JPH0952535A - 電気自動車のバッテリフレーム構造 - Google Patents

電気自動車のバッテリフレーム構造

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JPH0952535A
JPH0952535A JP20701595A JP20701595A JPH0952535A JP H0952535 A JPH0952535 A JP H0952535A JP 20701595 A JP20701595 A JP 20701595A JP 20701595 A JP20701595 A JP 20701595A JP H0952535 A JPH0952535 A JP H0952535A
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battery frame
intake duct
battery
intake
air
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Katsuji Nishikawa
勝治 西川
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 吸気ダクトからのスプラッシュ侵入を防止す
るととも、吸気ダクト面積を確保して導風性能を向上を
図る。 【解決手段】 バッテリフレーム1の前部に設けた吸気
口12に接続した吸気ダクト16を、該バッテリフレー
ム1の前面に沿って車幅方向に配設すると共に、該バッ
テリフレーム1の側面に沿って前後方向に配設して、吸
気ダクト16の空気導入口17をスプラッシュの直撃を
受けにくい車体の後部に設定することによって、吸気ダ
クト16からのスプラッシュ侵入を防止できると共に、
該吸気ダクト16をモータルーム側へ延在させないため
サブフレームとの非干渉スペースをとる必要がなく、吸
気ダクト16の断面積を拡大することができる。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は電気自動車のバッテ
リフレーム構造に関する。
【0002】
【従来の技術】電気自動車にあっては車載バッテリが可
成りの重量および搭載スペースを占めるため、従来では
車体フロアの下側に専用の剛体構造のバッテリフレーム
を配設し、このバッテリフレーム上に複数個のバッテリ
を搭載して、該バッテリを車体フロアとバッテリフレー
ムとの間に密閉格納するようにしている。
【0003】このように、複数個のバッテリをバッテリ
フレームと車体フロアとの間に密閉格納した場合、バッ
テリが発熱してバッテリ機能が低下してしまうため、こ
れを回避するために例えば図9に示すように、車体フロ
ア30下面のフロア骨格部材31に締結固定されて、複
数個のバッテリBを密閉格納するバッテリフレーム32
の前端部に吸気ダクト33を連通接続し、該吸気ダクト
33をダッシュパネル34に沿って配設して、該吸気ダ
クト33を介してバッテリフレーム32の前方から冷却
風を導入して該バッテリフレーム32の後方より排出さ
せてバッテリBを冷却するようにしている。
【0004】この類似構造は、例えば特開平7−197
3号公報、特開平7−59204号公報等に示されてい
る。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】冷却風を走行中に最も
スプラッシュを受け易いバッテリフレーム32の前側の
吸気ダクト33より取り入れるようにしているため、バ
ッテリフレーム32内へのスプラッシュ侵入を回避する
ためのシール構造が複雑になると共に部品点数が嵩んで
コスト的に不利となってしまうことは否めない。
【0006】また、バッテリフレーム32内へのスプラ
ッシュ侵入を確実に回避するために図9に示すように吸
気ダクト33をダッシュパネル34に沿ってモータルー
ムM・R内の上方にまで延設するようにした場合、該吸
気ダクト33の断面積確保のためのダクトレイアウトお
よび車室スペースに与える影響が大きくなってしまう。
【0007】即ち、モータルームM・Rのダッシュパネ
ル34下側近傍には図外のフロントサスペンションを搭
載するサブフレーム35が配設されていて、サブフレー
ム35とダッシュパネル34のトーボード34aとの間
の寸法は比較的狭くなっている。
【0008】このため、サブフレーム35とトーボード
34aとの間に吸気ダクト33を通してモータルームM
・Rの上方に延設しようとすると、相互の非干渉クリア
ランスを確保する必要もあることから吸気ダクト33の
断面積を小さくしなければならず、冷却風の導入性が悪
化してしまう。
【0009】逆に、吸気ダクト33の断面積を大きく確
保しようとすると、図9の鎖線で示すようにダッシュパ
ネル34のトーボード34aの位置を後方へずらす必要
があって車室スペースを狭めてしまう不具合を生じる。
【0010】そこで、本発明は構造が簡単でバッテリフ
レーム内にスプラッシュの侵入を伴うことなく冷却風を
導入することができると共に、車室スペースに影響を与
えることなく吸気ダクトの断面積を大きく確保すること
ができ、冷却風の導入性を向上することができる電気自
動車のバッテリフレーム構造を提供するものである。
【0011】
【課題を解決するための手段】請求項1にあっては、内
部に複数個のバッテリを密閉収容して車体フロア下面の
フロア骨格部材に締結固定されるバッテリフレームの前
端部に吸気口を設けると共に、該バッテリフレームの後
端部に排気口を設けてバッテリフレーム内にバッテリ冷
却用の空気を導入するようにした構造において、前記吸
気口に吸気ダクトを接続して、該吸気ダクトをバッテリ
フレームの前面に沿って車幅方向に配設すると共に、該
バッテリフレームの側面に沿って前後方向に配設し、吸
気ダクトの空気導入口を車体後部に設定したことを特徴
としている。
【0012】この請求項1の構成によれば、吸気ダクト
はバッテリフレームの前面に沿って車幅方向に配設され
ていると共に、該バッテリフレームの側面に沿って前後
方向に配設されていて、ダッシュパネルとサブフレーム
との間の狭隘な空間部を通らないため、車室スペースを
狭めることなく吸気ダクトの断面積を拡大できて導風性
能を高めることができる。
【0013】また、吸気ダクトの空気導入口を車両走行
時にスプラッシュの直撃を受けにくい車体後部に設定し
ているため、スプラッシュ侵入防止のためのシール構造
が簡単となり、また、吸気ダクトのレイアウも簡単に行
うことができる。
【0014】しかも、吸気ダクトの断面積を拡大できる
と共に、該吸気ダクトを前後方向に長く配設できるた
め、吸気ダクト内の冷却風の流速を小さくすることがで
きるから、万一、吸気ダクト内に水滴が流入したり塵埃
が流入したとしても、吸気ダクト内面に付着したままと
なってバッテリフレーム内への流入を極力回避すること
ができる。
【0015】請求項2にあっては、請求項1に記載の吸
気ダクトの空気導入口を、車体のリヤサイド部に形成さ
れて車室内,外と空気流通する閉断面部に連通接続した
ことを特徴としている。
【0016】この請求項2の構成によれば、吸気ダクト
の空気導入口を車体リヤサイド部の閉断面部に連通接続
してあるため、該吸気ダクトへのスプラッシュ侵入を確
実に回避できると共に、冠水路走行時にあっても吸気ダ
クト内への水の流入は全くない。
【0017】請求項3にあっては、請求項1,2に記載
したバッテリフレーム後端部の排気口を、車体フロア下
面両側の前後方向の骨格部材を構成するサイドメンバの
閉断面に連通接続したことを特徴としている。
【0018】この請求項3の構成によれば、サイドメン
バの閉断面を排気用のエアダクトとして有効利用できて
ダクトレイアウトが容易であり、かつ、部品点数を削減
できて重量的におよびコスト的に有利となる。
【0019】請求項4にあっては、請求項3記載のバッ
テリフレーム後端部の排気口とサイドメンバとの連通接
続部を、該サイドメンバがキックアップ部を境にして上
下方向にオフセットして形成された地上高の高い部分に
設定したことを特徴としている。
【0020】この請求項4の構成によれば、排気口がサ
イドメンバの地上高の高い部分に連通接続しているた
め、冠水路走行時にあっても排気口の冠水を回避できて
排気口からバッテリフレーム内に水が侵入することがな
く、防水対策を徹底することができる。
【0021】請求項5にあっては、請求項3,4に記載
のサイドメンバの閉断面を排気口が連通接続した部分で
前後に隔成し、吸気ダクトの空気導入口を該サイドメン
バの前記排気口が連通接続した部分よりも前方の閉断面
に連通接続したことを特徴としている。
【0022】この請求項5の構成によれば、サイドメン
バの閉断面を排気用および吸気用のエアダクトとして有
効利用できてダクトレイアウトが容易であり、かつ、部
品点数を削減できて重量的におよびコスト的に有利とな
る。
【0023】また、吸気ダクトにはサイドメンバの前端
開口部からその閉断面に取り入れられる走行導風が流入
するため、バッテリフレーム内への冷却風導入性能がよ
り一層高められる。
【0024】請求項6にあっては、請求項1〜5に記載
の吸気ダクトを繊維強化樹脂材で形成したことを特徴と
している。
【0025】この請求項6の構成によれば、走行時のチ
ッピング等によって吸気ダクトが破損することがなく、
車両の前面衝突時あるいは側面衝突時には吸気ダクトが
緩衝材として機能してバッテリフレームおよび内部のバ
ッテリの破損を回避することができる。
【0026】請求項7にあっては、請求項1〜6に記載
の吸気ダクト側部の底面を、バッテリフレームの側部下
縁とフロアサイドに前後方向に延在するサイドシルの底
部内側縁とを結ぶ線上に略合わせて傾斜形成したことを
特徴としている。
【0027】この請求項7の構成によれば、バッテリフ
レームの底面とサイドシルの底面とを、吸気ダクトの傾
斜した底面でフラットにつなげることができるため、車
両走行時の空気の床下流れをスムーズに行わせて空気抵
抗を小さくすることができ、空力特性が向上して車両の
航続走行性能を高めることができる。
【0028】
【発明の実施の形態】以下、本発明の実施形態を図面と
共に詳述する。
【0029】図1〜3において、1は複数個のバッテリ
Bを搭載する有底のバッテリフレームを示し、前後フレ
ーム3,4と左右フレーム5,6および底板7とからな
るフレーム本体2と、フレーム本体2に収容した複数個
のバッテリBを覆うバッテリカバー8とを備えている。
【0030】このバッテリフレーム1は車体フロア9の
下面のフロアメンバにボルト・ナットによりシール材を
介して締結固定し、バッテリBをバッテリフレーム1と
車体フロア9との間に密閉格納するもので、具体的には
左右フレーム5,6をフロアメンバの前後方向の骨格部
材を構成するサイドメンバ10,10の下面に重合する
と共に、前後フレーム3,4をフロアメンバの車幅方向
の骨格部材を構成するクロスメンバ11,11の下面に
重合して図外のボルト・ナットにより締結固定される。
【0031】フレーム本体2の前部フレーム3には一対
の吸気口12を設けてある一方、後部フレーム4には一
対の排気口13を設けてある。
【0032】排気口13にはファンケーシング15に組
付けた空気導入ファン14を配設して、該空気導入ファ
ン14の駆動により吸気口12からバッテリフレーム1
内に積極的に冷却風を導入するようにしている。
【0033】吸気口12には吸気ダクト16を接続し
て、該吸気ダクト16を介して冷却風を取り入れるよう
にしている。
【0034】吸気ダクト16は部分的に座ぐり部16a
を設けてあって、該座ぐり部16aでバッテリフレーム
1にボルト・ナット18により締結固定されるもので、
該吸気ダクト16は前部フレーム3の前面に沿って車幅
方向に配設してあると共に、前部フレーム3の側縁部で
後方へ直角に曲折して左右フレーム5,6の側面に沿っ
て前後方向に配設してある。
【0035】この実施形態では吸気ダクト16はガラス
繊維、炭素繊維等の補強繊維を混入した繊維強化樹脂材
で形成してある。
【0036】吸気ダクト16の後端部は上方に曲折成形
し、空気導入口17を上向きにして車体19のリヤサイ
ド部に形成された閉断面部20に連通接続してある。
【0037】この閉断面部20はリヤフェンダパネル2
1とリヤピラーインナ22とで形成して図外の換気口を
介して車室内,外に連通している。
【0038】前記リヤピラーインナ22の下側前部と、
車体フロア9の側部とを貫通してエアダクト23を接続
してあり、吸気ダクト16の空気導入口17はこの車体
フロア9を貫通したエアダクト23の開口部分に接続し
てある。
【0039】空気導入口17の前記接続はボルト・ナッ
ト等の締結部材で行ってもよいが、この実施形態では図
4,5にも示すように空気導入口17の周縁部と車体フ
ロア9の開口部周縁との間に弾性シール材24を介装
し、バッテリフレーム1とフロアメンバ10,11との
締結力を利用してこの弾性シール材24を圧締して気液
密的に接続してある。
【0040】一方、排気口13はファンケーシング15
に接続した排気ダクト25を介してサイドメンバ10の
閉断面に連通接続して、該サイドメンバ10をエアダク
トとして有効利用するようにしてある。
【0041】サイドメンバ10はその前後端部が開口し
ているため、前述のように排気ダクト25をサイドメン
バ10の閉断面に連通接続することにより、このサイド
メンバ10の後端開口部が実質的に冷却風の排気口とな
るが、該後端開口部は図外のリヤバンパーで隠蔽され、
また、前端開口部も図外のフロントバンパーで隠蔽され
るため外観上問題となることはない。
【0042】この実施形態では排気ダクト25の後端部
をサイドメンバ10に貫通させ、閉断面内にダクト後端
開口部を後方に向けて挿入配置して該排気ダクト25の
後端部でサイドメンバ10の閉断面を前後に隔成してい
る。
【0043】また、特にこの排気ダクト25とサイドメ
ンバ10との連通接続部は、サイドメンバ10がキック
アップ部10aを境にして上下方向にオフセットして形
成された地上高の高い部分、即ち、略450mmの地上
高があって300mm冠水路走行試験を行っても冠水し
ない地上高の高い部分に設定してある。
【0044】車体フロア9の側縁部にはフロアサイドの
前後方向骨格部材を構成するサイドシル26が前後方向
に延在し、該車体フロア9のフロアサイド下面にはサイ
ドメンバ10の側面とサイドシル26の側面とに亘って
複数個のアウトリガ27を接合して補強してあり、吸気
ダクト16の側部はこれらアウトリガ27の下側の空間
部に配置される。
【0045】そこで、該吸気ダクト16の側部の底面を
図6に示すように、バッテリフレーム1の左右フレーム
5,6の側部下縁と、サイドシル26の底部内側縁とを
結ぶ線上に略合わせて傾斜成形してある。
【0046】以上の実施形態の構造によれば、空気導入
ファン14を駆動することにより、車体19のリヤサイ
ド部の閉断面部20に流入する外気又は車室内気は、エ
アダクト23を介して吸気ダクト16に流入し、該吸気
ダクト16からバッテリフレーム1前端の吸気口12よ
りバッテリフレーム1内に導入されて、該バッテリフレ
ーム1内のバッテリBを積極的に冷却し、排気口13よ
り排気ダクト25およびサイドメンバ10を経由して該
サイドメンバ10の後端開口部より外部へ排出される。
【0047】ここで、吸気ダクト16はバッテリフレー
ム1の前部フレーム3の前面に沿って車幅方向に配設さ
れていると共に、左右フレーム5,6の側面に沿って配
設されていて、図外のフロントサスペンションを搭載す
るサブフレーム35とダッシュパネル34のトーボード
34a(図9参照)との間の狭隘な空間部を通らないた
め、車室スペースに影響を及ぼすことなく該吸気ダクト
16の断面積を拡大できるため、導風性能を高めること
ができる。
【0048】また、吸気ダクト16の空気導入口17は
車両走行時にスプラッシュの直撃を受けにくい車体後部
に設定してあるため、スプラッシュ侵入防止のためのシ
ール構造が簡単となり、また、吸気ダクト16のレイア
ウトも容易に行うことができる。
【0049】とりわけ、この実施形態では吸気ダクト1
6の空気導入口17を、車体フロア9およびリヤピラー
インナ22を貫通したエアダクト23を介して、車体1
9のリヤサイド部の閉断面部20に連通接続してあるか
ら、吸気ダクト16へのスプラッシュ侵入を確実に回避
できると共に、冠水路走行時にあっても吸気ダクト16
内への水の流入は全くなく、従って、防水対策を徹底す
ることができる。
【0050】しかも、前述のように車室スペースに影響
を及ぼすことなく吸気ダクト16の断面積を拡大できる
ことと、該吸気ダクト16をバッテリフレーム1の左右
フレーム5,6の側面に沿って前後方向に長く配設でき
ることによって、吸気ダクト16内を流通する冷却風の
流速を小さくすることができるから、万一、吸気ダクト
16内に水滴が侵入したり塵埃が侵入したとしても、吸
気ダクト16内面に付着したままとなってバッテリフレ
ーム1内にまで流入するのを回避することができ、該バ
ッテリフレーム1内のバッテリBの性能が低下するのを
防止することができる。
【0051】また、バッテリフレーム1の後部フレーム
4に設けた排気口13は、排気ダクト25を介してサイ
ドメンバ10の閉断面に連通接続して、該サイドメンバ
10を排気用のエアダクトとして有効利用して、該サイ
ドメンバ10の図外のリヤバンパーで隠蔽される後端開
口部からバッテリ冷却後の空気を排出するようにしてあ
るからダクトレイアウトが容易となり、かつ、部品点数
を削減できて重量的におよびコスト的に非常に有利とな
る。
【0052】特に、排気ダクト25はサイドメンバ10
のキックアップ部10aを境にした地上高の高い部分に
連通接続してあるため、排気口13の冠水を回避できて
該排気口13からバッテリフレーム1内への水の流入を
防止できて、防水対策をより一層徹底することができ
る。
【0053】一方、前記吸気ダクト16は繊維強化樹脂
材で形成してあるから、車両走行時のチッピング等によ
っても破損することがなく、品質感および信頼性を高め
られることは勿論、該吸気ダクト16をバッテリフレー
ム1の前面と側面とに沿って配設してあるため、車両の
前面衝突時あるいは側面衝突時にはこの吸気ダクト16
が緩衝材として機能してバッテリフレーム1およびその
内部のバッテリBを保護することができる。
【0054】更に、該吸気ダクト16の左右フレーム
5,6の側面に沿う側部の底面は、これら左右フレーム
5,6の側部下縁とサイドシル26の底部内側縁とを結
ぶ線上に略合わせて傾斜成形してあるから、バッテリフ
レーム1の底面とサイドシル26の底面とを該吸気ダク
ト16の傾斜した床面でフラットにつなげることがで
き、この結果、車両走行時の空気の床下流れをスムーズ
に行わせて空気抵抗を小さくすることができ、空力特性
が向上して車両の航続走行性能を高めることもできる。
【0055】図7,8は本発明の第2実施形態を示すも
ので、この第2実施形態では吸気ダクト16の空気導入
口17をサイドメンバ10の閉断面に連通接続し、該サ
イドメンバを吸気用のエアダクトとしても有効利用する
ようにしている。
【0056】サイドメンバ10は前記第1実施形態と同
様に、排気ダクト25の後端部をサイドメンバ10を貫
通させてその閉断面に挿入配置し、該閉断面を排気ダク
ト25の後端部で前後に隔成してあり、吸気ダクト16
の空気導入口17はこの排気ダクト25を連通接続した
部分よりも前方の閉断面に連通接続している。
【0057】サイドメンバ10のフロント側はダッシュ
パネル34(図9参照)に沿うキックアップ部(図示省
略)を境にしてリヤ側と同様に上下方向にオフセットし
てあり、その前端は図外のラジエータコアサポートパネ
ルの側部で前方に開口し、該前端開口部は前述のように
後端開口部と同様図外のフロントバンパーで隠蔽され
る。
【0058】従って、この第2実施形態の構造によれ
ば、サイドメンバ10の前端開口部は車体フロントの走
行動風分布の大きい位置に存在し、車両走行時に走行動
風を積極的に取り入れることができるから、バッテリフ
レーム1内への冷却風導入性能がより一層高められる。
【0059】また、このように冷却風導入性能を高める
ことができることにより、バッテリフレーム1後部の排
気口13に設けられる空気導入ファン14を小型、小容
量のものとすることができるから、サイドメンバ10を
吸気用のエアダクトとして有効利用できることと相俟っ
てコストダウンに大きく寄与することができる。
【0060】なお、前記実施形態では空気導入ファン1
4をバッテリフレーム1後部の排気口13に設けている
が、この空気導入ファン14は吸気側に設けてもよいこ
とは勿論である。
【0061】
【発明の効果】以上、本発明によれば次に述べる効果を
奏せられる。
【0062】請求項1によれば、吸気ダクトをバッテリ
フレームの前面に沿って車幅方向に配設すると共に、該
バッテリフレームの側面に沿って前後方向に配設してあ
って、フロントサスペンションを搭載するサブフレーム
とダッシュパネルとの間の狭隘な空間部を通らないた
め、車室スペースに影響を及ぼすことなく吸気ダクトの
断面を拡大できて導風性能を高めることができる。
【0063】また、吸気ダクトの空気導入口は車両走行
時にスプラッシュの直撃を受けにくい車体後部に設定し
てあるため、スプラッシュ侵入防止のためのシール構造
が簡単となり、また、吸気ダクトのレイアウも簡単に行
うことができる。
【0064】更に、前述のように車室スペースに影響を
及ぼすことなく吸気ダクトの断面積を拡大できること
と、吸気ダクトをバッテリフレームの前面から側面に沿
って長く配設できることによって、吸気ダクト内を流通
する冷却風の流速を小さくすることができるから、万
一、吸気ダクト内に水滴が侵入したり塵埃が侵入したと
しても、吸気ダクト内面に付着したままとなってバッテ
リフレーム内にまで流入するのを回避することができ、
該バッテリフレーム内のバッテリの性能が低下するのを
防止することができる。
【0065】請求項2によれば、吸気ダクトの空気導入
口を車体リヤサイド部の閉断面部に連通接続してあるた
め、該吸気ダクトへのスプラッシュ侵入を確実に回避で
きると共に、冠水路走行時にあっても吸気ダクト内への
水の流入は全くなく、品質感および信頼性を高めること
ができる。
【0066】請求項3によれば、サイドメンバの閉断面
を排気用のエアダクトとして有効利用できてダクトレイ
アウトが容易であり、かつ、部品点数を削減できて重量
的におよびコスト的に有利となる。
【0067】請求項4によれば、バッテリフレーム後部
の排気口がサイドメンバの地上高の高い部分に連通接続
しているため、冠水路走行時にあっても排気口の冠水を
回避できて防水対策を徹底することができる。
【0068】請求項5によれば、サイドメンバの閉断面
を排気用および吸気用のエアダクトとして有効利用でき
てダクトレイアウトが容易であり、かつ、部品点数を削
減できて重量的におよびコスト的により一層有利とな
る。
【0069】請求項6によれば、吸気ダクトを繊維強化
樹脂材で形成してあるから、走行時のチッピング等によ
って吸気ダクトが破損することがなく、品質感及び信頼
性を高めることができることは勿論、該吸気ダクトをバ
ッテリフレームの前面と側面とに沿って配設してあるた
め、車両の前面衝突時あるいは側面衝突時にはこの吸気
ダクトが緩衝材として機能してバッテリフレームおよび
その内部のバッテリを保護することができて品質感及び
信頼性を高めることができる。
【0070】請求項7によれば、バッテリフレームの底
面とサイドシルの底面とを、吸気ダクトの傾斜した底面
でフラットにつなげることができるから、車両走行時の
空気の床下流れをスムーズに行わせて空気抵抗を小さく
することができ、空力特性が向上して車両の航続走行性
能を高めることができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の第1実施形態を示す略示的平面図。
【図2】同実施形態の吸気ダクトを組付けたバッテリフ
レームの斜視図。
【図3】同実施形態のバッテリフレーム後部と車体との
関係を示す断面斜視図。
【図4】図1のA−A線に沿う断面図。
【図5】図4のC−C線に沿う断面図。
【図6】図1のB−B線に沿う断面図。
【図7】本発明の第2実施形態を示す要部の略示的平面
図。
【図8】図7のD−D線に沿う断面図。
【図9】従来の構造を示す断面図。
【符号の説明】
1 バッテリフレーム 9 車体フロア 10 サイドメンバ 12 吸気口 13 排気口 16 吸気ダクト 17 空気導入口 19 車体 20 リヤサイド平断面部 26 サイドシル B バッテリ

Claims (7)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 内部に複数個のバッテリを密閉収容して
    車体フロア下面のフロア骨格部材に締結固定されるバッ
    テリフレームの前端部に吸気口を設けると共に、該バッ
    テリフレームの後端部に排気口を設けてバッテリフレー
    ム内にバッテリ冷却用の空気を導入するようにした構造
    において、前記吸気口に吸気ダクトを接続して、該吸気
    ダクトをバッテリフレームの前面に沿って車幅方向に配
    設すると共に、該バッテリフレームの側面に沿って前後
    方向に配設し、吸気ダクトの空気導入口を車体後部に設
    定したことを特徴とする電気自動車のバッテリフレーム
    構造。
  2. 【請求項2】 吸気ダクトの空気導入口を、車体のリヤ
    サイド部に形成されて車室内,外と空気流通する閉断面
    部に連通接続したことを特徴とする請求項1記載の電気
    自動車のバッテリフレーム構造。
  3. 【請求項3】 バッテリフレーム後端部の排気口を、車
    体フロア下面両側の前後方向の骨格部材を構成するサイ
    ドメンバの閉断面に連通接続したことを特徴とする請求
    項1,2記載の電気自動車のバッテリフレーム構造。
  4. 【請求項4】 バッテリフレーム後端部の排気口とサイ
    ドメンバとの連通接続部を、該サイドメンバがキックア
    ップ部を境にして上下方向にオフセットして形成された
    地上高の高い部分に設定したことを特徴とする請求項3
    記載の電気自動車のバッテリフレーム構造。
  5. 【請求項5】 サイドメンバの閉断面を排気口が連通接
    続した部分で前後に隔成し、吸気ダクトの空気導入口を
    該サイドメンバの前記排気口が連通接続した部分よりも
    前方の閉断面に連通接続したことを特徴とする請求項
    3,4記載の電気自動車のバッテリフレーム構造。
  6. 【請求項6】 吸気ダクトを繊維強化樹脂材で形成した
    ことを特徴とする請求項1〜5記載の電気自動車のバッ
    テリフレーム構造。
  7. 【請求項7】 吸気ダクト側部の底面を、バッテリフレ
    ームの側部下縁とフロアサイドに前後方向に延在するサ
    イドシルの底部内側縁とを結ぶ線上に略合わせて傾斜形
    成したことを特徴とする請求項1〜6記載の電気自動車
    のバッテリフレーム構造。
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