JPH09510711A - 組合せライブラリー中の化合物を同定する方法 - Google Patents

組合せライブラリー中の化合物を同定する方法

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JPH09510711A JP7524723A JP52472395A JPH09510711A JP H09510711 A JPH09510711 A JP H09510711A JP 7524723 A JP7524723 A JP 7524723A JP 52472395 A JP52472395 A JP 52472395A JP H09510711 A JPH09510711 A JP H09510711A
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ベンコビク,ステファン,ジェイ
ウィノグラド,ニコラス
ブルムメル,クリストファー,エル
リー,イレネ,エヌ.,ダブリュー
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Abstract

(57)【要約】 フェムトモルまたはそれより小量の小さなペプチド、オリゴヌクレオチドまたは異項環化合物をポリスチレンビーズ上に共有結合的に結合させたものをグリツド上に置き、イメージング・タイム・オブ・フライト(飛行時間)2次イオン質量分析(TOF−SIMS)を用いてその分子量を決定する方法が記載されている。この決定方法は、ビーズへのペプチド、オリゴヌクレオチドまたは異項環化合物の結合を選択的に切り、次いでこのビーズをグリッド上に載せてTOF−SIMS分析を行なうものである。この方法は種々の異なった小分子を結合により有している10〜120ミクロンの大多数のポリスチレンビーズに適用して、大きな組合せライブラリーの直接的な特徴づけを行なうことができるものである。

Description

【発明の詳細な説明】 組合せライブラリー中の化合物を同定する方法 関連出願に関する情報 この出願は共係属している1994年3月23日出願の米国特許出願第08/ 217,046号の一部継続出願である。 発明の分野 この発明は組合せライブラリー(COMBINATORIAL LIBRARI ES)の中の化合物を同定および分析する方法に関し、ここで同定された化合物 は証明された薬剤学的もしくは生理学的活性を有するものである。 発明の背景 ここ十数年の間、薬剤活性、例えば細胞表面受容体、酵素または抗体のような 種々の細胞受容体分子の活性増強剤また拮抗物体質のような活性を有する小さい 分子の製造および同定が強く望まれている。このような小さい分子はペプチド、 オリゴヌクレオチドまたは異項環のような他の有機化合物である場合もある。こ れら小さい分子の統合された特性は公知の受容体に特異的に結合することによっ て操作される。このような結合を経ることによって、残る生物学的工程が調節さ れて生理的な応答が生じ、これが薬や農学の分野に応用されるのである。 薬剤として有用なこのような小さな分子を検索するには(1)このような分子 の収集(コレクション)を行ない、(2)生理活性によってこのような分子をスク リーニングし、次いで(3)このスクリーニングで陽性の結果を示す分子の構造 を同定する、ことが必要である。最初の2つの工程はこの分野で良く知られた方 法を用いて行なうことができ、本明細書中にもそのいくつかを記載している。第 三の工程は陽性としてスク リーニングされた小さい分子の構造を決める工程であるが、新しい小分子の薬剤 を見出す全工程中で時間を制限している(time-limiting)工程である。この工 程は真に陽性でないものや複製物を排除するために必要であり、見込みのある薬 剤のために選択された小さな分子を製造するために最も重要なものである。 このような小分子の検索に当たっては、発酵生産物、植物または動物組織抽出 物のような天然物の収集(collection)または合成分子のライブラリー (library)をスクリーニングすることを含んでいる。化学分析では、特定 の受容体分子に結合する種類のものだけを同定するように設計し、また生物学的 分析では試験分子がある種の生物学的反応を生じさせる能力を測定した。このよ うな収集物のスクリーニングでは、しばしばまたほとんどの場合、より厳密な技 術および関連分子のより広いテストによって更に精製しなければならないものを 提供する。これらの技術は、どのような小分子も利用できる濃度やスクリーニン グや分析技術の解析能力を有さなければならないので、非常に厳しく制限される 。その結果、薬学活性を有する小分子の製造および同定の工程はBrenner およびLerner、プロシージンゲス・オブ・ザ・ナショナル・アカデミー・ オブ・サイエンス・ユーエスーエー(Proc.Natl.Acad.Sci. USA)、89、5381−5383(1992)による「不合理なドラッグ・ デザイン」ということになり、小さな分子の収集物(レパートリー)の創製およ び選択法の両者において、継続した改良が必要なのである(前出、5381頁) 。 小分子の収集物は、各分子が少なくともフェムトモル(femtomole, 10-15モル)量が必要であり、多重的合成法または平行的な化学合成プロトコ ルにより通常は製造される。このような収集物は以下 に示される理由のために通常「組合せライブラリー(combinatoria l libraries)」と呼ばれる。ペプチドに関してはこのような合成法 はJungおよびBeck−Sickinger(Angew.Chem.In t.Ed.Engl.,31,67−383(1992))に記載されている。 異項環ライブラリー(Bunin and Ellman,J.Am.Chem .Soc.114,10997−10998(1992)参照)および核酸ラ イブラリー(BrennerおよびLerner,前出)の製造法についても文 献に記載されている。combinatorial librariesの他の 構築法としてはKerr等.,J.Am.Chem.Soc.115,252 9(1993);Lam等.,Nature354,82(1991);Ho ughten等.,Nature354,84(1991);およびFodo r et al.,Science251,767−773(1991)米国特 許第5,143,854号(1992)のようなものが挙げられる。 上述の方法においてライブラリー中の化合物は、アミノ酸、核酸、または異な った有機モノマーのような化学的構築ブロックと側鎖基とのカップリングによっ て構築される。得られたライブラリーは異なった個々の種からなり、その可能性 のある数(potential number)(k)は用いられた異なった構 築ブロック数(a)およびライブラリーの各メンバーに結合した異なった構築ブ ロックの数(b)の関数としてk=abにしたがって計算することができる。例 えば、20個の異なったアミノ酸(即ちこれが化学的構築ブロックである)を用 いて構築されたペンタペプチドのライブラリーは205、即ち320万種もの異 なった化合物を含むことになる。 前出のLam等の方法は、組合せライブラリー中の理論的に最大数の異種化合 物を見出す方法の1つである。このLam等の方法は***−合成(split synthesis)プロトコルを採用しており、この方法では標準的固相ペプ チド合成(例えばAthertonおよびSheppard,ソリッド・フェー ズ・ペプチド・シンセーシス,ア・プラクティカル・アプローチ(Solid Phase Peptide Synthesis,A Practical Ap proach)(オックスフォード ユニバーシティ出版、1989))が樹脂 ビーズ上で行なわれる。用いられる各アミノ酸について各々別個に1個のアミノ 酸を樹脂ビーズの一定量標本(aliquot)に共有結合的に結合させる。例 えば20個の天然タンパク原性アミノ酸の1つに結合する。通常このような反応 に用いられるアミノ酸は当分野で知られている適当なブロッキング基を用いて修 飾し1つのビーズに対して唯1個のアミノ酸が結合するようにする。第1段の反 応後、異なった1個のアミノ酸が結合している樹脂ビーズの一定量標本を組み合 わせ、第1回工程を終了させる。ジペプチドを製造する第2ラウンドは、付加さ れた最後のアミノ酸からブロック基を除去することによって始まり、樹脂ビーズ の一定量標本をもう1つの20個の反応容器へと移しそれによって各樹脂ビーズ に第2の単一アミノ酸を結合させる。ジペプチドを含有する樹脂ビーズの結合で 第2ラウンドを完了する。これらのラウンドを、ペプチドライブラリーが目的と する数の構築ブロック、ここではアミノ酸を得られるまで繰り返す。 Lam等の文献にしたがって、上記のように処理された各樹脂ビーズは約50 〜200ピコモルのペプチドを含有し、各ペプチドは各々5個のアミノ酸からな っていると推定される。このライブラリーは次いでペ プチドを含有しているこれらビーズに対してスクリーニングすることができる。 これらのペプチドは、直接又は間接に蛍光または酵素等、この分野でよく知られ ている材料および方法を用いて標識した特定の受容体分子により認識される。こ のように標識されたビーズはマイクロマニピュレーション技術を用いて物理的に 単離することができ、その位置、即ち所在が、ライブラリー中の選択されておら ず、標識されていないビーズの中で、更に続く分析のために印づけられる。前出 のBrennerおよびLernerによって提案されている別法は「付加され た遺伝子付箋(appended genetic tag)」を含むが、これは ライブラリー中の各分子種の構造を与えるように翻訳されることになろう;しか しながら、この方法はこの遺伝子の付箋(genetic tag)を個々の分 子種に化学的に付加することを必要とし、これがこの問題となっている受容体分 子と相互作用する分子種の能力に影響を与えることになろう。この遺伝子の付箋 がこのような障害を生じないとしても、このように付加された分子種も又、多数 の非選択種の中で“読まれ”ないといけない。これらの方法は、本質的に、必要 とされる分析数が非常に多いという点から、標識マイクロスコーピックビーズを 単離する際に(更に後から議論する)、又は異なった分子種がくっついている同 一で標識されていないビーズに囲まれているときに、標識されてビーズにくっつ いている分子種を同定する際に生じる問題点を完全に克服することはできなかっ た。 問題となっているビーズが物理的に単離されることができると仮定すると、そ こに含有されるペプチドは例えばApplied BiosystemのMod el 477Aのような市販のペプチドマイクロシークェンサーを使用してアミ ノ酸の配列を分析することができる。Lam 等によれば、「数百万のビーズを含有するライブラリーは午後10−15ペトリ 皿中で(標識した受容体分子で)スクリーニングできた・・・・3個のペンタペ プチドビーズをマイクロシークェンサーを用いて毎日配列分析を行なった。」。 明らかに、上記技術文献からも理解されるように、組合せライブラリーから新し い薬を同定する方法における限定的な工程は偽りの陽性のものを廃棄し、問題を なっている種を同定する工程であるが、その難しい点は、標識していないビーズ から標識したビーズを単離する工程か、または付着している異なった分子種を有 する同じビーズに隣接しているときマイクロスコーピックビーズ上の分子種を分 析できる十分に認識し得る技術を使用する工程の中に存在する。 例えば問題のペプチドを同定する際に、これらの結合性ペプチドの構造を抽出 するという時間的に制約のある工程は、天然のアミノ酸を含有するペプチドだけ が同定できるという点でも制限がある。この制限は、マイクロシークェンサーの 原理であるエドマン分解技術の特徴により生ずるものである。1日に数個のペプ チドの配列しか解析できないということに加えて天然の蛋白質性アミノ酸を含有 する配列のペプチドだけがその配列を解析できるという制限がある。 したがって、いずれの組合せライブラリーの分析の場合にもLam等のタイプ の方法では分析はライブラリー中の化合物が付着しているビーズはその付着して いる分子が分析される非常に低い速度でしか行なわれない。存在するライブラリ ー中のスクリーンされるべき分子の数が正に数百万であることを考えると、たと え数千まではいかなくても少なくとも数百の分子種付着ビーズが陽性反応(偽の 陽性反応を含めて)を示し、これらは更なる分析が必要とされるのである。した がって、1日にほんの数個の分子しか配列解析ができないという制限は、薬剤用 化合物のた めの組合せライブラリーのスクリーニングのための現在行なわれている戦略の非 常に大きな欠点といえる。その上、目的とする小分子を有する陽性反応を示すビ ーズの分析を、そのビーズを他のビーズから分離することなくその存在下で行な うことができれば、目的とする小分子をスクリーニングし、同定する方法は非常 に改善されるであろう。 発明の要旨 直接的な質量分析による分析が、ペプチド、オリゴヌクレオチドおよび異項環 分子を含有する幅広い組合せライブラリーを読解するのに用い得ることがこのた び見出された。本発明を用いることにより、どのような組合せライブラリーも適 当な基質上に構築してスクリーニングすることができ、そして問題の受容体分子 (即ち陽性のスクリーニング結果)と特異的に相互反応する分子を有するものと して同定される個々の基質が、他の選択されていない分子種が付いている同じ基 質の存在下で同定することができ、そして総ライブラリーから除くことなく直接 質量分析に付し、選択された分子の厳密な分子量を測定することができる。この 方法の好ましい態様としては、共有結合的に又はイオン結合によって組合せライ ブラリーの個々の分子を基質に結合させている新しい結合分子もしくは基質を使 用する方法が包含され、この際この結合は分子結合を壊すことなく開裂され、し かもこのライブラリー分子を物理効果に基づく基質への強い結合状態で保持する ものである。したがって、本発明は組合せライブラリー由来の薬学的活性剤を同 定する能力を大幅に改善するものである。 即ち、本発明は、(a)固体基質と小さい分子とからなる複合体の複数を形成 し、このとき各複合体は1つの基質又はその一部および該ライブラリーの小さい 分子の1つを含有し;および(b)2次イオン質量分 析法により選択された小さい分子の分子量を測定することを包含する、組合せラ イブラリーの個々の小分子を同定する方法に関する。本発明では小分子と基質に 結合させる、好適な結合分子および好適な反応基が付いている基質も開示されて いる。 本発明の上記および他の態様および利点は、以下の本発明の詳細な説明および 添付した図面を参照すれば明らかであるが、これらは全て説明するためだけのも ので、本発明を限定するものではない。 図面の簡単な説明 図1はイメージング タイプ−オブ−フライト2次イオン質量分析(TOF− SIMS)装置の概要図である。 図2は次のような種々の方法によりポリスチレンビーズに結合したフェニルア ラニンの3つの関連した質量分析の概要図である。結合方法は、物理吸着による もの(図2A);共有結合によるもの(図2B);およびトリフルオロ酢酸(T FA)を用いた共有結合の気相切り出し(クリッピング)後の物理吸着によるも の(図2C)である。 図3は物理吸着によってのみポリスチレンビーズに結合し、次いで銅グリッド 上に置かれたトリペプチドの概要図である。 図4は2つのTOF−SIMSイメージの組合せであり、いずれも銅グリッド 上の同じ場所で行なわれたものである。図4Aおよび図4Bは各々フェニルアラ ニンおよび銅の(M+H)+イオン強度を示している。 図5は2つのTOF−SIMSイメージの組合せであり、各々銅グリッド上の 同じ場所で行なわれたものである。図5Aおよび図5Bは各々ロイシンおよびフ ェニルアラニンの(M+H)+イオン強度を示してい る。 図6は酸性蒸気に不安定な結合を用いてポリスチレンビーズに共有結合的に結 合され、次いで酸性蒸気にさらした後、銅グリッド上に置いたトリペプチドの概 要図である。TOF−SIMSプロフィル中で同定されたトリペプチドV−Y− Vの断片を表示している構造も図6に含まれている。 図7はアンジオテンシンII受容体アンタゴニストを種々のポリスチレンビーズに 結合させる結合基を示している。 図8はアンジオテンシンII受容体アンタゴニストの2つのエレクトロスプレイ マススペクトルの組合せである。このデータはS.A.Carr,M.E.He mling,G.D.Robertsによる本発明と、J.Weinstock ,Chemical and Biological Research Divi sion of Smithkline Beecham Pharmacenti cals,King of Prussia,Pennsylvaniaとを比較 するために提供された。 図9はアンジオテンシンII受容体アンタゴニストのマトリックス・アシステッ ド・レーザー・デソープション(MALDI)スペクトルの組合せである。この データはS.A.Carr,M.E.Hemling,G.D.Roberts による本発明と、J.Weinstock,Chemical and Biol ogical Research Division of Smithkline Beecham Pharmacenticals,King of Pruss ia,Pennsylvaniaとを比較するために提供された。図9Aは標準 のMALDIスペクトルを示し、図9Bは原料崩壊後のスペクトルを示す。 図10はTFA/CH2Cl2気体による開裂後のSasrinビーズ上のアン ジオテンシンII受容体アンタゴニストのTOF−SIMS質量分析である。 図11はアンジオテンシンII受容体アンタゴニストの2つの像の組合せである 。図11Aは(M+H)+イオン(m/z 453.2)の像であり、図11Bは 断片のイオン(m/z 135)の像である。 好ましい態様の詳細な説明 以下に記載する本発明の実施態様は当業者が本発明を実行することを容易にす るためのものであって本発明を限定するものでなく、本発明の趣旨または範囲か ら離れない限り当業者による種々の改変を包含するものである。 本発明は組合せライブラリーから薬剤学的に活性な小分子を同定し、特徴づけ る能力を非常に改善する方法および該方法で用いられる新規な化合物を提供する ものである。このようなライブラリーの一員たる化合物はポリスチレンビーズ表 面のような適当な基質に結合させて構成するのが好ましい。小分子と基質との間 のこのような結合には適当などのような方法を用いてもよく、例えば物理的吸着 、共有結合、イオン結合、疏水性相互反応およびファン・デル・ヴァールス力等 が挙げられるが、これらに限定されることはない。このような結合は組合せライ ブラリーを構築する間に共有結合又はイオン性結合により仲介されてなされ、こ れらの共有結合性又はイオン性結合は結合された小分子の構造を改変あるいは実 質的に改変しないような手段を用いて破壊することができ、また該小分子は物理 的吸着または他の効力によって基質に結合され続けているものであるが、2次イ オン質量分析(SIMS)装置における崩壊 を許容するものである。このようなライブラリーの構築は前述の発明の背景の項 に例えばLam等(前出)の方法を用いたもので記載されている。このようなラ イブラリーのスクリーニングについても又、発明の背景の項に記載されている。 本発明は上記組合せライブラリーに由来する、陽性としてスクリーニングされた 小分子の同定に関するものである。 同定の際の好ましい方法としては、ペプチド、オリゴヌクレオチドまたは異項 環化合物のような小分子が基質、特にビーズ表面から完全な又は実質的に完全な 形で脱着されることができるように構築されることを考慮に入れるべきである。 例えば各ビーズは特定の分子種をフェムトモル(femtomole,10-15 モル)量あるいはそれより少ない量しか吸着していないので、非常に感度の高い 分析法が必要とされるのである。例えば、一層のフェニルアラニンで覆った標準 的40ミクロン粒子は、サンプリングに使用する約50femtomoleの表 面分子しか持たない。 本発明は、これら分子種を基質から除去し、直ちにイオン化することによって 、該小分子種の分子量を直接測定するものである。この方法は映像化2次イオン 質量分析を用いてポリスチレンビーズ表面に吸着された分子の分子量を測定する ものであり、この方法としてはマグネティックセクターSIMS、四極子(qu adrupole)SIMS、フーリエ転換SIMSまたはタイム−オブ−フラ イト(time−of−flight)SIMS(TOF−SIMS)等が挙げ られる。上で挙げたSIMS分析に実際に使用される方法は当分野でよく知られ ているものであり、機器も又その操作も適当に変更し得るものである。本発明で はTOF−SIMSを採用することが好ましい。TOF−SIMSプロトコルで 形成される2次イオンの質量の検出は相当するライブラリーの 一員の化合物を独特に同定することを可能とする。というのは、このライブラリ ーの構築法が、全ての分子種およびそのイオン化断片(TOF−SIMS法で生 成する)に区別された分子量を与えることができるものであるからである。 TOF−SIMSにおいては、初期イオンのパルスビームを試料表面に当てる 。照射された初期イオンが、試料の表面における単層に存在する試料の分子を脱 着しイオン化する。これらから生成した2次イオンを次いで電場により加速して 均一エネルギーとし、一定の距離を通して検出器へと到達させる。一定の距離を 通るこれらの均一エネルギー粒子の飛行時間(time−of−flight) はイオンの電荷に対する質量比(m/z)に直接比例している。イオンの飛行時 間のみをその質量を測定するために計測すればよいので、TOF−SIMSは試 料中に存在する全ての質量を高質量解離度で効率的に質量検出範囲の制限なく、 平行して与えることができる。実際、TOF−SIMSによって、当分野でよく 知られているマグネティックセクターフィールドや四極子のような他の検出子を 使用するスキャニング質量分析法に比べて、感度において104〜106倍の改善 がなされる。このようにTOF−SIMSは、組合せライブラリーに集められた 広い範囲の分子種を解読するために一般的に用いることができる。 このような分析のためのTOF−SIMSの使用に関する考察が文献中で為さ れている。例えば、Winograd,Ion Beams and Laser Postionization for Molecule−Specific Imaging(Anal.Chem.,65,622A−629A(1993 ))で考察されているのは、固体表面上の試料を衝撃するエネルギーを有する1 次イオンがその衝撃点の5 0オングストロームの範囲内に多大な損傷を与えるということである。投射イオ ンの量を、単位を形成している試料分子数の約1%より少なく保持することが出 来なければ、このイオン照射は表面の化学的性質を変えることになる。この1% という照射イオン量は「静的限界(static limitation)」と 呼ばれている。TOF−SIMSにおいては、照射イオンビームは非常に短いパ ルスとして試料に向かって発射されるので、この1次イオンの量は上記静的限界 より低く保持される。Benninghovenら、surface MS:P robing Real−World Samples(Anal.Chem.,65 ,630A−639A(1993))において検討されているように、パル スによる照射ビームの使用は非常に広い範囲の数種のオーダーのマグニチュード が高い反復性での多数回のくり返しを積み重ねることによって得られるので、利 点がある。Winogradら、Inst.Phys.Conf.Ser., 28 ,259(1992)で検討されているように、特別のカチオン化形式を用 いることによって又はスパッターされた中性分子のレーザー後イオン化によって 感度を増大させることもできる。 TOF−SIMS技術はまた、この一次イオンビームを150nmより小なる スポットサイズに集約することができ、その際試料上に境界を明確にされたピク セル(pixel)を横切ってイオンビームを照射(raster)し、各ピク セルのスペクトルを採ることによって、分子の濃度を小空間領域上に図示するこ とができる。TOF−SIMS映像化の他の点については、ChaitおよびS taudingのTime−of−Flightマス スペクトロメーター フォ ー メジャーメント オブ セカンダリー イオン マス スペクトラ(Int.J. Ma ss Spectrom.Ion Phys.,40,185−193,(198 1));およびSteffensら、タイム−オブ−フライト マス スペクトロ メーター フォー スタティック SIMS アプリケーションズ(J.Vac.S ci.Technol.,A3(3),1322(1985))において検討さ れている。 ある条件下では、TOF−SIMSにより得られる情報は組合せライブラリー の全ての化合物を十分に区別し、同定するものではない。例えば、1つのペプチ ドには種々の異性体がある可能性があり、各々の異性体は、例えばフェニルアラ ニン−グリシン−ロイシンおよびグリシン−ロイシン−フェニルアラニンの場合 のように同一の質量である。このような状況下、TOF−SIMSはこのライブ ラリーが公知の構築ブロックのセットで構築されているとすると、選択されたペ プチドの配列を決定するために使用することができる。Poppe−Scbpi emerら、Time−of−Flight Secondary Ion Ma ss Spectrometry(Int.J.Mass Spectrom.I on Phys.,111,301−315,(1991))による「既知でな い」ペプチドの配列決定において検討されているようにTOF−SIMSに付さ れている親イオンは必ず各々の断片イオンに分解されていき、それらの重量は存 在する質量データに基づき比較分析され、選択されたペプチドの構造を決定する 。この方法は、ライブラリーの構築により決められるのと同様に、選択された分 子種が組合せライブラリーに存在する可能性のあるペプチドの1つであると決め られる程度まで有効である。この方法は又TOF−SIMSのこのような断片を 区別する解読力によって制限される(TOF−SIMS質量の精密性はWino gradら、前出による±0.01amuの水準である)。 又は、他の方法で解析すれば同一の質量である分子種を区別するためにアイソ トープ インデキシング スキームを用いることができる。例えばフェニルアラニ ン−グリシン−ロイシンおよびグリシン−ロイシン−フェニルアラニンを区別す るために、SIMS分析における断片パターンを試験するか、またはその原子質 量がTOF−SIMSにおいて1単位だけ増加することによって容易に識別でき るアイソトープである15Nを有するロイシンを用いてペプチドの1つを合成する ことによって行なうことができる。異性体であるロイシンをイソロイシン残基と 区別するときはこのような別法が要求される。同様に、当分野で良く知られてい る方法を用い、LおよびDアミノ酸を区別して用いることができるであろう。 特に本発明は、(a)固体基質と小分子とからなる複数の複合体を形成し、各 複合体は1つの基質またはその一部およびライブラリーの小分子の1つを含有す るものであり;および(b)2次イオン質量分析手段により、選ばれた小分子の 質量を測定する工程を包含する組合せライブラリーの小分子を同定する方法に関 するものである。本発明において好ましく用いられる2次イオン質量分析は前述 のように、また後出の実施例にあるようにTOF−SIMSである。このような 組合せライブラリーの小分子はアミノ酸、ペプチド、オリゴヌクレオチドおよび 異項環化合物からなる少なくとも1つの群から選択される。本発明の方法は天然 に存在するか合成のアミノ酸を含有する小分子に適用できる。好ましい組合せラ イブラリーはペプチドまたは異項環化合物である小分子を有しており、より好ま しい組合せライブラリーはペプチドである小分子を有している。 適当なペプチドは一番小さいもので約2個のアミノ酸〜大きいもので 約30個のアミノ酸を有するものであり、好ましいのは約2個から約15個のア ミノ酸を有するものであり、最も好ましいのは約2個から約10個のアミノ酸を 有するものである。本発明を用いてスクリーニングし、同定するペプチド中には いずれのアミノ酸も包含することができ、その中には天然のタンパク原性アミノ 酸と蛋白質には天然に存在しないようなアミノ酸との組合せも含まれ、後者の天 然に存在しないアミノ酸の例としては例えば公知のアミノ酸の右旋性形態のもの が挙げられるが、これに限定されるものではない。 適当なオリゴヌクレオチドは2個から約50個までのヌクレオチドからなるも のであり;好ましくは約5個から約30個までのヌクレオチドからなるものであ り;最も好ましくは約5個から約15個のヌクレオチドからなる。本発明を用い てスクリーニングし、同定するオリゴヌクレオチド中にはいずれのヌクレオチド も包含することができ、その中には天然のデオキシリボヌクレオチドおよびリボ ヌクレオチド、生物的系中で天然には生ずることのないデオキシリボヌクレオチ ドおよびリボヌクレオチドのいずれの組合せも包含される。この天然には生じな いものの例としては、H−ホスホネート誘導体N−ブロック−5′−O−DMT −デオキシヌクレオシド3′−(2−シアノエチル−N,N−ジイソプロピル) ホスホルアミダイト、N−ブロック−5′−O−DMT−デオキシヌクレオシド 3′−(2−シアノエチル−N,N−ジイソプロピル)ホスホルアミダイト、N −ブロック−5′−O−DMT−デオキシヌクレオシド3′−(メチル−N,N −ジイソプロピル)ホスホルアミダイト、N−ブロック−5′−O−DMT−デ オキシヌクレオシド3′−(2−クロロフェニル)ホスフェート、N−ブロック −5′−O−DMT−デオキシヌクレオシド3′−(2−クロロフェニル2−シ アノエ チル)ホスフェート等が挙げられる。これらはいずれもオリゴヌクレオチド合成 に用いられるヌクレオシド誘導体である。 適当な異項環化合物は最小のもので1個の4員環から4員もしくはそれ以上の 員数の複素環で、それらの環は1から約20個の炭素鎖で結合され、これら炭素 鎖は飽和でも不飽和でもよい。好ましくは、適当な異項環化合物は1個の4員〜 7員環で、N,SまたはO原子の数を変化させて有する5,6または7員環の変 化する組合せでもよいが、これらに限定されることはない。より好ましくは、適 当な異項環化合物はベンゾジアゼピンおよびそれらの誘導体(例えば、Buni nら、J.Am.Chem.Soc.,114,10998(1992))、ペ ニシリン、セファロスポリンおよび葉酸化合物を包含する。最も好ましい異項環 化合物はベンゾジアゼピンおよびその誘導体、およびアンジオテンシンII受容体 アンタゴニストである。例えば、心臓欠陥の治療およびおそらくは慢性腎疾患の 治療のためにも、レニン−アンジオテンシン系をブロックするために開発された 1つのアンジオテンシンII受容体アンタゴニスト(Weinstockら、J. Med.Chem.,34,1514(1991));Keenanら、J.M ed.Chem.,36,1880(1993))は本発明を用いて他の異項環 化合物との混合物中で同定することができる。上記のアンジオテンシンII受容体 アンタゴニストはエチル2−(2′−チオフェニルメチル)−3−〔5′−{( 1′−p−カルボキシフェニルメチル)−2′−n−ブチル}−イミダゾリル〕 −プロペノエートであるが、このものは図7に示されている種々の結合基を介し てポリスチレンビーズに共有結合的に結合している。本発明はベンゾジアゼピン や上記アンジオテンシンII受容体アンタゴニストのような化合物の誘導体の同定 に適用すること ができる。 アミノ酸、ペプチド、オリゴヌクレオチドおよび異項環化合物を含有する小分 子の混合ライブラリーは次のような、当業者にとって周知の標準法によって調製 することができる。例えば、オリゴヌクレオチドは該オリゴヌクレオチドの5′ −ヒドロキシルを介してペプチドに結合される。このペプチド末端はカルボキシ ル基を包含するように改変することができる。このカルボキシル基を上記オリゴ ヌクレオチドの5′−ヒドロキシル基によりエステル化する方法はペプチド−オ リゴヌクレオチド種を含有する混合ライブラリーをつくるのに用いられる。Br ennerら、(Proc.Natl.Acad.Sci.USA,89,5381-5383(1992))も又、ヌクレ オチドおよびペプチドを有する混合ライブラリーの調製法を記載している。異項 環化合物およびペプチドを含有する混合ライブラリーは該異項環上に存在する好 適な官能基の反応によっても製造することができる。例えば異項環化合物上のカ ルボキシル基がアミド結合を提供するペプチド上のアミノ基と反応する。 組合せライブラリーの小分子は好ましくは基質に対して常法により共有結合的 に結合される。小分子と基質との間の好ましい共有結合は、組合せライブラリー の小分子の構造を実質的に変更することのない水準での外部変化に反応して*** できるという特徴を有している。例えばこのような共有結合は、小分子および基 質もしくは適当な反応基がくっついている基質の両方に結合する適当な結合基に よってつくられる。重要なことは、適当な共有結合は条件によって分解すること である。結合基又は基質に結合している反応基が使用されているとき、小分子と 基質の間の共有結合はその1またはそれ以上の内部共有結合においてまたは基質 もしくは小分子あるいはその両方と形成している結合において壊れ、そ れによって小分子と基質の間の共有結合のいずれをも分解するのである。小分子 の全量の少なくともかなりの割合のものは、共有結合は全くもつていないが、小 分子のいくつかあるいはその大部分でさえ共有結合によって結合していることが できる。基質への共有結合が分解している小分子は、しかしながらより弱い分子 の相互作用により基質と結合したままでいることができ、この弱い相互作用とし ては物理的吸着、疏水性相互作用およびファン・デル・ワールスカがあるが、こ れらに限定されるものではない。この結合の分解または共有結合の***を起こす ために用いることのできる適当な条件の変化としては、温度、電磁波の照射、音 又は酸性度に効果のある水準を包含し、その水準で該ライブラリーの小分子をそ のまま完全な状態に保っており、前述のあるいは他の弱い分子の相互作用の或る 組合せを介して基質への結合状態に留まっているのである。 適当な結合基としては、アルコール、アミノ、カルボキシル、アセタール、チ オアセタール、アミノアルキル、アラルキル、アミノアルキル、ハロアルキル、 ニトロ基のオルト位にベンジルハイドロゲンを有するニトロ芳香族基(例えばO −ニトロベンジル誘導体)およびベンジルスルホニル誘導体からなる群から選ば れる反応性官能基を含有するものであり;適当な蒸気または光化学的手段により 分解可能である。好ましくは、該結合基はヒドロキシル、アミノ、カルボキシル 、アセタール、チオアセタールC1−C10アルキルアミノ、C1−C10アラルキア ミノ、C1−C10ハロアルキルおよびベンジル性水素を有するオルト−ニトロベ ンジリック基からなる群から選ばれる少なくとも1つの反応性基を有している。 適当な結合基の具体例としてはp−アルコキシベンジルアルコール (Wang樹脂において用いられる)、F−moc−2,4−ジメトキシ−4′ −(カルボキシメチルオキシ)−ベンズヒドリルアミン、F−moc−4−メト キシ−4′−(ガンマ−カルボキプロピルオキシ)−ベンズヒドリルアミン、4 −ヒドロキシメチル−フェノキシ−酢酸、アミノメチル(PAM樹脂で用いられ る)、ベンズヒドリルアミン、Cl−CH2−Ph−(Merrifield樹 脂に用いられている)、ベンジルアセタール(Acetal樹脂で用いられてい る)、ベンジルチオアセタール(Thioacetal樹脂で用いられている) および2−メトキシ−4−アルコキシベンジルアルコール(SasrinR樹脂 で用いられている)等が挙げられる。好ましい結合基としてはF−moc−2, 4−ジメトキシ−4′−(カルボキシメチルオキシ)−ベンズヒドリルアミン、 F−moc−4−メトキシ−4′−(ガンマ−カルボキプロピルオキシ)−ベン ズヒドリルアミン、p−アルコキシベンジルアルコール、ベンズヒドリルアミン 、Cl−CH2−Ph−、2−メトキシ−4−アルコキシベンジルアルコール、 6−ニトロベラトリルオキシカルボニル、2−ニトロベンジルオキシカルボニル およびα,α−ジメチル−ジメトキシベンジルオキシカルボニルを包含し、より 好ましい結合基は2−メトキシ−4−アルコキシベンジルアルコールを包含する 。異なったリンカーの化学的性質で、共有結合的に結合している種々の分子イオ ンシグナルを強化させることは好ましいことである。 基質と小分子との間の共有結合は基質に結合している1つまたは複数の反応性 基によっても媒介され得る。例えば上述のようにSasrinR(Bachem Biosciences)として知られているポリスチレン誘導体のビーズは反 応性基(2−メトキシ−4−アルコキシベンジルアルコール)を有し、この基は 全てのペプチドに見出されるカルボ ン酸基に共有結合的に結合する。これら2つの基のカップリングによって形成さ れる共有結合は酸に弱い。SasrinRビーズに共有結合的に結合している小 分子をTAF気体にさらすと、SasrinRビーズと結合しているいくつかの 共有結合、それが結合基であるが、破壊され、それによって分子核が壊れていな い状態で放出されるのである。 適当な有機溶媒中、TAFが希釈溶液として好ましく用いられる。TAFの濃 度は約0.5〜約2重量%の範囲に保たれるのが好ましく、より好ましくは約0 .75〜約1.5重量%、最も好ましくは約0.9〜約1.1重量%溶液である 。このTAFは、例えば有機溶媒中にTAFを溶解する等のポリスチレンビーズ を膨潤させるような方法で適用する。好ましい有機溶媒としては1〜3個の炭素 原子を有するハロゲン化低級脂肪族炭化水素が挙げられ、その具体例としてはメ チレンクロライド、クロロホルム、ジクロロエタン、1,1,2,2−テトラク ロロエタン、トリクロロエチレン、テトラクロロエチレン等が挙げられ、メチレ ンクロライドがより好ましいものである。 組合せライブラリーの小分子がそれとと共に合成されたり、それに結合した形 で合成される基質はどのようなものも用いられる樹脂、ポリスチレン、Sasr inR、Wang樹脂、Pam樹脂およびMerri fied樹脂あるいはそれ らの組合せが具体例として挙げられるが、これらに限定されることはない。これ らの樹脂は例えばBachem Bioscience Inc.から市販されて いる。本発明で用いられる基質はどのような形状でも良く、例えば球状物、立方 体、長方形プリズム、ピラミッド型、円錐、卵形、シートタイプおよびシリンダ ーがあるが、これらに限定されることはない。例えばこの基体がシートの形で用 いられるとき、例えばグラスマイクロスコープスライドの表面に置か れて用いられるようなとき、前出のFodorらに記載されているように、該シ ートの決められた部分(defined portions)が組合せライブラ リーの異なった小分子のために割り当てられる。本発明で用いられる基質として 好ましいのは9/10,000(nine ten thousandth)mm3 以下の小さい粒子で、直径が120ミクロンの球状であり、その各々が1個の 小分子構造に結合している。本発明に用いられる基質としてより好ましいものは 約10ミクロンから約120ミクロンの直径を有するビーズまたは球状物である 。最も好ましいのは約20ミクロンから約80ミクロンの直径を有するビーズま たは球状物である。 本発明はまた該結合基に関するものである。この結合基の特徴および例は、個 々の小分子を同定する方法に関して述べた部分のものと同じである。 次の実施例は本発明は更に説明するためのものであり、これを限定するもので はない。 実施例1 この実施例はポリスチレンビーズ表面に結合した組合せライブラリー構成分子 の分子量の同定のためにTOF−SIMSを使用することについて説明するため のものである。TOF−SIMSは当業界でよく知られている測定機であり、種 々の会社から購入し得るものである。したがって、当業者は特定の機械の操作指 示に従えばどのようなTOF−SIMSも使用することができる。以下に示すの はKrotos Inc.(Ramsey,NJ)で製造されたTOF−SIM Sを用いた例であり、本発明ではこの機器を用いている。 この装置の概略ダイヤグラムを図1に示す。イオンガン100を使用して1次 イオンのビームをつくり、試料の単層で被覆したビーズ101に発射する。この イオンガン100は液体金属タイプ(LMIG)であり、25keVエネルギー を有するGa+イオン源を提供する。これらのイオンの量は、試料が500pA 電流の200,000パルスにさらされ、1パルスにつき20ns持続という静 的限界(static limit)内に留まるよう制限されている。この暴露 は107Ga+イオンを40μm直径(ビーズの直径)の円形領域に集中させるこ とに相当し、これは8×1011Ga+イオン/cm2に相当する。20ns1次イ オンパルスはm/z100において1500までの質量解析を得る。ビームをパ ルスさせるには、目的とするパルス持続時間の間装置を通してビームを高速で電 気的に偏りを与えることにより行なう。このイオンビームは番号102の付けら れた焦点レンズを通してビーズ101の表面上の約150nmのスポットサイズ にまで集中させる。複数のビーズが単一の銅グリッド上に付けられているので、 イオンガンビームはその表面を通って照射され、各ピクセルにおけるスペクトル が採られ、そこの表面成分を決定することが出来る。 イオンビームによるビーズ101の衝撃がこの表面から2次イオンを放出させ る。この投射イオンパルスによるビーズ101の表面から放出される2次イオン は加速されて均一なエネルギーとなり、抽出レンズ105によって集中される。 このレンズは平らな抽出プレートとエンゼル(enzel)レンズとの組合せで ある。以下に詳しく説明するように、ビーズが結合されている銅グリッド106 と抽出レンズ105との間に一定の電圧が保たれている。好ましくは、グリッド 106から抽出レンズ105までに距離は約3mmである。抽出レンズ105を 一旦通った 後は、均一のエネルギーイオンが番号110の直線路に沿って通過させられる。 焦点レンズ、好ましくは反射鏡(reflectron)120の形のものを通 路の端に設置する。これらの焦点レンズは、Cotter,Biomed.En vison.Mass Spec.,18,513−532(1989)に記載 されたようにして、2次イオンの角度分布を修正する。この集中させられた2次 イオンは次いで、通路110および反射鏡(reflectron)120によ り定められたTOFアナライザーの端に位置するチャンネルプレート(chan nelplate)検出器130によって検出される。このTOFアナライザー の長さは約2mであることが好ましい。チャンネルプレート検出器130はコン ピューター140に連結され、このコンピューターによってスペクトル分析に必 要な計算を行なう。更に図示されていないいくつかの電子機器を用いてこのシス テムを同調させ、2次イオンの生成と該イオンのチャンネルプレート検出器13 0への到達との間の時間を正確に測定する。2次イオンを加速して均一のエネル ギーとするために、基質106と抽出レンズ105との間を一定電圧に保つ。こ の電圧は好ましくは7200ボルトであり、銅グリッド106は+2.5kVに 保ち、抽出レンズは−4.7kVに保たれる(正に荷電された2次イオンのため に)。これらのシグナルの極性およびマグニチュードを変化させて、陰性に荷電 された種の検出を行なう。この構造に存在する2つの機構が、選択されたビーズ の先端におけるより高いシグナルへと導くことができる。このイオンガン100 によってつくられたイオン電流密度が非常に大きいので、衝撃の間に試料の電荷 がいくらか生じる。更に、このビーズは3mmの抽出間隙において物理的長さ( 図示したものでは40ミクロンの直径)を有するので、ビーズの長さにわたって 150Vのオーダ ーでの電圧勾配が生じる可能性がある。この勾配の大きさはビーズのサイズおよ び形、Ga+イオンの入射角によって影響を受ける。このビーズの荷電を修正( compensate)するために,試料は低エネルギーの電子で周期的に浸漬 (flood)することができ、例えばGa+イオンの各パルスの間に50μs 間50nA/cm2の30eVの電子の中に浸して、荷電による人為現象を回避 することができる。 実施例2 この実施例は、約1分子層のフェニルアラニンで被覆した40ミクロンのポリ スチレンビーズのTOF−SIMSスペクトルを示すものである。 標準的な40ミクロンの直径のポリスチレンビーズ(Bachem Bios cience)をフェニルアラニン溶液で処理し、物理的吸着によりアミノ酸の 単位でビーズを被覆した。具体的には、ポリスチレンビーズを10-4Mのフェニ ルアラニンのメタノール溶液中に浸漬し、数分後に取り出して空気乾燥し、次い で分析を行なうために銅グリッド上に置いた。この測定を行なうために、25k eVGa+の入射イオンの量を調整して、500PAの電流を200,000パ ルスで1パルスにつき20ns(ナノ秒)の持続の条件で試料が照射を受けるよ うにした。この照射(exposure)は40μmの直径の円形面積中に107 Ga+イオンを集中させること、即ち8×1011Ga+イオン/cm2に相当する 。20nsの1次イオンパルスでm/z100において1500までの質量解像 度が得られる。1次イオンの量が少ないと、BenninghovenおよびS ichterman(Anal.Chem.,50,1180(1978))に 記載されているように、試料の分解が標的表面の化学的性質を変化させることは ない。 図2Aに示されているように、得られたTOF−SIMSスペクトルはm/z 120(M−CO2H)+、166(M+H)+、188(M+Na)+および21 0(M+H+Na2+において大きなピークを示している。 ポリスチレン自身に特有の他のピーク[m/z 91(C7H7).,103,105,115,117,127, 128,129,141,152,165,178,190および193において"PS"と標識;Leggettら、J.Chem .Soc.Faraday Trans.,88,297(1992を参照されたい)]、ナトリウム(m/z 23)、カ リウム(m/z 39)および銅(m/z 63および65)も又認められる。 TOF-SIMS技術の感度は試料の分子の特徴により変化するけれども、ポリスチレ ンに吸着されるフェニルアラニンについての検出限界は該ビーズ表面で約500att omole(500×10-18モル)であった。40ミクロンの球状物が少なくとも50fe mtomoleで吸着することを考えると、ここに示されているTOFF-SIMS技術は本発明 による組合せライブラリーを分析するために必要とされる感度を備えていると言 える。 このように、この実施例はビーズ上に吸着された少量のアミノ酸を分析するTO F-SIMSの能力を示している。 実施例3 この実施例はトリペプチド、バリンーチロシン−バリン(V−Y−V)の約1 つの分子層で被覆された40ミクロンのポリスチレンビーズのTOF−SIMS スペクトルを示すものである。 実施例2に記載したようにして、標準の40ミクロンの直径のポリスチレンビ ーズ(Bachem Bioscience Inc.)をV−Y−Vの溶液で処理して、物理的吸着に より該トリペプチドの単層を該ビーズに被覆し、次いで銅グリッド上に置いた。 TOF−SIMS分析のために、パルスした Ga+イオンビームを100ミクロンの場を横切って照射し、その間のTOF− SIMSスペクトルを1平方ミクロンまでの各ピクセルについて記録した(図3 )。m/z 380、402および424における各々(M+H)、(M+Na )+、(M+H+Na2+イオンの強度をマッピングすることによって像を形成 した。V−Y−Vについては、その強度は一般的にピクセル1つにつき0〜4カ ウントであった。これらの比較的低い割合のカウントにもかかわらず、この被覆 されたビーズの明解な像が各ピクセルにおいて記録された強度レベルの写真とし て容易に記録され数値を付けられた。 本発明方法による結果の多くの重要な点を、V−Y−V分析に適用することが できる。まず第1に、銅グリッドは電導性であるが、ポリスチレン樹脂そのもの は荷電に対して電気的に絶縁体である。通常、静的TOF−SIMS実験では、 スペクトルを記録するために必要とされる入射イオンの数は小数なので、荷電は 重要な問題ではない。しかしながら、今述べている像を造り出す際に、小面積の 像形成に当っては、イオン電流密度は非常に高く、したがっていくつかのタイプ の荷電補修が必要である。本発明を実行する際に行なわれる実験においては、Ga rdellaおよびHercules(Anal.Chem.,52,226(1980))およびBriggsおよびWooto n(Surf.and Int.Anal.,4,109(1982))の方法に従って、荷電による人為障害 を除去するために各Ga+イオンパルスの間、50マイクロ秒の間、50nA/ cm2の30eV電子中に試料を浸漬した。 第2に、該ライブラリーの分子種が結合している粒子の形およびGa+イオン 流の入射角が、実験結果に大きい影響を与える。本発明方法で使用される装置に おいては、Ga+ビームが表面から45°で入射し、図3に示されたデータを造 り出した。例えば、3mmの抽出間隙中に置い た60ミクロンまでの大きさの直径のポリスチレン粒子は、そこを横切って適用 された7200ボルトの場を有する。したがって、ビーズの形態によって生じる問題 に加えて、ビーズを横切って150ボルトの場勾配が存在する。これらの両方の効 果が、例えば図4に示されている数値化した像に見られるように、ビーズの先端 近くにより高いシグナルを造り出す傾向となって現れる。 第3に、ここで報告されている各TOF−SIMS分析の結果は4分未満で終 了した。この分析時間は入射イオンの流量および分解域に到達するまでに必要と される時間とによって決定される。小さいビーズおよび/又はより高い電流ソー スの場合には、この分析時間はおおよそマグニチュードのオーダーで有意に減少 されるであろう。 図3に示される結果と同様の結果が、他の多くの小ペプチド同様、グリシン− プロリン−グリシン−グリシンを使用して得られた。例えばブラディキニンのよ うな11個のアミノ酸残基を有するより大きなペプチドのための技術は、該11 −merがポリスチレンフィルム(Steffensら、前出)上に吸着された時に認識 し得るTOF−SIMSスペクトルを与えた。ポリスチレンビーズ上のペプチド の組合せライブラリーは一般に3個から6個のアミノ酸の直鎖から成っているの で、TOF−SIMSにより映像化される範囲はこのようなライブラリーの吸着 されたペプチドの親分子のイオンを決定するに充分なものである。 したがって、この実施例は、トリペプチドV−Y−Vを用いた場合のポリスチ レンビーズ上に吸着されたペプチドの組合せライブラリーを直接映像化する際の 重要なパラメーターについて説明するものである。基質の荷電容量がイオン電流 密度を増加させるので、ライブラリーの分子種が吸着されている基質の荷電容量 を考慮に入れなければならない。更 に、使用される基質の形、Ga+イオンの入射角が人工的により高いシグナルを 造り出す傾向があり、それ故、当分野でよく知られている方法を使用して修正を する必要がある。最後に、TOF−SIMSのための時間はわずか4分間で、し かもこれを有意に減らすことができる可能性もあり、これは組合せライブラリー のスクリーニングおよび分析の分野に与えたおどろくべき効果の1つである。 実施例4 この実施例は実施例2に記載したTOF−SIMS分析を用いて、特定の場所 にあるペプチドの分子量の決定を示すものであり、そして組合せライブラリーの 小分子を可逆的にであるが共有結合的に基質に結合させる新規な方法を示すもの である。 ポリエステルビーズ上に構築された組合せライブラリーは少なくともこの構築 反応の間は必ず共有結合的に結合している。特定の場所に位置する、即ちグリッ ドの特定の位置におけるこのようなライブラリーの小分子の分子量を決定するた めに、分解していない完全な分子のままそれを脱着するためにこの共有結合を壊 す必要がある。この位置に基く決定のための必要事項をテストする目的のために 、フェニルアラニンをSasrinRポリスチレンビーズ上に吸着させ、このS asrinRビーズに結合している反応性基により、MerglerらI(Tet.Lett.2 9 ,4005(1988))およびMerglerらII(Tet.Lett.29,4009(1988))の方法を用 いて該ビーズに共有結合的に結合させた。 フェニルアラニンおよびSasrinRビーズの間の共有結合の形成はSIM Sスペクトル法における分子イオンの収率を激減させた。この効果については図 2Bに示されており、この図中ではm/z 120において強いフラグメントが 見られるもののm/z 166における(M +H)+の収率はもはや見られないのである。したがって、この親化合物である フェニルアラニンは同定することはできなかった。より大きな分子を他の同定実 験でテストした場合には、親分子イオンは観察されず、そのスペクトルは保護基 および例えばアミノ酸のようなモノマーからの強い断片イオンから主に構成され ていることが判った。例えば、ペンタペプチド、ロイシン−セリン−アルギニン −イソロイシン−バリンについていえば、モノマー単位各々に典型的な断片イオ ンは低質量範囲に見られるものの、予測された587m/zにおける親分子イオ ンは観察されずまたいずれのカチオン化種も観察されなかった。Mantus ら、Ana l.Chem.,65,1431(1993)を参照されたい。したがって、ポリエステルビーズに 共有結合的に結合した小分子のTOF−SIMS分析は、この共有結合がTOF −SIMS分析が行なわれる前に***しない場合には効果がないことが判った。 小分子を基質上の位置に残したままでライブラリーの小分子を適当な基質に結 合している1個または複数の共有結合を切るプロトコルを、SasrinRポリ スチレンビーズに結合しているフェニルアラニンを用いて行なった。共有結合的 にアミノ酸が結合しているビーズは次いで銅グリッドに移された。この銅グリッ ドを支持体として用い、このグリッド上のマーキングを特定のビーズの場所を決 めるために(locate)用いた。 SasrinRポリスチレンビーズは例えばペプチドと酸感受性の共有結合を 形成することが見出された。小分子が共有結合的に結合しているビーズを、トリ フルオロ酢酸(TFA)およびTFAの2%メチレンクロリド(CH2Cl2)溶 液からのメチレンクロリド(CH2Cl2)蒸気で飽和している室に置いた。3分 間この蒸気にさらすことによってこ のビーズからアミノ酸を切り離すことができた。この反応の進み具合については 、ビーズそのものの色がオフホワイトから紫に変るのを観察することでチェック した。一旦この切り出し反応が終了した後、該ビーズと銅グリッドを分析のため のTOF−SIMS装置へと直接挿入した。 この気相切り出し(vapor phase clipping)を受けたビーズの質量スペクトルは 各対応の親イオンに対し強いシグナルを示した。切り出されたフェニルアラニン のSIMSスペクトルは図2Cに示されており、対応するm/z 166の対応 像は図4に示されている。図4Aおよび図4B(これらは同じ位置に対するTO F−SIMS像であるが、異なったフィルターを用いている)に由来する重要な 観察は、このペプチドが該ビーズにくっついているということである。このこと は、そのシグナル(図4Aに示されている)がその周りにある銅グリッド(図4 Bに示されている)からは見出されないことから明らかである。したがって、ポ リエステルビーズへの共有結合を壊した後も、物理的吸着もしくは他の弱い分子 効果の故に、フェニルアラニンがそのビーズへの結合を保ったままでいるのであ る。更に、図2Cのm/z−−(M+H)+におけるフェニルアラニンに対して 観察されるシグナルは、それが単に物理的にビーズに吸着された場合(図2A) のシグナルに比べより強いものである。おそらくそれは、共有結合形成から生じ るビーズ上の被覆がより均一であるためである。したがって、単なる物理的吸着 だけのような他の方法により行なわれる分析に比べ、ビーズから切り取られた分 子種を分析する場合の結果の方がより大きい感受性で得られるのである。 フェニルアラニンおよびロイシンの混合物で被覆したビーズを、上記と同じ方 法で映像化してこの技術をテストした。このビーズを銅グリッドの上に置き、上 述のようにしてTFAで切断した。この映像を図5に 示すが、この図は120ミクロンのフィールドである。このビーズは互いに非常 に近いのであるが、図5Aおよび図5Bを比較したものから明らかなように両者 が有意に交差汚染しているということはなかった。この図5Aおよび図5Bでは 、ロイシンに対する(M+H)+イオン強度が図5Aに示され、フェニルアラニ ンに対する(M+H)+イオン強度が図5Bに示されている。図4に示されるよ うに、図5に描かれている像は同じ位置で、異なったフィルターを用いたもので ある。 この実施例はTOF−SIMS分子量分析の感度を上げ、異なった分子種を含 有するビーズのグリッド上の特定の位置に見出されるライブラリー中に含まれる 分子種の決定のための方法をより有意に示すものである。 実施例5 この実施例は、ビーズに共有結合的に結合したトリペプチドの同定のために適 用されたTOF−SIMS分析を示すものである。 このトリペプチドVal−Tyr−Valを、実施例4に記載した方法にした がって、酸感受性のリンカーを介してビーズに共有結合的に結合させた。このビ ーズを実施例2に記載したようにして気相法による切り取りに付した。図6(下 のパネル)に示したこのマススペクトルはm/z 380(M+H),281お よび263におけるイオンを示している。これらのピークの配列についてはこの 図に示されており、それらは各々、全トリペプチド、Val−Tyrジペプチド フラグメント、Tyr−Valジフラグメントである。低質量範囲(図6、上の パネル)では、m/z 72(Val−CO2H)および136(Tyr−CO2 H)に強いピークが見られた。Biemann ら、Mass Spectrom.Rev.,,1(1987 )を用いて、断片配列イオンのTOF−SIMS分析によりその 組成ばかりでなく、上記フラグメントの型からVal−Tyr−Val配列も明 らかとなった。 したがって、この方法は親イオンの質量の決定を行ない、そしてそれによって 与えられた分子量を有すライブラリーに属する化合物を直接同定する方法を提供 するものである。 実施例6 この実施例は、本発明と比較するために、SasrinRに共有結合的に結合 している異項環式小分子の同定にエレクトロスプレイ・マス・スペクトロメトリ ーを用いる場合を示している。この実施例および実施例7に示されたデータをS. A.Carr,M.E.Hemling,G.D.Roberts およびJ.Weinstockの、Chemical and Biolo gical Research Division of Smithkline Beecham Pharmaceuticals,King of P russia,Pennsylvaniaによって提供された。 アンジオテンシンII受容体アンタゴニスト(エチル2-(2′-チオフェニルメチ ル)-3-〔5′-{(1′-p-カルボキシフェニルメチル)-2′-n-ブチル}イミダゾリ ル〕−プロペノエート)が結合しているビーズを単離し、micro-Eppendorf チュ ーブに移した。この分析物を1%のTFAのメチレンクロライド溶液を用いる1 5分間の切り出し反応に付した。この試料を乾燥させ、次いでこの化合物を10 μlのアセトニトリル中に抽出/溶解した。この溶液の1/10をフロー・イン ジェクションにより注入し、Perkin Elmer Sciex API-III triple quadrupole a nalyzer(Thornhill,Ontario)を用いたESMSで分析した。(M+H)+イオン に相当する強いシグナルが、図8Aに示されているようにm/z 453.18 (理論値453.18)に容易に検出された。m/z 500〜600の範囲に 、ビーズおよびリンカーからの強いシグナルも観察された。 追加の10%溶液を次いで同じ四極子装置により縦列MSによって分析し、その 結果を図8Bに示す。この分子イオンクラスターを上記3つの四極子のQ1によ り選択し、次いで衝突セルQ2においてアルゴンで衝突により活性化した。この 生成物イオンをQ3で検出した。多数の断片イオンを観察し、その全てが容易に 該アンジオテンシンII受容体アンタゴニストの構造に割当てられた。 このように、エレクトロスプレイ質量分析は共有結合的に結合している異項環 化合物の分子量を決定するために用いることができた。 実施例7 この実施例は、SasrinRに共有結合的に結合しているアンジオテンシンI I受容体アンタゴニストをMALDI法を使用しての同定を示すもので、比較の ためのものである。 SasrinRビーズをステンレスのスティール試料ターゲット上に置き、約 1時間、囲ったチャンバー中でTFA気体にさらした。ジヒドロキシ安息香酸( DHB)のアセトン溶液の0.5μlを該ビーズ上に置き、空気乾燥させた。2 種類のタイプのFisons VG MALDI 質量分析器(Manchester,UK)を用いて分析を行 なった。この機器は両方とも337nmのパルス窒素レーザーで23keVの加 速電圧での光照射を用いる1段階の反射鏡装置である。通常のMALDIスペク トルを造るために、M/△n 1200(FWHM)の反射モードにおける最大 質量解析を有する低実行(low performance)TOFSpec を使用した。通常のMA LDIスペクトルを、図9Aに示したスペクトルを創造するための平均である4 1レーザーショットで創造した。この装置はDHBおよびグラミシジンSの(M +H)+ピークを用いて外挿的に目盛りをしてあった。m/z 453.15( 理論値:453.18)において(M+H) +の有意なシグナルが観察された。断片は観察されなかった。m/z200より 下のピークは主にDHB基質によるものである。DHBは低いMr有機化合物の ために有効であることが判った。というのは、DHBがm/z 200以上では 非常に低い基質バックグラウンドを与えるからである。 MALDIはこの化合物に対して有意の断片スペクトルを造らないという事を 克服するために、ポスト・ソース・ディケイ(PSD)法〔Della-Negraら、Ana l.Chem.,57,2035(1985);Tangら,Anal.Chem.,60,1791(1988);Spengler ら ,J.Phys.Chem.,96,9678(1992);Kaufmann ら、J.Mass Spectrom.,131 ,355 (1994)〕を、VG TofSpec-SE装置を用いるアンジオテンシンII受容体アン タゴニストの分析に適用した。m/z 453.2における親イオンに集中した 約10Daのウィンドウが、Bradbury-Nielson イオンゲートを用いる生成イオ ン分析のために選択された。PSDマススペクトルが、7つの連続した、重複す るマススケールセグメントにおいて得られ、その各々が前のセグメントから約3 0%の質量変化を有するものであった。このいくつかのPSDセグメントを一緒 にし、データシステムによる樹脂基質テトラデカペプチドのPSDスペクトルに 対して外挿的に質量計測して得たものが図9Bである。このスペクトルを、断片 イオンの翻訳のための十分に発展している規則によって容易に翻訳した。 このように、実施例7は共有結合的に結合している異項環化合物がTFAによ って切り出すことができ、その分子量をMALDIによって決定することができ ることを示している。 実施例8 この実施例は、Sasrinビーズに結合しているアンジオテンシン II受容体アンタゴニストのTOF−SIMS法を使用しての同定を示すものであ る。 ビーズをTFA気体に囲ったチャンバー中で2時間さらした後、このビーズの TOF−SIMS分析を行なった。このビーズはシリコンウェファーの小片上に 置いた。TFA気体処理後、このウェファーをKratos Prism TOF−SIMS 装置のSIMS分析チャンバー中に直接移した後、該分析を行なった。パルスし た25−keVの1次イオンビーム(最小ビーム直径:200nm)で試料を照 射した。このパルス巾は7nsであった。2.5keVの段階電圧を使用してイ オンを該分析器中に加速した。この分析器はm/△m=10,000より良い質 量分析のできる反射鏡装置である。この分析データをマススペクトルかマス解析 像として取り出した。 図10は、2.2×107Ga+イオンでの衝撃により得られた約50μmの直 径の1個のビーズから得られた正のイオンスペクトルを示している。1014分子 cm-2と仮定すると、該表面の0.5%より少ない部分がイオン衝撃を受けてい る。これはSIMSのための静的限界の範囲内に十分おさまるものである。m/ z 453における(M+H)+はm/z 283,135および97における 有意の断片ピークと共に非常に明らかである。H+およびCH3イオンを用いる 内部計算方法は453.18(理論値:453.18)の(M+H)+イオンに 対するm/zを得る。計算の精度はCsI内部水準を導入し、m/z 133に おけるCs+を使用することによってチェックした。図10における断片質量は 同程度の精度で決定することができ、その決定および標的化合物の同定を行なう 際にその分子質量に沿ってそれを使用することの両方を助けるものである。 実施例6〜8において検出されたアンジオテンシンII受容体アンタゴニストの 断片イオンの計算された質量と観察された質量が次の表1に示されている。質量 における誤差は無視できるものであり、上記の3つの質量分析技術が、ピコモル 量の単位で存在する可能性のある小分子の結合しているポリマーを同定するのに 適している。このTOF−SIMS法は、実験で得られた質量における誤差のゆ れがより少ないことで示されるように、MALDIよりも大きな感度を有してい る。 図11は、1次ビームがビーズ表面を横切って照射される時に生ずる2次イオ ンを集めることによって得られる2つの像を示している。これらの像は、(A) は(M+H)+イオン、および(B)はm/z 135イオンに対するイオン回 収分布を示している。この標的化合物に起因するイオンが主にビーズから回収さ れ、ほんのわずかなイオンがシリコン支持体からのものであることは明らかであ る。即ち、これらの像は、TFA処理の後でさえもこの標的化合物が実質的にビ ーズ上に留まっていることを示している。 以上のように、実施例8は、基質に共有結合的に結合している異項環化合物は TFAによって切り出すことができ、その分子量はTOF−SIMSによって決 定されることができることを示している。 実施例9 この実施例は、Wang樹脂、アセタール樹脂またはチオアセタール樹脂に共有結 合的に結合しているアンジオテンシンII受容体アンタゴニストに関する本発明の TOF−SIMS法の結果を示すものである。 アンジオテンシンII受容体アンタゴニスト−基質構成物を、基質としてWang樹 脂、アセタール樹脂またはチオアセタール樹脂を用いて構築した。このアンタゴ ニスト−基質の共有結合は、図7に示すように、各々のリンカーと結合すること によって形成された。この共有結合をTFA蒸気にさらすことによって切り出し た。TOF−SIMSを上記の樹脂試料の各々に適用し、次いでこのアンタゴニ ストの分子量を決定することに成功した。 本明細書で挙げられている参考文献は各々参考のために記載されているもので ある。 本発明について記載してきたが、これらは種々の方法で変更すること ができる。本発明の精神および範囲から離れない限り、当業者にとって明らかで あるような変更を加えることは本発明の範囲に包含されるものである。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 ウィノグラド,ニコラス アメリカ合衆国 ペンシルバニア州 16801,ステート カレジ,ニミツ アベ ニュー 415 (72)発明者 ブルムメル,クリストファー,エル アメリカ合衆国 ペンシルバニア州 16803,ステート カレジ,トフトリース アベニュー 248,アパートメント 308 (72)発明者 リー,イレネ,エヌ.,ダブリュー アメリカ合衆国 ペンシルバニア州 16801,ステート カレジ,サウスゲート ドライブ 801,アパートメント C10

Claims (1)

  1. 【特許請求の範囲】 1.下記の工程を含有する組合せライブラリーの個々の小分子を同定する方法: (a)固体基質および小分子の複合体を複数作成する工程であって、各複合体は 1つの基質またはその一部、および組合せライブラリーの少なくとも1つの小分 子を含有し、この基質および小分子は共有結合またはイオン結合で互いに結合し ているものであり; (b)小分子は基質に物理的にそのまま吸着されている程度に共有結合またはイ オン結合を壊す工程;および (c)基質に物理的にそのまま吸着されている選択された小分子の分子量を、2 次イオンマス・スペクトロメトリーによって決定する工程。 2.小分子がアミノ酸、ペプチド、オリゴヌクレオチド、異項環化合物およびそ れらの組合せから成る群から選択されるものである、特許請求の範囲第1項記載 の方法。 3.小分子が共有結合的に基質に結合している、特許請求の範囲第2項記載の方 法。 4.基質がそこに結合されている結合基を有している高分子樹脂を含む、特許請 求の範囲第3項記載の方法。 5.高分子樹脂がそこに結合されている結合基を有している、特許請求の範囲第 4項記載の方法。 6.結合基がヒドロキシル、アミノ、カルボキシル、アセタール、チオアセター ル、C1−C10アルキルアミノ、C1−C10アラルキルアミノお よびC1−C10ハロアルキル、およびベンジル性水素を有するo−ニトロベンジ ル基から成る群から選ばれる少なくとも1つの反応基を含有するものである、特 許請求の範囲第5項記載の方法。 7.結合基がF−moc−2,4−ジメトキシ−4′− (カルボキシメチルオキ シ)-ベンズヒドリルアミン、F−moc−4−メトキシ−4′−(ガンマ−カル ボキプロピルオキシ)−ベンズヒドリルアミン、p−アルコキシベンジルアルコ ール、ベンジルアセタール、ベンジルチオアセタール、ベンズヒドリルアミン、 Cl−CH2−Ph、2−メトキシ−4−アルコキシベンジルアルコールおよび o−ニトロベンジルオキシカルボニルから成る群から選ばれたものである、特許 請求の範囲第6項記載の方法。 8.結合基が2−メトキシ−4−アルコキシベンジルアルコール、ベンジルアセ タールおよびベンジルチオアセタールから成る群から選ばれたものである、特許 請求の範囲第7項記載の方法。 9.共有結合が小分子を実質的に改変することなく破壊されるものである、特許 請求の範囲第8項記載の方法。 10.共有結合がトリフルオロ酢酸を含する蒸気を用いて破壊されるものである 、特許請求の範囲第9項記載の方法。 11.共有結合がトリフルオロ酢酸およびメチレンクロライド蒸気の混合物を用 いて破壊されるものである、特許請求の範囲第10項記載の方法。 12.基質がビーズである、特許請求の範囲第11項記載の方法。 13.ビーズが約10ミクロンから約120ミクロンの直径を有するものである 、特許請求の範囲第12項記載の方法。 14.2次イオン質量分析法が飛行時間2次イオン質量分析法である、特許請求 の範囲第12項記載の方法。 15.ビーズ上の小分子の空間的分布の地図を描く(mapping)工程を更に含有 する、特許請求の範囲第14項記載の方法。 16.小分子がアミノ酸またはペプチドである、特許請求の範囲第13項記載の 方法。 17.ペプチドが2から10のアミノ酸を含有する、特許請求の範囲第16項記 載の方法。 18.飛行時間2次イオン質量分析法で得られた断片化のパターンから該ペプチ ドの配列を決定する工程を更に含有する、特許請求の範囲第17項記載の方法。 19.小分子が、N,S,またはOおよびそれらの組合せを有する4〜7員環を 有する異項環化合物である、特許請求の範囲第14項記載の方法。 20.基質が反応基を有するポリスチレンビーズであり、小分子がアミノ酸、ペ プチド、オリゴヌクレオチドもしくは異項環化合物またはそれらの組合せであり 、共有結合が酸感受性エステル結合であり、該共有結合はグリッド上に置かれた 複合体をトリフルオロ酢酸およびメチレンクロライドの蒸気にさらすことによっ て破壊され、そして2次イオン質量 分析法が飛行時間2次イオン質量分析法である、特許請求の範囲第1項記載の方 法。
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