JPH0952376A - インクジェットカートリッジへのインク再充填方法 - Google Patents

Abstract

(57)【要約】 【目的】 インクカートリッジに誰もが容易にインク
を再充填できる方法を提供すること。 【構成】 インク注入器具に穴を設けることにより、
圧縮応力等の外部からの二次的な力を必要とせず、重力
及び大気の圧力だけの作用により、インクを容易にイン
クジェットカートリッジへ再充填する。

Description

【発明の詳細な説明】

【０００１】

【産業上の利用分野】本発明は、インクジェットカート
リッジへインクを再充填するための方法に関する。

【０００２】

【従来の技術】従来、コンピューター等の端末出力装置
として用いられる各種プリンターのうち、紙面等に直接
インクを吹きつけ、画像を形成するプリンターとしてイ
ンクジェットプリンターが存在するが、それに用いられ
るインクジェットカートリッジは、そのインク貯蔵部内
にインクが無くなった場合、そのまま廃棄していたた
め、経済面、環境面等で多くの問題があった。

【０００３】最近では経済面、環境面等の問題を考慮
し、インクジェットカートリッジのインク貯蔵部にイン
クを再充填し、使用後のインクートリッジを再利用する
という考え方が徐々に広まりつつあり、それを目的とし
た商品も数多く考案されてきている。

【０００４】従来、インクジェットカートリッジのイン
ク貯蔵部にインクを再充填する手段としては、インクを
内蔵した注射器を用い、そのノズル部をインクジェット
カートリッジのインク貯蔵部に挿入し、注射器のプラン
ジャーを押すことによりインクを再充填する方法や、イ
ンクを内蔵した伸縮自在のジャバラ式容器あるいは柔軟
性のあるボトル式容器の先端にインクを再充填し易いよ
うにノズル部を備えたインク注入器具を用い、そのノズ
ル部をインクジェットカートリッジのインク貯蔵部に挿
入し、インクを内蔵した容器を圧縮することによりイン
クを再充填する方法等があった。

【０００５】しかし、上記の方法では、インクを内蔵し
た容器を手で圧縮しインクジェットカートリッジのイン
ク貯蔵部にインクを再充填する方式のために、再充填す
るインク流量の調節が難しく、インクを急激に再充填し
た場合、インク注入口からインクが飛散し、手や衣類を
汚すという危険性が多大にあった。

【０００６】さらに、インクジェットカートリッジのイ
ンク貯蔵部にはインクを保持するために、スポンジが内
蔵されていることが多く、上記の方法によればインクを
再充填するためには継続的に強い圧縮力を加える必要が
あった。

【０００７】

【発明が解決しようとする課題】本発明は、上記従来の
インクジェットカートリッジへインクを再充填する方法
の欠点を解消し、誰もが容易に手や衣類を汚すことな
く、インクジェットカートリッジへインクを再充填する
ことができる新規なインク再充填方法を提供することを
目的とする。

【０００８】

【課題を解決するための手段】本発明は以上の目的を達
成するため、インクジェットカートリッジのインク貯蔵
部に液体インクを再充填するための手段として、主とし
て液体インクを内蔵したインク容器部と針状に細長く伸
びたインク注入ノズル部とからなり、インク注入ノズル
部に先端部以外は完全に密封されたインク注入器具を用
い、上記インク注入ノズル部の先端部をインクジェット
カートリッジのインク貯蔵部へ挿入し、インク注入ノズ
ル部の先端部が下方へ向かうようにインク注入器具を保
持したのち、インク容器部にインク容器部の内部と外部
とが通気可能な穴を設けることによりインクを再充填す
ることを特徴とする。

【０００９】さらに、インク容器部に穴を設ける手段と
して、インク容器部に開閉自在なワンタッチキャップ
（シャンプー等の容器のキャップとして用いられるフタ
の開閉が自在なキャップ）を備えたことを特徴とする。

【００１０】インク容器部にインク容器部の内部と外部
とが通気可能な穴を設ける具体的な方法としては、 インク容器部にピン等の突起物により穴を開ける方法 予めインク容器部の一部分に穴を設けておき、その部
分をゴム栓等で塞ぎ、使用時にゴム栓を外す方法 インク容器部に、開閉自在なワンタッチキャップを備
え、キャップの開閉により穴を設ける方法 などがあるが、穴の設け易さや、インク流出を途中で止
めたい場合等の穴の塞ぎ易さ等を考慮すると、開閉自在
のワンタッチキャップを備える方法が最もよい。

【００１１】インク容器部の素材としては、インクの流
出状況が目視にてわかる様、プラスチック、ガラス等の
透過性のあるものがよい。さらに、誤って容器部を圧縮
し、通気可能な穴からインクが飛散する危険性を排除す
るために、インク容器部の素材としては、硬質なものの
方がよい。

【００１２】

【作用】本発明の方法によれば、液体インキは重力及び
大気の圧力を受け、インク注入ノズルの先端部から容易
に放出されるため、圧縮応力等の外部からの二次的な力
を必要とせず、インクジェットカートリッジのインク貯
蔵部にスムーズにかつ容易に、インクが再充填される。

【００１３】また、急激なインクの再充填によるインク
の飛散が一切ないため、手や衣類等を汚すという危険性
は完全に解消されたものである。

【００１４】

【実施例】以下、本発明の実施例を図面を参照して説明
する。

【００１５】図１は本発明の実施例に用いたインク注入
器具の斜視図、図２はインク注入器具の平面図、図３は
図２の線Ａ−Ａに沿う断面図である。

【００１６】容器本体１の片側には開閉自在のワンタッ
チキャップ２が取りつけられており、その反対側にはノ
ズル部５が容器ホルダー３及び容器中栓４により取りつ
けられている。容器本体１内には、液体インク６が内蔵
されている。

【００１７】ノズル部５として、外径１．２mm、内径
０．９mmのものを使用した。

【００１８】さらに、液体インク６として、粘度５ｃｐ
ｓ、比重０．９５のものを２０cc使用した。

【００１９】図４は本発明の実施例の態様を示した斜視
図である。

【００２０】インクジェットカートリッジのインク貯蔵
部にノズル部５を挿入したのちワンタッチキャップ２を
開けることにより容器本体１の内部と外部とが通気可能
になり、重力及び大気の圧力のみにより、インク６はス
ムーズに約３分でインクジェットカートリッジのインク
貯蔵部に再充填できた。

【００２１】さらに、インク充填中にインクの飛散等は
一切起こらなかった。

【００２２】

【発明の効果】以上説明したとおり、従来のインクジェ
ットカートリッジへインクを再充填する方法の欠点を解
消した本発明のインク再充填方法は、誰もが容易に、手
や衣類を汚すことなくインクジェットカートリッジへイ
ンクをを再充填することができる新規なインク再充填方
法であって、多大な利用価値を有するものである。

【図面の簡単な説明】

【図１】本発明の実施例に用いたインク注入器具の斜視
図である。

【図２】本発明の実施例に用いたインク注入器具の平面
図である。

【図３】図２の線Ａ−Ａに沿う断面図である。

【図４】本発明の実施例の態様を示した斜視図である。

【符号の説明】

１．容器本体 ２．開閉自在のワンタッチキャップ ３．容器ホルダー ４．容器中栓 ５．ノズル ６．液体インク ７．インクジェットカートリッジ

Claims (2)

【特許請求の範囲】
1. 【請求項１】 インクジェットカートリッジのインク貯
   蔵部に液体インクを再充填するための手段として、主と
   して液体インクを内蔵したインク容器部と針状に細長く
   伸びたインク注入ノズル部とからなり、インク注入ノズ
   ル部の先端部以外は完全に密封されたインク注入器具を
   用い、上記インク注入ノズル部の先端部をインクジェッ
   トカートリッジのインク貯蔵部へ挿入し、インク注入ノ
   ズル部の先端部が下方へ向かうようにインク注入器具を
   保持したのち、インク容器部にインク容器部の内部と外
   部とが通気可能な穴を設けることにより、インクを再充
   填することを特徴としたインクジェットカートリッジへ
   のインク再充填方法。
2. 【請求項２】 インク容器部に穴を設ける手段として、
   インク容器部に開閉自在なワンタッチキャップを備えた
   ことを特徴とする請求項１のインクジェットカートリッ
   ジへのインク再充填方法。