
ンドベルト89の平面部分の研削面88に接触する。負
荷装置4のガイドベース45は、この位置からさらにわ
ずか降下するが、包丁6は、研削面88に当たって、下
降できないので、ガイドベース45とハンガーベース6
0との間に相対移動が起こり、ハンガーベース60の下
面とナット66との間に隙間を生ずる(g)。この結
果、包丁6と研削面88との間にその当接方向、すなわ
ち図示の例では下方向にほぼ一定の前述の荷重Rが与え
られることになる(図6参照)。また、ガイド付シリン
ダー40による負荷装置4の降下位置は、タイムチャー
トのgとbとでは同一であり、そのように、研削装置5
とワーク供給装置2との高さ関係が調節されている。
【0040】そして、負荷装置4は、ガイド付シリンダ
17により、右方に移動する(h1)。この間のちょう
ど包丁6の刃先6cがサンドベルト89の幅の中間に位
置するまで移動したところで(h)、負荷装置4は、ガ
イド付きシリンダ40の作動により上昇し始める。この
gh間で、包丁6の刃付が行われることになる。また、
このh位置のタイミングは、トップフレーム12に対す
る支持ベース29の左右の移動位置を検知するセンサ
ー、例えば、光センサー(図示せず)により取られてい
る。したがって、このセンサーの取付位置を変えること
で、h点を調節でき、刃体6aの長さが異なる包丁6に
も対応することができる。
【0041】そして、負荷装置4は、ガイド付シリンダ
40の作動により上昇すると(i)、ガイド付シリンダ
17により左方に、それと同時にメカ式シリンダ30に
より前方に移動する(j)。さらに、負荷装置4は、エ
アーシリンダ25により左方に移動して(k)、次工程
へと、包丁6を搬送する。
【0042】タイムチャートのk位置では、包丁6が、
反転装置91の右側の仮置き治具102のマグネット1
03、103の上方にちょうど位置しており、この位置
から包丁6をクランプした負荷装置4は、ガイド付シリ
ンダ40の作動により降下して(l)、包丁6の刃体6
aは、マグネット103、103の上面に当接する。つ
まり、ガイド付シリンダ40による降下位置で、包丁6
の刃体6aがマグネット103、103に当接するよう
に、マグネット103、103の高さ位置が設定されて
いる。そして、フィンガー73は、ロータリーシリンダ
76の作動により、下降して、包丁6を開放する
(m)。さらに、負荷装置4は、ガイド付シリンダ34
の作動により、前方に移動して、フィンガー73は、包
丁6から抜け出る(n)。そして、負荷装置4は、ガイ
ド付シリンダ40の作動により、上昇して(o)、エア
ーシリンダ25の作動により、右方に移動する(x)。
このx位置での負荷装置4は、最初のa位置と同一位置
にあり、これらの作動が繰り返される。
【0043】次に、次工程である第1ワーク反転工程
を、同じく図10のタイムチャートに基づいて説明をす
る。タイムチャートのo位置では、反転装置91のチャ
ック101、101は、ロータリーシリンダ97により
前方かつ右方に位置し、ガイド付シリンダ93により降
下位置にあり、さらに、チャックシリンダ100により
開放している。このo位置から、チャック101、10
1は、ロータリーシリンダ97の作動により、後方(W
方向)へ移動して、反転装置91の右側の仮置き治具1
02のマグネット103、103上に置かれた包丁6
が、チャック101、101の上下面間に位置される
(p)。そして、チャック101、101は、チャック
シリンダ100の作動により、包丁6をクランプする
(q)。そして、チャック101、101は、包丁6と
のマグネット103、103の吸引力に抗して、ガイド
付シリンダ93の作動により、上昇する(r)。そし
て、チャック101、101は、ロータリーシリンダ9
7の作動により、左方へ反転して(s)、さらに、ガイ
ド付シリンダ93により、降下し、包丁6は、左側の仮
置き治具102のマグネット103、103上に載せら
れ(t)、そのままマグネット103、103の吸引力
により保持される。
【0044】そして、チャック101、101は、チャ
ックシリンダ100の作動により、開放して(u)、包
丁6をマグネット103、103上に残したまま、ロー
タリーシリンダ97の作動により、前方(X方向)へ移
動する(v)。さらに、チャック101、101は、ロ
ータリーシリンダ97の作動により、右方へ反転する
(w)。このw位置でのチャック101、101は、最
初のo位置と同一位置にあり、これらの作動が繰り返さ
れる。
【0045】以上、図10のタイムチャートに基づい
て、第1刃付工程および第1ワーク反転工程について説
明を行ったが、第2刃付工程、第1返り取り工程および
第2返り取り工程は、第1刃付工程とほぼ同様であり、
また、第2ワーク反転工程および第3ワーク反転工程
は、第1ワーク反転工程とほぼ同様である。つまり、第
2刃付工程においては、図9の一点鎖線で示す包丁6
を、第1刃付工程と同様にワーク移動装置(図示せず)
により研削装置5aまで移動して、その研削装置5aに
より刃付を行う。ただし、第1刃付工程とは包丁6が反
転している関係上、刃付時の包丁6は、第1刃付工程と
は逆に右から左方向に移動する。また、返り取り工程
は、包丁6の刃部6dのバリ取りと仕上げ研磨を同時に
行うものであり、刃付工程で使用する研削装置5、5a
のサンドベルト89の代わりに皮ベルト(皮砥)89a
等の研磨ベルトを使用する。そして、この返り取り工程
においては、負荷装置4による荷重Rは、バリ取り効果
を上げるためにも、刃付工程よりも大きく設定するのが
望ましい。
【0046】次に、第1刃付工程の刃付における作用
を、図11ないし図13に基づいて詳細に説明をする。
図11は、図10のタイムチャートのg位置に相当し、
包丁6と研削面88を持つサンドベルト89との関係を
示す平面図である。図12は、図11におけるA視図で
あり、また、図13は、図12におけるB視図である。
この包丁6の刃部6dのラインは、曲線を描いており、
刃元6bから刃先6cに向かって、途中までは包丁6の
長手方向と平行に延び、そこから滑らかにつながる円弧
状に刃体6aの背6eに向かって刃先6cまで延びてい
る。
【0047】負荷装置4が、ガイド付シリンダ40の作
動により降下した状態(図10のタイムチャートのg位
置)が、実線で示してある。研削装置5のサンドベルト
89の研削面88は、幅寸法Lで、C方向に連続して走
行している。また、包丁6の長手方向は、研削面88の
走行方向(C方向)とほぼ直行する方向に位置してお
り、かつ、研削面88に対し所要の刃付角に相当する角
度(D)だけ傾いている。そして、前述のように、負荷
装置4により、包丁6と研削面88との間にその当接方
向、すなわち図示の例では下方向にほぼ一定の荷重Rが
与えられて包丁6の刃部6dと研削面88とが当接して
いる。
【0048】この状態から、ガイド付シリンダ17の作
動により、包丁6が右方(E方向)に移動する。移動の
途中の状態を1点鎖線で示してあり、包丁6の刃先6c
がちょうどサンドベルト89の幅の左のライン上に位置
している。この移動につれて、包丁6の刃部6dと研削
面88との当接部は、刃元6bから刃先6cに向かって
移動するが、もし包丁6の上下方向の位置が変わらない
とすると、包丁6の刃部6dは、研削面88から離れて
しまう。しかし、負荷装置4により、包丁6と研削面8
8との間にその当接方向、すなわち図示の例では下方向
にほぼ一定の荷重Rが与えられているので、負荷装置4
のガイドベース45に対してフィンガー73によりクラ
ンプされた包丁6は、研削面88に当接するよう、自動
的に下方に移動する。そして、刃部6dと研削面88と
は、常にほぼ一定の荷重Rでもって当接している。な
お、図12のMにより示す1点鎖線で表した包丁6の高
さ位置は、サンドベルト89の幅Lの中心線Fと刃部6
dのラインとが交わる点Gを基準に想定してある。ま
た、サンドベルト89の幅の右側のラインおよび左側の
ラインとそれぞれ交わる刃部6dのライン上の点Hおよ
び点Iは(包丁6が一点鎖線で示す位置に移動したと
き)、図12において、実線で示すサンドベルト89の
研削面88に対して、下方および上方にずれる。しか
し、サンドベルト89の平面部分は、可撓性を備えてお
り、このずれを無くすように、サンドベルト89は、そ
の走行方向を軸として、刃部6dのライン形状に倣って
傾く(図13の一点鎖線参照)。そして、刃部6dと研
削面88とは、サンドベルト89の幅全体に渡り当接す
ることになる。
【0049】もし、研削装置5が、サンドベルト89で
はなく、ホイール砥石からなる場合には、包丁6が図1
1の1点鎖線の位置にあるとき、サンドベルト89の場
合と違って、ホイール砥石には可撓性がないので、包丁
6は、図12のNにより示す2点鎖線で表した位置とな
り、研削面88のサンドベルト89の右側ラインの点H
1のみで点接触して当接することになる。
【0050】この包丁6の刃付装置1は、以上のような
構成および作用を有するので、次のような効果がある。
【0051】研削面88に対して、包丁6を、その長手
方向とほぼ同一方向(図11のE方向)に移動させる
間、包丁6と研削面88との間にその当接方向にほぼ一
定の荷重Rを与えるだけで、曲線を描く刃部6dのライ
ンを備える包丁6の刃付を行うことができ、簡単な方法
で自動化を可能としている。さらに、刃部6dと研削面
88とは、常にほぼ一定の荷重Rでもって当接している
ので、刃付の仕上がりを良好にすることができる。ま
た、研削装置5にサンドベルト89を使用し、研削面8
8はそのサンドベルト89の平面部分からなる場合は、
刃部6dと研削面88とは、サンドベルト89の幅全体
に渡り当接するので、その当接方向の荷重Rが分散し
て、全体に均質に当接することになり、点当たりする場
合に比べて、刃付の仕上がりをさらに良好にすることが
できる。また、負荷装置4における荷重Rは、重力Pと
コイルスプリング52による弾性力Qとの差によって与
えられるので、包丁6と研削面88との間のその当接方
向に簡単な構成でほぼ一定荷重Rを与えることができ
る。
【0052】また、研削装置5、5aの研削面88が摩
耗してきた場合は、コイルスプリング52をその弾性力
Qが小さいものに取り替えたり、ナット59を緩めた
り、または研削面88を上方にセットし直したりするこ
とで、荷重Rを大きくして対応することができる。
【0053】また、刃付工程や返り取り工程から反転工
程に移るとき、または、反転工程から刃付工程や返り取
り工程に移るときの包丁6の保持は仮置き治具102に
設けたマグネット103、103の吸引力で行ってお
り、例えば、包丁6の外形ラインに沿って立てたガイド
ピン等による包丁6の保持と違って、包丁6の形状ごと
に仮置き治具102を用意する必要がない。
【0054】尚、本発明は、上述した実施例に限定され
るわけではなく、その他種々の変更が可能である。例え
ば、包丁6の刃部6dとサンドベルト89の研削面88
とを当接させる負荷装置4は、包丁6側に設けている
が、研削面88側に設けてもよい。また、ワーク移動装
置3のガイド付シリンダ17による左右方向の移動は、
負荷装置4とサンドベルト89の研削面88とを相対的
に移動させるものであればよく、負荷装置4でなく研削
面88を移動させるものであってもよい。また、負荷装
置4における荷重Rは、重力Pのみによってもよく、ま
た、弾性体であるコイルスプリング52の弾性力Qを上
方ではなく下方に与えてP+Qとしてもよく、また、例
えば、エアーシリンダ等の流体圧による力によってもよ
い。また、この刃付装置1は、包丁6の刃付に限定され
るものではなく、ポケットナイフやハンティングナイフ
等のナイフ類の刃付にも使用できることはもちろんであ
る。
【発明の効果】以上、詳述したところから明らかなよう
に、この発明に係る刃物の刃付装置及び刃付方法によれ
ば、次の効果がある。
【0055】請求項1および5に記載された刃物の刃付
装置および刃付方法によれば、刃物と研削面とを相対的
に、前記刃物の長手方向とほぼ同一方向に移動させる
間、前記刃物と前記研削面との間にその当接方向にほぼ
一定の荷重を与えるだけで、曲線を描く刃部のラインを
備える刃物の刃付の自動化が可能となる。さらに、刃部
と研削面とは、常にほぼ一定の荷重でもって当接してい
るので、刃付の仕上がりを良好にすることができる。
【0056】また、請求項2に記載された刃物の刃付装
置によれば、研削装置の研削面の傾き角度を調節するの
みで、水平にクランプされた刃物を、研削面に対して、
所要の刃付角に相当する角度だけ傾いた状態に相対的に
設定することができる。
【0057】また、請求項3に記載された刃物の刃付装
置によれば、刃部と研削面とは、サンドベルト等の研磨
ベルトの幅全体に渡り当接するので、その当接方向の荷
重が分散して、全体に均質に当接することになり、点当
たりする場合に比べて、刃付の仕上がりをさらに良好に
することができる。
【0058】また、請求項4に記載された刃物の刃付装
置によれば、負荷装置における荷重は、重力あるいは、
重力と弾性体による弾性力との和または差によって与え
られるので、刃物と研削面との間のその当接方向に簡単
な構成でほぼ一定荷重を与えることができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】この発明に係る刃物の刃付装置および刃付方法
の一実施の形態の工程図である。
【図2】刃付装置のワーク供給工程および第1刃付工程
に相当する部位の正面図である。
【図3】同じく右側面図である。
【図4】同じく平面図である。
【図5】刃付時の負荷装置付近の拡大正面図である。
【図6】同じく拡大左側面図である。
【図7】反転装置の正面図である。
【図8】同じく右側面図である。
【図9】同じく平面図である。
【図10】第1刃付工程および第1ワーク反転工程のタ
イムチャートである。
【図11】刃付の作用を説明するための拡大平面図であ
る。
【図12】同じく図11におけるA視図である。
【図13】同じく図12におけるB視図である。
【符号の説明】
1 刃付装置 3 ワーク移動装
置(移動装置) 4 負荷装置 5 研削装置 6 包丁(刃物) 6d 刃部 88 研削面 89 サンドベル
ト(研磨ベルト) P 重力 Q 弾性力 R 荷重

Claims (5)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 曲線を描く刃部のラインを備える刃物の
    刃付を行う刃付装置であって、連続して走行する研削面
    を備える研削装置と、前記刃物が、その長手方向が前記
    研削面の走行方向とほぼ直交する方向に位置し、かつ、
    前記研削面に対し所要の刃付角に相当する角度だけ傾む
    いた状態で、前記刃物と前記研削面との間にその当接方
    向にほぼ一定の荷重を与えてその刃物の刃部と研削面と
    を当接させる負荷装置と、この負荷装置により刃物の刃
    部と研削面とを当接させた状態で、この刃物と前記研削
    面とを相対的に、前記刃物の長手方向とほぼ同一方向に
    移動させる移動装置とから構成されていることを特徴と
    する刃物の刃付装置。
  2. 【請求項2】 前記研削装置は、その研削面の傾き角度
    が調節自在となっており、その調節によって、水平にク
    ランプされた刃物を、前記研削面に対して、所要の刃付
    角に相当する角度だけ傾いた状態に相対的に設定できる
    ようになっていることを特徴とする、請求項1に記載の
    刃物の刃付装置。
  3. 【請求項3】 前記研削装置の研削面は、サンドベルト
    等の研磨ベルトの平面部分からなることを特徴とする請
    求項1又は2に記載の刃物の刃付装置。
  4. 【請求項4】 前記負荷装置における荷重は、重力ある
    いは、重力と弾性体による弾性力との和または差によっ
    て与えられることを特徴とする請求項1ないし3のいず
    れか1項に記載の刃物の刃付装置。
  5. 【請求項5】 曲線を描く刃部のラインを備える刃物の
    刃付方法であって、前記刃物が、連続して走行する研削
    面の走行方向とほぼ直角方向に前記刃物の長手方向が位
    置し、かつ、前記研削面に対し所要の刃付角に相当する
    角度だけ傾いた状態で、前記刃物と前記研削面との間に
    その当接方向にほぼ一定の荷重を与えてその刃物の刃部
    と研削面とを当接させ、その当接させた状態で、前記刃
    物と前記研削面とを相対的に、前記刃物の長手方向とほ
    ぼ同一方向に移動させることを特徴とする刃物の刃付方
    法。
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Cited By (3)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
CN102581711A (zh) * 2012-03-14 2012-07-18 珠海市香之君电子有限公司 一种自动开刃机
CN103481135A (zh) * 2013-09-27 2014-01-01 深圳市福田区青少年科技教育协会 自控磨刀抛光器
CN112975598A (zh) * 2021-02-14 2021-06-18 金姣姣 一种用于机械加工的可调易用磨刀机结构

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