JPH0952925A - 光重合性樹脂組成物および硬化物 - Google Patents

光重合性樹脂組成物および硬化物

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JPH0952925A
JPH0952925A JP7227577A JP22757795A JPH0952925A JP H0952925 A JPH0952925 A JP H0952925A JP 7227577 A JP7227577 A JP 7227577A JP 22757795 A JP22757795 A JP 22757795A JP H0952925 A JPH0952925 A JP H0952925A
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JP
Japan
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resin composition
resin
acid
vinyl ester
photopolymerizable resin
Prior art date
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Withdrawn
Application number
JP7227577A
Other languages
English (en)
Inventor
Takashi Otsuki
敬 大槻
Hiroya Okumura
浩也 奥村
Koji Shibata
孝司 柴田
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Takeda Pharmaceutical Co Ltd
Original Assignee
Takeda Chemical Industries Ltd
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Publication date
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Publication of JPH0952925A publication Critical patent/JPH0952925A/ja
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  • Polyurethanes Or Polyureas (AREA)
  • Macromonomer-Based Addition Polymer (AREA)
  • Non-Metallic Protective Coatings For Printed Circuits (AREA)

Abstract

(57)【要約】 【課題】従来の希アルカリ現像可能な光重合性樹脂組成
物、特にソルダーレジスト組成物は、硬くて耐熱性を有
するものは基板への密着性が劣り、可撓性を有するもの
は耐熱性に乏しく、いずれも実用化に難点が有った。 【解決手段】本発明においては、光重合性樹脂として、
ビニルエステル樹脂または、さらにそれをカルボキシル
基を有するジオール化合物を付加させたものに、ポリイ
ソシアネート成分を反応させて得られるウレタン変性ビ
ニルエステル樹脂を用いることにより、プレッシャーク
ッカー耐性、耐熱性、基板への密着性を兼ね備えた樹脂
を得るに至った。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、光重合性樹脂組成
物、特にソルダーレジスト樹脂組成物及びその硬化物に
関するものである。本発明の光重合性樹脂組成物は基材
との高い密着性及びプレッシャークッカー耐性等を有し
ており、しかもその組成物は非粘着性(タックフリー
性)及び現像性を有しているため、幅広い応用が可能で
ある。
【0002】
【従来の技術】従来、ソルダーレジスト組成物として
は、エポキシ樹脂系の熱硬化型ソルダーレジスト組成物
が使用されてきたが、近年、プリント配線板の細密化、
省エネルギー及び作業性の観点から、希アルカリ現像可
能な紫外線硬化型ソルダーレジスト組成物の使用へと移
行してきている。この様な希アルカリ現像可能な紫外線
硬化型ソルダーレジスト組成物は、写真法によりパター
ン形成されるが、スクリーン印刷法に比べて細密性に優
れているため、電気、電子部品への応用が広がり、例え
ば、細密配線を形成する無電解銅メッキによるアディテ
ィブ法、あるいはICチップを封止するボールグリッド
アレイ法に対する要求が強い。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、現状の
希アルカリ現像可能な紫外線硬化型ソルダーレジスト組
成物、例えば特公平1ー54390に記載されているノ
ボラック型エポキシ樹脂とアクリル酸の反応物と多塩基
酸無水物の反応生成物を主体とするソルダーレジスト組
成物の硬化物は、耐熱性に優れている反面、硬化物が硬
すぎて熱履歴時に塗膜と基板との間に剥離現象が生じた
り、基板上の銅箔が腐蝕するという問題があった。又、
このような熱履歴時の塗膜と基板との間の剥離現象を防
止するためには、可撓性を有したアルカリ現像型ウレタ
ン(メタ)アクリレートを使用する試み、例えば特開平
6ー206956で示されているような(a)3官能以
上のポリオール化合物と多塩基酸無水物(b)の反応物
で、分子中に少なくとも1個のカルボキシル基と少なく
とも2個の水酸基を有する化合物(c)有機ポリイソシ
アネート(d)水酸基含有(メタ)アクリレート(e)
との反応物を使用する方法も知られているが、この方法
では、1分子中の両末端にしか二重結合が導入できない
ため二重結合当量が大きくなり、また架橋密度が小さく
なるため、硬化物の耐熱性が劣るという欠点があった。
本発明は、こうした実情の下に良好な耐熱性を保持した
まま、高温多湿条件下においても使用可能なレジスト皮
膜、とりわけソルダーレジストとして好適な光重合性樹
脂組成物を提供することを目的とするものである。
【0004】
【課題を解決するための手段】本発明者らは、前記の課
題を解決するため鋭意研究した結果、ビニルエステル樹
脂またはそのビニルエステル樹脂とカルボキシル基を有
するジオール化合物との混合物をポリイソシアネート成
分によって鎖伸長することにより、現像可能な光重合性
樹脂組成物を得、その硬化皮膜が、プレッシャークッカ
ー耐性、半田耐熱性、無電解金メッキ耐性等を兼ね備え
ていることを突き止め、その樹脂組成物がレジストイン
キ、とりわけソルダーレジストとして好適なものである
ことを知見し本発明を完成した。すなわち、本発明は、
(1)ウレタン変性ビニルエステル樹脂(A)、または
(A)に多塩基酸無水物(B)を付加させて得られるウ
レタン変性酸付加ビニルエステル樹脂(A′)と光重合
開始剤(C)を含んでなり、該(A)が1分子中に1.
2個以上のエポキシ基を有するエポキシ化合物(D)と
不飽和一塩基酸(E)とを反応させて得られるビニルエ
ステル樹脂(F)又は(F)と1分子中に少なくとも1
個のカルボキシル基を有するジオール化合物(G)との
混合物と、1分子中に平均1.5個以上のイソシアネー
トを有するポリイソシアネート成分(H)とを反応させ
て得られるものである光重合性樹脂組成物、(2)さら
に重合可能な反応性希釈剤(I)を含有してなる前記
(1)記載の光重合性樹脂組成物、(3)エポキシ化合
物(D)が1分子中に平均1.2〜4個のエポキシ基を
有するものである前記(1)または(2)記載の光重合
性樹脂組成物、(4)ウレタン変性ビニルエステル樹脂
(A)の酸価が40〜130である前記(1)または
(2)記載の光重合性樹脂組成物、(5)(A)が
(F)または(F)と(G)との混合物中のヒドロキシ
ル基に対するポリイソシアネート成分(H)のイソシア
ネート基の当量比が0.3〜1.0で反応させて得られる
ものである前記(1)または(2)記載の光重合性樹脂
組成物。(6)(D)が1分子中に1.5〜2.5個のエ
ポキシ基を有する核体数1のビスフェノール型エポキシ
樹脂、グリシジルエーテル型エポキシ樹脂、グリシジル
エステル型エポキシ樹脂および脂環式エポキシ樹脂から
なる群から選ばれた少なくとも1種である前記(1)ま
たは(2)記載の光重合性樹脂組成物、(7)ポリイソ
シアネート成分(H)がイソホロンジイソシアネート
(IPDI)、キシリレンジイソシアネート(XD
I)、水添キシリレンジイソシアネート(H6XD
I)、テトラメチルキシリレンジイソシアネート(TM
XDI)からなる群から選ばれた少なくとも1種である
前記(1)または(2)記載の光重合性樹脂組成物、
(8)光重合性樹脂がソルダーレジスト樹脂組成物であ
る前記(1),(2),(3),(4),(5),(6)
または(7)記載の光重合性樹脂組成物、(9)前記
(1)または(8)の光重合性樹脂組成物を硬化させた
硬化物、である。
【0005】
【発明の実施の形態】本発明に用いられるウレタン変性
ビニルエステル樹脂(A)は、1分子中に平均1.2個
以上のエポキシ基を有するエポキシ化合物(D)と不飽
和一塩基酸(E)とを反応させて得られたビニルエステ
ル樹脂(F)または(F)と1分子中に少なくとも1個
のカルボキシル基を有するジオール化合物(G)との混
合物と、1分子中に平均1.5個以上のイソシアネート
を有するポリイソシアネート成分(H)とを反応させる
ことにより得ることができる。エポキシ化合物(A)
は、1分子中に平均してエポキシ基を1.2個以上含ん
でいればよく、好ましくは1.5〜2.5個、さらに好ま
しくは1.8〜2.2個含んだものが有利に使用できる。
かかるエポキシ樹脂の例としては、ビスフェノール型エ
ポキシ樹脂、グリシジルエーテル型エポキシ樹脂、グリ
シジルエステル型エポキシ樹脂、脂環式エポキシ樹脂等
を使用することができる。ビスフェノール型エポキシ樹
脂の例としては、東都化成(株)製のエポトートYD1
28、YD011、YD014、YD017、YD90
1、YD904、油化シェルエポキシ(株)製のエピコ
ート828、1001、1004、1007、100
9、住友化学(株)製のスミエポキシELA128、E
SA011、ESA014、ESA017に代表される
ビスフェノールA型エポキシ樹脂、東都化成(株)製の
エポトートYDF170、YDF2001、油化シェル
エポキシ(株)製のエピコート807に代表されるビス
フェノールF型エポキシ樹脂、日本化薬(株)製のEB
PSー300に代表されるビスフェノールS型エポキシ
樹脂、東都化成(株)製のエポトートYDB400、Y
DB406、YDB412、油化シェルエポキシ(株)
製のエピコート5050、5051、住友化学(株)製
のスミエポキシELB240、ELB250に代表され
る臭素化エポキシ樹脂等を挙げることができる。
【0006】グリシジルエーテル型エポキシ樹脂の例と
しては、ナガセ化成(株)製のデナコールEXー810
に代表されるエチレングリコールジグリシジルエーテ
ル、ナガセ化成(株)製のデナコールEXー911に代
表されるプロピレングリコールジグリシジルエーテル、
ナガセ化成(株)製のデナコールEXー203に代表さ
れるヒドロキノンジグリシジルエーテル、エイ・シー・
アイ・ジャパン(株)製のヘロキシMKー107に代表
されるシクロヘキサンジメタノールジグリシジルエーテ
ル等を挙げることができる。グリシジルエステル型エポ
キシ樹脂の例としては、ナガセ化成(株)製のデナコー
ルEXー701に代表されるアジピン酸グリシジルエス
テル、ナガセ化成(株)製のデナコールEXー721に
代表されるオルソフタル酸ジグリシジルエステル、ナガ
セ化成(株)製のデナコールEXー711に代表される
テレフタル酸ジグリシジルエステル、 阪本薬品(株)
製のHHPAに代表されるヘキサヒドロフタル酸ジグリ
シジルエステル等を挙げることができる。脂環式エポキ
シ樹脂の例としては、ダイセル化学工業(株)製のセロ
キサイド2021、セロキサイド3000等を挙げるこ
とができる。これらは単独でも二種以上を混合しても使
用することができる。本発明に用いるエポキシ樹脂とし
ては、樹脂中に水酸基含有量の少ない核体数1のビスフ
ェノール型エポキシ樹脂、グリシジルエーテル型エポキ
シ樹脂、グリシジルエステル型エポキシ樹脂、脂環式エ
ポキシ樹脂が好ましい。次に、不飽和一塩基酸(E)の
例としては、アクリル酸、メタクリル酸、クロトン酸、
桂皮酸、および二塩基酸無水物と1分子中に少なくとも
1個以上の不飽和基を有するアルコールとの反応物等が
挙げられる。上記反応物に用いられる二塩基酸無水物の
例としては、無水マレイン酸、無水コハク酸、無水フタ
ル酸、テトラヒドロ無水フタル酸、ヘキサヒドロ無水フ
タル酸等を挙げることができる。不飽和基を有するアル
コールの例としては、ヒドロキシエチル(メタ)アクリ
レート、ヒドロキシプロピル(メタ)アクリレート、ヒ
ドロキシブチル(メタ)アクリレート、ペンタエリスリ
トールトリ(メタ)アクリレート等を挙げることができ
る。特にアクリル酸の使用が好ましい。
【0007】エポキシ化合物(D)と不飽和一塩基酸
(E)との反応は、エポキシ化合物(D)のエポキシ基
に対する不飽和一塩基酸(E)の当量比を0. 8〜1.
2となるように反応させるのが好ましく、特に好ましく
は約0. 9〜1. 1である。反応時には、反応触媒を使
用するのが効果的であり、例えば、3級アミン、4級ア
ンモニウム塩、ホスフィン類、アンチモン類、有機金属
塩等を使用することができる。3級アミンの例として
は、トリエチルアミン、ピリジン、ジメチルベンジルア
ミン等を挙げることができる。4級アンモニウム塩の例
としては、トリエチルベンジルアンモニウムクロライ
ド、トリエチルベンジルアンモニウムブロマイド、テト
ラメチルアンモニウムアイオダイド等を挙げることがで
きる。ホスフィン類の例としては、トリブチルホスフィ
ン、トリフェニルホスフィン等を挙げることができる。
アンチモン類の例としては、トリフェニルアンチモン等
を挙げることができる。有機金属塩の例としては、ナフ
テン酸リチウム、酢酸クロム、オクチル酸クロム、ナフ
テン酸クロム、ナフテン酸鉄等を挙げることができる。
触媒は、反応生成物であるビニルエステル樹脂(F)1
00重量部に対して0.001〜5重量部の割合で加え
ることができる。
【0008】また、反応の際にゲル化を防ぐ目的で空気
を吹き込んだり、重合禁止剤を使用するのが望ましい。
重合禁止剤の例としては、ハイドロキノン、pートルキ
ノン、p−メトキシフェノール、フェノチアジン、トリ
フェニルアンチモン、塩化銅等が挙げられる。重合禁止
剤は、反応生成物であるビニルエステル樹脂(F)10
0重量部に対して、0. 001〜2重量部の割合で加え
ることができる。さらに、反応時の攪拌効率を高めるた
め、予め希釈剤を反応時に加えておくのが有効である。
希釈剤の例としては、メチルエチルケトン、トルエン、
プロピレングリコールモノメチルエーテルアセテート、
カルビトールアセテート、その他の石油系溶剤(例、イ
プゾール、出光石油化学(株)製、沸点184.5〜2
07.5℃)等を挙げることができる。上記希釈剤に加
え、メチル(メタ)アクリレート、エチル(メタ)アク
リレート、n−ブチル(メタ)アクリレート、トリメチ
ロールプロパントリ(メタ)アクリレート、ペンタエリ
スリトールテトラ(メタ)アクリレート、ジペンタエリ
スリトールヘキサ(メタ)アクリレート、ペンタエリス
リトールジアクリレートモノステアレート[東亜合成化
学(株)製アニロツクスMー233]、脂肪酸変性ジペ
ンタエリスリトールポリアクリレート(東亜合成化学
(株)製アロニックスM−430)、ポリエステルアク
リレート、および二塩基酸無水物と1分子中に少なくと
も1個以上の不飽和基を有するアルコールとの反応物等
に代表される重合可能な反応性化合物を希釈剤として共
用することができる。反応温度は、50〜160℃で合
成可能であり、好ましくは80〜120℃である。次
に、上記ビニルエステル樹脂(F)又は(F)と1分子
中に少なくとも1個のカルボキシル基を有するジオール
化合物(G)の混合物と、1分子中に平均1.5個以上
イソシアネートを有するポリイソシアネート成分(H)
が反応させられる。
【0009】1分子中に少なくとも1個のカルボキシル
基を有するジオール化合物(G)の例としては、ジメチ
ロール酢酸、ジメチロールプロピオン酸、ジメチロール
ブタン酸、ジメチロール酪酸、ジメチロール吉草酸、ジ
メチロールカプロン酸等を挙げることができる。特に、
ジメチロールプロピオン酸、ジメチロールブタン酸の使
用が好ましい。また、ジオール化合物(G)のビニルエ
ステル樹脂(F)に対する割合は、当量比で1.0以
下、特に0.6以下が好ましい。ジオール化合物(G)
のビニルエステル樹脂(F)に対する割合が、当量比で
1.0より大きい場合には、二重結合当量が大きく、架
橋密度が小さくなり、硬化塗膜のはんだ耐熱性、無電解
金メッキ耐性等が悪くなる場合がある 。また、ポリイ
ソシアネート成分(H)の例としては、例としては、イ
ソホロンジイソシアネート(IPDI)、キシリレンジ
イソシアネート(XDI)、水添キシリレンジイソシア
ネート(H6XDI)、テトラメチルキシリレンジイソ
シアネート(TMXDI)、パラフェニレンジイソシア
ネート(PPDI)、トリレンジイソシアネート(TD
I)、トリジンイソシアネート(TODI)、4、4’
ージフェニルメタンジイソシアネート(MDI)、ナフ
チレンジイソシアネート(NDI)、リジンイソシアネ
ート(LDI)、ヘキサメチレンジイソシアネート(H
DI)、シクロヘキシルジイソシアネート(CHP
I)、ジシクロヘキシルメタンジイソシアネート(HM
DI)、イソプロピリデンビス(4ーシクロヘキシルイ
ソシアネート)(IPC)等を挙げることができる。現
像性及びタックフリー性の観点から、イソホロンジイソ
シアネート(IPDI)、キシリレンジイソシアネート
(XDI)、水添キシリレンジイソシアネート(H6X
DI)、テトラメチルキシリレンジイソシアネート(T
MXDI)の使用が好ましい。またこれらのポリイソシ
アネート化合物のアロファネート体、ビウレット体、ト
リマー体なども好ましい例として挙げることができる。
またフェニルイソシアネート、イソシアネートエチルメ
タクリレート、m−イソプロペニル−α,α′−ジメチ
ルベンゾイルイソシアネートなどのモノイソシアネート
化合物も、上記ポリイソシアネートと混合して使用する
ことができる。
【0010】ビニルエステル樹脂(F)または(F)と
ジオール化合物(G)との混合物と、1分子中に平均
1.5個以上のイソシアネートを有するポリイソシアネ
ート成分(H)を反応させてウレタン変性ビニルエステ
ル樹脂(A)を得る反応では、ビニルエステル樹脂
(F)及び上記ジオール化合物(G)のヒドロキシル基
に対するジイソシアネート(H)のイソシアネート基の
当量比を0.3〜1.0となるようにして反応させるの
がよいが、より好ましくは、0.4〜0.8である。仕
込当量比が0.3より小さい場合には、分子量がそれほ
ど増大しないために、ソルダーレジスト樹脂組成物の非
粘着性(タックフリー性)が必ずしもよくない場合があ
り、また、仕込当量比が1.0より大きい場合には、現
像性が低下する場合がある。反応時には反応触媒を使用
するのが効果的であり、例えば、3級アミン、有機金属
化合物等を使用することができる。3級アミンの例とし
ては、トリエチルアミン、N,Nージメチルシクロヘキ
シルアミン、トリエチレンジアミン等を挙げることがで
きる。有機金属化合物の例としては、スタナスオクトエ
ート、ジブチルチンジアセテート、ジブチルチンジラウ
レート等を挙げることができる。触媒は反応生成物であ
るウレタン変性ビニルエステル(A)100重量部に対
して、0.001〜5重量部の割合で加えることができ
る。反応温度は30〜130℃で合成可能であり、好ま
しくは50〜120℃である。このようにして得られた
ウレタン変性ビニルエステル樹脂(A)は、そのまま光
重合開始剤(C)と配合してもよいが、(A)中に存在
する水酸基の一部または全部を多塩基性酸無水物(B)
と反応させてウレタン変性酸付加ビニルエステル樹脂
(A′)として(C)と混合してもよい。このウレタン
変性ビニルエステル(A)と反応させる多塩基酸無水物
(B)の例としては、無水マレイン酸、無水こはく酸、
無水フタル酸、テトラヒドロ無水フタル酸、ヘキサヒド
ロ無水フタル酸、無水トリメリット酸、無水ピロメリッ
ト酸、1,3,3a,4,5,9b−ヘキサヒドロ−
(テトラヒドロ−2,5−ジオキソ−3−フラニル)−
ナフト〔1,2−C〕フラン−1,3−ジオン(新日本
理化(株)製のTDAー100)、5−(テトラヒドロ
−2,5−ジオキソ−3−フラニル)−3−メチル−3
−シクロヘキセン−1,2−ジカルボン酸無水物(大日
本インキ(株)製のエピクロンBー4400)等を挙げ
ることができる。特にテトラヒドロ無水フタル酸、ヘキ
サヒドロ無水フタル酸の使用が好ましい。
【0011】ウレタン変性ビニルエステル樹脂(A)と
多塩基酸無水物(B)との反応は、(A)中のヒドロキ
シル基に対する多塩基酸無水物(B)の当量比を1以下
となるようにして反応させることができる。反応時には
反応触媒を使用するのが効果的であり、例えば3級アミ
ン、4級アンモニウム塩等を使用すると、反応時間を大
幅に短縮することができる。反応温度は50〜160℃
で合成可能であり、好ましくは80〜120℃である。
本反応の120℃での反応時間は通常15分〜8時間で
ある。このようにして得られたウレタン変性ビニルエス
テル樹脂(A)またはウレタン変性酸付加ビニルエステ
ル樹脂(A′)の酸価(mgKOH/g)は0〜130
であるが、好ましくは20〜130である。本発明の光
重合性樹脂組成物に含まれる(A)または(A′)の量
は光重合樹脂組成物中10〜80重量%が好ましく、特
に15〜75重量%が好ましい。次に光重合開始剤
(C)としては、アセトフェノン系、ベンゾイン系、ベ
ンゾフェノン系、チオキサトン系、リン系等を使用する
ことができる。アセトフェノン系の例としては、ジエト
キシアセトフェノン、2ーヒドロキシー2ーメチルー1
ーフェニルプロパンー1ーオン、ベンジルジメチルケタ
ール[チバガイギー(株)製 イルガキュアー65
1]、2ーメチルー2ーモルフォリノ(4ーチオメチル
フェニル)プロパンー1ーオン[チバガイギー(株)製
イルガキュアー907]、2ーベンジルー2ージメチ
ルアミノー1ー(4ーモルホリノフェニル)ーブタノン
[チバガイギー(株)製 イルガキュアー369]等を
挙げることができる。ベンゾイン系の例としては、ベン
ゾイン、ベンゾインメチルエーテル、ベンゾインエチル
エーテル等を挙げることができる。ベンゾフェノン系の
例としては、ベンゾフェノン、ヒドロキシベンゾフェノ
ン、4ーフェニルベンゾフェノン、3, 3′,4, 4′
ーテトラ(tーブチルパーオキシカルボニル)ベンゾフ
ェノン[日本油脂(株)製 BTTB]等を挙げること
ができる。チオキサントン系の例としては、2ーイソプ
ロピルチオキサントン、2, 4ージメチルチオキサント
ン、2, 4ージエチルチオキサントン[日本化薬(株)
製 カヤキュアDETX]等を挙げることができる。リ
ン系の例としては、アシルホスフィンオキサイド[BA
SF(株)製 ルシチンTPO]等を挙げることができ
る。また、重合促進のため、3級アミンを併用すること
ができる。三級アミンの例としては、トリエタノールア
ミン、4ージメチルアミノ安息香酸エチル、p,p′−
テトラメチルジアミノベンゾフェノン等を挙げることが
できる。
【0012】本発明の光重合性樹脂組成物に含まれる光
重合開始剤(C)の量は樹脂組成物中0. 5〜20重量
%が好ましく、特に1〜10重量%が好ましい。本発明
の光重合性樹脂組成物は、希釈剤(I)を製造時及び或
いは製造後に加えることができる。希釈剤としては、た
とえばアクリレート類、アクリルアミド類等を使用する
ことができる。アクリレート類の例としては、メチル
(メタ)アクリレート、エチル(メタ)アクリレート、
プロピル(メタ)アクリレート、nーブチル(メタ)ア
クリレート、イソブチル(メタ)アクリレート、2ーエ
チルヘキシル(メタ)アクリレート、イソデシル(メ
タ)アクリレート、n−ラウリル(メタ)アクリレー
ト、トリデシル(メタ)アクリレート、n−ステアリル
(メタ)アクリレート、メトキシポリエチレングリコー
ル(メタ)アクリレート、シクロヘキシル(メタ)アク
リレート、テトラヒドロフルフリル(メタ)アクリレー
ト、イソボルニル(メタ)アクリレート、ベンジル(メ
タ)アクリレート、2ーヒドロキシエチル(メタ)アク
リレート、2ーヒドロキシプロピル(メタ)アクリレー
ト、2ーヒドロキシブチル(メタ)アクリレート、ジメ
チルアミノエチル(メタ)アクリレート、ジエチルアミ
ノエチル(メタ)アクリレート、エチレングリコールジ
(メタ)アクリレート、ジエチレングリコールジ(メ
タ)アクリレート、1,4−ブタンジオールジ(メタ)
アクリレート、1, 6ーヘキサンジオールジ(メタ)ア
クリレート、トリメチロールプロパントリ(メタ)アク
リレート、グリセリンジ(メタ)アクリレート、ペンタ
エリスリトールトリ(メタ)アクリレート、ペンタエリ
スリトールテトラ(メタ)アクリレート、ジペンタエリ
スリトールヘキサ(メタ)アクリレート、ペンタエリス
リトールジアクリレートモノステアレート[東亜合成化
学(株)製 アロニックスMー233]、脂肪酸変性ジ
ペンタエリスリトールポリアクリレート[東亜合成化学
(株)製 アロニックスM−430]、ポリエステルア
クリレート、および二塩基酸無水物と1分子中に少なく
とも1個以上の不飽和基を有するアルコールとの反応物
等の反応性希釈剤を挙げることができる。その他の希釈
剤の例としては、アセトン、メチルエチルケトン、メチ
ルイソブチルケトン、メチルセロソルブ、エチルセロソ
ルブ、ブチルセロソルブ、酢酸エチル、エチルセロソル
ブアセテート、ブチルセロソルブアセテート、カルビト
ールアセテート、メチルアルコール、エチルアルコー
ル、プロピルアルコール、トルエン、キシレン、出光石
油化学(株)のイプゾール等の溶剤を挙げることができ
る。
【0013】希釈剤(I)は、単独または二種以上の混
合物として用いることができ、その量は光重合性樹脂組
成物に対して、2. 5〜80重量%が好ましく、特に好
ましくは4〜70重量%である。 本発明の光重合性樹
脂組成物には、エポキシ樹脂、メラミン樹脂、イソシア
ネート樹脂、オキサゾリン樹脂に代表される種々の熱ま
たは光硬化性樹脂を混合して使用することができる。ま
た、これらの樹脂の硬化剤を併用しても差し支えない。
これらの樹脂および硬化剤は、光重合性樹脂組成物に対
して、1〜50重量%使用することができる。さらに、
本発明の光重合性樹脂組成物には、重合禁止剤、充填
剤、消泡剤、着色剤、レベリング剤等を加えることがで
きる。重合禁止剤の例としては、ハイドロキノン、p−
トルキノン、フェノチアジン、ジケトン類等を挙げるこ
とができる。充填剤の例としては、タルク、硫酸バリウ
ム、シリカ等を挙げることができる。消泡剤としてはシ
リコーンオイル等を挙げることができる。着色剤として
は、フタロシアニンブルー、ロイコ染料、カーボンブラ
ック、酸化チタン等を挙げることができる。これらの添
加剤は、光重合性樹脂組成物に対して、0. 001〜1
50重量%使用される。
【0014】本発明の光重合性樹脂組成物は、配合成分
を好ましくは前記の割合で配合し、リゾルバー、ロール
ミル等で均一に攪拌、練肉することにより得られる。本
発明の光重合性樹脂組成物をレジストインキとして使用
する場合は、例えば以下のような方法で硬化し、硬化物
を得ることができる。即ち、プリント配線板に、スクリ
ーン印刷法、スプレー法、カーテンコート法、ロールコ
ート法、ディップコート法、ドクターナイフ法、静電塗
装法等の方法により10〜200μmの膜厚で本発明の
光重合性樹脂組成物を塗布し、塗膜を60〜110℃で
乾燥させ、有機溶剤を除去する。乾燥後、ネガフィルム
を塗膜に直接に接触させ、高圧水銀灯、メタルハライド
ランプ等を用いて、紫外線を照射(露光)し、未露光部
分を1〜2%程度の希アルカリ水溶液で洗い流した後、
更に諸物性の向上のために、紫外線の照射および/また
は加熱(例えば、100〜200℃で、30〜60分
間)することによって十分な硬化を行い硬化皮膜を得
る。
【0015】
【実施例】以下、実施例により更に具体的に説明する
が、本発明はこれに限定されるものではない。なお、合
成例中の部はすべて重量部である。 合成例1 ビスフェノールA型エポキシ樹脂[東都化成(株)製、
YD128、エポキシ当量178]688部(1.84
モル)、アクリル酸265部(3.68モル)、ハイド
ロキノン0.1部、カルビトールアセテート596部及
び石油系溶剤(イプゾール150、出光石油化学(株)
製)398部を仕込み、100℃に加熱し攪拌し、反応
混合物を溶解した。次いでジメチルベンジルアミン1.
0部を仕込み、空気を吹き込みながら110〜120℃
で6時間反応させると、酸価が1mgKOH/gとなっ
た。次に、系中の温度を50〜60℃に下げ、ジメチロ
ールブタン酸172部(1.16モル)、イソホロンジ
イソシアネート(IPDI)446部(2モル)、ジブ
チルチンジラウレート0.3部を仕込み、50〜60℃
で6時間反応させ、赤外吸収スペクトルにより、イソシ
アネートが完全に反応したことを確認した。次にテトラ
ヒドロ無水フタル酸273.6部(1.8モル)を仕込
み、110℃で3時間反応させ、赤外吸収スペクトルに
より、酸無水物が完全に反応したことを確認し、不揮発
分の酸価が90mgKOH/gで不揮発分65%の光重
合性樹脂を得た。
【0016】合成例2 ビスフェノールA型エポキシ樹脂[東都化成(株)製、
YD128、エポキシ当量178]711部(1.9モ
ル)、アクリル酸273.6部(3.8モル)、ハイド
ロキノン0.1部、カルビトールアセテート585部及
び石油系溶剤(イプゾール150、出光石油化学(株)
製)390部を仕込み、100℃に加熱し攪拌し、反応
混合物を溶解した。次いでジメチルベンジルアミン1.
0部を仕込み、空気を吹き込みながら110〜120℃
で6時間反応させると、酸価が1mgKOH/gとなっ
た。次に、系中の温度を50〜60℃に下げ、ジメチロ
ールブタン酸162.8部(1.1モル)、水添キシリ
レンジイソシアネート(H6XDI)388部(2モ
ル)、ジブチルチンジラウレート0.3部を仕込み、5
0〜60℃で6時間反応させ、赤外吸収スペクトルによ
り、イソシアネートが完全に反応したことを確認した。
ついでテトラヒドロ無水フタル酸275部(1.81モ
ル)を仕込み、110℃で3時間反応させ、赤外吸収ス
ペクトルにより、酸無水物が完全に反応したことを確認
し、不揮発分の酸価が90mgKOH/gで不揮発分6
5%の光重合性樹脂を得た。
【0017】合成例3 脂環式エポキシ樹脂[ダイセル化学工業(株)製、セロ
キサイド2021、エポキシ当量134]552部
(2.06モル)、アクリル酸296.6部(4.12
モル)、ハイドロキノン0.1部、カルビトールアセテ
ート552部及び石油系溶剤(イプゾール150、出光
石油化学(株)製)368部を仕込み、100℃に加熱
し攪拌し、反応混合物を溶解した。次いでジメチルベン
ジルアミン1.0部を仕込み、空気を吹き込みながら1
10〜120℃で6時間反応させると、酸価が1mgK
OH/gとなった。次に、反応混合物の温度を50〜6
0℃に下げ、ジメチロールブタン酸139部(0.94
モル)、イソホロンジイソシアネート(IPDI)44
6部(2モル)、ジブチルチンジラウレート0.3部を
仕込み、50〜60℃で6時間反応させ、赤外吸収スペ
クトルにより、イソシアネートが完全に反応したことを
確認した。得られた反応混合物にテトラヒドロ無水フタ
ル酸273.6部(1.8モル)を仕込み、110℃で
3時間反応させ、赤外吸収スペクトルにより、酸無水物
が完全に反応したことを確認し、不揮発分の酸価が90
mgKOH/gで不揮発分65%の光重合性樹脂を得
た。
【0018】合成例4 脂環式エポキシ樹脂[ダイセル化学工業(株)製、セロ
キサイド2021、エポキシ当量134]568部
(2.12モル)、アクリル酸305部(4.24モ
ル)、ハイドロキノン0.1部、カルビトールアセテー
ト538部及び石油系溶剤(イプゾール150、出光石
油化学(株)製)358部を仕込み、100℃に加熱し
攪拌し、反応混合物を溶解した。次いでジメチルベンジ
ルアミン1.0部を仕込み、空気を吹き込みながら11
0〜120℃で6時間反応させると、酸価が1mgKO
H/gとなった。得られた反応混合物の温度を50〜6
0℃に下げ、ジメチロールブタン酸130部(0.88
モル)、水添キシリレンジイソシアネート(H6XD
I)388部(2モル)、ジブチルチンジラウレート
0.3部を仕込み、50〜60℃で6時間反応させ、赤
外吸収スペクトルにより、イソシアネートが完全に反応
したことを確認した。次にテトラヒドロ無水フタル酸2
72部(1.79モル)を仕込み、110℃で3時間反
応させ、赤外吸収スペクトルにより、酸無水物が完全に
反応したことを確認し、不揮発分の酸価が90mgKO
H/gで不揮発分65%の光重合性樹脂を得た。 合成例5 クレゾールノボラック型エポキシ樹脂(東都化成(株)
製、YDCN701、エポキシ当量200)200部
(1当量)、アクリル酸72部(1モル)、ハイドロキ
ノン0.1部、カルビトールアセテート117部及び石
油系溶剤(イプゾール150、出光石油化学(株)製)
78部を仕込み、100℃に加熱し攪拌し、反応混合物
を溶解した。次いでジメチルベンジルアミン1.0部を
仕込み、空気を吹き込みながら110〜120℃で6時
間反応させると、酸価が1mgKOH/gとなった。次
に、テトラヒドロ無水フタル酸88.2部(0.58モ
ル)を仕込み、110℃で3時間反応させ、固形分の酸
価が90mgKOH/gで固形分65%の光重合成性樹
脂を得た。
【0019】実施例1〜4および比較例1 下記処方に従って、レジストインキ樹脂組成物(主剤及
び硬化剤)を調整した。なお、実施例1〜4では合成例
1〜4で得られた光重合性樹脂を使用し、比較例1では
合成例5で得られた光重合性樹脂を使用した。
【表1】 主剤 合成例1〜5で得られた各光重合性樹脂 154 重量部 2−メチル−2−モルフォリノ(4− チオメチルフェニル)プロパン−1−オン (イルガキュアー907、チバガイギー(株)製) 15 重量部 2,4−ジエチルチオキサントン (カヤキュアDETX、日本化薬(株)製) 0.1 重量部 カルビトールアセテート 8 重量部 ペンタエリスリトールジアクリレートモノステアレート (アロニックスMー233 東亜合成化学(株)製) 12 重量部 その他 シリカ(平均粒径約1μのもの) 60 重量部 アエロジル200(日本アェロジル(株)製) 8 重量部 フタロシアニングリーン(着色剤) 1.4 重量部 ジシアンジアミド(硬化触媒) 1.0 重量部 ジメチルシリコン油 シリコン系消泡剤(KFー69、信越シリコーン(株)製) 2.0 重量部 タルク 100 重量部 合 計 361.5 重量部
【0020】
【表2】 硬化剤 カルビトールアセテート 10 重量部 石油系溶剤 (イプゾール150、 出光石油化学(株)製) 5 重量部 脂肪酸変性ジペンタエリスリトールポリアクリレート (アロニックスMー430、 東亜合成化学(株)製) 10 重量部 その他 ビスフェノールA型エポキシ樹脂 (YD901、東都化成(株)製) 5 重量部 フェノールノボラック型エポキシ樹脂 (EPPN201、日本化薬(株)製) 10 重量部 トリグリシジルエーテルイソシアヌレート (TEPIC、日産化学(株)製) 20 重量部 タルク 10 重量部 硫酸バリウム 30 重量部 合 計 100 重量部 上記主剤および硬化剤をリゾルバーでそれぞれ別々に混
練した後、混合し調製した。これを厚み1. 6mmのプ
リント基板上に、スクリーン印刷法により、180メッ
シュのポリエステルスクリーン版を用いて、25μmの
厚さになるように、全面に塗布し、塗膜を85℃で40
分間乾燥し溶剤を除去した。次いで、レジストパターン
を有するネガフィルムを脱気して塗膜に密着させた。こ
の時、硬化前の樹脂組成物について、非粘着性(塗膜の
乾燥性)に関して以下の評価を行った。これらの結果は
〔表3〕に示した。 非粘着性(塗膜の乾燥性) 塗膜の乾燥性はJIS Kー5400に準じて評価し
た。 ○:全くタックが認められない △:わずかにタックが認められる ×:顕著にタックが認められる。 密着させた塗膜を紫外線照射装置により、露光量350
mJ/cm2 で紫外線を照射した後、30℃において1
%の炭酸ナトリウム水溶液で40秒間、2. 0kg/c
2 のスプレー圧で現像し、未露光部分を溶解した。こ
の時、未露光部の現像性およびパターン幅の解像度につ
いて以下の評価を行った。これらの結果は〔表3〕に示
した。
【0020】現像性 現像性を拡大鏡(150倍)にて目視判定した。 ○:現像時、完全に未露光部分が除去され、現像でき
た。 ×:現像時、少しでも未露光部分が除去されない。 解像度 現像後のソルダーレジスト被膜のパターン幅より求め
た。現像後、150℃の熱風乾燥器で40分加熱硬化を
行ない、得られた硬化膜を有する試験片の密着性、鉛筆
硬度、及びプレッシャークッカー耐性について以下の評
価を行った。これらの結果は〔表3〕に示した。 密着性 JIS D 0202の試験方法に従って硬化膜に碁盤
目状にクロスカットを入れ、次いでセロハンテープによ
るピーリングテスト後の剥れの状態を目視判定した。 ◎……100/100で全く剥れのないもの ○……100/100でクロスカット部が少し剥れたも
の △……50/100〜90/100 ×……0/100〜50/100 鉛筆硬度 JIS K 5400の試験方法に従って1kgの荷重
で硬度を測定した。 プレッシャークッカー耐性 試験片を121℃、2気圧、相対湿度100%に保たれ
た容器(タバイ(株)製、ハフトHAST TPC−4
12ーMD使用)に24時間放置し、外観の変化及び銅
箔の変化についての評価を行った。 外観の変化 ○:硬化膜に浮き、剥れ、表面白化が見られない。 △:硬化膜の一部に浮き、剥れ、表面白化が見られる。 ×:硬化膜の全面に浮き、剥れ、表面白化が見られる。 銅箔の変化 ○:銅箔部に全く変色が見られない。 ×:銅箔部に変色が見られる。
【0021】
【表3】 〔表3〕の評価結果から、明らかなように本発明のレジ
ストインキ樹脂組成物は良好な非粘着性、現像性を有し
ている上、その硬化物は、解像性、密着性及びプレッシ
ャークッカー耐性を有している。
【0022】
【発明の効果】以上説明したように本発明の光重合性樹
脂組成物は、非粘着性(タックフリー性)を有してお
り、しかもパターンを形成したフィルムを通して選択的
に紫外線により露光し、未露光部分を現像することによ
るソルダーレジストパターンの形成において、現像可能
であり、得られた硬化物が、解像性、密着性及びプレッ
シャークッカー耐性を有している。また、本発明の光重
合性樹脂組成物は、従来のクレゾールノボラック型エポ
キシ樹脂出発のものと比較して、価格的にも安価であ
り、また、構造を自由に設計できる利点があり、特にレ
ジストインキとしてとりわけソルダーレジストに適して
いる。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.6 識別記号 庁内整理番号 FI 技術表示箇所 H05K 3/28 H05K 3/28 D

Claims (9)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】ウレタン変性ビニルエステル樹脂(A)、
    または(A)に多塩基酸無水物(B)を付加させて得ら
    れるウレタン変性酸付加ビニルエステル樹脂(A′)と
    光重合開始剤(C)を含んでなり、該(A)が1分子中
    に1.2個以上のエポキシ基を有するエポキシ化合物
    (D)と不飽和一塩基酸(E)とを反応させて得られる
    ビニルエステル樹脂(F)又は(F)と1分子中に少な
    くとも1個のカルボキシル基を有するジオール化合物
    (G)との混合物と、1分子中に平均1.5個以上のイ
    ソシアネートを有するポリイソシアネート成分(H)と
    を反応させて得られるものである光重合性樹脂組成物。
  2. 【請求項2】さらに希釈剤(I)を含有してなる請求項
    1記載の光重合性樹脂組成物。
  3. 【請求項3】エポキシ化合物(D)が1分子中に平均
    1.2〜4個のエポキシ基を有するものである請求項1
    または2記載の光重合性樹脂組成物。
  4. 【請求項4】ウレタン変性ビニルエステル樹脂(A)の
    酸価が20〜130である請求項1または2記載の光重
    合性樹脂組成物。
  5. 【請求項5】(A)が(F)または(F)と(G)との
    混合物中のヒドロキシル基に対するポリイソシアネート
    成分(H)のイソシアネート基の当量比が0.3〜1.0
    で反応させて得られるものである請求項1または2記載
    の光重合性樹脂組成物。
  6. 【請求項6】(D)が1分子中に1.5〜2.5個のエポ
    キシ基を有する核体数1のビスフェノール型エポキシ樹
    脂、グリシジルエーテル型エポキシ樹脂、グリシジルエ
    ステル型エポキシ樹脂および脂環式エポキシ樹脂からな
    る群から選ばれた少なくとも1種である請求項1または
    2記載の光重合性樹脂組成物。
  7. 【請求項7】ポリイソシアネート成分(H)がイソホロ
    ンジイソシアネート(IPDI)、キシリレンジイソシ
    アネート(XDI)、水添キシリレンジイソシアネート
    (H6XDI)、テトラメチルキシリレンジイソシアネ
    ート(TMXDI)からなる群から選ばれた少なくとも
    1種である請求項1または2記載の光重合性樹脂組成
    物。
  8. 【請求項8】光重合性樹脂がソルダーレジスト樹脂組成
    物である請求項1,2,3,4,5,6または7記載の
    光重合性樹脂組成物。
  9. 【請求項9】請求項1または8の光重合性樹脂組成物を
    硬化させた硬化物。
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