JPH095521A - 光学補償フィルムおよび液晶表示装置 - Google Patents

光学補償フィルムおよび液晶表示装置

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JPH095521A
JPH095521A JP7154622A JP15462295A JPH095521A JP H095521 A JPH095521 A JP H095521A JP 7154622 A JP7154622 A JP 7154622A JP 15462295 A JP15462295 A JP 15462295A JP H095521 A JPH095521 A JP H095521A
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昭彦 内山
Toshiaki Yatabe
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Abstract

(57)【要約】 【目的】フィルム1枚で視角特性を改善することのでき
る量産性に優れた光学補償フィルム、およびそれを用い
た液晶表示装置を得る。 【構成】旋光モードツイストネマチック型の液晶表示装
置の視野角補償板として用いられる光学補償フィルムで
あって、波長550nmの光で測定した膜面内方向の屈
折率をnx(遅相軸)とny(進相軸)、それらに直交
する方向である膜厚方向の屈折率をnz、膜厚をd(n
m)とした場合に、R=(nx−ny)×dおよびK=
(nz−(nx+ny)/2)×dで表される光学特性
が、0≦R<80(nm)かつ−300<K<−140
(nm)となる特性を有すると光学補償フィルムにおい
て、面配向パラメータとして定義される値が0.006
5以上となる高分子樹脂を、溶液流延法により製膜して
得た光学補償フィルム。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、旋光モードツイストネ
マチック型の液晶表示装置の視野角補償板として用いら
れる光学補償フィルムに関する。
【0002】
【従来の技術】近年、液晶表示素子は、薄型軽量、低消
費電力という大きな利点を持つため、パーソナルコンピ
ュータやワードプロセッサ、携帯型電子手帳等の表示装
置に積極的に用いられている。液晶表示素子の原理は数
多く提案されているが、現在普及している液晶表示素子
のほとんどは、ねじれネマチック型の液晶を用いてい
る。このような液晶を用いた表示方式は、複屈折モード
と旋光モードの2つの方式に大別される。
【0003】複屈折モードであるスーパーツイストネマ
チック(STN)方式は急峻な電気光学特性を持つこと
により、単純マトリックスで駆動できるため、比較的低
価格で市場に供給されているが、かかる方式では偏光板
を介して直線偏光とした入射光が液晶セルによる複屈折
で楕円偏光となり、それを偏光板を介して見た場合には
デイスプレイが着色して見えるといった問題がある。そ
のため、液晶セル透過後の楕円偏光を直線に戻して着色
を防止すべく、液晶セルと偏光板の間に延伸フィルム等
からなる位相差板を介在させるF−STN方式が提案さ
れている。
【0004】一方、旋光モードであるツイストネマチッ
ク(TN)方式は90゜のねじれネマチック液晶からな
り、応答速度が数十ミリ秒と速く、高いコントラスト比
と良好な階調表示性を示すことから、薄膜トランジスタ
ー等のスイッチング素子を各画素ごとに配備した液晶表
示素子として、液晶テレビ等の高精細、高速性が要求さ
れる用途で使用されている。
【0005】しかし、このようなスイッチング素子と組
み合わせたTN方式の液晶表示素子でも、見る方向によ
ってはコントラスト比が変化するといった視角依存性を
持つという難点があった。
【0006】TN方式の液晶表示素子の視角特性を改善
する多くの方法が提案されている。例えば、特開平4−
161928号公報では、2枚の偏光板の間にTN方式
液晶セルと、光学軸が液晶セルの表示面に対して略垂直
である光学異方素子を配置することにより、視角特性を
改善する方法が提案されている。また、かかる光学異方
素子に対し、より具体的に提案している例としては、第
16回液晶討論会講演予稿集P236の記載がある。こ
こでは2枚の偏光板の間にTN方式液晶セルと、ポリカ
ーボネートを材質とした一軸性位相差フィルムを、光学
軸が直交するように2枚積層されたものを配置すること
により、視角特性を改善する方法を提案している。面内
の屈折率が厚み方向の屈折率より大きなフィルムを得る
方法としては、特開平6−82779号公報に示される
ように、無機層状化合物を用いる方法が開示されてい
る。
【0007】これら膜厚方向に光学軸を有する位相差板
を用いて視角特性を改善する方式の特徴は、液晶セルに
対して正面から入射した光に液晶セルが与える位相差
と、斜め方向から入射した光に液晶セルが与える位相差
とが、液晶セル中の液晶配向のため異なりこれが視角特
性を決定する原因である点に注目し、位相差板により特
に斜め方向から液晶セルに入射した光の位相差を補償す
るところにある。
【0008】一方、液晶セルの1つの画素を複数に分割
し、視角特性を向上させる画素分割法も提案されてい
る。1つの画素を複数に分割する方法としては、電界制
御によるものや配向膜の工夫によるもの等各種提案され
ている。さらに、このような画素分割されたセルと光学
補償フィルムを組み合わせてさらに表示品位を向上させ
る方法も提案されている。
【0009】以上、述べてきたように、90゜TN方式
の視角特性を光学補償板により改善するための光学特性
については開示されているものの、現実にその光学補償
フィルムの光学特性、量産性等を同時に満足するフィル
ムは得られていないのが現状であった。
【0010】
【発明が解決しようとする課題】前述の特開平4−16
1928号公報では、かかる光学異方素子の材質や製造
方法については詳細に言及していない。また、前述の第
16回液晶討論会講演予稿集P236記載の方法では、
位相差フィルムを2枚使うことから、透過率をロスし、
かつコストもかかるといった課題を有する。さらに、フ
ィルムを2軸延伸することにより、膜平面方向には光学
軸が存在しないが、膜厚方向には光学軸が存在するとい
ったフィルムを得ることは、現状ではプロセス上困難で
あり、生産性に劣るといった課題を有する。また、特開
平6−82779号公報で開示されているような無機層
状化合物をフィルム上に形成する方法では、コストがか
かることが課題である。
【0011】さらに、高分子樹脂を適当な溶媒に溶か
し、キャスト法により製膜して透明性、平滑性、光学的
均一性に優れたフィルムを光学用途に応用することはす
でに公知であるが、量産性に問題のあるような特殊なキ
ャスト製膜条件を採用せずに、本発明の光学特性を有す
る光学補償フィルムを得ることは困難であった。
【0012】透明なフィルムを用いた場合、面内の屈折
率だけならば、延伸により制御することは可能であり、
さらに、膜厚方向の屈折率を大きくする方法についても
開示されているが、90゜ツイストネマチックモードの
視野角改善用フィルムとして必要とされる光学的に負で
あり膜厚方向の屈折率を小さく制御する方法について
は、いまだ光学特性および量産性等の点で満足したもの
が無いのが現状であった。
【0013】このように従来の光学補償フィルムでは、
旋光モードツイストネマチック型液晶表示装置におい
て、フィルム1枚で視角特性改善用光学補償板として必
要な特性を有するものを得ることが困難であった。すな
わち測定光550nmにおける光透過率が80%以上、
かつ、測定光550nmで測定した膜面内方向の屈折率
をnx(遅相軸),ny(進相軸)、それらに直交する
方向である膜厚方向の屈折率をnz、膜厚をd(nm)
とした場合、R=(nx−ny)×dおよびK=(nz
−(nx+ny)/2)×dで表される光学特性が、0
≦R<80(nm)かつ−300<K<−140(n
m)である光学補償フィルムを得ることが困難であっ
た。
【0014】本発明はかかる課題を解決して、前記特性
を有し、旋光モードツイストネマチック型液晶表示装置
において、フィルム1枚で視角特性を改善することので
きる量産性に優れた光学補償フィルム、およびそれを用
いた液晶表示装置を提供することを目的とする。
【0015】
【課題を解決するための手段】本発明の光学補償フィル
ムは、旋光モードツイストネマチック型の液晶表示装置
の視野角補償板として用いられる光学補償フィルムであ
って、波長550nmの光で測定した膜面内方向の屈折
率をnx(遅相軸)とny(進相軸)、それらに直交す
る方向である膜厚方向の屈折率をnz、膜厚をd(n
m)とした場合に、R=(nx−ny)×dおよびK=
(nz−(nx+ny)/2)×dで表される光学特性
が、0≦R<80(nm)かつ−300<K<−140
(nm)となる特性を有すると光学補償フィルムにおい
て、面配向パラメータとして定義される値が0.006
5以上となる高分子樹脂を、溶液流延法により製膜した
ものであることを特徴としている。
【0016】一部強誘電性液晶を用いた液晶表示装置も
供給されているが、現在の液晶表示装置のほとんどはツ
イストネマチック方式である。本発明における光学補償
フィルムは、液晶の旋光性を利用したモードである90
゜ツイストネマチック液晶セルの視野角補償板として用
いられる。
【0017】90゜ツイストネマチックモードでは、偏
光板配置により電圧非印加状態で光透過状態となるノー
マリーホワイトモードと、電圧非印加状態で暗状態とな
るノーマリーブラックモードがある。液晶テレビやノー
トブックタイプのパーソナルコンピュータ等において用
いられる薄膜トランジスター付90゜ツイストネマチッ
ク型高精細液晶表示装置では、広視野角と高速応答性の
観点から、液晶材料の複屈折率ΔnLCとセルギャップ
d(μm)との積ΔnLC・dが、比較的小さい値にお
いて決定される。ノーマリーブラックモードは低電圧駆
動が利点であるが、暗状態における着色やコントラスト
の低さから現状の表示装置ではあまり採用されておら
ず、現在の表示装置の多くはノーマリーホワイトモード
である。前述した高品位が要求される90゜ツイストネ
マチックセルのΔnLC・dは、ノーマリーホワイトモ
ード、ノーマリーブラックモードで値が異なるが、前者
では0.4μm、後者では0.48μm近傍で決定され
る。これらは90゜ツイストネマチックモードの画素分
割法でもほぼ同様である。ΔnLCには測定波長による
分散があるが、通常人間の視感度の最も高い550nm
またはその近傍の波長の光で測定した値を採用する場合
が多い。
【0018】かかる光学補償フィルムの光学的異方性は
三次元屈折率nx,ny,nzで表現される。ここでn
x,nyはそれぞれ面内方向の遅相軸、進相軸方向の屈
折率とし、nzは膜厚方向の屈折率とする。また、これ
らnx,ny,nzの屈折率を有する軸はそれぞれ直交
し、nx,nyはほぼフィルム面内方向と平行であると
する。フィルム製膜条件によって、nx,ny方向とフ
ィルム面内方向が完全に平行とならない場合もあるが、
ここではそのなす角は±10゜以内であるとする。
【0019】三次元屈折率を用いると、本発明の光学補
償フィルムの異方性を記述する上で重要なR(nm),
K(nm)の値は、それぞれR=(nx−ny)×d、
K=(nz−(nx+ny)/2)×dで表される。R
値はフィルム面内垂直方位から入射した光で測定した一
般にリタデーションと呼ばれる値であり、これにより面
内の異方性が表現される。また、K値は膜厚方向の屈折
率と、面内屈折率の平均との差であるので、面内方向に
対する膜厚方向の異方性の大きさを表現することができ
る。
【0020】三次元屈折率はアッベ屈折率計等によって
も直接求められるが、本発明で用いる値は、フィルムを
光学的に三次元屈折率楕円体であると仮定して、レター
デーションの入射角依存性から計算で求める方法を採用
した。すなわち、上記の屈折率nx,ny,nzを用い
ると、
【0021】
【数1】
【0022】
【数2】
【0023】であるが、光学補償フィルムの平均屈折率
n=(nx+ny+nz)/3を他の方法で決定した
後、入射角θにおけるリタデーションR(θ)を入射角
を変えて測定し、式(1)と式(2)より屈折率nx、
ny、nzを決定する。Δn(θ)は、入射角θにおけ
るみかけの複屈折率、dは膜厚(nm)である。
【0024】リタデーションの測定方法は数多く提案さ
れている。本発明においては、正確にリタデーション値
を求められる方法であれば、いかなる原理に基づくもの
であっても構わないが、正確に測定できるリタデーショ
ンの範囲は、測定方法によって異なっているのが現状で
あるので注意を要する。三次元屈折率は測定波長により
異なるが、ここでは波長550nmで測定した値を用い
る。
【0025】本発明における光学補償フィルムの光学補
償機構はKとRで効果が異なる。実際のフィルムはR,
K値ともに0では無い値を有するので、この2つの効果
を完全に分離することは困難な場合もあるが、ここでは
2つの値による効果の違いを説明する。
【0026】K値の効果、特にK値が負の値を取るとき
の効果は、電圧印加状態において、液晶が電場に応答し
て立ち上がった状態で膜厚方向に屈折率が大きい光学的
に正となった液晶セルに対して、膜厚方向の屈折率が面
内方向の屈折率に対して小さい、光学的に2軸性かつ負
である光学補償フィルムにより、特に斜め方向から入射
した光に対して光学補償し視角特性を改善するものであ
る。
【0027】また、本発明の光学補償フィルムを90゜
ツイストネマチックモード液晶表示装置に用いれば、R
値と液晶セルおよび偏光板との貼り合わせ角度を最適化
することにより、視角補償だけでなく駆動電圧も低下さ
せることができる。これは、通常の90゜ツイストネマ
チック液晶セルを用いたときのみならず、画素分割法セ
ルとの組み合わせにおいても有効である。特にノーマリ
ーホワイトモードにおいて、ある電圧では、膜厚方向に
立ち上がらない液晶が存在することにより十分な黒レベ
ルが得られないとき、それをR値によって光学的に補償
することにより正面での黒レベルを改良、すなわち、駆
動電圧を下げることが可能である。
【0028】本発明の光学補償フィルムの光学的異方性
は、波長550nmの光で測定した0≦R<80(n
m)かつ−300<K<−140(nm)であることが
必要である。
【0029】前述したように、高品位な90゜ツイスト
ネマチックモード表示装置は、そのΔnLC・dが測定
光550nmでおよそ400〜500nmに設定され
る。この値は電圧印加状態において液晶が完全に垂直方
向に配向した場合においては、液晶セルのK値となる
が、実際には完全に垂直配向しないので電圧印加状態の
K値はこれよりも小さい値となる。通常、高品位な90
゜TNモードでは階調表示も行うので、光学補償フィル
ムのK値の最適化は単純ではない。しかし、階調表示も
考慮に入れて検討した結果、光学補償フィルムのK値範
囲が、−300<K<−140(nm)の範囲であれば
前述のΔnLC・dを有する液晶セルの視角特性を改善
する効果の大きいことが判った。K値がこの範囲を逸脱
すると補償効果は小さくなる。厳密に言うならば、Δn
LC・dの値により目的に応じて上記範囲内でK値を最
適化することが好ましい。
【0030】一方、R値であるが、視野角補償だけを目
的とするならば、R値はできるだけ小さい方が好まし
い。具体的には0≦R<20(nm)であることが好ま
しい。20≦R<80(nm)であっても、偏光板の偏
光軸または吸収軸と、光学補償フィルムの遅相軸をでき
るだけ平行になるように設置すれば、正面コントラスト
の低下等の問題は防ぐことができる。もちろん、0≦R
<20(nm)であってもできるだけ偏光板の偏光軸ま
たは吸収軸と光学補償フィルムの遅相軸は平行である方
が好ましい。R≧80(nm)の場合にはこの貼り合わ
せ角度がわずかにずれた場合でも、貼り合わせ角度によ
っては正面コントラスト低下等の問題が生じるため生産
性において好ましくない。
【0031】また、特にノーマリーホワイトモードにお
いて、視角補償だけでなく、正面の黒レベル改善による
駆動電圧の低下効果と視角特性改善を目的とする場合に
は、20≦R<80(nm)の範囲にRがあることが好
ましい。この範囲以下では補償効果は小さく、これ以上
の値は必要がない。これは画素分割法でもノーマリーホ
ワイトであれば同様である。ただしこの場合には偏光
板、液晶セルのラビング方向との貼り合わせ角度が重要
であり、R値が上記範囲であっても最適化されなくては
駆動電圧低下効果は得られず、むしろコントラスト等の
低下を引き起こす場合もある。R値が上記範囲にあれ
ば、貼り合わせ角度の最適化による駆動電圧低下効果は
得られる。
【0032】また、以上の三次元屈折率はすべて波長5
50nmの光で測定した値について述べてきたが、本用
途に用いられるような透明性の高い樹脂でも、三次元屈
折率の波長分散はあるものの、複屈折モードで問題とな
る液晶材料と位相差板の複屈折率波長分散性のマッチン
グについてはそれほど問題とならない。すなわち、本用
途では人間の視感度が最も高い550nmで、三次元屈
折率および貼り合わせ角度等を最適化しておけばよく、
樹脂の三次元屈折率波長分散による影響は小さい。より
具体的には、450,550nmで測定したK,R値を
それぞれK(450nm),K(550nm),R(4
50nm),R(550nm)とした場合、0.90<
K(450nm)/K(550nm)<1.25、0.
90<R(450nm)/R(550nm)<1.25
であることが好ましく、より好ましくは0.95<K
(450nm)/K(550nm)<1.10、0.9
5<R(450nm)/R(550nm)<1.10で
ある。
【0033】また、偏光板には偏光度の入射角度依存性
があるが、これを補償するため、位相差フィルムを偏光
板に貼り合わせ、偏光特性の入射角度依存性を補償する
という技術が開示されている。このような偏光板の偏光
度入射角度依存性を補償した位相差フィルムを偏光板に
貼り合わせた状態の偏光板を、本発明の光学補償フィル
ムを用いた液晶表示装置で偏光板として使用しても良
い。
【0034】さらに、本発明の光学補償フィルムは透明
でなくてはならない。ヘーズは1%以下であることが必
要で好ましくは0.6%以下である。また、透過率は5
50nmの測定光で80%以上であることが必要であ
り、400〜700nmの範囲で透過率80%以上であ
ることが好ましい。人間の目で観察して着色のないフィ
ルムを使うことが好ましい。
【0035】また、フィルムの膜厚は50μmから18
0μmの範囲で設定され、厚みムラは光学的不均一性の
原因の1つであるから±5%以内であることが好まし
く、より好ましくは±3%以内である。
【0036】これら上記特性を満足する光学補償フィル
ムを作るためには、樹脂および製膜法の選択が重要であ
る。本発明の光学補償フィルムは光学特性の均一性の点
で、溶液流延法により製造される。透明フィルムを製膜
する方法としてはその他に溶融押し出し法等が公知の技
術として知られているが、光学的均一性、異物混入、ゲ
ル状物質の発生等の問題のため好ましい方法ではない。
【0037】溶液流延法は、溶媒に樹脂を溶解しダイか
ら平面基板上に流延し、乾燥させることによって製膜す
る方法であり、溶媒に可溶であればほとんどの樹脂をフ
ィルム化することができる。本発明者らがこの製膜条件
と樹脂の種類について鋭意検討したところ、製膜条件に
よっても前述のK,R値はある程度変化するが、特に今
回の発明のような負のK値をもちその絶対値が比較的大
きいものを量産性良く得るためには、樹脂の選択が非常
に重要であることが判った。さらに言うならば、膜厚方
向の屈折率nzを面内方向の屈折率nx,nyに近づけ
るというK値を大きくすることは、熱による配向緩和等
製膜条件を工夫することにより可能であるが、nzを小
さくしてnx,nyとの差を大きくすることは溶液流延
製膜方法の最適化だけでは困難であるが、樹脂の選択に
より容易に制御できることが判った。
【0038】本発明において樹脂の選択は面配向パラメ
ータZにより決定される。すなわちZ≧0.0065で
あることが必要である。このZの決定法を以下に示す。 1. 溶媒をメチレンクロライドとし、樹脂を溶解させ
濃度4.0g/dl(グラム/デシリットル)の溶液を
作成する。 2. 1.の溶液をスピンコート法にてガラス基板上に
流延させ樹脂薄膜を形成させる。スピンコート条件は温
度20℃でガラス基板上に0.5g滴下後、4000r
pmで30秒間回転させた後、3秒間の減速期間を設け
停止させる。ガラス基板は良く洗浄したものを用い、そ
のリタデーションはガラス基板の垂直入射角度を0゜と
して、0゜から斜め入射50゜までの範囲で0.1nm
未満のものを用いる。測定波長は550nmの光とす
る。 3. 2.のガラス基板上樹脂薄膜の膜厚d(nm)を
測定する。測定する点は次の4.でリタデーション測定
する光のスポット径内の異なる点を3点測定し平均値を
採用するものとする。 4. ガラス基板に垂直な方位を0゜とし、ガラス基板
面内で直交するx,y軸を任意に設定し、x,y軸を含
みガラス基板と直交する平面内において、50゜の斜め
入射の際のリタデーション(nm)を測定し、それぞれ
の値をRx(50゜),Ry(50゜)とする。測定光
の波長は550nmとする。 5. 3,4で測定した値を用い、面配向パラメータZ
を、Z=|(Rx(50゜)+Ry(50゜))|/
(2d)と定義する。
【0039】こうして定義された面配向パラメータZを
用いれば、樹脂固有の膜厚方向の配向のし易さ、すなわ
ちnzの小さくなり易さ(本発明の光学補償フィルムに
おいては前述したとおり、nx,nyに比べて、nzが
小さい方が好ましい)を表現することができる。この方
法を用いれば溶液流延法における樹脂の面配向し易さを
表現可能で、目的のK値を得るためには樹脂の選択が重
要な因子であり、Zを用いて樹脂の選択を行うことがで
きる。
【0040】なおここで測定法は、樹脂薄膜の膜厚が1
00〜600nm程度、R(50゜)が1〜5nm程度
であるので、この程度の値を精度良く測定できることが
必要である。膜厚測定法としては触針式表面形状測定法
や光学的な手法、位相差測定法としては消光位置検出法
であるセナルモン法や偏光変調法が好ましい。本発明で
の樹脂薄膜の膜厚測定は触針式表面形状測定装置である
テンコール・インスツルメント・ジャパン社製の商品名
「alpha−step200」、および位相差測定に
は偏光変調法を測定原理とする日本分光社製の商品名
「M−150」を用いた。
【0041】なお、位相差測定の際のスポット径は垂直
入射の状態で、ガラス基板上において直径7mm以下と
なることが好ましい。ガラス基板の位相差は樹脂薄膜の
位相差とともに測定されてしまうため、上記条件を満足
することが必要であり、できるだけ小さいことが好まし
い。
【0042】本発明における光学補償フィルムを製膜す
るための溶液流延法の製膜条件としては、溶液をキャス
テイングドラムまたはキャステイングベルト等の支持体
上に流延し、溶媒含有量が少なくとも20重量%以下に
なるまで支持体上にてフィルムを乾燥させる工程1と、
次に溶媒を含んだフィルムを剥離し、テンター式乾燥機
等フィルムを支持体から剥がして搬送しながら乾燥させ
る工程2からなる溶液流延法において、工程1における
雰囲気温度T1(℃)は15≦T1≦50の間で乾燥を
行い、工程2においては、溶媒を含むことによる見かけ
の樹脂のガラス転移温度をTg’(℃)とした場合、乾
燥温度を溶媒含有量が5重量%以上までは(Tg’−5
0)≦T2≦(Tg’+50)の温度範囲で、また、溶
媒含有量が5重量%未満では(Tg’−50)≦T3≦
(Tg’+20)の温度範囲でそのTg’の推移に合わ
せて連続的または逐次的に昇温して乾燥させることが必
要である。溶液濃度は用いる樹脂により粘度が異なるの
で、その都度変更しなくてはならないが、濃度は3重量
%から30重量%の間で設定される。また、必要とする
R値によっても異なるが、乾燥工程において生じるフィ
ルムにかかる張力は0.5〜5kg/平方cmの範囲で
あることが好ましい。
【0043】フィルム中に残留する溶媒量は1重量%以
下であることが必要であり、より好ましくは0.5重量
%以下である。上記製膜法における乾燥時間は最終的な
フィルム残留溶媒量により決定される。残留溶媒量の測
定法は乾燥重量法や核磁気共鳴スペクトル法等により決
定される。
【0044】溶媒は特に限定しないが、メチレンクロラ
イド、ジオキソラン等樹脂を溶解させ製膜性に問題がな
いならば公知のものが利用できる。
【0045】必要とされるR,K値を得るためには、こ
れらの範囲内において条件はより細かく設定されるが、
本目的のK値を得るためには、面配向パラメータZ≧
0.0065である樹脂を用いる必要がある。本発明で
規定される面配向パラメータZとフィルムのK値とは相
関がある。
【0046】延伸工程を伴わない通常の溶液流延法にお
いては、支持体上に溶液が流延され溶媒が蒸発する比較
的早い段階ではK値が負に大きく、乾燥工程において配
向緩和によりnzがnx,nyに近づく。従って面配向
パラメータが上記条件を満足しない場合には−300n
m<K<−140nmを得ることが困難となる。面配向
パラメータが大きいほどK値は負でその絶対値は大きく
なる傾向にあるが、K値が−300nmより小さくなっ
てしまう場合には製膜工程において上記範囲内で乾燥温
度を高く設定し、配向を緩和させることにより制御可能
である。面配向パラメータが0.0065よりも小さい
領域では、K値を上記範囲で得ることは上記流延製膜法
の条件下では困難であり、生産性に劣る特殊な条件や延
伸工程を加える等の必要性が生じてしまう。
【0047】面配向パラメータZは樹脂の骨格と分子量
に大きく影響される。同じ分子骨格であれば分子量の高
い方が、Zの大きい傾向にある。また、多くの樹脂につ
いて検討した結果、ポリアリレート骨格を有するもの
が、比較的大きなZ値を取ることが判った。以下の構造
式(1)〜(7)に本発明の光学補償フィルムにおいて
好ましい樹脂骨格を示すが、構造はこれらに限定されな
い。これらは単独の重合体でも共重合体またはブレンド
でもよい。以下の構造においても分子量が大きい方が好
ましいが、分子量が大きくなりすぎると製膜性等に問題
が生じる場合もあるので、製膜性についても勘案する必
要がある。構造式(1)ではポリスチレン換算で分子量
4.5万以上10万以下が好ましい。構造式(2),
(3)ではポリスチレン換算で分子量2万以上が好まし
い。また、耐熱性の観点から、光学補償フィルムのガラ
ス転移点温度は130℃以上であることが好ましい。
【0048】
【化1】
【0049】
【化2】
【0050】
【化3】
【0051】
【化4】
【0052】
【化5】
【0053】
【化6】
【0054】
【化7】
【0055】
【実施例1】構造式(1)の繰り返し構造を有し、ポリ
スチレン換算分子量が67000のポリカーボネート樹
脂をメチレンクロライドに溶かして15重量%溶液を作
成し、キャステイングベルトの支持体上にダイより流延
し、溶媒含有量が少なくとも18重量%以下になるまで
支持体上にてフィルムを乾燥させる工程1と、次に溶媒
を含んだフィルムを剥離し、テンター式乾燥機によりフ
ィルムを搬送しながら乾燥させる工程2からなる溶液流
延法において、工程1における雰囲気温度T1(℃)は
18≦T1≦35の間で乾燥を行い、工程2において
は、溶媒を含むことによる見かけの樹脂のガラス転移温
度をTg’(℃)とした場合、乾燥温度を溶媒含有量が
5重量%以上までは(Tg’−10)≦T2≦(Tg’
+20)の温度範囲で、また、溶媒含有量が5重量%未
満では(Tg’−20)≦T3≦(Tg’+20)の温
度範囲でそのTg’の推移に合わせて連続的または逐次
的に昇温して乾燥させた。得られたフィルムの特性はK
=−150nm,R=50nmであった。R,K値の決
定に際し、位相差測定には日本分光社製の商品名「M−
150」を、平均屈折率の測定はアタゴ社製のアッベ屈
折率計商品名「2T」を用いた。また、ヘーズは0.3
%、残留溶媒量は乾燥重量法で0.3重量%、膜厚は電
子マイクロメータを用いて85μmであった。一方、こ
の樹脂を用いて前記した方法で面配向パラメータを測定
したところZ=0.0068であった。
【0056】
【実施例2】構造式(2)の繰り返し構造を有し、ポリ
スチレン換算分子量が22000のポリアリレート樹脂
をメチレンクロライドに溶かして19重量%溶液を作成
し、実施例1と同様の条件で溶液流延法によりフィルム
を製膜した。実施例1と同様に測定した結果、得られた
フィルムの特性はK=−250nm,R=20nmであ
った。また、ヘーズは0.3%,残留溶媒量は乾燥重量
法で0.3重量%、膜厚は電子マイクロメータを用いて
90μmであった。一方、面配向パラメータをこの樹脂
を用いて測定したところZ=0.0099であった。
【0057】
【実施例3】構造式(3)で、m:n=37:63(モ
ル%)の繰り返し構造を有し、ポリスチレン換算分子量
が27000のポリアリレート、ポリカーボネート共重
合樹脂をメチレンクロライドに溶かして20重量%溶液
を作成し、実施例1と同様の条件で溶液流延法によりフ
ィルムを製膜した。実施例1と同様に測定した結果、得
られたフィルムの特性はK=−190nm,R=8nm
であった。また、ヘーズは0.3%,残留溶媒量は乾燥
重量法で0.3重量%、膜厚は電子マイクロメータを用
いて92μmであった。一方、面配向パラメータをこの
樹脂を用いて測定したところZ=0.0074であっ
た。
【0058】
【比較例1】ポリスチレン換算分子量が20000のト
リアセチルセルロース樹脂をメチレンクロライドに溶か
して10重量%溶液を作成し、実施例1と同様の条件で
溶液流延法によりフィルムを製膜した。実施例1と同様
に測定した結果、得られたフィルムの特性はK=−40
nm,R=5nmであり、本発明の目的を満足するもの
が得られなかった。また、ヘーズは0.3%,残留溶媒
量は乾燥重量法で0.4重量%、膜厚は電子マイクロメ
ータを用いて89μmであった。一方、面配向パラメー
タをこの樹脂を用いて測定したところZ=0.0014
であった。
【0059】
【実施例4】液晶材料にはカイラル剤を少量ドープした
メルク社製の商品名「ZLI4792」を用い、セルギ
ャップ4.8μm、プレチルト角2゜、ツイスト角90
゜の条件で液晶セルを作成し、偏光板をノーマリーホワ
イトモードとなるように設置し、液晶表示装置を作成し
た。観測側の反対側にはバックライトを配置し、透過に
て評価したところ、正面でのルミナンスによるコントラ
ストが50以上を得るために必要な電圧は4.6V以上
であった。また、8階調表示を行い、階調反転、黒潰
れ、白抜け等が比較的少なく、コントラストが10以上
の視野角範囲を測定したところ、上下左右方向でそれぞ
れ10゜、10゜、25゜、25゜であった。
【0060】次に実施例2で製膜した光学補償フィルム
を、フィルムの遅相軸と液晶セルの観測側のラビング方
向に合わせて、観測側偏光板と液晶セルとの間に配置し
同様に評価した。正面でのルミナンスによるコントラス
トが50以上を得るために必要な電圧は4.6V以上で
あった。また、8階調表示を行い、階調反転、黒潰れ、
白抜け等が比較的少なく、コントラストが10以上の視
野角範囲を測定したところ、上下左右方向でそれぞれ1
0゜、10゜、40゜、40゜であった。また、特に光
学補償フィルムを用いたことによる色調の変化について
は問題ではなかった。
【0061】
【実施例5】実施例1で製膜した光学補償フィルムを用
いる以外は実施例4と同様に、光学補償フィルムの効果
を視野角の評価により行った。正面でのルミナンスによ
るコントラストが50以上を得るために必要な電圧は
4.6V以上であった。また、8階調表示を行い、階調
反転、黒潰れ、白抜け等が比較的少なく、コントラスト
が10以上の視野角範囲を測定したところ、上下左右方
向でそれぞれ10゜、10゜、30゜、30゜であっ
た。また、特に光学補償フィルムを用いたことによる色
調の変化については問題ではなかった。
【0062】
【比較例2】比較例1で製膜した光学補償フィルムを用
いる以外は実施例4と同様に、光学補償フィルムの効果
を視野角の評価により行った。正面でのルミナンスによ
るコントラストが50以上を得るために必要な電圧は
4.6V以上であった。また、8階調表示を行い、階調
反転、黒潰れ、白抜け等が比較的少なく、コントラスト
が10以上の視野角範囲を測定したところ、上下左右方
向でそれぞれ10゜、10゜、25゜、25゜であり、
光学補償フィルムによる効果は確認されなかった。
【0063】
【実施例6】実施例4で作成した液晶セルを用い、バッ
クライト側偏光板偏光軸、バックライト側液晶セルラビ
ング方向をそれぞれ45゜、観測側偏光板偏光軸、観測
側液晶セルラビング方向をそれぞれ135゜として貼り
合わせ、実施例1で製膜した光学補償フィルムを観測側
偏光板と液晶セルの間に、光学補償フィルムの遅相軸が
150゜となるように貼り合わせ、ノーマリーホワイト
液晶表示装置を作成し、実施例4と同様に評価を行っ
た。正面でのルミナンスによるコントラストが50以上
を得るために必要な電圧は3.8V以上であった。ま
た、8階調表示を行い、階調反転、黒潰れ、白抜け等が
比較的少なく、コントラストが10以上の視野角範囲を
測定したところ、上下左右方向でそれぞれ10゜、10
゜、30゜、30゜であった。低駆動電圧化と視野角補
償効果を確認した。また、特に光学補償フィルムを用い
たことによる色調の変化については問題ではなかった。
【0064】
【実施例7】バックライト側基板における配向膜のラビ
ング方向をそれぞれ45゜、225゜、観測側基板の配
向膜のラビング方向をそれぞれ135゜、315゜と1
つの画素を2つに分割し、貼り合わせ方法は、バックラ
イト側基板のラビング方向45゜と観測側の配向膜のラ
ビング方向135゜を、また同様に225゜と315゜
を合わせるよう貼り合わされる画素配向分割セルを作成
した。液晶材料は実施例4と同様のものを用いた。ツイ
スト角は90゜、プレチルト角は3゜とした。バックラ
イト側偏光板偏光軸は45゜、観測側偏光板偏光軸は1
35゜で貼り合わせたノーマリーホワイト液晶表示装置
を作成し、実施例4と同様に評価した。正面でのルミナ
ンスによるコントラストが50以上を得るために必要な
電圧は5V以上であった。また、8階調表示を行い、階
調反転、黒潰れ、白抜け等が比較的少なく、コントラス
トが10以上の視野角範囲を測定したところ、上下左右
方向でそれぞれ30゜、30゜、40゜、40゜であっ
た。
【0065】また、この液晶表示装置の観測側偏光板と
液晶セルの間に、実施例4で製膜した光学補償フィルム
を、遅相軸が150゜となるように貼り合わせ実施例4
と同様の方法で評価した。正面でのルミナンスによるコ
ントラストが50以上を得るために必要な電圧は4.5
V以上であった。また、8階調表示を行い、階調反転、
黒潰れ、白抜け等が比較的少なく、コントラストが10
以上の視野角範囲を測定したところ、上下左右方向でそ
れぞれ30゜、30゜、45゜、45゜であった。画素
配向分割セルにおいても低駆動電圧化と視野角補償効果
を確認した。また、特に光学補償フィルムを用いたこと
による色調の変化については問題ではなかった。
【0066】
【発明の効果】本発明は、旋光モードのツイストネマチ
ック型液晶表示装置において用いられる、0≦R<80
(nm)かつ−300<K<−140(nm)の特性を
有する視野角補償板として用いられる光学補償フィルム
において、特定された面配向パラメータを有する高分子
樹脂を用いかつ溶液流延法により製膜されたフィルムを
用いることにより、高品質でかつ生産性に優れた視野角
補償板を提供することができるといった効果を有する。
【0067】さらにこうした本発明の光学補償フィルム
を視野角補償板として用いた旋光モードツイストネマチ
ック型の液晶表示装置において、従来複数の一軸延伸位
相差フィルムを使用しても得ることが困難であった光学
特性を、光学補償フィルムを1枚だけ使用することで得
ることができるため、低コストの液晶表示装置を生産性
良く得ることができる。

Claims (2)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 旋光モードツイストネマチック型の液晶
    表示装置の視野角補償板として用いられる光学補償フィ
    ルムであって、波長550nmの光で測定した膜面内方
    向の屈折率をnx(遅相軸)とny(進相軸)、それら
    に直交する方向である膜厚方向の屈折率をnz、膜厚を
    d(nm)とした場合に、R=(nx−ny)×dおよ
    びK=(nz−(nx+ny)/2)×dで表される光
    学特性が、0≦R<80(nm)かつ−300<K<−
    140(nm)となる特性を有すると光学補償フィルム
    において、面配向パラメータとして定義される値が0.
    0065以上となる高分子樹脂を、溶液流延法により製
    膜したものであることを特徴とする光学補償フィルム。
  2. 【請求項2】 請求項1記載の光学補償フィルムを、視
    野角補償板として用いたことを特徴とする旋光モードツ
    イストネマチック型の液晶表示装置。
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