JPH09512525A - アミド−カルボン酸の水中製造方法 - Google Patents

アミド−カルボン酸の水中製造方法

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JPH09512525A JP7527030A JP52703095A JPH09512525A JP H09512525 A JPH09512525 A JP H09512525A JP 7527030 A JP7527030 A JP 7527030A JP 52703095 A JP52703095 A JP 52703095A JP H09512525 A JPH09512525 A JP H09512525A
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Abstract

(57)【要約】 本発明は、1つの容器中で加水分解反応とアミド化反応とを同時に行う、水中におけるアミド−カルボン酸の製造方法に関する。この方法は3工程を含む。第1工程は、水、ラクタム及びアミノ酸からなる群から選ばれた窒素含有化合物、ならびにカルボン酸またはエステルを含む混合物を150 ℃〜300 ℃において2〜10時間加熱することを含む。第2工程は、反応混合物を冷却して、水性層及び有機層を含む2相系を得ることを含む。第3工程は、水性層からアミド−カルボン酸を含む有機層を分離することを含む。水の存在は、相分離による生成物の単離、及び反応体の再循環の助けとなる。アミド−カルボン酸は、洗剤用の漂白活性化剤を製造するのに使用される。

Description

【発明の詳細な説明】 アミド−カルボン酸の水中製造方法 発明の分野 本発明は、1つの容器中で加水分解反応とアミド化反応とを同時に行う、水中 におけるアミド−カルボン酸の製造方法に関する。この方法は3工程を含む。第 1工程は、水、ラクタム及びアミノ酸からなる群から選ばれた窒素含有化合物、 ならびにカルボン酸またはエステルを含む混合物を150 ℃〜300 ℃において2〜 10時間加熱することを含む。第2工程は、反応混合物を冷却して、水性層及び有 機層を含む2相系を得ることを含む。第3工程は、水性層からアミド−カルボン 酸を含む有機層を分離することを含む。水の存在は、相分離による生成物の単離 、及び反応体の再循環の助けとなる。アミド−カルボン酸は、洗剤用の漂白活性 化剤を製造するのに使用される。 発明の背景 アミド−カルボン酸は、商業的に使用される多くの化学薬品を製造するための 工業用中間体である。アミド−カルボン酸は、ラクタムをカルボン酸と反応させ ることによって製造される。アミド−カルボン酸はまた、カルボン酸、カルボン 酸塩化物、無水カルボン酸またはカルボン酸エステルを、ラクタムの加水分解に よって製造されるアミノ−カルボン酸と反応させることによっても製造される。 アミド−カルボン酸を形成するためのこれらの方法を、アミド化反応と称する。 塩酸のような加水分解促進試薬の存在下で加水分解によってラク タムを対応するアミノ−カルボン酸に転化させることは知られている。しかしな がら、純粋なアミノ酸は直接には得られない。促進試薬として塩酸を使用する場 合には、アミノ酸塩酸塩が得られるので、遊離カルボン酸の分離はやっかいで、 費用がかかる。 米国特許第2,453,234 号は、ラクタム1モル当たり少なくとも10モルの水によ ってラクタムを加水分解してアミノ−カルボン酸を生成することによる、アミノ −カルボン酸の製造方法を開示している。英国特許第648,889 号は、ラクタム1 モル当たり20モルより多量の水の存在下において脂肪族または脂環族ラクタムを 加熱することによるアミノ−カルボン酸の製造方法を開示している。米国特許第 2,956,068 号は、触媒量の水の存在下においてラクタムと遊離カルボン酸とを反 応させることによる、アミド−カルボン酸の製造方法を開示している。反応生成 物は、固体結晶塊として得られ、それは続いて水中に懸濁され、そして中和され る。 これに対して、本発明者らは意外にも、ラクタム加水分解反応、カルボン酸エ ステル加水分解反応及びアミド化反応を同時に行う、アミド−カルボン酸の製造 方法を見出した。意外なことに、加水分解条件下でアミド化によってアミド−カ ルボン酸を形成できた。この方法によって得られたアミド−カルボン酸は本質的 にアミノ酸1モルとカルボン酸1モルを含む。 発明の要約 従って、本発明の一つの目的は、アミド−カルボン酸の製造方法を提供するこ とにある。 従って、本発明の別の目的は、水中におけるアミド−カルボン酸の製造方法を 提供することにある。 これらの及び他の目的は、加水分解反応とアミド化反応とを水中 で同時に行う、アミド−カルボン酸の製造方法であって、 (A)(1)1分子当たり少なくとも3個の炭素原子を含むラクタム及び式 N H2(CRR′)nCOOH〔式中、nは1〜26であり、R及びR′は独立して水素、未置換 もしくは置換C1〜C20アルキル、未置換もしくは置換C3〜C8シクロアルキル 、C3〜C8アルケニル、C3〜C8アルキニル及びC6〜C14アリールからなる群 から選ばれる〕を有するアミノ酸からなる群から選ばれた窒素含有化合物; (2)窒素含有化合物1モル当たり1〜10モルのカルボン酸、カルボン酸エス テル及びそれらの組み合わせからなる群から選ばれた、炭素数が6〜26のカルボ ン酸;ならびに (3)窒素含有化合物1モル当たり10〜50モルの水 を含む混合物を150 ℃〜300 ℃の温度において2〜10時間、1つの容器中で反応 させて、アミド−カルボン酸を含む反応混合物を形成せしめ; (B)工程(A)で形成された反応混合物を、アミド−カルボン酸を含む有機 層と水性層とが相分離する温度まで冷却し;そして (C)アミド−カルボン酸を含む有機層を水性層から分離する 工程を含んでなる製造方法によって達成される。 発明の説明 本発明の方法は3工程を含む。第1工程、工程(A)においては、水、ラクタ ム及びアミノ酸から選ばれた窒素含有化合物、ならびにカルボン酸またはそれら のエステルを1つの反応器中で一緒にする。反応器は加熱することができるもの でなければならず、反応圧を収容しなければならない。好ましい反応器はオート クレーブである。工程(A)の反応は、同時に起こる以下の独立した反応のうち 3つ以下を含む:カルボン酸エステルの加水分解によるカルボン酸とアルコール の形成、ラクタムの加水分解によるアミノ酸の形成、ならびにアミノ酸によるカ ルボン酸のアミド化によるアミド−カルボン酸の形成。カルボン酸エステルの加 水分解によって形成されたアルコールは、蒸留のような公知の方法によって除去 する。 成分(1)は、ラクタムまたはアミノ酸から選ばれた窒素含有化合物である。 適当なラクタムモノマーは、分子当たり少なくとも3個、好ましくは4〜7個の 炭素原子を含む。適当なラクタムモノマーとしては、ブチロラクタム、バレロラ クタム、ε−カプロラクタム、β−プロピオラクタム、δ−バレロラクタム及び 同様なラクタムが挙げられる。これらのラクタムは、窒素原子が、炭素数が例え ば1〜3の低級炭化水素基で置換されることができる。例えば、メチルカプロラ クタムを使用できる。ε−カプロラクタム及びその置換誘導体が好ましいラクタ ムモノマーである。 アミノ酸は、一般式 NH2(CRR′)nCOOHを有し、塩基性のアミノ基(NH2)及び酸 性のカルボキシル基(COOH)を特徴とする。式中nは1〜26、好ましくは1〜10で ある。R及びR′基は独立して、水素、未置換のもしくは置換された直鎖もしく は分技鎖C1〜C20アルキル、未置換または置換C3〜C8シクロアルキル、C3〜 C8アルケニル、C3〜C8アルキニル及びC6〜C14アリールから選ばれる。 前記の未置換及び置換C3〜C8シクロアルキル基は、環内の炭素数が3〜8、 好ましくは5または6の脂環式炭化水素基、及び1または2個のC1〜C4アルキ ル、C1〜C4アルコキシ、ヒドロキシまたはC1〜C4アルカノイルオキシで置換 されたこれらのシクロアルキル基を指す。 C3〜C8アルケニル及びC3〜C8アルキニル基は各々、炭素 −炭素二重結合または炭素−炭素三重結合を含む、鎖中の炭素数が3〜8の直鎖 または分枝鎖炭化水素基を表す。 用語「アリール」は、炭素数が14以下の炭素環式アリール基、例えば、フェニ ル及びナフチル、ならびにこれらが、C1〜C4アルキル、C1〜C4アルコキシ、 C1〜C4アルコキシカルボニル、C1〜C4アルカノイルオキシ、C1〜C4アルカ ノイルアミノ、ハロゲン、シアノ、C1〜C4アルキルスルホニル、C1〜C4アル キレン−(OH)n、−O−C1〜C4アルキレン−(OH)n、−S−C1〜C4アルキレン −(OH)n、−SO2−C1〜C4アルキレン−(OH)n、−CO2−C1〜C4アルキレン−(O H)n、SO2N(R17)C1〜C4−アルキレン−(OH)n、−SO2N(C1〜C4−アルキレン −OH)2、−CON(R17)C1〜C4−アルキレン−(OH)n、−CON(C1〜C4−アルキレ ン−OH)2、−N(SO21〜C4−アルキル)−アルキレン−(OH)nまたは−N(SO2− フェニル)−C1〜C4アルキレン−(OH)n(nは1または2である)から選ばれ た1または2個の置換基で置換されたものを含めて使用する。 用語「アリール」はまた、1個の酸素原子及び/または1個の硫黄原子及び/ または3個以下の窒素原子を含む5員または6員の複素環式芳香環のような複素 環式アリール基も含めて使用する。この複素環式アリール環は場合によっては、 1個もしくは2個のフェニル環または別の5員もしくは6員ヘテロアリール環に 縮合している。このような環系の例としては、チエニル、フリル、ピロリル、イ ミダゾリル、ピラゾリル、チアゾリル、イソチアゾリル、オキサゾリル、イソキ サゾリル、トリアゾリル、チアジアゾリル、オキサジアゾリル、テトラゾリル、 チアトリアゾリル、オキサトリアゾリル、ピリジル、ピリミジル、ピラジニル、 ピリダジニル、チアジニル、オキサジニル、トリアジニル、チアジアジニル、オ キサジアジニ ル、ジチアジニル、ジオキサジニル、オキサチアジニル、テトラジニル、チアト リアジニル、オキサトリアジニル、ジチアジアジニル、イミダゾリニル、ジヒド ロピリミジル、テトラヒドロピリミジル、テトラゾロ−〔1,5−b〕ピリダジ ニル及びプリニル、ベンゾキサゾリル、ベンゾチアゾリル、ベンゾイミダゾリル 、インドリルなど及び用語「アリール」の定義において列挙した1個またはそれ 以上の置換基で置換されたこれらの環が挙げられる。 さらに、用語「アリール」は、アリーレン基を含む。用語「アリーレン」は、 14個以下の炭素を含む二価炭素環式アリール炭化水素部分、例えば、o−,m− 及びp−フェニレンならびにそれらがC1〜C4アルキル、C1〜C4アルコキシま たはハロゲンから選ばれた1個または2個の基で置換されたものを表すのに使用 する。 成分(2)はカルボン酸化合物である。カルボン酸化合物はカルボン酸もしく はカルボン酸エステル、またはそれらの組み合わせであり、脂肪族基、例えば、 直鎖または分枝鎖脂肪族基、脂環式基またはヒドロ芳香族基を含む。カルボン酸 またはカルボン酸エステルの炭素数は6〜26、好ましくは8〜20、最も好ましく は8〜10である。これらの基は芳香族を経てカルボニル基に接続されることがで きる。カルボン酸及びカルボン酸エステルは、天然または合成の直鎖または分枝 鎖脂肪酸であることができ、飽和であっても不飽和であってもよい。カルボン酸 及びエステルは、2個またはそれ以上のカルボン酸またはエステル基を含むこと ができる。カルボン酸のエステルとしては、カルボン酸のメチル、エチル、プロ ピル及びブチルエステルが挙げられるがそれらに限定されない。カルボン酸及び カルボン酸エステルは、純粋な形態で、または市販されているようなそれらの混 合物の形態で使用できる。 カルボン酸及びカルボン酸エステルの例としては以下のものが挙 げられる:カプリル酸、カプリル酸メチル、ペラルゴン酸、ペラルゴン酸メチル 、カプリン酸、カプリン酸メチル、カプリン酸イソプロピル、ウンデシル酸、ラ ウリン酸、パルミチン酸、ステアリン酸、オレイン酸、リノール酸、ベヘン酸、 テレフタル酸、テレフタル酸ジメチル、フタル酸、イソフタル酸、ナフタレン− 2,6−ジカルボン酸、シクロヘキサンジカルボン酸、シクロヘキサン二酢酸、 ジフェニル−4,4′−ジカルボン酸、コハク酸、グルタル酸、アジピン酸、ア ゼライン酸、セバシン酸など。好ましいカルボン酸は、カプリン酸及びカプリル 酸である。好ましいカルボン酸エステルはカプリン酸メチル及びカプリル酸メチ ルである。 成分(3)は、水であり、水道水及び蒸留水を含む。水道水は、カルボン酸と 組み合わさって界面活性剤を形成して、生成物の単離を阻害し得る金属塩を含む 場合があるので、蒸留水の方が好ましい。 工程(A)の反応は、広い温度範囲にわたって実施できるが、150 ℃未満の温 度では、ラクタムモノマーの加水分解反応速度は極めて遅い。他方、ラクタムの 重合が起こり得るため、一般には温度は300 ℃を超えるのは望ましくない。さら に、このような高温においては、水を収容するために比較的高い作業圧力が必要 とされるであろう。従って、150 ℃〜300 ℃の温度が申し分ない。酸素がほとん ど存在しない場合には、200 ℃〜250 ℃の温度が特に望ましい。反応時間は一般 に、2〜10時間、好ましくは4〜8時間である。カルボン酸のエステルを使用す る場合には、エステルの加水分解によって生成されるアルコールは蒸留によって 反応器から除去する。 カルボン酸化合物は、窒素含有化合物1モル当たり1〜10モル、好ましくは1 〜5モルの量で存在する。最も好ましくは、カルボン酸化合物は窒素化合物1モ ル当たり2〜4モルの量で存在する。カ ルボン酸化合物の量が充分でないと、窒素含有化合物の重合が起こる。カルボン 酸化合物の量に決定的な上限はないが、実際には任意の場合に所望の結果を生じ るのに厳密に必要であるより高い比率で使用することはないであろう。それは、 そのような高い比率で使用すると目的生成物を純粋な形態で回収するという観点 から見て、方法に無駄に費用がかかるためである。水を添加すると、カルボン酸 化合物対窒素含有化合物の比は、重合の抑制によって実質的に低下する。 水は、窒素含有化合物1モル当たり10〜50モル、好ましくは20〜40モルの量で 存在する。最も好ましくは、水は窒素含有化合物モル当たり30〜35モルの量で存 在する。水の量が充分でないと、窒素含有化合物モノマーは重合する。水の量に 決定的な上限はないが、50モル%より多量の水を使用すると、少量の有機相を水 相から分離するのがますます困難になる状況が作られ、純粋な形態で目的生成物 を回収するという見地から見て、方法に無駄に費用がかかるであろう。最も好ま しくは、水、カルボン酸及び窒素含有化合物モノマーのモル比は各々、33:3: 1である。 第2工程、工程(B)、は反応混合物を冷却して、水性層及び有機層を含む2 相系を得ることを含む。水性層及び有機層が分離する温度は、個々の反応体に左 右されるが、一般には相分離には150 ℃未満の温度が必要である。反応混合物は 好ましくは100 ℃未満、最も好ましくは70℃〜90℃の温度に冷却する。工程(B )は、工程(A)と同一の容器中で回分法で実施してもよいし、あるいは別の容 器中で回分法または連続法を用いて実施してもよい。冷却は、公知の方法、例え ば、水、氷によるまたは冷却ジャケットを用いた外部冷却によって実施する。水 中に可溶なアミノ酸は、反応温度においては有機相と混和性になる。これに対し て、水中に可溶でないカル ボン酸は、反応温度においては水相と少なくとも一部分、混和性になる。相の混 和性により、反応は比較的容易に進行できる。冷却によって相分離が起こる。カ ルボン酸は有機相中にとどまり、アミノ酸及び窒素含有化合物はほとんど水相に とどまる。 第3工程、工程(C)、は、アミノ酸、ラクタム及び水を含む水性相から、カ ルボン酸及びアミド−カルボン酸生成物を含む有機相を分離することを含む。工 程(C)は、工程(A)及び工程(B)と同一の容器中で回分法で実施してもよ いし、あるいは別の容器中で回分法または連続法を用いて実施してもよい。分離 は、デカンテーションのような公知の方法で実施する。有機相に残るカルボン酸 及び未反応窒素含有化合物は、蒸留または結晶化によってアミド−カルボン酸か ら容易に分離でき、水性相と共に再循環する。 場合によっては、カルボン酸エステルの加水分解によるカルボン酸とアルコー ルの形成、ラクタムの加水分解によるアミノ酸の形成、及びアミノ酸によるカル ボン酸のアミド化によるアミド−カルボン酸の形成を含む反応の速度を増すため に、成分(3)のカルボン酸の他に、酸触媒を方法に添加することもできる。適 当な触媒としては、酢酸のようなカルボン酸または硫酸のような無機酸が挙げら れる。触媒の量は、極めて少量、例えば、反応混合物中の反応体の重量に基づき 0.001〜1%で充分である。 本発明の方法をさらに、以下の例を参照して説明する。これらの例は本発明の 代表例として記載するものである。例中の全ての部及び百分率は、特に断らない 限り、重量に基づく。例1〜6 カプロラクタム、水及びデカン酸メチルを、300ml の揺動オートクレーブ中で 一緒にし、4時間加熱した。反応体の量は次の通りであった: A=モル比:カプロラクタム(1);水(33.9);デカン酸メチル (2.96);デカン酸(0) B=モル比:カプロラクタム(1);水(33.9);デカン酸メチル (2.96);デカン酸(0.9) C=モル比:カプロラクタム(1);水(49.8);デカン酸メチル (1.0);デカン酸(0.1) 反応温度は、表Iに記載する。反応時間が完了した時、オートクレーブを冷却 し、生成物をオートクレーブから除去した。水性層を有機層から分離した。 有機層中の生成物を液液相分離によって単離した。有機層の分析データを表II に要約する。水性層の分析データも表IIに要約する。未反応カプロラクタム及び 6−アミノカプロン酸(反応中間体)は水性層に保持された。 比較例7〜12 カプロラクタム、水及びデカン酸を300ml の揺動オートクレーブ中で合し、4 時間加熱した。反応体の量は次の通りであった: D=モル比:カプロラクタム(1);水(33.8);デカン酸(0.07) E=モル比:カプロラクタム(1);水(33.8);デカン酸(0.99) F=モル比:カプロラクタム(1);水(33.9);デカン酸(2.98) 反応温度を表IIIに記載する。反応時間が完了した時、オートクレーブを冷却し 、生成物をオートクレーブから除去した。水性層を有機層から分離した。 有機層中の生成物を、液液相分離によって単離した。有機層の分析データを表 IIIに要約する。 表I及び表IIは、本発明の方法における反応体の好ましい比を記載している。 例えば、水対窒素含有化合物の比が33:1である場合には、約80gの有機層が回 収される(例1〜4)。水対窒素含有化合物の比が49:1である場合には、約50 gの生成物が回収される(例5〜6)。 表Iのデータから、触媒としてデカン酸を添加すると、比較的低い温度では( 例1及び2)カプロラクタムのC−10アミド酸への転化を増大できることが明白 である。触媒としてデカン酸を添加しても、比較的高い温度では(例3及び4) カプロラクタムのC−10アミド酸への転化に対する効果は比較的少ない。 表I及びIIIのデータからまた、ジアミド酸は0.1 %未満の量で存在するので 、アミド−カルボン酸は本質的にアミノ酸1分子とカルボン酸1分子を含むこと がわかる。さらに、測定可能な量の、ジア ミド酸またはトリアミド酸のような、これより高級のオリゴマー物質またはN− デカノイルカプロラクタムのような他の不純物は形成されなかった。しかしなが ら、デカン酸のモル比を1まで低下させた例11においては、これらの不純物がか なりの量で形成された。 前記の詳細な説明に鑑みて、当業者は多くの変形を考えつくであろう。このよ うな自明の修正は全て、添付した請求の範囲の所期の全範囲内に含まれる。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (81)指定国 EP(AT,BE,CH,DE, DK,ES,FR,GB,GR,IE,IT,LU,M C,NL,PT,SE),OA(BF,BJ,CF,CG ,CI,CM,GA,GN,ML,MR,NE,SN, TD,TG),AP(KE,MW,SD,SZ,UG), AM,AT,AU,BB,BG,BR,BY,CA,C H,CN,CZ,DE,DK,EE,ES,FI,GB ,GE,HU,IS,JP,KE,KG,KP,KR, KZ,LK,LR,LT,LU,LV,MD,MG,M N,MW,MX,NO,NZ,PL,PT,RO,RU ,SD,SE,SG,SI,SK,TJ,TM,TT, UA,UZ,VN (72)発明者 ルッツ,ゲーリー ポール アメリカ合衆国,テネシー 37642,チャ ーチ ヒル,オードナンス ドライブ #イー4 734 (72)発明者 ディッカソン, ウィリアム チャールス アメリカ合衆国,アーカンソー 72501, ベイツビル,ジュニパー ドライブ 3425

Claims (1)

  1. 【特許請求の範囲】 1.加水分解反応とアミド化反応とを水中で同時に行う、アミド−カルボン酸 の製造方法であって、 (A)(1)1分子当たり少なくとも3個の炭素原子を含むラクタム及び式 N H2(CRR′)nCOOH〔式中、nは1〜26であり、R及びR′は独立して水素、未置換 もしくは置換C1〜C20アルキル、未置換もしくは置換C3〜C8シクロアルキル 、C3〜C8アルケニル、C3〜C8アルキニル及びC6〜C14アリールからなる群 から選ばれる〕を有するアミノ酸からなる群から選ばれた窒素含有化合物; (2)窒素含有化合物1モル当たり1〜10モルのカルボン酸、カルボン酸エス テル及びそれらの組み合わせからなる群から選ばれた、炭素数が6〜26のカルボ ン酸;ならびに (3)窒素含有化合物1モル当たり10〜50モルの水 を含む混合物を150 ℃〜300 ℃の温度において2〜10時間反応させて、アミド− カルボン酸を含む反応混合物を形成せしめ: (B)工程(A)で形成された反応混合物を、アミド−カルボン酸を含む有機 層と水性層とが相分離する温度まで冷却し;そして (C)アミド−カルボン酸を含む有機層を水性層から分離する 工程を含んでなる製造方法。 2.加水分解反応とアミド化反応とを水中で同時に行う、アミド−カルボン酸 の製造方法であって、 (A)(1)1分子当たり3〜7個の炭素原子を含むラクタム及び式 NH2(CRR ′)nCOOH〔式中、nは1〜10であり、R及びR′は独立して水素、未置換もしく は置換C1〜C20アルキル、未置換もしくは置換C3〜C8シクロアルキル、C3〜 C8アルケニル、C3 〜C8アルキニル及びC6〜C14アリールからなる群から選ばれる〕を有するア ミノ酸からなる群から選ばれた窒素含有化合物; (2)窒素含有化合物1モル当たり1〜5モルのカルボン酸、カルボン酸エス テル及びそれらの組み合わせからなる群から選ばれた、炭素数が8〜20のカルボ ン酸;ならびに (3)窒素含有化合物1モル当たり20〜40モルの水 を含む混合物を150 ℃〜300 ℃の温度において2〜10時間反応させて、アミド− カルボン酸を含む反応混合物を形成せしめ: (B)工程(A)で形成された反応混合物を150 ℃未満の温度まで冷却して、 アミド−カルボン酸を含む有機層と水性層とを相分離させ;そして (C)アミド−カルボン酸を含む有機層を水性層から分離する 工程を含んでなる製造方法。 3.加水分解反応とアミド化反応とを水中で同時に行う、アミド−カルボン酸 の製造方法であって、 (A)(1)ブチロラクタム、バレロラクタム、ε−カプロラクタム、β−プ ロピオラクタム及びδ−バレロラクタムからなる群から選ばれたラクタム; (2)ラクタム1モル当り2〜4モルのカプリル酸、ペラルゴン酸、カプリン 酸、ウンデシル酸、ラウリン酸、パルミチン酸、ステアリン酸、オレイン酸、ベ ヘン酸、テレフタル酸、フタル酸、イソフタル酸、ナフタレン−2,6−ジカル ボン酸、シクロヘキサンジカルボン酸、シクロヘキサンニ酢酸、コハク酸、アジ ピン酸及びセバシン酸からなる群から選ばれたカルボン酸;ならびに (3)ラクタム1モル当たり30〜35モルの水 を含む混合物を200 ℃〜250 ℃の温度において4〜8時間反応させて、アミド− カルボン酸を含む反応混合物を形成せしめ; (B)工程(A)で形成された反応混合物を70℃〜90℃の温度まで冷却して、 アミド−カルボン酸を含む有機層と水性層とを相分離させ;そして (C)アミド−カルボン酸を含む有機層をデカンテーションによって水性層か ら分離する 工程を含んでなる製造方法。 4.成分(2)のカルボン酸エステルが、カプリル酸メチル、カプリン酸メチ ル、ペラルゴン酸メチル、カプリン酸イソプロピル及びテレフタル酸ジメチルか らなる群から選ばれる請求の範囲第2項に記載の方法。 5.前記カルボン酸がカプリル酸メチル及びカプリン酸メチルからなる群から 選ばれる請求の範囲第4項に記載の方法。 6.成分(1)のラクタムがε−カプロラクタムである請求の範囲第3項に記 載の方法。 7.成分(2)のカルボン酸がカプリン酸及びカプリル酸からなる群から選ば れる請求の範囲第3項に記載の方法。 8.成分(3)の水が蒸留水である請求の範囲第3項に記載の方法。 9.水対カルボン酸対ラクタムモノマーのモル比が各々33:3:1である請求 の範囲第3項に記載の方法。
JP7527030A 1994-04-15 1995-04-07 アミド−カルボン酸の水中製造方法 Ceased JPH09512525A (ja)

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